勇太「六花をぶん殴ったら中二病が治った…」 (217)
勇太「六花~、今日のゴミ出し当番お前だぞ~」
六花「んん…まだ眠い…zzZ」
勇太「おい寝るなよ、俺は弁当係なんだから六花もゴミ出しくらいやってくれ」
六花「…今ゴミを出すのは危険…向かいのビルから狙撃される可能性がある」
勇太「………」イライラ
六花「それに組織の人間は朝を狙ってくる、ここはベットの中で身を潜めているのが1番安全」
勇太「いいからゴミ出し行けよ」
六花「さっきも言ったはず、今ゴミを出しにいくのは…」
勇太「いいから行けっつってんだろ!!!」ドゴォ
六花「い”っっ!!!」ガク
六花「ゔぁ…ゔぅ…」ガクガク
勇太「……ハッ!ご、ごめん六花!」
勇太「大丈夫か…?」
六花「ひっ!」
勇太(何してんだよ俺…いくらイライラしてたからって…くそっ…)
勇太「ほんとにごめん六花!俺朝でイライラしてて…」
六花「………ゴミ出ししてくる…」
勇太「うん…ごめん…」
六花「ゆうたぁ…ゴミ出し終わった」
勇太「ありがとう六花」
六花「……怒ってる?」
勇太「なんで俺が怒るんだよ、悪いのは俺のせいだ…」
勇太「ごめん…六花」
六花「……うん」
勇太「さぁて、じゃあそろそろ学校行く準備するか!」
スッと手を上げる。
六花「ひっ…」ビクッ
勇太「………」
勇太(朝のアレで六花が相当ダメージ受けてるな…カッとなったのがいけなかった…)
勇太「六花~、用意できたか?」
六花「…うん」
勇太(いつもなら腕に結界印やら包帯やら巻いてるのに…)
勇太(あんなことしなけりゃ…)
勇太「あっ、六花。髪跳ねてるぞ」スッ
六花「やめてっ!」ビクッ
勇太「あ…、悪い…」
勇太「……」
ー学校ー
勇太(結局通学路でも六花は少し怯えてたな…)
勇太(俺は彼氏だぞ?六花を守らなきゃダメなのにどうして…)
森夏「おはよっ、小鳥遊さん」
六花「丹生谷…おはよう」
森夏「どうしたの?なんか元気ないみたいだけど…」
六花「ううん、なんでもない。」
森夏(中二病発言をしてない…これは富樫くんと何かあったのかしら…)
勇太「……」
森夏「富樫くん、おはよう」
勇太「ん?あぁ丹生谷か…」
森夏「何よその反応?やっぱり小鳥遊のこと?」
勇太「まぁな…」
森夏「どうしたの一体?昨日はいつも通りだったじゃない」
勇太「ちょっとな…」
森夏「…まぁ、話したくないなら無理には聞かないけど…小鳥遊さんも相当参ってるわよ?」
勇太「分かってるよ…」
勇太「…はぁ…」
勇太(ここは話しておくべきかな…けど六花も丹生谷に今朝のこと言ってないってことは六花自身あんまり知られたくないってことか…)
勇太(…なら今は黙っておこう…)
勇太「ありがとう丹生谷…自分でなんとかしてみる」
森夏「その方が良さそうね、なんせ富樫くん、彼氏なんだから」
勇太「そうだな」
勇太(そうだ、他人に頼ってても意味ない…彼氏の俺が解決しないと…!)
勇太(とりあえず今の状況で話しかけても怯えられるだけだし…)
勇太(ちょっと卑怯な気もするけど…メール送っておこう…)
~♪
六花「………」カチッ
勇太『今朝はごめん、とんでもないことをしたと思ってる。
って今更言ったとこで遅いよな、六花が怖いならなるべくこっちからは話しかけないようにするから、でも六花が許してくれるなら…俺に言ってほしい』
六花(勇太……)
~♪
勇太(六花から返信か…けど同じ教室にいるのにメールするってなんか変な感じだな)
六花『そんなことない。
確かに今朝の勇太ちょっと怖かった。
でも今は大丈夫、問題ない』
勇太「六花……」
すまん大学行ってくる
勇太(メールではもう大丈夫って言ってるし…大丈夫なのか?)
勇太(けど無意識に六花が俺の動作に反応してしまうかも…)
勇太(…とりあえず少し距離をとって話しかけてみるか…)
勇太「……六花」
六花「勇太…」
勇太「ほんとごめん…けど許してくれてありがとう。」
六花「ううん、私が悪い。当番をサボり続けていたのも私、悪いのは私」
勇太「けど暴力なんて…!」
六花「……大丈夫」
ー2週間後ー
それからというもの、少しずつではあったけど六花とも元通りになってきた。
中二病も復活したし、丹生谷も安心した感じだった。
六花「勇太、恵みの供物をここへ…」キリ
勇太「はいはいちょっと待ってろ。もうすぐできるからな~」
六花「今日のメニューは?」
勇太「六花の好きなハンバーグだぞ」
六花「ハンバーグ!」ガタッ
勇太「大袈裟すぎだろ…」
勇太「ごちそうさまでした」
六花「儀式を終了する…」
勇太「なんだよ儀式って…」
勇太「さて、と…俺は洗い物するから、六花は洗濯物取り込んでおいてくれ」
六花「分かった」
勇太「…よし…。こんなもんかな」
勇太「そういえば六花の奴まだ洗濯物取り込んでるのか?そんなに時間かからないと思うけど…」
勇太「おーい六花ー、って何してんだよ!」
六花「天の元で干された布を回収しようと試みたが、どうやら組織の連中がそうはさせてくれないらしい…」グヌヌ
勇太「お前なぁ…」イラ
勇太(おっと…ダメだ…落ち着け俺…)
勇太「洗濯物は俺がやるからその辺の中二病グッズ片付けとけよ」
六花「造作もない」
ー10分後ー
勇太「洗濯物はこれでよし…と…」
勇太「六花~、片付け終わったか?」
六花「キメラが暴れているぅう!!」ジタバタ
勇太「………」イライラ
勇太「ぜ、全然片付いてないじゃないか!俺も手伝うから片付けるぞ」
六花「たわいもない…」
勇太「ふぅ…やっと片付け終わったか…ていうか散らかしすぎだろ…」
勇太「しかも本人は片付けずにテレビ見てるし…」
六花「勇太、動くなっ!」カチャ
勇太「うわっ!ってなんだエアガンか、ビックリしたじゃないか」
勇太「……ていうかそのエアガン…どうやって買ったんだ…?」
六花「ゔっ…」
勇太「お前もしかして…また十花さんの仕送り…」
六花「ち、違う…こ、これは資金提供の…」
自分でも分からなかったが、ここ2週間のストレスが溜まっていたのか、
何故かいつもより無性に腹が立ってしまった。
勇太「……六花」
六花「え……勇太…?」
そうしてまたやってしまったんだ。
勇太「いい加減しろよっ!!!」ドゴォ
六花「あぁ”っ…!!!」ゴツッ
部屋に鈍い音が響いた
すまん外食行ってくる。
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