森夏「なんで私を見てくれないの?富樫くん」(117)

勇太『お~い六花~』

勇太『おい、帰るぞ六花』

勇太『またトマト入れられたのか…ほら食ってやるよ』

森夏「いっつもいっつもいっつもいっつも小鳥遊さんばっかり…」

森夏「なんで私じゃないの…?なんで…」

ガララッ

勇太「あれ?今日部室にいるの丹生谷だけか」

森夏「あっ、富樫くん、今日は誰も来てないわよ」パッ

勇太「そうか…六花も先生に呼び出し食らってたしな」

森夏(また小鳥遊さん…)

勇太「今日さ…六花が体育でまたやらかしちゃって…」

勇太「ほんと、あいつは目離すと直ぐに…」

森夏(ずっとずっと小鳥遊さんのこと…他のことなんて興味ないみたい…)

森夏(私が居ても小鳥遊さんのこと…)

森夏(うざったいうざったいうざったいうざったい…)

勇太「……谷?」

勇太「丹生谷?」

森夏「あっ、うん…そうだね」

勇太「それにしてもみんな遅いな…」

森夏「そうだね」

森夏(でも富樫くんと2人になれる時間…)

森夏(大切にしなくちゃ…)

~♪

勇太「あっ、六花からメール…」

森夏「……」イラッ

勇太「六花先帰ってるって」

森夏「ーーっ!じゃあ!」

勇太「悪い、今日はもう帰るよ」

森夏「え…?」

森夏「なんで…?」

勇太「もう誰もこなさそうだし…六花多分今日一人だからさ…晩御飯作らないと」

森夏「あ…そうなんだ」

勇太「丹生谷は帰らないのか?」

森夏「うん、もうちょっとだけ待ってる」

勇太「おぅ、じゃあまた明日」

森夏「うん…」

ガラッ

森夏「くそっ…」

森夏「どうして…?私の方が小鳥遊さんより頭もいいし…顔だって…」

森夏「悔しい…」

森夏「……そうだ」

森夏「富樫くんを奪っちゃえばいいのよ…そうよ」

森夏「富樫くんなら小鳥遊さんより私の方がいいって気付きてくれる…」

森夏「きっと…」

ー翌日ー

六花「うぅ…まだ痛む…」

勇太「あんなことしたらそり十花さんにも怒られるよ…」

六花「確かに昨日のプリーステスとの激闘は凄かった」

勇太「お前が一方的にやられてただけだろ」ペシッ

六花「あぅ」


森夏「あっ、富樫くん!…と小鳥遊さんおはよう」

勇太「あ、おはよう丹生谷」

勇太「結局昨日あの後誰か来たのか?」

森夏「ううん、誰も」

勇太「集まり悪かったからな~」

森夏「あ、そうだ、小鳥遊さん」

六花「なに?」

森夏「ちょっと話したい事があるから、ね?」

六花「まさか…!ついに契約を交わす時…!」

森夏「そんなわけないでしょ」

森夏「とりあえず後でトイレに来てね」

六花「分かった」

ートイレー

六花「それで何の用、丹生谷」

森夏「うん、あのね…」

森夏「富樫くんのことなんだけど」

森夏「小鳥遊さんには富樫くんのこと諦めてほしいの」

六花「諦める?」

森夏「うん、ほら、富樫くんって私のこと好きでしょ?」

六花「え…」

六花「勇太が…?」

森夏「うん、昨日小鳥遊さんより私の方がいいって言ってきたの」

森夏「だから…ね?」

六花「……」

六花「……」

森夏「あとこの事あんまり言いふらさないでほしいの」

森夏「私達の関係は秘密にするようにしてるから」

六花「……ほんとに勇太が言ったの?」

森夏「うん」

六花「ほんとのほんとに?」

森夏「しつこいわね…本当に私は富樫…いや、勇太くんに告白されちゃったから」

森夏「小鳥遊さんのことも捨てるって」

六花「……」

森夏「だから邪魔しないでね?お願い…」

六花「うそ…」

六花「うそ!うそ!」

六花「勇太が…ゆうたぁ…」ボロボロ

森夏「ごめんね、小鳥遊さん…私も辛いけど…」

森夏「ほんとのことだから」ニコッ

六花「うぅ…」

ー教室ー

勇太「えらく遅かったな、なんかあったのか?」

森夏「もう、女の子がトイレに行ったのよ?デリカシーないわね」

勇太「す、すまん」

勇太「ってあれ?六花は?」

森夏「保健室行くって、ちょっと調子悪いらしくて」

勇太「そうなのか…」

勇太「ちょっと心配だから様子見てくるよ」

森夏「……」イラッ

森夏「待って」

勇太「…?」

風呂入ってくる

森夏「富樫くん…保健室行く前に…ちょっといいかな?」

勇太「ん?」

森夏「ここじゃいいにくいから…」

勇太「お、おう…」

ーーー
ーー

勇太「どうしたんだ?いきなり、」

森夏「今言うことじゃないかもしれないんだけど…」

森夏「小鳥遊さんのことなんだけど…」

勇太「うん」

森夏「さっきトイレで相談されちゃって…」

森夏「一色くんが好きになっちゃったって…」

勇太「!?」

勇太「それって…どういう…」

森夏「そのまま…私もビックリしちゃってさ…」

森夏「秘密にしてって言われたんだけど、それじゃあ富樫くんが可哀想だと思ったから…」

森夏「でも直接小鳥遊さんを責めないであげて…可哀想だから…」

勇太「………」

森夏「……ごめん」

勇太「丹生谷が謝ることじゃないよ…」

勇太「教室戻る…」

森夏「…うん」

ね む い

ー翌日ー

森夏「おはよう、富樫くん」

勇太「ん?あぁ、おはよう」

森夏「小鳥遊さんは?」

勇太「あれから話してない…」

勇太「帰り道バッタリ会ったけどアイツ慌ててどっか行っちゃうし…」

勇太「もう俺と会うのも気まずくなってんのかな…」

森夏「顔合わせしにくいのも無理ないわ、言い方は悪いけど富樫くんを裏切ってるんだから」

勇太「……」

勇太「はぁ…」

森夏(よし…!このままいけば…!富樫くんを…!)

森夏「辛いのは分かるわ…直接は聞きづらいだろうから私が小鳥遊さんに色々聞いとくわ」

勇太「うん、悪いな…」

ーーー
ーー

森夏「小鳥遊さん」

六花「丹生谷…」

森夏「私達が付き合ってるって誰にも言ってないよね?」

六花「う、うん…」

森夏「確かに今のあなたは辛いと思うわ…」

森夏「言い方は悪いけど富樫くんに裏切られてるんだから」

六花「……」

森夏「でも大丈夫!小鳥遊さんの次の恋応援するから!」

森夏(これで誰も私が悪いなんて思わない…!)

六花「うん…ありがとう丹生谷…」

森夏「私も富…勇太くんの彼女なりに小鳥遊さんを裏切った理由を聞いてみるから」

森夏「気を落とさないで」

六花「うん…」

ー教室ー

勇太「それで、六花はなんて?」

森夏「やっぱり一色くんが好きになっちゃったから富樫くんとはもうおしまいだって…」

勇太「そんな…」

森夏「それで、一色くんにこのことは言わない方がいいと思うの、」

森夏「一応小鳥遊さんの気持ちで、まだ一色くんは小鳥遊さんに片思いされてるなんて気付いてないから…」

勇太「うん、そうだな…」

森夏「だ、大丈夫よ!きっといい相手が見つかるから…」

勇太「だといいけど…」

森夏「そ、そこでね…話があるんだけど…」

勇太「…?」

寝る

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