穂乃果「めまぐるしい日」 (23)

穂乃果「学校行ってきまーす!」ガラッ

穂乃果「今日は珍しく早く起きれたしいい一日になりそうだ!」

穂乃果「おっ、ことりちゃんおはよー!」

ことり「おはようございます」

穂乃果「あれ?海未ちゃんは?」

ことり「海未はまだ来てないですね…というより、今日は穂乃果が早いんですよ」

穂乃果「んん?」

ことり「? どうかしましたか?」

穂乃果「ことりちゃんさ、何かしゃべり方変じゃない?」

ことり「そう…ですか?別に普段と変わりありませんが…」

穂乃果「いやいやいや、おかしいって!もっとさぁ普段は『穂乃果ちゃぁ~ん』って感じじゃん!」

ことり「何を言ってるんですか…ふざけないで下さい」

穂乃果「え、えぇ…?あ、分かった!ドッキリか何かなんでしょ!もう朝からやめてよ~」

ことり「寝ぼけてるのですか?まったく、珍しく早く来たと思ったら…」

穂乃果「うーんそのしゃべり方って…」

ことり「っと、海未が来たみたいですね」

海未「穂乃果ちゃぁ~ん!ことりちゃぁ~ん!おはよぉ~」

穂乃果「うえぇ!?」

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ことり「おはようございます、海未。では行きましょうか」

穂乃果「いやいやいや!待った待った!」

海未「穂乃果ちゃん、どうしたの?」

穂乃果「海未ちゃんまでグルになってたとは驚きだけどさあ…」

海未「グル?何の話?」

穂乃果「分かった!参りました!だからもうやめよう?」

海未「やめるって何を?」

穂乃果「そのしゃべり方…」

海未「しゃべり方?何か変かなぁ?」

ことり「変なのは穂乃果ですよ、さっきから人のしゃべり方がおかしいだの何だの…」

穂乃果「だってー!もうドッキリは分かったからさぁ、正直海未ちゃんのその喋り気持ち悪いし…」

海未「えっ!?気持ち悪い…?」ウルッ

ことり「ほ、穂乃果!?何て事言うんですか!」

穂乃果「えっ?だ、だって…」

海未「ほ、穂乃果ちゃん…」グスッ

ことり「穂乃果!謝りなさい!」

穂乃果「えっ、あっごめん…」

海未「うぅ…」グスッ

穂乃果(妙に手が込んでるなぁ…まっさすがに学校に着いたらやめるよね)

教室

ガラッ

穂乃果「おっはよー!」

ことり「おはようございます」

海未「おはよぉ~」

オハヨー オハヨウ

穂乃果「…」

穂乃果(教室でも続けるつもりなの…?よし、それなら)

穂乃果「あ、ヒデコちゃん!ちょっとこっち来て!」

ヒデコ「なになに、どしたの?」

穂乃果「この二人見て何か思わない?」

ヒデコ「この二人って…ことりちゃんと海未ちゃん?」

海未「穂乃果ちゃん、どうしたの?」

ことり「はぁ…まだ何か言ってるのですか?」

穂乃果「ね?変でしょ!?」

ヒデコ「ん~?別にいつも通りだと思うけど…」

穂乃果「え、ええっ!?」

授業中

穂乃果(クラスの誰に聞いてもおかしくないって言うし…一体どうなってるの?)

穂乃果(全員で穂乃果をダマしてる?大がかりすぎじゃない?)

穂乃果(ここまで来たらμ'sのみんなもグルだったり…)

穂乃果(でも絵里ちゃんや真姫ちゃんがこんなイタズラに乗るかなぁ…よし)


昼休み

穂乃果「海未ちゃん!ことりちゃん!ちょっと来て!」グイッ

海未「えっ?」

ことり「穂乃果?一体どこに…」

1年生教室

穂乃果「真姫ちゃーん!」ガラッ

真姫「穂乃果?どうしたのよ」

穂乃果「真姫ちゃん聞いて!この二人なんだけど…以下略」

真姫「別に、いつも通りじゃないの」

穂乃果「っ…」

ことり「だから何度も言っていますのに…いい加減しつこいですよ、穂乃果」

海未「穂乃果ちゃん…もうやめよ?」

穂乃果「だーもう!やめるのはそっちだよ!何なの真姫ちゃんまで!もう怒ったからね!!」

真姫「な、何よ急に」

ことり「気にしないで下さい…朝からこんな感じなんです」

真姫「ふーん、まっいいわ。こう見えてもまきまーは忙しいんだから変な事に時間取らせないでよねっ」

穂乃果「……は?」

穂乃果「えっと…今何て…?」

真姫「変な事に時間取らせないでって言ったんだけど」

穂乃果「いや、そっちじゃなくて、まきまーって…」

真姫「まきまーはまきまーでしょ、今さら何言ってんのよ」

海未「穂乃果ちゃぁん…本当に大丈夫?」

ことり「保健室に連れて行った方がいいのでしょうか…」

穂乃果「あーもう!みんなして穂乃果をからかって遊んで!!分かったよ、受けて立とうじゃないの!!」

ことり「穂乃果…」

穂乃果「真姫ちゃん!じゃあいつものやつやってみてよ!」

真姫「いつものやつ?」

穂乃果「ほら、にっこにっこ…じゃない、まっきまっきまー?ってやつ!」

真姫「はあ?何で急に」

穂乃果「いいから!出来ないの!?」

穂乃果(いくらイタズラでも真姫ちゃんなら絶対そこまでやらない…ふふ、穂乃果の勝ちだよ!)

真姫「しょうがないわねぇ…」クルッ

真姫「まっきまっきまー♪あなたのハートにまきまきま~笑顔届ける西木野まきまき♪まきまーって覚えてラブまきっ♪」ニコッ

穂乃果「…」ポカーン

真姫「どう、これでいいの?」

穂乃果「あ、あはは…やだなぁ真姫ちゃん…冗談きついよ…」

ことり「穂乃果…あなた本当に」

ガラッ

花陽「あれっ?穂乃果ちゃんにことりちゃんに海未ちゃん?どーしたの?」

海未「あっ、花陽ちゃん」

真姫「穂乃果がまっきまっきまーしてほしいって言うからやってただけよ」

花陽「えっ?何だか楽しそう!花陽も混ぜてほしいにゃ~」

穂乃果「う…」

ことり「穂乃果?」

穂乃果「うわあああああぁぁぁ!!」ダッ

ガラッ ピシャッ!!

海未「穂乃果ちゃん!」

午後の授業中

穂乃果(おかしいおかしい、絶対におかしいよ…)

穂乃果(あそこまで来たら演技なんかじゃないって事は穂乃果にだって分かる)

穂乃果(海未ちゃんやことりちゃんだってそう…ちょっと悪ふざけする事はあってもここまでやるなんて考えられない)

穂乃果(じゃああれは一体…悪い夢…夢?)

穂乃果(そっか、夢なんだこれは!)

穂乃果(こうやってほっぺをつねったら…)グイッ

穂乃果「痛い!」

先生「高坂さん?」

穂乃果「す、すみません!何でもないです!」

クスクス…

穂乃果(夢じゃない…はぁ、どうしたらいいの…?)

海未「…」

放課後

ことり「穂乃果…今日は練習どうしますか?体調がすぐれないようですけど」

穂乃果「あ、うん…今日は帰…いや、見学だけしよっかな」

ことり「分かりました」

穂乃果(絵里ちゃん達にはまだ会ってないし何か分かるかも…)

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