照「Theガッツ?」(138)
照「……え? さ、咲、今なんて……?」
咲「あ、お姉ちゃんのことは大好きだよ?」
咲「頭も良くて、ルックスも良いし……」
咲「でも、なんだかお姉ちゃんってちょっと頼りないかなって……」
照「……」
咲「麻雀は高校生の頂点って言われるくらい強くて、すごいんだけど……」
咲「姫松の愛宕さんとか、阿智賀の松実さんとか。麻雀以外でも頼りがいのある、かっこいいお姉ちゃんだなーって」
咲「ちょっと思っただけで……」
照「……」
咲「聞いてる?」
照(た……頼りない……?)ガーン
咲「聞いてない……」
ガンバッチャッタガンバッタワレワレトンナンシャーペーワーイワーイ
咲「あ、メール……」
咲「ごめんお姉ちゃん、この後原村さんと図書館に行く約束があるから」
照「あ、う、うん。いってらっしゃい……」
バタン
照「……」
咲『なんだかお姉ちゃんって、ちょっと頼りないかなって』
ナイカナッテ……カナッテ…… ←エコー
照(咲に……妹に「頼りない」と言われた……)ズーン
テレビドラマ『やっぱりお姉ちゃんは頼れるなぁ。だいすき!』
テレビドラマ『ふふ……妹よ、それが姉というものだよ』
照「……」
照「う……うわああああああああああん!!」ダッ
―――
――
―
照(つい勢いで家を飛び出してしまった……)
照(頼りない……咲にそう言われたのはショック……)フラフラ
照(頼りがいのある……頼れる姉ってどんな姉だろう……)
照「ん?」
照「張り紙……『作業員急募』?」
照「工事現場の作業員か……」
照「なになに……『頑元な肉体を持つガッツ溢れるあなたを求めます』?」
照「『未経験者可、高給優遇』……!」
照「……」
照「これだ!」
照「頼りがいのある人……つまり強い人!」
照「工事現場で働けば、肉体的にも精神的にも鍛えられるはず……!」
照「しかも高給!」
照「ナイスアイディア。これはいけるかもしれない」
照「……待ってて、咲。頼りがいのあるお姉ちゃんになってみせるから」
照「肉体労働……私のガッツを見せる時……!」ゴッ
―龍門渕建設―
霞「責任者の石戸霞です」タプーン
照「……」ペターン
霞「待たせてごめんなさいね。履歴書の方は見せてもらったわ。とりあえず問題は無さそうね」
霞「でも……」ジー
照「?」
霞「現場でちゃんとやっていけるかしら」
照「うっ……」
霞「いかにも頼り無さそうねぇ……ちょっと無理なんじゃないかしら」
照「や、やる気はじゅうぶんです」
霞「あのね宮永さん、この世界はやる気だけじゃやっていけないのよ?」
照「……ぁぅ」
霞「……わかったわ。それでは特別に、実技試験をしてさしあげます」
照「ほ、本当ですか! ありがとうございま……」
照「な、何で脱ぎ始めるんですか?」
霞「宮永さんも準備して」ヌギッ
照「えっ」
霞「さぁ、制限時間は10分よ」ヌギヌギ
照「えっ」
霞「さぁ……」ズイッ
照「えっ」
霞「貴女の体力を試すのよ。当たり前じゃない」
霞「学校で習わなかったかしら、それくらい……」タユン
照「……」ゴクリ
霞「来年から国家試験への導入も考えられているんだから」
照(し、知らなかった……)
霞「立ちなさい」
照「は、はいっ!」ビーン
霞「ふふ、ちゃんと勃ってるわね」
照「そっ、それは……もちろん……」∠
霞「ふふ……宮永さんのホーン……なかなか頼もしいじゃない」ナデナデ
照「た、頼もしい? はうっ!?」ビクンッ
霞「んくっ、ちゅっ……じゅ、んうぅ……!」
照「……ん、くぅ……っ」ビクッ
霞「んんっ、ぢゅっ、じゅる、くちゅ……んぁ……ぷちゅっ」
照(じ、実技試験……! 実技試験なら仕方ない!)
霞「んっ、じゅるっ……ぷはぁ……。ふふ、一次審査は合格よ」
霞「さぁ次は二次審査……」クパァ
照「!!」
霞「その逞しいホーンで……コークスクリューして?」
照「……」ギュルルルルル
照(一次審査合格……逞しいホーン……)
照「はい! スクリューします!」ドギュルルルルルル!
照「こ、こうですか……?」ズプッ…ギュルルン
霞「はんっ、ん……あっ、もっと……もっと激しくよっ……!」ビクビク
照「はい……っ!」ドギュルンドギュルン
霞「いいっ……いいわ……その調子よ……あぁんっ!」
霞「あっ、あっ、はぁん! あ、あん……ふああっ!」
霞「はぁっ……いいわ……貴女、見かけによらず体力あるじゃない。二次審査も合格よ」
照「あ、ありがとうございます……」
霞「後は最終試験よ……最後までギュルギュル頑張って」
照「は、はぃ……!」ズップシルルン!
照「くっ、ふぅ……ふぅっ……!」ギュルルンジュルルンズドュルルルン
霞「あっ、あっ! んんっ、ふあ……っ、いいっ! いいわぁっ……そのまま来てっ……!」
照「っ、いいんですか……!? い、いきますっ……!」ズギュン!ズギュン‼ズギューン!!!
霞「あ、あ、あっ……! ふあっ、あああぁぁんっ……!!」ビクビクンッ
照「うぐっ……!!」ズドリュリュリュリューッ
ドゥピュシッ
霞「はぁ……はぁ……」
照「はあっ、はあっ!」
霞「ふぅ……貴女、なかなかやるじゃない。さっそく今日から働いてもらおうかしら」
照「はあ、はあっ……あ、ありがとうございます……」
照「って、えぇ!? 今日からですか?」
霞「無理なら……不採用ね」
照「いっ! いえ、今日から仕事をさせてもらいます!」
バタバタ
「どっ、どど、どいてくださいっ!」
ダダダダ
照「……へ?」
ドンガラガッシャーン☆ミ
照「……ぷはっ! 痛……ん?」
尭深「うぅ……」
照「うぇ!?」
照(めめめっ、目の前に……! ぱ、パンツが……)
照(無い!!)
尭深「す、すみません……急いでたもので……」
照「い、一体何が……もがっ!?」
尭深「あ……う、動かないでください……」
照「ふぐ、もが、んぐぐ……」
尭深「え、えっと……失礼しました……」
照「は、はぁ……」
尭深「あの……余計なことかもしれませんけど、もっとカテキンをとった方がいいですよ……お茶とかで」
尭深「では先を急ぎますので……失礼します」ペコッ
照「……」
照「い、今のは……」
霞「あぁ、あの子のことはあまり気にしなくていいわ」
照「はぁ……」
霞「渋谷尭深。お茶汲みで雇ったんだけど……ちょっと、いえ、相当天然なのよね」
霞「まぁそのうちわかるわ」
照「……」
……ガチャーン!!!!
照「!?」ビクッ
「よぉ、なんだぁ?」
照「……うげ……!?」
「あ? 今お前、『うげっ』って言わなかったか?」
照「!!」ブンブンブンブン
「そうかぁ? それならいいけど、何にしてもお前、そんなに驚いたような顔すんなよ。ったく、失礼な奴だな」
「そりゃあ工事現場でよぅ、女を見るのは珍しいかもしれないけどよぅ……」
照「……」
「てかお前も女じゃねぇか」
霞「はいはい、あんまり若い娘をいじめない。ほら、自己紹介して」
「あいよ! あたしは、ここの現場を仕切ってる……、」
尭深「……」ガチャッ
「あ、尭深ィ!」
尭深「!」ビクッ
「お前、また弁当足りなかったぞぉ?」
尭深「……っ、わ、私を……食べないでください……」ビクビク
「……食っちまうぞ」ニヤリ
尭深「ひっ、……!!」ダッ
照(逃げた……なんだったんだろう)
「全く……おい、新人! 仕事だ!」
照「あ……は、はい!」
照(……人は人生の中で運命を変える出会いがあるという)
照(本当にそんなことがあるなんて、私は信じていなかった…………今日までは)
照(それも、こんな汗と土臭い、街中にありふれた工事現場の中で……)
―――
――
―
照「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……」
照(日差しはかんかん照り……資材を運ぶの……キツい)
照(でも採用された以上、ガンガン仕事して……お金稼いで体も鍛える……!)
照「……」ヘタッ
照「……さっそく弱音吐くのもなんだけど……現場の荷物って、どうしてこうどれもこれも重いんだろう……」
おっちゃん「おぅい、何やってんだ、早く持ってこい」
照「す、すみません……!」
「重かったんやないか?」
照「え……」
「一人だけに持たせんのはひどいで。なぁ?」ヒョイッ
照「あ……」
セーラ「オレ、江口セーラ。お前と同期のアルバイト。これからよろしくな!」
照「わ、私は宮永照。こちらこそ」
セーラ「おう!」ニッ
照「……何という美少年」
セーラ「ん?」
照「い、いや、何でも」
照(これはきっと工事現場のおじさん達の日々溜まる欲望をその華奢な身体にぶちまけられて……はっ、いけないいけない)
照(私にそういう趣味は無い。でもこの状況は……捗る)
「よぉ、お互い新人同士、自己紹介は済んだようだな!」
照(あ……さっきの……)
「さっきはゆっくり挨拶出来なくて悪かった」
ドムさん「私、深堀純代。ドムって呼んでくれ。だーっはっは!」バンッ
照「……」
照(……なんて荒っぽいんだ。でも、悪い人ではなさそう)
プアー!
照「ん? 何だあのリムジン……」
ドムさん「ちっ、あいつかぁ。全く」
照(こ、今度は誰……)
ブロロロロ…キキーッ
透華「この龍門渕透華が出勤しましてよ!」バーン
ドムさん「お嬢! 相変わらずだな!」
透華「あら? その方達は……」
ドムさん「おう、こいつらは新入りの……」
透華「自己紹介なんて必要ナッシング、ですわ!」
照(うわぁ、すごいゴージャス。きっとここの建設会社の社長令娘か……そうじゃなかったら、愛人……)
透華「……ハギヨシ!」パチンッ
ハギヨシ「……はっ。お嬢様、失礼します」
ビリィッ!!
照「!?」
照「ゴージャスな服の下に……ブランド作業服……!? そんな物があったんだ……」
透華「……」ジロッ
照「……」ビク
透華「ふん、軟弱な体ですこと。そんな体でちゃんと仕事ができるんですの?」
透華「まぁいいですわ。くれぐれもわたくしの邪魔はなさいませんよう」
スタスタ
ドムさん「はっはっはっは! あいつは龍門渕透華。通称お嬢。性格は見ての通り!」
ドムさん「ま、あんまし気にしないこった!」
照(……何て濃い世界なんだ)
ドムさん「さぁ皆! 仕事仕事! ただでさえ遅れ気味なんだからねぇ、気合い入れて頑張っていくよ!」
―――
――
―
照「はぁ……はぁ……」
おっちゃん「おい新人、昼にするぞー!」
照「……ふあい」
ワイワイガヤガヤ
尭深「お弁当……お待ちどうさまです……」
オオーマッテタゼー
尭深「お茶と一緒にどうぞ……」
照「……」グデー
照(ダメだ……疲れ過ぎて食欲が無い……)
尭深「……あの」
照「ん……?」
尭深「お弁当……どうぞ……」
照「あ……あ、ありがとうございます」
尭深「お茶も……ちゃんとカテキンとってくださいね」
照「はぁ……」
おっちゃん「おい、ドム。例の渉外業務なんだけどな」
照「?」
おっちゃん「奴の眼鏡にかないそうな美少女が見つからなかったんだわ」
おっちゃん「で、さっそくで悪いんだけどよ、今日から入ったっていう新人を代理で行かしてくんねぇか」
照「へ?」
ドムさん「はぁ、渉外業務……アレねぇ。でもこいつを行かせるのは勿体無いぜ、もとい心許ないぜ」
おっちゃん「けど背に腹は変えられねぇしよ」
ドムさん「ちっ……まぁしょうがねぇな。おい、お前行ってくれるか」
照「……はい?」
ドムさん「いやぁ……なに、簡単な仕事なんだがな?」
照「でも……渉外って言うと、誰かと交渉するってことですよね? 私は経験無いし……無理ですよ?」
ドムさん「セールスみたいなもんで誰にでも出来る簡単な内容なんだ」
ドムさん「……特に若い娘なら全然大丈夫だからよ」
照「は……はぁ……」
―――
――
―
照「確かここら辺って言ってたけど……」キョロキョロ
照「どう見ても普通の民家しかない。会社らしきものって見当たらないんだけど」
照「ん?」
照「……気のせいかな、誰かに見られていたような」
照「おっと今はそれどころじゃなかった。早いとこ会社見つけて……」
「ネェ、イツマデマタセルノ?」
照「え……?」
「コンカイノタントウハ、ワカイ! コレハ、コーショーシガイガアル」
「トリアエズ、アガッテキテ!」
エイスリン「ワタシハ、Aislinn Wishart」
照「えいすりん……さん?」
エイスリン「シゴトハ、ミテノトーリ!」
照「本格美少女麻雀百合漫画家、ですか」
照「わ、私が交渉するお相手と言うのは……あ、あなた様で……」
エイスリン「?」
照「よろしければ……その、交渉内容を……」
エイスリン「キイテナイノ?」
照「は、はい」
エイスリン「アノネ……」カキカキ
照「『わかってると思うけど、この仕事ってのは夜中に漫画描いて昼間寝るっていうのが常識』」
照「『なのに先月から家の目の前でお宅が工事し始めてくれたおかげで煩くて眠れない』」
照「『この騒音問題について龍門渕建設とうちとで定期的に話し合いをすることになった』」
照「って訳ですか?」
エイスリン「ソウ!」
照「エイスリンさん、さすが絵が上手いですね」
エイスリン「アリガトウ。カイシャデ、ナニモキカナカッタ?」
照「す、すみません……」
エイスリン「シカタナイ。デモ、ヤルコトハヤッテモラウ」ヌギッ
照「は……はい……え?」
エイスリン「ハヤク、アナタモヌグ!」
照「は? えっ……、あの……?」
エイスリン「ダカラ!」カキカキ
照「『私がヘトヘトに疲れてグッスリ寝られるように打ち合わせしてほしい』……って、え?」
エイスリン「ネ?」ズイッ
照「い、いやあのっ、それは、ですから……!」
エイスリン「ムゥ……」カキカキ
照「う、『打ち合わせっていうのは、腰とお尻がパンパンって』……え、えええ!?」
エイスリン「ソレガ、ダキョウアン」ギュッ
照「つまり、ぐっすり眠りたいからその……して、疲れさせるっていう……」
エイスリン「Yes!」ギュ-
照「……」
―――
――
―
エイスリン「オォーゥ イェース オーゥイエスイエスいえッン゙ッオーゥ」
照「え、エイスリンさん……!」ペロペロペロペロレロエロズギュルン
エイスリン「ハァァーン ィェス オゥフイエスイエスイエスイエスイエスイエスカーンム!カム!グッドガール!!!アアーンフ」
照「はぁッ……はぁ……!」
エイスリン「スクリュー……キテ……?」
照「は……はいっ……!」∠
エイスリン「ウーハ ルーック! ベリナーイス アハァッ オォーゥ ナーイス オォーゥ アッハーン 」ビクンッ
―お家の外―
ガガガガガガガッ
おっちゃん「おう、あの新入りも頑張ってるな」
おっさん「あぁ、若いだけにテンポも良いぞ」
エイスリン「オォーゥオォーゥアアーンフイエスイエスフンアアオアオーーーッオアアアアアアアアイエスイエスイエスイエス」
照「う……そ、そろそろっ……!!」
エイスリン「イイ……! イイッ、ダシテ……!!」
照「はい……!!」ズビュリュリュリュン!!
エイスリン「フンアアッ イエオーウ イエスイエスゥンーアッ オォーゥオォーゥ カマン イエスイエスイエスイエスイエスイエスイエスイエスイエスイオアオーーーッ 」
ドゥピュンドゥピュピュン
エイスリン「スゥ……スゥ……」zzZ
―――
――
―
照「任務……達成しました……」
おっちゃん「お疲れさん。うまくいったか?」
おっさん「シャワーでも浴びてゆっくりしろよ」
照「……ふあい」
―シャワー室・脱衣所―
照(今日は何て一日だったんだ……)ヌギヌギ
照(パラレルワールドにでも迷い込んだ気分……そうだ、きっとそうに違いない……)
照「……はぁ」ガラガラ
照「……ん?」
照(誰かいる……湯けむりの奥から妖艶な肉体が浮かび出てきて――……)
照「……!?!?!!」
照「ど……ドムさ……」
ドムさん「……」ニッ
照「Theガッツ?」
第一部完
照「ドムさん……」
ドムさん「よぉ」
照「よ……よぉって……どうしてシャワー室にドムさんが……」
ドムさん「シャワーで汗を流しちゃ悪いってのか? あぁ?」
照「いっ……いえ……!」
ドムさん「冗談だよ。私のことは気にしないで、お前もとっとと浴びちまえよ」
照「そ……そう言われましても」
ドムさん「はぁ……ほら、背筋を伸ばしてシャキッとしてみろ!」
照「は、はい!」シャキッ
ドムさん「おいおい……誰がホーンまで立てろっつった」
照「あ……こ、これは……」∠
ドムさん「……ま、これに応えないってのは私の流儀に反するからな」
照「りゅ……流儀?」
ドムさん「どーれさっそくハメさせてやっかぁ」
照「え」
照「えっ」
照「え……?」
照「ええええええええええええええ!?」
アオーン
照「うぁ……」ドッピュルー
ドムさん「……ふぅ、ちょっと早かったからもう一回」ペロペロ
照「え」∠
ドムさん「お? なんだまだいけそうじゃねぇか……よし」
照「え?」
照「えっ?」
照「えっ!?」
照「ええええええええうぇえええうぇええうぇっうぇええ!?」
キャイーン
―――
――
―
シャワワワワー
照「うぅ……なんだったんだ……」
照「今日一日で、一体何発スクリューしちゃったんだろう……」
照「私のマッスル計画で鍛えられているのはこのスクリューだけ……はぁ」
照「こんなことじゃダメだ……よし、明日からは初心に戻って体を鍛える」
照「そうと決めたら家に帰って……咲と寝よう!」
照「そう、それがいい……」ガラガラ
セーラ「うわっ!?」
照「へ? あれ?」
セーラ「み、宮永……」
照「なんでここにいるの? ここ女用じゃ……」
セーラ「あ……う……」
照「あれ……私が間違ってた?」
セーラ「ちょお、こっち来い!」グイッ
照「えっ」
セーラ「ほら、こっちにマッサージ機があるんや」
照「あ、ほんとだ」
セーラ「まぁまぁ、座った座った」
照「え、あ、うん」
セーラ「そい」ポチッ
照「あ……きもちいい……」ウィンウィンウィンウィン
セーラ「せやろ?」ゴソゴソ
照「あー……って、え、何して……」
セーラ「……なぁ、これで黙っといてくれや」
照「え? 何を……」
セーラ「……」ニギニギ
照「えっ……あ……?」∠
セーラ「……立派なホーンやな」サワサワ…ペロリンヌ
照「へぁ……!? や、やめ……」ビクンッ
セーラ「んっんっ……ちゅぽっ、れろぺろ」
照(き、気持ちいい……! でもこれじゃあ、ノンケの世界だよぉぉ……)
セーラ「っぷは……もっと強い方がええ? ぺろっ……じゅぷっ」ペロレロエロメロチュルルルルン
照(で……出ちゃう、出ちゃうよ……さっき出したばっかりなのにぃ……!)
ドゥピュピュズーッ
セーラ「んっ! んんっ……こくん、ん……」
照(ああああああああ……)
ピーッピーッ
セーラ「マッサージ機の方もちょうど終わりやな。これで……頼む、黙っといてくれ」
照「えっ」
セーラ「……」クルッ
スタスタ…バタン
照「……だ、黙っててと言われても」
ガチャ
尭深「あ……」
照「あ、えっと……渋谷さん」
尭深「……マッサージ機使ってたんですか? ……そんな格好で」
照「え? うああちょっ、こ、これはっ……!」バッ
尭深「……そうだ、カテキンの効果、試してみます……?」
照「えっ……」
尭深「……どこからでも、いいですよ……?」ス…
照「あ、いやこれはそのっ……すみません!」バッ
照「きょっ、今日は勘弁してくださいぃぃぃぃ」スタコラーッ
尭深「……」
尭深「……照れてるんでしょうか」
―――
――
―
おっちゃん「えっほえっほ」
照「はぁ……ひぃ……ふぅ……」ヨロヨロ…
照「……っしょ! よし……資材運び終わり……」
照「……ん? 向こうが騒がしい……何だろう」
ワイワイガヤガヤ
照「どうしたんですか?」
おっさん「あぁん? 姉ちゃん、いいところへ来たぜ」
照「な、何ですか?」
おっさん「ここに古いコンクリが埋まっててよ、こいつを取っ払わねぇと仕事が進まねんだ」
おっさん「普段は重機を使うんだけどよ、あいにく故障しちまっててな」
おっさん「そこで昔ながらのやり方で取っ払うって寸法さ」
照「ツルハシ……」
おっさん「こいつでガツーンといったれ!」
照「わ、私がですか……?」
おっさん「こういう仕事はお前ぇ、若手がやるって決まってんだよ。鍛えたいんだろ? 自慢のスクリュー見せてくれや」
おっちゃん「こっちにも若い兄ちゃんがいるぜ」
セーラ「え……えぇ!? オレっすか!? ちょお待っ……」
おっちゃん「ほらほら」
照「……」
セーラ「……」
おっさん「よぉーし。んじゃ、これから35秒の間にどっちがどれだけ多くコンクリートを壊せるかの勝負だぃ」
照「き……昨日はどうも」
セーラ「い、いや……」
「「……」」
照「……よし。対決といこう」
セーラ「あ……お、おう!」
おっさん「おぉ、対決とはいいねぇ。俺も若ぇ頃はよくやったもんだ。負けた奴ぁシャワー室の掃除だかんな、いいな!」
照「は……はい!」
セーラ「ん!」
おっさん「じゃあ行くぞぉ! よぉい……スタート!!」
ガン!ガン!ガン!ガン!
オォイ、コシガハイッテネーゾォ
イイゾイケイケー
ホラガンバレガンバレー
ガン!ガン!ガン!ガン!
おっさん「おぉーし! そこまでだ」
照「はぁっ……はぁっ……」
セーラ「ふぅあ……はぁはぁ……」
おっちゃん「うぅむ……どうみても、江口の勝ちだな!」
照「……はぁはぁ……ぜぇぜぇ」クテーン
おっさん「よぉし宮永。お前シャワー室の掃除、忘れんなよ」
照「……ふあいぃ」
セーラ「宮永」
照「はぁはぁ……ん?」
セーラ「おおきに」
照「へ……」
セーラ「わざと勝たせてくれたんやろ……? 普段はこういうの好かんのやけど……助かったわ。このお返しは、また今度な」
照「へ?」
セーラ「じゃあオレ、先に戻るで!」タッ
照「……?」
―物置き前―
照「えぇと……ブラシと洗剤はっと……」ガチャッ
照「……!?」
尭深「あ……」
照「ししし渋谷さん!? ぱぱぱぱパンツなんて無いから丸見えなんですが……!?」
尭深「こんな所に何か探しものですか……?」
照「ああああえっと……! ブラシと洗剤を……!」
尭深「……確かこの下に……。すみませんが、自分で取っていただけますか? 今ちょっと手が離せなくて……」
照「……えぇと」
尭深「ここの下です……見えますか……?」
照「はい、よく見えますけど……どうやって取れば」
尭深「私の股の間に頭を入れてい手を伸ばせば届くかと……」
尭深「私は気にしないので……奥まで……入れてください」
照「は……はい……」
尭深「……どうぞ?」
照「では……し、失礼して……」モゾモゾ
尭深「んんっ……」ピクン
照「しっ、渋谷さんは何をお探しで!?」
尭深「あ……私はお茶を……」
照(お茶が好きなんだなぁこの人)モソモソ
尭深「はぁっ……こ、こすれて……っ」
照「すみませ……あ、あと少しで……むぐっ!」ゴソゴソモソモソ
尭深「あっ、そ、そこはぁっ……ひあぁんっ!」
照「むぐ……ぐ」
尭深「そんなに激しくされたら……濡れてっ……!」フルフル
照「むぐぐ……っ……ぺろりん」
尭深「ふ、あっ……! も、もう我慢できませんっ……」バッ
照「えっ、ちょ……ちょっと……!?」∠
尭深「ふぅ……んっ、あ、あぁぁ……」ズブズブニュルル
尭深「はぁ……はぁ……入り、ました……」ニコ…
照「えっ……えっ……?」
尭深「はぁ、あっ、あっ、あん……き、気持ちいい、ですぅ……」
照「あ……うく……っ」ドギュ!ズギュ!ドギュ!ズギュ!ズクリュン!
尭深「はぁ、はぁ、あっ、あっ……!」ユッサユッサ
照「わ、私っ……もうやばいです……!」ズリュン!リュンリュンリュンリュン
尭深「あっ……口に、ください……っ」ヌルスポンッ パクン
ドゥピュッピュッピューン
尭深「んく……んくっ」コクン
照「うあ……あ……」
尭深「うん……ちょっと塩分は控えた方がいいと思いますよ……?」
尭深「……良かったら、飲んでください」っお茶
照「あ……ありがとう……」
―――
――
―
―シャワー室―
ゴッシゴッシ
照「ふぅ……疲れた。シャワー室掃除も楽じゃない……負けたから仕方ないけど」
照「あれ? 奥にドアがある……気づかなかった」
照「……開けてみようか。でも、最近ドアを開けるとロクな事がないような……」
照「……開けちゃえ」
ガチャッ
キイィ……
照(うわ、湯気が……こっちもシャワー室か。……ん? 誰かいる……)
透華「……」
照「……」
透華「この……無礼者っ! ここがわたくし専用のバスルームと知っての狼藉ですの!?」
照「い……いえそんな」
透華「湯気が逃げてしまいますから、中へ入りなさい」
照「は、はい」
パタン
透華「ほら、そこに直りなさい。汚れた体をこのわたくしが清めて差し上げますわ」
照「は、はい!?」∠
透華「あら、立派なホーン……ぺろっ……んちゅるっ、じゅる、じゅるっ……!」
照「うああぁぁぁ……っ」ビクビクンッ
透華「ふふ……さぁ、よろしくってよ?」クパァ
照「えっ……あ……」
透華「早くなさい」
照「は、はいっ。いきますっ……!」ズニューン
透華「んっ、はぁっ! あっ、ふあっ、あぁっ」
透華「仕事の後の……適度な運動っ……! 筋肉をしなやかにさせますわ……あぁんっ!」
照「う……!」ズッニュルギュリュリュリュ
透華「んあっあっ、だいぶっ、よくなって……きましたわね……っ」
透華「胸も……よく揉み解すように……あんっ」
照「は、はいっ」サワサワモミモミコネコネ
透華「もう一方の手がっ、はぁんっ、空いてましてよ……!」
照「こ、こっちですね……?」スッ
透華「そうっ……そこの……お豆もクリクリしてぇ……っ」
照「はい……!」クリクリクリュリュンクリュン
透華「単調になっては駄目……もっと、こねくり回すように……」
照「はい!」ギュルンチョギュルルンギャリリリリリリッ
透華「んっ、んんっ! いいっ……いいですわぁっ!」
透華「よろしくてよ……よろしくてよっ!!」ビクビクッ
照「う……い、いきますっ……!!」
ドゥッピューシドゥッピューシ…ドピュン
透華「ふぅ……なかなかよろしかったですわ」
透華「でも次はもっと体力をつけておくよう……よろしいですわね?」
―――
――
―
照「……」ボケー
照「気のせいかな……太陽が黄色く見える……」
照「はぁ……」
照「お金をもらって……体を鍛えて……頼れるお姉ちゃんになって咲とラブラブ……」
照「って計画だったんだけど……はぁ」
照「なんだか最近の私って……」
照「一体何やってるんだろう……なんかもう……辞めちゃおうかnうわぁ!?」
照「あ、危な……!」
ドムさん「危ねぇだろ! こんなところでボケッとしてるんじゃない!」
照(危ないのはアンタだ……)
ドムさん「……お前に一つ教えといてやろう」
ドムさん「いいか、途中経過なんか気にするな。要は結果にあるんだ」
照「……あ、あのぅ……」
ドムさん「いらんことは言うな、見てりゃあわかる。お前も、何か目的があってここに入ってきたんだろ」
照「え……ま、まぁ……」
ドムさん「お前も漢女(おんな)だったら、その目的達成の為に音を上げるんじゃないよ」
ドムさん「いいか、あの青空だ!」
照「えっ、……は?」
ドムさん「お前はあの青空にある!」
照「は……はぁ……」
ドムさん「いいか、何があっても音を上げるな。そして、あの青空を目指すんだ」
照「はぁ……」
ドムさん「そう! そしてあの大きく澄み渡った、青空の心を持つんだ!」
照「青空の心……。何かよくわかんないんですけ……どぅわっ!」
ドムさん「うるせぇ奴だなぁ、細かい事にいちいち突っ込み入れんな!」ガッ!ワシワシ
ドムさん「私もよくわからないけど! あの青空に答えはあるんだよ!」
照「……」
照「そ、そういうものかな……」
ドムさん「そぉだ! ……いいか、これだけは覚えておけ」
ドムさん「女は海! 女は青空なんだ! はーっはっはっ!」
照「……くすっ」
ドムさん「わーっはっは!」
照「ふふっ……あはははは!」
広く青く、何処までも澄み渡った青空に。
二人の笑い声が、いつまでも木霊していた……。
照「Theガッツ?」
完
タカさんが菫さんだと知って書いた
名前だけ咲キャラにしたようなもん
支援とかありがとうございました
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