特命プロデューサー  只のモバP (130)

※『特命係長 只野仁』のパロです。

※性的な表現がある場合があります。


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1398184338

P「おはようございまーす・・・」


ちひろ「あぁ、プロデューサーさん、おはようございます。」


ちひろ「今日も遅かったですね。何かあったんですか?」


P「い、いえ・・・いつも通り家を出たんですけどね・・・途中で鍵を閉めたかどうかが気になって気になって・・・

 確認に戻ったら、今度はガスの元栓が・・・その次は窓の鍵が・・・ってやってたら、遅くなってしまったんですよ。ははっ。」


ちひろ「はぁ・・・・・・」


ちひろ「プロデューサーさんも、もっと自己管理をですね。」ガミガミ

ガチャ



凛「おはよう。」


加蓮「おはよー」


奈緒「おはよう。」


まゆ「おはようございますぅ。」


凛「あー、またプロデューサーちひろさんに怒られてるよ。」


加蓮「どうせ、いつもみたいにプロデューサーが悪いんでしょ?」


奈緒「ホント、だらしないっていうか、はっきりとしない人だよなぁ。」

まゆ「そうですかぁ?」


加蓮「えっ」


まゆ「プロデューサーさんみたいな人、まゆはかわいいと思うんですけどぉ。」


奈緒「男の趣味、悪いと思うぞ。」


凛「私は無理かな。見た目も性格も。」





ちひろ「あぁ、そういえば。社長がプロデューサーさんのこと呼んでいましたよ。

    出社したら、社長室まで来るようにと。。」


P「分かりました・・・・・・」

ー社長室ー


社長「よく来てくれた。」


P「で、お話とは?」


社長「知り合いが役員をしているTV局に遊びに行った時に、興味深い逸材を見つけてな。」


社長「女子アナウンサーなんだが、最近仕事が減っていて悩んでいるらしくてな。」


P「はぁ・・・それがなにか?」


社長「お前にその人をスカウトして欲しい。」


社長「先方の上司には、すでに話は付けてある。」


社長「スカウト後は、うちの子会社の事務所で面倒を見てもらうつもりだ。」


P「・・・それが、今回の特命ですか。」キリッ


社長「お前なら出来ると信じているぞ。」


ちひろ「おかえりなさい。話は終わったんですか?」


P「えぇ・・・・・・」


ちひろ「なら、さっさと仕事に戻ってくださいね。」


マキノ「プロデューサー、ちょっと話があるんだけど。」ゴソゴソ


P(ん?・・・これはUSBメモリか。)


マキノ「」コクン


マキノ(今回のターゲットの資料です。)


P(いつも助かる。)


マキノ(詳しい話は、後ほど屋上で。)

ー屋上ー



P「フン!フン!」


マキノ「トレーニングしながらでいいので聞いてください。」


マキノ「名前は川島 瑞樹 アナウンサーですね。」


マキノ「一時期は美人アナとして騒がれていましたが、最近は若手のアナウンサーに仕事を取られたようですね。」


P「よくある話だ。アイドル以上に世代交代が激しい世界だからな。」フン フン


マキノ「28という年齢もあり、将来に悩んでいるようだとの情報が入ってますね。」


マキノ「特定の恋人もいないようで、このままだと地方局へ移動してしまうかもしれません。」


P「さっさとスカウトしないといけないってわけか。」フン フン

ー バー ー



瑞樹「はぁ・・・」


瑞樹「今夜も一人酒なんて・・・笑えないわね。」


瑞樹「これでも、昔はモテモテだったのよ・・・」


瑞樹「それが今じゃ時代遅れとかお局とか陰口叩かれて・・・」


瑞樹「・・・辞めようかな。アナウンサー・・・」


サッ     カラン


瑞樹「ん?」


瑞樹「こんなお酒、頼んでないけど?」

バーテンダー「あちらのお客様からです。」


瑞樹「えっ?」


P(イケメンモード)「・・・」キリッ


瑞樹「」ドキッ



カツカツ



P「お一人ですか?」


瑞樹「そ、そうですが。それがなにか?」

P「もしよければ、ご一緒してもいいでしょうか?」


瑞樹「え、えぇ・・・」


P「しかし、こんな美人がお一人なんて・・・もったいないですね。」


瑞樹「そんなことはないです。」


P「いやいや。すごくお綺麗ですよ。」


瑞樹「人からそんなこと言われるなんて・・・久しぶりです///」


P「本当のことを言っただけです。」サワサワ


瑞樹「あっ・・・手が・・・///」


P「あなたとなら・・・一晩中でもお付き合いしたいものです。」キリッ



 ズ キ ュ ー ー ー ン ! !



瑞樹「あぁん♡///」ヘナヘナ

ーラ○ホテルー


例のBGMM~♫






P「フンッ!フンッ!フンっ!」ギシギシ


瑞樹「す・・・ごぉい・・・♡こんなの初めて・・・♡」ギシギシ


P「フンッ!」ギシギシ


瑞樹「あ~~ん♡」ギシギシ


・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・


P「そうですか・・・お仕事に不安が・・・」


瑞樹「えぇ・・・もう若くはないからね・・・色々と考えちゃうの・・・」

P「もし転職をお考えなら、アイドルになってみるというのはいかがでしょう。」


瑞樹「私が?ふふっ、冗談よね。」


P「いいえ、あなたさえその気なら、いい事務所をご紹介しますよ。」


P「それなりに名前のしれた所ですので、怪しいと思ったら調べてもらって構いません。」


瑞樹「アイドルか・・・出来るかしら?」


P「大丈夫です。あなたは、こんなにも魅力的なんですから。」


瑞樹「・・・・・・信じていい、その言葉。」


P「えぇ、川島さんには、川島さんにしかない魅力があります。」


P「それを全国の人に伝えるというのも、面白いと思いませんか?」


ー社長室ー



社長「アナウンサー川島 瑞樹 アイドルに転向・・・か。」パサッ


P「ネットでは年齢のことを気にしている声が多数聞こえますね。」


社長「アイドルとして成功してくれるといいのだが。」


P「大丈夫ですよ。」


社長「なに?」


P「女としての魅力を取り戻した彼女なら、きっといい結果をもたらします。」


社長「・・・そうだといいな。」

ー事務所ー



ちひろ「プロデューサーさん!また仕事もしないでふらふら出歩いて!」


P「すいません・・・・・・ちょっとお腹の調子が悪くて・・・」


ちひろ「そんなこと私に伝えないでくださいよ!もう!」


加蓮「今日も怒られてるね。」


まゆ「怒られてるプロデューサーさんも・・・素敵ですぅ♪」


奈緒「えぇー・・・・・・・・・」

ー別の日ー


ちひろ「ちょっとプロデューサーさん!なに私の肩触ってるんですか!」


P「い、いえ・・・・・・糸くずがついていたので・・・取ろうかと・・・」


ちひろ「それなら一言声をかけてからにしてください!!」


P「す・・・・・・すいません・・・・・フフ」


凛「あのプロデューサーに急に触られたら、誰だって怒るよね。」


奈緒「だな。声かけられても無理かも。」


まゆ「優しいところも・・・素敵ですぅ♡」


加蓮「えぇー・・・・・・」

ー社長室ー



社長「P・・・セクハラについてどう思う。」


P「セクハラですか?・・・最低だと思いますね。」


社長「お前はしてないだろうな?」


P「当たり前ですよ。というか、アイドル達とは距離を置いてますので。」


P「なんで急にそんなことを聞くんですか?」


社長「友人の経営する百貨店でセクハラ問題が起きてな。」

社長「話によると、百貨店の一角にあるアロマテラピーの専門店の従業員が被害にあっているそうだ。」


P「はぁ、それがなにか?」


社長「お前には、その被害に遭っている女性を保護、もしくは事態を解決してもらいたい。」


P「ちょっと待ってください。なんで他所の内輪の問題を俺が?」


社長「女性が男の欲のために辛い目にあっているんだ。何とかしてやりたいと思わんのか。」


P「・・・・・・特命ならば、従うまでです・・・」キリッ


社長「頼んだぞ。」

ー事務所ー



P「あっ、メールだ・・・・・・」


from あなたのメイド

to  ご主人様

今日はお店に来てくれないのかな?(´・ω・`)ショボーン

13時ごろなら、いっぱいご奉仕してあげるから

絶対来てよね☆



ちひろ「・・・・・・携帯見つめて何やってるんですか?」


P「い、行きつけのメイド喫茶から、メールマガジンが来たので読んでただけです・・・・・・」

ちひろ「そんなところに行ってたんですか!」


P「え・・・えぇ・・・好きなので」ニヤァ


ちひろ「・・・・・・まぁ、人の趣味に口は出しませんが、ほどほどにしてくださいね。」



凛「聞いた?メイド喫茶だって。」


加蓮「やっぱりそういうの好きだから、この仕事やってるのかな?」


奈緒「好きそうな顔してるもんな、あのPは。」


まゆ「メイド・・・まゆなら無料でご奉仕してあげるのに・・・」


凛&加蓮&奈緒「えー・・・・・・」

ーメイド喫茶ー


菜々「おかえりなさいませー。ご主人様、キャハ☆」


マキノ「遅かったわね。」


P「ちひろさんに捕まってな。それより、よくこの店に一人で待っていてられたな。」


マキノ「あら、最近のメイド喫茶は女性客も普通にいるのよ。ねぇ。」


菜々「はいっ!お嬢様にも、ご主人様と変わらないご奉仕を心がけてまーす☆」


P「ならいいんだが・・・それで、頼んでおいたものは?」


マキノ「用意できてるわ。」パラッ

マキノ「今回のターゲットは三船 美優 26歳ね。」


P「これはまた・・・写真を見ただけでもわかるな。セクハラにもあいやすいだろう・・・」


マキノ「男性からはそう見えるの?」


P「一般論だ、あくまで。」


マキノ「そう、続けるわ。」


マキノ「聞き込みをしてみたんだけど、セクハラをしてる上司ってのが、女性の敵を絵に描いたような男ね。」


マキノ「自分の立場を利用して、無理矢理関係を持とうとしてるみたい。」


P「とんだクソ野郎だな。」

マキノ「過去にも似たようなことをして、女子社員を辞めさせたって噂があるわ。」


マキノ「周りの人間も、とばっちりを受けたくないから見て見ぬふりってわけ。」


P「自分が被害に遭わなければ、それでいいってか・・・」


マキノ「そういうこと。生贄は一人いれば十分ですもの。」


マキノ「あと、もう一つ良くない噂を聞いたわね。」


P「なんだ?」


マキノ「街のチンピラと繋がりがあって、脅迫みたいなこともしてるらしいわ。」


マキノ「今回は、荒事になるかも。」


P「とりあえず彼女の行動パターンを教えてくれ。特に帰宅時間とルートをな。」

イメージ画像

←事務所でのP  特命遂行中のP→

http://i.imgur.com/uftKgwy.jpg

ー数日後 帰宅路ー



美優(はぁ・・・私に都会は向いていなかったのかな・・・)


美優(実家に帰ろうかしら・・・)


チンピラ1「ねーね、そこのお姉さーん。」


美優「わ、私ですか・・・」


チンピラ2「俺たちと今から遊ばない?」


美優「え・・・」


チンピラ3「ねー、いいでしょー」グイッ


美優「い・・・いや・・・・・・」

美優(どうしよう・・・怖くて声が出せない・・・)


美優(だれか助けて・・・・・・)


P「おいおい、女一人に三人がかりってのはいただけねぇな。」


美優「えっ」


チンピラ1「なんだオマエ!」


チンピラ2「邪魔すんじゃねぇよ!」カラン


美優(鉄パイプ!? 危ない!)


チンピラ2「オラァ!」ブンッ


P「フン!」パシン


チンピラ3「う・・・受け止めただと・・・」

P「ホァタ!」ビシッ


チンピラ2「ぐぁ・・・・・・」バタン


P「ふぅ~~~~~~~~。次!」


チンピラ1「テメェ、やりやがったな!」


P「トリャ!」バキッ


チンピラ1「がっ・・・・・・」バタン


チンピラ3「つ・・・強ぇえ・・・」ガタガタ


P「お前には聞きたいことがある。飼い主のところまで案内しな。」

ーハイ○ースー


上司「いやぁ、とうとうこの日が来たか・・・」


上司「今からあの体を好きに出来るかと思うと・・・グフフ。ヨダレが止まらん!」


上司「おっと、ゴムを持ってくるのを忘れた・・・ま、いっか。ははは。」


コンコン


上司「おっ、来たか!今開けるぞ。」


P「お届けものだ。粗大ゴミ3つ、確かに届けたぜ」ドサッ


チンピラ1&2&3「・・・・・・・・」


上司「な、なんだ、お前は!!」

P「会社で抵抗できない女に手を出すばかりか、チンピラ使って強姦とは・・・信じられないことするな、あんた。」


P「話は全部、こいつらから聞いたぜ。」


上司「あ・・・あの女が!三船が悪いんだ!あんな男を誘ってる態度を取って!」


上司「そうだ、私は悪くない!三船だって内心楽しんでいたはずだっ!」


上司「触っても何も言わなかったあいつが悪いんだ!」


P「・・・・・・おい、マキノ」


マキノ「ばっちり録音したわ。」


上司「あ・・・」


P「ホント、救いようのねぇクズだな。」


P「お前みたいなやつがいるから、一方的に傷つけられる女性が増えるんだよ。」


P「フンッ!!」バキッ


・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・

P「警察と会社には俺たちから報告しておきます。」


美優「あ・・・あなたたちは?」


P「・・・・・・只の通りすがりの魔法使いです。」


P「灰をかぶってるシンデレラを助けるために現れただけのね。」


美優「・・・私・・・怖くて誰にも言えなかったんです・・・」


美優「でも、ダメですよね。このままじゃ・・・」


美優「自分から・・・助けを求めなくちゃいけなかったんです・・・・」


P「あなたなら変われますよ。きっとね。」キリッ


ズ キ ュ ー ー ー ン ! !


美優「あ・・・あの・・・」


P「なんですか?」


美優「少しだけ・・・あなたの勇気を分けてくれませんか・・・?」


ーラ○ホテルー




P「フンッ!フンッ!」ギシギシ


美優「ダメっ・・・♡声が・・・抑えられないっ♡」ギシギシ


P「フンッ!フンッ!」ギシギシ


美優「はぁ・・・はぁ・・・あっ♡」ビクンビクン



・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・


P「もし、今回の件で職場に居づらいようなら、こちらに行くことをお勧めします。」ピラッ


美優「芸能事務所の・・・名刺?」

P「女性ばかりの職場なので、セクハラはないところです。」


美優「私にできるでしょうか・・・」


P「大丈夫ですよ。それに・・・」


美優「それに?」


P「あんなに素敵な声だったんです。自信を持って人前で話せば、多くの人に受け入れてもらえますよ。」


美優「恥ずかしいです///」

ー社長室ー


社長「気の弱い彼女は被害に遭っても、誰にも相談できなかったそうだ。」


社長「それに証拠がなかったから、上司を処分することができなかったが・・・」


社長「だが、お前たちの活躍で問題は解決だ。よくやった。」


P「彼女は事務所に来ましたか?」


社長「あぁ。私の判断で、採用するように言っておいた。」


P「ありがとうございます。」


P「しかし、男というものはどうしようもない生き物ですね。」


P「相手の気持ちよりも、自分の性欲を優先してしまう時があるとは。」


社長「お前もそうなのか?」


P「わ、私は違いますよ!ちゃんと躾としてあるので。」


社長「そうだといいがな。」

>>48
誤字修正

×P「わ、私は違いますよ!ちゃんと躾としてあるので。」

○P「わ、私は違いますよ!ちゃんと躾をしてあるので。」




P「おはようございまーす・・・・・・」


ちひろ「いつにもまして景気の悪い顔をしてますね。どうかしましたか?」


P「それが・・・朝の占いで最下位だったんですよ・・・」


ちひろ「はぁ・・・」


P「今日一日・・・仕事がうまくいかないような気が・・・」


ちひろ「いつものことじゃないですか。あっ、そういえば・・・」


P「なにか?」

ちひろ「事務所の郵便受けに、変な手紙が入ってたんです。」


P「手紙・・・ですか?」


ちひろ「えぇ、ファンレターのようですが、事務所に直接投函されたみたいで・・・」


ちひろ「これなんですが・・・」



『~CGプロ トライアドプリズム様へ~


 トライアドプリズムのファンです。

 クールな雰囲気がたまりません。

 メンバーのバランスも絶妙で

 イイ感じだと思います。       』






ちひろ「どう思いますか?」


P「・・・・・・・・・」


ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

ー社長室ー



社長「お前は運勢を気にするタイプか?」


P「いい結果だけは信じてますね。」


社長「それは結構。」


P「で、私を呼んだ理由は?」


社長「知人が経営していたプロダクションが倒産してな。」


P「はぁ。」


社長「資金繰りが難しくなって倒産したんだが、変な噂がある。」


P「噂・・・ですか?」


社長「なんでも所属していたアイドルのせいで潰れたという話だ。」


P「スキャンダルですか?それとも問題発言とか。」

社長「いや、不幸が理由らしい。」


P「は?」


社長「そのアイドルが訪れた現場では、次々と不幸な出来事が起きたらしい。」


社長「そのせいで仕事は激減。結果、経営難になったというわけだ。」


社長「お前にはそのアイドルのことを調べて、不幸の原因を探って欲しい。」


P「祈祷師や占い師、もしくは風水師の仕事では?管轄外ですよ。」


社長「困っている女の子を助けるのも、特命の仕事だ。」


P「・・・それがご命令なら。」キリッ


社長「その子は今、うちのプロダクションの一つで引き取っている。」


社長「明日から彼女のマネージャーとして傍にいろ。」


社長「千川君には、お前は出張だと伝えておこう。」


P「分かりました。」

ー CGプロダクション   ー




P(変装中)「今日から白菊さんのマネージャーになりました。只野です。」


ほたる「よ・・・よろしくお願いします・・・」


P(元気がないな・・・元々明るいタイプではないのだろうが・・・・・・)


ほたる「あ・・・あの・・・」


P「なんでしょうか。」


ほたる「私のこと・・・・・・なにか聞いていますか・・・?」


P「ここに移籍した経緯は聞いています。」


ほたる「なら・・・あまり私に近づかない方が・・・不幸が伝染りますので・・・」

P「・・・・・・」


P「ほたるさんはたしか牡羊座でしたよね。」


ほたる「え・・・そうですけど・・・・・・それがなにか?」


P「今日の星座占い、牡羊座は一位なんですよ。」


P「ラッキーポイントは『素敵な笑顔』だそうです。」


P「騙されたと思って試してみませんか?」


ほたる「・・・・・・ふふっ。」


ほたる「ありがとうございます。励ましてくれて。」ニコッ

ーメイド喫茶ー



マキノ「白菊ほたるについて調べたわ。」


マキノ「自他共に認める不幸体質で、過去に何度もプロダクションを移籍してるわ。」


P「それじゃ、俺がやることはなにもないじゃねぇか。」


マキノ「いいえ、前のプロダクションの件だけは違う。」


マキノ「不幸の頻度と規模が明らかにおかしいの。」


マキノ「まるで、誰かが彼女を苦しめようとしているみたいに。」


P「彼女に近い芸能界関係者の仕業だと?」


マキノ「その可能性は高いわ。」

マキノ「犯人は白菊ほたるにだけ執着してる・・・事件が再び起きるかもね。」


P「そうか。気をつけてみるよ。」


マキノ「今回は、あなたの“暴れん棒”の出番はなさそうね。」


マキノ「13歳に手を出したら、私が見逃さないから。」


P「当たり前だ!」


菜々「何のお話をしてるんですか~。」


マキノ「・・・・・・菜々さんにも、サイズ的な問題で無理そうね。」


P「17歳もダメだろ。常識的に考えて。」


菜々「???」

ー収録現場ー



P「今日の収録はバラエティ番組のアイドル紹介のコーナへの出演ですが・・・」

  
P「出演時間は少ないので、そこは我慢してもらいたい。」


ほたる「お仕事が出来るだけで・・・私は嬉しいです・・・」


P「そうですか。私は少し関係者と話してきますので、すこし傍を離れますね。」


ほたる「はい・・・分かりました。」


P(さて、ほたるを一人にしてみたが・・・なにか仕掛けてくるか?)



 グラ グラ



P(ん?今ほたるの後ろにあるセットが動かなかったか?)



  

   グラッ



P(倒れる!!)


P「危ない!!」ダッ


ほたる「えっ・・・・・・」



バッターン



スタッフ「おい!なんだ今の音!」


スタッフ2「倒れたぞ!怪我人はいないか!」


ほたる「あ・・・・・・あぁ・・・・・・」ガタガタ

P(なんとか間に合ったか・・・)


P(今、俺の腕の中で涙目になりながら震えている・・・)


ほたる「ご・・・ごめんなさい・・・・・・私が・・・いるから・・・・・・私のせいで・・・」ポロポロ


P「違うっ!」


ほたる「」ビクッ


P(今のは明らかに誰かがほたるだけを狙ってやったことだ・・・・・・)


P(余りにもタイミングが良すぎる!)


P「控え室に行きましょう。そこで落ち着くまで休みますよ。」


ほたる「は・・・はい・・・」


P(これで確信した。ほたるは今もまだ、狙われてる!)

ー控え室ー



P「私は今後の収録の予定を聞いてきます。白菊さんはここから出ないようにしてくださいね。」


ほたる「はい・・・」



ガチャ   バタン



P「・・・・・・マキノ、いるか?」


マキノ「えぇ、何かしら。」


P「さっきの騒動の時、怪しい人物はいなかったか?」


マキノ「・・・ごめんなさい。分からないわ。」


P「そうか・・・犯人は現場をよく知ってて、溶け込める人物ということか。」


マキノ「どうするつもり?」


P「・・・試してみたい方法がある。」

ー CGプロダクション 裏口ー


P「私は用事があるので、今日は一人で帰ってもらいますが大丈夫ですか?」


ほたる?「」コクン


P「では、また明日。」


ほたる?「」トコトコ


?「ハァ・・・ハァ・・・」ソロー


?「ほたるっ!」ガバッ


ほたる?「きゃっ!」


?「あぁ、私のほたる・・・少し背が伸びたんじゃないか?成長期だもんなぁ・・・」スリスリ

?「・・・ん?」


ほたる?「・・・馬鹿が釣れたみたいね。」


?「ほたるじゃない!誰だ、お前は!」


マキノ(変装中)「あなたみたいな屑の敵・・・かしらね。」


~回想中~


マキノ「囮?」

P「あぁ、マキノに頼みたい。」

マキノ「確かに、身長は4cmしかかわらないけど・・・バストとヒップはどうするのよ。」

P「サラシで絞めておけ。あとは、カツラと帽子と・・・同じ服を着せて・・・」

P「少し猫背にして、手を前で組んで・・・俯いて・・・よし、こんなもんか。」

マキノ「・・・成功すると思う?」

P「薄暗がりなら分かりにくいだろ。馬鹿なら引っかかるかもな。」

マキノ「はぁ・・・」


~回想終了~

P「まったく・・・子供のストーカーなんて落ちぶれたもんだな、元マネージャーさんよ。」


元マネージャー「ぐっ・・・」


P「しかし、ほたるのことが好きなら、なんであんな怪我をさせるような事故を起こした!」


元マネージャー「・・・・・・怯える姿・・・」


P「あ?」


元マネージャー「あの、小動物のように震える姿・・・今にも泣きそうな目を見ているとたまらなく興奮するんだ。」


元マネージャー「特に自分の不幸のせいで、周りに迷惑をかけたと思ってる時の顔は最高だった!」


元マネージャー「やりすぎてプロダクションが潰れたのは誤算だったが・・・あの顔が忘れられなくてね。」


マキノ「救いようがないわね。」


P「まったくだ。」


P「お前みたいな変態ロリコンは、塀の中で反省するんだな。」


P「フンッ!!!」バキッ

・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・


P「これからは、あんな不幸な事故は起こりませんので安心してください。」


ほたる「あの・・・只野さんは一体何者なんですか・・・?」


P「只のマネージャーですよ。」


P「それと、急に移動になりまして・・・白菊さんの担当を外れることになりました。」


ほたる「えっ、そんな・・・」


P「これからの活躍、応援していますよ。」


ほたる「不安です・・・」


P「白菊さんなら大丈夫です。それに、もし困ったことが起きても・・・」


P「笑顔で乗り切ればなんとかなると思いますよ。私は白菊さんの笑ってる顔が好きです。」キリッ



ズ キ ュ ー ー ー ン ! !



ほたる「れ・・・練習しておきますね・・・///」


ほたる「あ・・・あの・・・またいつか会えるでしょうか。」


P「えぇ、きっとまた会える日がくると思いますよ。」

ー社長室ー



社長「ストーカーの怖いところは自分の満足の為に相手に迷惑をかけることを厭わない・・・か。」


P「一方的な愛情ほど、面倒なものはないってことですね。」


社長「しかも、今回のは怪我をさせるつもりでやっていたと聞くが。」


P「えぇ。泣き叫ぶ姿も見てみたいという、本当に勝手な理由でしたね。」


社長「自分の理想の相手が見つかると、我を忘れるということか。」


社長「彼女には、しばらく自分が不幸ということを忘れてもらうために、ユニットを組んでもらうことにした。」


P「いい相手がいるのですか?」


社長「あぁ。その相手となら当分は幸運を実感できるだろう。」


P「ほたるの笑顔が増えるとこを祈るばかりです。」

ー事務所ー



ちひろ「あっ、お帰りなさい。出張お疲れ様でした。」


P「お久しぶりです・・・・・・あっ、これお土産です・・・・・・」


ちひろ「わぁー、ありがとうございます。どれどれ~♪」


ちひろ「・・・なんですか、これ。」


P「お守りです・・・フフッ・・・」


ちひろ「・・・なんで安産祈願のお守りなんですか!相手がいないことを馬鹿にしてるんですか!」


P「あっ・・・・・・間違えました・・・すいません・・・・・・」


凛「帰ってきたね、プロデューサー。」


加蓮「早々にちひろさんに怒られてるね。」


奈緒「いつもの事務所に戻ったな。」


まゆ「安産・・・・・・プロデューサーさんの子供ならぁ・・・きゃっ♡」


凛「えぇー・・・・・・」

ー屋台のおでん屋ー



P「ち・・・ちひろさん・・・飲みすぎですよ・・・」


ちひろ「私だってねぇ、飲みたい時もあるんですよぉ・・・ヒック」


ちひろ「友人が寿退社して幸せだーって話を聞かされて・・・」


ちひろ「プロデューサーさんにはお守りで嫌がらせされますしぃ・・・」


ちひろ「私は毎日毎日事務仕事・・・出会いなんてうちにはないんですよ!」


P「ぼ・・・僕なんてどうでしょうか・・・フフフ」


ちひろ「ふざけた事言わないでください!プロデューサーさんだけは絶対ないです!」


ちひろ「それに・・・私には片思いだけど王子様がいますので!」


P「は、初耳です・・・どんな人なんですか?」


ちひろ「分かりません。」


P「えっ」


ちひろ「昔、助けてもらったことのある人なんですけどね・・・連絡先を聞きそびれてしまいまして・・・」


ちひろ「格好良くて、強くて、男らしくて・・・あぁ、思い出しただけでもキュンとしちゃいます。」


P「そのお話・・・詳しく聞いてもいいですか?」


ちひろ「えっとですねぇ・・・たしか・・・」


~説明中~


P(・・・その男って俺のことだ・・・昔のこと、まだ覚えてたのか・・・)


P(バレると面倒なことになるな・・・)


ちひろ「あー、話をしたら余計に会いたくなってしまいました。」


P「もう遅いんで帰りましょうよ・・・・・・割り勘ですよね。」


ちひろ「こういう時は男性が奢るのが相場ってもんですよ。」


P「僕の給料知っててそれを言うんですかぁ・・・」



ー社長室ー


P「人探しですか?」


社長「あぁ。知り合いの社長の息子さんが、バーで飲んでいるとき、ある女性と会ってな。」


社長「一目惚れしたそうだが、連絡先を交換していなくて、探して欲しいと頼まれた。」


P「いやいや・・・流石にこれは私の仕事じゃないでしょ・・・」


社長「女を探して見つける。いつものスカウトだと思ってやればいいだろ。」


P「まさか・・・これが今回の特命って言いませんよね?」


社長「特命だが?」


P「・・・・・・分かりました。」

ー屋上ー



マキノ「で、写真も詳しい情報もなしで人探しを?」


P「張り込みでもするしかないだろ・・・」フン フン


マキノ「年齢が20代後半、もしくは30前後・・・身長170cm以下・・・長い黒髪って・・・これだけで探せって方が無理ね。」


マキノ「とりあえず、その女性と会った場所の近くにあるお酒の飲める店をリストアップしておくわ。」


P「頼んだぞ。」フン フン


マキノ「今回は場所が場所だから、私は完全に裏方に徹するわね。」


P「あと二年待っとけ。連れてってやるから。」フン フン


マキノ「楽しみにしているわ。」


ちひろ<プロデューサーさーん、どこですかー!


P「ちひろさんが呼んでるな。なにか用事だろうか。」


マキノ「早く行かないと、また怒られるわよ。」フフッ

ー CGプロダクション ー



P(用事ってお使いかよ・・・ここにはあまり来たくはないんだがな・・・)


P(特命のほうもどうするかな・・・なにか手がかりがあればいいのだが・・・)


?「きゃっ」ドンッ


P「あ・・・すいません、すいません!考え事しながら歩いていたもので・・・」


ほたる「いえ、私の方こそ、不注意でした・・・」


ほたる「ん?」ジー


P「な・・・なにか?」


ほたる「あの・・・どこかでお会いしたことは・・・」


茄子「ほたるちゃん、ここにいましたか。そろそろレッスンの時間ですよ~。」


ほたる「あ・・・はい。今行きます。それでは、失礼します。」ペコリ


P(元気にやっているようで、よかったよかった。)






楓「プ・ロ・デュ・ー・サ・ー♡」ダキッ


P「げっ・・・楓さん・・・」


楓「お久しぶりです。ふふっ・・・会いたかったですよ。」ギューッ


P「離してもらえませんか・・・こんな所、人に見られたら・・・」


楓「では、今夜、私と付き合ってくれませんか。約束してくれたら離します。」


P「はぁ・・・分かりました。」


楓「やった♡」

美優「楓さん。そちらの方は?」


瑞樹「お客様かしら?」


楓「こちらは本社で勤務されてるプロデューサーさんです。」


P「は・・・はじめまして・・・・・・」


瑞樹「本社って・・・エリートなのね。」


P「ま、窓際プロデューサーって・・・アイドル達からは呼ばれてますがね・・・フフ」


美優「あら?」クンクン


美優「この匂い・・・どこかで・・・」


P(ギクッ)


P「ぼ、僕は用事があるので、これで・・・」

ー ラ○ホテル ー



P「フン!フン!」ギシギシ


楓「はぁ・・・んっ・・・♡これが・・・欲しかったんです・・・♡」ギシギシ


P「フン!フン!」ギシギシ


楓「あ~ん♡」ビクンビクン


・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・


楓「人探し?」


P「あぁ、だけどろくな情報がなくてな・・・」

楓「・・・心当たりがありますよ。」


P「本当か!」


楓「その探してる人ではありませんが、その辺に詳しい人なら知ってます。」


P「手がかりがない今、それに頼るのも手だな。」


楓「私の方でも、芸能界の関係者に聞いてみますね。」


楓「女性が一人でも飲めそうなお店や、夜のお店に詳しい人たちから。」


P「アテにしてるぞ。」


楓「はい♡」

ー ダーツバー ー


P(楓の話だと、この辺に詳しいって女がここにいるはずだが・・・あいつか?)


P「すいません、ちょっとよろしいでしょうか?」キリッ


レナ「あら、いい男♪なにか用かしら?」


P「人を探してましてね。あなたなら知っているかもと聞きまして。」


レナ「ふーん・・・協力してあげてもいいけど、タダでは教えてあげられないわね。」


P「金か?」


レナ「いいえ、私と勝負して勝てたらね♪」


レナ「ダーツ、トランプ、サイコロ・・・さぁ、どれにする?」

P「・・・コイントスなんてどうだ?」


レナ「まぁ、いいわ、OKよ。それで何を賭けてくれるのかしら。」


P「あなたの言うことをなんでも聞くってのはどうだ?」


レナ「成立ね。それじゃ、コインは私が投げるから」ピーン




クルクルクル       パシンッ




レナ「さぁ、表と裏、どちらにする?」    


P「・・・」ジー

P「・・・・・・」ガシッ


レナ「ち、ちょっと・・・いきなり手を掴むなんて、なにをするのよ!」


P「そのままゆっくり“両手”を開け。」


レナ「・・・・・・・・・」


レナ「バレてたか。」チャリーン チャリーン


P「コインを二枚用意してたな。なにが賭けだ。まともにやったら100%あんたの勝ちじゃないか。」


レナ「自信があったんだけど、残念。」


P「さぁ、話してもらうぞ。」


レナ「もうひと勝負してくれない?あなたに興味がわいちゃった。」

ー ラ○ホテル ー



P「フン!フン!」ギシギシ


レナ「すごぉ・・・い♡ あなたになら・・・私の全てを賭けてもいいわぁ~♡」ギシギシ


P「フン!フン!」ギシギシ


レナ「お・・・大当たりぃ・・・♡」ビクンビクン


・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・


レナ「志乃さんね、その女の人って。」


レナ「昔はよく一緒に飲んでたけど、最近は姿が見えなくて・・・」

レナ「一人で飲むタイプではなかったのに、なにかあったのかしら?」


P「柊 志乃か・・・」


レナ「居場所が分かったら連絡するわね。」


レナ「それにしてもさっきのアレ・・・すごかったわ♡ こんなにドキドキしたの久しぶり///」


P「刺激が欲しいならいい所を紹介してやる。」ピラッ


レナ「これは・・・名刺?」


P「アイドルとして一発、勝負してみるってのはどうだ?」


レナ「面白そうね、やってみようかしら。」

ー ワインバー ー



志乃「はぁ・・・・・・」


P「柊 志乃さんですね。」


志乃「あなたは?」


P「ある人からあなたを探すように言われてきました。」


志乃「そう・・・」


P「その人はあなたに一目惚れしたそうです。何卒、会ってやってはもらえませんか?」


P「結婚を前提にお付き合いして欲しいそうです。」


志乃「・・・・・・・・・結婚か・・・それもいいかもね・・・」


P「前向きに考えてもらいたいです。」


志乃「ねぇ。」


P「なんでしょう。」


志乃「ちょっとだけ・・・一緒にお酒を飲むのに・・・付き合ってくれない?」

ー社長室ー



社長「ご苦労だった。今回の特命はこれで終了だ。」


P「惚れた女ぐらい自分で探せって話ですがね。」


社長「仕事や立場ってものもあるんだよ。人の上に立つ人間には。」


P「そんなもんですかねぇ。」


社長「それよりお前。柊 志乃には手を出してないだろうな?」


P「当たり前ですよ!人に紹介する女と関係を持つわけがないじゃないですか!!」


社長「・・・まぁ、信じよう。後は当人たちの問題だ。我々はこれ以上干渉しない。」

~数日後~


ー ワインバー ー


志乃「またお会いしましたね・・・」


P「交際を断ったと聞きましたが、なにか不満でも?」


志乃「・・・つまらなかったから。」


P「えっ?」


志乃「一緒に飲んでて・・・・・・面白くなかったのよね、彼。」


P「玉の輿でしたのに。」


志乃「それよりも、気になる人に会っちゃってね。ふふ・・・」

ーラ○ホテルー


P「フン!フン!」ギシギシ


志乃「はぁ・・・♡はぁ・・・♡あなたに・・・酔いしれちゃいそう・・・ふふっ♡」


P「フン!フン!」ギシギシ


志乃「あぁ・・・熱い・・・・・・あっ♡」ビクンビクン



・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・



志乃「最近、退屈してたのよね・・・」


P「それなら、こんなお仕事をしてみるのはいかがですか?」ピラッ


志乃「アイドル・・・?」


P「色々なところに行けて、色々なお酒を飲めるかもしれませんよ。」


志乃「ふふっ。面白そう・・・考えておくわ。」

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