エド「返せよ!たった一人の弟なんだ!」 (77)
バシュ!
アル「…」
エド「ごめんな」
エド「なにせ、急いでたから」
エド「近くにあった物に魂を定着させるしかなくて」
エド「アルなら分かってくれるよな?」
アル「…」
エド「そっか、うん、そうだよな」
アル「…」
エド「分かる、分かるよ、いつまでもそんな姿じゃツラいよな」ウンウン
アル「…」
エド「でも安心しろよ!必ず俺が元のアルに戻してみせるから!」
エド「な?」
アル「…」
アル「ナデナデシテー」
エド「…」
エド(ヤッベーコレどうしよう)
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エド(おかしいだろ、とっさの事とはいえ)
エド(なんでよりによってファービーに弟の魂入れちゃったんだよ、俺)
アル「オネーケヘッタ、オネーケヘッタ」
エド(やべーよ、こっち向いてなんか喋ってるし、怖え)
アル「オネーケヘッタ、オネーケヘッタ」
エド(どうすっかなー、何とかして無かったことにできねえかな)
アル「オネーケヘッタ、オネーケヘッタ」
アル「…」
エド「?」
アル「ハ」
アル「ナイ—」
エド「…」
エド(なんか段々ムカついてきた)
エド(あれだよな、別に誰もコレを見てアルとは気づかないよな)
エド(俺の腕と足だって、失敗した母ちゃんを対価にしたら取り戻せたし)
エド(部屋に残った血の跡さえ綺麗にすれば)
エド「…」ウンウン
エド「いける」
エド(あとは、コイツをどうするか)チラ
アル「ダーデュー♪ディーディディ♪ディデュー」
エド(なんか歌ってるし)
エド(怖え)
アル「エフ!エフッ!エフフフヘヘ」
エド(そして、君は何故急に笑いだしたのか)
エド(お兄ちゃんもう、お前がわからないよアル)
エド「ん?」
エド(ちょっと待てよ)
エド(そういえば…)
エド(本当にコイツはアルなんだろうか?)
アル「エヒヒヒ」
エド(よく考えれば、錬成が失敗している可能性だってあるはず)
エド(もしかしたら、コイツはアルじゃなくて)
エド(ひょっとすると、ただの毛むくじゃらなのかも…!)
エド(そうだ!まずはそれを確かめるべきだった!)
エド(よし!)
エド「なあ、アル」
アル「カーツルーナーイ」
エド「おまえさ…」
アル「エフフ、エヒフ」
エド「えっと」
アル「ヘギョミツ」
エド(…あ、駄目だ)
エド(何言ってるのか、全然わかんねえ)
エド(ていうかそもそもコイツ不気味過ぎるだろ)
エド(額に血の錬成陣とか、完全にホラーだし)
エド(まあ描いたの俺だけど)
エド(とにかく、何とかしてコミュニケーションをとらないと)
エド「そうだ!アル、今から俺が質問するから」
エド「ハイだったら一回、イイエだったら二回、瞬きをするんだ!」
エド「わかったか?」
アル「…」パチパチ
エド「二回?ってことは」
エド「わからなかったのか、アル」
アル「…」パチ
エド「って通じてんじゃねえか!!」
アル「ヌーヌー、ダッデューエイ」
エド(相変わらず何を言ってるかは分からんが)
エド(とりあえずこれで、意思の疎通は出来そうだ)
エド「なあ、いきなり変なこと聞くけどさ」
エド「お前、アルだよな?」
アル「…」
アル「…」パチ
エド「そ、そうか」
エド(何だよ今の間は)
アル「カーツルーナーイ」
エド(まあいい、やっぱこいつはアルだ)
エド(そういうことにしとこう)
エド(自己申告だけど)
エド(とりあえず今は信じよう)
エド(あと、聞いとくべきことは)
エド「…」
エド「なあ、アル」
エド「お前さ」
エド「俺の事恨んでるか?」
アル「…」
アル「…」パチパチ
エド(二回、ってことは)
エド(そうか)
エド「良かった」グスッ
エド「ほんとはさ」グシグシ
エド「俺がこんな体にしちまったこと」
エド「お前が恨んでるんじゃないかって不安だったんだけど」
アル「カーツルーナーイ、カーツルーナーイ」
エド「はは、何言ってんのか全然わかんねーや」
アル「エフフヒッヒヒホホホハハハ!」
エド「ははは」
エド「お前笑い声エグいぞ、アル」ナデナデ
アル「アーメイコーコー」
バタン!!
???「おい!!」
エド「?」
???「なんだこの有様は!?」
???「一体何を作った!!」
エド「な、何って、あんた誰だよ」
ロイ「私はロイ・マスタング、見てのとおり軍人だ!」
ロイ「錬金術に長ける兄弟がいると聞いて来てみたら」
ロイ「まさか人体錬成の現場に…」
ばくっ!
エド「ばく?」
ロイ「〜〜!!」ジタバタ
ごくん
アル「…」ゲエップ
エド「…」
エド「え」
エド「まさか」
エド「食ったの?」
アル「…」パチ
エド「まじでか」
—それから俺は、なんだかんだで国家錬金術師になった
エド「最初はあれだったけど」
エド「なれると可愛いもんだな」
アル「ナデナデシテー」
エド「おう、よしよし」ナデナデ
アル「アー」
エド「そうだ、この辺にウィンディに貰ったあれが」ゴソゴソ
エド「あったあった、マッサージ器!」
エド「これで死ぬほどナデナデしてやるよ」
アル「ナデナデシテー」
エド「よし」
ヴウウウウウン
アル「ファー…ブルスコ…ファー…ブルスコ」
エド「ははは、気持ちいいか?アル」
アル「ファー…ブルスコ…ファー…ブルスコ」
エド「…」
エド(なんかキモイな)
エド(チョップしてみるか)
ビシッ!!
アル「モルスァー」
エド「…」
エド「飛んでった」
おわり
他の奴っていうと何だろう
扇風機とか?
名前間違えてたのか、死にたい
何だウィンディって、伝説ポケモンかよ
あとせっかく結構レスついたから
アルの定着先安価↓で続けます
よくわからなかったらその下で
エド「ごめんな、アル、こんな体にしちまって」
アル「いいよ、どっちかっていうとこの場合悪いのは父さんだと思うし」
エド「待ってろよ、今膨らませてやるからな」
アル「うん、お願い」
エド「まったくあのエロ親父」フーフー
アル「あ、兄さん、もうちょっと優しく」
バタン!
???「…」
エド「お前は!」
エド「う、ウィンリィさん?」
ウィンリィ「…」スウ
ウィンリィ「っおばーーちゃーーん!!エドがーーー!!」
ウィンリィ「ダッチワイフ膨らませてるーーーー!!」
エド「うをおおい!!ちげえよ!!これには訳が…」
—その後エドはこっぴどく叱られたそうです
ダッチワイフ編終わり
次、安価↓
バシュウ!!
エド「やべえ、大丈夫か?ウィンリィ、じゃなくてアル」
アル「う、うん、なんか変な感じだけど」モジモジ
エド「へ、変な感じってどんなだ?」
アル「ちょ、やめてよ兄さん、なんか目つきがいやらしいよ」
エド「な、何言ってんだ、俺は純粋に知的好奇心でだな」
アル「見損なったよ兄さん!弟をそんな目で見る人だったなんて」
???「ちょっと!!どういうことよ!コレ!!」
エド「な!?ウィンリィ!?」
ウィンリィの外観、安価↓
鎧「なによコレ!!私の体、どうなっちゃったわけ!?」
アル「お、落ち着いてよウィンリィ、これはえっと」
エド「魂の玉突き現象だ」
鎧「?」
エド「きっとアルの魂に追い出されたウィンリィの魂が行き場を失って近くにあった鎧に定着したんだ」
アル「錬成陣も無しに?あり得ないよ兄さん」
エド「世の中不思議がいっぱいだな」
鎧「すました顔して何解説してるのよ!!あんたが原因でしょうが!!」ガシャコン
鎧「責任取りなさいよ!!」
エド「そうだな、確かにその通りだ」
鎧「へ?」
エド「結婚しよう!ウィンリィ」
鎧「え」
鎧「えーーーーーー!!?」
リンゴーーンリンゴー—ン
教主様「…というわけで、二人とも永遠の愛を誓いますか?」
エド「誓います」
鎧「誓います」
教主様「それでは誓いのキスを」
鎧「もう!絶対元に戻る方法見つけてよね!!」
エド「分かってる、でも」
エド「今の姿も、結構可愛いぜ?」
鎧「もう、ばか」
ちゅ
エド「…」
エド(鉄臭い)
ウィンリィ編 終わり
次、安価↓
エド「あーもー牛乳が何だってんだよ」
エド「俺は絶対飲まねーぞ!」
アル「そないなこと言うて、せっかく生身の体があるんやから」テケツクテケツク
アル「飲まなあかんで、兄ちゃん」テケツクテケツク
エド「嫌いなものは嫌いなの!」
エド「大体牛乳飲まなかったくらいで死にゃしねーっての」
エド「こう見えてもちゃんと伸びてんのによ」
エド「アルはいいよな」
エド「身体がでかくてさ」
アル「っ!」テケツクテケツク
アル「ワイは!!好きでこんな体になったんやない!!!」
エド「!」
アル「…好きで、こんな身体になったんや…ない」テケツクテケツク
エド「あ…悪かったよ」
アル「…」テケツクテケツク
エド「…」
エド(探せばもっといい物あったかもな)
食い倒れ人形編 終わり
次、安価↓
ウィンリィ「きゃあああ!!」
エド「うわ、ビックリした」
ウィンリィ「ビックリしたのはこっちよ!!」
ウィンリィ「なんで何も履いてないのよ!!」
エド「なんでって、流石に弟を履くのは俺も抵抗あるし」
パンツ「僕は別にいいって言ってるのに」
エド「いや、だめだろやっぱ」
ウィンリィ「はあ!?どういうこと?」
エド「ああ、アルのやつ、パンツになっちまったんだよ」ブラブラ
ウィンリィ「!?」
アル「正確には、パンツに魂が定着したっていうべきだね」
ウィンリィ「ななな、何よそれ!意味わかんない」
エド「だから、アルの魂がパンツにだな…」パオーン
ウィンリィ「わかった!分かったから早くそれしまって!」
ロイ「ロックベルさん、私はこの子たちに強制をしているわけではありません」
ロイ「ただ私は可能性を提示する!」
ロイ「このままパンツの弟と絶望と共に一生を終えるか!」
ロイ「元に戻る可能性を求めて軍に頭を垂れるか!」
ロイ「決めるのは、君たち自身だ」
エド「…」
パンツ「…」
ロイ「今日はこれで失礼する」
ロイ「その気になったらイーストシティの司令部に来るといい」
ロイ「力になれるだろう」
ロイ「それと」
エド「…」
ロイ「せめて外出する時は、下半身を隠すように」
パンツ編 終わり
次、安価↓
エド「はぁ」
メカピナコ「ドウシタノ?ニイサン?」ガションガション
エド「いや、なんていうか間違ってる気がしてさ」
メカピナコ「?ニイサンノイッテルコトガワカラナイヨ」プシュー
エド「うん、俺もうまくは説明できないんだけど」
エド「なーんか、違うんだよな」
メカピナコ「?」ガションガション
エド「いくらあの時は焦ってたとは言っても」
エド「ピナコのばっちゃによく似たロボにお前の魂を定着させるなんて、どうかしてたよな、俺」
メカピナコ「…」プシュー
エド「それにさ」
メカピナコ「?」ガションガション
エド「なんか俺、似たようなことを何度も繰り返してるような」
メカピナコ「ッニイサン!!」シュゴーー!!
エド「わ!何だよ」
メカピナコ「キノセイダヨ」
エド「え?」
メカピナコ「ゼンブキノセイダカラ」
メカピナコ「ニイイサンハ、ナニモキニシナクテイインダヨ」
エド「そ、そうか」
メカピナコ「…」
メカピナコ編 終わり
次、安価↓
スラッ
エド「!」
アル「やあ兄さん、いい天気だね」
エド「あれ?お前そんな背高かったっけ?」
アル「なに言ってるのサ、兄さんがこの体に僕を定着させてくれたんだろ?」
エド「そ、そうだったな」
アル「じゃ、僕はこれからデートだから」
女の子達「きゃー!アルフォンス様ーー!!」
エド(な、納得いかねええ!)
イケメンで長身の男性の人形編 終わり
最後、安価↓
ウィンリィ「ちょっと動かないで、アル」カチャカチャ
機械鎧「あっ、そんなこと言ったって、ん…!」
エド「おい、変な声出すなよアル」
機械鎧「な!元はと言えば兄さんが乱暴に扱うからこんな事になったんだろ!?」
エド「ああ、悪かったよ」
ウィンリィ「ほら、騒がないの、これじゃ何時までたっても修理が終わんないわ!」カチャカチャ
機械鎧「ひゃっ!そこらめえ!!」ビクンビクン
ウィンリィ「あれ?ここじゃなかった?」
ウィンリィ「じゃ、こっちかな」クイッ
機械鎧「っひぃん!!」
エド「…」
エド(やべえ)
エド(何でちょっと興奮してんだ、俺)
オートメイル編 終わり
何か最後訳わからんことになってたけど
これでおしまいです
最後まで見てくれた人サンキュー
ではではノシ
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