ローリー・ベケット「いくぞレイジ!!ガンプラバトルだ!!」 (26)


【怪獣】日本語:巨大生命体
【イェーガー】ドイツ語:狩人

【ガンプラ】日本語:玩具および模型




ベケット「ガキの頃俺は自分がちっぽけに思えたり、孤独を感じるといつも星を見上げていた。エイリアンはいるんだろうか、と思った」


ベケット「手に持っているようなおもちゃのロボットを本当に作り上げて、人類が束になって戦わないといけないような存在はいるのだろうかと」


ベケット「だが、俺は間違った方向を見ていたんだ。地球外生命体はある日突然、海の底からやってきた。太平洋プレートに崩落が生じてできた、切れ目の中から」


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―――日本・イオリ模型店・セイの部屋


TV『こんにちわー!!ガンプラアイドルのキララだよ✩きららん✩』

レイジ「はぁ~、暇だ…」ゴロゴロ

セイ「ちょっとレイジ、さすがにダラけすぎだよ」

レイジ「へっ…ダラけもするさ。これから決勝戦ってときに大会中止ときたもんだ。まったく…大会運営の奴らは何考えてんだ」

セイ「…仕方ないよ。世界各地で怪獣が都市を襲ってる。安全性や治安、世間の声を聞けば大会中止は妥当な判断だよ」

レイジ「くそっ…マオにフェリーニ、それにユウキ・タツヤ…まだまだ戦いたい相手がいたのによ」

セイ「怪獣が人類を襲うペースは年々早まってる。怪獣をどうにかしない限り、ガンプラバトル選手権世界大会はもちろん世界各地でいろんな大会やを祭典を開催することは難しいだろうね」

レイジ「怪獣をどうにかする、か…。前にテレビでやってたじゃんかよ?あの、ガンプラみたいな奴が怪獣を倒してくれるんじゃなかったのかよ?」

セイ「もう、レイジ。ガンプラ…もといガンダムと一緒にしないでよ。あれはイェーガー、対怪獣用に人類が作り出した巨人兵器だよ。そもそも、ガンダムとイェーガーで機体の大きさからして違いがあって…」クドクド

レイジ(まーた、始まった。まったく、付き合ってらんねーぜ)

セイ「さらに2機の操縦システムは全くの異なる物でガンダムが単座式なのに対してイェーガーh」

レイジ「あー、わかったわかった。それで、そのイェーガーが怪獣を倒してくれるんじゃなかったのか」

セイ「もう、まだ話の途中なのに…。確かにイェーガーは対怪獣兵器で怪獣大戦初期では怪獣を圧倒していたよ」

レイジ「そのわりには今はイェーガーの名前をあんまり聞かないな」

セイ「うん。イェーガーが怪獣に対して優位に立てていた期間は長くはなかったんだ。僕も詳しくは知らないけどニュースやネットの情報を見るかぎりでは、怪獣が出現するペースが早まり、また怪獣自体が強くなっていったことで多くのイェーガーは怪獣に壊され大破…生産スピードが追いつかなくなって怪獣に対して絶対の兵器ではなくなっていったらしいんだ」


セイ「世界政府は今では怪獣を倒すイェーガーではなく、怪獣から身を守る巨大な壁を湾岸に建造することに予算が割いていて、イェーガー計画は縮小方向に向かってるらしい」

レイジ「ふーん。つまり、この世界は怪獣と戦うことじゃなく、怪獣から逃げることを選んだってわけか」

セイ「逃げるって…でも政府は壁は怪獣に対して有効な防御手段だっt」

TV『ごらんください!!私がいるここ、シドニーでは今日、怪獣の襲撃がありました
。巨大なカテゴリー4の怪獣が防護壁【命の壁】を1時間足らずで破壊したのです』

レイジ「…何が有効な防御手段だって?」

セイ「うん…訂正するよ」


TV「Uooooooooooohhhhhhhhhhhhhhhhh!!!!!!!!!!!!!!!」

レイジ「しかし、相変わらずすげーでかさだな。怪獣って奴は…ん!?」

TV『しかし、安心してください。この怪獣を倒したのはオーストラリアのハンセン親子が操縦する第五世代イェーガー【ストライカー・エウレカ】です』

レイジ「ほう…」

TV『ガキンガコン!!!!!Gyaaaaahhhhhhhhh!!!!!!!!ガコンバコッガキン!!!!!!!!』

セイ「すごい…圧倒的だ」

TV「エア・ミサイル!! ガシュッ!!ギューーーンン!!ドゴォォンドゴォン!!!」

TV『Guwaaaaaaa…バターン…』

セイ「たおした!!」

チャック『イェーガー計画が終了させられる理由は使えないパイロットがいるせいだ。簡単な話だ?ストライカーは今日10匹目を倒した!!新記録だ』


レイジ「へっ…この映像見る限りじゃこのパイロットの言うとおりかもな。役にたたねえ壁やヘボパイロットに金を使うよか、イェーガーで怪獣に対抗したほうがいいんじゃねえか?」

セイ「ヘボパイロットって…失礼だよ、レイジ!!この怪獣から僕らを守るために死んでしまった人たちだよ!?」

レイジ「あ、ああ。そんなつもり言ったんじゃねえんだ。ただ…」


セイ「??」

レイジ「この俺がイェーガーのパイロットなら、絶対に負けやしないぜ。どんな怪獣が何匹こようと全部ぶっ倒してやる!!」

セイ「もう、相変わらず自信家だな」

レイジ「でも、お前も俺の腕前はよく知ってるだろ?俺がイェーガー乗れば少なくともこのストライカーナントカって奴ぐらいの戦績はあげられるぜ」

セイ「レイジが強いのは僕が誰よりもわかってるけど、ガンプラとイェーガーじゃまったく別物だよ!?」

レイジ「何言ってやがる、ロボットを操縦するってトコじゃ同じだろ!?俺にイェーガーを使わせてくれたら、怪獣どもをバッタバッタ倒して、世界を救ってやるぜ!!」


???「レイジ君、すごい自信だな」

レイジ「!?」


レイジ「へっ…この映像見る限りじゃこのパイロットの言うとおりかもな。役にたたねえ壁やヘボパイロットに金を使うよか、イェーガーで怪獣に対抗したほうがいいんじゃねえか?」

セイ「ヘボパイロットって…失礼だよ、レイジ!!この怪獣から僕らを守るために死んでしまった人たちだよ!?」

レイジ「あ、ああ。そんなつもり言ったんじゃねえんだ。ただ…」


セイ「??」

レイジ「この俺がイェーガーのパイロットなら、絶対に負けやしないぜ。どんな怪獣が何匹こようと全部ぶっ倒してやる!!」

セイ「もう、相変わらず自信家だな」

レイジ「でも、お前も俺の腕前はよく知ってるだろ?俺がイェーガー乗れば少なくともこのストライカーナントカって奴ぐらいの戦績はあげられるぜ」

セイ「レイジが強いのは僕が誰よりもわかってるけど、ガンプラとイェーガーじゃまったく別物だよ!?」

レイジ「何言ってやがる、ロボットを操縦するってトコじゃ同じだろ!?俺にイェーガーを使わせてくれたら、怪獣どもをバッタバッタ倒して、世界を救ってやるぜ!!」


???「レイジ君、すごい自信だな」

レイジ「!?」


???「その自信とガンプラバトルの腕前を証明する機会を与えたい」

セイ「な、なんですかアナタ…」

???「君はイオリ・セイ君だね?安心したまえ、不法侵入ではない。君の母親から許可をもらってこの部屋までやってきた」

レイジ「…自身と腕を証明する?どういうことだ?いや、それよりもオッサン何者だ?」

ペントコスト「申し遅れてすまない。私の名はスタッカー・ペントコスト…イェーガー計画の要である環太平洋防衛軍、PPDCの司令官だ」

レイジ「イェーガー計画…」

セイ「PPDCの司令官…」

ペントコスト「レイジ君、君を迎えに来た。詳しい話はリビングで話そう。セイ君のお母さんがお茶を淹れてくれてるそうだ」


―――イオリ模型店・リビング

セイ「ちょっと、母さん!!なんで勝手に僕の部屋に入れたのさ!!」コソコソ

リン子「まーまー、身元もしっかりしてたし、それにお急ぎみたいだったから、ね」コソコソ

ペントコスト「ゴホン、よろしいかな?」

リン子「あーはい、どうぞどうぞ」

レイジ「で、俺になんの用だ?」

ペントコスト「端的に言おう。君は近々行われる対怪獣香港作戦の際のイェーガー後期パイロット候補に選ばれた。私たちと共に怪獣と戦って欲しい」

セイ「なっ!?」

リン子「そんなっ…」

レイジ「…」

ペントコスト「知ってのとおり、イェーガー計画は縮小方向にある。だが、私は今回の作戦のために、半年の期間をかけイェーガーを復活させた。この戦いに勝利すれば人類は怪獣の脅威に怯えることはなくなると断言しよう。共に世界を救うんだ」

レイジ「俺が世界を…」

セイ「レイジ…」

ペントコスト「悪いが悠長に返答を待っている時間はない。早急に決めてm」

リン子「ちょっと待ってください!?こんな子供に命を賭けて戦えって言うんですか!?そもそもなんでレイジくんがパイロット候補に…」


ペントコスト「イェーガー計画衰退期に多くのベテランパイロットは死にました。今も生き残っているのはほんのひと握りの人間です。我々PPDCは本作戦遂行にあたりイェーガー搭乗の素質がある人材を躍起になって探した…」

セイ「そ、それで、どうしてレイジが選ばれたんですか?」

ペントコスト「その点については君が一番理解してるんじゃないのかね?」

セイ「ガンプラバトル…」

ペントコスト「その通りだ。君たちならよく知ってるだろうが、ガンプラバトルは遊戯でありながらも、そこに求められる、技術、体力、精神は非常に高度なものだ。イェーガーの操縦に応用できるほどにな」

ペントコスト「後期パイロット候補を探していた我々はあえなく中止となってしまった先のガンプラバトル選手権世界大会に目をつけた。そこで、君を見つけたというわけだ。レイジ君?君のセンスは群を抜いていた」

レイジ「…ずいぶんと高く買ってくれてるみたいじゃねーか?」

ペントコスト「ああ、君は技術、体力、精神ともに申し分ない。PPDCの見立てでは大会が中止にならなければ優勝するのは君だっただろう」

レイジ「優勝していたのは“俺”じゃねえ、“俺たち”だ」

セイ「れ、レイジっ、今はそれどころじゃ」

レイジ「大事なことだろーが」


ペントコスト「良い友人を持っているようだな。…もう一度聞こう、大切な友人やライバルたちを守るために我々と共に来て欲しい」

レイジ「…」

セイ「レイジ…」

レイジ「ふんっ…答えなんてハナっから決まってら。いいぜ、俺がイェーガーn」

リン子「ダメよ!!」

レイジ「セイのお袋さん…」

ペントコスト「…」

リン子「そんなの絶対許さない。レイジ君、あなたはまだ子供なのよ!?命を賭けて戦うなんて…」


レイジ「心配してもらってすまねえ…。でも、誰かがやらなきゃいけないことなんだ。そんで俺にはそれを成し遂げられる素質がある。そうだろ?ペントコストのオッサン?」

ペントコスト「ああ、その通りだ」

リン子「でも…」

レイジ「このままじゃジリ貧なんだろ?だったら俺たちは覚悟を決めなきゃならねえんだ」


レイジ「壁の中で死ぬか、イェーガーの中で死ぬかのな。俺はイェーガーの中だ」

ペントコスト「!?」


リン子「死ぬなんて言わないで!?」

レイジ「おっと、そうだった。大丈夫、安心してくれ。俺は生きて帰ってくるし、怪獣を倒してこの世界を救ってみせる!!セイのお袋さんだって俺の腕前はよく知ってんだろ?」

リン子「レイジ君…」

レイジ「大丈夫だって」ニカッ

リン子「…ふふ、わかったわ。いってらっしゃい」

レイジ「ああ!!」

ペントコスト「…お母さん、ご理解感謝します。では、時間がないさっそくヘリに…」

リン子「ちょっと待って」

ペントコスト「??」


リン子「…セイ、あなたも行きたいんでしょ?」

セイ「!? 母さん…なんでわかったの?」

リン子「ふふ、何年あなたの母親をやってると思ってるの?あなたがレイジ君を一人で戦場に送るような子じゃないってわかってるわ」

セイ「母さん…本当に行ってもいいの?」

リン子「止めたって聞かないんでしょ?いいわよ。でもひとつだけ約束して…」

リン子「絶対、無事に帰ってきて…母さんを一人にしないでね」

セイ「…うんっ!!」

レイジ「へっ…いいのかよ?お前もモノ好きだな」

セイ「なに言ってるの?僕たちパートナーでしょ。どんな時でも一緒だよ!!」

レイジ「ああ、そうだな!!頼むぜ、相棒!!」



ペントコスト「…セイ君、悪いが部外者を連れて行くわけにはいかない」

レイジ「部外者じゃねえっ!?セイと俺は一心同体だぜ」

セイ「お願いします、司令官!!レイジのバックアップはいつも僕がやってきたんだ!!イェーガーに乗ることもできなくて、なんの役にも立てないかもしれないけど…些細なことでもいい!!レイジを助けたいんだ!!お願いします」

リン子「私からもお願いします」

ペントコスト「しかし…」


???「頼むよ。セイ君も連れて行ってやってはくれんかね?」

セイ「ラルさん!?いつのまに!?」

ラル「話は聞かせてもらったよ」

レイジ「ラルのオッサン!?」

リン子「ラルさん!?」


ペントコスト「ラル大尉…」

ラル「久しいな、ペントコスト…」


セイ・レイジ「!?」

セイ「ら、ラルさん、司令官と知り合いなの?」

ラル「昔ちょっとな」

ペントコスト「いくら大尉の頼みであっても無理です。部外者を連れて行くわけには…」

ラル「まあ、そう言うな。セイ君はおもしろい発想を持っている。イェーガー改修に何か予期せぬ形で役立つかもしれんぞ?」

ペントコスト「おもしろい発想?」

ラル「そうだ。先ほどお前はレイジ君の操縦技術ばかりを評価していたが、レイジ君があれほどの力を発揮できるのは、セイ君の豊かな発想力からつくられたガンプラがあってこそだ」

ペントコスト「…」

ラル「些細なことでも、イェーガー改修の際に何かヒントをもたらしてくれるかもしれない。それに、先も言っていたが彼らは一心同体だ。この大きな戦いを前に引き離すのは酷とは思わんかね?」

ペントコスト「…わかりました。大尉がそこまでおっしゃられるのでしたら、イオリ・セイの同行を許可しましょう」

セイ「やった!!」


レイジ「やったな!!」

セイ「うん!!ラルさん、どうもありがとう!!」

ラル「はっはっは、なんのなんの。ところでペントコスト?」

ペントコスト「なんでしょう?」

ラル「わしも連れて行ってくれんか?生でイェーガーを見てみたいもんで…」

ペントコスト「…」

ラル「ダメ?」

ペントコスト「…いいでしょう」

ラル「やったー!!見せてもらおうか、PPDCのイェーガーの性能とやらを!!」

ペントコスト「…レイジ君、セイ君すぐ出るぞ、準備したまえ。ヘリは家の前に用意してある」

セイ「はい!!」

レイジ「おう!!」

ラル「わしもね」



ババババババッ

セイ「それじゃあ、母さん行ってくるね」

レイジ「期待して待っててくれよ」

リン子「ええ!!いってらっしゃい!!」b

ラル「リン子さん、わしも…」

リン子「ラルさん、セイたちをよろしくね」

ラル「も、もちろんです///」

セイ・レイジ「いってきまーす!!」

リン子「気をつけてねー!!」

タッタッタッタッタッタ…

リン子「…」

リン子「セイ…レイジ君…」ポロポロ

ペントコスト「気休めかもしれませんが、まだ彼がイェーガーに乗ると決まったわけではありません」

リン子「いいえ…あの子が乗ることになるわ。あの強い子だもの体も心も…そして、きっと…」

見てくれてる人ありがとう
酒飲みながら書いてるんで誤字、脱字は勘弁を

今日はこれで終わる

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