俺「さっちーん、デュエルしようぜ」 海野幸子「さっちん言うな!」 (76)

俺「デュエル!!」
海野「デュエル!!」

俺 LP4000  幸子 LP4000

俺「先攻は俺だ!ドロー!!切り込みチューンシンクロガイア1伏せエンド!!」

俺(俺の布陣はガイアナイトとミラフォ・・・我ながら完璧だぜ)

海野「私のターン!ドロー!!」

海野「陵墓発動!効果でシーラカンス召喚並びに効果発動!!FBGとメタボでライブラFBG効果で戻してもう一回ライブラFBG効果で戻してウナギとシンクロしてフォーミュラ!!」

海野「集いし星が1つになるとき、新たな絆が未来を照らす! 光さす道となれ!リミットオーバー・アクセルシンクロ!!進化の光!シューティング・クェーサー・ドラゴン!!」

海野「バトル!!天地創造撃!ザ・クリエーションバースト!!!」

俺 LP0  幸子 LP4000

俺「主人公か」

俺「お前あれダメだぞアレ!!」

海野「負けて文句をおっしゃるなんて殿方として失格ですわ」

俺「あれ主人公しか使っちゃいけないカード!!それ以前にまだ存在しちゃいけないカード!!!」

海野「おっしゃっている意味が分かりません」

俺「お前はイリアステルか!!」

海野「海野家の財力にかかれば動作もありません」

俺「世の中お金で何とかなったらデュエルなんていらねーんだよ!!」

俺「さっちんはね、ゆきこって言うんだホントはねっ♪」

海野「喧嘩売ってますの!?」

俺「ゆっきーって呼んだほうがいい?」

海野「・・・ダメです!!」

俺「えー、じゃあ何て呼べばいいのさ?」

海野「海野様とお言い」

俺「海とSummer?」

海野「海野様!!」

俺「んじゃサマーはさぁ・・・」

海野「私の要素が残ってない!!」

俺「さっちんはさぁ」

海野「最初に戻ってますわ!!無限ループかっ!!」

俺「・・・」

海野「・・・」ゼェゼェ

俺「お前ツッコミも上手いな」

海野「・・・ああー!!もう!!」

海野「そういえば、今日は何の用なんですの?」

俺「お金貸して」

海野「・・・いいですけど」

ツァンディレ「よくないでしょー!!」

俺「うお!?なんだいきなり・・・」

ツァン「そんな簡単にコイツにお金出しちゃダメ!!」

海野「まあでも腐るほどありますし・・・」

ツァン「絶対帰ってこないわよ!?」

海野「え?貸したお金って返ってくるんですか?」

ツァン「・・・質問ターイム!!」

ツァン「海野さんってもしかして前にもコイツにお金貸したことある?」

海野「ええ。割と頻繁に」

ツァン「それって1円でも返ってきた?」

海野「いえ、全く。はした金ですし気にもしていませんが」

ツァン「完全に食い物にされてるじゃない・・・」

海野「一千万円以下のお金って返却するものだったのかしら?」

俺「そんなことないウラ。金持ちは貧乏人にお金をばら撒くものウラ」

ツァン「嘘を教えない!!」

ツァン「いい?海野さん。貸したお金って言うのは、例え10円でもちゃんと返してもらわなきゃいけないの。それがお互いの為なのよ?」

海野「そうだったんですか。庶民は不思議な感覚をしていますのね」

俺「コイツの言ってることはデタラメウラー!!」

ツァン「アンタは黙ってなさい!!」

海野「では一応、今まで貸したお金を返してもらいましょうか」

俺「・・・」

海野「計43回。全部で12万3600円でしたね」

ツァン「・・・は?」

俺「よ、よく覚えてましたね・・・」

海野「数十万なんてはした金ですが、それでも入ってくるお金と出て行くお金は正確に覚えておきなさいと父からよく言われていますもの」

ツァン「じ、12万って・・・」

俺「・・・」

ツァン「あ、アンタ最低・・・」

俺「・・・」

ツァン「人間のクズじゃない・・・」

俺「ウルセー!!」

俺「ちょっとのつもりだったんだよ!!最初はもちろん返す気だったよ!!」

ツァン「・・・」

俺「それが・・・さっちんがあんまりあっさり貸してくれるもんだから・・・」

ツァン「・・・」

俺「・・・あ、これさっちんが悪くね!?」

ツァン「人のせいにすんなー!!!」
海野「さっちん言うなー!!」

ツァン「とにかくすぐに返しなさい!!」

俺「んなこと言っても今12万も持ってねぇよ?なにせたった今貸してもらうくらい金に困ってたし」

ツァン「それもそうか・・・いいわ、ここはボクが立て替えて・・・」

俺(必死すぎるだろ・・・)

ツァン「・・・12万も持ってるわけないじゃない!!」

俺「分かってたよ!!財布に12万も入ってる女子高生がいたら引くわ!!」

海野「そうですわね。カードで充分ですもの」

俺「・・・」
ツァン「・・・」

海野「別に返せないならそれでいいですわ。何度も言っていますけど」

ツァン「違うの、それじゃダメなの。それじゃあただでさえ駄目人間なコイツが本当の畜生になっちゃう!」

駄目人間「誰が駄目人間だコラ」

ツァン「それに・・・」

海野「・・・」

ツァン「これからコイツ、甘い汁を吸いに毎日海野さんに付きまとうわよ・・・?」

海野「それは・・・困りますわ、非常に」

俺「失礼な。物事に分別のある俺はせめて週一ペースでさっちんに付きまとうよ?」

ツァン「周期の話はどうでもいいの!!」

俺「で、どうやって返すのさ?俺に盗みでも働けと?」

ツァン「なんで上から目線なの!!そんなの自分で考えなさいよ!!」

俺「おいおい・・・自分で提案しといて丸投げかよ・・・」

ツァン「・・・」

俺「無責任だなぁ」

ツァン「ひっぱたくわよ!!?」

ツァン「ていうかアンタ働いてるんじゃなかったの?」

俺「あんなリアル世紀末な職場とっくに止めたよ」

ツァン「早・・・」

俺「お前に鋼鉄のカード手裏剣が首筋を横切った気持ちが分かんのかよ!?」

ツァン「分かんないけど・・・」

俺「アイツブラックジャックなんかじゃなくてジェームズボンドだったわ」

ツァン「だ、誰の話・・・?」

俺「お前も亀デッキ使いには気をつけろよ」

俺「実は当てはある」

ツァン「真っ当な手段でしょうね・・・?」

俺「自慢じゃないが俺の知り合いには金持ちが多い」

ツァン「そういえばアカデミアにももう一人お嬢様がいたわね」

俺「その中の一人からお金を借りてさっちんに返す。また他のヤツから同じ金額を借りて前のヤツに返す」

ツァン「・・・」

俺「するとどうだ?無限ループが成立してお金を一生返さなくてもよくなるのだー!!」

ツァン(なるほど・・・)

ツァン「・・・」

ツァン「・・・多重債務ー!!!」

俺「利子ガナイカラ多重債務ジャナイヨ完璧ダヨ」

ツァン「ふざけんな!!」

俺「ちょっとマーさんとこ行ってくるわ」

ツァン「行かせないわよ!?」

俺「分かった分かった・・・めんどくせぇけどちょっと稼ぐか」

ツァン「最初からそうしなさいよ!!」

俺「るせぇな・・・移動するぞ、さっちん」

海野「今日何度目かしらね・・・さっちんじゃない!!」

~サテライト某所~

ツァン「サテライトまで来ちゃったじゃない・・・」

海野「相変わらず汚らしい場所ですわね・・・」

俺「これでも整備されてきてるんですよ?・・・ここだ」

海野「この建物ですか?」

俺「ああ。この地下だ」

ツァン「ちょっと・・・大丈夫なんでしょうね・・・?」

俺「大丈夫っしょ、護衛も連れてきたし」

レイン恵「・・・」

俺「やばくなったら頼むぜ恵ちゃん!」

レイン「・・・分かった」

海野「か、彼女をSPにする為に誘ったんですの・・・?」

俺「あ、お前めぐたんの強さ知らないな?ちびるぜ?」

俺「・・・ところで」

ツァン「・・・?どうかした?」

俺「お前なんでいんの?」

ツァン「さっきからいたでしょー!!」

俺「いや帰れよ・・・お前の役目もう終わったよ・・・」

ツァン「アンタがちゃんとお金返すか確認する人が必要でしょ!?」

俺「恵ちゃんいるし・・・」

レイン「・・・」

ツァン「・・・ボクも行くのー!!」

俺「勘弁してくれよ・・・俺お前嫌いなんだよ・・・」

ツァン「ボクだってアンタなんか大っ嫌いよ!!」

俺「じゃあマジ帰れよ・・・」

モブ「行けー!!殺せー!!!」

モブ「やっちまえー!!」

デュエリスト「バトルだ!!守護者スフィンクスでダイレクトアタック!!」

デュエリスト「ぐぁぁぁぁあ!!」バリバリバリー

モブ「あのヤロー電流をモロに食らいやがった・・・」

モブ「ヒュー、ありゃ死んだぜ」

デュエリスト「これでこのDPは俺のもんだー!!」ヒャッホー

ツァン「世紀末か」

ツァン「なんなのよここ!!」

俺「だーから帰れって言ったのに。お子様には刺激が強すぎるでしょ?」

海野「野蛮ですわ・・・」

俺「さっちんは慣れてるっしょ?ほら、お金持ちってああいうエグイ見世物好きじゃん?」

海野「偏見です・・・あとノーさっちん!!」

俺「ここは地下闘技場。荒くれ者たちがお互いのDPを賭け合うデュエリストの聖地だよ」

ツァン「こんな聖地があってたまるか!!」

俺「今日中にここで12万稼ぐ」

ツァン(やっぱ帰ればよかった・・・)

海野「でもここはDPを賭け合う場所でしょう?お金は手に入らないのでは?」

俺「ここでは1円=10DPのレートで換金ができるんだ。その逆も然り」

海野「なるほど・・・」

俺「まあパチンコみたいなもんだね。こっちはバリバリ違法だけど」

ツァン「1日でDP120万も稼げるわけないでしょ・・・」

俺「お前賭け事やったことないの?」

ツァン「・・・ないけど」

俺「お前らは勝てば数百ポイントのDPを得、負ればDPを得られない」

ツァン「・・・」

俺「ここでは勝てば120万DPを獲得できるけど、負けたら全てを失うんだ」

俺「こっちが賭け金に60万DP出せば相手もそれだけ賭ける。別に全額持ってなくてもいい、足りない分は店が出してくれるから」

海野(なるほど・・・)

俺「ま、それで店に借金したヤツがその先どうなるかはお嬢さんたちにはちょっと話せないけどね」

ツァン(やっぱ帰りたい・・・)

俺「ただ、原則として賭けを申し出る側はその賭け金を全額持ってなきゃならない」

海野「そうなるとアナタが事前に60万DPを用意しなければならない」

俺「・・・ゆっきりん」

ツァン「出しちゃ駄目よ」

海野「そうなの?」

俺(・・・チッ)

俺「まあいい。おいツァン、デッキ貸してみろ」

ツァン「え?・・・いいけど」ハイコレ

俺「ここはカードを担保にDPの貸し出しもできるんだ」サンキュー

ツァン「・・・え?」

俺「すいませーん、これ担保にDP貸してくださーい」

ツァン「待ちなさい!!」

ツァン「自分のデッキでやりなさいよ!!」

俺「それじゃあ俺戦えないじゃん。それに勝ってDP返せばちゃんとデッキも返してくれるよ?」

ツァン「ボクは賭け事知らないけど負けたらデッキ失うことくらいさっきアンタから聞いたわよ!!」

俺「俺が負けると思ってんの?あんなモブに?」

ツァン「思ってる」

俺「やっぱお前嫌い」

海野「さっさとして下さらない?」

モブ「・・・」

モブ「おい嬢ちゃん」

海野「・・・なんですの?」

モブ「この場にふさわしくない上等な格好をしているぜ・・・トップスの人間だな?」

海野「だから何ですの?」

モブ「まあそんな邪険に扱うなよ・・・嬢ちゃん、俺と少し遊ばねぇか?」

海野「お断りします。賭け事はしない主義ですので」

モブ「別に賭け事の話じゃねぇよ・・・ほら、男と女がすることって言ったら色々あんだろ?」

海野(下衆が・・・)

俺「・・・ん?」

俺「セーイセイセイ、駄目だよその娘はー!」

モブ「あん?なんだテメェこの女の連れか?」

俺「恥ずかしながら・・・結婚を前提に付き合ってます」

海野「他人ですわ」

俺「合わせろよ!!」

モブ「他人だってよ。だったら俺たちの話に口出すんじゃねぇ!!」

ツァン(・・・え?なにこれどうなってんの?)

モブ「なあいいだろ?俺はアンタのことが気になってんのさ」

海野「あら?奇遇ですわね。私もアナタのことが気にかかってますの」

モブ「ほぅ・・・」

海野「その口臭、何とかして下さいますか?嗅ぐに耐えない臭いで困っていますの」

モブ「・・・このガキが!!!」ブンッ

俺「レイン!!」

レイン「・・・」ガシッ

モブ「・・・!?・・・俺の腕離せよ」

レイン「・・・駄目」ギリギリ

モブ「このヤロー!!」グッ

モブ(・・・う、動かねぇ)

俺「レイン、気絶させるだけでいいぞ」

レイン「・・・了解」ドボォッ!!

モブ「グェ・・・!?」バタッ

俺「めぐたん呼んどいてよかったわ・・・ったく、お前はコブラの登場人物かっての」

その他のモブ「ザワザワ」

俺「今後は必要以上に煽るなよ」

海野「仕掛けてきたのは向こうですの」

俺「・・・ま、これで今日は誰にも絡まれることはないでしょ」

レイン「・・・ちゃんと生きてる」

俺「そう、それならよかった」

ツァン(・・・なんで皆場慣れしてる感じなのー!?)

高橋秀行「楽しそうなことやっとるのぅ」

俺「お前来てたのか、久しぶりだな」

高橋「おう、お前も元気そうで何よりじゃ」

ツァン(・・・なんでこんな柄の悪そうな人と親しげに話せるのよー!!)

高橋「なにやらぎょーさん連れとるが、このガキどもは何もんじゃ?」

俺「俺の彼女たち」

海野「違いますわ」
ツァン「誰がアンタなんかと!!」
レイン「・・・違う」

高橋「・・・違うそうじゃが?」

高橋「お前がここに来るなんて珍しいのぉ」

俺「なるべく早く大金が必要になったんだよ」

高橋「いくらじゃあ?」

俺「12万」

高橋「クッハッハ!なんじゃあ、お前もぎょーさんトラブルに巻き込まれるのぅ!!」

俺「自分で巻いた種さ。何とかするよ」

ツァン(なんかコイツ性格変わってない?)ヒソヒソ

海野(場酔いでもしてるんじゃありませんの?)ヒソヒソ

高橋「いいじゃろう、ワシが出しちょるわ」

ツァン「・・・!ちょっと!!お金の貸し借りは・・・」

俺「慌てるなって。コイツが言ってるのはそういうことじゃない」

高橋「そうじゃ・・・俺よ、ワシとデュエルじゃ!!」

俺「60万DP、出せるのか?」

高橋「ワシを誰だと思っちょる?」

俺「そうだろうよ・・・いいぜ、受けて立つ」

ツァン「え?でもこっちはまだ60万DPも・・・」

海野「ツァンさん、先程あの方がおっしゃったでしょう?」

レイン「・・・受ける側は規定数のDPを持っていなくてもいい」

ツァン「・・・でもそれって負けたらマズイんじゃないの!?」

俺「ツァンよぉ・・・」

ツァン「・・・」

俺「お前、俺が負けると思ってんのか?」

ツァン「思ってるけど」

俺「・・・」

高橋「ガーハッハッハ!!」

海野(ツァンさん、負けたら私が出しますの)ヒソヒソ

ツァン(・・・だからそれじゃダメなんだってー!!)ヒソヒソ

俺「ルールはどうする?」

高橋「ん?そうじゃのぅ・・・」

風見吹子「タッグデュエルなんてどうかしら?」

高橋「おん?」

俺「・・・あ!姐さんじゃんオッスオッス」

風見「久しぶりね、俺」

高橋「今日は珍しいヤツとよく会うのぅ」

俺「姐さんはレアモンスターだからなぁ」

風見「風に吹かれるまま漂っていたら知らずの内にここに足を踏み入れていたの・・・運命かしら、ふふっ」

俺「姐さんの体はティッシュか何かでできてんの・・・?」

高橋「相変わらずよく分からん女じゃ」

風見「せっかくだから私も一口かませてくれないかしら?」

ツァン(いつの間にか私たちがカヤの外に・・・)

俺「いいよ。こっちに何人か予備がいるし」

ツァン「・・・んん?」

高橋「じゃあお前はこっちじゃのぅ」

風見「ええ、よろしくね」

俺「つーわけで誰か俺とペアね」

ツァン「ち、ちょっと待ちなさいよ!!」

俺「なに?」

ツァン「そんな簡単にハイそーですかって参加できるデュエルじゃないんでしょこれって!?」

俺「借金のこと?それは俺が全部被るから安心していいよ」

ツァン「・・・」

俺「つーかお前とペアとかないから」

ツァン「・・・ううん、ボクがペアになる」

俺「・・・あ?」

ツァン「何にせよ危険だもの!だからボクがやる!!」

俺「お、お前そんな責任感のキャラだっけ・・・?」

海野「お待ちなさいなツァンさん。なんだか面白そうなデュエルです・・・支障がなければこの私が参加したいのですが?」

ツァン「支障があるの!」

レイン「・・・私でもいい」

俺「・・・このデュエリストどもがー!!」

俺「・・・レイン!やるぞ!!」

レイン「・・・分かった」

ツァン「なんでよ!?」

海野「納得いきませんわ」

俺「さっちんはさっきデュエルしたでしょ!!」

海野「む・・・」

海野「・・・はっ!さっちんじゃない!!」

ツァン「ボクは!?」

俺「嫌いだからだよ!!」

ツァン「」

ツァン「・・・」フルフル

海野「・・・ちょっと、ツァンさんが泣きそうになってますわよ」

俺「・・・ゲッ!!」

ツァン「・・・」フルフル

俺「お、お前はこの前俺とデュエルしただろー?嫌いって理由は半分嘘だよー!!」

ツァン「・・・半分は本当なんじゃない」

俺「・・・ぜ、全部嘘です」

ツァン「・・・」

俺「・・・ゴメーン!!ツァンちゃんゴメーンね!!」

ツァン「・・・プリンで手を打つ」

俺「あ?あのトリシューラとかいうやつ?・・・いいよ、どうせ今日はこれから大金が手に入るし」

ツァン「うん・・・じゃあ許す・・・」

俺「サンキュー!!」

俺(・・・あ!じゃあ今度こそ俺負けられないじゃん!!)

海野(負けて私が立て替えてもいい・・・でも、そのお金で買ったプリンをあの子は受け取らないでしょうね)

俺(あーあ・・・いよいよの時はさっちんに頼ろうと思ってたのにぃ)

高橋「もういいかのぅ?」

俺「・・・いいっすよ。いくぜめぐたん!!」

レイン「・・・うん」

俺「デュエル!!」
レイン「・・・デュエル」
高橋「デュエル!!」
風見「デュエル!!」

俺&レイン LP4000  高橋&風見 LP4000

俺「先攻は俺がもらう!!」

高橋「上等じゃあ!!」

俺「ドロー!!」

「俺の手札」
切り込み隊長 強化蘇生 ソード・マスター グランモール 神宣 ミラクルシンクロフュージョン

俺(いい手札だ)

俺「俺は切り込み隊長を召喚!効果でソード・マスターを特殊召喚!!」

高橋「ほぉ・・・いきなりお前の十八番が来るんかい」

俺「シンクロ召喚!!大地の騎士ガイアナイト!!」

海野「あの方の初手ガイア率高すぎませんか?」

ツァン「特化デッキらしいからね」

俺「カードを2枚セットしてターンエンド!!」

高橋「先にワシじゃ!!ワシのターン!ドロー!!」

高橋「ガッハッハ!!開幕ハリケーンじゃ!!」

俺「・・・通そう」

高橋「これでお前の伏せは全て手札にいき、ワシは安心して展開ができる!!」

俺「・・・」

俺(・・・おそらく、高橋が先にハリケーンを使ったのは悪手だ)

俺(本当は今回レインをパートナーにした理由はちゃんとある・・・それは、姐さんはゴトバを使い高橋は・・・)

高橋「エーリアン・キッズを召喚じゃあ!!」

俺(供物を使うからだ)

高橋「そして!ワシは死者蘇生を発動!!お前の墓地のソード・マスターを貰うぞ!!」

俺「・・・仕方ない」

高橋「シンクロ召喚じゃ!!来い!スクラップ・デスデーモン!!」

ツァン「ガイアを超えられたわね・・・」

海野「伏せもなし・・・ガイアナイトが生き残ることはないでしょうね」

高橋「バトルじゃあ!!デスデーモンでガイアナイトを攻撃!!」

俺「・・・スマン、ガイア」

俺&レイン L3900  高橋&風見 LP4000

高橋「ワシはカードを2枚セットしてターンエンドじゃ!!」

俺(ゴトバと供物、どちらも強力なカードだがこれらには共通した弱点がある)

レイン「・・・私のターン・・・ドロー」

俺(それは、発動するのに特定の種族が必要なことだ。つまりレインのアンデットワールド下で戦えば・・・)

高橋「覇気のないドローじゃのぅ!」

俺(奴らの力を半減できる)

俺(高橋はアンデットワールドが張られてからハリケーンを使い、タッグ特有の副次効果で俺の手札で1ターンそれを封印するべきだったんだ・・・この勝負、勝てる)

俺「さあ恵ちゃん!お前の得意なあのカードを使っておやり!!」

風見「・・・?あのカード・・・?」

レイン「・・・モンスターをセット・・・カードを1枚セット・・・ターンエンド」

俺「・・・あれ?」

海野(あのカード・・・なるほど、アンデットワールドですの)

ツァン(ボクを選ばなかった理由、ちゃんとあるんじゃない・・・)

俺(・・・レインちゃんが事故ってたでござるの巻)

風見「どうやら誤算があったようね・・・私のターン、ドロー」

風見「・・・忍者マスターSASUKEを召喚」

風見「フフフ・・・バトルよ。デスデーモンでセットモンスターに攻撃!」

俺「そういやあのモンスター何だろ?」

レイン「・・・ピラミッド・タートルは破壊され効果を発動する」

風見「・・・!?」

俺「リクルーターか」

俺(伏せは・・・闇次元の開放か・・・頼りない)

レイン「2体目のピラミッド・タートルを守備表示で特殊召喚」

高橋「ほぅ・・・嬢ちゃんはアンデットデッキかい」

風見「なるほどね」

高橋「・・・?どうしたんじゃ?」

風見「俺の狙いはおそらくアンデットワールド」

俺「・・・」

高橋「!?・・・なるほどのぅ。ワシのデッキが爬虫類デッキと知っとったからメタを張ったわけかい」

風見「私のデッキも半分は種族デッキ・・・どうやら、流されていたように見せかけて俺は私たちをしっかりと罠に嵌めていたようね」

高橋「さっきのパートナー決めで揉めてたように見せかけていたのもワシらを油断させる為の演技ってわけかい・・・相変わらずやることが狡いのぅ!!」

俺「買いかぶりですよ」

ツァン「買いかぶりね」

海野「器じゃないですわ」

風見「でもせっかくの計画もご破綻のようだし、ここで攻めさせてもらうわ!SASUKEでピラタに攻撃!!」

レイン「・・・ピラミッド・タートルの効果が発動しない」

風見「SASUKEは表側守備のモンスターを効果破壊できるのよ・・・カードを1枚セットしてターンエンド」

ツァン「3伏せか・・・」

海野「タッグデュエルはどうしても伏せ合戦になりますわ」

俺「俺のターン!ドロー!!」

「俺のドロー」
死者蘇生

俺(向こうの伏せは3枚・・・失敗できない局面だ)

俺「死者蘇生を発動!ガイアナイトを再召喚!!」

高橋「またガイアかい!!」

風見「ガイアの攻撃力ではこの局面を乗り切れない・・・まだ何かある」

俺「何も発動しないならグランモールを召喚だ」

風見「・・・なるほど」

俺「バトル!グランモールでデスデーモンに攻撃!!並びに効果発動!!」

海野「グランモールは自身と攻撃モンスターを手札に戻す・・・」

ツァン「伏せが発動しなかったのはラッキーね」

俺「ガイアナイトでSASUKEに攻撃!!」

風見「クッ・・・突破されたわね」

俺&レイン L3900  高橋&風見 LP3200

俺「メイン2でカードを3枚伏せてターンエンド」

高橋「チッ・・・4伏せかい・・・」

高橋「ワシのターン!ドロー!!」

高橋「行くで!!ワシはチューナーモンスターエーリアンモナイトを召喚じゃあ!!」

俺「モナイトか・・・!」

高橋「お前も知っとると思うがコイツは墓地のエーリアンを特殊召喚できる!!」

海野「そして自身はレベル1チューナー・・・」

ツァン「あの人たちの墓地にはレベル4のエーリアン・キッズがいるからあのカード1枚でレベル5のシンクロモンスターを召喚できる・・・!」

俺(難しいカード出してきやがって・・・!!)

俺(ゴルガーじゃない・・・!ゴルガーじゃガイアを完封できない・・・つまり、出てくるのはカタスだ・・・!!)

俺「・・・使うか」

俺「神宣で」

高橋「ぬおっ!?止めてきたか!!」

俺&レイン L1950  高橋&風見 LP3200

俺(・・・あ!!カタスになってから止めた方がよかったじゃん!!)

海野(シンクロ先を見てからでもよかったのでは?・・・いえ、なるほど・・・伏せが供物である可能性を考慮すればこのタイミングでの神宣は充分あり・・・)

ツァン(エーリアン・ドッグ警戒・・・?)

高橋「ならセットしていた光の護封剣を発動!!カードを1枚セットしてターンエンドじゃ!!」

俺「守りに入ったか・・・」

レイン「・・・私のターン・・・ドロー」

レイン「・・・モンスターをセット・・・カードを1枚セットしてターンエンド」

俺「れ、レインさーん・・・?」

レイン「・・・まかせる」

俺「・・・!まかしときー!!」

高橋「護封剣1ターン目じゃ」

風見「私のターン。ドロー!」

風見「ドラコンフライを召喚!そのままバトル!セットモンスターに攻撃!!」

レイン「・・・セットカードはゾンビキャリア。破壊される」

風見「ターンエンド」

俺「俺のターン!ドロー!!」

「俺のドロー」
ソード・マスター

俺「十代のテーマを流してくれ。このターンで終わらせる」

ツァン「なんで十代のテーマ・・・?」

俺「恵ちゃんがさっき伏せてくれたサイクロンを発動するぜ!!」

高橋「護封剣を割る気かい!!」

俺「いや・・・破壊するのはお前らが一番最後に伏せたカードだ!!」

高橋「なんじゃと!?」

俺「何かいいカード割ってくれよ!!」

レイン「・・・破壊したカードは神の宣告」

俺「よっしゃぁぁぁ!!!」

風見「なんてこと・・・」

俺「これでそっちに残ったカードは護封剣とさっきからイマイチ機能してない2伏せ!CPU的に考えていけるはず!!」

俺「俺は墓地のゾンビキャリアの効果発動!自身を特殊召喚する!!」

俺「ゾンキャリとガイアナイトでシンクロ召喚!!スクラップ・ドラゴン!!」

俺「効果発動!俺の場の伏せカード(闇次元の開放)と護封剣を破壊する!!」

高橋「ま、まずいぞ!!」

俺「手札からグランモールを召喚!」

俺「バトル!グランモールでドラゴンフライに攻撃!!並びに効果発動!!」

風見「・・・やられたわ」

俺「ああ、手札に戻れば当然ドラゴンフライのリクルート効果は発生しない。さっきのお返しだ!」

俺「そしてスクラップ・ドラゴンでダイレクトアタック!!」

風見「・・・クッ!!」

俺&レイン L1950  高橋&風見 LP400

高橋「まだじゃ!!まだワシらのライフは残っとるわ!!」

俺「勝負はもう終わってるのさ・・・トラップカード、強化蘇生発動!!」

俺「切り込み隊長を蘇生してダイレクトアタック!!」

俺&レイン L1950  高橋&風見 LP0

俺「ガッチャ!!いいデュエルだったドン!!」

高橋「ぬぉぉぉ!!ワシらの負けかぁ!!」

風見「フフフ、見事よ」

俺「なんか終わってみれば俺だけがやりたいことしてただけのデュエルだったな・・・」

風見「俺がマストカウンターを見誤らなかった結果よ?」

俺「ヘイヘイヘイ!!俺が勝ったんだから出すもん出しな高橋ちゃんよぉ!!」

高橋「クソォォォ!!!」

高橋「・・・で、60万DP持ってないんじゃろ?今いくら持っとったんじゃ?」

俺「(一銭も)ないんだな、これが」

高橋「・・・ぐぬぉぉぉ!!!全部ワシ持ちってことかい!!」

ツァン「・・・どういうこと?」

海野「あの方はDPゼロで勝負を受けました。つまり、あの殿方からまんまと60万DPタダでいただいたことになりますわ」

ツァン「え?それってなんかずるくない?」

海野「何を言ってますの?もし負けていたらあの方は60万DPの借金を背負わされていたのですよ?リスクに対する当然のリターンですわ」

ツァン「あ・・・そっか」

海野「まあ、それもたった6万円のリスク。私に言わせればこんなのは子供のお遊戯ですわね」

海野(しかしこれはいいビジネスになりそうですわね・・・違法性をどうすり抜けるかが考え物ですが・・・)

ツァン「ていうかまだ120万DP集まらないってことじゃないの!!」

俺「あ?そんなんまた60万全賭けで適当な奴からかっぱらえばいいじゃん?」

ツァン「・・・もし負けたら?」

俺「またゼロに戻るだけ。俺はなーんも痛くない」

ツァン「・・・」

俺「やっぱりギャンブルは最高だぜー!!」

ツァン「ぼ、ボク賭け事は絶対やらないようにする・・・」

俺「それがいいよ」

~数時間後~

俺「ほら勝った。きっかり12万円だよー」

レイン「・・・おつかれさま」

海野「60万DPを元手にコツコツと稼いでいたから意外と時間を食ってしまいましたね」

ツァン「さっき全賭けとか言ってたくせに・・・」

俺「ほら俺って意外と堅実だから」

海野「臆病の間違いでしょう?」

高橋「ワシの金で好き勝手やりおって・・・」

風見「そういうのは男らしくないわね」

俺「つーわけで俺らこの辺で帰るから」

高橋「おう、たまにはこっちにも顔出すんじゃぞ」

俺「姐さんもまたね」

風見「ええ、二人の風が重なり合ったらまた会いましょう」

俺「帰るよ君たち」

ツァン「うん」

海野「さっさと行きますわよ。ここは汚らしくて耐えられませんわ」

レイン「・・・」

海野「今日は貴重な体験ができましたわ」

ツァン「うん・・・もう二度と経験したくないけど」

レイン「・・・」

俺「そういや俺さっきから気になってたんだけどさぁ」

海野「なんですの?」

俺「さっちん口調安定してなくない?」

海野「」

海野「次に登場する時には直っていますわ、きっと」

俺「ゲームのさっちんってですわ口調じゃなかった気がするって今更気づいた」

海野「・・・」

俺「どっちかっていうと「おーほっほっほ!よくってよ!!」ってかんじじゃなかった?」

海野「・・・そうでしたか?」

俺「俺ですわ口調のほうが好きなんだよね」

海野「おーほっほっほ!よろしくなくってよ!」

俺「無理しなくていいから」

ツァン「それよりさっさとお金返しなさいよ」

俺「・・・あーそうだったね。はいこれ」

海野「たしかに12万円、受け取りましたわ」

ツァン「うんうん、借りた物はちゃんと返す。それが真っ当な人間なのよ」

海野「・・・気になったのですが」

ツァン「ん?」

海野「違法ギャンブルでお金を返すのは真っ当な人間のカテゴリに納まらないのでは?」

ツァン「・・・あ!!」

ツァン「た、確かに・・・お金は返したけど、やってることはクズそのものじゃない!!!」

俺「盲点だったね」

ツァン「アンタが言うな!!」

俺「まあまあ、終わりよければ全てよしって言うじゃん?」

ツァン「・・・アンタが言うなー!!」

海野「ところで・・・」

俺「ん?」

海野「端数の3600円はいつ返していただけるんですの?」

俺「・・・ああー!!」

俺「・・・俺ちょっと戻るわ」

ツァン「ギャンブルはもうダメー!!」

俺「じゃあどうしろっつーんだよ!?俺は今3600円すら持ってないんだよ!!」

ツァン「働きなさい!!」

俺「・・・絶対やだー!!」

ツァン「ふざけないで!!」

海野「はあ・・・うるさい方々ですの」

レイン「・・・」

おわる

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