ナルガ装備「さあ、殺(愛)し合おう」 (11)



我慢できなくて立てた

14時までに投下を始める

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ナルガ「……」

ナルガ(食事は済んだ)

ナルガ(今日は閃光玉が1つしか作れなかった)

ナルガ(砥石は五個、回復薬七個)

ナルガ(……秘薬は…まぁ、今日も使わんだろ)


ナルガ「行くか」



━━━━━ ・・・樹海は、苦手だった。


何時でも湿った空気が何処からか流れてきて、それでいて心地良い。

自然の匂いは狩りの間でも安らぎをもたらしてくれる。

だが。

それは俺の担当したキャラバンが崖下に馬車ごと落ち、全滅してからは認識が変わった。

地獄だ、本物の。


ナルガ(風がない……匂いでの索敵は無理か)

ナルガ(……エリアはもう一周した、いないわけはない)



小型鳥竜だけならば、俺一人で殲滅できた。

リオレウスくらいならば、いとも容易く葬れた。

……それすら無意味と嘲笑うかのように、たった一頭を相手に皆死んだ。

皆、死んだのだ。


ナルガ(足跡、補食の形跡はない)

ナルガ(『あいつ』……まだ食事してないのか)

ナルガ(俺はしたというのに)

ナルガ(……発情期が近いのやもしれんな)


吹き荒れる風が、樹海の木々を通り抜け、俺の手に触れる。

滝に近いエリアなのだろう、確かここに最初来た際は皆喜んでいた。



ギルドでの俺がどういう扱いになり、気の良いキャラバンの人間がどう認識されたのかは知らない。

否、知る術がないのだから。


ナルガ「……」ゴッッ


『ギャォッ!!?』

手近な鳥竜種を素手で絞殺し、殴り殺す。

今となっては造作もなかった。

とりあえず草食竜以外の竜種を何体か仕留めると、樹海の開けたエリアに束ねていく。


こうする事で、『あいつ』は来る。


ナルガ(いや……)クルッ





━━━━━ 『・・・』


無音。

もはやハンターとしての聴覚を以てしても、この化け物を察知する術はない。

強いて言うならば、常に俺が背後に巻くようにしているペイントの実の匂いによる周囲索敵くらいだ。

匂いの糸がほんの僅かに揺らいだのを常に警戒するから、精神的に疲労するのが難点だが。


ナルガ「……食事だ」パッ

ナルガ「食えよ……『迅竜』」



『……』スンスン

『……ミャァ』


警戒が緩まる訳ではない。

これが『俺達』の日常なだけなのだ。

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