上条「麻利ってもう温泉に入っても大丈夫か?」麦野「温泉?」(193)

麦野「唐突に何を言い出すの?」

上条「いや、浜面からメールがきてさ、向こうでそういう話題で盛り上がってるみたいなんだよな」

麦野「温泉・・・ 大浴場ってこと?」

上条「プライベートルームみたいなのも予約できるみたいだからその・・」

麦野「この体を衆目に晒す必要もないってことね」

上条「トイレの不安もあるしなぁ さすがに大浴場はあれだけど沈利さんと麻利がよければってさ」

麦野「お風呂かぁ・・・ 温泉の質にもよるのよね、まだまだ肌が敏感だから不安は残るわね」

上条「施設と病院に問い合わせてみるしかないな」

麦野「そうね」

上条「沈利さんとしては賛成ってことでいいのか?」

麦野「ええ、たまには広いお風呂っていうのも悪くないもの」

打ち止め「お風呂? ってミサカはミサカはふと聞こえたキーワードに即座に反応してみる」

麦野「あら、地獄耳?」

一方通行「みっともねェことすンじゃねェ」

打ち止め「いやいや、そんな楽しそうなイベントを聞きつけてじっとしてるほうが無理ってミサカはミサカは堂々と胸をはってみる」

上条「言っておくけどまだ確定したわけじゃないぞ?」

打ち止め「えー、ミサカはぜひともまりりんとお風呂に入りたい!!」

一方通行「ったくこのガキィ・・・」

麦野「パパも大変ね」

一方通行「ケッ、だァれがパパだ」

上条「この二人の保護者としてうちに来てればそういう扱いになるのはしょうがないだろ?」

番外個体「まーりりーん」カランカラン

麻利「きゃぁっ!」

一方通行「ンなこと言ってっとここに黄泉川つれてくンぞ?」

上条「それだけはやめてくれ、そんなことになったら一発で俺の担任にまで話が行っちまう」

麦野「でも、そんなことはしないんでしょ?」

打ち止め「もちろん、この人はこの幸せな壊すなんてこれっぽちも考えてないから」

一方通行「てめェらがおとなしくできねェからここに来てンだろォが」

打ち止め「って言いながらまりりんに会うのをひそかに楽しみにしてたりするのをミサカは知っている」

一方通行「いい加減にしろォ」

打ち止め「えへっ」

番外個体「笑ってるまりりんはかわいいなぁ」カランカラン

麻利「あぁっ!わぁぅっ!」

打ち止め「それでそれでお風呂はいつ行くの?ってミサカはミサカは瞳を輝かせてみる」

上条「来週末だってさ」

番外個体「え、来週何かやるの?」カランカラン

上条「みんなであっちの学区にできた総合温泉施設に行かないか?っていう話が持ち上がったところだ」

打ち止め「はいはいはい!!ぜひとも参加させてください!!」

番外個体「ミサカも!!まりりんとお風呂いきたい!!」

麦野「まだ確定じゃないわよ?」

打ち止め「大丈夫大丈夫、きっとうまく行くってミサカはミサカはおおはしゃぎ!」

一方通行「ちったァ遠慮ってもンを覚えられねェのかこいつらは」

上条「二人が参加ってことは当然一方通行も参加するわけで」

麦野「えーっとあいつらが全部で5人だから全員で10人?」

上条「ちょっとした団体になっちまうな」

麦野「そもそもその温泉ってのはどのくらい離れてるの?」

上条「車で30分くらいだってさ」

麦野「いつもの病院より少し遠いくらいか」

上条「そのくらいなら大丈夫じゃないか?」

打ち止め「まりりんちゃん車きらいなの?」

麦野「嫌いってわけじゃないけど終始そわそわしてるわね」

上条「多分珍しいんだろうな」

番外個体「だいじょうぶー、ミサカがまりりんといっしょにいるからー」カランカラン

麻利「きゃっ!きゃいぃっ!」

麦野「一緒に車に乗るつもりかしら?」

上条「そうみたいだな」

打ち止め「その時はもちろんミサカもいっしょに!」

一方通行「ざけンな、てめェら二人は俺とタクシーで現地まで移動だ これが守れねェならてめェらの小遣い抜きだ」

番外個体「うわぁ・・・ひどぉ・・・」

打ち止め「なんというひどいパワハラ」

一方通行「当たり前のことだろォが ほどほどにしやがれ」

某国 某所

 「くっくっく、どうやら情報どおりのようですね」ニタァ

 「何でわざわざ明かり消してロウソク一本なの?」

 「このほうが雰囲気が出るんだってさ」

 「何だそれ」

 「こほん、こうして集まってもらったのはご存知のとおりあの男のことです」

 「あー、うん、知ってる知ってる」

 「むしろそれ以外に何があるのかと」

 「あの男、こともあろうに既に娘がいるという話ではないですか、ならば我々がやるべきことはひとつですよね?」

 「あーはいはい、我々とかじゃなくて一人でやってほしいんだけど」

 「そうそう」

 「正直巻き込まないでほしい」

 「ええいなんというヤる気の無さ!それでも魔術師か!?」

 「魔術師は関係無いと思う」

 「うん」

 「あの男をこちらの味方につける絶好の機会だというのがわからないっていうんですか!?」

 「ろくなことにならないからやめておいたほうがいいと思う」

 「そうそう」

 「情けない、あの男の妻になる人は学園都市のレベル5の一人だというのに・・」

 「それってかなり手ごわいってことでしょ?」

 「君子危うきに近寄らずというやつで」

 「君たちはわからないのかね?幻想殺しと学園都市の最高の超能力者、おまけに二人の血を引く子をわれらの仲間にすることがどれほどのことであるかを」

 「それは仲間になってくれれば大きいけどそのために何をするつもり?」

 「やつらから入手したアレを使う」

 「どう考えても人の幸せぶち壊す結果にしかならないと思うんだけど」

 「なあに、それはほんの一瞬のこと、すぐに一夫多妻のすばらしさに目覚めるというものです」

 「私なんでこんなやつと一緒にいるんだろ」

 「同感」

 「既成事実を作った後きちんと説得をすれば必ずうまくいきます」

 「どう説得するつもり?」

 「日本にも正室と側室という伝統的なシステムがあります。日本男児ならきっと夢見ているにちがいありませんからね」

 「どうしよう、とばっちり受ける前にどこかに逃げておいたほうがいいのかな?」

 「私らが何するってわけでもないしほっといていいんじゃない?」

 「うん、どの道一人でやるつもりみたいだし」

 「そこで今日はみんなでどういう格好をすればあの男がムラムラするのかについて話し合いたいと思います」
 

 「・・・・」

 「あの男が手篭めにした女性は年上のお姉さんタイプということ、一説によると女王様気質もあるのではないかとも言われています」

 「あーうん、それじゃあボンテージと鞭でいいんじゃないかなー」

 「生ぬるい!!」ドンッ

 「うわっ!」

 「こらっ!ロウソクが倒れたら火事になるだろうが!!少しは考えろ!!」

 「ライバルが年上のお姉さんということなら同じことをしても負ける可能性のほうが大きいということがわからないのかね!?」

 「正直どうでもいいです」

 「帰りたい」

 「ちっ、これだから女を捨てたやつらは・・・」

 「おい、そろそろいい加減にしようか」

 「さすがに今のは聞き捨てならないわ」

 「ここはせくしぃ路線を捨てて逆をいくのが覇道というもの つまり白スク水にニーソ、髪型も幼い感じでいくのが一番だと思わないかね?」

 「そこまで決めてるんならわざわざ私ら集まる必要なかったんじゃないの?」

 「何事も形が大事なのですよ それに私に見落としがあったら大魚を逃すことになりかねません」

 「顔が変形するまで説教パンチくらってこい」

 「え?いやさすがにそういうプレイっていうのはちょっとしんどいんですけどまああの男が望むならそれも少しは有りかもしれませんね」

 「いっそ学園都市に骨を埋めてくればいいのに」

 「だめだ、もう私たちにはどうすることもできない」

 「何であんなのに協力しちゃったんだろうね?」

 「鼻の下伸ばした男をおちょくるのが楽しかったばっかりに・・・」

 「お酒入ってたとはいえあんなにちょろいとねぇ?」

 「そうだ、思い出すんだ、男を手玉にとる優越感を!」

 「でもそれとこれとは別」

 「うん」

 「と、いうわけで一人でがんばってね」

 「言われるまでもないわ! 目指せ第二夫人!目指せ第二子! 見よ!!東方は赤く燃えているぅっ!!」

 「がんばれー」

 「期待してるー」

打ち止め「あーあ、もう帰らないとだめかぁ」

番外個体「もっとまりりんといたいのにぃ」

一方通行「今生の別れじゃねェンだからけじめをつけやがれ」

上条「遊んでもらってぐっすり寝ちまってるな」

麦野「ほんと、いい寝顔してるわ」

麻利「くー・・・・」

一方通行「毎度邪魔してわりィな」

麦野「いろんな人と接することはいい経験になるもの、私は気にしてないわ」

上条「麻利も楽しそうにしてたし二人のためにも悪いことじゃないんじゃないか?」

一方通行「人様ン家で無遠慮にはしゃぐことが何になるってンだ」

麦野「はしゃぐってこと結構大事なことなのよ?本音の感情が出せるから」

一方通行「チッ」

上条「お前も次は麻利と遊んでみたらどうだ?二人の楽しさがわかるかもしれねえぞ?」

一方通行「ざけンな、俺の柄じゃねェ」

麻利「くー・・・・」

麦野「それにしても賑やかな子たちね」

上条「俺たちとは成長の過程がまったくちがうからな」

麦野「あの大きな子が顔ほころばせてるところなんて外見からは想像もつかないものね」

上条「すっごく楽しそうにしてるからなぁ」

麦野「今まで身内だけだったからあの二人やあいつらと接することは麻利にとっても悪いことではないわね」

上条「たま~に神裂や天草式の連中も麻利の顔見にくるくらいだしな」

麦野「本当、愛されてて親としてもうれしいわ」

麦野「天草式といえば何かお返しとか考えておいたほうがいい?」

上条「出産祝いと婚約祝い、その他もろもろで手作りの梅干とか結構世話になっちまってるしなぁ」

麦野「あのすっぱいのには世話になったわ」

上条「でも俺たちから何かするとまた神裂のやつが気を使うだろうし・・・」

麦野「おじぎマシーンと化すのが思い浮かぶわ」

上条「やるならもう少し落ち着いてからでいいんじゃないか?」

麦野「そうね、この間のやつからもまだ一月も経ってないものね」

上条「色々あったけどあれからかなり賑やかになっちまってるからなぁ」

麻利「くー・・・・」

麦野「毎日が楽しいのはいいことよ」

上条「そうだな、これからもずっと楽しくやっていけるといいよな」

麻利「くー・・・・」

上条「なあ」

麦野「何?」

上条「疲れたまってないか?」

麦野「まさか、あの子たちが相手してくれてるから十分休めてるわよ」

上条「ならいいけどさ、疲れたらちゃんと言ってくれよ?」

麦野「わかってるわよ」

上条「家事なら俺がいつでも代わってやるからな」

麦野「はいはい、心配性なパパですね~」

麻利「くー・・・・」

上条「学校に行ってる間もなるべく気にしないようにしてるけどつい気になっちまうんだよな」

麦野「気持ちはわかるけど私としては授業に集中してほしいわね」

上条「そりゃもちろんノートもちゃんと取ってるしわからないところは都度質問はするけどさ 何か頭に浮かんでくるんだよな」

麦野「これも父親の宿命ってやつかもね」

上条「で、帰ってきて二人が無事だとすっげぇほっとするんだよな」

麦野「それは私も同じね、当麻が帰ってくるとうれしくなっちゃうもの」

上条「・・・なぁ、沈利さん」

麦野「なぁに?」

上条「その・・・ 今夜・・・」

麦野「いいわよ お風呂に入ってからね?」

上条「今夜こそは沈利さんにそこまで負担かからないようにするからさ」

麦野「期待しないでおくわ」

建宮「あれ?」

浦上「どうしました?」

建宮「いやな、上条当麻の一件の発端になったアレをどこへやったかなぁと探しているわけだが・・・」

対馬「みつからないんですか?」

建宮「あぁ、女教皇様から処分しておくようにときつく言われてただちにと答えたまではよかったが はて?」

香焼「はて?じゃなくて見つからないとかかなりやばくないすか?」

諫早「どこかで悪用されるようなことがあればまた・・・」

建宮「お、おいおい物騒なことを言うな、ここから持ち出してはいないんだ、必ずあるはずなのよな

建宮「まずい・・ まずいのよな・・・」

浦上「ちょっと本当に見つからないんですか?」

建宮「見ればわかるだろ、これは非常にまずいのよな」

諫早「あーあ」

香焼「しーらねっす」

対馬「これは厳罰も覚悟しておいたほうがいいですよ」

建宮「ああああそんな暢気に言っている場合か!お前らも探すの手伝ってほしいのよな!」

牛深「あれ?何してるんですか?」

野母崎「そんなに血相かかえてまた何か起こったんですか?」

建宮「大変だ!!アレが見当たらない!!」

牛深「アレって?」

建宮「アレだよアレ! 上条当麻の一件のアレだ!」

野母崎「え?どこにやったんですか?」

建宮「わからん、どこかにやるようなことは絶対に無いはずなんだが・・・」

牛深「・・・・ちょっと待ってください」

建宮「何だ?」

牛深「えーっと、記憶が定かじゃないのではっきりとはいえないんですが・・・・」

建宮「もったいぶらずに言ってみろ、今はどんな些細な情報でも役に立つかもしれないのよな」

牛深「はい、ぶっちゃけると俺たちって先月合コンしましたよね?」

建宮「合・・・コン・・・」

野母崎「あ!!」

牛深「その時確か・・・ 勢いで何かあげちゃった記憶がうっすらとあるんですけど・・」

建宮「ま、まさか・・・・」

野母崎「そのまさかかもしれませんね・・・・」

 (((こいつら何してんだよ・・・・・)))

建宮「ま、まずいまずいまずい!! これは非常にまずいことになったのよな!!」

浦上「どこの誰にあげちゃったんですか?」

野母崎「えーっと、どの子だったっけ・・・」

牛深「ロシアの子・・・じゃないな・・・ えっと・・・日本人の観光客の子・・じゃないし・・」

香焼「つまり特定できないってことすね

諫早「何といっていいやら・・・」

対馬「いやそもそもここに保管してあるものを誰かにホイホイあげちゃうとか何考えてるんですか」

建宮「あああもう!!今はそういうことじゃなくていかに女教皇様に知られずに回収する方法をだな!」

牛深「そう、それが大事です!!」

野母崎「女教皇様にだけは知られては!」

神裂「ほう、私に知られるとまずいことをしでかしたということですか?」

「「「ひぃっ!!!」」」ビクッ

(((終わったな・・・)))

神裂「・・・・」

建宮「・・・・」ダラダラ

野母崎「・・・・」ダラダラ

牛深「・・・・」ダラダラ

神裂「ふぅ・・・・」

浦上(あちゃー、ものすごく怒ってらっしゃる・・・)

香焼(ことがことっすからね~)

神裂「つまり、あれだけの騒動を起こしたアレをどこの誰にあげたかすら思い出せないということですよね?」

建宮「は、はいっ!!」

神裂「あ な た が た は ぁ・・・・」

建宮「た、たたたただあちに思い当たるところへ行ってみる所存です!!」

野母崎「そ、そうそうそうそう!! こうしちゃいられないんですよ!!」

牛深「マッハで!!マッハで行ってきますですはい!!」 神裂「お待ちなさい」

「「「はい・・・」」」ゴクリ

神裂「探すというのなら三人で行くよりも全員で行ったほうが早いし効率的ではありませんか?」ニコ

対馬(目が笑ってないなぁ・・・)

建宮「そ、そのとおりでございます!!」

神裂「あなたたちはアレを渡した可能性のある人物の名前や特徴、出会った場所、その他いかなる些細な情報でもかまいません、すみやかにまとめて全員に配布しなさい」

野母崎「はいいいいい!! ただちにいいいい!!!」

神裂「万が一、万が一アレを悪用されて御覧なさい、あなた方にはそれ相応の償いをしていただきますからね」

牛深「ち、ちなみに、償いとは・・・!!」

神裂「潔く腹を切っていただきます」

「「「えっ・・」」」

建宮「は、はははっはらですとぉ!?」

神裂「左様」

野母崎「そんな時代錯誤なことって」

神裂「いえ、数年ほど前日本で当時のボクシング世界チャンピオンをゴキブリ呼ばわりしたチャレンジャーが世界戦に負けたら切腹すると豪語してチャンピオンに挑戦」

神裂「終始汚い反則に徹し、ボクシングではありえない投げ技まで披露し当然のごとく敗北、父親の介錯で見事に切腹を済ませています」

牛深「そ、それとこれとは」神裂「ご安心なさい」

神裂「せめてもの慈悲にこの私が苦しまぬようきちんと介錯してあげましょう」

建宮「探します!!何としても探しだしますから!!」

野母崎「この命に換えても!!」

牛深「絶対に!!絶対に取り戻してみせます!!」

神裂「期待していますよ」

数日後

上条「持ち物これでいいか?」

麦野「そうね・・・最低限必要なものはそろったわね」

上条「俺たちの洗面用具はボディタオルくらいでいいんだよな?」

麦野「ええ、一通りはそろえてあるみたいだからいらないわね」

麻利「あー」

麦野「何、麻利も楽しみ?」

上条「そういやウチの風呂以外は初めてだよな?」

麦野「病院のやつくらいね」

上条「麻利~ この部屋よりもおっきいお風呂だからな~」

麻利「きゃぃ」

ピンポーン

麦野「もう来たみたいね」

上条「俺出てくるよ」

麦野「お願いね」

麻利「ばぁ」

麦野「またいつもの騒がしいやつらと一緒よ がっかりした?」

麻利「・・・」

麦野「何何、もう少し静かにしてほしい? 残念だけどそれは無理よ」

麻利「・・・あぃ」

麦野「わかったわかった、後でちゃんとおもちゃで遊んであげるから我慢しなさい」

麻利「・・・」

フレメア「にゃあ!」

絹旗「まりりん、超久しぶりです」

麦野「一昨日会ったばかりだろうが」

滝壺「私たちは毎日まりりんと会わないと切なくなる病気にかかっている」

上条「何だそれ」

フレンダ「つまりこの病気を何とかするにはまりりんをお持ち帰りするしかないってわけよ」

麦野「ざけんな、誰がそんなことさせるかってんだ」

麻利「うぅ」

絹旗「おっと、まりりんが超車に乗りたがっています。ちゃっちゃと乗っちゃいましょう」

上条「こわがらねーかな?」

麦野「やってみるしかないわ、どうしても無理そうならいつもどおりタクシーにしましょ」

滝壺「それじゃあ誰がまりりんの隣に座るかじゃんけんで決めようと思う」

絹旗「超望むところです」

フレメア「負けない にゃあ」

フレンダ「これだけは妹といえど譲ってあげるわけにはいかないってわけよ」

 さーいしょーはぐー じゃーんけーん ぽんっ

麦野「やってるやってる」

上条「沈利さんが抱っこするのになぁ」

浜面「すまねえな大将、いっつも騒がせちまって」

上条「いや、賑やかだから俺は気にしてねぇぞ」

麦野「それより浜面、運転でヘマしたらわかってんだろうな?」

浜面「大丈夫だって、いつにも増して安全運転で行くからよ」

麻利「う~ ぅ~」バタバタ

フレメア「にゃぁぁ・・・」

絹旗「足ばたばたさせてますよ どうしたんですか?」

麦野「車に乗るとこんなもんよ まだ慣れてないから落ち着かないんだと思うわ」

浜面「すまねぇな大将、助手席でナビさせちまって」

上条「車出してもらってるんだからこのくらいはどうってことねえよ」

滝壺「まさか負けるなんて」

フレンダ「帰りに期待ってわけよ」

フレメア「これだけ足をバタつかせているということは将来は水泳選手になる にゃあ」

絹旗「いやいや、サッカー選手かもしれませんよ?」

麦野「足バタつかせたくらいでそこまで言うか」

滝壺「だってむぎののまりりんだもの」

フレンダ「運動神経抜群にちがいないってわけよ」

上条「スポーツ選手かぁ・・ 俺はスポーツ選手よりも女の子らしいことしてほしいんだけどなぁ」

浜面「茶道とかか?」

上条「いやいや、正座ってのはあんまりよくないらしいからそういうのじゃなくてこうバレエとかピアノとかだな」

浜面「お嬢様っぽいな・・・ 麦野もそんな感じだけどさ」

上条「そういや沈利さんはピアノとかできないのか?」

麦野「できないことはないわ」

絹旗「と、いうことはできるってことですよね?」

麦野「まぁそういうことになるけど、ピアノのレッスンって何か堅苦しいし肩こるからいやなのよね」

フレンダ「麦野らしいってわけよ」

打ち止め「うー、おそいー」

番外個体「まだかなまだかな」

一方通行「だからはえェって言っただろォが、一時間前に到着してぼやいてンじゃねェ」

打ち止め「だってだってだって待ち遠しくてじっとなんてしてられないってミサカはミサカは断言してみる!」

番外個体「そう!この気持ちは誰にも止められないんだから!」

一方通行「黄泉川と芳川に内緒にしちゃァいるがてめェらがそンなンだと怪しまれンだからな?」

打ち止め「大丈夫大丈夫、二人ともそんなに気にしてないみたいだよ」

番外個体「そうそう、ミサカも最終信号もヒーローさんの生活を脅かすようなヘマはしないよ」

一方通行「だといいがな」

上条「次の信号右に曲がってくれ」

浜面「あいよ」

麻利「あいぃ!! きゃぅっ!!」

麦野「あらら、何か興奮しちゃってるわね」

フレメア「楽しいにゃあ?」

麦野「だといいんだけどね」

絹旗「少なくとも怖がってる感じはみられませんね」

フレンダ「きっと私たちの熱い視線に照れているわけよ」

滝壺「これもあいどるの宿命というもの」

麦野「いつの間にアイドルになったんだよ」

麻利「あぁぅっ!!」

上条「あとはここから200m行けば左手に見えてくるはずだ」

浜面「よーし、あと一息か」

フレメア「お風呂ついたら私が洗ってあげるにゃあ」

絹旗「フレメアにはまだ早いです、ここは私が」

フレンダ「絹旗にも早いってわけよ ここは私が」

滝壺「ふれんだだとさばのにおいが気になるからここは私が」

麦野「またか」

麻利「うぃぅ うぅぅあ」

上条「麻利もずっとそわそわしてるな 泣かないだけまだいいけど」

浜面「泣かれるとなぁ、さすがに気が散りそうになっちうまう・・・ っとあそこにいるの一方通行じゃねぇか?」

上条「お、本当だ あの白い頭はあいつ以外にありえないからな」

ガチャッ

上条「よう、待たせたか?」

一方通行「いや、こいつらが好きで待ってただけだから気にすンな」

浜面「どのくらい待ってたんだ?」

一方通行「一時間弱ってとこだ」

上条「そりゃまぁ・・・」

浜面「お前も大変だな」

一方通行「ほっとけ」

麻利「ぷぅ」

打ち止め「わーいまりりーん!」

番外個体「今日もかわいー」

麦野「こらこら、囲むな囲むな」

絹旗「いやはや、まさか第一位とこういうところにくることになるとは思いもしませんでしたよ」

滝壺「うん、目も赤いしちょっと怖い」

フレンダ「でもあの女の子二人といっしょにいるところを見ると実はいいやつとか」

麦野「今のところむやみに誰かを攻撃したりってことはないから安心しなさい」

フレメア「にゃあ、久しぶり」

打ち止め「あ、あなたは!」

フレメア「そろそろブラをつけられるようになった?」

打ち止め「ぐ、ぐぬぬぬ・・・・」

滝壺「よくわからない戦いが繰り広げられている」

上条「本当にいいのか?」

麦野「ええ、女だけでプライベートルーム行ってくるわ、当麻はここの温泉堪能してきなさい」

上条「何なら俺が麻利と一緒でもいいんだぞ?」

麦野「そんなことあの子たちが許すと思う?」

上条「えーっと・・・」

 超勝負です!誰がまりりんを洗うか!

 絶対に負けないよってミサカはミサカは

 結局、最後に勝つのは私ってわけよ

 にゃあ

上条「確実に暴動が起こりそうだな」

麦野「そういうわけだから、テストのこととかも忘れてしばらく男同士で裸のつきあいってやつをやってきなさい」

上条「なんかあんまりいい響きじゃねえな」

麦野「そういうのは意識するほうが負けなの」

浜面「おー、いい湯だな」

上条「そうだな、熱すぎずぬるすぎずほどよいのがうれしいな」

一方通行「少しあちィ」

浜面「いやー、まさかこの三人で風呂に入る日が来るとは思わなかったぜ」

上条「一緒に風呂に入るって発想がまず無いからな」

一方通行「ったりめェだ」

浜面「日ごろうるさいあいつらからひと時でも開放されるってのはやっぱり気分がいいぜ」

上条「その中に滝壺さんも入ってるのか?」

浜面「まさか、滝壺だけは当然別格だぜ」

上条「そうかそうかぁ、確かに女の子って人数いるとちょっとはしゃぐところあるからなぁ」

浜面「一方通行のとこはどうだ?」

一方通行「やかましくてかなわねェがお前と違って下僕扱いはされてねェから幾分マシだ」

浜面「うわぁ、ひっでえけど反論できねぇ」

上条「なんだ、幸せな日々を過ごしてるのは俺だけか」

浜面「そんなこと言ってると反抗期で泣きをみるぞ?」

上条「何・・・」

一方通行「目が合ったら舌打ちとかされっかもなァ」

上条「やめてくれ、そんなことになったら俺絶対に泣いちまう」

浜面「一人だけ幸せになった罰だ、ぞんぶんに苦しんでしまえ」

上条「くそっ、なんてひでぇやつらだ」」

一方通行「俺はそこまでじゃねェ」

上条「だけどまだ麻利がそうなると決まったわけじゃねえ、お前たちの予想を覆す穏やかでやさしい子に育つ可能性だってあるんだ」

浜面「穏やかでやさしいって・・・ ちょっと無理があるぞ?」

上条「何でだよ」

浜面「だって麦野が母親だろ? 穏やかってのは違うんじゃないか?」

上条「ふっ、お前は沈利さんのやさしさに触れたことがないからそういうことが言えるんだよ」

浜面「あ、やべ ここからのろけタイムになるわ」

一方通行「馬鹿が」

麦野「麻利~、脱ぎ脱ぎするわよ~」

麻利「きゃぅ」

滝壺「この人数だと少し狭いかもしれないって思ったけどおふろがみっつもあれば十分だね」

絹旗「ですね、これはこれで楽しめそうです」

フレメア「ふふん、どう?このブラ」

打ち止め「ぐぎぎぎぃ・・・ 今だけはお姉さまをうらませてもらうよぉ・・・」

フレンダ「さすが我が妹、同年代からは一歩リードしているわけよ」

番外個体「でも姉がこれだと将来性は最終信号に分があるんじゃない?」

フレンダ「ぐっ」

打ち止め「おお!そういえばそうかも!今はその優越感にひたっているがいい!!」ビシッ

フレメア「にゃ、お、おねえちゃんだってそのうちおっきくなるに決まってるんだから!! だから当然私も!!」

麦野「はい、脱ぎ脱ぎおわり」

麻利「あー」

滝壺「なんというぷにぷにのお肌」

絹旗「超つるつるです」

フレンダ「麦野は脱がないわけ?」

麦野「えーっと、悪いんだけどみんな先に入っててもらえる?」

フレメア「にゃあ?」

打ち止め「何で何で?ってミサカはミサカは素朴な疑問をぶつけてみる」

麦野「あのね、赤ちゃん産む時っておなかがおおきくなるのはわかるわよね?」

番外個体「うんうん、まりりんも何ヶ月か前までお腹の中にいたわけだしそれはわかるよ」

麦野「大きくなったお腹っていうのはそうそうすぐに戻るわけじゃないの、だからえっと」

麦野「だらしなくたるんだお腹見られるのって当麻にも許してないからさ、あんたらにも見ないでほしいのよ」

滝壺「これは気がつかなかった」

絹旗「でも湯船の中でバスタオルはマナー違反ですよ?」

麦野「わかってるわよ、ある程度は仕方ないけど堂々と見せるってのは嫌なのよ」

フレンダ「それじゃあ私たちは先に体洗っとくわけよ」

フレメア「にゃあ」

打ち止め「まりりんをきれいにするためにはまず自分の体から」

番外個体「まりりーん、ミサカがきれいにしてあげるからねー」

麻利「・・・・」

麦野「どうしたの?裸の人がこんなにたくさんいるのが不思議?」

麻利「・・・・」

麦野「うんうん、そんなにじろじろ見られると何か嫌って?そうかそうか」

麦野「ほらほら、麻利もこう言ってることだからさっさと入りなさい」

絹旗「ふっふっふ、あとでいやというほどみつめてあげますからねー」

滝壺「そのすべすべのおはだをきれいきれいしてあげよう」

上条「そこで俺は掃除用のブラシを片手にこう言ったわけだ」

浜面「うわぁ、熱く語ってくれるぜ・・」

一方通行「こいつの得意分野だろォが」

上条「だが沈利さんも俺の意見を尊重しつつだな」

浜面「これどうすれば終わるんだ?」

一方通行「知るか、てめェが起こしたことだからてめェで何とかしろ」

浜面「何とかってなぁ・・・ どうしろってんだよこれ・・・」

上条「わかるか浜面、これこそがやさしさってやつなんだよ」

浜面「え? あ、うん すげーな麦野」

一方通行「付き合ってらンねェから俺は水風呂に入ってくる 二人で続けてろ」ザパッ

浜面「あ、おい待てって 大将、俺たちも水風呂に行くぞ」

上条「水風呂?」

浜面「そうだそうだ、水風呂と交互に入ると代謝にいいって話だからな」

打ち止め「ミサカはミサカは一番のりでシャワーをばしゃー!」

絹旗「おおはしゃぎですね」

滝壺「うん、私も大きいお風呂はテンションが上がる」

フレンダ「フレメアー、こっちで頭洗ってあげるわけよ」

フレメア「じ、自分で洗えるにゃあ」

打ち止め「おやおやー、実は自分じゃ洗えなかったりしてー」

フレメア「そ、そんなことないにゃあ! いつも自分でやってるにゃあ!」

番外個体「まりりんまだかなー」ゴシゴシ

絹旗「この後だれかがざぱーんって飛び込むと思いませんか?」

滝壺「うん、確実にやるね」

フレンダ「フレメアー」

フレメア「自分でやるの!」

シュルッ

麦野「っはぁ、まだまだかかりそうね、このお腹」ムニ

麻利「あぃ」

麦野「ん?大丈夫よ、きっと前みたいに戻してみせるわ」

麻利「うぁ」

麦野「だから麻利は大きくなることだけ考えてればいいのよ」

 むぎのー まだかかりそうー?

麦野「もうすぐよ、だからせかさないの」

 まりりーーん、はやく一緒にお風呂ー

麻利「ぷぅ」

麦野「だってさ、もてる女はつらいわね」

ジャプッ

一方通行「ン」

浜面「うおぉっ つめてぇ」

上条「なんだこりゃ・・・ 一気に鳥肌が・・・」

一方通行「だらしねェやつらだな」

浜面「おい、これって本当は一気にいくんじゃなくて徐々にやらなきゃだめなんじゃねえのか?」

上条「言われてみればそうだな、心臓に負担がかかってよくなかったはずだ」

一方通行「浜面はともかくてめェがこンなことでくたばるわけねェだろォが」

浜面「おぉ~~ さっむぅ~」

上条「いやマジでずっと入ってると震えてくるって」

一方通行「ンなもン慣れだ、我慢しろ」

一方通行「悪くねェ」

浜面「マジかよこいつどういう神経してんだよ」

上条「だけど少しずつ我慢できるようになってねえか?」

浜面「そ、そりゃ確かに最初よりは耐えられるけど俺そんなに長くもちそうにねえぞ」

一方通行「だったらさっさとここから出てあちィ湯に入ってこい」

浜面「それだと俺が一番ヘタれみたいじゃねーか」

一方通行「ンなもン知るか」

浜面「絶対にお前らには負けねえからな!!」

上条「こいつ何熱くなってんだ?」

一方通行「さァな」

浜面「さ、さむ・・・さむ・・・・」

上条「おー、慣れた慣れた、案外気持ちいいもんだな」

浜面「まじで・・・どうなってんだよ・・・」

一方通行「てめェが震えンのはわかったから少しは黙れ、気が散ンだろ」

上条「この中で一番脂肪ありそうなやつがガタついてるってのも妙な光景だな」

一方通行「言われてみりゃそうだな」

浜面「お、おれはデリケートなんだよ」

一方通行「どの面下げて言いやがる」

浜面「あー、もうだめだ、こうなりゃ気を紛らわせるために大将にゃ色々と話してもらうぜ」

上条「ん?何だ?」

浜面「夜の性生」上条「あほか!」

ゴスッ

浜面「いってぇ!!」

一方通行「馬鹿やろォが・・」

上条「お前ってやつは聞いていいことと聞かないほうがいいことの区別もつかねぇってのか!?」

浜面「いやだって俺そういうのに興味ある年頃だからさ、ぶっちゃけまだ滝壺とそういうことしてねぇし」

上条「だからって何で俺が沈利さんとのことをお前に話してやらねーといけねーんだよ!!」

浜面「うるせぇ!あの赤ん坊のおかげでなんとなく俺があいつらの会話に加われない日々がどれだけ続いてると思ってるんだよ!!」

一方通行(あいつらも黄泉川芳川の前じゃ抑えているが暇さえあればその話題ばっかだな)

上条「おい、うちの麻利に文句でもあるのか?」イラッ

浜面「い、いやそういうわけじゃなくてだな こうほら、なんというか変に女の子が赤ん坊のこと意識するってことはその・・・ 変に色めくっていうかなんていうか・・・」

一方通行(そォいやあいつらも ”赤ちゃんの仕組み” とかいう本買ってやがったな)

浜面「えーっと、俺たちはまだ10代であって大将のようなケースになるのはちと・・・」

上条「だったらお前が一人別居でもすりゃいいだけの話だろうが、そんなことでつっかかられてたまるか!」

浜面「いや、たしかに、たしかにその通りだけどさ、ここは経験者として後輩の俺たちにアドバイスのひとつでもくれてもいいんじゃねえのか?」

上条「アドバイス?」

浜面「俺だっていつかは滝壺と結婚したいと思ってるしその・・・ 滝壺も・・・」ゴニョゴニョ

上条「何だ?」

浜面「最近 『あかちゃんほしい』 ってストレートにつぶやくんだよなぁ・・」

上条「あー・・・」

浜面「大将が悪いわけじゃねーけどさ、そういう雰囲気でこらえるってのも結構辛いんだぜ?あいつまだ体万全じゃねーし」

一方通行(あいつらも口に出しちゃいねェがそういうオーラはかもし出してンな・・・)

浜面「だからだ、ふと聞いてみたくなる気持ちってもんもわからないもんじゃねえだろ?」

上条「そりゃまあ・・・ わからないこともないけどよ・・・」

浜面「ぶっちゃけると今日は二人でプライベートルームでヤるのかと思っ」上条「馬鹿野郎!!」

ゴガッ

浜面「ぐはっ!!」

上条「てめえ何考えてやがる!! 俺たちはそんなに盛ってるように見えるのか!!」

浜面「だ、だってよ!! そういう気持ちになるもんじゃねえの?四六時中二十四時間暇さえあれ」上条「いい加減にしろ!!」

ドゴスッ

浜面「ぅっごぉ・・・」

上条「お前にはお前の悩みとかあるのかもしれねーけどこっちはこっちでいっぱいいっぱいなんだよ!!ふざけるのもいい加減にしやがれ!!」

一方通行(馬鹿ここに極まる か)

浜面「ぎ、ギブギブギブギブ・・・ すまねぇもう言わねぇ」

上条「ったく・・・」

上条(まあ週に1,2回はしてるけどさすがに毎日やれるほど俺にゆとりなんてねーしな)

一方通行「馬鹿かてめェは、学校にバレないように勉強しながら子育てもするなンざどれだけのもンか想像できねェだろォが」

浜面「ま、まあそりゃ・・・」

一方通行「おまけに二人とも働いてるわけじゃねェときたもンだ、これで気苦労なくヤるだけの生活送れると思えるなンざてめェの頭の中には何が詰まってりゃそういう発想ができンだよ」

浜面「くっ、ぐうのねもでねぇ」

上条(勉強子育て家事の手伝い、沈利さんに頼りっぱなしでふと気がつくまで自分の性欲にも気づかないくらいだからなぁ・・・)

上条「・・・・」

上条(それにしてもプライベートルームで沈利さんと・・・)


麦野「ちょっと、湯船の中で!?」

上条「そ、こういうのってここじゃないとできないだろ?」

麦野「だめよ お湯よごれちゃうじゃない」

上条「大丈夫大丈夫、入浴剤混ざってるからバレないって」

麦野「そういうことじゃないってのこのスケベ」

上条「スケベ上等、この状況で興奮しない男はいません」

麦野「なら、せめて麻利の見てないとこでしなさいよぉ」

上条「いやいやほら、何かあったときすぐに対応しないといけないわけであって」

麦野「この・・・ 馬鹿・・・」


上条(確かに・・・ ヤってみてぇな・・・)

ガラッ

麦野「麻利~、お風呂よ~」

麻利「・・・あぅ」

麦野「おや、この光景にあっけにとられてるか」

滝壺「待ってたよむぎの」

麦野「待ち構えてたでしょ?」

絹旗「そうとも言いますね」

麦野「で、誰が麻利を洗ってくれるの?」

滝壺「私は腕」

絹旗「私は足です」

フレンダ「私おなか」

フレメア「胸にゃあ」

打ち止め「ミサカ背中」

番外個体「ミサカは頭とお顔」

麦野「細かすぎるんじゃないの?」

滝壺「みんな仲良くってやるとこうなるんだよ」

絹旗「そうです、独り占めは超ゆるせません」

フレンダ「で、麦野、早速あらってあげたいんだけどどうすればいいわけ?」

麦野「ボディタオルとかはまだ刺激がつよいからだめ、手に泡つけてなでるようにして洗ってあげて」

フレメア「にゃあ」

麻利「・・・あぁ~」モゾモゾ

打ち止め「嫌がってる?」

麦野「う~ん、ちょっと不安なのかもね、こういうお風呂初めてだしお風呂でこれだけの人数に囲まれるの初めてだから」

番外個体「ひとりひとり順番にやってあげたほうがいいってこと?」

麦野「そうしてくれるとありがたいわ」

滝壺「ではさっそくまりりんを洗いたいと思います」

打ち止め「わーい」

麦野「私横で見てるから丁寧にやってあげるのよ?」

滝壺「もちろん」

打ち止め「洗面器にお湯をじゃばーっと」

滝壺「あ、むぎの どれくらいの温度がいいの?」

麦野「それも私が見るわ」

打ち止め「うーんと、熱すぎない人肌で・・ これくらい?」

麦野「どれ」ジャブ

麦野「うーん・・・ あと少しだけ水入れてくれる?」

打ち止め「はーい」ジョバッ

絹旗「みんなでお風呂って超楽しいですね」

フレンダ「うん、女同士の裸の付き合いってのも悪くないわけよ」

番外個体「おっきいお風呂ってきもちいー」

 にゃっはー!! ざっぱーん!!

絹旗「あー、やると思ってました」

フレンダ「こらフレメア!みっともないことしない!!」

 だって楽しい にゃあ

番外個体「いいなぁ、ミサカもやってみたいなぁ」

絹旗「いやいや、麦野に負けず劣らずの年齢でそういうことされるとですね」

フレンダ「私らもやっても許される的な空気になっちゃうわけよ」

滝壺「まりり~ん、あわあわ~」

麻利「あぅぅ ふぁぁぅ」モゾモゾ

打ち止め「笑ってる くすぐったいのかな?」

麦野「気持ちいいのかもしれないわね、少なくとも嫌な感じじゃないみたいね」

滝壺「まりりんかわいい このまま全部洗ってあげたくなる」

麦野「こら、くだらないことで喧嘩になるような原因作るんじゃないの」

滝壺「まさにこれこそわかっちゃいるけどやめられねえというやつ」

打ち止め「でもがまんしないとだめだよ?ってミサカはミサカは念をおしてみる」

滝壺「これは自分とのたたかい」

麻利「ばあぁぁ」

滝壺「まりりんの肌きもちいい」

麦野「あんまりやりすぎないでね?少しでいいんだから」

滝壺「うん、もう流すね」

打ち止め「次はいよいよミサカの番」

ざっぱぁーーーーん!!!

絹旗「ぶはっ!!」

フレンダ「やばっ!これ楽しい!!」

番外個体「でも底が浅いから気をつけないと膝とかぶつけちゃいそうだね」

フレメア「大体、みんなまだまだお子様 にゃあ」

絹旗「いやー、誘惑に勝つってのは難しいってことですよ」

フレンダ「そうそう、フレメアも大きくなればわかるわけよ」

番外個体「もっと広ければ泳げるのになぁ」

絹旗「そうなったらもう温水プールに行ったほうが早いですね」

フレメア「裸で泳ぐのってちょっと違和感ある にゃあ」

打ち止め「わー、すごいことになってる」

滝壺「きぬはた、わーすと 交代だよ」

絹旗「待ってました!!」

番外個体「やっとまりりんをきれいきれいできる!」

麦野「ゆっくり流してあげてね」

番外個体「うん」パシャパシャ

絹旗「まりりんのお肌超ぷにぷにのすべすべです」

麻利「あぃぁぅ」

麦野「ほらほら、しつこいって言われてるわよ?」

番外個体「えー、そんなー」

絹旗「だまされてはいけません、これは麦野の罠です まりりんはそんなこと一言も言ってませんから」

麦野「冗談抜きでシャンプーでそんなに時間かけてなでてあげる必要ってないのよ 本当に軽くでいいんだから」

麻利「ぴゃっ」

絹旗「ちっ、しょうがないですね、今日のところはこのくらいにしておいてあげます」

番外個体「何か一気に悪役っぽくなってる」

フレンダ「そろそろ終わった?」

麦野「もうちょっとよ」

フレメア「早く洗ってあげたい にゃあ」

打ち止め「えーいばしゃばしゃばしゃーってミサカはミサカは思いっきり足をばたつかせてみる」

滝壺「上手だよらすとおーだー」

絹旗「おやおや、もっとすごいことになってますね」

番外個体「うん、ざっぱーんてやるのと同じくらいはしゃいでるね

滝壺「ラストオーダーが泳いだことが無いっていうからつい」

番外個体「嘘だ、前にみんなでプールに連れていってもらったじゃない」

打ち止め「あ、あれれー 何のことだったかなーってミサカはミサカは視線をそらしてとぼけてみる」

絹旗「バタ足も悪くはありませんけどちゃんと周り見ないと足ぶつけちゃいますからね?」

番外個体「もういっそプール行こうかなぁ」

絹旗「いい考えですがまりりんにはまだ早いですよ?」

番外個体「大丈夫、まりりんはボートに乗せてミサカが押してあげるから」

絹旗「ほうほう、それはいい考えですね さっそく次の企画として練ってみましょう」

麻利「あぁぃ きゃぅ」

麦野「よしよし、きれいにしてもらえてよかったわね~」

フレンダ「感激ってわけよ」

フレメア「にゃあ」

麦野「さて、湯船に入れてあげたいけどうどうしようかな、私まだ体洗ってないし」

フレンダ「私やってあげるってわけよ」

フレメア「私も!」

麦野「お願いしたいところではあるけどお湯の質が会わなかったらいけないからその大き目の洗面器に麻利を入れて少しずつお湯入れてみてくれる?」

フレンダ「よしきた、まりりん、お風呂の第一段階だ」ヒョイ

麻利「ばぁぅ?」

フレンダ「おっと、ちょっと重い・・・」

フレメア「お湯汲んでくるにゃあ」

チョロチョロ

フレメア「そーっとそーっと」

麻利「あぃ」パチャパチャ

フレンダ「おお、水面を叩いてるわけよ」

麦野「どうやら問題なさそうね、それじゃあお願いしてみようかしら」

フレメア「私が一番!」

フレンダ「しっ 大きな声出さない」

フレメア「にゃあ?」

フレンダ「みんなにバレないようにこっそりと私たちで楽しむわけよ」

フレメア「お姉ちゃん天才 にゃあ」

麦野「何でもいいけど胸より上まではお湯に浸からないようにするのよ?」

フレンダ「つまり半身浴ってわけね」

麦野「お湯もぬるめだからこのくらいなら長めに入ってても問題なさそうだけどぐずったりしたらすぐにお湯から出してあげてね」

フレメア「了解 にゃあ」

チャプ

フレンダ「まりりーん お風呂よー」

麻利「ぁ・・・」ギュッ

フレメア「お姉ちゃんにしがみついてる にゃあ」

フレンダ「やっぱり怖いみたいね」

フレメア「大体、まりりんじゃこの深さだと沈んじゃう にゃあ」

フレンダ「そりゃ怖いのも当然か、気をつけないとね」

麻利「・・・ぷぅ」

フレメア「まりりん、あったかい?」

麻利「・・・・」

フレンダ「いい湯加減ってわけよ」

フレメア「にゃあ」

麻利「あぅ・・」

フレンダ「ほっぺが赤くなってきたわけよ」

フレメア「にゃあ、かわいい」

麻利「・・・・」

フレンダ「すべすべでもちもちでちっちゃくて・・・ ほんとまりりんはかわいいわけよ」

フレメア「お姉ちゃん、私もやりたい」

フレンダ「しょうがないなあ、やさしくね?」

フレメア「わかってる にゃあ」

ジャプ

麻利「きゃぃ」

フレメア「まりりん、しずかに にゃあ」

フレンダ「下手すると奪い合いになるわけよ」

フレメア「お湯のおかげでまりりんがすごく軽くなってるにゃあ」

麻利「あぁ~うぅ~」パチャパチャ

フレンダ「お風呂気にいってるみたいね」

フレメア「こうしてると私お母さんになったみたい」

フレンダ「まだ早いわよ。私や麦野ですら本当は早いんだからね?」

フレメア「うん・・・」

麻利「・・・・」 パチャパチャ

フレメア「お母さんになったら赤ちゃんにご飯あげるんだよね?」

フレンダ「そうね それがお母さんの役目ってわけよ」

フレメア「こうかな・・・」ムニッ

麻利「ぁい」

フレンダ「こら、何やってんのよ」

フレメア「えへへ、お母さんごっこ にゃあ」

麻利「ん・・・ ん」チュ

フレメア「に゛ゃ゛あ゛っ゛!!!」

フレンダ「わっとと」

麻利「あぁぁぁ~~ あぅぁあぁぁ~~」

フレメア「び、びっくりしちゃにゃぁ・・・」ドキドキ

滝壺「む!二人ともそこで何してるの?」

フレンダ「え?いやーあはははー」

絹旗「まりりんを抱いて入浴とか超ずるいです!」

フレメア「ばれちゃった にゃあ」

打ち止め「でも一緒に湯船に入ってたのはわかるけどさっきの声は何だったの?ってミサカはミサカは単純に疑問をぶつけてみる」

フレンダ「え、えーっと何でもないわけよ うん」

番外個体「いやいや、何かないとああいう声は出せないから」

フレメア「え、えっとえっとえっと、そう!まりりんにお湯かけられちゃっただけ にゃあ」

打ち止め「ものすごく言い訳っぽいってミサカはミサカは納得できずにじっとみつめてみる」

フレンダ「まあまあまあ、まりりんに何かしたわけじゃないからそう詮索しないでほしいわけよ」

絹旗「そうですね、今はまりりんと一緒にお風呂に浸かることのほうが超大事です」

麻利「うぅぅ~ あいぃぃ~」

滝壺「ぐずってる?」

番外個体「熱いのかもしれないよ 出してあげなきゃ」

フレンダ「おっと、のぼせちゃ大変ってわけよ」

ザパッ

滝壺「きぬはた、いすもってきて」

絹旗「はい」

打ち止め「ミサカはもう少しぬるいお湯を用意するね」

ちょこん

麻利「あぁぅぅ~ ぃぁぃ~」

絹旗「変化無しですね」

番外個体「ぬるいやつかけてみる?」

滝壺「うん、そっとやてみよう」

打ち止め「それじゃあミサカがやさしくぱしゃぱしゃって」パチャパチャ

フレンダ「びっくりした?」

フレメア「うん、すごく」

フレンダ「まさかいきなりあんなことになるとは思わなかったわけよ」

フレメア「もしかしたらまりりんお腹すいてるのかもしれない にゃあ」

フレンダ「あ、そっか そう考えるのが自然か」

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