P「ぷちどるのきもち?」(257)

まこちー「へへっ!!」

ゆきぽ「ぽえ?」

ちひゃー「くっ!」

友達二人と遊んでいると

真「ただいま戻りましたぁ…」

千早「お疲れ様です、プロデューサー」

ご主人様が帰ってきた

P「二人ともお疲れ!
  収録はうまくいったか?」

真「一日で特番三本とか…
  なんでスケジュールこんなにキツキツなんですか…?」

千早「しかもバラエティばかり」

ちょっと不機嫌だ

今日も歌の仕事がなかったのかな?

P「すまんな
  年末はこうなっちまうんだ
  でもこれで年内の仕事は終わりだろ?
  ゆっくり休んでくれ」

真「いじられ役は春香にでも回してください…
  帰るよまこちー」

まこちー 「ヤー!」

P「真のやつ何かあったのか?」

千早「『外国人100人にアンケート!この中で付き合うなら誰?』ってアンケートをとられて
   真はオネエという種族に負けて3位でした」

P「嵌めやがったな!あのクソディレクター!
  一般人にアンケート調査するだけの番組だっていってたのにぃ!
  今度あった時がヤツの命日だ!」

ちひゃー「くっ?」

なんかいろいろあったみたい

よくわかんないな

ねっゆきぽ

ゆきぽ「ぽえ~」

ゆきぽも頷く

P「まさか!?お前は歌えたよな?」

千早「『秋葉原にいた人100人にアンケート!聴きたい歌はどっち?』という企画でA○B48に大敗しました…」

P「野郎ぶっ殺してやる!!!」

千早「落ち着いてくださいプロデューサー!
   いいんです
   どうせあんな人達に私の歌は理解できませんから」

P「他の番組は普通だったんだよな?」

千早「ええ
   歌はありませんでしたけど…」

P「すまなかったな
  来年こそは歌えるようにしてやる」

千早「そこそこに期待しています
   それではもう夜も遅いので私も失礼します」

P「気をつけて帰れよ」

千早「ちひゃー!」

ちひゃー「くっ!」

呼ばれた

またね、ゆきぽ

ゆきぽ「ぽえ」

ご主人様の頭に乗っかって移動する

帰る前にお店に寄るみたい

今日の夕飯は何かな?

千早「ちひゃー、あなたはどれにする?」

ちひゃー「くっ?」

どれにするって言われてもほんの少ししか残ってない…

この中ならサンドイッチかな?

ちひゃー「くっくっ」ペチペチ

千早「それでいいのね?」

ちひゃー「くっ!」

再び頭に乗っかる

千早「ただいま」

ちひゃー「くっ!」

頭から飛び降りる

誰もいない部屋に向かってただいまを言うご主人様

真っ暗な部屋は寂しいなって思う

千早「先に食べてていいわよ」

そう言ってお風呂場へ行く

お風呂を沸かしてくれるのかな?

だったら食べずに待ってよう

一緒に食べたほうがおいしいよね

少しして

千早「ちひゃー?どうしたの?」

ご主人様が戻ってきた

千早「もしかして待っててくれたの?」

ちひゃー「くっくー!」

千早「ふふっありがとうちひゃー」

頭を撫でてくれる

ちひゃー「くっ♪」

ちょっと嬉しい

千早「じゃ、食べましょ」

ちひゃー「くっ!くっ!」

千早「パクパク」

ちひゃー「モムモム」

しばらく黙って食べてると

千早「ゴメンねちひゃー
   いつもスーパーのお弁当ばっかりで…」

ちひゃー「くっ?」

千早「本当は私が用意してあげられればいいのだけれど…」

暗い表情になっちゃった

そういえばご主人様の料理は食べたことないな

でもしょうがないよね

いつも歌の練習頑張ってるせいで疲れてるもの

ちひゃー「くー」ピョーイ

ちひゃー「くっくっくっ」ペシペシペシ

千早「もしかして励ましてくれてるの?」

ちひゃー「くっくー!」ペシペシペシ

千早「ありがとう、ちひゃー
   さぁ、早く食べてお風呂入るわよ」

ちひゃー「くっ!」

元気になったみたい

良かった

じゃ、早く残りのご飯食べちゃおう

そして一緒にお風呂に入ろう

ちひゃー「くっくー♪」トテテテテ

千早「ちひゃー!お風呂場で走ったら危ないわよ!」

ちょっと遅かった

ちひゃー「くっ?」ステーーーン

千早「大丈夫!?もう…ぶつけたところ見せてくれる?」

ちひゃー「くぅ…」

滑って頭をぶつけちゃった

とっても痛かった

ご主人様はぶつけたところをじーっと見た後

千早「これなら問題ないわ
   あんまり心配かけさせないでね」

ちょっと怒られちゃった

千早「それじゃ体洗うからじっとしててね」

ちひゃー「くっ!」

ご主人様のひざの上にちょんと座る

頭に何の重みも感じない

昔はそれが気に入ってこの人に飼われたいたが

今ではそんなこと関係なくご主人様がこの人で良かったと思う

ワッシャワッシャ

ちひゃー「くくーっ!」

千早「動かないでちひゃー
   洗いづらいでしょ!」

そういわれてもくすぐったくてしょうがない

シャワーーーーッ

ちひゃー「くくぅ!」

千早「はい終わりよ」

そういって洗面器にお湯を入れてくれる

ポチャン

ちひゃー「くーっ!」

一人で入るには洗面器でちょうどいい

昔浴槽に一人で入って溺れかけたたこともあったっけ

そんなことを考えながらご主人様が体を洗い終わるのを待っている

ちひゃー「くっ」パチャパチャ

洗面器のお風呂だってそんなに悪いものじゃない

シャワーーーッ

どうやらご主人様も体を洗い終わったのかな?

千早「待たせたわね」ヒョイッ

持ち上げられて浴槽に入る

ちひゃー「くぅぅ~♪」

千早「はぁー…今日も疲れたわ…」

ちひゃー「くっ?」

千早「ちひゃーはどうだった?
   みんなと仲良くしてた?」

ちひゃー「くっくー!」

千早「楽しかったなら良かったわ」

そのまま上を向いて考え事を始めてしまった

しかし突然

バシュッ

ちひゃー「くっ!?くっ!?」

水鉄砲で攻撃してきた

千早「ふふっ」

遊んでくれるのかな?

ちひゃー「くっ!!」バシャバシャ

水鉄砲はできないからお湯をバシャバシャ飛ばす

千早「やったわね」

バシュッ バシュッ

こうやってしばらく遊んでもらった

構ってくれる人がいるっていいな

お風呂から上がったら少しだけおねだり

ちひゃー「くっくー!」ペチペチ

千早「わかってるからまずは体を拭いて」

ちひゃー「くっ!」

やった!

体を拭きに戻ろうとしたとき

ちひゃー「!?」

やっちゃった

冷蔵庫まで水をポタポタ垂らしていた

拭かないと

ちひゃー「くっ?」キョロキョロ

雑巾どこだっけ?

千早「まったくもう…
   ちひゃーったら駄目じゃない」

もう着替え終わったご主人様が雑巾を持って現れる

ちひゃー「くぅぅ…」

ごめんなさい

千早「体が冷える前に服着るのよ」

そう言って床を拭き出す

ちひゃー「くっ…」トテテテテ

ガサゴソガサゴソ

ちひゃー「くっ!」

さっと着替えを済ます

新しい服をどうやって用意してるのかは秘密

リビングに戻るとテーブルの上に牛乳が置いてあった

ちひゃー「くっ?」

千早「まったくもう
   次からは気をつけなさい」

ヒョイっと捕まれ頭を撫でられる

ちひゃー「くっ!くっ!」

注意されちゃった

次からは気をつけよう

千早「ほら
   これが欲しかったんでしょ?」

牛乳をコップに注いでくれる

ちひゃー「くっ!!」ゴクゴクゴク

やっぱりお風呂上りは牛乳だよね

でもそれを見ているご主人様の顔は少し悲しそう

千早「ちひゃー…
   牛乳でもね、育たないものってあるのよ?」

72を言ってるんだろう?

こんなにおいしいのに

ちひゃー「くっくー!!」プハァ

おかわりもらえないかな?

じーっとご主人様の顔を見つめてみる

千早「でも私が駄目だったからってちひゃーも駄目なわけじゃないわよね?
   個人差だってあるし!
   牛乳関係なくでかいやつだっているし!」

また72か難しいことを言い出した

千早「ちひゃー!あなたは成し遂げなさい!
   私が出来なかったことを!」

ちひゃー「くっ?」

よくわからないけどもう一杯くれるみたい

ご主人様も飲めばいいのに

ちひゃー「くっ」ゴクゴクゴク

千早「ブツブツ…………………」

ちひゃー「?」プハァ

とりあえずコップは台所に戻してこよう

千早「ブツブツ…………………」

戻ってきてもまだ何か言ってる

ブラッシング頼みたいけどいいのかな?

頭がボサボサする…

とりあえずブラシを持って聞いてみよう

ちひゃー「くっくっくっ」ペシペシペシ

千早「あ!ごめんなさいちひゃー…ブラッシング?」

ちひゃー「くっ!」

ご主人様はちらっと時計を見て

千早「明日からしばらく休みだし…
   いいわちひゃー」

良かった

してくれるんだ

ちひゃー「くーっ!」ピヨーイ

ひざの上に飛び降りる

千早「相変わらず…凄い量ね…」

ちひゃー「くにゃ~♪」

とっても気持ちいい

事務所の眼鏡の人にもたまにしてもらうけど

やっぱりこの人のブラッシングが一番だ

千早「ねぇちひゃー
   どうしてあなた冬になるとこんな毛になるの?」

ちひゃー「くっ?」

どうしてだろ?

考えたこともなかった

ただ冬になるといつもこんな感じになる

ちひゃー「くくぅ」

千早「そうよね
   わかるわけないわよね…」

やっぱりブラッシング大変みたい

今度短く切ってみようかな?

…………

すぐ伸びるんだった…

千早「ふぅー…
   終わったわよ、ちひゃー」

ちひゃー「くっくー♪」ツヤツヤ

きれいになったみたい

ありがとうご主人様

千早「もう遅いから寝るわよ?」

ちひゃー「くっ!」トテトテトテ

ベッドへ向かう

千早「連休なんて久しぶりね…
   明日からどう過ごせばいいのかしら…」

ベッドに入りながらそんなことを言う

千早「明日のことはまた明日考えればいいわね」

千早「ちひゃー、明日は起こさないでもらえるかしら?
   死ぬほど疲れてるの」

ちひゃー「くっ!」

絶対起こさないようにしよう

千早「それじゃおやすみなさい」

……………

千早「わたし…マーメイ…」zzzz

やっぱり疲れてたのかな?

あっという間に寝ちゃった…

変な寝歌を歌いながら…

とりあえずもう寝よう

明日もいい日になるといいな

――――――――――――――――――――――――

ちひゃー「く…」パチクリ

もう朝になった

ご主人様を起こす時間だ

ちひゃー「くっく……」

と言いかけて思い出す

今日は起こさないでって言われてたっけ

千早「……」

ちひゃー「くっ」ト テ ト テ

そーっと寝室から出る

さて、何をしてようかな?

そうだ!

ご主人様のために何かしてあげよう!

ちひゃー「くっ」キョロキョロ

周りを見回すと

カゴの中にたくさんの洗濯物があった

ちひゃー「くっくー!」

これを洗っておいてあげよう!

きっと喜んでもらえる!

そうと決まればさっそく

ちひゃー「くっくっくっ」ポイポイポイポイ

洗濯物を洗濯機に投げる投げる!

ちひゃー「くっ?」

あれ?

この網は何に使うのかな?

何か入れるみたいだけど…

まぁいいや

ちひゃー「くっくー!」ピヨーイ

洗濯機の上に乗ってボタンを探す

これかな?

ひときわ大きな茶色いボタン

ちひゃー「くっ!」ポチッ

ウィーン

動き出した

ちひゃー「くっ」フンス

このくらい簡単簡単

さて、フタを閉めなきゃ

ちひゃー「くくっ」ソローリソローリ

洗濯機の手前から奥へと洗濯層のふちを歩いていく

ちひゃー「くっ…」ホッ

無事にフタをつかんで後は閉めるだけ

ツルッ

ゴツン

ちひゃー「く…くぅ…」

いたたたた…

足が滑って洗濯機から落っこちちゃった

でもフタはちゃんと閉められたみたい

良かった

次は何をしようかな?

そう思った目の前には冷蔵庫

そうだ!ごはんを作ってあげよう!

ちひゃー「くっくっくー♪」ガチャッ

ちひゃー「くっ?」

冷蔵庫…牛乳しか入ってない…

それによく考えたら料理なんて出来ないや

ちひゃー「くぅ…」ガチャ

ごはんは諦めよう…

千早の携帯「アーナターニーキーモチトドカナイ」

ちひゃー「くっ!?」

電話!?

ご主人様を起こしちゃう!?

ちひゃー「くくくっ!!」トテテテテテ

急いで寝室に戻る

電話はどこ!?

千早の携帯「アーモードーカシー」

あった!

ちひゃー「くっ!」トテテテテ

寝室から持ってきたけどどうしよう

鳴り止まない

ちひゃー「くっ!」ポイッ

とりあえず座布団の下へ

ちひゃー「くっくー!!」シーッ

千早の携帯「……」

止まった…のかな…?

ちひゃー「くっ!」トテトテトテ

とりあえずもう一回ご主人様の様子を見てこよう

ちひゃー「くっ?」ソーット

千早「……」

ちひゃー「くぅ」ホッ

良かった

まだ寝てる

ちひゃー「くっ?」トテトテ

ほかになにかできることないかな?

そういえば少し部屋が散らかってる…

ちひゃー「くっ!」

片付けをしよう!

ちひゃー「くっくー♪」ヨイショヨイショ

CDを棚に戻して

ダンボールの山をきれいに並べて

ちひゃー「くっ!」フンス

さっきよりよくなった!

ちひゃー「く…くぅ…」

いっぱい働いたら眠くなってきたな…

少しだけ…

ちひゃー「……」zzz

………………

ちひゃー「……!?」パチクリ

あれ?

日が暮れかけてる…

ちひゃー「くっ!」

あ!洗濯物!

ちひゃー「くぅ…」

干すの忘れてた…

どうしよう…

怒られるかも…

ちひゃー「くっ!?」

そういえば何してるのかな…?

ちひゃー「くっくっ」トテトテ

ちひゃー「!?」

まだ寝てる!?

千早「……」

さすがに起こしたほうがいいのかな?

でも起こすなって言われてるし…

ちひゃー「くっ!」フンス

言いつけは守るべきだよね!

ちひゃー「くぅ…」グルルル

でもお腹すいたな

ちひゃー「くっ」トテテテテ

冷蔵庫の中を見る

ちひゃー「くっくぅ…」ガックリ

朝と同じ牛乳だけだった

とりあえず牛乳を飲もう

ちひゃー「?」

愛用のコップがない?

と思ったら昨日のままシンクの中に置きっぱなし

ちひゃー「くっ!」ジャーッ

とりあえずコップをゆすぐ

そして牛乳を注ぐ

ちひゃー「くっ!?」

コップ半分も入ってない…

ちひゃー「く…ぅ…」ゴクゴク

でも何もないよりはマシかな?

ちひゃー「くっ」プハァ

他に食べられる物がないか探そう

ちひゃー「くっ!くー!」ガサゴソ

お米を見つけた!

ちひゃー「くっ」ジーーーーッ

でもどうやって食べよう…

ちひゃー「くっ?」パリポリ

そのまま食べても?

ちひゃー「くっ!!くーっ!!」ペッペッ

やっぱりおいしくない…

ちひゃー「くぅぅ…」グルルルル

お腹すいたな…

もう日も暮れた

ちひゃー「くっ!くっ!」ピョン

とりあえずお風呂に入ろう!

ちひゃー「くっくー!」

ガサゴソガサゴソ

さっと服を脱いでお風呂場へ

ちひゃー「くっ?」

お風呂にお湯が入ってる?

ちひゃー「くぅ」ホッ

違った

昨日の残り湯だった

ちひゃー「くっくーっ!」キュッ

蛇口のレバーの赤いほうを回せばお湯が出る!

それくらいは知っている!

ちひゃー「くくっ!」キュッ

洗面器にお湯が溜まった

ちひゃー「くっ!」ポチャ

早速飛び込む

ちひゃー「くぅ~」

気持ちいい

ちひゃー「くくくくぅ~♪」

自然と歌がこぼれ出す

ちひゃー「くくくくぅ~♪」

お風呂は声が良く響く

ちひゃー「く~くく…く……」

でも一人で歌ってもつまらない

ちひゃー「くっ」ザブッ

体を洗おう

ちひゃー「くっ?」

ボトルが三つある

どれを使えばいいのかな?

ちひゃー「くっ!」

これにしよう!

ご主人様が使ってた記憶がある!

ちひゃー「くっ?」ゴシゴシ

おかしいな?

いつもみたいに泡が立たない

それになんか匂いも違う気がする

ちひゃー「くっ!」バシャ

ま、洗えたからいいかな?

髪の毛は昨日洗ったからパス

ちひゃー「くっ」トテトテトテ

さっさと着替えて牛乳でも飲もう

ちひゃー「くっくー!」

ガサガサコソコソ

今日はちゃんと体を拭いてから冷蔵庫へ向かう

ちひゃー「くっ♪」ガシャ

冷蔵庫を開けて思い出す

ちひゃー「くぅ…」ガクッ

さっき飲んじゃったっけ、牛乳…

ちひゃー「くっ」トボトボ

もう寝ようかな?

でもベッドに行くと起こしちゃうかもしれない

ちひゃー「くっ!」ガサガサ

ちょうどいいサイズのダンボールがあった

今日はこれで寝よう

ちひゃー「くぅ」スッポリ

ご主人様いつまで寝てるつもりなんだろ…

――――――――――――――――――――――――

ちひゃー「く?」パチクリ

気がつくといつもの起床時間

ちひゃー「くーーーっ!」フアー

そろそろ起きるかな?

様子を見に行こう

ちひゃー「くっ」トテトテトテトテ

千早「……」

ちひゃー「く…」ヤレヤレ

昨日丸々一日寝てたのに…

ちひゃー「くっ!くっ!くっ!」ヨイショヨイショ

寝室のドアの前に仮住まいのダンボールを持ってくる

ちひゃー「くっ」スポッ

お腹すいて動けないし今日はここで起きるまで大人しくしてよう

ちひゃー「くぅ…」グルルルルル

お腹すいたなぁ

ご主人様早く起きないかなぁ

結局この日も一日中眠り続けた

ちひゃー「くっくぅ…」グルルルルル

そろそろ限界かも

そしてまた朝が来た

ちひゃー「くっ」フラフラ

今日のお昼まで待とう

それでも起きなかったら起こそう

そう決めた

ちひゃー「くっ?」グルルルル

時計の針が遅く感じる

このまま時が進まないでご主人様が目覚めないんじゃないかって

それでも時は進み続けてお昼の12時になる

ちひゃー「くっ!」トテ トテ

起こそう

もう我慢できない

ちひゃー「くっくー!」トテトテトテトテ

起きて!お腹すいた!

ちひゃー「くっ?」

反応がない?

なら

ちひゃー「くっ!くっ!くっ!くっ!」ペシペシペシペシ

実力行使!

ちひゃー「!?」

あ…れ…

ちひゃー「くっ!?くっ!?」ペタペタ

ご主人様が…起きない…?

ちひゃー「くっ!」ペチペチ

ねぇどうしたの?

ちひゃー「くくくっ!」ユサユサユサ

なんで起きてくれないの!?

ちひゃー「くっ!くっ!」ペシペシペシペシペシペシペシペシ

起きて!起きて!起きてってば!!

ちひゃー「くっ!!くっ!!くっ!!くーー!!!」ペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシ

いつもみたいにおはようちひゃーって言ってよ!!

千早「………」

ちひゃー「くぅ…」

なんで…寝てるの…

ちひゃー「くっくー!」

そうだ!

助けを呼ぼう!

ちひゃー「くっ」トテテテテテテ

確かこの座布団の下に

ちひゃー「くっ!くっ!」

ご主人様の(携帯)電話!

ちひゃー「くっ?」

どうやれば使えるんだろ?

事務所の電話は音がなったら乗っかってるのをとるとお話できたけど…

ちひゃー「くっ!」ピポパピポパピポパ

どれか押せばお話できるはず!

千早の携帯『充電してください』

ちひゃー「くっ…」

お話できない…

ご主人様と同じで眠ったまま…

ちひゃー「…?」

事務所に直接行こうかな?

でも電車は乗れるけど行き方がわかんないよ…

ちひゃー「くぅぅ」

お手上げ……だけどあきらめ切れない…

ちひゃー「くっくーーー!!!」

誰か助けてーーー!!!

――――――――――――――――――――――――

ちひゃー「くぅ」パリポリパリポリ

また一日経っちゃった

ちひゃー「…」パリポリパリポリ

ずっと起こそうとしてるけどご主人様は眠ったまま

ちひゃー「…」パリポリパリポリ

もともとちょっとしかなかったお米もなくなりそう

ちひゃー「…」パリポリパリポリ

おいしくないけどこれなくなったらどうしよう

ちひゃー「くっ…」パリポリパリポリ

おなかすいたな…

ピンポーン

ちひゃー「くっ!?」

誰か来た?

???「○○運輸でーす!」

ちひゃー「くっ!くっ!」トテテテテテ

待って!

誰でもいいから助けて!

ちひゃー「くっ!」ガチャッ

???「あ、すいませーん!如月千早さんにお荷物が届いて……猫?」

ちひゃー「くくくーっ!」ガチャッガチャッ

ドアが全部開かない…

ちひゃー「くっ!?」

上のほうにチェーンがある

初めて気が付いた

???「すいませーん!如月さーん?留守か…」

ちひゃー「くっくー!!」ペシペシペシ

いるよ!

起きなくなっちゃっただけなの!

お願い助けて!

必死に叫んだけど

どこかに行っちゃった…

おまけに部屋から出られないって事もわかった…

――――――――――――――――

ちひゃー「くぅ?」ユサユサ

お米は何日か前になくなっちゃった

ちひゃー「くっ」ペシペシ

今はティッシュを食べてる

ちひゃー「くっく…」

どうして起きてくれないの?

何か悪いことした?

ちひゃー「くっ!」ペチン

返事ぐらいしてよ!

千早「……」

ちひゃー「くぅ…」

また明日…起こしてみよう

明日はきっと…

後日談

その翌日、連絡の取れなくなった千早を心配したPがやってきた

管理人に開けてもらったその部屋の中では

千早とちひゃーがベッドで息絶えていた

千早の遺体は腐食が始まっていたが…

それでも一人と一匹の姿はまるで眠っているようで

Pはおもわず声をかけてしまう

何度も何度も

死んでいると分かっているのに

それでも

声をかけずにはいられなかった

END その1

ちひゃー孤独死END以外もあるんだけど
需要ある?

>>92からの分岐

ピンポーン

天海春香です!「千早ちゃーん?いないのー?」

ちひゃー「くっ!?」

誰か来た!?

真「どうしちゃったんだろ千早…電話もでないなんて…」

ちひゃー「くっ!くっ!!くっ!!!」トテテテテテテ

待って!

帰らないで!

響「自分、嫌な予感しかしないぞ…」

真「春香!やっぱり警察に」

ちひゃー「くっくー!」ドンドンドン

天海春香です!・真・響「ちひゃー!?」

天海春香です!「そこにいるのはちひゃーなの?千早ちゃんは?」

ちひゃー「くっ!くっ!くー!」ドンドンドンドン

起きて来ないの!

とにかく助けて!

響「大変だぞ!千早が目を覚まさなくなっちゃったって言ってる!」

天海春香です!「なんだって、それは本当かい?」

真「ちひゃー!ドアを開けて!」

ちひゃー「くっ!」ガチャ

天海春香です!「お邪魔しま…?」ガチャガチャ

響「ちひゃー!チェーンロックもだぞ!!」

ちひゃー「くっ!?」

あんな高いところにもう一つ鍵!?

届かない…

真「ちひゃーどいて!!」

ちひゃー「くっ!」トテトテ

真「お邪魔しまーーーす!!!」

チュドーーーーーン!

男の人がチェーンロックを吹き飛ばした

真「千早は?」

ちひゃー「くっ!」

響「あの部屋みたいだぞ!」ドタドタドタ

天海春香です!「千早ちゃん!」ドタドタドタ

ちひゃー「くっ!くっ!くっ!」トテテテテ

お願い!

ご主人様を助けて!

千早「……」

天海春香です!「千早ちゃん!ねぇどうしたの?ちは……」ユサユサ

響・真「!?」

ちひゃー「くっ?くっ?」ピョコピョコ

起こせる?

起こせるよね?

春香「嫌ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」パタリ

響「そんな…嘘だよね……」

真「あ…ああ…………」ペタン

ちひゃー「くぅ?」クイクイ

どうしたの?

起こせないの?

春香「……」

響「ま、真!救急車!救急車呼んで!あとプロデューサーも!」

真「あ……あ………」

響「しっかりしろ真!」パチーンッ

真「!?ゴ、ゴメン…救急車だね!」ポパピプペ

響「おい、しっかりしろ!春香?春香ーー!!」

ちひゃー「くっ?くっ?」クイクイ

なに?

なんなのいったい?

ちひゃー「くっ?」ヒョイッ

男の人に持ち上げられて他の部屋に連れてこられる

「いいかいちひゃー、よく聞いて!
  今千早は大変なことになってるんだ…
  だから千早を大事に思うならここで大人しくしてて!
  いいね?」

ちひゃー「くっ…」ショボーン

凄く怖い顔で言われた

でもなにかご主人様にしてあげられることだってあるかもしれない!

ちひゃー「くっ?」ソローリ

三人が寝室から出たのを確認してから走る

ちひゃー「くっ!くっ!くっ!」ペシペシペシ

ご主人様は相変わらず眠り続けてる

でもすぐに起きるよね?

お友達さんが助けを呼んでくれるもの!

ピーポーピーポー

ちひゃー「くっ!」

音が聞こえる

たしか病人を乗せてくれる車の音だ

ちひゃー「くっくー♪」ペシペシ

病院に行けばすぐに良くなるよね?

ちひゃー「くぅ」

安心したら眠くなっちゃった…

ちひゃー「く……」

あとはあの三人に任せて大丈夫だよね…

ご主人様が信頼してる人たちだもん…

――――――――――――――――――――――――

ちひゃー「くっ?」パチクリ

あれ?

ここはどこ?

ご主人様の寝室で眠っちゃったはずなのに

ちひゃー「くっ?くっ?」キョロキョロ

見たことのない部屋にいる

それにさっきより体が軽い

ちひゃー「くっくー!?」

そんなことよりご主人様は?

なにがどうなってるの?

ガチャッ

ちひゃー「くっ!?」

扉が開いて『言葉の通じる人その2』が来た

響「ちひゃー…もう目が覚めたのか…」ナデナデ

ちひゃー「くっくー?」

そんなことよりご主人様は?

響「………」

ちひゃー「くっ?」

泣いてるの?

響「いろいろあって…すぐには…会えないんだ…
  だからちひゃーは…ここで休んでてくれ‥」

ちひゃー「くっくーー!!」

そんなの嫌だ!

ご主人様と一緒にいる!

響「ちひゃー!自分は聞き分けの悪い子嫌いだぞ!」

ちひゃー「くー!」フルフルフルフル

嫌な物は嫌!

響「……………
  ここは病院だからな!
  うるさくしたらここに戻すよ?いいね?」

ちひゃー「くっ!」フンス

あふぅとかと一緒にしないで!

響「わかったよ…」

そういって『言葉の通じる人その2』はケースに入れて運んでくれる

響「……」テクテクテク

ちひゃー「…」

やけに重々しい扉の前に一人座ってる

真「プロデューサー、もうすぐ着くって…」

響「そう……」

ちひゃー「?」

ご主人様はどこだろう?

でも静かにしてるって約束だし…

P「響!真!遅れてすまん」

響・真「プロデューサー…」

P「ゴメンな…付いててやれなくて…」

真「千早が…千早がぁぁ!!」グスッヒック

P「……」ナゼナゼ

男の人がプロデューサーに泣きついている

でもこの中からじゃなにをいってるのかよくわからない

響「今…死因を調べてるらしいぞ………」

P「そうか…春香は?」

響「まだ意識が戻らないって…」

P「そこのケースはちひゃーか?あいつは大丈夫だったのか?」

響「すごく衰弱してた…
  でも栄養剤打ってもらったから大丈夫だと思う」

真「…」

P「落ち着いたか、真?」

真「すいませんでしたプロデューサー…
  ちょっと顔洗ってきます…」

ちひゃー「くっ?」

どこかへ行っちゃった

ご主人様の様子を見に行ってくれてるのかな?

P「ありがとな
  お前の適切な連絡のおかげで助かったよ」

響「みんなよりはこういうことが多かったからな…
  自分が…しっかりしなくっちゃって…」

P「無理するな…響」ナゼナゼ

響「自分…無理なんて……無理なんて………
  うわぁぁぁぁぁあぁんプロデューサーー」

P「お前はよく頑張ったよ…」

ちひゃー「くっ?くっ?」キョロキョロ

『言葉の通じる人その2』も泣いてる

ひょっとしてもう目を覚ましてくれないのかな…

少しして男の人が戻ってくる

真「プロデューサー
  千早のお母さんが来ました…」

P「わかった、お前達はもう帰ったほうがいい
  ちひゃーは事務所で預かる
  それと明日の仕事だが無理そうなら連絡をくれ
  こんな状態だ、先方もわかってくれるさ」

響「大丈夫だぞ…プロデューサー」グスッ

真「千早だったら、こういうときは自分のできることをしますって言うと思う…だから」

P「そうか、後のことは何か決まったら直接連絡する
  また明日、事務所でな」

響「それじゃ…」

真「また明日…」

ちひゃー「くっ?」

二人とも帰っちゃうの?

プロデューサーはご主人様になんとなく似てる人と話を始めちゃった

話が終わると

ちひゃー「くっ!?くっ!?」

ケースを持って病院から出ようとする

外は真っ暗だった

やめて!

ご主人様と一緒にいる!

でも結局事務所に連れて来られちゃった

P「千早のことは残念だったな…
  悪いがしばらくはここで生活してくれ」

すごく悲しそうな顔してそう言うとケースから出してくれる

P「仲良くしてるんだぞ?」

そう言うとどこかへ行ってしまった

ちひゃー「くっ…」

このまま病院まで戻りたいけど道がわからない…

悩んでると

ゆきぽ「ぽえ?」トテトテトテ

ゆきぽが現れた…

ちひゃー「くっくっ…」

ゴメン

今はゆきぽと遊ぶ気分じゃないんだ…

ゆきぽ「ぽえ!」

ダンボール箱を差し出してきた

ちひゃー「くっ?」

これで寝ろって?

ゆきぽ「ぽえ~ぽ~♪」トテトテトテ

ゆきぽは『しめじ』に戻って眠ってしまった

ちひゃー「くっ」スポッ

詳しいことは明日事務所に来た人に聞こう

寝ようとしたその瞬間

???「ナノーーーッ!!!」

ちひゃー「くぇぇ!?」

何か降ってきた!?

あふぅ「ナノナノナーノッ!!」

ちひゃー「くっ…」

バカがいるのを忘れてた…

あふぅ「ナノーッ!」ポイポイポイポイポイポイ

ちひゃー「くぅ…」

なんでこの一大事にコイツの相手をしなきゃなんないの…

ちっちゃんに助けてもらおうかな?

いいや…

寝よ…

あふぅ「ナノッ?」

ちひゃー「……」zzz

明日になったらご主人様目覚めてるといいな

――――――――――――――――――――――――

ちひゃー「くっ」ポツン

朝になった

眼鏡の人が食事をくれた

いろいろ聞きたかったけどなぜか今日は無口だった

久しぶりのご飯はおいしいけど…

やっぱりご主人様が気になってあんまりのどを通らない

言葉の分かる人、誰かこないかなぁ…

美希「ハニーいる!?」

ちひゃー「くっ?」

嫌なやつが来た

律子「小鳥さんと社長とプロデューサーは警察で事情聴取よ」

美希「ホントに……ホントに千早さん死んじゃったの!?」

律子「残念だけど…」

美希「そんなぁ…千早さん…」

ちひゃー「くっ!?」

え!?

今なんて!?

ご主人様が…死んじゃった?

そんなわけない

ちゃんと病院に運んだもの!

ちひゃー「くっくー!?」ペシペシペシペシ

ねぇ!どうゆうこと?

美希「ちひゃー…悲しいのはみんな一緒だよ…」

ちひゃー「くっ!くっ!」ペシペシペシ

そんなこと聞いてない!

本当に死んじゃったの!?

律子「ほらっ!美希は仕事があるでしょ
   早く行きなさい
   それと千早のことは社長の発表があるまで秘密よ!」

美希「わかったの律子…
   また後でね、ちひゃー」

ちひゃー「くーっ!くーっ!」

待って!

待ってよ!

行っちゃった…

ちひゃー「くっ!」

そうだ!眼鏡の人!

ちひゃー「くっ!くっ!くっ!」ペシペシペシ

何か知ってるの?

ねえ!

律子「ちひゃー、お願いだから静かにしてて
   私だってショックなのよ…」

ちひゃー「くっ…」

どうしよう…

プロデューサーを待つしかないのかな?

ゆきぽ「ぽえ」ナデナデ

励ましてくれるの?

でも不安は消えない…

――――――――――――――――

ちひゃー「くっ?」キョロキョロ

夕方になって事務所に人がそろう

でもみんな暗い顔で誰も話を聞いてくれない

『言葉の通じる人その1・2』もダメ

もちろんご主人様の姿はない…

P「全員そろってるな…」

アイドル達「…」

P「もうみんな知ってると思うが
  昨日亡くなった千早がアパートで発見された…」

アイドル達「…」

P「俺はその件で警察に呼ばれたんだが…
  どうやら千早は…」

P「殺された可能性が高いらしい」

ちひゃー「くっ!?」

どういうこと?

プロデューサーに聞きたかったけど人間達も混乱してるみたいで

伊織「ちょっとそれどういうことよ?」

やよい「殺され…ちゃったんですか…」

美希「千早さん…」

雪歩「そんな…」

律子「り、理由は?どうして殺されたってわかるんですか?」

P「司法解剖の結果、窒息死だったらしい…
  それも抵抗した後がないらしく、顔見知りに無法備なところを狙われたのではないかって…」

アイドル達「!?」

P「それでおそらくお前らも警察から聴取を受けることになると思うが…」

亜美「それって亜美達を疑ってるってこと!?」

真美「冗談じゃないよ!なんで真美達が!?」

貴音「この中にそのようなことをするものがいないのは、ぷろでゅーさーが一番良くご存知ではありませんか!」

あずさ「あの…響ちゃん?」

響「…………」パクパクパク

P「響、どうしたんだ?
  誰か水を持ってきてくれ!」

美希「まさか響が!?」

真「美希!!」

美希「ゴメン…なの」

やよい「あの、お水です」

響「」ゴクッゴクッ

響「ふぅ…」

P「何か知ってるのか?」

響「自分、千早から相談受けてたんだ…」

亜美「ストーカー!?」

真美「不審者!?」

響「寝るときよく窒息しそうになって困ってるって…」

律子「よくってどういうことよ!?」

響「だから…その…」

貴音「はっきり言いなさい!響!」

響「………」

雪歩「え!?」

伊織「なんて言ったのよ!」

響「だから、ちひゃーの冬毛で窒息しそうになってるって!!」

ちひゃー「くっ!?」

全員の視線が自分に向く

そう言われてみると最近ご主人様は寝不足で困ってた…

この冬毛のせいで!?

最後に起きてたのは最後の仕事の日…

あずさ「もしそうだとしても、ちひゃーちゃんは殺そうと思ってやったわけじゃないでしょう?」

ちひゃー「…」

もしかしてあの日の夜…

やよい「なんとか言ってください!」

美希「ちひゃー!!」

ちひゃー「くっくく…」

ご主人様を…殺しちゃったかも…

やよい「でもわざとじゃないんだよね?」

ちひゃー「くくーくっ…」

わからない…

朝起きたらご主人様が眠ったままになってた…

やよい「それっていつ?」

ちひゃー「くっ…くっ…」

最後に仕事をした日の夜から…

真「やよい!なんて言ってるの?」

やよい「プロデューサー!千早さんが…その……になっちゃった日って最後の仕事の日ですか?」

P「そうだが…
  ということはちひゃーが千早を?」

やよい「でも知らなかったって言ってます!
    朝起きたら千早さんが起きなくなっちゃったって」

美希「そんな言い訳聞きたくないの!
   返してよ!
   千早さんを返してよ!」

ちひゃー「くっ…」ガクガク

あの日、もうご主人様は…

それに気づかないで…

伊織「やめなさい!美希!
   あんただってわかってるんでしょ!」

美希「わかってたって受け入れられないものはあるの!
   春香だってまだ意識戻ってないんだよ!?」

伊織「それは…そうだけど…」

美希「なんでちひゃーなんか貰ってきちゃったのかな…
   あの時ミキが貰ってこなければ千早さんは死なずにすんだのに…
   ってゆうことはミキが千早さんを殺したも同然だね…」

P「馬鹿なこと言うな!しっかりしろ美希!」

美希「ミキがあの時おにぎりに釣られなければ…
   ハハッ……アハハハッ……」

貴音「美希!あなたのせいではありません!
   気を確かに持ちなさい!」

美希「ミキが…千早さんを殺しちゃったの……アハッ」

律子「プロデューサー!一体どうすれば?」

P「美希、俺を見ろ!まっすぐだ!」

美希「アハハハッ…」

P「いいか!お前は千早が死んだ件について何の関係もない!」

美希「ハハッ…ミキは人殺しアイドルなんだね……」

亜美「にーちゃん!こっちも大変だよ!」

真美「ちひゃーの頭が真っ白になってくよ!」

ちひゃー「くっくっ…」

この髪で…

大好きだったご主人様を…

この髪で…

P「今はちひゃーどころじゃない!」

ちひゃー「く…く…」

この髪があったせいで…

この髪があったせいで……

この髪があったせいで………

ちひゃー「くーーーっ!!!」ブチブチブチッ

どうしてこんなにも生えてくるの!?

いらない!!

いらない!!

真「なにするんだちひゃー!やめろ!」

ちひゃー「くーーっ!!くーーっ!!」ブチブチブチブチブチブチッ

こんなもの!

こんなに生えてるせいでご主人様は!

真「まこちー!」

まこちー「まきょ」シュトウッ

ちひゃー「く………」ドサッ

こんな…も…の…
――――――――――――――――

ちひゃー「くっ!?」

あれ?

なにをしてたんだっけ?

そうだ…冬毛のせいで…

ちひゃー「くっ?」ツルツル

髪の毛が…ない?

みうらさん「あらー」コタプーン

ぴよぴよ「ぴー!」

響「プロデューサー!ちひゃーが気づいたみたいだぞ!」

P「そうか…きれいに剃れてるな、お前達」ナデナデ

みうらさん「あらー!」

ぴよぴよ「ぴっぴっ」

ちひゃー「くっ…」

響「こんなことしてもこの髪は…」

P「知ってる
  だけどお前が悪いわけじゃないだろ?
  悪いのはその髪だ
  だったらその格好のお前は千早を殺したちひゃーじゃない
  違うか?」

ちひゃー「くっくっくー!」

響「それでも千早が死んでしまったことには変わりない」

P「そうだ、あれは不幸な事故だった
  それで全て済ませるわけにもいかないが…
  どうする?警察に行って自首するか?
  私が如月千早を窒息死させた犯人ですって」

ちひゃー「くっく…」

響「そんなもの信用してもらえるわけない」

P「じゃあどうする、お前は?」

ちひゃー「くっ…」

響「わからない…」

P「一週間後の昼に一人の男性が来る
  一人暮らしで何かと不自由だそうだ
  もちろんお前が千早に何をしたかは伝えてあるが…
  俺はこれが最初で最後のチャンスだと思ってる
  後はお前しだいだ」

ちひゃー「くっ」

響「考えておく」

P「それと悪いがしばらく見張りをつけさせてもらう
  どこかへ消えてもみうらさんとぴよぴよが連れ戻す
  何かやらかそうとしても二匹が止めてくれる
  一週間よく考えてくれ」

ちひゃー「くっくっ」

響「わかった」

P「じゃ頼んだぞ二匹とも」

みうらさん「あらー!」

ぴよぴよ「ぴっ!」

響「まかせてください!×2」

P「響もありがとうな
  通夜まで時間あるし、一旦帰るなら家まで送ってくぞ?」

響「えーっと…じゃあ頼もうかな?」

バタンッ

P「ちひゃーも辛いよな…
  今の法律じゃぷちは自首して罪を償うこともできないんだから」

響「死ぬまで罪を背負い続けるのか…
  もしちひゃーが絶えられなかったら?」

P「自己満足かもしれんがそのための罪滅ぼしの場だ
  社長には話を通してある、後はあいつが決断するだけだ…
  お前らももう入っていいぞ」

ガチャッ

ゆきぽ・あふぅ・ちっちゃん「…」ゾロゾロ

ちひゃー「くっ…」

事務所から出て行けってことか…

みうらさん「あらー?」

あらあら、プロデューサーさんそんな風に言ってたかしら?

ちひゃー「くくーっ!?」

だってそれ以外何が!?

ぴよぴよ「ぴーぴー」

そんなに深く考えなくてもいいんじゃないかしら?
今のあなたを絶対に許さないって言ってる人、事務所の関係者にいる?

ちひゃー「くっ?」

ご主人様のお母さんとか?金髪の人とか?

ぴよぴよ「ぴっぴっ!ぴー!」

金髪の人は少し方向性が違うかしら
千早さんのお母さんは恨んでるかもしれないわね
でもあなたはお母さんに謝った?

ちひゃー「くっ…」

謝ってない…けど

みうらさん「あらー!」

あらあら、じゃあなんで許してくれないって知ってるの?

ちひゃー「くっ!くっ!くっ!」

子供なんていないけど、とっても大事なのは分かるもの!
その子共を殺したら普通は許してなんてもらえない…

みうらさん「あらー?」

あれは事故、でしょ?

ちひゃー「くっ…」

それでも…

ぴよぴよ「ぴっ!ぴっ!ぴっ!ぴっ!」

簡単にはは許してもらえないかもね
だからこそプロデューサーさんはあなたを恨んでる人に少しでも許してもらえるように
一生かけて償いをしてきなさいって言ったんじゃないかしら?
千早さんを思い出して苦しまないように、どこか遠くで…

ちひゃー「…」

ぴよぴよ「ぴっ!ぴー!」

犯した罪を悔やんで、世の中のために自分を捨てて生きてる人をあなたは憎み続けることできる?

みうらさん「あらー♪」

私だったら、末代まで呪い続けますけどね~♪

ぴよぴよ「ぴー!!」

みうらさん!!

ぴよぴよ「ぴっぴー!」

もちろんこの事務所で償い続けることも、全てを忘れて生きていく選択肢もあるわよ?
ただ千早さんとの思い出が詰まったこの事務所で、あなたが苦しまずに生きていけるなら…だけど

みうらさん「あらーー?」

一度決めれば、そこから先はおまけみたいなものよ?

ちひゃー「くっく…」

わかんない…

頭の中がぐちゃぐちゃで…

ぴよぴよ「ぴっ!」

ゆっくり考えればいいわ、後一週間あるから

ちひゃー「くっ…」

そうしようかな…

ちひゃー「くぅ」トボトボ

言ってみたけど

ご主人様はきっと許してくれないよね

あんなに頑張って歌の練習してたのに

あんなに…頑張ってたのに…

全部無意味にしちゃった…

バッシャーーン!!

あふぅ「ナノナノッ♪」ゲラゲラゲラ

ちひゃー「くっ…」ポタポタ

このバカも酷いイタズラはするけど、人を殺しちゃったことはないんだよね…

あふぅ「ナノッ?」

ちひゃー「くっくぅ」トテトテトテトテ

ガチャッ

ちひゃー「くっ!」ブルブル

屋上はまだ寒い

今日はいつもより空気が澄んでる気がする…

ちひゃー「くっ」

ごめんなさい

ご主人様

事務所のみんな

これで許してもらおうなんて思わない

ただこの罪悪感に耐えられないだけ

それだけ…

ヒュンッ

みうらさん「あらー?」

あらあら、こんなところで何をしてるのかしら?

ちひゃー「くっ!?」

なんで!?

ぴよぴよ「ぴっぴー!」

見張りをつけるって
さっきプロデューサーさんが言ってたじゃないですか!

ちひゃー「くっ」

くっ

ぴよぴよ「ぴー!ぴー!」

ここは寒いですから部屋に戻りますよ!

ヒュンッ

ちひゃー「くっ…」

戻ってきた事務所はいつもと変わらない

あふぅがバカやってゆきぽが泣かされてる

そしてちっちゃんとぴよぴよが仕事してみうらさんは…

どっかへ行っちゃった

本心はここにいたい

でも声が聞こえる

ここにいちゃいけないって

お前は自分のしたことの責任を取るべきだって

でも

――――――――――――――――

ちひゃー「くぅ…」

あれから一週間が過ぎた

時間はちょうどお昼前

そろそろプロデューサーが言ってた人が来る時間

お出迎えしなきゃ

P「そろそろくるぞ~準備はいいか?」

ゆきぽ「ぽえ~」フリフリ

ちひゃー「くっ」フリフリ

プロデューサーは先に行ったみたい

バイバイゆきぽ

今まで楽しかったよ、本当に

ちひゃー「くっ…」トテトテトテトテ

事務所のドアは振り返れない

色々思い出しそうだから

青い空

白い雲

旅立つにはいい天気

少し肌寒いけれど

今日でここの暮らしが終わる

金髪に拾われて…

ご主人様に出会って…

一週間悩んだけどやっぱりダメだった

ご主人様を殺しておいて一人のうのうと生きていくなんて…

どこへ逃げてもこの罪悪感からは逃げられない

わざとじゃない

でもそんな言葉に意味はなく

殺してしまったという事実だけが心を縛る

この枷をはめたままでは生きていけない

もちろん向こうでまた一緒になれるなんて思ってない

思い残すことだってほとんどない

ただ、もう一度だけでいいから

一緒に歌が歌いたかったな

ちひゃー「くっ」ピョン



歌いたかったな…

後日談

如月千早殺人事件の爪跡は大きかった

現役アイドルが自宅に侵入され殺害

765プロは世間の好奇の目にさらされることとなった

さらにアイドル達も…

春香は意識こそ回復したものの、如月千早という存在を覚えていなかった

医者は何かの衝撃で思い出すかもしれないと言っていたが…

美希は精神に異常をきたして入院した

こちらは精神異常としては軽く、1~2ヶ月もすれば施設から出られるらしい

もちろんアイドル活動なんてできやしないが…

竜宮小町は事務所を移籍した

水瀬財閥からの圧力があったという話だ

幸いなことに竜宮小町丸ごと移籍できたので、これからの活動に支障はない

竜宮+美希・千早を一気に失ったせいで仕事も大幅に減った

かつての冠番組、生っすかサンデーは春香・響・貴音のMCに変わり地方局での放送となった

P「ただいま戻りました!」

真「あーっプロデューサー!そいつ捕まえてください!」

P「そいつってなんだ?どれ?どれ?」

あふぅ「ナノーッ!」

ぷちの数も急に減った

いおは伊織が連れて行ったが

みうらさん・ぴよぴよ・ゆきぽ・ちっちゃんはちひゃーの自殺を止められなかった責任を感じて蒸発したらしく

残るははるかさん・こあみ・こまみ・ちびき・やよ・まこちー・たかにゃ

まさに問題児の動物園だ…

だが

P「こら駄目だろあふぅ、イタズラしたら!」

あふぅ「びえーーーーーーっ!!」

ちひゃーを救えなかったことは俺自身にも後悔となって残っている

その反動でどうしてもぷちに甘くなってしまう

P「スマン怒って悪かった、おにぎりやるから泣き止んでくれ」

あふぅ「ナノッ!」バシッ

765プロはこのままではいけない

しかしこの問題は個人でどうにかできるレベルではないのも確かだ

響と貴音と俺には961プロから声がかかっている

行ったら間違いなくここは潰れる…

しかし沈み行く船に乗り続けるわけにもいかない…

END その2

これで書きたかったことは終わり
一応ちひゃー生存ENDも書いたけど蛇足になりそうだからやめておく

こんな時間まで支援ありがとう

なんでほのぼのENDじゃないとそんなに嫌なのかよくわからない・・・
ただぷちどるは人間とは種族が違うのだから
自殺するほど思い詰めたりしないだろう

おつ
今度書くならもうちょっとお手柔らかに頼む

>>234
書いてるうちにぷちのくせに思考が高等になりすぎた
そこは反省してる

>>235
何かキツかった?

>>218分岐

一週間悩みぬいた

金髪の人にもあった

怒ってるのかと思ったら

美希「この間は酷いこと言っちゃってゴメンね
   ミキ、ショックでどうかしてたの…」

と言われた

お葬式にも行ってご主人様のお母さんにも謝ってきた

プロデューサーも一緒になって謝ってくれた

許してはもらえなかったみたいだけど分かってくれたみたい

みんなが生きることを許してくれた…

だから

ご主人様にしちゃったことを償っていこうと思う

???「久しぶりだね、君!」

P「お久しぶりです会長」

ちひゃー「くっ?」

社長さんじゃないの?

会長「その子が連絡のあった?」

P「はい
  ほらちひゃー、あいさつしろ」

ちひゃー「くっ!」

よろしくお願いします!

会長「うんうん
   しかし思ってたより小さいな…
   本当に私の仕事が手伝えるのかい?」

ちひゃー「くっくー!」

やらせてください!!

会長「実にいい返事だ」

P「そろそろ事務所に入りませんか?
  みんなも懐かしがると思います」

会長「そうさせてもらおうかな」

ちひゃー「くっ!くっ!」グイグイ

会長「どうしたんだね、君?」

ちひゃー「くくっ!くー!」グイグイ

P「戻りたく…ないのか?」

とひゃー「くっ!」

P「………」

会長「そういうことなら事務所に寄るのはまた今度にしようか」

P「すいません会長」

会長「それじゃ、この子を預かっていくよ」

P「問題を起こすことはないと思いますが
  何かあったら連絡ください」

会長「うむ、それではまた会おう
   プロデューサー君」

ちひゃー「くっ!」フリフリ

P「元気でな…ちひゃー」

ちひゃー「くっ」トテトテトテトテ

これからどうなるのかはわからない

わかってるのは

もうみんなには会えないし

今までと同じようには生きていけないってこと

それでも…

生きていこうと思う

END おまけ

救いを求める人が多かったからテキトーに書いてみた
そしたらテキトー過ぎた…
なんだよとひゃーって…
わふぅの人を笑えん…

こういうの書く人って何で嫌いな作品をわざわざ題材にするのかねぇ?

>>255
それはひょっとしてギャグで言ってるのか!?

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