モバP「飛鳥、誕生日おめでとう」 (41)
P「やあ、飛鳥。今日は誕生日だよな?おめでとう」
飛鳥「! 覚えててくれたのかい?」
P「担当アイドルの誕生日くらいしっかりと覚えておくさ」
飛鳥「ふふ、それでも…それだけでも十分嬉しいよ。ありがとう」
P「どういたしまして」
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P「それで…プレゼントなんだが」
飛鳥「プレゼントまで用意してくれたのかい?周到だね」
P「いや、これくらい大したことないさ」
P「なんだったらクリスマスのお返し位に思ってくれればいいさ」
飛鳥「ふふ、クリスマスの時は微笑み返してくれただけだったからね」
P「いや、しっかりとお返しすべきだったな」
飛鳥「いいよ、アレにはちゃんと効果はあったからね」
P「そう言って貰えると助かるよ」
P「で、まあプレゼントなんだが…」ドサッ
飛鳥「!? ものすごく大きな箱だね? まさかそれが全部プレゼントじゃないよね?」
P「ああ、流石にここまで大きいと迷惑だろ、ちょっと説明させて貰えるか?」
飛鳥「それはもちろん」
P「助かる。じゃあ説明させて貰うと…」
P「俺は出来れば誕生日プレゼントはその当日に、その人が一番欲しいと思ってるものを渡したいと思ってる」
P「出来れば、一緒にお店でも回ってプレゼント探しをしたい所だが…いかんせん時間が無くてな」
P「で、そこで考えたのが本人が喜びそうなものを沢山買っておいて、いくつかのプレゼントの中から選んでもらうと言った手法をとることにした。」
飛鳥「ふむ、理屈は通ってるね」
飛鳥「でも、これだけの量となると買うのも色々大変だったんじゃないかい?」
P「実はそこにはからくりがあってな…」
飛鳥「からくり?」
P「この事務所アイドルの数が数だろう?」
P「一人のアイドルにつき2,3個位の目安でプレゼントを選ぶんだが…そうなると1つ受け取って貰えたとして1つ2つ余るわけだ」
飛鳥「で、誕生日ごとにどんどん溜まっていった…と」
P「まあ、そんなところだ」
飛鳥「はぁ…なるほど、その大きな箱の中身は大体が他の子のお下がりって訳だ」
P「そ、そう言うなよ…飛鳥の為の物もしっかり3つ用意してるからさ」
飛鳥「キミは乙女心を少々理解出来てないようだね…まあ、キミだから仕方ないか」
P「すまない…」
P「よし、じゃあ箱の中から飛鳥の気に入りそうなものを選んで出していくから、気に入った物が有ったら言ってくれ」ガサゴソ
飛鳥「うん、いいよ」
飛鳥(出来れば…他の人のお下がりじゃなく、Pがボクの為に買ってくれたモノを選びたいね)
飛鳥(いや…選んでみせる!)
P「おっ、良いのがあった…まずはこれだな」
ゴトッ
飛鳥「…この鈍い黒色のモノは何だい?」
P「たしか…M19とか言う銃だな、次元大介が使ってる銃だ。弾倉には一発だけ弾が入ってる」
飛鳥「モデルガンでロシアンルーレットでもしろって事かい?」
飛鳥「まあ、この重量感…凄いリアルだね。嫌いじゃないよ」ガチャ
P「わー! こっちに向けるんじゃない!! 危ないだろ!」
飛鳥「大の大人がモデルガン如きにビビるなんてらしくないね…えいっ」カチッ
P「ヒィッ、ままま待て飛鳥そいつは――」
飛鳥「もう一発! ていっ」ガチッ
パン!! キュン!! バスッ!!
P「 」ヘナヘナヘナ…
飛鳥「あわ、あわわわわ? なななな何これ?ほほほ、本物!?」ビリビリ
P「あああああ、飛鳥!」
飛鳥「なななななんだい」ガチャ
P「じゅ、銃口をこっちに向けるな! 下へ向けてくれ!」
飛鳥「わ、わわわわかった、ご、ごめんなさい!」スチャ
P「い、一応弾は1発しか入って無い筈だからもう大丈夫だとは思うが、撃つなよ!絶対撃つなよ!?」
飛鳥「わ、分かってる!」
P「フリじゃないからな!?」
飛鳥「分かってるってば!」
P「とりあえず、机の上に置いてくれ」
飛鳥「う、うん」ゴトッ
P「ふ、ふぅ…」
飛鳥「…一体どうしてこんな物騒なものが有るんだい?」
P「いや、あるアイドルへのプレゼントにふさわしいかと思って…巴に無理言って調達して貰ったんだ」
飛鳥「ロシアンルーレットが出来る銃を欲しがると思うアイドルって…レナさんとか?」
P「いやアーニャだな」
飛鳥「何でもかんでもロシアがつけば彼女が喜ぶと思ってるのかい?馬鹿じゃないの!?」
P「アーニャにも同じ事言われた…」シュン…
飛鳥「当たり前だよ!!」
飛鳥「とりあえずこんな物騒なものは要らないよ…」
P「明日にでも巴に返してくる…」
飛鳥「明日と言わず今日中にお願いするよ…」
P「よし、じゃあ次のプレゼントだ」ゴソゴソ
P「これなんかどうだ」バサッ
飛鳥「この黒い布は…ストッキングか何かかな?」
P「いや、パンツだ」
飛鳥「パンツ!? これが!? スッケスケじゃないか!」
飛鳥「うわぁ…確かにパンツの形してる…」
飛鳥「目に近づければ布ごしに景色が見えるし…」
飛鳥「こんなの穿いたら、ゴニョゴニョ…がうっすら丸見えじゃないか…」
P「うっすら丸見えとは面白い日本語を使うなぁ飛鳥は」
飛鳥「言葉というのは意味が伝われば良いんだよ」
飛鳥「…というか何でこんなものをプレゼントとして選んだのさ」
P「だって飛鳥のパンツ黒が多いし…」
飛鳥「そういう次元を超えてるよこれは…」
P「というか穿いて欲しいし…」
飛鳥「ボクがこれでもまだ15歳ホヤホヤって分かってるよね?」
P「それでも僕は穿いて欲しい」
飛鳥「ここで積極性を見せないで欲しいな」
P「このプレゼントは気に入ったか?」
飛鳥「言うまでも無く不採用、却下だね」
P「そうか…残念だ」
P「えっと…じゃあ次のプレゼントは」ゴソゴソ
P「これなんてどうだ?」
飛鳥「…聞くまでも無いけどこの白い布は?」
P「パンツだ」
飛鳥「まさかの二連続パンツ!!」
飛鳥「なんでまたパンツを出してくるのさ!」
P「飛鳥に穿いて欲しいから」
飛鳥「要らないって言ってるでしょそういう積極性は!」
P「でも、今度はちゃんとしたパンツだぞ?」
飛鳥「そもそも中学生の誕生日プレゼントにパンツを送るってのがおかしいんだよ?」
P「じゃあ誕生日とか関係なくプレゼントするから穿いてくれよ!!!!」
飛鳥「何でキレるのさ!?」
飛鳥「とにかく! 絶対穿かないからね!」
P「仕方ないな…じゃあこれも却下で」
飛鳥「当然だね」
飛鳥「と言うか、もう処分しちゃいなよそれ誰も欲しがらないよ?」
P「そうか…仕方ない…スケスケの方は高かったけどプレゼントボックスから外すか」
飛鳥「高かったんだそれ…なんか申し訳ないね」
P「気にしなくていいぞ?俺が使うから」
飛鳥「そうかい? それなら良かった」
P「それじゃあ次のプレゼントだが…」ゴソゴソ
飛鳥「……んん?」
飛鳥「ちょっと待って? 今聞き捨てならない言葉が聞こえた気がしたんだがボクの気のせいかい?」
P「ん? なんかおかしかったか?」
飛鳥「パンツのこと…「俺が使う」って言ったよね?」
P「ああ、言ったけど?」
飛鳥「そこだよ!そこ!」
飛鳥「何で女物のパンツをキミが穿くのさ!?」
P「いや、穿く訳じゃないぞ?」
飛鳥「そ、そうなのかい? なら、良いんだけど…」
P「被るだけだ」
飛鳥「余計駄目だよ!」
P「いや、そりゃあ使用済みとかだったら変態だぞ?」
P「でも未使用のパンツなんだからニット帽と変わらんだろ」
飛鳥「変わるよ?世間からの目とかがさ」
飛鳥「その間違った倫理観はただちに捨てた方が良いよ…いや、捨てて?お願いだから」
P「そっか…そこまで言うなら止めとくよ」
飛鳥「良かった…どうにか止まってくれた…」
P「んじゃ、次のプレゼントな」ガサゴソ
飛鳥「次はまともなのをお願いするよ…」
P「んー?どれが良いかな…」
P「あっ、やべ」
カチッ ヴヴヴヴヴヴ…
飛鳥「明らかに卑猥な音がするんだけど…」ヴヴヴヴヴ
P「ご、ゴメンゴメン…楓さん用のプレゼントが動きだしちゃって」ヴヴヴヴヴヴ
飛鳥「なんてものをプレゼントする気だったのさ…」ヴヴヴヴヴ
P「このプレゼント一応見とくか?」ガサゴソ
飛鳥「いや…いいよ察したから…と言うかさっきから変な方向に向かっていってないかい?」
P「コイツの名前は、ヴァイb」
飛鳥「良いってば!!」
P「ヴァイバンヌソポヌセスだ」ズルズルッ
ヴァイバンヌソポヌセス「ヴヴヴ…ヴィヴィヴィヴィキシャギシャGYGA"A"A"A"A"A"A"A"A"A"A"ア"ア"ア"ア"」
飛鳥「何コレ何コレ何これーー!!??」
ヴァイバンヌソポヌセス「キシャーー!!カッカガアアアアア!!カッGA"A"A"A"A"!!!」
飛鳥「怖っ!! キモっ!! グロっ!! 何これ!!? 虫!? 動物なの!?」
P「手を口の所に持ってくなよ? 喰いちぎられるから」
飛鳥「ますます恐いよ! なんでこんなもの人にプレゼントしようと思ったのさ!?」
P「こういう珍獣が好きなのが居るかもしれないだろ?」
ヴァイバンヌソポヌセス「ギチギチギチィ!!」
飛鳥「こんなの好きになる奴いないよ!!」
ヴァイバンヌソポヌセス「チギイ…」
P「あーあー、落ち込んじゃった。コイツ一応知能はあるんだぞ?」
飛鳥「ご、ごめんなさい」
P「んじゃ、コイツは却下って事で…」
飛鳥「ごめんね…バイバイ…」
ヴァイバンヌソポヌセス「チギイ…」
P「んー、じゃあ次のプレゼントは…これなんかどうだ」ガサゴソ
飛鳥「細長い黒の箱? なんだいこれは?」
P「まあまあ、開けてみろって」
飛鳥(嫌な予感しかしない…)
飛鳥「……えいっ」パカッ
飛鳥「…ってこれは? ガラスの棒? かなり綺麗だね」
P「これはガラスペンと言ってな、まあつけペンの一種だ」
飛鳥「へぇぇ…」キラキラ
P「これがまたかなり精度がよくてな、普通のつけペンよりインクが長持ちするんだ」
飛鳥「ふむふむ」
P「と、言っても流石にボールペンとかには叶わないから今じゃ使ってる人はごく少数なんだとさ」
飛鳥「物知りだね。あれ?って言う事は昔はこれが流行ってたのかい」
P「うーん菜々さんに聞いた話だから良く分からないけど、1900年辺りに作られたらしくて、ボールペンが普及し始めたのは1950年代だから50年くらい使われてたんじゃないかな? つっても万年筆も同時代にあったから使うのは万年筆のがメインで事務用にガラスペンとかかな」
飛鳥「菜々さんも物知りなんだね」
P「……まあな」
P「どうだ?気に入ったか?」
飛鳥「かなり良いね。漫画の執筆なんかにも使えそうだ」
P「これで決定か?」
飛鳥「うーん…保留ってのは出来ないかな」
P「ああ、全く問題ないぞ」
P「それじゃあ次のプレゼントは…」ガサゴソ
P「ほいっ、これだ」ポン
飛鳥「えっと…香水…では無いよね?」
P「ああ、ガラスペン用インクだ」
飛鳥「なんでさっきのペンと一緒にしておかなかったのかな?」
飛鳥「いやいや、ガラスペン単体は良いよ? 飾るだけでかっこいいからね」
飛鳥「でも、インク単体で貰っても困惑するだけだよね?」
P「配慮が足りなかったか…」
飛鳥「何で気付かなかったんだい…」
P「んーじゃあ次はこれでどうだ!」
飛鳥「これは…手帳? 結構カッコイイ本格的な手帳だね」
P「おう、スケジュール確認やらなんやらに役立つ使いやすい手帳だ」
飛鳥「ふーん…でも、ボク用に買ったって感じじゃないね、誰のだい?」
P「和久井さんのだな」
飛鳥「ああ…なるほど、ピッタリだね」
P「まあ、和久井さんの誕プレだから、それ去年の手帳なんだけどな」
飛鳥「もはやゴミじゃないか!」
P「6年後には使えるぞ!」
飛鳥「待てないよ!」
P「橘ァ!! 俺は待てるぞ!!」
飛鳥「誰に向かって何を言ってるんだい?」
飛鳥「とにかく、他にまともなプレゼントはないのかい?」
P「他にはポエム集とか…森久保の」ガサゴソ
飛鳥「やめてあげなよ!」
P「早苗さんから貰ったスルメイカとか」
飛鳥「なんでこの中に入れたの!?」
P「蘭子から奪ったブリュンヒルデの絵とか」
飛鳥「返してあげて!!」
P「幸子とか」
幸子「ゲホゲホッ や、やっと出れた…」
飛鳥「うわあああああああ!?」
飼い方の人か?
幸子「何なんですかPさん! カワイイボクをこんな狭苦しい所に閉じ込めるなんて!」
P「ごめんごめん」
飛鳥「ホントに何で入れたのさ…」
飛鳥「って言うか幸子さんもプレゼントの内に入るのかい?」
P「ああ!もちろん入るぞ!」
幸子「ちょっと!?」
飛鳥「入るの!?」
P「つっても流石に期限付きだけどな」
飛鳥「あー、一日とか?」
幸子「フフーン、甘いですね! 見当違いだと思いますよ!」
飛鳥「へえ…、先輩は期限がいつまでと思ってるんだい?」
幸子「ここは…イベントのユニットを組ませる目的が有ると考えるべきです!」
幸子「だから、今回のイベント終了まで…つまり3日だと考えられます!」
飛鳥「! なるほど、ユニットか…その考えまでは辿りつけなかったよ」
P「残念、期限は1年だ」
飛鳥「長ッ!?」
幸子「長すぎますよ!? このボクの貴重すぎる一年を何だと思ってるんですか!?」
P「おや、幸子はお気に召さない?」
幸子「フフーン!ボクがお気に召さない人が居る訳――」
飛鳥「気に入らないに決まってるよ!! 大体誕生日プレゼントに人って何さ!」
幸子「 」ザクッ
飛鳥「そんなの「プレゼントはア・タ・シ」くらい痛いよ!馬鹿じゃないの!」
幸子「 」ザクザクッ!
P「あ、飛鳥、ストップ!ストップ!」
飛鳥「先輩からも何か言ってあげてくだ――先輩?」
幸子「 」
P「あーあー、落ち込んじゃった。コイツ一応知能はあるんだぞ?」
飛鳥「そりゃあるよ! なんでさっきの虫と先輩が同じ扱いなのさ!」
幸子「…」グスッ
P「じゃあ、幸子は却下として、次のプレゼント行く?」
飛鳥「いや、もう嫌な予感しかしないから素直にガラスペンにしておくよ…」
幸子「ふ、フフーン!ボクの価値が分からないとはPさんも飛鳥さんもまだまだですね!!」グスッ
飛鳥「元気出して、強く生きてね。先輩…」
P「そっかーじゃあ出したものはしまっちゃおうねー」ガトゴト
P「ポエムにスルメに…」ポイポイ
飛鳥「それは仕舞わなくても良いんじゃないかい?」
P「幸子もしまっちゃおうねー」ポイポイ
幸子「へ? うわああああああ」ガシッ ポイッ
飛鳥「幸子さーーーん!?」
箱<ちょっと!またボクを閉じ込める気ですか!!早く出して下さい!! バンバン!
P「最後にヴァイバンヌソポヌセスを入れてお終い!」ポイッ パタン
箱<きゃああああああ!? 何コレ何コレ何これーー!!?? ガタガタッ!
飛鳥「幸子さーーーーーん!!」
P「さーて、プレゼントも決まった事だし仕事に戻るか!」
飛鳥「いやいや!幸子先輩を助けてあげないと!」
P「そうだな!」
飛鳥「…やけに物わかりが良いね?」
P「ところで、プレゼントボックスの鍵は俺が持ってる」
飛鳥「そうかい、早く助けてあげ――」
P「うふふ、捕まえてごらんなさ~い」タタッ
飛鳥「逃げた!? ま、待て――――――!!」
箱<フギャーーーー!! キシャーーー!?
―終劇―
おしまい、深夜に熱出して意識と目がぼやけてた時に書いたSSだから酷いのはちかたないね。投下途中に寝落ちもしちゃったし
※幸子は無事五体満足で飛鳥に救出されました。
Pはちひろさんに罰としてこってり絞られました(金銭的に)
>>30
まったくの別人だよー
>>25-26
SSが短編の上に酷い出来の物になってしまいましたが、画像支援ありがとうございました。
このSSまとめへのコメント
なかなか面白かった