【シノハユ】耕介「どうしたんだ、慕?」 (35)
耕介「まだ寝ないのか、慕?」
慕「も、もう少し起きてようかな……」
耕介「明日も学校だろ?」
慕「まあまあ……それよりお風呂入らないの?」
耕介「そうだな……じゃあ俺風呂入ってくるわ」
慕「うん、明日の仕込みをしとくね」
耕介「ああ、頼んだぞ」
慕「うん」
慕(これで少しは時間稼ぎができたかな……?)
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耕介「あがったぞー」
慕「うん、牛乳温めたけど飲まない?」
耕介「お、気が利くじゃねーか」
慕「まだ夜は寒いもんねー」
耕介「慕も飲むのか?」
慕「だめ……?」
耕介「別にいいけどおねしょすんなよ?」
慕「ご、五年生になっておねしょなんてしないもん!」
耕介「ホントかー?」
慕「ホントだもん!」
「「ごちそうさまでした」」
耕介「ホットミルクにごちそうさまって言うのも編な話だな……」
慕「牛さんへの感謝の気持ちでいいんじゃないの?」
耕介「それもそうだな」
慕「そーそー」
耕介「じゃあマグカップの片付けくらい俺がしておくから先に寝てていいぞ?」
慕「え?」
耕介「さすがに小五の姪に全部させるわけにもいかないしな」
慕「そ、そうだね……」
耕介「だから先に寝てもいいぞ」
慕「う、うん……おやすみなさいませ……」
耕介「おやすみー」
慕「おじさんにはああ言ったけどどうしよう……」
耕介「なんだ、まだ寝てねーのか?」
慕「う、うん……」
耕介「もしかして何か悩み事か?」
慕「そ、そーいうのじゃないけど……」
耕介「もしかして慕……」
慕「な、なに……?」
耕介「さっき見た映画の『妖怪独身アラフォーの恐怖』が怖くて一人で眠れねーんじゃねーの?」
慕「ふぇ!?」
耕介「図星みてーだな」
慕「ち、違うもん!」
耕介「だよな!小学五年生の慕が妖怪が怖くて一人で寝れねーわけねーもんな!」
慕「そ、そーだよ!」
耕介「だったらこの話を知ってるか……?」
慕「な、なに……?」
耕介「麻雀が好きな女の子を連れて行く妖怪『スコヤン』の話だ」
慕「……知らない」
耕介「なんでも麻雀が好きな女の子をさらっていくらしいぞ?」
慕「え?」
耕介「しかも被害者は毎年この時期夜一人で寝てる小学五年生の女の子に多いらしい……」
慕「ふ、ふーん……」
耕介「でも慕はそんなの怖くないよな!」
慕「と、当然じゃん!」
耕介「だったら俺は昔のバンド仲間に呼び出されたから出かけてくるから先に『一人』で寝ててくれよ」
慕「……え?」
耕介「だって怖くねーんだろ?」
慕「う、うん……」
耕介「じゃあいってきまーす」
慕「待って!」
耕介「どうした?」
慕「………」
耕介「なんもねーなら離してくんねーか?」
慕「………よ?」
耕介「ん?」
慕「い、一緒に寝てください……」
耕介「え”!?」
慕「だ、だってその妖怪『スコヤン』って一人で寝てる女の子をさらうんでしょ?」
耕介「そ、そうだな」
慕「だったらおじさんと一緒に寝れば大丈夫だよね?」
耕介「……たぶんな」
慕「だから今夜は一緒に寝てください!」
耕介「さ、さすがにそれは……」
慕「だ、だったら明日からご飯作ってあげないもん!」
耕介「なに!?メシを人質にするなんて卑怯だぞ!」
慕「でも私がさらわれちゃったらご飯作ってあげられないよ?」
耕介「……そうだな」
慕「だから今夜だけでいいんで一緒に寝てください」
耕介「……バンドメンバーに連絡してくるから枕を持って俺の布団で待っててくれ」
慕「うん!」
ここまででー
今日の午後には完結させる所存ー
シノがリチャのホットミルクにサッーして
お、大丈夫か大丈夫かするSSだと思った俺を許してくれ
耕介「待たせたか?」
慕「ううん」
耕介「じゃあそろそろ布団敷くか」
慕「あ、じゃあ私が……」
耕介「押し入れから出すときに転びそうだからいいや」
慕「それくらいできるもん!」
耕介「まあまあ、いいから座ってろって」
慕「むう……」
耕介「さて、敷けたけど……」
慕「どうかしたの?」
耕介「ちゃんとトイレに行ったか?」
慕「え?」
耕介「おねしょに巻き込まれたらたまらないからな」
慕「お、おねしょなんてしないもん!」
耕介「ならいいけどよ」
慕「もう!」
耕介「いいから布団入れよ」
慕「お、おじゃまいたします……」
耕介「おじゃまされます」
慕「………」
耕介「寒くないか?」
慕「う、うん……」
耕介「だったら電気消すぞ?」
慕「はーい……」
慕(お、男の人と一緒に寝ると大人になれるってかんなちゃんが言ってたような……)
耕介「ちゃんと布団に入れてるか?」
慕「だいじょーぶ」
耕介「じゃあおやすみー」
慕「おやすみなさいませ」
二人((寝れない……))
バタン!
慕「い、今の音なに!?」
耕介「もしかしてスコヤンが扉を開けた音かもな」
慕「ふぇ!?」
耕介「きゅ、急に抱きつくなって!」
慕「だ、だってスコヤンが……」
耕介「たしかに来ちゃってるかもな……」
慕「お、おじさんが守ってくれるよね!?」
耕介「さあな」
慕「う、うそ……」
耕介「冗談だって、ちゃんと守ってやるから」
慕「お、おねがいします」
耕介「そういえばさ、慕」
慕「な、なに……?」
耕介「おまえ太った?」
慕「ふぇ!?」
耕介「なんか昔抱きつかれたときよりずっしり感が……」
慕「ち、違うもん!成長だもん!」
耕介「成長ねえ……」
慕「そんなこというおじさんにはもうご飯作ってあげないもん!」
耕介「それは困るな……」
慕「だったら私を守ってくれる……?」
耕介「はいはい、がんばりますよ」
慕「もうスコヤンだいじょーぶかな?」
耕介「多分大丈夫だと思うぜ」
慕「よかった……」
耕介「それでいつまで抱きついてるつもりだ」
慕「ふぇ!?」
耕介「さっきから抱きついたままだろ?」
慕「おじさんは私にだきつかれるのいや?」
耕介「……べつに」
慕「じゃあ今夜はこのままでもいい?」
耕介「ああ」
慕「じゃあおやすみなさいませ」
耕介「おやすみ」
慕(おじさんの体あったかーい)
慕「おはよー」
耕介「おはよう、やけに機嫌がいいが何かあったか?」
慕「べつにー」
耕介「さいですか……」
慕「ねえねえ」
耕介「なんだ?」
慕「また一緒に寝てもいい?」
耕介「……たまにならな」
慕「うん!よろしくおねがいします!」
耕介「はいよー」
慕(たまにはおじさんに甘えちゃってもいいよね?)
カンッ
慕「おはよう、かんなちゃん」
閑無「おはよう」
慕「今日も頑張ろうね!」
閑無「やけに機嫌いいけどなにかあった?」
慕「大人になったのです!」
閑無「……は?」
慕「あれ、男の人と一緒に寝ると大人になれるんだよね?」
閑無「う、うん……」
慕「昨日の夜おじさんといっしょに寝たから私も大人だよね?」
閑無「そ、そうだな……」
慕「これからもたまにだけど一緒に寝てくれるんだって!」
閑無「そ、そう……」
先生(白築さんの家に家庭訪問にいいのかしら……?)
おまけカンッ
耕介「はあ……」
質屋「ためいきなんて吐いてどうしたんだ、リチャード?」
耕介「姪と一緒に寝ちまった……」
質屋「姪って何歳だ?」
耕介「小五だ」
質屋「えっと警察は……」
耕介「寒がるから抱き枕になってただけだ!変な意味じゃねーよ!」
質屋「だったら一度きりなんだからいいんじゃないのか?」
耕介「それがこれからもたまに一緒に寝たいんだと……」
質屋「おまわりさんこいつです」
耕介「だから違うって言ってるだろうが!」
質屋「ふーん……」
耕介「どうやって慕を断ろう……」
質屋「いやだったのか?」
耕介「いや、すっげー寝心地よかった」
質屋「ふむ……ロリコンか……」
耕介「だから違うっつーの!」
蛇足カンッ
レスくださったみなさんありがとうございます
また書くかは未定ですが読みたいシチュエーションなどを書いておいていただけると次回以降の参考にさせていただきます
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