(大分前に忙しくて途中で落ちちゃった奴です、暇なんで書きます)
休日 談話室
アニ「知らないよ、じゃあね」タッタッ
ガシッ
ライナー「なぁ……話くらい聞いてくれたっていいだろう?大事な話なんだ」シュン
アニ(うぜぇ)イラッ
ライナー「ちょっとでいいんだ、どうせ暇だろう?お前にしかできない話なんだ」
アニ「……」
ライナー「頼む!」グッ
アニ「私アンタと違って暇じゃないんだけど」
ライナー「相談に乗ってくれるだけでいいんだ」
アニ「鏡に向かって話しかけてな」ビシッ
ライナー「アニぃ……」
アニ「……」
アニ「あのさ……そんなに大切な話なの?」
ライナー「けっこう悩んでるな、うん」
アニ「……」
アニ「話、聞くだけだよ?」ハァ
ライナー「おぉ、すまんなアニ!ありがとう」パァッ
アニ「……で?何?」
ライナー「皆が俺をホモ扱いする」ビシッ
アニ「帰る」ガタッ
ライナー「おい待て待て待て!!!」ガシッ
アニ「そんなの前からじゃないか」ハァ
アニ「あんただってそれをネタにしてる節があるだろ?」
ライナー「いや、まぁそうなんだが……」
アニ「ハイ、解散、離して!」
ライナー「いや、前まではネタで済んだんだけどよ……」
ライナー「なんか最近俺がガチホモって風潮になって来てさ……」
ライナー「なんかぁ……流石にそれは傷つくって言うか……」ハァ
アニ「……あんたその見た目のクセにメンタル弱すぎでしょ」
ライナー「見た目のせいなのか、筋肉つけすぎたからホモ扱いされるのか」ブツブツ
アニ「……」
アニ「あー……えっと……」
アニ「気にしすぎだよ、一時的なものさ」
ライナー「でもよ、アルミンなんか俺が洗濯当番のときはわざわざ朝4時に起きて自分の洗濯物洗ってるし」
ライナー「ジャンも俺が風呂に入るとすぐ上がるんだぜ?」
アニ「……気にしすぎだよ」
ライナー「ベルトルトなんて夜寝てるはずなのに俺から離れていくんだ……」
ライナー「本人曰く『寝相が悪いから』とか言ってるけど、やっぱり本当は俺から離れたいからなんだろうな」
アニ「き、気にしす……っ!」ハッ
ライナー「……」グスッ
アニ(メンタル弱すぎだろ……)
ライナー「……もしかしてお前も俺のことホモだと思ってたりするのか……?」ハッ
アニ「いやいやいや、そんなことないよ!」アセ
ライナー「でもさっきからやたら離れようとするし……」グスッ
アニ「え、ちょ、そんなことないよ!相談にだって乗ってあげるからさ!ね?」
ライナー「ありがとう……嫌なら帰っていいからな……」グスッ
アニ(帰りたい)
ライナー「……寮の部屋割を変えられないだろうか」ボソッ
アニ「……無理でしょ」
ライナー「なんか……もうツライ、ベルトルトまで向こう側に行ってしまってさ……」
ライナー「どうしたらいいか分からないって言うか……まぁ、お前に相談しても無駄とは分かってんだけどよ……」
ライナー「お前は俺をホモ扱いしてないんだよな?」チラ
アニ(……そんな顔されたら対応に困るだろうが)
アニ「してる訳ないだろ?」
アニ「あんたが変態ってことは知ってるけど、だからこそあんたがホモってのは信じられないね」チラ
ライナー「……」
ライナー「アニ……すまないな、突然」
アニ「えっ、こんなのでいいの?」
ライナー「なんか味方がいると思えただけで大分楽になった気がするな」ヘヘッ
アニ「役に立てて良かったよ」
ライナー「でも、気分が楽になっても俺のホモ扱いは消えないんだよな……」
アニ「いっそ男好きになっちまえば楽なんじゃない?」
アニ「その、ホラ、アルミンとか……さ、いるじゃん?」チラ
ライナー「あいつ意外と筋肉付いてるぞ?」
アニ「えっ」
ライナー「えっ」
ライナー「どうかしたか?」キョトン
アニ「……あんたの女の基準は筋肉なのかい?」
ライナー「いや、そうじゃないが……」
ライナー「アニがアルミンを弱い男の代表としてあげたのかと」
アニ「ああ……うん、済まなかったね」
ライナー「?」
アニ「……じゃああんたにとっての女の基準って言うか……」
アニ「好きなタイプってどんなタイプ?」
ライナー「は?」
アニ「もしかしたらそういう価値観がずれてるから周りからホモと言われるじゃないかと思ってさ?」
ライナー「!そんなこと考えたことなかったなぁ」
アニ「考えたことなかったって……」
アニ「あんたよく『クリスタが好き』とか言ってるじゃないか」
ライナー「いやまぁ、クリスタは……」ウ-ン
ライナー「……最近はホモ扱いされないようにちょっと大げさに言ってる節もあるんだよなぁ」
アニ「あんた……最低だね」
ライナー「やっぱそうだよな……クリスタには俺の勝手ですまないことをした……」
アニ「じゃあ本当はクリスタは好きじゃないの?」
ライナー「そっ、それはお前には関係ないだろ///」
アニ「そう」 ハァ
アニ(クリスタが夜な夜な『ライナーが他の男子訓練兵を襲う本』を描いてるなんて言えないね)
アニ「で、好きなタイプは?やっぱりクリスタ?」
ライナー「……クリスタは憧れって感じだな」ウンウン
アニ「手が届かないことは分かってるんだね」
ライナー「俺がいくら馬鹿だからって、そこまでじゃないぞ」ハハハ
ライナー「ハハハ……」ハァ
アニ「……」
ライナー「……」
アニ「急に黙ってどうしたんだい?」
ライナー「……いや、良く考えたらここに来るまでそんなに女が周りにいなかった気がする」
ライナー「いつもベルトルトと一緒だったからなぁ……俺はやっぱりお前の言うとおり、そういうところに疎いのかもしれん」
アニ「そうかい」
アニ(……私はノーカンってか)
ライナー「俺はいったいどうすればいいんだ……」ズーン
アニ「手遅れ感が漂ってるね」
ライナー「やっぱもう受け入れるしかねぇのかな……」
アニ「それは色々まずいと思うけど」
ライナー「だよな……」ハァ
アニ「アレじゃない?あんたよくベルトルトといるじゃん?それでデキてると思われてんじゃない?」
ライナー「だが……俺がいないとアイツいつも一人でいるんだ、可哀そうだろ?」
アニ「そうかな、わざとあんた以外との交流を避けてるようにも見えるけど」
ライナー「あいつ人見知り激しいからな、……俺がなんとかしてやらんとな」
アニ「でもさ、そうやっていてもホモ扱いされるのはあんただけなんだよね」
ライナー「それな」
アニ「やっぱ第一印象って奴なんだろうね」
ライナー「やっぱ最終的には見た目か」ハァ
アニ「なんだかんだでベルトルトイケメン、あんたはホモ面だもんね」
ライナー「……傷付くわ」
アニ「ホント見た目と中身が一致してないよねあんた、豪快に笑い飛ばすくらいしなよ」
ライナー「なんかもう……自分の顔を呪いたくなってきたぞ」
アニ「……いや、まぁそこがあんたのいいところだと私は思うけど」
ライナー「お前がそう思ってても意味ねぇンだよ……」ガックシ
アニ「そうかい」イラ
ライナー「……内地に行けば整形できるかな」ボソッ
アニ「そのために今憲兵団目指してるとか言わないでよ?」フフッ
ライナー「いや、大丈夫だ、でも使命果たす前にちょっとくらいいだろ?」
アニ「そこまで悩んでんの?過剰反応しすぎじゃない?」
アニ「相手もそんなアンタに面白がってそうやってるんだって」
ライナー「……いいよな、お前は。俺だって女に生まれればよかった、そしたらホモ扱いされないのに」ズーン
アニ(なんか変なこと言い始めたよ)
アニ「もしかしてあんた疲れてんじゃない?」アセ
ライナー「……疲れてる?」
アニ「ホラ、最近色々試験続きで忙しいじゃん?それで疲れてブルーになってるだけだよ」
ライナー「……だといいんだがな」
アニ「疲れてるときって何げない言葉が気になったりするもんだよ」
ライナー「そういうもんなのか……?」
アニ「そそ、そういうもんなの」
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