3人のカワイイアイドル (40)
昔々あるところに幸子、小梅、輝子というとてもカワイイアイドルが住んでいました。
彼女たちはお母さんと一緒に暮らしていたのですが、
あるとき、新しい家を建てて3人で暮らすように言われました。
そこで3人は、新しい家を建てるための材料を探しに出かけました。
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「き、きのこで建てるのは…どう?」
「き、木でおばけ屋敷…みたいな、家も…良いかも」
「2人とも、それじゃいけませんよ!ここは頑丈なレンガの家にしましょう!」
3人は様々な意見を出し合い3日3晩の間話し合いを繰り返しました。
その結果レンガの家を作ることにしました。
「上質な、レンガが見つかったね…フフ」
丈夫なレンガを見つけた3人は早速家を建てました。
「ふぅ…、ボク達の完璧な家が完成しましたね!」
「や、やったぁ…」
無事、レンガの家を完成させた3人は早速くつろいでいました。
するとそこに悪い志希にゃんがやって来ました。
「ふっふっ~!!可愛い子猫ちゃん達、はっけーん!たーべちゃうぞ~♪」
「で、でたー!」
志希にゃんが近づいてくると、幸子ちゃんは丸くなってしまいました。しかし、小梅ちゃんと輝子ちゃんは怯えながら
も、しっかり外をみて言いました。
「だ、大丈夫…この家は、レンガだから…」
「入っては、こ、来れない!」
近づいてきた志希にゃんは
「にゃは、こんな家、スーと吸って、フーと吹いて吹き飛ばしちゃう!」
と言うやいなや、腹いっぱい吸い込むと、凄まじい息を吐き家を吹き飛ばそうとしました。
しかし、レンガの家はビクともしません。
「フフーン、どうです!ボクたちの完璧な家は!あんたなんかには壊せませんよ!」
志希にゃんが家を壊せないと見ると、幸子ちゃんは強気になって挑発を始めました。
しかし、この志希にゃん、悪いのなんのってとんでもない悪だったのです。
どこからかハンマーを持ってきたかと思うと、
ドンガラガシャン!
とレンガの家を壊してしまいました。
「レンガの家が壊れたぁぁ!」
「フヒ…こ、これは、マズイ…」
「に、逃げろぉ…」
レンガの家を壊された三人は、命からがら逃げ出しました。やっとのことで志希にゃんを振り切ると3人はまた相談を始
めました。
「も、もっと、頑丈な家を、作らなきゃ…」
「でも、もっと頑丈って言っても、何を使えば良いんですか!」
「こ、コンクリートとか…どうかな…フヒ」
輝子ちゃんの意見で、3人はコンクリートを探しに行きました。そして、土建屋のモバPさんを見つけると3人はコンク
リートを分けてもらえるよう頼み込みました。
「コンクリートなんかいくらでもあげるよ、それに、家も建ててあげよう!」
こうして3人は、コンクリートの家を手に入れました。
3人はこれで安全だと思い、早速くつろぎ始めました。
するとそこに、またしても悪い志希にゃんがやってきたのです。
「ふっふっ~!!可愛い子猫ちゃん達、再はっけーん!たーべちゃうぞ~♪」
「ま、また来たぁー!!」
志希にゃんの再来に幸子ちゃんはパニックになってしまいます。
しかし、輝子ちゃんと小梅ちゃんは、今度は大丈夫とばかりに外を睨み付けます。
「こ、今度こそ…大丈夫…フヒ」
「今度は…こ、コンクリートだぁ!」
志希にゃんは家に近づくと、
「にゃは、どんな家でも、スーと吸って、フーと吹いて吹き飛ばしちゃう!」
というと、大きく吸い込み、フーと吐き出し家に吹きかけました。
しかし、コンクリートの家はビクともしません。
「にゃー…、ビクともしない…」
「ほら見なさい!ボクたちのスペシャルな家は貴方なんかに負けませんよ!」
家が無事だと分かると、幸子ちゃんは調子に乗り、志希にゃんを挑発しました。
しかし、この志希にゃん、悪いのなんのってもの凄い悪だったのです。
「ふっふ~!!高ぶってきちゃったわー♪」
というと、どこからかダイナマイトを持って来て
ズゴォォォオ!!!!!!!!!!!!!!!
とコンクリートの家を爆破してしまいました。
「こ、コンクリートの家が爆発したぁぁー!」
「い、家が…崩れてくる…」
「フヒ…皆、逃げなきゃ…」
三人は崩れ行く家から脱出し、逃げ出しました。
「にゃは、髪の毛も爆発しちゃった♪梳かしてこよー」
志希にゃんは崩れた髪の毛を直すために去っていきました。
その間に3人は距離をとり、何とか逃げ切ることに成功したのです。
コンクリートの家までも壊されてしまった3人は再び相談を始めました。
「も、もっと、丈夫な家を…作ろう…フヒ」
「でも、これ以上、丈夫って…難しい…」
「レンガもだめ、コンクリートもだめ…よし、次は鉄鋼の家を作りましょう!」
3人は再び土建屋にやってきて、社長のちひろさんに頼み込みました。
「鉄鋼ですか?良いですよ、では家も作ってあげましょう!」
ちひろさんは快く鉄鋼の家を作ってくれました。
ただ頑丈なだけでなく、衝撃吸収の力がある鉄鋼の家で、周囲には有刺鉄線が巻かれ、
侵入者を排除するウサミン戦闘ロボも完備した最強要塞が完成したのです。
これならば、まさか志希にゃんに破られることもあるまいと3人はくつろいでいました。
するとそこに、悪い志希にゃんがやってきたのです!
「ふっふっ~!!可愛い子猫ちゃん達、再はっけーん!今度こそたーべちゃうぞ~♪」
いつもなら、幸子ちゃんが怖がるところでしたが、今回はそんなことありません。
「来るなら来てみなさい!ボクたちの無敵要塞に適う者なんか居ません!」
と自信満々に志希にゃんを挑発しました。
近づいてきた志希にゃんは
「にゃは、こんな家、スーと吸って、フーと吹いて吹き飛ばしちゃう!」
と言うと、周囲の空気を吸い込むと一気に吐き出し家を吹き飛ばそうとしました。
しかし、鉄鋼の家はビクともしません。そして、ウサミン戦闘ロボが志希にゃんに向けて
ズドオオォォン!!!!!
と一斉砲撃を行いました。
「フヒ…た、倒した…?」
「た、たすかった…かな?」
三人が恐る恐る外を除いてみると…
「にゃはっ♪」
無傷の志希にゃんが立っていました。
凄まじい悪の志希にゃんには砲撃など意味が無かったのです。
志希にゃんは虚空から特殊な薬品を取り出し、吹きかけました。
すると、有刺鉄線もウサミン戦闘ロボも溶け去りました。
そして、今度はその薬品を鉄鋼の家に吹きかけました。
ジュウウゥゥゥゥ!!!!!!!!!!
と音を立て鉄鋼の家は溶けていきます。
「鉄鋼の家が溶けたぁぁー!!」
「に、逃げなきゃ…溶かされちゃう…」
「ヒャッハァー全力ダッシュだぁー!!」
溶けてゆく鉄鋼の家から逃げ出した3人は途方に暮れていました。
「どうしよう…もう、頑丈な家、思い浮かばない…」
「フヒ…どんなに、頑丈にしても…志希にゃんが、壊しちゃう…」
「そうですね、もう疲れちゃいました…」
3人がそんな話をしていると、花売りの凛ちゃんが通りかかりました。
「何か悩んでるみたいだけど、どうしたの?」
「じ、実は…」
「かくかく、しかじかで」
「こ、困ってるんだ…フヒ」
3人が事情を話すと、凛ちゃんは花の家を作ったらどうかと言いました。
「は、花の家…?」
「確かに…頑丈にしても、意味が、無いなら…」
「作りましょう!ボクたちのカワイイ花の家!」
3人は凛ちゃんに貰った沢山の花で家を作りました。
四季の花をふんだんに使った家からはとても良い匂いがしています。3人は蜜のお風呂に入り、
花びらのベッドでくつろいでいました。
すると、そこに悪い志希にゃんがやって来たのです!
「にゃは!!可愛い子猫ちゃん達、はっけーん!もう逃がさないぞ~♪」
「………」
「………」
「………」
3人は窓の外の志希にゃんをみつめ押し黙りました。
「にゃは♪もう言うことはないのかな?」
志希にゃんは、3人の家に近づいて来ます。
「それじゃあ、スーと吸って、フーと吹いて吹き飛ばしちゃう♪」
そう言うと、志希にゃんはスーと大きく息を吸い込みました。
すると、花のとても良い匂いが志希にゃんの鼻から入り全身を駆け巡りました。
「にゃは♪なんかイイ匂いがするね!」
志希にゃんは、ゆっくり息を吐き、今度はたっぷりと匂いを嗅ぎました。
「ハスハス…、すごいイイ匂い、癒される~♪」
沢山の花の匂いを嗅いだ志希にゃんは、悪い志希にゃんから良い志希にゃんに変わりました。
そして、3人の元に歩み寄ってきました。
「ツンツン♪なんかキミ達からもイイ匂いがする~、一緒にアソボ!」
最初は警戒していた3人でしたが、志希にゃんが良い志希にゃんになったことが分かると、
志希にゃんを家に招き入れました。
それからというもの、4人は良い匂いの花の家で、歌って踊って楽しく暮らしましたとさ。
めでたしめでたし
志希にゃん昔話シリーズ第一弾!第二弾は無いです。
もうすぐ総選挙があります。皆さん、とってもカワイイ良い志希にゃんに是非投票して下さい!
輿水幸子(14)
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白坂小梅(13)
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星輝子(15)
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一ノ瀬志希(18)
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渋谷凛(15)
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