姫神「でれでれ短編集。……これでいい?」(149)
とある魔術の“上条×姫神”のSSです
ただひたすらデレデレするだけです
インスパイア・美琴・五和・BBA・セロリータ派は帰ってどうぞ
※原作だとあれなので、科学・魔術要素はありません
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1370945717
口調とか気を使って書いていますが、間違っていたら指摘お願いします
あとたまにレスくれると嬉しい
姫神「一話。関係」
姫神「お母さん。いってきます」ガチャ
上条「いってきまーす……って、あ……おはよう」ガチャ
姫神「上条君。おはよう」
上条「おう。おはよ、姫神」
姫神「今日は。遅刻しなさそう」
上条「だなー。今日は目覚まし時計が仕事をしてくれたから上条さんは普通に起きれましたよっと」
姫神「いつも。目覚まし時計が壊れて。遅刻するの?」ジー
上条「いやいやいつも目覚ましが壊れるわけじゃありません」
姫神「そう。ならサボり?」キョトン
上条「上条さんは別に不良じゃありませんからサボりなんてしませんよ!」
姫神「なら。どうして?」ジー
上条「えー……。話すとウソっぽくなってしまうんですが……」
姫神「うん。ウソっぽい」
上条「上条さんはまだ何も言ってないのですが!?」アセアセ
姫神「ふふふ。冗談」
上条「び、びっくりしたー。姫神が言うと冗談に聞こえないんだよなぁ」フゥ
姫神「私って。そんなにつまらない人間に見える?」
上条「いやいやいや!そういう意味じゃないって!」
姫神「なら。どういう意味?」ジー
上条「ほらっ!姫神って頭もいいし、料理も出来るし、可愛いから……その、イメージ的にな」チラッ
姫神「私。可愛いの?」ジー
上条「そ、そんなこと聞かないでください……」
姫神「私。かわいい?」ジー
上条「そんなに見つめないでください」
姫神「ねぇ。かわいい?」ジー
上条「か、可愛いです!あ、秋沙さんは可愛いですっ」
姫神「名前。秋沙って呼んだ」
上条「こ、これはそのですね!」
姫神「ふふふ。上条くん焦りすぎ」
上条「ひ、姫神ってこういうキャラだったっけ?」アセアセ
姫神「イヤ。だった?」
上条「べ、別に!というかむしろ上条さん的には……」
姫神「上条君。自転車で登校しなくて。いいの?」
上条「え?あぁ、たまにはお隣さんとの友好を深めようと思いまして。……その、一緒に行くのがイヤなら、先行くけど?」
姫神「凄く。一緒に行きたい」
上条「……ど、どういうことでせうか。万年不幸な上条さんが可愛いお隣さんと一緒に登校というのは」
姫神「ばっちり。聞こえている。……その。流石に少し恥ずかしい」ポッ
上条「うぎゃーー!ごめんなさい、ごめんなさい!」
姫神「手。繋いで一緒に行く?」スッ
上条「っ!ごめんなさああああああああい!」ザザザッ
姫神「え。ウソ?……一人だけ自転車で先に行った」ボー
姫神「ふふふ。やっぱりこういう役回りばかり」ハァ
姫神「でも。『秋沙さん』って呼ばれた。ふふふ。少し幸せ」ニコニコ
>.12
失言でした。不快にさせてすみません。以後気をつけます
今日の分は終わりです
一週間を目処にがんばります
姫神かわいいよ姫神
お知らせ
明日は夕方~夜にかけて投下します
というわけで安価
これからの展開は?
一、リクエストなしの正統派甘甘ラブコメ
二、リクエストによるオムニバス風ラブコメ
どっち?
>>25
一で~
>>25
おけです
二二時から更新します
姫神「二話。罪と罰」
姫神「少し。上条君を借りてもいい?」クイッ
上条「……あ、姫神。今朝はその……」
青ピ「今朝!?今朝ってどういうこと!?またフラグ一級建築士がフラグ建てやがったんですか!?」
土御門「…………これは面白いことになる匂いがするぜ。青髪ピアスは少し黙るのにゃー」
青ピ「放せ!このロリコン軍曹!ボクぁ、この世の理不尽に立ち向かうんだ!放せぇ!」
土御門「はいはい。青髪ピアスは少し黙るのにゃー。今のうちにカミやんを連れて行くんだにゃー」
姫神「うん。ありがとう土御門君。というわけで行こう。上条君」
上条「はい…………」
☆ ☆ ☆
姫神「ふぅ。疲れた」
上条「あの、姫神さん?」チョイチョイ
姫神「なに。上条君?」ジー
上条「いえ、なんでもないです……」
姫神「そう。ところで私よりも先に。自転車で登校したはずなのに。どうして遅刻したの?」ジー
上条「……あの、姫神さん。……その、もしかして怒っていたりします?」オドオド
姫神「全然。一緒に登校しようと言った矢先。放って一人で登校した上条君。なんて別に怒っていない」
上条「ひぃぃっ!やっぱりお怒りなさっているじゃないですかっ」ビクッ
姫神「全然。怒ってないよ?それから。上条君は敬語を勉強したほうがいい」
上条「い、いきなりダメだしされた……」orz
姫神「それと。女の子と約束したのに。すぐに約束を破るのはどうかと思う」
上条「はい、すみません……」
姫神「素直。は美徳だと思う。では上条君」
上条「はい」
姫神「正座。ここに正座して」ビシッ
上条「はい、わかりました」orz
姫神「土下座。してとは言っていない」オドオド
上条「そうでした。つい癖で」
姫神「クセ。そんなクセが身につくほど。土下座しているの?」ジー
上条「いやぁ……。そんなにはしていませんよ?」
姫神「ちなみに。どれくらい土下座しているの?」
上条「…………年に……いや、半年に二回……ほど……。」
姫神「びっくり。総計ではなく。頻度で答えるなんて」
上条「…………えっ?」
姫神「それに。簡単な約分もできないなんて。小萌先生に伝えるべき?」
上条「いやいやいや!上条さんだって約分くらいできますよ!?……二ヶ月に一回だろ!」
姫神「上条君。自信満々に答えてくれたけど。三ヶ月に一回」
上条「え!?…………わ、わざとですよ!?わざと間違ったんですよ!?」
姫神「いい。大丈夫。このことはしっかり小萌先生に伝えておく」ニコッ
上条「止めてください姫神様!また小萌先生を泣かしたら俺は!」
姫神「また。今またと言った?上条君?」ジー
上条「え……と。その……て、テヘ?」
姫神「上条君。正座して」ビシッ
上条「もうしてます」
姫神「上条君。土下座」
上条「はい」orz
姫神「すごい。綺麗な土下座。本当に土下座しなくていい」
上条「あ、ありがとうございます?」
姫神「とりあえず。今は上条君が。おバカなことは置いておく」
上条「………………ひ、姫神ってこんなやつだったっけ?」
姫神「なに。言いたいことがあるなら言って」ジー
上条「ひぃ!……な、なんでもないです」
姫神「そう。それで女の子を放って行った。上条君はどうするの?」
上条「……ど、どうとは?」アタフタ
姫神「酷い。上条君は私に何かお詫びをするべき。違う?」
上条「ち、違いありません」
姫神「そう。良かった。上条君はどうするべきだと思う?」
上条「か、上条さんは貧乏なので、そのあまり金銭てき……って痛いです姫神さん!」
姫神「上条君。お金で誠意を表すのは良くない」
上条「す、すみません……。でもどうすればいいのか上条さんは見当も付かないのです」
姫神「簡単。今朝上条君は私を置き去りにして行った。」
上条「は、はい」
姫神「なら。上条君は明日私と一緒に登校するべき」
上条「そ、そんなことでいいんでせうか?」
姫神「うん。というわけでどうぞ」
上条「こ、この度は愚かなるわたくし……ってだから痛いです姫神さん!」
姫神「ダメ。私は別に自分を卑下して欲しい。わけではない」
上条「は、はい。……姫神!」
姫神「うん。なに?」ニコッ
上条「あ、明日……その、一緒に登校してください」
姫神「ダメ。」
上条「えっ!?」
姫神「そんなに。堅くならないで。」
上条「は、はい。……その姫神、明日一緒に学校行こうぜ!」
姫神「うん。明日の八時でいい?」
上条「おう!どこで集合すればいい?」
姫神「うん。私が上条君を迎えに行く。遅刻するかもしれないから」
上条「す、すみません……。じゃあ明日の八時だな。俺も起きたら外で待ってるから!」
姫神「うん。分かった」
上条「じゃあそろそろ戻るか」スッ
姫神「いい。上条君は先に戻って」
上条「え?でも……」
姫神「私に。恥ずかしいこと。……言わせたいの?」ジー
上条「しっ失礼しましたああああああああっ!」ダダダッ
姫神「ふふ。もうあんなに遠い。廊下は走っちゃダメなのに」
姫神「ふぅ。……それにしても緊張した」カァッ
姫神「こんなに。顔を赤くして教室に戻れない。上条君のバカ」
姫神「それに。とてもお人好し」
姫神「どうせ。また困っている人を助けて。遅刻したに違いない」
姫神「なのに。私にも優しくしてくれる」
姫神「……。………………」
姫神「うん。やっぱり私は上条君が好き」ボソ
姫神「恋敵。多いけれど頑張ろう。」
姫神「覚悟。してね上条君?」クスリ
姫神「さて。そろそろ私も戻らないと。小萌先生に怒られる」
今日の分おわり
明日は更新できるか分からないです
あと二人の口調とか行動とかおかしくない?
あやせ書いてた人?
>>45
はいそうです
あやせ「どうしてわたしにひどいことをするんですか」
あやせ「どうしてわたしにひどいことをするんですか」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1368638828/)
あやせ「イチャイチャ短編……って何言わせるんですか、この変態!」
あやせ「イチャイチャ短編……って何言わせるんですか、この変態!」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1370872420/)
時間作れました
二二時から投下します
姫神「三話。約束とお約束」
姫神「7時45分。少し早く来てしまった」
姫神「でも。静か過ぎる。やっぱり目覚まし時計壊れた……?」ジー
姫神「ふぅ。インターホンを押そう」
姫神「大丈夫。何もおかしくない。」
姫神「よし。頑張ろう」ポチッ
詩菜「はぁい。ってあら?おとなりの秋沙ちゃん?」
姫神「はい。おはようございます。上条君を迎えに来ました」ペコッ
詩菜「あらあら~。ごめんなさい、まだ寝ているみたいなの」
姫神「いえ。上条君を待っていてもいいですか?」
詩菜「うーん……。わたしとしてはありがたいけど……」キュピーン
詩菜「…………そうね。秋沙ちゃんさえ良ければ当麻を起こしてきてもらえないかしら?」
姫神「はい。おばさまがそうおっしゃるのなら是非」
詩菜「あらあら~。当麻も喜ぶわねぇ。さぁ、どうぞあがってね」
姫神「はい。お邪魔します」
詩菜「当麻の部屋は階段をあがってすぐ右だから」ニコニコ
姫神「はい。…………これから。私は上条君の部屋に入る」スーハー
姫神「うん。まずはノックをしないと」コンコン
姫神「やはり。目覚まし時計が壊れている。みたい」
姫神「よし。返事もないから入ろう。お邪魔します」ガチャ
上条「zzz…………」
姫神「やっぱり。凄く気持ちよさそうに寝てる」ジー
上条「…………ふ、ふこうだぁ…………」ウーン
姫神「ふふっ。夢の中でも他人のことを。助けているの。上条君?」
上条「………………」ムニャムニャ
姫神「でも。こうして見ると寝顔は幼い。ふふっ」
上条「………………」
姫神「意外。部屋が漫画で見たより綺麗。それともこれが普通?」キョロキョロ
上条「………………」
姫神「けど。分からなくていい。上条君以外の男の子の。部屋には入らない。……なんちゃって」
上条「………………」スウスウ
姫神「あ。そろそろ起こさないと。遅刻しちゃう。勿体無いけど仕方ない」チラッ
上条「………………」
姫神「上条君。起きて」
上条「うーん……母さんあとごふん……」
姫神「ふふふ。本当にこの寝言言う人。初めて見た」
上条「うーん…………ううぅ…………ねみぃ……」ゴシゴシ
姫神「おはよう。上条君。朝だよ」
上条「ふわぁ……。おはようかあぁ…………ってえ?ひめがみ?ひめがみぃいいい!?」バサッ
姫神「おはよう。上条君。うん姫神秋沙だよ」ニコッ
上条「ななななな、なんで姫神さんが上条さんの部屋にいるんでせうか!?」オドオド
姫神「時間。過ぎても来なかったから。おばさまに言われて起こしにきた」
上条「あっ……あぁぁ!わ、悪い姫神!先に行ってくれてても良かったのに」
姫神「迷惑。だった?」ジー
上条「いやいやいや!迷惑とかそんなの全然!ただ姫神が遅刻したら悪いと思って」
姫神「いい。自分で決めたことだから。それより早くしないと遅刻する」
上条「そ、そうでした!」
姫神「上条君。学校もいいけれど。その。視界にした……ぎが映ってしまう」ポッ
上条「ふぉあ!?失礼しました!」
姫神「いえ。結構なお手前で?」
上条「いやいやいや!それ何か違いますから、姫神さん!」
姫神「冗談。それで私はどうすればいい?」ジー
上条「ど、どうというのは……?」
姫神「着替え。終わるまで私はどこにいればいい?流石に着替えを見る趣味はない」
上条「あ、あぁ着替え!着替えです!着替えですね!三段活用ですよ、三段活用!はははははっ!」
姫神「上条君。その……いろいろと……大丈夫?おばさまに言って病院行く?」ジー
上条「あ、頭の心配はしなくても大丈夫ですよ?」
姫神「そう。それで私はどこにいればいい。外で待ってる?」
上条「いや、流石に六月でもう暑いし、母さんにお茶でも入れてもらってくれ」
姫神「分かった。先に下で待っている。早くしないと朝ごはん食べられなくなる」
上条「そ、そうですね!すぐに行くので待っていてください姫神さん!」
姫神「うん。先に言ってる。またあとで」
上条「おう!…………ふぅ、流石の上条さんも焦ってしまった」ハァ
上条「にしてもお隣とはいえ、クラスの女の子が部屋に居るって言うのはなんていうか……はずかしいですなぁ」
上条「それに、気のせいか姫神のいい匂いがするような……って何考えてんだ俺!」
上条「姫神はただ俺を起こしに来ただけ!……にしても姫神の夏服かわいかったなぁ」
上条「さっさと着替えるか。と、その前に…………」
PCの調子悪くて遅れました。すみません
今日の分は終わりです
姫神「すごい。胸がドキドキしている。」ドキドキ
姫神「上条君。物凄く焦っていてかわいかった。……そうだ。おばさまに声を掛けないと」
姫神「それにしても。流石に“結構なお手前”は酷い。はぁ……」
姫神「おばさま。上条君起きました。しばらくすれば降りてくると思います」
詩菜「あらあら、ありがとね秋沙ちゃん」
姫神「いえ。私は外で待っているので。上条君にはそうお伝えください」ペコ
詩菜「え?でもあの子朝ご飯もまだだから結構時間掛かっちゃうわよ?」
姫神「大丈夫です。私が居ると上条君。急いで食べてしまうから」
詩菜「そう?でも外は暑いでしょうからわたしと一緒にお茶しない?」
姫神「けど。それはご迷惑になるので」
詩菜「秋沙ちゃん。迷惑かどうかはその人の気持ち次第よ?」
詩菜「わたしがお誘いしているのだから迷惑なんてとんでもない」
詩菜「それとも秋沙ちゃんはこんなおばさんとのティータイムはイヤかしら?」
姫神「いえ。けれど……」オドオド
詩菜「秋沙ちゃん、この家にはわたししか女がいないの。だからおばさん、お話してくれると嬉しいな?」ニコッ
姫神「えっと。……それじゃあお茶をご馳走になります。ありがとうございます」
詩菜「ふふふ。わたしがお誘いしているのに秋沙ちゃんがお礼を言う必要なんてないわよ」
詩菜「…………それに、あの子との関係やその他諸々聞きたいことはたくさんあるから♪」
姫神「もしかして。私これからとても。恥ずかしい目に合う……?」ピタッ
詩菜「うふふ♪それは秋沙ちゃん次第じゃないかしら~♪」
姫神(すごく。イナな予感がする。早く降りてきて。上条君)
上条「…………ふぅ。さて!身も心もリフレッシュした上条さんは今日も一日がんばりますよっと!」ツヤツヤ
上条「さて、姫神はリビングだろうからさっさと行かないと」
上条「……にしてもした直後って言うのは流石に気まずいなぁ。…………あれ?」
「……なのよ。自分の子供をあまり…………けど刀夜さ…………の子、学校のおん…………じゃなか…………」
「確か……。けど上条く…………。……遺伝だ……驚き。……学校でも……何人も……。……凄く深刻……」
上条「な、なんでせうかこの感覚は……。クラスの女の子と母親が話に花を咲かせているとか恐ろしい……」
上条「ここは二人が互いの情報交換をしないように阻止するべきでは……?そうと決まれば……」
上条「……なんて爽やかな朝なんでしょうかお母様!」ガチャ
詩菜「あらあら。せっかく秋沙ちゃんと楽しくお話していたのに~」
姫神「うん。せっかく詩菜さんと。色々お話できたのに」
上条「まさかお互いの名前を呼び合うほどに!?」
詩菜「あらあら。名前で呼び合うだけじゃないわよ。ねぇ秋沙ちゃん」
姫神「そう。実はもうすでにケータイ。アドレスと番号も交換した」コクリ
上条「え!?上条さんだってまだ姫神のアド知らないのに母さんが先に!?」
詩菜「あら?当麻君は秋沙ちゃんのアドレス知りたいのかな?でもわたしは教えてあ~げないっ」
姫神「上条君。私のケータイアドレス。知りたいの?」ジー
上条「ふぉあ!?母さんと姫神がものすごいスピードで仲良くなってる!?」
詩菜「知りたい?」
姫神「知りたい?」
上条「か、かかかか……回覧板あったから早く持って行けよ!」
詩菜「あら、へタレねぇ。こういうところばかり刀夜さんに似て困るわ」
姫神「回覧板。上条君って時折。所帯染みたことを言う」
詩菜「まぁいいわ。それじゃあわたしは回覧板回してくるから仲良く学校に行くのよ?」
上条「か、母さんは余計なこと言わなくていいから!さっさと出かけてきて!」
詩菜「はいはい。それじゃあ秋沙ちゃん今度またゆっくりお茶しましょうね~」
姫神「うん。今度はクッキーを焼いてくる。一緒に食べよう」
上条「……………………ふぅ。やっと出て行ったか。にしても凄く仲良くなったな」ハァ
姫神「うん。詩菜さんいい人。すごく楽しかった」
上条「それは良かったね。あれ?味噌汁がない」
姫神「うん。今暖めている所だから。少し待っていて」スッ
上条「え?ひ、姫神がやらなくていいから!自分で出来ますから!」アタフタ
姫神「いい。詩菜さんに頼まれた。あとはよそうだけだから。上条君は先に食べて」
上条「え……?い、いくらなんでも頼りきりじゃないでせうかお母様……。いただきます」
姫神「ふふ。こうしているとまるで。新婚さんみたい」ボソッ
上条「ぶふぉ!?ごほっ…………ごふっ…………ごほっ!」
姫神「あ。咽た。はいお茶をどうぞ。アナタ?」ニコニコ
上条「ごふっ…………!…………ひ、姫神さん。それくらいにしてください……」
姫神「そう。まだ詩菜さんからの伝言は残っているけど。時間がないからまた今度」
上条「き、聞きたくねぇ…………っ!でも気になる……」ウズウズ
姫神「なら。伝えたほうがいい?」
上条「い、いや……止めておく。これ以上長引くとマジで遅刻してしちまう」チラッ
姫神「そう。それで上条君」
上条「な、なんでせうか姫神さん?」
姫神「アドレス。交換する?」ジー
上条「そ、そんなことか……。おうっ姫神さんさえ良ければ交換するか?」
姫神「ふぅん。そんなこと。なんだ。上条君って私のこと嫌い?」ジー
上条「いやいやいや!言葉のあやですよあや!普通にものすごく嬉しいから!ほい、赤外線」アセアセ
姫神「うん。……登録しておくね?」
上条「おう!さてそろそろ学校に行きますか」
姫神「うん。……それと上条君」
上条「ん?なんだ?」
姫神「詩菜さんが。私で楽しんだってどういう意味?」キョトン
上条「え!?……ふ、不幸だあああああああああああああああああっ!」
詩菜「ふふっ♪今頃悶えているだろうなぁ、当麻くん♪」フフンッ
今日の分終わりです
週末は予定があるので更新できないと思います
あと更新についてですが、毎日更新か一気に更新どちらのほうがいいですか?
姫神「四話。不意」
姫神「上条君。少しいい?」クイクイ
上条「おう、姫神。どうした?」
姫神「これ。詩菜さんに頼まれたレシピ本。お願いできる?」ジー
上条「大丈夫ですよ。母さんに渡しておけばいいんだな?」
姫神「うん。それから今日。夕方からお家にお邪魔する」
上条「また母さんと料理の研究?」
姫神「そう。でも研究なんていうほど。大それたものではない」
上条「いやいやいや。料理に自信のあった上条さんも姫神さんには負けてしまいます」
姫神「大丈夫。男の子であそこまで。料理できるのはすごい」
上条「ありがとうな。さてじゃあ今日は一緒に帰るか?」
姫神「上条君。イヤでなければ一緒に帰りたい。一緒でもいい?」ジー
上条「おう!母さんには俺からメールしておくから」
姫神「わかった。それと上条君。『授業はしっかり受けること』。詩菜さんからの伝言」
上条「へいへい。姫神さんに言われなくても上条さんはがんばりますよっと」
姫神「わかった。それじゃあ放課後。校門前で待っている」
上条「はいよ。じゃあまた後でな」
姫神「うん。またあとでね」
上条「ふぅ……。ってなんだよその顔は、青ピに土御門」
青ピ「別にぃ……。黒髪ロング巫女美少女とギャルゲー的日常を過ごすカミやんの頭に隕石が落ちるよう、祈っているだけですよー」ジー
土御門「要約すると『イチャついてんじゃねーぞこのヤロウ』ってことだにゃー」
上条「べ、別にイチャつくとかそんなんじゃありませんよ。ただ母さんと姫神の仲がいいか……」
青ピ「なんでボクには黒髪ロング巫女美少女とのイチャイチャタイムがないんだ!」
土御門「青ピはそういう邪念が滲み出しているからだにゃー。カミやんを見なさい」
青ピ「………………」ジー
上条「……な、なんだよ」
土御門「数々の降ってくるラッキースケベを『不幸だー』で済ませることによって、下心を巧妙に隠しているんだにゃー」
青ピ「な、なるほど!つまりボクもラッキースケベを『不幸だー』で済ませれば、モテモテになるってこと!?」
土御門「ところがどっこいそうは上条さんが許さないんだぜ」
青ピ「な、なんだってー!……で、どういうことでしょうか?」
土御門「カミやんの場合はお節介で好感度をあげまくっているから『不幸だー』で終わっているわけだ」
青ピ「というのは?」
土御門「よく考えてみるんだにゃー。普通好きでもないやつにπタッチされたら気分は最悪だろ?」
青ピ「そうかな?
なんたってボクぁ落下型ヒロインのみならず、義姉義妹義母義娘双子未亡人先輩後輩同級生女教師幼なじみお嬢様金髪黒髪茶髪銀髪ロングヘアセミロングショートヘアボブ縦ロールストレートツインテールポニーテールお下げ三つ編み二つ縛りウェーブくせっ毛アホ毛セーラーブレザー体操服柔道着弓道着保母さん看護婦さんメイドさん婦警さん巫女さんシスターさん軍人さん秘書さんロリショタツンデレチアガールスチュワーデスウェイトレス白ゴス黒ゴスチャイナドレス病弱アルビノ電波系妄想癖二重人格女王様お姫様ニーソックスガーターベルト男装の麗人メガネ目隠し眼帯包帯スクール水着ワンピース水着ビキニ水着スリングショット水着バカ水着人外幽霊獣耳娘まであらゆる女性を迎え入れる包容力を持ってるんよ?
つまりボクにとって痴女くらい余裕でストライクというわけですよ」 ドヤッ
土御門「その空っぽの頭で考えるんだにゃー。痴女なんてクラスに一人、二人居ればいいほうだにゃー」
青ピ「……今ボク思いっきりバカにされたよね?」
土御門「よく考えるんだにゃー。もし仮に今の俺のセリフが痴女系ドS女教師のセリフだったらどうする?」
青ピ「そんなん全然ありに決まってるじゃないですか!ボクらの業界ではそれをご褒美っていうんですよ!」
土御門「つまり今のセリフもご褒美になるってわけだにゃー」
青ピ「なるほど!…………あれ?」
上条(……アホだ)
土御門(青ピがアホでよかったぜ)
土御門「というわけで話が少し脱線しちまったが、カミやんは好感度をあげているからラッキースケベも許されるわけだ」
青ピ「な、なるほど!つまりボクも好感度をあげればカミやんみたいになれるっていうことですね!土御門先生!」
土御門「そういうことだにゃー。というわけで好感度あげがんばるといいにゃー」
吹寄「上条!貴様らはまたくだらないことばかりしよってからに!」
上条「お、俺ですか!?俺なんですか!?」
吹寄「何かあればその中心に貴様がいるだろう上条当麻!」
上条「ふ、不幸だああああああああああ!」
☆ ☆ ☆
青ピ「どうしてウチの学校ってブルマーじゃないんかなー」ボー
土御門「メイド服こそ至高だにゃー。ミニスカメイド服は許せないのにゃー」クター
上条「お前ら真面目に動けよ!なんでセンターの上条さんがライトやレフトにいるんだよ!」ハァハァ
土御門「カミやんは真面目だにゃー。その調子でがんばってほしいぜい」
青ピ「今ボクは世界の不合理さを嘆いているからパス」
上条「くそう……このままじゃ上条さんはあと一コマ授業を受ける体力も残らない……そうだっ」
上条「おーい、土御門。お前の義妹が遠くからお前のこと見守ってるぞー」
土御門「な、なんだってにゃー!……仕方ない、いっちょがんばってみるかにゃー」
上条「……よし。おーい青髪!ここでファインプレイすれば女の子の好感度あがるぞー」
青ピ「な、なんやって!……仕方ない、ボクの妙技をみせてやるか」
土御門「…………来た!見てろよ舞花!必殺土御門キャッチ!」
上条「……ま、マジですか。スパイダーキャッチかよ……」
青ピ「きたきたきたきた!美少女たちよ、見ててやぁ!これがボクの必殺キャッチ!」
上条「今度はダイビングキャッチ……。てかお前らそれだけ動けるなら始めから頑張れよ!」
土御門「能ある鷹は爪を隠すんだにゃー。と言うわけで次はカミやんの番にゃー」
青ピ「ボクは美少女のためなら宇宙服無しでも宇宙遊泳する男だぜ?ダイビングキャッチくらい余裕、余裕」
上条「ま、マジですか……。てかそれなら始めから頑張れよ!」
土御門「細かいことは気にしちゃダメだにゃー。というわけで次はカミやん」
青ピ「美少女がいるならがんばれます!というわけでお次はカミやんどう……あ、ほらカミやん来たで?」
上条「仕方ない……。上条さんもやってやりますよ!…………必殺、上条キャッチ!」
土御門「おぉ!…………って危ない!カミやん後ろ!後ろ見ろ!」
上条「……ん?つーか打球伸びるなぁ。後ろが何だって言っているんですか……」
姫神「きゃっ。」ドンッ
上条「ひ、姫神!?あぶねぇっておわっ!?」ドサッ
上条「…………いてて。姫神大丈夫か!?」
姫神「あまり。大丈夫ではないかも」ジー
上条「えっ?ひ、姫神!足から血がっ!」
姫神「大丈夫。膝より関節のほうが痛い」
上条「ま、マジですか……。早く保健室に行かないと!」
姫神「うん。だからそろそろ上から。どいてくれると嬉しい」
上条「し、失礼しましたぁ!土御門!というわけで後のことは頼んだ!」ギュッ
姫神「大丈夫。一人で保健室に行ける。から……って。上条君!?」ジタバタ
上条「おわっ!危ないから暴れないでください姫神さん」
姫神「大丈夫。だから放して。凄くはずかしいっ」
上条「確かに少し顔赤いな。でも気にする必要ありませんよっと。なんせこれは看護行為ですから」ニコニコ
上条「ま、マジですか……。早く保健室に行かないと!」
姫神「うん。だからそろそろ上から。どいてくれると嬉しい」
上条「し、失礼しましたぁ!土御門!というわけで後のことは頼んだ!」ギュッ
姫神「大丈夫。一人で保健室に行ける。から……って。上条君!?」ジタバタ
上条「おわっ!危ないから暴れないでください姫神さん」
姫神「大丈夫。だから放して。凄くはずかしいっ」
上条「確かに少し顔赤いな。でも気にする必要ありませんよっと。なんせこれは看護行為ですから」ニコニコ
姫神「そういう。問題じゃない。お姫様抱っこは恥ずかしい」
上条「なるほど。でも残念でした。もう保健室まで。あとわずかですよ姫神さん?」
姫神「ううぅ。上条君に辱められた。もう生きていけない。それとその口調私の真似?なら腹が立つ」
上条「ひ、人聞きの悪いことを言わないでいただきたいのですが!?あと似てなかった?」
姫神「うん。どちらも酷い。猫がにゃーと鳴いたほうが。上条君よりも似ている」
上条「そ、そんなに酷いでせうか?……あ、あと姫神さん。あまり腹に顔を近づけられると恥ずかしいのですが」
姫神「だめ。上条君は知らないと思うけど。お姫様抱っこは想像以上に怖い。だからしっかりと捕まる。ダメ?」
上条「だ、ダメと言うわけじゃないけど。……その、さっきまで運動していたから、さ。汚いだろうし汗臭いだろ?」
姫神「そう。確かに汗の匂いはする。けど別に汚いとは思わない。上条君は私のために頑張っている。そんな汗が汚いはずがない。違う?」スンスン
姫神(汗臭い。けどなんだか少し癖になる)
上条「そう言ってくれるのは嬉しいけど、やっぱり恥ずかしいと言うか……あの、姫神さん。匂い嗅がないでください」
姫神「なら。それはちょうどいい。私も周りの好奇の目に晒された。上条君も恥ずかしい思いをするべき」
上条「それを言われてしまうと上条さんは何も言えなくなってしまいます、はい」
姫神「うん。そう言うことだから。私をがんばって届けて欲しい」
上条「はいはい。それにしても姫神は軽いなぁ。正直、このままランニングできそうだな」
姫神「上条君。女の子に質量の話はいただけない。叩かれても文句は言えない」
上条「へいへい。でもさぁ、女の子って必要以上に体重を気にしすぎてると思うんだよな」
姫神「違う。女の子にとって。体重は死活問題。特に今の季節は致死的問題」
上条「そんなものなんでせうか。上条さん的には今の姫神くらいがベストですね」
姫神「それ。本当に思って言っている?」グイッ
上条「ほ、本当でひゅ……ですよ!だからそんなに顔を近づけないでください!」
姫神「なぜ。顔を近づけてはいけない?それと上条君少し顔赤い」
上条「そ、それはですね……」
姫神「どうして。上条君は顔が赤い?」
上条「それはその……。……あぁっ!もう保健室が目の前じゃないか!良かったな、姫神!」
姫神「そう。………………詩菜さんが言ったようにヘタレ」ボソッ
☆ ☆ ☆
姫神「上条君。面倒なことを押し付けて。ごめんなさい」
上条「別に面倒だなんて思ってないですよ。俺の責任もあるし、姫神になら迷惑かけられたって……ってなんだよ」
姫神「別に。今日の上条君はいつもの三倍。やさしくしてくれるからびっくりした」ジー
上条「……それは上条さんの優しさは普段全然ないということでせうか」
姫神「違う。上条君はいつでも優しい。ただ今日はいつもより優しい。だから嬉しい」
上条「別に言ってくれれば優しくするさ」
姫神「やっぱり。今日の上条君は優しい」
上条「まだ言いますか!そんな姫神にはこうだ!……うおっ」ガタッ
姫神「きゃっ。自転車を揺らすのは卑怯」ギュッ
上条「今日の上条さんは走り屋な気分なんです」
姫神「でも。……公然と上条君の腰に。手を回せるのは嬉しい」
上条「え?なんか言ったか姫神?」
姫神「別に。ただ詩菜さんには。悪いことをしたと思う」
上条「あぁそんなことか?別に大丈夫だって。母さん車持ってるし、むしろいつも姫神に悪いくらいだからさ」
姫神「うん。今日は優しさに甘えることにする」ギュー
上条「そうそう。姫神はがんばっているからたまの息抜きは全然いいと思うぞ」
姫神「上条君。“全然”の後ろには否定する。でないと文法的におかしい」
上条「うへぇ……。最近姫神ってさ、母さんや子萌先生みたいになってきたよな」
姫神「そうかも。詩菜さんは尊敬している女性。子萌先生は上条君と補習受けるから。似てくるのは仕方ない」
上条「…それとさ」
姫神「なに?」
上条「……その、足大丈夫か?」チラッ
姫神「大丈夫。先生も数日で腫れが引く。と言っていたから平気」
上条「けどなぁ…やっぱり今は痛いよな?」
姫神「うん。でもこうして二人乗りを。公然と出来るから気分はいい」
上条「姫神は二人乗り好きなのか?」
姫神「うん。今日初めて二人乗りした。風を切る感覚は楽しい」
上条「そっか。そりゃよかった」
姫神「今日。初めてした」ギュッ
上条「…な、なぜ繰り返していうのでせうか姫神さん」
姫神「今日。初めてだった」
上条「く、繰り返して言わなくていいです…」
姫神「今日。は……」
上条「だぁーー!もう!わかりました!今日初めて二人乗りしたっていうのはよく分かりましたから!全く、誰からこんなこと教わって来るんだか……」
姫神「詩菜さん。事後報告した時そう言えば。上条君が喜ぶって言っていた」
上条「また母さんかよ!あの人は一体姫神に何を教えているんだよ!」
姫神「えっと。上条君が知りたいならわたし」ペロッ
上条「うわあああ!姫神さん艶かしい声を出さないでください!首筋を舐めないでください!」
姫神「そう。ならこうする」ギュー
上条「あぁもう!好きなだけ抱きついてください!」
姫神「うん。そうすることにした」
上条「はぁ……。これは幸せか不幸せかどっちなんでせうか……」
姫神「ふふふ。……上条君の匂いがする。ふふっ」クンクン
更新遅れてすみません
書き溜め終わったので今日中に完結します
あと大事だから二回言ったわけではありません
ミスです
あと三章でおわりです
夜に仕上げます
乙
>>104の2行目だけ文字化けして読めないお…
>>106
書き終えたのでこれから完結させます
姫神「五話。机と約束」
姫神「違う。ここは両辺に2を掛ける」
上条「おぉ!分数式から普通の式に!……ということは答えは“a=2”だ!」ドヤッ
姫神「違う。左辺に移動する時。マイナスを掛けて移動」
上条「なるほど……。つまり答えは“-a=2”だ!」
姫神「バカ。答えに掛けてはダメ。移動した時にマイナスを掛ける」
上条「ひ、姫神さんの言葉遣いがどんどん荒くなっていく……」
姫神「違う。私は巫女さん。神聖な言葉しか使わない」
上条「知ってるよ。姫神の実家が神社だってことは」
姫神「ダメ。今私の実家は関係ない。問題は上条君の頭」
上条「ひ、ひでぇ……」
姫神「違う。酷いのは上条君の頭の出来。このままだと本当に補習漬けになる」
上条「そ、それはいやだなぁ……」
姫神「夏休み。欲しいならしっかり勉強すること。全教科赤点なんて許さない」
上条「は、はい……がんばります」
姫神「うん。頑張れば撃墜は回避可。無理ならお休みは無し」
上条「がんばります……」
上条「………………」
姫神「違う。ここは公式を使う」サッ
上条「………………」
姫神「違う。“hour”の冠詞は“an”」
上条「………………」
姫神「ダメ。アルカリは化学では“塩基”。あとベンゼンの図が間違っている」
上条「………………」
姫神「全く違う。工芸品を書けっていう問題。なのにピーナッツはおかしい。」
姫神「それと。正しくは落花生と書くべき。ピーナッツは殻無し。落花生は殻付きのこと」
上条「………………」
姫神「全然ダメ。書いていないことを選ばない。ちゃんと重要部分に線を引くこと」
上条「うがああああああああああああ!何なんですか!何なんですかあああああああああああああ!」
姫神「しっかり。発狂しても学力は上がらない。ペンを持って勉強」
上条「ううぅ……。ひ、姫神さん後生ですから休ませてください……」バタッ
姫神「違う。“後生”は“後生一生の願い”の省略形。はいリピートアフターミー」
上条「ううぅ……姫神が怖い……」
姫神「怖くない。だからリピートアフターミー」
上条「ううぅ……優しかった姫神はどこに……」
姫神「ダメ。私だってこんなことしたくない」
上条「なら!」
姫神「ダメ。上条君が全教科オール赤点。なんてウルトラCを定期考査でしたから悪い」
上条「ううぅ……」
姫神「上条君。勉強は自分のためにするもの。最後は自分に返ってくるから。がんばろう」
上条「もうやめて……上条君のHPはとっくにゼロよ……」
姫神「はぁ。……仕方ないからお昼ご飯食べよう」ガサゴソ
上条「ひ、姫神様ぁ!」
姫神「でも。お昼ご飯を食べてから。また勉強すること」
上条「はい……」
姫神「うん。リビングに行こう。詩菜さんがご飯作ってるはず」
上条「きました!よしっ!ご飯ご飯!」
姫神「はぁ。先が思いやられる」
☆ ☆ ☆
詩菜「あら?お勉強はもう終わりなの秋沙ちゃん?」
姫神「うん。上条君のHPがゼロになった。らしいので休憩を兼ねて食事を」
上条「食事がついでなんですか……」
詩菜「あらあら。秋沙ちゃん、うちの息子はどうかしら?」
姫神「ダメ。集中力が全然ない。基礎がまったくできていない。あと私の胸をチラチラ見てくる」サッ
上条「実の親に向かって素直すぎませんか!?あと上条さんは胸なんて見ていませんが!?」
詩菜「あらあら。うちのバカ息子がごめんなさいねぇ」
上条「納得しないでください!あとバカ息子って格下げしないでください!」
姫神「大丈夫。必ず上条君は私が公正してみせる」
上条「あと上条さんは別に不良とかヤンキーとかじゃありませんから!」
詩菜「秋沙ちゃんがそう言ってくれると助かるわ~。うちの子コレだからねぇ」
上条「あの、お母様……無視しないでもらえませんか?」
姫神「うん。でも心配しないで詩菜さん。上条君は私が真人間にしてみせる」
上条「姫神さん!?上条さんは超平々凡々の真人間ですが!?」
姫神「ダメ。“超”というのは……」
上条「お、お母様!食事前に手を洗ってきます!」ダッ
詩菜「あらあら~。逃げ方が刀夜さんそっくりねぇ」
姫神「おじ様。見たことない。どういう人?」ジー
詩菜「刀夜さん?そうねぇ…お人好しで紳士的で凛々しくて、気付いたら女の子に囲まれている人かしら…。そうそう、お仕事は大学で考古学を専攻してるわねぇ」
姫神「凄い。上条君そっくり。けど大学の先生と言うことは頭いい?上条君には受け継がれなかった?」
詩菜「うふふ、そうね。確かに刀夜さんからお勉強を抜いたら当麻ねぇ」
姫神「詩菜さん。自分で言っておかしいけど。そこは否定してあげるべき」
詩菜「あらあら。でもね、秋沙ちゃん。わたしは別に当麻に賢くなってほしいわけじゃないの」
姫神「なぜ。勉強教えないほうがいい?」
詩菜「ただ素敵な女の子を見つけて、わたしや刀夜さんみたいに幸せな家庭を持てばそれでいいのよ」
姫神「今の。詩菜さん凄く嬉しそう」
詩菜「そうね。あとは当麻の連れてくる女の子がわたしの知っている娘だったらもっと嬉しいかなぁ」
姫神「うん。紹介してもらえるよう頑張る」グッ
詩菜「うふふ。それじゃあお昼ご飯を作りましょうか」
姫神「うん。私もお手伝いする」
詩菜「ありがとう秋沙ちゃん。でも今日はお素麺なのよねぇ」
姫神「そう。お手伝いすることない?」
詩菜「そうねぇ……。なら薬味を切ってもらおうかしら」
姫神「大丈夫。最近切る速度が少し早くなった」
詩菜「そうそう、素麺って言ってもスーパーで売っている298円のものじゃないのよ?頂き物なんだけどすごくおいしいの」
姫神「知らない。詩菜さんがそう言うなら楽しみ」
上条「――……母さん!タオルのストック切れてるんだけど!」
詩菜「あらあら。洗濯物たたんでそのままだわ」
姫神「いい。私が渡してくる。他に仕舞うものある?」
詩菜「そうねぇ…ならバスタオルもお願いできる?」
姫神「わかった。…じゃあ行ってくる」
詩菜「はいはーい」
姫神「上条君。フェイスタオル持ってきた」
上条「はいは…って姫神!?母さんは?」
姫神「お料理。火を見てるから私が来た」
上条「そりゃありがとさん。にしても母さん姫神を頼りすぎだろ」
姫神「違う。私がお手伝いしてるだけ。好きでしてるから気にしないで」
上条「ははっ。その内家のこと俺よりわかるんじゃないか」
姫神「うん。お台所なら多分そうかも。流石に家全部は無理」
上条「マジですか…。と言うか姫神には勉強とか世話になりっぱなしだなぁ」
姫神「大丈夫。私が好きでしているから。上条君は気にしないで」
上条「とは言ってもですね、上条さん的には気になると言いますか…。何かお詫びをしたいなぁと」
姫神「そう。…本当に好きでしているから。上条君は気にしなくてもいい」
姫神「けど。上条君がそう言うなら一つお願いがある」
上条「はいはい!上条さんは姫神さんの言うことなら何でも聞きますよ!」
姫神「本当。なら私と結婚して欲しい」ジー
上条「はいはい結婚です…結婚!?ひ、姫神さんそれはいくらなんでも早すぎるのでは!?」
姫神「そう。何でもするって言ったのに。上条君はウソをついた」
上条「い、いやぁ…上条さん的には全く問題ないっていうか……。その…なんといいます…」
姫神「ふふふ。さっきの言葉は冗談。いくらなんでも話が飛躍しすぎ」クスッ
上条「ひ、姫神……。そういう冗談を真顔で言わないでください。物凄く心臓に悪いです…」
姫神「なら。これからは安請け合いしない。それは上条君の悪癖だから」
上条「はい……」
姫神「上条君。本当のお願い事。言っていい?」
上条「はい…上条さんに出来ることなら…」
姫神「ふふっ。心配しないで簡単だから。今度の夏祭り一緒に行って欲しい」
上条「夏祭り?それって一学期最後の日にやるアレですか?」
姫神「そう。誰か他の人と約束した?」
上条「いえいえいえ!せいぜい野郎三人で回るつもりだったからむしろ嬉しいです!」
姫神「良かった。集合はいつがいい?」
上条「うーん…。なら夕方六時にとある通りのとあるコンビニでどうだ?」
姫神「うん。夕方六時にとあるコンビニ。遅刻したらスプーンでくり貫くから」
上条「何をでしょうか姫神さん!?」
姫神「ふふふ。聞きたい?」
上条「え…遠慮しておきます」
姫神「そう。そろそろ素麺が茹で上がった。はずだからそろそろ戻ろう」
上条「そうだな。ついでに手洗えば?」
姫神「大丈夫。包丁を使う前後で洗うから」
上条「あぁ姫神ってそういうのマメそうだもんなぁ」
姫神「普通。それから上条君…」
上条「ん?」
姫神「夏祭り。楽しみにしている」ニコッ
上条「お、おう…」
姫神「六話。夏休」
小萌「今日で一学期は終わりですが、夏休みだからと言って羽目を外し過ぎないようにしてくださいねー」
青ピ「せんせー!ボクぁ先生に会えなくて寂しいです!」
小萌「お気持ちだけ受け取っておきますねー。それから上条ちゃん」
上条「ふぁい!?」ガタッ
小萌「上条ちゃんはお昼ご飯を食べた後でいいので、わたしの所に来てくださいねー」
上条「…そ、その…お手柔らかにお願いします……」
小萌「そうですねー。ただこれは上条ちゃんのためなので、くれぐれも逃げたりしないでくださいねー」
上条「はい…」
小萌「それではみなさん、いい夏休みを過ごしてくださいねー」
☆ ☆ ☆
姫神「全く。全部赤点は回避したのに。どうして出席数で呼び出されるのか」
上条「申し訳ありません…」orz
姫神「はぁ。小萌先生が救済処置。取ってくれたからよかった。しっかり受けること」
上条「はい…」
姫神「私。今日の夏祭り楽しみ。にしているから遅刻は厳禁」
上条「はい……。それにしてもこのジャガイモの煮っ転がしうまいなぁ!」
姫神「逃げた。でもお料理を褒められるのは。すごくうれしい」
上条「いやいやいや!上条さんは本当にそう思ってますから!これ姫神が作ったのか?」
姫神「そう。もし気に入ったならレシピ。詩菜さんに伝える?」
上条「いや、いいや…。その代わりたまに作ってきてくれませんかね?」
姫神「うん。作るのはいいけどレシピ。本当にいらないの?」
上条「おうっ。にしても中庭にこんなベンチがあるとは思いませんでしたよ」キョロキョロ
姫神「当たり前。ここは私の百八ある秘密の場所。だから誰も知らない」
上条「姫神さんは百八個も秘密をもっていらっしゃるんでせうか?」
姫神「もちろん。乙女は皆秘密を持っている。ちなみに保険の操祈先生はメーター。振り切ったから詳細は不明」
上条「あの人何者なんだよ……」
姫神「上条君。知りたいの?知りたいのなら教える」
上条「やめとくわ……。なんか踏み超えちゃいけないもの色々と超えそうだから」
姫神「うん。そうしたほうが懸命。知識は不可逆性だから後悔する」
上条「何があったんだよ…こえーよ…操祈先生……」
上条「にしてもここ本当に気持ちいいな」
姫神「うん。今日は風があるから。いつもより過ごしやすい」
上条「なんかこう天気がいいと眠たくなるよな」
姫神「上条君。補習は受けないとダメ」
上条「いや、別にサボろうとは思ってないけどさ。ただ二時間も間が空くとなぁ…」
姫神「ダメ。気持ちはわかる。けど補習が大事」
上条「わかってますよー」ゴロン
姫神「あ。横になったらダメ。そのまま寝過ごすから」
上条「上条さんはやるときはやる男ですよー」
姫神「ヤる。時はヤる男。上条当麻十六歳」
上条「な、なぜでせうか…イントネーションに違和感を感じたのですが……」
姫神「違う。“違和感を感じる”は間違い。正しくは“違和感を抱く”。もしくは“違和感を覚える”。リピートアフターミー」
上条「二時間後に補習を受けるので……姫神式広辞苑は止めて下さい…」
姫神「ふふふ。わかった。今日はやめておく」
姫神「上条君。今日のお祭りは何着るの?」
上条「………………」
姫神「上条君。…上条、くん?」キョトン
上条「………………zzz」
姫神「最近。勉強忙しかったから。仕方ない」
姫神「寝顔。すごく幼く見える。ふふっ」
上条「んがぁ……っ」
姫神「前髪。少し垂れてきた」
姫神「……。………………」サッ
姫神「よし。……よいしょ」ギュッ
上条「……ん…………」
姫神「意外。頭ってすごく重い。上条君だけ?」
姫神「流石に。何時間もは無理そう」
上条「……ふ、不等式がおそって…くる……」
姫神「ふふっ。上条君は夢でも頑張ってる」
上条「んん……っ」
姫神「おでこ。かわいい。でも少し広いかな?ふふっ」ナデナデ
姫神「上条君。手も私より大きい。それに体温高い?」ギュッ
姫神「やっぱり。男の子なんだ。この手でたくさんの他人。助けてきたのかな」
姫神「今日。夏祭り誘われてたこと。嫌じゃなかった上条君」ボソッ
姫神「ごめんね。卑怯でごめんね上条君」
姫神「でも。今日は頑張るね上条君」
姫神「だから。ごめんね上条君」チュッ
上条「…………んあっ……」
姫神「これは。すごく恥ずかしいかも」ポッ
姫神「上条君。分けてもらった。勇気で頑張るよ」グッ
姫神「ふふっ。それにしてもなかなか起きない」
姫神「そろそろ。起きないと補習遅れる」
姫神「上条君。そろそろ起きて」ユサユサ
上条「ん……っ。おはよう、姫神。膝借りて悪いな」
姫神「大丈夫。それよりそろそろ補習始まる」
上条「おうっ。それじゃあ行ってくるな」
姫神「うん。いってらっしゃい。今日の六時だよ?」
上条「わかってるよ。じゃあコンビニでな!」
姫神「……ふぅ。あんなに走らなくてもいいのに」
姫神「……。それにしても上条君。あんなに寝起き良かったかな?」キョトン
上条「あー!もう!チクショー!」ダダダッ
☆ ☆ ☆
姫神「上条君。まだかな……」
19:39
姫神「七話。林檎と咆哮と 」
とある病院
土御門「全くデートの約束してるくせにどうやったら車に轢かれるんだにゃー」
青ピ「全くやわ!姫神ちゃんみたいな可愛い子を一時間近く待たせるなんて死刑もんやで!ねー?」
上条「うるさい!上条さんだって姫神には本当に申し訳なく思ってますよ!」ウガー
土御門「姫神も心細かっただろうにゃー」
青ピ「ホンマやで!姫神ちゃんもこんなやつ待たないでボクらを誘ってくれればいいものを!」
上条「お前ら本当に言いたい放題だな!上条さんは怪我人ですよ、怪我人!」
土御門「はいはい。にしても4tトラックに跳ねられても無事ってどんな身体してるんだにゃー」
青ピ「ホンマや。しかも轢かれた時の怪我が両手の打撲だけ。救急車の階段踏み外して足の骨折るとかないわー」
上条「う、うるさいなぁ!あの時は車に轢かれて気が動転してたんだから仕方ないだろ!」
土御門「運転手さんが駆け寄ってきたときの第一声が『ネコは!?ネコは大丈夫なのか!?』だからにゃー」
青ピ「全くや。いくら猫のためとはいえ、まず自分の心配せなあかんやろ」
上条「けどまぁイヌも怪我がなくてよかったよ」
土御門「ん?」
青ピ「『イヌ』?」
上条「そうそう。足の骨まで折って助けられないとか、これが本当の『骨折り損のくたびれ儲け』なんつってな」ドヤッ
土御門「それよりカミやん。カミやんが助けたのって犬と猫どっちなんだにゃー」
青ピ「あ、ボクの聞き間違えやなかったんやね」
上条「上条さん渾身のボケをスルーですか!?」
土御門「で、どっちなんだにゃー」
上条「ううう…。だから『イヌ』って言う名前の猫なんだよ」
青ピ「なんて捻くれた名前なんや…」
土御門「すごいセンスだにゃー。で、その助けた飼い主はどんな人?」
上条「あー。なんか常盤台っていう女子校の双子らしいな」
青ピ「『常盤台』!?あの日本屈指の有名女子校やん!それは是非とも紹介してもらわな!」ガバッ
土御門「あー青ピ?」トントン
青ピ「なんやの軍曹。ボクはこれから常盤台の双子ちゃんのアドゲットせなあかんねん!」サッサッ
土御門「アドは今度にして今日はに…帰ったほうがいいと思います、はい」
青ピ「その気持ち悪い敬語やめたらどうや、ぐんそ……」チラッ
姫神「早く。続きの話をすればいい」ニコッ
土御門「い、いやぁ……僕たちはそろそろお暇しようと思います。な!青ピ!」ガラガラ
青ピ「お、おう!……ほな上条君!二学期もよろしくな!」ピシャッ
上条「ちょっ!?おまっ!お前らふざけんなよ!この空気どうすんだよ!お前らマジふざけんなよ!」バタバタ
姫神「上条君。どうしたの?私と常盤台のお嬢様について。お話しよう」ニコッ
上条「ひ、姫神さん…その右手にあるものはなんでせうか…?」オドオド
姫神「これ?剥ごうと思って洗って来た。果物ナイフ」キラーン
上条「く、果物は…は、剥ぐじゃなくて剥くじゃないでせうか……?」
姫神「そう。上条君がお利口になって。私も鼻が高い」ニコリ
上条「あ、ありがとうございます……」オドオド
姫神「……。………………」
上条「…………………」
姫神「……。………………」
上条「…………………」
上条「あ、あの姫神さん?」
姫神「なに?」ジー
上条「その…怒ってますか?」
姫神「別に。怒ってない。これはただの嫉妬」
上条「す、すみません……」
姫神「それより。私の剥いたリンゴ食べる?」
上条「た、食べさせていただきます」グイッ
姫神「ダメ。」サッ
上条「え……っ?」
姫神「ダメ。私が食べさせる」ジー
上条「い、いやぁそれはその…何と言いますか…はずか…」
姫神「よよよ。上条君が常盤台に。心移りした」
上条「別に心移りなんてしてませんよ!?」アタフタ
姫神「なら。“あーん”をされるべき」スッ
上条「はぁわかりましたよ」
上条「………………」
上条「……あーん」
姫神「あーん。どうおいしい?」
上条「おう!姫神が剥いてくれたからおいしいぞ」ニコッ
姫神「違う。」
上条「なにがでせうか!?」
姫神「名前。“姫神”は私だけじゃない」
上条「ううぅ……」
姫神「ダメ。唸っても許さない。秋沙。あ・い・さ。リピートアフターミー」ジー
上条「………………」
姫神「はい。リピートアフターミー」ジー
上条「秋沙が大好きだあああああああああああああああ!」
姫神「うん。私も当麻が大好きだよ」チュッ
fin
おわり
他の進行状況とかは仮眠してから報告します
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