佐久間まゆ「独裁 -monopolize-」 (53)



-シンデレラプロダクション 事務所-






P「まゆ、俺が他の担当の子も面倒見ないといけないのは分かってるだろ?」

まゆ「でもぉ、Pさん最近まゆの事全然見てくれないじゃないですかぁ」

P「いやいやいや。毎朝まゆの事見てる気がするんだがな」

まゆ「そういうことを言ってるんじゃないですよぉ?」

P「はぁぁぁ…。なぁ、他の奴ならまだしもまゆなら分かってくれるよな?」






…こう言われちゃうと、まゆ弱いんですよねぇ

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まゆ「うふふ…ごめんなさいPさん。ちょっとイジワルしただけです」

まゆ「お仕事の都合ですもの。まゆはちゃあんと分かっていますよぉ」

P「おう。聞き分けがいいのはまゆのいいところだと思うぞ」ナデナデ





笑顔で頭を撫でるのは反則ですよぉ
今ならまゆ、大抵の事は許せちゃいそうです









まゆ「Pさんから元気を貰えたので今日の所はここまでにしておきましょうかぁ」

P「そりゃ有難い。じゃ、俺はもう出ないといけないんでな」

まゆ「はぁい。行ってらっしゃいPさぁん。今日も一日頑張ってくださいねぇ」

P「ん。ありがと。行ってきます」

ドア「バタン」









このやり取りがしたくて、まゆは毎朝早起きして事務所に来てるんです
だってまゆ、こうしてるとPさんの奥さんみたいじゃないですかぁ?うふふふ…
ちひろさんの5時出勤にも負けませんよぉ







まゆ「さて、と」テクテク


まゆ「今日のアマは…あの二人でしたっけねぇ」








勿論知ってはいますけど、ホワイトボードで確認
最近あの二人を含めてPさんに近づくのを認めすぎている所がありますよねぇ
まゆも甘くなっているんでしょうかぁ?
まぁ—






まゆ「Pさんの一番がまゆなのは揺るがないですけどねぇ。うふふふふ…」










まゆ「それにしても…」




Pさんあの二人を組ませてお仕事を取ってくることが多いですけど
あの二人は犬猿の仲ならぬ犬猫の仲ですよぉ…?




まゆ「これはあの二人に何か危害を加えられていないか電話で確認しないといけませんねぇ」

まゆ「でもぉPさん、電話は控えるようにって言ってましたっけぇ」












最近は1日200コールぐらいにセーブしているのにダメなんでしょうかぁ?
…あ、まゆ分かっちゃいましたぁ
距離感があった方がまゆと一緒にいる時間がもっと大切になるってことですねぇ




まゆ「うふふふふふ…」

まゆ「そう言ってくれればいいのに、Pさんは奥ゆかしくて素敵な人です」







今日はメールにしましょう










-ブーブーエス 関係者入口-




P「あー…なるほどな。そうきたか」

みく「Pちゃんどうしたにゃ?」

凛「携帯がもの凄い勢いで光ってるね」

みく「朝からひっきりなしに連絡がくるなんてPちゃんはモテる男だにゃー?」ウリウリ






凛「アイドル用の携帯の方ってことはまゆから電話って感じかな?」ベタツクナヤ

P「ああ。そうなんだが今回は…」スッ




メール新着:佐久間まゆ 390件
      



前川「えっ…何これ」

凛「まだ午前中なのにかっ飛ばしてるね」












-再び事務所-






まゆ「これからどうしましょうかぁ」





事務所にはちひろさんがいますし、大手になったこともあってか監視カメラが置かれるようになりました
各デスク死角が無いように配置されているのが厄介なんですよねぇ
カメラの映像を保存するレコーダーのリモコンは随分前に入手しました
映像を残さないようにするのは簡単なんですけれど、奥の手は”その時”までとっておかないと勿体ないですし…










まゆ「はぁ…一人の時の方がPさんのこと気になっちゃいますねぇ」



Pさんの事を考えると息が出来ない程胸が高鳴ります
恋心には逆らえないですねぇ











ちひろ「(あー今日はなんかご機嫌悪くなさそうだわ)」

ちひろ「まゆちゃんお茶でも飲みますかー?」

まゆ「いいえ、もう出ないと間に合わないのでお気持ちだけいただきまぁす」

ちひろ「あ、引き留めちゃったかな?ごめんね」

まゆ「大丈夫ですよぉ。じゃあ行ってきますねぇ」ニッコリ

ちひろ「いってらっしゃいまゆちゃん」テヲフル












ドア「バタン」




ちひろ「ふぅ…」

ちひろ「…オフのはずなのに何に間に合わないんですかねぇ?」ヒヤアセ














-シンデレラプロダクション ロビー-



まゆ「Pさんアプリ…っと」タッチ



いるのは五階、第三スタジオですねぇ
あそこならエレベーターから近いですし、収録中に丁度滑り込めるでしょう
待っててくださいPさぁん
















まゆ「送迎さぁん、赤坂のブーブーエスまでお願いできますかぁ?」

送迎「あいよ…ってあれ?まゆちゃん今日は休みじゃなかったっけ?」

まゆ「ごめんなさぁい…ちょっと用事で」

送迎「うーん…経費節減って言われててるんだけどなぁ」ポリポリ

まゆ「昨日の午後9時5分、拓海さんのバイクが倒れたのってご存知ですかぁ?」コソッ

送迎「乗りな。最短ルートで向かう」キリッ




監視カメラって悪い事ばかりでもないんですよぉ?







http://i.imgur.com/Da1q616.jpg
http://i.imgur.com/mw8Oeyx.jpg
http://i.imgur.com/YQnatbG.jpg
佐久間まゆ(16)

http://i.imgur.com/jy8PQ93.jpg
http://i.imgur.com/Qki3ak7.jpg
前川みく(15)

http://i.imgur.com/oKa3HFK.jpg
http://i.imgur.com/tmT3g6b.jpg
渋谷凛(15)

http://i.imgur.com/UaPOr94.jpg
http://i.imgur.com/agAGglE.jpg
向井拓海(18)






-ブーブーエス 五階 第三スタジオ-




光子「さて、今日の新堂本姉妹のゲストは今を時めくアイドル二人が来てくれましたー」

貴子「みくにゃん最近のファンの増減はどうなの?」ニヤニヤ

みく「どうもこうもないにゃあ…減ったと思ったら前より増えたりしてるしよく分からないにゃあ」ハァ

凛「みく愛されてるよね」

剛子「私は凛ちゃん愛してるよー!!」

ハハハハハ










P「で、まゆはまたスタジオまで来ちまったのか」

まゆ「ご迷惑にならないようにこっそり見ていたつもりなんですけどぉ…」

まゆ「やっぱりいけませんよね。まゆ、帰りますねぇ…」










P「おいおい、ここまで来た担当の子一人で帰す訳にゃいかないって。色々あったら大変だしな」

P「収録は…あと一時間くらいで終わりそうだな」

P「帰りは一緒に帰るからとりあえずは俺の傍から離れるなよ?」←一番最初が大切

まゆ「Pさぁん…もうまゆ一生離れませぇん」ギュッ←一番最後が大切

凛・前川「おいちょっとカメラ止めろ」




こんなにも愛しているならちょっとくらいワガママになってもいいですよねぇ?










翌日


-シンデレラプロダクション 事務所-





P「済まんなまゆ。今日の帰りは送迎さんにお願いしてある」

まゆ「飲み会ですかぁ?それとも…合コンですかぁ?」

P「はは…まぁちょっと仕事の、な。送ってやれなくて悪い」












まゆ「残念ですけど、仕方ないですねぇ…」

P「そうしょんぼりするなって」ナデナデ




ここでぐずってPさんに嫌われてしまったら元も子もありませぇん
それに、まゆの事を差し置いてまでの用事ですから余程の事なんでしょう
そうじゃなかったら…うふふふふふふ







-シンデレラプロダクション ロビー-



ぐずりはしませんでしたが、やっぱりPさんが気になっちゃいます
さばさばした女の人はここで笑顔で送り出しちゃうんでしょうけれど








まゆ「あらぁ…?」タッチ















まゆ「こっちは仕事関係のビルの方向じゃないですよぉPさぁん?」



アプリのPさんアイコンが歓楽街の方向に向かっていますねぇ









カーナーシーミノー♪



P「ん?」

P「メールかな」スッ












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           受信BOX
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New!  19:23 佐久間まゆ
  [件名]ちょっと待っててくださぁい

New!  19:23 佐久間まゆ
  [件名]ねぇ何処に行くんですかぁPさぁん?

New!  19:23 佐久間まゆ
  [件名]こっちでお仕事はできませんよぉ?

New!  19:23 佐久間まゆ
  [件名]何処に行くんですかぁ?
   
    19:22 諸星きらり
  [件名]Re:明日は杏の家に行ってから来てくれ

    19:21 双葉杏
  [件名]明日杏は風邪を引く予定だから休むよ

Lock  19:19 新田美波
  [件名]Pさんにだけ見せちゃいます【添付ファイル 2】

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P「」

P「アカン」














P「もしもし晶葉!晶葉!!」

晶葉「Pか。そんなに慌ててどうした?」

P「まゆのアプリってお前作るの手伝っただろ??」

晶葉「ああ、そうだが」

P「位置情報を特定されないためにはどうしたらいい?」

晶葉「なに、Pの携帯電話に内蔵されているGPSを勝手に起動させてそれをモニターしてるに過ぎんよアレは」










P「よし、電源切ればいいんだな」

晶葉「おい、ちょとm」ブツッ ツーツーツー

晶葉「切ってしまったか…。彼女は改良も加えているようだし、それに」タッチ






晶葉「君のGPS反応が二つから一つになっただけなんだがな?」ハァ











P「うっし。これで大丈夫だろ」

??「何やってたのP?」

P「ああ、悪い。ちょいとあってな」

??「呼び出した側がコレだと困るよねー」

P「そう言うなって。今日は奢るからさ」

??「さっすがぁ!これだからPのこと大好き!!」

P「全く、現金なとこはホント変わらないよな」











-送迎車内-




まゆ「Pさんのアイコンが消えてしまいましたねぇ…」

まゆ「でも…」タッチ


携帯の電源を切れば位置が特定できないと思いましたかぁ?
昨日のスタジオでベルトのバックルに超小型GPSを付けておいて正解でしたぁ
常に二手三手先を読んでいないと、戦いは負けてしまいますからねぇ









まゆ「送迎さぁん、次の信号は右折です」

送迎「うん?まゆちゃんの家はこのまま直進じゃなかったっけ?」

まゆ「拓海さんのバイク、今日も倒れたそうですよぉ?」ニッコリ

送迎「」

送迎「あー今日はちょっとドライブしたい気分だな!!まゆちゃん付き合ってくれるかい?」

まゆ「勿論ですよぉ。あ、その次は左折ですねぇ」






どう見てもストッパーが悪いみたいなんですけど
送迎さんが通る時に限って倒れるんですよねぇ










-都内某所 レストラン-





??「いやー、いい所知ってるんだねP!」

P「まぁな。志乃さんのワイン番組の関係でこの店知ってさ」

??「んんー!このワイン使ったお肉すっごいおいしいよ!」ガツガツ

P「こら。そこまでマナー厳しくない店とはいえ、はしたないのは止めろ」

??「はぁい…ったくPは厳しいなぁ」

P「お前が緩すぎるんだろが。で、本題だが…」





http://i.imgur.com/kMxIaAI.jpg
http://i.imgur.com/6ELs1ty.jpg
池袋晶葉(14)

http://i.imgur.com/3apYjiL.jpg
http://i.imgur.com/ZhwFh9H.jpg
柊志乃(31)







このお店みたいですねぇ
でも、まゆが一人で入っていくのは無理そうですし、待っていましょうかぁ
待てば待つほど、会えた時に嬉しいですしねぇ
それに—









正面の席の女性、一体どこの誰かじっくり訊かないといけませんし



まゆ「うふふふふふふ………」















-レストラン 駐車場-



??「いやーよく食べた—!」

P「よく食べ過ぎ。俺の財布どうしてくれんだ」

??「まぁまぁ二人の仲じゃん?」

P「全く。それと、さっきも言ったが…」

??「『二人の将来』、だよね?」

P「ああ。俺にはお前が必要だ」

??「分かるわ」フッ

P「真面目な話してるのに川島さんの真似するな」

??「だってー。シリアスなの無理だし」













P「ま、同意も得られたことだし後はここで飲めなかった分俺の家で飲むか」

??「やったー!久しぶりのPの家だー!!」

P「じゃあ、俺車取りに「行かせませんよぉ?」





P「」

P「あ、俺詰んだかも」













まゆ「Pさんお仕事だって言ったのに…まゆを残して女性とお食事ですかぁ?」

P「オーケ。まゆ。Waitだ。話せばわかる」

まゆ「問答無用ですよぉ」

まゆ「Pさんを信じてこれまでは多少の事には目を瞑っていたつもりでしたが…もう、やめましょう」

まゆ「やっぱり雁字搦めに、絶対に抜け出せないように」

まゆ「ココロをまゆと一緒に縛り上げないといけませんよねぇ?Pさぁん?」


まゆ「うふふふふふふふ…あはははははははははははははははははは!!!!!!!!!」












??「ん?女性??」













P「まゆ、落ち着こうぜ?な?コイツ男だから。俺の弟だから」

まゆ「今更言い逃れですかぁ?見苦しいですよぉPさぁん」

P弟「Pの言ってる事嘘じゃないよ。ほら保険証」スッ

まゆ「……Pさんがそっちの趣味でも『将来』はまゆとPさんのものです!!!!!!!」











P「もう助けてくれよぉ」ゲッソリ

P弟「あー。この子が例の企画の一人のまゆちゃんだね。てかPは説明してなかったの?」

P「仕事の話って言ったけど、お前の見た目が見た目だからさぁ…」

P弟「ダメだなぁPは。とりあえずこの世とおさらばする前に車の中でPと一緒に説明させてよまゆちゃん」










-P車内 事情説明後-



まゆ「モバプロとうちでの合同企画…ですかぁ?」

P弟「そう。それで兄弟プロデューサーで組まないかってPのとこの社長さんが言ってきたんだって」

P弟「一応これでもモバプロでプロデューサーやってるんだよねー」

P「で、上手くいけば『二人の将来』がどっちも大きく開けるって話をしてたんだよ」

まゆ「そうでしたかぁ…Pさんは本当のことを言ってたんですねぇ…」








P「はは…コイツと話してるとまゆが変に心配するんじゃないかって思って敢えて言わなかったんだ」

P「でも今回はちゃんと言ってなかった俺が悪かった。ゴメンな」

まゆ「Pさぁん…まゆの事…嫌いになりましたかぁ?」

P「そんなことないさ。それに、手のかかる子ほど可愛いもんだろ?」

P弟「うわーでた女たらし」

まゆ「Pさん…Pさん…Pさぁん」ウットリ



















P「で、このまゆと俺の腕がぐるぐる巻きになってるリボン、どうすんだ?」

まゆ「そのままに決まってるじゃないですかぁ」

P「ええー…」








-シンデレラプロダクション 事務所-





ちひろ「あ゛ーやっと仕事終わったー」

ちひろ「仕事押し付けてどっか行っちゃうとかまじファッキューP」

ちひろ「時間は…11時15分。うわー労基法オーバーじゃないですかやだー」

ちひろ「気分転換にテレビでも見よっかな」

ちひろ「そういえば凛ちゃんとみくちゃんの出た番組、今日が放送日でしたっけ」

ちひろ「これも仕事のうちですーってね」ポチッ













テレビ「ベストヒットたかこーのコーナー、今週はこの曲です!」





http://www.youtube.com/watch?v=F6ZUV0_T36M






Fin

http://i.imgur.com/s176riA.jpg
http://i.imgur.com/jaV68GZ.jpg
川島瑞樹(28)




以上ですぜ
最後まで見てくれた人、画像支援の人、ありがとう
今回も曲聴いてたら思いついてな

ちなみに曲はTMRのデビューシングル、「独裁 -monopolize-」から


結構見てくれてた人いるんだな
ホント駄文だったが、ありがとうなんだぜ





前も西川兄貴ので書いててな

城ヶ崎美嘉「last resort」
http://s2-log.com/archives/25883757.html

ってやつだ。お姉ちゃんまだ救ってなくてゴメン…ゴメン…






今回は貴子出すために堂本ネタは入れた。後悔はしてない

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