【ミリマスSS】P「美也のいいところ」 (18)

アイドルマスターミリオンライブ!のSS
宮尾美也(17)
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P「はい、すいませんでした。二度と同じミスをしないよう、肝に銘じておきます」

ディレクター「そんな気負わなくていいんだよ、遅刻っていっても危なかっただけで、ちゃんと時間には間に合ったんだから」

P「いえ、それでも過失はこちらにありますから。優しいお言葉、ありがとうございます」

ディレクター「美也ちゃんは、あーいう所がいい所なんでしょ?うまく活かしてあげなきゃね。頑張って。それじゃ、今日は撮影お疲れ様」

P「はい、お疲れ様でした。ありがとうございました!」




P(…ふぅ。なんとか、だな。先方からはまだ少し余裕があるように見えたみたいだったけど、こっちの内情はぎりぎりのところだった…)

P(運良く美也が一人でいたところを、皆が見つけて声をかけてくれた。それがないまま手探りで探していたら、確実に遅刻していただろうな)

P(美也の持ち味の、おっとりとした性格が、裏目に出てしまった形だ。さて…改善、するためには)


ガチャ



楽屋

宮尾美也「プロデューサーさん、終わりましたか…?ごめんなさい、私のせいで…」

P「ひとまずは、大丈夫だ。…そんなに遠い距離じゃないし、話したいこともあるから、劇場まで歩いて帰ろう。出る準備は済んだか?」

美也「はい、できてます~」

P「じゃあ、行こう」




P(なんて言って美也に聞かせよう。美也が傷つく言い方は駄目だ、うまいこと伝えないと…)

美也「…………」テクテク

P(でも、ゆるい言い方をして忘れられて、また同じことになってはな…)

美也「…………」チラッ

P(……駄目だ、考えがまとまらない…頭の回転が悪いな、疲れてるのか俺?)

美也「あの、プロデューサーさん~」

P「ん?どうした」

美也「あの公園、ポカポカであたたかそうですよ~。寄っていきませんか~?」

P「…ああ、そうだな。ベンチで休憩するか」

P(少し、腰を落ち着けて考えよう……どう注意したらいいかな…)

美也「~♪」ニコニコ



美也「あそこのベンチ、お日様が当たって気持ちよさそうです~」ニコニコ

P「ああ、じゃあそこに座ろう」


P(さっきまで少し落ち込んでたのに、もう忘れてニコニコしてるな…)

美也「よいしょっ。プロデューサーさ~ん、ここへどうぞ~」ニコニコ

P「…美也のうしろ?背中合わせってことか?」

美也「そうですよ~。背もたれ、ありませんから~」ニコニコ

P「いやでも、別に横に…」

美也「プロデューサーさ~ん、どうぞ~♪」ニコニコ

P「…はぁ、まあいいか。…失礼します、っと」



美也「~♪」ニコニコ

P(はなうた歌ってら。いつもと変わらないマイペースだ…)


P(……あれ、そういえば俺、今朝美也とスケジュールの確認ってしたっけ?)

P(……した覚え、無い。いや別に、しなくても美也だってスケジュールくらい分かってるだろうって…)

P(いや、そんな理由はいい、しなかったのは、俺だ。……なんだよ、俺のミスでもあるじゃないか…)

P(馬鹿だ俺。さっきから美也のミスだと頭の中で決め付けてた……ミスをした焦りに、ずっとびびってたんだ……)


P(はあ、駄目だ。もう自己嫌悪で、全然笑えねぇ…勝手にミス、人の所為にしてさっきまで叱ることばっか考えて…)

美也「~♪」ニコニコ

P(うしろの美也は、こんなに楽しそうなのにな……)

P(……あれ、美也の背中、横線の出っ張りがある…?)

P(……ああ、ブラジャーの紐か)

P(…………)

P(ああ、もう…俺ってやつは本当駄目だ……///)カァァァ


美也「~?♪」ニコニコ


P「…ったく、あー空が青っ…」コツン

美也「きゃー♪お空から頭さんが降ってきました~♪」

P「あ、ああすまん美也、背中合わせなのに上向いたら当然、ぶつかるよな、すまんすまん」

美也「ふふ~♪プロデューサーさん、もう一度。私の頭にプロデューサーさんの頭をのせてください~♪」ニコニコ

P「え、ええ?なんで」

美也「いーんですよ~はい、どうぞっ」フンス

P「…えーと、じゃあゆっくりいくな…?」コツン

美也「~♪フンフ~ン♪」ニコニコ

P(何で上機嫌なんだ…?本当、何を考えてるのか分かんないよなぁ…)


美也「お~さんぽ~にでかけました~♪きょうも~わたし~はしあわせで~す♪」

P(ああ、歌い始めちゃったよ…。美也の、『ハッピ~エフェクト!』…)

美也「さん~どうぃっち~つくりました~♪こ~えんのベンチ~でランチタイム♪」

P(レッスン、結構難航したよな。美也はどうしても、少しずつ曲からテンポが遅れてのんびり歌っちゃうから…)

美也「そ~やってれ~ば~いつだって~♪とってもへいわ~なんですよ~♪」

P(ほら、今だって…本当のリズムより遅れてきてる。…収録じゃないし、いいんだけどな。あのときも大変で…)




P(あれ、でも、苦労したことの思い出のはずなのに…)


ほら、見てください


P(思い出せる美也は、いつも)


ひらひら飛んでったちょうちょの 羽ばたきだってお天気予報


P(最初に曲を貰ったときも。何度も、やり直しのレッスンをしてたときも。皆それぞれ、緊張してたレコーディング本番のときも)




綺麗な瞬間つかまえた 晴れますよ




P(いつも、ずっと。…………美也は、笑顔だったな……)







ちいさな風に気付いた 笑顔がいっぱいに広がって


あしたもぜったいにHAPPY DAY いい日です







美也「プロデューサーさ~ん?」ニコニコ



P「…なんだ、美也?」



美也「あたたかいですね~♪」ニコニコ



P「……ああ。幸せだな」









P(美也の好物は、なんだったっけ)


P(皆の分も買って、帰ろう)





終わりです。

ありがとうございました。HTML化依頼してきます。

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