【パズドラ】エキドナが考えた末の些細な憂鬱について (60)


パズドラSSです。
いやーぶっちゃけパズドラとかー俺よく分かんないからーまだランク140くらいだからー
ちょっとくらいは許してねっていうかー


でもチュートリアルでエキドナちゃん引いてなかったら即やめてたと思うんで
感謝の意も込めてこのSSをエキドナちゃんに捧げます

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1394429300

ごめん最初に引いたのナーガだったよ…




俺はその日。


一匹の、女の子に出会った。


名前は、ナーガというらしい。
モンスターの割には、可愛らしい女の子の見た目をしている。

下半身は、蛇だが。



 * * *





私はその日。


初めての、ご主人様に出会った。


本格的に冒険をするのは、私を含めたパーティが初めてのようだった。
私は、そんなに強いわけじゃないから。一緒に成長できると思うと、嬉しかった。


ただ。

嬉しさ余って、ご主人様を締め上げてしまう……なんてことも、しばしば。


 * * *



ナーガのリーダースキルは、追撃。
当時は、回復タイプなのに過激だなぁ、などと思ったものだ。

そしてスキルは、威嚇。


これがまた、可愛い。


相手へ向けて、拙いながらも威嚇を仕掛ける。
体を大きく見せ、眼光を飛ばし、喉を唸らせる。
小さいけれど、その力は一級品。


紛れもなくナーガは、俺の中で確実な地位を築いていった。

いかんせん見切り発車だからちょっと構成考えてくる
誰も見てなくても書くぞ俺は

安価とかはしない予定だけど場合によってはするかも。
1時間くらいしたら戻ってくるよ

再開します


 * * *


ある日。



ご主人様に、新しい仲間が出来た。


 * * *


ある日、俺のパーティに新しい仲間が加わった。


その名もワルキューレ。
何やら、引き連れる回復タイプの士気を高めてくれるとか。


回復タイプの仲間は、エキドナの後にも少なからず増えていた。
ドリヤードにサキュバス。みんな、回復タイプのいい子たち。

けど、ナーガほど攻撃的な性格の子はなかなか現れず、攻めの手に困ったこともあった。



そんな俺のパーティにとって、ワルキューレはまさしく天使のようだった。

旅を進め、経験を重ねるに連れて、回復タイプがメインのはずのパーティは劇的に強くなった。

ナーガはエキドナに、ドリヤードはアルラウネに、サキュバスはリリスに、そしてワルキューレはヴァルキリーに。
みんな強くなったが、その中でもヴァルキリーだけは、頭一つ飛びぬけた強さを誇っていた。



もはや、ヴァルキリーなしには、パーティの構成を考えられなくなっていた。


 * * *




最近、ご主人様が遠くなった気がする。



最近は、少し難易度の高いダンジョンにも挑むようになってきた。

バインドアタックなんていう、癖のある攻撃にも慣れてきた。
連続の攻撃にも耐えられるくらい、体力もつけた。



慣れるにつれて。強くなるにつれて。

ご主人様の隣に、私はいなくなっていった気がした。


別に、ヴァルキリーは悪くない。
悪いどころか、最前線でみんなをまとめてくれている。いい人。



なのに。



それなのに……




 * * *


 ―――


→モンスター

→モンスターBOX

→表示順 入手

○ エキドナ Lv.MAX
○ 大樹の精霊・アルラウネ Lv.21
○ 常世の魔女・リリス Lv.15





○ 戦乙女・プリンセスヴァルキリー Lv.13


 ―――


 * * *


最近、どうしても突破できないダンジョンがある。
それに伴って、ご主人様は、パーティの戦力底上げを図りだした。


私はようやく、金色の輝きを放てるようになった。


でも、相変わらず最前線でみんなを引っ張るのは、私じゃない。




……私は、本当に必要なんだろうか。


 * * *


フレンドの力を借りたりもしたけど、ようやくあの死神ガイコツも倒せた。
けど、この先は今までみたいなゴリ押しの戦法じゃ辛いはずだ。


パーティを見直さなければ。
もっと、強くならなければ。


ある日、女の子ばかりの俺の元に、一体……いや、一匹の神が舞い降りた。



名前は、ホルス。


 * * *




ある日、私は二つのパーティを掛け持つことになった。



突然のことに、理解が及ばなかった。
回復パーティ一本槍だった私が?他のパーティへ?


……もちろん、ヴァルキリーも一緒に。


ホルス率いる私たちのパーティは、強力なダンジョンでも構わず、奥底へと進んでいった。
だんだんとみんな、力をつけてきた。


ある日ヴァルキリーは、雷の力だけでなく、草木の力を操り始めた。
見た目も、なんだか豪華になった気がした。




……そっか。
また、強くなったんだね、ヴァルキリー。


ヴァルキリー……いや、グレイスヴァルキリーの活躍には、目を見張るものがあった。
攻撃態勢を取ってからの熾烈なラッシュ。力強く、美しい。



素直に、グレイスヴァルキリーを羨んだ。
私には、この拙い威嚇しかないから。


 ―――


『お前ちゃんとエキドナ使ってんの?』

『最初からいるから愛着あるっていうだけだなあ』

『えー……いやでも、エキドナ使えるからいいんだけど』

『マジ?エキドナってそんな強いの?』

『結構使えるよ。例えば降臨ダンジョンとかさ――』


 ―――




……今日挑むダンジョンは、普段とはわけが違う。

『ヘラ降臨』。仕掛けのないダンジョンではあるけれど、難易度は今までとは比べ物にならない。






その攻略パーティの中に、私はいた。


力不足ではないか、本当に役に立てるのか――そんなことを考えたりもした。
考えはしたけれど……私が必要とされているのが証明されたみたいで、ただ、嬉しかった。





――ダンジョンの中、ふと

  ご主人様と出会った

  あの日のことを、思い出した


 ―――

『俺チュートリアルのガチャで女の子出なかったら多分続けない』

『お前変態かよ』

『うるせえ何とでも言え……さあ来いっ』




『な、』


『ナーガ……!』


『嘘、お前マジで引いたの?』

『うっはーっ!なんか超嬉しいんだけど!』







『コイツは絶対、手放さない!』





 ―――


 * * *


満身創痍。
初めて目の前にする、城の主――神の力は、筆舌に尽くしがたいものだった。


圧倒的。

彼女が手で空を薙ぐだけで、恐ろしいほどの風圧が私たちを襲った。
彼女の口許から紡がれる呪詛は、千切れそうなほど私たちを締め上げた。


酷い有様だった。
けれど、マスターの目を見るたび、それでも私たちは前を向いた。



 マスターの目は、
 鋭く、目の前の城主を射抜いている――


グレイスヴァルキリーが、攻撃態勢を取る。
ホルスが、火の力を強化する。
同時に、ツクヨミが時を止めて――マスターが考え得る、最高の手を編み出す。

二対のホルスが、私たちの力を何倍にも高め……



私たちの持てる力の、最大最高火力を、城主に叩きつけた。











 ――爆煙の中、城主は私たちを、睨みつけていた――


及ばない。届かない。……勝てない。

城主の繰り出す魔術は、私たちを掠め、嬲り、砕き、斬り、刺し、
散々なまでに打ちのめした。

そこら中に散らかった私たちを、城主は忌々しげに見下していた。


勝てなかったんだ、私たちは。




私は。







  どこからか転がってきた綺麗な石が、
  私の手に、こつん、とぶつかった。



 ―― マスターは、まだ諦めてない



石が弾けて、私たちの傷を癒していく。
まるで、私たちを勇気付けるように。私たちを奮い立たせるように。


マスターの声が、聞こえた。




私を奮い立たせる声。





私は、神をも威嚇していた。



パーティのみんなに、後ろ指を差されるとしても。

いつか、この身が朽ちてしまうとしても。



それが、マスターの勝利に。
喜びに、繋がるのなら。


自分が、自分でないようだった。

眼光は鋭く目の前の獲物を捉え、牙を剥いて凄んでいる。

長く伸びた大蛇の胴をくねらせ、締め上げんと這いずる。

地獄の業火を思わせる私の声は、城そのものを震わせた。



奴は今、動けない――!


すかさず、マスターの戦友殿のホルスが、火の力を蓄える。
マスターの手によって、力の源が編まれていく。



ルカの、水の力。
物凄い水圧を伴ったルカの水の矢は、容赦なくヘラの身に叩きつけられる。
光の速さとも見紛う水の矢に、ヘラは翻弄されるばかりだった。

すかさず、グレイスヴァルキリーの光の剣、茨の鞭。
切り裂き、突き刺し、確実に体力を削っていく。闇に生きるヘラには、痛すぎる剣。

ツクヨミの二刀流から繰り出される、陰を縫うような舞。
背後から刺し、足元を薙ぎ、次第にヘラを追い詰める。

力を高めあう二対のホルスが、灼熱の炎を撒き散らした。
この世の何もかもを溶かし尽くすような、まさしくそれは"神の火"。



そして――


――マスター、私は必要なんでしょうか

――何言ってんだ、お前はまだまだ現役

――そう、ですか

――嫌って言ってもついてきてもらうからな




――ご主人様

――そろそろその呼び方恥ずかしい、普通にマスターって呼べ

――こっちの方が慣れてるのに

――知らねーよ、いいからマスターって呼べ





――ごしゅじんさま

――おーなんだナーガ、よーしよし

――わたし、いつまでもごしゅじんさまといっしょ

――ははっ、そうだな。お前が大きくなっても、ずっと一緒だからな







――俺の、唯一の、初めての相棒だからな


私のありったけを、マスターと――ご主人様と共に在った、大蛇の胴に詰め込んで、叩きつける。
なりふり構ってなどいられない。ご主人様のために、ただそれだけ。

私は、ご主人様のために、生まれてきたんだ。



私は、ご主人様と――







――ねえ、ご主人様

――その呼び方懐かしいな

――ふふ

――つーか恥ずかしいからやめろって言っただろ

――だって、この呼び方をしていいのは私だけですから

――意味わかんね

――だって







――ご主人様が、ずっと一緒にいてくれた、証だから




 おしまい。

エキドナの呼び方がごっちゃになったのを上手く使って誤魔化そうとしましたごめんなさい
初めてヘラ突破したのが嬉しすぎたんだよ エキドナの強さを改めて思い知ったよ


そんなエキドナも今では立派に究極進化後です
みんな相棒はちゃんと使ってあげろよ

HTML化してきます。駄文失礼

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