ムツミ「タカトシくーん」津田「ん?」 (84)

ムツミ「今度の日曜日暇?」

津田「暇だけど、どうかしたのか?」

ムツミ「私とデートしない?」

津田「へ?」

ムツミ「いやぁ、実はねーーー」

津田「あぁ、なるほどね。いいよ、分かった」

ムツミ「約束だよー」タッタッタ

津田「おう」

ーーーーー

シノ「津田よ、さっき見たぞ」

津田「へ?何をですか?」

アリア「え!?シノちゃん津田君のナニを見たの!?」

津田「話聞いてないけどちげえよ」

シノ「先程廊下で三葉とデートの約束をしていたろう?」

津田「あー……アレですか」

シノ「プライベートな事にはあまり口出ししたくないが、校則に校内恋愛禁止とある以上、校内であのような会話は困るぞ」

スズ「………」そわそわ

津田「いや、アレはデートの約束ってわけじゃないんですよ」

シノ「へ?」

スズ「っ!!」パァッ()

シノ「む?それはどういう事だ?」

津田「いや、実はですねーーー」

ムツミ『実は行ってみたいところがあるんだけど、カップルしか入れなくてさー』

津田『あぁ、なるほどね。いいよ、分かった』

津田「ーーーと、いうわけなんですよ」

シノ「そうか、なるほどな」

アリア「男女でしかイケない所だなんて……興奮するね!!」

津田「ちゃんと話聞いてた?」

シノ「しかし、あまり校内で誤解を招く行為はするなよ」

津田「ハイ、スミマセン」

スズ「でも、津田はどう思ってるの?」

津田「へ?俺?」

アリア「あら、それは私も聞きたいわねえ」

シノ「うむ、津田はどう思ってるんだ?」

津田「俺?そんな、思ってもいませんでしたよ」

シノ(うわぁ…)

スズ(うわぁ…)

アリア(うわぁ…)

津田「ん?皆さんどうかしましたか?」

シノ「いや、なんでもない」

スズ「ま、津田に期待はしてなかったけどね」

津田「え?何か扱い酷くね?」

ーーーーー

ムツミ「タカトシくーん」タッタッタ

津田「お、三葉」

ムツミ「お待たせー、待った?」

津田「いや、さっき来た所」

ムツミ「でも早いねー、まだ15分前だよ?」

津田「いやぁ、普段から早くつくようには心がけてるからね」

ムツミ「流石、生徒会役員だね」

津田「それじゃ行こうか」

ムツミ「うん!」

津田「で、今日はどこ行くんだ?」

ムツミ「レジャー施設だよ!」

津田「レジャー施設?」

ムツミ「うん。バッティングセンターとか、テニスコートとか、色々あるんだって!」

津田「へー、三葉についていけるかなー」

ムツミ「えー、酷いよー」

津田「ハハハ、冗談だよ」

ムツミ「むー!」

津田「で、そこで何するんだ?」

ムツミ「とにかく体動かしたいんだ!」

津田「三葉らしいな」

ムツミ「へへー、そう?」

津田「あぁ」

ーーーーー

ムツミ「着いたー!」

津田「うわぁ、結構混んでるな」

ムツミ「だねー、すっごい人」

津田「あ、あそこが受付かな?」

ムツミ「みたいだよ!行こ!」ギュッ

津田「っ!?」ドキッ

受付「ハイ、カップルでの来場ですね。ではコチラをどうぞ」

ムツミ「ハイ、ありがとうございます。タカトシ君、行こう!」

津田「お、おう…」ドキドキ

ーーーーー

ムツミ「入れて良かったねー」

津田「み、三葉………その、手……」

ムツミ「あ、ゴメンね」パッ

津田「いや、俺もイヤじゃ無かったし、別にいいよ」

ムツミ「っ!?」カァーッ

津田「? どうした?顔赤いぞ?」

ムツミ「な、何でもないよ!早く行こう!!」

津田「お、おう!」

ムツミ「色々あるねー」

津田「本当、目移りしちゃうな」

ムツミ「何やる?タカトシ君?」

津田「三葉は何やりたい?」

ムツミ「うーん………全部!」

津田「そうじゃなくて、どれか一つだってば」

ムツミ「うぅー、迷うー」

津田「ハハハ、とりあえず周ってみようか」

ムツミ「うん!」

ーーーーー

津田「ふぃー、ぢかれたー」

ムツミ「少し休もうか、はい、飲み物」

津田「お、サンキュー。ってアレ?コレどうしたの?」

ムツミ「んー?そこの自販機で買ったよ?」

津田「わりぃ、金渡すよ。いくら?」

ムツミ「いーよ。いつも部活でマネージャーみたいな事させちゃってるし、お礼だよ」

津田「そっか。さんきゅ」

ムツミ「いえいえー」

ムツミ「それにしても、タカトシ君。結構やるねー」

津田「そうか?まぁ一応中学までは部活入ってたしな」

ムツミ「うん!びっくりしたよ!」

津田「ハハハ、そんなにか」

ムツミ「うん!さて、次は何やる?」

津田「そうだな、アレとかどうだ?」

ムツミ「いーね!じゃあさっそく!」

津田「わわ!ちょっと待ってってば!」

ーーーーー

津田「あれ?もうこんな時間か」

ムツミ「ホントだ!お昼とっくに過ぎてるよ!」

津田「結構熱中しちゃったな」

ムツミ「そろそろ出ようか」

津田「だな」

ムツミ「私も疲れたよー」

津田「俺もクタクタだよ」

ーーーーー

津田「でも、三葉やっぱり運動神経いいよなー」

ムツミ「そうかなー?」

津田「うん、何やってもそつなくこなしてたからね」

ムツミ「そう?ありがとう」ニコッ

津田「俺も生徒会が無かったら何か部活に入りたかったなー」

ムツミ「タカトシ君は何部に入りたかったの?」

津田「うーん、何がいいとかは無かったかなー」

ムツミ「柔道部は?楽しいよ!」

津田「うーん、格闘技はちょっと………」

ムツミ「うーん、バスケとかは?タカトシ君背高いし!」

津田「バスケかー、やったことないなー」

ムツミ「やってみたら!案外才能が発揮されるかもよ!」

津田「まぁ、生徒会があるからしばらくはむりかなー」

ムツミ「そーだった!アハハハ」

津田「まぁ、機会があればやってみたいな」

ムツミ「うん、そうだね!」

ーーーーー

ムツミ「タカトシ君!!昨日は付き合ってくれてありがとね!!」

津田「いやー、俺も久々に体動かせて楽しかったよ」

ムツミ「また二人で遊び行こうね!」

津田「おう、そうだな」

ムツミ「約束だよ?」

津田「うん、分かった」

ーーーーー

アリア「津田君、私、聞いちゃったんだ」

津田「へ?何をですか?」

アリア「津田君、三葉ちゃんと火遊びしちゃったんだって!?」

津田「火はいらねーよ」

アリア「だって、突き合って、体動かしたって、遊びって聞いたよ」

津田「ピックアップが悪意に満ち溢れてやがるぜ」

アリア「津田君………その、ゴムはつけた?」

津田「つけるイベントも無かったよ」

津田「違いますよ、昨日三葉と二人でレジャー施設行って、そのを言われたんですよ」

アリア「あら、そうだったの。ついうっかり」

津田「いや、うっかりで済みませんから」

アリア「でも、二人で遊びに行くなんて、まるでセフレ同士だね!」

津田「何故恋人が一番に出なかったんだい?」

アリア「あら、またうっかり」

津田「随分とピンポイントなうっかりですな」

誤字った

津田「違いますよ、昨日三葉と二人でレジャー施設行って、そのお礼を言われたんですよ」

アリア「でも、津田君的には昨日はどうだったの?」

津田「へ?」

アリア「ただ遊びに行っただけ?それともデートだった?」

津田「それは、難しい質問ですね」

アリア「どっち?」

津田「まぁ、一応恋人同士の設定でしたし、デートですかね」

アリア「………ふーん」

津田「どうかしましたか?」

アリア「じゃあ、津田君は次三葉ちゃんと出かけるとしたら、どっちがいい?」

津田「………答えないとダメですか?」

アリア「生徒会室じゃこういう話出来ないからねー」

津田「え?あぁ、確かに人に聞かれるのは恥ずかしいですね」

アリア「津田君はねー」

津田「へ?俺は?」

アリア「ふふふ。で、どっち?」

津田「………俺は、三葉次第ですかね」

アリア「なんで?」

津田「三葉がデートって言ったらデートとして出かけますし、三葉が遊びに行くって言えば、そういう風にしますし」

アリア「………じゃあ、津田君は、三葉ちゃんが遊びに行くって言ったら、デートじゃ無くていいの?」

津田「それは………イヤ、ですね」

津田「………答えないとダメですか?」

アリア「生徒会室じゃこういう話出来ないからねー」

津田「え?あぁ、確かに人に聞かれるのは恥ずかしいですね」

アリア「津田君はねー」

津田「へ?俺は?」

アリア「ふふふ。で、どっち?」

津田「………俺は、三葉次第ですかね」

アリア「なんで?」

津田「三葉がデートって言ったらデートとして出かけますし、三葉が遊びに行くって言えば、そういう風にしますし」

アリア「………じゃあ、津田君は、三葉ちゃんが遊びに行くって言ったら、デートじゃ無くていいの?」

津田「それは………イヤ、ですね」

連投してしまった

ちょっとミス多いな

アリア「ふふふ、デートと思うのは否定しないんだね?」

津田「あっ」

アリア「ホント、津田君は鈍感だね」

津田「えぇー?そんなにですか?」

アリア「うん。他人の気持ちどころか、自分の気持ちにも気付かないんだからね」

津田「………ホントですね」

アリア「そんなんだから、いつまでも童貞なんだよ」

津田「いい話が台無しだよ!」

アリア「ふふふ、やっぱりオチは大切よね」

津田「漫才じゃねーんだよ」

ーーーーー

シノ「昨日、柔道部が見事全国大会への出場を決めたらしい」

シノ「そこで今回、我々生徒会役員は応援をすべく同行が認められた」

シノ「他にも、応援団や部員の所属するクラスの生徒達の同行が認められている」

スズ「それは凄い人数になりそうですね」

シノ「うむ。そこで我々は今回の同行者達のまとめ役を任された」

シノ「それによりしばらくはそれに関する業務が続く。分かったな」

アリア「分かったよ」

スズ「了解です」

津田「分かりました!」

シノ「お、津田、張り切ってるな」

津田「そうですか?」

シノ「うむ。まるで夜のオカズ探しのようだ」

津田「何故そこチョイス」

シノ「では、頑張っていこう!」

一同「おー!」

津田(全国かー、三葉、頑張ってんだな)

津田(後でちょっと声かけてみるか)

ーーーーー

津田「三葉」

ムツミ「あれ?タカトシ君。どうしたの?」

津田「聞いたぞ、全国大会出場だってな。おめでとう」

ムツミ「へへー、ありがとね」

津田「全国、俺も応援しに行くから、頑張れよ」

ムツミ「うん!タカトシ君が応援してくれるなら百人力だよ!」

津田「そうか。よかった」

ムツミ「うん!私、頑張るね!」

津田「そうだ、何かお祝いしようか」

ムツミ「いいよ、まだこれからだし、お祝いだなんて」

津田「む、そうか。じゃあどうしたものか…」

ムツミ「………じゃあさ、もし私が表彰台に上がれたら、何かご褒美ちょうだい!」

津田「ご褒美?いいよ。何が欲しい?」

ムツミ「うーん…考えとくよ」

津田「そうか。頑張ってな」

ムツミ「うん!じゃあ練習行ってくるね!」

お風呂行ってくる

すぐ戻るから見てる人いたらスマン

ーーーーー

シノ「いよいよ大会本番だな」

アリア「なんだか見てる私達まで緊張しちゃうね」

スズ「緊張って伝染しますからね」

アリア「まるでエイ」

津田「神聖な場なんで発言は慎んでください」

シノ「お!いよいよ始まるぞ!」

スズ「皆真剣な顔付きですね」

アリア「こっちまで気合が伝わってくるね!」

シノ「相手校は全国常連の強豪校らしいな」

アリア「うわぁ、凄い強そうね」

スズ「貫禄ありますね」

津田「頑張れー!!」

ーーー

ムツミ「いよいよだね!皆!」

中里「いやー、何だかんだで来ちゃいましたなー」

ムツミ「皆で全力を出し切って、勝ち進んで行こう!」

一同「おー!!」

ムツミ「よし!最初はトッキー、任せたよ」

時「おし、行ってくるわ」

相手(初出場の学校……ホント、毎回ながら情報が少ないのは不気味ね)

時(隙だらけだな……さっさと決めちまうか)

ダッ!

相手(!? 速っ)

時「ハァッ!」

ダンッ!

審判「一本!」

オオオオオオ!!

津田「凄い!常連校相手に!」

シノ「あぁ!流石だな!」

スズ「鮮やかだったですね!!」

アリア「ホント、芸術的だったわね!」

ムツミ「トッキー流石!」

時「フンッ、後頼むぜ」

ムツミ「よし!皆!この勢いで行こう!」

津田(その後、柔道部は快進撃を続け、一気に16強まで勝ち進んだ)

ーーーーー

シノ「続きは明日行われるらしい」

アリア「明日からはベスト16だね!」

スズ「初出場の学校がベスト16だって、柔道部も取材に囲まれてますね」

津田「大変そうですね。ちょっと様子見て来ますね」

シノ「うむ。私達は先にホテルに戻るよ」

アリア「もちろんやらしくない方のホテルだよ?」

津田「俺がそんな勘違いをするとでも?」

ーーー

『主将の三葉さん、初出場、ベスト16!おめでとうございます!』

ムツミ「はい!ありがとうございます!」

『明日からはより厳しくなっていくと思いますが、いかがですか!?』

ムツミ「はい、今日の勢いをそのままに明日も勝ち進んで行きたいと思います!」

中里「ほぇー、ムツミも落ち着いてんなー。凄いハキハキと質問に答えてるよ」

時「私だったら到底出来ないな」

中里「ま、トッキードジっ子だからねー」

時「それ関係あるか?」

津田「あ、三葉!」

ムツミ「あ、タカトシ君!」

津田「お疲れ様、ベスト16おめでとう」

ムツミ「へへー、ありがとね」

『その方はどなたですか?』

『もしや、彼氏さんですか!?』

ムツミ「ふぇ!?か、彼氏!?」

津田「違いますよ、友達です」

『しかし、異様に仲が良さそうに見えますが!?』

『もしや、片思い中ですか!?』

津田「ハイハイ、違いますから。失礼しますね。三葉、行こうか」ギュッ

ムツミ「う、うん!」

ムツミ「あ、ありがとう」

津田「それにしても、凄い数の記者だったな」

ムツミ「うん、ビックリしたよ」

津田「それにしても冷静だったな。凄いよ」

ムツミ「そうでもないよ、凄い緊張したよー」

津田「へー、そんな風に見えなかったよ」

ムツミ「でも、畑さんがいたからリラックス出来たんだ!」

津田「何してんだあの人」

ムツミ「あの、タカトシ君………手」

津田「ん?あぁ、ゴメンゴメン」パッ

ムツミ「………前にも、こんな事あったね」

津田「あー、あったな。二人でデートした日か」

ムツミ「あの時は逆だったよね」

津田「そうそう」

ムツミ「今回はタカトシ君からだったね」

津田「だな」

ムツミ「あの時は、カップルに見せる為だったけど、今回はカップルだと誤解されちゃうかもね」

津田「ハハハッ、ホントに逆だな」

ムツミ「うん。そうだね」

ムツミ「それじゃあ私、この後ミューティングあるから。それじゃあね」タタタッ

津田「おう!それじゃあな」

津田「………まったく逆、か」

津田「………さて、俺もホテルに戻るかな」

津田「会長達待たせちゃ悪いしな」タタタッ

ーーーーー

津田「ふぃー、今日は疲れたー」

柳本「お前が疲れたどーすんだよ」

津田「ハハハッ、確かにな」

柳本「お、夜景キレーだなー!」

津田「ホントだ、なかなかだな」

柳本「せめて、これを一緒に見るのが女子だったら……」

津田「ホテル同室なんだ。我慢しろ」

柳本「だなー」

津田「へー、すぐそこに公園があるのか………んっ?」

津田(あれは………三葉?)

津田(あんな所で何してんだろう……)

柳本「津田ー、俺風呂行くけどお前はー?」

津田「いや、先に行ってて。俺外行くから」

柳本「そっか。あいよー」バタンッ

津田「おう、わるいな」

津田(………ちょっと行ってみるか)

ーーーーー

ムツミ「………」

津田「三葉、何してんだ?」

ムツミ「…タカトシ君」

津田「ほら、コーヒー飲むか?」

ムツミ「うん、ありがと」

津田「いいよ、いつかのお礼だよ」

ムツミ「………」

津田「………何かあったか?」

ムツミ「………ちょっとだけ。でも悪いことじゃないよ」

ムツミ「なんか、今私達は全国を相手に戦ってるって実感が、今になって湧いてきたんだ」

津田「へー」

ムツミ「今日の試合。どこの学校も、今までより格段に強かった」

ムツミ「それを思いだすたびに、思うんだ」

ムツミ「皆、強いなって。それで、私達はそれを相手にしてるんだなって」

津田「そうなんだ」

ムツミ「うん。今も、体が疼くくらい」

津田「ハハハッ、そんなにか」

ムツミ「うん。興奮して、今日は眠れなさそう」

ムツミ「でもね、力が湧くだけじゃダメなの」

ムツミ「緊張の中で、いかにリラックス出来るか」

ムツミ「いかに、自分の実力を発揮できるか」

ムツミ「力むだけじゃダメなんだ」

津田「それ、なんとなく分かるかも」

ムツミ「タカトシ君が?」

津田「うん。良く生徒達の前でスピーチする時とかも、すげー緊張するんだ」

津田「そしたら会長が、緊張するのはいいけど、リラックスも大事だぞって」

津田「ようは、程よい緊張感が大事らしい」

ムツミ「へー、流石会長だね」

津田「だからさ、三葉も肩の力抜きなよ」

ムツミ「………そうだね」

津田「うん。程よい緊張感でな」

ムツミ「………じゃあ、タカトシ君。ちょっと協力してくれない?」

津田「うん、いいよ」

ムツミ「じゃあ、目をつむってくれる?」

津田「こうか?」ギュッ

ムツミ「うん、そんな感じ」

ムツミ「………えい」

チュッ

津田「!?」

ムツミ「………」

津田(みつ、ば………)

ムツミ(………)プハッ

津田「………三葉」

ムツミ「………やっぱり、ダメだったかなぁ」

ムツミ「すごい、興奮しちゃってるし、逆効果かなぁ」

津田「………」グイッ

ムツミ「え?」

ギュウッ

ムツミ「タ、タカトシ君!?」

津田「応援してるから」

ムツミ「え?」

津田「応援してるから、頑張れよ」

ムツミ「………うん」ギュッ

津田(みつ、ば………)

ムツミ(………)プハッ

津田「………三葉」

ムツミ「………やっぱり、ダメだったかなぁ」

ムツミ「すごい、興奮しちゃってるし、逆効果かなぁ」

津田「………」グイッ

ムツミ「え?」

ギュウッ

ムツミ「タ、タカトシ君!?」

津田「応援してるから」

ムツミ「え?」

津田「応援してるから、頑張れよ」

ムツミ「………うん」ギュッ

おっとまた連投した

津田「…………」

ムツミ「………ねぇ、タカトシ君」

津田「何?」

ムツミ「約束、覚えてる?」

津田「………どっち?」

ムツミ「表彰台上ったらって方」

津田「覚えてる」

ムツミ「もし表彰台上がれたら、私と付き合って下さい」ギュウッ

津田「………三葉」

ムツミ「返事はいいよ」

ムツミ「返事聞いちゃったら、私、明日勝てなくなっちゃうよ」

津田「………分かった」

ムツミ「………もういいよ」

津田「………うん」パッ

ムツミ「………」

津田「………三葉」

ムツミ「うん」

津田「応援、してるから」

ムツミ「うん、程よい緊張感で、頑張るね」

津田「おう、頑張れ」

ムツミ「じゃあ、私部屋戻るね!」

津田「うん、おやすみ」

ムツミ「おやすみー」タタタッ

津田「………俺も戻るかな」

ーーーーー

スズ「いよいよですね!」

シノ「あぁ、これに勝てばベスト8、さらに勝てばベスト4だな」

アリア「ぜひとも頑張って欲しいわね」

津田(………頑張れ、三葉)

シノ「いよいよ始まるぞ!!」

ピーーーッ!!

ワアアアアアア!!

ーーーーー

シノ「いやぁ!凄い接戦だったな!!」

アリア「ホント!手に汗握っちゃった!!」

津田「でも!これでベスト4ですよ!」

スズ「………っ!!嘘!!」

シノ「どうした?萩村」

スズ「次の対戦相手、去年の優勝校です!!」

津田「っ!?」

シノ「なんだと!?」

スズ「しかも、一昨年も優勝してて、その時のメンバーが二人残ってて、今大会優勝候補筆頭です!!」

アリア「そんな、あと一つで表彰台なのに………」

シノ「………頑張れー!!皆ー!!」

スズ「頑張れー!!」

ーーー

中里「三葉、次の相手………」

ムツミ「みたいだね」

時「まさか、ここで当たるとはな……」

中里「やっぱり、表彰台は遠いわね……」

ムツミ「皆!ここまで来たなら、狙っちゃおうよ!一位!」

中里「は、はぁ!?」

ムツミ「後二つ勝てば、全国制覇だよ!!狙っちゃおうよ!!」

時「主将………」

中里「…………ップ、アハハハハッ!!」

ムツミ「え?え?」

中里「いやー、三葉らしいわ。そうね。あと二つだものね」

時「………仕方ねぇか」

ムツミ「よし、皆!行こう!」

一同「おー!!!」

中里「一番手は……やっぱり」

ムツミ「一昨年のメンバーの一人だね」

時「ふ、関係無いね。一昨年だろうが百万年前だろうが」

時「今年強いかどうかだ」

審判「では………はじめ!!」

ワアアアアアア!!

時(………隙が無い、迂闊には飛び込めないな)

相手(くっ、凄い威圧感。こんな選手がまだ全国に隠れてたなんて!)

時「フッ!!」

相手(!! 来る!!)

バッ!!シュッ!!シュバッ!!

シノ「く、凄いせめぎ合いだ」

アリア「実力はほぼ互角ね!!」

時(こんだけ攻めて隙が出ない……コイツ、強い!)

相手(く、凄まじい攻め…隙を見せたら一瞬でやられてしまう!!)

時(くっ、一旦ひくか)スッ

相手(っ!今!!)

バッ!!ガシッ!!

時(っ!?マズイ!?)

相手(掴んだ!!このまま…)

時(投げられっ……待て、これなら!)

グワッ!!

中里「あぁ!投げられる!」

ムツミ「!! いや!アレは!!」

ダンッ!!

相手(!? 耐えられた!?)

時「はああっ!!」

シュッ!!ガシッ!!ダンッ!!

スズ「今の技………アレ!!」

中里「ムツミとやったときに、ムツミが見せた技!!」

審判「一本!!」

ワアアアアアア!!

時「ふぅ………」

ムツミ「トッキー!!」

時「……アレ、すっげー疲れるな」

ムツミ「へへー、でしょ?」

ムツミ「よーし!このまま勝つよ!」

一同「おう!!」

柳本(しかし、その後、二本連続で相手に負け、相手は勢いをそのままに副将戦へ。つか俺の扱い酷くね?)

中里「わ、私かぁ………責任重いねー、コリャ」

ムツミ「頑張れ!!私まで繋いで!!」

中里「ハイハイ、分かってますよ」

中里(相手……よく見たら去年のメンバーの一人か)

相手「………一番手と大将は強い」

中里「っ」ピクッ

相手「しかし、中盤が隙だらけだ」

中里「ほほー」ピキピキ

審判「試合開始!!」

ピーーーッ

中里(あんの野郎、言ってくれるじゃない)

中里(だったら……)ダラン

相手(……随分と隙だらけだな)

相手(ふんっ、一気に決めてやる!!)

ダッ!

中里「………引っかかったね?」ニヤリ

バッ!!

相手(!? しまった!間に合わない!)

中里「こちとらあの天才共の相手してんのよ?」

バンッ!!

中里「あいにく私ら、能ある鷹なのよん」ニヤッ

相手「………すまなかった」

審判「一本!!」

あ、ID変わったけど>>1です

ワアアアアアア!!

津田「すげー!瞬殺だよ!」

シノ「うむ、見事な作戦勝ちだな」

スズ「ああいう勝ち方もあるんですねー」

アリア「ああいうのもカッコイイわね」


ムツミ「ナイスファイト!!」

中里「じゃ、後は任せたわよ、天才」

ムツミ「うん、任せて!!」

シノ「いよいよ大将戦だな」

アリア「これで勝てば、決勝戦だね」

スズ「でも、相手の大将って………」


中里「やっぱりここにいるわよね………」

時「一昨年のメンバーの、もう一人………」

相手「先ほどはウチの部員が無礼を働いた。すまない」

ムツミ「いえ、構いません」

相手「………私は対戦相手を舐めたりはしない。どんな相手だろうと全力で仕留めにいく」

ムツミ「光栄です」

審判「はじめ!!」

ワアアアアアア!

相手「よろしく頼む」

ムツミ「よろしくお願いします」

ジリッ………

ムツミ(凄い威圧感………気を抜いたら飲まれてしまいそう)

ムツミ(でも、私は絶対に負けない!!)ダッ!

ガシッ!

中里「掴んだ!!」

時「………いや」

ムツミ(っ!? びくともしない!?)

相手「………」グッ

ムツミ(しまった!)バッ!

相手(ッチ、外したか)


シノ「一進一退だな!」

アリア「凄い攻防だったわね」

スズ「凄いハイレベルな勝負ですね……」

津田「………三葉っ!」

相手「はああっ!」

バッ!ババッ!シュッ!!

ムツミ「くっ!!」

相手「はあああああ!!」

中里「危ない!!」

時「向こうが押して来てるな…」

中里「ムツミー!!頑張ってー!!」

ムツミ(ダメだ!間に合わない!)

ムツミ(ここは一か八か!!)

ダンッ!

相手「!?」ダッ

中里「よし、離れたか」

時「でも、かなり危なかったな」

ムツミ(よかった、今のはラッキーだったよ)

ムツミ(でも、正直かなり劣勢だね………)

ムツミ(……ダメ、隙が無い)

相手(………焦ってるな、一気に畳み掛けるか)

ダンッ!!

ムツミ「あっ!!」

相手「決める!!」

シュッ!!バッ!!ドンッ!!

ムツミ(マズイ!押し負けちゃう!!)

ムツミ(このままじゃ倒れる!!)

ムツミ(そんな、イヤ………)


「三葉ぁぁぁ!!負けんなぁぁぁ!!」

シノ「………津田?」

アリア「津田君?」

津田「勝て!!絶対負けんな!!」

津田「勝って!!約束果たしてくれぇぇ!!」

シノ「津田………」

スズ「………頑張れー!!」

アリア「ファイトー!!」

シノ「………っ、頑張れー!!三葉ー!!」


ムツミ(タカトシ君………)

ムツミ(うん!ありがとう!!)

ダンッ!!

相手「っ!?持ちこたえた!?」

ムツミ「はああっ!!」

グワッ!!

相手(!? しまった!浮いた!)

ムツミ「おりゃああ!!」

ドンッ!!

中里「………」

時「………」

相手「………」

ムツミ「………やった」

審判「一本!!」

ドワァァァァァァア!!

中里「勝った!勝ったあ!」

時「お疲れ、大将!」

ムツミ「………私」

中里「へ?」

ムツミ「私、勝ったんだ………」

中里「……ップ、無我夢中だったってか!!」

ムツミ「勝った………勝ったんだ」

中里「うん!あと一つ!一つだよ!三葉!」

時「勝とうぜ、決勝」

ムツミ「うん………うん!!」

ムツミ「よーし!!行こう!!全国制覇!!」

一同「おう!!」

柳本(その後、柔道部は準決勝の勢いをそのままに決勝へ)

柳本(大将戦までもつれ込むも、最後は大将の三葉が圧倒的なまでの実力を見せつけ、見事優勝を果たしたのだった)

柳本(以上、ナレーションの簡単な回想でしたとさっ)

ーーーーー

中里「あちゃー、また囲まれてるね」

時「………何故か新聞部の部長混ざってるぞ」

中里「まー初出場で強豪打ち破って、しかも自分は無敗のまま初優勝だしねー。囲まれない方がおかしいか」

時「アンタも無敗だったろ」

中里「ハハハ、トッキーもだよー」

時「………食えない人だね」

中里「まーねー」

記者「初優勝おめでとうございます!!」

ムツミ「ハイ!ありがとうございます!」

記者「今のお気持ちは!?」

ムツミ「今までずっと夢見てたので、ホント嬉しいです!!」

記者「優勝できた要因はなんだと思いますか!?」

ムツミ「応援してくださった皆さん、それと、いつも一緒に頑張って来た仲間達です!!」

記者「あ!あちらがチームメイトのお二人ですね!!」

中里•時「へっ!?」ビクッ

記者「優勝おめでとうございます!!」

記者「お二人は無敗のまま大会を終えましたがいかがですか!?」

記者「普段はどんな練習を!?」

中里「は、ハハハハハハ」

時「いや、えっと、私は………」

ムツミ(タカトシ君……やったよ!!)

ーーーーー

津田「………なんつーか、今日も疲れたな」

津田「………星、綺麗だな」

津田「………来ないかな、もう」

パッ

ムツミ「だーれだ?」

津田「よう、お疲れ三葉」

ムツミ「ちぇー、つまんないの」

津田「………おめでと」

ムツミ「うん、ありがと」

津田「まさか優勝しちまうとはな」

ムツミ「言ったでしょ?全国制覇目指しるって」

津田「言ってたな。そんな事」

ムツミ「………ねぇ、タカトシ君」

津田「ん?」

ムツミ「準決勝の時ね、私、ちょっと諦めてたんだ」

津田「………」

ムツミ「もう、負けちゃうかなって思った」

ムツミ「でもね、タカトシ君の声が聞こえて、私、頑張れたんだ」

ムツミ「ありがとう。タカトシ君」

津田「そうか。叫んだかいあったよ」

ムツミ「ハハハ、ありがと」

スマン親に呼ばれた

行ってくる

ただいま

親に頼まれ組み立てやってた

ムツミ「それで、さ。昨日話した、アレ………」

津田「三葉」

ムツミ「へ?」

津田「それは、俺に言わせて欲しい」

ムツミ「………うん、分かった」

津田「………ハァ、ダメだ」

ムツミ「え?」

津田「色々考えたけど、やっぱり恥ずかしいや」

ムツミ「タカトシ君……」

津田「三葉」

ムツミ「うん、なあに?」



津田「俺と、付き合って下さい」

ムツミ「うん。よろしくお願いします」

ギュウッ

津田「………ダメだ、恥ずかしい」

ムツミ「うん、私も」

津田「………ウチ、校内恋愛禁止だっけ」

ムツミ「大丈夫だよ。教員同士で結婚してるんだから」

津田「それもそうか」

ムツミ「ねぇ、タカトシ君。お願い、変えちゃダメかな?」

津田「………何に変えたい?」

ムツミ「私の夢、覚えてる?」

津田「………うん、覚えてる。お嫁さんだっけ」

ムツミ「うん………タカトシ君」

津田「うん」

ムツミ「私の夢、叶えてください」

ムツミ「それが、私のお願い………」

津田「………分かった。頑張る」

ムツミ「うん、期待してるよ」

チュッ

ーーーーー

柳本「………めでたしめでたし、てか?」

柳本「ケッ、羨ましいこった」

中里「なあに見てたのさ?」

柳本「おう中里。ちょっと星をな」

中里「ふぅん?」

柳本「大丈夫、俺が星にする訳じゃないからさ」

中里「だったら、私と一緒に見よ?」

柳本「………へ?」

中里「ダメ?」

柳本「………いいよ。一緒に見るか」

中里「へへー、ありがとね」

ーーーーー

ムツミ「タカトシ君、おはよう!」

津田「おう、おはよう」

ムツミ「それじゃ行こっか」

津田「なぁ、毎朝迎えに来なくてもいいんだよ?」

ムツミ「いーの。私が好きでやってる事だから」

津田「そっか」

ムツミ「うん」

津田「あ、俺今日の放課後、ちょっと遅くなるんだ」

ムツミ「分かった。じゃあ待ってるよ」

津田「サンキュ、三葉」

ムツミ「………ムー」ジロッ

津田「………あ、わり」

ムツミ「もう忘れたの?タカトシ君!」

津田「わりぃ………ムツミ」

ムツミ「ふふーん、それでよし!」

津田「………なぁ、ムツミ」

ムツミ「ん?何?」

津田「………愛してるよ」

ムツミ「………うん、私も!」

くう疲おしまい

ムツミかわいいよムツミ

ウオミーエンド、スズルート、ムツミルートと来たから次は誰ルート行こうかね

しかしアニメ終わっちゃったからアレかね

見てくれた人いたらありがとうございました

乙素晴らしかった

過去スレURLはよはよ(せっかち)
あと会長ルートを書いてくれてもいいんじゃよ(わがまま)

>>83

ありがとう

過去スレ

津田「彼女欲しいなー」シノ•スズ「ッ!?」ガタッ

津田「萩村、二人で出かけない?」スズ「ふぇ!?」


とりあえず目標はフラグあるキャラ全ルートだから会長もいつか書くよ!

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年04月16日 (水) 17:37:38   ID: gg9DcY_G

なんか津田の喋り方が違和感

2 :  SS好きの774さん   2015年11月23日 (月) 01:51:25   ID: aIAtuhDL

先鋒のトッキーが勝ってその後二連続で負けたなら、チリは副将じゃね?

3 :  SS好きの774さん   2018年08月11日 (土) 20:44:36   ID: n7PbRQEX

いや素晴らしい

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