シンジ「結婚しよう」アスカ「はあ?」(150)

シンジ「返事は?」

アスカ「ばっかじゃないの?なんであんたと結婚なんかしなきゃいけわけ」

シンジ「そう。残念だな」

シンジ「あ、そうだペンペン。魚屋さんにお魚貰ったんだった」

ペンペン「くわっ」

アスカ「・・・なに?あんたそんな冗談言うやつだった?」

シンジ「冗談じゃないよ」

アスカ「本気だったらもうちょっと雰囲気とかあるんじゃないの。それにフラれたんだから落ち込みなさいよ」

シンジ「そう言われても・・・フラれたならしょうがないかなって」

アスカ「しょうがないってなによ。一回失敗しただけで諦めんの?」

シンジ「今後成功する見込みはあるの?」

アスカ「あるわけないでしょ」

シンジ「なら諦めるしかないじゃないか」

アスカ「待ちなさいよ」

シンジ「なに?」

アスカ「なにじゃなくて、一回フラれただけで諦めんの?」

シンジ「だって成功の望みないって言ったじゃないか」

アスカ「言ったわね」

シンジ「まだお魚あるけど食べる?」

ペンペン「くわっ」

シンジ「わっ、鯵だ。半分は鯵フライにしよう」

ペンペン「くわっ」

シンジ「もちろんペンペンの分も作るよ」

アスカ「おい」

シンジ「もちろんアスカの分も」

アスカ「今はそんな話ししてない」

シンジ「いらないの?鯵フライ」

アスカ「いるに決まってんでしょ」

アスカ「なんで魚の話しになってるわけ」

シンジ「アスカの話しは一段落ついたから」

アスカ「ついてないわよ。なに?成功の見込みがないからって簡単に諦められる程度の告白だったってわけ?」

シンジ「エヴァに乗るって決めた時の10倍くらい覚悟を決めた告白だったよ」

アスカ「ならそんな簡単に諦めんじゃないわよ」

シンジ「あんなにあっさりフラれて今後の成功の見込みもないんじゃ」

アスカ「あっさり告白しすぎだからあっさりフラれるんじゃない」

シンジ「夜景の綺麗なレストランでディナー食べながらだったら成功したの?」

アスカ「例え世界一のレストランだったとしても失敗ね」

シンジ「パン粉あったかな」

アスカ「だから待ちなさいよ」

アスカ「だからなんですぐ鯵フライに気を取られんの?喧嘩売ってんの?」

シンジ「鯵フライにパン粉使うってよくわかったね」

アスカ「ぶっ飛ばすわよ」

シンジ「すぐ怒る・・・」

アスカ「じゃあわかった。もしかしたら今後成功する可能性はないこともないかも」

シンジ「なんパーセントくらい?」

アスカ「0.000000001%くらい」

シンジ「じゃあ諦めるよ」

アスカ「0.00001%くらい」

シンジ「もう諦めるって決めたから」

アスカ「10%くらい」

シンジ「さて、夕飯は鯵フライとサラダとおみそ汁と、あとなにか一品欲しいな」

アスカ「20%くらい」

シンジ「よし、鯵を南蛮漬けにしよう」

アスカ「だから待てって言ってんのよ」

シンジ「なんだよもう」

アスカ「プロポーズしてフラれて、よく普通に夕飯作れるわね」

シンジ「辛いことには慣れてるからね」

アスカ「今なら20%くらいは成功するかもね」

シンジ「アスカ結婚しよう」

アスカ「いやだかr」
シンジ「またフラれちゃったよペンペン。流石に二回フラれたらもう諦めるしかないね」

ペンペン「くわっ」

アスカ「まだ喋ってる最中でしょうが!なんでそうあっさり告白すんの!?しかもフラれて諦めるのが早いって言ってんのよ!!」

シンジ「ごめん・・・」

アスカ「やり直し」

シンジ「えっ?」

アスカ「もう一回やり直し」

シンジ「なにを?」

アスカ「プロポーズ以外になにがあんの」

シンジ「それは出来ないよ・・・」

アスカ「特別にさっきのは無しにしてあげるわ。特別にね」

シンジ「そんなこと言われてももう諦めるって決めたんだ」

アスカ「勝手に決めてんじゃないわよ!!」

シンジ「勝手にって、僕が決めてなにがわるいのさ」

アスカ「・・・成功率が25%くらいに上がったみたい。ほら今がチャンスよ」

シンジ「もしかしてアスカは僕にプロポーズされたいの?」

アスカ「馬鹿なこと言ってると本気で殴るから」

シンジ「じゃあもう言わない」

アスカ「・・・」

シンジ「さて、じゃあ作ろう」

アスカ「30%」

シンジ「なに?」

アスカ「30%。これ以上は譲れないわ」

シンジ「そっか」

アスカ「・・・」

シンジ「フライにするにはちょうどいいサイズだね」ガサガサ

ペンペン「くわっ」グイッ

シンジ「食べてもいいけど、ペンペンの鯵フライはなしだよ?」

アスカ「・・・」

ペンペン「くわっ・・・くわっ」

シンジ「うん。美味しいの作るよ」

アスカ「・・・・・・うぉいっ!!」バンッ!

シンジ「わっ!な、なんだよ急に大きい声出して」

アスカ「なんでプロポーズしないの?30%よ30%」

シンジ「30%って言ったってアスカのさじ加減だろ。それに・・・」

アスカ「なによ」

シンジ「もう諦めたんだ」

アスカ「・・・はいはい。わかったわかった」

シンジ「ごめん」

アスカ「いいわよ別に」

シンジ「お詫びに美味しい夕飯作るよ」

アスカ「ふんっ」


シンジ「・・・」トントントントン

アスカ「・・・」

シンジ「・・・」トントントントン

アスカ「ってなんでわたしがフラれたみたいになってんのよ!!!」

シンジ「もうすぐ出来るから待ってよ」

一週間後

マリ「おっじゃましまーす」

アスカ「げっ」

マリ「げっとはずいぶんなお出迎えだね~。傷つくなぁ」

アスカ「なにしにきたのよ」

マリ「ワンコくんが夕飯ご馳走してくれるって言うから」

アスカ「はぁ?」

シンジ「あ、いらっしゃいマリさん」

マリ「もう~同い年なんだからさんはやめてよね」

シンジ「じゃあ・・・ま、マリ」

マリ「うむ、それでいい。シンジっ」

シンジ「な、なんか照れるね」

マリ「あははは、やっぱり面白いねきみは」

アスカ「・・・」

シンジ「これはこうやって、切れ目を入れて」

マリ「なるほどなるほど」

アスカ「・・・」

シンジ「こう切れば」

マリ「おぉっ!凄いにゃ~」

シンジ「そんな、これくらい普通だよ」

マリ「よし決めた。うちに嫁に来ない?」

シンジ「えぇっ!?」

アスカ「・・・」

マリ「あははは、ジョークだよジョーク」

シンジ「なんだ・・・」

マリ「えっ?」

シンジ「あっ、なんでもないよ!」

アスカ「・・・・・・」

 

マリ「ごちそうさま。今度はうちに遊びに来てね」

シンジ「ご飯作りに?」

マリ「おうよ!」

シンジ「材料用意してくれるなら」

マリ「まかせなさい!じゃあまた、バーイ」



シンジ「お茶飲む?」

アスカ「ねえ」

シンジ「なに?」

アスカ「あんたわたしのこと好きなんじゃないの?」

シンジ「諦めたって言ったじゃないか」

アスカ「・・・あっそう」

シンジ「お茶は?」

アスカ「いらない」

シンジ「そう、ペンペンは?」

ペンペン「のむ」

シンジ「ちょっと待ってね」

アスカ「わかった。こないだのは記憶から消去してあげる」

シンジ「こないだ?」

アスカ「プロポーズしたのは完全に忘れてあげるわ。はい忘れた」

シンジ「僕は真剣だったのにアスカはそんな簡単に忘れるんだ・・・」

アスカ「・・・じゃあ忘れない」

シンジ「そう」

アスカ「・・・・・・」

一ヶ月後


『マリのところにいってきます。ご飯はどこかで食べるか冷凍食品をチンして下さい』

アスカ「・・・」グシャッ




アスカ「ねえ」

リツコ「なにかしら?」

アスカ「ネルフの科学力でタイムマシーンって出来ないの?」

リツコ「そうね、このまま科学が進歩すればあと50年後くらいには出来るかもしれないわ」

アスカ「・・・あっそう」



アスカ「・・・今日も冷凍食品」モグモグ

ペンペン「・・・」モグモグ

アスカ「・・・強がらないでうんって言っとけばよかった」

カヲル「あの矢を抜けばやり直すことが出来るよ」

アスカ「・・・」




シンジ「ダメだよアスカ!それを抜いたら大変なことになる!」

マリ「なにやってんの姫!」

アスカ「うるさい!!邪魔すんな!!」ズボッ




アスカ「・・・」

アスカ「なんでこんなことに・・・」

アスカ「なんで・・・」

ペンペン「意地をはって強がってもなにもいいことはない」

アスカ「・・・」

ペンペン「よく覚えておくんだな」




アスカ「・・・はっ!?」

シンジ「どうしたのアスカ」

ペンペン「くわっ?」

アスカ「今の・・・ペンペン!あんた喋れたの!?」

ペンペン「くわっ」

シンジ「ペンペンが喋るわけないじゃないか」

アスカ「そうよね・・・はは」

シンジ「そうだ、今日これからマリさんが」

アスカ「シンジ!!」

シンジ「な、なに?」

アスカ「結婚してあげる!」

シンジ「えっ、いいよ」

アスカ「やった!」

シンジ「いや今のいいよは遠慮しておくのいいよだよ」

アスカ「遠慮なんかしたっていいことないわよ!結婚してあげるって言ってんだから大人しくうんっていっときなさい!」

シンジ「アスカは僕のこと好きなの?」

アスカ「好きなわけないじゃないあんたなんか」

シンジ「じゃあ結婚は出来ないよ」

ペンペン「・・・」

終わり

ちなみに矢じゃなくて槍だよな

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