モバP「25歳児の憂鬱」 (42)
のんびりと書いていきます
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---夜 事務所---
P「.....」カタカタ...
P「うーんと....」カタカタ...
P「よし...」カタカタ...
「.....」ジーッ
P「.....」ピタッ
P「...楓さん?」
楓「.....はい?」
P「...なにやってるんですか?」
楓「気にしないでください、Pさんを観察してるだけですから」
P「いや、気になるんですけど...」
P「もう夜ですよ、早く帰った方がいいですって」
楓「この雪じゃ帰りたくても帰れないんです、電車も止まってますし」
P「じゃあタクシーでも...」
楓「かけました、でも繋がりません」
楓「だから、どこかの優しいPさんが送ってくれないかな、と考えてるんですけど....チラッ」
P「無理ですよ、この書類作業が終わらないと俺だって帰れないんですから」
楓「むぅぅ...Pさんのケチ....」
P「はぁ...一段落したら送りますから、ちょっと待っててください」
楓「あら、いいんですか?」
P「そんな風にじっと見られてたんじゃ仕事がやりにくくて仕方がありませんからね」
楓「ふふっ♪はーい、じゃあ首を長ーくして待ってます」
------
楓「すごい雪ですね...」
P「ですねぇ、なんでも20年ぶりの大雪だそうですよ」
楓「みんな大雪の中をお行きになって大変ですね....ふふっ」
P「ワー、カエデサンオモシロイナー」
楓「....Pさんのいじわる、あっ、PさんPさん...」チョイチョイ
P「今度は何ですか?」
楓「これ見てください」
\コイビトイルトキノユキッテトクベツナキブンニヒタレルノデボクハスキデス/
P「うわぁ、これは見てて清々しいくらいの....」
楓「今度私たちもこれやってみませんか?」
P「遠慮します、そんなことしたらファンの人に殺されます」
楓「ぶー、ぶー」
P「ぶーぶー言わない」
高垣楓(25)(旧姓)
http://i.imgur.com/2WMC8c9.jpg
楓「PさんPさん」
P「なんですか?」カタカタ
楓「しりとりしましょう」
P「今忙しいからダメです」
楓「じゃ、私から行きますよ?」
P「無視かよ」
楓「しりとりの....り」
P「リス」
楓「スルメ」
P「めだか」
楓「か....蚊です、虫の」
P「....楓さん」
楓「あっ...んがつきました、私の勝ちです」
P「おめでとうございます、楓さんは強いなー」カタカタ...
楓「それじゃあ勝ったので今度飲みにつれていってください」
P「場所はいつものところでいいですか?」
楓「ええ、いいですよ」
P「じゃあいつもの時間に予約入れておきますね」
楓「はーい、お願いしまーす♪」
画像支援ありがとうございます
まさか>>7まで貼っていただけるとは....
楓「Pさん、まだかかりますか?」
P「もうちょいですね、だから大人しく待っててください」カタカタ...
楓「はーい」
P「....」カタカタ...
楓「....」ユラユラ...
P「....」カタカタ...
楓「あー、お酒飲みたくなってきたなー....」
P「帰る途中で買ってあげますから、大人しくしててください」
楓「はーい...」ショボン
P「スルメもつけます」
楓「じゃあ枝豆も!」パアァァァァ
P「食べすぎないでくださいよ?」
P「よし、後はこれを.....」カタカタ...
P「ふわぁ...」
楓「Pさん、疲れてます?」
P「んー...疲れてると言えば疲れてますけど、いつものことですから慣れましたよ」
楓「今日も泊まるんですか?」
P「どうしましょうかね、この雪だし明日の出勤のことを考えたら泊まるのがいいかもしれませんけど」
楓「ダメです、家に帰ってゆっくり寝ないと疲れがとれませんよ」
P「平気です、ちゃんとシャワー室で清潔にしてますから」
P「それよりもそろそろ終わりますよ、準備しておいてくださいね」
楓「もう...私の話、ちゃんと聞いてますか?」
P「聞いてます聞いてます」
楓「むぅぅ...」
------
P「うん、これで入力終わり、あとは間違いがないか確認して送信するだけだな」
P「とりあえずこんなもんでいいだろ...」
P「お待たせしました楓さん、送っていきますよ」
楓「......」ムスー
P「楓さん?」
楓「....ふんっ」プイッ
P「どうしたんですか?ちゃんとお酒とおつまみを買う所に寄りますから...」
楓「...なんでもないです」
P「いやいや、なんでもなくないでしょ、明らかに表情が曇ってますよ」
楓「元々こういう顔なんです、気にしないでください」
P「違いますよ、楓さんはいつもなに考えてるか分からないような表情をしてるんですから」
楓「....私、そんな顔してませんから」
P「おっ、わかってるじゃないですか」
楓「今日はたまたま憂鬱な気分なんです、反抗期なんです、私にもそういう時があるんです」
P「じゃあなんで憂鬱なのか俺に話してみてください、相談くらいなら乗りますよ?」
楓「.....」
P「話したくない?」
楓「...怒りませんか?」
P「怒りません」
楓「...なんだかPさん、最近私の話ちゃんと聞いてくれませんよね?」
楓「前はもっといっぱいかまってくれたのに、最近は右から左って感じで....」
楓「お互い忙しくなってるっていうのはわかってるつもりだし、今日だってこんな雪の日にまで次のイベントの資料を作ってて...」
楓「Pさんだって私を早く帰らせて休ませたいんだろうなぁっていう思ってくれてる....」
楓「でもなんだか...最近、倦怠期っていうか...お互いに飽きてるっていうか...」
楓「新人さんもいっぱい入ってきて、みんなおもしろくて可愛いから....」
楓「もう昔みたいに私一人にメロメロになってくれないのかなーって思うと...なんだかなーって....」
P「....ざ」
楓「えっ?」
P「正座です、正座」
楓「正座...ですか?」
P「そうです、今すぐそこに正座」
楓「えっ...でもここソファー...」
P「なんでもいいから正座です」
楓「は、はい....」チョコン
P「.....」
楓「.....あの...」
P「楓さん、怒らないって言いましたけど前言撤回します」
楓「あれ....でもPさんさっき...」
P「問答無用です」ツカツカ... ガシッ!
楓「えっ...ちょっ...んんっ!」
チュッ
楓「んっ...ひょっと....Pひゃん!?」
P「んむっ...」
楓「ちゅっ...んんっ....ひゃう...」
楓「んっ....♡」ギュッ
P「んんっ....」ギュウウウウ
楓「ちゅっ....んっ....はむっ....」
P「...んっ....ぷはっ...」
楓「はぁ...はぁ...」
P「楓さん、あなたはすごく大きな勘違いをしてるみたいですけど.....」
P「俺はあなたを一目見た時からとっくの昔にメロメロになってます」
P「今もずっとそうです、新しい子が事務所に入ろうと全然関係ありません」
P「確かに最近ちょっと忙しいし、特に今日はこんな雪の日ですから早く仕事を終えて楓さんを送って行こうと思ってたのであんまりかまってあげられませんでしたけど....」
P「だからって、俺が楓さんに飽きてるとか嫌いになるとか思われるのはハッキリ言って不愉快です」
P「あなたに飽きたり嫌いになるなんて絶対にありえません、わかりましたか?」
楓「.....」キョトン
P「どうなんですか?」
楓「....ふふっ♪」
P「楓さん?」
楓「ふふっ、ふふふふ....」
P「なにがおかしいんですか?」
楓「うふふっ、Pさん顔が真っ赤ですよ?」
P「そりゃそうですよ、冷静だったらこんなこと言えません....元はと言えば楓さんが...」
楓「Pさん....可愛い♪」ギュッ
P「楓さん、本当にわかってますか?」
楓「ふふっ、わかってますよ...ゴメンなさい、駄々をこねたりして」
P「...わ、わかってくれれば...」
楓「でもやっぱりひどいです、急にキスなんてビックリするじゃないですか」
P「そ、それは....その...すみません...」
楓「やっぱり男の人は狼なのかな...油断してたらこう...パクッと...」
P「だから今のは...」
楓「うふふ...ウソですよ、からかっただけです」
楓「本当は...すごく嬉しいです...たまにはこういうキスもいいかもしれません...」
P「楓さん...」
楓「あっ、動かないでください....そのまま...」
P「えっ、なにが....」
チュッ
楓「動かれたら...キスがしにくいです...」
P「なっ....」
楓「ねっ?この方がしやすいでしょう?」
P「まったく...この人は!」ギュッ
楓「きゃっ....」
P「いつからそんな聞きわけのない人になったんですか?前は俺の仕事が終わるまで黙って待っててくれたじゃないですか」
楓「だって...仕方がないじゃないですか...」
楓「あの時よりも...今の方がずっと...」
楓「Pさんと一緒にいたいっていう気持ちが...何倍も強いんですから...」
P「本当に楓さんは....」
楓「ちゅっ....Pさん....」
P「楓さん....」
楓「雪....まだやみませんね...」
P「ええ...」
楓「今日はこのまま...泊まっちゃいましょうか....」
P「ダメですよ...ちゃんと家に帰らないと....」
楓「平気です...ちゃんとシャワー室で清潔にしますから...」
P「それさっき俺が言った....」
楓「大丈夫です....」
楓「今日はPさんにいっぱい癒してもらいますから.....」
---
--------
チュンチュン...
ガチャッ
ちひろ「おはようございまーす、いやー、寒い寒い...」
P「おはようございます、早いですねちひろさん、昨日は大丈夫でしたか?」
ちひろ「ええ、何とか平気でしたよ、すみません仕事押し付けるみたいな形になっちゃって...」
P「いえ、いいんですよ、どうせ俺の家の方もすごい雪だったみたいですし泊まっちゃった方が楽でしたから」
ちひろ「本当にすいません、お詫びに今日は私が...」
楓「ふみゅ....」ペタペタ...
ちひろ「....んっ?」
楓「あれ...ちひろしゃん?おはよーごじゃーまふ....」
P「楓さん、そんな格好だと風邪ひきます、ちゃんと服着てください」
楓「...ふく?フーフーふくならふぁんふぁーれ?」
P「訳分からない事言ってないではやく着替えてください」
楓「ふぁーい....」ペタペタ...
P「まったくあの人は....」
ちひろ「プ、プロデューサーさん...」
P「あっ、ヤバい...」
ちひろ「あ、貴方まさか...いくら自分の担当アイドルだからって....」
P「待った、まず説明しますからその犯罪者を見るような目つきをやめてください!」
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P「ふぅ...」カタカタ
「ぴーいーさー....」
「んっ!」ダキッ
P「離れてください楓さん、動けません」
楓「むぅ...今日のPさん、なんだか冷たいです....」
P「そんなことないですよ」
楓「昨日の夜は...あんなに優しく愛してくれたのに....」
P「ただ事務所にあったお酒とおつまみで飲んでただけでしょうが!」
楓「そんな風情もなにもない言い方するなんて....」
P「言い方も何もそれが事実ですから」
楓「でも....」ギュッ
楓「昨日はいっぱい『好き』って言ってくれたじゃないですか....」
P「.....」
楓「私、酔っ払ってましたけどハッキリ覚えてます」
楓「私を優しく抱きしめてくれて....」
楓「『楓、好きだ』、『愛してるよ』ってたくさん言ってくれましたよね?」
P「.....」
楓「もしかして...ウソだったんですか?」
P「....ああもう」
ギュッ
楓「んっ...」
P「楓、好きだよ」ボソッ
楓「....っ!!」
P「事務所の中じゃこれが限界です、とりあえずはこれで我慢してください....」
楓「....ふふっ、はい♪」
P「そろそろ離れてください、誰かに見られたら大変です」
楓「はーい...」パッ
楓「....昨日の流れだったら絶対に最後まですると思ったのに....」
P「事務所なんていつ急に人が来るかもしれないんですからそんなことしませんよ」
楓「むぅ....Pさんはもしかして女の人に興味がないんですか?」
P「そうですねぇ....ないと言えばないかもしれません」
楓「えっ、もしかしてPさんはそっちの....」
P「楓さん以外の女の人に興味がないので、ある意味正解です」
楓「.....」
P「あっ、でもだからってウチのアイドルたちのプロデュースに興味がないって意味じゃないですよ?彼女たちの事だってちゃんと....」
ダキッ
P「うわっ!ちょっと楓さん、ちひろさんがあっちに....」
楓「Pさん、今日飲みに行きましょう」
P「えっ?でもいつもの店には明後日で予約を....」
楓「じゃあどこか他のお店でもいいです、とにかく二人で、二人だけで飲みたいです」
P「いや、だけど...」
楓「お願いです、一緒に行ってくれないとまた憂鬱になりますよ?私」
P「...わかりました、それじゃどこか適当なお店を探しておきます」
楓「はい、よろしくお願いします♪」ギュッ
P「...で、いいかげん離れてください、見られたらどうするんですか?」
楓「うーん、その時はその時じゃないですか?」
P「こら!本当に怒りますよ?」
楓「はい、ゴメンなさい」パッ
P「まったく...」
楓「....」キョロキョロ
楓「...怒らないでください、さっきのでPさんの事がますます好きになっちゃったんです」ボソッ
P「.....」
楓「あっ、Pさん顔が赤い....」
P「...楓さん、ちょっと」チョイチョイ
楓「はい?」
チュッ
楓「んっ....」
P「...二人だけの時ならいくらでもしていいですから...」
楓「...うふふっ、はい♪」
P「ちゃんと飲みには連れて行きますから、今日もお仕事がんばってください」
楓「大丈夫です、だって今のチューで....」
楓「Pさんのラブをいっぱい注入できましたから♪」
おわり
駄文失礼しました~
楓さんは今まであんまり意識してませんでしたが
新しいカードを見た瞬間、かなりティンと来ました
かわええ....
コレジャナイ感があるかもしれませんが楽しく書けました
ではまた~
そろそろバレンタインのSSを書かねば
茄子さんとかマキノンとかとときんとか....
あと楓さん書くのは初めてだと思ってましたがよく考えたら前に書いてました
よろしければどうぞ
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