一方通行「コーヒー屋さンでェす」(550)
一方通行「なンでも屋さンでェす」
一方通行「なンでも屋さンでェす」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/news4gep/kako/1293/12930/1293027427.html)
年末に上の作品を書かせてもらいました
注意点としては、前作と同様
・時系列、仲の良さ等々……このSS内での設定であることを予めご了承下さい
今回もやる気のない一方さんがお店を開くお話です
ダラダラ、ノンビリが嫌いな方は速やかにお戻り下さい
書き溜め済みなので、さくさく投下していきます
以下投下
一方通行「レベル6への進化ァ?」
研究者「そう、君が唯一前人未到のレベル6への進化の可能性がある超能力者なのよ」
一方通行「それでェ?」
研究者「それには超電磁砲のクローンを2万体殺害する事が必要になる」
一方通行「……」
天井「これからお前には2万通りの戦場を用意する」
天井「最強ならぬ無敵だ、当然やるだろう?」
一方通行「丁重にお断りしますゥ」ペコリ
天井「は?」
一方通行「べっつにィ、レベル6とか興味ないしィ」
研究者「し、しかし既に予定は組まれていて……!」
一方通行「さようならァ」スタスタ
天井「ちっ……」
次の日―――――。
ピルピルピル……
一方通行「あン?また研究所から呼び出しかァ?」
一方通行「レベル6なンざ興味ないってェのに」メンドクサ
一方通行「ここは一発ガツンと言わなきゃわかンねェみたいだな」フンフン
一方通行「こンなとこに呼び出してなンのつもりですかァ?」
『一方通行、お前の意志は関係なく実験を進める』
ミサカ「一方通行ですね、ミサカは検体番号00001、実験の相手を努めます」
一方通行「ン?お前が噂の超電磁砲のクローンかァ?」
ミサカ「そうです、とミサカは銃を貴方に向けて構えつつ答えます」
『いいか、実験を拒否する事はできない』
『これから00001号はお前に向けて発砲する』
『反射しなければお前が死ぬぞ』
一方通行「あっそォ」ゴロン
ミサカ「?」
一方通行「反射は解除したァ、好きにしろォ」ゴロゴロ
ミサカ「……予定と違う展開にミサカは驚愕を隠し切れません」
一方通行「別にィ、クローンとは言えお前らを殺してまでレベル6になりたくねェしィ」ダラダラ
『っ……お前が死ぬぞ!』
一方通行「それもまたァー人生ィー」ダラーン
ミサカ「……どうしましょうか、とミサカは研究員の指示を仰ぎます」
『クソ、今日は中止だ……また日を改める!』
一方通行「……」zzz
ミサカ「ミサカは、命を救われたのでしょうか?」
それからしばらくして―――。
美琴「っざけんじゃないわよ……!」
美琴「私のクローンを使って実験ですって?そんなの許される訳がない!」
美琴「このレポートによると、対象は第一位の一方通行……」
美琴「私じゃ敵わないかもしれない、けど刺し違えてでも止めてみせる!」
美琴「……喉乾いた」
【喫茶店】
美琴「……紅茶でも飲んで落ち着こう、まずは作戦を立てなきゃ」
カランカラーン
美琴「あ、アイスティーで」スタスタ
美琴「うん?……あれは」
美琴「!」
一方通行「ねみィ、だりィ」ダラン
一方通行「なーンなーンですかァ?このやる気のなさはァ」ゴロゴロ
美琴「……ちょっとアンタ」
一方通行「あン?またお前か、実験のお誘いですかァ?」
美琴「っざけんな!実験なんかやらせるわけないじゃない!!」
一方通行「あァ、オリジナルかァ」ハァ
美琴「このレポートにある顔写真……アンタが一方通行ね」ピラッ
一方通行「……これは30年前に生き別れた双子の弟ですゥ、人違いですゥ」ダラーン
美琴「ふざけてんの?冗談じゃすまさないわよ!」
一方通行「めンどくせェなァ」
美琴「っ……アンタねぇ!」
一方通行「落ち着けよ、ほらアイスティー来たぞ」ダラダラ
美琴(余裕ぶっちゃって……でも、私は……!)
美琴「知ってんのよ、アンタが私のクローンでレベル6になろうとしてんのは」
一方通行「さいでっかァ」ゴローン
美琴「私はアンタと刺し違えてでも実験を止めるわ」キッ
一方通行「実験って……お前それいつのレポートだよ」ハァ
美琴「は?」
一方通行「進化実験は凍結してンだぜェ?」
美琴「へ?」
一方通行「ン?」
ーーーーーーーーーーーーーーーー。
美琴「……じゃアンタは実験に参加してないの?」
一方通行「そォ、1人も手を出してませェン」ダラーン
美琴「なんで?」
一方通行「レベル6とか興味ないしィ、妹達が可哀相だしィ」
美琴「……」
一方通行「あ、無闇に研究所壊すとか考えンなよ?妹達の調整に必要な機材があっから」
美琴「ゴメン、あたし先走ってた……」ズーン
一方通行「ン、気にすンなァ」ゴロゴロ
美琴「あんたいい奴だったのね、噂じゃ残虐非道だって聞いてたけど」
一方通行「べっつにィ、ただレベル6なンなくても今のままで十分だしなァ」
美琴「……残った妹達はどうなるの?」
一方通行「さァ?とりあえず俺の気が変わンのを待ってるって状態じゃねェ?」
美琴「再開される可能性もあるって事?」
一方通行「俺は再開させるつもりなンざありませェン」ダラダラ
一方通行「最悪研究員をブチのめすから大丈夫ゥ」
美琴「……ありがと」
一方通行「礼を言われる意味わかンねェな」ゴローン
黒子「おや、あれは……」
カランカラーン
黒子「お姉様―!」
美琴「うわ、黒子!?あんたこんな所で何して……」
黒子「お姉様の姿が見えたもので!」
美琴「ちょ、離しなさいよ!」ベシベシ
一方通行(こういう趣味の人もいるンだなァ)ジー
黒子「はっ…お姉様、まさかこの殿方は……!」
美琴「ち、違うわよ!ただ世間話してただけよ!」
黒子「そうですわよね、この私を差し置いて逢引など!」
美琴「だから離しなさいって!アンタも見てないで助けてよ!」
一方通行「いえ、愛の形は人それぞれだと思いまァす」ウン
美琴「なに勘違いしてんのよ!」
一方通行「いや、本人同士がいいのなら、うン」ウン
美琴「だからあああああああ!!!」
黒子「……申し訳ございませんでした」
美琴「わかればいいのよ!」
一方通行「お前もなンか飲むかァ?」ハイ
黒子「あ、ありがとうございますの」
一方通行「ますの?」
黒子「申し遅れました、私常盤台中学1年の白井黒子と申します」ペコリ
一方通行「……あン?」
美琴「?」
黒子「いえですから、白井黒子……」
一方通行「白井、黒子ォ?」
黒子「そうですけど?」キョトン
>>1に書き忘れましたけど、前作の続きではないです
人物設定などは引き継いでますが、話自体は前作とは関係ありません
なのでこれはこれとして読んでいただけたら幸いです
一方通行「ぶふぅっ……え?ど、どっちィ?」プププ
黒子「な、なにがですの?」
一方通行「だ、だから……し、白いのか、くく、黒いのか……ぶはっ!」
黒子「」イラッ
美琴「ぷっ……くっくっく」プルプル
一方通行「ププ、ひ、1人オセロとか言われないですかァ?」
美琴「ぶはっ!あははははは、ちょ、やめなさいよアンタ!」
黒子「……」プルプル
一方通行「オセロですの!」キリッ
美琴「あははははは、ちょ、もうやめて!お腹が!よじれあはははは!」
一方通行「くっくっく、くははは!」
黒子「……言い忘れておりましたが、私レベル4の空間移動の能力者ですの」
一方通行「ば、盤の端から端までワープとか反則ですの!……ぶはっ!」
美琴「そ、そんなルールオセロにないわよ!あはは、あははははは!」バタバタ
黒子「もう我慢できませんの!」シュンッ
一方通行「反射」ベシッ
黒子「ふぐぅっ!」ガンッ
美琴「ひぃ、ひぃ……黒子、アンタじゃこいつに敵わないわよ」
黒子「の、能力者でしたの?」サスサス
一方通行「第一位、一方通行ですの!」ハイ
黒子「」
一方通行「へェ、ジャッジメントもやってんのかァ」ダラダラ
黒子「ふん、そうですけど?」プィ
美琴「あはは、すっかりご機嫌損ねちゃったわね」
一方通行「ジャッジメントが一般人にいきなり能力行使しちゃいけないと思います」ハイ
黒子「貴方のせいですの!」ツーン
一方通行「ですの!」
黒子「もおおおおおおおおおおおおお!」ガタンッ
美琴「ほら、落ち着きなさい黒子!アンタも挑発しないの!」
一方通行「あァ楽しい」ニヘラ
黒子「全く、こんな方が第一位などとは……」
一方通行「驚いたかァ」
美琴「驚きの白さね」
黒子「洗剤みたいですの……」
黒子「それにしても、お姉様と第一位がお知り合いでしたとは」ズズー
黒子「一方通行さんはここで何を?」
一方通行「別にィ?ダラダラしてただけですの」ゴロゴロ
黒子「……」イラッ
美琴「黒子、ジャッジメントは仕事ないの?」
黒子「はっ、そういえば警邏中でしたわ!」
美琴「そんじゃ私も行こうかな」スクッ
一方通行「俺が払っといてやンよォ」ダラーン
黒子「そ、それは悪いですわ」
美琴「そうよ、元々私が押しかけたんだし」
一方通行「うるせェなァ、いいから行け」
黒子「……ごちそうさまですの」ペコリ
一方通行「どォって事ないですの!」キリッ
黒子「私になんの怨みがあるんですのおおおおおおおお!?」
黒子「噂で聞いてたより良い方でした」スタスタ
美琴「ね、私もなんか毒気抜かれたわ」テクテク
黒子「ちょっと腹立たしいですけれど」イラッ
美琴「あはは、気にしないの!」
黒子「お姉様もひどいですの!」
美琴「ゴメンゴメン、ほら、私こっちだから」
黒子「む……わかりました、では」
美琴「頑張ってね」フリフリ
一方通行「面白い奴もいるもンだなァ」ゴロゴロ
一方通行「親はどういうつもりで白黒にしたンかなァ」ププ
一方通行「い、いじめられるってわかンだろうが……くっくっく」プスス
次の日―――。
一方通行「今日はなンか天気がいいな」グデー
ミサカ「こんにちは、とミサカはベンチでダラけている一方通行に挨拶します」
一方通行「あン?お前、00001号か?」
ミサカ「はい、お久しぶりですね」
一方通行「お前もなンか飲む?」ハイ
ミサカ「ありがとうございます、とミサカは120円を受け取り自動販売機へ向かいます」
ガシャ、ガコン
プシュ
ミサカ「コクコク、ぷはっ」ウマー
一方通行「何してンだこんな所で?」ボヘー
ミサカ「本日の調整が終わり、時間が余ったので散策していた所です」
一方通行「ふゥン」ゴクゴク
ミサカ「そういう一方通行はここで何をしていたのですか?」
一方通行「いやァ、天気いいなァって」グデーン
垣根「……見つけたぜ第一位」ザッ
一方通行「ン?お前は確か……」
垣根「第二位の未元物質、垣根帝督だ」
一方通行「そォか」ダラーン
垣根「へっ、最強の第一位も情けないもんだな」
垣根「こんな真昼間からクローンと仲良くお喋りとはな」ニヤニヤ
ミサカ「む、とミサカは突然現れた未元物質に敵意を露にします」ムッ
垣根「ははは、仲良くしようぜクローン……これからお世話になんだからよ」
一方通行「……どういう意味だそりゃァ?」ギロッ
垣根「なんだ知らないのか?なら特別に教えてやるぜ」
垣根「お前が蹴ったレベル6への進化実験、俺が引き継ぐ事になったんだよ」
ミサカ「!」
垣根「はっ、腑抜けの後釜ってのは気に入らないがな」
一方通行「……やめとけェ」
垣根「ああ?お前に言われる筋合いはねーんだよ」
ミサカ「……」
垣根「大体なんで実験を蹴った?まさかクローンが可哀相とか言うんじゃねーよな?ははっ」
一方通行「うン」ソウダヨ
垣根「えっ」
ミサカ「一方通行……」
垣根「……おいおい、こりゃとんだ茶番だな」
一方通行「なァにがァ?」
垣根「レベル5の頂点ともあろう男が、ただの軍用クローンに同情するなんてよ!」
ミサカ「……」
一方通行「いや、お前クローンの気持ち考えてみろよ」
垣根「はっ、クローンの気持ちだぁ?んなもんわかるわけねーだろうが」
一方通行「例えばお前がクローンで、実験の為に殺されるってなったらどォ思う?」ネェ
垣根「……」
垣根「……イヤだ」ハッ
一方通行「そォだろ?こいつらの立場になって考えればそォ思うだろ?」
垣根「いや、うん……そうだわ、うん」ウン
一方通行「相手の立場になって考える事で、違う見方が生まれると思うンだよなァ」ウン
垣根「確かに……そこが二位である俺と一位のお前との差ってわけか」チクショウ
一方通行「いや、すぐ気づいただけお前はすげェと思うぜェ?」
垣根「一方通行……」
一方通行「そンなら、次にするべき事もわかるよなァ?」ゴロゴロ
垣根「クローン……、いや、00001号」
ミサカ「はい、とミサカは急に話しかけられ驚きつつ返事をします」
垣根「正直すまんかった、お前らの立場になって考えてなかった」ペコリ
ミサカ「えっ、とミサカは予想外の展開に動揺を隠し切れません」
垣根「俺も実験は蹴る、お前らには一切手は出さない」キリッ
一方通行「おォよく言った、さすが第二位だぜェ」ダラーン
研究所―――。
天井「ふふ、一方通行め、お前がいなくとも実験は続く」
天井「第二位の未元物質がお前の代わりにレベル6へと上り詰めるのだ」
天井「くっくっく……」
研究者「第二位から通信が入りました」
天井「おお、なんだ?」
研究者「『俺は実験をやらない、他を当たれ』、との事です」
天井「えっ」
研究者「……どうしましょうか」
天井「……どうしようか」ズーン
一方通行「結局実験が中止になり、妹達の無事も確保されましたァ」ウン
一方通行「でも実験がねェと暇だ」ゴロンゴロン
一方通行「コーヒー飲みてェ」
一方通行「……」ウーン
一方通行「喫茶店開こォ」ウン
一方通行「やべェ、コーヒー飲み放題じゃねェ?」
一方通行「自分で好きな時に飲めるなンて」
一方通行「いいねェいいねェ、最っ高だねェ」ヒャッホゥ
一方通行「よし、従業員捕まえに行くか」
常盤台中学―――。
ガラララッ
一方通行「ジャッジメントですの!」ババーン
黒子「」
ザワザワ……
黒子「一方通行さん!?ここで何を……」
<え!?一方通行……?
<あの学園都市最強の!?
一方通行「オセロ確保ォ」ガシッ
黒子「ちょ、なんですの!?私にはまだ授業が……」ズルズル
一方通行「ちょっと付き合え」スタスタ
黒子「ちょっとおおおおおおおおおおおお!!」ズルズル
ザワ……ザワ……
公園―――。
黒子「それで、私を呼び出した理由は?」
一方通行「暇です」
黒子「はい」
一方通行「なので喫茶店を開きます」ウン
黒子「……開けばよろしいですの」
一方通行「手伝え」
黒子「なんでそうなるんですの!何故私が!!」
一方通行「手伝え」
黒子「嫌ですわ!」プィ
一方通行「血流操作するゥ?」
黒子「」
黒子「……え?」
一方通行「重機でペチッとかァ」
一方通行「鉄材で串刺しとかァ」
黒子「……」ガクガク
一方通行「コンテナでミンチとかァ」
一方通行「お、プラズマでズドーンとかも面白ェ」
黒子「……」ガタガタブルブル
一方通行「手伝え」
黒子「……はいですの」ズーン
黒子「とは言ったものの、店舗がありませんわ」
一方通行「よし、建てるか」
黒子「えっ」
一方通行「建てる」
黒子「……マジですの?」
一方通行「マジですの」ウン
トーンテーンカーンカーン
一方通行「できましたァ」
黒子「……なんという」
一方通行「ベクトル操作でちょろちょろーンと」
黒子「ずるいですの!チートですの!」
一方通行「店の名前は「『コーヒー屋さン』にする」
黒子「シンプルですわね……」
一方通行「よし、じゃコーヒー屋さン開店でェす」オー
黒子「おー」オー
3日後―――。
一方通行「誰も来ねェ」ゴローン
黒子「暇ですわね」
一方通行「どォすれば客来ンだ?」
黒子「それは……呼び込みとかではないですの?」
一方通行「よし、行って来い」
黒子「いえ、こういうのは店主自らやるべきですわ」
一方通行「そォなのか?」
黒子「そうですわ」
一方通行「なら行ってくる」スクッ
黒子(とても素直……)
一方通行「……呼び込みって何をすりゃいいンだァ?」
一方通行「……」ウーン
一方通行「……あン?」
絹旗「……」テクテク
ガシィッ!
絹旗「ひぃっ!?な、なんですか!?」
一方通行「コーヒー屋さンでェす」ニタリ
絹旗「え?」
一方通行「コーヒーいかがっすかァ」スタスタ
絹旗「え、ちょ、ちょっと!?超意味わかんないです!!」ズルズル
一方通行「1名様ご案内ィー」スタスタ
絹旗「ちょちょ、ちょっとおおおおおおおおお!」ズルズル
黒子「申し訳ございません、申し訳ございません!」ペコペコ
絹旗「あ、あー、超びっくりした……」
黒子「あの人ちょっと頭がアレで申し訳ございません!」ペコペコ
絹旗「い、いえ……せっかくなんで、何か注文していいですか?」
黒子「ありがとうございますの!」
一方通行「やっべ、呼び込み楽勝ォ」
黒子「あれは拉致ですの!」
一方通行「いいから、注文は?」
黒子「え?ああ、ミルクティーですわ」
一方通行「おっけェ」ヨォシ
黒子「一方通行さんが作るんですの?」
一方通行「マスター」
黒子「……マスター?」
一方通行「マスターと呼べ三下ァ」
黒子「ああ、もうなんでもいいですの」
黒子「お待たせしました、ミルクティーです」コト
絹旗「あ、ありがとうございます」
黒子「あと、こちらケーキになります」コト
絹旗「え?あの、超頼んでないんですが……」
黒子「いえ、マスターがご迷惑をかけたので、お詫びの品ですの」ハァ
絹旗「なんかすいません、いただきます」ペコ
絹旗「……」ズズー
絹旗「おいし」
絹旗「ケーキも超美味しいですね」モグモグ
一方通行「……」ニタリ
黒子「マスター!物陰から覗くの止して下さいな!」グイグイ
絹旗「ごちそうさまでした、超美味しかったです!」
黒子「また来てくださいな」
一方通行「お気をつけてェ」
カランカラーン
絹旗「超変な店でしたね」テクテク
絹旗「でも超美味しかったなぁ」ホクホク
絹旗「今度アイテムで来ましょう」テクテク
一方通行「呼び込み大成功ですの!」
黒子「反省会ですわ」
黒子「いいですか?無理矢理連れてきてはいけませんわ」
一方通行「じゃどォすればいいンですかァ?」
黒子「まず高圧的な態度はNGですの!」
一方通行「ふむふむ」
黒子「そして、あまり強引に誘ってはいけませんの!」
一方通行「つまり、弱気に下手に出る感じだなァ?」
黒子「……ちょっと違いますが、そんな感じですわ」
一方通行「任せとけェ」
一方通行「……」オドオド
美琴「あれ、一方通行?どうしたのこんな所で」
一方通行「超電磁砲か……あの、さァ」ソワソワ
美琴「な、なに?どうしたの?」
一方通行「その、あの……よかったら……コーヒー、飲ンでいかねェか?」ウワメヅカイ
美琴「」ズキューン
美琴(え?何コイツ?どーしたの?)
美琴(なんか誘われた!なんか可愛い!)
一方通行「ダメ……かァ?」オドオド
美琴(ぐはっ……上目遣いなんて……!)
美琴「い、いいわよ!行きましょ!!」
一方通行「はい1名様ご案内ィー」スタスタ
美琴「えっ」ズルズル
カランカラーン
黒子「お姉様!ご注文は何になさいますの!?」
美琴「え!?黒子?」
一方通行(俺呼び込みの才能あンのかなァ)ホクホク
美琴「はぁ……なるほど、実験ないから暇つぶしにね」
一方通行「そォだ」
美琴「……なんか騙された気がする」ボソ
一方通行「あン?」
美琴「なんでもないわ、紅茶お願いね」
一方通行「わかりましたァ」スタスタ
黒子「お待たせしました」コト
美琴「ん、ありがと」
黒子「ごゆっくりどうぞ」ペコ
美琴「ねぇ、あんた学校とかジャッジメントは?」
黒子「基本的にこちら優先な設定で……」
美琴「ああ、そう……ゴメン、そういう感じね」
美琴「あれ?クッキーついてる……サービスいいなー」サクサク
美琴「美味しい……」
一方通行「……」ニタリ
黒子「ですから隠れてお客の反応を覗かないでくださいまし!」グイグイ
美琴「ねぇ、このクッキー誰が作ったの?」
黒子「マスターですわ」
美琴「マスター?」
一方通行「マスター」ハイ
美琴(アタシより料理上手って事じゃない……悔しいわ)
一方通行「ベクトルクッキーでェす」ハイ
黒子「もうなんでもアリですのね……」
カランカラーン
黒子「あ、いらっしゃいませー」トテテテ
美琴「ふぅ、美味しかった」
一方通行「またどォぞ」
美琴「今度は友達連れてくるわね」
一方通行「おォ、頼むわ」
美琴「……それから、今日みたいな呼び込みはやめなさいよ?」
一方通行「なンでだよ?」
美琴「なんでもよ!」
黒子「マスター!オーダーですの!」
美琴「じゃ、またね」
一方通行「ありゃりゃっしたー」ペコリ
黒子「ありがとうございましたー」ペコ
閉店後―――。
一方通行「今日は客の入り良かったなァ」
黒子「そうですわね」
一方通行「ま、小さい店だから2人でも充分だな」
黒子「はい、そうだと思いますの」
一方通行「そうだと思いますの?」
黒子「え、ええ、そうだと思いますの」イラッ
一方通行「明日も頑張りましょうですの!」
黒子「ぐぬぬ……わかりましたの」
一方通行「ジャッジメントですの!」キリッ
黒子「うわああああああああ!もう許しませんわあああああああああ!!」
一方通行「鍵閉めるから早く出ろ」ポイ
黒子「なんなんですのおおおおおおお!?」
一方通行「さようならァ」スタスタ
黒子「ちくしょう、ちくしょうですの……」エグエグ
次の日---。
黒子「コーヒーになります」コト
黒子「紅茶になります」コト
黒子「あ、おしぼりですか?少々お待ちくださいまし」
黒子「え?はい、サンドイッチがお一つ……」
一方通行「超忙しいですのォ」ゴロンゴロン
黒子「マスターも手伝ってくださいまし!」ハァハァ
一方通行「えェー……今日は気分が乗らねェ」ダラダラ
黒子「ならこんな店閉店ですの!」ハァハァ
一方通行「わかったわかったァ」スタスタ
黒子「ああ、こんな感じで大丈夫なんでしょうか……?」
一方通行「なンか落ち着いたなァ」
黒子「……疲れました」
一方通行「お前何飲む?」
黒子「あ、ではレモンティーでお願いします」
一方通行「まァ聞いただけなンですけどね」
黒子「うがああああああああああ!!」
一方通行「うるせェなァ」コト
黒子「ああぁぁ……?こちらは?」
一方通行「あン?レモンティーだろォが」
黒子「あ、ありがとうございます」
一方通行「よし、呼び込みやってくる」スタスタ
黒子「強引はNGですわよー」
一方通行「了解ィー」スタスタ
一方通行「……ン?」
ミサカ「おや、一方通行こんにちは」ペコリ
一方通行「よォ」
一方通行(……知り合いは強引でも大丈夫だろォ)
ミサカ「こんなところで会うとは偶然ですね、とミサカはg」
ガシィッ!
一方通行「お前だ、よし来い」スタスタ
ミサカ「ミサカはどこに連れて行かれるのでしょう?とミサカは引き摺られながらも貴方に質問します」ズルズル
一方通行「せっかくだからコーヒーでも飲んでけェ」スタスタ
ミサカ「?」ズルズル
カランカラーン
黒子「あら、お姉様」
ミサカ「はじめまして、ミサカ00001号と申します」ペコリ
黒子「え?」
一方通行「あー、コイツ超電磁砲の妹ォ」
黒子「お姉様に妹さんが?」
一方通行「まァそンなとこだ」
黒子「おかしいですわね、そんな話聞いた事が……」
一方通行「詮索した後血流操作と、何も聞かずに接客、どっちがいィ?」
黒子「……こちらおしぼりになりまーす」ススス
ミサカ「?」
ミサカ「初めて喫茶店という所に来ました、ミサカの初めてです」
一方通行「あンましそういう事言うンじゃありませン」
黒子「ご注文はどうなさいますか?」
ミサカ「……申し訳ありませんが、現在手持ちがありません」ショボン
一方通行「好きなの選べ、金ならいらねェから」
ミサカ「え?しかしそれは……」
一方通行「お前らが金ないのなンか知ってるっつーの、いいから選べェ」
ミサカ「で、ではこのカプチーノ、というものを」
一方通行「カプチーノ入りまァす!」
黒子「喜んでー!」
ミサカ「???」
黒子「お待たせしました、カプチーノとシフォンケーキですの」コト
ミサカ「あの、このケーキは……」
黒子「マスターからのサービスですの」ニコニコ
ミサカ「……そうですか、ありがとうございます」
黒子「ごゆっくりどう……」クルリ
一方通行「……」ニタリ
黒子「ですから!それ怖いから止めてくださいまし!!」モォォ!!
一方通行「うるっせェ!しゃがれた声で叫ぶな三下ァ!!」
黒子「むきいいいいいいいいいいい!言ってはいけない事を!言ってはいけない事を!!」
一方通行「ジャッジメントですの!(ババァ声)」キリッ
黒子「気にしてる事をよくもおおおおおおおおおお!!」
ミサカ「シフォンケーキ、美味しいですね」モキュモキュ
ミサカ「……楽しい、お店ですね」ニヘラ
一方通行「向こうの客呼んでるぞバァカ」フフーン
黒子「ぐぬぬぬ……!」スタスタ
一方通行「よォ、味はどォだ?」
ミサカ「とても美味しいです、とミサカは笑顔で答えます」ニヘラ
一方通行「ぎこちねェな」
ミサカ「しかし、貴方にはいつもご馳走になってばかりで……」ショボン
一方通行「あン?ンな事気にすンな」
ミサカ「ですが……」
一方通行「せっかく実験から解放されたンだ、もっと喜べ」
ミサカ「喜ぶ、ですか?」
一方通行「やったー……はい、やったー!」ワーイ
ミサカ「……?や、やったー?」ワーイ
一方通行「そンな感じ」ウン
ミサカ「これが喜ぶ感じ……ですか」
ーーー。
ミサカ「本当にごちそうさまでした」ペコリ
一方通行「よし、今度他の妹達も連れて来い」
ミサカ「いいのですか?」
一方通行「全然構わねェ、歓迎すンぜ」
ミサカ「わかりました、では声を掛けておきます」
一方通行「おォ、気ィつけてなァ」
一方通行「……アイツらは普通の生活はできねェからなァ」ダラーン
一方通行「せめて美味いもンくらいは食わせてやりてェ」ゴロゴロ
一方通行「俺にはそれしかできねェなァ」ダラダラ
一方通行「世知辛いねェ……」ウン
黒子「ですから!手が空いたのなら手伝ってくださいな!」ハァハァ
垣根「あん?こんなとこに喫茶店なんかあったのか?」
垣根「『コーヒー屋さン』……すげぇセンス感じるぜ!」
垣根「俺のこの手が真っ赤に燃える!勝利を掴めと轟き叫ぶ!」コォォォォ
黒子「マスター、暇ならチラシ作成手伝ってください」
一方通行「今全力で呼吸すンのに忙しィ」ゴロゴロ
黒子「埃つきますわよ……」
<爆熱!メルヘンオーーープン!!
ガバッ!
カランカランカラーーーーン!!
一方通行「エアロスミスー」ゴロンゴロン
黒子「いらっしゃいませー」
垣根「あ?なんでお前が……」
一方通行「俺の店だしィ」ダラダラ
垣根「しばらく見ねぇと思ったら喫茶店なんざやってたのか」
一方通行「うン」
黒子「おしぼりですの」
垣根「へー……あ、カフェオレで」
黒子「はい、かしこまりましたー」パタパタ
黒子「カフェオレです」コト
垣根「お、サンキュー」
一方通行「ツインテール、自己紹介しろォ」
垣根「あん?」
黒子「え?し、白井黒子ですの……」ペコリ
垣根「えっ」
黒子「えっ」
垣根「し、白井……黒子?」
黒子「え、ええそうですわ」
垣根「ぶはっ!し、白黒!白いのに黒って……ぷはははははは!」
黒子「……」イラッ
垣根「し、し、白いのに!!く、黒いのにぃぃぃぃぃぃにゃはははははははっ!!」
一方通行「お、お、オセロ、ですの!ぶはっ!」キ、キリッ
垣根「や、やめろお前ぇぇぇぇ!オセロって……オセ、ぶはははははは!!」ダンダンダン
一方通行「……っ!、……っ!」バンバン
黒子「……」ヒュンッ
垣根「ぷっははは……!?あっちいいいいい!!なんか喉あちいいいいいい!!」
黒子「カフェオレ、冷めないうちにテレポートして差し上げましたの」
垣根「ゴハッ!ゲ、ゲホォッ!!」バタバタ
一方通行「オセロ、やりすぎだァ」
黒子「やりすぎはあなたですの!!」
一方通行「はいはい、テーブル拭いてきてェ」
黒子「むっかあああああああ!!」
垣根「熱いよー、これ熱いよー……」
垣根「ふぅ、落ち着いたぜ」
黒子「申し訳ありませんでした、つい……」
一方通行「あ、そいつ第二位の未元物質ね」
垣根「第二位です」ハイ
黒子「」
黒子「あわわわわわわわわわ」ガタガタブルブル
垣根「いやそんな怯えなくても」
黒子「ゴメンなさいゴメンなさいゴメンなさい!!」ペコペコペコ
垣根「こっちも悪かったからな、おあいこだ」
黒子「……あ、ありがとうございますの!!」ホッ
一方通行「俺の店じゃなかったらァ?」
垣根「グッバイ上半身と下半身」
黒子「」
垣根「成る程、実験ないから暇つぶしか」ズズー
一方通行「おォ、結構楽しいぜェ?」グデー
垣根「俺もなんかやろっかなー」
一方通行「配達屋さンとかいいンじゃねェ?」
垣根「運び屋か、いいなそれ」
一方通行「聞いた話じゃ空飛べンだろォ?」
垣根「そうだな……よし、やろう」ウン
一方通行「メルヘン急便、とかどォよ?」
垣根「メルヘン急便だぁ?」
垣根「……」ウーン
垣根「コーヒー屋さンと言い……センスの塊だな!」
一方通行「センスも学園都市第一位でェす」ハイ
垣根「よし、そうと決まればさっそく行動するわ」
一方通行「おォ、急がば回れだなァ」
黒子「それ間違ってますの」
垣根「会計は?」
黒子「カフェオレなので、にひゃk」
一方通行「3000円でェす」
黒子「えっ」
垣根「3000円な、オラ」サンゼンエン
一方通行「まいどォ」
垣根「また来るわー」スタスタ
黒子「」
カランカラーン……
黒子「……マスター」
一方通行「なンですかァ?」
黒子「コーヒー1杯3000円はボッタクリすぎませんの?」
一方通行「能力と財力において第二位と第三位の差なめンな」
黒子「いやそれにしても……」
一方通行「よし、買出し行って来い」
黒子「ですかr」
一方通行「必要なもんここに書いてあるからなァ」ピラ
黒子「……わかりましたの」
黒子「……」テクテク
黒子「レベル5パネェ、ですの」テクテク
スーパー
黒子「えーと卵と、ハムと……
佐天「あれ?白井さん!」
黒子「あら佐天さん、こんにちは」
佐天「お買い物ですか?」
黒子「ええ、店の食材を」
佐天「店…?ああ、そういえば初春が『喫茶店でアルバイトしてる』って言ってたような」
黒子「まあ強制的に手伝わされてると言いますか……」
佐天「なんてお店なんですか?」
黒子「コーヒー屋さン、ですの」
佐天「あっはは……面白い名前ですね」
黒子「ちょっと変なマスターですが、悪い人ではありませんわ」
佐天「へー……今度行ってみてもいいですか?」
黒子「はい、歓迎しますわ!」
佐天「初春誘って行こうかな」
黒子「お姉様も誘って是非来てくださいな」
佐天「はい、みんなでお邪魔します!」
黒子「お待ちしておりますの」フカブカ
佐天「えへへ、じゃまた!」
黒子「ええ、では」
定休日―――。
一方通行「店が休みだと暇だなァ」ゴロゴロ
一方通行「他の店の偵察にでも行くかァ」
一方通行「というわけでデパートにやってきました」ハイ
一方通行「確かチェーンのコーヒーショップ入ってたよなァ」スタスタ
一方通行「ン?」
美琴「……」ジー
一方通行「ぬいぐるみガン見して何してやがンですかァ?」
美琴「わきゃぁ!?あ、あ、一方通行!?」ワタワタ
一方通行「完全不審者じゃねェか」
美琴「ち、違うわよ……これ可愛いなーって……」
一方通行「買えばいいじゃねェか」
美琴「でも高いからさ、ちょっと今月ピンチなのよ……」
一方通行「ふゥン」
美琴「中々諦めつかなくて……」ズーン
ガシッ
一方通行「会計どこだァ?」
美琴「え!?」
一方通行「買ってやっから不審な目つきをやめろ」
美琴「え、い、いいわよ!悪いし……」
一方通行「その代わり、この後ちょっと店の中案内しろォ」スタスタ
美琴「あ、うん……あ、ありがと」
一方通行「学園都市の第三位が金欠とかカッコつかねェだろ」ア、カードテ
一方通行「ここかァ」
美琴「どうしてわざわざ……」
一方通行「定休日だからな、偵察だ偵察ゥ」
美琴「なるほどね」
一方通行「おら、入るぞ」スタスタ
美琴「え、アタシもいいの?」
一方通行「いいから来いっての」
美琴「う、うん」トテトテ
一方通行「……」ズズー
美琴「どうなの?他店の味は」
一方通行「このまろみ……そして、このまろみ……」ズズー
美琴「アンタ意外とボキャブラリー足りないのね」
美琴「あ、そういえば」
一方通行「あン?」
美琴「こないだ00001号に会ったわ、お店行ったらしいじゃない」
一方通行「おォ、呼び込んだ」
美琴「悪いわね……アタシの妹なのに」
一方通行「なンだよそンな事かよ」
美琴「でも……」
一方通行「今度他の妹達も連れてくるって言ってたぜェ」
一方通行「そン時一緒に来ればァ?」
美琴「そうね、そうさせてもらうわ」
一方通行「おォ」ネムイ
美琴「……ありがと」
一方通行「はいデレましたァ」ゴロゴロ
美琴「は、はぁ!?何言ってんの!?そ、そんなんじゃないし!」カァッ
一方通行「ツン入りまァす」グデーン
美琴「なんなのよもおおおおおおおおお!!」ブンブン
別の日―――。
麦野「はぁ、お腹すいたわね」ノビー
フレンダ「結局またいつものファミレスな訳?」
絹旗「あ、私超良いお店知ってますよ!」
滝壷「いいお店?」
絹旗「喫茶店なんですけどね、超変なマスターでして」
フレンダ「それ良いお店って言うの?」
麦野「でも面白そうね」
滝壷「うん、たまには違うところもいいかも」
麦野「よし、絹旗案内してー」
絹旗「超任せてください!」
フレンダ「サバ缶持ち込めないかなぁ」
滝壷「多分だけど、ダメだと思う」
カランカラーン
一方通行「エアロッススゥー」ダラーン
黒子「挨拶くらいしっかりしてくださいな……」
絹旗「4人です」
一方通行「あン?こないだのかァ」
絹旗「はい、また来ちゃいました!」
一方通行「ありがとなァ」ニヘラ
フレンダ(白っ!なんか白っ!しかも目赤っ!)
滝壷(……うさぎさんみたい)
麦野(……どっかで見た事あるような?)
黒子「こちらの席どうぞー」
麦野「あ、どうも」
フレンダ「へー、結構メニュー豊富ね」
絹旗「ケーキが超美味しかったです」
滝壷「うさぎさんのケーキ食べたい」
フレンダ(滝壷ワールドは今日も絶好調、と)
麦野「私紅茶とサンドイッチ」
黒子「はい」
絹旗「私はミルクティーと苺のタルトで」
滝壷「わたしも」
黒子「はい」
フレンダ「私は……エスプレッソとベーグルサンドで」
黒子「わかりましたの、少々お待ちください」テテテ
滝壷(……の?)
麦野「へぇ、雰囲気いいわね」
絹旗「えへへ、そうですよね」
フレンダ「結構穴場かもね」
麦野「よく見つけたわね絹旗」
絹旗「あーと……拉致されたと言いますか」アハハ
滝壷「拉致?」
フレンダ「結局それって無理矢理連れてこられたって訳?」
絹旗「ええ、でもマスターがちょっとアレな人みたいなんで……」
フレンダ「あー……うん、白いし」
滝壷「雰囲気が独特だよね」
絹旗「最初掴まった時、殺されるかと思いました」
麦野「……」ウーン
一方通行「はいおまっとさン」コトコト
絹旗(超すご……全部いっぺんに持ってきた)
滝壷「……うさぎさん、凄いバランスだね」キラキラ
一方通行「あン?」
フレンダ「いえいえ、こちらの話です」
麦野(……やっぱり、どこかで見た事ある)ジー
一方通行「あァ?」
麦野「あ、いえゴメンなさい、なんでもないの」
一方通行「……」ジー
麦野「?」
一方通行「あ、お前原子崩しかァ、第四位の」ハッ
麦野「えっ、私の事知ってんの?」
絹旗「マスター、超お知り合いですか?」
一方通行「いや、資料で見た事あっただけだァ」
滝壷「資料?」
麦野「……あんた、何者?」
一方通行「コーヒー屋さンのマスター」ウン
麦野「いや違くて!能力者じゃないの?」
一方通行「第一位でェす」ハイ
麦野「」
絹旗「」
フレンダ「」
滝壷「……すごい」
フレンダ「え?第一位!?レベル5の!?」
絹旗「超ヤバイ人じゃないですか!!」
麦野「第一位がこんな所で何してんのよ!?」
一方通行「こンな所って……」
一方通行「ここは何の店ですかァ?」
滝壷「喫茶店」ハイ
一方通行「喫茶店のマスターって事はァ?」
滝壷「店主」ハイ
一方通行「はい正解ィ」ワシワシ
滝壷「……えへへ」ニコニコ
麦野「えぇー……」
絹旗「超意味わかんないですけど……」
フレンダ「……」???
一方通行「と、いうわけです」
絹旗「そんな実験があったなんて……」
フレンダ「というより、レベル6とかヤバイと思う訳よ」
麦野「いや、もう既に結構ヤバイわよ能力的に」
一方通行「別に今の能力で満足だしよォ」
一方通行「せっかくなら人生愉快に素敵にってなァ」
麦野「愉快に素敵に、ねぇ」
滝壷「うさぎさん、凄い人だったんだね」
絹旗「凄い人っていうか……超凄いっていうか」
一方通行「おら、運ンできたンだからさっさと食え」
滝壷「苺のタルト美味しい」モグモグ
一方通行「じゃごゆっくりィ」スタスタ
絹旗「……超びっくりしました」
麦野「本当、下手したら一戦交える所だったわ」
麦野(確実に勝てないだろうけど……ね)
滝壷「みんな食べないの?」
フレンダ「いや、なんか食欲が……」
麦野「……おいし」モグモグ
絹旗「第一位は料理も超得意、と」モグモグ
フレンダ「えぇー……あ、ホントだ」パクパク
滝壷「……」モグモク
麦野「はぁ、美味しかった」
滝壷「……」ホクホク
フレンダ「どうする?出る?」
絹旗「流石にファミレスみたいにはできないですよね」
黒子「あのー、こちらクッキーなのですが、よろしかったらどうぞ」コト
麦野「え?いいの?」
黒子「ええ、マスターからサービスですわ」
絹旗「前も頂いた気がするんですけど……」
黒子「今日は人もいないですし、ごゆっくりとの事ですの」
滝壷「……うさぎさんは寂しがりや」ウン
麦野「じゃ、ありがたく頂くわ」
絹旗「あ、ミルクティーおかわり貰えます?」
麦野「あ、私もー」ハイ
黒子「ただいまお持ちいたしますわ」パタパタ
1時間後ーーー。
麦野「よし、そろそろ行こうか」
フレンダ「だねー」
滝壷「大満足?」
絹旗「超満足です!」
一方通行「お会計はカードでェ?」
麦野「はい、よろしく」
絹旗「超美味しかったです!」
滝壷「ばいばい」フリフリ
麦野「ねぇ第一位、また来ていい?」
一方通行「おォ、いつでも来い」
カランカラーン
黒子「ありがとうございましたー」ペコリ
一方通行「あじゃじゃっしたァ」ダラーン
閉店後―――。
黒子「むぅ……」ウーン
一方通行「なにやってンだァ?」
黒子「いえ、レジのお金が合わないんですの」
一方通行「あン?ンなもン適当にしとけェ」ダリィ
黒子「……店主がそれでいいんですの?」
一方通行「この店はなァ、人に喜ばれる為にやってンだァ」
一方通行「最初は暇つぶしだったけどなァ」ウン
黒子「……」
一方通行「美味しいだの、また来たいだの、笑顔で言われてみろォ」
黒子そう、ですわね」
一方通行「金よりも笑顔、だからレジ閉めなンざどォでもいいンだよ」
黒子「マスター……」
黒子「でもそれとこれとは別問題ですわ」
一方通行「ちっ……」バレタカ
次の日―――。
黒子「マスター、ジャッジメントから呼び出されたので行ってきますわ」シュンッ
一方通行「えェー、俺が働かなきゃなンねェのかァ」ダラーン
カランカラーン
一方通行「はいよォこそー」ダラダラ
インデックス「2名なんだよ!」
上条「ああ、また出費が……」
一方通行「ご注文はァ?」
インデックス「えーと、サンドイッチとオレンジジュース!」
上条「俺はメロンソーダ……ってそれだけでいいのか?」
インデックス「とーまに迷惑になっちゃうからね」フンフン
上条「うう、ゴメンな……」
一方通行(貧乏は悪…だよなァ)ウンウン
一方通行「メロンソーダとオレンジジュースねェ」ハイ
上条「あ、どうも」
一方通行「こちらサンドイッチでェす」
ドンッ☆
インデックス「」
上条「え!?何段重ねだこれ!?」
一方通行「気まぐれランチサービスの50段サンドでェす」
インデックス「すごいんだよ!これすごいんだよ!!」キラキラ
上条「あのー……これおいくらするんでしょうか?」
一方通行「普通の値段でェ」
上条「え!?いいんですか!?」
一方通行「気まぐれだからなァ」ダラーン
インデックス「マスター、ありがとうなんだよ!」ニコニコ
インデックス「ぷはぁ、お腹一杯なんだよ」
上条「俺もだー」
一方通行「お会計はご一緒で?」
上条「あ、はい」
一方通行「ありがとォございましたァ」ペコリ
上条「すいません、本当ありがとうございました!!」サイケイレイ
インデックス「ありがとうマスター、美味しかったんだよ!」
一方通行「まいどォ」
木原「あ、すいまっせーん」
木原「フレンチトースト下さい」
一方通行「すいませェン、パン切れでェす」
木原「」
黒子「マスター!」シュンッ
一方通行「遅かったなァ」ゴロゴロ
黒子「申し訳ありません、まだ掛かりそうなので今日は戻ってこれそうにありませんの」ペコ
一方通行「事件かァ?」
黒子「ええ、銀行強盗なんですが……犯人が人質と立て篭もっておりまして」
一方通行「そンなもン、アンチスキルの管轄だろォが」
黒子「犯人グループの能力で道路が封鎖されて、時間が掛かってますの!」
一方通行「……俺も連れてけ」スクッ
黒子「い、いえ……これはジャッジメントの仕事で……」
一方通行「人質になンかあったらどォすんだ?」
黒子「……わかりました」
【CROSE】パタン……
一方通行「よし」
黒子「行きますわよ!」シュンッ
木原「追い出された」ポツン
黒子「あの銀行ですわ」
一方通行「ふゥン……お前入れないのか?」
黒子「犯人が複数いるようなので、同時に制圧はちょっと……」
一方通行「じゃお前人質保護、俺犯人確保な感じでェ」
黒子「ですから、犯人は複数いるようなのd」
一方通行「俺は第一位、問題ない」ウン
黒子「……わかりましたわ」
シュンッ
犯人「な、なんだお前ら!どっから現れグハァッ!」
一方通行「ジャッジメントですの!」ババーン
黒子「嘘ですの!私だけですの!!」バーン
木原くンマジ不憫
一方通行「コナ!コナ!!」シュバッ
犯人「痛ええええええええ!!」
一方通行「キリマンジャロ!」シュババッ
犯人「目、目に豆がああああああああ!!」
一方通行「モカ!モカモカ!!」シュババッ
一方通行「……」ホァァァァ
犯人「ひぃっ!た、助けてくれえええええええ!!」
一方通行「ブルーマウンテン!!」シュバババババッ
犯人「」
5分後―――。
一方通行「ちっ、なンだよつまンねェ」パンパン
黒子「ご協力ありがとうございました」ペコリ
銀行員「あ、あの……」
一方通行「あン?なンですかァ?」
銀行員「助けて頂いてありがとうございました!」
一方通行「別にィ、気にしなくていい」
銀行員「で、でも……」
一方通行「強いて言うなら、『コーヒー屋さン』をよろしくゥ!」ダダダ
一方通行「美味しくて楽しい、『コーヒー屋さン』をよろしくゥ!」ダダダダ
ダダダダダダダダダ……
銀行員「行っちゃった……(宣伝?)」
黒子(強いて言うなら、の意味がわかりませんわ……)
一方通行「……はァ疲れたァ」グデーン
黒子「今さらながら第一位の実力と言うものを再認識いたしました」
一方通行「いや、俺なンてアイツに比べたら大したもンじゃねェ……」シンミリ
黒子「アイツ……?」
一方通行「ああ、俺が唯一ヒーローと認めたあの男」
一方通行「第一位とは言っても、アイツには程遠いぜェ……」
黒子(学園都市最強にここまで言わせるなんて……)
黒子「一体……どんな方ですの?」
一方通行「ピッコロさン」
黒子「えっ」
一方通行「ベジータとかツンデレ言われてるけどよォ、ピッコロさンの方が真のツンデレなわけだ」
一方通行「なンだかンだで神になって見守ってるしなァ」
黒子「真のヒーローはラーメンマンですの!」
一方通行「えっ」
黒子「えっ?」
別の日―――。
一方通行「めンどくせェ……これと、これとォ」ガチャガチャ
黒子「あら、また『出張サービス』ですの?」
一方通行「あァ、電話で頼まれたからなァ」ポイポイ
黒子「お言葉ですが、1人のお客様だけ贔屓するのはどうかと思いますが……」
一方通行「あのなァ、依頼主は外出すらままならない身体なンだ」
一方通行「病弱で、不治の病と宣告された少女が、俺のコーヒーを飲みてェっつーんだぜェ?」
一方通行「病院食ばっかりの生活で、唯一の楽しみを望ンでンだ」
一方通行「喫茶店のマスターとして、喜ンで行ってやるぜ」
黒子「……私が間違っておりm」ジーン
一方通行「……とかだったらいいよなァ」ゴロゴロ
黒子「え!?願望ですの!?」
一方通行「だって依頼主ただのおっさンだしィ」
黒子「今の話は嘘だったのですか!!」
一方通行「外に出れない状況、だけ嘘じゃねェな」ウン
黒子「微妙ですの!怒るに怒れないですの!!」ムキー
一方通行「コーヒー屋さンでェす」
アレイスター「おお、待っていた」
一方通行「ったく、最近注文の頻度が増えてンなァおい」カチャカチャ
アレイスター「仕方がないだろう、君の淹れるコーヒーが美味しいんだ」
一方通行「嬉しィ事言ってくれるじゃねェの」コトコト
パカッ、コポポポポポ……
アレイスター「ああ、この視界が濁っていく感じ」
アレイスター「そしてこの香り、この味」スゾゾー
アレイスター「コーヒー好きにはたまらないな」ゴクゴクゴク
一方通行「培養液との黄金比を出すのには苦労したぜェ」コポコポコポ…
一方通行「普通に淹れたンじゃ、培養液のせいで味が薄くなるからなァ」コポポポ…
結標「……ビーカーの中が黒すぎて見えないわ」
結標「これが学園都市の秘密ってわけね」ウン
カランカラーン
一方通行「はァ」ダリィ
黒子「あ、おかえりなさいませ」
一方通行「おォ」
佐天「こんにちは、マスターさん」
初春「こ、こんにちは」
一方通行「あン?誰だてめェら」
黒子「私の友人ですわ」
一方通行「ふゥん……お前休憩ね」スタスタ
黒子「え?いいんですの?」
一方通行「他に客いねェンだ、一緒のテーブルで休憩しろ」
黒子「ありがとうございますの、マスター」ペコリ
佐天「あ、マスターさんが学園都市の第一位って本当ですか?」
一方通行「おォ」
初春「すごい……」
一方通行(なにコイツ、植物使いのA級妖怪ですかァ?)
佐天「噂になってますよ、第一位がやってる喫茶店」
一方通行「コーヒー屋さン」
佐天「あ、コーヒー屋さン」
初春「でも、どうして喫茶店を開いたんですか?」
一方通行「暇で暇でしょうがなかった時に……『あ、やろう』って思ったンだよ」ゴロゴロ
初春「えぇー……」
黒子「マスターの自由さに戸惑っていたらキリがないですわ」ズズー
佐天「でも御坂さんより上ってすごいなー」
一方通行「まァ超電磁砲如きに負ける気しねェな」
佐天「え、でも御坂さんもレベル5ですよね?」
一方通行「例えば電気分解で酸素なくしたり、砂鉄の剣で切りかかったり」
一方通行「超電磁砲を自信満々に撃っても、俺がプラズマして詰むンじゃねェ?」
佐天(例えが具体的過ぎて怖い……)
カランカラーン
美琴「やっほ、遅れてゴメン」
黒子「お姉様!お待ちしておりました!」
美琴「あ、アイスティーね」
黒子「はいですの!」
佐天「遅かったですね」
美琴「ちょっと野暮用がね」
一方通行「ぬいぐるみかァ?」アイスティーデス
美琴「ちょ、ちょっと!それ言わないの!!」
初春「え、なんですかなんですか?」
一方通行「こないだよォ、カエr」
美琴「超!電磁砲!!」ビシュッ
一方通行「反射」ピカ
美琴「ふぐぅっ」
黒子「お姉様ああああああ!?」
佐天「え、カエルのぬいぐるみですか?」
一方通行「おォ、完全に見た目不審者だったぜェ」
美琴「うぅ……」カァ
黒子「またそのようなものを……」
美琴「いいじゃない、可愛いんだから!」
カランカラーン
一方通行「へいらっしゃいぜェ」スタスタ
初春「噂で聞いてたよりもいい人ですね」ヒソヒソ
佐天「ね、もっとナイフのような人だと思ってた」
黒子「ナイフって……」
美琴「まぁ確かに、悪い奴じゃないのよね」ウン
一方通行「あン?またお前かァ」
滝壷「こんにちは、うさぎさん」
一方通行「はいよ、キャラメルマキアート」コト
滝壷「ありがとう」
一方通行「今日は原子崩し達と一緒じゃねェのか?」
滝壷「うん、今日は1人だよ」
一方通行「ふゥん……お前チーズ食べれる?」
滝壷「……?うん、好き」
一方通行「チーズケーキ食べるか?」
滝壷「いいの?」
一方通行「ちょっと待ってろォ」スタスタ
滝壷「……美味しい」ニヘラ
一方通行「だろォ?新作なンだよ」ニヘラ
滝壷「ここのお店、好き」
一方通行「あン?」
滝壷「空気が柔らかいし、なんだか落ち着く」
一方通行「そォか、ゆっくりしてけ」スタスタ
滝壷「うん、ゆっくr……zzz」
美琴「ごちそうさま、また来るわね」
佐天「白井さん、頑張ってください」
初春「失礼します」
黒子「ありがとうございました」
一方通行「まいどォ」
黒子「マスター、あの方は起こさなくてよろしいのですか?」
滝壷「ぐぅ……」zzz
一方通行「いいンじゃねェ?俺も寝る」zzz
黒子「ちょ、ちょっとマスター!営業中ですわよ!!」ユサユサ
カランカラーン
黒子「いらっしゃいませ」
絹旗「ああ、滝壷さん!ようやく見つけた!」ハァハァ
滝壷「むにゃ……」zzz
絹旗「もう……携帯でないから超心配しましたよ」ホッ
黒子「あの……」
絹旗「あ、すいません……起こしますので」
黒子「いえ、無理に起こさなくても……何かお飲みになります?」
絹旗「超申し訳ないです……じゃあ、メロンソーダ下さい」
黒子「かしこまりました」
黒子「マスター!起きてくださいな!」グイグイ
一方通行「んむぅ……うるせェンですの……」zzz
黒子「ですから営業時間中ですのおおおおおおおおおおおお!!」
一方通行「ふわァ……はいメロンソーダァ」コト
絹旗「ありがとうございます」
滝壷「……ん、あれ?きぬはた?」
一方通行「おはようございまァす……zzz」ムニャムニャ
滝壷「おはよう、うさぎさん……zzz」ムニャムニャ
絹旗「ああああ超どうしようこの状況」
黒子「マスター!起きて下さいな!!」スタスタ
一方通行「ぐぅ……zzz」ズルズル
絹旗「ほら、滝壷さんも」ポンポン
滝壷「んむぅ、どうしたの?」ムク
絹旗「滝壷さんが電話に出ないから超心配したんですよ!」
滝壷「……ゴメン」
絹旗「無事でよかったです、ここにいたんですね」
滝壷「うん、このお店が好きなの」
絹旗「ご迷惑をおかけしました」ペコリ
滝壷「ゴメンなさい」ペコリ
黒子「いえいえ、また来てくださいな」
黒子「ね、マスター?」クルリ
一方通行「ムニャ……」zzzzzzzzz
黒子「起きろおおおおおおおおおおお!!」ガシガシ
一方通行「ン……うっせェなァ」
滝壷「うさぎさん、また来るね」
絹旗「ごちそうさまです」
一方通行「おォ、いつでm……zzz」
黒子「……」ピキッ
絹旗「あ、あはは…」ソソクサ
滝壷「ばいばい」フリフリ
次の日―――。
黒子「マスター、定休日に呼び出して何の用ですの?」
一方通行「新メニューの考案をする」
黒子「新メニュー、ですか」
一方通行「そォだ、一応試作品を作ったから試食してくれ」
一方通行「まずこちら、赤カレーでェす」コト
黒子「ふむ、赤いカレーとは斬新ですわね」
黒子「では一口……」パクッ
一方通行「ハバネロ、唐辛子などを大量に投入してみました」
黒子「亜wtじゃガン;ピhンあ!!!」
一方通行「どォだ?」
黒子「いひゃい、ひはが、ひはいへふほ!」
一方通行「舌が痛い、と」メモメモ
黒子「ボツですの!火傷しましたわ!」ヒリヒリ
一方通行「次はこちらです」コト
黒子「これは……サンドイッチ?」
黒子「いただきます」パクッ
一方通行「間にサバの味噌煮を挟んでみました」
黒子「うぇ……なんですのこの食感」モッチャモッチャ
一方通行「食感が×、と」メモメモ
一方通行「次はドリンクでェす」コト
黒子「一見ただのコーラですが?」ゴクゴク
一方通行「氷の中にメントスを仕込んでみましt」
ブシュワァァァァァアア!!
黒子「」ビショヌレ
一方通行「拭くのが大変、と」メモメモ
一方通行「アンキモのパスタ、チョコレートクリームです」ハイ
黒子「生臭いですの……」
一方通行「ジンギスカンキャラメルマキアートです」ハイ
黒子「oh……」
一方通行「海鮮プリン、茶碗蒸し仕立てです」ハイ
黒子「これただの茶碗蒸しですわ」
一方通行「オムライス~チキンライスを添えて~です」ハイ
黒子「うっぷ、量が……」
一方通行「ハバネロジェラートです」ハイ
黒子「もう騙されませんの!」
一方通行「ボインを高温でカラッと揚げてみました」ハイ
黒子「パクリですの!パクリですの!」
黒子「おぇ……吐きそうですわ」ウップ
一方通行「どォだったァ?」
黒子「どうして!まともなものが!1つもないんですの!?」
一方通行「いやあるぜェ?」
黒子「えっ?」
一方通行「季節のフルーツタルトとか、何種類か」
黒子「え、それでは今までのは」
一方通行「お前に試食させる為だけのメニュー」
黒子「」
一方通行「あァ、楽しかったァ」ホクホク
黒子「……」プルプル
一方通行「……」
黒子「……」プルプル
一方通行「ざまァみろですの!」バーカバーカ
黒子「むっきいいいいいいいいいいいいい!!」バタバタバタ
夜―――。
美琴「ちょっと黒子―?大丈夫―?」ドンドン
黒子「ひぃ、ひぃ……大丈夫、ですわ」オロロロロロ
美琴「水持ってきたから開けてー」
黒子「はぁ、ふぅ……」カチャ
美琴「ちょっと、本当に大丈夫?」
黒子「大丈夫ですわロロロロロロロロ」ビシャビシャ
美琴「全然大丈夫じゃないじゃない……」サスサス
黒子「ひぃ、はぁ……ちょっと落ち着きましたわ」
美琴「減量中の力石みたいになってるわよ……」
次の日―――。
【本日貸切】
一方通行「おし、開店でェす」
黒子「今日は貸切……一体誰が来るのですか?」
一方通行「いいから、どンどン運べェ」
黒子「わかりましたの」セッセセッセ
カランカラーン
ミサカ「おはようございます、とミサカはお2人に挨拶します」ペコリ
00002「おお、ここが一方通行のお店ですか」
00006「とても良い雰囲気ですね、とミサカは初喫茶店に胸を躍らせます」ワクワク
一方通行「おォ、よく来たなァ」
00013「本日はお招き頂きありがとうございます」
一方通行「今日は好きなだけ食べてけェ」フンフン
黒子「」
黒子「お、お姉様が……ひぃ、ふぅ、みぃ……」ガタガタ
黒子「あわわわわわわ、何事ですのこれは!?」
一方通行「ボーっとしてねェでこれ運べ」ハイ
黒子「え、ああ、はいですの」
黒子「あの、マスター?」
一方通行「ちなみに何か質問したらブ・チ・コ・ロ・シ・確定よォ」ニタリ
黒子「」
00002「ミサカも手伝います」イソイソ
黒子「あ、いえ……お席に着いていて下さいな」
00014「そういうわけにはいきません、手伝わせてください」ソソソ
黒子「ああ、ここがラピュタでしたのね……」ホクホク
00014「???」
一方通行「ほっとけェ、不治の病だ」
00006「美味しいです……!とミサカはフルーツタルトに感動します!」
00012「このクッキーもサクサクしていて美味しいです」ニヘラ
一方通行「……」ニタリ
ミサカ「一方通行、そんな所にいないでご一緒しませんか?」
黒子「ああ、それはその人のデフォルトポジションと言いますか……」
一方通行「おら、遠慮はいらねェぞ」
一方通行「ツインテール、もっと持って来い」
黒子「……はいですの!」ニコニコ
ワイワイーーー。
黒子「メロンソーダです」コト
黒子「ピザトーストです、お熱いのでお気をつけくださいまし」コト
黒子「……ミルクティーです」コト
一方通行「忙しさで目が回るゥ」ゴロンゴロン
黒子「少しは動いてからおっしゃってくださいな!!」ハァハァ
―――。
ミサカ「本日はありがとうございました、とミサカは代表してお礼を述べます」ペコ
一方通行「ン、またいつでも来い」
黒子「お姉様達でしたらいつでも歓迎いたしますの!」
00006「ごちそうさまでした、とても美味しかったです」
00014「初めての喫茶店で感動しました、なんとお礼を言ったらいいのか……」
一方通行「もォキリねェから行け」ワッシワッシ
ミサカ「……はい、ではまた」
00002「失礼します」ペコリ
カランカラーン……
一方通行「疲れたァ」
黒子「……マスター」
一方通行「そのうち話してやる」ダラダラ
黒子「……わかりましたわ」
その日の夜―――。
美琴「黒子、なんか疲れてない?」
黒子「あ、あの……お姉様、お聞きしたい事がありますの……」
美琴「うん?」
黒子「今日、たくさんのお姉様がお店にいらっしゃいました」
美琴(誘われてない……)
黒子「貸切にしてマスターがご馳走してましたの」
美琴「あー、うん」
美琴「そうね……ちゃんと話すわ」
黒子「……ありがとうございます」
美琴「うーん、何から話せばいいのやら」
美琴「……とりあえず、この資料見て」バサッ
黒子「?」
黒子「これは……!」
美琴「実はね、都市伝説なんかじゃなかったの」
美琴「軍用クローンは実在したのよ」
黒子「しかも書いてある実験、なんて事ですの……」
美琴「ま、実験自体は一方通行が拒否したから凍結したし」
美琴「その後第二位に回ったらしいけど、一方通行の説得によって中止したってわけ」
黒子「そうだったのですか……」
美琴「一方通行は妹達にせめて美味しいものを食べさせたいって言ってたわ」
美琴「誕生秘話が悲話だからね、アイツには本当頭が上がらないわ」
黒子「知りませんでした……」
美琴「アタシとしても、できる事ならなんでもしてあげるつもりだしね」
黒子「私も協力しますわ!」
美琴「ふふ、ありがとね、黒子」
次の日―――。
一方通行「ちょりーンす」ダラーン
黒子「マスター、ちょっとよろしいですか?」
一方通行「あン?」ピタ
黒子「昨日お姉様から全て聞きましたわ」
一方通行「……そォか」
黒子「なので、私に出来る事があればなんでもおっしゃってくださいな!」
一方通行「……おォ、わかった」
黒子「私も全力で協力しますの!」
一方通行「全力で協力しますの!」ハイ
黒子「……」イラッ
一方通行「全力でジャッジメントですの!」ババーン
黒子「……」イライラ
一方通行「全力でジャッジメントが協力しまs」
黒子「なんなんですのおおおお!?いい感じでしたのに!いい感じでしたのに!!」
カランカラーン
一方通行「おら、客が来たンですの」
黒子「ぐぬぬ……いらっしゃいませー」チクショウ
浜面「えーと、モーニングセットで」
黒子「お飲み物は?」
浜面「ホットコーヒー」
黒子「少々お待ち下さいな」テテテ
黒子「マスター、モーニングセットですわ」
一方通行「はいよォ」
浜面「……」ドキドキ
黒子「モーニングセットです」コト
浜面「あ、どうもー」
浜面(ふふん、朝の喫茶店で優雅な朝食……)
浜面(コーヒーの薫りに包まれ、クロワッサンを上品に口へと運ぶ)サク…
浜面(外の景色を眺めながらのお洒落なひと時)
浜面(その中で問題があるとするならただ一つ……)
浜面(所持金がありません)ズーン
浜面(やっべえええええええええええ!!)
浜面(やっちまった!空腹に耐えかねてつい店内へと……)
浜面(しかも普通に注文しちまったし、金ねぇのに!)
浜面「……どうしよう」ヤバイ
浜面(見たところ、店員は小柄な女の子と)チラ
黒子「……~♪」
浜面(見た目怖いけど貧弱そうなマスターのみ)チラ
一方通行「……」ゴロゴロ
浜面「……よし」
浜面(……逃げよう)ウン
浜面(落ち着け俺、俺はやれば出来る子やれば出来る子……)
浜面(そうだ、俺はアイテム俺はアイテム……)
浜面「……」ガタン
黒子「あら、お会計ですか?」
浜面「トトトト、トイレットゥはどちらでございますでしょう?」ガタガタブルブル
黒子「え?あ、あちらですが……」
浜面「あ、そそそそ、そうでしたかー…はは」
浜面「……ゴメンなさい!」ダッ
カランカラーン
黒子「あっ!食い逃げですわ!」シュンッ
一方通行「コーヒーうめェ」ゴクゴク
―――。
浜面「大変申し訳ございませんでした」ドゲザ
黒子「私はジャッジメントですの!運がなかったですわね」
浜面(ちくしょう……空間移動の店員とか、食い逃げ対策か)
一方通行「でェ?」
浜面「ひぃっ!?」
一方通行「ランチタイムの材料にでもなっとくゥ?」ニタリ
黒子「ちなみにマスターはレベル5の第一位ですの」
浜面「」
黒子「どうします?アンチスキルに引き渡しましょうか?」
一方通行「……お前」
浜面「なんでございましょうご主人様」ドゲザ
一方通行「今日一日皿洗いな」
浜面「えっ?」
浜面「えっと、その……いいんですか?」
一方通行「あン?ミンチがいいのかァ?」ズイ
浜面「いいえ滅相もございません喜んで洗わせていただきますです犬です」ドゲザ
黒子「よろしいのですか?」
一方通行「構わねェよ」スタスタ
ジャー、ザブザブ
一方通行「あ、やべ、油ついた手で触っちまった」ハイ
一方通行「あ、やべ、髪の毛ついちまった」ハイ
一方通行「あ、やべ、大きさ違うのに出しちまった」ハイ
一方通行「あ、やべ、手が滑っちまった」ハイ
一方通行「あ、やべ、この皿が洗ってくれって叫ンでる」ハイ
浜面「終わんねえええええええええええええ!!」ワシャワシャ
営業終了後ーーー。
浜面「はぁ、はぁ……」
黒子「コレに懲りたら食い逃げなんてもうしない事ですわね」
浜面「はい、肝に銘じておきます……」ゼェゼェ
一方通行「おら」コト
浜面「え?こ、これは?」
一方通行「余った材料で作ったから食え」
浜面「いいんですか?」
一方通行「俺は上がる、皿洗って帰れよォ」スタスタ
黒子「はぁ…マスターに感謝することですわ」
浜面「ありがてぇ……ありがてぇ……」モグモグ
浜面「ちくしょう、目から塩分が追加されやがる……」ホロホロ
黒子(気持ち悪っ!)
一方通行「……」ニヘラ
別の日---。
垣根「郵便でーす」
黒子「ご苦労様です」トテトテ
一方通行「飲ンでくかァ?」ゴロゴロ
垣根「一段落したし、じゃアメリカン」
一方通行「はいよォ」
黒子「アメリカンです」コト
垣根「サンキュー…」ズズー
一方通行「配達屋さンはどォよ?」
垣根「いやー、早い安いで人気はあるんだけどな」
黒子「何か問題でも?」
垣根「そのせいで、大手の奴らにバッシングされまくりだ」
黒子「まぁ……」
【潰れろ】また客が取られた件について【メルヘン急便】
1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
またメルヘンに客が取られた
こっちは必死に頑張ってるのに
5:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
安いからなメルヘン
14:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
レベル5は働く必要ねーのにな……潰れろ
15:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
働きたくないでござる
21:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
チート能力とか死ね、氏ねじゃなくて死ね
羽もげろ
<中略>
1000:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
1000ならメルヘンに冷蔵庫の依頼殺到
黒子「……1000まで伸びたのですね」
垣根「冷蔵庫の意味がわからんけどな」ズズー
一方通行「まァあれだ、出る杭は打たれるンだよ」
垣根「やっぱそうだよな」
黒子「嫌がらせがなければいいのですが……」
一方通行「嫌がらせされたら倍返しだよなァ」ネー
垣根「兆倍返しだな」ネー
黒子「一位と二位を敵に回すなど、とてもできませんの……」
カランカラーン
黒子「あ、いらっしゃいませー」テテテ
垣根「よし、じゃ行くわ」ゴチソウサン
一方通行「おォ、4500円でェす」
垣根「あれ?3000円じゃなかったか?」
一方通行「ちょっとサブプライムローンが円安でリーマンショックでなァ」
垣根「ふーん、よくわからんけど大変だな」ハイ
一方通行「ありがとさン」チョウドデース
黒子(頭いいのか悪いのかわかりませんわ……)
カランカラーン
固法「白井さんいる!?」
黒子「あ、先輩……どうなさいました?」
固法「どうしたも何も、アナタが最近支部に顔を出さないから様子を見に来たのよ!」
黒子「も、申し訳ありませんの……」
固法「ちょっと責任者出してもらえる?」
一方通行「なンですかァ?」ダラーン
固法「アナタね?白井さんはジャッジメントなの!」
固法「ジャッジメントが活動をおろそかにしていいと思っているの?」
一方通行「まァまァ、ここは穏便に……」クシャ
固法「……」チラ
固法「……これからも白井さんをよろしくお願いします」フカブカ
黒子「絶対今なにか渡しましたの!包みましたの!!」
固法「そうなんだ、じゃ私ジャッジメント行くね」スタスタ
黒子「尊敬してたのに!尊敬してたのに!!」
一方通行「……客いなくなっちまったなァ」
黒子「……先輩、信じてましたのに」サメザメ
一方通行「客引きでもしてくっかァ」スクッ
黒子「留守番してますわ」
一方通行「いってくる」スタスタ
一方通行「ン?アレは……」
神裂「……」スタスタ
一方通行「え?マジ?すいませェン!」タタタ
神裂「なんでしょう?」
一方通行「あのォ……その服装なンですけどォ」
神裂(またか……やっぱり変なのかな?)
一方通行「センターマン好きなンですかァ?」
神裂「えっ」
一方通行「いや、俺も好きなンですよ、面白いですよねェ」
神裂(センターマン?何の事?)
デカ乳先輩が黒いwwww
一方通行「いやァ、いいもン見れた」ホクホク
一方通行「女なのに勇気あるよなァ」ウン
一方通行「……呼び込み忘れてた」
<キャー
一方通行「あン?」
スキルアウトA「へへ、可愛いじゃねぇかベイベー」グヘヘ
婚后「触らないで下さいな!汚らわしい!」
スキルアウトB「いいもんもんじゃんじょん」グヘヘ
婚后(仕方ありませんわね、能力で痛めつけて……)
「おいてめェら」
スキルアウトC「ああん?誰だてめぇ!」
一方通行「コーヒーいかがっすかァ?」ニタリ
スキルアウトB「なめてんのかてめぇ!」
スキルアウトA「ここ、こいつ第一位じゃねぇか!?」
スキルアウトC「あ、あの最近喫茶店開いたって言う!?」
スキルアウトB「げぇっ!?そんな奴とやりあったら病院送り必至やでぇ!」
スキルアウトA「に、逃げろやでぇ!」
スキルアウトC「覚えてろよぉ!」
スタコラサッサー……
一方通行「……紅茶の方がよかったのか?」ウーン
婚后「あ、あの!」
一方通行「あァ?誰だてめェ?」
婚后「助けていただいてありがとうございました!」
一方通行「俺は今客の呼び込みで忙しいンだ、失せろ」プンプン
婚后「あの、もしよろしかったら……お茶でもいかがでしょう?」
一方通行「あン?……」ピコーン
婚后「?」
一方通行「1名様ご案内ィー」スタスタ
婚后「あら?なんなのですか?」ズルズル
カランカラーン
黒子「げっ!?婚后さん!?」
婚后「あらあら、白井さんじゃないですか」
一方通行「知り合いかァ?」
黒子「こんな高飛車女、知りませんの!」
婚后「おーっほっほ、そのエプロン、子供みたいな貴女にはよくお似合いですわよ」クスクス
黒子「……」イラッ
一方通行「ホントですわねェ、おーっほっほっほ」クスクス
黒子「何してるんですの!真似しなくていいんですの!!」ムカッ
一方通行「というわけだ」ゴローン
黒子「ちっ、よりによってこんな人物を……」
婚后「あらあら、言葉遣いがなっておりませんわね店・員・さん」
黒子「……」イラッ
一方通行「注文はァ?」
婚后「ではダージリンをいただきますわ」
一方通行「ツインテール、お前淹れろ」
黒子「え!?私がですの!?」
婚后「おやおや、白井さんは紅茶すら満足に淹れられなくて?」
黒子「……」カチン
黒子「淹れてやりますわ!とびっきり美味しいのを!」
婚后「それは楽しみですわね」
一方通行「とびっこ食いてェ」ダラーン
また定休日になりました―――。
一方通行「暇だなァ」ゴロゴロ
一方通行「店で流すBGMでも買ってくるか」
一方通行「有線だとなンか嫌なンだよなァ」スクッ
CDショップーーー。
一方通行「……どンなのにしよォ」ウーン
絹旗「あれ?マスターじゃないですか?」
一方通行「おォ、チビガキか」
絹旗「超違います!絹旗最愛です!」プンプン
一方通行「偶然だなァ」
絹旗「そうですね、何を買いに来たんですか?」
絹旗「なるほど、お店に流す音楽ですか」
一方通行「あァ、クラシックとかでいいよなァ?」
絹旗「いいんじゃないですか?お店の雰囲気に超合ってますよ?」
一方通行「お前は何買いに来たンだ?」
絹旗「私はDVDです」
一方通行「映画好きなンですかァ?」
絹旗「はい、B級やC級が好きなんですよ」
一方通行「ふゥん」
絹旗「超お金かけて、超期待されてたのにも関わらずダダ滑りした作品が好きです」
一方通行「へェ、なら俺から1本おススメするわァ」
絹旗「え!?何かいいの知ってるんですか!?」
一方通行「これだ」スッ
絹旗「【ファイナルファソタジィ】…ですか」
一方通行「おォ、これなら条件にピッタシだぜェ?」
一方通行「制作費かけまくり、結局それを回収しきれずに会社の経営を傾けさせた程の作品だ」
絹旗「へぇ……超凄そうですね」
絹旗「超ありがとうございます!」
一方通行「そンじゃ、そろそろ行くわァ」
絹旗「はい、またお店行きますね」
一方通行「ン、お待ちしておりまァす」スタスタ
絹旗「さようならー」バイバーイ
夜―――。
絹旗「……」ジー
絹旗「……超感動しました」
絹旗「まさかこんな超エゲつない作品が眠っていたなんて」
絹旗「マスターに感謝ですね」キラキラ
カランカラーン
黒子「いらっしゃいませー」
海原「料理人を呼べ!」
黒子「ぴぃっ!?な、なんですの!?」
海原「カツサンド」ドカッ
一方通行「はいよォ」
海原「フン、第一位とやらの実力見せてもらおうか」
一方通行「おら、カツサンドだァ!」ダンッ
海原「これがカツサンドだと?……はーっはっはっは、笑わせてくれる!」
一方通行「なにィ?」
海原「こんな分厚い肉を使ったならば、中まで充分火は通っておらん筈……素人め」
黒子「なんか始まりましたの」
一方通行「はン、常盤台中学の理事長も耄碌ジジィだったってわけかァ」
黒子「理事長おおおおおおおおお!?」ナニィ!?
海原「……何だと?」ピク
一方通行「食べもせずに判断するなンざ、三下のやる事だぜェ」
海原「ふん、ならば食べてやろうじゃないか」
サクッ…
海原「これは……っ」
海原(衣はサクサクで、しかも中までしっかりと火が通っているな)
海原(噛んだ瞬間に肉汁が口の中に溢れてくる)
海原(多すぎるほどのキャベツがまたいい食感だ)
海原(そして飽きが来ないように、絶妙な量のマスタードが役割を果たしている)
一方通行「くっかかか、どォだよジジィ?」
海原「ふん、不味くはないな」
海原「だが、今度ワシが至高のカツサンドというものを見せてやる」スクッ
海原「それまでせいぜい頑張るんだな、はーっはっはっは!」スタスタ
黒子「ただのツンデレでしたの」
おい誰か息子呼んでこい
黒子「あー、びっくりしましたわ」
黒子「まさか理事長がいらっしゃるなんて」
一方通行「そォいやお前も常盤台だったなァ」
黒子「そういえばお姉様が、理事長の孫に言い寄られて困っている、と言ってました」
一方通行「へェー」ゴロゴロ
黒子「いい人なのですけど……らしいですわ」
一方通行「ほォー」ゴロゴロ
黒子「ちゃんと聞いてくださいな!」ゲシッ
一方通行「痛っ!聞いてンだろォが!」
黒子「返事が適当ですの!」
一方通行「別に超電磁砲の話なンざどォでもいいンだよォ!」
一方通行「それならまだ見ぬ宇宙人に思いを馳せてた方が有意義ですゥ!」
黒子「お姉様が宇宙人以下だって言うのですか!?」
一方通行「お前ヤードラット星人な」フフン
黒子「違います!空間移動できる人間ですの!」
木原「すいませーん」
木原「フレンチトースト下さーい」
一方通行「パン切れだクソ野郎ォ!!」プンプン
カランカラーン
麦野「……あれ?なんか取り込み中?」
一方通行「いらっしゃいまっせェーっ!」ゲシッ
黒子「痛っ!蹴らないで下さいな!」
麦野「あはは、紅茶とフレンチトーストね」
一方通行「はァい」
木原「えっ」
黒子「先程は見苦しい所をお見せしました……」コト
麦野「いいよ、気にしてないから」
一方通行「原子崩し1人かァ?」
麦野「そう、今日は1人」
一方通行「アイテムはどォなンだ?」
麦野「大変よ、殺しばっかり」
絹旗可愛いよ絹旗
そして木原くンマジ不憫すぎ
麦野「そういえば第一位様は暗部入ってないの?」
一方通行「オファーはあンだけどなァ」グデーン
麦野「そりゃあ喉から手が欲しいくらいでしょ」モグモグ
一方通行「めンどくせェし、殺しとか」
黒子(ジャッジメントの前なのですが……)
麦野「あ、こないだ滝壷がお世話になったみたいで」
一方通行「あン?いや、寝てただけだしなァ」
麦野「ま、滝壷が気に入る理由もわかるわ」
麦野「なんていうか、この店落ち着くもん」モグモグ
一方通行「アイツもそンな事言ってたな」ゴロンゴロン
麦野「なーんかね、美味しいし安いし」
一方通行「別に利益考えてるわけじゃねェしなァ」
麦野「そりゃそうよ、じゃなかったら潰れてるわよ」
一方通行「でもこないだ食い逃げあったな」ソウイエバ
木原くンカワイソス(´・ω・`)
麦野「え?こんな安いのに?」
黒子「ええ、ですから結局一日皿洗いでしたの」
一方通行「ありゃただのチンピラだな」
麦野「へー、随分寛大ですこと」
一方通行「わざわざチンピラ如き相手にしてられっか」
麦野「あ、そういえば……ここら辺に郵便局ない?」
黒子「一番近くて駅前になりますが……」
一方通行「おォ、ちょっと待ってろ」テルテル
5分後―――。
カランカラーン
垣根「まいどー、メルヘン急便です」
麦野「」
垣根「ん?」
麦野「あんた、もしかして第二位の未元物質!?」
垣根「あ?誰だお前」
一方通行「原子崩し」グデー
黒子「レベル5が3人……これは事件ですの」
麦野「え?なんで?メルヘン急便?」
垣根「ああ、それは……」
―――。
麦野「……」
一方通行「そこいらの運び屋より早いぜェ?」
麦野「……トップツーが揃って平和ボケ?」
垣根「だって暇だしなー」ネー
一方通行「する事ねェもン」ネー
麦野「えぇー……」
麦野「じゃあ、これ速達で……」ハイ
垣根「領収書いります?」
麦野「あ、うん……アイテムで」
垣根「但し書きは?」カキカキ
麦野「えっと、郵便代で」
垣根「はいよ」ハイ
麦野「ああうん、ありがと」
垣根「まいどー」バッサバッサ
麦野「なんか頭痛くなってきた……」
一方通行「おい、確かロキソニンあったよなァ?」
黒子「はい、スタッフルームに行けば」
麦野「あーもう、第一位がロキソニンとか言わないで」
一方通行「あン?」
黒子「落ち着きました?」
麦野「うん、ありがと……ちょっと現実逃避してたわ」
一方通行「殺しやめればァ?」
麦野「そう簡単にいかないの、ごちそうさま」ガタン
黒子「はい、カードでよろしいですの?」
麦野「ええ、お願い」
一方通行「またなァ」ゴローン
カランカラーン
麦野「第二位まで堅気の仕事、ね」テクテク
麦野「なんだかなー、暗部の仕事がアホくさくなってくるわ」
麦野「私達も何かやろっかにゃー」テクテク
黒子「マスター、申し訳ございません、明日からしばらくお店に来れなくなりましたの」
一方通行「なンで?」ゴローン
黒子「いえ、ちょっとテストが近いものでして……」
一方通行「だっせェ」プププ
黒子「マスターのせいですの!勉強する時間がないんですわよ!?」
一方通行「人のせいにするンですかァ?」
黒子「うぐっ……とにかく、しばらくお休みしますわ」
一方通行「はいよォ」
次の日―――。
一方通行「……暇だなァ」
一方通行「客も来ねェ」
【CROSE】
パタン……
常盤台中学―――。
黒子(マスター、1人で大丈夫ですかね?)
黒子(ダラけてないか……ちょっと心配ですの)
ガララララッ!
一方通行「コーヒー屋さンですの!」ババーン
黒子「」
ザワザワ……
一方通行「おらァ、勉強してやがりますかァ愚民どもォ」
一方通行「疲れた時には甘いもの、こういう時はk」
黒子「……」ヒュンッ
一方通行「追い出されました」ポツン
スペル直そうぜ
>>186
うわあああああああああああ
恥ずかしすぎて死ねる俺
>>187
わざとだろ?一方通行だし
一方通行「……」ツマンネ
ズズーン……
一方通行「なンだァ?」スタスタ
美琴「ふぅ、こんなもんかな」
一方通行「ンだよ、超電磁砲の能力測定かよ」
美琴「一方通行!?こんな所で何してんの?」
一方通行「お前に会いに来たァ」
美琴「え、え?ちょ、ちょっと……何言ってんの……」カァッ
一方通行「まァ嘘なンですけどね」
美琴「超!電磁!砲!!」ジュバーン
一方通行「反射」ピキーン
『ただいまの測定、オールA』
美琴「むっきぃいいいいいいいいいい!!」
一方通行「わざとですの!」
美琴「なるほど、店が暇だと」
一方通行「おォ」グデーン
美琴「そこ濡れるわよ……ていうかお店閉めちゃダメでしょ!」
一方通行「客来ねェもン」ダッテ
美琴「まったく、ダメ店主ね……」
一方通行「ツンデレにダメとか言われたくねェ」
美琴「真のツンデレはアンタよ!!」
一方通行「お前の方が可愛いしィ」
美琴「えっ……ちょっと、へ、変な事言わないでよ」カァッ
一方通行「ほらデレたァ」ゴロゴロ
美琴「はぁ!?ムカつくわねホント!!」
一方通行「ほらツンした」ゴロゴロ
美琴「あああああ腹立つわああああああああ!!」ムキー
美琴(あれ、デジャヴ……)
美琴「とにかくお店戻りなさい」
一方通行「ちっ、わかったよ」スタスタ
美琴「ちょっと、校門あっちよ?」
一方通行「置き土産してから帰る」スタスタ
美琴「置き土産……?」
先生「なので、この問題はこの公式を使って……」
黒子「……」モクモク
<ジャッジメントですのオオオオオオォォォォォォォォォォ…………!!(ドップラー効果)
黒子「」
ザワッ……ザワザワ……
黒子(あんちくしょおおおおおおおおお!!)ピキピキ
一方通行「さて、帰りますかァ」スッキリ
店の前---。
一方通行「あァ?」
ミサカ「こんにちは一方通行、とミサカは喜び勇んで挨拶をします」
一方通行「何してンだお前?」
ミサカ「来たら閉まっていたものでして……」
一方通行「だからしゃがみこンでたってか?」
ミサカ「お恥ずかしながら……」テレテレ
一方通行「今日本当に休みだったらどォしてたンだよ」
ミサカ「?」
一方通行「まァいい、入れ」ガチャ
一方通行「注文は?」
ミサカ「ココアで、とミサカはいっちょ前に注文してみます」
一方通行「はァい」
ミサカ「一方通行、見てください」
一方通行「あン?がま口財布?」
ミサカ「お姉様に頂きました、とミサカは首に下げている財布を自慢気に見せます」ホラ
一方通行「でかすぎンだろそれ……いやなンか似合うけどよォ」
ミサカ「なので今日は自分で支払います、とミサカはお金持ちをアピールします」ニヘラ
一方通行「ガキが……気にしなくていいのによォ」ゴローン
ミサカ「む、ミサカはガキではありません、とミサカは勢いよくココアをって熱っ!」
一方通行「そォいうとこがガキなンですゥ」
ミサカ「舌を少し火傷してしまいました……」イタイ
一方通行「オラ、氷でも舐めとけ」
ミサカ「ひゅいまひぇん」ボリボリ
一方通行「かじるンじゃねェ!舐めろっつただろォが!」
ミサカ「一方通行は面倒見がいいですね」ニヘラ
一方通行「おかげさまでェ」フン
ミサカ「今日はお客がいないですね」
一方通行「おォ、暇なンだよ」
ミサカ「……」グゥ
一方通行「ン?」
ミサカ「……すいません、追加注文よろしいですか?」ショボン
一方通行「はン、我慢するもンじゃねェよ」
ミサカ「では、エッグトーストセットを……」
一方通行「はいよォ」
一方通行「へいお待ちィ」ダンッ
ミサカ「いただきます、とミサカは目の前の出来立て料理にむしゃぶりつきます」ハグハグ
一方通行「そンな腹減ってンか……」
ミサカ「ひょぉふぃへふぁ、ほふぉ」モグモグ
一方通行「行儀悪ィ真似すンな」ビシッ
ミサカ「はふぅっ……」サスサス
ミサカ「ごくん……そういえば、いつもの店員さんはいないのですか?」
一方通行「ツインテールの事か?学校行ってる」ダラダラ
ミサカ「ほう、学校も大変ですね」モグモグ
一方通行「ま、俺らには関係ねェ話だ」
ミサカ「ぷは、ごちそうさまでした」
一方通行「おォ、お粗末さン」
ミサカ「一方通行は良いお嫁さんになりますね」
一方通行「そォ思うなら嫁に貰ってくれェ」ガチャガチャ
ミサカ「プロポーズでしょうか?とミサカは一方通行に確認します」
一方通行「……唯一イジりきれないのはお前だけだなァ」ジャー、カチャカチャ
ミサカ「ミサカは特別、と解釈して構いませんか?」
一方通行「へいへい、構いませンよォ」ジャー
ミサカ「……」ニヘラ
妹達の前だと父親だな
一方通行「暇だな」ゴロン
ミサカ「陽射しがポカポカですね」グデーン
一方通行「どォせ客いないし、寝るか」
ミサカ「ミサカもお付き合いしていいですか?」
一方通行「お前も暇ならなァ」
ミサカ「では、遠慮なく」ゴロゴロ
一方通行「パンツ見えてンぞ」
ミサカ「一方通行しかいないなら構いません」ゴロゴロ
一方通行「あそォ」ダラーン
一方通行「いやその発言ダメじゃねェ?」
ミサカ「?」ゴロゴロ
5,6時間後―――。
バーンッ!
ミサカ「あ、お帰りなさい、とミサカはお姉さまと店員さんに挨拶します」
黒子「マスターーーーー!マーーーースターーーーー!!」
一方通行「ンだようるせェなァ」ゴロゴロ
黒子「先程はよくも学校内で叫んでくれましたわね……」ワナワナ
一方通行「なンの事でしょォ?」
黒子「とぼけても無駄ですわよ?」プルプル
一方通行「これだから白井さンは……おーっほっほ」オホホ
黒子「そ・れ・だ・け・は!その人の真似だけは許しませんのおおおおおおおおお!!!」
一方通行「よっしゃかかって来いクソガキがァァァァァァ!!」
美琴「あ、アンタ来てたんだ」
ミサカ「はい、お姉様に頂いたがま口財布でお食事です」ニヘラ
美琴「あはは、気に入ってくれて嬉しいわ」
美琴「ずっといたの?」
ミサカ「ええ、一方通行と日向ぼっこしてました」
黒子「……」ボロッ
一方通行「俺に勝とうなンざ1億2千万年早いぜェ」フフン
黒子「ちくしょう、ちくしょうですの……」エグエグ
美琴「ほら黒子帰るわよ、テスト勉強しなきゃ」
黒子「えぐっ、えぐっ」チクショウ
カランカラーン
一方通行「おとといきやがれっしたァ」ペコリ
ミサカ「ではミサカもそろそろ研究施設に戻ります」
一方通行「おォ」
ミサカ「お会計いくらでしょう、とミサカは得意気にがま口を開きます」パチッ
一方通行「600円でェす」
ミサカ「あ、レシート要りません、とミサカは憧れのフレーズを口にします」ビッ
一方通行「……」
ミサカ「すいません、やっぱり初会計の記念にレシート頂けますか?」ショボン
一方通行「はいよォ」
ミサカ「これが、レシート……」
一方通行「前向いて歩けよォ」
カランカラーン……
一方通行「しかしアイツも最近人間味が出てきたなァ」
一方通行「よきかなよきかな」ウンウン
一方通行「……」
一方通行「もォ閉店でいいや今日」グデーン
【CLOSE】←注目
パタン……
ミサカ「……」トテトテ
ミサカ「レシート、レシート」トテトテ
ミサカ「今日ミサカはお会計デビューをしました」ニヘラ
わざわざ注目させんなww
次の日―――。
絹旗「マスター、こんにちはー!」
滝壷「うさぎさん、こんにちは」
一方通行「お、来たな常連共ォ」ゴロゴロ
絹旗「今日も超ダラけてますね」
一方通行「それが俺のジャスティス」ダラーン
滝壷「……ジャスティス」カッコイイ
絹旗「はいはい、じゃ私ミルクティーとアップルパイ下さい!」
滝壷「私はカプチーノと……レアチーズケーキ」
一方通行「はァい」スタスタ
絹旗「あ、こないだの映画超最高でした!」
一方通行「だっろォ?最低だっただろォ?」
絹旗「はい、超最低で最高でした」
滝壷「……どっち?」ハテ?
カランカラーン
浜面「マスター、こないだはすいませんっしたー」
一方通行「あン?おォ、今日は金持ってンのかァ?」
浜面「もちろんっすよ!オムライスください……ってお前ら!?」
絹旗「超浜面?こんな所で偶然ですね」
滝壷「はまづらだ」
一方通行「知り合いかァ?」
絹旗「アイテムの超雑用です」ハイ
浜面「ちくしょう、せっかく静かに過ごそうと……」
一方通行「ンだよお前ら部下の躾くらいしっかりしろ」
浜面「ぎくぅ」
絹旗「一体何の話ですか?」
滝壷「はまづら、何かしたの?」
一方通行「食い逃げられました」ハイ
滝壷「はまづら……」
絹旗「……まさかここまでアレだとは」ジトー
浜面「ち、違うんだよ!金がなくて、腹が減って……」
滝壷「どこが違うの?」
浜面「……すいませんでした」
絹旗「全く、アイテムの超面汚しですね」
絹旗「マスター、ゴメンなさい」ペコリ
一方通行「尻に敷かれてンなァおい」ゴロゴロ
浜面「返す言葉もございません……」
一方通行「おら、オムライス~チキンライスを添えて~だ」コト
浜面「え?頼んだのはただのオムライスで……」
一方通行「腹減ンだろォが、いいから食え」
絹旗「マスター、超かっこいいです」
滝壷「よかったね、はまづら」
浜面「……ありがとうマスター!」ハグハグ
一方通行「けっ、男ならいっぱい食えっての」グデー
滝壷「でもうさぎさんは細いね」
一方通行「あァ、俺コーヒーあれば生きていけるもン」
滝壷「本当?」スゲェ
一方通行「俺の血液カフェインだしィ」
滝壷「……すごい」
絹旗「超嘘ですから、信じないで下さいよ」
浜面「うめぇ」モグモグ
し! _ノ
超 浜 / ) 浜 え
学 面 L_ ヽ 面 |
生 が / , - 一 - 、_ , - 一 - 、_ i !? マ
ま 許 / / .:::ヽ、 / .:::::く ジ
で さ l /, -ー- -、 .:::://:ヽ /, -ー- -、 .:::://ヽ
で れ i i..::/\::::::::ヽ、::|i::::::| i..::/\::::::::ヽ、::|i:::::レ ⌒Y⌒ヽ
す る l /7 .:〉::::::::: /::|::::::| /7 .:〉::::::::: /::|::::::|
よ の _ゝ / / .:::/ .:::::|:::::::| / / .:::/ .:::::|:::::::|
ねは 「 i / .:::::i :::::::|:::::::| i / .:::::i :::::::|:::::::|
ヽ i i;::::ヽ、 ,i .:::::::|::::::::| i i;::::ヽ、 ,i .:::::::|::::::::|
-┐ ,√ i `''''''''´ .::::::::|::::::::| i `''''''''´ .::::::::|::::::::|
レ'⌒ヽ/ ! i-=三=- 、 .:::::_人__人ノ_ i-=三=- 、 .:::::::::ゝ、ノ
人_,、ノL_,iノ! i .:::::「 L_i .:::::::::::i:::|
/ i .:::::::ノ モ 了 .:::::::::::::i:::|
ハ モ { ゝ、_ /!`h:::::::::) ア | 「ヽ .::::/)::/:::|
ハ ャ ヽ r-、‐' // / |;;;;;;く | > / / //;;/::.:::!
ハ ハ > /\\// / /ヽ_:::::! イ ( / / //:::::::::::::::::ヽ
ハ ハ / /! ヽ レ'/ ノ > ' ∠ -‐  ̄ノ
{ i l ! / フ / -‐ /
茶々いれるみたいで申しわけないけど
普通"CLOSED"じゃない?
浜面「ごちそうさん」
一方通行「おォ」
浜面「あ、俺洗いますよマスター」
一方通行「あン?いいのかァ?」
浜面「世話んなってますし、やります」グイ
一方通行「悪ィな、ンじゃ頼むわ」
絹旗「浜面、今さら良いカッコしても麦野にはチクりますよ?」
滝壷「ドンマイ、はまづら」
一方通行「……そォいやこないだ原子崩しに喋ったかなァ」ソウイエバ
浜面「うう……怒られる、怒られる……」ワシャワシャ
カランカラーン
麦野「おいーす、ってアレ?絹旗に滝壷、浜面も?」
浜面「」
麦野「ふーん、こないだ言ってた食い逃げってアンタがやったのね」ジトー
浜面「すいませんすいません」
麦野「ま、いいわよ別に、第一位が気にしてないなら」
一方通行「原子崩し、注文はァ?」
麦野「ちょっと小腹空いたからー、カルボナーラもらうわ」
一方通行「かしこかしこまりましたかしこォー」スタスタ
麦野「BGMいい感じね」
滝壷「……」zzz
絹旗「あ、これこないだ買ったやつですか?」
一方通行「おォ」
浜面「なんか……落ち着くな」
麦野「食い逃げ犯が言う?」
浜面「もう勘弁してくださいホント……」
一方通行「1人いねェな」ゴローン
絹旗「あー、フレンダは……どっちにしろ来れません……」
麦野「今入院中なのよね」
一方通行「ドジったのかァ?」
麦野「まあね、ちょっと仕事で……」
一方通行「暗部は大変だなァ」ゴロゴロ
滝壷「……」zzz
浜面「普通に寝てるな」
絹旗「ここは超癒しの空間ですから」
一方通行「癒しィ?スイーツ(笑)かてめェ」プススー
麦野「まぁ確かに、仕事じゃなかったら来たくなるわね」
一方通行「ふゥン」ダラーン
>>210
一方通行「俺のベクトル操作に常識は通用しねェですの!」
滝壷「……」zzz
浜面「マスター、水もらっていい?」
一方通行「勝手に持ってけェ」
麦野「ねぇ、第一位」
一方通行「あン?」
麦野「暗部の解散って難しいと思う?」
絹旗「!?」
浜面「ぶふぉっ!」
一方通行「解散してェの?」
麦野「いや、聞いただけよ」
絹旗「……解散、か」
一方通行「ン、そォだな……学園都市の駒みてェなもンだからなァ」
一方通行「都合のいい駒を上層部が易々手放す筈ねェ」
麦野「だよね」
一方通行「それこそメンバー補充が間に合わないとか、リーダーが死ぬとかじゃねェと」
麦野「ここに来るようになって……フレンダが入院して思ったんだよね」
麦野「やっぱり仲間が傷つくのは気持ちいいもんじゃないって」
麦野「ま、仕事だからしょうがないんだけどね」
絹旗「麦野……」
浜面「麦野……」
滝壷「むぎの…ムニャムニャ」zzz
一方通行「……それに、一旦はまったら中々抜け出せねェのが裏の世界だ」
麦野「ん、それもわかってる」
麦野「でもアンタとかメルヘン急便見てたら……ちょっと羨ましくなってね」アハハ
一方通行「やっぱり解散してェンだな?」
麦野「……そうね、できる事なら」
一方通行「よし、わかった」
絹旗「え?」
一方通行「ちょっと解散したい旨を伝えてくる」カチャカチャ
麦野「え?どこに行くの?」
一方通行「統括理事長ォンとこ」
絹旗「」
浜面「」
麦野「はぁ!?何言ってんの?」
一方通行「え、何が?」
絹旗「統括理事長って!まず会えるわけないですよ!」
一方通行「なンで?」
麦野「だって……え?なんで会えると思ってんの?」
一方通行「だってアイツ、コーヒー屋さンの常連だもン」シレッ
麦野「」
絹旗「……」スゲェ
浜面「マスターかっけぇ、マスター△……」
滝壷「……」zzz
バターンッ!
一方通行「へいまいどォ!」
アレイスター「どうした?電話はしてないぞ?」
一方通行「アイテムの解散認めろ」
アレイスター「……いきなり何を言っている?」
一方通行「アイテムの解散だよ解散」
アレイスター「認められるわけない、特別な理由もなく」
一方通行「認めないならこっちにも考えがあるぜェ」ニタリ
アレイスター「ふん、浅薄だな」
一方通行「今後は一切コーヒー提供しませン」
アレイスター「」
アレイスター「悪魔や……残虐ファイトやでぇ」ガタガタブルブル
一方通行「どォする?」
アレイスター「決まっている、すぐ解散しろ」
一方通行「まいどォ」コポポポポポポ
アレイスター「ああ、この香り!このまろみ!」
一方通行「解散おっけェ」
麦野「え!?マジ!?」
絹旗「本当ですか!?」
一方通行「マスター、嘘つかない」イエス
浜面「マスターすげぇ、アンタすげぇよ……」
滝壷「……」zzz
一方通行「好きに生きろォ」
麦野「なんか実感沸かないわ……」
絹旗「私もです……」
浜面「待てよ、アイテム解散したら居場所なくなる……」
一方通行「解散したからって離れ離れになる必要ねェだろ」ウン
一方通行「俺みてェに喫茶店、垣根みてェに運び屋、なンでもいいだろォが」
浜面「そうか、アイテムで堅気の仕事すればいいのか」
麦野「……第一位、ありがと」
一方通行「いらねェよバカ」ゴロゴロ
麦野「そうと決まれば早速会議しましょ」
絹旗「そうですね!フレンダの病院行きましょうか!」
浜面「ほら滝壷、起きろ」
滝壷「……んむぅ?」ネムイ
麦野「本当、感謝するわ第一位」
一方通行「マスター、客が減らなきゃなンでもいい」ウン
絹旗「絶対絶対、超絶対また来ます!」
一方通行「おォ、待ってるぜェ」
浜面「マスター、オムライスありがとな!」
滝壷「おはよう、うさぎさん」コシコシ
麦野「じゃ、またね」
カランカラーン
一方通行「あれ、俺のせいで裏社会廃れてきたかァ?」モシカシテ
一方通行「……」ゴロゴロ
一方通行「良い事だと思いまァす」ウン
キリがいいのと腰が痛いので、今日はここまでにします
明日来れれば同じ時間くらいに投下します……ちなみにこれで半分位です
それより恥ずかしいいいいいいいいいいいいいいうわあああああああああ
いや本当、ゴメンなさい
うあああああああああ
大丈夫。そんな可愛い>>1をわたしは応援してる
いや本当ごめんなさい
とりあえず明日は投下分のチェックちゃんとしてから来ます
おやすみ……
>>247
どうなんでしょうね。
一様Loveは本来ingの形には出来ないのですが(真似出来ない動詞もingつかないので)
マックのCMではI'm loveing it と言っていますね。それは食べいてる「瞬間が」好きだと言う意味なので、そう言う意味かと
>>258
I'm lovin'itだ
一方「白か!?黒か!?驚愕の真相は!?ですの」
黒子「」
なんかパンtyの色言ってるみたいになってるww
相変わらず面白いんだけど、
妹達の気持ちを考えられてそれを人に諭せるほどなのに
人の名前いじって遊ぶような下衆な真似するってどうなのよ。
流れを濁すようで申し訳ないんだけどどうしても気になったんだ。ごめんね。
>>267
一方「ツインテ相手だからいいンですの!」
黒子「もぉぉぉぉぉ!!!」
こんばんは、ID違いますが>>1です
>>267の言う通り、人の名前をいじるのは確かに良くない事だと思います、うん
気分を害してしまった方、申し訳ありませんでした
凡ミスが多々あったので、その精神的ダメージにより今日退職願を出すところでした
今日は残り半分の書き溜めを一気に投下して完結予定です
相変わらず時系列は気にしないでください
ミスが多い駄作なので、流し読み程度でもお付き合いいただければ嬉しいです
あと俺の隣にいる絹旗がずっと(笑)って言ってるのはなんで?
では、あと30分程したら投下します
退職するの?
さあ30分たったぞ
一方通行「うわァァァァァァァァ!!」
黒子「ど、どうしたんですのいきなり!?」
一方通行「最近目がおかしいみてェだァ……素で気がつかなかったぜェ」ズーン
黒子「な、何がですの?」
チャラーチャッチャッチャチャチャー
一方通行「というわけでェ、ベクトル日本語講座ァ」
黒子「???」
一方通行「リピートアフタミー、滝壺」
黒子「え?た、滝壷?」
一方通行「ノンノン、滝壺」
黒子「滝壺」
一方通行「グーーーレイトゥ!」グッ
一方通行「今日のレッスンポイント☆【滝壷】じゃなくて【滝壺】だぜェ」キラン
黒子「なぜか某シリアル好きなトラを思い出しましたわ……」
コーヒー屋さンの朝は早いーーー。
一方通行「よォ、よくもやってくれたな……あァ!?」
一方通行「面白ェよお前ら、最っ高だァ」
【CROSE】<……
【CLOSE】<……
一方通行「何だ何だよ何ですかァ!?ダンマリ決めてンじゃねェ三下がァ!!」
【CROSE】<……
【CLOSE】<……
一方通行「オーケェ、わかった……死ンどけてめェら」
ミシッ……メキメキッ!!
バッキィィィィィィィィィ!!
ズカァァァァァァァァァァァァァァン!!!
一方通行「くかっ……くかきけこかかきくけきききこくけきこきかかかーーー!!」
黒子「」コワイ
一方通行「ふゥ、すっきりしたぜェ」キュピーン
一方通行「……」カキカキ
黒子「マスター、何をしてるんですの?」
一方通行「俺がアホの子だって言う汚名返上ォ」ヌリヌリ
黒子「?」
一方通行「ふゥ、こンなもンだろ」イイカオ
一方通行「これ掛けて来い」
黒子「了解ですの!」テテテッ
【本日の営業は終了しました】 ←New!
クルッ
【営業中】
パタン……
一方通行「コーヒー屋さン、開店でェす」オー
黒子「おー」オー
アイテム解散から3日くらい後―――。
黒子「テストが終了しましたので、今日から復帰ですの」
一方通行「そこの棚のコーヒー取ってェ」ゴロゴロ
黒子「ここですの?むむ、ちょっと椅子を拝借……」トドカナイ
一方通行「……」ジー
黒子「どうぞ、ってどうなさいましたの?」ハイ
一方通行「……」パンッ
一方通行「……」ツー
一方通行「……」マル
一方通行「……」ミエ
黒子「~~~~っ!?」バッ
一方通行「うン」ウン
黒子「口で!口で言ってくださいな!!逆に恥ずかしいですの!!」バタバタ
黒子「忘れてください!忘れてくださいな!!」バタバタ
一方通行「わかりましたァ」ハイ
黒子「マスター……」ヤサシイ
一方通行「ンとさァ、お前さァ」
黒子「?」
一方通行「パンツ紫ってどォなの?」ダラーン
黒子「」
一方通行「ブラも紫?」
黒子「な、なな……何を言っているのですか!」バッ
一方通行「お前仮にも中1だろォが」
黒子「はわわわわわわわわ……」フルフル
一方通行「お前かブドウかだよなァ……紫好きなの」
黒子「」ブドウ
黒子「の、覗きですの!変態!」アワワ
一方通行「いや、そンな短いスカート履いてる方が悪ィ」
黒子「見られた……殿方に、下着を……」
一方通行「嫌なら超電磁砲みてェにハーパン履けば?」
黒子「うぅ……お姉様のように、ですか?」エグエグ
一方通行「ぶふぅっ!や、やっぱなし!なしの方向でェ!」プププ
黒子「な、なんですの?」
一方通行「だってお前が短パン履いてたらさァ」クスクス
黒子「履いてたら……?」
一方通行「ポケモントレーナーにいそうなンだもン」
黒子「」
一方通行「ジャッジメントガール がしょうぶをしかけてきた!▽」ティロリンッ
黒子「……」ワナワナ
一方通行「ちなみに手持ちはケーシィだけな……ぶっはぁ!」ププププププ
黒子「むっきいいいいいいいいいいいいい!!」バタバタ
一方通行「だっせェ、超弱ェ」クスクス
黒子「モーニングです」コト
<あ、どうもー
黒子「……?」トテトテ
一方通行「……」
黒子「どうしましたの?」
一方通行「話戻すけどよォ、やっぱ紫はねェよ」ウン
黒子「ももも、戻さなくてもいいんです!忘れてくださいな!」
一方通行「お前の好きな色を否定するわけじゃねェけど、背伸びしてる感が否めねェと思うぜェ?」
一方通行「中学生らしく、可愛らしい方がお前に似合うと思うけどなァ」ゴロゴロ
黒子「ぅー……」
一方通行「例えば縞パンとか!ねェお客さン?」ネー
海原「えっ、はい、そうですね(笑)」
黒子「そんな話お客さんに振らないでくださいな!」
一方通行「でも結構大事な事だと思うぜェ?」
黒子「そんな事……」
一方通行「下着とかで大人ぶらなくてもいいンだよ」
一方通行「中学生として考えるなら、大人ぶり過ぎはぶっちゃけキャラ物履いてンのと大差ねェよ」
黒子「ぐぬぬ……」
一方通行「というわけで、妹達がチャンピオン」ハイ
黒子「なんのですか!なんのですか!」
一方通行「年相応でありながら、かつ男心をくすぐるパンツチャンピオン」
黒子「ふんっ、買い出しいってきますわ!」ツカツカ
一方通行「いってらっしゃぃィー」ゴロゴロ
黒子「まったく、人の下着を覗いたうえ、ケチをつけるなんて」プンプン
黒子「なんて失礼な方ですの!」テクテク
ザッ!
木原「おいおいおい、そこのお前よぉ」ババーン
黒子「あなたは……さりげない常連さん?」
木原「おう、お前んとこには散々な扱いを受けたぜぇ?」
黒子「な、何か非礼を……!?」
木原「フレンチトースト頼んでもいつもパン切れだパン切れだってよぉ」
黒子「」
木原「せっかくあのアイツがやってるっていうから顔出してるってのになぁ」
木原「客に対して随分な態度じゃねぇの」
一方通行「コーヒーうめェ」ダラーン
木原「よくも俺の楽しみという名の幻想をぶち殺してくれたなぁ」ニヤニヤ
黒子「いえ、それは……」
木原「働く一方通行を見ながら甘いフレンチトーストを食べるという幻想をなぁ……くっくっく」
黒子「……???」
木原「だから死んでもらいます」ハイ
黒子「え!?私フレンチトーストで殺されますの?」
木原「死にます」ウン
黒子「そんな……!」
黒子(なんか凄く納得いかないですわ!)
木原「行くぜ!」バッ
木原「おらおらぁ!」
黒子「え、ちょっ……あぶなっ!」ヒュンッ
木原「空間移動だぁ?」
黒子「ふん、私こう見えてもジャッジメントですのよ」フフン
黒子「常連さんとは言え、襲い掛かってくるなら容赦はしませんわ!」
木原「はーっはっは!」
バキィッ!
黒子「痛っ!ゲホッ、ゲホッ」
木原「俺は一方通行にも勝てるように鍛えてるんだ」
木原「たかがジャッジメント如きに負けるわけねぇだろうが!!」
黒子(うっ…速い!)
木原「木原神拳んんんん!!」アータタタタタタタタタタタ!!
バキィッ!ゴキィッ!!
黒子「ゲホ……はぁ、はぁ」
木原「はーっはっは!大した事ねぇなぁオイ!」
黒子「ゲホ……なんという方ですの」ゲホ…
黒子(ああ、私はフレンチトーストのせいで死にますの……?)
ダンッ!!
一方通行「木ィィィィィィィ原クゥゥゥゥゥゥゥゥゥン!?」
黒子「マスター!?何故ここへ……」
木原「おいおい、やっと来たか」
一方通行「大丈夫か、ツインテール」
黒子「はい、なんとか……ゴホッ」
一方通行「てめェ、よくもうちの従業員に手を出してくれたなァ?」
木原「ああ?そんなカスがそんなに大事かぁ?」ニヤニヤ
一方通行「ンだとォ?」ピク
一方通行「とりあえず、ブッ殺す前に一言だけ言っておく」
木原「なんだ?命乞いかぁ?ははっ!」
一方通行「いつも来てくれてありがとォ」ペコリ
木原「え?ああ、うん……いや、それは大丈夫」ウン
一方通行「いやいや、正直助かってるンだぜェ?」
木原「それはほら、親(仮)として当然っていうか、うん」
黒子(え!?この人マスターの親なんですの!?)
一方通行「親(仮)っていうか、親(偽)だろォ」
木原「失礼だなてめぇ!!」
一方通行「親(株)」
木原「おいいいいいいいいいいい!喧嘩売ってんのかてめぇはあああああああ!?」
一方通行「親(印)」
木原「殺す!グッチャグチャにしてやるよコラアアアアアア!!」
一方通行「上等だ三下がァ!バラッバラのスクラップにしてやンよオラァァァァァァァ!!」
一方通行「行くぞコラァ!!」
木原「おお!かかって来いクソガキィィィィ!!」
一方通行「俺の名前を言ってみろォ!」
木原「え?アクセラr」
一方通行「コーヒー屋さンでェす」バシャッ
木原「あっづぁぁぁぁぁ!?あっちぃぃぃぃぃぃぃ!!!」
一方通行「カフェオレでェす」バシャァ
木原「ああああああああっちいぃいいいいいいいいいい!!!」
一方通行「カプチーノでェす」バシャァ
木原「や、やめ……ぎゃああああああああああ!!」
黒子「なんですのこの戦い……」ゲホ
木原「」
一方通行「俺の従業員に手ェ出すンじゃねェよ」ババーン
黒子「あ、あの……」
一方通行「よォ、立てるかァ?」
黒子「はい……コーヒー臭いですの」
一方通行「よし、帰るぞォ」
カランカラーン
海原「いらっしゃ……あ、おかえりなさい」
一方通行「おゥ、悪ィな店番頼ンで」
海原「いえいえ、別に構いませんよ、では僕はこれで」
黒子「しかし、フレンチトーストで殺されかけましたの……」
一方通行「よし、食パン大量にストックしとくかァ」ウン
黒子「えっ?」
一方通行「フレンチトースト用に、なァ」キュピーン
黒子「……いや別に綺麗に纏まってませんわよ?」
次の日---。
黒子「……どうでしょう?」
一方通行「……」ズズー
一方通行「悪くねェ」ウン
黒子「本当ですの!?」
一方通行「お前だいぶうまくなったなァ、淹れンの」ズズー
黒子「これで私も一人前ですわね!」
一方通行「よし、ちょっとまかない作ってみろォ」
黒子「……はいですの!」
カランカラーン
美琴「やっほー!」
一方通行「いらっしゃいましィ」ダラーン
黒子「お姉様!」
一方通行「ちょうどいいな、お前ツインテールの料理試食しろォ」
美琴「え、黒子作んの?」
一方通行「あァ、ちょっと本格的に修行中」ゴロゴロ
黒子「是非!食べてくださいな!」
美琴「うん、そういう事なら」イイワヨ
黒子「ではお待ちくださいな!」スタスタ
一方通行「なァ、アイツの事なンだけど」
美琴「黒子?どうかした?」
一方通行「パンツ紫ってどォなの?」
美琴「ぱっ、パンツ!?」
一方通行「ちょっと背伸びしすぎじゃねェ?」
美琴「え!?アンタ黒子のパンツ見たの!?」
一方通行「いやアイツかブドウかだよなァ、うン」ニカイメ
美琴「ちょっと、聞きなさいよ!!」
美琴「なるほど、そんなハプニングが……」
一方通行「年相応ってあるだろォ?」
美琴「うっ……」グサ
一方通行「背伸びしすぎと子供っぽ過ぎはちょっとなァ」
美琴「はうっ……」グサグサ
一方通行「女子校だからって油断し過ぎですよねェ」
美琴「くはっ……」バタン
一方通行「はい、1ラウンドKOォ」カンカンカーン
一方通行「ええ、厳しい戦いでしたけどなんとかね、自分のペースに持ち込めたと思いますゥ」ハイ
一方通行「やっぱりね、ええ、先手を取れた事が勝因になったと思いますねェ」ハイ
黒子「……何遊んでるんですの?」
黒子「お姉様、どうぞ」コト
美琴「ありがと、結構美味しそうじゃない」
美琴「うん、色も紫……じゃなくて、いい色してるわね」
黒子(……紫?)サササッ
一方通行「ほォ、中々やるじゃねェの」
美琴「うん、おいし」
黒子「……」ニタリ
美琴「いや覗いてないでこっち来なさいよ」
美琴「美味しいわよ!」ニコニコ
黒子「本当ですの!?やりましたの!」
一方通行「……」モグモグ
一方通行「よし、お前まかない係に任命しまァす」
黒子「了解いたしましたわ!」
カランカラーン
ミサカ「おやお姉様、お久しぶりです」
美琴「あ、久しぶり」
一方通行「よォ、1人かァ?」ダラーン
ミサカ「ええ、今日は妹達について現状のご報告です」
黒子「お飲み物は何になさいますか?」
ミサカ「いえいえ、今日は財布を持ってきていないもので……」ショボン
美琴「いいわよ黒子、アタシ払いで」
黒子「という事ですわ」
ミサカ「いつもすみません、ではアップルティーを」
黒子「かしこまりましたの!」テテテ
木原「……」ソワソワ
木原「あ、あのーs」
美琴「あ、黒子―!おしぼり取ってー!」
木原「……」ソワソワ
木原「すいまs」
黒子「お姉様―!おしぼりですわー!」
木原「……」ショボン
コト……
木原「!」
一方通行「フレンチトースト、だぜェ」キュピーン
木原「一方通行ン……」
黒子(昨日の今日で来るなんて……メンタル強いですわね)
一方通行「ンでェ、現状報告って?」
ミサカ「はい、20002人の妹達は世界各国に派遣され、のびのびと暮らしています」
一方通行「20002人?実験の資料だと20000ジャストじゃなかったかァ?」
ミサカ「実は、その後20001号が上位個体として製造されたのです」
黒子「どうぞ」コト
ミサカ「どうも……上位個体は妹達を統べる存在、といったところでしょうか」
一方通行「上司なわけだなァ」ゴロゴロ
ミサカ「そうですね、ちなみに呼称は『打ち止め』とそのままです」
一方通行「あン?ちょっと待て、打ち止めったって、あと1人いるンだろォ?」
ミサカ「そうです……その、通称『番外個体』の製造目的が非常に特殊でですね……」
ミサカ「実は、番外個体は一方通行……貴方を殺す為だけに製造されたのです」
一方通行「俺を殺す為、だァ?」
ミサカ「ええ、第三次製造計画というものにより製造された個体です」
ミサカ「ミサカネットワーク、というものをご存知で?」
一方通行「あァ、お前らの脳波リンクだよなァ」
ミサカ「そうです、番外個体はMNWから負の感情を拾いやすいように設計されています」
ミサカ「抹殺という目的を遂行しやすくする、一方通行への憎悪などを増やす為ですね」ズズー
一方通行「ほォ」ゴローン
ミサカ「ですが、もともとMNW内で一方通行に対する負の感情は一切存在しません」
一方通行「あン?それじゃ番外個体はどォなってンだァ?」
ミサカ「いたって健やかに、そして穏やかに育っています」
一方通行「いい事じゃねェか」
ミサカ「とまぁ、妹達に関する報告はこれくらいですね」フヒュゥ
美琴「黙って聞いてたけど……アタシの知らない事いっぱいあるわね」
一方通行「でも全員元気ならそれでいいじゃねェか」
美琴「……そうね」ウン
ミサカ「では、報告を終えたのでミサカはお暇します」ガタン
黒子「あら、もうお帰りですの?」
ミサカ「はい、ごちそうさまでした」ペコリ
美琴「いいわよこのくらい」
ミサカ「では」トテトテ
一方通行「番外個体、ねェ」ゴロンゴロン
美琴「結構派生してたのね」
一方通行「ま、アレイスターは俺が抑えられるから問題はねェな」ウン
黒子「統括理事長と直接交渉できるなんて、とんでもないマスターですの……」
美琴「しかも取引材料がコーヒーだもんね」
一方通行「美味いコーヒーは世界を救うンだぜェ」ダラーン
別の日―――。
垣根「よう、久しぶりだな」
絹旗「超ご無沙汰してます!」
黒子「いらっしゃいませー」
一方通行「あァ?どンな組み合わせだァ?」
絹旗「アイテムが解散してから、メルヘン急便を皆で超手伝ってるんですよ」
垣根「おかげで楽になったぜー」
一方通行「ふゥン」
黒子「ご注文はどうなさいます?」
垣根「カフェラテ」
絹旗「ホットチョコレートで」
黒子「少々お待ちくださいな」テテテ
絹旗「私達4人で受付とか超仕分けして、未元物質と浜面で配達って感じなんですよ!」
一方通行「え?原子崩しがせっせと仕分けしてンのかァ?」
垣根「ああ、あいつ以外と真面目だな」ズズー
一方通行「想像できねェ」
一方通行「どォだ、楽しいか?」
絹旗「はい、殺しとかよりも超やりがいあります」
一方通行「そりゃ良かったなァ」ゴローン
垣根「お前のせいで学園都市が段々陽の目浴びるようになってきたな」ウン
絹旗「アイテムの解散、第二位の更正と妹達の解放ですもんね」ズズー
黒子(マスターすげぇ、ですの)
垣根「統括理事長との直接交渉もほぼ安パイだろ?」
一方通行「あいつコーヒー好きだからなァ」ダラーン
黒子(という事は、事実上この人が学園都市を掌握してますわね)
一方通行「あ、お前配達の時に割引券配ってくンねェ?」
黒子「さすがマスター、抜け目無いですの」
垣根「あ?……これか、わかった」
一方通行「その代わり、この店にメルヘン急便の窓口設置してやる」
絹旗「超事業提携ってわけですね」
垣根「まぁ使えるもんは使って損はねぇな」ヨシ
一方通行「伝票だけ置いてってくれ」
垣根「今度持って来るわ」
黒子「誰が喫茶店の話からこうなると予想できたでしょう」
一方通行「あン?」
黒子「いえいえ、学園都市は今日も平和ですわね」ホント
絹旗「ですねー」ウンウン
次の日ーーー。
垣根「どーもー、メルヘン急便でーす」
垣根「はい、これですね」
垣根「あ、それと……こちら喫茶店の割引券なんで、よかったら使ってください」
垣根「まいどー」バッサバッサ
浜面「はい、めっちゃ良い雰囲気ですよこの喫茶店」
浜面「じゃまたよろしくでーす」
浜面「」
浜面「配達用の車が盗まれました」
浜面「……」アワワワワワワワ
浜面「こここ殺される……!社長と麦野に殺される……」ガクガクブルブル
プルルル……
フレンダ「はい、メルヘン急便です」
絹旗「あー麦野、その番号はこっちの学区ですって」
麦野「え?だって登録番号こっちよ?」ヒョイ
絹旗「だから言ったじゃないですか、特例番号があるんですよ」
麦野「……ゴメン」ショボン
滝壺「むぎの、頑張って」セッセ、セッセ
ガチャ、バタン
絹旗「あれ?もう配達終わったんですか?」
垣根「ああ、お前ら休憩行って来い」
麦野「でもまだ仕分けハンパよ?」
垣根「俺とコイツでやるからいい」
垣根「お、近場が多いな」サッサ
浜面「車無いから助かる」
垣根「あ、盗まれた車代はお前の給料から天引きな」
浜面「え!?」
垣根「当たり前だろうが、お前の不注意だろ」
浜面「そんな……」ガックリ
垣根「自分の責任は自分で負えバカヤロウ」
浜面「うぅ……」
垣根「……」
垣根「まあ、飯ぐらいならいつでも奢ってやる」
浜面「え、本当か!?」
垣根「アホか、俺は第二位でありメルヘン急便社長だぜ?」
浜面「しゃ、社長おおおおお!!」ダキッ
ていとく君に友達ができました▽ティロリン
一方通行「ツインテール」ダラーン
黒子「なんですの?」ダラーン
一方通行「暇ァ」ゴローン
黒子「お客さん来ませんわね……」
一方通行「久しぶりに呼び込み行ってくるかァ」ヨォシ
黒子「お願いしますわ」
一方通行「……」
黒子「……」
一方通行「今気づいたけどさァ」
一方通行「マスターの仕事じゃなくねェ?」
黒子「……気づかれましたわね」
一方通行「お前行ってこい」ゴロゴロ
黒子「はぁい」スタスタ
イイハナシダナー
黒子「呼び込み、呼び込み……」トテトテ
黒子「あ、第一村人発見ですの!」
土御門「……ん?」
黒子「……」ピトッ
シュンッ
一方通行「いらっしゃいませェ」
土御門「……あ?」
黒子「ご注文はいかがいたしますか?」
土御門「へ?」
一方通行「コーヒー屋さンでェす」
土御門「意味がわからんにゃー……とりあえずコーヒー」
黒子「かしこまりましたの!」パタパタ
土御門「……ある意味犯罪ぜよこれ」
カランカラーン
上条「マスター、久しぶり」
土御門「あれ、カミやん」
上条「土御門?偶然だな」
土御門「いや、うん……まぁ連れてこられたっていうか」
黒子「コーヒーです……ってあら?」コト
上条「白井じゃないか、ここで働いてるのか?」
黒子「そうですわ、ずっとここで」
一方通行「あァ、お前いなかったなァ」ソウイエバ
上条「ま、いーや……俺もコーヒーで」
黒子「わかりました」
一方通行「あの銀髪シスターは留守番かァ?」
上条「その節は本当に……今日は知り合いのとこ行ってるんだ」
上条「へー、空間移動で無理矢理、ねぇ」
土御門「本当、びっくりしたにゃー」
一方通行「……強引なのはNGですの?」
黒子「うっ」ギク
一方通行「……紫パンツもNGですの!」
黒子「うわああああ!それは関係ないですの!!」
上条「紫パンツ?」
黒子「違います!今日は違います!!」
土御門「じゃ何色なんだ?」ニヤニヤ
黒子「薄いピンクですわ!」
一方通行「oh……」
黒子「え?あ、あわわ……」ダラダラ
上条「し、白井さん?」
黒子「うわああああああああああああああん!!」ダダダダダッ
カランカラーン……
一方通行「さて、パンツウーマンは放っておいて」
上条「マスター薄情」
一方通行「土御門、なンか言いたげな表情だなァ?」
土御門「えー、そんな事ないにゃー」ズズー
土御門「……ま、せっかくだし声掛けとくか」
一方通行「暗部にゃ入りませン」キッパリ
上条「え?」
土御門「ちぇー、また振られたぜよ」
一方通行「いつもと違っていやにあっさり引くじゃねェの」
土御門「無駄な努力はしたくないんだよ」
土御門「……聞いた話だと、アイテムの解散に一役買ったらしいな?」
一方通行「別にィ?アレイスターに頼んだだけだけどォ?」
土御門「自由なマスターにかき回されるとは、学園都市も終わってるにゃー」
上条(……空気読んで黙っておこう、空気だけに)ズズー
土御門「お前が好き勝手やってる裏じゃ、人がたくさん死んでるんだぜい?」
一方通行「はン、その言い方じゃ『自分も助けてください』って聞こえるなァ」
土御門「そこまで言うつもりはないさ」
土御門「ただ、偽善を振り翳すなら中途半端にしてんじゃねぇよ」
土御門「アイテムだけじゃねぇ、暗部なんざなんぼでもあるんだぞ?」
一方通行「バカか、俺ァ店に客が来ればなンでもいいンだよ」
一方通行「アイテムの奴らが仕事で死ンだら売り上げ下がンだろォが」
土御門「けっ、とんだツンデレ野郎だにゃー」
一方通行「うるせェ」
土御門「ま、この店悪くねぇし……いいけどな」ガタン
上条「あれ、行くのか?」
土御門「ああ、満足した」
上条「じゃ俺も行くよ」ガタン
一方通行「……満足、ねェ?」ダラーン
また別の日ーーー。
カランカラーン
黒子「いらっしゃいませ」
一方通行「あン?案内人かァ?」
結標「こんにちは」
一方通行「アレイスターから注文来てねェけど」ゴロゴロ
結標「違うわよ、今日はプライベート」
結標「噂に名高い喫茶店を堪能しに来たの」
一方通行「コーヒー屋さン」
結標「あ、コーヒー屋さン」
黒子「ご注文決まりましたらお呼びくださいな」
結標「ありがと」
黒子(なんでしょう、この方には嫌悪感が……)
結標(なんだろ、この子なんか睨んでくる……)
結標「じゃアップルパイと抹茶ラテね」
黒子「かしこまりましたの」
結標「でもびっくりしたわ、ビーカーの中にコーヒー入れた時は」
一方通行「ああしねェと飲めねェだろォ」ダラーン
結標「いやその理屈もおかしいんだけどね……」
一方通行「ところで案内人」
結標「結標淡希、結標でいいわよ」
一方通行「淡い希望……悲しい名前だなァ」ホロリ
結標「ほっといてよ!」
一方通行「結標さン」
結標「なに?」
一方通行「その格好何?」
結標「何って?普段着だけど?」
一方通行「なんつーかさァ……」
結標「何?あのいつもの服装が露出多すぎとか陳腐な事言いたいわけ?」
一方通行「センスなさすぎじゃねェ?」
結標「」
一方通行「いや、ゴメン」
結標「謝らないでよ!なんか変な空気になるじゃない!」
一方通行「流行の先端ってのは、奇異の目で見られるもンだし、うン」ウン
結標「なんなのよ!ウルトラマンの癖に!!」
一方通行「ゴメン、ウルトラマンの方が上でゴメン」ペコリ
結標「はぁ!?そっちのが痛々しいセンスしてるってば!!」
黒子「正直どっちもどっちですわ」コト
一方通行「いや、アナタに言われたくないですの」ハイ
黒子「ムカッ!そんな事ありませんわ!」
結標「ムカッ!とか言っちゃう時点で痛々しいわ」
黒子「ふん、貴女ほどではありませんの!」
一方通行「痛々しい、ああ痛々しい、痛々しい」
黒子「むっきいいいいいいいいいい!」
結標「あら、結構美味しいわね」ズズー
一方通行「だろォ?」フフン
黒子「何得意げな顔してますの?淹れたのは私ですわよ?」
結標「へぇ、アナタレベル4の空間移動なのね」
黒子「ええ、貴女は?」
結標「私もレベル4、座標移動よ?」
一方通行「レベル5くらいの能力だよなァ」ゴロゴロ
結標「ちょっとトラウマがあって、自分を移動できないのよねー」ズズー
一方通行「自分を移動できればレベル5上がるかもな」
結標「ま、応用性とか考えれば空間移動の比じゃないしね」フフン
黒子「あら、私はちゃんと自分を移動できますわ?」フフン
結標「テレポートなんてストーキングにしか使えないわね」
黒子「……やるっていうのですか?」
結標「……いいわよ、そっちがその気ならね」
一方通行「やめとけバカ」ゴロンゴロン
結標「止めないでくれる?当事者間の問題なの」
一方通行「なンかお前を殴らなきゃいけない気がするからやめとけェ」
結標「どうしてアナタに殴られなきゃいけないのよ!」
一方通行「いや、そンな気がするンだよ」
結標「そんな気がする、でまとめないで」
一方通行「しかもグーで、顔を」ウン
結標「最低!この人最低!!」
結標「まぁ、第一位がそういうならしょうがないわ」
黒子「あら、お逃げになられますの?」フフン
結標「……」イラッ
一方通行「挑発すンな」
黒子「痛っ!おしとやかなレディの頭をはたかないで下さいまし!」
一方通行「おしとやかなレディは下品な争いなどしませェン」
黒子「ぐぬぬ……」
結標「あはは、適わないみたいね」
結標「さて、と……美味しかったわ、ごちそうさま」ガタ
一方通行「おォ、あいつンとこ行く時また頼むわァ」ダラーン
結標「はいはい」
カランカラーン
黒子「むむむ、ありがとうございました……」
一方通行「虚空爆破事件、だァ?」ダラダラ
黒子「ええ、最近多発してる能力を使った事件ですわ」キュキュ
一方通行「ふゥン……でもアルミを起点にしての爆発ねェ」
一方通行「それほど器用に使える能力者なンて限られてこねェ?」ダラダラ
黒子「そうなのですが、犯人を絞り込めませんの」
黒子「可能性のある人間には犯行が不可能な状態でして……」
一方通行「物騒な世の中ですねェ」ゴロゴロ
黒子「他人事ですわね……」
一方通行「それよか明日休みだし買い物行くかなァ」
黒子「買い出しなら私が行きますわよ?」
一方通行「どォせお前その事件で忙しいんだろ?」
黒子「そうですわね、お願いしますわ」
一方通行「はいなァ」ゴローン
次の日―――。
一方通行「なンだってこンなに人が多いンだかねェ」
一方通行「デパートってのはどこも一緒ですかァ?」スタスタ
美琴「あれ、一方通行じゃない」
初春「マスターさん、こんにちは」
一方通行「おォ、お前ら2人揃って買い物かァ?」
初春「ええ、服を見にですけど」
美琴「あんたは買い出しかなんか?」
一方通行「まァな……ってお前、ジャッジメントじゃねェの?」
初春「へ?」
一方通行「いやツインテールが事件で忙しそうにしてたぞ」
初春「け、警邏中です」
一方通行「服を見にですけど、じゃないンですかァ?」
初春「あう……白井さんには内緒で」
一方通行「まァなンでもいいけどよォ」
>一方通行「自分を移動できればレベル5上がるかもな」
これ、5と上がるの間に「に」が入るんだよね?
ピルピルピル……
初春「う、白井さんから……はい、初春です」
黒子『初春!今どこにいるんですの!?』
初春「い、いえ、警邏中でして、決してサボっているわけでは……」アセアセ
黒子『ですから場所ですわ!』
初春「セブンスミスト前ですけど」
黒子『なんですって!?……よく聞きなさい!』
黒子『次の爆破事件の標的は衛星からの観測の結果、セブンスミスト!』
初春「……え?」
黒子『そして、狙いは周辺のジャッジメント、つまり貴女ですの!!』
美琴「初春さん?どうしたの?」
一方通行「怒られたってかァ?」ダラーン
初春「に、逃げてください!ここが虚空爆破事件の次の標的です!!」
一方通行「あン?」
美琴「なんですって!?」
初春「どうやら犯人の真の狙いはジャッジメントのようで、私の近くにいたら危険です!」
女の子「おねえちゃん、これおねえちゃんに渡してって」スッ
美琴「人形……?」
初春「あ、あれh」
カッ!
ズドォォォォォォォォォォン!
初春「うぅ……だ、大丈夫?」
女の子「う、うん……ありがとうおねぇちゃん」
美琴「ゲホゲホ!な、なんで無事なの?」
一方通行「ったく、随分派手にやってくれますねェ」
美琴「一方通行……アンタが守ってくれたの?」
一方通行「さァて、後始末後始末ゥ」カチャカチャ
初春「そ、そんな道具どこから……?」
タタタタッ
メガネ「はっ、はっ……はは、ざまあみろジャッジメント!」
メガネ「あんな距離なら間違いなく吹き飛ばさr」
ドガァァァァァァン!!
一方通行「こンにちはァ」ニタリ
メガネ「だ、誰だお前!」
一方通行「あンな爆発起こしやがって……下手したら死人出てたぞバカがァ」ハァ
メガネ「ひぃっ……誰なんだお前!」
一方通行「コーヒー屋さンでェす」ニタリ
メガネ「う、うわああああああ!!」
一方通行「コナ!」ベシッ
メガネ「うわ、あ?豆?痛っ!痛っ!!」
一方通行「キリマンジャロ!」ゴシュッ
一方通行「モカ!ブルーマウンテン!」シュバババババ
メガネ「ぎゃあああああああああ!痛!痛ああああああああああ!」
一方通行「……」ホァァァァァァ
メガネ「や、やめろ……やめてくれ!」
一方通行「キアロ・スクーロ・ウェット・ドライ……カプチーノ砲!!!」バッシャァァァン!!
メガネ「うぎゃああああああああああああ!熱いいいいいいいいい!!」ゴロゴロ
バタッ
メガネ「」
一方通行「はン、あの世でカプチーノに土下座しなァ」ドヤッ
5分後―――。
初春「し、白井さん!あれ!」
黒子「この方がどうやら犯人のようですわね」
初春「気絶してますね、アンチスキルに引き渡しますか?」
黒子「そうですわね、呼んできなさい」
初春「わかりました!」タタタ
美琴「……それにしてもこの現場」
黒子「周りにばら撒かれたコーヒー豆」
黒子「まるで湖のように広がるコーヒー……おそらくカプチーノ」
黒子「そして犯人は全身火傷状態……」
美琴「まったく、名乗り出なくても誰がやったか丸わかりね」
黒子「……物的証拠を残しすぎですの、マスター」
次の日―――。
黒子「マスター、昨日は犯人確保にご協力いただき、ありがとうございました」
一方通行「あン?何の事ですかァ?」
黒子「いやいやいや、あの状況でとぼける意味はありませんの!」
一方通行「いいじゃねェか、解決したンなら」
黒子「……本当に、アナタという人は」
カランカラーン
一方通行「オラ、客来たぞ」
黒子「はい!いらっしゃいませー」テテテ
一方通行(しかし納得いかねェ)
一方通行(昨日の奴の立ち振る舞いはどう見ても雑魚)ゴロゴロ
一方通行(でも爆発を見た限り、ありゃレベル4クラスだ)ゴロゴロ
一方通行(前に客が言ってた幻想御手ってのも気になる)ゴロゴロ
一方通行「コナ臭ェ……間違えた、キナ臭ェな」
黒子「マスター、オムライスとメロンソーダです」
一方通行「へいへーい」スタスタ
一方通行(……調べてみるかァ)
黒子「あら、そのパソコンどうなさったのですか?」
一方通行「休憩中に買ってきたァ」カタカタ
黒子「何か調べ物でも?」
一方通行「新しいメニューの参考にってなァ」カタカタ
黒子「そうでしたか」
一方通行「おォ、今日は上がっていいぞ」
黒子「わかりました、お疲れ様ですの」ペコリ
一方通行「……あれれー?被害と犯人の登録された能力が食い違うって事件結構あるよー?」カタカタ
一方通行「おいおい、こりゃ本格的に臭ェぞ」カタカタ
一方通行「……」
一方通行「なンか楽しくなってきたぜェ」ヒャッホウ
2時間経過――。
一方通行「成る程、この幻想御手ってのは脳を使った演算機器を作るプログラムってとこか」
一方通行「能力者を脳波のネットワークで繋げて、他人と共有するって事かァ?」カタカタ
一方通行「あの爆破事件の犯人を含めた『食い違い』ってのも納得だな』カタカタ
3時間経過――。
一方通行「つまりアレか、何千人もの能力者とネットワークを繋げた、でっかい脳って事だな」ウン
一方通行「開発者つーか、その脳を統べる存在がいるってかァ」カタカタ
一方通行「……真実はいつも一つ!」カタカタカタカタカタカタカタ
3日後―――。
黒子「マ、マスター?」
一方通行「あァン?」ドヨーン
黒子「目のクマが酷い事になってますわ……寝不足ですの?」
一方通行「ン、ちょっとFF13買っちまってなァ」ネムイ
黒子「今さらですの!?……あんまり夜更かししすぎないで下さいな」
黒子「身体を壊してしまいますわよ?」
一方通行「なンだァ?心配してくれてンですかァ?」
黒子「な……ち、違いますわ!」カァッ
一方通行「ほれほれ、客が呼んでるぜェ?」
黒子「もう……」スタスタ
一方通行(さすがに眠ィ……)ゴロンゴロン
一方通行(だが、ようやく黒幕を絞り込んだぜェ)ニタリ
閉店後―――。
一方通行「ハッキングしまくってようやく掴んだ犯人」
一方通行「この木山春生って奴だろォな」カタカタ
チャンチャンチャーンチャン
一方通行「俺の推理によるとこうだ」
一方通行「置き去りを使って、AIM拡散力場を刺激し暴走の条件を探る実験」
一方通行「この木山って奴はその実験で起こった事故の原因の究明を望んでる」
一方通行「だが樹形図の設計者の使用申請を何回も出しているところから見ると」
一方通行「学園都市側から断られてるなこりゃ」
一方通行「だからコイツは全てを敵に回して戦う力を身につけた」
一方通行「ってとこだろ、バーロー」フフン
次の日―――。
一方通行「ちょっと出てくる」カチャカチャ
黒子「また出張、ですの?」
一方通行「まァそンなとこだ、あと頼む」
研究所ーーー。
木山「君が電話をくれたのか?」
一方通行「おォ、ちょっと話しよォぜ?」
木山「私には君と話す事などないのだが?」
一方通行「こちとらお前の作ったプログラムで迷惑したンですけどォ」ダラーン
木山「……」
一方通行「調べた、全部わかった」
木山「……そうか」
―――。
一方通行「ってとこじゃねェの?」
木山「……流石は第一位だな、全て当たってる」
一方通行「バーロー、俺をナメてンじゃねェ」フフン
木山「それで、君がここへ来た理由は?」
一方通行「ワクチンプログラムを渡せ、ネットワークをブッ壊す」
木山「嫌だと言ったら?」
一方通行「……しょうがねェ」ザッ
木山「っ!」
一方通行「エスプレッソでいいかァ?」コポポポ
木山「………は?」
一方通行「ほら、飲めよ」コト
一方通行「うめェ」ダラーン
木山「……君は何をしたいんだ?」
一方通行「俺はお前を殺せるンだぜェ?コーヒー淹れるより簡単に」ゴロゴロ
木山「だろうな、君はレベル5の第一位だ」
一方通行「でも、幻想御手を使った人間は救えねェ」ダラダラ
一方通行「そいつらはお前にしか救えねェンだ」
木山「……それがどうした?私は学園都市を敵に回しt」
一方通行「俺が統括理事長に直接話つけてやる」
木山「!!」
一方通行「お前がどンな気持ちか知らねェけど、そこまでするンだ」
一方通行「お前にとってよっぽどな事なンだろォ?」ゴロゴロ
木山「……」
木山「私が何度申請を断られたか知っているのか?」
一方通行「調べたっつったろォが、23回」
木山「わかっているなら……」
一方通行「生憎、アレイスターの野郎は俺の淹れるコーヒー大好きでなァ」ゴロゴロ
一方通行「暗部の解散も頼んだらすんなり受け入れてくれたぜェ?」
木山「……何?」
木山「その話は……本当か?本当に、信用していいのか?」
一方通行「おォ、そンかわりもう止めろ」
一方通行「お前が無茶しても、実験の犠牲者は喜ばねェと思うぜ?」ダラーン
木山「…っ!」
一方通行「お前が動く事は、学園都市にとって思う壺なンだよ」
木山「私は……私は……!」
一方通行「エスプレッソおかわりでェす」コポポポ
―――。
一方通行「今のうちにプログラム壊せば足つく事もねェだろ」ゴローン
木山「本当にすまない、感謝する」
一方通行「うるせェな、いいから早くしやがれ」
カタカタカタカタ……
木山「ふむ、これでプログラムは破壊されるだろう」
一方通行「ン、じゃ俺は約束通り統括理事長に会いに行ってくる」スクッ
木山「期待していいのだな?」
一方通行「当たり前ですゥ」スタスタ
木山「君の推理には驚いたよ、探偵など向いてるんじゃないか?」
一方通行「バーロー」
一方通行「俺は一方通行、コーヒー屋さンさ」スタスタ
黒子「なんか今マスターのとてもムカつくドヤ顔が浮かんできたんですの!!」ハッ
しばらく経ったある日―――。
佐天「でもよかったですね、事件が解決して」
黒子「ええ、でもちょっと腑に落ちませんの」
初春「どこがですか?」
黒子「だってあれだけ蔓延していた幻想御手が一気に消滅だなんて」
美琴「噂によると、使う前の状態に戻ったらしいわね」
佐天「効果が切れたって事なんですかね?」
黒子「さあ……幻想御手のシステムなども一切わからないままですの」
美琴「あ!ミルクティおかわりー!」
一方通行「うるせェなァ……もうちょっと静かにしてろよお前ら」ダルイ
美琴「いいじゃない他にお客いないんだし!」
一方通行「ったく……」スタスタ
佐天「あーあ、どうせなら使ってみたかったなー」
初春「ちょ、ちょっと佐天さん!」
佐天「冗談よ冗談」アハハ
カランカラーン
黒子「いらっしゃいませー」
木山「1名だが……空いてるな」
一方通行「あン?何しに来たンだ?」
木山「客に対して失礼だな、コーヒーを飲みに来たに決まってるだろう?」
美琴「知り合い?」ヒソヒソ
黒子「さあ、見た事ありませんわ」ヒソヒソ
美琴「あんな大人の人と関係が?」ヒソヒソ!!
黒子「な!そんなバカな!!」ヒソヒソ!!
美琴「まさか……変な関係だったりして」ヒソヒソ!!
黒子「そ、そんなの許しませんわああああああ!!」ヒッソォォォォォォ!!!
一方通行「その後はどうなったァ?」
木山「早い段階だったからね、後遺症なども問題ないさ」
一方通行「こっちも話通ったみてェだ」
木山「……本当に感謝する」
一方通行「いらねェよバカ、エスプレッソだ」コト
木山「私の言えた義理じゃないが……君も余り自由にやりすぎると怨みを買ってしまうぞ?」
一方通行「はン、怨みなンざ海苔つけて送り返してやるよ」フフン
美琴「熨斗、でしょ」
黒子「海苔だと磯辺焼きですわ」
木山「……」ズズー
木山「美味しいな、本当に」
別の日―――。
ミサカ「大覇星祭、ですか?とミサカはカフェラテをすすりながら聞き返します」ズズー
黒子「そうですわ!学園都市で行われる一大イベントですの!」
一方通行「いわゆる運動会ってやつだ」ダラダラ
ミサカ「運動会?」
一方通行「色んな競技を色んな学校で競う行事」
黒子「妹さんも是非見に来てくださいな」
ミサカ「お祭というものを一度体験したいと思ってました」ニヘラ
一方通行「常盤台って結構優秀じゃなかったかァ?」
黒子「今年は悲願の優勝を狙いますの!」オー
ミサカ「おー」パチパチ
一方通行「頑張ってくださいなァ」ゴロゴロ
大覇星祭当日―――。
ミサカ「……」ソワソワ
一方通行「やっぱり客こねェな」ダラーン
ミサカ「あ、あの……そろそろ見に行きませんか?」ソワソワ
一方通行まだ開会式ぐれェだろ、つまンねェよ」
ミサカ「そう、ですか……」ショボン
一方通行「はぁ……」スタスタ
【本日の営業は終了しました】 パタン…
一方通行「ほら、行きますよォ」
ミサカ「は、はい!」テテテ
ワイワイーーー。
一方通行「やっぱり人多いな」ダラーン
ミサカ「」スゲェ
一方通行「おい、はぐれンなよ?」
ミサカ「凄いですね、この人の数……」キラキラ
一方通行「聞いてませン」
ポン!ポンポン!!
ミサカ「一方通行、向こうで砲撃音が!」アワワワ…
一方通行「開会の合図だなァ……もう競技始まンじゃねェ?」
ミサカ「すぐ行きましょう、やれ行きましょう」ワクワク
一方通行「……引っ張らないでくださァい」ズルズル
一方通行「棒倒しみてェだな」
ミサカ「棒倒しとは一体なんでしょう?とミサカは一方通行に尋ねます」ワクワク
一方通行「ンとォ……棒を、倒す」
ミサカ「な、なるほどぉぉぉぉ」キラキラ
一方通行「一応能力は使っていいみてェだからな、派手な祭になるぜェ?」
ミサカ「ち、ちなみにどうやってあの大きな棒を倒すのですか?」
一方通行「えーとォ、ンとォ……」ウーン
一方通行「……ヨイショーって、感じィ?」
ミサカ「おおおおおおお」キラキラ
一方通行(こいつ目がめっちゃ輝いてる)
ミサカ「……」ヨイショー、ヨイショー
ミサカ「……」ニヘラ
ミサカ「棒を守る人が次々に倒れていきますね」ボウタオシダケニ
一方通行「守る方が大変だろうなァ」
ミサカ「人がまるでゴミのようです!」ハーッハッハッハ
一方通行「ダメだ、お前がそういう事言うのはダメだ」
ミサカ「すごいですね、すごいですね」ガッシガッシ
一方通行「おま……やめ、あァァァ具合悪ィ」ガクンガクン
ミサカ「一方通行!向こうでも競技があるようです!」ダッ
一方通行「前見て歩け、こけr」
ミサカ「」ビタンッ
一方通行「……アイツってあンな感じだったけかァ?」ハァ
ミサカ「お姉様です!お姉様が走ってます!」
一方通行「見りゃわかるっつーの」ダラーン
ミサカ「凄いです、お姉様がどんどん抜いて行きますね」
一方通行「超電磁砲って足速かったンだなァ」ゴロゴロ
ミサカ「はわー……もうちょっとで追い抜きそうですよ」
一方通行「そォですねェ」ダラーン
ミサカ「やった!お姉様が抜きました!」ワーイ
一方通行「おめでとォ」
ミサカ「ところで一方通行」
一方通行「あァ?」
ミサカ「借り物競争、とは何ですか?」
一方通行「……ルールも知らずによくもまァそこまで盛り上がれたな」
一方通行「結局超電磁砲が一位かァ」
ミサカ「お姉様すごいです」キラキラ
一方通行「……楽しいかァ?」
ミサカ「はい、とても!」
一方通行「……そりゃよござンした」
ミサカ「玉入れ、という競技が見たいですね」フムフム
一方通行「お前いつの間にパンフレットなンて手に入れた?」
ミサカ「向こうですね、行きましょう」
一方通行「服が伸びるンですけどォ……」ズルズル
ミサカ「……」フンフン
一方通行(楽しそうだからいいけどよォ)ズルズル
一方通行「昼休憩はアイツら店に来る事になってるから戻るぞ」
ミサカ「もう、ですか」ショボン
一方通行「また付き合ってやるから心配すンな」
ミサカ「は、はい!」
一方通行「その代わり準備すンの手伝え」
ミサカ「わかりました!」ニヘラ
一方通行「卵取ってくれェ」
ミサカ「はい」ツルッ、ベシャ
一方通行「……飲み物運べ」
ミサカ「は、はいっ!」ツルッ、ガシャッ
一方通行「お前、いつからドジっ娘属性ついたンだァ?」
ミサカ「すみませぬ……」ショボン
一方通行「いやその噛み方ありえなくねェ?武士かお前」
一方通行「ここに入れて……そォだ」
ミサカ「ほいっ、とミサカは気合を入れて卵をひっくり返します」
一方通行「おォ、ちょっと不恰好だけどいいンじゃねェの?」
ミサカ「ほ、本当ですか?」
一方通行「ほらよそ見すンな、焦げるぞ」
ミサカ「はわっ!あわわわわわ……」バタバタ
一方通行「よし、次は盛り付けだ皿出s……俺が出す」
ミサカ「ここに乗せればいいですか?」
一方通行「おォ……上手いじゃねェか、よしよし」ワッシワッシ
ミサカ「……」ニヘラ
一方通行「オムレツのできあがりだァ」
ミサカ「人生初めての料理、できました」
カランカラーン
美琴「やっほー!来たわよー!」
ミサカ「お姉様、お待ちしてました」
黒子「あらまあ、妹さんが手伝ってくれてたんですの?」
ミサカ「失敗ばかりですけど……」ショボン
一方通行「いや、助かったぜェ?」
ミサカ「……えへへ」ニヘッ
美琴(……可愛い)キュン
黒子(……可愛いですの)キュン
一方通行(……あ、コーヒー飲みてェ)ダリィ
美琴「うわ、すごい豪勢じゃない」
黒子「これで午後から頑張れますわね!」
ミサカ「……」ソワソワ
一方通行「おゥ、まずオムレツ食え」ダラーン
黒子「いただきますですの!」
美琴「ちょっと形崩れてるけど美味しいわ」モグモグ
黒子「ええ、味は文句なしですの」ハムハム
ミサカ「本当ですか?よかった……」
美琴「え?これアンタが作ったの?」
一方通行「何個も卵割って、火傷しながら必死に作ってたなァ」
ミサカ「初めて料理というものに挑みました」
ミサカ「お2人に頑張っていただきたいので……」テレテレ
美琴「」ブワッ
黒子「」ブワワッ
一方通行「いきなり泣くな怖ェな」
美琴「私達!絶対勝つからね!!」ブンッ
黒子「妹さんのお気持ちがあれば、長点上機学園など!」ブンッ
一方通行「早く食わねェと時間なくなるぞ」
ワイワイーーー。
美琴「じゃそろそろ行くわ」
ミサカ「後で見に行きますね、とミサカは手を振ります」ブンブン
黒子「必ずや!勝利を収めますの!!」
カランカラーン
美琴「……ねぇ黒子」テクテク
黒子「……なんですの?」テクテク
美琴「妹が可愛すぎて生きるのが辛い」
黒子「禿げ上がる程同意いたしますわ」
一方通行「……」
ジャー、カチャカチャバリーンッ!
一方通行「……」
ジャー、ガシャン!カチャカチャ
一方通行「……」
ガチャッ、バリーン!ジャー
一方通行「……俺洗うから、座っとけ」
ミサカ「ゴメンなさい」ショボン
一方通行「あと、その棚に絆創膏入ってるから巻いとけ」
ミサカ「はい……」
ジャー、ワッシャワッシャ
一方通行「……赤い皿なンて無かったよなァ?」
6日後、閉会式―――。
『学校部門の優勝は常盤台中学校です!』
ワアアアアアアア!!
湾内「やりましたね、白井さん」
黒子「ええ!遂に悲願を成し遂げましたわ!!」
『個人の部、二位入賞も果たした御坂美琴選手にお話を伺います』
『唯一中学生での入賞ですが、どうですか?』
美琴「はい、妹の作ってくれたオムレツが力になりました」
『妹さんのオムレツ、それが学校優勝にも繋がったという事ですね?』
美琴「ええ、そうだと思います」
『ではこの喜びを妹さんに向けてどうぞ』
美琴「はーい、ユーアーナンバーワーン!!」ビシィッ
ミサカ「……っ!……っ!」フンフン!
一方通行「俺もちゃンと見てるから興奮すンな」ハイハイ
大覇星祭からしばらく経ってーーー。
麦野「うわ、このマロンパイ美味しいわね」モグモグ
黒子「ええ、秋の新メニューですの」
絹旗「フレンダと滝壺さんにも超食べさせてあげたいですね」モグモグ
黒子「マスター、テイクアウトできますの?」
一方通行「あァ?ンじゃお前箱買ってこい」ダラーン
黒子「了解ですの」シュンッ
一方通行「メル急は最近どォなンだ?」
絹旗「おかげさまで超絶好調ですよ!」
麦野「未元物質が『ここに来る暇ない』って嘆いてたわね』
絹旗「それより超聞いてくださいよ、最近困った事がありまして」
一方通行「困った事だァ?」
絹旗「あれは3日前の事でした……」
フレンダ「じゃ、私先に帰って買い物行ってくるわ」
浜面「おう、気をつけてなー」
垣根「お疲れー」
麦野「しかし、最近は荷物増えてきたわね」
垣根「ああ、年末に向けてもっと増えてくるかもな」
絹旗「年末か……クリスマスもありますしね」
浜面「はは、サンタさんへの手紙も来るかもな!」
麦野「ちょっと遠いしねー、なんて」アハハ
滝壺「えっ」
絹旗「どうしました?」
滝壺「サンタさんに手紙書いたら届くの?」
麦旗「えっ!?」
浜面「そうだぜ滝壺」フフン
滝壺「じゃ、出す」キラキラ
垣面「えっ!?」
滝壺「すごいね、メルヘン急便」ワクワク
絹旗「えーと、た、滝壺さん?」
垣根「……本当にサンタさん宛の手紙出すのか?」
滝壺「届くんだよね?それなら今年は出す」
麦野「はーまづらぁ……」ヒソヒソ
浜面「む、麦野だって乗っただろうが!」ヒソヒソ
垣根「えーと……さすがのメル急でもちょっとキツイかなー、なんて」ハハハ
滝壺「届かない、のかな?」ショボン
垣根(言えるかああああ!サンタさんいませんなんて言えるかあああああああ!!)
絹旗「と、とりあえず今日は解散しましょうか!」
麦野「そ、そうね!とりあえず今日は解散!」
滝壺「……」ワクワク
絹旗「という事がありまして……」
麦野「さすがにアレじゃ嘘とは言えないわよね」ハァ
一方通行「郵便局に出せば返ってくるじゃねェか、偽者から」
麦野「なんかさー、それすらも心が痛くなるっていうか」
絹旗「そうなんですよ……あれから毎日超熱心になって仕事してるんです」
麦野「クリスマスに向けてっていうか、ね」
一方通行「ふゥン」ゴロゴロ
黒子「ただいま戻りました……ってなんか暗くありません?」
絹旗「ええ、実は……」
黒子「え?サンタさんに手紙ですの?」
麦野「そ、滝壺が送るってきかないのよ」
黒子「さすがメルヘン急便ですわ!私も是非送りますの!」
麦旗「えっ?」
一方通行「……めンどくせェ」ダラーン
黒子「サンタさんに手紙が届くなんて、夢が一つ叶いますわ」ホワホワ
絹旗「あの、白井さん……」
麦野「あちゃー、滝壺派だったのね」
黒子「日本語で書いて大丈夫なのでしょうか!?」ワクワク
絹旗「えー、そのですね、うん」
一方通行「原子崩し」
麦野「な、なに?」
一方通行「明日、滝壺の奴も連れて来い」
絹旗「え?」
一方通行「俺が説明してやる」
次の日―――。
滝壺「……」ワクワク
黒子「……」ソワソワ
一方通行「よし、お前らに俺がサンタさンについて説明してやる」
垣根「おい、大丈夫なのか?」ヒソヒソ
麦野「私は知らないわよ……」ヒソヒソ
一方通行「まず、クリスマスプレゼントを枕元に置いてるのは両親だ」
滝壺「うん、それは知ってるよ……だから本当にいるって知らなかった」
黒子「サンタさんはいるんですわよね?」
一方通行「います」ウン
垣根「!?」
滝壺「どこにいるの?」
一方通行「主に寒い国とかに」ウン
黒子「ではどうしてプレゼントをくれないんですの?」
麦野(……大丈夫かしら)
一方通行「サンタさンがお前らにプレゼントをくれない理由はただ一つ」
一方通行「日本が配達区域外だからです」ウン
黒子「なんと!」
一方通行「垣根、メル急でも配達区域外はあるだろォ?」
垣根「あ、ああ……配達は一応学園都市内って事になってるけど」
一方通行「それと同じなんだよ、だから親が代わりにプレゼントを用意してンだ」
滝壺「……そうだったんだ」シラナカッタ
黒子「ちょっと待って下さいなマスター、トナカイさんと空飛ぶソリがありますわよ?」ハイ
一方通行「そォだな」ウン
一方通行「だが考えてもみろ……一晩で子供にプレゼントを配らなきゃならねェンだぞ?」
一方通行「いくらサンタさンと言っても、日本まで来る余裕はねェ」
一方通行「トナカイさンも疲労骨折しちまう」
黒子「なるほど……そうですわね」
一方通行「だからサンタさンは自分の国で手一杯なンだよ」
滝壺「そっか」
一方通行「サンタさンに手紙を送るのは良い」
垣根(良くねぇよ!それが問題だろうが!!)
一方通行「でもプレゼントを要求すンのは酷ってもンだぞ?」
黒子「私、欲しいものを書くところでしたわ……」
滝壺「私も」
一方通行「だから普通のお便りを出せ」
黒子「お返事来ますの?」
一方通行「来る」ウン
滝壺「日本語でもいい?」
一方通行「いい」ウン
麦野(……解決してないわねコレ)
一方通行「ちなみに出すなら今のうちに出せ」
垣根(気のせいか事態が悪化してねぇ?)
黒子「え、でもまだ秋ですの」
一方通行「お前らみてェに手紙出す奴は結構いるンだよ」
滝壺「そっか、読んで返事書くのが大変になっちゃうね」
一方通行「そういう事だァ」フフン
麦野(得意気な顔してんじゃないわよ!)
黒子「で、では今から便箋を買って来ますわ!」
滝壺「私も一緒に行っていい?」
黒子「もちろんですの!」
―――。
垣根「おいいいいいいいいいい!どうすんだよこれええええ!!」
麦野「結局解決してないじゃない!」
一方通行「でもデンマークとかノルウェーとかには本当にいるぜェ?」
垣根「さっき俺言ったろ!配達は学園都市内なの!!」
一方通行「ならお前、デンマーク行って来い」
垣根「」
麦野「なるほどね、直接会って直接返事貰うって事?」
垣根「え?俺が?」
一方通行「デンマークに」ウン
垣根「手紙持って?」
一方通行「サンタさンに届けて来い」ウン
一方通行「考えたけど、やっぱり郵便局のおっさンよりそっちのがいいだろォ」ゴロゴロ
麦野「まぁ、それは……そうだけどさ」
垣根「でもどうすんだよ?本当に行くのか?」
一方通行「お前、なンの為に仕事してンだァ?」
一方通行「お客の想いを乗せて運ぶのが配達屋さンだろォが」
垣根「……」
垣根「その通りだ」ハッ
一方通行「従業員の為に、未元物質羽ばたかせろォ!」ブンッ
垣根「お、おー!やってやるぜー!」ブンッ
麦野「でも従業員の為っていうなら、アンタも行きなさいよ」
一方通行「えっ?」
麦野「いや、自分で声高らかに言ったじゃない」
一方通行「俺、コーヒー屋さンだしィ」ゴローン
垣根「よっしゃ、とりあえず交通手段考えるぞ」
一方通行「離せェ!俺は店があンだよ!」ズルズル
麦野「……」サッ
【本日の営業は終了しました】 パタン…
一方通行「勝手に閉めンな!」
垣根「ほらほら、オセロが泣いてもいいのか?」
一方通行「知るか」
麦野「噂によると、実物のトナカイって結構可愛いみたいね」
一方通行「行くゥ」
垣根「え!?お前動物好きキャラだったの!?」
一方通行「というわけでェ、音速旅客機出せ」
アレイスター「無理に決まってる」
一方通行「いいから出せよ」
アレイスター「この私がいちいち子供のワガママに付き合ってやると思うなよ?」
一方通行「いいからいいからァ」トプププププ
アレイスター「ああ、この香り!このまろみ!」
一方通行「2、3日の間店休みな」
黒子「はいですの!宜しくお願いしますの!」
一方通行「はいはい、随分可愛らしい手紙だこと」
黒子「是非宜しくお伝えくださいな!」
一方通行「わかりましたァ」ハァ
次の日―――。
一方通行「よし、そろそろ離陸だなァ」
垣根「なぁ、デンマークのどこにいるんだ?」
一方通行「着いたら教える」
垣根「本当にいるんだろうな?」
ゴオオオオオオオッ!
キィィィィィィィィィィィィン……
一方通行「おォ……中々のGじゃねェか」ウップ
垣根「oh……激しく酔いそうだぜ」オエ
一方通行「吐くなよ?」
垣根「俺に常識は通用しねロロロロロロロ……」ビシャビシャァ
デンマーク到着。
垣根「オエ……吐きそうだぜ」フラフラ
一方通行「寒っ!デンマーク寒ィ!!」
垣根「どうする?どこ向かう?」
一方通行「話によるとサンタさンの家ってのが街の外れにあるってよォ」
一方通行「デンマークじゃ毎年世界サンタ会議が開かれてるらしい……今は時期外れだがなァ」
一方通行「そこじゃ厳しいテストをパスした公認サンタが集まるって話だ」
垣根「随分詳しいじゃねぇの」
一方通行「ウィキって来たからなァ」フフン
垣根「とりあえず、町外れに行けばサンタさんがいるって事か?」
一方通行「多分そうなンだろォな」
垣根「じゃとりあえずタクシーでも拾うか」ヘイ
キキー、ガチャ
一方通行「よっしゃ、行くぞ」
垣根「はいな」
ガチャ、バタン
ブロロロロロ……
垣根「さみいいいいいいいい!風がいてええええええ!!」ブルブル
一方通行「暖かい物質作ればいいじゃねェか」
垣根「ああ、そうだな」シャランラー
スタスタスタ……
一方通行「あン?あれじゃねェ?」
垣根「あのポツンとしてる家か?」
一方通行「煙突から煙出てるって事は……いるな」ウン
垣根「……いるな」ダネ
一方通行「すいませェン」ドンドン
垣根「っていうか日本語しか話せねぇ」
一方通行「なンとかなンだろ」
キィ……
サンタさん「――――――」ダレ?
一方通行「あー、うぃふろむ、ジャパン……あいむカフィ屋さン」
サンタさん「―――?――――」ニホンジン?
一方通行「えー、アーハン?」
サンタさん「―――、――――――」ヨクキタネ
一方通行「おーいぇ、あいにーじゅ」ダキッ
サンタさん「――――」ダキッ
垣根「なんかすげぇ」
一方通行「あー、手紙、手紙」コレ
サンタさん「――――?」テガミ?
一方通行「返事、書いて?」カキカキ
サンタさん「――!――――」イイヨ
一方通行「おー、サンキュー」
サンタさん「――――」コッチ
垣根「入っていいって事か?」
一方通行「そうじゃねェ?」
垣根「お邪魔しまーす」
一方通行「サンタさン、お土産あンだよ」ゴソゴソ
サンタさん「?」
一方通行「コーヒー、飲むかァ?」コレ
サンタさん「―――!」アリガト
一方通行「やっべ、なンか人生楽しィ」ホクホク
コポコポ……
一方通行「ほらよ、自慢のコーヒーだァ」コト
サンタさん「――――」オイシイ
一方通行「はン、気にすンな」
垣根「何で通じ合ってんの?俺らって凄くない?」
サンタさん「――――」テガミハ?
垣根「あァ手紙な」ハイ
サンタさん「―――」チョットマッテテ
一方通行「ちょっと待ってろってかァ?」
垣根「すげぇな、本当にいたよサンタさん」
一方通行「これで2人も喜ぶだろうな」
垣根「……っていうか、サンタさん日本語読めなくね?」
一方通行「……お前、ジェスチャーでなんとなく伝えて来い」
垣根「そうだな、おーいサンタさーん」タタタッ
一方通行「そういえば、トナカイはァ?」
サンタさん「?」
一方通行「トナカイ、トナカイ」ツノ
サンタさん「―――――」イナイ
垣根「ここにはいねぇっぽいな」
一方通行「まだ営業時間じゃねェしなァ」ションボリ
サンタさん「――――――?」コレデイイ?
垣根「お、書いてくれたんだな」
サンタさん「―――」ハイ
一方通行「ありがとなァ、サンタさン」
サンタさん「―――――――」イイヨ
垣根「ありがとー」
一方通行「あ、写真撮っていいかァ?」コレ、キャメラ
サンタさん「―――、――――」イイヨ
垣根「はい、チーズ」パシャ
一方通行「おォ、サンキュー」
サンタさん「――――」ウン
垣根「そろそろ行くか?」
一方通行「そうだなァ」
サンタさん「―――――」キヲツケテネ
垣根「じゃまたな」フリフリ
一方通行「また来るぜェ」フリフリ
サンタさん「―――――」ニコニコ
垣根「サンタさんいい人過ぎてビビッた」
一方通行「あァ、割りとガチで」
なぜ通じたし
垣根「いやー、意外と通じ合えるもんだな」
一方通行「言葉が通じなくても、心で通じるって本当だなァ」
垣根「なんかさ、すげぇよな」ネー
一方通行「わかるぜェ、なンかすげェ」ウン
垣根「手紙書いてもらえた事より嬉しいもん」
一方通行「日本にいちゃ絶対味わえない感覚だなァ」
一方通行「やっぱコーヒーは偉大だなァ」
垣根「えっ?」
一方通行「感動した」ウン
垣根「俺も」ウン
一方通行「よし、ホテル行くかァ」
垣根「ああ、タクシー」ヘイ
次の日―――。
カランカラーン
黒子「お、おかえりなさいませ!」ソワソワ
滝壺「おかえり」ソワソワ
麦野「無事だったみたいね」
一方通行「おォ、寒かったぜェ?」ネー
垣根「いやマジで」ネー
麦野「で、結局返事はもらえたの?」
垣根「ほら、2人にサンタさんからお便りだ」
黒子「あ、あ、ありがとうございますの!」キラキラ
滝壺「ありがとう」キラキラ
垣根(この笑顔だけでも行った甲斐があるってもんだな)ウン
黒子「よ、読めませんの……」
滝壺「私も……」
麦野「どれどれ、私が訳してあげるわ」
垣根「通訳できんならお前も来いよ!」
一方通行「疲れたァ」グデーン
垣根「ホラ、サンタさんの写真も撮ってきてやったぞ」
黒子「わぁ……本当に、本っ当にありがとうございましたの!」ペコリ
滝壺「ありがとう、本当に嬉しい」ニヘラ
一方通行「さいでっかァ」ゴロゴロ
黒子「何か飲み物お入れしますわね」トテトテ
滝壺「あ、私も手伝う」
麦野「ご苦労さんだ、本当に」ニコニコ
麦野「ところでトナカイには会えたの?」
一方通行「……いなかった」
麦野「……なんかゴメン」
一方通行「まァサンタさンにコーヒー飲んでもらえたからおっけェ」
トロフィーを獲得しました:【サンタさンも絶賛のコーヒー屋さン】
別の日―――。
黒子「お疲れ様でしたー」ペコリ
一方通行「おゥ」
一方通行「さて俺も着替えっかァ……ン?」
一方通行「何だこのノート」
一方通行「そォいやツインテール、休憩中いっつもこれになンか書いてたな」
一方通行「勉強ですかァ?感心感心」ペラッ
【恋のベクトル操作】
【あー、超お腹減ったし☆アタシはシラコ、中学1年生!今日も学校一の王子様、聖闘士星矢先輩と話が出来たヨ☆】ペラッ
【なんやかんやで憧れの星矢先輩と恋人になっちゃった♪きゃはっ、きゃぴっ、ロリッ(ハァト)】ペラッ
【夏休みに大人の階段をスキップで駆け上がったアタシは、ある日路地裏で不良に絡まれちゃったの(汗)】ペラッ
【でも星矢先輩が助けてくれてた☆アタシは星矢だけのものだし、プンプン!あ、呼び捨てにしちゃった(赤面)】ペラッ
【その星矢先輩は車に轢かれて死んじゃったけど、その後なんやかんやで別の人と結婚の約束したの、シラコスイーツ()】ペラッ
一方通行「」
一方通行「アーイタタタタタ……」
一方通行「うわァ……うわァ」
一方通行「エロ本見つけた時の母親よりキツなこれ……」
一方通行「だってなンか俺が死にそうだもン今」
一方通行「……落ち込んできた」ズーン
一方通行「これ、どうしよォ?」
一方通行「さりげなく机の上に置く?」
一方通行「……挿絵が全員お蝶夫人に見える」
一方通行「机の上に置くってのは可哀相というか……うン」ウン
一方通行「気がつかなきゃよかったァ……」ズーン
一方通行「ここは大人の対応してやるかァ」ヨォシ
>>407
垣根「おい、一方通行これ食え」
一方「なにこれェ」
垣根「翻訳コンニャク的な何か。」
次の日―――。
バターンッ!!
黒子「はぁっ!はぁっ!」
黒子「や、やっぱりここでしたのね!」ガシッ
黒子「忘れたと気がついた時には一気に血の気が引きましたわ……」
一方通行「おォ、どうしたそンな慌てて?」
黒子「い、いえ!なんでもありませんわ!!」サッ
一方通行「?ならさっさと着替えて出て来い」スタスタ
黒子「は、はーいですの」
黒子(……どうやらマスターは見ていないようですわね)ホッ
数日後―――。
垣根「メル急でーす、オセロに郵便」ホイ
黒子「オセロ言うなですの!」
垣根「じゃ確かに渡したぜ?じゃーなー」バッサバッサ
黒子「私に……角○グループから?」ペラッ
【ご応募ありがとうございます。我々で検討した結果、貴女の作品『恋のベクトル操作』の採用は今回見送らせていただきます。】
【大変申し訳ありませんが、またのご応募を心よりお待ちしております】
黒子「」
黒子「な、なぜ応募されてますの……」プルプルプル
一方通行「ダメだったかァ?残念だったなァ」ポンポン
黒子「ぴゃああああああああああああああああああああああああ!!!」ガクガクブルブル
一方通行「お、落ち着け!いい作品だと思うぜェ?俺は」
黒子「見たんですの!?見てしまったのですかあああああああああ!?」
一方通行「いや見たっていうか、たまたま見てしまったというか……」
黒子「う、うぇぇぇぇぇぇぇぇん!もう生きていけませんのぉぉぉぉぉ!!」ウワーン
一方通行「こォいうのは狭き門だろォ、気にすンな!な?」
黒子「えぐっ、えぐっ……」
一方通行「ホラ、これ見ろこれ!」
黒子「うぅ、グス……それは?」
一方通行「俺が印刷した『恋のベクトル操作』だ」
黒子「」
一方通行「これを店の雑誌コーナーに置いてやるから元気出せェ、な?」
黒子「」チーン
一方通行「……あれ?」
一方通行「仮に不採用でも、これで喜ぶと思ったのになァ」
一方通行「おかしいですねェ」アルェ?
1週間後、黒子復活―――。
一方通行「ハヤシライス」コト
黒子「お待たせしました、ハヤシライスですの」パタパタ
一方通行「ベーグルサンド」コト
黒子「ベーグルサンドになりますの」パタパタ
一方通行「日替わりランチセット」コト
黒子「日替わりランチですの」パタパタ
一方通行「忙しいなァ」
黒子「今日はお客様が多いですわね」
一方通行「ダラける暇がねェ」
黒子「いい事ですの!」
<すいまっせーん、フレンチトーストくださーい
黒子「はーい、ただいまー」パタパタ
一方通行「はァ、やっと捌けたな」グデーン
黒子「疲れましたわ……」
一方通行「休憩行って来い」
黒子「はいですの」
一方通行「さて、コーヒーでも飲むかァ」
一方通行「……ン?」
カランカラーン
インデックス「マ、マスターこんにちはなんだよ」
一方通行「いつぞやのシスターか、エアロスミスー」ダラダラ
インデックス「う、う……うぇぇぇぇぇ」ポロポロ
一方通行「何いきなり泣いてやがンですかァ……」
一方通行「ほら、飲め」コト
インデックス「あ、ありがとう……でも、お金が」
一方通行「どォせ訳アリなンだろ?飲めよ」
インデックス「ありがとうなんだよ……」コクコク
一方通行「で、なンなンですかァ?」
インデックス「実は……」
―――。
一方通行「なるほどなァ、あの三下と喧嘩したってかァ」
インデックス「……私は居候だから、養ってくれるのはありがたいんだよ」
インデックス「とーまはお金が無いのに私を食べさせてくれる」
インデックス「たまたまとーまのお気に入りのプリンを食べちゃったのは悪いと思ってるんだよ」ショボン
一方通行「で、不幸だーって言われたから出てきた、とォ」
インデックス「お腹が減った私が悪いんだよ……」ショボボン
一方通行「間違いねェ」ウン
カランカラーン
上条「インデックス!」
インデックス「とーま!?」
上条「ここに入るの見たって聞いたからさ……心配したぜ」
インデックス「……とーま、あのね?」
一方通行「おォ、ご注文はァ?」
上条「マスター、いや、あの」
一方通行「冷やかしなら帰ってくださいなァ」
上条「……コーヒーで」
一方通行「はいよォ」
インデックス「……」
上条「……」
一方通行「コーヒー」コト
上条「あ、ありがとう」
一方通行「話は聞かせてもらったぜェ?」
インデックス「……」
一方通行「お前らって、一緒に住んでるくせにダメダメなンだな」ゴロゴロ
上条「!」
インデックス「そ、そんな事はないんだよ!」
一方通行「シスター、お前は居候の癖にコイツの好意に甘えて図々しすぎる節があンなァ」
インデックス「う……」
上条「な、そんな事はないぞインデックス!」
一方通行「うるせェよ、黙って聞けクソ野郎ォ」プンプン
上条「……はい」
一方通行「奨学金が少ねェ中で養おうとしてくれてンだ、少しは遠慮って言葉覚えろ」
一方通行「そりゃ誰だって嫌になる」
インデックス「……はいなんだよ」ショボン
一方通行「だがな、コイツはちゃンと反省してたぜェ?」
上条「……インデックス」
インデックス「ゴメンなさいなんだよ……」
一方通行「ただ、不幸だって発言は気に入らねェけどな」
インデックス「と、とーまは悪くないんだよ!」
一方通行「うるせェよ、黙って聞けクソ野郎ォ」プンプン
インデックス「……はい」
一方通行「聞いた話だと、コイツは追われてる身らしいじゃねェか」
一方通行「面倒だってわかっててお前は受け入れたンじゃねェのか?」
上条「そ、それは……」
一方通行「てめェで居場所与えてやったのに、事あるごとに不幸だなンだって?」
一方通行「言われる立場からしたらたまったもンじゃねェな」
一方通行「それなら最初から手を差し伸べンな」
上条「俺は放っておけない性格でして……」
一方通行「自業自得だアホンダラが」
一方通行「力ない正義は無力、時に傷つけるだけだ……覚えとけェ」
上条「う……」
一方通行「てめェで吐いた言葉なら、文句言わずに突っ走れボケ」
一方通行「男なら女に気使わせる生き方すンな」
上条「……」
一方通行「お前らはもっかい相手の事考えてから話し合え」
一方通行「金がねェってンならここに来い、飯ぐらいなら出してやンよ」
上条「マスター……」
インデックス「……」
インデックス「とーま、ごめんなさいなんだよ」
インデックス「私、迷惑ばっかりかけてたんだね……」
上条「いや、マスターの言うとおり俺も悪いとこがあった」
上条「そりゃ不幸だーなんて何回も言われたら気分いいもんじゃないよな」
インデックス「……」
上条「……」
一方通行「うぜェから続きは家でやれ」シッシッ
上条「マスター、ありがとう」ガタ
インデックス「ありがとうなんだよ」
一方通行「うるせェ、さっさと行けっつーの」ゴローン
上条「ごちそうさま!」
インデックス「また2人で来るんだよ!」
カランカラーン
一方通行「はァ、疲れたァ」ダラーン
一方通行「おい、そこにいンならコーヒー淹れてくれ」
黒子「うぇ!?……バレてましたのね」
一方通行「当たり前だァ」ゴロゴロ
黒子「マスターはやっぱり優しいですわね」コト
一方通行「あン?何言ってやがりますかこのツインテールはァ」ズズー
黒子「まったく、素直でないんですから」
一方通行「……お前、休憩時間オーバーした分減給ね」
黒子「え!?それはひどいんですの!」
一方通行「勝手に覗いてたのお前だろ」ゴローン
黒子「違いますの!空気読んだだけですの!」
一方通行「うるさいンですの!つべこべ言うなですの!!」ババーン
黒子「不幸ですのおおおおおおおおおおおおおおおおお!」
黒子「クリスマス近いですわねぇ」
一方通行「そうですねェ」ダラーン
黒子「ケーキ作りますの?」
一方通行「クリスマスケーキか、作りてェンだよな」
黒子「クリスマス期間限定、ですわね?」
一方通行「でもめンどくせェンだよ」ゴロゴロ
黒子「頑張りましょう!」
一方通行「というわけでェ、これから会議を始めます」
黒子「おー」
【第1回クリスマスケーキ戦略会議】
黒子「まずケーキのコンセプトを決めましょう」
一方通行『食べられるケーキ』ハイ
黒子「当たり前ですの!」
一方通行『クリスマス限定メニュー』ハイ
黒子「それも当たり前ですの!」
一方通行『全米が涙したケーキ』ハイ
黒子「大袈裟すぎますの!」
一方通行『低燃費ケーキ』ハイ
黒子「エコってつければいいってもんじゃありませんわ!」
一方通行『でもそのケーキ、お高いンでしょう?』ハイ
黒子「リーズナブルって事はありだと思いますの」
一方通行『見て楽しい、食べて美味しいケーキ』ハイ
黒子「……それですわ!」
【第2回クリスマスケーキ戦略会議】
黒子「では、見て楽しいとは具体的にどうします?」
一方通行『3Dケーキ』ハイ
黒子「本当はないんですの!?」
一方通行『フルハイビジョンケーキ』ハイ
黒子「一旦テレビから離れてくださいな」
一方通行『お台場ガンダムケーキ』ハイ
黒子「間に合いませんの!もう間に合いませんの!」
一方通行『戦艦長門ケーキ』ハイ
黒子「緻密すぎますの!」
一方通行『動物ケーキ』ハイ
黒子「なるほど、それならアリですわね」フム
【第3回クリスマスケーキ戦略会議】
黒子「ではモチーフはどうしましょう?」
一方通行「チュパカブラ」ハイ
黒子「せめて実在する動物にしてくださいまし」
一方通行「アリクイ」ハイ
黒子「可愛くありませんの!」
一方通行「プラナリア」ハイ
黒子「食べても減らないケーキになりそうですわ……」
一方通行「1/1のトナカイさン」ハイ
黒子「結構大きいですわよ?」
一方通行「無難にクマ」ハイ
黒子「……本当に無難ですわね」
【第4回クリスマスケーキ戦略会議】
一方通行「デザインを決めるので、形を絵に描いて下さい」
黒子「こんなのどうでしょう?」サッ
一方通行「普っ通ゥ」
黒子「では、これ」サッ
一方通行「可愛くねェ」
黒子「こ、こんな感じ?」サッ
一方通行「犬じゃンそれ」
黒子「これ!」サッ
一方通行「熊出没注意みてェ」
黒子「はい!」サッ
一方通行「……お前さァ、絵心皆無だな」ウン
黒子「」
一方通行「お、このサイトに乗ってる感じで作ればいいンじゃねェ?」ダラーン
黒子「可愛い……でも作るの大変そうではないですの?」
一方通行「そこはほら、ベクトル操作でちょろちょろーンと」
黒子「もうそれでいきましょう、材料買ってきますわ!」
一方通行「じゃ俺は近年稀に見るほどのダラけっぷりを披露しとく」ゴロゴロ
黒子「道具!道具やらなんやら準備しててくださいな!!」
スーパー
黒子「まったく、マスターは本当に……」ブツブツ
絹旗「あれ、白井さんじゃないですか?」
黒子「おや絹旗さん、偶然ですわね」
黒子「お買い物ですの?」
絹旗「ええ、今日の食事当番私なので」
絹旗「そういう白井さんは買出しですか?」
黒子「はい、お店でクリスマスケーキを作るもので」
絹旗「うわ、超楽しみですね!絶対行きます!」
黒子「デザインは決まってないので、しばらくは試行錯誤の繰り返しだと思いますの」
絹旗「でもそれって、ケーキ超食べ放題じゃないですか」
黒子「はっ!」
絹旗「ど、どうしました?」
黒子「……試行錯誤の繰り返しだと、太ってしまいますわ」ズーン
絹旗「あー、それは……確かに」
黒子「ちくしょう……ケーキちくしょうですの……」エグエグ
絹旗「あーと、あはは、わ、わたしそろそろ行きますね」ソロソロ
黒子「……絹旗さん」
絹旗「ひゃう!?な、なんでしょう?」
黒子「絶対、絶対食べに来てくださいな」
黒子「この白井黒子の屍の上に立つ、クリスマスケーキを……」ウフフフフ
絹旗「は、はい……」コワイ
一方通行「生クリームシロクマ、チョコクリームクマ、合わせたパンダ」
一方通行「とりあえずこの3つでいいよなァ」
黒子「おぇっぷ……そ、そうですわね」
一方通行「大きさも普通のホールよりちょい小さいくらいで」
黒子「は、はいですの」
一方通行「……お前さ」
黒子「はい?」
一方通行「試作品全部食ったよな?」
黒子「ええ、頑張りましたわ……」
一方通行「太っても知らねェぞ?」
黒子「うっ……でも試作品を無駄にすることはできませんの!」
一方通行「いや、置き去りの施設とかに配る予定だったのによォ」
黒子「」
一方通行「どンだけ食い意地張ってンだよこのジャッジメント」ヤレヤレ
黒子「」
3日後―――。
カランカラーン
美琴「ケーキッ、ケーキッ」ルンルン
ミサカ「楽しみです、とミサカは生まれて初めてのクリスマスケーキとやらに心躍ります」ワクワク
一方通行「おォ、取っといたぜェ」
美琴「あれ?今日黒子いないの?」
一方通行「なンか箱根に一人駅伝しに行ったァ」
ミサカ「一人駅伝?」???
一方通行「オラ、好きなの選べ」コト
美琴「可愛いいいいいいいい!何このケーキ!?」
ミサカ「ふぁぁぁぁぁ……」キラキラ
美琴「食べれるの!?ぬいぐるみみたいだけど!!」
一方通行「当たり前だろォが」
ミサカ「こ、これは一方通行が作ったのでしょうか?」
一方通行「そォでェす」フフン
美琴「すっご……ど、どれにしよう」
ミサカ「ミサカは選べません、どれも可愛いので……」キラキラ
美琴「ア、アタシも選べないわよ」
カランカラーン
麦野「やっほー」
絹旗「あれ、どうしたんですか?」
フレンダ「何この愛くるしいケーキ!?」
滝壺「可愛い……」ニヘッ
ミサカ「……選べません」ショボン
麦野「あー、なるほどね」
麦野「なら私たちと一緒に食べましょ、3種類」
美琴「い、いいの!?」
絹旗「いや、確かにこれは選べませんよ……」
一方通行「ねみィ」ゴロゴロ
絹旗「……これが白井さんという、尊い犠牲の上に立ったケーキですね」
一方通行「あン?」
タッタッタッ……
黒子「はっ、はっ……」ゼェゼェ
黒子「こ、これで5km……ぜぇ、ぜぇ」
黒子「でも、まだまだ……!」ハァハァ
フレンダ「おいしー!」
滝壺「甘くて美味しい」ハグハグ
ミサカ「感動、感動です」モキュモキュ
一方通行(『全米が涙したケーキ』ってあながち嘘じゃねェかも)
一方通行「クマさンケーキの売り上げやべェ」ダラーン
黒子「脅威の売り上げですの……」
一方通行「これは大成功って事だなァ」ウン
黒子「そうですわね、大成功ですの!」
一方通行「ところでお前ら冬休みっていつから?」
黒子「来週からですわ」
一方通行「店、年末年始は休みなァ」
黒子「……わかりましたの」
一方通行「なンだァ?店が休みだと寂しいってかァ?」
黒子「そ、そんな事……ありますの」ショボン
一方通行「……ったく、年明けたらまた来れるンだからいいじゃねェか」
黒子「それは……そうなのですが」ショボボン
一方通行「寂しいんですの!」バッ
黒子「……」イラッ
コーヒー屋さンお休み中―――。
美琴「黒子、ゴロゴロし過ぎじゃない?」
黒子「する事ないですの……」ゴロゴロ
美琴「実家帰らないの?」
黒子「めんどくさいですわ」ゴロゴロ
美琴「アンタ、一方通行病がうつってるわよ」
黒子「そ、そんな事はありません!」
美琴「だってダラけ過ぎてるじゃない」
黒子「う……」
美琴「……早く年明けて、開店すればいいわね」ニコニコ
黒子「……はいですの!」ニコニコ
一方通行「超暇なンですけどォ」ゴロゴロ
一方通行「店休みにしなきゃよかったですのォ」ゴロゴロ
一方通行「でも客来ねェだろォし」
一方通行「……よォし」スクッ
ミサカ「……」テクテク
ミサカ「おや、あれは一方通行?」
ミサカ「ここで何をしているのでしょう?」ハテ?
ミサカ「一方通行、こんにちは」
一方通行「おォ、お前か」
ミサカ「何をしているのですか?」
一方通行「見りゃわかンだろ?釣りだ釣り」
ミサカ「釣り、ですか」
ミサカ「自給自足でしょうか?」
一方通行「ンなわけあるか、ほら」
ミサカ「針の先端が曲がっていなければ、魚は掛からないのでは?」
<ツラレンクマー
一方通行「いいンだよ、暇つぶし」ダラーン
ミサカ「まるでかの太公望のようですね」
ミサカ「隣いいですか?」
一方通行「風邪ひくなよ」
一方通行「……」ボヘー
ミサカ「……一方通行」
一方通行「あン?」
ミサカ「ありがとうございます」ペコリ
ミサカ「実験から救ってくれたのも、今こうしていられるのも」
ミサカ「全て貴方のおかげです」
一方通行「何だ何だよ何なンですかァ?いきなりよォ」
ミサカ「美味しい食べ物を作ってくれたり、ミサカがお会計デビューできたり」
ミサカ「大覇星祭に付き合ってくれたり、料理を教えてくれたり……」
一方通行「……」ダラダラ
ミサカ「全部一方通行のおかげです」
一方通行「ちっ、なンだよ結局」
ミサカ「ミサカは貴方に会えてよかった、と思っています」ニヘラ
一方通行「そうですかァ」
ミサカ「ええ、なのでこれからもよろしくお願いします」ペコリ
一方通行「なーに言ってやがりますかァ」
一方通行「わっしわっしィ」ワシワシ
ミサカ「んむぅ……」
一方通行「俺はコーヒー屋さンとして生きる」
ミサカ「……」
一方通行「マスターにできンのは、上手いコーヒー出す事だけだしィ」ダラーン
ミサカ「それでも構いません、これからも色々と教えてください」
一方通行「はいよォ」
ミサカ「……」ニヘラ
一方通行「お前、だいぶ笑う回数増えてきたなァ」
ミサカ「そう、ですか?」
一方通行「おォ、感情豊かってのはいい事だぜェ」
ミサカ「ミサカが感情豊か、ですか」
一方通行「オラ、風引く前に研究所戻れ」
ミサカ「……はい、ではまた」ニコッ
年明けーーー。
黒子「いらっしゃいませー」
垣根「おう、エスプレッソ頼む」
一方通行「了解ィ」
垣根「そういえばよ」
一方通行「あァ?」ゴロゴロ
黒子「埃つきますってば……」
垣根「こないだアイテムに怨みある奴らが襲ってきた」
一方通行「ンでェ?」
垣根「俺がブッ潰しといた」ズズー
一方通行「ご愁傷様ですねェ」
垣根「未だに狙ってる奴らはいるみてぇだな」
一方通行「そりゃそォだろ」
垣根「そうだよな……アイツらは今の方が楽しいみたいだ」
一方通行「そりゃよかったなァ」ダラーン
垣根「お前のおかげだな」
一方通行「はァ?トチ狂ったのか?」
垣根「ちげーよ、メル急にいる奴らはみんなお前に感謝してんだぜ?俺も含めて」
一方通行「解散した時に聞いたァ」
垣根「お前がいなきゃ、こんな生き方してなかったかもな」
垣根「下手したら妹達を殺してる最中かもしんねぇ」
一方通行「それなら俺が止めてる」
垣根「最近……もしかしたら、って思う事があるんだよ」
一方通行「あン?」
垣根「もしかしたら、お前が実験に参加してたかもしんねぇ」
垣根「俺が暗部でリーダーやってたかもしんねぇし」
垣根「アイテムもバリバリ暗殺ばっかりやってたかもしんねぇ」
一方通行「はン、全部妄想だろォが」
垣根「でもそうなってた可能性もあるんだぜ?」
垣根「それをお前に救われたのかなって思ったんだよ」
一方通行「だから感謝してる、てかァ?」
垣根「ああ」
一方通行「……」
垣根「……」
一方通行「ククッ……カカカッ」
垣根「はっ……」
一方通行「似合わねェな、メルヘン野郎」
垣根「安心しろ、自覚してる」
垣根「アホらし、そろそろ行くかな」スクッ
一方通行「おォ、帰れ帰れェ」
垣根「じゃまた来るぜ」
黒子「ありがとうございましたー」
カランカラーン
一方通行「……けっ」ゴロゴロ
黒子「マスター照れてますの?」
一方通行「照れてませン」
黒子「照れてますの!」
一方通行「照れてませンの!」キリッ
黒子「……」イラッ
一方通行「星矢先輩の為にシラコは紫パンツを履くンですの!」キリッ
黒子「わあああああああん!どうやっても主導権が握れませんのおおおおおおおおお!!」
黒子「まったく、マスターったら……」
一方通行「くかっ……くかきけこかかきくけきききこくけきこきかかかーーー!!」
黒子「」コワイ
一方通行「お前如き三下が俺に勝てるわけねェだろォが」
黒子「むむむ……」
黒子「私も感謝してると言うのに……」
一方通行「あァ?なンか言ったかァ?」
黒子「ふん、なんでもないですの!」プイ
一方通行「あン?」
カランカラーン
黒子「いらっしゃいませー」パタパタ
一方通行「らっしゃまっせェー」ゴロゴロ
とある1日、学園都市内にある喫茶店―――。
カランカラーン
黒子「おはようございますの!」
一方通行「おォ」ゴロゴロ
やる気の無いレベル5第一位と1人のジャッジメントが働いている喫茶店。
気まぐれで始めたこの店にはたくさんの常連客がいる。
一方通行「掃除終わったかァ?」
黒子「バッチリですわ!」
一方通行「よォし」ダラーン
【営業中】 パタン……
一方通行「コーヒー屋さン、開店でェす」
黒子「はいですの!」
黒子「オムライスセットです」コト
黒子「え?コーヒーおかわりですの?」パタパタ
黒子「はーい、ただいま伺いますの!」パタパタ
黒子「3名様ですね、こちらどうぞー」
一方通行「いっそがしィですのォー」ゴロンゴロン
黒子「マスタアアアアアアアアアアアアアアア!?」ハァハァ
一方通行「うるせェなァ」ダラーン
黒子「動けですの!働けですの!!」ハァハァ
一方通行「お前アレだな、ここの制服似合わねェな」
黒子「今更そんな事言いますか普通!!!」
一方通行「なンか小学生みてェ」
黒子「ちくしょう、ちくしょうですの!!」エグエグ
おわり
コーヒー屋さン、閉店です。
前作同様、早めなペースでの投下でした。
なので追うの疲れたという方もいると思いますが、最後までお付き合いいただきありがとうございました
また凡ミスが多かった事は反省してます……ゴメンなさいでした
恐らく一方さんはまた別のお店を開くと思いますので、いつになるかわかりませんがその時はよろしくお願いします
しばらくしたらHTML化削除依頼出させてもらいます
お疲れ様でした
アイテム(特にむぎのん)好き
黒子好き(ネタ的な意味で)
の俺は今回も幸せだった…
黒子がメイド服だったら…エンジェル御奉仕隊の鈴木さんみたいになるのかな…
ちなみに黒子はソフトなメイド的な制服で脳内補完よろしくですwwwwww
黒子可愛いよ黒子
仕事中もネタ考えてばっかりですた
一方通行「似合わねェな、メルヘン野郎」
垣根「安心しろ、自覚してる」
こいつらかっこよすぎるwwwwwwwwww
>>1乙!
一方さんの「わっしわっしィ」はマジ癒されるなー。
次のシリーズも期待してるっ!
妹のニヘラが超絶可愛過ぎて生きるのが辛い。
次は誰がレギュラーメンバーになって一方さんとほのぼのするんだろうか
>>512
黒子はいつも一緒ですの。
むぎのん大好きな俺得だな…。
で、黒子は出るんだよね?
一方さんの「ですの!」イジりと
「わっしわっしィ」と
御坂妹のニヘラがあれば
学園都市は平和になるな。
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