白菊ほたる「不幸のその先に」 (52)



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(本SSは『白菊ほたる「ふ、不幸が移りますから!」 茄子担当P「幸も不幸もキミ次第だ!」』

白菊ほたる「ふ、不幸が移りますから!」 茄子担当P「幸も不幸もキミ次第だ!」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1397651948/)

の続きとなります。前作を読んでいないと分からない部分がございます。ご了承ください。)


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P「……よーし、今日のデスクワークはこれくらいで良いかな。…って皆まだ事務所にいたのか」


茄子「ええ、ファンレターを読んでいたらこんな時間に……。あ、その資料はほたるちゃんのライブの?」


P「うむ、ライブもそれなりに数をこなして安定してきたなぁ。ほたるもずいぶんハプニングに慣れたし」


ほたる「はい!…それでもやっぱり不運でライブに辿り着けないファンの方には申し訳ないです…」

ほたる「来れなかった方へのお見舞いもいっぱい書かないと…」


ちひろ「初ライブを不幸で欠席した人への配慮として始めましたが、まさか恒例行事になるとは」


P「あの数を全部直筆だもんなぁ。欠席者のファンレターも読んだ上で書くし、たいしたもんだよ」


ほたる「1日3通くらいこなせば1ヶ月で100通近く書けますから…」


P「うん、明らかに一日3通以上書いてるが…」


ほたる「当日キャンセル以外にももっと前の段階で来れなかった人もいますから…」


茄子「今度同封する私のお守りどうしましょうかね~おみくじ、折り鶴、ポプリ…と色々やりましたけど」

茄子「そうだ、今度は手作り紅茶にしましょう♪」

茄子「それにしても、私のお守りがあればライブにも何事もなく辿り着けるはずでは…?」



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1397831825



P「いや、ほたるファンにとっては会場までの道のりもライブだからな」

P「入場出来ただけで泣いてる人とかもいるし」


ほたる「初ライブからずっと欠席でお見舞いを書いてる方もいますよ…ほら、このファンネーム『最強伝説@アジフライ』さんとか…」


ちひろ「ああ、毎回ヘルメット被って来るあの…あの方、いつもライブが終わってから何時間も後に到着するんですよね…不幸にも…」


P「ああ、前回はついにライブ終了時刻ピッタリに到着して帰りの人波の中で立ち尽くしてさめざめ泣いてて、その姿からファン四天王に昇格したらしいな…」


茄子(四天王の他3人が気になる…)


P「それと、最近問題なのは茄子ファンが軽い気持ちでほたるのチケットを取って打ちのめされる現象だ」


茄子「ああ…私のライブだと多少寝過ごしても偶然凄腕タクシーに乗れて間に合ったりするらしいですから…その気持ちで臨むと…」


P「そうだな…ファンクラブでも新規ファン向けに注意喚起はしているようだが中々…」


ほたる「注意喚起ですか?そんなものが…」


茄子「ライブの注意ってどういった感じなんでしょう?」


ちひろ「ファンサイトにはこんな感じで載ってますよ」カチャカチャ …ッターン




白菊ほたる非公式ファンクラブ S.H.I.T ファンサイト
(※S.H.I.T … S白菊 Hほたるを Iアイする T特攻隊)


トップ
  ∟コンテンツ
      ∟ ライブ情報
          ∟ 初めて参加する者たちへ(必読)



○皆にお薦めだけど危険なライブ 白菊ほたるのガイドライン○


・軍人上がりのファン8人なら大丈夫だろうと思っていたら全員チケットを紛失した

・初ライブでは会場から1分の路上でプロデューサーが血を流して倒れていた

・足元がぐにゃりとしたので落ちてた衣装をめくってみたらプロデューサーが転がっていた

・チケット購入者が転び、目が覚めたら半券が引っかかって切り落とされていた

・トラックが会場に突っ込んで人が倒れた、というか轢かれた後からアンコールとかを演奏する

・ライブが強盗に襲撃され、プロデューサーも「強盗」も全員上記のトラックに轢かれた

・会場からコンビニへの10mの間にチケットを紛失

・会場直通バスに乗れば安全だろうと思ったら、乗客が全員ほたるファンなので着くはずがなかった

・ファンの1/3がライブ欠席経験者。しかもほたるへの愛が苦難を与えるという都市伝説から「重度ファンほど危ない」

・「そんなに危険なわけがない」と言って当日券を買った茄子ファンが5分後泣きながら反対方向の新幹線に誤乗した

・「チケットを体に貼付けておけば失くすわけがない」と手ぶらで出て行ったファンが本人ごと行方不明(後日発見された)

・最近流行っている不幸は「自転車泥棒」。渋滞を嫌って自転車で向かおうとすると当日に盗まれるから。

・会場から200mはチケットを失くす確率が150%。一度失くす確率が100%、見つけてからまた失くす確率が50%という意味。

・ほたるライブへの欠席者は一回平均120人。うち約100人は早朝から全力で会場を目指していた

・無課金がガチャに駆け込んだら、なぜか事務員に財布をカラッカラにされた




「このガイドラインを見てなお…なおもほたるを愛する事に億さないお前…見所がある…」

「俺たちは…特攻隊だっ……。これは単なるライブではない…戦争だっ…!運命との戦争……!!」

「幸か不幸かチケットを手にしてしまったお前…それは燃料…ライブへの片道分のガソリン……」

「ボロボロで…血に塗れながら…運命の甲板に大穴を空ける瞬間……」

「その最期の瞬間にお前が何を見るのか……俺は知っている……」


「最後だが……俺たちS.H.I.Tの合い言葉を贈ろう」

『ファンになったが運の尽き!』




「…あ、もっと気楽にライブを楽しみたい方はCGプロ直売の『茄子さん交通安全お守り』をご購入下さい」

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「また、運営観客一丸となっての保安のため、次ページも是非ご一読下さい」


【初めて参加する者たちへ(必読)】次のページ →
「消火器の講習」「AEDの使い方・会場配置」「保険の適用範囲」







ほたる「あー…」


茄子「うん…」


P「まぁ…な?」


ちひろ「シラギクホタルのガイドライン…」


ほたる「ヨハネスブルグ、のイントネーションで私の名前を読まないで下さいっ!」

ほたる「というか、この最後の文章だけなんだかちひろさんの指示が見え隠れしてます!」


ちひろ「慈愛の女神による一筋の光明ですよ!」


ほたる「もう!私のライブを地獄みたいにっ!」




P「ああ、でも軽い気持ちでチケット買って打ちのめされた茄子ファンも、一部はその後重度ほたるファンになってるから!」


ほたる「えっ!そうなんですか」


P「ああ、悔しくて再チャレンジしている間にいつの間にかな」


ちひろ「ガチャと同じ構図ですね」


茄子「ほたるちゃんはやっぱり泥棒猫ですっ!」


ほたる「ええっごめんなさい!」


P「まぁ逆にライブの試練に心折れたほたるファンは、その後もれなく茄子ファンになってるんだけどな」


ほたる「ど、泥棒猫ですっ!」


茄子「ネコじゃなくてカコですよ~♪」フフン


ちひろ「CGプロの中でうまく循環してますねぇ」






―ある日―


………

……




ほたる「…」

ほたる「あれ?ここは…私が昔居たAプロダクション…?差し押さえの札だらけ…」

ほたる「なんで私こんなところに…。プロデューサーさんを、CGプロのPさんを探さなきゃ」


P「ほたる…」スッ


ほたる「あっ!プロデューサーさん!よかったぁ」

ほたる「でもなんでここに?いや、そもそも私もなんで…」


P「ここはお前の所属プロダクションだろ?」


ほたる「いえ!私は今はプロデューサーさんのCGプロ所属で…それにAプロは…もう…」


P「ああ、潰れたんだっけ…」

P「もうCGプロは潰れたんだったな」


ほたる「えっ!?違…」

ほたる「あれ?ここ…CGプロ!?」




P「ちひろさんがガチャ詐欺と違法労働斡旋と薬物売買で高飛びしたのを皮切りに…」


ほたる「ああ…」


P「何とか立て直そうと望みをかけたほたるライブは当日に地割れで会場が消失」


ほたる「えっ」


P「極めつけは俺と茄子の関係がスクープされてしまったことだった…」


ほたる「…」

ほたる「…はい?」


茄子「ダーリーン!」


P「どうしたんだハニー?」


ほたる「あ、あの?いや…そんな」




茄子「もうっ、こんなところで何してるんですか~!浮気ですか~?」


P「ハハハ、知ってるだろ?俺はバスト88未満には一ッッッ切興味ないんだ」チュッ


ほたる「」


P「そう言うわけで俺は幸せです!ほたるはまぁなんか新しいところで頑張ってくれ!」


ほたる「そ、そんな!私CGプロじゃないと…Pさんじゃないと…!」


P「ははは、大丈夫大丈夫。多分」


茄子「行きましょう!だ・あ・りん♪」チュー


P「それでは、さよなら第二夫人さん!」


ほたる「ま、待って下さい!私、わたし…」


ほたる「うっ、うう…ううううぅぅぅ………」


………

……






ほたる「きゃあっ!!!」ガバァ


ほたる「ゆ、夢…」





ほたる「なんで今更あんな夢を…もうAプロ倒産から一年も経ってるのに…」トボトボ

ほたる「…」ピタッ

ほたる(この角を曲がったら…いつもの場所にCGプロがなかったり…)

ほたる「…っ!」バッ


ほたる「い、いつも通りある…よかったぁ」


ほたる「おはようござ…!」ササッ


P「~~~」


茄子「~~~」


ほたる(思わず隠れちゃいましたけど、これは…)

ほたる(な、何だかお二人がいつになく真剣な顔でお話ししてる…というか二人の距離が近いです…!)

ほたる(うう、なんのお話だろう…)




P「~~~…バレるわけには…」


茄子「はい。私たちの……は秘密で…~~~」


ほたる(!?)


P「発表するのはまだだからな…」


茄子「お祝い事ですしね!その時には盛大にしましょう!」


ほたる(お祝い事って…で、電撃入籍…!?)


P「事務所の机とかももう片付け始めないとな」


茄子「そうですね、ではほたるちゃんがお仕事行ってから私が」


ほたる(机を片付けるって…?事務所移転とか…?そんな話…)


P「…今更だが、ほたるはもう勘付いてるのかもな…」

P「当然だが、ほたるにしてみれば一年前にもあったことだろうしな」


ほたる(!!?…一年前って…Aプロが潰れた日…)





茄子「ほたるちゃんなら…勘付いていても黙っていてくれるでしょうね」


P「ほたるはそういうところあるな」

P「まぁどっちにしろ、ほたるも今日の仕事帰りには知ることになるんだ。ただそれまでは形だけでも秘密だ…」


ほたる(帰ったら事務所ががらんどうで…あ、これってAプロと同じ…)

ほたる(つまり…)

ほたる(…)

ほたる「オハヨウゴザイマス」フラッ


P「おわっ!!…お、おはようほたる。居たのか」


茄子「おはようほたるちゃん!」アセアセ


ほたる「チヒロサンガ イマセンネ」


P「あ、ああ…今日は…休みだ」


ほたる(入籍…倒産…ちひろさん高飛び…)フラフラ


ほたる「オシゴト イッテキマスネ」フラァ


P「おい、今日は俺の付き添いだから!おーい待てー!」





……



ほたる『もう…私の帰る場所は、どこにも…っ』


P(亡国の女騎士の演技…凄い迫力だ…。完全に瞳孔開いてるけどあれ演技力でどうにかなるもんなのか)


ほたる『でも、国を失った私にも…あなたさえいれば…』


王子『あっごめーん、やっぱ俺あっちの国の巨乳の姫とくっつくから!てへっ』


ほたる『』




王子『うん、キミはまぁなんか新しい国とかで頑張って!』


ほたる『そんな、私を救って下さったあなたが…私にはあなたしか…』


王子『ははは、大丈夫大丈夫。多分』


ほたる『あ…あ…』


ほたる『………』ポロポロ


P(あ、やばい。演技だとわかっていても王子殴りたくなってきた)


ほたる『わっ、私は第二夫人でも…良いですからっ…そばに…』ボロボロ


P(えっ!?ここでアドリブ!?鬼気迫ってるけども)


王子『バスト88未満とかマジアウトオブ眼中なんですけど。待っててくれハニー!ではっ』


ほたる『』


P(…王子役の人も機転すげぇな…)


ほたる『くっ…殺せ…』バタッ






……



―事務所への帰路・車内―


P「ほたる乗せての運転はやっぱ緊張感あるなぁ」ブーン

P「それにしても今日の仕事は凄かったぞ!ほたるの女騎士、あのアドリブに影響されて監督がもう1話ねじこんでくれるってさ」キキー


ほたる「はい、頑張りました…。だって今日の仕事で最後ですからね…」


P「ああ、今日で最後の登場のはずだったもんな。ほたるのおかげで出番増えたけど」ドンッ


ほたる「今日の演技は…これから起こることの予習にもなりましたしね…うふふ…」


P「予習?」ガリガリガリ


ほたる「ふ…ふふ……」フラフラ

ほたる(ああ、そうです…一年前、私はその日特に張り切ってレッスンをこなして…)

ほたる(そして帰ってきて事務所の暗い扉を開けると部屋はがらんどう、残ったものには差し押さえの札が…)

ほたる(…あれ?そういえばなんであの日私は張り切ってたんでしたっけ…?何か理由が…)




P「ほら、着いたぞほたる」キキッ


ほたる(!!事務所の明かりがない…茄子さんが居るはずなのに…。Aプロの時と同じ…)


P「…どうした?事務所に帰るぞ」


ほたる「…ぷ、プロデューサーさん、ちょっとお話しましょう…」


P「車内でか?…いいぞ」




ほたる「あ、あのあの…プロデューサーさんは…」

ほたる「……さよならって挨拶した後…もう二度と会えなくなるかもって思ったこと、ありませんか?」


P「……あるよ。ははは、不幸人生は俺の方が年季入ってるんだぞ?」


ほたる「幸せが訪れると、まるで切れるのが当然の細い糸で高く高く吊り上げられていくような気持ちになったり?」


P「たまにな」


ほたる「日常の些細な変化が…不幸の兆しに見えたりしませんか?」


P「警戒しておいて損は無いと思うな…。……どうしたんだほたる、何の話だ?」





ほたる「あとは…えっと…」

ほたる「あはは、ちょっと待って下さい…ほら…」


P「どうしたんだ?そんな無理に話そうとしなくても。ほら、話だったら事務所で…」


ほたる「いやです!!」


P「!!」




ほたる「大丈夫です…!話すことなら、まだいっぱいあります…」

ほたる「まだいっぱい話したいこと…あるのに……」

ほたる「…車から出たらもう終わりだなんて…いやです…」

ほたる「お話をしましょう…?ね?プロデューサーさん…ここで、もう少し…少しだけでも…」

ほたる「そうしたら…最後はちゃんと行きますから…」グスッ


P「…話を聞いて分かった。ほたるはずっと勘違いをしてたんだ」


ほたる「…!そうですよ…!こんな私でも幸せになれるって…そんな勘違い…」ポロポロ




ほたる「でも、そう思わせたのはプロデューサーさんなんですよ!1年前、出会ったあの日から、ずっと…」ポロポロ

ほたる「プロデューサーさんのせいで…私、こんなに幸せになってしまって…もう、ここから落ちたら、壊れちゃうんです…」

ほたる「プロデューサーさんのせいで…違う、私のせいで、私のせいで皆…」


P「ほたる!」


ほたる「えへ…」


P「ほた…る…?」


ほたる「……ふふ…こんな言い争いでもいいんです…ふふふ、もっとここでお話を…しましょう…?ね?」ポロポロ


P「…っ!いや、だめだ。もう行こう」




ほたる「な、なんで…なんで!もう少しだけ、最後にあとちょっとでも幸せにすがったって…」ポロポロ


P「行くぞ」グイッ


ほたる(!!抱えあげられて…!連れていかれる…)


P「勘違いさせてすまなかったなほたる。でもそれももう終わりだ」テクテク


ほたる(ああ…温かい…現実感がない…。プロデューサーさんに触れられるのもこれで最後…?)


P「はぁ…ほたるだから、こうなる事は十分考えられたのに…。俺の力不足だ…」ツカツカ

P「ほら、ほたる降ろすぞ。お姫様だっこされたままじゃ示しがつかんだろ」


ほたる「…っ」ギュゥゥーッ


P「…もうこのまま入るぞ」


ほたる(ああ、もう扉の前に…事務所の窓、暗いです…。昨日まで…ここで皆と…)


P「ただいま…」ガチャ


ほたる「…っ!」ギュゥゥゥゥゥ








茄子・ちひろ「ほたるちゃん!お誕生日おめでとう!!」パァン





茄子「…って!どうしたんですかそれ!!ちょっとプロデューサーさん!!」


ほたる「…?………?……」

ほたる「…ほえ?」


茄子「お姫様だっこで登場なんて聞いてませんよ…う、羨ましい!」


ちひろ「そうじゃないでしょう!ほたるちゃん泣いてますよ!何したんですか!」


P「多分、多分だが…ほたるは今日一日CGプロが倒産するものと勘違いしてたらしい」

P「朝からなーんかほたるの動きがカクカクしてると思ったら…」


ほたる「え…?誕生日…?え…」

ほたる「あ…」

ほたる(…そうだ、丁度一年前の今日、Aプロが倒産する日に私がお仕事を張り切ってたのって、誕生日だったからだ…)

ほたる(思い出すのが辛くて、自分の誕生日ごと忘れてた…)

ほたる「あ、あううぅぅぅ…」ボロボロ




P「ごめんなぁほたる。お前なら事務所で皆がこそこそ隠し事したら怖くなるよなぁ」


ほたる「ぐすっうう」ポロポロ


ちひろ「泣ーかしたー泣ーかしたー!スータドリをー売ってやろー!」


P「サプライズパーティにしようって言ったのあんたでしょうが!」


茄子「ほら、ほたるちゃん、プロデューサーさんから降りて落ち着きましょう!とりあえず降りましょう!…うう、羨ましい!」


ほたる「うううう」ギュゥゥゥゥ


P「苦しい苦しい!ごめんって」


茄子「くっ!…お誕生日ですから、今日は第二夫人にその場所は譲ってあげましょう…」


ほたる「こ、ここはずっと私の場所です!」キッ


茄子「な、なんと!」


ちひろ「ついにほたるちゃんが第二夫人ネタに反撃を!!」


ほたる「私だって…ゆくゆくはバスト88くらい…きっと…」ブツブツ




P「まぁ譲るもなにも茄子を抱っこしたことなんてないからな」


ほたる「…」ドヤッ


茄子「ほたるちゃんが涙目ながら初めて見せるドヤ顔を…!可愛…悔しいです!!」


ちひろ「ほたるちゃんには珍しい年相応の表情…カメラ!カメラ!」パシャパシャ


茄子「年相応と言えばほたるちゃんは13歳になったのかな?」


ほたる「はい、…まだまだ発展途上ですから!」キッ


茄子「今日のほたるちゃんは…なんだかライバルにふさわしい目付きですねっ!」キッ


ちひろ「あれ?でも確かほたるちゃんって今までも13さ……ウッ……頭痛が…」


P「サザエさん現象の闇に触れてはいけません。…いや、アイドルにはよくあることですよ。別事務所の安部さんなんてs……ウッ……サッミーン…」

P「と、とにかくホラ、乾杯しましょ!ほたるももう降りろって」


ほたる「うー!うー!」ギュウウウ


茄子「今日くらいわがまま言わせてあげましょうよ♪」


P「はいはい…」




……



茄子「むにゃ…もう食べられないですよぉ…」zzz


ちひろ「ぐー……ん?もう回せないって?……食費を…切り詰めれば……むにゃ」zzz


P「まさか事務所にあんな量の酒を持ちこんでいたとは…起きて自分で帰れるんだろうな…」

P「事務所の机を端に寄せといてよかった…まさか酔っ払いが暴れるとは思わんかった」

P「ほたるすまんなぁ大人がアホで」


ほたる「いえ…私、楽しい誕生日って初めてでした!」


P「ははは、ほたるなら誕生日の不幸エピソードにも事欠かないだろうな」


ほたる「ええ、ちなみに去年は…誕生日にAプロが潰れて…」


P「ああ、それで今日はあんな勘違いを」


ほたる「ご、ご迷惑をおかけしましたっ!」


P「いや、俺もすぐネタばらしすればよかったんだが、バレたらちひろさんになにをされるか分からなくてな…」


ほたる「ふふっ」




ほたる「私、記念日とかイベントをすぐ忘れちゃうんです」

ほたる「今までは誕生日もクリスマスもお正月も…全部辛い思い出と一緒でしたから」


P「ああ…」


ほたる「でもこの事務所に来てから、それがどんどん楽しい思い出で上書きされていって…」

ほたる「…そうです、今日ついに、一年丸々、ぜーんぶ上書きされたんです!」

ほたる「私、もう特別な日を忘れません!カレンダーに印を付けて、一週間前から楽しみに待つんです!」

ほたる「前日の夜には眠れなくなったりっ!」


P「ははは!誕生日はまたサプライズにしたいから忘れてくれるとありがたいな」


ほたる「こんなに楽しかったこと…忘れられませんよ」


P「じゃあ今年のこれからのイベントは、今日が霞むくらい素敵なものにしよう!」


ほたる「…!はい!」


ちひろ(惚れてまうやろーーー!!!)ネタフリー


茄子(うう…ほたるちゃん…ぐすっ…)ネタフリー




ほたる「今日みたいな特別な日も、何でもない平日も…幸せなんです…不思議なくらい…」

ほたる「でもやっぱり私はだからこそ…いつか幸せがなくなる時が怖いんです…」


P「…ああ、分かるよ。俺もずっと…怖いんだ」

P「でも…最近な、ほたると、ほたるのファン達を見ていて分かったことがあるんだ」


ほたる「ファンの皆さんを…?」


P「ああ。ファンはライブの時、何が起こっても、何を失っても会場を目指して走り続ける」

P「ほたるだって色んな苦難に遭うけれど、ファンのためにライブを必ず開催させる」

P「そうして最後には、ファンはほたるに出会うことができる」

P「そのライブで会場に辿りつけなかったファンは次のライブで頑張る。次も、その次も」

P「ほたるだって、全てのファンのために歌い続ける。次も、その次も…」


ほたる「…」




P「俺は思ったんだ、もしもCGプロに何かがあっても、建物が消えてしまっても、そんな事は関係無い」

P「ファンが、茄子が、ちひろさんが、俺が…ほたると一緒に居たいと思い続ける限り、必ずほたるに辿りつく」

P「そして、その上ほたる自身が俺たちと一緒に居たいと思ったら、もう絶対離れたりしないだろ?」

P「ほたるは…俺たちと一緒に居たいか?」


ほたる「…っ!はい…!」ポロポロ


P「じゃあ大丈夫だ!絶対にな」ナデナデ


茄子「うわぁぁん!ほたるちゃーん!プロデューサーさーん!!ずっと一緒ですよおお!」ダキッ


ちひろ「ぐすっ、ぐすっ!私が居る限りはお金の問題で倒産などありえませんからっ!」ギュウー


P「うわぁこいつら!狸寝入りしてやがった!」


ほたる「うふふっ」ギュー


P「3人がかりで抱きつかれると…くるしい…」ブクブク


ほたる(そうです…不幸は全ての終わりじゃないんです)

ほたる(不幸のその先に何があるのか、そんな事は分かりません)

ほたる(でも、私が目指す限り、皆が目指す限り…!)



ほたる(…望む場所に辿りつけるんです!必ず!)




―後日―



……




???「ハァ…ハァ…辿りつける…絶対に…」ダッダッダッ



……







―ライブ会場―


ほたる『みなさーん!私、この間お誕生日を事務所で祝ってもらいました~!茄子さんがケーキを用意してくれて、事務員のちひろさんが札束でプロデューサーさんを…』


P(…)


ほたる『はい!ファンの皆さんにもお手紙とか、いっぱいいっぱい祝って頂いて…』


P(ほたる…もうライブが1時間も延長してる…時間管理ができない子じゃないはずなんだが…どうしたんだ一体…)


ほたる『私、今まで誕生日って辛い思い出しかなかったので…』


P「会場スタッフさん、申し訳ありません!…私もなにがなんだか」


会場スタッフ「いえ、今日は一日貸し切りなので大きな問題はありませんが…しかし…ほたるちゃんの体力が…」


P「ええ…」


ほたる『今日誕生日の方っていらっしゃいますか~?あ!おめでとうございます!…でも私に祝われたらまた不幸が…!』


P(ほたるのことだ…何か考えがあるんだろう…。ほたるのやれる限りやらせよう!)


ほたる『じゃあ今日誕生日の方にハッピーバースデーを歌いますね!』チラッ


P(目配せ…!)

P「MCで繋ぐそうなので、2分で伴奏を用意して下さい!クラシック音源のコーナーに確か…急いで!」









―会場前―


???「…もう終了時刻から…2時間も経ってる…俺はまた……ぐっ…ぐっ…」ダッダッ


<ワァァァァァ


???「…!? 会場から声が…明りが…なんでっ…」ダッ





???「扉の外からでも分かる…何だこの熱気は…!」


???「扉…重っ…!扉…初めて開ける、扉っ…!」ギギギ


<アンコール!アンコール!アンコール!ワアアアアア…







<ギギギ…バターン




P「こんな時間に入場者…もうアンコールだぞ…って、あ、あのヘルメットは…」


ほたる『!!』


最強伝説@アジフライ「ハァ…ハァ…。立ってる…?ほたるちゃんが…ステージに…立ってるっ……!」


若者「あっ!!アジフライさん!今日は運悪くヤンキーに絡まれてバットで殴られてたんじゃ…」

若者「いえ、そんな事より、今からアンコールですよ!アーンコール!アーンコール!」


最強伝説@アジフライ「間に合ったのか…?俺…ほたるちゃんのライブに…俺っ…2時間も遅れたのにっ……」ボロボロ


ほたる『…皆さーん!今日は…いえ、今までもずーっとこのライブを応援してくれてありがとうございます!』

ほたる『私思うんです、私の歌う一曲一曲が、きっと誰かにとって特別な曲になるかもしれないって』

ほたる『だからこそ、一曲が最高になるようにって、たとえ誰かがその一曲だけしか聞けなくても心に残るようにって!』


最強伝説@アジフライ「ほたるちゃん…ほたるちゃんっ…!!」ボロボロ

最強伝説@アジフライ「ほたるちゃああああああああああああああああああああん!!!!!」ダバァ


ほたる『アンコールありがとうございます!それではここに辿りつけた皆さんへの最後の曲です…』



ほたる『大事な約束に遅れた時、やっぱりとっても不幸です。』

ほたる『でも、約束のかけらを掴まえた時は泣いてる暇はありません!そんな時には口笛を吹きましょう…』








おしまい


(誕生日お祝いSSでした。ほたるちゃん、13歳の誕生日おめでとう!
総選挙支援SSと誕生日お祝いSSを同時に実現が難しい日程な辺りさすがほたるちゃんです。

レスを下さった方々、ありがとうございます!途中大幅書き直しで心が折れて
もう止めようかと思った瞬間にすかさず頂いたレスに励まされて何とか最後まで投下できました。
前作と比べるとネタの吟味時間がなくてあっさりしてしまったので、
今思うと誕生日編だけスレを分けておいて良かったです。

それでは、前回スレと併せてHTML化依頼を出してきます)

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