ーーー空港外ーーー

ニコ「さて・・・どこに行こう」

タクシー運転手「兄ちゃん乗ってくかい？」

ニコ「あぁ頼む」

運転手「どちらまで？」

ニコ「そうだな・・・実は行く当てがないんだ」

運転手「・・・・・・」

ニコ「とりあえずオススメスポットで頼むよ」

運転手「あいよ」

運転手「兄ちゃんどっから来たんだ？」

ニコ「どこでもないな フラフラしているよ」

運転手「自分探しの旅って奴か？」

ニコ「まぁ・・・そんなところだ」

運転手「そうか ここでなにか見つけられたらいいな」

ニコ「あぁそうだな」

運転手「なんかラジオでも聞くかい？」

ニコ「任せるよ」

運転手「じゃあ俺の好きなチャンネルX流しちゃうぜ」カチッ

ニコ(正直本当にここになにしに来ているか分からない ローマンが死んでケイトにも振られて 俺の友人はどんどんいなくなっていった)

運転手「うわっ 気を付けろバカヤロー！」プップー

ニコ(ドウェインもヤクのやりすぎで死んでしまったし パッキーもいつの間にかいなくなっていた ブルーシーとジェイコブも誘ってみたが)

運転手「長い赤信号だな」イライラ

ニコ(ブルーシーは未だにローマンの悲しみで立ち直れずジェイコブはリバティーシティを離れるつもりはないらしい)

ニコ「自分探しの旅・・・か」

運転手「ん？なにか言ったかい？兄ちゃん」

ニコ「いや、ただの独り言だ」

運転手「さぁてそろそろ着くぜ まぁなんつーか気をつけろよ 兄ちゃん この街もかなり危ないからな」

ニコ「あんたには俺がどう見える？」

運転手「んー？一般人そのものだろ」

ニコ「そうか」

ーーービーチーーー

ニコ「綺麗だな」

運転手「な？夜になったらあの観覧車光るから行って見な もっと綺麗だぜ」ガチャ

ニコ「そうか」

運転手「ほい、荷物」

ニコ「すまないな いくらだ？」

運転手「ん？何のことだ？」スッ バタン

ニコ「お、おい俺は金を払わないと・・・」

運転手「悪いけど俺は忙しいんだ 金はまた今度払ってくれ」ニヤッ

ニコ「・・・あんた 名前は？」

運転手「ジョニーだ ちなみに俺はタクシーの運転手じゃないぜ 整備士だ」

ニコ「ジョニーか 覚えておくよ」

運転手「俺も兄ちゃんに次あった時に金をもらっておくぜ またな」ブロロロ

ニコ(忙しいから金もらわないってどんな理屈だよ・・・)

ニコ(そういえばリバティーシティにもロストのジョニーという男がいたな あいつはどうしているのだろうか)

ニコ「とりあえず歩くか」スタスタ

市民A「よーいどん！」

市民B「もしもし聞こえるか？おーいおーい」

市民C「そしたらあいつがさー」

市民D「えーありえなーい」

ニコ「・・・・・・」スタスタ

ラマー「俺の金は確保できる、大丈夫だ」

フランクリン「大丈夫だと？ギャング気取ったただの売人がなに言ってんだ」

ニコ「・・・・・・」スタスタ

ピピッピピッ

ニコ(ん？お袋からか)カチッ

「ニコ！着いたのね あなた本当に当てがないの？1人で大丈夫なの？なにかあったら母さんに連絡してね？いいわね？ミリカ」

ニコ(相変わらず心配性な母親だ)

ニコ「・・・・・・」ピピッピッ

「大丈夫だよ お袋 ありがとう また近々電話で連絡するよ ニコ」

ニコ(まぁ本当に当てがないわけではないんだがな)スタスタ

ニコ(本人はとっくに死んでるんだと思ってるんだろうな)スタスタ

ニコ「レスター・・・俺は生きてるぞ」スタスタ

ニコ「オススメスポットに連れて行ってもらったはいいが・・・先にホテルの確保をするべきだったな」スタスタ

ワイワイガヤガヤ

ニコ(ん？あれは車？)

ニコ「仕方ない・・・」スッ ガシャーン

ツッ プツツ パリッパリ ブロロロ

ニコ「少し借りてく」ブオーン

ーーー街中ーーー

ニコ「広いな・・・リバティーシティの10倍はあるんじゃないか？」ブロロロ

ニコ「ホテルへ行くには・・・GPSが付いてるのかさすがだな」ブロロロ

ーーーホテルーーー

ホテル員「では25号室ですどうぞ」

ニコ「どうも」スッ

ガチャ ギイイ

ニコ「中もなかなかいいな」スッ ボフッ

ニコ(とりあえずしばらくはゆっくりしているか)

ニコ「はぁ・・・疲れたな」ZZZ

しばらく、俺は本当になにもしてない生活を送っていた。 仕事にもつかず、違法な事もしないでずっとこの街を知るためにグルグルグルグル回っていた。

ニコ(別に出ようと思えばすぐに出ていけるが他に行く当てもないし やはりレスターには一度会っておくべきだからな)

ニコ(とは言え会ってなにを話せばいいのか分からないのも事実だが・・・)

ニコ(まぁ・・・金はパッキー達と稼いだ金があるし全然大丈夫だな)

ニコ「今日はサイクリングでもするか 地図はだいたい覚えたし島一周だ」

ーーー高速道路ーーー

ニコ「車ばっかりだな」

ニコ「まぁ大丈夫だろう 引かれないように気をつけるけどな」

ニコ「ん？コンビニか・・・休憩がてらなにか飲み物や非常食でも買うか」

ーーーコンビニーーー

店員「いらっしゃい」

ニコ「チョコレートと・・・あとスナック菓子をいくつか頼む」

店員「はいよ」

ーーそして俺はこう言ったんだよ おい、このバイクをどけろってーー

ニコ「最近のコンビニはテレビまで付いているのか」

店員「ほぼまともなニュースじゃないけどな」

ニコ「そうらしいな」

ーーそしてそのあとにそいつはこう言ったんだ 人は毎日多くの事を忘れるものだ この事も忘れるんだなってーー

店員「宝石強盗か・・・怖いねー」

ニコ「あんたの店も気をつけるんだな」

店員「うちはたいしたものはないけどね」

店員「ま！それにいざとなったらこいつもあるしな」チャキッ

ニコ「殺されないように気をつけるんだな」チャリンチャリン

店員「なぁーに大丈夫さ 兄さんも気をつけて まいど！」

ギィッ バタン

ニコ「さて・・・行くか」スッ

ーーー数十分後ーーー

ニコ(人は毎日多くの事を忘れるもの・・・か なら今現在忘れられない俺はなんなんだろうな」

ニコ(本当にここに来てなにかを見つけられるのか俺は・・・)

ニコ(ん？誰か泣いてるな・・・ちょっと行ってみるか)

ーーー砂漠ーーー

アシュリー「ジョニー・・・ジョニー・・・」ポロポロ

ニコ「大丈夫か？」

アシュリー「・・・・・・人が殺されたの」グスッ

ニコ「なら警察に」

アシュリー「無駄よ ここの州の警察は動かないわ」

ニコ「・・・・・・」

アシュリー「あぁジョニー・・・」

ニコ「ん？失礼」スッ

アシュリー「・・・」

ニコ「まさかジョニー・クレビッツ！？」

アシュリー「！あ、あなた彼を知ってるの？」

ニコ「知ってるもなにも元仕事仲間だ あんたもロストのメンツか？」

アシュリー「えぇそうよ 私はアシュリー ジョニー率いるロストのみんなでリバティーシティからここロスサントスに来たの」

ニコ「・・・いつ亡くなった」

アシュリー「数十分前よ」

ニコ「そうか・・・」

アシュリー「ねぇ、頼みがあるの」

ニコ「なんだ？」

アシュリー「ジョニーを・・・彼を殺した人を見つけて殺してほしいの」

ニコ「・・・すまないが俺はもう人殺しはやめたんだ」

アシュリー「お願い！一生の頼みよ なんでもするわ」

ニコ「だが・・・」

アシュリー「彼と同じ仕事仲間だったんでしょ！？お願い！彼のために最後の人殺しだと思って！」

ニコ「もしそれでも断ったら？」

アシュリー「私も死ぬわ ジョニーのもとに行く」

ニコ「・・・・・・殺した奴の特徴は？」

アシュリー「！やってくれるのね」

ニコ「いやそう判断するのは俺だ あんたじゃない」

アシュリー「・・・・・・」

ニコ「だが話だけは聞かせてくれ」

アシュリー「殺した奴の名前はトレバー・フィリップス 特徴はハゲててものすごく汚いわ」

ニコ「名前まで分かるのか だったらあんたが殺せばいいだろ」

アシュリー「私じゃダメなの！私じゃ・・・」

ニコ「ハァ・・・分かった」

アシュリー「ありがとう」

ニコ「だが悪いが俺は今サイクリングの途中だ 今すぐにはできない」

アシュリー「分かってるわ 時間がかかってもいいから必ず仕留めて お願いよ」

ニコ「あぁ分かったよ」スッ

ニコ(ULペーパーさんよあんたが言った俺の新しい第2の人生は1と同じになりそうだ)

ニコ(しかしあの死体は酷かったな 靴の跡がついていた)

ニコ(ジョニーは靴の裏の脳みそになっているのか)

宝石強盗やロストの壊滅のせいか数日後にはいろんなところで警察が溢れていた。
俺もそのトレバーという男を殺すべくありとあらゆる準備をしていた。

ニコ「報酬が全くないのに赤の他人を人助けか・・・俺も変わったな」スタスタ

ーーーアミュネーションーーー

店主「いらっしゃい お！今日も来たねダンナ」

ニコ「その呼び方はやめろ それより射撃訓練所にいって練習してきていいか？」

店主「金さえあれば好きにしな まぁあんたがガトリングガンを買う金があるから 金がないとは思えんが」

ニコ「・・・・借りるぞ」

店主「あいよ！ お！いらっしゃい」

マイケル「武器の購入をしたい 全て購入する 金はある」

ーーー射撃訓練所ーーー

ニコ(さてどうするか) パンパン

ニコ(ライフインベーダーをやった結果レスターの住所は捉えた) パパンパンパン

ニコ(ただ会ってどうすればいい)ガガガガガガ

ニコ(会っていきなりトレバーと言う男を殺したいと言うのか？)カチッ カチャッ

ニコ(しかしそれ以外方法が分からん)ドドドドドドドド

ニコ(そもそも信じてもらえるのだろうか)タタンタン

ニコ(いや・・・考えても仕方ない 行くだけ行ってダメなら別の方法を考えるか)バン

ーーーレスター宅ーーー

ニコ「レスター・・・頼む出てくれ」ビーッ

レスター「誰だ？」

ニコ「久しぶりだなレスター」

ガチャン！

ニコ「何も言われずに鍵を開けられると怖いな」ギイィ

レスター「・・・・・・」

ニコ「・・・・・・」

レスター「生きていたのか」

ニコ「あぁ」

レスター「なぜ連絡の1つもよこさなかった」

ニコ「すまない 実は」

レスター「まぁいい用件はなんだ」

ニコ「相変わらず軽いな 人を探して欲しい 殺したい奴がいるんだ」

レスター「あれだけリバティーシティで強盗したり殺したりしたのにまだ足りなかったのか で？誰だ」

ニコ「・・・トレバー」

レスター「ん？」

ニコ「トレバー・フィリップスだ」

レスター「・・・・・・まさかとは思うが」

ニコ「・・・・・・」

レスター「トレバー・フィリップス工業の社長のトレバーじゃないだろうな」