リンドウ「学園都市にゴッドイーター・・・?」 (410)

どうもこんばんは、初めてのスレ建てしたものです。
ます初めに注意事項を。

・初めてのSSなのでいろいろとgdgdです
・ゴッドイーター×とあるシリーズの二次創作SSです。
・主はゴッドイーターはGEBを何周かクリア、とあるシリーズはアニメすべて+二次創作SSちょっと、そして両方共wikiみただけですので、キャラ崩壊が著しい・・・かもしれません。
・ハイパー不定期更新&一回の投下は少ないです。
・バトルなどいろいろと無理のある描写がありますがそのあたりは平にご容赦を。
・時々安価が入ります。ただし多くはありません。
・書き方や書き込む元がとにかく安定しません。

続いて設定。
・GEとしてはGEBの全クリ直後ぐらいです。
・とあるシリーズに関しては時系列もろもろ完全なパラレルです。暗部がないのに死んでいるはずの人物が生きていたりします。

人物に関しては、GE側は
シックザール支部長死亡、ペイラー榊氏が支部長代理、リンドウさんは統御されたアラガミ化でサクヤさんと婚約済み、アリサは里帰り前。
といったところです。

とあるシリーズはネタバレ防止も込みでここでは書きません。どちらにせよ徐々に明かされていきますので。

以上のことが嫌な人はブラウザバックしてください。次から早速はじめます


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1357212272

よく分からず一部だけ復唱したリンドウに対し、支部長代理のペイラー榊は頷いた。

榊「うん、なんでもアラガミの動きの活発化が懸念されるから、念のため学園都市にも神機使いをおいていきたい、とのことらしい」

リンドウ「しっかしまあ、妙な辞令ですねえ。まさか、誰を学園都市へ出向させるかはそちらで決定せよ、なんて」

ツバキ「まあ、たしかにな。依頼などならともかく、誰を出向させるかを決めてなく、1名という人数しか指定されていないのだからな」

リンドウ「で、一体どこから出すんです?」

ツバキ「お前が呼ばれていることから察しは・・・つかんか。今お前は教官だからな」

榊「こちらとしては第一部隊から出してもらいたいと思っているよ。誰を出すかは任せるけどね」

リンドウ(となると候補はアリサ、ソーマ、コウタってところか)
リンドウ「分かりました。考えておきます。」

榊「そうかい、すまないね。あと、決めたらこちらに連れてきてもらえる?」

リンドウ「分かりました。」

そう言うと回れ右をしてリンドウは出口へ向かい、失礼します、と言って部屋を去った。
その後、少ししてから榊は隣にいるツバキに声をかけた。

榊「すまないね、突然妙なことを言って」

ツバキ「いえ。おおかた、博士なりの考えがあったのでしょう?」

この榊の言葉は無論意味があり、人員を第一部隊から、というのは榊の独断である。

榊「うん、第一部隊は現時点でいわば遊撃隊みたいな働きをしているフシがあるし、防衛任務や一般人を避難させながらの任務を主に持つ防衛班から出すのは少し危険かな、と思ったんだよ」

ツバキ「なるほど・・・」

榊「とはいえど、今のは先に言っておくべきだったね、流石に。君も驚いただろう?」

ツバキ「確かに少々驚きはしましたが、先ほど申し上げたように博士には博士なりの考え方があるのだろうと判断したまでです」

榊「そうかい。ありがとうね」

その少し後、リンドウとサクヤの部屋では。

サクヤ「なんだかいつにもまして疲れてるみたいね」

リンドウが妻の前にしか見せないような表情でベッドに体を預けていた。

リンドウ「ああ・・・呼ばれた内容が内容だけにな・・・」

サクヤ「あら、どんな案件だったの?」

リンドウ「それがな・・・」

リンドウが説明し終わると、サクヤはしばらく言葉を失っていた。それが何から来るものなのか察する余裕すら今の彼にはなかった。

サクヤ「それはそれは・・・。なんというか・・・、疲れる内容ね」

リンドウ「現に俺かなり疲れてるしな。このまま寝たいくらいに」

サクヤ「ダメよ、しっかり風呂とか入らないと」

サクヤの言うことはまったくもって最もなのだが、

リンドウ「・・・それすらも億劫っつーか、そんくらい疲れた」

サクヤ「ほら、とりあえずお風呂行く」

リンドウ「へいへい。行くから行くから」

サクヤに引っ立てられつつ、風呂の支度をし、風呂に入る。


風呂に浸かりながら、リンドウはまた考え出した。

リンドウ(アリサは転入直後は高飛車な感じだったが、いまではすっかり丸くなってるし、コウタに関しては社交性に関してみれば問題はないだろうな・・・)

リンドウ(社交性という点において考えれば一番ないのはソーマだな、間違いなく。無口だし、とっつきにくいし。)

リンドウ(さて、どうしたものか・・・)

結局、その日は結論が出なかった

さて、これで初回の投下は終了です。少なくてすいません。
やっていく中で少しづつ投下量を増やせていけたらな、と思います。

さて、ここで皆さんに協力をお願いしたいのですが、この三人の中で学園都市へいくのは誰がいいですか?
>>10までの多数決で決めたいと思います。一人一票でお願いします。

では。

アリサ

主人公が無いのは部隊長を出す訳にはいかないのと、名前を考えるのが面倒だからか。
アリサで。

こんばんわ、>>1です。
アリサ人気ですねw

>>6
その通りです。
先にそのような描写をすべきでしたね、すいません。

それにしても、>>10までは短すぎましたね。
>>30までに訂正お願いします。

あと、誰か>>1に酉のつけ方を教えてください。説明とか読んでもイマイチわからないので・・・。
一応書き溜めは全員のルートを考えてあるので問題はありませんので、流れ等は気にしなくて結構です。

それもあり、次の更新はだいぶ時間がかかりそうです。
では、おやすみなさい。

ソーマ一択で。
半角の#の後に好きな文字列でよかったはず。
面倒くさいので自分は単語登録してます。

最近GEB始めたから何という俺得スレだ

アリサがいいけど上条に靡いて欲しく無いな

アリサ

もしもしから失礼します、>>1です。
流石に>>25までは長過ぎたので>>15までにします。
何度もすいません。

アリサルートだと主に禁書ではなく超電磁砲のキャラと絡むので、上条さんのフラグメイクはないと思われます。

酉のつけ方ってこれであってますか?

なんかこれ以上伸びそうにないのでここらで打ち切ります。
ご協力ありがとうございました。

数えるまでもなくアリサでしたので、アリサルートで今後進めていきます。
>>11でいったように、アリサは主に佐天さんとか花畑さんとか変態ツインテとかと絡ませる予定ですので、上条さんのフラグメイクは多分ありません。

というわけで、次から投下いきます


そして、あれから数日後。

サクヤ「そういえば、あの件はあれからどうなったの?」

サクヤが問いかける。問いかけられた相手であるリンドウにはわかる。あの件はあの件だ。

リンドウ「ああ。今度はアリサを行かせるつもりだ」

サクヤ「アリサを?なんか意外ね」

リンドウ「配置動機を考えると、配置動機を考えると、防衛任務や市民――主に学生だな――を避難させながら、っていうのも十分あり得るだろ?女性のほうがそこんところ、柔軟に対応できるだろうな、と思ってな」

サクヤ「確かにね。コウタくんはフレンドリーがゆえの好き嫌いはできるし、ソーマに至っては避難誘導は逆に誘導する市民を怯えさせちゃいそうね」

リンドウ「まあ、そんなところだ」

さすがは妻だけあり、理由には納得しやすい。今回は反対でも無いようだ。
だが、懸念事項はある。サクヤもそのあたり分かっているのだろうか、でも、とサクヤが切り出した。

サクヤ「数の少ない新型をそっちにやっちゃってよかったの?新型の新人はほかにもふたりいるし、そっちの方は?」

やはりその懸念事項をついてきた。

リンドウ「新人の新型二人の育成はリーダーに任せればいいだろ。それに、榊のおっさんは俺に人材選びを任せて、しかも第一部隊から出せ、って言ったんだ。そのあたり考慮してねえとも思えねえ」

飄々としているが、今亡きヨハネス・フォン・シックザール前支部長とアーク計画絡みで腹の探り合いをしていたほどいつも様々な可能性を考慮する人物像を思い出したのか、笑いながらサクヤが同意する。

リンドウ「つーわけだから、明日また榊のおっさんにあって、アリサにそれを伝えてくるわ」

サクヤ「そう、頑張って」

そして翌日。
リンドウは支部長室にいた。アポをとっていたため、実の姉であるツバキもいる。

榊「その様子だと、誰を選んだか決まったみたいだね」

リンドウ「はい。今回はアリサを出向させるのが最善と思われます」

ツバキ「アリサをか?少ない新型を出向させるというのか?」

リンドウ「むしろ、新型だからこそ、です。新型であり女性で、しかもなおかつ経験もあるアリサならば、学生を誘導しながら、ということもうまくやるでしょう」

榊「まあたしかに。それに、人材を任せたのは僕だし、それに意義を唱えるつもりはないよ。アリサくんにはこのことは・・・?」

リンドウ「伝えていません」

榊「そうかい。なら、抜き打ちで呼び出そうか」

そう言いつつ悪人面の笑みを浮かべる榊に対し、

二人「博士・・・」

呆れる雨宮姉弟。だが。

リンドウ「でも、それが自然かもしれませんね」

ツバキ「確かにな。辞令は出来るだけ早く伝えたいしな」

榊「ツバキ君、今アリサ君は空いているかい?」

ツバキ「アリサは・・・いまはフリーのはずです」

かくして、アリサ・イリーニチナ・アミエーラは支部長室に呼び出された。

アリサ「はい?」

やはり、最初に聞かされただけでは意味がわからなかったようで、即座にキョトンとした表情で聞き直してきた。

リンドウ「いやつまり、早い話が学園都市にゴッドイーターを派遣することになって、それにアリサが選ばれた、ってことだ」

アリサ「いや、それはわかるのですが・・・。なぜ私なのでしょうか?」

榊「リンドウくんの推薦によるものだよ。なに、過去のことは気にしている様子はないから安心していい」

アリサ「そうですか・・・。分かりました」

榊「うん、物分りが早くて助かるよ」

三人(どうせ拒否権はないんだからそうなりますって・・・)

榊「あと、学園都市へ行った時に在籍する学校は柵川中学ってところだから、よかったら少しリサーチしておくといい。学年は2年生ね」

アリサ「なんか不思議な感じですね、神機使いが学生なんて」

リンドウ「まあ、こんな例は初めてだからな」

ツバキ「それだけ期待も大きいということだ。頑張れよ、アリサ」

アリサ「分かりました」

こうして、無事アリサの学園都市行きが決定した。

さて、今回はこのくらいで。

いざ自分でSS書き始めるとよくわかりますけど、書き溜め作ってでも一度に大量投下って難しいですね
ほぼ思いつきでやったからかもしれませんが(おい)

こうやって考えてみると 御坂「好きです、付き合ってください」上条「何やってんだ、御坂」シリーズの作者はどんだけ速筆だったんだwwww
あれで速さ足りなかったら俺なんか鈍亀ですよw

こっから書き溜めある程度早くなるかもしれません。
ではでは

年明けてからGEBを買った俺得なクロスだな
GEの世界観だと学園都市がシェルターみたいな役割になるのか

乙!
今から何を喰うのか楽しみだな

どうも、>>1です。

前と間が空きました、すいません。

課題という名の冬休みの負の遺産に追われていましたw

さて、次から投下行きます

アリサの学園都市への出向が決定してから数日後、
自室にて荷物整理をしていると、ドアをノックされた。

アリサ「はい」

サクヤ「私だけど、今いい?」

アリサ「いいですよー」

そう返すと、サクヤが部屋に入ってきた。見渡して一言、

サクヤ「うわ~、もう結構整理されてるね~」

といった。
このようなセリフが出るということはアリサの学園都市行きをもう知っているのだろう。榊がリンドウの推薦だ、と言っていたから、まあ納得のいく話である。

サクヤ「聞いたわよ、学園都市に行くんだって?」

アリサ「はい。今度は勝手がわからなさそうで心配ですが・・・」

サクヤ「初めての例だしね、こんなのは。でもあなただったらきっと大丈夫よ。なんだかんだでアナグラにもすぐ慣れたみたいだったし?」

アリサ「こちらに来た直後の頃は今でも黒歴史ですよ・・・」

サクヤ「あら、そうなの?でも、今回は前みたいに外国に飛ばされるんじゃなくて国内なんだから気楽だ、と思ったほうがいいわよ?」

アリサ「ありがとうございます。なんかそう言われると緊張がほぐれてきました」

サクヤ「でも、たまにはこっちに戻ってきてもいいわよ?私たちは仲間なんだし」

アリサ「余裕があればそうします」

もっともないと思いますが、と付け加えられた声音が意図せずか寂しそうになった。
やはり、シオやアーク計画、その後のリンドウ救出を経て、アナグラはアリサにとっても重要な場所になっていて、心から仲間と呼べる人間を多く作ったのだろう。

サクヤはリンドウから詳しい話を聞いていなかったのか、その後学園都市に移ったあとの待遇についていくつか聞かれたが、それに答えるたびにアリサの胸にはアナグラを発たなくてはいけないという寂しさが募っていった。

そして、アナグラを発つ2日前。
突然、端末が電話を告げた。
今の忙しい時にかけてくるなんて誰だろうか、と思いつつでてみると、

コウタ『あ、アリサ?今大丈夫?』
相手は同じ第一部隊のコウタだった。今まで気づかなかったが、コウタは真っ先にこういったことを騒ぎたてそうなのに今まで全くそういったことはなかった。

アリサ「何ですか?忙しいので簡潔に済ませてくださいよ」

コウタ『明日の1800って大丈夫?』

1800を18:00に頭の中で変換して、今の時間と荷物を見た。このペースなら明日の18:00までには荷造りは終わっているだろう。

アリサ「多分そのくらいなら荷造りも終わってるでしょうし、大丈夫だと思いますよ?」

コウタ『OK。なら、明日1800、大集会室に来てくれる?』

アリサ「いいですけど、・・・何か企んでたりしませんよね?」

コウタ『なにそれひど!・・・まあ、とにかくそういうことでよろしくー!』

コウタの相変わらずの騒がしさも、今となっては寂しさを増させるだけだった。

次の日の18:00、言われた通り大集会室に行くと、

入った瞬間に突然複数の破裂音がした。

あまりに突然のことに驚いていると、

「アリサ(さん)学園都市への出向、おめでとう(ございます)!!!」

大勢の声がした。

見ると、第一部隊のリーダーこそいないが、防衛班やゲン、ツバキなど、様々な人物が揃っていた。
どうやら最初の破裂音はクラッカーだったらしい。

アリサ「・・・あ、ありがとう・・・ございます・・・」

ツバキ「アリサ、今日はお前が主役なんだからそこまで畏まらなくてもいいぞ。支部長代理公認のお祝いパーティだからな」

榊「そうそう、つまり無礼講とまではいかなくても、畏まる必要はない、ってことだよ」

コウタ「時間があんまり無かったからこれだけだけど・・・。こういうのもいいかなー、なんて」

どうやら今まで全く騒がなかったのはこのためらしい。
テーブルにはクッキーやケーキがあったり、いつもは殺風景な部屋はテープとかで飾り付けられていたりと、時間がないとか言っていながら、しっかりパーティになっていた。

ソーマ「・・・お前がいなくなってもクソッタレな現状に変わりはねえし、こっちも問題ねえからさっさと学園都市に行きやがれ」

コウタ「ソーマはこういってるけど、俺は結構さみしがってるからな?」

ソーマ「到底そうには見えねえけどな」

コウタ「何それ!?本当にさみしがってんだけど俺!?」

ソーマ「にしては騒がしいよな。いや、年がら年中騒がしいか、お前は」

コウタ「ひど!・・・まあとにかく、頑張れよ。ありさなら大丈夫だろうからさ」

サクヤ「私からは・・・リンドウのこととか、いろいろと今までありがとうね。あなたがいなければアーク計画の阻止も、リンドウ救出もうまくいっていなかっただろうし。頑張ってね」

コウタ「リーダーは今不運にも任務中だから、手紙を預かってるよ。ほら」

そう言って差し出されたのはやや小さめの便箋だった。

アリサ「なんというか、みんなありがとう。リーダーにもお礼を言っておいてください」

コウタ「いいってことだよ。仲間だろ、俺たち」

アリサ「・・・そうですね」

カノン「アリサさん、これ私の新作のバレットクッキーです。よかったら食べてくれますか?」

そう言ってカノンが差し出してきたのは小さい包だった。相変わらず物騒なネーミングだが、カノンのことだから味には保証があるだろう。

そのあと、ややハメを外した騒ぎになったが、そのおかげで自分の中に巣食っていたしんみりした気持ちは吹き飛んだ。

そして、アリサは新天地――――学園都市へと出発した。

さて、今回はこのくらいで。

やっぱり投下量少ない・・・。
やはり大量投下というのは>>1には難しいです。
なのでそのあたりは平にご容赦を

というかようやくアナグラから学園都市へ舞台を移すことができそうです。
次から本格的に禁書のキャラが絡んできます。

>>17
多分次かその次くらいでわかると思います。
でも、シェルターって認識ではありません、とだけ言っておきます。

どうもこんばんわ、>>1です。

なんか久々にwiki覗いたらなんかていとくん復活しててびっくりしたんですけどw
てか人体の細胞再生能力って・・・よし利用してやる

というわけで次から投下行きます

学園都市の空港へと降り立ったアリサを迎えたのは黒いスーツを着た男たちであった。
男は45度の礼をしたあと、口をひらいた。

「学園都市へようこそ。アリサ・イリーニチナ・アミエーラさんですね?」

アリサ「そうですが・・・」

「わたくし共は統括理事長の使いのものです。少し我々と来ていただけますか?」

アリサ「はい、わかりました」

そういって、入口へ男とともに向かい、駐車してある車に乗る。
車内でアリサは気になっていたことを切り出した。

アリサ「そういえば、今回の出稿理由はフェンリルへの人材要請、とのことでしたよね?」

「ええ」

アリサ「なぜ、今になってこのようなことを?学園都市でもオラクル細胞、ひいてはアラガミに関しての研究も行っているのでしょう?」

「それはそうなのですが・・・。」

アリサ「差し支えなければお教え願えますか?」

「すいません、我々ではそのあたりはわからない、という回答しか・・・。理事長に直接お聞きくださいますか?」

アリサ「そうですか・・・。分かりました」

そう答えながらアリサは冷静に分析しだした。下っ端が情報を開示しないのはこういった組織ではよくあることだ。
問題は全く情報を流していないのか、それとも流しているが何らかの方法でそれを制御しているか、である。今の会話から察するとおそらく後者だろう。
とすれば、学園都市の統括理事長はとてつもない人物である、ということになる。

そこまで分析してから、また問いかけた。

アリサ「そういえば、フェンリル極東支部では学園都市はどこか得体の知れない都市という意見が主流なのですが、そちらからみたフェンリルはどのような認識なのですか?」

「そちらではそのような認識なのですか・・・。まあ、確かにこちらにもいろいろ事情はありますが。」

あまりにも表現が率直しすぎたのか、相手が苦笑する。だが、答えるのを断るというわけではないようだ。

「こちらかたはただアラガミと戦闘を行う人――一部では命知らずという人もいますが―――がいる組織と思っている人がほとんどのようです。こちらからはフェンリルに対しては好感も嫌悪もない、といったところです。・・・おや、もうそろそろのようですね。」

どうやらそろそろ到着のようだ。
いや、これは到着と言えるのだろうか。近くにあったのは奇妙などとではなく異常な雰囲気を醸す建物があった。
なにせ、その建物には一切窓がなかった。表面は得体の知れない物質でできているようである。

アリサ「・・・これは・・・?」

流石に車の中で隣にいた男に問いかけた。

「ああ、あなたは学園都市に来たのは初めてでしたね。これが学園都市の統括理事長がおわします建物です。一般的には『窓もドアもないビル』と呼ばれています」

アリサ「窓もドアもない・・・?ならばどうやってなかに?」

「案内人と呼ばれる空間移動能力者・・・俗に言うテレポーターの手を借りることになります」

「そう。私の、ね」

そう言いつつひとりの少女が虚空から現れた。なるほどたしかにこれはテレポートとしか形容しようがない。

アリサ「あなたが、この中に連れて行ってくださるのですか?」

「ええ。あなたがフェンリルから来たっていうゴッドイーターって人?」

アリサ「はい。アリサ・イリーニチナ・アミエーラといいます」

「標目淡希よ。短いあいだだけどよろしく。じゃあ早速飛ばすけど、いい?」

アリサ「はい。お願いします」(懐中電灯・・・?)

標目「じゃあ、スリーカウントで行くわよ。ちょっと気持ち悪いかもしれないけど我慢してね」

そして、カウントがつき、気がついたらどこか不思議な空間にいた。
そこには、ビーカーの中で逆さまになった人間がいた。
その人間は性別はおろか、年齢、身分なども見た目からは全く判断できないヒトだった。

標目「アレイスター、連れてきたわよ」

「ご苦労だった、標目淡希。今回はここにいてくれ」

標目「はいはい」

「さて、紹介させてもらおうか。私がこの街の統括理事長のアレイスター・クロウリーだ。歓迎するよ、アリサ・イリーニチナ・アミエーラくん」

アリサ「あなたが・・・学園都市のトップ・・・ですか」

アレイスター「ああ。さて、車の中で私の部下にした質問内容、改めて聞かせてもらおうか?」

アリサ「・・・なぜ、それを?」

アレイスター「私はこの学園都市を監視できるようなものを持っていてね。それで聞かせてもらった。仕組みについては割愛させてもらうがね」

アリサ「そうですか・・・。ではお聞きします。なぜオラクル細胞も研究しているであろう学園都市が神機使いを欲したのですか?」

アレイスター「まず、この学園都市が日本政府も含めた様々な組織と内情をそこまで明かすことのない組織である、ということにもその疑問が発生するのか、というところを聞きたいのだが?」

アリサ「・・・それもあります」

アレイスター「ならば、そこから説明しよう。それにはこちらとしても能力にはわからないことが多くてね。様々な実験をしているのだよ。人間を使わざるを得ない以上、それは人体実験となる。故にここは秘匿主義になっているのだよ。それが礎となり、今の学園都市があるのは事実だがね」

アレイスター「これはそこの標目淡希などのかつて暗部と呼ばれた人間や一部の研究者しか知らないから、君にも箝口令をしかせてもらう、ということは先に言っておくよ」

アレイスター「さて、話を戻そうか。その成果を用いて今までオラクル細胞を防いでいたのだがね。それもそろそろ限界に達してくる頃なのだよ。そこで、君らをここにおいておこう、と思ったのだよ。実験資料がなくなってしまうのは出来るだけ避けたいからね」

アリサ「ここまでのことを要約すると、学園都市の技術力をもってしても近いうちにオラクル細胞は学園都市に入り込むであろうことが予想されていて、学生が貴重な情報源である以上、学生を避けることは避けたい。そこでゴッドイーターの必要性が発生したため、フェンリルに打診した。こういうことですか?」

アレイスター「その通りだ。そして、オラクル細胞についてだが、こちらに関してはあまりここでの研究は進んでいない。外壁から採取したオラクル細胞から出される物質―――君たちで言うところの偏食因子だが――――を研究してそこから類似した物質を外壁に含ませるのが関の山だが、それですらもうすでに危ういところまで来ている。そこから先は先に述べた通りだ」

アリサ「なるほど・・・。では、なぜここに私を呼んだのですか?」

標目「・・・おそらく、私関連ね。じゃなければここに残す意味がない」

アレイスター「二人共察しがよくてなによりだ。これから二人はペアのような役割になる」

二人「「・・・はい?」」

さすがに想像もしていなかった答えが返ってきて、二人は素っ頓狂な声を上げた。

アレイスター「アリサ・イリーニチナ・アミエーラの役割上、機動力は必要不可欠な要素だ。それゆえに、もしもの事態が起こった場合、標目淡希と神機を回収し、といった流れだ」

アリサ「いや、重要性はわかるのですが・・・」

標目「あまりにも突然すぎて・・・」

アレイスター「重要性がわかっているのなら話は早い。これからはできるだけ一緒に過ごしてもらう。無論、拒否権はない」

二人「「わかりました」」

アレイスター「要件は以上だ」

標目「なら、飛ばすわよ。またスリーカウントで行くわね。3・・・」

そのすこし後、彼女たちは元いた場所にいた。

来た時にいた男たちは慣れているのか、驚いた様子もなく標目に話しかけてきた。

「終わったのか?」

標目「ええ。少し頼まれ事もしたから、少しの間は中に入りたいのなら事前連絡が必要だけどね」

「そうか。ではこれを」

標目「なにこれ?地図?」

「ここから先は学校に行って手続きをしたり、寮に行ったりするだけなのだが・・・」

標目「なにか問題でも?」

「アリサさんと同じ部屋に標目が越すように、との指示だ。今では納得がいくがな」

標目「徹底してるわね、アレイスター。まあいいわ、それだけね」

「その地図の番号がふられている順番に回れ、とのことだ」

標目「そう。なら早速行くとしましょうか。この距離なら大体2、3回で終わるけど、飛ばしたほうがいい?」

アリサ「できれば歩いていきたいです。ちょっと・・・」

標目「まあたしかになれないときついわよね、テレポートは。なら歩いていきましょうか」

そして二人はゆっくりと歩き出した。

さーて、今回の投下はこれにて終了です

少しづつ投下量増えてますね、でもそれに比例して投下頻度は落ちているというw
いやはや、こういうのって難しい。

あわきんもともとこんな立ち位置にするつもりなかったのに ど う し て こ う な っ た
あと、魔術ではアラガミに対抗できそうにないんで魔術側はここでは空気です。
好きな方すいません。

最後から2行目はテレポートって一回11次元に行くんだからなんか酔ってもおかしくなくね?と思って適当に書きました。
間違ってたらすいません。

ていとくんなどなどもっと盛り上げていくつもりですので、よろしくお願いします。
次は今月中にこれればいいな、と思っております。
では



やっぱり学園都市の人口も少ないのかな

外国とか政府とか言ってるってことは、極東地区とかじゃなく日本とかの国家がまだ存在するのか。

荒廃具合が想像つかねぇや。

標白→結標ですよ

どうも、>>1です。

今月中って結構余裕ありましたね。
投下行く前にレッツレス返し

>>35
そのあたりは原作準拠でお願いします。とはいえど生かせないと思いますが。

>>36
いくら荒廃しても政府は存在するというのが>>1の持論です
・・・が、ちょっとGEBやり直してたらブレンダンさんがもうここは日本と呼ばれてないみたいなことを言ってることからもう存在しないんでしょうね。
あくまで>>30は他の組織と、という意味だったのでそこは深くつっこまないでください
もう生かしませんし。

>>37
うわあああああああああああ素で間違えてたああああああああああああああ
脳内修正お願いします・・・。

さて、投下行きます・・・といきたいのですが、>>35さんの指摘の訂正ついでに誤字訂正してきますのでしばしお待ちを。
とはいっても10分以内には行けるかと思います。

さて、では今度こそ投下行きます。

一箇所「結標」が「標識」になってたぜw
書いた本人も爆笑だぜww

結標「なんか長い付き合いになりそうね」

並んで歩いていると結標が話しかけてきた。

アリサ「ええ、そうですね。まさかこんなことになるとは思っていませんでしたが・・・」

結標「こっちもよ。たまーに妙なこと言い出すのよねアレイスターは。よろしくね、アリサさん」

アリサ「呼び捨てでいいですよ、結標さん。見たところ年上そうですし」

結標「・・・あなたっていくつなの・・・?」

アリサ「14ですけど・・・」

結標「なんというか・・・私は17なんだけど、随分と大人びてるから大体同い年ぐらいだと思ってた。」

アリサ「アナグラ―――フェンリル極東支部のことですが―――の周りがみんな年上ばかりだからかもしれませんね」

結標「それはあるかもね。こっちは私にとっては同年代以下の人間が多いし」

アリサ「ところで、このあとはどのように回ればいいのですか?」

結標「えーと、学校と、服屋と、学生寮と・・・」

そこで一旦言葉が途切れ、苦い表情になる。

アリサ「どうかしたんですか?」

結標「ジャッジメント・・・って言ってもわからないわよね。ボランティアの学生による治安維持組織なのだけど、そこの支部に行くようにってあるわ」

アリサ「そんな組織があるんですね」

結標「まあね。私は過去にちょっとそこの支部の一人と因縁があってね。気が重いけど、アレイスターの指示だから、仕方がないわね」

アリサ「ああ・・・ちょっとそれはきついですね・・・。でも私もいますし、どうにかなると思いますよ」

結標「そうだといいけどね。まあ、とりあえず先にほかの用事を済ませちゃいましょう。私服もできれば見ていきたいしね」

アリサ「私服も、ですか?」

結標「あのねえ、そんなかっこじゃあここでは目立ちすぎるわよ。せめてもう少し露出減らさないと」

アリサ(あなたは人のこと言えないと思いますが・・・)

アリサ「たしかにそうですね。そろそろ新しいのも着てみたいですし」

結標「ならあとでいきましょう。まあ、もろもろの用事を先に済ませる必要があるけど・・・。まあ、すぐ終わらせれば問題なしだし」

アリサ「そうですね。あとどれくらいですか?」

結標「まだしばらくあるわよ。だから、フェンリルのこととか、差し支えないレベルで教えてくれる?」

そのあと、二人はお互いのことを話し合った。

アリサは過去のトラウマ、アナグラでのことを、結標は能力開発とそこでのトラウマや暗部のことを話していった。

リンクバーストしたら能力が跳ね上がって大変な事になりそう





そうして用事を済ませていくと、残すはジャッジメント177支部のみとなっていた。

結標「次は・・・いよいよね」

アリサ「大丈夫です。いざとなったら私が両方共気絶させますから」

結標「やめてよそれ・・・。でも、そうならないと思うわよ、相手もテレポーターだから」

アリサ「なんか便利そうですね、テレポートって」

結標「テレポーターって50人ぐらいしかいないけどね。相手にアポはとってあるはずだし、さっさと済ませますか」

結標の顔つきが変わり、どこか吹っ切れたような顔になった。

結標「さて、このあとの道のりは・・・あれ?」

アリサ「どうかしたんですか?」

結標「今気づいたんだけどね、これにメモが挟まっていたのよ」

アリサ「メモ、ですか?」

結標「うん。なになに・・・『学園都市に配属になったゴッドイーターといえばわかるだろう アレイスター』・・・だって」

アリサ「なんというか、徹底していますね。しかも相手からこっちが監視できるときてますし」

結標「まったくよね。納得と言ってしまえば納得なのだけど」

アリサ「ですね。これだけ大きな都市のトップなんですからね・・・ここですか?」

結標「ジャッジメント177支部・・・ここね」

アリサ「行きますよ」

アリサがセキュリティ装置がある近くにあるインターホンを押す。

『はい?』

アリサ「この度学園都市に配属になったゴッドイーターです。中に入れていただけますか?」

『はい。少々お待ちください』

それから程なくして、メガネをかけた女生徒が迎えに来た。

「あなたがゴッドイーターの方?」

アリサ「はい、そうです」

「そっか。とりあえず、立ち話もなんだし、中に入って」

アリサ「おじゃまします」

「そちらの方は・・・?」

結標「私は彼女の付き添い。できるだけ一緒にいるように、って指示を受けてるから、できれば私も入れてくれる?」

「わかったわ。二人共中にどうぞ」

そして、中に入ると他には2人いた。
そのうち一人は標目の姿を見た瞬間に表情を変えた。

「あ、先ぱ・・・な ん で あ な た が こ こ に い ま す の ?結 標 淡 希 さ ん?」

結標「まちなさいな、白井黒子さん?ここでことを起こしたら面倒よ?」

どうやらこのツインテールの白井という少女が結標と因縁のある人間らしい。

白井「もちろんこんなところでことを構える気は毛頭ありませんわ。ですが、一時期とは言えあんなことをしていたあなた・・・」

「落ち着きなさい、白井さん。初春さん」

「はーい、あと少しですから少し待ってくださーい」

アリサ「えと・・・。とりあえず、自己紹介していいですか?」

「あ、ごめんなさいね。そこに座っていただけますか?」

アリサ「はい。」

「紹介が遅れたわね。私は固法美偉。能力は透視能力(クレアボイアンス)さっきあなたのお連れさんと険悪になったあのツインテールの子は白井黒子さん」

そこまで紹介したところでパソコンとにらめっこしていた頭に花飾りをつけた女の子が近くに来た。

「先輩、この人がそうですか?」

固法「そうよ。で、この子が・・・」

「柵川中学一年、初春飾利です。よろしくお願いします」

白井「すいません、客人の前で取り乱してしまいましたの」

固法「ちょうど良かった白井さん。自己紹介しなさい」

白井「分かりましたの。はじめまして、わたくし常盤台中学の白井黒子と申しますの」

アリサ「私はフェンリル極東支部から来たアリサ・イリーニチナ・アミエーラです。よろしくお願いします」

結標「私も一応自己紹介しておくわね。私は結標淡希。よろしく」

固法「標目さんは学生さんですか?」

結標「私はね。彼女は違うけどね」

固法「バンクで調べてもいいでしょうか?」

結標「いいえ、いいわ。本人の口からの方がいいでしょう?」

固法「そう。じゃあお願いします」

結標「敬語じゃなくていいわ、見た感じ同い年くらいだし。私の能力は空間移動系の座標移動(ムーブポイント)。物に直接触れることなく飛ばせたりするし、単純な最大転移距離と最大転移重量は白井さんより上だわ。だけど、トラウマがあってね」

初春「トラウマ・・・ですか?」

結標「そう。もう克服したんだけど、しばらく自分を転移させる時にはかなりの精神的負担がかかってたの。それこそ嘔吐するくらいの。その名残というか、未だに連続で自分を転移させるのはちょっと疲れるわ」

固法「なるほど、空間移動系の最高峰の能力者ってことね。で、白井さんと過去に何があったの?」

結標「事情が込み入ってるから話すと長くなるわよ?」

固法「構わないわ。それに」チラッ

初春・白井「」ビクッ

固法「この二人は何か知っているようだし?」

そして、標目は話した。

残骸(レムナント)のこと。
超電磁砲―――御坂美琴との対立、そして白井黒子との戦いのこと。
その後、一方通行(アクセラレータ)によって撃破され、暗部堕ちしたということ。
暗部でのこと。

ここまでのことを、アリサに話したように話した。
そして、それらをすべて固法や初春は静かに聞いていた。

さて、今回の投下はこれにて終了です。

今更ですが>>39>>35ではなく>>37でしたね。
せっかく指摘していただいたのに申し訳ないです。

ちなみに、>>40の件は>>45の黒子の台詞です。
ああいう強調したいところで誤字が、しかも「標 識 淡 希」とかになってるのに気づいたときは爆笑しましたwww

>>43
基本的に能力者≠ゴッドイーターですのでそういったことはないかと。
というか能力で使用するのは脳で、リンクバーストも含めたバースト状態は身体能力が上がるだけなのでそういった現象は起こらないのでは?と>>1は思ってます。

割り込んできていただいてもできるだけレスは返すようにしますので、割り込みとかはしても結構です。

これからもできるだけ一週間に一回はここに来たいと思ってます。

とはいえど、新年度(まで続いていたら)からは絶対更新頻度は落ちますが。
何を隠そう、俺は今年高3、受験生になるんだよ。勉強だるいよー。

リアルタイム遭遇したい方はだいたいこのくらいの時間帯に来て頂ければ高確率で遭遇しますので。
ではでは。

一般人にリンクバーストしたらオラクル細胞に補食されちまうぜ

神機に誰も触れないな、触ったらもれなく餌にされる。

一方通行に反射してもらえば一人でリンクバースト出来るな

その時誰かに当たったらソイツ死ぬな。

アラガミバレットは上条さんでも死ぬだろ、アレ、異能の力じゃなくて細胞の本能だし。

どうもこんばんは、>>1です。

いやあ、そろそろ学年末考査に入るんですよ
そして、ここで今までの最高ぐらいの成績残さないと大学進学させないって脅されてるんですよ
よってこっから2週に一回くらいの更新ならいいほうってところです。
そこはご理解いただきたいです。

さて、投下行く前にレス返しを。

>>49
できるだけ一般人がアラガミとの先頭に絡むことはないと思います。
例外を今後一個以上は作る予定ですが、それはネタバレ防止で伏せさせていただきます。

>>51
なんですよね・・・。そこのところどうやって描写しようかな、と思っています。
でも確か神機って適合検査失敗したら神機に捕食されて人間は肉片になるんですよね。
じゃあ、なんでゲームの主人公は大丈夫だったんだろうか。主人公補正か。

>>53
クロスの組み合わせ上そげぶ含めた上条さんの活躍場所はほとんどない予定です。
上条さんとか魔術サイドが好きな人々すいません。だってアラガミに勝てそうにないもん。

さて、投下行きます。

固法「そんなことがあったのね」

初春「すいません、いままで黙ってて」

固法「この際それすらも些細なことだわ。白井さんがひとりで突っ走っちゃうのはいつものことだしね。それよりも・・・」

結標「・・・暗部、ね」

固法「まさかそんなことがここで行われていたとはね」

結標「暗部にいるといろんな情報が入ってくるわよ?例えばレベル5のほとんどが暗部堕ちしてた、とか」

初春「なら、もしかして御坂さんも・・・?」

結標「さっき言ったでしょ、ほとんどって。超電磁砲―――御坂美琴は暗部堕ちしてないわ。そもそも暗部にいたらあなたたち風紀委員と接点を持つことは結構リスキーなことになるし」

固法「たしかに、納得のいく話ね、それは」

初春「なんというか、一安心です。御坂さんまでそういうことをしてるとしたら、私もう誰も信じられませんよ」

白井「ですが、夏休みくらいにお姉さまがよく出かけていたことがありましたの。それも毎日のように」

結標「それは絶対能力進化計画で動いていたのでしょうね。内容が内容だから詳しくは言えないけど」

まさか御坂美琴の体細胞クローンを20000体殺す実験だなんて言えば二人は驚きを通り越し発狂してもまったくおかしくない。
ゆえに、結標はその件を伏せることにした。

その後のどこか息苦しい沈黙を破ったのはアリサだった。
この修羅場慣れしてる雰囲気があるあたり、流石である。

アリサ「まあ、そのことは一回置いておきましょう。今回私ここに来ればわかるって言われただけなんですけど・・・」

固法「ああ、それね。風紀委員は非常事態には一般人の誘導とかにも当たるの。で、あなたは初春さんと同じ学校に転校してくるのでしょう?なら、ここの支部の人間、特に初春さんとは交流しておいたほうがいいでしょう?」

結標「なるほどね・・・。それもそうね。たしかにそのような人の近くに一般人がいる。ならば、そっちを優先して守ったほうがいいものね」

アリサ「なるほど、それは合理的ですね。風紀委員と一般人の識別方法みたいなものはありますか?」

固法「この腕章ね」

そう言って固法は緑色の腕章を取り出した。

固法「これが私たち風紀委員の腕章。緑の色の地に盾のマークが目印ね。ちなみに、濃紺に三叉矛のマークの大人たちも見かけることとなるだろうけど、そっちは警備員(アンチスキル)って呼ばれる組織よ。これはボランティアの教師たちによる治安維持組織なのだけど、こっちは非常事態には一般人や学生の避難誘導もするけど、主に前線に出て交戦をするわね。だけど、情報によると・・・」

アリサ「はい。アラガミ相手に既存兵器では歯が立ちません。せいぜい囮になるのに使うのが関の山でしょうね」

固法「でしょうね・・・。だから、警備員もアラガミ襲撃があった際には一般人の避難誘導に当たることになってるわ。あなたたちゴッドイーターはその援護にあたって欲しいの。今回の交流はそのための交流でもあるわ」

アリサ「なるほど、そのためにこの支部と交流を持たせたのですね。そして、ほかの支部とはまた別の神機使い―――ゴッドイーターが交流を持っている、と」

固法「その通りだわ。飲み込みが早くて助かるわ。で、サポートに白井さんを、とも思っていたのだけど、その必要はないみたいね」

白井「そうですわね。悔しいですが、わたくしでは今の結標さんにはかないそうはありませんの。サポートにはより優秀な人物を送るべきというのは、わたくしでも理解できますわ」

固法「その代わり、と言ってはなんだけど、情報戦の強力なバックアップを提供したいと思うのだけど、いいかしら?」

アリサ「それはありがたいですが・・・。いったい誰を?」

固法「初春さんよ。この子、都市伝説になるレベルの凄腕のハッカーなのよ。情報処理の一点突破で風紀委員になったようなものだから、情報戦という点ではとんでもない腕前を発揮するわよ?」

アリサ「なんというか・・・意外ですね」

初春「意外ってなんですか意外って!」プンスコ

白井「たしかに、初見であなたが凄腕ハッカーと思う人はいないでしょうね」クスクス

初春「白井さんもなんですかその扱い!」プンプン

アリサ「なんというか、すいません」

固法「いいわよ。私たちは仲間でしょう?で、それにあたってひとつ言いたいのだけど、白井さんと結標さんは和解しておきなさい、ここで」

白井「ここで、ですの?」

固法「そう。今、ここで」

結標「そうね、たしかにそっちのほうがいいわね。・・・ごめんなさいね、白井さん。事情があったとはいえ、あなたや御坂さんに重傷を負わせてしまって」

白井「いえ、あなたにもあなたの事情があったというのは理解できましたの。それに、そんな前のこと、もう自分の中でケリはつけていますから、安心してくださいませ」

結標「そう・・・ありがとう」

固法「さて、これで一件落着ね。学園都市の案内とかはお願いできる?」

結標「問題ないわよ。私もこの街の学生だしね」

アリサ「なら、お願いしますね。あ、それと・・・」

固法「あなたの連絡先?」

アリサ「ええ。何かあったりしたらこれで連絡ができるでしょう?」

固法「わかったわ。じゃあ、また」

アリサ「ええ、また」

そして、アリサと結標は風紀委員の支部をあとにした。

結標「さて。用事も全部終わったし、私服見に行きましょうか」

アリサ「そうですね。どうせならあなたも買ったらどうですか?」

結標「私はこれでいいだろうから、基本的には買わない予定だけど?」

アリサ「いやいや、その格好かなり露出高いですから、相当目につきますよ?私服だってほとんどなかったじゃないですか」

結標「・・・そうかな・・・」

アリサ「そうですよ。どうでしょうか?」

結標「そうね。そうするわ」

アリサ「さて、では服屋さんまで案内してもらえますか?」

結標「わかったわ。なら行きましょうか」

アリサ「はい、お願いします」

そして二人は歩き出した。

ハヤクイコーッテミサカハミサカハアナタヲセカシテミタリ
ウッセエ!コッチハツエツイテンダ!

結標(なんか聞き覚えのある声がしたけど・・・会ったりしないわよね?)

片方はかすかな不安を抱いていたが。

そして、二人は大きなデパート―――セブンスミストに到着した。

結標「ここよ」

アリサ「この中が全部服屋なんですか?」

結標「違うわ。知り合いの話では、服屋があったり、喫茶店があったり・・・。いわゆるデパートみたいなものらしいわ」

アリサ「そうなんですか。なら、早速入りましょう」

結標「そうね。・・・というか、本当に私も買うの?」

アリサ「ほとんど常時その格好だったら目立ちすぎますって。ついでですから、買いましょうよ。私も付き合いますし」

結標「・・・わかったわよ」

アリサ「では、早速いきましょう!」

結標「・・・あなた、そんなにテンション高かったっけ?」

アリサ「服買うのなんて久しぶりなんで楽しみなんですよ。行きましょう」

結標「そうね」

そして、二人の少女は中に入っていった。

アリサは服を買うのは本当に久しぶりらしく、とても楽しそうにしていた。
戦闘職種であった以上、そういったことになかなか時間を割けなかったのだろう。

その様子を見た結標はちょっとした悪巧みを思いつく。

結標「ねえ、どうせなら私が選んであげようか?」

そう、つまりそれはアリサを着せ替え人形にする、ということだった。

そして、しばらくのち。二人は服を買い終えて喫茶店で休憩をしていた。

アリサ「うう・・・。ひどいです結標さん・・・」

結標「あら、いいじゃない。いろんな服が買えたんだし」

アリサ「確かにそれはよかったんですけど・・・結標さんが選ぶ服はどれもこれも露出が高いんですもん・・・」

結標「あら、そうかしら?」

アリサ「そうですよ。だって結標さんが選んだ服って胸元のざっくり開いたワンピースとか、緋色のドレスとか、とても派手な柄の超がつくほどのミニスカートとか、どれをとっても露出度が高いのばかりじゃないですか」

結標「そう?でも私は面白かったわよ?」

アリサ「まあ、私もいろんな服が着れたので楽しかったですけど・・・。でも露出高すぎですよ、結標さん」

結標「私はあのくらいでも平気なんだけど?」

アリサ「私もある程度は大丈夫ですけどあれは露出高すぎですよ・・・。さて、私の方は終わりましたし、次は結標さんですね」

結標「そうね。さっきの服屋にいく?それとも別のところ探す?」

アリサ「どうせなら別のところも行ってみたいです」

結標「そうね。なら、これ飲んだら行きましょうか」

アリサ「そうですね」

そして、二人が一息ついてから喫茶店を出て服屋に向かう時、何かが結標にぶつかった。

結標「あら?」

「わわわ、ごめんなさいケガはありませんか?ってミサカはミサカはお姉さんを心配してみたり」

結標「私なら大丈夫よ」(ミサカってまさかこの子・・・)

そしてその後ろから

「だから言わンこっちゃねェじゃねえか。ンなに急ぐ必要ねェし、何よりこっちが杖ついてるってことも少しは考えやがれ」

「ごめんなさい、ってミサカはミサカはしょんぼりしながらあなたとお姉さんに謝ってみる」

結標「いいわよ、全然。・・・で、この子が打ち止めって子なの、一方通行?」

一方「まあな。・・・久しぶりだな、結標」

結標「そうね。まさかまた会うことになるとは思ってもみなかったけど」

一方「それはこっちのセリフだ。俺もテメエにまた会うとは思ってもみなかったンだがな」

はい、ここで本日の投下は終了でございます。

ようやく一方さん出せましたよ。
書いてみたかったんですよ、この二人。
一方さんって厳しくするけど打ち止めには甘いって感じだとここの>>1は思ってます。

てか、一方さん口調が地味に難しいw
正直口調とか呼称とか一方さんは特にあやふやなので間違ってたら指摘してください。

次は2月の半ばか、来週か。多分次かその次から一気に投下速度が落ちますがそのあたりは本当にすいません。

では、また次の投下の際に。

>>54
確か作中のデータベースで説明されてたぞ、「最近は厳密なコンピューター選考で選ばれているため、適合できず神機に捕喰される事はほぼ無くなった」って

あと「適合するか死ぬかの試験だが、アルコールパッチテスト程度に宣伝されてる」ともあったはず。

リンドウの神機触った時の事言ってるなら、補正だろうな、実際死にかけてたし

フェンリルですら抗議デモ起きてるのに学園都市がこんなに平和なはずない
あんなご時世で学生だけ安全な場所に集めてたら世界規模で暴動起こるだろ

フェンリルですら抗議デモ起きてるのに学園都市がこんなに平和なはずない
あんなご時世で学生だけ安全な場所に集めてたら世界規模で暴動起こるだろ

他の支部の神機使・・・!

つまり僕の華麗な活躍ぶりが見られるわけだね‼

どうも、>>1です

投下の前にれっつレス返し。

>>65
それも覚えているんですが、ほとんどなくなったということはまだ多少は存在するし、今でも適合していない神機に接触したら肉片になる可能性がある、ってことですよね
ちょっと前に言った例外に関しては補正ってことで。

>>66
ちょっと前にそんなことを仄めかした覚えがあるのですが、ここでは学園都市外にとって学園都市=得体の知れない場所ってことになってます
そんなところに行くのならフェンリルにいたほうがいいってことです。
先に描写すべきでしたね、すいません

>>68
エリッk・・・マスクドオウガさんお帰りください

では、つぎから投下行きます。

一方「・・・そっちのは誰だ?」

結標「今度こっちに越してきたゴッドイーターの人」

一方「ゴッドイーターねェ・・・。そンなことも起こりだしたってことは、近々アラガミとやらがこの街に来るかもしれねェってことか」

結標「そうね。おそらくそういうことになるわね」

アリサ「結標さん、この人は・・・?」

結標「ああ、こっちは昔の同僚でこの街のレベル5の頂点の一方通行」

アリサ「はじめまして、私はアリサ・イリーニチナ・アミエーラです」

一方「一方通行だ。てかよォ結標、ゴッドイーターってことは昔の同僚っつっても分からねえンじゃねェのか?」

結標「いいわよ、だって昔のことはお互い知ってるし。ゆえにあなたがどんな人物なのかっていうのもある程度わかってるんじゃない?」

一方「そうかい。てェことは俺がどんなにくそったれなやつかもこいつにぶちまけたってことですか結標さンよォ?」

アリサ「私は少なくとも結標さんに聞いた話だけではあなたがそこまで悪人であるとは思い難いのですが・・・」

一方「おいおい、なンだなンだよなンですかァ?俺が10000人は人間殺してるっていうのを知ってて言ってるンですかアリサさァァァァァン?」

アリサ「それらはすべて腐った実験や自らの弱みを握られていたがゆえのことで、完全に自分の意志ではないのでしょう?とすれば、あなただけの責任だけではないでしょう?」

一方「それでも俺は少なくとも10000人以上の人間を殺してきたンだ。そんな人間が善人なわけ・・・」

ねェだろ、と続けようとしたところで、

打止「あなたはいい加減自分を許すってことをしたほうがいいかも、ってミサカはミサカはあなたに前から言いたかったことを言ってみる」

今まで静かにしていた打ち止めが口をはさんできた。

打止「あなたは確かに10000人以上の人を実験で殺したかもしれないけど、その一方で誰かが自分を止めて欲しいと思ってたのは事実だと今もミサカは思っているよ、ってミサカはミサカは言ってみる」

打止「それと、実験をやっていく中であなたが自分を止める存在を欲していたのはその中でのあなたの言葉から推測できるし、0930事件のあとあなたがどんなことを今までしてきたのかは完全には知らないけど、多分それにミサカたちの存在がかかっていることは事実だとおもうから、あなただけの責任ではないはずだよ、ってミサカはミサカは分析してみる」

一方「それでもだ。俺は過去にしてきたことをこれから一生償っていかなきゃいけねェンだよ」

打止「ごめん、なに?・・・わかった、伝えておくね」

一方「どうしたンだよクソガキ。話してる途中で勝手に自分の世界に旅立つンじゃねェよ」

打止「ごめんなさい、今ワーストからMNWでの連絡が来て、『どんな形であれ、あなたを殺そうとしたミサカがあなたに救われたことは事実なんだし、ミサカたちを守ることで贖罪としたら?まあ、そうしたらミサカはあなたが苦しむ姿がずっと見れてなかなかそれはおもしろそうだけど』、だって」

一方「・・・そォか」

結標「まあとりあえず、今はその子と買い物に行ってきたら?」

打止「はっ、そうだった。早速行こーってミサカはミサカはあなたの手を引きお店へゴー!」

一方「だァァァァァかァァァァァァらァァァァァァ!!!こっちが杖付いてるってことも考えろってのこのクソガキィィィィィィィィ!!」

二人が消えたあと、アリサがつぶやいた。

アリサ「・・・なんかいろいろと大変だったんですね、一方通行さんって」

結標「まあね。私は詳しくは知らないけど、かすかに知っただけでも自分なら耐え切れないって思ったわ」

結標(同時にあの子にも、ね)

アリサ「それはそれで、結標さんの服を買いに行きましょうよ」

結標「そうね。じゃあ、行きましょうか」

そして、二人の少女もまた服屋のなかに消えていった。

その後またしばらく時間が経ってから。

結標「なんかあなたの選ぶ服は結構落ち着いたものだったわね」

アリサ「だって人に選ぶ服ですもの。そこまで派手だったりするのは選べませんよ」

結標「ってことは、私はなかなか稀有な人?」

アリサ「でも、親密度が上がったような印象もあったし、そういう点では良かったんじゃないんですか?」

結標「そうね。って・・・」

そこで言葉が途切れる。
二人の目の前には山積みになった荷物があった。
しかも、荷物で入口が塞がれている形である。

結標「もう少し置き方ってものがあるでしょうよ・・・」

アリサ「これ、どうしましょう・・・」

結標「その点については問題ないわ。一回部屋に入ってるから大体の座標もできるしね」

そう言っていつもの細身の懐中電灯を取り出して軽く振ると、音もなく目の前の荷物の山が消えた。

結標「これで大丈夫なはずだけど」

アリサ「つくづく便利ですね、その能力・・・」

結標「宿った直後は自分でも恐ろしかったけどね」

アリサ「とりあえず、部屋の中に入りましょう」

結標「そうね」

部屋の中に入るとやはり荷物が綺麗にしっかりと収まっていた。

アリサ「すごいですね、一瞬でこうなるって」

結標「特に私の場合、自分以外を転移させることが多かったから、そっちのほうが正確なのよね。だけど、ここまで正確にやるにはやっぱりそれなりの努力が必要だったわよ」

アリサ「そういえば、もし何かものがあるところに別のものを飛ばしたりするとどうなるんですか?」

結標「飛ばしたものが転移先のものを押しのけて転移するわ。つまり、窓ガラスを転移してダイヤモンドを切断することも理論上は可能よ。だけど、これはつまりどんなものでも転移をミスするとすっぱり転移先のものが切れちゃうってことだから、人を真っ二つってこともありえちゃうのよ」

アリサ「・・・なんかすごく怖いですね・・・」

結標「そうよね。まあ、私はトラウマも克服したし、そんなことは起こらないと思うけどね」

アリサ「それなら安心です」

結標「さて、それよりこの荷物を整理していきますか」

アリサ「そうですね」

その後、山積みになっていた荷物は結標の協力もあり、一般的には考えれないスピードで終了した。

結標「終わったわね」

アリサ「ありがとうございます、結標さん」

結標「前から言おうと思ってたけど、そこまで堅苦しい態度とってもらわなくても構わないわよ?結構長い付き合いになるだろうし」

アリサ「そうですか・・・。努力します」

結標「まあ、無理にとは言わないけどね」

アリサ「さて、このあと何しましょうか」

結標「そうね。やることなくなっちゃったものね」

その時アリサの端末がなりだした。
表示された名前は見覚えのあるものだった。

アリサ「もしもし?」

『あ、アリサさん、今大丈夫ですか?』

相手はアナグラのオペレータの竹田ヒバリだった。

アリサ「大丈夫ですけど・・・どうかしたんですか?」

ヒバリ『ならよかったです。そっちに神機を特殊な容器に入れてヘリで運んでるのですが、そろそろそっちの方につくそうなので、一応向かっていただけますか?万が一がありますし』

アリサ「分かりました」

そこまでいってからアリサは結標にアイコンタクトを取り、反応を確認したところで続けた。

アリサ「ヘリの到着場所の座標をこちらに転送してくれますか?」

ヒバリ『それはいいですが・・・。なぜですか?』

アリサ「テレポートの使い手と知り合えたの。で、その人が送って行ってもらえるそうだから」

ヒバリ『分かりました。すぐ転送しますから少々お待ちください』

アリサ「ありがとうございます。では」

通話を切って程なくしてもう一度携帯が鳴る。
画面を表示すると『学園都市 第23学区内の空港』と表示されていた。

アリサ「結標さん、第23学区の空港までお願いできますか?」

結標「ちょっと骨ね、それは・・・。まあ、慣らしも兼ねて行くわよ。準備はいい?」スチャ←懐中電灯取り出す

アリサ「はい。お願いします」

結標「流石に何度かテレポートすることになるけど、我慢してね。スリーカウントでいくわよ。3、2、1」

次の瞬間、二人の少女は一瞬にして消え去っていた。

その数十秒後、二人の少女は空港にいた。
ヒバリは先方にも話を通してあったのか、アリサたちはすんなりと空港の中に入っていた。

そして、フェンリルの紋章が付いたヘリに近づくと見知った顔がいた。

「アリサさん、こっちです」

それは神機のメンテナンスを担当していた橘リッカだった。

アリサ「お久しぶりですね、リッカさん」

リッカ「そういうほど久しぶりでもないでしょ。そちらの方がさっき言ってたテレポートの人?」

アリサ「そうです」

結標「結標淡希です。よろしく」

リッカ「こちらこそ。で、例のものだけど・・・」

アリサ「そのケースの中に入ってるんですか?」

リッカ「そうそう。で、定期的な点検も兼ねて、神機に接続してもらおうかな、って思ってね」

結標「それってここでやってもいいんですか?」

リッカ「定期的な偏食因子の投与は今でも行われてるし、それに時々こうして神機に接続したほうが本人にとっても感覚的な意味でプラスになるはずだし、つまり問題ないと思うってこと。で、アリサさん、頼める?」

アリサ「分かりました。開けてもらえますか?」

リッカ「ちょっと待っててね。今開けるから」

そして、特殊ケースの蓋が開き、中から赤基調の色の武器―――神機がその姿を現した。

アリサ「それじゃ、始めます」

一言そう言って、アリサが神機に手をかけ、持ち上げた。
アリサが神機のグリップを握った瞬間に中央部のところから黒い紐状の物がアリサの赤い腕輪に伸びた。

アリサ「なんというか・・・久しぶりに持った感じがします」

リッカ「そうかもね。実戦から遠ざかっていたしね。・・・さて、もう大丈夫かな?」

アリサ「多分大丈夫ですね。接続も一段落ついたみたいですし」

リッカ「じゃあ、その箱に戻してくれる?で、今度は車で臨時の保管エリアまで運ぶんだけど、ついてくる?」

アリサ「どうします、結標さん?」

結標「そうね。私としてはできればついていきたいのだけど」

アリサ「そうですね。ならば、私たちも一緒に行きます」

リッカ「わかったわ。じゃ、乗って」

そう言いながらリッカが先にケースを持ちつつヘリに乗り、二人も後に続いた。

車が出たあと、リッカが口を開いた。

リッカ「結標さん、とおっしゃったかしら?」

結標「そうですが・・・」

リッカ「ちょっと二つほど頼みがあるの。まず、神機っていうものは適合していない人―――腕輪をつけていない人やこの神機でいうとアリサさん以外の人のことだけど―――が接触を図ると人体の細胞がこの神機の中のオラクル細胞に捕食されて、最悪自身がアラガミになる『アラガミ化』と呼ばれる現象が起きてしまうの」

結標「つまり、この神機においてはアリサさん以外の人が触れると危険である、と」

リッカ「その認識でほぼ問題無いわ。それに、この神機の中の核の部分が存在していた人格が実体化した、なんてことも過去にはあったし、これはアリサさんにとっては唯一無二の相棒になってくるの。なにかあったらアリサさんも影響が出かねない。・・・あなたにも、任せていいですか?」

結標「・・・分かりました。責任をもって、私もやっていきます」

リッカ「お願いします。・・・で、神機に関してなんだけど、しばらくはこのケースの中に入れつつ第七学区内の臨時保管エリアで保管、同じく第七学区の神機保管庫が完成したのちそこで保管、ってことになってるよ。今から行くのはその臨時保管エリアだから、万が一のことがあったらそこに行って神機を回収、迎撃って流れになるよ」

アリサ「分かりました」

結標「どのあたりにあるかってわかりますか?」

リッカ「えーと、ここかな」カチカチスッ

結標「ありがとうございます」

リッカ「いいよ。こっちも任せる立場だしね。それより、アリサさんにとってみては学生ってすごく新鮮なんじゃない?」

アリサ「そうなんですよ。年上の人と接することが多かったので同い年くらいの人ばかりとうまくやっていけるかな、って思っちゃうんですよね、どうしても」

リッカ「大丈夫だって。それより・・・」イロイロシツモン

結標「あ、それはですね・・・」シツモンニカイトウ

そうして雑談していると、目的地に到着する寸前になっていた。

リッカ「そろそろみたいだね」

アリサ「あの建物ですか?」

リッカ「そうだね。やっぱ空から見るのとは印象がだいぶ違うけど」

結標「それはそうでしょう。私も能力使う過程でよく上空に飛ぶんだけど、だいぶ地上から見ると印象が変わるもの。」

リッカ「まあ、とにかく、あそこに行くとこれに似たケースがいくつかあるんだけど、見て大体の場所を覚えてもらえる?」

二人「「わかりました」」

結標(でもあれって・・・そうよね?)

その施設は(結標は気づいていたが)冥土帰しの病院の施設に程近いところにあった。
リッカのいった通り、中にはよく似たケースが多くあった。が、さすがこのあたりは高位能力者、しかも座標を利用する能力者なだけあり、結標は一発で場所を記憶することに成功していた。

さて、今回の投下はこれにて終了です。

明日から学年末テスト週間、そして3/1には卒業式、3/31には部活の定期演奏会・・・。
というわけでこのあたりから投下速度はがた落ちになります。
今回多めに投下したから許して。

できるだけ1月に一回は来たいです。
でもHTML化だけは少なくともアリサルートが終わるまではさせませんので。

ではでは。

アラガミの体内にガラス板転移させたらどうなるんだろう、真っ二つ?真っ二つになる前にガラスを補喰?

あ、ガラスを身体でサンドイッチ状態になるのか。

まあその程度でアラガミが死ぬとは思えないが。

アラガミは設定上どんなモノでも喰えるんだよな?
普通に超電磁砲も喰うだろうし、反射しようにも反射膜ごと喰っちまうだろうし、テレポートさせようにもテレポート自体を喰いそうだ…流石に超能力者でも星のシステムには無力だろうな
削板なら普通に殴って倒せそうで怖いが、万が一喰われたら正体不明・防御も解析も不可能な攻撃が出来るアラガミが生まれちまんだろうな

学園都市のアンチスキルとかの援護も、ミサイルとかバズーカ使ったら喰われてパワーアップさせちゃいそうだな

>>83

いや反射膜補喰はねーわ流石に。

マジモノの膜じゃない以上触れられないんだし。
吹き飛ばす位なら出来るだろ

ただ未元物質だけはアラガミと戦わせるな、アラガミから物理法則取っ払ったら本物のノヴァが来ちまう。

>>83
何でも食えるけど触れられないものは食えないだろJK
大体レベル5の攻撃で喰えるのなんて精々超電磁砲と未元物質程度だろ、それ以外は攻撃にほとんど実体が無いようなもんだし。
そもそもベクトルは向きだから喰えるわけがない。どうやって方向を食べるんだよ

もう一週間経ったのか・・・

ふむ

今更だけど主人公がリンドウの神機に喰われかけて助かったのは自分の神機用の偏食因子が少しは効果あったんじゃないかな 

主人公の神機とリンドウの神機とのオラクル構成が近かったのかもな

リンドウの後を継いで特務をこなす内にノヴァの餌集めって言う共通した指向性を持って捕食を進めていた筈だし

>>85
反射膜っていうのは触れも見えもしないけど、存在するのは確かなんだから存在する以上喰えるんじゃね? ダメージを与えられるのがアラガミ細胞とオラクル因子のみってだけで
星を喰うとかいうレベルのとんでもない奴等なんだからその位はしないと

>>90
アレって領域や境界みたいな物じゃないか?

アラガミなら当たる寸前で引き戻すくらいの動作は軽くやってのけそうだ

そういえばアラガミって学習能力が凄まじいんだったな…
何故かアラガミがあの姿のままで人間みたいな暮らししてるのが浮かんだ

ポケモンみたいでかわいらしいじゃないか

グボロ・グボロのはねる!

どうも、お久しぶりです。yossiです。

酉変えてみました。というか戻しました。
今更ですが>>12>>13が違うのはテストもかねてだったのです。こういうのってうまくいくかな・・・。

まあそんなことはどうでもいい。
テストも終わったし、突貫で書き溜めた分だけ投下していきます。

少ないですがお許しを。次から投下行きます。

oh・・・酉うまくいかなかった・・・。

レス返し忘れてました・・・。orz

というわけで先にレス返しを。

>>85-2
これであってますか?>>83,>>84,>>85ってことですが。iphone的には>>83-85かな?一応このレスはそういうふうに表記します。
捕食に関しては ダメージ受ける→物質取り込む→性質吸収 って流れだと思ってます。
ただしコア真っ二つとかなら話は別ですが。

>>86
やめて!これ以上>>1に早さを求めないで!

>>89-1、>>88,89
その発想はなかった、それなら確かにありえますね
性質が似てたのなら納得です。

>>92-2,>>90,>>91,>>92+>>85
さすがに反射膜捕食はありえないんじゃないですか?膜というよりコントロール可能領域みたいなものでしょうし。
木原神拳のコピーくらいなら出来るかもしれませんが。

>>93-2,>>93,>>94,>>95
でもでかすぎて不便なんじゃ・・・。

さて、次から今度こそ投下行きます。

登校初日、アリサは心配が杞憂でなかったことを知った。
もっとも、もともと考えていた意味とは全く違ったが。

転入生という物珍しさから、アリサは質問攻めにあったのである。

曰く、どこ出身なのか、その腕輪は一体なんなのか、ゴッドイーターとはどんなものなのか、なぜこちらに越してくることになったのか、などなど、逐一上げていけばキリがないほどである。

それぞれの質問にそれなりに答えつつも少々アリサは呆れだしていた。
今までいた集団において、周りの人はほとんど年上だった。それゆえか、このように質問攻めに遭うことはほとんどなかった。
そのため、こういったことは正直面倒くさい、と思ってしまうのである。

授業後、質問攻めが一段落したところでアリサは周囲に切り出した。

アリサ「ごめんなさい、少しの間ひとりで散歩させてくれませんか?」

「・・・ごめん、少し疲れちゃった?」

アリサ「それもあるんだけど・・・。知り合いと待ち合わせの時間もあるし」

「そっか・・・。またあしたね」

その返答に適当に返事を返しつつカバンを持って教室を出た。

校門のあたりには昨日打ち合わせていたように、結標がいた。

アリサ「ごめんなさい、お待たせしましたか?」

結標「全然待ってないから安心してよ。ところでアリサだけ?」

アリサ「ということは先に行ったというわけではないんですか?」

結標「それはありえないと思うわよ。だって最初に帰っていく生徒が来る前に来てたはずだから」

アリサ「そうですか・・・。なら昇降口で待ってたほうがよかったかな?」

結標「いや、別にここでもいいでしょ。どちらにせよ合流できるんだし」

実は今日は白井が非番だということで、初春(と二人には言っていないが固法)発案で白井、結標、アリサに初春と白井の共通の友人2人を加えた合計5人で歓迎会をやろう、ということになったのだ。
そこで、まず柵川中学まで結標に迎えに来てもらい、白井たちの通う学校の近くにテレポートで運んでもらおうということになり、これを結標本人が快諾したため、ここで待ち合わせしている次第である。

結標曰く白井と初春の友人の通う学校周辺はかなりガードが硬いらしく、テレポートで中に入るのは危険である、とのことだったので、このあとはまずこの正門前で初春と友人の一人と会い、まず今日仕事がある初春を風紀委員177支部に届けたあと、結表に白井たちとの待ち合わせの出入り口まで送ってもらい二人と合流する、という流れの予定だ。

アリサ「そうですね。じゃあここで待ってましょうか」

結標「そうね。そうしましょう・・・って、そこまで待つ必要ないかもね」

アリサ「はい?」

アリサが意味がわからない、といったふうに声を出したあと、独特の甘ったるい声が後ろから聞こえた。

初春「ごめんなさい、少し遅れちゃいました・・・」

結標「いやいや、全然待ってないから大丈夫よ」

アリサ「そうですよ。まあ、気にしないでください」

初春「ならよかったです」

アリサ「それより、そっちの子が・・・?」

初春「そうです、私の親友である・・・」

「いいよ、自己紹介くらい自分でやるから。・・・はじめまして、初春の親友の佐天涙子です」

アリサ「アリサ・イリーニチナ・アミエーラです。長いからアリサでいいよ。よろしく、佐天さん」

佐天「いいですよ、呼び捨てで。私のほうが年下ですし」

アリサ「じゃあ、涙子ちゃんでいい?」

佐天「いいですよ。で、そちらは?」

結標「結標淡希よ」

佐天「よろしくお願いします、結標さん」

結標「こちらこそ。じゃあ、まずは177支部ね」

初春「でもいいんでしょうか・・・」

結標「遠慮しないの。ついでなんだし」

初春「ならお願いします」

結標「なら、行くよ」

その少しあと、少女たちはビルの前に来ていた。

初春「では、私はここで。白井さんたちによろしく言っておいてください」

佐天「はいはい」

結標「じゃあ、頑張ってね。・・・で、どこまで飛ばせばいいの?」

佐天「学び舎の園までお願いできますか?」

結標「わかったわ。じゃあ、早速で悪いけど、飛ばしていい?」

2人「「「はい」」」

結標「じゃあ、行くわよ。さん、に・・・」

そして、また例によって例のごとく四人の姿が一瞬で掻き消えた。
その直後といっても言ってもいいタイミングで、四人は学び舎の園の入口の前に現れていた。

そして、佐天の先導で待ち合わせ場所に行くと、そこには二人の少女がいた。
だが、その相手を見かけたときに、

結標(あれって・・・間違いないわね。これは面倒なことになりそうね)

結標はかすかな緊張を覚えていた。

一人はひと目でわかった。あの特徴的なくせっ毛をツインテールにした髪型は白井だ。それと同様に、もうひとりの少女の方がいったい誰なのかも分かってしまった。

その少女は、学園都市第三位のレベル5、超電磁砲―――御坂美琴だった。

過去にこの少女と結標は例の残骸関係で因縁があった。
そして、よく言えば負けず嫌い、悪く言えば根に持つ彼女のことだ、出会い頭に彼女の代表的攻撃である電撃の槍が飛んできてもなんら不思議ではない。
まあさすがに、こんな人の往来の激しい街中でそんなことはしないと思うが。
でも、ただ和解するだけ、ともいかないのも事実で、張り手の一発くらいは覚悟しておくべきだろう。

あれこれ考えている暇もなく、一行は二人に近づいた。

佐天「ごめんなさい、お待たせしましたか?」

白井「いえ、こちらも今ここに来たところですの」

白井ともうひとりの少女はこちらを見たときに顔をほころばせたが、もうひとりの少女はその次の瞬間に表情を一変させた。

「・・・な ん で あ ん た が こ こ に い る の か し ら ?」

彼女も結標に因縁があるようだ。電気に関する能力者なのか、前髪やこめかみあたりが電気をまとっている。

白井「お姉さま、落ち着いて・・・」

「黒子、しばらく黙っててくれる?佐天さんも」

3人「「・・・」」

結標「・・・御坂さん、とりあえず落ち着いてくれる?」

御坂「私はいたって冷静だけど?」

結標「前髪から電気飛ばしてる状態でそんなこと言っても全く説得力ないんだけど?」

御坂「こんなところで電撃飛ばしたりしないわよ。ただ、なんであんたがここにいるのかきいてるだけ」

結標「なぜかって言われれば私も誘われたからだけど?」

御坂「本当に?」

また更に御坂の目つきが険しくなったが、

白井「お姉さま、そのへんにしてくださいな。結標さんを誘ったのはわたくしでもありますの」

御坂「・・・そうなの?じゃあ、なんで・・・」

白井「わたくしある程度お姉様の行動を予測できないほどお姉様のことを分かっていないと思ってはいませんわ。多分こんなことになるだろうということは予想ができましたわ。おそらく、固法先輩もそう思っていると思いますの」

御坂「ならなおのことなんでよ」

白井「わかりませんか?お姉さま。お姉さまと結標さんはここで和解すべきだと思ったまでですわ。少々強引になってしまったことは認めますが、こうでもしなければお姉さまは和解しようともしなかったでしょう?」

結標「白井さん・・・」

白井「勘違いしないでくださいな、結標さん。わたくしはお姉様のことを考えてこういった行動を起こしたまで。あなたのためではありませんわ」

結標「そう・・・」

結標(でも、ありがとうね。あなただけと和解した状態っていうのはなんか妙な感じがしたもの)

白井「ですから、お姉さま。結標さんとお姉さまはここで和解すべきだと思いますの」

結標「そうね。そうすべきね。・・・ごめんなさいね、御坂さん。私の私利私欲であなたを巻き込んでしまって。本当にごめんなさい」

御坂「・・・確かにアンタがやったことを忘れたわけではないし、許すこともできないけど、もうあれはずいぶん前の話だし、もう私の中で割り切ってあるわよ」

結標「・・・そう・・・」

白井「では、改めて・・・。こちらが今度こちらに越してきたゴッドイーターのかたですの」

アリサ「はじめまして、アリサ・イリーニチナ・アミエーラです」

御坂「こちらこそ。私は御坂美琴よ」

白井「では、これからどうしましょう?」

佐天「アリサさんはどこかいきたいところってありますか?」

アリサ「うーん・・・。特に行きたいところとかはないけど、御坂さんや涙子ちゃんは初対面だし、どこかでゆっくり話したいな」

佐天「なら、どっか喫茶店にでも行きませんか?」

白井「そうですわね。そうしましょう」

佐天「そうと決まればいきましょう!」

結標「ちょっと佐天さん!」

白井「ほら、お姉様も行きますわよ」

御坂「ちょっと黒子ぉ!?」

そして5人の少女はその後、様々な場所に行き、お互いのことを話し合った。

結標は残骸事件のあと、自分がどのようになったのかを、アリサはアナグラで自分がしてきたことを、佐天は今まで自分がやってきたことを、白井は自分たち風紀委員がしてきた仕事を

それぞれ、すべて包み隠さずとはいかないが、それぞれが歩んできた道であったことを話した

さてさて、ここらで本日の投下は終了です。

ようやくあわきんとみこっさんを和解させれましたよ。
和解できずに喧嘩ルートも考えたのですが、面倒なのでやめましたw

一番書きたいシーンまで一体どれだけかかることやら・・・。

とにかくこれからはこの酉とスタイルで行きます
だからこれ以上早さを求めないでくださいお願いします

もう一度言いますが、HTML化だけはさせませんので。
いくら不定期更新でも過去ログオチだけは避けますので。

ではでは


さて、大体のクロスssでは佐天がショッピングに誘うと大抵ろくな事にならないが。

今回はアラガミでも来るのか?

アラガミきたら能力者でもどうしようもないよな
オラクル細胞使ってない兵器は全て無意味だし、超能力程度じゃ勝てる気がしねえ

御坂!上だ!!

>>109
やあ、君が例のゴッドイーターかい?
私は美琴、レベル5第三位の御坂美琴
君も私を見習って、人類のため華麗に戦いなさいよ?

\御坂、上だ!/

>>108
決定打にはならないだろうが、牽制くらいはできるんじゃないかね
うまい具合に神機使いをサポートするとかもできそうだし

>>110
マスク・ド・オウガとマスク・ド・ゲコ太の夢の共演!?

どうも、>>1です。

入試休みで暇だから書いてたらいい感じで書き溜めれてしまったので自分でもびっくりなほどの超短時間間隔での投下ですw
さて、投下の前にれっといずレス返し。

>>107
ちょっとベクトル違いますけど厄介なことになります。

>>108,>>111
自分もそう思ってます。
そういう立ち位置にする予定でここまで様々な能力者を出している・・・つもりです

>>109
御坂、上だ・・・ですか。もらっていいですか?

>>110
想像して吹いたじゃないですかw

>>112
それはありませんので。残念ですが。

では、次から投下行きます。

そして、一通り巡ってお互いのことをある程度知ったあと、少女たちは行くあてもなくぶらついていた。

佐天「さて、あとどこ行きます?」

アリサ「どこか景色のいいところってありますか?」

御坂「それなら私に心当たりがあるわ。何もない場所だけど、行ってみる?」

アリサ「お願いします」

御坂「さて、じゃあ早速行こうか」

アリサ「そうですね」

歩き出したところで、先頭を歩いていた御坂が誰かとぶつかった。

御坂「いたっ」

「ごめんなさい、大丈夫・・・ってお姉さま?」

そしてその後ろから聞き覚えのある声もした。

「ワースト、落ち着いて歩け・・・って・・・」

御坂「・・・!あんた・・・!」

一方「落ち着け、事情を説明するから」

御坂「なんであんたがこの子と一緒にいるのよ!?」

一方(迷ってる暇はねェか・・・)

一方「結標、オリジナルを少し借りンぞ」

御坂「ちょっと待ちな・・・」

一言御坂が言い終わる前に一方通行が素早く耳打ちする

一方「・・・テメエの友人たちに妹達の件とか知られてもいいのか?」

御坂「!」

一方「とりあえず、ここを離れンぞ。ワーストォ!」

ワースト?「はいはい、とりあえず私もいないとね」

そういって三人は人ごみに紛れてしまった。

三人が去ったあと、佐天が結標に尋ねた。

佐天「・・・一体何があったんでしょうね?」

結標「・・・色々あったんでしょう、色々」

アリサ「それより、御坂さん持ってかれちゃったけど、どうしましょう?」

白井「とりあえずここで待っていませんこと?」

結標「そうね。それが賢明でしょうね」

一方、三人は近くの裏路地に来ていた。
裏路地、というと治安が良くないイメージだが、レベル5がふたりいるこの状況では、そこらのチンピラなど雑魚に等しいので、全く問題はない。

御坂「さて、事情を説明してもらうわよ。この子も妹達(シスターズ)なのよね?」

一方「ああ、それは疑いようがねェ。だが、どこから説明したものか・・・」

御坂「どこからも何もないでしょ。この子が妹達ってことは例の実験絡みなんでしょう?」

一方「確かにあの実験も無関係じゃねェ。だが・・・」

御坂「ってことはこの子もアンタに殺されるために生まれて・・・」

御坂が怒りに任せて一方通行にまくし立てようとしたとき、今まで黙っていた少女が口を開いた。

「落ち着いて、お姉さま。私のこととかは結構事情が立て込んでるから、落ち着いて聞いてよ。今から言うことはすべて事実だから」

御坂「・・・どういう、ことよ・・・?」

「ミサカは番外個体(ミサカワースト)。製造理由は追って説明するね。まず、実験が終了した少し後、妹達の司令塔――――通称最終信号(ラストオーダー)がこの人に接触したの」

御坂「なんで・・・妹達の司令塔ってことはこいつがしたこと知ってるんでしょ?」

一方「ちょっと厄介な事情があってなァ・・・。で、詳しいことは省略するが、その件で俺は脳にダメージを負って、こうなった」

そう言いつつ、首筋の電極を軽く数回叩いた。

一方「今の俺は常時反射が展開してるわけじゃねェ。それ以前に能力の使用自体に時間制限がついた。まあ、そンなのは置いといてだ。これはダメージを負った脳の代わりに演算を行う代物に接続する電極なンだが、その代理演算装置に選ばれたのが・・・ミサカネットワークだった」

御坂「つまり、どういうこと?」

番外「今、この人の演算は妹達が構成する電気的ネットワークによってまかなわれていて、それゆえにこの人にとって妹達は危害を加える対象どころか、守らなくてはいけない対象になってるの。で、ミサカの生まれた意味だけど・・・」

一方「こいつは・・・俺を殺すために生まれてきた存在だった」

御坂「・・・え・・・?」

番外「つまり、ミサカが普通の相手ならこの人にとっては少し骨のある程度の雑魚、といったところだろうけど、相手が妹達なら話は別。守るべき対象であるミサカを攻撃するのは矛盾するから、やりにくいことこの上ない、ってわけ」

一方「最終的にこいつの体の中に埋め込まれてた爆弾が爆発、俺の自我の崩壊を狙ったみてェだが・・・俺の能力をもってすれば、その状態で悪化させないくらいできる」

番外「で、ミサカは冥土帰し(ヘブンキャンセラー)の病院に運ばれて一命を取り留めて、ここにいるってわけ」

御坂「・・・事情はわかった」

一方「そうか・・・。言っておくが、オマエがDNAマップを提供しなかったら、ミサカシリーズ関連の出来事は起こらなかったンだ。だから俺はオマエに頭を下げるつもりはねェ」

御坂「・・・そう・・・」

一方「言いたかったことはそれだけだ。ちょっと待ってろ」

そう言って一方通行は結標の番号をコールする。電話はすぐつながった。

結標『そっちの話は終わった?』

一方「まァな。今どこにいやがる」

結標『さっきあなたが御坂さんを連れて行った場所』

一方「そうか。ならそっち行かせるから待ってろ」

結標『なら、できるだけ早く来てよ。流石に場を持たせるのもちょっときつくなってきたから』

一方「あァわかったからもう少し待ってろ」

そう言って通話を切ったあと、二人のミサカに話しかける。

一方「ワーストはオリジナルの姉ってことにしろ。顔同じだから疑われることはねェはずだ。オリジナル・・・」

御坂「あのねぇ、私がこのことを誰かに話すと思ってるの?」

一方「だから念押しだ。誰にも話すなよ。殺す手間が増える」

御坂「・・・そ。なら、戻らないとね」

一方「あいつらなら別れたところにいるってよ。さっさといけ、結標が場持たせも限界だって言ってたからなァ」

御坂「あら、ご丁寧にありがとう。じゃ、またね、番外個体」

番外「またねー、お姉さまー」

御坂美琴がその場からさったあと、一方通行はため息をついた。

一方「まったく、姉妹揃ってそそっかしいっていうか・・・」

番外「だってまさかお姉様と行きあうことになるとは思ってなかったし・・・」

一方「だからそれが不注意だって言ってンだよ、俺は」

番外「はいはい、以後気を付けまーす」

一方「本当に気をつけろよ。面倒なことになるから」

番外「わかったってば。だから買い物しっかり付き合ってよ?」

一方「はいはい分かりましたァー」

そして、残された二人も街中へ消えていった。

それとほとんど時を同じくして、御坂も4人に合流した。
一方通行がいった通り、彼女らは別れたところにそのままとどまっていた。

御坂「ごめん、お待たせ」

アリサ「待ってないから大丈夫ですよ。それより、さっきの人って誰だったんですか?」

御坂「一方通行よ。学園都市一位のレベル5の」

佐天「ええ!?そうだったんですかぁ!?ところで女性の方は?御坂さんにそっくりでしたけど」

御坂「ああ、そっちは私の姉。まさかこんなところで行き会うとは思ってもみなかったけどね」

結標「そういえば、初春さんはあったことがあるんだっけね、一方通行に」

4人「「「「そうなんですか(の)!?」」」」

佐天「でも、なんで・・・」

結標「例の暗部絡みでね。そういった情報を聞いたのよ。花飾りを頭につけた風紀委員なんて、彼女くらいのものでしょ?」

佐天「というか、なんでそんな話を・・・」

結標「それも暗部絡み。気になるだろうけど、突っ込まないでくれる?」

佐天「・・・分かりました

御坂「さて、んじゃあ改めて、行きますか」

アリサ「はい、お願いします」

そのしばらくのち、5人の少女たちはとある丘に来ていた。
ちょうど時間は黄昏時で、夕日の光がきれいに街を照らしていた。

アリサ「・・・綺麗ですね・・・」

御坂「良かったわ、気に入ってもらえたようで」

アリサ「ええ、場所は・・・」

結標「問題ないわよ、私が覚えたから。それに、私も時々ここに来たいしね」

アリサ「なら問題ないですね。正確な場所はあとで教えてもらえばいいですし」

佐天「でも、どうしてここを覚えたんですか?」

御坂「ちょっと・・・いろいろあってね。ふさぎこんでた時期があったのよ。それで、ね」

白井「それはもしかして、夏休みの・・・」

御坂「多分そのくらいの時期ね。事情は込み入ってるから話せないけど」

結標(絶対能力進化実験のあたりね)

御坂「そのときに、あいつとまた会って、あいつが勝手に首突っ込んで・・・ってみんなどうしたの?」

4人「「「「いや、なんでもないですよー?」」」」ニヤニヤ
4人((((絶対惚れてるな(ますわね)これは))))

御坂「で、このあとどうする?そろそろ最終下校時刻だけど」

アリサ「なら、今日はこのあたりでお開きでいいんじゃないですか?」

結標「そうね。白井さんは送っていけないけど・・・」

白井「別に構いませんわ。ここから私たちの寮はそこまで遠くありませんし」

結標「ということは、あなたたちの寮は学び舎の園の外の方なのかしら?」

白井「そうですの。ですからお構いなく」

結標「そう・・・。気をつけてね」

御坂「・・・あのねぇ、私を誰だと思ってる?学園都市第三位の御坂美琴様にとってみれば、そこらのチンピラなんて雑魚に等しいんだけど?」

結標「それもそうね」

佐天「では、二人共また」

二人「「また(ですの)」」

二人が去ったあと、残った三人の静けさを佐天が破った。

佐天「で、どうします?」

アリサ「私たちも帰りませんか?」

結標「そうね。送っていくわ。アリサは軍事訓練受けてるだろうから問題ないとして、佐天さんはチンピラごとき、とは言えないでしょ」

佐天「でも、いいんですか?」

結標「こっちもほとんど同じ方向だろうからついでだし、気にしなくていいわよ。で、佐天さんの寮ってどこ?」

佐天「えーと、ここですね」トントンスッ

結標「あら、なら本当についでね。だって私たちもここに住んでるもの」

佐天「本当なんですか・・・って結標さん高校生ですよね?」

結標「ちょっと特殊な事情があってね。まあとにかく、近くまで飛ばすけど、いい?」スチャ

二人「「お願いします」」

結標「じゃあ、行くわよ」

程なくして、少女たちが虚空に消え、直後にはるかに離れた地点にて少女たちが現れた。

佐天「うわー、実際に飛ばされるとこんな感覚なんですね」

結標「白井さんに飛ばされたことはなかったの?」

佐天「そうなんですよ。自分や他のものを飛ばすところは何度か見たことがあるんですけど」

結標「ま、なれないわよね、最初は。じゃ、おやすみ」

佐天「おやすみなさい」

そう言って3人は二手に別れた。

部屋に戻ったふたりは、やはり疲れたようで、布団の中に入り・・・かけたのだが、

二人((お風呂入らなきゃ・・・寝ちゃう・・・))

二人同時にベッドから這い出た。

二人「「あ・・・」」

それはお互い同じ考えに基づく行動だったということは、双方とも表情から容易に察せられた。

アリサ「・・・一緒に入ります?」

結標「そうね。このままだったらどっちか待ってたらもう片方が寝ちゃうものね」

そういってふたりは入浴の支度をして、そのまま風呂に入っていった。
最も、風呂場の中で疲れも流しながらのトークが盛り上がってしまい、二人揃ってのぼせかけてしまったことは完全に余談である。

さて、今日の投下はこれにて終了です。
入試休みでこんなことやってるとは・・・なんかBW2発売直後を思い出してしまいます。
ここの>>1はテスト週間であることをいいことに、土日だけでブラック2殿堂入り+イッシュ一周その他もろもろをしてしまったんですよね・・・
週明けに「お前バカだろ・・・」って呆れられましたがw

てか、ポケモンに、GEに、モンハンに・・・
金が足りなくなるってのおおおおおおおおお!

また次の投下はちょっと遅くなると思います。
入試休み明けに提出の春休み前に提出の春休み課題などという謎な代物が存在するのでw

では、また。

乙!
最近一方さんと美琴ちゃんが仲が良いSSが多いからなんか新鮮だな
それにしても美琴ちゃんは融通が効かないなぁ

>>125
今年中にGE2(ボソッ

>>126
レベル5の中ではマシなだけで一般からすりゃ十分狂ってるレベル
あれなら削板の方が行動原理がスッキリしててまだ扱いやすいよ。



一方さん妹達の事となると目の色変わるからな・・・これが本当のシス(ターズ)コン(プレックス)

どうも、>>1です。

だめだ、暇つぶしで書いているつもりがいつの間にか結構な量になっていてビビる今日この頃・・・。
投下の前にいつもどおりレス返し行きます

>>126
そうですね、電磁通行とか増えてきましたしね。
電磁通行といえば禁書でとらドラSSの作者はどこに行ってしまったんだろうか・・・。
嫌いじゃないですけどね、電磁通行。でもここではこういう関係で。

>>127
だからGE2、MH4、ポケモンXYって多いじゃないですか・・・。どれか我慢しますけど。
確かに行動原理から言うとソギーって一番書きやすいような・・・。
だけどそのやや狂ってる感がよかったりします。キャラ混ざったりしないので。

というわけで自分でも驚く程のハイペース投下行きます。

そんなことがあってからしばらく経ち、177支部のメンバーと佐天、御坂の両名とアリサ、結標の親睦が深まった頃、それは起きた。

スピーカーにチャイムの音もなく突然通電の独特の音が響き、何事か、と皆が思った直後にそこから声が流れた。

『第七学区にアラガミと思われる生物が出現しました。一階にいる生徒は速やかに二回以上に避難してください。なお、風紀委員およびゴッドイーターは可及的速やかに行動してください。繰り返します・・・』

その放送を聞くやいなや、アリサは教室を飛び出していった。周りは彼女がゴッドイーターだと知っているため、全く怪しまない。神機保管庫にはご丁寧に着替え場所が設置されていたので比較的動きにくい制服で戦うことはないが、その分特に急がなくてはならない。
ちょうど靴を履き外に飛び出したところで少し先に少女が現れた。確認するまでもない、結標だ。

結標「アリサ、良かった行きあえて」

アリサ「ええ。早速ですけど・・・」

結標「わかってるわよ。ひとっ飛びするからね」

そういうと懐中電灯を出す暇も惜しいのか、さっさと結標は神機の暫定保管場所まで飛ばした。彼女の宣言通り、一回の転移で済ませるのが流石である。

アリサ「すいません、結標さん、着替えの方・・・」

結標「わかった。脱がせるのだけならさっさと終わるし、案内して?」

アリサ「ありがとうございます。こっちです」

そういってアリサが通常ではありえないほどの速度で着替え(とは言ってもアリサの訓練と結標の協力の賜物だが)神機を回収し、出撃するタイミングで二人の耳につけている小型の無線機から独特の甘ったるい声が聞こえてきた。

初春『アリサさん、今の状態は!?』

アリサ「いまから出撃するところ。ナビお願いできる?」

初春『分かりました。とりあえず、セブンスミストの近くまでお願いします』

アリサ「分かりました」

結標「じゃあ飛ばすわよ」

そうして少女たちの姿が消える。

たどり着いたセブンスミストの前では、小型のアラガミがもうすでに闊歩していた。見たところ、オウガテイル、ザイゴート数等が見渡せる。

アリサ「目標の殲滅を開始します。初春さんは結標さんの避難誘導をサポートしてください」

初春『わかりました。とりあえず、結標さんはセブンスミストの中にいる人を下の階から順番に上の階へ、最終的に屋上に避難させてください』

結標「わかったわ。じゃあ、頑張ってね、アリサ」

アリサ「結標さんもです。無理しないでくださいね」

そう言ってふたりは分かれる。
こうして、少女たちの戦いの幕があけた。

アリサはまず、見える小型のアラガミをなぎ倒していった。流石にオウガテイルなどの雑魚ばかりとはいえ、思った以上に数が多いため、時間がかかりそうだ。
とはいえど、所詮雑魚は雑魚で、群れてもそこまで対して苦労はなかった。面倒ではあったが。
あらかた倒し終わったとみたときに、初春に無線を入れる。

アリサ「初春さん、ほかに敵は?」

初春『!大型のアラガミ複数と戦闘していた集団が柵川中学周辺まで押されているようです、至急援護に向かってください!』

アリサ「!わかりました!」

アリサがそちらへ向かう頃、柵川中学では

佐天(どうしよう・・・)

佐天が途方に暮れていた。
あのパニックの中でうまく上階に避難することができず、上階への進路を立たれてしまったのだ。
そんな中で彼女がとった行動とは

佐天(・・・!外の非常階段!)

外にある非常階段を使って屋上に避難する、という危険と隣り合わせの方法だった。
そして、それを狙って上履きのまま外に出た佐天の目に映ったのは、

いつもの風景と一変して、戦場となったグラウンドだった。

アリサが駆けつけた時には死者こそ出ていないが、確かにジリ貧としか形容のしようのない戦況だった。
程近いところにいた神機使いに駆け寄って尋ねる。

アリサ「ご苦労様です。状況は?」

「現在、ハンニバル侵食種、プリティヴィ・マータ、他小型アラガミ複数と交戦中、ヴァジュラは討伐に成功しましたが、残りの二頭と依然交戦中です」

アリサ「ありがとうございます。加勢します」

「助かります。今はハンニバル侵食種の方が劣勢ですので、そちらの援護をお願いします」

アリサ「分かりました」

会話を終えるやいなや、火柱の上がっている学校のグラウンドの方へと急ぐ。
そちらに、親友がいるとは知らずに。

こちらの方はかなり劣勢だった。
ハンニバル侵食種のみならまだ良かったかもしれないが、小型のアラガミをさばきながらというのはさすがに難しかったのだろう。
しかも、音につられたのか、コンゴウまでいる。

アリサ(流石にこれは・・・疲れそうですね)

そう思いつつ、アリサは敵のもとへ駆けていった。

その頃、佐天はすくんでしまっていた。
外の非常階段へと走っていたが、その前にアラガミが立ちふさがったからだ。
比較的小型のアラガミが一体いただけだが、ただの一般人である佐天にはなすすべもない。

目の前の標的をまさに喰らわんとアラガミが口を開け、佐天が目を閉じたとき、目の前を影がおおった。

「こんなところで何してるんだ、君は!?」

やや咎めるような声がして目を開けると、目の前に武器でアラガミの攻撃を防いだ人物が見えた。

佐天「すいません、逃げそびれちゃって」

「なら早く行きなさい、ここは食い止めるから」

佐天「ありがとうございます」

礼を言って佐天は非常階段まで駆ける。がその時、後ろで悲鳴が聞こえた。
思わず驚いて振り向くと先ほどの人物が捕食されていくところだった。

そのあとは体が勝手に反応していた。

その頃、小型のアラガミをまた倒したアリサに無線が入った。

初春『アリサさん、急いでください!緊急事態です!』

声色や状況から相当切羽詰っていることは容易に察することができた。

アリサ「どうしたんですか!?」

初春『佐天さんがアラガミと遭遇したようです!ほかのゴッドイーターもそっちに向かっているようですが・・・私がナビしますから!』

アリサ「わかった!すぐ行く!」

他ならぬ友人の危機に、他の神機使いが咎めるのも無視して走る。

アリサ(無事でいてよ・・・涙子ちゃん!)

初春のナビの元、あと少しでたどり着くといったところで、女性の悲鳴が聞こえた。
そして、たどり着いたアリサの目には、想像もしていなかった光景が写っていた

アリサがそこに到達するその少し前、
踵を返して走りながら、少し前のアリサたちとの会話が脳裏をよぎっていた。

アリサ『あと、これはみんなに言っておきますが、神機には絶対触っちゃダメですから』

初春『なんでですか?』

アリサ『私はこの腕輪のおかげで大丈夫だけど、そうじゃない人が触ると最悪その人を殺さないといけなくなってしまうから・・・。そんなのはいやでしょ?』

佐天『具体的に、どうなるんですか?』

アリサ『触った人がアラガミになるアラガミ化と言われる現象が起こるか、神機に捕食されて肉片になるか、・・・そのあたりはわからない。けど、少なくとも無事でいられることは絶対といってもいいほどありえないと思うよ。神機使いも自分のもの以外の神機に触れたらそうなっちゃうんだけど、そうしてアラガミになった、っていう例もあるからね』

固法『それは生徒に勧告しておく必要がありそうね』

アリサ『ですね。戦闘に一般人が絡む時点でおかしいですけど』

佐天(でも・・・私にだって・・・!)

佐天は先ほどの人物の近くに駆け寄ると、そのそばに置かれた神機を手にとった。
瞬間、激痛が体を襲い、腕は変色し、思わず膝を付きそうになるのを絶叫しながらも耐えた。
どこかで声が聞こえたような気がするが、そんなものを気にする余裕はなかった。
無我夢中で剣形態の神機を構え、目の前のアラガミに向けて振るう。
敵が倒れたことを確認する間もなく今度は後ろにいたアラガミに向けて武器を振った。
撃破できたかどうかを確認する間もなく、そのまま気を失った。

アリサは走りながら神機を銃形態に変更すると、まだかすかに息のあるオウガテイルに止めをさし、銃の反動を利用して剣形態に戻し、もう一頭の方も止めをさした。
その直後、近くで失神している少女の手首に手刀をおろし、神機を離させた。

アリサ「・・・涙子ちゃん・・・」

初春『アリサさん、何があったんですか!?佐天さんは!?』

アリサ「詳しいことを話してる暇はなさそう・・・。とにかく、アナグラにつないでくれる?」

初春『分かりました』

程なくして、ヒバリの声が聞こえてきた。

ヒバリ『何があったんですか?』

アリサ「一般人が神機に接触、まだそこまでアラガミ化はしてないみたいですが、応援をよこしてください」

ヒバリ『わかりました。場所は?』

アリサ「柵川中学、屋上です」

ヒバリ『分かりました。すぐ送ります』

その返答を聞くやいなや右手に自分の神機をもち、左肩で佐天を担いで近くにあった非常階段で屋上と駆け上がる。
屋上に一旦佐天を寝かせると、手すりを使ってリペリングで下に降り、残った神機を回収し、本来の主のところに行った・・・が。
本来の持ち主は頭を捕食されており、リンクエイドは不可能だった。

そのあと、アリサが屋上に駆け上がった直後、ヘリの爆音が降ってきた。
そして、中からリンドウ、ソーマ両名が降りてきた。

リンドウ「この子か、神機に接触したのは?」

アリサ「はい。接触していたのはこの神機です」

リンドウ「よしわかった。ソーマ、お前はこのままアナグラに戻って、この子のそばにいてやれ。俺はこのまま前線に加わる」

ソーマ「いいのかよ、そっちで」

リンドウ「ちょうど前線に立つ機会が減って腕がなまってきてないか心配だったんだ。それに、お前の方が歳が近いから、安心させてやれるだろ」

ソーマ「・・・わかった。死ぬなよ」

リンドウ「わかってる。もうそう簡単に死ねる身じゃないしな」

アリサ「よろしくお願いします、リンドウさん」

リンドウ「こっちこそ宜しくな、アリサ。じゃ、早速いきますか」

そういって二人の神機使いが屋上から飛び降りる。受身が完璧なのは流石である。

リンドウ「アリサ、敵の位置ってわかるか」

アリサ「初春さん、敵の位置までナビお願いします」

初春『分かりました。グラウンドに大きなアラガミの反応を感知しています、そちらへ!』

アリサ「了解です。リンドウさん、こっちです!」

リンドウ「了解!」

短いやりとりの後、二人は走っていった。

これから程なくして、神機使いたちは残っていた大小のアラガミの一掃を完了した。
生徒、及び建物の被害は微小と、学園都市にとっては最良に近い形で状況は終了した。

状況が終了してからしばらくあとのアナグラでは、一人の少女が静かに目を覚ました。

佐天「ん・・・?」

それに気づいたのか、そばで声がした。

「目ぇ覚ましたか。まったく、無茶しやがって」

佐天「あなたは・・・?」

「俺はソーマだ。別に覚えなくてもいいがな。ここはフェンリル極東支部、通称アナグラだ。まったく、神機には触るな、と言われていたはずだが?」

佐天「ごめんなさい・・・」

ソーマ「まぁ、いい。今度こういったことがあれば問答無用で殺されると思え。お前はしばらく学園都市には戻らず、しばらくアナグラで検査を受けることになる」

佐天「それは、アラガミ化しているかどうか、ということですか」

ソーマ「それもあるが・・・どこでアラガミ化なんて言葉覚えた」

佐天「アリサさんに教えてもらいました」

ソーマ「あいつと知り合ったのか・・・。なら神機に接触を図ったらどうなるかも教えてもらったんじゃないのか?」

佐天「・・・はい」

ソーマ「・・・ますますよくわからないな、お前ってやつは。まあ、そんなこと今はいい。しばらく俺はここにいる。不調を感じたらすぐ言え」

佐天「分かりました」

そういったと同時、やはりまだ疲れていたのだろう、すぐに襲ってきた睡魔に佐天の意識はまた遠のいた。

佐天ちゃん大ピンチ!
確か適正あっても腕輪が無いとヤバイんだっけか?

それと程近い時刻で神機の暫定保管所に戻ったアリサを迎えた人物がいた。結標だ。

結標「お帰り。大丈夫だった?」

アリサ「私は大丈夫です」

結標「?なんか含みのある言い方ね」

アリサ「実は、佐天さんが神機に触って気を失ってしまったんです」

結標「!そんな・・・」

アリサ「どうやら、避難しそびれていたようで・・・」

結標「そう・・・。あんまり気にしないことよ、全く気にするなとは言わないけど。とにかく、制服に着替え直してまた学校に戻りましょう?」

アリサ「そうですね・・・」

そう言って歩き出す二人の少女の背中はどこかさみしげだった。

着替えを終わり、カバンを持つと端末がなりだした。相手はヒバリだった。

アリサ「もしもし?」

ヒバリ『任務お疲れ様です。今、よろしいですか?』

アリサ「いいですが・・・」

ヒバリ『いくつか報告事項です。まず、さっき運ばれてきた佐天さんという子ですが、先ほど意識を取り戻して、今は眠っているとのことです』

アリサ「そうですか。よかった・・・」

ヒバリ『で、彼女のそばにはソーマさんがいて、今後は年齢が近く経験もあるソーマさんが彼女のそばにいることが多くなるだろう、とツバキさんがおっしゃってました』

アリサ「そうですか・・・って、ならソーマの穴はどうなるんです?」

ヒバリ『本人の立候補もあり、リンドウさんが暫定要員として第一部隊に戻ることになりました。リーダーはどこかやりにくそうでしたが』

アリサ「でしょうね。リーダーに激励と、涙子ちゃん・・・佐天さんに伝言をお願いできますか?」

ヒバリ『お安い御用ですよ。何ですか?』

アリサ「無茶せず、しっかり休んでね、とお願いします」

ヒバリ『わかりました。伝えておきます』

アリサ「お願いします。では、失礼します」

電話を切ったあと、結標が話しかけてきた。

結標「大丈夫そうでなによりにだね、佐天さん」

アリサ「はい・・・。ほっとしました」

結標「じゃあ、戻ろうか」

そう言って結標が懐中電灯を取り出す。

ほどなくして、ふたりは中学の近く現れた。

アリサ「毎回ありがとうございます」

結標「いいのよ、ついでだし。じゃあ、私も行くわね」

そう言って結標は虚空に消えた。

昇降口に戻ると、今度は初春が迎えた。

初春「アリサさん!佐天さんは・・・」

アリサ「アナグラに移送されたよ。今のところ容態は安定していて、今は眠ってるってさっき連絡が来たし、こっちではできないこともアナグラでならできるはずだから」

初春「よかった・・・」

アリサ「本当にね。そういえば、初春さんはどうやってナビしてたの?」

初春「学校のパソコンを乗っ取ってやってただけですけど?」

アリサ(さらっとすごいこと言ったよこの子)


アリサ「なるほどね、どうりで学校にいたわけだ。さて、そろそろ教室に戻らないと。みんな心配してるだろうし」

初春「そうですね」

こうして、少女たちの初めての戦いは幕を閉じた。

さてさて、これで本日の投下は終了です。
レス返しの前に訂正のお知らせです

>>116
番外個体の台詞
×私の事は~→○ミサカの事は~

>>120
アリサの台詞 ×アリサ ○佐天

でお願いします。最初の方の結標の漢字間違いは脳内変換お願いします。

>>139
ですね。GEBの主人公みたくなってしまいます。

ちょっと前に言っていた例外その一、佐天さん。
いきなりアラガミ大物登場させちゃったのは失敗でしたかね・・・?後の祭りですが。

今回の話は色々無理ありましたがそのあたりはそういうものだということで。

今度こそ投下スピード落ちます。流石にこんな速度で投下できるとか俺も思ってなかったし。
ではでは。


アリサって言うと劇場版のヒロインの名前もアリサだったな
PXZってゲームにもアリサが二人いて弄られてたな


ボイス2で佐天さん作ってくるわ

もしもしから失礼します、>>1です。
書き忘れがあったので追記です

ここでは番外個体と一方さんの出会いもパラレルということに>>1の中ではなっています
またかけるときにこの二人の馴れ初め(?)を書きたいと思います
今のところ書く予定はありませんが・・・

あと、安価いきます
次のアラガミとの戦闘で戦う大型アラガミは?
ただし、ゲームに出てきていてしかもウロヴォロス系以外で
連投不可、1レスで複数は3種まで

1と 2

ヴィーナス カリギュラ ヤクシャ・ラージャ

スサノオ

接触禁忌とDLCはマズイだろ

シユウとシユウ堕天

というか敵の量がチャレンジクエストの「ゴッドイーター」並にマゾいな・・・
ここでテンプレ張っとく
極東支部以外の場合
「くそっ!ヴァジュラか!支部最強の四人を集めろ!」→「ヴァジュラを『撃退』できたが四人が重傷か・・・」

極東支部の場合
「ヴァジュラ4体が現れました、人が居ないので一人で行ってきて下さい」「了~解」→無傷で帰還

極東支部以外はオウガテイルをタイマンで倒せれば強い
極東支部はヴァジュラをタイマンで倒せてようやく一人前

接触禁忌が接触禁忌たる理由を理解してるか?名の通り接触する事すら禁忌、つまり禁じられてるんだぞ?

第二種(ヘラ等ギリシャ神やセクメト等のエジプト神系)ならともかく、第一種(スサノオ等ポピュラーな神や最上級の神の名を冠したアラガミ)は下手すりゃモンハンの古龍並にヤバい存在なんだぜ?
DLCはクリア前提だから下手な接触禁忌より強いし
まだ早いっつの、まあハンニバル侵喰が出てるから今更だが

安価はボルグ・カムラン、ボルグ・カムラン堕天、荷電性ボルグ・カムラン

ところで神機ってオラクル細胞で強化されたゴッドイーターだからこそ使えるんじゃないの
佐天さんに振り回せる重さじゃないような

>>151
こまけぇこたぁいいんだよ!!!
ショートバックラーか、アサルトの超軽量型(新型なら全部乗せ)だったんだよ!だから火事場の馬鹿力で持ち上げられたんだよ!

どうも、>>1です。
oh・・・安価要請のところうまくいってない・・・orz
+1と+2って書いたつもりだったのですが・・・。
まあ、仕方ないので候補に挙がったやつから最大6体(とは言っても多分3~4体だと思いますが)選んで書きます。
ちなみに今回そいつらは登場しません。次回登場予定です。

さて、毎回恒例投下前にレットいずレス返し。

>>147,>>148
まさかのw
てかDLCそれぞれどんなやつだったかおぼろげにしか覚えてない・・・orz
てかスサノオって・・・いずれ俺が出したいと思ってたやつを・・・
まさかサイコメトラー!?(冗談です)

>>149
そりゃ最大6体になりますからw でも確実に学園都市に8人以上はゴッドイーターがいるはずなので。
そのテンプレは初めて見た・・・そんな設定だったんですね

>>150
主はポセイドンとかにいったい何度倒されてリンクエイドされたことやら・・・。
道理でやけに強いわけだあいつら。
まあ、主の場合突撃する→深追いになる→死ぬor回復される ってプレイスタイルでしたから。
ゆえにパーティはレン、サクヤ、アリサ、自分でほぼ固定っていうw 回復される気マンマンw

>>151,>>152
もうまさにその通りです。火事場の馬鹿力ってことです。
刀身の種類とかはその時では考えてません。

では、次から投下行きます。

そして、その次の日。
アリサと結標は事後処理に追われている風紀委員177支部の人員たちに事情を説明していた。

どうやらあの時別れた結標も大変だったようだ。
いくら空間転移系の能力の最高峰の能力者とは言え、転移した物体が転移先の物質を押しのけて転移するという特性上、そうそうテレポートを多用するわけにはいかない。転移先に人がいた場合、その人物が転移したもの(または人)で切れてしまうからだ。
先に情報としてサリエル系のアラガミがいないということを知っていたから屋上に避難させたのだが、その時と人がいるかの確認の時くらいしかテレポートが使えなかったという。
つまり、普通にやるより少し楽といった程度だったのだ。

アリサ「なるほど、なんか全く連絡ないな、と思ったらそういうことだったんですね」

結標「まあね。身動き取れるようになるまでかなり時間がかかってたから、全員をどうにか屋上に運んだときに状況終了したって報告が初春さんから入ったもんだから、その場にいた人たちにそれを伝えて神機の暫定保管場所まで飛んでった、ってわけ」

固法「そうだったの。お疲れ様だったわね、結標さん」

結標「特に私の場合ちょっとした移動なら自分を飛ばしたほうが圧倒的に早いから、長く動き続けるってことも疲れた一因だったわ」

固法「ああ、そういう一面もあるわけね。・・・ところで、佐天さんはどうなるの?」

アリサ「アナグラの方にも訊いてみたのですが、今のところ容態は安定しているみたいですが、だいぶ回復もしてきたみたいですし、このあといろいろ検査があるだろうけど、そこから先はちょっとわからない、ってことでした」

白井「こういっては失礼ですが、なぜ佐天さんはそんな行動をしてしまったのでしょうか・・・?」

アリサ「それについては付き添っている人に振り返って走り出したあたりから記憶がないから、多分衝動的な判断だったんだろう、って言ってたらしいです」

初春「ちょっと待ってください、誰かが佐天さんに付き添ってるんですか?」

アリサ「そうなんです。その人は結構古株のゴッドイーターなので、万一のことがあっても大丈夫だろう、ってことで。でも年はたしか結標さんと同じくらいでしたよ」

固法「ちょっと聞きたいのだけど、今回出てきたアラガミの群れは全体的に強い方なの?」

アリサ「大型のアラガミはかなり手ごわい部類のやつが出てきてましたよ。小型は雑魚でも少々数が多かったな、と思いますが」

固法「かなり手ごわい、ってことはもっと手ごわいやつもいるの?」

アリサ「いますよ。今回出てきたプリティヴィ・マータって呼ばれる氷を操る白いのがいたの覚えてますか?」

初春「こいつですか?」

今までパソコンとにらめっこ状態だった初春がキーボードとマウスを操作してプリティヴィ・マータの画像を表示させる。

アリサ「そうそう、こいつです。こいつくらいに力を持つと接触禁忌種―――文字通り普段は接触することも禁じられる種のことですが―――と呼ばれるのですが、こいつは第二種接触禁忌種に分類されます。更に強力なものになると指定接触禁忌種と呼ばれます。まあ、滅多に出てこないので多分ここで戦うことはないと思いますが」

結標「知ってる?そういうのってフラグっていうのよ?」

白井「やめてくださいな結標さん、縁起でもないですわ」

結標「・・・そうね。ごめんなさい。ちょっと調子に乗りすぎたわ」

固法「さて、今日はそろそろ終わりかな」

白井「あら、もうそんな時間ですの?」

初春「まあ、最悪白井さんはもう終わりかけなんだから私の仕事少しくらいおs・・・お任せしてもいいですしね」

白井「うぅ~いぃ~はぁ~るぅ~?今本当はなんと言おうとしたのか言ってみなさいな?」

初春「さて、私は用事があるのでお先に失礼しますね」

白井「こら初春、逃げるんじゃ・・・行ってしまいましたの」

三人(((逃げたな)))

固法「さて、今回夜の当直は私だから、白井さんも上がっていいわよ。二人も帰っていいわよ、というか帰らないと電車とかなくなっちゃうわよ?」

白井「ならわたくしはお言葉に甘えてお先に失礼しますの」

アリサ「私たちはもう少し残っておきます。私は一応先頭職種ですし、結標さんはなんでも武器にできますから問題ないですし」

固法「とはいっても、私しかいないわよ?」

アリサ「構いません」

固法「そう、ならちょっとお茶ついでくれる?」

結標「私がやるわ」

アリサ「お願いします」

白井「では、お疲れ様でしたの。先輩も頑張ってくださいな」

固法「うん、お疲れ。ありがとう」

そして、扉がしっかり閉じられたことを確認してから、アリサは話を切り出した。

アリサ「すいません、ちょっとお話しておきたいことがあるのですが・・・」

固法「作業しながらでいいのなら」

アリサ「では。・・・涙子ちゃんのことなんですが」

固法「彼女がどうかしたの?」

アリサ「実は、さっき言ってなかったことがあるんです」

固法「それは、ここにいない二人がいないほうがいい話なの?」

アリサ「ええ。多分固法さんだけに話したほうがいいと思って」

結標「これでよかったかしら?」

固法「うん、ありがとう。・・・で、言っていなかったことって?」

アリサ「・・・涙子ちゃんはどうやら、ゴッドイーターになりたがっているらしいんです」

二人「「なんですって!?」」

結標「でもそれって可能なの?」

アリサ「神機の方は次の適合者が見つかった時のために調整しておくんです。で、涙子ちゃんの場合、神機のオラクル細胞が多分ほんの少し残っているんですよ、健康に影響が出ない程度に。それゆえに、もしかしたら、いや結構な高確率で可能だと思います」

固法「学生がゴッドイーターになることについては?」

アリサ「多分、私と似たような扱いを受けると思います」

固法「・・・確かに、これは二人にはすぐに伝えないほうがいいかもね。一旦、三人だけの秘密ってことにしてくれる?」

アリサ「分かりました」

結標「じゃ、私たちも帰る?」

アリサ「そうですね。じゃあ、お仕事頑張ってください、固法さん」

固法「ありがとうね。帰り道気をつけて」

そう言葉をかわしつつ、ふたりは風紀委員177支部をあとにした。

そして、それとほぼ同時刻のアナグラにて、ひとりの少女が目を覚ました。

佐天「・・・ん・・・?」

見知らぬ天井に警戒していると、枕の上から声がかかった。

ソーマ「気分はどうだ?」

佐天「・・・まだちょっと眠いですけど悪くはないです」

ソーマ「さっき検査の結果が届いた。神機に腕輪なしで接触したとは思えないほど健康状態は良好、だそうだ」

佐天には詳しく分からないがソーマは何やら機械―――ターミナルだが―――をいじっているようだった。

佐天「それより、ここはどこですか?」

ソーマ「俺の部屋だ。・・・ここが一番お前の存在が秘匿できやすいからな。別に変な気は起こさないから安心しろ。それと、お前の望みのことだが・・・」

佐天「もう報告出たんですか?」

ソーマ「報告もなにも、3日後にお前の神機の適合テストが行われるらしい。それまでゆっくり休んでろ。食いもんは分けてやる、というかその辺どうやら融通利かせてくれたみたいだがな」

佐天「ありがとうございます」(・・・3日後か・・・)

不安になった心情を察したのか、ソーマが声をかけた。

ソーマ「大丈夫だ、最近はコンピューターで適合するかしないかはふるいにかけてるから、滅多にハズレはない。むしろリラックスしろ、そっちのほうがいい結果が出やすい」

佐天「分かりました」

そして、それから3日はいろんなことをソーマから質問したりして覚えていたら飛ぶように過ぎていった。

そして、適合検査の日。
佐天はあの日触った神機が置かれたプレス機のようなものの前に立っていた。
しばらくしていると、アナウンスがかかった。

榊「さて、緊張しているかい?」

佐天「・・・はい」

榊「ま、無理ないか。でも、できるだけリラックスしたほうがいいよ・・・ってちょっと?」

何やら慌てたような声と共に今まで喋っていた榊の声が途切れた。
そして、その代わりに聞こえたのは見知った青年の声だった。

ソーマ「気分はどうだ?」

佐天「悪くはないです。緊張はしてますけど・・・」

ソーマ「前言ったとおりだ。リラックスしておけばいい。ハズレくじ引くことはほとんどないからな。・・・で、心の準備が出来たらその機械の前に進め」

佐天「・・・はい」

その言葉を告げられた後に佐天は胸に手を当て、緊張を鎮めようと努力した。だが、胸の鼓動は収まる気配がない。

覚悟を決めて、佐天は機械の前に立った。

それを確認してか、また榊の声が聞こえてきた。

榊「じゃあ、また心の準備ができたらそこのくぼみの部分に手首をかざして。何があってもそこから腕を動かさないこと、いいね?」

その言葉に佐天は頷いた。もうここに進み出た時点で心の準備はできている。迷わず手首をくぼみの部分にかざした。

そして、手首の上にプレスが落ちてきた。

体を突き抜ける激痛はプレス機の重さによるものか、それともまた別のものか。その痛みに声が上がるのを防ぐことはできなかった。
やがて、痛みは徐々に引いていき、プレス機が離れた。
その手首には赤い腕輪がついていて、その手は神機をしっかり握っていた。
そして、やがて神機から黒いひも状のものが彼女の腕輪へと伸びていった。

その少し後、どうやら検査が終わったらしいということを悟った佐天はゆっくり体を起こし、自らの手首を見た。
それを確認してから、アナウンスがかかった。

「おめでとう、これで君も晴れてゴッドイーターだよ。適合後のメディカルチェックをするから、あとでペイラー榊―――つまり僕の――――の研究室に来てね」

かくして、つつがなく佐天涙子の神機の適合検査は終了した。

メディカルチェックが終わった3時間後、佐天は自分の部屋で目を覚ました。
そして、その少しあと、部屋のドアがノックされた。

佐天「はい?」

ソーマ「俺だ、今大丈夫か?」

佐天「はい、どうぞ」

その返答から間をおかずにソーマは入ってきた。

ソーマ「結果は良かったみたいだな。見たところ体調も良さそうだしな」

佐天「ええ。適合検査の時はちょっと痛かったですけど」

ソーマ「そうか。だから言っただろうが、リラックスしろって」

佐天「たしかにそうでした・・・。というか、ソーマさんはどうしてそこまで私の世話をしてくれるんですか?」

ソーマ「できるだけお前のそばにいて、いろんなことを教えてやれと言われてるからな。実際、榊のおっさんは支部長の仕事で忙しそうだから、俺が座学も担当することになってる」

佐天「そうなんですか・・・。よろしくお願いします、ソーマさん」

ソーマ「とはいっても俺も神機使いだ。できるだけ支部にいるようにするが、どうしてもって時はいない。それに、お前は新型で俺は旧型だ。俺がいなかったり、銃のコツを教えて欲しかったりというのはほかの誰かに聞け」

佐天「わかりました」

そして、その後しばらく、佐天はソーマから様々なことを学んでその後しばらくを過ごした。

佐天の神機適合検査とほぼ同時刻のあるとき、学園都市の暗いとある研究室。
そこには、しばらく前から、純白の繭ができていた。
そして、それにヒビが入ると、何かが出てきた。

いや、そこから出てきたのは――――人間だった。
人間離れした風貌だが、それはたしかに人だった。
どうやら現実であることを認識した繭から出てきた人物が声を発した。

「あー・・・。これは一体何が起きたってんだよ、おい」

そして、その人物とはまた別の研究者風の男の声がそれに応えた。

「君は一方通行との戦いの後、統括理事会に回収され、しばらくの間仮死状態のような状態にあったのだよ。覚えてはいないかね、未元物質(ダークマター)?」

「一方通行のあの黒い翼みてぇなやつにやられたところまでしか覚えてねえな。それで?俺は一体どれくらいの間眠ってたんだ?」

「そうだな、だいたい1ヶ月ぐらい、といったところか」

「1ヶ月、ね・・・。短くはないが、決して長くもないな」

「とはいえど、君が眠っている間に本当に色々なことがあったのだよ。まあ、おいおい知っていくといい」

「そうか・・・。ところで、俺はまたあのくそったれな闇に落ちることになんのか?」

「ああ、暗部はもうなくなったのだよ。一方通行の手によってな」

「なくなった、だぁ?ありえねえだろ、そんなこと」

「それがありえてしまったのだよ。まさに、ありえないなんてことはありえない、というわけだ。君の分野でもあるだろう?未元物質、垣根帝督」

垣根「・・・それもそうだな。いずれにしても、そろそろ俺はここを出て行くぜ」

「おいおい、鏡で自分の姿を見たまえよ?今の状態で・・・は・・・」

しゃべっているそばからその研究者風の男は絶句した。

いきなり、徐々にではあるが、垣根帝督が本来の姿になりだしたからだ。

垣根「あ?喋ってるそばからいきなり黙り込むんじゃねえよ」

「・・・失礼、今の言葉は訂正しよう。もうここを出ていっても構わんよ。第二位の君のことだ、住居がなくなったぐらいそこまで問題ではあるまい?」

垣根「そうだな・・・。あそこは単に隠れ家だしな。どっか見つけるまでホテル暮らしってことでも特に別段構わねえし。で、俺の財布類はどこにある?」

「ここにある」

そう言って懐から長財布を取り出した。

「中身は見てすらいないから安心するといい。出口はあっちだ」

そういいつつ、片手で財布を青年に渡し、もう片方の手で自身の背後を指差した。

垣根「そうかい、ご丁寧にありがとう。んじゃ、あばよ」

そういって、青年は姿を消していった。

それから1ヶ月ほど後のアナグラで、訓練で優秀な成績を残していった佐天は、小型のアラガミ一掃のような任務を少しずつこなし、経験を積んでいった。

そして、あるとき、彼女に新たな任務が入った。

佐天「コンゴウ・・・ですか?」

ソーマ「そうだ。今回も俺が同行する。お前は初めてやる相手だが、あいつはいちいち動作が大げさな上に、そこまで動きが早くない。訓練通りやっておけば、そこまで苦戦はしないはずだ」

佐天「そうですか・・・。よろしくお願いします」

ソーマ「あ、あと。やつは雷系の属性に弱い。それに応じたバレットを持っていくといいかもな」

佐天「分かりました」

ソーマ「よし、以上だ。俺はエントランスにいるから、準備が出来たら声をかけろ。そこからすぐ出るぞ」

佐天「分かりました。では、準備をしてきます」

そう言って佐天はターミナルの前に立って準備を始めた。
佐天にとって初めての対コンゴウ戦だったが、初対戦とは思えないほどすんなりと彼女らはコンゴウを討伐することに成功した。

そして、そのしばらくのち、二人はアナグラに戻ってきていた。

ソーマ「上々だな。結構センスあるんじゃねえか?おまえ」

佐天「そうでもないですよ」

ソーマ「いや、まだここに来て1ヶ月ぐらいしか経ってない。にもかかわらず、もう小型を倒しながらコンゴウをぶっ倒すことができてるっていうのは、なかなか成長が早いほうだと思うが」

そうでもない、と佐天は謙遜するが、ソーマはさらっと褒め続けていた。それを見た周りの一同は、

サクヤ「ソーマが人をあそこまで褒めるなんて・・・」

コウタ「こりゃ、明日は槍が降るか?」

リンドウ「そこまで言うことは・・・あるか。滅多なことでは人を褒めちぎらないやつだからな。けなすことはしばしばだが」

カノン「私なんて過去に固定砲台って言われましたよ・・・」

リンドウ「お前はもう少し誤射を減らせば小言言われるのは減ると思うぞ。まあ、そういうところも含めて人気なのは認めるがな」

コウタ「でも、いくら仕事とはいえあそこまで一人に尽くすソーマってなんか新鮮」

サクヤ「そうね。もともとそこまで面倒見のいい子じゃなかったからね」

リンドウ「いろいろ角が取れたんだろ、あいつも」

カノン(でも少し角が取れすぎている気が・・・)

一様に不思議に思っていた。

そんな外野の反応をよそに、オペレータのヒバリが二人に声をかけた。

ヒバリ「あ、お二人共、支部長代理が見かけたら顔を出して欲しい、とのことでしたよ」

佐天「榊博士が、ですか?」

ヒバリ「はい。支部長室に顔を出して欲しいとのことでした」

ソーマ「そうか。・・・なあ、前から言いたかったんだが」

佐天「何ですか?」

ソーマ「お前ら、声よく似てる・・・というかそっくりに聞こえるんだが、血が繋がってたりしないのか?」

ヒバリ「何言ってるんですか、ソーマさん。そんなことあるわけないじゃないですか」

佐天「そうですよ。第一、それだったら何かしらで面識あるはずだから、あれっ?と思いますよ」

ソーマ「それもそうか。悪かったな、妙なこと言って。・・・で、支部長室だったな?」

ヒバリ「はい、ふたり揃って、とのことでしたよ」

佐天「分かりました。じゃあ、行きましょう、ソーマさん」

ソーマ「わかったからそんなに急ぐな」

いつからか、何か二人に用事があると佐天がソーマを引っ張るようになっていた。
その光景も、アナグラの他の一同にとってはもうなれたものになっていた。
そのくらい、佐天はアナグラに馴染んでいた。

その後、支部長室に二人が到着すると、榊から二人にある通達がなされた。

ソーマ「なんでまた急にそんなことが・・・」

榊「元を正せば佐天くんは学園都市の学生だ、特別な事情で一時的にこちらに預かっているとはいえ、そこは変えようのない事実だからね」

佐天「ということは、もし今度応援要請が来たら・・・」

榊「うん。君たち二人が優先的に送られる。そろそろ神機の保管エリアも完成するからね。おそらくそのまま佐天くんは学園都市に復学することになるだろう。それと、ソーマくん、君も学生ではないものの自由に動けるゴッドイーターとしてそのまま学園都市にとどまることになるだろう、とのことだ」

ソーマ「だが、まだ新米のこいつはともかく、アリサに続いて俺まで学園都市にやっていいのかよ?」

榊「全く意図は読めないけど、これは本部の意向でね。こちらではどうすることもできないんだ。どちらにせよ、君は今、遊撃のような立場になっている。それでもしっかり回せている現状がある以上、そうしても大きな問題にはならないだろう」

ソーマ「・・・そうか・・・。わかった。覚えておく」

榊「じゃあ、今日はそれだけ。ゆっくり休んでくれ」

その言葉を待ってから、ふたりは支部長室を出た。

この時、ふたりは学園都市にすぐ行かなくてはならないとは思っていなかった。

さて、これで本日の投下は終了です。

佐天さんゴッドイーターになる、の巻、といったところでしょうか?
実はこのシーン俺が書きたかったシーンのひとつでもあります。
だってキャラ考えると上条さんか佐天さんくらいしかこうすることができなかったんですから。

やばい、このままいくとさっさとアリサルートが終わってしまう
もっと書きたいことたくさんあるのに・・・。

さてさて、次はまたバトル展開にする予定です。
というか「御坂、上だ!」は本当にもらっていいんですか?いいのなら多分次あたりで使いますよ?

で、流石にあと一週間で本番でしかもなおかつ宿題が一切終わっていないというちょろっとピンチな状況ですのでたぶん次の更新はだいぶ遅れます。
下手したら生存報告必要なくらい先になるかもしれません。
ですがそのあたりは生温かい目でお願いします。
では、ヴェスナ・エスタ・ホリシア。←ネタ分かるといいなー

垣根きた! wktk

垣根なら未元物質で疑似的な神機作れそう。

マミるは流行ったのにエリック上だ!はあんまり有名じゃないんだよな・・・
御坂上だ!は使ってもいいんじゃない?作者の自由ッしょ

垣根の神機はショート・ブラストの擬似神機だろうな

ふと思い付いたネタなんでお好きにどーぞ

未元物質を捕喰してメルヘンバレットとかいけんのかね

おお!懐かしいですね
再びあいまみえる時まで

あと根性くんはアラガミを普通に倒せるかも

どうも、>>1です。

今回は投下なしの生存報告です。
でもいつもどおりレス返しを。

>>172
自分もそう思って出しました。
だって彼の能力に常識は通用しませんからw

>>173
すんません、マミるってなんですか?
てかショートブラストって俺のいつもの組み合わせじゃないですかw

>>174
ありがとうございます。
では感謝しつつ使って書き溜めておきます。
捕食しつつメルヘンバレットか・・・考えておきますw

>>175>>176
わかってくれる人がいてよかった・・・。映画だとあのシーンなかったですもんね。マジどん判。
好きなんですよ、あの小説。原作は特に。ジョゾかっこいいよジョゾ。
ソギーの登場全く考えてなかったけどそういわれてそういえばと思ったので登場させますw

さて、本番とかも一段落したので今月中旬までには次の投下ができると思います。
ラジオの方はとちりまくってますね、あのおふたかたw
そしてかな恵クオリティは健在の予感。
ではでは。また次の投下の時にお会いしましょう。

生存報告来てた!

待ってるよー

わかりやすい「マミる」

(確執があるが助けに来てくれたキャラ対して)貴女はここで待ってなさい
→(「マミさんは一人ぼっちなんかじゃありません!」と言われ)・・・ありがとう
→体が軽い・・・こんな気持ちで戦うのは初めて・・・!もう何も怖くない(謎ポーズ)
→ティロフィナーレ!(必殺技)→やったあ!→油断した一瞬の隙をついて敵が第二形態に脱皮、超高速で接近
→首をパックンチョ→首無し死体

アニメのタイトルに魔法少女と名がついているにも関わらず三話目でこれだよ!
このインパクトから首無し死体になった魔法少女、「巴マミ」の名前を取って
首がもげたり、首から上が見切れてる状態で吊られてる状態の事を「マミられる」、「マミってる」
首をもがれる事を「マミる」という
ただし、壁に首が減り込んでいる程度ではマミられるとは言わない

ちなみに彼女は作中復活や蘇生はせず、正真正銘絶命した。夢とか希望は・・・救いは無いんですか!?

どうもお待たせしました、>>1です。
今度こそ投下ありです。
その前にレス返しを。

>>179
そういう意味だったんですね、初めて知りました。
タイトルから察するとまどマギでしょうか?
あれ自分見てないからわからないんですよね・・・。

わからないネタはこうして質問しますが、その時はお願いします。

さーて、久しぶりの投下行きます。

佐天とソーマに対する通達が行われたのとほぼ時を同じくして、学園都市。

街に出ていた第二位、垣根帝督はとある人物と出会っていた。

「お?お前、生きてたじゃん?」

垣根「・・・悪い、誰だ?」

「おいおい、私のこと覚えてないじゃんよ?」

垣根「・・・あぁ、思い出した。あの時の警備員か」

「そーそー、そうじゃん。一応名乗っとくと黄泉川じゃん。久しぶりだなぁ、全く。今まで何してたじゃんよ?」

垣根「どうも俺は仮死に近い状態になってたらしい。っつっても、俺にはそん時の記憶はないもんだから伝聞になるんだけどな」

黄泉川「・・・てかむしろ仮死の時の記憶があったらびっくりじゃんよ。で、今から学生寮に戻るとこ、って感じじゃん?」

垣根「・・・それがな、今の俺には帰る場所はなさそうなんだよな・・・」

黄泉川「それなら知り合いを紹介しようか?そいつ、家出したガキなら素性問わず引き取るようなやつだから、多分お前も引き取ってくれるじゃんよ」

垣根「真実ならにわかには信じがたいほどのお人よしだな。気持ちだけ受け取っておく」

黄泉川「そうか。うちに引き取りたいところだができないもんな・・・」

垣根「なんでだよ」

黄泉川「一方通行もいるからじゃんよ。今あいつとあったとして、バトらない自信があるか?」

垣根「・・・たしかに危険は避けるべきだな。とりあえず、俺はこれから今日泊まるところでも探すとする」

ダカラチョットマテッツッテンデショウガ!
ダカラナンデオマエハデアイガシラニデンゲキウッテクンダヨ!フコーダー!

黄泉川「なんかあっちの方が騒がしいから行ってみるじゃん。最近色々物騒だから気をつけるじゃんよ」

垣根「ご忠告ありがとうよ」

そして、騒ぎの元へと駆けていきながら、

黄泉川「でも、あいつにとってみればアラガミでも雑魚化するのかもしれないから、意味ないか」

黄泉川はそっとつぶやいていた。

そして、その数日後の休日。

学園都市に警報が鳴り響いた。

内容は、アラガミの襲撃。ちょうど結標と行動していたアリサは新たにできた神機保管庫へと向かった。
保管庫につくとほぼ同時に177支部から無線が入ったが、それはいつも聞こえる甘ったるい声ではなく凛とした声だった。

固法『アリサさん、聞こえる?』

アリサ「聞こえますが、初春さんは?」

固法『彼女は今日非番なのよ。だから、今日は私が代わりに。今は南東約2kmにある高校に向かって。一時的にそこに人を避難させてるみたいだから』

アリサ「了解です。結標さん」

結標「わかったわ。今飛ばすから。多分2、3回転移すれば十分だからね。着替えはいいの?」

アリサ「今日は私服でしたから。これでいいです」

結標「それじゃ、行くわよ」

そして、少女たちはまた戦場に飛び込んでいった。

一方、そこから離れた場所では、とある青年が目の前の怪物に対して呆れていた。

垣根「おいおい、データでは見たが実物見るとなんだよありゃ・・・。ビル食ってるとか俺ほどじゃねえが常識が通用しねえな」

なにせ、彼は目の前の化物・・・アラガミに対するのは初めてである。
最も、少し前に近くにあった端末にクラッキングをかけ、アラガミに関する情報も得てはいるが。
立ち尽くしてる彼に近くを通ったゴッドイーターが声をかける。

「おい、君!すぐそこから立ち去りなさい!」

垣根「あ?なんでだよ。てかお前こそ何者だよ?」

「私はゴッドイーターだ。アラガミに対抗できるのは私たちゴッドイーターのみで・・・」

そこでゴッドイーターが絶句する。

「とになく、今はここから逃げるぞ!」

垣根「だから、なんで逃げなきゃいけねえんだっての」

「あいつは接触禁忌種のスサノオ・・・。大勢のゴッドイーターが束にならないと勝てない相手だ。今は逃げるべきなんだ!」

垣根「だけどよ、どうやら・・・」

垣根がそこまで言ったところで、何かの鳴き声のような音がした。

垣根「気づかれたみてえだが?」

「・・・くそっ、君は早く逃げなさい!私でも時間稼ぎくらいなら・・・」

言わんとすることを垣根はわかっていた。その上でもうすでに判断は下してあった。

垣根「断る」

「なぜだ!能力者ごときではあいつに適うはずが・・・」

         ・・・・・・・
垣根「ねえよなあ、並の能力者なら。だが・・・」

そこまで言ったところで彼の背に3対の翼が顕現する。
そして、学園都市第二位の人間は宣言する。



垣根「俺にそんな常識は通用しねえ」




能力者と接触禁忌種が衝突し、とてつもない次元の戦闘が始まった。

また別の場所では、

初春「こっちです!早く避難してください!」

非番だった初春が避難誘導をしていた。
彼女の協力もあり、周辺にいた最後の一人がビルの中に姿を消したその瞬間。

彼女の体の周辺に影ができた。

何かが近くにいる。それを彼女が認識した瞬間、少女の体は先ほどたくさんの人をかくまったビルの向かいのビルに衝突した。
かろうじて目を開けると、そこには人のような大きなものを確認できた。
逃げなければ。頭ではそう理解できている。だが、背中にダメージをおったのか、立ち上がることもできない。
もう死ぬのか。そう絶望した瞬間。

目の前のアラガミがひるんだ。

何が起こったのか、そう思い目を見開くと、ひとりの少女が武器を持って立っていた。

実際垣根ってチートクラスだよな
実質なんでもアリだし

そして、その少女が銃を撃ちながら標的から目を離さず尋ねる。

「大丈夫、初春!?」

しばらく聞いていなかったその声は懐かしく、そして初春はその声の主が一瞬で理解できた。

初春「佐天さん!?」

佐天「久しぶりだね、初春。積もる話はあとにして、ここは私に任せて。初春は避難して!」

初春「でも佐天さんは!?任せてって言われても・・・」

佐天「・・・5秒だけ目と耳塞いで!」

軋む体に鞭打ち初春が言われた通りにし、その後目を開けると、佐天は目の前にいた。
そして、自らの手首を―――正確にはそこに付けられた腕輪を―――初春の前にかざした。

佐天「・・・こういうこと。わかったら早く避難して!」

そう言っている間にアラガミ―――シユウは再び標的を捉え、一声上げた。
それを見た初春は、自らの取るべき行動が一つしかないことを悟った。

初春「・・・分かりました!絶対に生きて帰ってきてくださいね!」

そういって初春もビルの中に姿を消した。それを見た佐天はひとりそっとつぶやく。

佐天「死ぬな、ね・・・。今更念押しされるまでもないって。さて・・・」

そして、神機を剣に切り替え、宣言する。

佐天「あんたの相手は・・・わたしだから!」

そして、新米神機使いの戦いが始まった。

また別のところでは、ソーマが違うところに走っていた。
曰く、そこで能力者と思われる人物が戦闘をしている、とのことだった。

能力者で一体どんな戦闘をしてるんだ、と疑問に思いつつ、指示された場所の近くと思われる場所に来たとき。

頭上からアラガミが降ってきた。

あまりにもありえない状況に驚きつつ神機を振り下ろすと、相手はオウガテイルだった。

少し落ち着いて周りを見ると、どこぞの流星群よろしく、降ってきたと思われるアラガミが何頭か転がっていた。
おまけに、そのうち半分以上が鉄骨などで行動不能にさせられていた。

さすがにこんな光景は見たことがない。百戦錬磨のソーマもただただ驚くしかなかった。

だが、支持は遂行せねばならない。そのまま目的地へと歩を進めた。

また別のところでは、

御坂「こちらです!急いで!」

レベル5第三位―――御坂美琴が避難誘導をしていた。

そのさなか、悲鳴が聞こえた。
何事かと思い目を向けると、少女がアラガミに襲われていた。

そのあとは条件反射だった。
咄嗟に一瞬だけ能力で身体能力を向上させると、少女に向けて手を差し伸べる。

御坂「大丈夫?」

どうにか間に合った。とはいっても間一髪だったが。

「うん。怖かった・・・」

御坂「もう大丈夫だからね。みんなが向かう方向に行けば安全だから」

「・・・わかった。ありがと、おねえちゃん」

御坂「気をつけてね」

そう送り出して一息入れたところに、

「おい、ビリビリ!」

声がかかった。彼女をビリビリと呼ぶ人間は一人しかいない。

御坂「アンタねえ・・・今度はどうしたっていうのよ?」

振り向くと、予想通りウニのような髪型の青年がいた。
上条当麻・・・異能の力を打ち消す右手を持つ青年だ。

上条「小さい女の子見なかったか?小学校入る前くらいの」

御坂「その子ならもう避難したと思うわよ。それより、アンタもさっさと・・・」

そこまで言ったときに上条の顔色が変わった。

上条「御坂!上だ!」

御坂「・・・え?」

何が起こったのか分からずにいると、突然体が浮く感触を覚えた。

上条が抱きかかえて跳んだのである。
そして二人はそのまま上条が下となって着地した。

上条「いってて・・・。大丈夫か、御坂?」

だが、抱きかかえて跳躍して着地したということはすなわちちょうど上条が御坂を抱きしめているような状態ということで。

御坂「ふ・・・ふ・・・」

上条「ふ?」

それは年頃の恋する乙女の思考をショートさせるには十分すぎる刺激だった。

御坂「ふにゃー」バチ

上条「うわっ!漏電はやめろ漏電は!」パキーン

思わず漏電してしまった御坂の電撃を上条が右手で打ち消す。

上条「とにかく、逃げるぞ御坂」

御坂「逃げるってどこに?別にワタシハアンタトイッショナラ・・・」

上条「何言ってる!避難するんだよ!俺だって食われたくねえ!お前もそうだろ!」

御坂「でももう少しこのままでいたい・・・」

上条「だー!そんなこと言ってたら食われるって!」

そんな傍から聞いたら痴話喧嘩としか思えないような会話をしている間にもう一度アラガミが捕食体制を整え、喰らわんとした。

もはやここまでか。そう上条が諦めたとき。

「すごいっ・・・パーンチ!」

滅茶苦茶な掛け声とともに白い塊がアラガミを吹き飛ばした。
ちなみにこの吹っ飛ばしたアラガミはこのあとにソーマが一刀両断している。

「おい、大丈夫かそこのふたり!」

上条「俺は大丈夫だが・・・アラガミを拳で吹っ飛ばすとかあんた何者!?」

「何を隠そう、ナンバーセブン、削板軍覇とは俺のことだ!」

上条「ナンバーセブン?」(うるせえ・・・)

そこで冷静さを取り戻した御坂が説明を入れる。

御坂「レベル5の第七位。最大の原石で、能力の発動の仕方は未だに不明、だっけ?」

削板「よく知ってるな、嬢ちゃん!だが根性があればそんなことなどどうでもいい!とにかくそっちは早く逃げろ!」

上条「でもあんたは大丈夫なのかよ?」

御坂「大丈夫でしょ。アラガミですら吹っ飛ばしちゃうんだから」

そして、御坂は立ち上がり、一言告げた。

御坂「あんたは早く逃げて」

流石の削板w

上条「ちょっと待て、御坂はどうするつもりだ?」

御坂「私なら囮くらいにはなれるわ。だから、あんたは早く!」

上条「んなこと・・・」

御坂「でもいって!あいつらにはおそらくアンタの右手は効かない。だから、早く!」

もはや決意は硬い。それを上条は悟った。それゆえに去り際に一言叫んだ。

上条「無理するなよ、御坂!」

そして、幻想殺しの青年もその場から離脱した。
そのあと、削板が御坂に尋ねた。

削板「なんで嬢ちゃんは避難しないんだ?」

御坂「私もレベル5だからね・・・。能力の応用で運動神経を飛躍的に向上させることもできるから、囮くらいにはなれるわ。倒すのはあんた任せになるけど」

削板「・・・よくわからんが、サポートしてくれるのか?」

御坂「そういうこと」

削板「そうか・・・。なら無理しない範囲で頼むぞ!」

そして、二人はアラガミの群れに突撃していった。

学園都市最大の学区内のあちらこちらで、もう戦闘は始まっていた。

アリサと結標は群れている小型のアラガミをなぎ倒していっていた。
とはいっても、結標は避難民の補助をし、戦闘はほとんどアリサのみで行っていた。

厄介なのはザイゴートの発する警戒音でほかのアラガミが来てしまうことだった。
そしてザイゴートを優先で倒してはいるが、ザイゴートがザイゴートを呼び、という無限ループになってしまっている。

ついにアリサは小型のアラガミ郡に壁際まで追い詰められた。もはやここまでか。そう思ったとき、
目の前のオウガテイル数頭を一気に貫くように鉄骨が突き刺さった。

その数頭を剣の横一閃で一気に止めを指すと、空いたところから一気に包囲を突破した。

そして再びアラガミの群れに向かい合ったとき、隣に少し年上の少女が現れた。

結標「大丈夫だった?」

アリサ「はい。やはり今のは結標さんが?」

結標「当たり前じゃない。避難民の誘導は白井さんがやってくれるそうだから、私はあなたをサポートするわ」

アリサ「ありがとうございます。助かります」

結標「いいって」

アリサ「じゃあ、行きましょう!」

結標「背中預けたわよ!」

アリサ「こちらもです!」

そして、少女たちはまた戦いを挑んでいった。

それとほぼ時を同じくして、垣根帝督はスサノオの尻尾の先の剣の突っ先を能力の翼で受け止めていた。
彼は翼を貫通されているのに、余裕の笑みを浮かべていた。

垣根「何やってんだよ、化物。ほかの手段での攻撃はしねえのかよ」

そして、笑みを消さずに小さく宣告する。

垣根「逆算・・・終わるぞ?」

一瞬の後、今しがた攻撃を受け止めていた一枚でそのまま剣の先をへし折り、一旦距離をとった。

垣根「ふーん、なるほどな。これなら俺でも十分だな。・・・復調した第一位よか相性いいんじゃねえか?俺コイツに対して」

そう呟くと、翼の性質を少し変化させる。
彼は自らの翼に先ほど逆算、解析を完了したオラクル細胞によく似た性質を付加させたのである。
わかりやすく言ってしまえば、翼を擬似神機に変化させたのである。

垣根「たしかにお前は強いかもしれねえ」

スサノオに向かって垣根は語りかける。
それに呼応したかのようにスサノオが突撃してくる。
それを見て、垣根は不敵に微笑みつつ宣言した。

垣根「だが・・・相手が悪かったな」

スサノオに翼を突き立てると細胞の一部を吸収し、そのまますぐ翼を変質させて六枚の翼でその細胞と先ほどへし折った剣の細胞を一気に撃った。
それはスサノオの神機のような部分に当たり、一部が欠けた。
その後、両手の神機での攻撃を翼で防ぐと今度は二枚の翼で口(のような部分)に突き立てた。
それを深々と突き刺していくと、何かわからないが、塊を確認することができた。戦闘前に得ていた情報と戦闘序盤に得た逆算結果からこれがおそらくコアなのだろう。
そして、二枚の翼を器用に使ってコアを取り出した。その時、糸が切れたようにスサノオは沈み、動かなくなった。
ちょうどその時、後ろから声がした。

アラガミに効く物質作っちゃったw

さて、今回の投下はこれで以上となります。
最後のレスが短い上に見にくいっていう・・・。後味ワルー・・・。

とりあえず垣根編だけは終了させました。その他はこの後順次終わらせていく予定です。

>>187
常識が通用しないの一言でそれが説明できてしまうというのが・・・w
一方さん並のチートですよね。

>>193
うむ、彼が一番書きやすいw

ちなみに、主は愛知に住んでいるのでアニメ一話放送はまだまだ先なのですが、もうすでに土曜日にうpされていたので落として見ました。
面白かったですね、一話。本当にオールスターって感じで。
てか上条さんがいいとこどりしすぎて笑ったwww
放送が楽しみです。


では、次回はいつになるかわからないですが。勉強しないといろいろ厄介なので。では。


実質「自分には効かないが近付くだけで即死する物質」とか作れば無敵だしね

シユウ師匠はGE界のイャンクック先生と呼ばれてるからな。
コンゴウと違って全ての動作に予備動作があるし、アラガミバレットが自分の弱点だし、
そこそこ俊敏だから慣れた後でも苦戦はするけど安定して狩れるし。
(まあヴァジュラの1~2頭は狩れないと一人前にはなれないんだけどな)

愛知はやっと2期始まりましたね。opに絹旗出てきて嬉しいです。
ていとくンやはりチートww

そういやコウタがリンドウは素手でウロボロス倒したと言ってたけど削板ならまじで出来そうで怖いな

激戦区といわれる極東支部でもウロヴォロスを一人で狩ったのはリンドウだけ→主人公もソロで倒したためリンドウの逸話が無くなる→リンドウはウロヴォロスを一人でしかも「素手で」引き裂いた

これあながち間違ってないよな、リンドウの右腕はもはやアラガミだし、あの神機を腕としてカウントするなら確かに素手で引き裂いてるし

どうも、yossiです。
一応キリのいいところまでかけたので投下、といきたいのですがねむすぎるので明日の昼から夕方ぐらいに投下します。
遅くとも夜には投下します。

極東支部四大人外

リーダー リンドウ ソーマ マスクドオウガ

どうも、>>1です。
宣言通り来ました。
なんでここ最近こんなにエラー連発なんでせう・・・?

では投下の前に恒例のレス返しを

>>200
ですもんね。能力でレーダーとかできそうですし。

>>201
そういえばそうですね。最も、そのシユウ相手でさえ攻撃しすぎで返り討ちにあってばっかの>>1ですが。

>>202
そうですね。ってもう最新だと3話放送済みですが。
てか放送日の翌朝にもう動画が上がっているって仕事早すぎません?(いい意味で)w

>>203
こんじょおおおおおお!!! とか言いながらオウガテイル引き裂いてるソギー想像して吹いたwwwwww

>>204
でも倒したときは神機使ってるから素手で引きちぎったとは言えないのでは?

>>206
前三人は納得です。ですがマスクドさんは・・・と思いましたがたしかにそうですねw

では投下行きます。

垣根帝督が逆算を開始したのとほぼ時を同じくして、ソーマも能力者との交戦現場に到着した。
そこで見た光景にソーマはただただ愕然とするだけだった。

ケーブルが大量についた土星のような輪を頭につけた少年と、短髪の少女、それと黒い長髪の―――それで一瞬佐天を思い浮かべたが―――少女がいた。
少年と短髪の少女は鉄骨を両手で一本づつ持って軽々と振り回してるし、黒い長髪の少女はアラガミに向けて手をかざすやいなや対象のアラガミが吹っ飛んでいった。
どうやら先ほど見たとてつもなくシュールな光景は彼女らが作り出したものだったようだ。

その中にソーマは誰にともなく叫んだ。

ソーマ「おい、戦闘は程々にして、お前らは撤退しろ!」

それに対する返答は短髪の少女から返ってきた。

「そっちは超ゴッドイーターって人ですか!?あいにくと、こちとらもう超引けないんです・・・よ!黒夜!」

そう言いつつ、手で持った鉄骨を突き刺して、長髪の少女に声をかける。

「あいよォ!」

それに呼応してそのの少女が手をかざすとオウガテイルが吹っ飛んだ。

その少女にアラガミとの相手をしつつ、尋ねた。

ソーマ「とりあえず、お前はどうやってアラガミを吹っ飛ばしてんだ?」

「詳しいことは省くが、簡単に言っちまえば窒素を出すことによって吹っ飛ばしてる」

ソーマ「それならおそらく二回目以降は学習されてきかねえ。だから少なくともお前だけは撤退しろ」

「正直こちとらもう引くに引けないンですけど・・・ねェ!」

ソーマ「それでもだ。本当はあとのふたりも撤退させたいんだが・・・あいつらならまだ学習されるような攻撃じゃなさそうだからな。とにかく」

「あー、はいはい。おい絹旗ちゃンよォ」

「何ですか黒夜。こっちも超忙しいんですけ・・・ど!」

「悪いけど、こっちは一旦撤退するわ。あとよろしく!」

「ちょっと黒夜ゥ!?超ふざけン・・・なァ!」

そう言い残しおってくる声には反応せず黒髪ロングの少女は離脱した。
が、まだふたり、逃がすべき対象は残っている。

その時に無線が入った。

ヒバリ『ソーマさん、聞こえますか?』

ソーマ「なんだよ、このクソ面倒なときに」

ヒバリ『どうやら佐天さんがピンチみたいです。そちらのサポートを優先してください!』

ソーマ「・・・なんだと?わかったが、一旦切るぞ。またかけ直す」

通信を切ると、二人のうち、少女に声をかける。

ソーマ「おい、お前、絹旗とかいったか」

絹旗「そうですけど、それが超どうかしたんです・・・か!?」

ソーマ「俺は一旦ここを離れるが、一段落したら撤退しろ。お前らじゃ役者不足だ」

それに対する返答は少年の方から返ってきた。

「悪いっすけど、こっちももうあとには引けないんっすよね。だから、ここで死ぬか、全部行動不能にするか、その二択になると思うっすよ」

それに絹旗も、

絹旗「コイツの言うとおり、私らはもうあとが超ないんです。ここで力の限り戦う予定です・・・よ!」

アラガミと戦いながらもそう同調した。

ソーマ「そうかい。死にてえんなら勝手にしろ」

そう言いながらもう一度アナグラに通信を繋いだ。

ヒバリのナビ通り足を進めつつ、ソーマは思った。

自分はどうして、こんなにもあの少女に肩入れしているのだろう。
どうして、全て投げ出してもあの少女だけは守りたいと思うのだろうのか、と。

たった一ヶ月しか関わっていない。
時間的に考えれば、第一部隊の仲間たちの方がよっぽど長い。

だが、どうしても、あの少女のことが頭から離れない。
いくら、ここまでの時間、一緒にいることが多かったとはいえ、これは異常だ。

こうして思い出せるのはどうあってもあの少女の顔だった。
どんな表情であっても、それは紛れもないひとりの少女の顔だからだ。

エリックが死んだときはこんなふうに一人に肩入れすることはなかった。
だが、自分は化物や死神じゃないと教えてくれた存在があった。それ故かもしれない。

ゆえに、ソーマは願った。

そのころ、佐天はジリ貧だった。
シユウをファンブルが発生するまで弱らせれたのは収穫だったが、別の蠍のようなアラガミ―――ボルグ・カムランの急襲で防戦しかできない状態だった。
どうにか相討ちを誘導してシユウを撃破することに成功したものの、まだボルグ・カムランが残っている。
正直、今の佐天にボルグ・カムランの相手は無理があった。

盾で防いでは隙を見つけ攻撃し離脱、を繰り返していると、ついにスタミナの限界が来た。
思わず一息ついたその隙にボルグ・カムランの針が襲う。
それに気づいたが、回避するには遅すぎた。
やられる。そう思った瞬間に思い浮かんだのはある青年の顔だった。
だが、その針は佐天を貫きはしなかった。
貫く前に防いだ人物がいたからだ。
そして、聞こえてきたのは

「・・・ったく、世話かけさせやがって」

まさに今顔を思い浮かべた青年の声だった。

佐天「ソーマさん!」

ソーマ「まさかコイツまで出てきてるとはな。流石に今のお前じゃこいつと一騎打ちはきついだろ」

ソーマは合図を出すと、スタングレネードを使った。

そして、近くに倒れているシユウを見ていった。

ソーマ「まあ、シユウを一人で仕留められただけ上出来だろう。あとは二人でこいつを撃破するぞ」

佐天「でも、私これと対戦するのは初めてで・・・」

ソーマ「でもいままでこいつの攻撃防いでたんだろ?それにお前は後方支援中心に立ち回って俺が前線で戦えばいいだけだ」

そうしていると、スタングレネードの効果が切れ、ボルグ・カムランが再び二人を捕捉した。

ソーマ「さて、行くぞ。・・・あ、それと」

佐天「何ですか?」

そして、先ほど願っていたことを口にした。

ソーマ「後生だから無事でいろ。せめて、生きていろ」

その言葉に、佐天は一瞬きょとんとしたが、やがて明るく微笑んだ。

佐天「・・・はいっ!」

そして、二人となった戦いの火蓋が切って落とされた。

ソーマが能力者の交戦現場へ向かっている最中、アリサたちは劣勢に立たされていた。
いくら小型のアラガミとは言えど、一太刀で行動不能には到底できないし、能力の恩恵でなんでも武器にできる結標も周囲に武器となるものがなければその威力を発揮しない。
再びジリ貧となってしまった少女たちがやられるのは時間の問題に思えた。
だが、そこに

「ったくよォ、とことン手間かけさせやがってあンのクソガキがァ・・・」

一人の青年が近づいてきた。
青年は倒れているアラガミの体表面に一瞬手を触れると、その両の拳を握り締めた。
その一瞬で彼―――一方通行はオラクル細胞の解析を完了していた。
そして、近くにいるアラガミに片腕をつっこみ、コアと思われる部位を掴むとそのまま引っこ抜いた。
その瞬間、そのアラガミは沈黙した。
青年が目を上げた先には探していた対象とは違うが、おそらく探している情報を持っているであろう人物の姿が目に入った。
そちらへ歩み寄ると大声で呼ばわった。

一方「おい、結標ェ!クソガキ見なかったか!」

結標「打ち止めちゃんならもう避難したわよ!」

一方「そォかい」

そう返答した彼の後ろにアラガミが迫る。
普通の人なら捕食されるが、それはあくまで普通の人なら、の話である。
彼に触れた瞬間にそのアラガミは吹っ飛んだ。

一方「全く、面倒くせェ」

そう言いつつ、先程と同じ要領でコアを摘出する。

それを見た二人は感心する。

アリサ「すごい・・・」

が、結標は疑問に思うことがあった。

結標「さすがね。ところであなた・・・チョーカーは?」

そう、今の彼にはかつての命綱であったチョーカー型電極が存在しないのだ。
にもかかわらず、今の彼は杖をついていなかった。
そして、今のアラガミの反応から察すると、反射も健在になっている。

一方「詳しいこと話してる暇はねェ。それに、テメェには関係ねェだろ」

そう言った直後にアリサの無線から声が聞こえてきた。

ヒバリ『アリサさん、そちらの様子はどうですか?』

アリサ「だいぶ落ち着いてきました。何があったんですか?」

ヒバリ『スサノオと能力者が交戦中との情報が入りました。端末に座標を送るので、向かってもらえますか?』

アリサ「分かりました。結標さん、応援要請です」

結標「でも、この中には避難している人がたくさんいるのよ?くいとめないと」

その問題を解消したのは

一方「俺が引き受ける」

この街一の超能力者の言葉だった。

一方「俺もクソガキを守らなくちゃいけねェしな。食い止めるくらいなら朝飯前だ。さっきの見ただろ?」

アリサ「しかし、・・・」

一方「しかしもなにもこれが最善なンだよ。結標は送っていく以上ここに留まンのは無理だしな」

そういった直後、アリサの端末が電子音を響かせた。
それを聞いたアリサは、覚悟を決めた。

アリサ「・・・分かりました。任せます。結標さん、ここだそうです」タンマツミセル

結標「了解。行くわよ」

そして、二人の姿が消える。
それを見た一方通行は

一方「さて・・・。こっから先は一方通行だァ!無様に元の場所へ引き返しやがれってなァ!」

大胆不敵に宣戦布告をした。

スサノオとの戦闘現場にたどり着いた二人が目にしたのは信じられない光景だった。
背中から六枚の翼を生やした人物が突っ伏したスサノオの前に立っていた。
そして、その翼に支えられているのは、コアと思われる塊だった。
何もするわけには行かず、アリサは声をかけた。

アリサ「あの・・・」

その声に気づいて振り返った相手は、神機を見やると声を発した。

「よう、遅かったな。もうやっちまったぜ」

アリサ「まさか、並のゴッドイーターじゃ太刀打ちすることすら無理な相手を・・・」

「悪いが、そんな常識は俺には通用しないんでね。ところで、これはどうすればいいんだい、ゴッドイーターのお嬢さん?」

そういって相手の青年は塊を掲げた。

アリサ「そこに置いていただけますか?神機で捕食しますから」

「おいよ」

置かれたコアを神機で捕食すると、今まで口を閉ざしていた結標が口を開いた。

結標「まさか生きていたとはね・・・。未元物質、垣根帝督」

垣根「幸か不幸か、な。言っとくが、こんなところでドンパチやるつもりはないぜ?」

結標「やる意味がないわ。暗部はもうないし、そもそも戦って勝てる相手じゃないし」

垣根「それもそうだな。じゃ、俺は行くぜ」

そういって垣根はその翼で文字通り飛んで消えていった。

それと同じ頃、佐天とソーマはボルグ・カムランをちょうど討伐し終えた。
その瞬間、佐天は一息ついた。それを見て、ソーマは声をかけた。

ソーマ「ご苦労。さすがに疲れたか?」

佐天「はい・・・」

ソーマ「でもなかなか良かったぞ。怪我ないか?」

佐天「はい」

ソーマ「じゃあ、最後の仕事だ。素材を回収するぞ」

そして、二人が捕食形態に切り替えて捕食すると、佐天の方の神機からコア摘出の反応が確認された。

ソーマ「レア物ゲットとは、運がいいな」

佐天「たまたまですよ」

そういったやり取りが終わると、虚空からツインテールの少女が現れた。白井だ。

白井「大丈夫ですの、佐天さん!」

佐天「白井さん!私は大丈夫です」

ソーマ「・・・誰だ?」

佐天「私の親友の白井さんです」

ソーマ「・・・そうか」

佐天「それより、何か用事があったんじゃないですか?」

白井「そうでしたわ。状況終了したので、ゴッドイーターは順次神機保管所に神機を安置した後、休息に入るようにとのことでしたの。で、佐天さんと、ソーマ・シックザールさんでよろしかったですわよね?」

ソーマ「そうだが、どうして俺の名前を知っている?」

白井「あなたがた二人には通達がなされています。神機保管所には空き二箇所をそれぞれ使うように。それと、佐天さんはかつての学生寮に戻ることになり、ソーマさんも一時的にそこに泊まるように、とのことでしたの」

佐天「えええ!?」

ソーマ「・・・いろいろと解せねえ指示だな」(多方榊のおっさんが絡んでるんだろうが)

白井「というわけで、幸いここからその保管所は近いですし、一人ずつでよろしければ送って差し上げようかと」

佐天「ああ、なるほど。それで白井さんだったんですね」

どうしてそうなる。そう思ったのが顔に出たのか、ソーマに佐天が説明した。

佐天「白井さんはテレポートの使い手なんですよ。能力の使用制限上、今回の場合一人づつしか運べませんけど」

白井「どういたしますか?」

佐天「私はお願いします」

ソーマ「・・・なら俺も頼む」

そして、白井は二人を順番に送ったあと、風紀委員の仕事があるらしく、また去っていった。

そして、佐天が神機の安置を終えて保管庫から出てくると、花瓶が近づいてきた。
いや、花瓶だと見えたのは頭の花飾りで、それはこの街で出来た佐天の親友だった。
その人物はまっすぐ佐天に向かって走ってきて、そのままの勢いで抱きついた。
まさかこれほどまでの反応だとは思わず、佐天も驚いていた。
さすがにこのままというわけにもいかず、抱きついている親友におずおずと声をかける。

佐天「ちょっと初春・・・?」

初春「無事で何よりです・・・。ずっといなくて寂しかったりいきなり一人で戦いに行っちゃったりしたこっちの気持ちも考えてくださいよ・・・」

佐天「ごめん、悪かったってば。とりあえず、いったん離れてくれる?」

そう言うとようやく初春は離れたが、

ソーマ「おい、佐天。こいつは何者なんだ?」

今まであきれ果てていたソーマが声をかけたことで、一瞬で顔が赤く染まった。

佐天「あ、こっちは親友の初春飾利です。なんかいきなりすいません」

ソーマ「・・・いや、別に謝る必要はないが」

そこで、冷静さを取り戻した初春が入ってきた。

初春「そういえば佐天さん、この人は・・・?」

佐天「あぁ、私の先輩ゴッドイーターのソーマさん」

初春「・・・もしかして、佐天さんに付き添ってたっていう・・・?」

ソーマ「・・・あのやろう、そんな風に言ってやがったのか」

初春「やはりそうだったんですか・・・」

そう言った瞬間、初春の携帯電話がなりだした。
それに出た彼女の受け答えから察するに、固法か白井からだったのだろう、電話を切る頃にはとても慌てた様子になっていた。

初春「すみませんが、風紀委員の仕事があるので私はこのくらいで」

佐天「ほいほーい。そっちも頑張りなよ」

そう言うと初春は去っていった。

そして、佐天は青年に全開の笑顔で振り向き言った。

佐天「じゃあ行きましょう、ソーマさん!」

そして、彼の手を取り、歩き出した。
その顔がかすかに赤くなっていったことは、寮に着くまで直接彼女の顔を見なかったソーマにはわからなかった。

さてさて、これで今回の投下は終了です。
1レスの長さがまちまちなのは切るところをミスっていたりしたためです。
でも全体総合すると多分投下の量としては結構な量になっている・・・はず。

一応予告しておきますと、次から回想が多くなる予定です。
実を言うと>>1、ごくごく最近アナグラパートでいろいろ省きすぎたことに気づきまして。
そこの保管がてら書きます。

超電磁砲はなかなか面白くなってきましたね。先が楽しみです。
ではでは。

本当にすんません!
一文入れ忘れてましたんで脳内補完お願いします↓

こうして、被害は前回より大きいものの、死亡者・重傷者ゼロ、軽傷者少数、建築物への損傷少数という、接触禁忌種まで出現したとは思えないような被害の少量さで状況は終了した。

今度こそ終了です。では

乙!ところで

シオは話題に上がるのかね?

佐天さんと主人公の会話を見てみたいかも

学園都市なら神機兵とか造っちゃいそうだな

投下きてた >>1
ところで最初の一文での名乗りが>>1だったりyossiだったりするのはなんで?

シオちゃんに浮気って言葉を仕込んでからソーマの前に登場させたいな

>>228
でもシオの事だから深刻な聞き方はできないよな、精々「そーま、うわきか~?」くらいだろ

そのくらいの方が逆に意味わかって聞いてるのか深読みさせて効果的なんだぜ!

>>230
ウム、その通りだ

>>1
魔術側もキャラによっちゃ勝てると思う
神の右席とかグレムリンならなんとか
だって「空気を上位にアラガミを下位に」のテッラとか削板の能力で叩きつけられても髪一本乱れない奴とかいるし

一方ヴェントたんは敵意はなく捕喰本能だけのアラガミに天罰術式が効かず涙目でハンマーを振り回していた

かわいい

ヴェントたんprpr

そろそろ3週間か

たべはちさんなら荒神操れるとしんじちょる

超能力者がアラガミに喰われたらえらいことになりそうだな

いや、脳にあたる器官がないから脳開発で得られる能力は得られないだろ

どうもお久しぶりです
約ひと月ぶりですね、でもレスがついてくださるのは嬉しい限りです。
では、毎回恒例レス返しの後に投下を開始します。

>>224
回想シーンみたいなもので上がることはあるかもしれません。
今のところ話題に出すつもりはありません。

>>225
ここでは主人公はいるけど登場させない予定です。名前やキャラ考えるのが面倒なのでw

>>226
あり得るっていうのが怖いんですよね・・・
でも冒頭で触れたようにここでは学園都市でオラクル細胞の研究があまりされていないという設定なのでそれはありません。

>>227
ブログの冒頭が「はい、どうもyossiです」のためです。ついそういうふうにタイプしてしまうんです。
紛らわしいのでこれからはyossiと名乗ることにします。

>>228->>230>>232->>234
それぞれ想像したら可愛すぎて萌え死ねた
シオ登場は考えておきます。

>>231
ぶっちゃけると魔術のエフェクトとか考えるのが面倒っていうのが主な理由ですw
初期案としては魔術側も参戦させる予定だったんですけど、主に超電磁砲のキャラが活躍してるので、どうせなら、ってことで科学メインで進めていってます。

>>235
もうこれ以上自分に速さを求めないでください・・・

>>236
流石に無理じゃないですか?あくまで細胞の本能なので

>>237>>238
自分は脳の中の情報まで一緒に取り込めてしまうのなら話は別だが、基本的に能力を吸収するのは不可能であると考えています。

では次から投下行きます。

その日の夜、二人は佐天の部屋にいて、佐天が食事を作っていた。ソーマも一応一通り家事はある程度できるのだが、

「ほら、ここ一応私の部屋ですから、私のほうがいろいろわかってるので、ソーマさんはくつろいでてください。荷物も順次届くって言ってましたし、その待ちも兼ねて」

と言われて、ソーマはくつろいでいた。
その頃、料理中の佐天は包丁を動かす手を止めずに静かに物思いにふけっていた。
同じ部屋に年頃の男女がいるというのももちろんだが、

(手、硬かったな・・・って何考えてんだ私は!)

先ほど勢いで手を握ってしまったことが時々唐突に思い出されていたのだ。そしてそれに引きずられるように過去のことも色々と思い出されてくる。

(ソーマさん、気にしてるのかな・・・。でもソーマさん優しいし・・・ってダメダメ!火使ってるんだからいろんなこと考えてたら事故起こるって!)

そしてその度に顔が熱くなるのがわかる。ほぼ常時自炊しているため、ある程度の料理ならなれているので少々気が散った程度ではミスはしない。
唐突に物思いの最中で

(ああ、そうなのかもしれない・・・)

佐天は自分の思いを理解した。

そうしているうちに作っていたカレーが出来あがった。それを器によそいソーマに持っていった。

「お待たせしました」

「おう。悪いなわざわざ」

そう言って優しく微笑んだソーマに佐天の鼓動がまた早くなる。それを悟られないように佐天は声を出した。

「さて、冷めちゃわないうちに食べましょう。おかわりも用意してあるのでしたかったら言ってくださいね」

「わかった」

そして、夕飯を食べたあと少しずつ届いてきた荷物を二人で片付けると、疲れと安心が重なって眠くなったのだろう、佐天は眠ってしまった。
そしてその光景を見たソーマの思考はこの街に来る前の過去へと逆行していった。

それはまだゴッドイーターになりたての佐天が座学を教えてもらいにソーマの部屋に来ていた頃だった。
急遽防衛任務に駆り出されたので佐天を自習にして任務を終えて帰ってくると佐天はテーブルに突っ伏して寝てしまっていた。無理もない、いくら戦闘センスがあると評判だといっても、まだまだ新人には変わりないのだ。ソーマはベッドに佐天を寝かせ、ソファーでコーヒーを飲んだ。

その後、しばらくして睡眠から目覚めた佐天は自分が一体どういう状態になっているのかを把握することができなかった。とりあえず上半身だけ起こすと、右手から声がかかった。

「・・・起きたか。体調でも悪かったか?」

「いえ、そういうんじゃなくて・・・。ちょっと疲れちゃっただけです。ごめんなさい」

「謝ることじゃねえ。むしろこっちが謝る方だ。お前の心身の疲労を考慮していなかった。すまん」

「そんなことないです。むしろソーマさんには感謝してますから」

「なんでだよ?」

「だって、ここに寝かせてくれたのはソーマさんですよね?それに、私座学の成績そこまで良くないのに根気よく教えてくれますし」

「・・・お前より成績の悪い神機使いもいるから、そっち教えるより楽だってだけだ。それと、そこに寝かせたのはただ単に毛布出すのが面倒だったからってだけだ」

「でも、一応年頃の女の子が同じ部屋にいるんですよ?襲っちゃおうとか考えなかったんですか?」

「・・・悪いがそういったことをする気にはならねぇ」

「そうなんですか・・・」

と言いつつも佐天は内心魅力がないと言われたようで落胆していたが、それを表には出さないようにして別のことを問いかけた。

「ところで任務の方はもう終了したんですか?」

「とっくの昔にな」

「なら、続きを教えてもらえますか?」

「わかった」

そして、その後座学に一区切りつけると、ソーマがまたコーヒーを飲みだしたのを見て佐天がコーヒーをねだったが、以前ソーマが自己流で少し深めに焙煎した粉から作ったコーヒーだったので、少々苦かったらしく軽く顔をしかめていた。

その後、佐天とソーマは雑談していたが、ソーマが飲み物を買いに行った時にまた佐天はウトウトしていた。流石にこのままではかわいそうなので、もう一度佐天をベッドに寝かし、自分はソファーに寝転がった。そうしていると急な任務でソーマも疲れがたまっていたのだろう、自らもほどなく眠りに落ちた。

それから程なくして、ふと眠りから覚めたソーマは思わず時間を確認した。時刻は0:00。佐天は記憶が正しければ日付が変わる前には寝ていたのはずなので流石にまだ起きては来ないだろう。
起きだして昨夜の残りのコーヒーを飲むと、佐天の寝顔が目に入った。安らかに寝ているその顔からは安心しか読み取れない。ソーマを完全に信頼しているのだろう。
カップに残ったコーヒーを飲み干すと、少し乱れた掛け布団を丁寧に直し、自分はもう一度ソファーに戻ろうとした。

が、その時。

「・・・ソーマ、さん?」

小さく細いがしっかりした声がソーマの耳に届いた。
その声に反応して顔を佐天の方に向けると、細くだがたしかに佐天は目を開けてソーマの顔を見ていた。
目顔で何を言いたいかを促すと、佐天はおずおずと口を開いた。

「・・・一緒に寝てもらえませんか・・・?」

突拍子もない”お願い”にソーマは思わずまじまじと佐天の顔を見つめてしまった。

だが佐天はそんなことを気にせず目線を外さずに佐天は続けた。

「・・・この前、同行していた人が目の前で捕食されて・・・。最近寝るときにその光景が目に浮かんでなかなか寝れないんです。ですから・・・」

「俺なんかでいいのかよ?」

「だって、ソーマさんさっき襲いたくならないって言ってたじゃないですか。それに、・・・ソーマさんと一緒にいると、落ち着きますから」

流石にそこまで言われると否定できる要素がない。少し布団を持ち上げると佐天と向かい合う形で寝転んだ。そうすると佐天の顔を覗き込む形になった。ソーマの方がかなり背が高いので視点が同じなのは奇妙な感覚だった。
その上、もともとシングルのベッドなので、体の距離が近いのだ。そうしてみるとわかるのだが、このくらいの年頃にしては魅力的と言える体つきをしていた。
そう思っていることを表情に出さないようにしていると、ふたりはやがて睡魔に襲われ、眠りに落ちていった。

翌朝、二人があまりの距離の近さに驚き、しばらく奇妙な空気になってしまったのはそれとは別の小話とも言える話である。


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 (そういえば・・・そんなこともあったか)

そう物思いにふけっていると、ドアホンがなり、思考が現実に戻された。ドアの方に向かおうとすると、目が覚めた佐天が手だけで静止し、向かっていった。
要件は荷物だったようで、応対すると振り返ってソーマにアイコンタクトを取った。それを解したソーマは玄関に向かった。

ソーマが回想していたほぼ同時刻のとあるマンションに、一方通行と打ち止めが帰宅していた。

「ただいまーってミサカはミサカは元気に言ってみたり」

そんなこの年頃の子供らしい元気な声に、どこか無気力そうな声が答える。

「おかえり、二人共」

その返答に答えるのは一方通行だ。

「おい芳川。なンで俺も一緒だって前提なンだよ」

「だってあなたがこの子をこんな時間に一人にさせるわけがないでしょう?」

「ちっ・・・(否定できねェだけに忌々しい)」

そんな応答をしていると奥から同居人である黄泉川が出てきた。

「おー、帰ったじゃん?」

「まァな」

「どうじゃん、体調とかは」

「特に問題ねェよ。心配しすぎだっての」

「そういえば、桔梗には話したじゃん?」

「え?なんのこと?」

「ここにあったもののことだよ」

そう言いつつ首筋を指で数回叩く。かつてそこにあった電極はもうない。

「そういえば詳しくは聞いていなかったわね」

とは言いつつも、実は芳川は冥土帰しから事情を聞いているため、説明は必要なかったりする。でもなぜこういうことを言ったかは

「それはいただけないじゃん?ここでちゃんと説明しておくじゃん?」

黄泉川がこういうことを予測できたからだ。こうすれば当事者から話を聞くことになり、より詳しい事情が聞けることになる。

「そォだな・・・」

そう言って、遠目になりつつ一方通行の思考は過去に逆行していった。

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それはちょうどひと月ほど前のことだった。
打ち止めの調整の付き添いに冥土帰しの病院に行き、ロビーで打ち止めが来るのを待っていた時だった。

「一方通行くん。ちょっといいかい?」

声のした方向に顔を向けると、カエルのような顔をした医者がいた。
彼こそが冥土帰し・・・生きてさえいればどんな致命傷でも生還させる凄腕の医者であり、今現在妹達の保護者的存在でもある人物である。そのような人物が自分に折り入って用があるということは、ただ事ではないのだろう。
このタイミングでというと真っ先に思い浮かんだのは

「・・・打ち止めになンかあったのか?」

もっとも守るべき対象である少女のことだった。が、

「特に異常はないよ。今回はそれとは別の用事だね?とにかく、こんなところで話せることではないから場所を移そうかね?」

冥土帰しはそれを否定した。考えてみれば、クローンである妹達のひとりである打ち止めに異常があったとすればこんなところで話すはずがない。

冥土帰しのあとに続きどこかの会議室風の部屋に入ると、冥土帰しは椅子を勧めた。
椅子に座ると、一方通行は切り出した。

「単刀直入に聞く。・・・話とは?」

「もし、君の演算能力が復活する見込みがあるとすれば・・・君はどうする?」

冥土帰しがそう切り出した瞬間に一瞬だが確かに沈黙が生じた。

「どォいうことだ」

「未元物質」

その単語が出てきた瞬間、一方通行の顔色が変わった。が、それを気にせず冥土帰しは続けた。

「彼は先日、復活したんだね?で、その時に能力で人体の細胞を構築することに成功していたんだね?つまり・・・」

「・・・やつの能力を使えば俺の脳の復活も不可能じゃねェ、と?」

「その通りだね?まあ、彼の状態と君の状態とはかなりの差があるうえに、彼の場合脳は無事だったから、君でもうまくいくとは限らないね?」

その瞬間、彼は考え込んだ。今のままでは彼女らを守りきれなくなってくるかもしれない事実だ。だが、廃人と化してしまっては元も子もない。その二つで一方通行は葛藤していた。
やがて青年は唸るように一言絞り出した。

「・・・考えさせろ。次のクソガキの定期調整までには決めて伝える」

「まあ、無理に今とは言ってないしね?じっくり決めるといい」

そうして、一方通行は部屋を出た。
ロビーに戻る途中に、

「一方通行、とミサカは呼びかけます」

一方通行は声をかけられた。この声は聞き覚えがある。かつて実験動物としか思っていなかった人物たちであり、今は守らなくてはならない対象である者たちの声だ。そして、振り向きつつその声に応える。

「・・・オマエ、何号だ?」

「ミサカは19090号です、とミサカは回答します」

「じゃ19090号。俺に何のようだ?」

「いえ、上位個体からも言われたと思いますが、お礼をしたかったのです、とミサカは心中を吐露します」

一方「礼、だァ?」

「はい。私たちの妹を二人も救っていただいてありがとうございました、とミサカは頭を下げます」

そう言って19090号は頭を下げる。なんとなく目が合うのが怖く、目線を外しつつ一方通行は淡々と答えた。

「俺はテメエの尻拭いをしてるだけだ。礼を言われる筋合いはねェ」

「それでも礼をしたかったのです、とミサカは頭を上げつつコメントします」

なぜか目線を外すのが失礼だと思ってもう一度視線を戻すと、一方通行は言った。

「・・・仮にこの電極が必要なくなったとしても、オマエ達が俺にとって守るべき対象であることには変わりねェンだよ。クソガキも、ワーストも、無論オマエみたいな先行して生まれてきた妹達も、だ。だからその程度でいちいち礼を言わなくていいンだっての」

その返答に対し、19090号は一瞬虚を突かれたような表情をしたが、やがて柔らかく微笑んだ。

「分かりました。お願いします、とミサカはこれからも守ってもらうことを希望します」

「分かってるっての」

そう言って軽く片手で手を振りつつ、一方通行はその場を去った。

ロビーに戻ると、そこには調整が終わった打ち止めが明るい笑顔でこちらに手を振っていた。
その笑顔を見たとき、先ほど見た19090号の顔が、番外個体の意識を失う寸前の時の顔が、それに重なった。
そして、その瞬間、一方通行は最強を取り戻すに賭けることに決めた。

その1週間ほどのち、一方通行は冥土帰しにまた会いに来ていた。
そして、そこにはかつて自分が半生半死の状態にした人物がいた。

「・・・ひっさしぶりだねェ、てェいとくゥン?」

「おう、久しぶりだな一方通行」

二人とも口角こそ上がっているものの、その目線は互を睨んでいた。
いかにも険悪といった雰囲気に冥土帰しが口を開く。

「・・・二人ともそのくらいにしたらどうだい?」

その言葉は非常に効果的に二人の激情を鎮めた。それを確認した冥土帰しは続けた。

「とりあえず、先に言っておくよ。垣根くんは今後妹達に危害を加えないという条件のもと一方通行くんに能力を使用した治療を施すことに同意した。ちなみに、一応僕はここの街の長とも知り合いだから、万が一治療と称して彼を殺すようなことがあればどうなるかは保証できないね?」

その発言を聞いた瞬間に一方通行は驚いたように垣根を見た。それに気付いた垣根は軽く肩をすくめた。

「まあそういうわけだから、心配する必要は無用だね?というわけで、こっちに来てくれるかな?」

そう言って二人は冥土帰しに続いて手術室のような部屋に入った。そして一方通行はそこで全身麻酔をかけられ、意識を失った。

一方通行が意識を失ったのを確認すると、冥土帰しは手馴れた仕草で頭蓋を切開し始めた。そして、ある程度いったところで後ろに立っている垣根に声をかけた。

「僕にできるのはここまでだから、あとはお願いできるかね?」

この、冥土帰しが”戦場”と位置づける場所で、他人の手を借りるのはいささか心苦しいのだろう、その表情には隠しきれない苦痛の色がかすかだが確かに広がっていた。
垣根はそれに気づいたが、触れないほうがいいと判断し、ただ肩を叩きつついった。

「・・・おう、任せとけじいさん」

そして、彼の背中に六枚の翼が広がり、その先端が先ほど冥土帰しが切り開いた頭蓋に向けて優しくだが確かに伸びていった。

一方通行が目を覚ましたのはそれから数時間経ってからだった。
意識が戻ったとき、一方通行は体に今までの感覚とは違ったどこか懐かしいような感覚が広がっていた。それを認識すると同時に声が降ってきた。

「目覚めた?ってミサカはミサカは訊きつつもこんなことを黙ってるあなたをジト目で睨んでみたり」

声がした方に目をやると、見た目10歳くらいの少女が視界に入った。ジト目などという単語を教えた人間はいつか愉快なオブジェ化決定だが、それより、

「悪かった。大丈夫だから心配すンなよ、クソガキ」

彼女が打ち止めであると認識できる事実に安心していた。それはすなわち、賭けに勝ったということと同義であるからだ。
何か打ち止めがまた言おうとしたが、その前にいつの間にかそこにいた冥土帰しが言葉を発した。

「どうやら無事うまくいったみたいだね?とりあえず、心音を聞いておこうか」

そう言って手際よく一方通行の衣服をまくり上げると、聴診器を両方の肺と心臓に当て、状態を調べると言った。

「少なくともこれだけならば特に状態はないだろうね?ただしかし、どちらにせよ少しのあいだは入院してもらうことになるね?」

「なンでだよ?」

「長らく杖を使って生活していたためか、脚力の数値の低下は否めなかったんだね?その他数値も多少は低下しているはずというのは測るまでもないから、今の状態では、歩くことも少々難しいだろう。だから、リハビリをしてもらおうと思ってね?」

「そォいうことかよ。でもそんなこと能力使えば・・・」

「それはだめだね?」
「それはだめ、ってミサカはミサカは言ってみる」

能力で運動能力を補うという一方通行の返答を予想していたかのように二人の声が重なって否定した。

「万が一、上条君との戦いのように能力が無効化されたときのように能力が使えない状態で妹達が襲われたらどうするつもりだい?能力を使えなかったから守れなかったとでも言うつもりかな?」

そう言われると返す言葉もない。一方通行にとって妹達は演算を行ってくれるからという理由だけでなく、自分の罪の象徴であるがゆえに、能力が復活し、代理演算の必要がなくなったからとはいえ、守らなくてはいけない存在であることに変わりはない。

「君の頭の回転の速さから察して、格闘術を習得するまではおそらく一週間もかからないだろうし、最悪学習装置(テスタメント)などという便利なものも存在する。そういった点では、リハビリをして人並みに筋力が付けば、より妹達を守りやすくなるね?ダメとまではいかなくとも、少なくともやっておいて損はないね?」

このあたりはさすが医者というべきか、ただ淡々と事実を述べ、自分の意見を最後に挟む。どう判断するか、その目が問いかけている。
しばらく考え込んだ後、一方通行は答えた。

「・・・わかった。やってやらァ」

そして、それから2週間で一方通行はリハビリを完了した上に、買ってこさせた格闘技の参考書数種類をもとにして、独自の格闘技を生み出すに至った。

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――――――――――――――――――――――――――――――

「へぇ、そんなことだったの」

「あァ、おかげで反射も復活してるし、そこいらのチンピラぐらいならAIMジャマー使われても撃退くらいできるようになってる。結果的にはあのじいさんに感謝だな」

「結果的にもなにも、あんたはあそこの先生にはでかい借りがあるじゃん」

「・・・そォだな・・・確かになァ・・・」

そう言って、また一方通行はまた遠い目になっていた。

最初の荷物が届いてから数時間後、あらかたソーマの荷物を片付けた二人はとある問題に直面していた。
この部屋にはベッドは一つしかない。そして、ソーマは寝具を送ってきていない。つまり、必然的に二人が同じベッドで寝ることになるのである。

「えーと・・・どうします?」

力なく笑いつつ佐天がソーマの方に顔を向ける。

「どうするもなにも、こうなったら一緒に寝るしかねえだろ」

「ですよねー・・・」

そう言いつつ佐天はうつむく。

「つっても前にも一度こんなことがあっただろうが。おんなじって考えりゃいい」

それを見たソーマは落ち込んでいるのだろうと思って言葉を発するが、

「・・・はい・・・」

佐天の返事は元気の良いものではなかった。
それもそのはず。佐天は落ち込んでいるからうつむいたのではなく、

(いやいやそんなこと言われるとかえってさっきのことも相まってめちゃめちゃ恥ずかしいんですけどー!)

赤面した顔を見せないためにうつむいていたからだ。それを悟られないように努めて明るい声で佐天は声を発した。

「あ、私お風呂先に入ってきますね」

「おう」

それに答えるいつも通りそっけない反応をするソーマの声を背中に聞きつつ、佐天は脱衣所に向かった。

流石に風呂に入って冷静さを取り戻した佐天はまだ待機していたソーマに声をかけた。

「お風呂、あきましたよー」

だが返事はない。不思議に思っていると、今度はソーマが座ったまま寝ていた。起こそうかと思ったが、近くまで寄ってやめた。
ソーマはうなされていた。しかも、一体何を夢見ているのか、他人をはばかるように声を殺すようなうなされかたをしていた。まるでそれはうなされていることを他人に悟られないようにしているかのような、一旦気づいてしまうと、心配せずにはいられなくなってしまうようなうなされ方だった。
心配せざるを得ないが、なんとなく触れてはいけない気がした佐天は、ただただ何もできずに横に座っていることしかできなかった。

ソーマが目を覚ましたのはそれから少し経ってからだった。その頃には今度は佐天が座ったまま寝ていた。
いや、それだけならまだいい。佐天の頭がソーマの肩に乗っていた。このあたりの年頃の娘にしては十分魅力的な体つきをしているのに、こんなに警戒心が薄くていいのか、と疑問に思いつつベッドの上に運ぶだけ運ぼうとした。
ちょうど抱きかかえた直後、体の浮遊感に違和感を覚えたのか、佐天が目を覚ました。次の瞬間にその顔が一気に赤く染まっていく。

「あ、え、ちょ・・・」

佐天の口から声にならない声が漏れた。それに気づいたソーマが目線をしたに下ろし、声をかける。

「目ぇ覚めたか?」

確かに目はもうそれはそれはしっかり覚めたが。

「はい・・・ってそうじゃなくて!」

「ん?そういえば顔赤いが・・・熱でもあるのか?」

「そうじゃなくて!なんで私お姫様だっこされてるんですかー!」

そう、彼女は所謂”お姫様抱っこ”の体勢をとらされていたのだ。誰もいないとはいえあまりの恥ずかしさから佐天はもうさながら茹でダコのように真っ赤になっていた。

「一番この体勢が安定するからな」

「とりあえず疲れてんだろ。今は眠っとけ。俺は風呂入ってくる」

そう言うと完全に茹でダコ状態になっている佐天をベッドに寝かせると、自分は風呂に向かった。

恥ずかしさから佐天はソーマが風呂に入ってから顔を枕にしばらくうずめていたが、しばらくすると顔の火照りも収まってきた。いざ寝ようか、そう思った瞬間、ソーマが隣に滑り込んできた気配が後ろからした。

「・・・狭くねえか?」

「・・・大丈夫、です」

やはりさっきの今で会話は少々ぎこちない。独特な居心地の悪さを双方が感じていたとき、ソーマが言った。

「さっきは悪かったな、配慮が足りなかった」

「いえ、私も寝ちゃってましたし」

「それは仕方ないだろ。お前が出てきたときは俺が寝てたわけだしな」

「・・・本当に悪かったと思ってますか?」

「当たり前だろ」

「それなら、一回だけでいいので、・・・ハグ、してもらえますか?」

佐天ははっきりとそう言った。が、内心では。

(ちょちょちょちょっとー!?なにさらっとすごいこと口走ってんの私ー!?)

鼓動は高鳴り、思考は混乱していた。

そんな状態でソーマからの声を聞いた。

「・・・それで許してくれるのか?」

その声を聞いた瞬間、思考は落ち着いた。最も、鼓動の高鳴りは増すばかりであったが。

「・・・はい」

そういう自分の声がどこか遠くで聞こえているような気がした。

もぞもぞと背後でソーマが動く気配がするのがわかったときには、背中からソーマに抱きしめられていた。
彼の腕の中で佐天は体を反転させ、腕輪のついていない方の腕を相手の背中に回した。

そのまま二人は眠りに落ち、翌朝を迎えたが、今度は前のように気まずい雰囲気にはならず、むしろ更に関係が良好になったように見えた。

さて、お久しぶりの投下はこれにて終了です。
恋愛経験皆無のくせに恋愛展開描くとか無理やったんや・・・。
表現が拙いのは許してください。

書き方はこれ以降地の文で統一するので、今回のような書き方になっていきます。
嫌だと思ったり、もっとこうしたほうがいいといったアドバイスなどどしどしお願いします。

そういえばすごパのイントネーションとかていとくんの擬似アラガミバレットとかは某合体系アニメをもとにしていますw
あえてどれがどれとは言いませんが。

てか理系のくせに模試で数学2科目の合計の倍の点数を国語で稼いでいるってどういうことなの・・・。
といったような状況ですので、これからは本格的にひと月で更新できるかできないかくらいの鈍亀更新となります。
繰り返すようですが、エタらせる気は皆無ですので、温かい目で見守っていただけると幸いです。

では。また次回の投下の時に。

カエル先生はやっぱ学園都市の裏ボスだと思う

そしてソーマこれはもう完全に浮気ですわ
ヤンデレ入ってるキャラだったらNice boat.の可能性すらあるレベル

シオがインなんとかさんだったら、洒落にならない事になるな

どうも、>>1です。
エタるまではまだ短くても1週間ほどありますが、とりあえず生存報告を。
流石にいきなり恋愛要素強くしたのは無謀でしたかね、一気にレスが目減りしてしまいましたね。
それについては前回の投下前に注意書きをしなかったのは俺のミスです、申し訳ない
というわけで改めて。
次回から時たまに恋愛要素が強いところが入ります。ご注意ください。

レス返しは次回の投下時にまとめて行います。
レスいつもありがとうございます。書くときにかなり励みになっております。
運がよければ今月中に来れますが、それはおそらくないと思います。
夏休み前には来れるよう努力します、少なくとも7月末までは大会があるので夏休み中はそれどころじゃなくなるので。
では、また次回の投下時に。

まあシオはソーマの嫁だったり、ソーマとシオは兄妹だったり意見は分かれるからなぁ

今保守すれば流れはしないだろ

I'm back・・・!
というわけでお久しぶりです、yossiです。
久しぶりに投下しに来ました。

投下の前にレッツレス返し。

>>256
冥土帰しさんはなにげにかなり重要なキャラですし。それに俺は結構恋愛要素は図書館戦争系&自衛隊三部作に影響を受けているので、この二人のラストは結構もう決まってたりします。読めても言わないでくださいお願いします。

>>257
白い、大食いな上に悪食、幼児口調・・・。
あれ、意外とこの二人共通点多い?

>>259
俺は兄妹だと思ってた口でした。それに、シオならソーマとだれかの恋路なら応援するかなーと思いまして。

>>260
実は>>278の主目的は保守なんですよね。こうなるだろうな、っていうのはある程度は読めましたから。

では、次のレスから投下行きます。

そして、ちょうど同時刻。少し離れたところにある別の学生寮では、少女三人が集まって、ひとつの画面を覗き込みつつ、なんやかんやと騒いでいた。

「いやいや、本当に付き合ってないのこの二人!?」

「多分・・・。ソーマは涙子ちゃんのことは多分可愛い後輩程度にしか思ってないでしょうし・・・」

「というか二人でベットの中でハグしたまま眠るとか、どこのバカップルですか!?」

そして、その全員が爆笑を止められない状態だった。言うまでもないが、この三人とは結標、アリサ、初春の三人である。
なぜこうなったのか。当然沸き起こるこの疑問は今から数時間前に巻き戻る。

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状況が終わった直後、白井もいない風紀委員177支部にて、一旦仕事にキリをつけた固法は小休憩をとっていた。いつもならばここに初春がいるのだが、非番である上に怪我をしている可能性があるため検査で病院に行っていてこの場にはいないため今はひとりである。そのため、いつにもまして仕事の負担は大きかった。そんな中、今まで操作していたパソコンがアナグラからの通信を告げた。アナグラからということはおそらく状況の相互中間報告だろうから、無視することはできなかった。休める時に休ませてくれ。そんな本音を秘めつつ固法は通信を繋いだ。

「はい、風紀委員177支部です」

「アナグラの竹田です。初春ちゃんはいますか?」

「彼女は今日非番なんです。どちらにせよ、誘導の時に怪我したらしくて、今日はここには来ないと思いますが、どうしますか?」

「そちらは固法さんですよね?」

「はい、そうです」

「なら、状況の中間報告をお願いできますか?」

「わかりました。今現在判明している段階では・・・」

わかっているとこを固法が相手に伝えると、ヒバリは状況報告を復唱し確認を取ったのち、今度はアナグラからの情報を提供しだした。

「こちらからの報告です。そちらに佐天涙子、ソーマ・シックザール両名を追加で派遣しました。とはいっても、佐天さんは復学、という形になりますが。ソーマさんは学校への通学は現在保留としています。二人の神機は神機保管庫に空きが二つあるのでそこを利用することになってます。それと、ソーマさんの部屋なんですが・・・」

そこでそこまでなめらかだったヒバリの口調が澱んだ。

「・・・どうしました?」

思わず固法が聞くと、特に取り乱した様子もなく返答が返ってきた。

「・・・すいません、にわかには信じがたい内容で、私もやや納得がいっていないものですから。・・・続けます。ソーマさんは佐天さんの部屋に滞在することになっています」

「・・・はい?」

ちょうど無線で会話している空気を読んで無言で帰ってきた白井もその無線を聞いたらしく、サラウンドで声が漏れた。

「まあ、にわかには信じがたいとは思いますが。そういうように指示が来ています。他の神機使いは前回と同様の扱いとなります。こちらからの報告は以上です。ソーマさんたちの件についてはそちらで連絡をお願いできますか?」

「了解しました。毎度報告お疲れ様です」

そう返答しつつ固法は”書類仕事は後でいいからとりあえず二人に伝えてきなさい”と手元にあったメモ用紙に書いてとなりの白井に見せた。それに気づいた白井は頷いて空間移動で消えた。

「いえ、任務ですから。そちらもお疲れ様です。頑張ってください。では、失礼します」

それを最後にして無線は切れた。それを確認すると、もう一度飲み物を手元に置いて書類と格闘しだした。

そのあと、一体どれだけ時間が経っただろうか。今度は支部の電話が鳴った。とある病院からで、初春は背中の打撲以外は特に異常がなかったとのことだった。先輩としては一安心である。ひとまず、手元の携帯電話で初春に電話をかけた。すぐに電話はつながった。早速アナグラからの情報を伝える。やはり佐天とソーマという人物と同室になることを言うと「ぬっふぇ!?」と驚いていた。しかし、その直後に出てきたセリフには眉間を押えざるを得なかった。
なにせ。

「なら、相手の人のことも気になりますし、いっそ佐天さんの部屋を盗撮してしまいましょうよ、いいですよね先輩!」

そのセリフがこのような危険な雰囲気のするセリフだったからだ。
仮にも風紀委員は治安維持機関である。そこに所属している人間があろうことか犯罪を助長するような発言をするのは流石にいただけなく。ため息混じりに答えた。

「・・・あのねぇ初春さん。私たちは仮にも風紀委員よ。そんなこと認められるわけがないでしょう」

「・・・ですよねー・・・。あ、今日はできるだけじっとしているように、と言われているので、仕事は明日でいいですか?」

前者に関してはあっさり引き下がったのは少々意外ではあったが、後者の方とは別である。おそらくドクターストップだろう、とすれば無理をさせるわけにも行かない。

「わかったわ。今日はゆっくり休みなさい」

「ありがとうございます。では失礼します」

そう言って通話は切れた。

通話を切った初春はもうすでに行動に入っていた。佐天に風紀委員の仕事が入ったと言うと、風紀委員の支部ではなく佐天の部屋へ向かった。しばらく佐天が留守にしていたため、鍵は今のところ佐天と親しく学校も同じの風紀委員である初春が持っているのである。持っていた鍵で佐天の部屋に入ると、あらかじめ仕掛けておいた隠しカメラの位置や角度が変わっていないことを確認してから手元の端末を操作し、カメラに問題がないことを確かめると、部屋に鍵をしてから携帯電話で佐天をコールした。程なくして電話はつながった。

『もしもし、どうした~』

「ごめんなさい、さっき言い忘れてたんですけど、今佐天さんの部屋の鍵、私が持ってるんです。だから、どこかで行き会えないかな、と思って」

『ああ、そういうことね。わかった、じゃあ私の部屋の前で待っててくれる?』

「分かりました」

そして待つこと数分。佐天が現れた

が、その手はソーマにつながれていた。それに目ざとく気づいた初春はややためらいつつ言った。

「・・・えと、仲いいんですね・・・?」

その言葉に佐天は顔を真っ赤にして慌てて手を離した。相手の方はそこまで動揺していないようだが、佐天はどう見ても恥ずかしがっている。それを確認した初春は鍵を渡す際に耳打ちする。

「頑張ってくださいね」

その一言にまた一段と顔を真っ赤にしたのを確認するでもなく、初春は去っていった。そして、そのあと自分の部屋に戻り、結標たちが部屋に戻った頃合を見計らってアリサに電話をかけた。こちらもすぐつながった。

『もしもし、どうされました?』

「いや、そちらは佐天さんたちの事お聞きになったかなー、と思いまして」

『涙子ちゃんたちのこと?』

「はい。佐天さんがゴッドイーターになったことはお伝えしましたけど、今回復学したんです」

『へぇ、それはよかったです』

「で、ここからが本題です。佐天さんに付き添ってた人の名前ってわかりますか?」

『ソーマ・シックザール、だけど。それがどうかしたの?』

「(やっぱり・・・)そのソーマさんと佐天さんが同じ部屋ってことになってるんです」

それを聞いた直後、アリサも硬直したのだろう、しばらく無言の時間の後に、

「え、えええぇぇぇーーーーー!?」

鼓膜が破れんばかりの音量での驚愕の声が聞こえた。初春は思わずアニメなどで見るように電話を耳から遠ざけた。

それ以上の声が聞こえないことからもう一度電話を耳に当てて初春は言った。

「落ち着きましたか?」

『正直完全じゃないけど、なんとか・・・』

「なら続けますね。佐天さんの部屋の鍵は少し前まで私が持っていたんです。で、数時間前に佐天さんの部屋の隠しカメラのスイッチを入れてきました」

『・・・それって大丈夫なの?』

「アリサさん、バレなければ犯罪ではないんですよ。というわけで、二人の様子を見てみませんか?」

『いやいやそれって・・・』

「それと、佐天さんに鍵を渡したとき、佐天さんはソーマさんと手をつないでいました。それに、それを私が突っ込むと真っ赤になって黙ってました」

『・・・気になる反応ね』

「というわけで、よろしければそちらに今からお泊りしに行きたいのですが、いいですか?」

『・・・ちょっと待ってね』

そう言うと後ろで何やら話す雰囲気して、ほどなくして声が戻ってきた。

『いいよ。ただし・・・』

「わかってます。ノートパとかも持参していくので大丈夫です」

『OK。んじゃ、今から私がそっちに迎えに行くね』

「はい、お待ちしてます」

通話を切ると、初春はこうなるだろうと思って用意していた荷物の整理を再開した。そして、晩御飯を親友たちと食べに行っている春上に泊まりに行くという旨のメモを残したところでアリサが迎えに来て、彼女たちの部屋に向かった。そして、彼女らの部屋で映像を見つつソーマという人間の人物像をアリサから聞きつつ、初春が持ち込んだノートパソコンで佐天たちの様子を見ていた。


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そして、現在に至る、というわけである。

ようやく笑いが収まってきた頃に初春がアリサに素朴な疑問が投げかけた。

「そういえば、ゴッドイーターになった時の恩恵みたいなものってあるんですか?」

「えーと、身体能力の向上、かな?神機にはセーフティ機能みたいなものがついているから、一回結標さんに持ってもらったことがあるんだけど・・・」

「うん、結構重たかったわね、あれ」

「だ、そうなんだけど、適合した直後私はそこまでめちゃくちゃトレーニングしてたってわけじゃないけど、片手で持ち上げれたから、多分偏食因子の影響でそうなるんだと思う」

「へぇ、てことは佐天さん思いっきり抱きしめていたとしたら・・・」

「あ、その点については多分大丈夫。ソーマも物理的に体が結構丈夫だから」

「それを聞いて安心しました。これで遠慮なく佐天さんをからか・・・じゃなくて応援できますね」

「そうね。おそらく佐天さんが惚れてるのはほぼ確定だからね」

そう言いつつ、三人は眠り支度を始めていた。

そして、その数日後。佐天とアリサがゴッドイーターの集まりに行っている時に御坂、白井、初春、結標、春上の5人はとある喫茶店に集まっていた。話題はもちろん、佐天のことである。

「それにしても、あの佐天さんがゴッドイーターなんてね・・・」

ここまでに至る事情を話し終えたとき、御坂はつぶやいた。

「ですよね、初めて聞いたとき私もそう思いましたし。でも、目の前に助けに来てくれた佐天さんはかっこよかったですよ」

それにそう応じるのは初春だ。

「まあたしかに、神機を持った佐天さんは今までわたくし達が知っている佐天さんより凛々しく、頼もしく感じましたわ」

白井もその言葉に同意する。

「それより、話し、ってなんなの?」

そこで春上が本題に切り込んだ。

「白井さんは直接面識があると思いますけど、ソーマさんって人がいるんですよ」

「・・・ああ、あの殿方ですの?」

「多分その人です。で、その人は今佐天さんの部屋に暫定的で寝食をしているんですよ」

3人はその言葉を聞いてから理解して納得するまでの10秒ほど硬直していた。その後、人目をはばからず絶叫しかけて椅子なら蹴倒さんばかりの勢いで立ち上がったが、揃って長椅子に淵に膝裏を強くぶつけ悶えながら座った。思わず結標が大丈夫?と聞くと大丈夫とのことなので、初春は話を続け、昨夜のことを話した。

初春が話し終える頃には3人とも押し殺した声で爆笑していた。
ひとしきり笑い終え、目もとに浮かんだ涙をぬぐいつつ、御坂が初春に聞いた。

「ところで、その時の画像ってある?」

「画像もなにも、映像がありますよ」

「初春、いくらなんでも風紀委員でありながら盗撮というのは・・・」

「バレなきゃ犯罪じゃないんですよ、白井さん。で、お望みとあらばコピーしますが?」

「初春さん、バレるという可能性は考えていないの?」

「多少は考えていますけど、私のプロテクトを突破できる人なんてそうそうはいませんし、仮に無理に突破しようとしたら逆探知した後の攻撃で相手側の装置が使い物にならなくなると思いますし。で、どうしますか、御坂さん?」

時々白井からツッコミは入るものの、それを難なくかわしつつ本誌を話す初春に、結標はさらりと黒いことを言う初春に戦慄すら覚えた。
少し考えた末に御坂は言った

「・・・お願いできる?」

「分かりました。今度コピーして添付ファイルで送りますね」

「うん、お願い。で、今回は佐天さんの恋路を応援しよう、ということね?」

「はい」

「う~ん・・・。あの様子からすると、殿方の方は佐天さんの好意に気づいていないようですの」

「となると厄介ね・・・。映像だけを見ると砂糖吐けそうな雰囲気醸しだしてるけど」

そんなこんなで場所を転々としながら少女たちは佐天のこと以外のことも話しながら昼食をとるためにとあるファミレスに向かった

その頃、そんな風に話題にされているとは露知らずソーマ、佐天、アリサの三人は打ち合わせが終わったあと、買い物に出ていた。さすがに連日のように同じベッドで寝るわけにはいかないので、寝具を買いに来たのだ。今まで使っていたベッドを下取りしてくれるとのことだったのであらかじめ測ってあった寸法を伝え、今まで貯めてあったゴッドイーターの給料を使い手頃な二段ベッドを購入すると、部屋に戻る前に昼食を取ろうとしばしば佐天たちが利用しているファミレスに向かった。

そして、3人と5人は店の前でばったり出くわした。

「打ち合わせ・・・終わってたのね」

静かに結標がアリサに向かって口を開いた。

「はい、ずいぶん前に。ちょっと涙子ちゃんの買い物に付き合ったあと、昼食をと思ってきてみたら」

「私たちと出くわした、というわけね」

「はい。あ、先に紹介しておきますね。こっちがゴッドイーターの同僚のソーマです」

「・・・ソーマ・シックザールだ」

その冷静な口調と表情に御坂、春上は先ほどの話題もありじっと見つめてしまう。

「・・・どうした?」

さすがに見つめられて不思議に思ったのだろうソーマがそのように問いかけると

「いいえ、なんでもないわ。私は結標淡希。今はアリサのサポートをしてるわ」

結標はうまくはぐらかしつつ自己紹介した。その流れに乗って御坂と春上も自己紹介を終えると、8人の大所帯になった一行は店の中へと入っていった。

そして、店の中にて。8人はそれぞれソーマを質問という形で会話に加えながら雑談をしていた。ソーマは基本的に寡黙な人間なので、知り合いがいるとはいえどそうでもしないと会話に加えられないのだ。そして、初春がさりげなく話題を昨夜の話題に振った。

「そういえば、昨夜は二人とも砂糖吐けるような雰囲気でしたねー?」

その顔がどこか意地の悪いにやけ顔なのは気のせいではないだろう。そのセリフに佐天とソーマは明らかに数秒フリーズした。そして、フリーズが解けた時に佐天は口を開いた。

「・・・どこで、というかなんで!?」

「一応鍵を預かっている立場でしたからね、監視カメラを切り忘れてたことに気付いて遠隔でスイッチを切ろうとした時にあれですもん、それはそれは強烈でしたよ」

「やってること普通に犯罪もんだよ?そもそもあんた風紀委員でしょうが!?」

「バレなきゃ犯罪じゃないんですよ、佐天さん。私のプロテクトの固さは知ってるでしょう?」

「ちょっと涙子ちゃん、声大きいよ」

大声で問い詰める佐天に対しあっさりと答えていく初春。あまりにも声が大きくなった佐天を隣に座っていたアリサがなだめたが、紅潮した頬は治る気配がなかった。ソーマの方は、見た目にはそこまで動揺していないように見えるが、アリサはかすかにその頬が赤く染まっていることからこちらもやはり恥ずかしいのだろう、と推測した。

「それはそれとして、結構な甘えっぷりだったよね、涙子ちゃん」

「アリサさんまで!?まさか・・・」

「多分そのまさか、よ、佐天さん。ここにいる全員がその事実を知ってるわ」

その御坂の言葉で佐天はテーブルの淵に頭をぶつけるほどうなだれた。その顔はもう耳の先まで真っ赤になっていた。

もう真っ赤になった顔を隠すつもりもなくなったのか、顔を上げて佐天は言った。

「あー、もう!一体どこからどこまで知ってるんですか!?」

「んー・・・。大体佐天さんがカレーをふるまっているあたりから二人で抱き合って寢るまでですかね?」

「要するにほぼ全部じゃん!」

「そうとも言いますね」

そんなこんなで二人が口論している最中に、佐天をはさんで両側のアリサにソーマが話しかけた。

「おい、まさかお前まで・・・」

「ええ、バッチリ見てましたよ」

「・・・誰にも言うんじゃねえぞ」

「わかってます」

そんな短いやり取りは二人の口論にかき消され、ほかの5人には気づかれなかった。

昼食を済ませた一行は、その後佐天とソーマの買い物の続きに行き、その後また各々の家路についた。

その後、部屋に戻った佐天とソーマは、早速部屋の中を探し始めた。もう一度初春があのようなことをやらないとも限らないから、隠しカメラを見つけて電源を切ろう、と二人して結論が一致したためである。ほどなくしてすべてのカメラの電源を切ると、二人は程なくして届いた二段ベッドを組立て、また夕飯の準備に取り掛かった。

その頃、別室では。結標、アリサと初春、春上が映像チャットで会話していた。何気ない雑談にはやはり佐天のことが話題に挙がる。

「そういえば、あのふたりは今頃どうしてるのかね」

その結標の言葉に、初春が答える。

「なんなら、また覗きますか?」

その言葉に残りの3人は疑問を感じ得なかった。なぜなら、隠しカメラの大半が電源を切られたようだというのは他ならぬ初春が言っていたからである。

「でも、隠しカメラは全部電源を切られちゃったんじゃなかったの?」

「ふっふっふ。甘いですね、春上さん。こんなこともあろうかと、遠隔で電源を操作できるようになってるんですよ。無論、ここからでも十分操作できます」

「ならやってみない?」

そういうアリサと一緒に写っている結標は心底楽しいのだろう、顔がまるで輝いているかのようだ。

「了解です。接続をしたら映像共有しますね」

そう言って一度通信を切ると凄まじい速さで初春はキーボードを操作しだした。あっという間に数箇所のカメラの電源を入れて同一画面上に表示するとそのまま映像チャットで画面と音声を共有した。
そのまま別のパソコンを操作して既に接続されているふたつのあいだに接続すると、通じていることを確認し、そのまま見ることに徹した。

そんな風にまた見られていることも知らず、佐天とソーマは夕飯を食べだしていた。佐天が作った肉じゃがやその他のおかずを二人でつつきながら話す。

「まさかこの部屋が初春に見張られているとは思ってませんでしたよ」

「なんというか、人は見かけによらないというが、あのような子がそんなことをしているとは到底思えないな」

「・・・いや、ここだけの話、結構腹黒いですよ、初春は」

「そうなのか?」

「そうですよ。まあ、そんなのは置いといて。どうですか、肉じゃがとか」

「うまいぞ。少なくとも俺よりかは。俺なんかはこんなに繊細な味付けはできないからな」

ストレートに褒められ佐天は軽く赤面する。それに気づかないふりをしつつ、ソーマは尋ねた。

「どうやったらこんなにうまく味付けできるんだ?」

「う~ん・・・。慣れ、ですかね?」

「よかったら今度教えてくれないか?」

ソーマが何気なく放った言葉に佐天はえ!?と声を上げて驚いた。その顔はみるみるうちに赤面していった。
なにかこの少女が自分に対し慕う以上の感情を発しているかもしれない。ソーマはそのことには薄々感づきだしていた。そして、自分がこの少女に対しなにか別の感情も抱いているのではないか、というのも自覚していた。

「・・・無理ならいいんだぞ?」

「いや、無理じゃ・・・ない・・・です」

だんだん尻すぼみの返答にソーマは微笑みつつその手で佐天の頭を撫でた。

「じゃあ、今度、頼むな」

その言葉に佐天は指の先まで赤くなりながら頷いた。

さてさて、お久しぶりの投下はこれにて終了です。
やばい、このモヤモヤした感じ・・・たまらない・・・。
ほかのキャラの登場はまだ未定です。というかネタ切れ症候群を絶賛発症中なので全然かけない・・・orz
次はバトル描写と日常描写を続けざまに書く予定です。

基本的に保守は生存報告も兼ねて俺がやりますので必要ないです。
ではまた次の投下時にお会いしましょう。

エリック、乙だ!

まぁ死神とか呼ばれてたソーマがシオとかリンドウとかリーダーの事が有った後の新人には多少過保護になるかもしれないな

リーダーがリンドウさんの神機を使っても捕食されなかったのは、あのとき既にレンの意思が形成されていたから。
通常は偏食因子を体内に持つ神機使いでも、適合していなければより急激な侵食を受け致命傷を負う

確かこんな感じじゃなかったっけ?
それと、リーダーの名前は神薙ユウだった希ガス

書き忘れてたけど乙!

>>279
それだったらアリサがビターさんからリンドウさんの神機引き抜いた時の説明つかんくない?腕捕食されてなかったから
それとリーダーについてはここの>>1はゲーム何週かしてるけど小説読んでないっぽいから、多分キャラ掴めないから出さないんだとおもわれ。

>>281
ごめん、279のは神機保管庫にある神機の場合だった(神機保管庫のは捕食本能が剥き出しになる)
一般人は神機に触ったら即死だけど、神機使いの場合は持ったりするだけなら大丈夫で
適合してない神機を腕輪に接続しようとしたときだけ捕食されるんだったはず。

詳しくはターミナルに書いてあると思う

GE2体験版クリアしたし続きマダー?

ネタ切れならこのままアリサからソーマルートに移行してもいいんじゃね?

大変長らくお待たせいたしました、お久しぶりの投下を開始いたします。
いやはや、ジュリウスさん人間卒業してるでしょw手を食わせた上で片手で神機変形してオウガテイルの頭吹き飛ばすとかw
その前にレス返しを。
>>278
ぶっちゃけそこまで考えてませんw
ただただこの二人をいちゃつかせたいだけです
>>279->>282
ターミナル一応ちょくちょく調べてますが、そういったものの解説はありませんでした。が、>>281とほぼ同じ考えです。
>>284
アリサルートとか言っていながらもはやソーマルートになっているというw

さて、次から早速始めます。

その光景を見ていた4人は驚きを通り越して呆れている様子だった。

「ねえ、この二人本当に付き合ってないの・・・?」

恐る恐るに近い様子でこのような光景を初めて見る春上は4人の中で一番呆れている様子だった。

「多分・・・。私は佐天さんとそこそこ付き合いがありますから、その経験から推測してるだけですけど・・・。それより・・・」

「どうしたの?」

初春が返答の語尾を濁したのが気になり、アリサが初春に問いかけた時、また画面から声がした。

「ところで、ソーマさん」

「ああ、俺も気付いてる。始めるか」

「はい」

お世辞にも長いとはいえないやり取りの後、2人は隠しカメラをやや強引に壊して回った。

「ちょっとちょっと、何が起こってるの!?」

突然降って沸いたような状況に訳が分からずアリサが誰にともなく問いかける。

「やっぱり!なんでハウリングの音が聞こえるのかなと思ったら!」

「ハウリングって、マイクにスピーカー近づけると発生するあれ?」

それに答えるようなタイミングで初春が叫んだ。それに反応したのは科学の街の住人になって長い結標だ。

「そうです。さっきからかすかですけどそれが聞こえてたんです。多分佐天さんはこういう状況をある程度見越して小型のスピーカーを部屋に持ち込んでいたんでしょう。で、あの部屋には小型で高性能とはいえどそこそこの数のマイクが仕掛けてありましたから、それに反応してハウリングが発生、そしてそれをマイクが通電しているということの確認に使用したんでしょう」

「つまり、見透かされていた上にばれた、ってことなの?」

「・・・悔しいですがそうなりますね」

「じゃあ、初春さん結構危ないんじゃ・・・」

「問題ないです。私のセキュリティの固さは突破できたとしても最高峰の電撃使いである御坂さん位にしかできないくらいのレベルですから。それに、もとよりその程度の危険は想定済みです」

さらりととんでもないことに成功していることを言った初春に一同は味方で良かったと心底思った。
その後、4人で雑談をしていると初春の携帯電話が鳴った。一旦雑談から離脱して電話を取ると相手は佐天だった。

「もしもし」

『あ、初春、まだ起きてるよね?』

起きているかの確認が肯定形の確認のことから、やはり気付いているな、と初春は思った。

「はい、起きてますけど・・・」

『ならさ、映像チャットつないでいい?ソーマさんと一緒に』

このタイミングでのボイスチャットの要求。用件は容易に想像できた。

「すいません、今ちょっとアリサさんと映像チャットやってるんですけど・・・」

2人には申し訳ないがそれを理由に断ろうとするが、

『そこをなんとか。何なら映像チャットじゃなくてチャットルームでもいいから』

そう言われると無理に断る意味もない。だが、ボイスチャットのほうにも支障が出る可能性はあるだろう。複数のモニターを使えば問題はないかもしれないが、お世辞にも広いとはいえない寮では複数モニターは使っていないから、この選択肢は端からない。仕方なくアリサたちにその旨を伝え、以前に念のためとして作成した匿名で検索避けなども完備した非公開のチャットルームのURLとパスワードを伝え、そのチャットルームに入った。
程なくして、佐天がチャットルームにエンターした。
さて、どうして話題を切り出そうか、と初春が考えていると、佐天から切り出した。

<さてと。早速だけど初春、今日も部屋を覗いてたよね?>

「初春さん、やっぱりばれてたみたい?」

「・・・ですね。どう切り出そうか迷ってたら向こうから言ってきました」

アリサの問いかけに短く答えつつ、初春はキーボードを操作して一文打った。

<あ、やっぱりばれてました?>

その一文に対するレスは瞬時とも言ってもいい速度で行われた。

<見え見えな上にバレバレだ、小娘。byソーマさん あ、私も同感だからね?>

「あちゃー・・・」

「どうしたの?」

思わずそう漏らした初春に結標が尋ねる。今の一文をそっくりそのまま言うと、画面の向こうの2人も同じような声を漏らした。

「とりあえず、何か言い返したら?」

そう結標は言ったが、アリサが止めにかかった。

「やめといたほうがいいと思います。普段冷静ですけど、逆鱗に触れたら誰よりも怖いクチだと思いますし」

「・・・分かりました。無難に返しときます」

<ごめんなさい。スイッチが入ったのはたまたまなんですけど。以後気をつけます>

「・・・これって無難な部類なの・・・?」

見ようによっては言い訳にしか見えない文面に春上が問いかける。

「なんて打ったの?」

「スイッチ入ったのはたまたまだって打ち返しました」

「・・・逆鱗に触れてなければいいですね」

そのアリサの不穏な言葉が合図になったかのように相手側のレスが付いた。

<文面だけじゃ分からないし、もう遅いからまた今度会えない?>

「これは・・・。断る理由がないですね」

「どうしたの?」

困惑した初春の言葉に結標が目ざとく反応した。

「また今度会えないか、って。予定合わせれますか?」

「そっちがいつ空いてるかによるけど」

そういう問答をしつつ初春は返答を打っていた。

<分かりました。アリサさんたちも一緒でいいですか?>

「了解です。ならあさってはどうですか?そこなら私も非番ですし」

そう言い終えた時にちょうど返答が返ってきた。

<うん、いいよー>

「OK。んじゃあさってで」

「分かりました」

その返答を受けて初春は返答を打った。

<なら、あさってでいいですか?>

<了解~。んじゃ、そろそろ落ちるね>

<おやすみなさい>

そんなやりとりを終えると初春はチャットルームに接続していたタブを終了してまた映像チャットに向き合った。

「なんとかあさって会えることになりました」

「わかったわ。じゃあ遅くなってきたし、そろそろ寝ない?」

「そうですね。おやすみなさい」

「うん、おやすみー」

そんなやりとりをしてその晩はそれぞれ眠りについた。

そしてあさって。待ち合わせの場所で6人は会ったが、空気は微妙なものだった。佐天はどこかイライラしていて初春とは話す気配すらないし、ソーマは元が寡黙だからか特に気にならないといった風情で、初春は時々二人の顔色を伺っている。アリサは会話の取っ掛りを見つけようと躍起になっているようだが、それは功を奏していない。そんな中で春上と結標はどうしていいか分からずただただ黙っていた。そうしているといつも行くファミレスにつき、奇妙な沈黙のまま6人はファミレスに入った。
席に着き少し経ってから、いつもと違って初春の向かい側に座った佐天が口火を切った。

「で、なんで初春はまたあの時覗いてたの?」

「本当にたまたまスイッチが入ってしまって、ですよ」

初春は昨日言った口実をそのままいった。その動きに不自然なところは見られなかった。

「・・・本当にそうか?」

ここで我関せずという態度をとっていたソーマが確認で尋ねた。が、その目つきは睨んでいるといっても差し支えない程度には鋭かった。それに思わずたじろぎつつ初春は答えた。

「ほ、本当ですよ・・・?」

「じゃあなんでそんな弱気なんだ。本当なら堂々としていればいいだろう」

その間睨むような目つきは崩さない上に視線を外さない。見かねたアリサがフォローに入った。

「ソーマさん、それじゃ脅しとなんら変わりませんよ。本当だよね、初春さん」

「はい」

思わぬ助っ人に安心したのか、初春が答える。

そしていつものように雑談が始まった時、ソーマが隣にいるアリサを指でつついた。顔をソーマの方に向け、アリサはどうしたのか目顔で尋ねた。ソーマは黙って外を指差した。外を見ろ、ということらしい。

そこには、アラガミの発生の予兆である、黒い水たまりのようなものができていた。

それとほぼ同時刻の別地点では、垣根帝督が街を歩いていた。本人でも意外なことに学生寮にはしっかりと自分の部屋が残っていたので、手始めに食材の買い出しに出ていたのである。

「かき・・・ね・・・?」

そんな彼を呼び止めるものがいた。振り向くと緋色のドレスをまとった少女が様々な感情が綯い交ぜになった顔でこちらを見つめていた。

「あぁ?なんだよ」

「本当に・・・垣根・・・なの・・・?」

にわかには信じられないような、でもどこか本当であればという心持ちが混ざっているような声音だった。

「ああ、俺だよ、心理定規(メジャーハート)」

相手の少女―――彼の昔の同僚である心理定規は、まるで泣きそうな顔になりながら近づいてきて、そのまま彼に抱きついた。

「・・・生きてたのね・・・」

「ああ」

垣根は彼女のどこか癖のある髪質の金髪を撫でた。その手つきは優しく、まるで綺麗なものを愛でるかのようだった。

「心配・・・かけたみたいだな」

「全くよ、もう・・・。今度勝手にいなくなったら、許さないから」

「心に留めておくよ」

そう言って彼は優しく笑った。が、その表情はすぐに警戒のそれに変わった。

「・・・どうしたの?」

彼の雰囲気の変化を鋭敏に感じ取った心理定規が尋ねる。

「アラガミって知ってるよな?」

「ええ。でもそれがどうして?」

「昨日俺はアラガミと戦ってな。似た気配を感じたんだよ、今。念のため、周囲を警戒していてくれ」

「わかったわ」

やりとりを終えると、近くから人の声ではない音が聞こえた。その方向を向くと、青い人型のアラガミ―――ツクヨミがいた。相手の姿を視認すると垣根は心理定規に声をかけた。

「・・・逃げろ、心理定規」

「・・・わかってるけど、死なないでよ」

「分かってるって」

そして心理定規が離脱したあと、垣根はその背中に翼を顕現させる。それは、前のように目の前の敵を倒す以前に、今逃げたものを守るための翼だった。

時は少し戻って6人の内ふたり――――アリサとソーマだが――――は雑談をしつつ外をしきりに見ていた。

そして、その時はやってきた。
大きな音もないが、独特の色彩の女性を思わせるアラガミ―――サリエルが出現した。

「・・・!結標さん!」

「なに?」

「私とソーマを神機保管庫へお願いします。佐天さんの神機は私たちが持ってきます。だから、佐天さんはこのあたりの一般人の誘導を」

「分かりました」

「じゃあ、飛ばすわよ」

結標がそう言っていつの間にか取り出していた細身の懐中電灯を軽く振ったとき、3人は消えた。

「じゃあ、誘導はじめるよ、初春」

「はい」

「春上さんは早く避難を」

「はいなの」

そして、二人の少女は避難誘導を開始した。それから程なくして3人がまた現れた。

「ほら、お前の神機だ」

そう言ってソーマは彼女の神機を手渡した。

「ありがとうございます。じゃ、いきますか」

「そうですね」

そして、三人はサリエルに向き合った。

さて、これで今回の投下は終了です。
量少ないとか言わないで。

ブログの方にも書きましたが、もしかしたらもう少し投下速度を上げれるかもしれないです。

あと、今誰かいますかー?いたらレスお願いします。

あ、10分ほど待ちますね。
それまでに誰かいたらレスお願いします。

いないようなので、ここで終了させていただきます。

もしかしたら暇なときに即興で書き上げるかもしれません。
そうなったら乱文雑文になるのは目に見えているし、事前にそう宣言します。

ではまた次回に。

先程全て読み終わりました
とても面白いです!!
更新楽しみにしてます

支援

もそっと地の文見やすくしてみると読みやすいかもです

上からで申し訳ない

はい、どうもyossiです
キリがいいところまでかけたので、今日か明日の20:00~21:30くらいに投下再開します。
つっても短いし、それ故に後半は安価みたくしたいのですが、宜しいでしょうか?
何かしらのレスお願いします。
ではまた投下再開時に。その時もまた上げます。

おー
来ましたか

はい、どうもyossiです。お待たせしましたでしょうか?
では約10分後から投下を開始します。
それまでに誰かいるかの確認をしたいので、いらっしゃればレスお願いします。
というか投下中でもいいのでレスお願いします

待ってた

では、投下を開始いたします。

先に行っておきます、だいぶ今回の書き溜め量は少ないです。
いつもの8割位書いたくらいで安価に移行します。

あ、言い忘れてましたが運営さん鯖移転お疲れでした。

垣根の戦闘から少し離れたところで、心理定規は避難しようと行動していた時に声をかけられた。

「なあ、そこの金髪ドレスのオマエ」

そう言われてそちらを向くと、白髪の青年と茶髪の少女がいた。その目立つ風貌の人物の正体には能力を使わずともわかった。

「何の用?一方通行さん?」

「やっぱりオマエ、スクールのやつだな」

スクール。予想していたため、かつて自分が所属していた組織の名前を言われても驚きはしなかった。

「ええ。で、もう一度聞くけど、要件はなにかしら?」

繰り返された問に関する回答は即答だった。

「こいつを頼む」

そう言いつつ隣にいる少女の頭を軽くなでた。

「元とは言えど、暗部の人間だった以上、能力は信頼できそうだからな」

「私がこの子に手出しをする、ってことは考えないのかしら?」

「そうなったらオマエをただのタンパク質の塊に変えるだけだ」

「おー怖い。・・・わかったわ、とにかくこの子と避難すればいいのね?」

「怪我させずに、な。俺はここらのアラガミとやらを潰してくる」

「わかったわ」

そして、去り際に一言心理定規が言葉を発した。

「一応言っておくと、このあたりで垣根が青いのと戦ってるわよ」

それに対する一方通行の返答は聞かずにその場を立ち去って心理定規と打ち止めは避難をした。

その頃、ゴッドイーター三人は苦戦していた。本来ならさほど強くないサリエルだが、あいにくとこいつはサリエルはサリエルでも堕天種で、攻撃範囲が通常種と比べて広かった。そんな中戦えているのはさすがベテラン二人と期待の新人、といったところだろう。

だが、河童の川流れや猿も木から落ちるという言葉があるように、誰にでもミスはある。

攻撃後の隙を窺って三人が攻撃を仕掛けた。そして、その後の攻撃を予知して避ける。



が。



佐天が誤って通常種の間合いで回避にかかってしまった。

「涙子ちゃん!」
「佐天!」

二人が同時に気づいて半ば願うように叫ぶ。それに佐天も気づいたが時すでに遅し。もう防ぐにも躱すにも遅すぎた。
そのまま極彩色の光の攻撃をその身に受けた佐天は、まるで軽い球のように飛ばされた。

その頃、一方通行は周囲の小型アラガミを排除していたら、ツクヨミと戦闘していた垣根と行き合った。

「どォしたんだよォ、ていとくゥン?ご自慢の翼は飾りかァ?」

「そういうおまえこそ、おっせえ登場だな」

双方とも憎まれ口を叩くが、だいたい状況は双方読めていた。その上で今やるべきことは、目の前の敵を潰すこと。それ以外にはない。

「とりあえず、俺が突っ込む。援護しろ」

「援護があたっても文句言うなよ?」

軽口を叩き合った数秒後には一方通行はツクヨミの懐に飛び込みそのオラクル細胞の解析を、垣根は能力で作った擬似オラクル細胞による遠距離攻撃を開始していた。
その後の勝負は一瞬だった。攻撃を食らったツクヨミは垣根の方に体を向けたが、その青い体は次の瞬間には細く白い腕で貫かれた。そして、その手には細胞の塊が掴まれていた。そして垣根が残った青い体を垣根が器用に腕を切らないように翼で切断した。それだけで、勝負はついた。ツクヨミは霧散し、戦う対象を他に目視することは不可能だった。

そして、一方通行と垣根は向かい合って言葉を交わした。

「・・・さすが、とでも言っておくべきか?」

「オマエこそ、三下にしてはよくやるじゃねェか」

皮肉ともとれる口調のその言葉に垣根は広角を僅かにあげた。

「褒め言葉として受け取っておく。さて、俺はこのあたりのアラガミを・・・」

「必要ねェ。俺が全部潰しておいた」

その言葉に内心の驚きを隠しつつ、垣根は答えた。

「・・・むかつくくらいに仕事しやがるな」

「オマエ、それブーメランってやつだぜェ?」

そんなとことん素直でないふたりは、守るべき対象がいるであろうシェルターに向かった。

時刻は少し戻って、ゴッドイーター陣営。
二人とも、佐天が受身が取れたかを確認する余裕はなかった。その点については共通していた。が、直後の二人の様子は全くと言ってもいいほど違った。
アリサは冷静に佐天の様子を見に行ったが、ソーマはいつもの冷静な様子とはかけ離れた態度をとった。
いつもの彼ならありえないとも言っていいが、ステップして間合いを一気に詰め、自らの神機を構えなおす。それは、彼の持つ刀身種であるバスターの必殺技、チャージクラッシュの構えだった。そこから必殺の一撃を繰り出した。が、その溜めの時間はいつもより短かった。そして、その叩きつけた時に腰だめになって、飛び上がりつつ切り上げた。たまらず地に落ちたサリエルを、彼の追撃が襲う。そうしているうちにサリエルはまた飛び上がり、攻撃を仕掛けようとした。最近カスタマイズされて使えるようになったパリングアッパーとやらを使ってカウンターで更に追撃しようとした時に、銃弾とともに声がかかった。

「ソーマ!一旦引いてください!」

その言葉に体が先に反応した。敵がファンブルしたのをいいことに、パリングアッパーを準備していた体勢から半ば無理矢理にバックステップで距離を取る。

「佐天は?」

「無事です。リンクエイドと回復弾やっておいたので大丈夫でしょう。全く、らしくないですよ」

突っ込んでいったことを言っている、というのはすぐわかった。

「・・・すまん」

「いいですよ。それより、いまやるべきなのはこの目の前のやつを潰すことでしょう?」

「そうだな」

「幸いなことにこいつは弱っています。一気にたたみましょう!」

その号令が合図になり、その攻撃の隙を突いた二人の攻撃は急所に当たり、サリエル堕天種は地に落ちて動かなくなった。

二人が神機でコア摘出の作業を行っていると、アナグラから無線が入った。

「敵アラガミの反応停止を確認しました。が・・・」

やはり相手はヒバリだ。だが、語尾が澱んだのが気になったソーマは問いかける。

「どうした?」

「そちらに接近中の大型種と思われるアラガミの反応を確認しました。かなり足が速いです」

「となると、ヴァジュラか、ハンニバルか、といったところですか?」

「いや、最近出てきた狼みてえな新種ってやつかもしれねえぞ」

「その狼みたいな新種みたいなんです。名称はガルム、って言うらしいですが」

「なんかきつそうですね・・・」

「んなこと言っても始まらねえだろ。・・・で、迎撃すりゃいいのか?」

「はい。お願いします」

「了解しました。ソーマ」

「わかってる」

「二人共お疲れ様です。素材って・・・」

そうソーマが答えた時に、後ろから声がした。どうやら佐天が目覚め、二人に近寄ってきて声をかけたようだ。

「コアは摘出したけど、その他の素材は捕食しておきなさいよ?」

「了解しました」

佐天はそう答えてサリエル堕天種の死骸に近づき、神機で捕食した。その後ろからアリサが声をかける。

「そうそう、今から新種の大型種と思われるアラガミを迎撃せよ、って指示が私たちに下ったわ。だから、あなたは一旦・・・」

「嫌です」

アリサに皆まで言わせずに佐天ははっきり答えた。

「私だって戦えます。足でまといにはなりません」

神機での捕食を終え、まっすぐ目止めを合わせはっきりと言葉を発するその瞳にははっきりとした輝きが宿っていた。

「そのへんにしとけ。そうなったらこいつはてこでも動かん」

そう認可を出したのはソーマだ。アリサは驚きから言葉をなくした。今まで彼女に対し過保護とも取れるほどいろんなことを考えて守ってきたソーマが、このようなことを言い出すとは思ってもいなかった。ソーマは少し離れたところから神機を肩に担ぎつつ佐天に正対した。

「ただし、条件がある」

そう言って佐天に剣を突きつける。

「絶対に無理をするな。ヤバイと思ったらすぐ撤退しろ」

「・・・はい」

全員絶対生きて帰る。その思いがこもったソーマの言葉に、しっかりと落ち着いた声で佐天は答えた。

その直後、アリサから報告が入る。

「空から監視をしてもらった結標さんからの報告です。敵の容貌はガントレットをつけた大きな赤い狼で、西から急速にこちらへ接近中です。敵との距離は目視でおよそ500」

「ならすぐ来るな。構えとけ」

そのソーマの声で三人が構えたとき、狼の遠吠えのような声が聞こえた。声がした方へ顔を向けるとそこには報告にあった容貌の大型アラガミがいた。こちらへかけてきたのを確認して新型ふたりは銃形態に切り替えてその腕を撃ち抜きにかかった。何発か当たったが、その程度ではどうともしないのか、構わず突進してくる。それをみてソーマは近接攻撃に向かう。アリサも剣形態に変えてからそれに追従した。そして、攻撃しようとした瞬間、ガントレット部分がわずかに変形したかと思うと軽い爆発が発生した。その爆風を利用してか、相手は高く飛び上がって軽やかに受身をとり、三人を飛び越えて避難しそびれていたと思われる人物に向けて攻撃を仕掛けようとした。

「やばい・・・!」

思わずアリサがそう漏らす。が、それは三人とも思いは同じだった。スタングレネードも相手の速さを考えると準備しているあいだに敵は範囲外へ逃れるだろう。しかも、攻撃対象は三人しかいなかった。

「・・・salvare000」

対して攻撃対象となっている三人のうちの一人は冷静にそう呟き、持っていた長い刀に手をかけた。そして、ガルムが飛びかかった。

次の瞬間、どさり、となにかが落ちる音がした。
ゴッドイーター三人がなにが起きたのかを理解したのは、かちり、と金属が触れ合う音がしてからだった。

何が起こったのかは分からない。なぜそうなったのかもわからない。とにかく、目の前にいるスタイル抜群の女性があろうことか神機でもない刀で、しかも一太刀でこの大型アラガミを斬り倒したのだ。

「大丈夫ですか?」

佐天が駆け寄って安全を確認する。

「ええ。私たちは大丈夫です。シェルターというのか、この先でいいのですよね?」

先ほどガルムを一太刀で斬り倒した女性が答えた。近寄ってみるとわかったが、この女性はかなり奇抜な格好をしていた。付き添っているのは修道服姿の銀髪碧眼の少女と大柄で赤い髪にくわえタバコをした神父服の男性という、かなり目立つ三人だった。

「はい。状況が一旦落ち着くまでそこに避難していただけると幸いです」

そう佐天が答えると、赤い髪の神父服の男性が答えた。

「どうせあの少年から君に連絡が入るからそれまで待っていればいいだけだろう?」

「それはそうですが・・・」

女性が相槌を打ち、また神父が声を発しようとした時に佐天がきっぱりと言った。

「とにかく、ここは危険なので、避難をお願いします」

そして、どこかちぐはぐな三人は避難した。

避難したのを確認した時に後ろからソーマが声をかけた。

「アナグラから連絡だ。周囲に小型のアラガミが点在してるから、それを一掃しろとよ。ガルムの素材を回収した後、各自別行動で小型のアラガミを一掃する。っつーわけでさっさと終わらせてえから早く素材回収しろ」

それに返事をしつつガルムの近くに寄り素材を回収し、別行動で三人は小型のアラガミを殲滅にかかった。

それから程なくして、敵アラガミの一掃が確認され、ゴッドイーターも幕引きとなった。急な襲撃でも、負傷者はおろか一般人は誰ひとりとして掠り傷一つも負わず、神機使いたちもひとりとして欠けることがなく、理想といってもいい形で状況は終了した。

はい、書き溜め尽きました。
いつもは平均20、今回15。
短めに切ったはずなのに短い。

というわけでここから安価に移行します。

の前に、いま人いらっしゃいますよね?
5分ほど待つのでレスお願いします

今誰もいらっしゃらないようなので、ここから即興で書き上げていきます。
雑文乱文になるのはご容赦を。
では、次から行きます

その後、シェルターにて、学園都市のトップツーはそれぞれの知り合いとあっていた。

「一方通行ーってミサカはミサカは駆け寄りながら抱きついてみたり!」

「だァかァらァいきなり抱きついてくンなっつってンだろォがクソガキが。・・・変なことされなかったか?」

「むしろ変な目で見てくる人がいたらそこのドレスのお姉さんが能力使ってどうにかしてくれたみたい、ってミサカはミサカは状況を説明してみる」

「あ?心理定規がか?ってかなんでお前そんなことを?」

「へえー、その人そんな名前だったの、ってミサカはミサカは驚いてみたり」

「能力名よ。で、質問についてはそこの第一位様に頼まれてね」

「へえ、珍しいこともあるもんだな」

垣根と心理定規が話しているあいだに打ち止めはとなりの一方通行に囁く。

「・・・ねえ、もしかしてこの人って・・・」

「男の方は垣根帝督、っていやァわかるか?」

「やっぱり?ってミサカはミサカは納得してみる。というかあなたが半生半死にしてなかったっけ?ってミサカはミサカは疑問に思ってみる」

「どォやら復活してやがったみてェだな」

一方通行も囁きレベルの声で応答していく。

「で、女性の方は?スクールとかって何?ってミサカはミサカは疑問に思ったことを口に出して聞いてみる」

「・・・オマエは知らなくてイイ」

「ちょっとそれってどういう・・・」

全部打ち止めが言い終わる前にあらかた垣根と心理定規の話が終わった気配を察して心理定規に一方通行が話しかけた。

「クソガキの件、とりあえず礼を言っておく」

「別にいいわよ。私だって最終信号に興味があったことは否定しないし、何よりあんな脅しをかけられちゃあねぇ?」

「おいお前、一体どんな脅しをかけたんだ」

「別にィ。クソガキに変なことしたら愉快なオブジェにするって言っただけだ」

「・・・まあお前からしたら順当か」

「そォいうこった。それだけだ。じゃあな」

そう言って一方通行は首のチョーカーのスイッチを切り替え、打ち止めをかかえて跳躍して視界から消えた。

「全く、もっと普通に去ろうとか考えないのかねぇ、あいつは」

そうひとりごちた垣根に心理定規は言葉をかける。

「そういえばあなた、帰るところは?」

「んー・・・。寮に部屋も多分ねえだろうし、しばらくはその日暮らしだな。金はあるから問題ねえが」

「なら、私の部屋に来ない?」

さらっとそういうことを少なくとも見た目はシラフでいう心理定規に垣根は内心半ば呆れた。

「・・・お前、自分でどう言う意味かわかってんのかよ?」

「ええ、一応は、ね」

「・・・んじゃ、お言葉に甘えさせていただくとしますか」

そう言ってふたりは並んで心理定規の自宅へと帰っていった。

そのころ、ゴッドイーター三人は神機の保管及びアナグラへの報告を終え、それぞれの家路へついていた。

「涙子ちゃん、本当に傷大丈夫?」

「だから大丈夫ですって。・・・ところで、あの人一体何をしたんでしょう?」

「普通は長刀の一太刀だけで大型のアラガミを打ち倒せるわけがねえんだがな・・・」

「でも、あの女性はそれをやってのけてましたよね?涙子ちゃんの目にはどう映ったの?」

「うーん・・・。普通に集中してすごい速さで居合切りをしただけ、って感じでした。だからこそ、なんです」

「・・・なにかしらの能力とか?そういう系統の」

「つまり、細胞の結合を断つとかそういう感じか?」

「ええ。まあとにかく、わからないことをとやかく言っても始まりませんし、・・・」

さらにアリサが続けようとした時に、結標が現れた。迎えを頼んであったのだ。

「・・・いつ見てもこの登場には慣れねえな」

「まあ、ね。それはあるかもね。その様子だと、報告とかは終わってるのね?」

「はい」

「じゃあ、行くわよ」

そう言ってその後10秒も開けずに四人は寮についていた。

「つくづく便利ですよね、空間移動能力って」

「大変だけどね。・・・じゃあ、二人共お疲れ様」

「お疲れ様でしたー」

そう言葉を交わし、分かれてそれぞれの部屋に向かった。

はい、これにて投下終了です。
即興で10スレとか書き上げる人いるけど、すごいなぁ・・・。俺にはこれが限界です。
あ、安価はあんまり使いませんけど、臨時で使うかもしれません。

GEスレ増えてきましたね、GE2効果でしょうか。でも嬉しいです。

実を言うと、そろそろアリサルートも終わらせようかな、と思っています。そのため、以下のことに返答お願いします。

1.アリサルート終わったらこのスレは・・・
・即html化
・ほかのルートをやってからhtml化

ちなみに後者の場合GE2の発売まで完結しないかもしれません。そのあたりも加味して回答をお願いします。

2.ほかのルートをやるのなら、どのルートを希望しますか?
・ソーマルート
・コウタルート
・その他

その他の場合どのようなルートを希望か、というのもお願いします。

3.後日談(エピローグ的なものは予定していますが、それとは別で)は?

いるかいらないかで回答お願いします。

では、また次回の投下時に。

はい、どうもyossiです
これからはできるだけ毎日か隔日くらいのペースで投下できるようにします

というわけでこれから投下です。
書き溜め?んなものねえよ。
だからペースは襲いですけど、そのあたりはご容赦を。

部屋に戻った佐天とソーマは順番にシャワーに入ることとし、佐天が先にシャワーを浴びることになった。

シャワーを浴びながら佐天は今日のことを考えていた。
佐天がサリエルの攻撃で気絶し、アリサがリンクエイドと回復弾を撃ってくれている間にソーマがとんでもない大特攻を敢行していたということ。
新種の相手を一緒にするといった佐天をたしなめずに認めてくれたこと。
その他諸々のことが頭を次々と駆け巡っては消えていく。

(ソーマさん、私のこと一人前のゴッドイーターって認めてくれた、ってことなのかな・・・。私はまだまだだと思うけど・・・)

それより気になるのは、やはりあの女性。大型のアラガミを一太刀など、ソーマやリンドウ、アリサといったベテラン勢にも不可能な芸当だろう。


(まさかとは思うけど・・・科学じゃない、とか?)

なら一体全体なんだというのか。非科学、と言って真っ先に思いつくのはオカルト、つまり魔法などといった類だがまさかそんなものが実在するとでも言うのだろうか。

(あー、わからない!とりあえず忘れよう、うんそうしよう)

そう思って一旦風呂場を出て脱衣所に移り、着替えようと思った時に気付いた。
あろうことか、着替えを持ってきていなかったのである。
しかたなく、バスタオルを体にまいて一応隠すべきところは隠して外に出た。

「お風呂あきましたよー」

努めていつもと同じように声を出す。ソーマは驚いたようで、少しの間を空けて

「・・・なんでそんな格好なんだ?」

と、一言漏らした。

「いやー、着替えを脱衣所に持ってき忘れてて・・・」

おどけたような口調で佐天は返す。それに対するソーマの返答はというと。

「・・・エロいな」

とことん冷めたような口調はいつも通りだったし、まあたしかにまっとうなコメントではあるが、その言葉に佐天は真っ赤になった。

「・・・襲ったりしないでくださいよ?」

伏せながら、佐天は言った。それにすぐには答えず、ソーマはすぐそばまで近づき、その赤くなった耳に耳打ちした。

「・・・できるだけそういう努力はする。出るまでに着替えとけよ?」

その言葉に佐天はさらに顔を真っ赤にさせた。思わず反射的に大声を出そうとして息を吸い込みつつ振り向くと、もうすでにそこにソーマはいなかった。

「・・・もう、ソーマさんってば・・・」

どこかすねたような声で佐天はつぶやき、引き出しから着替えを引っ張り出した。

ソーマもシャワーを浴び、少しの間二人揃ってくつろぎつつ軽く話をしていると、そばにあった端末が鳴った。佐天も確認したが、それはソーマのものだったようで、すぐにソーマはつなぎ、話をしだした。
話しだすやいなや、ソーマの顔はみるみるうちに険しくなっていった。

「・・・何があったんですか?」

その佐天の質問には答えず、ソーマは別の相手に電話をつなぐ。会話の内容から相手はアリサと思われるが、一体何があった、という佐天の疑問は消えなかった。
ソーマが電話を切ると、佐天に向けて真っすぐに言った。

「アラガミが出て、俺たちに出撃命令が下った。今からアリサたちが迎えに来る」

その少し後。佐天ら3人に一人神機使いを加えた4人とは神機を持ち、出撃した。今回は小型のアラガミしかいなく数も少ないので4人だけで大丈夫だと判断されたらしい。念のためバディとして、アリサとソーマ、佐天とその神機使いというペアで行動する、というのも緊急ブリーフィングで決めてあった。


佐天は小型のアラガミの相手をしていた。バディといっても、ほとんど別行動であった。一頭一頭が取るに足らない相手なので問題ないのだ。
実際に、目視できる範囲でいる敵は倒すことに成功した。そして、それを確認して一息ついたその時だった。





濁った悲鳴が近いところから聞こえた。

そちらを反射的に向くと、その神機使いがオウガテイルに食われていた。
それを聞きつけたのか、その周りにほかのオウガテイルが群がってくる。


油断大敵。その言葉がやけに鮮明に、脳裏に浮かび上がった。


動かなくてはいけない。今すぐ動いて、あの人を助けなくてはいけない。頭ではそう理解できていた。

だが、体は動かない。どれだけ脳が強く命令しても、体は恐怖から硬直し、全く動けない。




――――――――――――――――そして。


そんな、動かない的を、アラガミが逃すわけもなかった。

背後から、オウガテイルが迫ってくる。


そして、その鎌首をもたげ、飛びかかった。




その瞬間。



「佐天!!!」


大きな声と共に、飛びかかったオウガテイルが、純白のバスターにより一刀両断された。


「佐天、佐天!」


二度三度、一刀両断した本人は耳元で呼びかける。


「・・・ソーマ、さん?」


何度目かの呼びかけに、佐天が反応した。

「佐天、大丈夫か?」

どこかホッとしたような口調で、ソーマは言った。

「私は・・・大丈夫・・・です」

弱々しく、佐天は答える。だが、視点はまた目の前に戻っていた。
ソーマがその視線の先を辿り、何があるのかを見た。その瞬間、たったそれだけで、ソーマは何が起こったのか、どうして佐天がこうなっているのかを察した。

難なく群がっていたオウガテイルを一蹴したアリサにソーマが問いかける。

「・・・どうだ?」

「ダメです。頭を食われてますから」

「そうか。とりあえずアナ・・・」

報告に入ろうとしたソーマだったが、その前にアナグラから連絡が入った。

「状況終了です。お疲れ様でした。どうでしたか?」

「死亡者1。以上」

ヒバリの確認にソーマは端的に答える。

「分かりました。また何かあれば連絡します。今はもう帰宅してくださっても構いません」

「わかった」

普通に業務連絡を交わし、無線を切った。

その後、結標は魂の抜けたような佐天を見て多少は思うところはあったはずなのだが何も言わずに神機保管庫、そして学生寮と送ってくれた。

また寮の部屋の前で別れ、ソーマが半ば引きずりこむような形で、佐天も部屋に入った。

今日の投下はこれにて終了です。

お知らせ。
早ければ次かその次くらいにアリサルート終わります。いやマジで。

ということで、>>323に答えていただけるとありがたいです。
では。

おつん!
モブック上だ!

その他ルートは書けそうなら欲しい
後日談も欲しい

そういえばブラッドの神機って第四世代なんだよな
ピストル型が第一、変形無しが第二、変形有りが第三、
変形がスムーズになり、パーツが増えて血の力を使えるのが第四世代

他のルートはどうでもいいけど、後日談は欲しいな
てか、>>1今年大学受験なんだよね?勉強もやりなよ?お節介かもしれないけど

はい、どうもyossiです。

今日の投下を開始いたしますよっと。

その前に溜め込んでいたレス返しを。

>>334
そうなのか!?全く知らなかった・・・。

>>335
勉強もしているに決まってるじゃないですか・・・嫌だなあもう(震え声)

さて、次から行きます。

部屋に戻った佐天はしばらく放心状態だった。そんな状態の佐天をソーマはとりあえず部屋に入れた(といっても引きずり込んだに近いが)あと、とりあえずベッドにもたれかけるような形で座らせた。

「佐天、佐天」

軽く頬を叩きながら、何度か呼びかけることで、ようやく佐天の目に光が戻った。

「・・・ソーマさん?」

そう小さく呟いた佐天を見て、ソーマはひとつ安心のため息をつく。

「よかった、ようやく元に戻ったか」

「・・・ごめんなさい」

「謝る必要はない。目の前で人が食われるのは、初めての時はきついと思うからな」

「それでも、です。・・・こんなことは、珍しくないんでしょう?」

その言葉にソーマは言葉を失った。目の前で人が食われるのは誰だってショッキングなはずだ。特に彼女は仮にも女子中学生だ。いろんなことを感じ、考える時期の彼女が、まさかこんなことを言うとは。
だが、ここでソーマができることは1つ。

「・・・そうだ。こんなことは、アラガミとの戦場では日常茶飯事だ」

新人ながらも一人前のゴッドイーターに、隠すことなく、真実を伝えることだった。

「やっぱり。なら、私も神機使いである以上、覚悟を決めないといけませんよね」

そう言って微笑む彼女に、ソーマは正体不明の危なっかしさを感じた。

「・・・無理するなよ」

その言葉は、上官としてではなく、ひとりの友人を気遣う言葉として出た。

「わかってます。・・・んじゃあ、私はもういっかいシャワー浴びてきますね」

そう言って佐天は着替えを持って脱衣所に向かった。


その背中を見えなくなるまで見ながら、ソーマは佐天のことを考え出していた。
初めて目の前で人が食われ、それで放心状態になってしまうのはまあある意味仕方ないかもしれない。
だが、まさか、正気に戻ったあとに出た言葉が、謝罪の言葉、そして覚悟の言葉とは。
自分とは違う。生まれながらにアラガミと戦うとこを命令とされ、目の前で人の死を何度も見てきたわけではない。
少し前まで、そう、ほんの少し前までただの少女だった彼女が、ほとんど日数が経たないうちに、ここまで腹を括れるものだろうか。
それとも、なにか腹をくくらなくてはいけない自体でも発生したのだろうか。

(そんなことを考えても仕方ない、か・・・)

一旦佐天のことを保留とすると、それ以外で思い浮かぶのは

(あの三人組、か)

女の方もそうだが、あの男や少女も正体はわからない。直感だが、何か得体の知れないものを感じたのだ。
その得体の知れないものの力で、ガルムが切り伏せられたのだとしたら。

(そっちこそ、考えても答えはでねぇな)

そう思って、一旦落ち着くと、眠気が襲ってきて、ソーマはウトウトしだした。

シャワーを浴びながら、佐天は泣いていた。
その涙は、悲し涙ではなかった。

助けられなかった。

覚悟が甘かった。

ただただ、そういった意味での悔し涙だ。
さっきは好きなソーマの手前、笑っていた。だが、内心では悔しさでいっぱいだった。
ソーマの言葉で踏ん切りがついた。

死体が出る、それは当然。今まで死者が出なかったほうが奇跡的だったのだ。

認識が甘かった。だからこそ、覚悟を改め、しっかり前を向く。もう振り向かない。

そういう覚悟を決めることができた。

(なら・・・)

ここで泣くのは、いや、泣いて立ち止まるのは、正解ではない。
むしろ、前を向いて進むために、今できることを。

佐天は、そう思った。

佐天がシャワーを出ると、ソーマは寝ていた。
軽く肩を二、三度叩くとソーマは薄目を開けた。

「お風呂、あきましたよ」

そう言うとソーマはあぁ、とかうぅ、とか言いながら、のそりと立ち上がった。
が、寝ぼけていてまだ足元がおぼつかないのか、ふらりと倒れかかってしまった。
ちょうど目の前の佐天も立ち上がっていたので、支えようとしたが、勢いを殺せず、二人揃って倒れ込んでしまった。

「・・・え?」

思わず声をあげたのは佐天だ。何が起こったのかを理解するまで数秒を要したが、今どうなっているのかを理解すると、見る見る間に真っ赤になった。

「ちょっと、ソーマさん、どいてくださるとありがたいんですけど・・・」

小声でソーマに要求するが、ソーマからの返答はない。
不思議に思い、ソーマの方を伺ってみると、また眠ってしまっていた。

(・・・まあ、これでも・・・いっか)

そう思って、佐天は黙って下に敷かれることにした。

その後、ソーマは目を覚ました。
が、起きるやいなや混乱状態に叩き込まれた。
なぜ佐天を自分が押し倒しているのか、ということである。寝ぼけた勢いで襲ったとでも言うのだろうか。

「・・・悪い」

とりあえずそう呟き、ソーマは脱衣所へ逃げるように向かった。

その去っていく背中を見ながら、佐天は嫌悪感を催すどころか、あの状況を受け入れていた自分に対し、驚くとともに、ソーマに対する好意を再認識していた。

今日の投下はこれにて終了です。

ぶっちゃけ、今回のところは前回に盛り込もうか、と思ってたとこなんですw
いやいやソーマにラキスケはねーよ、って自分で却下しておきながら再採用って・・・というのは自分でも思ってます。

念のため。
アンケートにお答えください。 >>323

では。

1
ほかのルートをやってからhtml化
2
ソーマ√で

はい、どうもyossiです。
今回も愉快に素敵に投下していきます
つっても例によって書きためないんで遅いですけど
では次から行きます。

その頃、風呂を済ませたアリサと結標は軽食を作り食べだしていた。
いつものように雑談をしていた時に、おもむろに結標が切り出した。

「ねえ、今日一体何があったの」

何があったかはわからない。が、何かあった。それは佐天の様子からしても結標は察していた。そして、アリサも察するだろうということはだいたい予期していた。

「・・・おそらくは涙子ちゃんの目の前で、別の神機使いが食われたんです。私たちが駆けつけたときはもう手遅れでした」

「・・・そう。それで・・・」

「おそらくは。ソーマも何も言わないから、そうなんだろう、と推測することしかできませんけど」

「いや、目の前で人が死ぬっていうのは精神的にくるものがあると思うわ。私は過去が過去だからもうそういう感覚はある種麻痺しているようなところはあるけど」

「そうですね。死体を見る、ってだけでもくるものはありますから、目の前で進行形で人が食われてるっていうのはよっぽどきついでしょうね」

「そういうふうに、戦闘で神機使いが死ぬってことはよくあるの?」

「・・・はい。行方不明になって神機だけ見つかる、なんてこともよくあるんです。おそらく、ソーマはそれを隠さず伝えていると思います」

「・・・なら、フォローとか必要かしら?」

「いや、いらないと思います。ソーマのことだから、そのあたりのフォローまでしっかりやってくれると思いますし」

「そう・・・。なら良かった」

一言そう呟き、結標はまた少し目の前の食事を口に入れて言った。

「そういえばさ、ふたりはまだ進展してなさそうなの?」

「私から見る限りではないですね。初春さんにでも確認してみましょうか?」

「いやいや、そこまでする必要はないわよ。たださ、どうなってるかくらいは気にならない?」

「・・・まあたしかに」

「というわけで、二人に直接聞いてみる?」

「・・・それでもいいですけど、なら二人きりなところをつけてみませんか?」

「あ、それいいかも。ちょっと前に確か佐天さんがソーマに料理教える、とか言ってたよね?」

「・・・あー、そういえばありましたね」

「というわけで、今度二人が出かけるタイミングを狙ってつける、ってことでいい?」

「ですね」

それを最後にふたりはまたとりとめのない雑談に戻った。

なんかおかしい・・・

一回再起動してからまた再開します。

そして、その次の日。早速状況は動いた。

佐天とソーマが夕方食材を買いに行ったのである。それを廊下に設置した隠しカメラで知ったアリサと結標は早速佐天とソーマの部屋に盗聴器(ハウリング対策済の高性能なもの)を設置し、佐天とソーマの後を追った。
空に転移し探すと案外すんなりと二人を見つけることに成功したので、うまく死角に隠れ、転移しては隠れを繰り返すと、二人が入ったのはやはりスーパーだった。

「・・・二人の声が聞こえればいいんですけど・・・」

佐天とソーマが店に入っていったのを見て思わずアリサがぼそりと呟いたのを結標は見逃さなかった。

「・・・やってみる?」

そう言って片手に取り出したのは小型の盗聴器。ピンが付いているところを見ると、おそらくそれをどちらかの服にでも付けるのだろう。
だが。

「大丈夫なんですか?ミスすると服を破いたり、最悪体内に転移することになりますよ?」

「あのね、私は空間転移系の頂点って言われてる人間よ?そんなヘマはしないわ」

「それを聞いて安心しました」

「んじゃあ、行くわよ」

そう言うと、手の中のそれが消え、佐天の上着のうなじあたりにそれが移動した。

「・・・よし、成功」

「ってことは・・・」

「うん、聞こえるはずよ、これで」

そう言って取り出したのはカナル式のイヤホンと思しきもの。だが、コードがなかった。

「これって・・・」

「コードレスのイヤホン。周波数を同調させてあるから、それで聞こえるはず・・・。うん、うまくいってる」

一足先に自分の耳にイヤホンをつけ、ちゃんと聞こえるか確認をして、結標は満足げに笑った。それを見てアリサも耳につけると、二人の会話が聞こえてきた。

『・・・そういえば、ソーマさんって辛いものって大丈夫ですか?』

『大丈夫だ』

『よし、ならルーは甘口と辛口をブレンドにするとして・・・具材は・・・野菜はあっちですね』

「・・・佐天さんって料理うまかったんですね」

「・・・みたいね。私はよくわからないけど」

「あ・・・ごめんなさい」

結標はあまり料理ができなかったことを思い出し、佐天が謝罪する。

「いいのよ、謝ったりしなくて。ちょっとしたものくらいは作れるようになってきたけど、まだまだだってことは自覚してるし」

そんなことを言っていると、佐天は野菜を買っているようだった。
音声だけでしか状況は分からないが、その手つきが慣れているようなのは容易に想像できた。

「・・・すごいなぁ。私も料理ができる方じゃないから感心だわ」

「私もですよ。年そんなに変わらないのになんでこんなに手馴れてるんだろ・・・」

「今度本人に聞いてみる?」

「・・・そうですね、そうしましょう。ところで、そろそろ引き上げないと感づかれるかもしれませんよ?」

「そうね。じゃあ、あれを回収して帰りましょうか」

そう言うと結標は盗聴器を回収して、アリサと足りなくなってきた具材を買い足し、部屋へと引き上げた。

今日はこのくらいです。
すまぬ、明日模試なんだから勉強せねばならんのですよ・・・。
よって明日は更新できそうにありません。

さて、次かその次あたりで本当にアリサルートが終わります。
なので、本格的に>>323に答えていただけるとありがたいです。

俺としては、このあとは
後日談→ソーマルート(>>13からの分岐)→そっちの後日談
と続く予定です。

ではまた今度。

乙グボ

おい、佐天さんに気付かれてるぞ、佐天さんが謝ってるじゃねえか

>>353
俺には分からんかったんだが、どこのこと?

はい、どうもyossiです。
本日も投下をしていきます。

>>353
あ、本当だ。指摘感謝です。

>>354
>>349の下から二行目ですね。正しくは佐天ではなくアリサです。

では次から行きます。

盗聴されてるとは気づかず、佐天とソーマは部屋に戻って料理を始めていた。
佐天は手際よく料理を教えつつ、火加減などを調整していた。
ソーマもある程度料理の覚えはあるので、その手際は良かった。

「ルーはどのくらいなんだ?佐天」

「そうですね・・・。だいたい辛口3に甘口1ってところですかね」

「わかった」

そう答えて言われた通りの比でルーを入れる。

「だいたい火が通ったかどうかを確認するのは竹串でやるんだっけか?」

「はい。竹串はそこに入ってますから」

「ああ、これか」

「そうそう、それです。でもまだ早いですよ」

「そうか」

ともあれ、このような感覚で料理の教え教えられという関係でも手際は良かった。

そして、なかなかの手際でカレーは完成した。
その完成度は、なかなかといったものだった。

「うん、美味しそうですね」

「だな。早速いただくか」

「そうしましょうか」

そう言って一口食べると、

「うん、美味しいですよ、これ!」

「お前が教えてくれたからだろ」

「そうかもしれませんね」

そう言ってまた食べだすが、佐天の食指はあまり進まない。

「・・・どうかしたか?」

その様子を不思議に思ったソーマが声をかける。

「いや、ちょっとあの時のことを思い出しちゃって・・・」

あの時、というのがどの時なのかなど聞くまでもなかった。

「・・・お前のせいじゃない」

「でも。それでも私は考えちゃうんです。あの時ほかにできることはなかったのか、って」

「なかっただろうな。あいつは死んで、お前は生き残った。ならそれでいいじゃねえか」

「よくないです!」

思わず佐天は声を大きくした。

「だって、私がもっと周囲に気を配っていればあの人は助かったのかもしれない。それに、周囲に気を配りきれていなかったってことはあの時私は死んでいてもおかしくなかったってことじゃないですか!」

「そんなことは・・・」

「ないって言い切れますか?」

言い合いのフォローにそう返され、ソーマは言葉に困った。

「でしょう?なら私なんて・・・」

そのあとに佐天がどう続けようとしたのかは本人にしかわからないだろう。

なぜなら、その言葉を言い切る前にソーマがその細い体を抱きしめていたからだ。

「死んだほうがいい、とでも言うつもりか?それこそ違うだろう。それとも、死んでいたほうがよかったの方か?どちらにしてもふざけるな。冗談でもそんなことを言うんじゃねえ」

そう言いつつ抱きしめる腕に力が篭る。
それをさせているのが部下を思う気持ちなのか、怒りなのか。怒りであればそれは誰に向けられたものなのか。
そんなことはどうでも、そう、本当にどうでもよかったのだ。

「たしかに俺たちはいつ何時どんな形で死ぬかわからねぇ。それはお前も俺も同じだ。それでもお前が死の恐怖から逃れれないというのなら・・・」

そして、そのあとに続いた言葉を佐天はおそらく一生忘れないだろう。

「俺が、ずっとお前を守ってやる」

その言葉に、佐天はどこか泣き笑いのような表情を浮かべた。

「・・・それ、プロポーズみたいですよ」

「そうかもな。だが俺に惚れるやつの方が・・・」

そのあとを佐天は言わせなかった。

「なら、その少数派に私はいるんでしょうね」

そう言いつつ、佐天もソーマの背中に腕を回し抱きしめる。
その体勢のまま、目をしっかり見つめて佐天は言った。

「私、ソーマさんのことが大好きです。だから、その・・・」

そう言って赤くなって言葉に詰まった。その後ろに続く言葉など、どんな朴念仁でも容易に察しをつけることが可能だろう。
そう、つまりはソーマにも。

「・・・俺でいいのか?」

まるで恐る恐る何かに触るように、確認するかのようにソーマは返答した。

「・・・はい」

佐天はしっかりと目を見て答える。

「俺は前、死神って呼ばれてたんだぞ。それでもか?」

そのソーマの言葉が終わった時に、佐天はソーマにキスをした。

「・・・私の知ってるソーマさんは、死神なんかじゃないですから」

「そうか・・・」

そう言って二人はしばらくの間そうして抱き合っていた。

ソーマと佐天いいなぁ

それから数年後。

「おーい、こっちこっち!」

テーブル席からだいたい20代の女性が同年代と思われる女性二人を呼ぶ。

「遅くなってすいません、御坂さん」

「初春さん、黒子も久しぶりね」

「そうですわね、お姉さま」

「研究職の御坂さんと教師の私たちではそこまで接点ありませんからねー」

「そうよねー・・・。ラボにこもりっきりっていうのもなんだか、って感じだから、今日のお誘いはありがたかったのよ」

「私たちもですよ・・・。白井さんなんか最近の生きがいが悪ガキな生徒に実力行使の制裁を加えることみたいになってますからねー」

「妙なことを言うのはこの口ですの?」

「ひはいはん、ひはいてすからはへてくたさい(白井さん、痛いですからやめてください)」

雑談しつつ、さらりと黒いことを言った初春に白井が制裁を加えていたりする間にもうひとりまたひとり女性が来た。

「すいません、すっかり遅くなっちゃって」

「あ、アリサさん。そっちは終わったんですか?」

「まあね。ソーマと涙子ちゃんもあとから来ると思うよ。春上さんと結標さんは?」

「二人共仕事の方で手が離せないから来れないって。それはそうとしておあついことだね、あのふたりは」

「本当だよ・・・。職場でも多少は自重しているのかもしれないけど、やっぱりにじみ出てたりするからねー」

その言葉を皮切りに、アリサに4人がかりで職場でのふたりの様子の質問攻めが始まり、アリサが困っていた時に今度は男女が来た。

「ごめんなさい、遅くなりました」

「いーのいーの。それにしても夫婦揃って登場とはおあついねー」

「それ、例のつんつん頭の人と付き合ってる御坂さんに言えることではないと思いますけど」

「あ、アイツのことはどうでもいいのよ!それより、みんな集まったことだし、なんか頼もうよ!」

「相変わらず照れ隠しはあまりうまくないですのね」

そう言いつつみんなでメニューを見て全員が注文を終えたあと、ドリンクバーで全員がそれぞれの飲み物を持ってきたのを確認して、御坂が音頭を取った。

「それでは、久しぶりの再会を祝して、かんぱーい!」

それを合図に全員のグラスがぶつかり軽く音を鳴らした。

「ところでさ、ふたりのプロポーズの言葉ってなんだったんですか?」

「・・・教えたくねぇ」

今まで我関せずといった様子だったが、質問が飛んできて相変わらずの表情で答えた。

「じゃあ佐天さん?」

「ソーマさんが言いたくないのなら私も言えませんね」

ならばとすかさず初春が佐天に矛先を変えるが、佐天もうまくはぐらかした。

「つまんないですねー・・・。じゃあ、どんなふうに告白を?」

その言葉にふたりは意味深な目交いをした。

「涙子が死んだら怖い、って言ってる時に、流れで、な」

「へぇ、じゃあ告白の言葉は?」

「俺がずっとお前を守ってやる、だったな」

「へぇ、それがプロポーズの言葉だったんだ」

「・・・あ」

御坂の言葉に佐天は誘導尋問に引っかかったということに気づき、はたと口を抑えるが時すでに遅し。ほかの四人はにやにやしていた。

「まあ、いいこと聞けましたね」

そういうふうにアリサが締めたとき、ソーマの端末が着信を告げた。しばらくしてソーマはほかのゴッドイーター二人に伝える。

「スクランブル、だそうだ」

「じゃあ、三人は避難誘導お願いできますか?」

アリサの言葉に白井と初春、そして御坂が頷いた。

「行くか、涙子」

「はい!」

夫の言葉に、妻はしっかりと頷きつつ満面の笑みを浮かべた。






そして。




アラガミと、神を喰らう者と、超能力者たち。




それらすべての関わりあう物語(にちじょう)は。




まだまだ、長く、続いていく。



                                      ―――――fin――――――

はい、長くなりましたがアリサルート、これにて完結でございます。
最後finってなってますけどこのあとちゃんと後日談もやるのでご安心を。

ちょろっと早いあとがきを。

実を言うとこれ、佐天さんとソーマを組ませてみれば面白いんじゃね?という妄想全開な産物でした。w
最初ソーマにしようがコウタにしようがどんな形でもこの二人のカップリングは絶対でした。

最初は本当にネタとか尽きなかったんですけど、途中から思いっきり失速してしまいました。
それについては俺の力不足です。申し訳ない。

ここまで読んでくださった皆さん、ありがとうございました。
どうぞ後日談も楽しんでいただけるとありがたい限りです。

では、また次回お会いしましょう。

ソーマとコウタのカップリングは絶対に見えた

佐天さんは無能力だけど、大抵魔術の才能があったり、
変な能力に目覚めたりしてるからな。

魔術の才能得た場合はステイル越えしたりしてるし

流石にほぼ毎日更新はきつくなったのかな、エタらないことを祈るか。
ところで重箱の隅をつつくようでごめんだけど、>>362って数年なのか?教員になるには大学出なきゃいけないし、だとしたら10年くらいはいるんでは?

どうも、お待たせしました、yossiです。

できるだけほぼ毎日といったな、あれはアリサルート完結までの話だ。

というわけで書いていきます。
つっても書き溜めはないですが。w

その前にレス返しを。

>>367
ええ・・・。ソーマは決めてませんでしたけど、コウタは全く決めてませんでしたよ!?

>>368
佐天さんの能力系はどこいってもありますからね・・・。俺としては佐天さんのスレで好きなのは佐天さんの喫茶店シリーズですけど。

>>369
繰り返しますがエタらせるつもりは全くありませんのでご安心を。>>362はたしかにそうだなと思ってました。脳内変換お願いします。

では次から行きます。

佐天がソーマへの告白に見事成功してから数日後。
結標とアリサ、そして初春は第六学区にいた。

正確にはあるものたちを追って、だが。

「本当にいいんですか?バレたら大変なことになりますよ?」

初春が小声でほかの二人に確認する。

「いいのいいの。音声を聞くのなんて私の能力があれば造作もないし」

そういったのは結標だ。

「それに、初春さんだって思いっきり乗り気じゃなかった?」

「う・・・」

アリサに事前の様子を真っ向から突かれ、初春はうろたえた。

「まあ、そんなわけで。行くわよ」

そう言ってまた結標は手元の盗聴器を飛ばす。が、今度はどこに飛ばしたかは見えなかった。

「え、どこに飛ばしたんですか?」

疑問に思った初春が結標に問いかける。

「さすがにバレたら後が怖いしね。だから鞄の紐のところにキーホルダーとして、みたいな」

「ああ、たしかによく見ればついてますね」

手元で双眼鏡で初春が確認する。

「・・・さすがですね」

「さすがに今回のは疲れるけど。・・・よし、電波状態も良好みたいね」

例によってワイヤレスのイヤホンを耳にさして結標が満足げに笑う。今回は三つ用意してあったのでしっかり全員分ある。

「さて、どんな会話が聞けますかね~?」

雨を転がすような甘ったるい声の中に底知れない黒さがあるのは気のせいではないだろう。

そんなことをされているとは露知らず、佐天とソーマは街中を歩いていた。

「どんなところ行きますか?」

「・・・お前が行きたい場所ならどこでもいいが?」

「そうじゃなくて。ソーマが行きたいところはどんなところ?って私は聞いてるんですよ」

「・・・しいて言えばゲームセンターとやらに行ってみたいな」

「ゲームセンターですね、分かりました。ちょうどここから近いみたいですし、行きましょう」

そして、ゲームセンターに入った時に佐天は言った。

「どんなゲームをしますか?」

「音楽系のゲームってあるか?」

「音ゲーですか・・・あ、これなんかどうですか?」

そういって指差したのは太鼓型のゲームだ。

「ちょうど二人同時プレイもできるみたいだし、どうかなー、って」

「ああ」

そう言ってソーマもバチを持ち、いつでも始めれる体制に入った。

「もういっかい!」

何曲かやったあとに佐天は言った。

「それ何回目だよ・・・。もういいだろう」

「でも勝てないと無性に悔しいんですもん!」

「ここまでやってお前の全戦全敗じゃねえか」

「うぐ・・・。まあそうですけど」

「ならそろそろ諦めたらどうだ?」

「むぅ・・・。分かりました。次は負けませんからね!」

「さてそれはいつになることやら・・・。で、次はどこに行くんだ?」

「え?」

突然投げられた問に佐天はきょとんとする。

「何も全部俺に合わせることはねぇだろ。次はお前の行きたい場所に行けばいい。どこに行く?」

「そうですね・・・。レースゲーとかいいですか?」

「レースゲー・・・?」

「レースゲームのことです。車とかを走らせてどっちが早いか競う、みたいな」

「ああ・・・。わかった。ってことはあれか?」

そう言って指さした先にはハンドルのついた機械があった。

「そうそう、ちょうどあれです!」

そう言ってふたりは今度は横並びに座席に座った。

今日の投下は以上です。

そーいえばwikiさんにソーマさんバンドでうんたらとか書いてあったなー、と思ってその設定を生かしてみました。
つってもだいぶ違うと思いますけどね。

ほぼ毎日更新は無理ですけど、できるだけ速度は上げていきますので。では。

はい、どうもyossiです。
今回も量は少ないですが投下していきます。

では早速次から行きます。

どちらもレースゲームなどはあまりやったことがなかったが、それが幸いしたのか、勝負はいい勝負となっていた。
性格も出るのだろうが、コーナーで比較的突っ込みすぎてコースの外側を回ることになっていた佐天と、慎重にコースの内側をゆっくり走るソーマでは大きな差が生まれることはなかったが、ソーマがじりじりと離し始めた。
そして、最終コーナーでソーマがブレーキをミスしてしまい、佐天が前に出て、そのままゴールになった。

「やった、勝った!」

「やるじゃねえか」

「とは言っても最後のカーブまでソーマが勝ってましたし、勝ったのなんて一秒しか差がついてませんし」

「一秒は結構でかいんじゃねえか?」

そういってソーマは最速ラップベスト5を指差す。1秒とコンマ5程の中に五台がひしめいていた。

「かもしれませんね」

「だろ?だけどまあ、俺のひとつのミスでひっくり返せる差だったことは事実なんだから、胸張っていいんじゃねえか?」

「そうですね!んじゃ、次行きましょう!」

そう言って佐天はソーマの手を引き、次のゲームへ向かった。

その光景の一部始終ををやや離れたところから見ていた女子三人は互いに会話を始めた。

「意外とリズム感覚良かったんですね、ソーマさんって」

「音楽は好きみたいだったけど、それがこんなところで生きるとは本人も思ってなかったんじゃないかな?」

「えー、なんで?」

「職務上、ゲームとか娯楽に打ち込む、なんてことは難しいんですよ。スクランブルとかも十分ありますしね」

「あ、そっか」

そもそもがゲームに打ち込むという発想自体がないという説明に結標が納得する。
ところで、と初春は佐天たちの様子を伺いつつ話題を変えた。

「さっきのレースゲーム、最後のあれって・・・」

「うん、ドジってこともありえるけど、おそらくわざとね」

「あそこまで直前にマップ凝視してたらバレてもおかしくないでしょうに、よくやりましたよね」

そう、レースゲームでの最後のソーマのブレーキングミスは彼が故意に行ったものなのだ。わざとブレーキをワンテンポ遅く、しかも浅めに踏むことでアンダーステアを誘発したのである。

「まあ、おそらくソーマさんなりの気遣いってことでしょう。佐天さんも気づいていないようですし、いいんじゃないですか?」

「そうね。んじゃ、ウォッチを続けますか」

結標の言葉に三人はまた二人の尾行を続けた。

その後、ふたりは遊びあきたようで、屋台のクレープ屋に来ていた。

「俺が買ってくる。何がいい?」

「そうですね、ソーマとは別の味ならなんでもいいです」

「わかった、ここで待ってろ」

そう言ってソーマはクレープを買いに行った。
そしてソーマが戻ってくると

「きみかわいいね~」

「俺たちといいことしねぇ?」

「すいません、そういうの間に合ってますし、人を待っているので」

「うわ、声も可愛いじゃん」

佐天はナンパにあっていた。

「佐天!」

大きめの声でソーマが呼びかけると、佐天は表情を一変させた。

「ソーマ、待ってましたよ。遅いじゃないですか」

「悪い」

普段は人前ではなかなか聞かせない甘え切った声に内心驚きつつソーマは受け応えた。

「まあ、いいですよ。で、どっちが私のなんですか?」

「どっちでもいいが・・・」

「ならこっちで」

そんな会話をしていると。

「何だお前」

「今俺たちが誘ってたんだが」

先程までナンパしていた柄の悪そうな男どもがソーマを睥睨していた。

「・・・ちょっと持ってろ」

そう言って佐天に自分の分のクレープを一旦持たせると、ソーマは睨み返しつつ言った。

「みっつ数える前に消えろ。そうじゃなけりゃあとは知らん」

「あ?なんだそりゃ」

冷静なソーマの声に対し相手は苛立ったように言う。

「3」

その声には答えず構わずソーマはカウントを続ける。
その後も男たちは苛立った声をソーマに浴びせ続けた。

そして、カウントが尽きたとき、ソーマは呟いた。

「警告完了」

そう言うと手始めに正面の相手を腹部への一発をかますと、右の相手にアッパーをお見舞いし、後ろにいた左手の相手には左の裏拳でそれぞれ一発づつで三人を気絶させると、残ったふたりは恐れをなして何処かへ消えた。

「なんか変なことされなかったか?」

完全に三人がのびていることを確認すると、後ろにいた佐天に声をかける。

「はい、大丈夫です」

目の前で起きたことに半ば呆然としつつ佐天は答える。

「とりあえず、場所変えるか」

「そうですね」

そう言って佐天から自分の分のクレープを受け取ると、ふたりは並んで歩き出した。

別のベンチでふたりは並んで座ると、様々なことを喋りながらそれぞれクレープを食べていると、何気ないふうに佐天が話題を切り出した。

「そういえば、なんでソーマは私のことを苗字で呼ぶんですか?」

「癖みたいになってるし、変じゃねえと思ってたからそのままになってるだけなんだが・・・」

「まあ、たしかに変ではないですけど。できれば名前で呼んでくれませんか?」

「なんでだ?」

「なんでもです。いいから呼んでみてくださいよ」

軽く上目遣いになりつつ甘えた声で言う佐天に、かなわないな、と思いつつ。

「・・・涙子」

やや小さくだが言った。それを見て、佐天は満足そうな顔を浮かべた。

そして、ふたりはしばらく時間をかけてクレープの味とささやかな安らぎのひとときを味わった。

はい、今回は以上です。

全く、5レスしか更新がないってどういうことだよ。

・・・ごめんなさい、なのでものすっごい駆け足です。ごめんなさい。

そうそう、そろそろシオちゃんが登場します。

Q.前ださねえっつってたじゃねえかよ。あれ嘘かよ。

A.だって出すところが見つからなかったんですもん。で、設計図的なもの書いてたら出しどころ見つかったんだもん。

というわけで、また次回。

乙!
ゆっくりでも大丈夫だよ。

はい、どうもyossiです。

例によって例のごとく量は少ないですが、投下していきます。

>>383
そうしたいのは山々なんですが、いい加減真面目に勉強しなくてはいけないし、後に書きたいことも考えると多分この後日談を書き上げれるのがちょうど発売直前になると思うんですね。
というわけで、少々駆け足でも一気に終わらせます。

では、次から行きます。

「そういえばそっちのはどんな味がするんですか?」

クレープを食べている時に、ふっと思い出したように佐天が言った。

「どんなって・・・普通にうまいが?」

「だから、その普通にうまい、っていうのが気になるんです。一口いいですか?」

と言いつつ了承を得ずにソーマの持つクレープにかじりつく。

「うん、果物の甘さで美味しいですね」

「お前なあ・・・普通了承取るだろ?」

「いいじゃないですか、細かいことは。ソーマもこっち一口食べてみますか?」

「いや、いい」

「そっちを一口私が食べたんだからこっちを食べてもいいと思うんですけど?」

「・・・なら、遠慮なく」

そう言って一口ソーマも佐天のクレープをかじる。

「こっちはチョコか、これはこれでうまいな」

「でしょう?じゃあ、あきたら今みたいなことをしませんか?」

「それは断る」

魅力的なお誘いだが、あとから思い返すとずいぶんとまあ恥ずかしいことをしていたものだ、とソーマは冷静に判断できるくらいにはなっていた。

「それは残念ですね・・・。じゃあ、次どこ行きます?」

「そうだな、まだ俺は知らないところとかもあるし、案内してもらえるか?」

「分かりました、んじゃあ、食べ終わったら行きましょうね」

そう言ってふたりはゆっくりと各々の手の中のものを食べ進めた。

その光景を見ていた三人は、二人から見えないところで小声で話していた。

「うっひゃー、彼女をナンパしようとしていた相手を実力行使で追っ払うとか、なかなかバイオレンスねソーマくん」

「まあ、あんな相手じゃあれで済んだだけでも手加減じゃないですか?」

「それってつまり、本気になれば骨の一本二本は折れるってことですか?」

「それじゃあすまないわね、おそらく。殺せるレベルなんじゃない?」

「おそらくそうでしょうね。首の骨へし折るとか、絞殺するとか」

「・・・さすがにそこまでは・・・」

「本気で怒らせたらするかもよ?」

「ありえなくないっていうのがまた怖いわね」

「それより、こんな中で食べさせあいとは大胆なことをしますね」

「あの流れは絶対涙子ちゃんが作ったものだけどね」

「うん、半ば無理矢理でも作ったよね」

「相変わらず妙なところ強気に出るわよね、彼女。で、そろそろ二人きりにさせない?」

「え?まだバレてないからいいじゃないですか」

そのような提案を結標がした。結標から出たとは思えないような提案に初春が抗議する、というのはこのウォッチを始めた時は考えられないことではあったが。

「バレてないからこそ、よ。危なくないうちに撤退したほうがいいと思うけど」

「まあ、私はいいですけど」

「賛成二票、よし決まり。というわけで邪魔者は退散しますか」

そう言って単眼鏡で位置を確認してから結標が懐中電灯をひと振りすると、例の盗聴器が手のひらに静かに移動していた。そして、その少しあとに三人の姿は掻き消えていた。

そうこうして一緒にいるうちに夕暮れ時になり、ふたりはかつて5人で来た例の街が見渡せる場所に来ていた。
時間はもう夕暮れ時で、見上げれば紺色に近い色にちらほらと星が見え、地平線に近づくにつれて明るくなるようであった。

「・・・綺麗だな」

ポツリと、ソーマが漏らした。

「そうですね。前来た時は夕方で、その時も綺麗だとおもったんですけど、これはこれで趣が違った綺麗さがありますね」

佐天も同意しつつソーマに寄り添うように体を寄せる。

「まもりたいですね。この景色を」

「そうだな」

短いやりとりのあと、佐天はソーマの指に自分のそれを絡ませる。

「帰りましょう、ソーマ。そろそろ冷えてきますし」

「そうだな」

ソーマもその指を握り返しつつ答えた。








その遥か彼方、月面にて。










寄り添い歩きながら歩く二人を静かに見つめる影があった。









――――楽しそうだね、そーま。








――――本当に、初めて会った時とは全然違う。











――――その幸せを、もっと近くで見たいな。




















―――――――そろそろ、会いに行くね、そーま。












はい、今回の投下は以上です。

レス間の時間の間隔が短いのはあらかじめ書き溜めたのを一気に投下したためです。
キリが良かったので書いた分だけ落としました。投下したレス数なんてカァンケイねェェんだよォォォ

改行って大事だね、いろいろと。最後数レスで痛感しましたよ。

で、みなさんにお知らせです。

ごめんなさい、この後日談が終わり次第html化依頼を出させていただきます。
理由としては今後の見通しと、もうセンターまで100日を切った今いい加減ここに構ってばっかいられないので、スパッと切りたいと思います。

ソーマルートに関してはGE2の要素を取り込みつつ運がよければどこかの年度始めにスレが立ってると思います。

しばらくエタらせる気はないとか言っておきながらこの始末・・・。申し訳ないです。

ではまた次の投下時に。
もう残りの投下も少ないですが、お付き合いくだされば幸いです。

本妻キター!

ノヴァ「私もついて行きますね」

保守

はいども。遅くなりました。yossiです。

やばいそろそろエタるじゃん!って思ったら誰かが保守してくれてた・・・。感謝です。

では次からいきます。

佐天たちの初デートの数日後、佐天たちの何度目かの出撃があった。
今回のターゲットは大型が複数確認できるとのことだったので、3人はそのうちのことに特に大きな反応が見られる一頭に火力を集中させて撃破することにした。

「本当にこんなところにいるのかよ・・・」

支持を受けた場所についた時に思わずだろうぼそりとつぶやいたのはソーマだが、おそらくそれは三人とも感じていることだろう。なにせその場所は人気のないビルが立ち並び、不良がいかにもたむろしていそうな場所だからだ。実際たむろしていてもおかしくないが、彼らの持つ神機がそれをさせないのだろう。

「反応が出た以上いるんでしょうけど・・・。面倒なことにならなければいいんですけど」

「面倒なこと、っていうと?」

心配そうにアリサがつぶやいた一言に佐天が反応した。

「これだけ人が居なさそうってことはこのビルは使われてない、ってことになりますよね?」

「まあ確かにな」

「ということは、少なからず劣化している可能性も十分にありえるわけで・・・」

それに残りのふたりはああ、というような声を漏らした。仮に分断されたらたしかに厄介なことになるだろう。一応緊急時のための無線は装備してあるが、それでも人数は大いに越したことはない。その一人ひとりが手練ならなおのことだ。

そんな会話をしているとまるで機械の軋むような音が聞こえた。


一応アリサが先導し確認すると、残る二人も続いた。
三人が見つけたのはテスカトリポカだった。どうやら大きな反応の正体はこいつだったらしい。
アステカ神の名前を冠した戦車のようなそれは三人の姿を確認し一声吠えると出し抜けにミサイルを撃ってきた。3人はホーミングを危惧して装甲を展開し防いだ後、これと初めて対峙する佐天が後衛、ある程度は相手している二人のうちソーマが前衛、アリサが陽動となり攻め始めた。



やがてテスカトリポカが前足(と形容していいのかは不明だが)一声あげたあと前面装甲を展開した。当然トマホークがそこから出てくるものだと佐天は読んでいたのだが、そこにトマホークはない。

代わりに佐天の頭上に奇妙な球体が発生した。前衛ふたりはそういう攻撃があると知っていたので装甲を展開し警戒していたが、知らぬ佐天がそれに気づいたのはまさにそこからトマホークが出てくる寸前であった。なんとかそれはかわした佐天であったが、追い打ちで飛んできたホーミングミサイルに装甲を展開する余裕はないと判断し、それもかわしたところ、



もともと強度が落ちていたのであろう建物にミサイルが直撃、次の瞬間建物は轟音を立てて崩れ落ちた。





半ば反射的に3人は目を空いている方の手でかばい、崩れた地点から離れるような形で退却した。

咳き込みながら佐天が立ち上がると、目の前には崩れた建物が瓦礫となり道を塞いでいた。周りを見ると自分ひとりしかいなく、どうやらこの瓦礫で分断されたようだ。それは少なからず痛いが、これの下敷きにならなかっただけ上等としたものだろう。
その時、無線が入った。

「涙子大丈夫か!?」

無線がつながるや否やいきなりソーマの声が聞こえてきた。声がやや大きいのは心配からだろう。

「大丈夫です。そちらは?」

「そうか。ならお前は別ルートを通ってこっちに合流しろ。瓦礫を乗り越えようとは思うな、怪我したら元も子もないからな」

その言葉に対し了承の返事を返そうとしたとき、後に気配を感じ振り返ると、そこにはグボロ・グボロがいた。

「ごめんなさい、すぐは合流できなさそうです」

「・・・なんかあったのか?」

「グボロ・グボロを目視確認。恐らく、どのルートから行っても気付かれると思います。なので、撃破してから合流します」

「・・・分かった。無理はするな。やばくなったらスタングレネードを使って逃げろ。いいな?」

「はい」

短く答えると佐天は手持ちの神機を銃に変形し、グボロ・グボロとの戦闘を開始した。

ソーマが無線を切ると、アリサが話しかけてきた。

「何があったって?」

「グボロ・グボロと会敵。撃破してから合流するそうだ」

「そうですか・・・。さすがに援護する余裕はないから、こっち早く撃破しないといけませんね」

「・・・当たり前だ。怪我なんかされたらたまったもんじゃねえ」

「・・・過保護にもほどがありません?」

そのアリサの言葉には耳を貸さず、ソーマは捕食しているテスカトリポカに対し純白のバスター渾身の一撃を叩き込んだ。

そのはるか上空、月面上にて。

一人の少女はそれぞれの戦いを見ていた。



――――――これはもしかしてあぶないってことかな?




――――――もしかしなくてもそうだな






―――――――あの女の子がもししんじゃったらそーまはかなしむだろうな
















――――――そろそろ、しおどきかもしれないな









そう思った少女は地面を蹴り、音もなくもう一つの地面に向かっていった。

その頃、佐天は苦戦を強いられていた。
グボロ・グボロと戦闘していたのを聞きつけてか、オウガテイルやコンゴウも集まりだしていたのである。幸いなことに聴力がさほど良くないグボロ・グボロなので、グボロ・グボロが捕食に行っている間にある程度捌くのだが、いかんせん数が多いためジリ貧である。

(ここまで援護がないところを見ると、多分向こうも苦戦してるんだろうな・・・)

戦いながら頭の片隅で考える。

(なら、ここは私が・・・!)

そう思い、目の前のオウガテイルに一太刀浴びせたとき、違和感を感じる。

今の一太刀のとき、神機を軽く感じたのだ。そして、斬ったときに感じる手の感触の重さは確かにかすかに重くなっているようにも感じた。

(え・・・?どういうこと?)

そう思いつつ返す刀で一太刀。その一撃のときもまた同様の感触を覚えた。このとき、佐天の脳裏に一つの考えがひらめく。

(もしかして、・・・もしかする?)

だがその考えはいったん頭にしまいこみ、目の前の敵と相対する。残るはコンゴウが2とオウガテイルが3といったところか。

(あと少し・・・ここが踏ん張りどころ!)

そして、神機を銃に変形しオウガテイルに一発浴びせたときに転んだのを確認してから間合いを詰めつつもう一度剣に変形し斬りかかった。一太刀が止めとなったオウガテイルは動かなくなった。振り返って左にいたオウガテイルを横一線で怯ませ、追撃をしようとしたときに横から衝撃を受けた。そのまま数メートルは飛ばされ、受身を取って立ち上がって何事かと目を上げると背中のパイプをこちらに向けているコンゴウが見えた。何とか次の一撃を回避し先ほどのオウガテイルに改めてもう一度一太刀を浴びせると、今度こそオウガテイルは倒れた。

(あとオウガテイル1、コンゴウ2・・・ちょっときつい?)

そう思ったときだった

その光景を見たとき、佐天は思わず我が目を疑った。

目の前に白い少女が舞い降りたからである。

目の前にいるのはどこからどう見ても人で、それが上から―――つまりは空から舞い降りたということである。アニメか何かではないのだから、そんなことはあるわけがない、と。そんなことなど気にも留めず、その少女は佐天を振り返って一言発した。

「だいじょうぶ?」

その言葉に半ば反射的に頷いた。

「ならよかった。みていたから、ぶじじゃなかったらみんなはかなしむだろうからな」

見ていた?いったいどこから?みんなって?
様々な疑問が発生しては消えていく。

「じゃあ、イタダキマスだな」

そう一言言うと、少女は右腕を変形させた。その形は短いながらも剣のような形状だった。
それを利用し、オウガテイル一頭を少女が倒し捕食する光景を見て、一つの可能性に思い当たる。

(もしかして、この子の腕は・・・でも、この子の腕は変色してないけど・・・そんなことはどうでもいい)

唯一つ事実として分かっていること。それは新たな増援が来たということだ。彼女が何者かはこの際いったん置いておくとして。ならば、自分がやるべきことは、

(一刻も早く、この状況を収拾すること)

そう思い、佐天はまだ少し痛みのある体に鞭打ち立ち上がり、神機を銃に変形し、回復錠を一つ飲む。多少は具合が良くなったので、バレットをコンゴウに数発叩き込みダウンを奪う。それを確認した少女は腕を神機の捕食形態のようにして捕食した。その隙に佐天は剣形態に変えもう一頭のコンゴウに斬りかかった。2,3回斬ったところで闘争本能が開放されるような感覚を覚えた。久しくなかった神機連結開放<リンクバースト>の感覚だ。自分が相手にしているほうのコンゴウが怯んだことを確認し一旦少女のほうに視線を向けると、あちらのほうはファンブルを起こしていた。それを確認するとスタングレネードを使用し一旦少女のほうのコンゴウにバレットを一気に叩き込むとコンゴウは沈黙した。

もう一頭のほうも二人の力で撃破し、グボロ・グボロのコア摘出がちょうど終ったところに声がかかった。

「涙子!」

彼女を涙子と呼ぶ相手など一人しかいない。振り返る前から相手はわかっていた。

「ソーマ!大丈夫でしたか?」

「そりゃこっちのせりふだ。怪我ねえか」

「はい。グボロ・グボロと戦ってるときにコンゴウとオウガテイル複数がきたときはどうなるかと思いましたけど」

「そうか、それならよかった」

そう会話する二人に割り込んでくる存在があった。

「やっぱりそーまだ。ひさしぶりだな」

それは例の少女である。そして、その少女の存在を認めると、珍しくソーマがそれと分かるほどにはっきりと驚いた。

「シオ!?お前どうしてここにいるんだ?」

「そのこがあぶなそうだったからきたんだよ」

「来たってお前・・・」

いまいち状況がつかめない佐天はソーマに問いかけた。

「えーと・・・ソーマ、この子は・・・?」

「そういえばお前には言ってなかったな。こいつはシオだ。シオ、こっちは・・・」

「るいこ、でしょ?もう覚えたよ」

「・・・学習早いですね」

「まあ、人の形したアラガミだしな」

「は!?」

「ま、その辺の説明は家でする。とりあえず今は帰投するぞ」

そういって三人は神機保管庫へ向かった。

神機を保管庫に置いた後、佐天はソーマから様々な話を聞いていた。

特務のこと。シオのこと。アーク計画のこと。

それら一つ一つが驚きで言葉をなくすようなものだった。

「なんで・・・いままで黙ってたんですか」

半ば詰るように聞いてしまった。そんなことをしても意味はないと分かっていた。それでもそうしてしまった。

「なにせ長い話だからな・・・。なかなか言い出せなかった。今まで黙ってて悪かった」

「・・・分かりました」

八つ当たりに近い拗ねだとは自分でも思ったが、そうでもしないとやっていけないような気がした。

「ところで、シオちゃんはどうするんですか?」

すんなりと佐天の部屋に入ってきていたシオに佐天は問いかけた。

「うーん・・・こっちにいたいのもほんとうのきもちだけど、そういうわけにもいかないともおもうんだよな」

「どうしてだ?」

「わたしをとりこんだあのおっきいのがこっちにつられてきちゃったらたいへんだからな。だから、わたしはあっちにかえる」

「そうですか・・・」

「元気でやれよ」

少し寂しそうに言う佐天とは対照的に、ソーマはその頭を軽くなでた。

その日の夜、シオは月へと戻っていった。

「・・・不思議な子でしたね」

「ああ。あの変人博士がアナグラにいなかったらああはなってなかっただろうがな」

「変人博士って・・・榊博士のことですか?」

「ああ、まさにそいつだよ。シオを匿おうと思うから共犯になれって言ってきた張本人だしな」

「・・・面白いことを言い出しますね。でもどこからしいかも」

「まあ、な」

そういって二人は顔を見合わせて笑った。

「さて、ご飯にしましょうか!」

「そうだな。今日は何にするんだ?」

「そうですね・・・久しぶりにカレーでどうでしょう?」

「お前の作ってくれるものなら俺はなんでもいいがな」

「・・・そういうの反則です」


そんな会話をしながら二人は部屋に戻っていった。


月へ戻るときにシオはひとり考えていた。


(楽しそうだったな、そーま。ほんとうに、あのときとはおおちがい)


(るいこのことを大切に思ってること、ちかくに行ったらはっきりとつたわってきた)


(これからもふたりのしあわせをみまもっていこうかな)


アラガミの少女が静かな決意を固めた瞬間だった。

この先の未来は誰にも分からないだろう。



だが、唯一つ言えることがある。




この、神を喰らい、日常を謳歌する。




その物語は、他ならぬ、彼ら、彼女らの物語である、ということだ。




それは、この先も、恐らく未来永劫






変わることはないのであろう。






        ―――――――――――――――――fin―――――――ー―――――――――

はい、これにて完結でございます。


時間の都合上最後は駆け足どころか全力疾走でいく羽目に・・・。

今まで読んでくださった皆様、ありがとうございました。

GE2は11/14ですから、もうすぐですね。
なんとか発売日に間に合ってよかったです。

時間というのはそっちではなくてですね。
もうセンターまで70日くらいしかないんですよ。
本格的にそっちのほうに力点置いていかなくてはならないので、一気に書き上げました。
訳分からん、どないなごしょくやねん、そう思うところ多々あったと思います。
そのあたりは俺の力量不足です、申し訳ない。

で、運がよければ次の年度の境目くらいにGE×とあるのスレが立ってるかもしれません。
多分それは俺です。酉のほうで確認していただければと思います。

では、ここはもうhtml化依頼を出しておきますね。

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年03月04日 (火) 07:15:18   ID: p5-aNWvu

わお、これまとめられてたのか
結構好きだったから嬉しいな
そうそう、これの作者さんのものと思われるブログによると、ただいま絶賛書き溜め中らしいから、もしかしたらそろそろ新作公開されるかも。作者さん元々年度変わるくらいにって言ってたし

2 :  SS好きの774さん   2015年08月04日 (火) 15:23:25   ID: XOJgZ4Dj

ゴミだな

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