ブウ「フン♪フン♪なにしよっかな~♪」
女性「あの人です!」
警察官「通報ありがとうございます。おい、そこのキミ!」
ブウ「ん? なんだおまえ?」
警察官「不審な男がいるという通報があってねぇ。交番まで来てくれるかなぁ?」
ブウ「フシンってなんだ?」
警察官「怪しいってことだ」
ブウ「オレはあるいてただけだ。べつにあやしくないぞ」
警察官「うるさい! ゴネてないでさっさと来なさい!」
警察官「名前は……ミスター・ブウ? ウソも大概にしないか!」
ブウ「ウソなんかいってないぞ」
警察官「ブウなんて変な名前の人間、いるわけないだろう!」
ブウ「カチーン! ヘンななまえって言ったな! もうおこった!」
警察官「ハイハイ。で、本当の名前は?」
ブウ「えいっ」
グシャッ
警察官「…………」ピクピク
ブウ「あれ? こいつえらそうなくせに、パンチしたらしんじゃったぞ」
ブウ「さ~て、なにしよ♪なにしよ♪」
TV『続いてのニュースです……』
ブウ「おっ、テレビ! 日本だとなにがやってるんだ?」
政治家『年金ガー』
政治家『原発ガー』
政治家『労働環境ガー』
ブウ「……なんだ、これ。こんなのばっかりみて、こいつらたのしいのか?」
若者A「ハァ……年金って、ちゃんと収めても俺たちは損しかしないんだよなぁ」
若者B「ッスよねー。でも会社で働くと強制的に天引きされるし」
若者C「65歳まで払わされるとかマジパネェ」
ブウ「ネンキンってさっきテレビでやってたぞ。おまえら、なにかこまってるのか?」
若者A「ええ。年金っていうのは、65歳まで国に金を払い続ける制度です。後で返ってきますけど」
若者B「でも返ってくる金額は収めた額より圧倒的に少ないんス」
ブウ「じゃ、おカネがへるってことか? アイスクリームもたべられないのか?」
若者C「そりゃあもうアイスも我慢するって。俺らの忍耐マジパネェ」
ブウ「ふーん。じゃあオレにまかせろ」
ブウ「よっ」スタッ
若者A「あ、ブウさん。なんか今空飛んできませんでした?」
ブウ「そんなことより、テレビみてみろ」
TV『年金を収めた者は全員得をするように、厚生年金・国民年金が見直されました』
若者A「えー!? すげぇぇぇぇ!!」
若者B「ブウさんがやってくれたんスか!? でもどうやって?」
ブウ「コウセイナントカショーのエラいヤツをオヤツにしてビビらせたらすぐだったぞ」
若者C「何言ってんのかわかんねーけどブウさんマジパネェ!」
ブウ「ほら。おまえらも、くえ」パキッ パキッ
若者A「見たことない銘柄のチョコですね。ありがとうございます!」
若者B「モグモグ……こりゃうめーッス!」
若者C「謎のチョコ持ってるブウさんマジパネェ!」
若者A「ムシャムシャ……そういえば原発もやばいらしいですね」
ブウ「ゲンパツってなんだ?」
若者B「原子力発電所ッスよ。大量のエネルギーを生む代わりに有害物質を撒き散らすっていう」
若者C「大地震と津波でブッ壊れて汚染っぷりがマジパネェ!」
ブウ「そんなにジャマならこわせばいいだろ?」
若者A「壊そうにも放射能で汚染されてて近づけないんですよ」
若者B「それに壊せたとしても、原子力の代わりのエネルギー源が見つかってないッス」
若者C「俺らの未来、悪い意味でマジパネェ!」
ブウ「ふーん。なんかおもしろいな!」
ブウ「ここがゲンパツか~。たしかに、ちょっとあついかな?」
ブウ「ズカンにのってた『ゾウノアシ』がないぞ。ザンネン……」
ブウ「えっと~。ゲンシロの1ゴーキがあっちで、2ゴーキがこっちで……」
ブウ「…………」
ブウ「めんどくさい! もう、ぜんぶふきとばそう!」
ブウ「あっ。でもふきとばしたら、ホウシャノウっていうのがちらばっちゃうな」
ブウ「どうしよっかなぁ~」
ブウ「そうだ! あれにしよっかな?」
ブウ「……か~……め~……」
ブウ「は~……め~……」
ブウ「はぁぁぁ~~~~~!」
ドゴオオオォォォォォ!!
ブウ「ふう。ゲンパツもホウシャノウもキレーにしたぞ! これでだいじょうぶ!」
ブウ「じゃ、ここにあたらしいおウチでもつくろっと!」
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