男「…へ?」 女「だから!」(357)
~高校・校門~
男「お、友。おはよー」
友「男か。おはよーさん。今日もだりーな…」
男「五月病か?」
友「そんなんじゃねえよ。俺たちまたおんなじクラスだし、なんかこう…新しい刺激がほしいって思わないか?」
男「ギャルに言ってやろ。友が飽きたって言ってるって」
友「言うな!飽きてねえし!!てか、そもそも付き合ってねーし!!」
男「はいはい。言わねえよ。早く教室に行こうぜ」
友「その前に連れションしようぜ」
男「おう」
・
・
・
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1367506141
~教室~
ガラララ
男「おはよー」
友「おはよーさん」
オハヨー オハヨーサン
友「戸、閉めといて」
男「おう」
ガラララ
「っ!?」ムギュッ
男「あ!ご、ごめん。急に入ってくるから…戸で挟んじまったけど大丈夫か?」
女「…」ジロッ
男「うっ…」タジッ…
女 スタスタスタ…
友「…怖かったな」
男「ああ。ちょっとビビッた…女さんって美人だけど眼力があるな…」
友「え?男ってああいうのがタイプなん?」
男「え?女さんってきれいな顔立ちしてるだろ?」
友「いや、そうだけど…無愛想だし…それにほら…噂があるだろ?」
男「噂?」
友「知らないのか?ヤリマンビッチとかなんとか…」
男「そんなの、ただの噂だろ?」
友「そりゃそうだけど…」
ダンッ!
友「はうっ!つま先っ!つま先がぁあああ!!」
女 ジロッ
男「あ、ちょっと待って」
スタスタスタ ガラララ ピシャッ
男「…行っちまった…」
友「ほぁ~、いってぇ…女さんは?」
男「教室からでてった」
友「…なあ、男」
男「ん?」
友「今のを見ても女さんがいいのか?」
男「今のは友が原因だろ?女さんに聞こえるように噂のこと言うから」
友「俺のせいかよ!けどさ…あんなに気が強くて乱暴で、かわいげの無い女さんのどこがいいんだ?」
男「え?かわいいだろ?」
友「え?」
男「え?」
男・友「「…」」
友「…男、お前さぁ…」
男「な、なんだよ…」
友「保健室に行って熱計って来い。な?」
男「なんでだよ!」
~女子トイレ~
ジャージャバジャバ…
女「…はぁ…水が冷たい…」
女(あの噂、いつまで経っても消えないなぁ…否定するほど広がっていっちゃったからなぁ…)
女「…まあいいけどね」
女(おかげで面倒なことに巻き込まれなくてすんでるし…みんなも腫れ物に触るみたいに扱ってくれるし…でも…)
女「寂しいなぁ…」
今回は割と普通のスレタイだな
~~~~~~~~~~
男「あ、ちょっと待てって!」
~~~~~~~~~~
女「…待ったほうが良かったかなぁ…」
女(でもどうせ噂のことをいろいろ言われるんだろうなぁ…それでお手洗いに逃げてきたんだけど…)
女「…教室にもどろ。そろそろ授業だし」
バタン
>>8 やっぱりこの手のやつほうが書きやすいので
~昼休み・教室~
友「おーい、弁当食おうぜ」
ギャル「くおーぜー」
男「あ、悪い。売店行ってくるから先に食っててくれ」
友「なんだ、今日は弁当無しか?」
男「いや、弁当はあるけど…ちょっとな?」
友「ふーん…まあいいや。先に食ってるぞ」
男「ああ」
・
・
・
女 モグモグ…
男「女さん?」
女 ジロッ
男「いや、そんなに睨まなくても…」
女「…なにか用?」
男「うん、えっと…」ゴソゴソ
コトン
女「?」
男「今朝のお詫び。ほら、引き戸で挟んじゃっただろ?痛かったんじゃないか?」
女「…ああ、あれ。気にしてないし」
男「まあまあ。せっかく買って来たんだし。あ、気に入らないんなら捨ててもいいから」
女「…」
男「…じゃあな」ノシ
・
・
・
友「…なるほど。ご機嫌とりか。」
男「…その言い方はちょっと語弊があるぞ?」
ギャル「じゃあ…ミツギモノ?」
男「余計酷くなってんぞ?話すきっかけのつもりだったんだけど…空振りみたいだな」
友「だな。とりあえず弁当食ったら?元気が出るぞ?」
男「そうだな…え?もうこんな時間なのか?急いで食わなきゃ!!」ガツガツガツ…
・
・
・
女(男くん…律儀な人だったんだな)
女(コーヒー牛乳か…学校で誰かに奢ってもらうのって…初めてだな…)
女「…ふふっ」
プスッ チューチュー…
男「あ」
男(飲んでる…よかった)
友「どうした?」
男「ん?いや、なんでもない」ニヤニヤ
友「何にやけてんだよ…気持ちわりいな」
男「ほっとけ!」
~放課後~
男「雲が厚くなってきたな…今日は早く家に帰って…」
友「よう。今日は部活休みだしゲーセン行こうぜ」
ギャル「いこーぜ」
男「あ、悪い。今日は早く家に帰らないと」
友「ん?どうした?」
男「いや、雨が降りそうだから早く家に帰って洗濯物とりこまないとな」
ギャル「あ、ホントだ。大分暗くなってきたねぇ」
男「だろ?」
友「そっか。しゃあねえな。じゃあ途中までな」
男「悪いな」
友「じゃあ先にトイレ行っとくわ」
男「ん」
友 ガラララ
男「…あいつ、よく金が続くなぁ…」
女「…バイバイ」ボソッ
男「おう、またな…って…え!?」
女 スタスタスタ…
男「…今、バイバイって言ったよな?」
~男の家~
バサッ
男「よし。洗濯物取り込み終了っと。次は…買い物か」
ポツッ ポツッ
男「お、雨だ。何とか間に合ったな…けど、本降りになりそうだな。買い物は合羽着ていくか」
・
・
・
~スーパー~
男「さ~て、何を買えって?」カサカサ
男「…まずはキャベツだな。ん?」
女 ジー
男(女さんだ…声掛けるか)
男「よっ」
女 ビクッ
男「…そんなにビックリしなくても…」
女「男…くん?」
女(ビックリした…誰かに話しかけられるなんて思ってなかったから…)
男「どうした?」
女「な、なんでもない」
男「そっか。女さんもキャベツ買う?」
女「う、うん」
男「ん。ほら」ヒョイ
女「…あ。これじゃなくて…」
ゴソゴソ
女「…うん。こっちにする」
男「え?なんで?」
女「あれもいいんだけど、こっちのほうが巻きが固くて重たいから」
男「そうなん?」
女「うん。キャベツとか白菜とかはね、できるだけ巻きが固くて重いほうがいいんだよ?」
男「ふーん。じゃあ俺は…」
女「…あ、これにしたら?」ヒョイ
男「どれどれ?…あ、ホントだ。固くて重いな」
女「ね?」ニコッ
男(うわあ!笑顔がとんでもなくかわいいぞ!!)
女「ん?どうしたの?」
男「あ、いや…」
男(見惚れてたなんて言えない…)
男「女さんの笑顔って見たことなかったからさ」
女「あ…」
女(そっか…そうだよね…わたしは目立たないように大人しくしてなきゃ…)
男「学校でもさ、もっと笑ったらいいのに」
女「…え?」
女(今のって…どういう意味なんだろ…)ジー…
男「ん?どうした?」
女「え?あ、べ、別に?」
男「ふーん…あ、そうだ!よかったら一緒に買い物しないか?女さん、いろいろ小技知ってそうだし」
女「小技って…」
男「あ、アルト○イエルン…っと」ヒョイ
女「ちょっと待って。こっちにしたら?」
男「え?なんで?」
女「ほら、賞味期限見て?こっちのほうが長いでしょ?」
男「あ、ホントだ」
女「賞味期限の長いのはね、後ろのほうとかに置いてあるの」
男「またひとつ賢くなったよ。ありがとな!」ニコッ
女(あ…いい表情してる…)
男「次は…ん?どうした?」
ドキッ
女「ん?…ううん?なんでもないよ?」
男「ホントか?」
女「ホントホント」
男「うーん、イマイチ釈然としないんだけど」
女「なんでもないって。あ、鮮魚コーナーに行かなきゃ」
男「あ、うちもだ。女さんはなに買うんだ?」
女「八宝菜にするつもりだから…イカと剥き海老だね。男くんは?」
男「えーっと…“塩サバ”って書いてある。女さん選んでくれる?」
女「ふふふ。男くんちはサバの塩焼きだね?じゃあ…これなんかどう?」
・
・
・
~帰り道~
ザー…
男「すげえ雨だな…」
女「…ごめんね?」
男「いやいや。これぐらいどうってこと無いって」
女「でも…うちの荷物まで持ってもらって…なんだか悪いよ」
男「そんなの気にしなくていいよ。女さん、傘しか持ってないし」
男「それにほら、今日はいろいろ教えてくれただろ?その恩返しだよ」
男「それに傘と荷物持って歩くの大変だしさ。俺は自転車だから荷物が1個増えたってどうってことないし」
女「でも…濡れちゃうよ?」
男「俺合羽着てるから大丈夫だし。それより次の角はどっち?」
女「あ、そこ右」
・
・
・
~女の家の前~
男「…ここでいいのか?」
女「うん。ありがとね」
男「どういたしまして。あ、玄関まで持っていくよ」
女「あ、カーポートまででいいよ」
男「そうか?」
女「うん。勝手口に近いし」
・
・
・
男「はい。荷物に掛けてた雨よけのビニールはうちで処分しとくから。にしても…思ったより近いんだな」
女「わたしの家?」
男「そう。隣の校区だって言ってたけど、俺んちあの道の向こう側だからさ」
女「そうなんだ。そう言われてみると結構近いんだね」
男「通学路は違うけどな」
女「高校、あの道沿いだもんね」
男「…あ、そうだ!メアド交換しない?」
女「え?」
男「赤外線できる?」
女「う、うん…」Pi Pi Pi…
男「送るよ?」
女「…受け取ったよ?」
男「じゃあ、そこにTEL番をメールしてよ。それで登録するからさ」
女「うん」
男「じゃあ…ほら、早く入らないと風邪ひくよ?」
女「うん…じゃあ…」
男「メール、してくれよ?」
女「わかったってば」
男「ははは。じゃあな」ノシ
女「あ、バイバイ」ノシ
~男の家~
男「うー、寒。早く体拭かないと風邪ひきそうだな…」
フキフキ…
男「…ふぅ。さて、買って来たもん冷蔵庫に入れて…」
ピロリロ ピロリロ♪
男「あ、メール」Pi
送信者:xxx@xxx.xx.xx
件名:今日はありがとう
本文:助かりました(^o^)丿
男くんって優しいんだね(*^。^*)
これからもよろしくね(^_-)-☆
女より xxx-xxxx-xxxx
男「ははっ。返信しなきゃな」Pi Pi Pi…
~女の部屋・ベッドの上~
女(送っちゃった…)
女(男くん…どう思っただろ…もっとオンナノコらしい文面にしたらよかったかな…)
女「あーもう!送っちゃったんだから諦めろぉ!!」ジタバタ
ピロリン♪
女「…メール?返信!?」ガバッ
送信者:男
件名:Re:今日はありがとう
本文:いえいえ。どういたしまして。
今日は女さんと話が出来て楽しかったよ♪
じゃあ、また明日。
女「…“楽しかった”か…」
女「ふふふ…」
女(なんだろう…ドキドキする…顔も火照ってるみたい…風邪ひいたかな?)
女「…ちょっと熱測ってこよう」
~翌日・学校~
男「ふぁあああ…」
女「おはよう」
男「ん?あ、おはよ」
女「うん…」トテトテ
男「あ、ちょっと待って」
女「…学校ではあんまり…ね?」
男「え?…あ」
ヒソヒソ…ヒソヒソ…
男「…俺は気にしないよ」
女「わたしが気にするから…」
男「…わかったよ…」
女 トテトテトテ…
男(気にしすぎだろ、女さん…)
友「おはよーさん!」パシッ!
男「ってえ…朝っぱらからテンション高いな」
友「見たぞ見たぞ?女さんと話してたじゃん?」
男「あ、ああ…挨拶だけな」
友「挨拶だけ?他には?」
男「他にって?」
友「いつヤるか?」
男「今でしょ!って、なんでだよ!!」
友「そうムキになるなって。冗談だろ?」
男「シャレにならないんだよ!」
友「悪かったって。落ち着けよ」
男「ったく…」
~二日後・スーパー~
ガサガサ
女「エコバック重いなぁ…」
男「女さん?」
女「え?…あ」
男「やっぱり女さんだ。今日も買い物?」
女「うん。男くんも?」
男「ああ。母さん最近残業ばっかでさ」
女「そうなんだ」
男「女さんも?」
女「うん。うちも共働きでお母さん仕事で帰ってくるの遅いし。だから今はわたしが晩御飯作ってるの」
男「そっか。毎日大変だな」
女「もう慣れたよ。それに男くんも大変じゃない?」
男「俺は買い物だけだからそうでもないよ」
女「そっか」
男「前にさ、母さんに楽してもらおうと思って晩飯作ったことあるんだけど…」
男「生焼けだわ塩っ辛いわでさ、はっきり言って生ゴミだったわ」
女「あははは。生ゴミって…相当ひどかったんだね」
男(あ、こんな明るい表情もするんだ…)
女「…どうしたの?」
男「あ、いや…そ、それ、重そうだな!持とうか?」
女「え?で、でも…」
男「今日も自転車だし。貸して」グイッ
女「あ…」
ガサゴゾ
男「…これでよし。じゃあ、行こうぜ」
女「う、うん」
・
・
・
男「うーん、俺は目玉焼きには醤油だな」
女「あ、わたしもそうだよ!お父さんと兄ちゃんはマヨネーズもかけないとダメだって言うんだけどね」
男「マヨネーズか…今度やってみよう。女さんお兄さんがいたんだ」
女「うん。今は就職して一人暮らししてるの。男くんは?兄弟とかいるの?」
男「いや、俺は一人っ子なんだ」
女「そうなんだ」
男「兄弟って、いたほうが楽しいんだろうな」
女「そうだね。孤独ってことはなかったかなぁ」
男「そっか。俺も兄弟がほしかったなぁ」
女「ご両親はなんて言ってるの?もう子供はいらないって?」
男「いや…母さん、病気になったから、もう子供はできないんだって」
女「あ…」
女(どうしよう…立ち入ったこと聞いちゃった…)
女「…ごめんなさい。余計なこと聞いちゃった…」
男「謝らなくてもいいって。俺が勝手に言ったんだから。な?」
女「う、うん…」
女・男「「…」」
男(なんか気まずくなっちまった…まずったな…)
女(と、とにかく明るい話題に変えなきゃ…えっと…えっと…)
男「と、ところでさ!スクランブルエッグにはマヨネーズだと思うんだけど、女さんは?」
女「そ、そうそう!みんなケチャップだって言うけど、マヨネーズのほうがおいしいよね!!」
男「だよな!」
男(女さん、結構好みが似てるよな…そう言えば晩御飯作ってるって言ってたけど…)
女(男くん…ほとんど話したことなかったけど…結構話が合うんだ。楽しい…)
男「…食べてみたいな」ボソッ
女「なあに?」
男「あ、いや…女さんの料理、食べてみたいなーって…な?」
ドキッ
女「…え?」
女(な、なに?今の…告白?)
男「好みが似てるからさ、きっとうまいんだろうなーって思ってさ」
女 ドキドキ…//
男「そのうちごちそうしてよ。女さんの料理」
女「…え?」
男「女さん、家で晩御飯作ったりしてて忙しいだろうから、何かのついででいいし」
女(なんだ…告白じゃないのか…)
女「…気が向いたらね」
男「おう。気長に待ってるよ」
女「…ふふふ」
男(やっぱ笑うとかわいい!)
~女の家の前~
男「はいこれ。勝手口まで持っていこうか?」
女「ありがと。でも大丈夫だよ」
男「そうか?結構重いぞ?」
女「大丈夫」グイッ
女「ほら、ね?」ヨロッ
男(ふらついてんじゃん…)
女「それじゃ…またね」
男「ああ、またな」
・
・
・
キコキコ…
男(女さん、話してみると結構楽しいな…こんなに長い時間オンナノコと二人っきりで話したのって…小学校以来じゃね?)
男(それになんかいい匂いしてたし…)
男(…やべっ!なんか漲ってきた!!)
男「ず、ズボンが突っ張って…漕ぎにくい…」キイコキイコ…
~女の家~
ザクッ ザクッ トントントン…
女(男くん…やっぱり話してると楽しい…話も合うし…)
女(話してると時間がたつのが早いなぁ…いつもは結構長い帰り道なのに…)
女(男くんと話してるとあっという間に家だもん…)
女(…なんだか男くんのことばっかり考えてるなあ…なんか匂いな…)クンクン
モクモク…
女「…あ!魚焦げてる!!」アタフタ
~数日後・学校~
男「上履きに履き替えて…」
女「…おはよう」
男「あ、女さん。おはよー」
トテトテトテ…
男(女さん、やっぱり学校では挨拶だけだな…)
友「よ!おはよーさん!!」
男「あ、友。おはよー」
友「今日も女さんと挨拶してたな」
男「…挨拶ぐらい普通じゃね?」
友「いやいや。ほかの女子ならともかく、あの女さんだぞ?」
男「そうか?」
男(友は普段の女さんを知らないからしょうがないか…)
友「…反応薄くね?女さんの噂、調べてきたってのに」
男「噂?」
友「ああ、女さん、中学の時にDQN達をひきつれて校門でクラスメイトに睨みをきかせてたんだってさ」
男「それだけか?」
友「いや、なんでもその中の一人と親しげに話をしてたらしい。それできっと深い仲なんじゃないかってな?」
男「ふーん…」
友「それからもそのDQNの一人と二人で歩いてるとこ目撃されたり、他のDQN達と家の前で話したりしててさ」
友「それでそのDQN達と仲間なんだって噂が立ったらしいんだ」
男「けど、そのDQN達とは…」
友「そのDQN達を家の中に入れたりしてるとこを見たって奴がいてさ」
男「だからって…」
友「…まあ、どんな関係か知らないけど、DQNを家の中に入れるようなオンナだってことは間違いないらしい」
友「だから女さんと同じ中学だったやつは、女さんに近づかないんだと。機嫌を損ねてDQNに何されるか分からないからってな」
男「…それって女さんのお兄さんじゃね?」
友「え?」
男「女さん、お兄さんがいるって言ってたし…」
友「でもDQNだぜ?」
男「女さんの雰囲気からは想像はできないけどな」
友「そうか?」
男「お前、女さんに偏見持ってないか?」
友「そうじゃねえけど…なんにせよ、女さんと仲良くなりたいんだったら気をつけたほうがいいぞ?お前に何かあったら俺も辛いしな」
男(友は友なりに俺のことを心配してくれてるんだな…とりあえず礼は言っとかないと)
男「…友、ありがとな」
友「礼なんかいらねーって」
男「まあ、俺なりに考えてみるよ。噂のことも含めてさ」
友「ああ、用心するに越したことはないからな」
男「あ、それとさ」
友「なんだ?」
男「女さんにお兄さんがいるって言うの、黙っててくれないか?」
友「なんで?」
男「女さん、お兄さんがいるって言うの、誰にも言ってないだろ?」
友「ああ。俺も初めて聞いたからな」
男「ひょっとしたら言いたくないのかもしれないしな」
友「DQNだからか?」
男「理由は分からないけど…とりあえず黙ってるほうがいいような気がするんだ」
友「まあ、うん。わかった」
男「悪いな、友」
~数日後・スーパー~
男「えーっと大根は…と」キョロキョロ
女「男くん♪」
男「あ、女さん」
女「今日は早いね」
男「ああ。今日は着替えてすぐに来たからな」
女「そうなんだ。で、今日は何を買うの?」
男「今日は…卵とか糸コンニャクとかちくわとか…」
女「わかった!おでんだね!?でもちょっと季節はずれじゃない?」
男「そうか?夜はまだひんやりしてるし、おでんもいいんじゃないか?」
女「そういえばそうかもね。味のしみたゆで卵とかいいよね?」
男「そう!おでんの卵ってうまいよなぁ!!」
女「そうだね~。他には厚揚げとか大根とかウィンナーとか」
男「厚揚げと大根は同意だけど、ウィンナー?牛筋じゃなくて?」
女「そうだよ?変?」
男「いや、うちはウィンナーじゃなくて牛筋だからさ」
女「うちは牛筋とウィンナー両方入れるよ?」
男「そうなんだ…じゃあ、うちも試してみるか…」
女「やってみて?きっとおいしいよ?」
男「楽しみだな。それで、女さんちは?」
女「今日はね…コロッケにしようかな?」
男「コロッケかあ。そっちもうまそうだな。って言うか、大変じゃないのか?」
女「ううん。コロッケぐらい簡単だよ?」クスッ
・
・
・
男母「…最近やけに張り切って買い物に行くと思ったら…」
女・男「「-----。----」」
男母「おーおー。青春しちゃってるよ」
男母「にしても…微妙な距離だね…二人とも30cmぐらいから近付かないし」
男母「初々しいなあ。それにしてもあの子…」
女「------?」ニコッ
男母「…かなーりかわいいじゃない?」ニヤニヤ
~男の家~
ガ ガチャ
男「ただいまーっと…」
トタトタトタ
男「買ってきたものを冷蔵庫に入れて…」
ピーッ ピーッ
男「わかったわかった。今閉めるからピーピー鳴くなって」パタン
男「…これでよし」
男母「ただいまー」
男「お?早いんじゃね?」
男母「今日は早く帰れるって言ったでしょ?」
男「いや、そうだけどさ…」
男母「買い物もして帰るよって言ったのにさあ、男がするって聞かないから…」
男「だ、だって母さん、仕事で疲れてるだろ?だから…」
男母「うん。それはありがたいけどさあ…他にも理由があるでしょ?うりうり」グリグリ
男「ちょっ!痛いって!!理由なんか…」
男母「どこであんなかわいい子捕まえたの?このこのぉ♪」
男「…へ?」
男母「なに仲良く買い物しちゃってんの?ってか、何いい雰囲気出しちゃってんの?」
男 アングリ
男母「びっくりしたよ~?たまたまスーパー覗いたらさ、男とオンナノコが並んで歩いてんだもん」
男母「声かけようかと思ったんだけど、すごく楽しそうでさあ。あたしお邪魔虫っぽいから気を遣っちゃったよぉ」
男母「しかも相手は母さんが見てもかわいい!ときたもんだ!!」
男「ちょっ!…顔も見た…のか?」
男母「はいな!この円らな瞳でばっちりと!!」
男母「ねえねえ!いつ家に連れてくんの!?」ワクワク
男「ばっ!…あのなあ…」
男母「…はっ!まさか…もう連れ込んでヤることヤっちゃった後とか!?」
男「あほか!んなことするわけ無いだろーが!!」
男母「なんでよ。母さん、あんたの年にはもうあんたにお乳あげてたんだよ?」
男「そういう生々しい話は止めてくれよ…正直萎えるわ…」
男母「あら?じゃあ母さんに萌えてたの?」
男「あのなぁ…いくら見た目が若いからって、あなたは俺の母親。それ以上でもそれ以下でもない!」
男母「ん、わかった。…で?どうして?」
男「…女さんは男と付き合った経験が豊富だって噂があってさ…」
男母「ふむふむ。ビッチだって噂があって?」
男「人がせっかくオブラートに包んだのに超高速で剥がさないで!!」
男母「いいからいいから。それで?」
男「ったく…だからってわけじゃないけど…オンナノコと付き合ったことが無い俺なんかじゃ太刀打ちできないって…」
男「だから…もし今以上に踏み込もうとしても…軽くあしらわれるような気がして…」
男母「…あんた、ドーテーこじらせすぎだよぉ」
男「母さんちょっとはオブラートに包んでくれよ!」
男母「…まあ、噂は噂じゃない?ホントはちがうってこと、よくあることだと思うよ?」
男「ん?どういうこと?」
男母「母さんが思うに、あの子、まだ処女だよ?」
男「…へ?」
男母「母さんも覚えがあるなぁ。ホントはもっと近づきたいのに照れくさいっていうか恥ずかしいて言うか、とにかくそんな感じでさぁ」
男母「あの子、男に触ったことないでしょ?」
男「あ、ああ…」
男母「今のあの子、気になる人に近づきたいのに近づけない…そんな気持ちなんだと思うよ?」
男「そ、そうなの…か?」
男母「そう。だからさ、思い切ってデートに誘ってみたら?」
男「で、デートぉ!?」
男母「そんなに気取らなくってもいいんだよ。映画に誘ってみるとか、家で一緒に勉強するとか…あ、いきなり家はハードルが高いかもね」
男「ちょ!母さん!!勝手に話を進めるなよ!!」
男母「…男、あんたさあ…今のままでいいの?」ズイ
男「顔近すぎ!そ、そりゃあ…付き合えたらいいなぁとは思うけどさ…」
男母「だったら!デートに誘ってみなよ。あの子、待ってるかもしれないよ?男の誘いをさぁ」
男「そ、そんなことして断られたらどうするんだよ!」
男母「断られたらそれだけのお付き合いだってことだよ。ま、断られることはないと思うけどねぇ~」ニヤニヤ
男母「それにさ、断られたってあんた、また今まで通り一人になるだけでしょ?誘っちゃえ誘っちゃえ♪」
男「け、けど…」
ダンッ!
男母「いつまでもウジウジしてんじゃねえ!オトコだったらデートに誘ってみろ!!」
男「は、はい!」
男母「それでいいのよ♪」ニッコリ
~女の部屋~
ゴロゴロ…
女「…男くん、今頃なにしてるのかなぁ…」
パカッ
女(メールしたら迷惑かなぁ…)
女「はぁ…」
女(なんでだろ…男くんのことが気になる…)
女「久しぶりに人と話ができたからかなぁ…」
ピロリン♪
ガバッ!
女「…男くんからだ!」
送信者:男
件名:美味かったよ♪
本文:おでんにウィンナーって合うな!
母さんがうちの定番にするってさ!!
女「…ふふふ。そっか…ウィンナー、気に入ってくれたんだ…」
女「なんか…嬉しい…メールしようかなって思ってたら男くんから来るなんて…」
女「…あ、返信しなきゃ」Pi Pi Pi…
~学校~
ガラガラ
女「…」キョロキョロ
女(男くん、まだ来てないのかなぁ…)
ドサッ
女 キョロキョロ
女「…はぁ」
ガラララ
男「おはよー」
女「!」
友「あ、男。お前数学得意だったよな?」
男「ああ」
ギャル「あのさ…お願いがあるんだけど…」
男「お願い?」
ギャル「えへへ…課題するの忘れちゃってさ…ちょっとノート貸して欲しいんだけど…」
男「いいよ。ちょっと待って…はい、これ」
ギャル「ありがとー!」
男「それだけ?」
ギャル「しょうがないなぁ…パンチラ1回でいい?見せパンだけど」
男「…へ?」
ギャル「はい!」ピラッ
友「ちょっ!おまっ!!」アタフタ
男「おお!ありがとうございました!!」
女(何話してるんだろ…あんなに楽しそうに…あ、今スカート捲ったよね!?)
女(男くん…どう見ても喜んでるよね?まさか…)
男「はあ。朝から眼福であった…ん?」
女 イライラ…
男「…なんか女さんの機嫌が悪いみたいにみえる…かといって話しかけるのは嫌がられるし…メールするか」Pi Pi Pi…
ピロリン♪
女「あ、メール…男くん!?」
送信者:男
件名:どうした?
本文:なんか機嫌が悪いみたいに見えるけど?
体調が悪いとか?
そういう時は無理しないで休めばいいからさ。
もしダメそうなら保健室に行こう?
女「…」
女(そんなにすごい顔してるのかな…手鏡で…)パカッ
女(…口がへの字になってる…直さなきゃ)クイッ クイッ
男(女さん、鏡見ながら顔を指で弄って…なにやってんだ?マッサージか?)
男 ジー
女(…あ!男くんが見てる!!…もう!)ポチポチ…
ピロリロ ピロリロ♪
男「お、メール」Pi
送信者:女
件名:Re:どうした?
本文:ギャルさんのスカートの中見てたでしょ!o(`д´)o
す け べ!
男「!?」バッ!
女 ジロッ
男(やっべ!見られてた!?弁解しとかないと…)アタフタ
女(男くんアタフタしてる…べーだ!ふふっ)
~スーパーの帰り道~
男「…なあ」
女「…」ツーン
男「いつまでも怒ってないでさあ…」
女「怒ってません」
男「怒ってるじゃん…」
女「…ねえ」
男「なに?」
女「男くんってその…ギャルさんと仲がいいの?」
男「へ?あ、いや。普通だと思うけど?」
女「普通って?」
男「ちょっと話したりとか、ノートの貸し借りとか、それだけ」
女「それだけ?」
男「うん」
女「ふーん…その割には仲良さそうだったけど?」
男「ギャルは友と同じ中学なんだ。それで友と一緒にいるとギャルもついてきてさ、一緒に遊んだりしてたんだ」
女「そうなの?」
男「ああ。ちなみにあいつら結構仲いいんだけどさ、付き合ってはいないんだ」
女「へえ」
男「ギャルがどう思ってるかは知らないけど…友はさ、悪い気はして無いんだけど今一歩踏み出せないみたいなんだ」
女「どうして?」
男「さあ?友に聞いても言わないし、俺もあんまり深く突っ込んだことないから」
女「そっか…プライベートなことだもんね」
男「うん」
女「でも…そっか…ギャルさんは友くんと…」ホッ
男「ん?どうした?」
女「え?…ううん?なんでもないよ?」
女(…って、何でほっとしてるの!?)
男「着いたよ」
女「え?」
男「ほら、荷物」
女「あ、ありがとう…」
男「じゃあ、また明日」
女「うん!また明日ね」ニコッ
男(よかった…機嫌が直ったみたいで)
~夜・女の部屋~
女「今日は疲れたなぁ…」
女(男くんとギャルさんが話してて…)イラッ
女(ギャルさんは友くんと同じ中学で仲良しで…男くんとは知り合いで…)
女(なんでだろう…こうやって思い出すだけでイライラする…)
女(もしかしてわたし…男くんのことが気になってる!?)
女「…まさかね?」
~男の家・リビング~
男母「で?どうだったの?」
男「なにが?」
男母「ほら、例の彼女の事よ。今話題の映画、評判いいみたいよ?誘ってみたら?」
男「え?いや…」
男父「お?男にカノジョができたのか?」
男「親父まで…カノジョじゃないって!」
男父「なんだなんだ?俺がお前ぐらいの年にはもうドーテーじゃなかったぞ?」
男「だから!そういうことを生々しく言うなって!!」
男母「…お父さん、お相手はどんな人だったの?」ニッコリ
男父 ビクッ
男(母さん、目が笑ってない…)
男父「いやその…む、昔の話だから!な!?」
男「…お、俺、先に部屋に戻ってるから!お休み!!」シュタッ
男父「え?ちょっ!」
バタン
男母「うふふふ」ズイッ
男父 タジッ
男母「たまには昔を思い出すのもいいんじゃないかな?」ニコニコ
男父「こ、今夜は疲れてるから…それにほら!明日も仕事だし!!あんまり激しいのは…な!?」
男母「だーめ。あたしの気持ちがスッキリしないんだもの。あの頃…あたしが中学生であなたが家庭教師だった頃を思い出して…ね?」
男父「…制服着てくれるのか?」
男母「ご希望とあれば。さあ、寝室に行きましょうか。うふふふ」
男父「30cm定規でしばいてやるよ」
男母「うん♪」
~男の部屋~
ゴロゴロ…
男(映画か…どうやって誘えばいいんだ?)
男(っていうか、女さん、どんな映画が好きなんだろ?)
男「…友に聞いてみよう」Pi Pi Pi…
友『もしもし?』
男「あ、友。ちょっと聞きたいことがあるんだけど」
友『なんだ?』
男「あのさ…オンナノコを映画に誘うときってどうやってるんだ?」
友『はあ?』
男「あ、いや…友はギャルと一緒に映画に行ったりしてるんだろ?」
友『ああ。そんなこともあるな』
男「で、どんな風に誘ったのかなー?って…な?」
友『どうもなにも…“映画いかね?”ぐらいしか言ってねえな』
男「それだけ?」
友『ああ…男、お前ひょっとして…女さんを映画に誘うのか?』
男「あ、ああ…いま○○って映画やってるだろ?評判いいみたいだし、どうかなーってな?」
友『ふーん…まあいいや。とりあえずその映画に興味があるか聞いてみろ』
男「ふむふむ…メールでも可?」
友『いいんじゃね?で、興味があるなら一緒に行こうって誘えばいいんじゃね?』
男「なるほど…サンキューな」
友『もういいか?』
男「ああ、ありがとう。じゃあな」
友『おう』プッ プーッ プーッ…
男「よし!まずはメールで探りを入れて…」Pi Pi Pi…
男「…送信っと」Pi
~女の部屋~
女(そろそろ春物出さないとなぁ…)ペラッ
ピロリン♪
女「あ、メール…男くん?」
送信者:男
件名:しつもーん!
本文:今○○って映画やってるんだけど
評判いいみたいなんだ。
けど映画館て一人じゃ入りづらくてさ…
それで女さんに聞きたいんだけど、
女さんは映画に興味ある?
女「…」
女(これって…デートの誘い!?)ドキドキ…
女(…ど、どうしよう…と、とにかく落ち着いて…もう一度読み直して…)
女 ジー
女(…た、確かに一人じゃ入りづらいけど…○○って映画、面白そうだから観たかったし…)
女(それに…よく読んだら映画のこと以外何も書いてないし…ホントに映画が見たいだけかも…)
女(はあ…わたしったら何舞い上がってるんだろ…もうちょっとで恥ずかしい勘違いするとこだった…)
女「返信しなきゃ」Pi Pi Pi…
~男の部屋~
男「…返事来ないなぁ…」
ピロリロ ピロリロ♪
男「女さんから返事キタ----!!」ガバッ
送信者:女
件名:Re:しつもーん!
本文:映画いいよねぇ♪o(^o^)o
わたしも○○、観たかったんだぁ♪
でもやっぱり一人だと入り辛くて…(^-^;)
もしよかったら一緒に行きませんか?
いつ行くの?
男「…よっしゃ---!!」
男「えっと…次の…土曜に…」Pi Pi Pi…
今日はここまでにします。
おやすみなさいノシ
乙。がんばったな
男の父母の話しの作品のタイトルて
何?
おぉ…現スレに初めてのこれた
~土曜日・男の部屋~
男「…こんなもんかな?あんまり気合入れても引かれたらまずいし」
男「そろそろ出るか。まだ時間はあるけど、遅れるよりはいいだろ」
ガチャ
男母「あら、おでかけ?」
男「ああ。遅くなるかも」
男母「もしかして…デート?」
男「ち、ちげぇよ!」
男母「そっか、デートか。うふふふ」
男「ちがうって…一緒に映画観るだけだって」
男母「それをデートって言うのよ?」
男「付き合いきれん…行ってきます」
男母「1時間ぐらい遅れたからって怒っちゃダメよ?」
男「分かってるよ!」
男母「いってらっしゃーい」
ガチャ バタン
男「…よし!」
~女の部屋~
ポイッ ポイッ
女「…これじゃ気合入れずぎだし…」
バサッ
女「これじゃスーパーに行くときと一緒だし…」
女「制服は!?もっとダメじゃん!」
女「えっと…これかな?ミニスカートとニーソックスは黒、上はブラウスとジャケット…」
女「…あ!もうこんな時間!!急がなきゃ!!」
バタバタ…
~待ち合わせ場所~
男「…30分前か…早く着いたけど、遅れるよりはいいな」
・
・
・
男「…あと5分か」チラッ
女「お待たせ♪」
男「え?あ…」
男(びっくりした…オンナの支度は遅れるもんだって友から聞いてたのに…時間前に来たよ…)
男(にしても…か、かわいい!)
女「どうしたの?」
男「い、いや…女さんの今日の服、よく似合ってるなーって」
女「え?そ、そう?」
男「うん。いつもの服装もいいけど、今日のはお出かけ用かな?」
女「ふふふ。そうじゃないけど、映画なんて久しぶりだから…ね?」ニコッ
男「そうなんだ」
男(気合入れてきてくれたのかと思ったよ…)
女「そう言う男くんのほうも今日はちょっとカッコイイよ?」
男「そ、そうか?」
女「うん♪」
男「あははは。じゃあ、そろそろ行こうか?」
女「はい」
~映画館~
男「はい、コーラとパンフ」
女「うわあ。ありがとう」
男「どういたしまして」
女「どの席にする?」
男「真ん中付近にしよう。スクリーンがよく見えるだろうし」
女「うん。そうだね」
・
・
・
男「ここにしよう」
女「はーい」
トサッ
女「えーっと…」ゴソゴソ
男「ん?どしたん?」
女「あ、あった」
スチャッ
男「眼鏡掛けるんだ」
女「うん。普段はコンタクトなんだけど、映画の時はね…変かな?」
男「い、いや」
男(眼鏡をかけた女さんもかわいい!)
男「似合うね、眼鏡」
女「そ、そう?」
男「うん。かわいいよ」
女「…え?//」
ブーッ
男「あ、始まるよ?」
女「う、うん…//」ドキドキ…
女(どうしよう…嬉しいのと恥ずかしいのとでちょっと落ち着かない…)
~上映中~
男(ヤバイな…昨夜なかなか寝られなかったから眠い…)
キュッ
男「!?」
男(…お、女さんが手を握ってきた…)ドキドキ…
チラッ
女 ジー…
男(…女さん、食い入るように映画観てる…きっと無意識に握ってきたんだろうな…)
男「…」
男(この手はこのまま繋いでおこう。うん)
~映画終了~
男「…エンドロール、終わったな」
女「うん」
男「じゃあそろそろ…」グイッ
女「うん。あ!//」バッ
男「そんな慌てて手を離さなくても…女さん、途中で繋いできたんだけど…覚えてない?」
女「ご、ごめんなさい!」
男「そんな謝らなくてもいいよ。ってか、ほら…」スッ
女「え?…え?」ドキッ
男「出口、人がいっぱいだからさ。逸れないように袖摘んでてよ」
女「あ…うん」キュッ
男(ホントは手を繋いで欲しいんだけどな…)
女(…手、繋いでくれないのかな…)
~ド○ール~
男「カフェオレおまたせ」
女「ありがとう。…ねえ、ホントにいいの?」
男「まだ言ってるし」
女「だって…映画館の飲み物もこれも…男くんが出してくれて…なんだか悪いよ」
男「あー、じゃあまた機会があったら、そのときは奢ってもらうよ」
女(機会があったらって…どういう意味なの?)
男「それにしても、結構人がいたな」
女「そりゃそうだよ。いま評判の映画だもん」
男「おもしろかったよな」
女「やっぱ評判になるだけのことはあるよねー」
男「女さん、食い入るように見てたもんな」
女「え?」
男「ほら、手を繋いできただろ?」
女「あ…//」
男「そのときにさ、女さんのほうを見たら、瞬きもせずにスクリーン観てたから」
男「それで無意識に手を繋いだりしてさ」
女「は、恥ずかしい…//」
男(真っ赤になって俯く女さんもかわいい!)
男「えっと…この後、予定ある?」
女「…え?」
男「もう5時半だろ?女さん、家族の晩御飯作るんだったらそろそろ帰らないといけない時間じゃないか?」
女「あははは。今日は大丈夫だよぉ。映画にいくって言ったら、お父さん達もたまにはデートしてくるって出掛けちゃってるから」
男「そっか。じゃあ…」
男(正直考えてなかったんだよなぁ…女さん、家に帰るんだろうなって思ってたし…)
女(男くん、わたしの家のことまで考えてくれてたんだ…優しいなぁ…だったら)
女「…ねえ。家に来ない?」
男「…へ?」
女「前にね、わたしの料理を食べたいって言ってたでしょ?」
男(えっと…そういえばそんなこと言ったような気が…)
女「大したものはできないけど、それでもいいなら…どうかな?」チラッ
男(うわっ!その下から見上げる上目遣いは反則だぞ!!しかも胸元が見えそうで見えない!!)
男「あー…うん。オネガイシマス」
女「男くん、カタコトになってるよ?」クスッ
男「ソンナコトナイヨー」
女「うふふふ。じゃあ行きましょ♪」
男「お、おう」
~女の家・リビング~
男 ソワソワ…
女「はい、お茶。今から作るから、ゆっくりしててね?」
男「う、うん」
男(エプロン姿の女さんもかわいいなぁ…)
女「あ。いっけなーい」パタパタパタ
女「ごめんね?テレビのリモコンはこれだから。じゃあ」
男「あ、ありがと」ピッ
TV:ツギハチュウケイデス~~~
男(…テレビつまんね)
女 ♪~
男(対面式キッチンだから女さんがよく見えるな…)
男(なんか…楽しそうに見える…気のせいかな?)
・
・
・
女「はい。お待たせ」コトッ
男「うまそうだな」
女「そ、そう?」
男「うん。鶏肉のソテーに野菜サラダに大根と揚げの味噌汁。どれもいい匂いがするよ」
男「それじゃ、いただきます」
女「はいどうぞ」
パクッ モグモグ…
男(“あーん”なんて…してくれないよなぁ…されても恥ずかしくて困るけど…旨いなこれ)
女(“あーん”ってしてあげたほうがよかったかな…でも一歩間違えると引かれそうだし…)チラッ
女「…ど、どうかな?」
男「…うん!旨い!!」
女「あ…」パァアアア
男「この鶏肉のソテーの塩胡椒の加減といい、味噌汁の出汁の加減といい、どれもみんな旨いよ。女さんって料理のセンスがいいんだな」
女「そんなぁ…普通だよ//」テレッ
男「御飯お代わりしていい?」
女「うん!」
~食後・リビング~
男「ふぅ」
女「食べすぎたんじゃない?大丈夫?」
男「大丈夫大丈夫。旨かったからつい…な?」
女「ふふふ。よかった」
男「ははは」
女「…あ、お茶入れてくるね」
男「うん」
・
・
・
女「はい、お茶です」
男「ありがと」
ズズー
男「はぁ…落ち着くなぁ」
女「はぁ…ホントだね」
女・男「「…」」
男(か、会話が切れた…どうしよう…)
女(何か話題を…話題話題…)
女・男「「あの!」」
男「あ」
女「な、なあに?」
男「…ぷっ」
女「え?」
男「あははは」
女「…ふふふ」
男「あははは。はぁ…なあ女さん」
女「ふふっ。なあに?」
男「話するのもいいけどさ、こうやってのんびりするのもいいな」
女「…そうだね」
男「…」キュッ
女「え?」ドキッ
女(…て、手を繋いできた…)ドキドキ…
男「…仕返し」
女「…え?」
男「映画館で俺の手、握ってきただろ?だから仕返し」ニヤッ
女「…」
男「…あ、あれ?」
女「なあに?」
男「あ、いや…」
男(てっきり手を離そうとすると思ってたから…)
女「でも、どうして?」
男「なにが?」
女「どうして手を繋ごうと思ったの?」
男「え?」ドキッ
女 ジー
男「えっと…そ、そう!トイレに行きたいんだけどっ!!」
女「あー!誤魔化したー!!」
男「ゴマカシテナイ」
女「ふふっ。冗談だよ。廊下の左側にあるから」
男「あ、ありがと。よっと」
ガクッ
男(あ、足が!組んでたから痺れて力が入らない!!倒れる!!)
女「きゃっ!」ドサッ
女・男「「…」」
男(お、女さんの顔が目の前に!)ドキドキ…
女(お…男くんの顔が…)ドキドキ…
男「ご、ごめん!」バッ!
女「う、ううん!大丈夫!!」
男「…トイレ行ってくる」
女「うん…」
パタン
男(やばかった…勃ってたのバレなかったかな…早く静まってくれ!)ドキドキ…
女(どうしよう…顔赤くなってないかな…)ドキドキ…
ガチャ
男「…さっきはごめん…」
女「ううん。わたしも…」
女・男「「…//」」
男(き、気まずい…何か話題を振らないと…)
女(わ、話題話題…あ、そうだ!)
女「男くんは…どう思ってるの?」
男「え!?」ドキン
女「わたし…学校だと一人でしょ?なのに…どうしてわたしに声を掛けたの?」
男「え?…いや、女さんのゴニョゴニョ…」
女「なあに?」ズイッ
男「…女さんのことが気になってたから…」
女「…え?」
男「だってさ!きれいだし笑うとかわいいし!!料理も出来るし!!話してみると女の子らしいし!!」
女「…//」カァアアア
男「…女さんは?」
女「え?」
男「女さんは何で俺に…」
女「…優しそうだったから…」
男「へ?」
女「わたしね?ずっとひとりだったでしょ?」
男「あ、ああ…」
女「だから…学校で男くんが声を掛けてくれたとき、嬉しかったんだあ…」
男(それだけのことで!?)
女「…男くんも知ってるよね?わたしの噂…」
男「え?あ、ああ。友から聞いたけど…ただの噂だろ?」
女「あの噂…半分はホントで、半分は嘘なの…」
男「…へ?」
女「…わたしね?中2のときにここに引っ越してきたんだけど…そのときに虐めっぽいことされて…」
女「それで…学校に行きたくなくてサボってたら、たまたま兄ちゃんに見つかってに学校に連れてかれて…」
女「そのとき兄ちゃんね、大学でバンドやってて…身内じゃなかったら怖くて近寄れないような格好してたの」
女「それで学校に着いたんだけど、もう授業が終わる頃だったから校門の前で兄ちゃんの友達も一緒に立ってて…」
女「それで…校門から誰か出てくるたびに兄ちゃんが“こいつか?”って聞いてきて…」
女「わたしは恥ずかしいから俯いてて…結局虐めてた子達は裏門から帰ってたみたいで…」
女「それで…次の日学校に行ったらあの噂が流れてて…」
男「けどさ、それはお兄さん達だって説明したらよかったんじゃないか?」
女 フルフル
女「まだ虐めてた子たちのことが怖かったから何も言えなくて…その間に噂はどんどん広まっちゃって…」
女「気がついたら夏休みになっちゃってて…兄ちゃんの友達が家に来たりして…噂がどんどん酷くなっちゃって…」
男(それが噂の真相だろうな…)
女「…なんか変な話しちゃったね!ほかの話しよっか!!」
男「ほかの話かぁ…なんかあるかな?」
女「そうねぇ…あ、男くんに聞きたいんだけど…」
男「う、うん」
女「男くんって結構いろんな人にノート貸してるよね?どうして?」
男「あー、あれね。俺さ、数学が得意なんだ。だからノート貸して欲しいって来るんだよ」
女「ふーん、数学得意なんだ…ねえ、今週の課題なんだけど…」
男「うん」
女「解き方が分からないところがあるの。教えてもらえるかな?」
男「数学の?」
女「うん。代わりに英語の課題は教えられるよ?」
男「…英語って課題あったっけ?」
女「うん。あったよ?」
男「やっべ!すっかり忘れてた!!」
女「じゃあ一緒にすれば早く終わるんじゃない?レポート用紙あるよ?」
男「そうだな。ありがと」
女「じゃあ、わたしの部屋に行こう?ね?」
男「うん」
~女の部屋~
ガチャ
女「どうぞ入って」
男(ここが女さんの部屋…なんかいい匂いがする…)
女「あ、あんまり見ないでね?恥ずかしいから…//」
男「う、うん」
女「じゃあ…課題なんだけど…この問題の解き方が分からないの」
男「どれどれ?…あ、ここは微分だからこの公式を当てはめて…」カキカキ
女「へぇ…あ、そこはこうなるのね」カキカキ
男「そうそう。あとは左右の式を展開すれば…」
女「…あ!わかった!!」
男「な?ちゃんと解けるだろ?」クイッ
女「じゃあこれは?」ノリダシ
チュッ
女・男「「!?」」
男(か、顔をあげたらお、女さんの唇に俺の…)
女(男くん唇にわたしの唇が触れちゃった…)
女・男「「…//」」
男(…ど、どうしよ!?な、何か言わなきゃ…)
女(…わ、わたしのファーストキスが…)
書き間違い…orz
○ 女(男くんの唇にわたしの唇が触れちゃった…)
× 女(男くん唇にわたしの唇が触れちゃった…)
男「ごごご、ごめん!!」アタフタ
女「う、ううん!わたしのほうこそ身を乗り出しちゃったから!!」
男「い、いやその…か、帰る!」
女「ま、待って!」グイッ
男「おわっ!」
ドサッ
女「あ、あの!さっきのは事故だから!!わたしは気にしてないから!!」
男「け、けど…ごご、ごめん!」
女 ギュー…
男(痛い痛い!女さんに掴まれてる腕が痛い!!)
女「…はあ…ねえ」
男「は、はい!」
女「…男くんはその…わたしのこと…//」
男「…へ?」
女・男「「…」」
女 スッ
男(女さんが目を閉じた!?これって…そう言う意味だよな?)
男(よ、ようし!今度はちゃんと口に…)ンー…
『ただいまー』
女・男「「!?」」
女「お父さん達が帰ってきちゃった!」アタフタ
男「ど、どうしよ!?」オロオロ
『女ぁ、帰ってるの?』
女「は、はーい!いま降りてくー!!」
男「あ、あの…」
女「…男くんも…一緒に来て?」
男「…へ?」
女「ね?」
男(い、いきなりご両親に会うって!?どどど、どうしよ!?)
女「そんなに怯えなくてもいいよ?一緒に勉強してただけだし…」
男(そ、そうだよな?疾しいことは…いやいやいや!疾しいことあるだろ!!)
女「早めに行かないと…お父さん達に勘ぐられちゃうから…早くいこ?」
男「…そうだな」
~リビング~
ガチャ
女「お帰りー」
女父「お、ただいま。何してたんだ?」
女「う、うん。友達と課題をしてたの」
女母「友達と?」
女「なあに?お母さん」
女母「女、あなた…友達いたの?」
女「なにそれー!?友達ぐらいいるよ?あははは」
女父「じゃあ、まだ友達はうちにいるのか?どれ、ちょっと挨拶しとこうか」
女「うん。男くん。入って?」
男「…お、お邪魔してます…」ソロ~…
女母「あら?」
女父 ジロッ
男(お、お父さんの視線が怖い…)
男「は、初めまして。女さんのクラスメートの男です」
女母「あらあら。そんなところに立ってないで、ソファーに座ったら?」
男「あ、いえ!そろそろ帰ります!!」
男(女さんのお母さん…綺麗な人だな。女さんによく似てる…)
女父「…そんなに急ぐことはないだろ。座りなさい」
男「は、はい…失礼します…」
女父「…」
男(喉が渇いて…い、息がつまる…こ、公開処刑だあ!)
女父「…で、男くんはうちで何をしていたんだ?」ジロッ
男「そ、それは…あの…」
女「お父さん!そんな怖い顔したら何も言えなくなっちゃうでしょ!?」
女母「そうよあなた。ごめんなさいね?この人普段はこんなふうじゃないのよ?」
男「は、はあ…」
女「…あのね、お父さん。男くんは数学が得意なの。だから課題の分からないところを教えてもらってたのよ」
女父「本当か?」
男「は、はい!」
女母「あらあら。そんなに緊張しなくていいのよ?お父さんも力を抜いて?」ジロッ
女父「わ、わしは…」
女母「それで、課題は終わったの?」
女「うん。男くんの教え方がいいから」
女母「そうなのね。ところで…男くん?」
男「はい」
女母「もうすぐ7時よ?おうちのほうは大丈夫なの?」
男「あ、そうですね…そろそろ帰ります」
女「じゃあ玄関まで一緒に行くね?」
男「うん」
女母「あ、女」
女「なあに?」
女母『いい子じゃない?うまくやりなさい』コソコソ
女『な!お母さん何言ってるのよ!!//』コソコソ
女母『あら、まんざらでもないみたいね。うふふふ』
女「もう…お母さんったら…」
男(女さん、まだかな?)
~女の家の前~
女「ごめんね?お父さんたち、今日はちょっとおかしくって…」
男「いや、気にしてないし」
男(そりゃあ自分達が留守の間にオトコが家に上がってたら気になるだろうしな)
女「お父さんもいつもはもっと…穏やかなんだけどね」
男「まあ、お父さんが心配するのも無理ないよ」
女「え?」
男「女さん、結構積極的だし」チラッ
女「え?…あ!//」カァアアア
男「顔、真っ赤だぞ?」
女「知りません!」プイッ
男「あははは。ごめんごめん。女さん、やっぱりかわいいな」
女「な!?そ、そんなことないよ!?」
男「学校でもさ…」
女「?」
男「…学校でもそうやって笑ってたほうがいいよ」
女「え?で、でも…」
男「これからは学校でも話しかけるよ」
女「そんなことすると男くんまで友達いなくなっちゃう!ダメだよ!!」
男「そんなことないって。だいたいさ、みんな噂を鵜呑みにして誤解してるだけなんだし」
男「話してみれば女さんも普通の女の子だって思うようになるよ」
女「…そんなに簡単じゃないよ…」
男「だったらさ、俺、英語の分かんないとこ女さんに聞くようにするよ。それをみんなに見てもらえばきっと誤解も解けるよ」
女「でも…」
男「女さんだってみんなと話したいんじゃないか?俺と話してるとき女さん、いい顔してるよ?」
女「そ、そう?」
男「うん。だからさ、少しずつ学校でも話そうよ。な?」
女「男くんがそう言うなら…うん」
男「決まりだな!じゃあ、また月曜日に」
女「うん」
男「夜、メールするよ」
女「うん。待ってる」
男「じゃあ、またな」ノシ
女「うん。今日は楽しかったよ」ノシ
・
・
・
男「…あ、英語の課題するの忘れてた」
~月曜・学校~
男「おはよー」
友「おはよーさん」
ギャル「おはよー。ねえねえ男くん。英語の課題、やった?」
男「ん?一応やったけど?」
ギャル・友「「やったあ!」」
男「なんだよお前ら。またノートか?」
友「へっへっへ。あたり」
ギャル「また見る?見せパンだけど」
友「こらこら…」
男「あー…、けどあんま自信ないぞ?」
ギャル「え~!?見せ損じゃん!!」
男「見せ損って…あ、そうだ!お前らちょっとこいよ」
友「ん?」
ギャル「なになに?」
男「いいからちょっと…女さん」
女・ギャル・友「「「え!?」」」
男「こいつら英語の課題見せて欲しいんだって。な?」
ギャル・友「「え?あ…その…」」
男「俺、英語苦手だし、女さん英語得意だろ?だから課題を見せてやってくれないかな?」
女(ひょっとして男くん…わたしが他の人と話せるように後押ししてくれてるの?)
ギャル「…やっぱムリ…だよね?あはは…」
女「…はい、どうぞ」スッ
ギャル・友「「…へ?」」
女「写し終わったら返してね?」
ギャル「う、うん…ありがとねっ!」
友「ああ、ありがとな」
女「うん」
男(これで話すキッカケになってくれるといいな…)
・
・
・
ギャル「女ちゃん。これありがとね。助かったよ」スッ
女「ううん」ニコッ
ギャル「…じゃあ…」
女「うん…」
ギャル「…あ、あのさ!」
女「なあに?」
ギャル「また…見せてもらっても…いいかな?」
女「え?…あ、課題?いいけど…できるだけ自分でやろうね?」
ギャル「だって…わかんないんだもん…」
女「じゃあ…どうしても出来ないときだけだよ?」
ギャル「あ…ありがとー!じゃあまたね!!」ノシ
女 ノシ
男(こうやって少しずつ話すきっかけを増やせばいいんじゃね?)
チャラ女‘s「…」
~放課後・教室~
ギャル「今日は友は部活だし…さっさと帰っちゃお」
チャラ女1「ギャル、ちょっと…」
ギャル「なあに?」
チャラ女2「女と話さないほうがいいよ?」
ギャル「なんで?」
チャラ女1「あんた女の噂、知らないの?」
ギャル「噂?」
チャラ女2「DQNと付き合っててビッチだって噂」
ギャル「…へ?」
チャラ女1「あんたさ、女と仲良くしてるとそのうちDQNに姦されるよ?」
ギャル「…それってホント?」
チャラ女2「あたしら女と同じ中学なんだ。女、中学の時からDQNと付き合ってて、学校までDQNを連れてきてたんだよ?」
チャラ女1「それで校門で女子を品定めしてんたんだ」
チャラ女2「だからさ、あんたも被害に遭いたくなかったら、女に近づくのはやめたほうがいいよ?」
ギャル「…」
チャラ女1「言いたいことはそれだけ」
チャラ女2「じゃあね」
ギャル「…あの女さんが?どうも信じられないなぁ…」
男「どうした?」
ギャル「あ、男くん」
男「何ぼーっとしてんだ?」
ギャル「…男くん、知ってる?」
男「なにを?」
ギャル「…女さんの噂…」
男「!?」
ギャル「さっきさぁ…チャラ女1さんとチャラ女2さんが女ちゃんはDQNと付き合ってるから関わらないほうがいいって…」
男(やっぱり…ギャルにだけはホントのこと言っといたほうがいいか)
ギャル「女ちゃん、そんな風には見えないんだけどなぁ…」
男「…そのDQNな、女さんのお兄さんなんだ」
ギャル「え?」
男「女さんのお兄さん、バンドやっててさ、見た目はすごいけど妹想いのいい人みたいだぞ?」
ギャル「やっぱりそうなんだぁ~。でもなんで男くんが知ってるの?」
男「前に女さんに聞いたことがあるんだ」
ギャル「え~!?男くん、いつの間に女ちゃんと話してたの!?」
男「い、いや…たまたま近所のスーパーで見かけてさ、ちょこちょこ話はしてたんだ」
ギャル「それでかぁ。女ちゃんが英語得意なの知ってたのは」
男「ああ」
ギャル「そっかぁ」
男「で、ギャルはどうする?」
ギャル「なにを?」
男「噂と俺の言ったこと、どっちを信じる?」
ギャル「ん~、あたしはぁ…あたしを信じる!」
男「…へ?」
ギャル「今の女ちゃんと噂がどうしても合わなかったんだぁ。だからあたしは男くんの言ったことを信じるよ」
男「そっか。ありがとな」
ギャル「ううん。こちらこそ」
男「あ。それと、このことは内緒にしててくれないか?」
ギャル「え?なんで?」
男「女さんが…」
ギャル「…あ、そっか。女ちゃんには何か考えるとこがあって黙ってるかもってこと?」
男「ああ」
ギャル「んー、でもそれってさ…噂を消そうとすればするほどかえって広がっちゃうから黙ってるだけなんじゃない?」
男「そうかもしれないけど…女さんの了解がとれるまで、黙ってたほうがいいと思うんだ」
ギャル「…そだね。とりあえず黙ってるよ」
男「ありがとな」
ギャル「ううん。じゃあ帰るね」ノシ
男「ああ。またな」ノシ
男(とりあえず…これで良かったんだろうな)
~翌日・学校~
ギャル「おっはよー!」
女「え?」
女(なんでギャルさんが話しかけてくるの?)
ギャル「ダメだよぉ。挨拶は?」
女「お、おはよう…」
ギャル「うんうん。朝の挨拶は大事だよねえ」
女「えっと…」
ギャル「それでさ…またお願いなんだけど…」
女「お願い?」
ギャル「えへへへ。英語の課題のプリント…見せてくれない?」
女「…自分でやらないとダメだよ?」
ギャル「だってぇ…どーしてもできないとこが二つあるんだもん…」
女「あ、じゃあ他のはできてるんだ」
ギャル「うん」
女「じゃあ、ちょっと待って…」ガサゴソ
女「…はい。授業までに返してね?」
ギャル「ありがとー!じゃあ一緒に教室いこ?」
女「…え?」
ギャル「ほら、早く早く!写す時間が無くなっちゃう!!」
女「う、うん」
・
・
・
チャラ女1「…なんで?あいつ馬鹿なの!?」
~昼休み・屋上~
ギャル「なあに?こんなとこに呼び出して」
チャラ女1「…なに女と仲良くしてんのよ」
ギャル「はい?」
チャラ女2「あんた女となに話してたのよ!」
ギャル「え?…ああ、あれ?英語の課題のプリント貸して貰ったんだけど?」
チャラ女1,2「はあ?」
ギャル「女ちゃん、英語得意じゃん?だからプリント貸して貰ってたの♪」
チャラ女1「…女に借りるのはもうやめて」
ギャル「なんで?」
チャラ女2「なんでって…」
ギャル「?」
チャラ女1「…とにかく!女と話すのはやめろって言ってんのよ!!」
ギャル「…あー!わかったー!!」
チャラ女1,2 ビクッ
ギャル「あんた達、女ちゃんに嫉妬してるんでしょ?」
チャラ女1「なっ!?」
ギャル「女ちゃんキレイだし、ちょっとしか話してないけど仕草とかかわいいもんね~」
チャラ女1「ち、違う!」
ギャル「じゃあなんで女ちゃんと話しちゃダメなの?」
チャラ女1「そ、それは…」
ギャル「ほらぁ。やっぱりそうじゃん」
バシッ!
ギャル「いった~い…」
チャラ女1「気に入らないのよ!」
チャラ女2「チャラ女1!?」
チャラ女1「オトコどもは女の外見に騙されて!フラフラしてっけど!!あいつはDQNと付き合ってんのよ!?」
チャラ女1「あんなのと一緒にいたらいつDQNに〆られるか分かんない!だから関わらないほうがいいのよ!!」
ギャル「…なあんだ。やっぱり嫉妬じゃん」
チャラ女1「違う!」
チャラ女2「やめなって」
チャラ女1「あいつは!あたしの彼氏をたぶらかしたんだよ!!」
ギャル「…え?」
チャラ女2「もうやめなってぇ…」
チャラ女1「あいつのせいで!あたしは彼氏と別れたんだよ!?あたしは絶対許さない!!」
チャラ女2「…」
ギャル「…逆恨みじゃん」
チャラ女1,2「「なっ!?」」
ギャル「女ちゃん、あんたの彼氏に何したの?」
チャラ女1「色目使ったんだよ!」
ギャル「…はい?」
チャラ女1「あいつがあたしらの中学に転校してきたとき!彼氏に色目使って気を引いたの!!」
チャラ女1「それからあたしらは関係がうまくいかなくなって…別れちゃったんだよ!!」
チャラ女1「あいつのせいで!あいつが転校してこなかったら今でも彼氏と付き合ってたんだ!!」
ギャル「…ばっかじゃない!?」
チャラ女1,2「「!?」」
ギャル「あんたが振られたのは嫉妬したあんたを彼氏さんが鬱陶しがったからじゃん。それで女ちゃんを恨むのは逆恨みだよぉ?」
チャラ女1「あ、あんたに何が分かるのよ!」
ギャル「あたしは自分の好きな人が女ちゃんと話してても女ちゃんに嫉妬したりしないよ?」
ギャル「あたしが好きな人はさあ、あたしのことちゃんと見てくれてるもん」
ギャル「そりゃあ他のオンナに目が行くこともあるけどさあ。それはあたしがイケメンに目が行くのと同じじゃん?」
ギャル「あたしはそんなことぐらいじゃ怒ったりしないもん。他のオンナと話してたって、あとであたしに何話してたか教えてくれるしね」
ギャル「それに他のオンナと居るより、あたしと居るほうがいいみたいでさあ」
ギャル「だからあたしはアイツのこと信用できるし、アイツもあたしのこと信用してくれてるもん」
チャラ女1,2「「…」」
ギャル「…もしかして女ちゃんの噂流したの、あんたたち?」
チャラ女1,2「「!?」」
ギャル「やっぱり…それで気持ちが晴れた?すっきりした?」
ギャル「もうやめなよ。そんなことしても惨めになるだけだよ?」
チャラ女1,2「「…」」
ギャル「じゃあ、あたしはもう行くね?さっきのビンタは忘れてあげるから」ノシ
・
・
・
ギャル「ほっぺた痛いよぉ…」グズグズ…
~翌日・学校~
女 ペラッ…
ギャル「おはよー」
女「あ、おはよう」
ギャル「…女ちゃんてさぁ、いつも本読んでるけど、それってなに?」
女「今読んでるのはこれだけど…」スッ
ギャル「…げっ!数学の参考書!?」
女「うん」
ギャル「なんでこんなの読んでるの?」
女「わたし…数学苦手だから…」
ギャル「ふーん、そっかー。あ、そうだ!男く―ん!」
男「ん?」
友「あれ?なんでギャルが女さんのところに居るんだ?」
ギャル「二人とも、こっちおいでよぉ」テマネキ
男「ああ」
女(あ、男くん…)
男「なんだ?」
ギャル「お願いがあるんだけど」
友「お願い?」
ギャル「そう。男くん数学得意だよねぇ?」
男「うん」
ギャル「じゃあさ、今度友の家で数学教えてくんない?」
男「へ?」
友「ちょ!俺んちで勉強って…お前、熱でもあるのか?」
ギャル「ちがうよ!去年ホンットにギリギリで進級できたけどさぁ…あたしもちょっと焦ってんの!」
ギャル「そりゃ自分でも頑張ってるつもりだよ?でもさぁ…苦手なものって、やっぱあるじゃん?」
ギャル「それでね?男くん数学得意だからぁ…勉強の仕方とか教えてもらおっかなーって」
男「いや、それは…」チラッ
友 チラッ
ギャル「あたしとぉ、友とぉ、女ちゃんの3人でさあ、男くんに教えてもらおうよ。ね?」
女・男・友「「「え?」」」
ギャル「そのかわりさあ、あたしと女ちゃんで御飯作るよ。どう?」
女「ちょっ!ちょっとギャルさん!!」
ギャル「あ、ひょっとして女ちゃん、料理苦手?」
女「そ、そうじゃないけど…」
ギャル「じゃあ決まりだね♪じゃあ今度の土曜日に友んちに集合だね♪」
友「こらギャル!勝手に決めるな!!俺は大丈夫だけど、他の二人は都合があるだろ!?」
ギャル「男くんは大丈夫?」
男「俺は…大丈夫だけど…」
ギャル「じゃあ女ちゃんは?」
女「た、たぶん…大丈夫だと思うけど…」
ギャル「じゃあ決まりだね!女ちゃん、メアド教えて?」
女「あ、うん…」Pi Pi Pi…
男(ギャルのやつ、このまま女さんと友達になってくれればいいんだけどなぁ)
~土曜日・スーパー~
ギャル「もやしとニラと椎茸と…あ、友んち人参ある?」
友「多分あるんじゃね?知らねえけど」
ギャル「…とりあえず買っとこう。あとは豚肉と…」
女「…」
男「なんか静かだけど…どうした?」
女「え?あ、その…ギャルさんって料理好きなの?」
友「好きかどうかは知らないけど、何作ってもうまいぞ?」
女「へぇ…」
男「以外だな…」
女「うん…え?ううん!そんなことないよ?」
ギャル「あははは。あたし、見た目だけだと家事なんて出来そうにないもんねぇ」
友「確かにな」
ギャル「そこはフォローしてよぉ。まあね、料理は最近頑張ってるからね」
女「そうなんだ。すごいね」
男「そりゃ楽しみだな」
ギャル「それで、女ちゃんは何作るの?」
女「あ、わたしは…わかめの中華スープにしようかな?」
男「それもうまそうだな」
女「ギャルさんが野菜炒め作るからね。スープもあったほうがいいでしょ?」
ギャル「そうだねぇ」
友「あ、卵焼きリクエストな」
ギャル「はーい。お昼御飯だし、これぐらいでいいかな?」
男「そうだな」
友「じゃあ行くか」
女「うん」
~友の家・勉強中~
ギャル「ねえ友…」
友「ん?…あ、男」
男「どれどれ?…これは放物線の2点の交点で…」
ギャル「えっと…放物線の…放物線ってなあに?」
友「おいおい…」
女「…」
男「…女さん、さっきから手が止まってるけど?」
女「…え?あ、うん…」カリカリ…
男「分かんないとこはどこまでやって分からないか言ってくれたらいいからな?」
女「うん」ニコッ
ギャル「…女ちゃん。今の、いい顔だったね」
友「うん。初めて見たよ」
女「え?そ、そうかな?」
男「そうだよ。女さん、笑顔が可愛いのにもったいないよ」
ギャル「そうだよぉ」
女「そ、そう?//」
友「そうそう」
ギャル「…」ツネッ
友「いてっ!なにすんだよ…」
ギャル「鼻の下伸ばして女ちゃんを見てるからでしょ!」
男「あははは」
友「何笑ってんだよ!」
男「お前ら、ホントに仲がいいな」
女「そうだね」クスッ
ギャル・友「「…//」」
女「あ、もうこんな時間」
ギャル「ん?あ、ホントだ。そろそろお昼ご飯作る?」
女「そうだね」クスッ
~昼飯時~
男「う、うまい…野菜炒めがこんなにうまいとは…」
女「本当。こっちの卵焼きも…すごく美味しい」
ギャル「そ、そう?女ちゃんのスープもおいしいよ?」
友 ヒョイ パクッ
男「こら!そこからこっちは俺の卵焼きだろうが!!」
友「油断してっからだ」モグモグ
女「あ、男くん。わたしの一つあげるよ」
男「お、サンキューな」パクッ
ギャル「ふーん…女ちゃんってさぁ…」
女「ん?なあに?」
ギャル「…ううん、なんでもないよ。あははは」
女「?変なギャルさん」
~夕方~
友「じゃあな。俺はギャルを送ってくわ」
男「ああ、またな。けど…大丈夫か?」
ギャル「…えっくすがぁ…こうてんがぁ…」アヒャヒャヒャ
友「…ああ。ちゃんと送るから」
女「バイバイ、みんな。じゃあ、そろそろわたしも…」
男「あ、送ってくよ」
女「うん」ニコッ
ギャル「…やっぱり…」
友「ん?なんか言ったか?」
ギャル「ううん?なんにも?」
~翌週・学校~
ギャル「でね?ゲーセンの後はマックで軽くつまんでから帰ったの」
女「そうなんだぁ。でもギャルさんの話を聞いてると、ゲーセンって楽しそうだね」
ギャル「うん。だから今度は女ちゃんも一緒に行こうよ。ね?」
女「え?あ、わたしは…ゲーム得意じゃないし…」
ギャル「ゲーセンじゃなくてもいいよ?カラオケとかでもいいし」
ギャル友1「あ、カラオケ行くのぉ?」
ギャル「うん。女ちゃんも一緒にね」
ギャル友2「え?女…さんも?」
女「あ、わたしは別に…」
ギャル友1,2「「やったあ!」」
女「…え?」
ギャル友1「女さん、前からお話ししてみたかったんだぁ」
ギャル友2「でもさぁ、いつも本読んでてさぁ…声掛け辛かったのよねぇ」
女「え?…え?」
ギャル「と、言うわけでぇ。放課後、時間あるかな?」
女「あ、うん…今日はお母さんが晩御飯作るから…」
ギャル「じゃあ決まりだね♪」
キーンコーンカーンコーン…
ギャル友1「あ、予鈴のチャイム!早く教室に戻らなきゃ!!」ノシ
ギャル友2「じゃあねえ。カラオケ楽しもうねえ」ノシ
女「あ、あのっ!!」
ギャル「あ、男くーん」
女 ドキッ!
男「なんだ?」
ギャル「今日さぁ、女ちゃん借りるよ?」
男「へ?なんで?」
ギャル「へへへー。今日はギャル友たちとカラオケに行くんだぁ♪女ちゃんも一緒にね」
男「お、いいなぁ」
ギャル「男くんも一緒に来る?」
男「あ、今日はやめとくわ。友は部活だろ?」
ギャル「…相変わらずだねぇ」
女「?」
男「また今度な」
ギャル「うん。友も一緒のときにね」
女「…」
ギャル「どうしたの?」
女「…あ、ううん?男くん、なんで来ないんだろ?って思って」
ギャル「女ちゃん、男くんのことが気になる?」ニヤッ
女「…っ!?そ、そんなんじゃなくて!!」
ギャル「あははは。そんなに焦らなくてもわかってるから。ね?」
女「あぅ…//」
ギャル「…男くんさぁ、友がいないときは絶対来ないんだよねぇ」
ギャル「前にさ、焼き芋屋さん追いかけてたら偶然男くんもいてさぁ」
ギャル「近くの公園で一緒にお芋食べたって話をしたら友がちょっと機嫌悪くなっちゃってさぁ」
ギャル「それから男くん、友が一緒じゃないとあたしらとは遊びに行ったりしなくなったんだぁ」
女「…」
ギャル「友もね、今でこそ男くんのこと信用してるけどさ、それでも男くんは今でも…ね?」
女「そうなんだ…」
ギャル「…結構おすすめ物件ですよ?奥さん」ニヤニヤ
女「そうだね…え?」
ギャル「あーっ!その反応、女ちゃん、ひょっとして…男くんのことが」
女「か、からかわないでよぉ//」
男(離れてっから何話してんのか分からないけど楽しそうだな…)
チャラ女1「…ちっ」
~数日後・学校~
ギャル友1「でさー、カレシったらクレーンで3000円も使ってこのキ○ィストラップ取ってくれたんだあ♪」
ギャル「へぇー、いいじゃん」
女(買ったほうが安いんじゃ…)
ギャル友2「あーあ、あたしもカレシつくろっかな~。ギャル友1みたいにバイトしてそこの大学生と付き合ったりしてさぁ」
ギャル友1「えへへへー」
ギャル友2「大学生じゃ無くてもいからさぁ…オトコが多いバイトってないかなぁ。そこでカレシ見つけてさぁ」
ギャル友1「動機が不純だねぇ。それにそんなにがっついてたら警戒されちゃうよ?」
ギャル友2「う…」
ギャル「もしカレシが出来ても、ちゃんと落ち着いて付き合わないとダメだよ?すぐに突っ走っちゃうんだから。ギャル友2は」
ギャル友2「わかってるってばぁ」
女(ギャル友2さんは思い込みが激しいのかな?)
ギャル友2「で、女ちゃんは?」
女「…え?」
ギャル友1「女ちゃんは居るの?カ・レ・シ」
女「あ、わたしはいない…よ?」
ギャル友2「何今のビミョーな間は?」
女「な、なんでもないよ?」
ギャル「…女ちゃんさぁ…待ってるだけじゃダメだよ?自分から動かないとさぁ」
ギャル友1「それ、あんたも一緒だからね?」
ギャル「あちゃー、ヤブヘビ?」
ギャル友2「あんたもいい加減にさあ、友に告んなよ」
ギャル「うん…でもさぁ…」
ギャル友1「でももスモモもないよ。うちらいい加減焦れてんだからね?」
ギャル「…もうちょっとしたらね?」
ギャル友2「あ、でたよ。ギャルの『もうちょっとしたら』。これで何回目?」
ギャル友1「さあ?」
キーンコーンカーンコーン…
ギャル友1「あ、予鈴だ。じゃあねぇ」ノシ
ギャル友2「また放課後ねー」ノシ
ギャル「うん」ノシ
女(昼休みに恋バナなんかしたりして…なんか楽しいなぁ)
~放課後・帰り道~
テクテク…
女「でね?ギャル友1さんの彼がとってくれたストラップを見せてくれたの」
男「そっか。楽しそうでよかったな」
女「ふふ。そうだね」
「あ、女さん?」
女「え?」
男(あ、この人…一個上のチャラ男先輩?)
女「…あの…どちら様ですか?」
チャラ男「あ、俺3年のチャラ男っていうんだ」
女「…どういったご用件でしょうか」
チャラ男「そんなに固くならなくったっていいよ。実は俺、女さんに興味があってさ」
女「…はい?」
チャラ男「…こちらカレシ?」
男「へ?俺は…」
女 ジー
男「…友達…ですけど…」
女「…」
チャラ男「ふーん。じゃあ、女さん、フリーなんだ。じゃあさ、落ち着ける場所でちょっと話でもしない?」
女「…あの、今日はこれから用事がありますので失礼します」ペコッ
男「あ、ちょっと!」
チャラ男「…」ニヤッ
・
・
・
女「…」テクテクテク
男「…どうしたんだよ」
女「別に?」
男「怒ってる?」
女「どうして!?」
男(前みたいに冷たい表情してるからだよ)
男「…なあ」
女「なあに?」
男「…なんでもない」
女「そう。じゃ、先に帰るね」タタタタ…
男「あ、おい!」
女 タタタタ…
男「ったく…なんだってんだよ…」
・
・
・
女(“友達”だって。カレシじゃないって。わかってるのになんで?)
女(なんでこんなにイライラするの!?)
~~~~~~~~~~
チャラ男「…こちらカレシ?」
男「へ?俺は…」
男「…友達…ですけど…」
~~~~~~~~~~
女(わたしたちってただの友達なの?)
~~~~~~~~~~
男「な?ちゃんと解けるだろ?」クイッ
女「じゃあこれは?」ノリダシ
チュッ
女・男「「!?」」
女(男くん唇にわたしの唇が触れちゃった…)
~~~~~~~~~~
女(あんなこともあったのに?どうして?)
~~~~~~~~~~
女「…学校ではあんまり…ね?」
~~~~~~~~~~
女「あ…」
タタタ…テクテク…ピタッ
女(…何やってんだろ、わたし。自分で言ったくせに…)
女(それに…男くんがわたしのこと、どう思ってるかなんて知らないのに…)
女「…後でメールで謝まっとこう…」
~翌日・教室~
女(…男くん遅いなぁ…)
ガラララ
男「おはよー」
女「あ」
友「おはよーさん」
女(こっちに来る。メールで謝ったけど…やっぱりちゃんと謝らなきゃ…)
男 ドサッ
女「…お、おはよう」
男「…おはよー」
女「き、昨日はごめんね?」
男「いいよ…気にしてないし」
女「え?」
女(気にしてないって…どういうこと?)
女(わたし…こんなに悩んだのに…それだけなの?)
ギャル「…どうしたの?ふたりとも」
男「ん?」
友「なんか変だぞ?」
男「そうか?」
ギャル「喧嘩でもしたの?」
女「そ、そうじゃないけど…」
男「なんでもないよ。な?」
女「う、うん」
ギャル「ホントに?」
女「ホントだよ?」
友「ならいいけど…」
ギャル「…」
~放課後~
女(結局男くんとは…ちゃんとお話できなかったなぁ…)
ギャル「おーんなちゃーん♪」
女「あ、ギャルさん」
ギャル「今日さぁ、時間ある?」
女「え?」
ギャル「ワッフルのおいしいお店、教えてもらったんだぁ。一緒にいこ?」
女(今日はお母さん、早く帰ってくるから買い物しなくていいし…ワッフルかぁ…)
女「…うん。わたしもワッフル好きだからね」
ギャル「よーし!じゃあ、しゅっぱーつ!!」
・
・
・
友「おーい男、ゲーセンいかね?」
男「お前今日部活だろ?」
友「今日は部活よりゲーセンの気分なんだ」
男「そっか。けど悪い。今日は無理だわ」
友「なんでだよ」
男「さっき母さんから、洗濯物取り込んで晩飯の材料を買い物しとけってメールがあってな」
友「そ、そうか…しゃーねえなぁ…」
男「また今度な?」ノシ
友「お、おう」ノシ
友「…あ、ギャルにメールしとかねえと…」Pi Pi Pi
・
・
・
~ワッフルの店~
ギャル「んー!おいしー♪」
女「ホント。おいしいね」
ピロリン♪
ギャル「あ、メール」Pi Pi…
送信者:友
件名:ごめん
本文:男のやつ、今日はお袋さんに用事を
言いつけられてるからって先に
帰っちまった。
だから女さんのことどう思ってるか
聞けなかった。
ゴメン。
ギャル「…あちゃー…」
女「どうしたの?」
ギャル「ん?なんでもないよぉ?」
女「そう?」
パクッ
女「おいしいね」ニコニコ
ギャル「…ねえ、女ちゃん」
女「なあに?」
ギャル「男くん、ちょっといい感じだよねぇ」
女「っ!?えふっ!えふっえふっ!!」
ギャル「ちょっと大丈夫?ほら、水飲んで」
ゴクッ
女「ん…はぁ…いきなり変なこと言うから…」
ギャル「変なこと?」
女「だって…ギャルさんには友くんがいるのに…」
ギャル「え?…あ!そう言う意味にとったんだぁ。あははは」
女「え?」
ギャル「そうじゃなくてさぁ、オトコとしてみたら…ね?」
女「そ、そうなの?」
ギャル「女ちゃん勘違いしちゃったんだぁ。あははは」
女(あんな言い方したら誰だってそう思うでしょ…)
ギャル「あたしさぁ…友に告白されたことあるんだ…」
女「え?」ドキッ
ギャル「中学の時にね。“俺と付き合わないか”ってさぁ…」
女「…」
ギャル「でもねぇ…あたしこんなじゃん?バカだし家事もできなかったからさぁ…」
ギャル「それでね?家事もできるようになって…友と同じぐらい勉強できるようになって…」
ギャル「それでも、やっぱり友が好きだってわかったら付き合おうってさぁ…」
ギャル「そしたら友、“わかった”って…“それまで返事は待つ”って…」
女(ギャルさん…ホントは友くんのこと好きなんだ…だから家事もできるようになって…すごいなぁ…)
女「…まだ返事してないの?」
ギャル「それがさぁ、タイミング逃しちゃって…まだなんだ。えへへ」
女 ガクッ
ギャル「…話がそれちゃったね。それでね?女ちゃんは男くんのこと、どう思ってるの?」
女「ど、どうって?」
ギャル「あのね?昨日あたしさぁ、他のクラスのオンナノコに男くんのこと聞かれてさぁ」
ドクン
ギャル「でもね?ヘタなこと話せないじゃん?だからテキトーに誤魔化しといたんだぁ」
女「そう…」ホッ
ギャル(ふーん…ホッとするのかぁ。なるほどねぇ)
女「…なあに?」
ギャル「ううん?なんでもないよ?」
女「そう?それで…そのオンナノコは…」
ギャル「え?あー…男くんにちょっと興味があるみたいなこと言ってたけどぉ、それだけみたい」
女「そうなんだ…」
ギャル「男くんってさぁ、顔は好みがあるから何とも言えないけどぉ…勉強もできるほうだし優しいし…」
ギャル「だからさぁ、見てる子は見てるからね?あたしも男くんのこと聞かれたの、初めてじゃないし」
女「…」
ギャル「…そろそろ帰ろっか?」
女「…うん」
ギャル(これで男くんのこと、意識してくれたらいいんだけどなぁ…)
~駅前~
女「ワッフルおいしかったね。誘ってくれてありがとう」
ギャル「そうだねぇ。美味しかったね♪楽しかったなぁ」
女「そうだね。楽しかったね。また行きたいね」
ギャル「うん。また行こうねぇ。じゃあ、あたしはあっちだから」ノシ
女「うん。じゃあね」ノシ
女「…あ、料理酒切れてたんだ。スーパー寄らなきゃ」
~スーパー~
男「トマトに胡瓜に…」
「あ!いたいた♪」
男「え?…母さん?」
男母「買い物してるの?」
男「ああ。帰って着替えて洗濯物取り込んで、さっきスーパーに来たとこ…母さん、遅くなるんじゃなかったのか?」
男母「それなんだけど、会社の若い子が電車の中で書類を無くしちゃったんだけど、無くした書類が見つかってね?」
男母「それを引き取りに行って会社に持って帰って、やることが無くなったから帰ってきちゃった♪」
男「なんだそれ?」
男母「まあまあ。それより今日はいないの?」キョロキョロ
男「何がだよ」
男母「カ・ノ・ジョ♪」
男「なっ!?彼女じゃないって!」
男母「そうなの?あら残念」
男「ったく…それより、早く買い物して帰ろうぜ。腹減った」
男母「そうだね。今夜はハンバーグだよ♪」
男「分かってるって。材料買ったの俺だし」
・
・
・
女「えーっと…今日の広告の品は…あれ?男くん?一緒に居るのは…誰?」
男『----』
男母『---------』
女(綺麗な人だな…それにかわいいし…あ、こっちにくる!?か、隠れなきゃ!!)コソコソ
男『-----』
男母『---?』
女(仲よさそうに話してるなぁ…モヤモヤする…あ!男くんの腕にぶら下がった!?)
男「母さん、重いって」
男母「なによぉ…彼女もいない男に、せめて恋人気分を味あわせてあげようって言う母心が分からないの?」
男「あのね…母さんは母親。いくら童顔で若く見えるからって、そういう気分にはなれませーん」
男母「乗り悪いなぁ。そんなだから彼女もできないんだよ?」
男「ほっとけ34歳」
男母「歳は言うなー!」ペシッ
男「いてっ!はいはい」
女(ちょっと年上なのかな…何話してるか分からないけど…すごく楽しそうだなぁ…)
女「…そっか」
女(男くん、彼女居たんだ…だからギャルさんもあんなことを言ってたんだね…)
~~~~~~~~~~
ギャル「男くんってさぁ、顔は好みがあるから何とも言えないけどぉ…勉強もできるほうだし優しいし…」
ギャル「だからさぁ、見てる子は見てるからね?あたしも男くんのこと聞かれたの、初めてじゃないし」
~~~~~~~~~~
女(…ギャルさん…遠回し過ぎるよぉ…)
女(わたしに声をかけてくれたのも男くんの優しさだったんだ…わたし、何勘違いしてたんだろ…)
女「…帰ろ」トボトボ…
~夜・女の部屋~
女「…はぁ…」
女(男くん…)
女(…男くんはクラスメイトで最初に話をした人で…)
女(優しくて勉強もできて話しても飽きなくて…)
女(…ギャルさんたちと友達になれたのも…男くんがいてくれたから…)
女(だから…男くんはわたしにとって大事な友達で…)
女(だから…だから…)
女(…彼女とうまくいくように…応援するんだもん…)
女(わたしもいろんな人と友達になって…早くいい人…見つけるんだもん…)
女(そしてまた…前みたいに話せるように…なるんだもん…なのに…)
女「ヒック…なんで涙が出るのかなぁ…」
バフッ
女『うわぁああああん!!うわぁあああ…』
~翌日・教室~
女「…はぁ…」
ガラララ
ギャル「あ、女ちゃんおはよー」
女「…おはよう」
ギャル「どうしたの?元気ないじゃん」
女「うん…ごめんね?ギャルさん」
ギャル「え!?いきなりなあに?」
女「ちゃんと分かったから。もう大丈夫だよ?」ニコッ
ギャル「?」
ガラララ
友「おはよーさん」
男「おはよー」
ギャル「あ、おはよー」
女「…おはよう!」
ギャル「え?」
男「…女さん、どうしたんだ?」
女「え?どうもしないよ?」
男「そうか?」
友「女さん、英語の課題なんだけど…」
女「また?ちゃんと自分でしなきゃだめだよ?」
友「そこをなんとか!」
女「しょうがないなぁ。はい」カサッ
友「ありがとう!ギャルは大丈夫なのか?」
ギャル「あ、あたしも…えへへへ」
女「…二人とも、明日からはちゃんとするのよ?」
ギャル・友「「はーい」」
友「じゃあ席に戻ってさっそく写そう」
ギャル「うん」
男「しょーがねえなぁ、あのふたりは」
女「そうだね」
男「…女さん、ホントにどうしたんだ?」
女「…応援してるからね!」ニコッ
男「…へ?」
キーンコーンカーンコーン
女「あ、チャイムが鳴ったよ?早く席に戻ったほうがいいよ?」
男「あ、ああ…」
男(女さん、なんか無理してるみたいだ…)
~放課後~
ギャル「女ちゃーん。一緒に帰ろ♪」
女「…ゴメン。今日は一人で帰るよ」
ギャル「どうして?」
女「…ちょっとね?」
ギャル「?」
女「じゃあ、ばいばい」ノシ
ギャル「あ、うん。バイバイ…」
~校門~
女「…はぁ…」
「女ちゃん」
ビクッ
チャラ男「なにびっくりしてるの?」
女「あ、チャラ男先輩…」
チャラ男「ん?どうしたの?元気ないみたいだけど」
女「あ、なんでもないです」
チャラ男「…あのさ、よかったらちょっと付き合わない?」
女「…え?」
チャラ男「実はさ、これから友達とカラオケに行くんだけど、一緒に行かない?」
女「で、でも…」
チャラ男「オンナノコも何人か来るよ?」
女(あ、オンナノコもいるんだ…だったら…でも…ほとんど初対面なのに…)
女(…ううん。昨日決めたじゃない。いろんな人と友達になるんだって)
女「…行きます」
チャラ男「ホント?いきなり誘ったから迷惑じゃなかった?」
女(あ、こんな気遣いもできる人なんだ)
女「ううん。カラオケ好きですから」ニコッ
チャラ男「そう?だったら…ちょっと待って。仲間にメールするから」
女「はい」
・
・
・
今日はここまでにします
おやすみなさいノシ
おつ
鬱展開はやめちくりよ?(´・_・`)
この>>1っていつも落として上げるよな
乙です。
乙です
鬱展開になるなら先に言ってくれ
見たくないから
~駅前~
チャラ男「あ、こっちだよ」
女「は、はい」
女(こっちのほうはあんまり来たことないなぁ…薄暗くてちょっと不気味かも…)
チャラ男「なにしてんの?早くおいでよ」
女「…はい」
・
・
・
ギャル友1「騙されたと思って着けてみなよぉ。このパワーストーン、ホンットに効果あるんだよ?」
ギャル友2「はいはい。ちょっとだけだよ?…あ、あれ?」
ギャル友1「どう?パワー感じる?」
ギャル友2「じゃなくて。あれ、あそこほら…」
ギャル友1「…あれ?あの二人…」
ギャル友2「…路地のほうに入ってくよね?」
ギャル友1「女さんと…あれは…チャラ男先輩!?」
ギャル友2「ヤバくない?ギャルに教えたほうがいいよ」
ギャル友1「そうだね!」Pi Pi Pi…
ギャル友2「…あ!歩きだしたよ!!」
ギャル友1「追うよ!」
ギャル友2「うん!」
~校門~
ピロリン♪ ピロリン♪
ギャル「あ、メール」Pi
ギャル「…え?」
ギャル「ちょっとちょっと!女ちゃん何やってるのよぉ!!」
ギャル「取り合えず返信して…友にも転送して…」Pi Pi Pi…
ギャル「…よし!急がなきゃ!!」
~教室~
友「掃除かったりーな」
男「ほいっと。これで終わりだな」
ピロリロ♪ ピロリロ♪
友「お、メール」Pi
男「ギャルからか?早く来いって催促か?」
友「…おい男!ヤバいぞ!!」
男「え?」
友「女さんがチャラ男先輩といっしょに駅前の路地に消えたらしいぞ!!」
男「…なに?」
友「チャラ男先輩っつったらヤリチンで有名じゃねーか!女さんが危ない!!」
男「ば、場所はどこだ!!」
友「駅前のほうらしい!急ごう!!」
~駅前の路地・カラオケ屋~
女(なんだろう…なんだか自分だけ場違いな気がする…)
チャラ男「俺、この店よく来るんだよ。店員にも知り合いがいるし」
女「そうなんですね」
店員「お待たせしました。207号室です」
女「あ、ほかの人がまだなんで…」
チャラ男「いいよ。部屋で待ってれば来るから。さ、行こう」グイッ
女「え?ちょ、ちょっと待って!」
・
・
・
チャラ男「じゃあ…先に飲み物たのもうか。女ちゃんは何がいい?」
女「…」
チャラ男「いつまでドアのそばに立ってんの?そんなに警戒しなくったっていいじゃん」
女「…いつ来るんですか?」
チャラ男「ん?」
女「…ほかの人はいつ来るんですか!?」
チャラ男「んー、そろそろ来るんじゃない?」
女「…」
ガチャ
女「!?」
店員「お待たせしました。ドリンクです」
女(店員さんか…でも二人っきりよりは…)
ガバッ!
女「っ!?」
店員「結構いい女じゃねえか。へへへ」
女(こ、怖くて声が出ない!)
チャラ男「こっちに連れて来いよ」
店員「おう!」
ズルズル…
女(い、いや!離して!!)ジタバタ
チャラ男「おい、そのまま手、押さえとけ」
店員「へへへへ。おい、早くしろよ」
チャラ男「まだだ。あいつが来てねえ」
店員「先にやっちまおうぜ。なあ?」
チャラ男「ダメだ。待て」
店員「ちっ」
女(た、助けて!男くん!!)
ガチャ
チャラ女1、2「「お待たせー」」
女(あ、チャラ女1さん!チャラ女2さん!助けて!!)ジタバタ
チャラ男「おう、遅かったじゃねえか。店員の奴、もう待ちきれねえってよ」
チャラ女2「あははは。カメラ取りに行ってたから遅くなっちゃった♪」
女(…え?)
グイッ
チャラ女1「女、あんたも大人しくしてりゃあ、こんなことにならなかったのにねぇ」ニヤニヤ
女(ど、どういうこと!?チャラ女1さん、何を言ってるの?)
女「ど、どうして…」
女(あ、声が出る!)
チャラ女1「…あんた、気に入らないんだよねぇ。見てるだけでイラつくっていうかさぁ」
チャラ女1「あんたのせいであたしはカレシと別れたっていうのにさ…大人しくしてりゃあ無視するだけだったのにさぁ」
チャラ女1「オトコに色目使ってギャルたちと…あんたが楽しむのは許せないんだよ!」
女「そ、そんな!」
チャラ女1「ほら。さっさとヤっちゃいな」
バシィ!
チャラ女1「きゃっ!?」ドサッ!
チャラ男 ニヤニヤ
チャラ女1「なにすんのよ!」
チャラ女2「あんた、まだわかんないの?」
チャラ女1「…え?」
チャラ女2「オトコが二人ってことは、オンナも二人必要ってことだよ?」ニヤニヤ
チャラ男「そういうこと。かわいい従妹の頼みだからな。お前は俺がかわいがってやんよ♪」
チャラ女1「な、なに?どういうこと?従妹って?」
チャラ男「知らなかったのか?俺たち苗字は違うけど従兄妹なんだぜ?」ニヤニヤ
チャラ女2「よかったねえ、あんた、普通じゃチャラ男に相手なんかされないのにさぁ。と・く・べ・つにヤってもらえるんだよ?」ニヤァ
チャラ女1 ゾワッ
チャラ男「ホントはお前なんか相手にしねえんだけどな」
チャラ男「かわいい従妹の頼みだから、しょーがなくヤってやるんだぜ?」
チャラ女1「や、やめて?嘘でしょ!?女が学校に来なくなるまで一緒に虐めようって言ったじゃん!!」
チャラ女2「ふん。最初はチャラ女1に付き合ってたけどさぁ…チャラ女1ってばバカで目立つだからさぁ」
チャラ女2「そうやってあんたが目立ってる陰であたしもいろいろ楽しませてもらったけどさぁ…」
チャラ女2「あたしら被害者側の立場に居なきゃいけないのにさぁ…あんたギャルって言う子張り倒したりして…」
チャラ女2「あんなことしたらあたしら加害者になっちゃうじゃん?」
チャラ女2「止めろって言ったのにさぁ…あの時はギャル、見逃してくれたけど、感情に任せて短絡的でバカなことしてたら、いずれドジ踏むじゃん?」
チャラ女2「そうなったらあたしも表に引きずり出されちゃうし、もう楽しめなくなるじゃん?」
チャラ女2「だからそうなる前に、あんたが二度とあたしに逆らわないように…お・し・お・き♪」
チャラ女1「…いやぁあああ!!」
女「ひっ!」
チャラ男「よかったなチャラ女1!店員じゃなくて俺が相手でよお!!ひゃーははは!!」
店員「よーし、じゃあ早速ヤろうぜ!!」
女「だ、だれかー!助けてー!!男くーん!!」ジタバタ
チャラ女2「どこ見てんだよ!ちゃんとカメラに顔を向けるんだよ!!」
・
・
・
~その頃・駅前~
ギャル「あ!友!!」
友「ギャル!ギャル友1も!!」
男「女さんは!?」
ギャル友1「あのお店に入ってっちゃった」
ギャル「ギャル友2は?」
ギャル友1「お巡りさん呼びに行ってるよぉ」
友「お巡りさんって…それでなんもなかったらどうすんだ!」
ギャル友1「なんかあってからじゃ遅いんだよ!?だったら先に呼んだほうがいいじゃん!!」
友「そ、そうだけど…」
ギャル友2「お巡りさん連れてきたよ!」
警官「現場はどこですか?」
ギャル友1「あの店です!」
男「急ごう!」
~カラオケ屋・入口~
バイト「だからぁ、俺じゃあ分かんないって言ってんすよ!」
警官「ちょっと店の中を見て回るだけだから。ほら、“警官立ち寄り所”って札もあるし」
男「何にも無けりゃ巡回するだけだから問題ないだろ!」グイッ
バイト「いや、ちょ。困りますって!おれが先輩に怒られるっすよ!!」
友「なんで怒られるんだよ!問題があってからじゃ遅いだろ!?」
ィャァァァ…
男「!?今声が聞こえただろ!入るぞ!!」ダッ
友「俺とギャルは裏口に回る!行くぞ!!」
ギャル「うん!ギャル友達は男くんを追って!!」ダダダ
ギャル友1・ギャル友2「「わかった!」」
バイト「ちょ!ちょっとぉ!!」
警官「ちょっと失礼」ダダダ
バイト「あ!もう知らねっ!!」ダッ
~カラオケ屋・部屋の中~
チャラ女1「いやっ!やめてぇえええ!!」
チャラ男「おとなしくっ!しろって!!」バシッ!
ブチブチブチッ!
チャラ女1 ガクガクガクガク
女「チャラ女1さん!!」
店員「人の心配してる暇があんのかな?へへへ」
女「…このっ!」ボコッ!
店員「ぐおっ!た、玉が…」
女 バッ
チャラ女2「あ!てめえ!!」グイッ
女「っ!」
チャラ女2「戻るんだよ!!」
女「だ、誰かっ!!」
ビリビリッ!
女(服が破れた…けどドアに着けた!)
ガチャ
女「誰かー!!助けてー!!」
チャラ女2「てめえ!逃がすもんか!!」グイッ
女「あっ!」グラッ
男「女さん!」
女「っ!?男くん!助けて!!」
男「こっちに!」グイッ
チャラ女2「あっ!…ちっ!チャラ男!!」
チャラ男「なんだよ。今から入れるとこなのによぉ…おやぁ?」
男「お前ら!女さんに何をした!!」
チャラ男「なあんにも?なあ?」ニヤニヤ
チャラ女2「うん」ニヤニヤ
男「…お前ら!」
ノソッ
店員「いてて…あんのアマァ!」ダッ
男「ちっ!!」タックル
店員「邪魔だ!」ガスッ
男「ぐっ!」ガシッ
店員「離しやがれ!!」ドスッ
ギャル友1「男くん!」
男「お、女さんを頼む!」
ギャル友2「う、うん!女ちゃんこっちに!!」
女「で、でも!男くんが!!」
ギャル友1「いいから早く!」グイッ
女「あっ!」
タタタ
店員「離せっつってんだろ!」バキッ
男「ぐぁっ!」
警官「何やってるんだ!」
店員「やべっ!」
チャラ男「逃げろ!」ダダダ
チャラ女2「ちっ!」タタタ
店員「あ!お前ら!!待ってくれ!!くそっ!このガキが!!離れやがれ!!」ゲシゲシ
警官「確保!」ガシッ
店員「ちっ…くそっ!」
男「…ふぅ…いてて…」
ギャル友1「男くん、大丈夫?」
男「ああ…女さんは?」
女「あ…ありがと…」
男「大丈夫か?怪我とかしてないか?」
女「ううん。わたしは大丈夫…それより…チャラ女1さんが…」
ギャル友2「…うわぁ…」
男「どうした!?」
ギャル友2「男くんは来ちゃダメ!それと…上着かして」
男「あ、ああ…ほら」
ギャル友2「ありがと…ほら、これ羽織って」
チャラ女1 ガクガクブルブル
ギャル友1「…相当ショックだったみたいね…」
女「チャラ女1さん…怖かったよね…でも、もう大丈夫だよ?」
チャラ女1「うぅぅ…うわぁああああん!」
ギャル友2「よかったねぇ…間にあって。ねえ?」
ギャル友1「そうだね。あたしってばナイス判断!」
男「そうだな。女さんも…無事でよかった」
女「…ふぇえええん!ふぇぇええええ…」
男「…ギャル友1、ギャル友2、二人を頼む」
ギャル友2「こっちは任せて!あいつらギッタンギッタンにしてこーい!!」
警官「今応援を呼んだから、あんまり無茶はしないようにね?」
~カラオケ屋・裏口~
チャラ男「くそっ!店員の奴、何が“バイトが食い止めるから大丈夫”だ!!あいつら警察まで呼びやがって!!」
チャラ女2「警察に見つかる前に店から出ないと!!」
友「ところがそうはいかねえんだよなぁ」
チャラ女2、チャラ男「「!?」」
ギャル「あんたたち、許さないからねっ!」
チャラ男「うっせえ!」ブンッ!
友「おっと」
ギャル「それっ!」
プシュー
チャラ男「なんだこれ!?…うがっ!目!目が!!目がぁああ!!」
チャラ女2「チャラ男!」
ギャル「痴漢撃退用の唐辛子スプレーだよ!」
チャラ男「ちっくしょおおおお!!」ブンッ ブンッ
友「目がまともに見えてねえんだから当たる訳ねえだろ!」
チャラ男「うっせえええ!!」
友「おら!足元が隙だらけだぞ!!」ゲシッ
チャラ男「あがっ!」グラッ
友「大人しくしろっての!」グイッ
ドサッ
チャラ男「ちっ…糞がぁああ!!」
友「糞はてめえだ!」ギャクエビー
チャラ男「いだっ!いだだだ!!」
果たして・・・
チャラ女2「ちっ!」ダッ
ギャル「あ!男くん!!」
チャラ女2「っ!?」
男「間に合ったか!」
ギャル「もう逃げ道はないよ!」
チャラ女2「くっ…」
・
・
・
応援警官1「ご協力感謝します。そら!行くぞ!!」
チャラ男「ふん…」
チャラ女2「…」
応援警官2「あとでお話を聞かせていただきます。表に回ってパトカーに乗ってください」
友・男「「はい」」
ギャル「…友」
友「なんだ?」
ギャル「えへへ…かっこよかったよ?」
友「惚れたか?」
ギャル「んー…」チラッ
チュッ
友「へ?」
ギャル「当然♪」ダキッ
友「じゃ、じゃあ…」
ギャル「不束者ですが、よろしくお願いします」ペコッ
男(…俺、お邪魔虫じゃね?)
>>220 微鬱終了です
~夜・警察署~
婦警「では迎えの人が来るまで、ここで待っててください」
男「あ、はい」
女「…」
男「…すっかり夜になっちまったな」
女「うん…」
男「女さんち、心配してるんじゃないか?」
女「たぶんね…」
男「…と、友たちは先に帰ったみたいだな」
女「うん…」
女・男「「…」」
男(…ち、沈黙が…息苦しい…)
女(男くん…助けてくれたのはうれしい…はずなのに…)
男「…あ、あのさ」
女「…え?」
男「ちょっと…話さないか?」
女(あの人のこと!?)
男「…なんでチャラ男先輩についてったんだ?」
女「…え?」
男「あ、いや…話したくないんならいいんだ」
女「ううん。あのね?…知らない人とでも話せるようにならないといけないなって思って…」
男「…そっか。けど、相手は選ばないとな?」
女「…そうだね」
女・男「「…」」
女「…でもね?」
男「ん?」
女「わたしは…これからもいろんな人と話すよ?」
男「…その時は相談してほしいな」
女 フルフル
女「わたし…もう男くんには頼れないよぉ…」
男「え!?」
女「だって…カノジョさんに悪いし…」
男「…はあ!?」
女「男くん、カノジョさんいるでしょ?」
男「いないいない!いたこともない!!」
女「うそ!!」キッ
男「ホントだって!!」
女「じゃあ!!昨日一緒だった人は誰!?」ズイッ
男「…へ?」
女「だから!」
女「スーパーで仲良く買い物してたじゃない!!」
男「スーパーで?…ちょっ!ちょっと待った!!女さんが見たのって…」
「あ!いたいた!!男ー!!」
女「あ!ほら!!あの人!!」
男「あ、母さん」
女「…え?」
男母「まったくもう!警察から電話があったときはびっくりして頭が真っ白になっちゃったじゃない!!」
男「ゴメンゴメン」
男父「まあ、男が人助けしたんだから、母さんも落ち着いて。な?」
女「え?…ええーっ!?」
男父「…男、この娘は?」
男「あ、紹介するよ。女さん。クラスメイトで…」
男母「男のカノジョよ。ね♪」
女「は、はい!あ!いえ!!」
男父「どっちだよ…」
男「ちがっ!母さん!!何言ってんだよ!!」
男母「あらぁ?あんなにラブラブで買い物してたのに、カノジョじゃないわけ?ふーん?」
女「あぅ…//」
男「母さん!…ごめんな?変な親で」
女「う、ううん?男くん…あのね?」
男「ん?」
女「ホントに…ホントにお母さんなの?カノジョとか後妻さんじゃなくて?」
男「ああ。童顔で若く見えるけど、俺を生んだ34歳の母さんだ」
男母「歳は言うなー!」スパーン!
婦警「署内で暴力行為は禁止です!」
男母・男父「「す、すみません」」ペコペコ
女「…」ポカーン
女母「女!あなた大丈夫!?」
女「あ、お母さん」
女母「怪我はない?どこか痛いところは?」
女「大丈夫だよ。男くんが助けてくれたから」
女父「…男くん」
男「あ、はい」
女父「女がこんな目にあったのは君のせいだ!二度とうちの娘に近づくな!!」
男「へ?」
女「ちょっとお父さん!」
女父「お前は黙ってろ!いいか?貴様が女に近づいた途端こんな事件に巻き込まれたんだ!貴様のせいだ!!」
女「何言ってるの!今回のことはわたしが勝手にしたことで、男くんは関係ないの!」
女父「お前は騙されてるんだ!大方こいつが裏で糸を引いてたんだろ!!」
バコーン!
一同「「「!?」」」
女母「あなた!いい加減にしなさい!!恥ずかしいったらありゃしないじゃない!!」
女父「いたた…鞄で殴らなくても…」
女母「黙りなさい!!!」
一同 ビクッ
女父「で、でもな?俺は女のことを心配して…」
女母「あなたは女のことを心配してるんじゃなくて!八つ当たりしてるだけじゃない!!」
女母「…一度きっちり〆る必要があるみたいね。いまから祖父さんのところに行くわよ」ジロッ
女父「ええっ!?親父さんのところに!?それだけはやめて!!第一、今から行ってたら明日会社に行けなく…」
女母「なあに!?」ジロッ
女父「………いえ…なんにも…」
男『お祖父さんって怖い人なのか?』コソコソ
女『うん。元自衛官だからお父さんにはすごく厳しいの。孫のわたしには甘いんだけどね』コソコソ
女母「じゃああなた。先に車に乗ってなさい」
女父「はい…」
一同「「「…」」」
女母「まったく…とんだ見当違いだわ…すみません。騒がしくて」ペコッ
婦警「あっ、あの!署内での暴力は…」
女母「なにか?」ニッコリ
婦警「…し、しないほうがいいかなー?なんて…あはは…」ヒクヒク
男「…すごいな、女さんのお母さん…見た目は御淑やかで優しそうなのに…」
女「わたしもあんなお母さん、初めて見た…怒らせると怖い人だったんだ…」
女母「あ、誤解しないでね?お父さんが弱いだけなんだからね?」
男母「…味方にしたい人だわ」キラッ
女母「あ、この度はどうも、お見苦しいところをお見せして。女の母です」
男母「いえいえ。うちの子がもっとしっかりしていたらよかったんですけどねぇ。男の母です」
女母「そんなこと無いですよ。うちの娘を助けていただきまして、なんてお礼を言ったらいいか」
男母「お礼なんてそんな。たまたまですから」
女母「ご謙遜を。しっかりしたいい息子さんじゃないですか」
男母「こちらこそ、うちの子にはもったいない良い娘さんですよぉ」
女母「とんでもないです!ところで奥様、お若いですねぇ」
男母「いえいえ!でもありがとうございます。気持ちだけは若いつもりなんですよぉ」
女母「まあ!それが若さを保つ秘訣なんですね!?」
男母・女母「「おほほほほ」」
女母 ニヤッ
男母 ニヤッ
女母「…今度お茶でもご一緒しませんか?」
男母「そうですわね。これから長ーいお付き合いになりそうですしね」
男「ちょ!母さん!!何言ってんだよ!!」
女「お、お母さんも!」
女母「あらぁ?最近やけにご機嫌なのは男くんのおかげじゃないのぉ?」ニヤニヤ
男母「あら、お宅もですかぁ?実はうちの息子も最近機嫌が良くてぇ」ニヤニヤ
女母「そうそう。奥様、メアド交換しません?お話したいこともありますから」
男母「あら、気が合いますねぇ。あたしもそう思っていたところなんですよぉ。赤外線、いいですか?」
女母「はい。お願いします」Pi
男母「…はい。これからが楽しみだわぁ」
女母「そうですわねぇ」
女母・男母「「おほほほほ」」
男父「…男、観念しろ。もう全方向包囲されたみたいだぞ?」
男「どういう意味だよ!」
女「あぅ…//」
男「…お、女さん?顔が赤いけど…大丈夫か?」
女「え?…あ、うん!大丈夫…」
男「そうか?だったらいいけど…」
女「…//」
女母「…あ!すっかり忘れてたわ!!」
男母「どうなさったんですか?」
女母「すみません。わたし、これから夫を実家に連れて行かないといけませんので今夜一晩、男くんをお借りしたいんですけど…」
女・男「「え!?」」
女母「普段なら一人でも大丈夫だと思うんですが、何しろこんなことがあった後ですから、家で一人じゃ女も不安でしょうし…どうかしら?」
男母「あらぁ、それは大変ですわねぇ。ええ。いいですよ?」
女・男「「ええーっ!?」」
うん?スマホから読めなくなった?
女母「じゃあ女、今日は男くんに泊まってもらいなさい。男くん、女をお願いね?」
男「え?…は、はあ…」
男母「男。女ちゃんも一緒にうちに帰るわよ。そのあと女ちゃんの家に行きなさい」
女「あ、あの…えっと…」
男「ちょっ!なんでそうなるんだよ!!」
男母「あら?男、あんた女ちゃんに不安な夜を過ごせって言うの?」
男「そ、それは…」
>>237 え?規制は無いと思うんですが…
女母「すみませんねぇ。男くんが一緒なら女も心強いと思いますし」チラッ
女「お、お母さん!!」
男母「ほら、女母さんもああ言ってることだし、女ちゃんを守ってあげなさい」
男「…あー!もう!!…女さん、行こう!」グイッ
女「あ…うん…//」
男父(すっかり空気だな俺…)
~夜中・男の家から女の家への道~
テクテクテク
男「…やっぱりやめたほうが…」
女「ううん。来てくれたほうが安心だから…」
男「けどさ…」
女「こうして腕を持ってるだけでも安心できるの。だから…」
男(歩きづらいんですが…にしても…)チラッ
女「…どうしたの?」
男「いや…今日一日でいろいろあったなーってな?」
女「そうだね…」
男「ついこの間まで、話したこともなかったのにな」
女「…そうだね」
男「それが、今日は女さんのうちに泊まるって」
女「ふふふ。そうだね」
女・男「「…」」
女「…あのね?」
男「ん?」
女「今日は…ありがと」
男「なんだよ。改まって」
女「だって…ちゃんとお礼、言ってなかったから」チラッ
男(うおっ!?上目遣いの女さんの破壊力が半端ない!!)
男「…ま、まあ俺も悪かったよ。女さんが誤解してたこと知らなくてさ」
女「ううん!それは私が勝手にそう思っちゃったから…ごめんね?」
男(あ…女さんのいい匂いが…)
女「…あの時男くんが来てくれて、すごくホッとしたんだよ?」
男「え?」
女「叩かれて倒されて…何とか逃げ出して…ドアを開けたら男くんが来てくれて…」
男「そうだったな…でもよく逃げ出せたな」
女「自分でも不思議。でもね、あの人に襲われた時に男くんの名前を叫んだら少しだけ冷静になれて…」
女「それで…相手が油断した隙に…ね?」
女「もし逃げれなかったら…わたしもチャラ女1さんみたいになってたかもね…」
男「そんなにひどかったのか?」
女「うん…ギャル友2さんから来たメールだと…話すことも一人で立つこともできないくらいで…」
女「結局、担架に乗せられて救急車に運ばれたんだって…」
男「相当ショックだったんだろうな」
女「うん…だから…わたしが無事だったのは男くんのおかげ。ありがとう」
男「俺は何にもしてないって」
女「ううん?…ねえ、ちょっと目を瞑って?」
男「え?こ、こうか?ん!」
チュッ
男「…ぷはぁ!なっ!?」
女「…ふぅ。今日のお礼♪」
男 ポカーン
女「ね!早く行こう?」
男「あ、ちょっと女さん」
女「なあに?」
男「…ちょっと目を瞑って?」
女「え?…はい」
チュッ
女「…ん…」
男「…ぷはぁ…」
女「…はぁ…」
女・男「「…」」
男(今はっきり分かった。やっぱり俺、女さんのことが…)
男「…女さん」
女「はい」
男「…好きだ…付き合ってください」
女「…はい…わたしも男くんが好きです」
男「ありがと…手、かして?」
女「…はい」スッ
男「じゃあ…」ギュッ
女「うん。帰ろ♪」キュッ
~真夜中・女の部屋~
女(寝られない…)
女(いろいろあったからなぁ…興奮しちゃってるんだろうな…)
モゾッ
女(男のこと諦めようとして…襲われそうになって…)
女(それで今は男くんがこの家でお泊りだもん…興奮するなってほうが無理だよ…)
ガバッ
女「…はぁ、トイレに行こう」
ガチャ
女「…あれ?客間の電気がついてる…男くん、まだ起きてるのかな?」
~客間~
男(なんか寝られねえ…女さんの家でお泊りってこともあるけど…いろいろあったからなぁ…)
男(キス…したんだよな女さんと…それで告白して…って、ふつう逆だろ!)
男(女さん…いい匂いだったなぁ…あ、いかん)フッジサーン
男「…寝られないからって興奮してどうする!?」
ギンギン
男「…しょうがない。ティッシュを用意して…」
コンコン
男 ギックゥ!
女『起きてるの?』
男(落ち着け落ち着け…ティッシュは元の場所に戻して…)
女『…寝てるの?』
男「おおお、起きてるよ?」
女「そう…入ってもいいかな?」
男「どど、どうぞ」
ガチャ
女「…ごめんね?寝てたんじゃない?」
男「寝てない寝てない!ってか、女さんのほうこそ寝ないのか?」
女「わたしも興奮しちゃってるんだろうね。寝られなくて…」
男(俺も股間が興奮してます)
女「…どうしたの?」
男 ギクッ
男「なな、なんでもない!あははは…」
女「そう?じゃあ…その布団の傍に座ってもいい?」
男(布団って…まさか俺の隣!?)
女「…ダメ?」
男「いや…イイヨ?」
女「ありがと。っんしょ」ギシッ
男(やっぱかわいいよな…いい匂いがするし…)
女(勢いで男の隣に座っちゃった…男の匂いが…)
女 クンクン…
男「…ど、どうした?」
女「え?ううん?ねえ…肩貸してくれる?」
男「あ、ああ…」
女「ありがと」コテン
女(この匂い…やっぱり落ち着く…)
男(女さんの髪がくすぐったい…あ!パジャマの隙間から胸が!!)チラチラ
女「…どうしたの?…あ」
男「え?…あ」
フッジサーン
女(こ、これってオトコノコの本能だよね…我慢してるとおかしくなるって兄ちゃんも言ってたし…でも…苦しそう…)ジー
男「いやこれは生理現象で女みたいにかわいいオンナがそばにいたらこうなるのは必然であってむしろ勃たないほうが失礼というかそういったもので」
女「…すごいね//」
男「…へ?」
女「初めてだけど…男がしたいんなら…いいよ?」
男「女…」
ドサッ
女「きゃっ!ん!!」
チュッ
男「…はぁ。大好きだ、女」
女「…わたしも男のことが好き…やさしくして…ね?」
・
・
・
~翌朝~
ピロリロ ピロリロ…♪
女「スー…スー…」
男「Zzz…ん?…電話?」Pi
男母『こらー!いい加減起きなさーい!!』
男「おわっ!」
女「…なあに?…」モゾモゾ…
男「しーっ!」
男母『…ちょっと。今女ちゃんの声が聞こえたけど…男!あんたまさか…』
男「い、いや!これはその…おい!服!服!!」
女「んん…ふく…服?…あれ?はだかぁ?…裸ぁ!?」ガバッ
男「…ちょ!声が大きいって!!」モゾモゾ
女「ちょっとそっち向いてて!」
男「う、うん」
男母『あんたたち何やってんのよ!』
男「ちょっ!パンツどこだ!!」
男母『落ち着きなさい!!』
ビクッ
男母『…はぁ。まずは服を着る。説明はそのあと。いいわね?』
男「は、はい」
ゴソゴソ…
男母(計画通りっ!女母さんにうまくいったってメールしとかなきゃ♪)
・
・
・
~数日後・学校・掲示板前~
一同「「「…」」」
男「チャラ男先輩、退学か…」
友「チャラ女2もな」
ギャル「警察沙汰になっちゃったもんね…余罪もあるって噂だし…」
友「ネットで売って稼いでたって噂もあるよな…」
女「わたし…運がよかったんだ…男くん達が来てくれて…」
ギャル友1「チャラ女1さんもあれからすっかり大人しくなっちゃったし…」
ギャル友2「そりゃあねえ…あんな目にあったんだもん…」
ギャル「怖かったんだろうねぇ…」
ギャル友1「でもさぁ…チャラ女1さんが女ちゃんにしたことについてはさぁ…まだ終わってないじゃん?ねえ?」
女「それは…もういいかなーって…」
ギャル友1「女ちゃんがそう言うんならいいけどぉ…あ」
女「あ…」
チャラ女1「…」
一同「「「…」」」
チャラ女1「…ごめんなさい」
女「え?」
チャラ女1 スタスタスタ…
女「チャラ女1さん…」
男「女…チャラ女1さんが…」
女「うん…謝ってくれた…」
ギャル「…もういいんじゃない?」
女「…うん!」ニコッ
男「じゃあこれで…」
友「一通り決着したって感じか?」
男「そうだな」
ギャル「じゃあじゃあ!お祝いしようよ!!」
友「こらっ!不謹慎だろ!!」
男「そうだぞ?せめて学校を出てからにしようぜ。口に出すのは」
友「そうそう」
女「そういう問題かな…?」
ギャル友2「ボーリング行こうよ!ちょっとはうまくなったんだよ?」
ギャル友1「…ガーターに落ちないようにしてもらって?」
ギャル友2「ひっどーい!!」
一同「「「あははは」」」
~【エピローグ】~
~数週間後・学校の帰り道~
男「もうすぐ夏休みだな」
女「そうだね」
男「ギャル友2からどこか遊びに行こうって誘われてるけど、どうする?」
女「男に任せるよ」ニコッ
男「俺は女といっしょならどこでもいいんだ」
女「ふふふ。わたしも♪」
男「じゃあどうすっかな?はっきり言ってギャル友2、カレシいないからって焦りすぎなんだよなぁ」
女「そう言わないの。大事な友達なんだから。ね?」
男「だな。じゃあ行くって返事しとくよ。楽しみだな」
女「そうだね。でもその前に期末テストだよ?」
男「あー…一緒に勉強するか?」
女「うん♪」
男「そういや、次の日曜は母さんたち服を身に行くって言ってたな…」チラッ
女 ジトー…
男「な、なんだよ…」
女「…えっちなこと考えてない?」
男「え?イヤ、カンガエテナイヨー?」
女「…ホントに?」
男「ホントダヨー」
女「怪しいよぉ。さっきから片言になってるんだもん」
男「あー…」
女 ダキッ
男「…女?」
女「今はこれで我慢して?」キュッ
男「ん…」
男(小っちゃくて柔らかくっていい匂いで…あ、いかん)
女「…何か当たってるんだけど?」
男「我慢できそうにないんだけど」
女「ダメだよぉ。テストが終わるまではお・あ・ず・け♪」
男「…なんか言い方がギャルみたいになってきたな」
女「…イヤ?」
男「そんなことはないよ。ただ…」
女「ただ?」
男「そんな女もかわいいなーってな?」
女「男…//もう!大好き♪」ギュッ
男「歩きにくいって」
女「いいの♪」
男「ったく…けど…」
---ずっと独りだった
男「そう言うとこもかわいいぞ」クシャ
---話しかけてくれた
女「あ…//」
---嬉しかった
男「なぁ…」
---楽しかった
女「ん…」
---友達もできた
チュッ
---好きになった
男「…はぁ。帰るか」
---勘違いした
女「明日、うちにくる?」
---自棄になった
男「そうだな。ここんとこ行ってなかったしな」
---襲われた
女「ふふふ。お母さん、男が来るの楽しみにしてるの」
---怖かった
男「義父さんの視線が怖いけどな」
---助けてくれた
女「あははは。気にしない気にしない」
---誤解が解けた
男「そうもいかないって…」
---もう離れたくないと思った
女「…ねえ」
---ずっと一緒に居たいと思った
男「ん?」
---だから…
女「男に出会えてよかった♪」
~END~
やっと終わった…
あとはおまけをいくつか書いてこのスレは終わりにします
なお、過去作品は下記に置いています
http://blog.livedoor.jp/ssdobin64/
気が向いたら覗いてみてください
それでは、おやすみなさいノシ
あれ、肝心な部分が抜けてるんだけど?
何かまた新しく立てた?
タイトルに!が一つ増えた奴が在るんだが…
【おまけ1】 友とギャルの話
友「付き合うことになったものの…」
ギャル「…ほとんど変わんないね…」
友「変わったことと言えば…」ギュッ
ギャル「えへへへ」キュッ
友「…いい匂いだな」
ムクムクムク…
ギャル「…友ぉ?」
友「しょーがねえだろ?ギャルがそんだけ魅力的なんだよ」
ギャル「もう。しょうがないなぁ♪」
ギャル「…上になるね?…ん…あん…」
・
・
・
ギャル友2「…なんてことを毎晩してるんだよね?」
ギャル「あはは。そんなわけ無いじゃん」
ギャル友1「ギャル友2ってば、相当溜まってるの?」
女「//」
ギャル友2「そうじゃないけどさぁ…カレシができたらどうなのかなーって。ね?」
ギャル友2「だから経験者のお言葉を聞きたいわけなのよ。ギャル友1のとこは?」
ギャル友1「あたしはぁ…時々…かな?」
女・ギャル・ギャル友2「「「え!?」」」
ギャル友1「…どうしたの?」
ギャル友2「…ホントに?」
ギャル友1「え?だってぇ…好きな人とならしたいって思うでしょ?ねえ?」
ギャル「う、うん…」チラッ
女(も、もう…しちゃったし…//)チラッ
ギャル友2「あ、あたしもまだ相手はいないけど…いたらそう思うだろうなぁ…」
ギャル「…そ、そう言うもんかな?」
女「き、きっとね?」
ギャル「そっか…」
・
・
・
友「…で?」
ギャル「だからぁ…友はどうなのかなーって。ね?」
友「どうって…そりゃあ…したいって思うけど…」
ギャル「そっか…」
友「ギャルはどうなんだ?」
ギャル「え?」
友「いくら俺がしたいって思っても、ギャルもしたいって思わないとできないだろ?こういうことはさ」
ギャル「…」
友「で?ギャルはどうなんだ?」
ギャル「あたしは…ちょっと怖い…」
友「怖い?」
ギャル「うん…何がって言われると困っちゃうんだけどぉ…」
ギャル「今でもキスとか抱き付いたりとか、気持ちいいからいっぱいしたいって思ってるんだけどさぁ…」
ギャル「もしさぁ…友とエッチなことするじゃん?」
友「お、おう」
ギャル「でさぁ…気持ちよくなるじゃん?」
友「おう」
ギャル「そうするとさぁ…やっぱ気持ちいいことしたくなくなるじゃん?」
ギャル「そうなるとさぁ…もうそればっかするようになって…他のことしなくなっちゃいそうで…怖いんだぁ」
友「…つまり、エッチばっかりするようになるかもってことか?」
ギャル「…うん…」
友「…じゃあ、ギャルはしたくないのか?」
ギャル「…ごめんね?」
友「…はあ…」
ギャル「…そ、そうだよね!付き合ってるのにしないって変だよね!!カノジョの資格ないよね!!あは、あはは…」
友「「…なあ、ギャル」
ギャル「ヒック…ごめん…ごめんよぉ…」
友「…話を聞け。俺はしたいって思うけどさ、それはギャルだからなんだぜ?」
ギャル「で、でもぉ…あたしは…ヒック…あたしなんて…」
友「…なあ、すっげえ傲慢な提案なんだけどさ…」
ギャル「…ヒック…」
友「…やっぱやめとく」
ギャル「気になるじゃん!最後まで言ってよぉ!!」
友「…口でしてほしい」
ギャル「…え?」
友「ギャルが俺と…したいって思うようになるまで、口でしてほしいんだ。ギャルのほうは大変だろうけど…」
ギャル「…」
友「もちろん、ギャルが嫌だって言うんだったら俺も我慢する!」
ギャル「…我慢できなくなるんじゃない?」
友「そこはまあ…自分でしたりして…な?」
ギャル「…また待たせちゃうよ?」
友「今まで待ったんだ。何とかなるだろ」
ギャル「…バカだよぉ…友は…なんでこんなにやさしいのよぉ…」グスッ
友「そんだけお前のことが好きなんだよ」
ギャル「ばかぁ…」
ジジジジ…ポロッ
友「お、おい!なにチャックずらして引っ張り出してんだよ!!」
ギャル「あたしも友が好き。だから…口でするね?」ニコッ
友「…へ?」
パクッ
友「あぅ!」
ギャル「いふぁはっふぁ?(いたかった?)」
友「い、いや…気持ちいい…」
ギャル「ふふっ。うふぉふへ?(うごくね?)」
ジュルッ ジュポッ レロレロ…
友「も、もう…でる!」ガシッ ビクンビクン…ビクッ…ビクッ…
ギャル「んん!?…ん!…ん…」ゴクッ ゴクン…
友「はぁ…」
チュポン
ギャル「はぁ、はぁ…喉がいがらっぽいよぉ…」
友「の、飲んだのか?大丈夫か?」
ギャル「ん…友のだから平気…ちょっと飲み物…」
友「ほら」
ギャル「ん」ゴクッ ゴクッ…
ギャル「…はあ…気持ちよかった?」
友「…ああ。すっげえ気持ちよかったぞ。ありがとな」ナデナデ
ギャル「えへへへ。じゃあ…舐めてきれいにするね?」ニコッ
友「え?」
ペロペロ レロレロ…
友「き、気持ちいい…」
ムクムクムク…
ギャル「ん…また大きくなってきたよぉ」
友「な、なあ…もう一回…」
ギャル「え?」
友 ジー
ギャル「…//」
パクッ
友「はぅっ!」
・
・
・
~翌日・教室~
ギャル「顎が痛いよぉ…」
女「どうしたの?」
ギャル「友が…ううん、なんでもないよぉ。あははは」
友「ははは…」
男「…なんなんだ?」
ギャル『…しばらくはダメだからね?』コソッ
友「はい。その…」
ギャル「…できるだけ早く治すからね?」
友「ギャル…やっぱお前を選んでよかったよ」ナデナデ
ギャル「あ…えへへへ」
女・男「「はいはい、ごちそうさま」」
~ギャルと友・END~
乙
男と女編はよ
>>289 仕方ないなぁ
【おまけ2・エピローグの前】
~事件の三日後・女の家~
女父「…」
男「…」
男(き、気まずい…女の家で晩御飯に御呼ばれしたのはいいけど…女はキッチンに行ったままだし…)
女母「そんなに硬くならずに。お父さんも睨まないの!」
女父「で、でもな?定番だろ?」
女母「定番?」
女父「娘の父親ってのは…娘のカレシに厳しくって…な?」
女母「“な?”じゃないでしょ!あなた、女を一生独身でいさせる気!?」
女父「それもいいかな…」
女母「なあに?」ジロッ
女父「…なんでもありません…」
やめて!俺の部屋の壁のライフはとっくにゼロよ!
女母「男くんのおかげで女も無事だったのよ?そのお礼に食事に誘ったのに!」
女母「しかも優しいし勉強もできるしお母さんは若くてかわいいし…こんないい人、他に居ないわよ!?あなたもいい加減に娘離れしなさい!!」
女父「は、はい…」
男(…母さんのことは関係なくね?)
女「はい、お待たせー」
女父「お、来た来た。今日は麻婆豆腐か?」
女「うん。男、辛かったらごめんね?」
男「あ、ああ…」
女父「…女、父さんには言ってくれないのか?」
女「…お父さんのは…わかってるから…」フィ…
女父「何がわかってるんだ?」
>>292 ( ・∀・)つ【ベニヤ板】
女「…お母さん、さっきお父さんの分に、すりおろしたニンニクをいっぱい入れてたから…ね?」
女父「…へ?」
女母「あなた、最近よく“疲れた”って言ってたじゃない?だからこれで精を付けて…ね?」ニタァ
女父「…は、はい…」ガクブル
男(…俺の麻婆豆腐からもニンニクの匂いが漂ってくるんですが…)
~夜・女の部屋~
男「はぁ…緊張した…」
女「お疲れ様。膝枕しよっか?」
男「うん、頼む」
女「ふふっ。ここに頭を乗せて?」
男「ん」ゴロン
女「今日はよく頑張りました。えらいですよ」ナデナデ
男「俺は犬かよ。気持ちいいけど…」
女「んー、似てるかも」
男「似てないだろ」
女「そっくりだよ?匂いを嗅ぎたがるところなんて。ね?」
男「言ったな?」
クンクンクンクン…
女「ちょっ、ちょっとやめてよぉ。そんなとこで頭を動かしたらくすぐったいよぉ」
男「…やっぱいい匂いだ」クンクンクンクン…
女「…ちょっ…やめっ…んっ…ぁん…」
男(だんだん色っぽい声になってきた…こんな声聞かされると俺のほうも…)モッコリ
グリグリ…
女「はぁ…はぁ…男ぉ…ダメ…お願いぃ…」
男「…女…」モミモミ
女「ダメだよぉ…お母さんたちに聞こえちゃう…」ハァハァ
男「女のここ、もうこんなになってるぞ?」クチュクチュ
女「ひんっ…やあ…ダメだってば…」ハァハァ
男「もう我慢できない…女…」
女「はぁ…はぁ…わたしが上になるから…仰向けのままで…」
男「ああ…」
バターン!!
女父「おおおお、お前ら!なななな、何やってるんだ!!」
女・男「「!?」」
スパーン!
女父「いたっ!か、母さん!!」
女母「もうお父さんったら!邪魔しちゃダメじゃない!!」
女父「お、お前は黙ってろ!!」
女母「いいえ!せっかくいいところだったのに邪魔するなんて!!祖父さんに来てもらいますよ!?」
女父「そ、それだけは勘弁して…」
女母「さっ!早くリビングに戻りなさい!!あ、ごめんなさいねぇ、お邪魔して。気にせず続けてくださいね?おほほほ」
バタン
女・男「「…」」
男「…気にせずって言っても…なあ?」
女「…は、恥ずかしい…//」
男「…はぁ。じゃあそろそろ帰るわ」
女「え!?もう?」
男(早く帰って心置きなくヌきたいんだよ!)
男「あんまり遅くなるとまた女のお父さんが怒るかもしれないだろ?」
女「ごめんなさい…」
男「女が謝ることじゃないよ。じゃあ」
女「あ、外まで送るよ」
~女の家・玄関前~
女「…今日はごめんね?」
男「もういいよ。それよりさ、今度うちに来ないか?」
女「え?」
男「今日は晩御飯もご馳走になったし、お礼の意味もかねてな?」
女「でも…迷惑じゃない?」
男「大丈夫だって。母さん、女のこと気に入ってるし」
女「…うん、考えとく」
男「じゃあ…」スッ…
女「うん…ん…」チュッ
男「ん…お休み、女」ノシ
女「おやすみなさい」ノシ
~翌週・男の家~
女「ありがと。迎えに来てくれて」
男「いや、俺が女に早く会いたかっただけだから」
ガチャ
男「いらっしゃい」
女「お邪魔しまーす」
シーン…
女「…誰もいないのかな?」
男「いや、そんなはずは…」
ピロリン ピロリン♪
男「お、メール…母さんからだ」Pi
送信者:母さん
件名:ちょっと出かけます
本文:知らないオトコの人に付きまとわれたので、
警察に通報してお持ち帰りしてもらいました。
事情聴取のため、お父さんと一緒に警察に行ってきます。
帰りは8時過ぎると思う…女ちゃんに謝っといてください。
女・男「「…」」
男「またストーカーかよ…」
女「またって?」
男「ああ。これで3回目だよ…まったく…」
女「男のお母さん、かわいい人だもんね…」
男「せっかく女が来てくれたって言うのに…ごめんな?」
女「ううん。でも…どうしよっか?」
男「うーん…元々母さんが“会いたい”って言うのもあって、女に来てもらったのにな…」
女「…お母さん達が帰ってくるまでここで待ってようかな?」
男「いいのか?遅くなるって書いてるけど?」
女「うん、大丈夫。男、料理作れないでしょ?晩御飯作ってあげるよ」
男「そうか?それは嬉しいな」
女「ふふふ。じゃあ冷蔵庫の中、見せてもらってもいいかな?」
男「どうぞどうぞ」
~男の部屋~
ガチャ
男「ここが俺の部屋だよ」
女「うん。お邪魔しまーす…」
男「あんまり綺麗じゃないだろ?」
女「ううん。綺麗に片付いてて意外だった。兄ちゃんの部屋みたいなのを想像してたから…」
男(夕べ頑張って片づけた甲斐があったぜ!)
男「俺はベッドに座るから、その辺テキトーに座って寛いでてよ」
女「うん。じゃあ机の椅子に座るね?」ギッ
女「これが男くんの机…え?」
男「ん?どうした?」
女「こ、これ…//」
男「なんだ?…あ」
コンドーサン×2
男「なっ!?」パッ
男「こここ、これは俺が置いたんじゃなくて!!…ん?…手紙?」
カサカサ…
ほどほどにね♪
男母
男「か、母さん…」orz
女「…//」ドキドキ…
男「ご、ごめんな?その…」
女「う、うん…」
男(気まずい…なんてことしてくれたんだよ母さん!)
男「えっと…て、テレビでも見るか?」
女「そ、そうだね。あはは…」
男「じゃあ…」Pi
ワハハハ デハツギ!
女・男「「…」」
男(あ、コンドーサン持ったままだった…どこかに置くわけにもいかないから、ひとまずポケットに入れとこう)ゴソゴソ
女「ねえ…そっちに行っていい?」
男「え!?」
女「テレビが見えにくいから…」
男「あ、ああ。いいよ?」
女「ありがと…」
ギシッ
女・男「「…」」
女(なんだろう…体が熱い…)
男(こ、これは…OKなのか!?そうなのか?まだ2回目だからわかんねーよ!!)ジー
女「ん?」クルッ
女・男「「!?」」
女(め、目が合っちゃった…でも…気持ちは落ち着いてる…)
男(い、今更そらすわけにも…)ドキドキ…
女(…そっか。わたし…男のことが好き…だから…) スッ…
男(女が目を瞑った!?ってことは…OKだよな?)
チュッ
女「ん…」
ドサッ
男「女…」クチュッ
女「あんっ!」
女(な、なあに?体の芯が熱い…すごい…気持ちいい…)
クチュクチュ…
女「あ…んぁ…ひんっ…いっ…いい!…」
男(コンドーサンポケットに入れといてよかったぜ!)
・
・
・
~晩御飯の支度中~
女「♪」トントントン
男 ジー
女「…なあに?」
男「いや…」
男(リクエストしてよかった!裸エプロン!!)
女「これでよしっと…あとは煮込めばシチューの出来上がり♪」
モミッ
女「あん…ダメだよぉ…こんなとこで…あっ…」クネクネ
男「すごく色っぽいよ…なあ…」
女「ん…」チュッ
クチュクチュ…
女「ん…んんっ!…ん…」
男「はぁ…足あげて?」
女「…え?」
男 ジー…
女(そんな…見つめられると…)
スッ…
男「入れるよ?」
女 コクン
グチュッ
女「あっ!…ん…」
男「はぁ…気持ちいい…」
女「あん…わ、わたしも…んぁ…」
・
・
・
~リビング~
男「8時か…そろそろ帰ってくるな」
女 グッタリー
男「…ほら、シャキっとして」
女「無理だよぉ…男ったら何回もするんだもん…しかも立ったまましたから腰が…」
男「ははは…」
「ただいまー」
男「あ、帰って来た。ほら、立って」グイッ
ヨロッ
男「大丈夫か?」
女「…支えててくれる?」
ガチャ
男母「疲れたー」
女「お帰りなさい」
男父「あ、女ちゃん。久しぶりー♪」
女「お久しぶりです」ペコッ
男母「ごめんね?来てくれてたのにお構いもしないで」
女「あ、全然気にしないでください」
男母「そう?悪いわね。晩御飯は?」
男「女が作ってくれたよ。シチューだ」
男母「あらー。悪いわね」
女「いえ。ねえ、男…そろそろ帰るね」
男「え?あ、うん」
男母「もう帰っちゃうの?」
女「はい。遅くまでお邪魔してすみません」ペコッ
男「じゃあ、俺は女を送ってくよ」
女「うん。お願いします」
男父「ちゃんと送るんだぞ?」
男「分かってるよ。じゃあ行こうか」
女「うん」
~男の家・リビング~
男母「で?」
男「なにが?」
男母「とぼけんじゃないの。シたんでしょ?」
男「だからストレートすぎるって!」
男母「あんまりヤりすぎるんじゃないのよ?」
男「またそんな…もう寝る!お休み!!」
バタン
男母「あら。イジメすぎたかしら?」
パタン
男母「さてっと。窓を開けて換気しないとね」
ガラガラガラ
男母「まったく…こんなに匂いを充満させておいてバレてないと思ってるのかしらねぇ?」
ガチャ
男父「母さん、お風呂空いたよ」
男母「はーい。じゃあ入ってくるね?」
男父「ああ。それにしても男の奴、いい子をカノジョにしたな。かわいいし礼儀正しいしスケベだし…」
男母 ピクッ
男父(母さん、やきもち焼かせるとその分、激しく求めてくるからな)
男母「…ねえ。今夜は…」チラッ
男父「ああ…ストーカーのことなんか忘れるぐらい虐めてやるよ」ニヤッ
男母「うん♪じゃあお風呂入ってくるね」
パタン
男父「えっと…綿ロープはここだな。低温ローソクはっと…」
~エ○END~
今日はここまでにします
おやすみなさいノシ
お兄さんと男の対面が読みたいな~
>>ALL ありがとうございます
>>315 ホモ展開はちょっと…
では、おまけ行きます
【おまけ3】男母と男父の話
○月×日
今日から家庭教師が来た。
見た目は優しい人。
でも、ちょっとでも勉強以外の考え事してると30cmの竹尺で足を叩く。
でもそのあとは優しく集中しようって言ってくれる。
いいかも。
○月×日
今日も竹尺で叩かれた。
太ももが赤くなってる。
でも、そこを指でなぞるとゾクゾクする。
ちょっと濡れた…
○月×日
今日も叩かれた。
でも…叩かれた瞬間はピリッとするけど、そのあとはじわじわ気持ちよくなる。
そしてやっぱり濡れた…
どうしちゃったんだろ、あたし…
○月×日
今日は前から思っていたことを試してみた。
友達に竹尺で叩いてもらったけど、先生の時みたいに気持よくない…
何が違うんだろ?
○月×日
やっぱり先生じゃないとダメ。
竹尺で叩かれるたび気持ちが良くなる。
先生…先生…先生…
○月×日
今日は我慢できなかった。
先生にいっぱい叩かれていっぱい気持ちよくなって…
先生に抱きついた。
先生はびっくりしてたけど、ダメだよって…
あたしを志望校に合格させるのが僕の仕事だからって…
受験まであと1か月…今は勉強に集中しよう。
でも試験が終わったら先生は…
○月×日
合格した。
先生のアパートまで報告しに行った。
先生は喜んでくれた。
でもこれで…先生は家庭教師じゃ無くなる。
そう思ったら寂しくて…先生に抱きついた。
先生が好きだって…叩いてほしいって…
抱いてほしいって言おうとしたのに…
すると先生は紐であたしの両手を縛って…
おしりを竹尺で叩いてくれた。
今まで我慢してきたからか、すごく気持ちよかった。
そして…先生のがあたしの中にいっぱい入ってきた。
何度も何度もあたしの中に出してくれた。
最高に幸せな一日だった。
女「…」
女(…男母さんって…へ、変態だ…)
女「…//」
女(…こ、この日記は見なかったことにしよう…うん)
ガチャ
男「靴も箱に詰め終わったよ。どうした?」
女「な、なんでもないよ?あはは…」
男「そうか?でも悪いな。荷造り手伝ってもらって」
女「ううん。これから一緒に暮らすんだもん。これぐらいは…ね?」
男「そっか。まあ、同じ大学に受かって、これから二人暮らしするんだもんな」
女「…ごめんね?」
男「なんで謝るんだよ」
女「だって…うちのお母さん、いきなり同棲しろだなんて…」
男「それはうちの母さんも同じだよ。即答で賛成してたもんな…嫌じゃなかったか?」
女「ううん。わたしは…嬉しかった…//」
男「俺も嬉しいよ。じゃあ、残りの荷物も箱詰めするか」
女「うん」
ガサゴソ…
女「…あ、竹尺…」
女「…」
ピシッ!
女「っ!」
男「どうした?なんか音がしたけど…」
女「な、なんでもないよ!あはは…」
男「そうか?」
女「うん!」
女「…」チラッ
男 ガサゴソ
女(…こっち見てないよね…スカートをめくって…太ももが赤くなってる…)
ツツー…
女「!?」ゾクゾクッ
女(…と、鳥肌がたっちゃった…)
女(…これも荷物の中に入れていこう…)
男「ん?女、どうした?」
女「っ!?な、なんでもない!」
男「そうか?あ、これもそっちの箱に入れといて」
女「うん」
女(この竹尺もここに…)ソー…
・
・
・
男父「どんな様子だ?」
男母「…読まれちゃった…女ちゃんに…//」
男父「そうか…濡れたか?」
男母「…うん」
男父「変態だなぁ、母さんは。こんな羞恥プレーで濡れるなんて」
男母「…父さんが調教したくせに…//」
男父「まあまあ。その代わり今夜はたっぷり可愛がってやるから。今日から二人っきりだから遠慮なく声が出せるぞ」ニヤッ
男母「うん♪」
~変態END~
もういっちょ行きます
【おまけ4・後日談】
~アパート~
女「男、起きて?」
男「zzz…ん…」
女「ほら、早くしないと。大学の授業に遅れちゃうよ?」
男「ん…おはよ…」
女「おはよう。着替え、出しといたからね?」
男「いつもありがとな」チュッ
女「ん…どういたしまして。じゃあ、わたしも準備してくるね」
・
・
・
~大学~
男「眠い…」
女「ほら、しっかりしなきゃ」
男「…女はよく平気だな」
女「講義はちゃんと受けないとね?」
男「はーい」
・
・
・
男「さて、講義も終わったし…バイトに行ってくる」
女「はい。行ってらっしゃい」
男「今日は早く帰るよ」
女「うん。晩御飯作って待ってるね」ニコッ
モブ男「あ、女ちゃーん。たまには一緒に遊びに行こうよ」
女「ありがとう。でも、また今度ね」
モブ男「つれないなぁ」
男「…」
~アパート~
女「…ん。味付けも良し。晩御飯の完成だね」
男「ただいまー」
女「あ、お帰りなさーい」
男「いい匂いだな。今日のおかずは?」
女「鶏のから揚げとエビチリだよぉ」
男「そっか…女」
女「なあに?」
男「いつもありがとな。これ…」
女「あ、ケーキ?なあに?どうしたの?」
男「今日は女の20歳の誕生日だろ?だから…」ゴソゴソ
女「?」
男「…これ。受け取ってくれるか?」
女「…え?これって…」
男「あんまり高いもんじゃないけど…」
キラッ
女「あ…」ウルッ
男「ホントはさ、ちゃんと就職して、給料の3カ月分のやつを買ってから…って思ってたんだけどな」
男「女、大学でいろんなオトコに声を掛けられてるだろ?だから…な?」
女「こんなものなくったって…わたしは男しか好きにならないよ…」グスッ
男「ありがとう。女…愛してるよ」
女「わたしも…男の何倍も愛してるんだから!」チュッ
男(今夜は激しい夜になりそうだ)
~婚約END~
これでこのスレは終わりにします
ありがとうございました
なお、html化依頼は次の日曜に出す予定です
それでは、またノシ
あれ?竹尺は?
>>337 女「愛用してます♪」
乙
女母と女父の話は?
>>338
どう愛用しているのか、わたし気になります
似たようなのが立ったと思ったら墜ちていたでごさる…
な、何言ってんのか(ry
NTRスレじゃなかったのか
残念
えっ?なんだって?と同じく定番となりつつある
>>348
俺もNTRは嫌いで純愛大好きなので、その言葉が聞けて嬉しいです
>>349-350 ヽ(・∀・)人(・∀・)/ナカーマ
生読みは久しぶりだったわ。とても良かったよ。
>>352 ありがとうございます
>>346
しね
>>354 まあまあ
それでは、html化依頼を出してきますね
このSSまとめへのコメント
このSSまとめにはまだコメントがありません