真姫「なにが『ほのうみ』よ!」 (441)
真姫「海未はこの真姫ちゃんのものなんだからね!」
ことり「!?」
海未「!?」
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海未「あ、あの……真姫?いきなりどうしたんですか?」
真姫「誰が海未にふさわしいのか教えてあげているのよ」
真姫「海未は将来、私と結婚するんだからね」
海未「なっ!?」
ことり「そんなの認められないもん!」
海未「そ、そうです!勝手に決めーー」
ことり「海未ちゃんはことりのお嫁さんになるんだもん!」
海未「えっ」
真姫「はぁ?意味わかんない!何勝手に決めちゃってるのよ!」
ことり「勝手じゃないもん!小さいころに約束したんだもん!」
海未「あの、そんな約束をした覚えは……」
真姫「小さい時の約束なんて無効に決まってるじゃない!」
真姫「今の海未の気持ちを考えてあげなさいよ!」
海未「それなら私の話を聞いてくれませんか」
真姫「いい?よく考えてみなさいよ」
真姫「私が作曲をする」
真姫「それに海未が歌詞を与えて、音楽という新しい命が生まれるの」
真姫「これは夫婦の営みと言っても過言じゃないわ!」
海未「いえ、どう考えても言い過ぎですよ」
真姫「わかる? 私と海未はお互いに愛し合うパートナーってわけなの」
真姫「そこに入り込もうなんてどうかしてるんじゃない?」
ことり「そんなの真姫ちゃんが勝手に思ってるだけだもん!」
ことり「海未ちゃんのこと何も知らないくせに!」
真姫「何が言いたいのよ!」
ことり「ことりは衣装係だから海未ちゃんの採寸をしてるの」
ことり「裸になって自分の胸元を隠しながら『ことり、そんなに見つめないでください』って恥ずかしげに呟く姿がとーーーーーっても可愛いんだよ」
真姫「はぁ!?なんで裸で採寸してるのよ!」
海未「え、普通はしないんですか!?」
ことり「だからことりは海未ちゃんのことは隅々まで知っているんだよ」
ことり「それに、ことりが作った衣装を海未ちゃんが着てくれる……」
ことり「衣装は着る人を飾り立てる、人にはなくてはならないもの」
ことり「つまりことりは海未ちゃんにとってかけがえのない存在ってことだよ!」
海未「もう何を言ってるのかわけがわからないんですけど」
真姫「知ってるからってなによ!重要なのは愛の大きさよ!」
ことり「ことりは海未ちゃんが世界で一番大好きだもん!」
真姫「私は海未のことが宇宙で一番大好きよ!」
ことり「そうやって言葉遊びで愛を表現しても意味なんてないよ!」
真姫「ことりもやったじゃないの!」
ことり「うーーーーーー」
真姫「むーーーーーー」
真姫・ことり「「どっち!?」」バッ
海未「えっ!?」
海未(こ、ここで私に振るんですか!?)
海未「え……えーと……」
海未(ど、どうすればいいんですかこれは)
「いい加減にしなさい、二人とも。海未が困っているでしょう?」
真姫「この声は……?」
ことり「まさか……!」
絵里「全く、こんなくだらないことで喧嘩するのはやめなさい」
海未「え……絵里!」
海未(よかった、やっと常識人の絵里がーー)
絵里「海未は私の彼女なんだから」
海未「」
真姫「はぁ!?いきなり現れて何いいだすのよ!」
ことり「そうだよ!海未ちゃんを勝手にとっていかないで!」
絵里「二人こそ何を言ってるのよ」
絵里「海未と私は皆の練習メニューを作ったり、ダンスの指導をしているわ」
絵里「これはつまり、μ'sという家庭の中で、海未と私が他の子供達を育てる夫婦の立場にあるってことよ!」
真姫「あるわけないじゃない!飛躍しすぎよ!」
ことり「そんなの絶対に認めないもん!」
絵里「ふふ、何とでも言いなさい」
絵里「もちろん海未は私を選ぶわ……あれ?」
絵里「海未がいない……?」
海未「はあっ……はあっ……」
海未「思わず逃げ出してきてしまいました……」
海未「一体何があったというのですか、あの三人に」
凛「あーー!海未ちゃんだ!」
花陽「部室で打ち合わせをしてるって聞いてたんですけど……どうかしたんですか?」
海未「凛に花陽。お見苦しいところを見せてしまい申し訳ありません」
海未「ちょっと問題がおこりまして、逃げてきたんです」
凛「大丈夫なの?凛で良かったら相談にのるよ?」ギュッ
海未「あ、ありがとうございます、凛。その、どうして抱きついて……?」
凛「えへへ、海未ちゃんはいい匂いがするね」
海未「……凛?」
花陽「………………ねぇ、凛ちゃん、海未ちゃんも困ってるみたいだし離れたほうがいいと思うな」
凛「そんなことないよ、海未ちゃんは凛のこと大好きだもんね」
海未(そんな馬鹿な)
凛「海未ちゃんは凛の恋人なんだもん、だから他の人が近寄らないように凛の匂いをたくさんつけるにゃー」スリスリ
花陽「離れてよ……」
海未「……花陽?」
花陽「海未ちゃんから離れて!!」
海未「!?」
凛「もう、どうしたのかよちん?海未ちゃんがビックリしちゃったじゃん」
花陽「海未ちゃんは将来私と一緒にお米を作るんだよ!」
花陽「だから海未ちゃんから離れて!」
海未(どうなっているんですかこれは)
凛「……いくらかよちんでも、それは認められないよ」
花陽「凛ちゃんに認めてもらう必要はないよね、だって凛ちゃんは部外者なんだもん」
凛「それはちょっと笑えない冗談だね……」
花陽「…………」
海未「あ、あの、二人とも、落ち着いて……」
凛・花陽「「海未ちゃんはどっちが好きなの!?」」
海未「えっ」
海未「そ、それは……ですね……」
凛「…………」
花陽「…………」
ダッ
凛「あー!待つにゃー!」
花陽「ちゃんと応えてください!」
海未「お断りします!!」
海未(なんでこんなことになってるんですか!)
海未(ひとまず、安全な場所に避難を)
タッタッタッタッタ
海未「はぁっ……はぁっ……」
海未「三年の教室にくれば、もう大丈夫ですよね」
希「おや、海未ちゃんやん」
にこ「あんたこんなところで何してんのよ」
海未「希……にこ……」
海未(なんだかんでまともなにこに、スピリチュアルパワーで怪しげな力を持つ希)
海未(この二人なら、もしかすると)
海未「じ、実はですね……μ'sの皆に恋人や彼女扱いをされて追いかけられてるんです」
にこ「なによそれ、皆おかしいんじゃないの?」
海未「おお、にこはやっぱりまとーー」
にこ「だって、海未は将来、にこと一緒に家庭を作るんだもの」
海未「」
希「なにゆーとんの? にこっちも頭おかしいんやないの?」
希「海未ちゃんはウチと一つになる」
希「カードがウチにそう告げるんや!」
海未(あ、やっぱり二人ともおかしいんですね)
にこ「はぁ?カードがそう告げる?」
にこ「そんなの知ったことじゃないわよ」
にこ「海未はにこと暮らすのよ」
にこ「こころとここあだって、海未が来るのを楽しみに待ってるの」
にこ「わかったらさっさと帰りなさい」
希「はいそうですかとはいかんで」
希「海未ちゃんとウチの相性はピッタリなんや」
希「どんな占いをしても絶対に海未ちゃんとの関係がMAXになる」
希「ウチと海未ちゃんは赤い糸で結ばれとるんや!」
にこ「占いなんか関係ないでしょ!?」
にこ「海未のことが好きじゃないならどっかいきなさいよ!」
希「もちろん好きにきまっとるやないか!」
希「にこっちこそ海未ちゃんのこと本当に好きなん!?」
にこ「好きにきまってるじゃない!」
にこ「だいたいあんたねぇ!」
海未(…………)
海未(今の間に逃げましょう)
海未「はぁ、どうしてこうなってしまったんですか」
海未「心の平穏がほしいです」
海未(……教室なら、大丈夫でしょうか?)
ガラッ
穂乃果「あ、海未ちゃん」
海未「……穂乃果」
穂乃果「どうしたの?ちょっとやつれてない?」
海未「…………」
海未(穂乃果も、おかしくなっていますよね、きっと)
海未「……少し、おかしいことに巻き込まれてしまって」
穂乃果「ふーん……」
穂乃果「…………」
穂乃果「ねぇ、海未ちゃん」
海未「……なんでしょうか?」
穂乃果「穂乃果じゃ力になれないかな?」
海未「え?」
穂乃果「えっとさ、穂乃果って、頭もそんなによくなくって、ドジで、あんまり頼りないかもしれないけどさ」
穂乃果「もしなれるんなら、海未ちゃんの助けになりたいんだ」
海未「私の……助けに……?」
穂乃果「うん」
穂乃果「えへへ、穂乃果っていつも海未ちゃんに助けてもらってばかりだからね」
穂乃果「たまには恩返ししないとね?」
海未「穂乃果……」
海未(私はなんておろかだったんでしょうか)
海未(罪のない幼馴染を疑うなんて)
海未「………」
穂乃果「海未ちゃん?」
海未「実はですね」
……………………
穂乃果「へぇ、そんなことがあったんだ」
海未「ええ、皆どうしてしまったんでしょうか」
穂乃果「……でも、さ」
穂乃果「皆の気持ち、解かるな」
海未「え?」
穂乃果「だってさ、海未ちゃんは実際に魅力的なんだもん」
穂乃果「運動ができて、成績もいい」
穂乃果「いつも凛としてて、かっこよくて、皆の憧れ」
穂乃果「そうかと思ったら、ただの恥ずかしがりや、なんて意外な一面もあって」
穂乃果「それに、穂乃果が困ってるときには、助けてくれて」
穂乃果「穂乃果に……本気でぶつかってくれて」
海未「穂乃果……」
穂乃果「えへへ、なんだか恥ずかしいね」
穂乃果「どうしちゃったんだろうね」
穂乃果「きっと、皆が海未ちゃんを好きってわかって、焦っちゃってるのかも」
海未「…………」
穂乃果「ねぇ、海未ちゃん」
穂乃果「こんな、勢いみたいな告白になっちゃうのはいやだけど……さ」
穂乃果「穂乃果も、ちょっとおかしくなっちゃたみたいなの」
穂乃果「だから、言わせて欲しいな」
穂乃果「穂乃果は、海未ちゃんのことが好きです」
穂乃果「もしよかったら、穂乃果と付き合 ってください」
海未「!?」
海未(穂乃果が私に告白……!?)
海未(冗談……なんて雰囲気でもありません)
海未(私も、真面目に答えなければいけませんね)
そして私は
1:差し出された手を握り返した
2:後ろに後ずさった
>>27
1
海未(私の答えなんて、もう決まっています)
ギュッ
穂乃果「!」
海未「私も、穂乃果が好きです」
海未「不束者ですが、よろしくお願いします」
穂乃果「えへへ、なんだか嬉しいな」
海未「私も、とても嬉しいですよ」
穂乃果「あ、そうだ!海未ちゃん、今日穂乃果の家によっていかない?」
海未「穂乃果の家に……ですか?」
穂乃果「うん!海未ちゃんの大好きなおまんじゅうもあるよ!」
海未「ふふ、それでは断れませんね」
海未「たくさん食べちゃいますよ?」
穂乃果「別にいいよ!」
穂乃果「たくさん食べさせてあげるから…………ね」
~~~~~~~~~~~~~
海未「………んっ」
海未「あれ、ここは……?」
海未「確か、穂乃果の家に行って……それで」
海未「……穂乃果?」
海未「…………」
海未「とりあえず、穂乃果を探しに……」ジャラッ
海未「………え?」
ガチャッ
穂乃果「あ、海未ちゃん、気が付いた?」
海未「ほ、穂乃果?この鎖はなんなんですか?」
穂乃果「ああ、それ? 」
穂乃果「海未ちゃんがどこにも行かないように繋いでおいたの」
海未「ど、どうしてこんなことを?」
穂乃果「どうして?そんなの決まってるじゃん」
穂乃果「海未ちゃんを他の女の所にいかせないためだよ」
海未「え……?」
穂乃果「私の海未ちゃんにあんなにベタベタしちゃってさ」
穂乃果「許せないよね?」
穂乃果「だから二度と海未ちゃんに手だしできないように、海未ちゃんを穂乃果の家に捕まえておくことにしたの」
海未「な、何を言っているんですか穂乃果!?」
海未「すぐにこの鎖を外してください!」
穂乃果「………どうして?」
海未「え?」
穂乃果「どうしてその鎖を外してほしいの?」
穂乃果「ねえなんで?」
穂乃果「穂乃果と愛し合うだけなら鎖を外す必要ないよね?」
穂乃果「それじゃあどうして?」
海未「ほ、穂乃果、落ち着いてください」
穂乃果「穂乃果は落ち着いてるよ、おかしいのは海未ちゃんなんだもん」
穂乃果「……あ、そっか、海未ちゃん、お菓子とかもらってたから毒されちゃったんだね?」
穂乃果「それじゃあ早く消毒してあげないと」
海未「な、何をする気ですか?」
穂乃果「ほら、みて、海未ちゃんの大好きなお饅頭だよ」
穂乃果「穂乃果ね、海未ちゃんに喜んでもらいたくていーーーーーっぱい練習したんだよ」
穂乃果「だからさ、ほら、食べてよ」
穂乃果「穂乃果があーんしてあげるからさ」
穂乃果「はい、あーん」
海未「…………」
穂乃果「なんで食べてくれないの?」
穂乃果「ねぇ、聞いてる?」
海未「…………」キッ
穂乃果「……へぇ、そんな態度とるんだ」
穂乃果「でもそれは間違いなんじゃないかな?」
海未「……どうしてですか?」
穂乃果「海未ちゃんが自分の立場をよーーーく考えてみればわかると思うよ」
穂乃果「どうする?これから何も食べずに生活してみる?」
海未「なっ!?」
穂乃果「穂乃果なら耐えられないだろうなー」
穂乃果「ふふふ」
穂乃果「はい、あーん」
海未「………」パクッ
穂乃果「美味しい?」
海未「………はい、とても美味しい……です」
穂乃果「それならよかった」
穂乃果「いっぱい作ったから、いっぱい食べてね」
~~~~~~~~~~~~~
穂乃果「はい、海未ちゃん、あーん」
海未「あーん」パクッ
穂乃果「えへへ、穂乃果のあーんはどう?」
海未「とても嬉しいですよ」
穂乃果「もう、そんなこと言われたら照れちゃうよ~」
海未(あの日以来、私は穂乃果に逆らえなくなった)
海未(もしも逆らえば、どんなことが待っているのか)
海未(そのことを考えるだけで震えが止まらない)
海未(それに……)
穂乃果「えへへへへ♪」
海未(穂乃果に愛されながらの生活も、少しだけいいなと思ってしまいました)
海未(体を動かすことができないのは不自由ですが、穂乃果が世話をしてくれるので良しとしましょう)
穂乃果「海未ちゃん」
海未「はい、なんでしょうか?」
穂乃果「だーい好き♪」
海未「私も……好きですよ、穂乃果」
海未(こんな幸せの形も…ありですよね?)
END1 ずっと一緒だよ、海未ちゃん
>>26
っ2
海未「………」ズリッ
穂乃果「え……?」
海未「私は、あなた言葉に応えることはできません」
穂乃果「な、なんで?どうして?」
海未「だって……あなたはいつもの穂乃果じゃないのですから」
穂乃果「!?」
穂乃果「………どうしてそう思ったの?」
海未「大人しすぎたんですよ、今日の穂乃果は」
穂乃果「………へぇ」
穂乃果「皆があんな風になってるから、大人しく行こうと思ったけど、失敗だったんだね」
海未「……一体、何があったんですか?」
穂乃果「ふふ、海未ちゃんが穂乃果を好きになったら教えてあげる」
海未「……私は、偽りの心と向き合うことはできません」
穂乃果「うんうん、やっぱり海未ちゃんはかっこいいね」
穂乃果「恋人に欲しくなっちゃうよ」
海未「!」
ダッ
穂乃果「あ、逃げちゃった」
海未「はぁっ……はあっ……」
海未「皆、おかしくなってしまいました」
海未「私は……どうしたら……」
海未「いえ、弱気になってはダメです」
海未「こうなったら、危険を覚悟で誰かと接触してみるしかないですね…」
海未「何処にいきましょうか」
1:保健室
2:アルパカ小屋
3:運動場
5:部室
4:生徒会室
6:屋上
>>47
1
海未「保健室に来てみました」
海未「ここにいるのはおそらく…」
ガラッ
ことり「あ、海未ちゃん」
海未(ことり、ですよね)
海未(余り近づかないようにして…)
海未「ことり、お聞きしたいことがあります」
ことり「ん?なーに?」
海未「どうしておかしくなってしまったんですか?」
ことり「……え?」
海未「将来は私のお嫁さんになると」
海未「私のことが好きだと」
海未「実はですね、μ'sの皆が同じようなことを言うんですよ」
海未「正直な所、とても怖いんですよ」
海未「一体何があったんですか?」
ことり「………」
ことり「ぅ……ぁ……」ポロポロ
海未「!?」
ことり「ひっ……ぐすっ……」
海未「こ、ことり!?どうして泣くんですか!?」
ことり「だ、だって、海未ちゃんにっ……嫌われちゃった」
ことり「あの時っ……真姫ちゃんが海未ちゃんは自分の物って言ってっ……ことりも焦っちゃったの」グスグス
ことり「このままじゃ真姫ちゃんに海未ちゃんを取られちゃうって」
ことり「そうしたら…なんだか止まらなくなって……」
ことり「お願い……ことりのこと、嫌いにならないで」
ことり「なんでも…するから」
海未「…………」
ギュッ
ことり「……海未ちゃん?」
海未「嫌いになんて、なりませんよ」
海未「申し訳ありません、私が疑い深いばかりに、ことりを傷つけてしまって」
海未「ことりが私に好意を持っていてくれたのは確かでしたのに……」
海未「本当にごめんなさい」
ことり「……海未ちゃんは優しいね」
海未「優しくなんてありませんよ」
ことり「ううん、優しいよ」
ことり「だって」
ことり「ことりが泣いてたら、絶対に側で励ましてくれるもんね」
海未「えっ?」
グサッ
チュー
海未「っ!?」
海未「な、何……を!?」
ことり「えへへ、海未ちゃんゲット完了」
ことり「これからは、ずっと一緒だよ?」
~~~~~~~~~~~~~
ことり「ねえねえ、今日はこのフリフリの服を来てみようよ♪」
ことり「きっと海未ちゃんに似合うよ」
ことり「大人しい服ばかりじゃなくて、こういう可愛い服もちゃんと着ないとね」
ことり「それじゃあ着替えよっか?」
ことり「ことりが着せ替えしてあげるね♪」
海未(あの日、目を覚ましてから、私はことりの部屋にずっと置かれています)
海未(あの薬の影響なのか、体が思うように動かず、逃げ出すこともできません)
海未(きちんと動かせるのは、顔の部分だけ…)
ことり「わぁぁぁ今日の海未ちゃんも可愛いぃぃぃぃぃ♪」
ことり「ぎゅー」ギュッ
海未(こうやって、ことりは毎日私を着替えさせて、抱きついてきます)
海未(まるで私が人形であるかのように)
ことり「海未ちゃん♪海未ちゃん♪」スリスリ
ことり「可愛いよぉ♪」
ことり「やっぱりぬいぐるみよりも、本物の海未ちゃんの方がいいよね」
ことり「こうやって毎日海未ちゃんといられるなんて、ことり幸せだよ」
ことり「ねぇ、海未ちゃんも幸せ?」
海未「……ことり、もう許してください」
ことり「…………」
ことり「ふふ、海未ちゃんは照れ屋さんだね」
ことり「本当は幸せなのに、そうやって素直になれない海未ちゃんも、ことりは好きだよ?」
海未(もう、駄目なんですね)
ことり「だからね、海未ちゃん」
ことり「ずっとことりと一緒にいよう?」
ことり「オシャレだって、ご飯だって」
ことり「ことりがなんでもしてあげるから」
海未(あの心優しい少女は)
ことり「ことりは海未ちゃんのためならなんでもできるもん」
ことり「大好きだよ、海未ちゃん」
海未(こんなにも歪んでしまった)
END2 ことりの着せ替え人形
海未「保健室……とても嫌な予感がします」
海未「保健室に行くのは止めておきましょう」
海未「何処にいきましょうか」
1:アルパカ小屋
2:運動場
3:部室
4:生徒会室
5:屋上
>>62
2
海未「運動場に来てみました」
海未「ここにいるのであれば、おそらく……」
タッタッタッタッタ
凛「うーみちゃん!」ダキッ
海未「っ……凛」
凛「えへへ、やっぱり海未ちゃんは凛に会いに来てくれたんだね」
凛「凛、ずっと待ってたんだよ」
凛「とっても寂しかった」ギュゥゥ
海未「………離してください」
凛「だーめ」
凛「海未ちゃんは凛のものなんだから、離れられないもん」
海未「……!離れてくださいッ!」グイッ
凛「わっ!?」
ボスン
海未「!」
凛「い、痛い……」
凛「海未ちゃん……凛のこと嫌いになっちゃったの?」
海未「そういうわけではありません、今のあなたはおかしいんです」
凛「凛は何もおかしくないよ」
海未「いえ、おかしいですよ。凛だけでなく、他の皆も」
海未「皆が私のことを好きになって追いかけてくるなんて、そんなことが普通であるわけがありません」
凛「なんでそんなこというの?凛はたた純粋に海未ちゃんのことーー」
海未「違います、凛は何かのせいでおかしくなっているんです」
凛「わかんない!わかんないよ!凛は馬鹿だからわかんないの!」
凛「どうして海未ちゃんは凛のことを虐めるの!?」
凛「凛は……ただ……海未ちゃんのことが……好きなだけなのに……」ポロポロ
海未「凛……」
凛「あれ、おかしいな……なんで、涙が……」
凛「凛には、似合わないのに……」
海未「…………」
ギュッ
海未「そんなことはありませんよ」
凛「海未ちゃん……?」
海未「凛は確かにいつも元気いっぱいで、ファッションに興味がないように見えますが」
海未「本当は、可愛い服に憧れている、可愛い女の子なんですから」
海未「だから、悲しい時は泣いていいんです」
海未「そして、申し訳ありません、駄目な先輩で」
海未「何かに怯えるせいで、後輩を傷つけてしまうなんて、私は最低です」
凛「…………」
海未「本当に反省しているんですよ」
海未「どうしたら、許していただけますか?」
凛「……それなら、今日は凛の家にお泊まりして欲しいな」
凛「今日は、凛一人だから寂しいの」
海未「ふふ、凛は寂しがり屋なんですね」
海未「わかりました、今日は一緒にお泊まりしましょう」
海未「ですから、元気を出してください」
凛「うん!」
~~~~~~~~~~~~~
凛「海未ちゃーん、ご飯持ってきたよー」
ガチャ
海未「…………凛」
凛「今日はお魚を焼いてきたにゃー」
凛「焼き加減もバッチリだよ!」
海未「……もう、解放してください、凛」
凛「え?」
海未「こんなことを続けても、意味なんーー」
凛「どうして猫ちゃんが喋ってるの?」
海未「!?」
凛「おかしいよね?猫ちゃんは喋らないんだもん」
凛「凛の聞き間違いだよね?」
凛「それとも、もう一度躾した方がいいのかな?」
海未「!?」
凛「ねぇ、返事は?」
海未「…………っ」
海未「に……にゃーん」
海未「にゃーん……にゃーん……」ポロポロ
凛「えへへ、よくできました」ナデナデ
海未(凛の家に泊まりに行った日、ご飯を食べていたら眠くなってしまい)
海未(気がついたら裸の状態で、首輪とリードが付けられていました)
海未(最初の内は反抗していましたが、『躾』で殴られて、ご飯を抜かれて)
海未(私は、逆らえなくなってしまったのです……)
凛「えへへ、猫の海未ちゃんが飼えるなんて、凛はとっても幸せだニャ」
凛「海未ちゃんてさ、猫に似てるもんね」
凛「いつもかっこよくて、運動もできて」
凛「ひとりの時にも楽しそうにアイドルの練習なんかして」
凛「そういうところ、凛は大好きなんだ」
凛「凛ね、猫アレルギーだから、猫が飼えないの」
凛「だからとっても悲しいの」
凛「でも今はもう大丈夫」
凛「だって海未猫ちゃんがいるもんね」
凛「これなら猫アレルギーの凛でも触れるもんね」
凛「海未猫ちゃんがいるんなら、凛は他には何もいらないよ」
海未(これは、本当に正しいのでしょうか)
凛「ねぇ海未ちゃん、これからはずっと凛と暮らすんだよ」
凛「それが凛の夢だったの」
海未(いえ、考えるのはやめましょう)
凛「そうすれば凛は、治らないアレルギーに苦しむことなんてなくなる」
海未(だって、私はもう)
凛「ねえ、海未ちゃん」
凛「凛は今、こんなにも幸せだよ」
凛「海未ちゃんも、幸せだよね?」
海未「……にゃーん」
(人ではないんだから)
END4 鎖に繋がれた猫
海未「運動場……何か大変なことになりそうですね」
海未「運動場に行くのは止めておきましょう」
海未「何処にいきましょうか」
1:アルパカ小屋
2:部室
3:生徒会室
4:屋上
5:音楽室
>>79
すまん、安価下で頼む
海未「音楽室……ですか」
海未「そういえば、一番最初に言い出したのは……」
海未「…………」
ガラッ
海未「こんにちは、真姫」
真姫「…………海未」
真姫「何か用?」
真姫「私、今忙しいんだけど」
海未(…………やはり、真姫は)
海未「ええ、聞きたいことがありまして」
真姫「何をよ」
海未「皆がおかしくなった原因についてですよ」
真姫「!?」
海未「その様子は、やはり何か知っているんですね」
真姫「……何も知らないわ」
海未「嘘ですね」
真姫「…………」
海未「真姫の嘘はわかりやすいですね」
海未「お願いですから、理由を話していただけませんか?」
真姫「……私が、皆のようにおかしくなってると思わないの?」
海未「はい、思いませんよ」
海未「だって、真姫は、私が来た時に歓迎しているようには見えませんでしたから」
海未「もし真姫がおかしくなっているなら、少なからず歓迎するはずですからね」
真姫「……よく見てるのね」
海未「はい」
真姫「はぁ」
真姫「降参よ」
真姫「海未の考えてる通り、私はまとも」
真姫「そして、今の原因を作ったのも私よ」
海未「一体、何をしたんですか?」
真姫「……これよ」コトン
海未「これは?」
真姫「『Blue Myth』、私が開発した薬よ」
真姫「これを飲んだ人は、海未を好きになるの」
海未「なっ!?」
海未「それなら、皆をどうやって戻すつもりなんですか!」
真姫「……どうもしなくても、この薬の効力はそんなに長く持たないわ」
真姫「せいぜい一日くらいよ」
真姫「でも、もしも、薬の持続時間の間に、愛を大きくしてしまったら」
真姫「一生海未に夢中になってしまうの」
海未「そんな……どうしてこんなことをしたんですか」
真姫「……どうして?それはこっちの台詞よ」
真姫「どうして……」
真姫「どうして私の気持ちに気づいてくれないのよ!」
海未「え?」
真姫「私は海未が好きなの!今日だってそう言ったでしょ!?」
真姫「それなのに海未は何も答えてくれなくて!」
真姫「今までだって何回も海未にアピールしてたのよ!?」
真姫「それなのに海未は毎回鈍感で!」
真姫「どうしてこんなことをしたのかですって!?」
真姫「告白する勇気が欲しかったのよ!」
真姫「私は……こんな性格で、自分からは言い出しにくくて……」
真姫「だから、皆が海未のことを好きになれば……皆と同じなら、海未に気持ちを伝えられるって……」
真姫「そう思って……こんなことして……皆にも迷惑かけて……」
真姫「その結果、海未を怒らせちゃって……逆ギレして……」
真姫「私……最低じゃない……」ポロポロ
海未「真姫……」
真姫「ねえ、海未……」
真姫「こんな風に、迷惑かけちゃってるけど、私は本当に」
真姫「海未のことが好きなの」
真姫「だからお願い、私と付き合って」
真姫「私のことを……選んでよ」
海未「真姫……」
海未(あの真姫が、こんなに必死になってまで、私のことを想っていてくれたんですか)
海未(私も、正面から向き合わなくてはなりません)
私はーー
1:私も、真姫のことが好きです
2:ごめんなさい、真姫とは付き合えません
>>93
2
海未「ごめんなさい、真姫とは付き合えません」
真姫「え……?」
真姫「なんで……どうして?」
海未「私は確かに真姫のことは好きです」
海未「ですが、私の好きは、友達としての好きなんです」
海未「真姫のように、付き合いたいの好きではありません」
真姫「そんな……」
海未「ですから、真姫とお付き合いはできません」
海未「これからも、部活仲間の友達としていましょう」
真姫「ありえない……」
海未「真姫……?」
真姫「それなら、私はなんのために……」
真姫「ここまでしたのに……惨めすぎるじゃない」
真姫「嫌よ……」
真姫「こんなの……耐えられない」ポロポロ
海未「…………」
海未「真姫、辛い気持ちはわかりますが」
真姫「海未に解るわけないじゃない!」
真姫「恋心も……知らない海未なんかに……」
真姫「うっ……ぐすっ……」
コツン
真姫「…………え?」
真姫「……『Blue Myth』?」
真姫「…………あは」
真姫「あははははははははははははは!!!」
海未「ま、真姫!?」
真姫「あー、どうして気づかなかったのかしら」
真姫「私も飲んでないのに、皆と同じになれるわけないじゃない」
海未「え?」
真姫「理性なんて残してるから失敗するのよ」
真姫「ふふ、待っててね海未」
真姫「私も覚悟を決めるわ」
海未「だ、駄目です!」
クイッ
海未「……っ!」
真姫「ふふふふ」
真姫「さあ、愛し合いましょう、海未」
~~~~~~~~~~~~~
真姫「ほら、早く紅茶を持って来なさい」
海未「……はい、お嬢様」
コトン
真姫「へぇ、いい出来じゃない、流石は私の海未ね」
海未「……お褒めに与り、光栄です」
真姫「ふふ♪」
海未(あの後、どこからかやってきた黒服達に捕まって、私は真姫の家に連行されました)
海未(その後、私は徹底的に真姫に犯されました)
海未(何回イっても許してもらえず、私が激しく乱れている姿を、いくつものビデオカメラで撮られてしまいました)
海未(そして、もし私が逃げれば、私の家族が無事ではないぞと……)
海未(もう、私には、逃げ道など残されていなかったんです)
海未(そして今では)
真姫「ふふ」カチッ
ブゥゥゥゥゥゥン
海未「ひゃっ!?」
真姫「あら、可愛い声上げてどうしたの?」
海未「……んっ……なんでも、ございません」
真姫「へぇ~」ニヤニヤ
真姫「そうなの」カチッ
ブォォォォォォォォォォォン
海未「ひぁぁぁぁ!?」
海未「だ、駄目です!お嬢様!」
真姫「え?なんともないんじゃなかったの?」
海未「お、お許し……んやっ……くださっ」
真姫「え?なに?きこえなーい」
海未「あっ……もう……だめっ……!」
海未「~~~~~~~~~~!??!?」プシャァァァァァァァ
ゴトン
パシャ
海未「はぁ……はぁ……」
真姫「あっははははは!ご主人様の前でだらしなくイちゃうなんて、とんだ変態メイドね!」
真姫「仕事中にローター挟んでるなんて、人として終わってるわ」
真姫「ま、海未は元から変態だからしかないのかしら?」
海未「…………申し訳、ございません」
海未(こうやって、毎日真姫のおもちゃとして、扱われています)
海未(普段は真姫のメイドとして、そして気分次第では性奴隷として)
海未(あの時告白を断ったからでしょうか、真姫は私を辱めるのが大好きなようです)
海未(自分のプライドに傷をつけられた子供のように)
真姫「ねぇ、それで、さっき海未が倒れたせいで、私の足に紅茶がかかっちゃったんだけど?」
海未「……申し訳ありません、すぐにおふきいたします」
真姫「あなたのその口で?」
海未「………!」
スッ
ペロッ
ペロペロ
真姫「あははははははは!本当に口で舐めとってる!」
真姫「私ならそんなの耐えられないわ、あなた生きてて恥ずかしくないの?」
海未「…………っ」
真姫「ま、海未は私のことが大好きだから、しょうがないか」
海未「……はい、私はご主人様のことが大好きです」
真姫「ふふ、それじゃあ仕方ないわね」
真姫「そんなに私のことが好きなら、こんな変態メイドでも、私の側に置いてあげるわ」
海未「ありがとうございます、ご主人様」
真姫「ま、いいわ、そんなに私のことが好きなら、抱きしめさせてあげる」
海未「……光栄です、ご主人様」
ギュッ
真姫「ふふ、海未ってとっても暖かいわね」
真姫「それに、とってもいい匂いがするの」
真姫「ちょっと意地悪しちゃってるけど、私は海未のこと、大好きなのよ?」
真姫「ねぇ、海未も私のことが好き?」
海未「……はい、私も大好きです、ご主人様」
END8 真姫の専属メイド
時間あれなんで次の更新遅れる
遅筆ですまん
>>92
っ1
海未「私も、真姫のことが好きです」
真姫「!」
真姫「嘘……!?」
海未「嘘ではありませんよ」
海未「よく一人で意地をはって、一人で悩んで」
海未「かと思えばいきなり調子にのったりして」
海未「素直になれずに、悲しそうな顔をして」
海未「見ているこっちがハラハラしてしまうんです」
海未「そんな真姫のことを、いつの日からか目で追っていて」
海未「気づいたら真姫のことばかりを見ていて」
海未「私は、あなたのことを好きなってしまっていたんです」
真姫「海未……」
海未「ですから、ありがとうございます、真姫」
海未「そして、ごめんなさい」
海未「こんなになるまで悩ませてしまって……」
海未「本当は、私の方がリードしなくてはいけなかったのに……」
海未「後輩のあなたにここまでさせてしまうなんて、情けない先輩ですよね」
海未「こんな私でよければ、喜んでお付き合いさせていただきます」
真姫「海未……」
真姫「ありがとう」
真姫「勇気を出して、本当によかったわ」
真姫「海未と付き合えるなんて、とっても嬉しい」
海未「私も、とても嬉しいです」
真姫「ふふ、ねえ、海未……キスして?」
海未「全く、付き合い始めた途端にこれですか?」
真姫「甘えん坊な私は……嫌い?」
海未「いえ、そんな真姫のことも好きですよ」
海未「それでは、目を閉じてください」
真姫「…………うん」
スッ
「はーい、そこまで」
海未「!?」
真姫「っ!?」
穂乃果「もう、酷いよ真姫ちゃん」
穂乃果「穂乃果達を放っておいて、海未ちゃんを独り占めしようとするなんて」
穂乃果「そんなの……許されるわけがないのにね」
海未「穂乃果……」
真姫「な、なにしにきたのよ!」
穂乃果「何って、海未ちゃんを貰いにきたに決まってるじゃん」
真姫「何言ってんのよ!あなたは海未に選ばれなかったでしょ!」
絵里「そんなの関係ないのよ」
海未「え、絵里…?」
にこ「そうよ、海未の意思なんて関係ないわ」
希「だって海未ちゃんは今、真姫ちゃんに騙されてしまってるんやもん」
海未「私は騙されてなんていません!皆さん落ち着いてください!」
ことり「海未ちゃん、もう完全に真姫ちゃんに取り込まれちゃってるんだね」
花陽「かわいそう……早く解放してあげないと」
凛「だからこっちにきて、海未ちゃん」
真姫「……全員勢ぞろいってわけね」
穂乃果「ねぇ、もう逃げ場はないよ?」
穂乃果「おとなしく諦めて降参しない?」
海未(……降参したところで、その先にはどんな惨状が待っているかわかりません)
海未(でも、どうにかして、真姫だけは助けないと)
海未(ここは……ミスは許されません……!)
私がするべきは
1:全員倒して真姫と帰ります
2:窓から逃げましょう
>>120
1
海未「全員倒して、真姫と帰らせてもらいます!」
穂乃果「へぇ、カッコいいね」
穂乃果「皆が惚れちゃうのも当然だよ」
穂乃果「でも……さ」
穂乃果「この人数に勝てると思ってるの?」
海未「勝てますよ、私を誰だと思っているんですか?」
絵里「確かに海未は強いものね」
絵里「でも、全員相手にその元気……どこまでもつかしら!」
海未「守る物がある限り、私は負けません!」
海未「はぁッ!」ヒュッ
絵里「っ!」
海未(この中で一番体格がいいのは絵里)
海未(それに絵里は頭が回ります)
海未(それなら、まずは絵里を倒させてもらいます!)
絵里「へぇ、そういうことッ!」ガシッ
海未「甘い!」グイッ
絵里「なっ!?」
海未「チェックメイトですよ、絵里」ギリギリ
絵里「……っぅ」
海未「全員解ったでしょう?私を倒すのは不可能ですよ」
海未「痛い目を見る前に、大人しく引いてください」
海未「それとも、このまま絵里を締め落としてもいいんですよ?」
絵里「……ふふ」
海未「……?何がおかしいんですか?」
絵里「だって、海未があんまりにも滑稽なんだもの」
絵里「チェックメイトよ、海未」
海未「何を言ってーー」
ことり「うーみーちゃん♪」
海未「!」
ことり「えへへ、やっとこっち見てくれた♪」
海未「真姫!?」
真姫「…………っ」
海未「真姫を離しーー」
希「おっと、動いたらあかんよ?」
希「今ことりちゃんが持ってるのはとってもスピリチュアルなお薬の入った注射なんやで?」
希「真姫ちゃん、二度と動けなくなってしまうかもしれへんなぁ」
海未「くっ……!」
にこ「立場が解ったのなら、大人しくしなさい」
にこ「凛、花陽、海未が動けないように縛っちゃいなさい」
花陽「ごめんなさい、でも……海未ちゃんを助けるためなんです」
凛「少しの間大人しくしててね、その後たーーーくさん遊んであげるから」
海未「…………っ」
グルグル
絵里「さーて、これで海未は大人しくなったわね」
絵里「後は……真姫の処遇ね」
真姫「!」
海未「な!?真姫に手を出さないでください!」
花陽「真姫ちゃんは一人だけ抜け駆けして海未ちゃんを取ろうとしたんだよ」
花陽「これは許されません」
にこ「そうよ!にこ達を利用したなんて許せないわ!」
希「それならどうするんや?屋上から飛んでもらう?」
海未「な!?」
海未「正気に戻ってください!そんなこと許されるわけがないでしょう!!」
凛「むー、海未ちゃんちょっとうるさいニャ」
希「それに真姫ちゃんのことかばってるなんて、いい気はせーへんな」
ことり「うーん…………あ、そうだ♪」
パァン!!
真姫「うっ!?」
ことり「えへへ、これから海未ちゃんが喋る度に、真姫ちゃんを殴っちゃおう♪」
海未「!?」
ことり「海未ちゃんは自分が傷つくよりも、大事な人が傷つく方が嫌だもんね?」
絵里「あら、いいこと思いつくじゃない」
絵里「これで静かに決められるわね」
凛「でもでも、殺しちゃったら警察に捕まっちゃうんじゃないの?」
希「畑にでも埋めて、肥料にでもしたらええんとちゃう?」
花陽「そんなことしたらお米が可哀想ですよ」
にこ「ま、残念だけど、あんたが助かる道はないから」
真姫「…………っ」ギリッ
絵里「そうね、海未をこんな風にして、無事でいられるなんて思っていないわよね?」
希「もともとウチらがこんな風になったのも真姫ちゃんのせいらしいし、自業自得やん」
凛「もう存在自体が許せないよ、早く殺しちゃおう」
穂乃果「皆、待ってよ」
絵里「穂乃果?」
凛「どうしたの?」
穂乃果「もしここで真姫ちゃんを殺したら、海未ちゃんはどう思う?」
花陽「……悲しむと思いますけど、今は構っていられません」
穂乃果「駄目だよ!海未ちゃんを悲しませるようなんてことしちゃあ!」
海未(穂乃果……)
希「真姫ちゃんをかばう気なん?」
にこ「あんた、ここまできて裏切るつもりなの!?」
穂乃果「穂乃果は、海未ちゃんが悲しんでる所はあんまり見たくないの!」
穂乃果「それに、真姫ちゃんは私達μ'sの仲間なんだよ!?」
「「「「!!!!」」」」
穂乃果「確かに、真姫ちゃんはこんな性格してて、皆の気に障ることだってしちゃってたかもしれない」
穂乃果「でもさ、楽しいこともあったよね?」
穂乃果「思いだしてよ!皆で夏合宿したよね?まくら投げで皆笑ってたよね!?」
穂乃果「あの時の皆は楽しくなかったの!?」
穂乃果「ほのか達の関係は、こんなことで崩れるほどモロいものだったの!?」
海未(…………穂乃果)
海未(私は、また誤解してしまっていたようです)
海未(皆がおかしくなっているというわけではなかったのですね)
海未(自分の立場を悪くしてでも、穂乃果は真姫のことをかばってくれている)
海未(やはり、あなたは凄いですよ、穂乃果)
希「…………確かに、ウチらは9人でμ'sやしな」
真姫「!」
花陽「そうですよね……殺しちゃうのは、やり過ぎですよね」
凛「海未ちゃんが悲しんじゃうなら、凛も我慢しないとね」
にこ「今まで曲作りで貢献したんだし、少しくらい大目に見てあげないとね」
ことり「…………」
絵里「穂乃果に諭されるなんて、少し熱くなりすぎていたようね」
真姫「皆……」
海未(よかった、これで真姫はーー)
穂乃果「だからさ」
穂乃果「真姫ちゃんも私達の仲間に加えてあげようよ」
海未「…………え?」
穂乃果「ほら、見てよ皆、これ」
コトン
絵里「これは……真姫が私達に飲ませた?」
穂乃果「うん、『Blue Myth』だよ」
穂乃果「これを真姫ちゃんに飲ませたら、仲間外れはいなくなるよ」
凛「穂乃果ちゃん頭いい!」
希「名案やん!」
真姫「い、嫌よ!そんな……薬!」
グイッ
真姫「いつっ!?」
ことり「何甘えたこと言ってるの?元はと言えば真姫ちゃんが皆に飲ませたんだよね?」
ことり「それなのに自分は飲みたくないなんて、通るわけないじゃん」
ことり「それともこっちのお薬のほうがいい?」
真姫「ひっ!?」
穂乃果「それじゃあ飲ませようか」
絵里「ことり、そのまま抑えてて」
真姫「や、やめ……」
海未「やめてください!!」
絵里「ほら、これで真姫も私達の仲間よ」
海未「真姫ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!」
クイッ
~~~~~~~~~~~~~
凛「はい、海未ちゃん、あーんして」
海未「…………」パクッ
花陽「こっちも、あーんお願いします」
海未「…………」パクッ
凛「ねえねえ、こっちのお魚も美味しいよ!あーんして!」
海未「…………」パクッ
花陽「こ、こっちのお米も、今日も美味しくたけてますよ!」
海未「…………」パクッ
凛「むぅ、かよちん、さっきからあーんの回数多くない?」
花陽「凛ちゃんだって、一回のあーんの時間が長いと思うな」
凛「凛はおかずだからしかたないよ」
花陽「花陽だって、ご飯だから回数が多くなっちゃうんだよ」
凛「…………」
花陽「…………」
海未「……二人とも、喧嘩はいけませんよ」
凛・花陽「「!!」」
凛「えへへ、ごめんね海未ちゃん」
凛「海未ちゃんがそういうなら、許すニャ」
花陽「わ、私も、海未ちゃんが言うのなら……」
凛「えへへ、ごめんね、かよちん」
花陽「ううん、こっちこそごめんね、凛ちゃん」
花陽「海未ちゃんは皆の物だもんね」
ことり「えへへへへ、かゆい所はありませんかー?」ゴシゴシ
海未「…………大丈夫ですよ」
絵里「早く終わらないかしらね」
穂乃果「絵里ちゃん、駄目だよそれは」
穂乃果「自分の番が回ってきた時に同じこと言われちゃうよ?」
絵里「それはそうなんだけど……ね」
ことり「はーい、それじゃあ流しまーす」ザァァァァァ
ことり「うん、綺麗になった♪」
ことり「それじゃあお風呂にどうぞ、海未ちゃん」
海未「…………」ザブン
ギュッ ギュッ ギュッ
穂乃果「うーん、やっぱり三人だと窮屈だね」
絵里「ふふ、私は海未と一緒にいるのならどうでもいいわ」
ことり「うーみちゃん♪」スリスリ
穂乃果「あー!ことりちゃんずるーい!穂乃果もやるー!」スリスリ
絵里「そ、それなら私もやるわ」スリスリ
海未「…………」
希「こっちの方が海未ちゃんに似合うと思うんやけど」
にこ「巫女服って、あんたの趣味丸出しじゃない!そんなの認められるわけないでしょ!」
希「にこっち、今わウチのことなんてどうでもええんやで」
希「重要なのは海ちゃんや」
希「海未ちゃんの巫女服……にこっちは見たくないんか?」
にこ「…………見たいわね」
にこ「私が馬鹿だったわ、ごめんなさい」
にこ「それじゃあさっさと来せてあげましょうか」
希「やっぱり海未ちゃんは綺麗やなぁ」
にこ「体系がすらっとしてるからね、全く、羨ましいわ」
希「和服が似合う体系しとるもんな、これは巫女服もっ……と」
にこ「やば……めっちゃ似合ってるわ」
にこ「流石はにこの海未ね!」
希「にこっち、ウチ達の、やろ?」
にこ「そうね、失言だったわ」
海未(あの日から、私の世話はμ'sの全員で行われている)
海未(毎日役割分担がかわっているようで、不公平がないように交代制のようだ)
海未(皆がおかしいせいで、この空間が本当におかしいのかがわからなくなってきた)
海未(そして、私が愛した少女もまた……)
真姫「ほら、海未はここが弱いんでしょ?」クリッ
海未「ひぁぅ!?」
真姫「あは♪可愛い反応、もっと声を聞かせてよ」クチュクチュ
海未「や、だ、駄目です!真姫……んやっ」
真姫「ああ!可愛い!可愛いわ海未!」
真姫「もっと声を聞かせて!もっと私で感じて!」
海未「やっ……んやっ……は、激し……すぎ……んんんん!?」
海未「~~~~~~~~~~!??!!」プシャァァァァ
海未「はぁ……はぁ……」
真姫「ああ、海未、こんなに乱れちゃって、可愛い……」
真姫「もう一度したくなっちゃう♪」
海未(私は、真姫を守りきれなかった)
海未(そしてその結果が……この状況ですか)
穂乃果「もう、真姫ちゃん駄目だよ、次は皆でなるんだよ?」
海未(もしこれが、私の罪だというのなら)
ことり「そうだよ、気持ちはわかるけどだーめ♪」
海未(甘んじて受け入れましょう)
花陽「わ、私も海未ちゃんをイかせたいな」
海未(私にはもう、失うものはないんですから)
凛「今度は凛がもっと激しくしてあげるよ」
海未(それに)
にこ「ふん、にこのが激しいんだからね?」
海未(今の私の居場所は、ここにしかない)
絵里「全く、海未を壊さないように加減しなさいよ」
海未(ここでなら皆が愛してくれる)
希「ふふ、今夜は寝られそうにないなぁ」
海未(それならもういいじゃないですか)
真姫「あはっ、もっと私に可愛い所を見せて」
海未(だって大好きな皆とずっといられる)
穂乃果「私達は、ずっと一緒だよ?」
海未(それが幸せという物なんでしょう?)
END9 終わらないパーティー
間に合わなかった、続きは遅れる
>>119
っ2
海未(この人数を相手に真姫を守りきるのは流石に難しいですね)
海未(それならば!)
海未「真姫!逃げますよ!」
真姫「で、でも、入口は塞がれてるわよ」
海未「窓から出るんです!」
真姫「む、無理よ!飛び降りるなんて!」
真姫「絶対に無事じゃすまないわよ!」
穂乃果「そうだよ海未ちゃん、馬鹿なことはやめなよ」
海未「…………」
海未「すいません、真姫、失礼します」グイッ
真姫「え……?きゃっ!?」
穂乃果「どうしたの海未ちゃん、いきなりお姫様抱っこなんてして」
穂乃果「最後に王子様気分でも味わいたくなった?」
海未「そんなことはありませんよ」
海未「だって私は、いつでも真姫のかっこいい王子様でありたいのですから」
穂乃果「…………!ま、まさか!」
海未「さあ、真姫、しっかり捕まっててくださいよ!」
真姫「…………っ」ギュッ
ターン
ズシン
海未「……っ、ふふ、大丈夫ですか、真姫?」
真姫「わ、私より海未の方が……」
海未「私は平気ですよ」
海未「さて」
海未「それではさようなら、皆」
海未「その薬は一日程度で収まるそうです」
海未「次会う時は、いつもの私達でいましょう」
穂乃果「…………っ!」
海未「ほら、真姫、走りますよ!」
真姫「う、うん」
タッタッタッタッタ
海未「一度学校を出てしまえば、もう見つかることはないでしょう」
海未「これで、私達の勝ちです」
真姫「でも、この後どうするの?」
海未「私の家に行きましょう」
真姫「海未の家に……?」
海未「はい、このまま別れるのは嫌ですからね」
真姫「……そうね」
海未(こうして、私達は無事に皆から逃げ切ることができました)
海未(もしあのまま皆に捕まっていたらどうなっていたのか、それを考えるとゾッとしてしまいます)
海未(私は真姫を守りきった、その事実が私にはとても嬉しいのです)
海未(そしてーー)
真姫「海未、お風呂上がったわよ」
海未「おや、少し早くないですか?」
海未「合宿の時はもう少し長く入っていた気がするのですが」
真姫「……海未と一緒にいたいのよ」
海未「ふふ、そうでしたか、ありがとうございます」
真姫「……それにしてもビックリしたわよ、窓から飛び降りるなんて」
真姫「しかも私を抱えてなんて」
海未「あの状況ではああするのが一番でしたからね」
海未「逃げ場のないあの状況では、真姫だけ逃がすこともできませんでしたから」
海未「それに、私は鍛えているから大丈夫ですよ」
真姫「大丈夫じゃないわよ!」
海未「え……?」
真姫「一歩間違ったら海未の足は折れてたのよ!?」
真姫「それなのにどうしてあんな無茶したの!?」
真姫「私を置いて逃げれば、海未なら逃げ切れたでしょ!?」
真姫「なんで危険なーー」
ギュッ
真姫「っ!」
海未「真姫、私は見栄っ張りなんですよ」
海未「真姫の前では、いつでもかっこいい王子様でいたい」
海未「だから、私には真姫を置いて逃げるなんて選択肢はなかったんですよ」
海未「それに、真姫を抱えてのジャンプ、かっこよかったでしょう?」
真姫「自分で言っちゃうの、それ?」
海未「はい、王子様はちょっと自信家なんですよ」
海未「そして、いつもお姫様のことが知りたいんです」
真姫「…………馬鹿」
真姫「とっても、かっこよかったわよ」
海未「ふふ、ありがとうございます」
真姫「でも……もうあんな無茶しないで」
海未「え?」
真姫「私は、海未が傷付いてる姿をみたくないの」
真姫「だから……お願い」
真姫「二度と危険なことはしないで」
海未「お断りします」
真姫「え?」
真姫「な、なんで?」
海未「真姫、私はあなたのことが好きです」
真姫「……っ!?い、いきなりなによ!」
海未「だから、私はあなたのことを守りたいんですよ」
海未「たとえどんな危険なことからでも……ね」
海未「だって私は、真姫の悲しむ姿をみたくないのですから」
真姫「……ずるいわよ、海未」
真姫「私だって、海未が好きなのに……海未の傷つく姿が見たくないのに」
真姫「そんなこと言われたら……嬉しくなっちゃう」
真姫「私だって海未を守りたいのに」
海未「…………真姫」
真姫「わかってるわよ、私はなんにも役に立たないってことくらい」
真姫「でも、だからこそ……」
真姫「海未を縛るだけの鎖にはなりたくーー」
チュッ
真姫「!?!!?」
海未「ふふ、悪いことを言うお口はここでしたか?」
真姫「なななななななにすんのよ!」
海未「真姫の目を覚ましてあげたんですよ」
海未「真姫がいてくれるだけで、私にとっては幸せなんです」
海未「だから、そんなに深く考えないでください」
海未「そんなに悲観的にならないでください」
海未「ずっと、私の側にいてください」
海未「ふふ、口に出してみると、少し恥ずかしいですね」
真姫「…………馬鹿」
海未「ええ、私は真姫馬鹿ですからね」
真姫「あ、あんまり恥ずかしいこと言わないでよ……」
海未「こんな私は、嫌いですか?」
真姫「…………嫌いなわけないじゃない」
真姫「私こそ……こんな面倒な性格だけど、一緒にいてください」
海未「……ありがとうございます、真姫」
真姫「……それはこっちの台詞よ」
真姫「全く、幸せすぎて離れたくないわ」
海未「ふふ、ずっとくっついていてもいいんですよ?」
真姫「そうしたいんだけど……そろそろ帰らないと」
海未「え?」
真姫「流石にこんな時間だしね」
海未「そう……ですね、少し残念な気もしますが、帰ったほうがいいーー」
本当にそう?
海未「え?」
真姫「……?海未?」
本当にこのまま帰らせちゃっていいの?
海未「…………」
まだあの薬の影響は続いているんじゃない?
海未「……!」
海未「ま、待ってください真姫!」
真姫「な、何?」
海未「あの薬の効力は一日です、もしかすると、外で待ち伏せしている可能性があります!」
真姫「!?」
真姫「そういえばそうだった……なんで忘れていたのかしら」
海未「今日は私の家に泊まっていってください、ここなら安全です」
真姫「……わかった、ありがたく泊まらせてもらうわ」
真姫「全く、終わったと思ったのにまだ悩まされるなんて……最悪ね」
真姫「まあ、自分で蒔いた種だから、文句は言えないんだけどね」
海未「……真姫」
海未「今日はもう寝てしまいましょう?」
海未「明日になれば、全て元通りですよ」
真姫「……そうね、お休み、海未」
海未「はい、お休みなさい、真姫」
海未「ん……」モゾッ
海未「目が覚めてしまいましたか…」
海未「疲れているからグッスリ、なんてことはありませんでしたね」
海未「はぁ……」
ねえ
海未「え?」
どうして真姫は帰ろうとしたの?
海未「そ、それは、夜が遅くて、家族の人に心配されるから……」
本当にそうなのかな?
海未「な、何が言いたいんですか!?」
だって、帰らなくちゃいけないなら、もっと早く帰るはずだよね?
海未「そ、それは……時間が経つのを忘れていただけで」
でも、いきなり時間を気にし出したよね?
海未「え……?」
ずっとくっついていたいって言った後に、時間の話をしだしたよね?
海未「そ、それが、なんだと……?」
本当は離れたかったんじゃないの?
海未「!?」
だって、いきなり言うなんておかしいじゃん
海未「そ、それは、たまたま思い出しただけで……」
こっちは真姫に夢中だったのに、真姫は時計を気にする程度にしかこっちのことを考えてなかったんだね
海未「!?」
本当は嫌われてるんじゃないの?
海未「ち、ちが、そんなこと……」
だってさ、よく考えてみなよ
海未「な、何をですか……?」
本当に告白したいだけなら、あんな薬は作らないでしょ
海未「え?」
なんで皆に飲ませる必要があったの?
海未「それは……告白する勇気が欲しかったから……」
あれ、嘘だよね
だって、最初に告白紛いを始めたのは真姫ちゃんなんだもん
海未「!?」
本当は、薬の実験がしたかっただけなんじゃないの?
海未「そ、そんなことはありません!」
海未「ま、真姫は優しい子なんです、そんな……」
海未「それに、真姫は私に告白を……」
実験が失敗したから、疑われないためにしたんじゃないの?
本当は、好きになってるのは自分だけなんじゃない?
海未「ち、違い……ます、真姫は……」
海未「私のことを、好きと言ってくれて……」
海未「キスもして……」
キスをしたのは自分からでしょ?
海未「…………っ」
ねえ、本当に真姫は好きになってくれてるの?
自分がそう思い込みたいだけなんじゃないの?
海未「やめて……もうやめてください!!」
海未「なんなんですかあなたは!私は真姫と約束したんです!」
海未「ずっと一緒にいると!側にいてくれると!」
海未「だから、私はーー」
誰が?
海未「え?」
誰が側にいてくれるって?
海未「ま、真姫が……」
何処に?
海未「そ、それは、私の……隣……」
海未「え…………?」
真姫「うう、やっぱりまだ寒いわね」
真姫「全く、トイレに行くのも一苦労ね」
真姫「廊下も全部暖房付けるたらいいのに……」
海未「……………」
真姫「あら、海未、どうしたの?あなたもトイレ?」
真姫「怖いならついて行ってあげてもいいわよ?」
海未「…………」
真姫「……海未?」
海未「…………………嘘つき」
ゴッ
バタン
海未「ずっと側にいてくれると言っていたのに」
~~~~~~~~~~~~~
海未「ほら、真姫、ご飯の時間ですよ」
真姫「…………」
海未「今日はいつもより美味しくできたんです、どうぞ召し上がってください」
海未「おっと、縛られているせいで手が使えないんでしたっけ、仕方が無いから私が食べさせてあげましょうか」
海未「ふふ、あーんですよ」
真姫「…………っ」
真姫「いい加減にしなさい!!」
海未「え?」
真姫「なんでこんなことするのよ!私と海未はあの日から恋人だったはずでしょ!?」
真姫「それなのになんでこんなーー」
ゴスッ
真姫「うぐっ!?」
海未「少し静かにしてくれませんか?」
海未「なんでこんなことをするのか、それは何度も説明したと思いますが?」
海未「真姫が嘘をついたから」
海未「私を騙したから」
海未「当然の報いでしょう?」
真姫「それが……意味わかんないのよ!」
真姫「私は嘘なんてついてない……!」
海未「嘘ですね」
真姫「ついてないって言ってるでしょ!?だいたい私の嘘ってなによ!」
海未「私のことが好きでもないのに、告白したことですよ」
真姫「何言ってるのよ!私は本当に海未のことが好きなのよ!?」
海未「それは嘘ですね」
海未「なぜならば」
バキッ
真姫「あぐっ!?」
海未「本当に好きなら、こんなに反抗的な態度はとりませんか」
真姫「な、何を言って……」
海未「ほら、いつもの真姫に戻ってください」
海未「私のことが好きだった頃の真姫に」
真姫「なんで……よ」
海未「?」
真姫「なんで……こんなことに……なってるのよ」ポロポロ
真姫「海未に告白して……付き合えることになって」
真姫「皆からは無事に逃げられて……二人で幸せになるはずだったのに!」
海未「何わけのわからないことを言ってるんですか?」
海未「今は私と真姫の二人だけなんですよ?」
海未「とっても幸せじゃないですか」
真姫「幸せのはずないでしょ!?」
真姫「こんなのが本当の幸せであるはずがーー」
海未「うるさいですねぇ」
海未「これはお仕置きが必要ですか?」
真姫「っ!?」
海未「そうですね、お仕置きしましょう」
海未「うーん、右手の人差し指にしますか」
真姫「ひっ!?」
海未「まあ、手は使えないので、一本くらい折れても問題ありませんよね」
真姫「い、嫌!嫌よ!」
海未「わがままいわないでください、ほら、おとなしくして」
真姫「ひっ!?だ、駄目、許して……」
真姫「お願い!いい子にするから!もうわがまま言わないから!だからやめて!!」ポロポロ
スッ
真姫「いやっ、いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
ボキッ
真姫「ああああああああああああああああああ!??!!!?」
海未「ふふ、どうですか?反省しましたか?」
真姫「痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い!!!!!」
海未「少し痛いでしょうが我慢してください、真姫のためにやっているのですから」
真姫「ふざけんじゃないわよ!絶対に許さないからね!!」
海未「おや?まだ反省してないんですか?」
海未「これはもう一本いくべきですかね?」
真姫「ひっ!?」
海未「さて、次はどの指にしましょうか」
真姫「い、いや、止めてよ!もう痛いのは嫌なの!」
真姫「お、お願い……」
海未「それでしたら、するべきことがありますよね?」
海未「真姫はかしこいからわかるでしょう?」
真姫「…………っ!」
真姫「反抗して、ごめんなさい。これからはいい子にするから……だから、許してください」ポロポロ
海未「これからは言うことをきちんと聞きますか?」
真姫「はい……なんでも聞きます」
海未「反抗的な態度は止めますか?」
真姫「はい……二度と逆らいません」
海未「私のことは好きですか?」
真姫「…………っ!」
真姫「…………はい、大好きです」
海未「はい、よくできました」ナデナデ
海未「そうやって素直になったほうがいいですよ?」
真姫「…………はい」
海未「それじゃあ、ご飯を食べちゃいましょうか」
海未「今日は真姫の好きなトマトもありますよ」
海未「ほら、真姫、あーんしてください」
海未(大好きな真姫と二人きり)
真姫「…………」パクッ
海未(こんな夢みたいなことがあるのでしょうか)
海未「美味しいですか?」
海未(私は真姫のことが好きで)
真姫「……うん」
海未(真姫も私のことが好き)
海未「ふふ、それならよかった」
海未(そんな理想の世界)
海未「ねえ、真姫……」
海未(今の私は、とても幸せです)
海未「愛していますよ」
海未(ずっと離しませんよ、真姫)
END10 私の幸せ
これで終わりです。こんな駄文に付き合って頂きどうもでした。更新遅くてすまん
ここから蛇足で未回収END書いてくと思うんでよかったら見てってくれ。
2,3日後くらいから始めると思う。
>>79
っ1
海未「ここは……アルパカ小屋ですね」
海未「ここにいるとすれば」
花陽「……海未ちゃん?」
海未「花陽……ですよね」
花陽「あ、あの……」
海未「近づかないでください!」
花陽「!?」
海未「あなたは今、おかしくなっているんです」
海未「それ以上、私の側にこないでください」
花陽「え……?」
海未「全て話してください、どうしてこうなっているのか」
海未「どうしてあなたがおかしくなっているのか」
花陽「な、何を言ってるんですか?」
花陽「わ、私はおかしくなんて……」
海未「とぼけないでください!」
花陽「ひっ!?」
海未「将来は私と稲作をするって言い出して」
海未「仲の良かった凛と喧嘩して」
海未「おかしくないはずがないでしょう!」
海未「いい加減にしてください!」
海未「こんなこと、早く終わらせたいんですよ!」
花陽「……ごめん……なさい」
花陽「ごめんなさい……ごめんなさい……」
花陽「私なんかが、話しかけてごめんなさい……」
花陽「近づいてごめんなさい……」
花陽「好きになって……ごめんなさい」
花陽「わ、私は……人見知りで、臆病者で、引っ込み思案で」
花陽「そのせいで、いつも皆に流されてばかりで」
花陽「そんな自分を変えられないのが嫌で……それで自分に自信がもてなくて……」
花陽「だから、恥ずかしがり屋なのに、自分の意見をはっきり言えて、誰にでも優しくできる」
花陽「そんなカッコいい海未ちゃんを好きになっちゃって」
花陽「でも、今日、凛ちゃんも海未ちゃんが好きって解って、このままじゃ海未ちゃんが取られちゃうって思って……」
花陽「だから、勇気を出して……言ったんです」
花陽「でも、その結果が海未ちゃんに迷惑をかけちゃうなんて……」
花陽「もう、嫌になっちゃいます」
花陽「ごめんなさい、私なんかと話させてしまって」
花陽「もう二度と……海未ちゃんには……近づきません……」ポロポロ
ギュッ
花陽「!?」
海未「……謝るのはこちらですよ、花陽」
海未「花陽の気持ちも考えずに、私はおかしいと切り捨ててしまいました」
海未「あなたはこんなにも私を想っていてくれたというのに」
海未「花陽、あなたは自分を人見知りで臆病者の引っ込み思案と言いましたが、それは違いますよ」
花陽「え……?」
海未「だってあの時、あなたは自分で言ったじゃありませんか」
海未「『μ'sのメンバーにしてください』って」
海未「特技なんて関係ありません」
海未「人見知りだからなんだと言うのですか」
海未「花陽には花陽の良さがあります」
海未「だから、もっと自分のいい所を探してください」
海未「もっと自分に自信を持ってください」
海未「あなたは……きちんと輝ける人なんですから」
花陽「海未……ちゃん」
海未「私のせいで落ち込ませてしまったのに、こんな説教みたいなことをして申し訳ありません」
海未「この償いは、必ずさせてもらいます」
花陽「…………」
花陽「そ、それじゃあ……ご飯を一緒に食べたい……です」
海未「ご飯ですか?」
花陽「はい……美味しくできたから、海未ちゃんと食べたいなって……」
海未「そのくらいでしたら、お安い御用ですよ」
海未「花陽のご飯、楽しみです」
花陽「…………はい!」
~~~~~~~~~~~~~
ガチャ
花陽「海未ちゃん、お待たせしました」
海未「ひっ!?」
花陽「今日も美味しくご飯作ってきたから、たくさん食べてくださいね」
海未「い、嫌です!」
花陽「わがままばっかり言ってはいけません」
花陽「ちゃんと食べないと体に悪いですよ?」
花陽「それじゃあ食べる前に料理の紹介をしちゃいましょう」
花陽「まず一品目なんですが、澄まし汁です」
花陽「さっき海未ちゃんを茹でて出汁を……って、知ってますよね、えへへ」
海未「ぅ……ぁ……」ブルブル
花陽「そうそう、二品目のだし巻き卵もそれを使いました」
花陽「ふんわりしてて、とっても美味しいですよ」
花陽「そしてやっぱり、だし巻き卵と言えばご飯ですよね」
花陽「それで今日は、三品目に炊き込み御飯を作ってみました」
花陽「今回は隠し味として、こないだ採取した海未ちゃんの血も混ぜてみました」
花陽「凄く贅沢しちゃってますね」
花陽「それと、ご飯のお供に浅漬けもありますよ」
花陽「これは海未ちゃんの汗を染み込ませてある極上物です」
花陽「ああ……早く食べたい……」
花陽「それじゃあ食べちゃいましょうか」
海未「こ、こんなの食べられません……」
花陽「……ああ!そういえばそうですね」
花陽「出し巻き卵用の醤油を出していませんでした」
海未「!?」
花陽「やっぱりこれがないといけませんよね」
コトン
海未「…………ぁ」ブルブル
花陽「綺麗ですよね……これ」
花陽「流石は海未ちゃんの髪の毛で作っただけのことはあります」
海未「…………っ」
花陽「さ、頂きましょう、はい、海未ちゃん、あーんしてください」
海未「い、嫌です、食べたくありません……」
花陽「…………へぇ」
花陽「花陽の作ったご飯が食べられないの?」
海未「ち、違うんです……その、食欲が……」
花陽「…………」
ブチッ
海未「いぎぃぃぃぃ!?」
花陽「言い訳はいいよ、食べたいか食べたくないか、そのどっちかだけ」
花陽「髪の毛を全部、醤油にしましょうか?」
海未「ひっ!?」
花陽「…………どっち?」
海未「ぁ……ぁ……」
海未「た、食べたい……です……」ポロポロ
花陽「そうですよね」
花陽「ふふ、花陽を困らせるなんて、海未ちゃんは意地悪ですよ」
海未(あの日から、私は花陽に監禁されてしまいました)
海未(そして、花陽はご飯を美味しくするために、私を調味料代わりに使い出しました)
海未(暑い部屋にずっと入れられたり、茹でられたり、採血されたり)
海未(そして、作った料理を私にも食べさせる……)
海未(こんなの……美味しいはずがないのに……)
花陽「はい、あーん」
海未「…………」パクッ
海未(本当は不味いはずなのに)
花陽「えへへ、美味しいですか?」
海未「はい……とても……美味しいです」
海未(少しずつ美味しいと思い始めている)
花陽「よかったぁ、海未ちゃんが喜んでくれて」
花陽「私は海未ちゃんがいてくれたらそれだけで幸せなんです」
花陽「だから、海未ちゃんには美味しいものを食べて、元気になって欲しいんです」
海未(もうまともな食事を久しく食べていないせいでしょうか……)
花陽「そして私も、美味しい物が食べられる」
海未(少しずつ私の中の常識が壊されている)
花陽「こんな楽園、他には絶対にありませんよ」
海未(ああ、きっと)
花陽「ずっと一緒にいましょうね、海未ちゃん」
海未(私も、おかしくなってきているんですね)
END3 幸せのレシピ
>>79
っ2
海未「部室に来てみました」
海未「ここにいるとすれば……」
ガチャ
にこ「にっこにっこにー☆」
にこ「やっぱり海未ちゃんはにこの所に来てくれたんだね♪」
海未「にこ……ですよね」
にこ「それで?海未ちゃんはこのにこにーに何のようなの?」
海未「……少し、にことお話したいと思いまして」
にこ「もう、海未ちゃんてば大胆なんだがら♪」
にこ「海未ちゃんに愛されて、にこ困っちゃうなー」
海未「…………」
海未(にこはなんだかんだでまともな人です)
海未(ただ、少しお調子者でノリがいいだけで)
海未(もしかすると、今も演技をしているだけなのかもしれません)
にこ「それで~?海未ちゃんはにこにーに何が聞きたいのかな?」
海未「そうですね、今のにこのことが知りたいんです」
にこ「え~それってもしかして告白?」
にこ「にこにーは皆のアイドルなのに、海未ちゃんの物になっちゃうよ~」
海未「……そうではありません、今日、にこがおかしくなっている理由です」
にこ「にこは全然おかしくないにこ☆」
海未「それならば、どうして私と家庭を作るだなんて言い出したんですか」
にこ「や~ん、あんまり言わないで」
にこ「にこにーの告白を持ち出すなんて、海未ちゃんーー」
海未「真面目に聞いてください!」
にこ「っ!?」
海未「おふざけは結構です」
海未「私は疲れてるんですよ」
海未「それなのに、にこも皆と同じように好き好き言い出して」
海未「そして自分の妹の名前まで持ち出して……」
海未「もう、うんざりなんですよ」
海未「くだらないことは止めてください」
にこ「何よ……偉そうに」
海未「え?」
にこ「あんたは何様のつもりかって聞いてるのよ!」
海未「!?」
にこ「おふざけ!?くだらないこと!?」
にこ「ええ、確かにあんたにとったらおふざけかもしれないわよ!」
にこ「でもにこにとっては真面目なことなのよ!」
にこ「好きだなんて冗談で言うと思う!?」
にこ「こころとここあを冗談に使うと思う!?」
にこ「そんなににこは信用できないの!?」
海未「…………っ」
にこ「にこだって、おかしいのは解ってるわよ」
にこ「こんなに海未のことを好きになっちゃうなんて」
にこ「もし海未がそれを迷惑と思ってるなら謝るわ」
にこ「でも、止めようとは思わない」
にこ「だって、止めてしまうのは、自分の負けを認めるようなものだから」
にこ「だから、絶対に止めない」
にこ「それが、恋って物でしょ?」
海未「…………」
海未(……にこは、ずっと真面目だったんですね)
海未(常識人だと知っていたはずなのに、私はおふざけだと決めつけてしまって……)
海未(最低ですね、私は)
海未「ごめんなさい、にこ、おふざけだなんて言ってしまって」
海未「にこは、いつでも真剣でしたよね」
海未「お調子者で、いい加減で、いつも皆に笑われていて」
海未「だけど、スクールアイドルへの情熱は、誰よりも強くて」
海未「穂乃果がμ'sを辞めると言った時も、あなたは穂乃果にぶつかって行きました」
海未「そして、自分達だけでもスクールアイドルを続けると、夢を諦めませんでしたよね」
海未「そんなにこの姿、とてもカッコいいと思いますよ」
にこ「……ありがと」
海未「ふふ、少し恥ずかしいですね」
にこ「それで、返事はもらえないのかしら?」
海未「……すいません、まだ、整理できていないので」
にこ「そう、まあいいわ」
にこ「ねえ、今日はにこの家に来ない?」
海未「にこの家……ですか?」
にこ「ええ、前に約束したでしょ?こころとここあも楽しみにしてるの」
にこ「奮発して夕飯も食べさせてあげるわよ?」
海未「……そうですね、それではお言葉に甘えてしまいましょうか」
~~~~~~~~~~~~~
こころ「うみみー、今日のご飯は何にこ?」
ここあ「ハンバーグはあるにこ?」
海未「今日はお魚ともやし炒めですよ」
ここあ「えー!またもやし?ここあ、もやしはあんまり好きじゃない!」
こころ「ここあ、わがまま言っちゃだめ。うみみーががんばって作ってくれてるんだよ」
ここあ「ぶー、そんなの解ってるよー」
にこ「はいはい、喧嘩はそこまでにこ☆」
海未「…………にこ」
こころ「あ、にこにー!」
ここあ「ご飯の匂いに釣られたな!」
にこ「うーん、ちょっと違うにこね」
にこ「にこにーはね」
ギュッ
海未「っ!?」
にこ「海未ちゃんに抱きつきに来たにこ☆」
海未「…………離して、ください」
にこ「えー、海未ちゃん冷たいー!」
にこ「にこにー傷付いちゃうにこ~」
海未「!?」
こころ「ずるいー、にこにーばっかり!こころもぎゅってするー!」ギュッ
ここあ「こころもずるいー!ここあもするー!」ギュッ
海未「…………っ」
こころ「えへへ、うみみーとってもいい匂いがする」
ここあ「それにとっても暖かい!」
海未「…………」
海未(あの日、にこの家から帰ろうとした時、皆に引きとめられました)
海未(ここで暮らしてくれ、どこにもいかないでって)
海未(そしてこころとここあが泣き出してしまい、私は無理にでも帰ろうとした所で……)
海未(にこが、自分の腕を切りました)
海未(幸い、軽い傷ですみましたが、あの時の光景が今でも忘れられません)
海未(横たわるにこ)
海未(そんなにこを助けようとする、こころとここあ)
海未(『にこにー!死なないで!』『お願い!にこにーを助けてあげて!』『ずっとにこにーの側にいてあげてよ!』『にこにーが死んだら、こころとここあも死んじゃう!』)
海未(そして、にこを手当しようとした時のにこの言葉)
海未(『次は、本当に死ぬわよ』)
海未(『三人殺した罪悪感、背負いきれる?』)
海未(あの日から、私はこの家からでることができなくなりました)
にこ「もう、海未ばっかりじゃなくて、にこにーも構って欲しいにこ」
海未(だって、私には人の死を背負いきれるだけの覚悟はないのですから)
こころ「えへへ、ごめんねにこにー」
ここあ「でも、それなら皆でギュッってすればいいと思うよ!」
にこ「それは名案にこ!皆をギューしちゃうにこ☆」
海未(だから、私はこうして生きていくしかない)
こころ「わーいにこ!」
ここあ「にこにーもいい匂いだにこ!」
にこ「えへへ、皆でいるのって、にこにー、とっても幸せにこ」
海未(でも、皆が笑っている家庭というのは)
にこ「これからもずっと家族皆で暮らそうね、海未」
海未(それはきっと、幸せということなんですよね)
END5 見えない鎖に繋がれて
>>79
っ3
海未「生徒会室……」
海未「ここにいるのはおそらく絵里でしょう」
海未「……気を引き締めて行かないと」
ガチャ
絵里「ふふ、待ってたわよ、海未」
絵里「まったく、恋人を待たせるなんて駄目じゃない」
絵里「もう少し自覚を持ってほしいわね」
海未「絵里、私はそんな冗談を聞きにきたわけではありません」
絵里「あら?それなら甘い言葉でも囁きに来たの?」
海未「いいえ、違いますよ」
海未「どうしてあなたがおかしくなったのか、それを聞きに来たんですよ」
絵里「おかしい?私が?」
海未「はい、おかしいですよ」
絵里「へぇ……どの変がかしら?」
海未「いきなり私のことを恋人扱いした所ですよ」
絵里「それのどこがおかしいのよ」
海未「私は絵里の恋人になった覚えはありません!」
絵里「何を言ってるのよ海未、愛し合う二人が恋人になるのは当然でしょ?」
海未「愛し合った記憶など全くありません」
絵里「もう、照れ屋なんだから」
絵里「ま、そんな所も好きなんだけどね」
絵里「そうだ、今から恋人らしくいちゃいちゃしましょう?」
絵里「そうすればーー」
海未「いい加減にしてください!」
海未「そんな茶番は結構です!」
海未「私は皆が変になってしまって疲れているんです!」
海未「好きだの、恋人だの、いきなり皆どうしてしまったというのですか!?」
海未「知っているなら訳を話してください!」
海未「もうこんなことから解放されたいんです!」
絵里「…………」
絵里「ねえ……海未」
海未「…………なんでしょうか」
絵里「何をそんなに怯えているの?」
海未「え?」
絵里「おかしくなる?それはそうでしょう」
絵里「恋は盲目、誰だって人を好きになればおかしくなってしまう」
海未「で、ですが!絵里達のは異常ですよ!」
絵里「いつまでそうやって、逃げようとするの?」
海未「な、何が言いたいんですか!」
絵里「何かの影響で皆がおかしくなった?」
絵里「そんなことあるわけないじゃない、海未がそう思い込みたいだけよ」
絵里「自分が楽な方に逃げ込むためにね」
海未「な、何を言っているんですか……?」
絵里「ふふ、もし皆がおかしくなった訳じゃないなら、海未は選択しなければならないものね」
絵里「誰を選ぶか」
海未「!?」
絵里「もちろん、幸せになれるのはただ一人」
絵里「そして、選ばれなかった子達は悲しんでしまう」
絵里「そうしたら、μ'sの中がギスギスしちゃうでしょうね」
絵里「そして、海未の周りの人間関係も、今のままではいられなくなる」
絵里「海未は……それが嫌なんでしょ?」
海未「…………っ」
海未(そうだ、絵里の言うとおりだ)
海未(私が誰か一人を選べば、きっと今まで通りではいられなくなる)
海未(もしかすると、μ's自体が無くなってしまうかもしれない)
海未(でも、それなら……)
海未「それなら……私はどうすればいいんですか」
海未「私が選ばなかった子は不幸になる」
海未「それなら私は誰も選びたくなどありません」
海未「ですが、それはきっと許されない」
海未「皆の気持ちを……踏みにじる行為なのですから……」
海未「では……私はどうしたら……」
ギュッ
海未「!?」
絵里「そんなに、思い詰めないで」
海未「絵里……」
絵里「海未をこんなに悩ませることになって、申し訳ないと思う」
絵里「でも、もう少し皆を信じて」
海未「!?」
絵里「皆だって、どうなるかは解ってるの」
絵里「でも、やらずにはいられなかった。海未への気持ちを抑えきれなかったから」
絵里「それは皆同じなのよ」
絵里「私達の絆はこんなことで壊れるほど脆いの?」
絵里「自分が負けたからって、誰かを恨んだりするの?」
絵里「μ'sはの結束は、とっても硬いでしょ?」
海未「……はい!」
絵里「ふふ、いい顔になったじゃない」
海未「……ありがとうございます、絵里」
海未「絵里も思い悩んでいたでしょうに、慰めていただいて」
海未「絵里には感謝をしてもしきれません」
絵里「いいのよ、別に」
絵里「だって」
海未「?」
絵里「海未が警戒を解いてくれたんだもの」
ガバッ
海未「むぐっ!?」
絵里「あははは!駄目じゃない油断しちゃあ!」
絵里「あんなでっち上げ話に聞き入っちゃうなんて、人はもう少し疑うべきよ?」
海未「ぐっ……ぷはっ」ドタッ
海未「げほっ……げほっ……」
海未「な、何を……」
海未(か、体が……重く……」
絵里「ふふ、どう?クロロホルムの染み込んだハンカチの味は」
絵里「タイミングをずっとうかがってたのよね」
海未「な、なぜ……こんなことを……」
絵里「強情な海未を、私の虜にするために決まってるじゃない」
海未「……私は……あなた……を……好きには…………なり……ませ……ん」
絵里「いいえ、絶対になるわ」
絵里「だって、海未は私がいないと生きていけないんだもの」
~~~~~~~~~~~~~
ガチャ
絵里「ただいま、海未」
海未「おかえりなさい、絵里」
絵里「ちゃんとお留守番できた?」
海未「はい、もちろんです」
絵里「いい子ね、今ご飯作るから待っててね」
海未「わかりました」
絵里「おさーんどん」
絵里「おさんどんおさんどん」
絵里「わたーしは」
絵里「おさーんどんー」
海未「ふふ、なんですかその歌は」
絵里「子供の頃に教わったんだけど……変だった?」
海未「いえ、とても可愛いですよ」
絵里「もう、褒めてもなんにもでないわよ?」
海未「絵里がいてくれたら、私は何にもいりませんよ」
絵里「嬉しいこと言ってくれるわね」
海未(あの日、目が覚めたら、私はロシアに連れてこられていました)
海未(最初は反抗したのですが、『それなら好きにしていいわよ』と言われ、自分の状況に気づいたんです)
海未(もし、絵里の家を出たとしても、私には行く当てがないということを)
海未(周りは皆ロシア人、言葉が通じなくては助けを求めることもできません)
海未(それに、パスポートなんて持ってきていないので、警察に見つかれば不法滞在で捕まってしまうでしょう)
海未(それに、お金も持っていないので、食べるものも、住む所もない)
海未(そう……私は絵里に生かされるしかないんです)
絵里「できたわよ、今日はシチューにしてみたわ」
絵里「はい、あーんして」
海未「あーん」パクッ
絵里「どう?美味しい?」
海未「はい、とても美味しいです」
絵里「そう、おかわりもあるから沢山食べてね」
海未「はい、ありがとうございます」
海未(だから私は、絵里に見捨てられないようにしなくてはいけない)
海未(そうしないと、死んでしまうのだから)
海未(ただ、今の暮らしが嫌かと言われるとそうでもありません)
海未(あまり外に出られないのは不便ですけど、絵里に愛されて暮らすのも悪くありません)
海未(絵里は私を大事にしてくれますからね……)
絵里「ねえ、海未」
海未「はい、なんでしょうか」
絵里「後でちょっと出かけるわよ」
海未「わかりました、どこにいくんですか?」
絵里「とってもいい場所よ、楽しみにしてて」
海未「はい、楽しみにしています」
ザッザッザッ
海未「え、絵里……?どこまでいくんですか?」
絵里「そろそろ着くわよ……あ、ここね」
海未「……?なんですか?穴が掘ってある以外は、特に見る物もないと思いますけど」
絵里「あら、鈍いのね」
絵里「今からここに、二人で入るのよ」
海未「……え?」
海未「は、はは、冗談ですよね、絵里」
海未「だって、そんなことしたら死んで……」
絵里「私はいたって真面目よ」
絵里「だって、ここに入れば海未とずっと一緒にいられるんだもの」
海未「な、何を言っているんですか、私と絵里はずっと一緒に……」
絵里「ずっと一緒?人の心は変わりやすいのよ?」
絵里「海未だっていつか、私を好きじゃなくなる時がくるわ」
海未「そんな!?私は絵里のことを嫌いになったりしません!」
絵里「そう?それなら一緒に氷漬けになりましょう?」
海未「そ、そんなのできません!」
絵里「ほら、やっぱり拒む」
海未「こ、こんなの拒むに決ま……うっ」ドタッ
海未「え……?な、なんで……?」
絵里「ごめんなさいね、さっきのシチュー、痺れ薬を混ぜておいたの」
絵里「体、動かないでしょ?」
海未「そ、そんな……」
絵里「よいしょっと」ドサッ
海未「ひっ!?」
絵里「ふふ、こうして穴の中で隣合うのも新鮮ね」
海未「…………いや」
絵里「え?」
海未「いや!嫌です!出してください!!!」
海未「わ、私はまだ死にたくありません!」
海未「こんなこと止めてください!!」
絵里「…………やっぱり、海未は私を愛していなかったのね」
海未「愛していないのは絵里でしょう!?愛しているならこんなことはやめてください!」
絵里「……海未は、まだ本当の愛が解っていないのね」
海未「な、何をーー」
絵里「それに、もう時間切れよ」
海未「え?」
ボン
ゴォォォォォォォォォォ
海未「ひ!?う、埋まった!?な、何をしたんですか!?」
絵里「簡易的な時限爆弾よ、対したことじゃないわ」
海未「そ、そんな…!?」
海未「こんな……こんな所で死にたくありません!誰か!誰か助けてください!!」
絵里「助けなんてくるわけないでしょ、それに例え来たとしても、絶対に死んでるわ」
海未「そんな……」
海未「いや……いやっ……まだ……死にたくなんて……」ポロポロ
チュッ
海未「!?」
絵里「ふふ、泣いてる海未も可愛いわ」
絵里「でも、私ももっと構って欲しいな」
ギュッ
海未(暖かい……)
絵里「ねぇ、もっと私のことを見て」
絵里「私だけを考えて」
海未(さっきまで怖かった絵里が、とても恋しく思えます)
絵里「海未の側にいるのは誰?」
絵里「海未と一緒にいるのは誰?」
海未(こんな状況でも、絵里は私のことを考えてくれている)
絵里「私は幸せよ、だって、こうして海未と二人で[ピーーー]るんだもの」
海未(こんなに想われてるなんて、私は幸せだったんですね)
絵里「誰にも邪魔されない場所でね」
海未(ああ、それならきっと)
絵里「海未、愛してるわ、世界中の誰よりも」
海未(永遠に続くこれからも)
絵里「ずっと一緒にいましょうね」
海未(きっと、幸せなんでしょうね)
END6 永遠を望む君と
海未(暖かい……)
絵里「ねぇ、もっと私のことを見て」
絵里「私だけを考えて」
海未(さっきまで怖かった絵里が、とても恋しく思えます)
絵里「海未の側にいるのは誰?」
絵里「海未と一緒にいるのは誰?」
海未(こんな状況でも、絵里は私のことを考えてくれている)
絵里「私は幸せよ、だって、こうして海未と二人で死ねるんだもの」
海未(こんなに想われてるなんて、私は幸せだったんですね)
絵里「誰にも邪魔されない場所でね」
海未(ああ、それならきっと)
絵里「海未、愛してるわ、世界中の誰よりも」
海未(永遠に続くこれからも)
絵里「ずっと一緒にいましょうね」
海未(きっと、幸せなんでしょうね)
END6 永遠を望む君と
>>79
っ4
海未「屋上に来てみたのですが……誰かいるのでしょうか?」
海未「少し覗いて見ましょう」
ガチャ
海未「……あそこにいるのは、もしかして」
希「覗き見は感心せんで、海未ちゃん」
海未「!?」
希「そんなとこにいないで、こっちにきたらどうや?」
海未「…………」
海未(何故気づかれたのでしょうか)
海未(やはり、希はただ者ではありませんね)
海未(気を引き締めていかないと)
海未「希、聞きたいことがあります」
希「皆がおかしくなったこと?」
海未「!?」
希「ビンゴみたいだね」
海未「どうして解ったんですか?」
希「カードが内にそう告げたんや」
海未「……そうですか」
海未(希の考えが読めない)
海未(一体、どこまで知っているんですか)
海未「知っていることを、全て話してもらえませんか?」
希「んー、どうしようかな」
希「ウチも海未ちゃんに逃げられて落ち込んどるしなぁ」
海未「……私に、どうしろと?」
希「海未ちゃんがウチと付き合ってくれるんなら、教えてあげてもいいよ」
海未「お断りします」
希「即答……か、理由聞いてもいい?」
海未「こんな状況で付き合い始めても、それは偽りでしかありません」
海未「そんなもの、意味がありません」
海未「それに、そんな動機で付き合ってしまったら、希に失礼です」
希「うーん、やっぱり海未ちゃんはカッコええなぁ」
希「解った、知ってること全部話そ」
海未「ありがとうございます」
希「でもその前に……走って疲れたやろ?お茶でもどうぞ」スッ
海未「ありがたく頂きます」
海未(いや、待ってください)
海未(もし今のが演技だとしたら、このお茶に睡眠薬が仕込まれている可能性もあるのでは?)
海未(希は全て話すと言ってくれたので、そんなことはしないと思いますが……)
海未(ですが、万が一そうだとするなら)
海未(…………)
希「睡眠薬も何も入ってへんよ?」
海未「!?い、いえ、そういうわけでは!」
希「別にええよ、ほい、ウチの奴飲みや」
希「こっちなら安心やろ?」
海未「……すいません、希」ゴクゴク
希「気にせんといて」
希「感謝するのは、ウチの方やからな」
海未「え?」クラッ
海未「……っ、眠気が」
海未「ど、どうして……私が飲んだのは、希の……」
希「残念やったなぁ、あのジュース、両方とも睡眠薬が入っとったんや」
希「ま、次からはもう少し警戒しといたほうがいいよ」
希「次があれば……ね」
~~~~~~~~~~~~~
海未「ん……ここは?」
海未「確か私は……希に眠らされて」
海未「早く逃げないと」
ガチャガチャ
海未「……鎖、ですか」
海未「そう簡単には、逃がしてくれませんよね」
希「お、起きた?」
海未「解放してください、希」
希「それは無理な相談や」
海未「……一体何が目的なんですか」
希「目的?そんなん決まっとるやん」
希「海未ちゃんと一つになることや」
海未「!?」
海未「そんなの認められるわけがありません!」
希「この世界には、認められなくてもまかり通ることが沢山あるんだよ」
海未「ふざけないでください!」
海未「こんな無理やり一つになっても、心が通じ合わない、ただのちぐはぐな関係になるだけです!」
希「…………ああ」
希「海未ちゃん、何か勘違いしとらん?」
海未「え?」
希「ま、ええか」
希「ちょうど準備も整ったし、そろそろ始めるとしよか」
海未「な、何をですか?」
希「すぐにわかるよ」
希「ほいっと」カチッ
ボッ
海未「……なんですか?この鉄板は」
海未「焼肉でもするつもりですか?」
希「お、よくわかったね」
希「でも、ただの焼肉やあらへんよ」
希「だって」
希「使うのは海未ちゃんの肉やからな」
海未「な!?」
希「ふふ、海未ちゃんのお肉、どんな味がするのか楽しみやなぁ」
海未「し、正気ですか!?そんな馬鹿なことやめてください!」
海未「人の肉なんて食べられるわけがないでしょう!?」
希「ふふ、食べたこともないのにそんなこと言ったらあかんで」
希「それに、もうお腹が減りすぎて我慢できそうにもないんや」
希「さあ、海未ちゃん、ウチと一つになろ?」
スッ
海未「ひっ!?」
海未「いや、嫌です!来ないでください!」
希「何処が美味しいそうやろなぁ」
希「せや、海未ちゃんのホルモンとか美味しそうやんな」
海未「ほ、ホル……モン?」
希「小腸のことやで」
海未「なっ!?」
希「それじゃあ、まずは小腸を頂くとしようか」
海未「やめてください!!」
希「ふふ、ええ声で鳴いてな?」
海未「や、やめ……許してくださーー」
ザクッ
海未「っ!?」
ゾリゾリゾリゾリ
海未「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!?!!!?!!!!?!!」
海未「痛いやめて痛いやめて痛いやめて痛いやめて痛いやめて痛いやめて痛いやめて痛いやめて痛いやめて痛いやめて痛いやめて痛いやめて痛いやめて痛いやめて」
希「あはっ、海未ちゃんの悲鳴、最高や」
希「おっと、聞き惚れてる場合やないな」
希「小腸は……これかな?」グリョ
海未「あぐっ!?」
希「ふふ、綺麗やなぁ……」
希「よいしょっと」ズリュッ
希「ほら、海未ちゃんも見てみ?」
海未「ああああ嫌です許してください!!」
希「好き嫌いはあかんよ?ほら、よーく見るんや」
海未「いや!いやっ!」
海未「もう許してください!!」
希「うーん、痛みで混乱してしまっとるんかな?」
希「しょうがない、それじゃあ新鮮な内に食べるとしよか」
希「それじゃあ小腸を切り取って……と」チョキン
海未「あ"あ"あ"あ"あ"あ"ああ"あ"!?!!?」
希「小腸は痛覚が少ないはずなんやけど、海未ちゃん大袈裟すぎやないか?」
海未「返してください!!私の小腸を返して!!」
希「それはできへんなぁ」
希「それじゃあさっそく」
ジュワー
希「海未ちゃん、今の気分はどうや?」
希「自分の身体が目の前で焼かれてるんやで?」
海未「ごめんなさい……ごめんなさい……許してください……」
希「まだ壊れるには早すぎやろ?」バシッ
海未「ぐぅぅぅぅぅぅああぁああぁっっっっっっ!!?!!?」
希「あははははは!そうそう、もっと盛り上がっていこうや!」
希「お、焼け上がったようやな」
希「それじゃあ頂きますっと」パクッ
海未「あ……いや……」
希「ああ、ウチは今海未ちゃんと一つになっとるんや……」
希「それに、海未ちゃんのホルモン、めっちゃ美味しい」
海未(私はもう、助からない)
希「ああ、大丈夫、ホルモンだけやないよ」
希「ちゃんと全部食べてあげるから」
希「骨の髄までしゃぶり尽くしてあげるから」
海未(だって、こんなに血が流れてる)
希「だからな、海未ちゃん……怯えなくてもええんよ?」
希「安心して、ウチと一つになろう?」
海未(そんなことを考えながら)
希「ふふ、ずっと一緒やで、海未ちゃん」
海未(私の意識は、闇へと落ちていった)
END7 最後の晩餐会
>>206
真姫(あの日から、私は海未に逆らえなくなった)
真姫(もしも反抗したら、海未は容赦無く暴力を振るうだろう)
真姫(でも、おとなしくしていたら、海未は私に優しくしてくれる)
真姫(私は……)
1:これが幸せなんて認めない!
2:諦めてしまえば楽になるの?
>>341
すまん下で
真姫(諦めてしまえば楽になるの?)
真姫(だって、こんな状況、どうしようもないんだもの)
真姫(それならいいじゃない)
真姫(私は疲れちゃったの)
真姫(もう、何も考えたくないの)
真姫「助けられなくて、ごめんなさい」
ガチャ
海未「真姫、いい子にしていましたか?」
海未「ふふ、最近は反抗的な態度も減ってきて、とても嬉しいですよ」
海未「真姫は可愛いのですが、ちょっと頑固な所がよくありませんでしたからね」
海未「ふふ、可愛いって言われて照れましたか?」
スッ
海未「真姫の可愛い顔を、もっと近くで見せてくだーー」
チュッ
海未「!?」
海未「ま、真姫……?」
真姫「…………あは」
真姫「海未……大好き」トロン
海未「!」
海未「真姫……やっと元に戻ってくれたんですか」
真姫「うん、海未に反抗するなんて、どうかしてたの」
真姫「だって、海未はこんなにも私を愛してくれてるんだもん」
真姫「こんな幸せな所、他にあるわけないものね」
海未「嬉しいですよ、真姫」
海未「これで、私達は本当に愛し合うことができます」
海未「……でも、その鎖は外してあげませんよ?」
真姫「いいわよ、だって、この方が海未に愛されてる感じがするの」
真姫「それに、海未に束縛されると胸がキュンてなるの」
海未「ふふ、これは以外ですね、真姫はMだったんですか?」
真姫「そういうのじゃないわ」
真姫「海未が私を一人占めしようとしてるのが嬉しいのよ」
真姫「だって、それだけ私のことを求めてくれてるってことでしょ?」
真姫「ねえ、もっと束縛して」
真姫「もっと愛して」
真姫「私のことを……支配して」
海未「ふふ、そんなにお願いして、これでは私が真姫に束縛されているようですね」
真姫「こんな面倒な女の子は嫌……?」
真姫「海未が迷惑なら、私は我慢する」
海未「迷惑なんてことはありませんよ」
海未「だって、私は真姫のことが大好きなんですから」
海未「真姫は……私だけのものですよ?」
~~~~~~~~~~~~~
海未「真姫、ご飯の時間ですよ」
海未「はい、あーん」
真姫「…………」
海未「真姫?」
真姫「そんなんじゃ嫌」
海未「え?」
真姫「口移しじゃないと……食べてあげない」
海未「ふふ、いいですよ」パクッ
海未「ん……」
チュッ
真姫「ん……じゅる」
真姫「……とっても美味しいわ」
真姫「海未の唾液も……ね」
海未「そんなこと言われたら照れてしまいますよ」
海未「でも、真姫が喜んでくれるのなら嬉しいです」
海未「ああ、そういえば、今日の料理は、少し隠し味を入れてみたんですよ」
海未「なんだかわかりますか?」
真姫「簡単ね、海未の血でしょ?」
海未「よくわかりましたね、どうでしたか?」
真姫「最高よ、内側も海未に侵食されてるみたいで」
真姫「少しずつ私が海未に代わっていっちゃうの……ゾクゾクしてきちゃう」
真姫「ねえ、私の血も混ぜて?」
真姫「私も海未を犯したいの」
真姫「海未の身体に私を覚えて欲しいの」
真姫「私が海未を一番愛してるって」
海未「……わかりました、それでは明日は真姫の血を頂くとしましょう」
海未「今から楽しみで仕方ありません」
カチャン
真姫「ご馳走様」
海未「お粗末様です、お腹はいっぱいになりましたか?」
真姫「海未成分が全然足りないわ」
海未「でしたら、もっと補給させてあげなければいけませんね」
チュッ
海未「ん……ちゅぅ……」
真姫「ぁ……んぅ……」
海未「……ぷはっ」
真姫「ああ……海未ぃ……」
海未「それでは、食器を片付けてきますね」
真姫「いやよ!何処にもいかないでよ!」
海未「ふふ、すぐ戻ってくるから安心してください」
真姫「いや!いやいやいや!海未と離れたくない!」
真姫「ねえ、どうしてそんなこと言うの?」
真姫「私に飽きちゃったの?」
真姫「そんなことないわよね、だって海未は私のことが好きなんだもの」
真姫「それなら側にいてよ!!」
ギュッ
海未「ああ、ごめんなさい、真姫、不安にさせてしまって」
海未「そうですよね、こんな可愛い真姫を放って何処かに行こうとするなんて、どうかしていました」
海未「許してもらえますか?」
真姫「いいわよ、だってちゃんと私の側にいてくれてるんだもん」
真姫「私も怒鳴っちゃってごめんね?」
海未「いいんですよ……だって、甘えん坊の真姫も凄く可愛いんですから」
海未「ああ、どうして真姫はこんなにも可愛いんでしょうか」
真姫「私なんかより海未の方が可愛いわよ」
海未「そんなことはありませんよ、だって、私はこんなにも真姫のことが愛しくなっているのですから」
海未「誰にも渡したくないくらいに……ね」
ヴィィィィィン
海未「…………」カチッ
From:高坂穂乃果
Subject:おーい、真姫ちゃん!
本文
ずっと学校休んでるけど大丈夫?
海未「…………」
ヒョイ
バキッ
海未「……穂乃果も、にこも、凛も、μ'sの全員、私の真姫にちょっかいをかけて」
海未「おかしいですよね?真姫は私の物なのに」
海未「なんの権利があるのやら」
海未「ああ、やはり耐えられません、真姫が他の人に関わるなど」
海未「今の間に全員殺しておいた方がいいでしょうか」
海未「そうすれば、本当に真姫を一人占めできるーー」
真姫「嫌よ」
海未「え……?」
海未「真姫はあいつらに死んでほしくはないのですか?」
真姫「ええ、死んでほしくないわね」
真姫「だって、海未に想ってもらえながら殺されるなんて、最高じゃない」
真姫「海未の愛を貰えるのは私だけでいいの」
真姫「他の人には絶対にあげたくない」
真姫「ねえ、海未、殺すなら私を殺して」
真姫「陵辱してもいい、拷問してもいい」
真姫「海未のしたいこと、なんでもしていいから」
真姫「だから、私のことだけを考えて」
真姫「他の人のことなんて二度と口に出さないで」
海未「……そうですよね、私には真姫がいるんですから」
海未「他の人なんてどうでもいいことですよね」
海未「でも、殺してはあげませんよ」
真姫「……どうして?私のことが嫌いなの?」
海未「いいえ、大好きですよ」
海未「だから、絶対に私から離れさせてあげません」
海未「死んで遠くに行ってしまうなんて、絶対に許さない」
海未「あの世なんて言い訳は認めませんからね?」
真姫「ふふ、海未が寂しいのなら我慢してあげる」
真姫「その代わり、二度と他の人の話はしないでね?」
海未「はい、約束します」
真姫「ああ……これでまた一つ海未に縛られちゃった」
海未「全く、真姫は変態さんになってしまいましたね」
海未(私は勘違いをしていたのんですね)
真姫「これも全部、海未が悪いのよ」
真姫「海未のことが狂おしいほど愛おしいの」
海未(片方が求めるだけなんて、意味のないことなんです)
真姫「ねえ、海未、好き、大好き、愛してるの、これから先もずっと」
真姫「海未もずっと私のことを愛してくれる?」
海未(二人が求めあうからこそ、もっとお互いに惹かれ合う)
海未「はい、もちろんですよ」
海未「私もずっと真姫のことを愛すると誓います」
海未(そう)
海未「ですから、真姫」
海未「ずっと一緒にいましょう」
海未「そして、一緒に死にましょう」
海未(だから、今の私と真姫の関係こそが)
海未「永遠に……二人で愛し合いましょうね、真姫」
海未(本当の幸せなんですね)
END11 二人だけの楽園
>>341
っ1
真姫「自分の思い通りにいかなかったら暴力を振るって」
真姫「この私の指まで折って」
真姫「それで『愛してる』?」
真姫「『幸せ』?」
真姫「ふざけるんじゃないわよ」
真姫「私は……これが幸せなんて絶対に認めない!」
ガチャ
海未「いい子にしていましたか、真姫」
海未「指は痛くありませんか?きちんと処置をしたので大丈夫だとはーー」
真姫「海未」
海未「……なんでしょうか?」
真姫「私を解放しなさい」
海未「…………私の聞き間違えでしょうか?」
海未「今、解放してほしいと聞こえましたが」
海未「真姫は私のことが好きなんですから、そんなこと言うはずがありませんもんね」
真姫「いいえ、聞き間違えじゃないわ」
真姫「私はあなたから解放されたいのよ、海未」
海未「どうしてですか?」
海未「ここは誰の邪魔も入らない、私と真姫だけの幸せな世界なんですよ?」
海未「それを否定するなんて……どうしてしまったんですか?」
真姫「はぁ?幸せ?」
真姫「鎖に繋がれて、ビクビクしてるだけの生活が?」
真姫「冗談じゃないわよ!」
真姫「こんなのただの偽りじゃない!」
海未「はぁ、わけがわかりませんよ、真姫」
海未「真姫が好きだと告白し、私が受け入れた」
海未「そして今の状況があるんですよ?」
海未「これを幸せと言わず、なんだと言うのですか?」
真姫「幸せ、幸せ、幸せ」
真姫「ふふ、安さが爆発しすぎてるわ」
真姫「よく聞きなさい、海未」
真姫「幸せなんてものは軽々しく口に出していいものじゃないのよ」
真姫「それを得るために、皆は必死で努力して、足掻いて、それでも叶わずに落ちて行く」
真姫「幸せってものは、それだけ高価な代物なのよ」
真姫「そして、一人じゃ絶対に手に入れられない」
真姫「ねえ、わかる?」
真姫「あなたが得ているのは、ただの刹那的な満足感に過ぎないのよ」
真姫「それに私が告白したですって?」
真姫「私が告白したのは憧れちゃうようなかっこいい先輩」
真姫「今のあんたは、自分の居場所すら見失ったただの木偶の坊よ!」
真姫「さっさと元の海未に戻りなさい!」
海未「…………っ」
海未「……ふふ……あはははは!」
海未「最近おとなしくなってきたかと思えばこれですか」
海未「私がこんなに愛しているのに……大切にしてあげてるというのに……」
海未「どうしてわかってくれないんでしょうね?」
海未「……ああ、もしかして、愛が足りなかったのかもしれません」
海未「そうですよ、真姫を大切にするあまりに、愛が伝わってなかったのかもしれませんね」
海未「悪いことをしたら罰を与える」
海未「躾という行為も、愛が無ければできませんもんね」
真姫「そうやって思考停止するのも止めてもらえるかしら?」
真姫「なんでもかんでも自分のいいように解釈して、思い通りにいかなければ暴力を振るう」
真姫「子供じゃないのよ?いつまで甘えないで!」
海未「ふふ、威勢がいいですね、真姫は」
海未「でも、あんまり賢くないですよ?」
海未「そんな真姫のためにお勉強タイムです」
海未「お口の悪い子がどうなってしまうのか……教えてあげましょう」
真姫「へぇ、どうしてくれるのかしら?」
海未「右手の中指を折ります」
真姫「そんなことで、この私が降参すると思うの?」
海未「ええ、しますよ、こないだの人差し指の時はとても反省していたようですからね」
真姫「あの時は覚悟がなかっただけよ」
真姫「でもね……今の私は、絶対に譲らないわ!」
海未「……そろそろ静かにさせてあげますよ」
スッ
真姫「やれるものならやってみなさい」
真姫「そうやって、嫌なことから目を背けても、何も変わらない」
真姫「むしろ、背けた分だけどんどん酷くなっていく」
真姫「どうしてそれがわからないの?」
海未「黙りなさい」
ボキッ
真姫「っ~~~~~~~~!??!」
真姫「ぁ……っ……!」
海未「おやおや、悲鳴を我慢してしまったんですか」
海未「せっかく真姫の可愛い声が聞けると思ったのですがね」
海未「まあ、いいでしょう、これは真姫への愛の鞭なのですから」
海未「さあ、真姫、反省しましたか?」
真姫「…………するわけ、ないでしょ」
海未「……もう一本折られたいんですか?」
真姫「折りたいなら、折りなさいよ」
真姫「でも、指を何本折っても、私の心は折れないわ」
海未「……何故ですか?」
真姫「は?そんなの決まってるじゃない」
真姫「私が海未のことを好きだからよ!」
海未「……それなら、どうして反抗するんですか」
海未「このままいれば、私とずっと一緒なんですよ?」
真姫「何度も言わせないでくれる?」
真姫「私はこんなまやかしなんて欲しくないの」
真姫「偽りで塗りたくられた世界なんて、絶対に嫌なんだから!」
真姫「ねえ、海未、何を怖がってるの?」
真姫「それは私に話せないことなの?」
真姫「そんなに私は頼りない?そんなに私は信用できない?」
真姫「お願い……ちゃんと説明して」
真姫「心を閉ざされてたら、私には何もわからないの」
海未「………ぃ」
真姫「え?」
海未「うるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさい!!!」
海未「くだらない戯言はもう沢山です!」
海未「真姫は黙って私に従っていればいいんです!」
真姫「そんなことで得られる物に、何の価値もないわよ!」
海未「黙りなさい!真姫に何がわかるというのですか!」
真姫「何も解らないわよ!だから説明してほしいんじゃないの!」
真姫「いつまでも逃げてないでこっちに向き合いなさい!」
海未「黙れえええええええええええええ!!!!」
ボキベキッ
真姫「ああああああああああああああ!??!?!!!?!」
海未「はは、指、全部折れちゃいましたね」
海未「私に逆らうから、こうなるんですよ」
海未「これで理解できましたか、真姫?」
海未「今度こそ反省をーー」
真姫「するわけないでしょ!!!」
海未「っ!?」
真姫「残念だったわね、海未」
真姫「あなたが好きになった女の子は、こんなに強情なのよ」
真姫「自分の欲しい物のためなら、恋人でさえも傷つけるの」
真姫「わかる?私が欲しいのは、海未との幸せな日々」
真姫「そこに、今のあなたはいらないのよ!」
海未「やめて……やめてください……
」
真姫「甘えたこと言ってんじゃないわよ!」
真姫「あんただって本当は気づいてるんでしょ!?」
真姫「この先にはなんにもないってことが!」
真姫「だったらさっさと目を覚ましなさい!」
真姫「不安に押しつぶされてるんじゃないわよ!」
海未「あああああもうやめてください!!!」
海未「これ以上言ったら指を切り落としますよ!?」
真姫「なにそれ、脅しのつもり?」
真姫「あんまり見くびるんじゃないわよ!」
真姫「あなたが好きになったのはこんなところで屈するような、かよわい女の子だったの!?」
真姫「違うでしょ!?あなたが好きになったのはこの私、西木野真姫よ!」
真姫「自分の恋人を見失ってるんじゃないわよ!」
真姫「私がいるのはここよ!」
真姫「私のことを見なさい!!園田海未!!!」
海未「…………っ!!」
真姫「…………お願い、もっと私のことを信じて」
真姫「確かに、他の皆に比べたら頼りないかもしれないけど、私だって、海未の力になりたいの」
真姫「だって、私たち、恋人でしょ?」
真姫「だからお願い、不安なんかに負けないで」
真姫「私を……幸せにしてよ」
海未「ぅ……ぁ……」ポロポロ
真姫「……海未?」
海未「怖かった……んです……」
海未「真姫が、本当は私を好きじゃないんじゃないかって……」
海未「縛っておかない、私の側から離れていってしまうんじゃないかって……」
海未「それで、不安になって、私は……真姫を……」
海未「本当は、真姫を守らなくてはいけないはずだったのに……」
海未「ごめんなさい……ごめんなさい……」
真姫「ああもう!うじうじしないの!」
海未「真姫……」
真姫「今回のことは私の責任でもあるのよ」
真姫「海未が不安になってるのに、私は気づかなかったんだもの」
真姫「海未がこんな風になったのは半分は私のせいね」
海未「で、ですが!」
真姫「ですがもなにもないわよ!」
真姫「もし海未が申し訳ないと思うのなら、これからの態度で示しなさい」
真姫「…………私の恋人らしく、ちゃんと振る舞いなさいよ?」
海未「…………!」
海未「はい!」
真姫「……それじゃあ、その……」
海未「……?」
真姫「……き、キス……しなさいよ」
海未「……ふふっ」
真姫「な、なんで、笑うのよ!」
海未「申し訳ありません、真姫があまりにも可愛くて」
真姫「もう……あんまりからかわないで」
海未「ごめんなさい、真姫」
海未「さあ、目を閉じてください」
真姫「……ん」
海未(こうしてみると、さっきまで私と言い争っていた強気な女の子ではなく)
海未(ただの可愛い、私の恋人に見えます)
海未(ごめんなさい、真姫)
海未(軽々しく口に出していいものではないと言われましたけど、言わせてください)
海未(私は今、とても幸せです)
チュッ
海未「どうですか?真姫?」
真姫「……一度じゃわからないわ」
真姫「もう一度……して」
海未「ふふ、わかりました」
スッ
ヴィィィィィン
海未「!?」
真姫「!?」
海未「め、メール!?」カチッ
From:高坂 穂乃果
Subject:おーい、真姫ちゃん!
本文
ずっと学校休んでるけど大丈夫?
海未「…………はぁ、びっくりさせないでください」
真姫「誰から?」
海未「穂乃果からですよ」
海未「真姫が学校にこないから、心配なようです」
真姫「……一週間近く学校に行ってないものね」
海未「……ごめんなさい」
真姫「もういいのよ、それは」
真姫「それにしても、皆に迷惑かけちゃったわね」
真姫「一度……皆にちゃんと謝らないと」
海未「そうですね……私も一緒に謝ります」
海未「怒られるとは思いますが、皆、絶対に許してくれます」
真姫「…………ありがとう」
真姫「それじゃあ、明日の朝に、皆に部室に集まるようにメールしてもらえるかしら?」
真姫「誰かのせいで、メールがうてなくなっちゃってるんだから」
海未「……申し訳ありません」
真姫「ふふ、だから付きっきりで看病してね?」
真姫「お昼ご飯も、あーんして食べさせるのよ?」
海未「そ、その時は人目につかない所に……」
真姫「だーめ、海未が私の物だって、皆に教えてあげなくちゃいけないんだから」
真姫「今度は私が縛ってあげるんだから、覚悟しなさいよ?」
ーーーー部室前
真姫「皆、もう来てるかしら」
海未「ええ、時間ちょうどですしね」
真姫「はぁ……なんだか久しぶりに感じるわね」
海未「そうですね、あのドタバタ劇があったのが、とても昔のように思えます」
真姫「……それも、今日で決着がつくわ」
ガチャ
真姫「皆、おはよう」
海未「おはようございます」
穂乃果「あー!やっときたー!」
希「皆待ちくたびれとるよ」
絵里「全く……いなくなったと思ったら、いきなり皆を呼びだして、何があったの?」
真姫「えっと……それは……」
海未(真姫、頑張ってください)
真姫「皆!ごめんなさい!」
花陽「ま、真姫ちゃん!?」
にこ「ちょっと、いきなりどうしたののよ!?」
真姫「私、海未のことが好きだったの!」
真姫「でも、告白する勇気が持てなくて、皆に変な薬飲ませちゃって」
真姫「皆をあんな風にしちゃったの」
真姫「簡単には許せないと思う」
真姫「だから、皆が許してくれるまで、何年でもかけて償うわ」
真姫「本当に……ごめんなさい」
「「「「「…………」」」」」
穂乃果「ふふ、真姫ちゃんは心配症だね」
真姫「え?」
凛「真姫ちゃんが真剣な顔して謝るから、凛はもっと凄い内容を聞かされるかと思ったにゃ」
花陽「わ、私も……もっと凄い話を聞かされるのかと」
にこ「はぁ、身構えて損したわ」
真姫「ま、待って!私は皆に酷いことをしたのよ!?」
真姫「なんでそんなに簡単に許せるの!?」
希「真姫ちゃん、少し落ち着いて」
希「真姫ちゃんだって悩んだ末での行動だったんでしょ?」
希「しかも、ウチ達にはそんなに害はなかったしね」
絵里「そうね、私たちには、いい体験になったんじゃないかしら」
真姫「皆……」
海未(……私たちは、とてもいい仲間を持ちましたね、真姫)
真姫「ありがとう」グスッ
真姫「私、皆に嫌われるものってばかり思ってた」
穂乃果「あはは、そんなことないよ」
穂乃果「だって、私たちは真姫ちゃんに感謝してるんだもん」
真姫「……感謝?どうして?」
穂乃果「それはね……」
穂乃果「海未ちゃんをここまで連れてきてくれたから」
真姫「えっ?」
ガタッ
グイッ
真姫「あぐっ!?」
海未「真姫!?」
ガシッ
バタン
海未「くっ!離してください!」
グイッ
真姫「痛い!」
ことり「ねえねえ、真姫ちゃん、この手どうしたの?」
ことり「もしかして海未ちゃんにやってもらったの?羨ましいなぁ」
ことり「ことりも海未ちゃんに傷つけられたいのに、なんで真姫ちゃんばっかり愛されるんだろうね」
ことり「ことりも海未ちゃんに監禁してもらいたいなぁ」
穂乃果「あはははははははは!ありがとう真姫ちゃん!」
穂乃果「真姫ちゃんのおかげで簡単に海未ちゃんが捕まえられたよ!」
真姫「な、なんで……!?『Blue Myth』の効果はとっくにきれてるはずよ!?それなのにどうして!?」
海未「そ、そうですよ!一日なんてとっくに経ってるはずです!」
穂乃果「あれれ~?二人とも解らないんだ~?」
穂乃果「それとも現実から目を背けちゃってる?」
穂乃果「あの薬の効果、思い出してごらんよ」
真姫「…………まさか!?」
穂乃果「あ、真姫ちゃん気がついた?」
真姫「で、でも、そんな……海未に近づいていないのに、どうやって愛が大きくなるの!?」
穂乃果「はぁ……あのさ、真姫ちゃん」
穂乃果「海未ちゃんにあんな風に逃げられたら、想いが募らないわけないじゃん」
穂乃果「つまり、逃げた時点で、こうなることは決まってたんだよ」
真姫「そ、そんな……」
真姫「嫌よ!こんな終わりは嫌よ!!」
真姫「やっと海未が正気に戻ったのよ!?」
真姫「これから海未と幸せな生活が始まる所だったのよ!?」
真姫「それなのに……こんな」
真姫「こんな仕打ち……あんまりじゃない!」
海未「やめてください!こんなことをしても、幸せにはなれません!!」
穂乃果「なれるよ、少なくとも私たちはね」
海未「そんなもの……まやかしではないですか!」
穂乃果「まやかしじゃないよ、だって、それは現実なんだもん」
穂乃果「幸せかどうかなんて、その人の感じ方次第なんだから」
海未「そんな……」
海未(真姫が望む幸せ)
穂乃果「だからね、海未ちゃん、一緒に幸せになろう?」
海未(それは、私と過ごす日常)
穂乃果「大丈夫、仲間外れはいないから」
海未(でも、その日常は壊れてしまった)
穂乃果「ちゃんと真姫ちゃんも仲間にいれてあげる」
海未(皆はもう元には戻らないだろう)
穂乃果「ご飯だって、お風呂だって、着替えだって、全部私たちがやってあげる」
海未(幸せを目の前でもぎ取られた真姫は、どれだけ悲しいんでしょうか)
穂乃果「海未ちゃんは、ただいてくれるだけでいいんだよ」
海未(そして、それを見ていることしかできない私は……)
穂乃果「だって、皆、海未ちゃんのことが好きなんだもん」
海未(こんな終わり方が現実だというのなら)
穂乃果「それに海未ちゃんも皆のことが大好きだよね?」
海未(皆と同様に、この世界も狂ってしまっているんだ)
穂乃果「ふふ、それなら、何も問題ないよね」
海未(それなら、いっそ私も)
穂乃果「私たちは……ずっと一緒だよ、海未ちゃん」
海未(おかしくなってしまえばいいのに)
END12 ずっとみんなで
本当に終わり、読んでくれてどもでした
このSSまとめへのコメント
おもしろかった
救いはないんですか!?
True END期待してたのに…
まさか最後まで鬱えんどとは、
あっちゃー·····。
でも真姫かっこよかった。
にこにーのが一番happyとは