千棘「楽と万里花が恋人同士になった…」 (27)
千棘(楽と万里花が恋人になった…)
千棘(もちろん、体裁上は私と楽が恋人って事になってるんだけど…)
千棘(実際は放課後とか休日は二人っきりになってるんだろうな…)
千棘「はぁ…」
千棘(でも、私はあいつ…楽が万里花を選んだんだから…)
千棘(納得いかないけど、あいつが選んだんだからあいつを応援するって決めた!)
千棘(…)
千棘(そう決めたはず…だったのに…)
楽「あっ、おはようマリー」
万里花「あ、あの…その…おはよう…ございます//」
楽「あ、あのな…何でそんなに顔真っ赤なんだよ?」
万里花「いえ、そ、その恋人になれたのが、嬉しくて嬉しくて恥ずかしくて、もうなんと言いますか…//」
楽「え?」
万里花「ああーーーーーーもう無理ばーーーい//」
楽「なっ?」
万里花「私、おそと走ってくるけんね~~~~//」ダダダダダダ
楽「なっ!?マリー!?」
バタッ
楽「倒れた!?大丈夫か!?おい、マリーーーー!」
千棘(べ、別の意味で心配になってきちゃった…)
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■数時間後
万里花「す、すみません。取りみだしちゃって…」
楽「ったく、いつもは『楽様』『楽様』って飛びついてくるのに…」
万里花「いえ、その…先程も言いましたが、恋人になれたのが本当に夢のようで、嬉しくて嬉しくて」
楽「マリー…」
万里花「それにいつも想像している楽様との恋人関係が叶ったと思うと、もう嬉しくて嬉しくて…」
楽「ったく、叶ったって言っても、まだ何もしてねーじゃねーか」
万里花「え?」
楽「ほら、その想像していた恋人のオレは何をしてたんだ?」
万里花「そ、それは//」
楽「ほら言ってくれよ。言っとくがマリーの想像上のオレになんか負けねーからな」
万里花「え?」
楽「『想像上の一条楽』より、『現実の一条楽』の方が、橘万里花を愛してるから…さ…//」
万里花「ら、らっくん//」
千棘「あーもう!わかったから!わかったから!そういうクサイのは教室じゃなくて余所でやってよね!」
■数分後
楽「//」
万里花「//」
千棘「あーもうっ!なんで顔真っ赤なのよ!」イライラ
万里花「いえ、その…楽様の手が思った以上に大きくてゴツくて…殿方の手だなぁ~って…//」
楽「俺はその…マリーが顔真っ赤にしてるのが可愛くて可愛くて…//」
千棘「きゃああああああああ!爆発しろーーーーー!」
■別の日
つぐみ「一条楽ぅ~?」ゴゴゴゴゴゴ
楽「つ、鶫!?」
つぐみ「貴様、お嬢という人がありながら~」ゴゴゴゴゴ
楽「なっ!?別にオレは何もしてないだろ!?」
つぐみ「ではなぜ、橘万里花と腕を組んで歩いているのかな~?」
楽「え?」
万里花「え?」
つぐみ「さあ答えろ。内容次第では…いやどんな理由だろうと許さん!」ゴゴゴゴゴ
楽「いや、普通だろ?」
万里花「ええ、別に普通の事ですわ?」
つぐみ「…ほ、ほう。普通だと?…じゃ、じゃあ、私と手を組んだりもできるというのか!?」
楽「え?ま、まあ、できない事もないけど…なあ?」
万里花「そこまで言うなら、仕方ありませんわね。どうぞ」サッ
つぐみ「え?」
楽「ん?」
万里花「どうぞ?」
つぐみ「え?」
つぐみ「…」
つぐみ「で、できるかぁーーーーーーーーーーーーー//」ダダダダダダダ
万里花「あら?どこに行かれるのかしら?」
楽「なんなんだ…あいつ…」
千棘(あっ、腕を組むのは普通にできるんだ)
■別の日
つぐみ「一条楽め…」イライラ
千棘「つぐみ、もういいわ」
つぐみ「え?」
千棘「私ね。決めたの。もっといい女になってやるって」
つぐみ「お嬢…?」
千棘「そしてね、あいつをびっくりさせて『あー、やっぱり千棘が良かった』って後悔させてやるんだから♪」
つぐみ「お嬢…」
千棘「だから、いいの。あと楽を困らせたくないし…クロードには私と楽は恋人って事で報告しておいてくれないかな?」
つぐみ「お嬢がそう言うなら…わかりました。私はお嬢のお望み通りにします」
千棘「ありがとう。つぐみ」
楽「マリー…き、今日は…その…恋人繋ぎをやってみないか?」
万里花「ら、楽様がそういうのであれば…//」
ギュッ
万里花「っ~//」カァァァァ
楽「ったく、マリーは恥ずかしがりだな」
万里花「ら、らっくんだって、顔真っ赤ばい//」
「そんなことねーよ//」
「あるけんね//」
千棘「あぁーなんかイライラしてくるわねー」メラメラメラ
つぐみ「同感です。お嬢」ゴゴゴゴゴゴ
■別の日
楽「う、うめぇ!マリーって料理上手だったんだな!?」
万里花「もちろんですわ。これも全て楽様の為にずっと修行していた成果ですわ」
楽「オレの弁当も食べてみてくれよ」
万里花「それにしても、まさかお弁当を交換する日が来るなんて…」ジーン
楽「ほら、感動してないで早く食べろって」
万里花「それでは、頂きますわ」
パクッ
万里花「お、美味しいです!」
楽「へへっ。オレもマリーには負けないぜ」
万里花「ええ、楽様の方の弁当が美味しいですわ」
楽「そ、そうか?」
万里花「はい♪だって楽様が作ってくれた弁当には『愛』の調味料が入ってますもの」
楽「はぁ…なに言ってんだか…」
万里花「?」
楽「お前が作ったこの弁当にも十分すぎるくらい『愛』の調味料が入ってるっつーの」
万里花「え…あっ…」
楽「もしかして、入れてくれてなかったか?」
万里花「も、もちろん、たくさん入っとるとばい//」
楽「ハハ。だから、マリーの弁当は美味しいんだな♪」
万里花「っ~//」
小咲「」
るり(ちっ、イチャイチャするなら小咲の目の前以外でやればいいのに)
るり「ねえ、一条君?」
楽「ん?なんだ?」
るり「教室でイチャイチャするの止めてくれない?みんな迷惑なんだけど」
万里花「え?イチャイチャ…//」カァー
楽「し、してたかもな…//」
万里花「ら、楽様と…イチャイチャ…夢みたい//」
るり「ЗЕЖЙЖЦШЕЦ」
千棘「るりちゃん!?何を言ってるの!?」
万里花「そうですよ!学校より外でイチャイチャしましょう!」
楽「外…もしかして!?」
万里花「そう!名付けて『外でイチャラブデート大作戦』です!」
楽「おぉー」パチパチパチ
千棘「あっ、なんかいつもの万里花に戻ってきたわね」
万里花「ええ、私、予想外の展開には弱いんですが、自分で実行するのには強いんです」
千棘「へぇ~?」
楽「ということは…」
スッ
万里花「ひゃっ//」
楽「なあ、マリー。キスしてもいいか?」
万里花「なっななななななな//」
楽「なーんてな」
万里花「~//」プシュー
楽「って、あれ?マリー?マリー!?返事をしてくれ!マリーーーーーー」
千棘「…」
千棘「ったく、バカなんだから…」
今回はここまで
また明日投下します
■デート中
万里花「むむむむっ」
楽「ん?どうかしたのか?」
万里花「楽様…デート慣れしてますわね」
楽「え?ああ、千棘と散々デートしてたしな…」
万里花「む~。私が楽様の最初になりたかったのに…」プクー
楽「あーわりぃな…でもさ、マリーの初めてはオレだよな?」
万里花「え?それはそうですが」
楽「オレは嬉しいな。マリーの初デートの相手がオレでさ」
万里花「っ~//」
万里花「楽様はズルイです!」
楽「え?」
万里花「私の初めては全部楽様なのに!楽様の初めても何か下さい!」
楽「あー、そうだな…」
楽「そうだっ。ちょっと待っててくれ」ダダダダダ
万里花「え?」
万里花「楽様…どこに行かれて…」
………
ダダダダダダ
楽「ハァハァ」
万里花「楽様?」
楽「ほら。これ初デートプレゼントだ」
万里花「…ブレスレット?」
楽「今、流行りなんだろ?お前そういうのしてるところ、見た事なかったしさ」
楽「良かったらだけど、貰ってくれないか?」
万里花「…」
楽「マリー?」
万里花「ありがとうございます。一生の宝物にしますね。楽様♪」ニコッ
楽「一生は言いすぎだって」
万里花「いいえ、楽様からのプレゼントは一生ものですわ」
楽「じゃあ、これからするプレゼントも全部取っておくつもりかよ…」
万里花「はい。もちろん♪」
千棘(気になって尾行したんだけど…来なければよかった…)
■別の日
万里花「ら・く・さ・ま♪」
楽「ん?なんだ?」
万里花「ウッフフフフ~。呼んだだけですわー」
楽「マ・リ・ー♪」
万里花「はい?なんでしょう?」
楽「ちょっと、マリーの顔が見たくなって呼んだだけだ」
万里花「もうっ。楽様ったら~」
千棘(砂糖吐きたくなってきた…)
■別の日
集「万里花ちゃんもだいぶ慣れてきたみたいだね~」
万里花「え?何がでしょう?」
集「楽との恋人関係。最初は顔真っ赤で可愛かったのになぁ~」
万里花「フフフフ。あれは演技ですわ。私が取り乱したりする訳ないですし」
集「そっかぁ~」
集「そういえば、楽がそろそろ二人っきりで旅行に行きたいって言ってたよ」
万里花「ブーっ//」
集「…」
万里花「そ、そんな…それはまだ早いというか。で、でも楽様が望むなら…私//」カァー
万里花「でもでもでもでも、一体どやんすればよかっだろうか//」
万里花「そもそも私達にはまだ早かと思うとたい。あっでも女子高生はこのくらい普通って…//」
万里花「あぅ…………//」プシュー
集「ウソなんだけどね♪」
万里花「……………………………え?」
集「アハハハハ。そんな人生に絶望したような顔しなくても」
………
楽「あれ?集見なかったか?」
万里花「さあ?おうちに帰ったんじゃないんでしょうか?」
楽「ふーん?」
■別の日
千棘「今日は少し寒いわね」ブルッ
楽「5月と言っても、朝は寒い日が多いよな」
千棘「…で、あんた達は何で抱き合ってるの?」
楽「ああ。こうするとポカポカで気持ちいいんだ」
万里花「楽様とこうしているとポカポカになれて気持ちいいんです」
楽・万里花「よねー(なー)♪」
千棘「あーもう!早く暑くなれーーー!」
■別の日
万里花「うっ…めまいが…」フラッ
楽「大丈夫か!?マリー!?」
万里花「実は一生治らない難病にかかってまして…」
楽「やっぱり…そうだったのか…」
万里花「ええ。恋の病という病気に」
楽「なっ//」
万里花「あらあら。照れてる楽様も可愛いですわね♪」クスッ
楽「ぐっ//」
千棘「お薬出しておきますねー。あーカウンセリングも受けましょうねー」
■別の日
るり「さすがにあれはどうかと思うわ」
小咲「…」
つぐみ「その通りです!限度を超えています!」
千棘「み、みんな待って」
小咲「千棘ちゃん?」
千棘「私達、友達よね?友達内でカップルが誕生したんだよ。本当はお祝いするべき事なんじゃないの!?」
るり「だからって、あれは…」
千棘「で、でも、楽と万里花は…本当に幸せそうで…」
つぐみ「お嬢…」
小咲「わ、私も千棘ちゃんが言うとおり、お祝いするべきだと思う」
千棘「小咲ちゃん」
るり「あんた本当にそれでいいの?」
小咲「いいの。だって一条君が万里花ちゃんを選んだんだよ?」
小咲「だから、きっと…それでいいと思うの。うん。いいのこれで」
るり「はぁ…まぁ、あんたがそういうなら」
小咲「私の我がままに付き合ってくれて、本当にありがとう。るりちゃん」
つぐみ「お嬢も本当にそれで?」
千棘「もちろんよ。前にも言ったでしょ?私は絶対に楽を後悔させてやるんだから!」
つぐみ「ふふっ、そうでした。愚問でしたね」
「よーし!じゃあサプライズパーティーするわよ!」
………
スタスタスタ
千棘(えーと、二人は確か屋上でお弁当を食べてるはず…)
千棘(あっ、いたいた)
千棘「楽ー万里花ーちょっといいかし…ら?」
チュッ
楽「え?」
万里花「//」
千棘「」
楽「いや、これは違うんだ。万里花のほっぺたにご飯粒が付いていてだな」
万里花「ら、らっくんったら、思った以上に大胆とかとね//」
千棘「」プルプル
楽「ち、千棘?」
千棘「あーもう!一生イチャついてろーーーーバーカ!!!!」
終わり
これにて終わりになります。
読んでくれてありがとうございました!
また、機会があったらよろしくお願いします
このSSまとめへのコメント
素晴らしいね!