ライベル「俺等(僕ら)のクリスタ」(158)
・全体的に気持ち悪い
・一応主人公はベルさん
・カップリングは多分ユミクリ
・ぬるいエロも少しだけ
ライナー「クリスタ 昨夜はありがとな」ニヤ
クリスタ「…え?」
ライナー「また今夜も宜しく頼むぞ 今夜は寝かさない なんてな」
ベルトルト「……!?」
クリスタ「…えっと…何の事かな?」
ライナー「おおっと朝っぱらからこんな話をするなんて兵士失格だな」
ライナー「だがとぼけるなんて ちと酷すぎやしないか?」ハッハハ
ライナー「じゃあ また、な」ニヤ
クリスタ「う うん…」
まだ目が覚めて居なくて夢の中にいるじゃ無いよね…?
寝不足で幻覚を見ている訳でも無いよね…?
ライナーが女神にセクハラしてる…重症だ
昨夜の消灯後に何があったんだ?
僕は寝ていたから何も知らない…
兵士になっている君は何を考えているのかわからないよ
ユミル「おいベルトルさん」
ベルトルト「あ ユミル…」
ユミル「ライナー 訓練が始まるまでこいつ借りるぞ」
ライナー「あ ああ」
…
ユミル「私が教官に呼ばれてる間 何て話をしてくれてんだ」
ユミル「お前の相棒はクリスタをオカズにしてたのがいきすぎたのか? 幻覚で事足りてるのか?気色悪い」
ベルトルト「…さあ そうだとしたら嫌だな」
ユミル「クリスタを汚さないでくれよ あの糞ゴリラはお前がちゃんと躾しておけよ」
ベルトルト「…ごめん」
ユミル「それでだな事の真相をお前なら知ってるんじゃ無いかと思うんだが」
ベルトルト「…ごめん知らない」
ユミル「そうか…取り敢えずクリスタはあいつと何も無い」
ユミル「昨夜は私達は同じ毛布で抱き合いながら眠ったんだ だから途中でどこかに行くような事があったら気付く」
ベルトルト「だろうと予想はしてたけど それをきいて安心したよ」
クリスタ 何が何だかわからないって感じだったからな
本物にクリスタに何かしてたなら僕は君を軽蔑するよ
今の君にもがっかりだけどさ…
ユミル「だがなあんな人前で さもクリスタといかがわしい事をしているような話をして噂になったらどうしてくれるんだ」
ユミル「クリスタに精神的苦痛を与えないでくれ」
ベルトルト「それは申し訳ない…」
けれどそれを僕に言われても…
ユミル「今晩確かめて来い それであいつをどうにかしてくれ」
ユミル「断る何て言うなよ?あいつを開拓地送りにしたら困るのは腰巾着のお前だろ」
ベルトルト「うん…わかったよ…」
ユミル「もしもお前がどうしようも出来なくて あいつが今朝の様な行動を繰り返すならな…」
ユミル「あいつとお前が夜な夜なホモってるって広めるからな!」
ベルトルト「冗談でもやめてくれよ!」
ユミル「冗談なんかじゃねえよ それくらい迷惑してんだよ」
ユミル「私はクリスタを守らなければいけないんだ 頼んだぞ」
僕は親友の自慰行為を見に行かなければならないのか…
そんなライナー見たくないぞ僕は…
…
さっきのセクハラ発言を聞いていたのはクリスタと僕とユミルだけ
不幸中の幸いだ
ライナー「あークリスタは今日も可愛いな」
…にしても本当にライナーに彼女が出来たとしたらちょっと羨ましい…
ってそんな訳無いだろ…多分
大変な事になった ……あ
アニ「……」スタスタ
アニだ
アニにはこの件は言わなくていいかな…これ以上負担をかけちゃいけないし
僕一人で…何かあったらユミルに相談すれば何とかなるかな
ライナーはクリスタしか見てないけど
アニ…君もクリスタに負けない位可愛いよ 何だか最近は特に…
でも元気も無いんだよな…大丈夫かな
そんな君は僕が守る…だなんていつか言えたらいいけど…
…
ベルトルト「…ねえライナー」
ライナー「ん 何だ?」
ベルトルト「ライナーは最近 彼女が出来たの?」
ライナー「実は昨日の夜に…な」
ベルトルト「昨夜に何があったの?」
ライナー「消灯後に人気の無い倉庫に呼び出されてな…それで…」
ベルトルト「そうだったんだ…」
ストーリーまで作られている…
戦士である事を全く覚えてないな
ライナー「お前だけに伝えようと思ってたんだけどな 今朝はついうっかり人前で声を掛けちまった」デレ
ライナー「恥ずかしいから言わないで欲しいって言われたんだけどな 可愛い事言うだろ」
うわあ…
ベルトルト「その相手はクリスタなの…?」
ライナー「まあ…な 他の奴らには内緒だぞ」
何て快適な脳内なんだ
ロマンチックなラブストーリーみたいだ
ベルトルト「うん…でももう少し聞かせてよ」
ライナー「まずな 容姿がもろタイプなんだ」
そこから…?
ライナー「金髪碧眼低身長色白…最高だろ?」
そこは同意だ…
ライナー「髪がつやっつやなんだ」
金髪って僕みたいな黒髪と触り心地が全然違うんだよな…触った事あるのはライナーのだけど
ライナー「柔らかで華奢な体つき」
僕らには無いものだもんね
ライナー「そして程よく香る女の子の香り」
それはわからないな…非常に興味深い
ライナー「お前も好きな奴くらいいるんだろ 頑張れよ」
ベルトルト「う…うん」
ライナー…君が怖いよ
末期かな…?
…
昼食
コニー「ライナー 自由時間に座学を教えてくれ!」
ライナー「いいぞ 陣形の所だろ?」
コニー「おう 恩に切るぜ!」
サシャ「ライナー パン下さいよー アニから貰ったのじゃ足りません!」
ライナー「次の立体起動で俺に勝てたら夕飯が時にやるよ」
サシャ「ケチですね…」
エレン「ライナー 次の格闘訓練の相手を頼むぞ アニを打ち負かしてやりたいんだ!」
ライナー「は? …おう いいぞ でも手加減しないからな」
ミカサ「エレン その必要は無い 私の方が強いので私が相手をしよう」
エレン「はあ?オレが誰と何をしようと勝手だろ!」
ミカサ「私はあなたの家族 あなたに怪我をさせられたら困る」
ライナー「ははっ 俺と組むにはミカサを説得してからだな」
セクハラ糞ゴリラが嘘のように皆の兄貴分になってる
こんな光景を見る度に憂鬱になる
成績優秀で仲間からの信頼も厚い…兵士のライナーは人気者だ
彼に好意を抱く人も少なからずいるだろう
ホモだの同性愛者と言われるのはただのからかいに過ぎない
彼は兵士である時の方が生き生きしてる
兵士になっている間 僕は一歩後ろから彼の後ろについて歩いている腰巾着だ
今だって彼の横で大人しく無言でパンを咀嚼するだけだ
彼が食事を終えて次の訓練向かうならそれについていくのだ
だからあんなに小さな体で一人で何でも出来てしまう彼女に惹かれてしまうのだろう
彼女の方を見ると彼女も一人でスープをすすっていた
一人でも全く平気らしい
彼女を守る日なんて来ない気がした
勝手に落ち込んで…馬鹿みたいだ
ライナー「ベルトルト?どうした そんな辛気臭い顔して」
ベルトルト「いや別に…何ともないよ」
ライナー「本当か?それならいいんだが」
ライナー「誰だったけな…誰かが言ってたんだ」
ベルトルト「何を?」
ライナー「一人で思い詰めなくていいって」
ベルトルト「へぇ…そうなんだ」
ライナー「だから困った事があったら誰かに相談しろよ」
ライナー「俺はいつだってお前の話をきくからな」
ベルトルト「うん…ありがとう」
悩みの種は君だなんて言えないよな…
…
夜
当然寝付けない 何だか妙に頭が冴えている気もする
消灯後男子寮からライナーが出ていった
しばらくしてから後を追う様に出ると近くに人の気配を感じた
教官だろうか こちらに近付いてくる
懲罰を受けなくてはいけないのか…
いや違う…あれは……
ベルトルト「ユミル?」
ユミル「…よぉ」
ベルトルト「どうして君が?クリスタは良いの?」
ユミル「うるせえ 今の私にはこれが私の最善策なんだよ」
ベルトルト「どういう事?」
ユミル「お前に今朝頼んだ事は忘れろ 行かなくていい 」
ベルトルト「君に何も言わなくても最初から行くつもりだったよ ライナーが心配なんだ」
ユミル「…言い方を変える 行くな」
ベルトルト「何か事情がわかったの?」
ユミル「ああそうだ 心配しなくていい」
ベルトルト「…それって君の都合の事だけなんじゃない?」
ユミル「…」
ベルトルト「ライナーが部屋から出ていったのを確かにこの目で見た」
ベルトルト「でも君の言葉を証明出来る物なんて無いし それに僕らは信用しあえる仲じゃ無い」
ユミル「じゃあどうすればいいんだよ?」
ベルトルト「そこを退いてよ」
ユミル「断る」
ベルトルト「退いて」
ユミル「それ以上言うなら…」
ベルトルト「…僕を脅すの?」
ユミル「必要ならな」
ベルトルト「壁教…レイス家……」
ユミル「……!?」
ベルトルト「君は賢いからこれより先は言わなくてもわかるよね」
ユミル「おい…お前」
ベルトルト「じゃあ僕は行くから」
ユミル「待てよ…!お前も何で知ってるんだよ」
ベルトルト「…さあ」
ユミル「…じゃあ 私はどうすればいいんだよ!?」
ごめんユミル
兵士のライナーを放っておく訳にはいかないんだ
…
倉庫に近付くと女性の高い矯声が聞こえてきた
生まれて初めて聞いた
二人の荒い息使い…片方はライナーだ
とても驚いた
まさか本当に彼女が出来ていたなんて
彼は戦士失格だという失望や軽蔑と羨ましく思うのが入り交じり複雑な気分だ
…帰ろう 親友の情事を覗くなんて失礼だ
踵を返そうとした時だ
ライナーがクリスタの名前を呼んだ
……考えてみろ
ユミルがクリスタをライナーに差し出す訳がない
じゃあ誰だ?
誰かがクリスタの振りをしているのか?
ライナーはその人をクリスタと勘違いしているのか?
そこまで壊れてるのか…
あれ…
クリスタの振りをしている人はライナーが壊れている事を知ってる?
そんなの…
…いや違う そんな事あり得ない
僕の知ってる彼女はこんな高い声で喘ぐような人じゃない
絶対違う
でもそれ以外に誰が?
自身の目で確かめないと…
早く僕を安心させてくれ……
気配を殺して接近する
-金髪 碧眼 色白 低身長 …-
……アニだ
昨日のがクリスタにセクハラ編
これは伏線回収編
アニのキャラ崩壊 注意
…
ライナー『あークリスタは今日も可愛いな』
そんな事をほざくあいつと目が合った
ベルトルトは何だか上の空だ
あいつも何かに悩んでいるのだろうか
ライナーはあいつに伝えるように頼んだ言葉は忘れられてしまったのか…
考え事をしているとクリスタとユミルの声が耳に入った
ライナーとベルトルトの話をしていたからだ
ユミル『クリスタ…お前絶対にライナーに近寄るなよ 二人きりになったりでもしたら襲われるぞ』
クリスタ『うん…何だか怖かった…』
ユミル『ベルトルさんを使って事態を把握する事にした』
ユミル『事が収まるまで私の側を離れるな どうしても一緒にいられない時は女子寮にいろよ』
クリスタ『…わかった』
あまりに浅はかな計画だった
どうにかしないと…
…
アニ『…ユミル ちょっと良い? 二人で話がしたい』
ユミル『は?今は忙しいんだよ 今度にしてくれ』
クリスタ『……』
予想通りの回答
そんなユミルにクリスタには聞こえない様に耳元で囁く
…
アニ『…ユミル ちょっと良い? 二人で話がしたい』
ユミル『は?今は忙しいんだよ 今度にしてくれ』
クリスタ『……』
予想通りの回答
そんなユミルにクリスタには聞こえない様に耳元で囁く
アニ『……壁教…レイス家』ボソッ
ユミル『……!?』
アニ『…一緒に来てくれ』
ユミル『……! 芋女!』
サシャ『はい 何でしょう?』
ユミル『クリスタの事頼むぞ すぐ戻るから』
ユミル『絶対 女子寮から出るなよ』
クリスタ『ごめんね…サシャ』
…
ユミル『私に脅しをかけるとはな…お前何者だよ?』
アニ『…』
ユミル『どうしてあんな事知ってるんだよ?』
アニ『…言えない』
ユミル『……』チッ
ユミル『…で 何だよ? 脅してまで言いたい事って』
アニ『…さっきあんた等の会話を耳にした』
アニ『ベルトルトを使ってライナーを偵察すると言ってた』
ユミル『当たり前だろ あんなの野放しにしておけねえだろ』
アニ『それを止める様言って欲しい』
ユミル『は?』
アニ『代わりに私が様子を見に行くのじゃ駄目?』
ユミル『何の為にだよ?』
アニ『お願い…』
沈黙が流れる
ユミル『……まさか』
アニ『…』
ユミル『わかったぞ…前からお前の事 おかしいと思ってたんだ』
ユミル『いきなり私等に絡んできて』
ユミル『クリスタの真似ばっかりしやがって…!』
アニ『……』
ユミル『お前がクリスタの振りしてライナーとヤったんだろ?』
ユミル『そこまでしてあんな糞ゴリラとしたかったのか?この淫乱』
ユミル『あいつもお前も頭おかしいんじゃねえの!?』
ユミル『クリスタの恩を仇で返しやがって!』
アニ『…それはごめん』
ユミル『謝って済む問題じゃねえんだよ!』
アニ『…話を戻すけど ベルトルトに頼んだ事断って来てよ 』
ユミル『お前自分のした事 わかってんのかよ!? あいつどころが兵団全員にばらしてやって良いんだぞ!仲良く開拓者で盛ってろよ!』
アニ『……ねえ いいの…?』
ユミル『は?』
アニ『壁教…レイス家…妾の子 ……こっちの方がばれたら困るんじゃない?』
ユミル『お前って奴は ……本当に最低だな…!』
アニ『…何とでも』
ユミル『てめえ二度とクリスタにも私にも話掛けるな! 視界にも現れるな!』
アニ『…うん わかった』
アニ『あと あいつを止めるのは 消灯後のライナーを探しに行くときに直接止めないと無駄だよ …粘着質だから』
アニ『じゃあ 宜しく…』
…
…
10日前
人気の無い倉庫
ライナー『おうアニ 待たせて悪かったな』
アニ『遅い…女の子をこんな所に一人きりにするんじゃ無いよ』
ライナー『だから謝ってんだろ』
アニ『…ベルトルトは?』
ライナー『あいつは最近不眠らしくてな…珍しく熟睡してるから置いてきた』
アニ『そう でかい図体して繊細だからね』
ライナー『そうなんだよな …』
アニ『まあ 大半はあんたのせいだよね いつも一緒の仲良しこよしのあんたがあんなになるなんて堪ったもんじゃ無いね』
ライナー『…面目無い』
アニ『しっかりしてくれよ』
ライナー『ああ…でクリスタはどうだ?』
アニ『別に…一見ただの女神の様に優しい女の子だよ』
ライナー『何だそれ じゃあ今のところ問題無いな』
アニ『まだ信じられないって面してる…あんな子が壁教の……』
アニ『惚れちゃったんだもんね』
ライナー『いいい言うなよ!てかあんな女神を見れば男なら誰だって撃沈だろ!』
アニ『からかっただけ 目的を忘れて無きゃどうでもいい』
ライナー『…そうだな 解散式の後に俺達はまた…』
ライナー『釜の飯を分け合ったあいつらも死ぬんだろうな』
アニ『先の事より今は良い成績を修める事だけ考えな』
アニ「後一人で思い詰めなくていいから」
ライナー『おう』
アニ『じゃあ私はもう行くから 今言った事あいつにも言っときな』
ライナー『ああ じゃあな』
>>71
×開拓者→開拓地
…
最近は良く本を読む様になった
孤独を紛らわす事が目的だった
最近読んだ話は世界を守る為に自らの命を落として戦う少年少女達一人一人が主人公で自らの人生、家族や社会との繋がり、生命の意味をを問い直して行く物語だ
いつも私の物ではない物語をあたかも自身の経験だったのだと思いながら読んだ
気休めになった
そうしている時だけは罪を犯した戦士の私は私で居なくて済む
正義の味方にも悲劇のヒロインにも成れる
もしも私達が生きているこの世界が誰かによって物語として描かれるなら
人殺しの私達は悪役で 死に急ぎ野郎のような勇敢な奴が主人公になるのだろう
戦士としての使命を全うしながら兵士を装う事は容易では無かった
ここに来てから段々と何が正しいのか分からなくなっていった
第三者から見れば情状酌量の余地のある事情が山ほどあるが この世界に私達と壁内の連中との中立の立場にある奴などきっと居ない
…ただ私達がした事は壁内の常識において正しく無い事は明白だった
だからといってそれを悔いて 罪を償う事も 全てを投げ出す事も許されず 加害者の私達は被害者に交じり平然と生きていた
そうしたらまず一番正義感の強いライナーが壊れた
…
ベルトルト抜きで話をした数日後の深夜だった
私は悪夢にうなされ目が覚めた
うなじを削がれる夢だった
猛烈な喉の渇きを覚えたので水を飲みに食堂に向かった
その途中で起こったのだ
ライナー『ん…クリスタか?』
やや遠くの後方から聞き覚えのある声が聞こえたので立ち止まった
いくら暗くてちょっとばかり離れているからと言って 惚れた女の子を違う奴と見間違えるとは…
当然だがこの恋は一生実らないと思った
段々足音が近付いてきて止まった
想いを寄せる彼女よりは身長が高い事に気付いたのだろう
うっと思わず出た声から落胆しているのと私に蹴られるのではという恐怖の感情が読み取れた…気がした
ライナー『すまん!悪気は無かったんだ!』
深々と頭を下げられても どうするつもりも無かった
ただこいつが間抜けなだけなのだから
アニ『別に怒っちゃないよ それより静かにしなよ 教官が起きてきたらどうすんだい?』
ライナー『ああ すまんすまん』
アニ『食堂に行くんだろ?』
ライナー『喉が渇いてるからな お前もか?』
アニ『うん』
…
ライナー『悪夢を見たんだ…』
アニ『あんたもか…』
ライナー『何だそれ 奇遇だな…』
アニ『あんた大丈夫?』
ライナー『何がだ?』
アニ『私達の兄貴分がそんなんじゃ不安だよ…』
ライナー『心配してくれてんのか 可愛い所あるのな』
アニ『は?これ以上言うならクリスタにさっきの事ばらしてやる せっかく許してやったのに』
ライナー『それはやめてくれ』
アニ『じゃあ口を謹むんだね』
ライナー『だがな お前もわかると思うが暗かったし遠かったんだ』
アニ『それはもう良いって あんな可愛い子に間違えられて悪い気はしないよ あんたが間抜けだって思っただけ』
ライナー『なら良いが…でもな他にも言い分があるぞ』
アニ『何?』
ライナー『お前のな 髪を下ろしてる所初めて見たんだ』
アニ『そうだったっけ?』
ライナー『よく考えたらお前 クリスタに似てないか 髪の色 目の色 肌の色 背丈…』
アニ『…何それ?それ以上言うなら流石に怒るよ』
私はあんな可愛い子と?
あり得ない
そんなおこがましい事 考えた事無かった
…嫌な予感がした
ライナー『…てかお前クリスタだろ?』
アニ『何…言ってんの? 違…』
ライナー『照れなくて良いんだぞ 他人の振りなんてしなくたって』
アニ『え…私がわからないの…?』
そう言えばさっき会ってから今まで 私の名前を一度だって呼んで無かった
こいつ私を 同期の名前も知らない奴等の一人だと思ってる
そこまでこいつは壊れてるのか…
ライナー『なあクリスタ…』
女神の名前を呼びながら迫って来る
こいつの目を覚まさせようと蹴りをお見舞いしようとした
アニ『…いい加減にして!』フンッ
ライナー『だから照れんなって 俺達両想いだな』
アニ『…!』
腕一本で意図も簡単に脚を捕まれる
そうだ こいつはいつも手を抜いているんだ
こいつの実力 私との体格差…こいつが本気を出したら勝てる筈が無い
抱き締められ 脚を絡まれ身動きが取れなくなった そして徐々に顔が近付く
涙が出てきた ここに来てから泣かないと決めていたのに…
アニ『やだ…やめてよ…』
アニ『お願いだから私を思い出して…私はアニだよ…』
アニ『ねえ ライナー…!』
ライナー『…アニ……!?』
アニ『ライナー…』
ライナー『お…俺はお前に……』
アニ『ぅ…ぅぁ…らいな…ぁ』
ライナーが元に戻った事に安堵したら涙が溢れた
…
ライナー『俺は本当にどうかしてる 罪の意識に苛まれると逃げたくなるんだ』
ライナー『 クリスタを想うと気が楽になるんだ でも俺が戦士で無かったら今すぐこの想いを…』
ライナー『だからってお前をクリスタと思い込むなんて どれだけ馬鹿なんだ』
ライナー『悪かった…お願いだから涙を止めてくれよ…』
アニ『…怖、かった…』
ライナー『そうだよな 俺 お前にあんな…』
アニ『私達のライナーが帰って来なかったらどうしようって…』
ライナー『……』
アニ『本当に良かった…あと私も謝らなくちゃ』
ライナー『…?』
アニ『あんたを頼ってばっかりだったから そのせいで…』
ライナー『俺はお前らより年上だから お前らを守って当然なんだ』
ライナー『こんなんじゃ頼りにならんがな…』
ついさっきまで怖くて堪らなかったライナーに頭を撫でられると自然に涙が止まった
こいつが居ないと私達は駄目だ
こいつがもっと壊れたら ベルトルトも私も壊れて 一生故郷に帰れないだろう
アニ『…この間も言ったけど 一人で思い詰め無いで』
こいつはクリスタが本当に好きだ
でもこいつには残念な事に私達には幸いにも
……代用出来るらしい
アニ『ねえ 一週間後の消灯後 いつもの倉庫に来て』
私があんたのクリスタになるから
…
ベルトルトにはライナーの事を言った方が良いだろうか
…あいつに言った所で負担を増やすだけか
私がどうにかするって決めたんだ
アニ『あのさ…クリスタ』
クリスタ『アニ どうしたの?話掛けてくれるなんて珍しいね』
アニ『…教えて貰いたい事があるんだけどいい?』
クリスタ『勿論だよ 私が力になれる事なら何でも言って』
アニ『私さ…もう少し女らしくなりたいんだ』
アニ『そういうのはあんたを参考にすればいいと思って……』
アニ『使ってる香水とか髪の手入れとか教えて欲しいんだけど…』
クリスタ『いいよ! じゃあ3日後の休暇は一緒に買い物しよう?』
アニ『うん…ありがとう』
ユミル『おいクリスタ それは私も行くからな』
クリスタ『アニ ユミルもいい?』
アニ『うん…』
ユミル『アニお前 女っ気皆無なのにいきなりどうしたんだよ』
ユミル『まさかクリスタに成りたいだとか思ってんじゃねえよな?』ニヤ
アニ『べ別に…そこまで思って無いし らしくないのもわかってる…』
アニ『後さ…失礼だけど体重も教えてくれると…』
ユミル『お前クリスタを詮索し過ぎだろ いい加減にしろよ 怒るぞ』
クリスタ『ユミルいいよ…せっかくアニと仲良くなれるチャンスだもん…』
クリスタ『……42キロだよ…』ボソ
アニ『…!』
クリスタ『他の人に言っちゃ駄目だからね 約束だよ!』
ユミル『お前軽すぎだろ もっと飯食え』
クリスタ『背が低いだけだよ…』
アニ『…教えてくれてありがと…じゃあ休暇の時は宜しく…』
…
昼食
アニ『…サシャ』
サシャ『はい?何か用ですか?』モグモグ
アニ『何だか食欲が無いんだ…パンあげる』
サシャ『本当ですか!』モゴ
アニ『はい…』つパン
サシャ『ありがとうございます!あなたは女神様です!』
アニ『…女神?女神ってクリスタの事でしょ』
サシャ『パンをくれる人は皆女神です!』ムフー
サシャ『それにクリスタはずば抜けてますが アニだって十分可愛いです!』モグモグ
アニ『そう…ありがとう』
…
休暇
クリスタ『アニー! 遅くなってごめん』
アニ『私はお願いしてる身なんだから待つのは当たり前だよ』
ユミル『良い心がけだ ほら早く行くぞ』
アニ『…うん』
ユミル『さっさとお前の用事済ませてクリスタと二人でデートだ!』
クリスタ『ユミル 酷い事言わないの!』
クリスタ『アニ 今日は一緒に楽しもうね!』
…
アニ『こんな洒落てる所に行くんだ…』
クリスタ『うん 香水とかシャンプーやトリートメントはここで揃えてるよ』
アニ『…流石だね』
ユミル『ほらクリスタが使ってんのはこれとこれとこれだ』ドサ
アニ『…流石だね』
ユミル『じゃあもう良いだろ』
アニ『うん ありがとう 先に帰ってるよ』
クリスタ『え…でも来たばっかりだよ?』
アニ『用事は済んだし あんた等の邪魔だし』
クリスタ『え えっと…』
アニ『…あと人混みが苦手なんだ 酔って来た』
クリスタ『大丈夫?』
アニ『うん…そう言う事だから帰るね』
クリスタ『じゃあ帰ったら香水とかの使い方教えるから!ごめんね』
ユミル『じゃあな』
ライナーが彼女に惚れる理由が良くわかった
可愛いだけじゃ無くて優しくて気配りも出来る
それでいて少し気弱な所が男心を擽られるのだろう
そんな彼女が妾の子で壁教と関わっているなんて…
私も幸福とは言えない人生だけど 彼女も相当辛い思いをしてきた筈だ
でも…私とはまるで違うタイプの人間だ
中身を似せるのは難しそうだ
アニまでクリスタに執着していきます
「クリスタ」を多用する事で気持ち悪さを演出してるつもり…
ここまでで地の文と「」の中に数え間違いをしていなければ47回出てきている…
何だかんだでアニ視点の方が長い
セクハラ編をもうちょっと工夫すれば良かった…
…
今日があいつと約束をした日
案の定あの時戦士だったあいつはそんな事を覚えて居なかったので手紙で呼び出した
名前は告げなかった
クリスタ『ちょっと手入れしただけで大分髪が綺麗になったね 香水もお揃い 嬉しいな』
クリスタが私の髪を丁寧にとかしてくてる
パサパサで痛みきっていた髪が本当に見違えた
私が私じゃ無いみたいだ
ユミル『全部クリスタのおかげだけどな』
アニ『うん…ありがとう』
クリスタ『どういたしまして あとアニ…』
アニ『…ん?』
クリスタ『最近ご飯を余り食べて無いみたいだけど大丈夫? 』
アニ『…食欲が無いだけだよ』
クリスタ『言っていいかわからなくってずっと迷ってたんだけど 急に痩せたよね?』
アニ『…そうかな?』
クリスタ『もしかして私が体重言った事気にしてる?』
クリスタ『私より8センチ高いんだしアニは鍛えてるんだから 痩せようなんて考えなくていいのに…』
アニ『…全く影響を受けてない訳じゃないけど…別に私は何とも無いよ』
ユミル『おい そんな事どうだっていいだろ もう消灯だから寝るぞ』
ユミル『 こっち来いクリスタ一緒に寝よう 私はもう眠いんだ』
クリスタ『あんまり無理しちゃ駄目だよ じゃあアニ お休みなさい』
アニ『…おやすみ』
ユミル『まったくアニの奴 ここ一週間私からクリスタを取りやがって…』
クリスタ『だからそう言う事言わないの ユミルの事嫌いになるよ?』
ユミル『はいはい 悪かったよ』
クリスタ…ごめんなさい…
…
寝静まった部屋からこっそり抜け出し倉庫に向かう
途中でトイレに寄り鏡を覗いた
香水を付けた
上品なフローラルの香り
下ろした髪に触れてみた
柔らかい
鏡を覗きこんだ
髪も目も…この体は全部私の物なのに…
それが私じゃない別の人に似ているのだと誉められた
…今からその子に成りきるんだ
…
倉庫の中に入るとあいつは先に来ていた
ライナー『おうお前か? 俺を呼び出したのは』
アニ『うん 待たせてごめんね』
ライナー『えっと…お前は確かこの間食堂でばったり会った奴だよな』
アニ『…』
ライナー『すまんが俺はお前を良く知らん…名前は?』
アニ『…クリスタ』
アニ『クリスタだよ 忘れちゃったの?』
ライナー『…は……クリスタ?』
アニ『そうだよライナー 私はクリスタ』
そう言いながらライナーに体を寄せた
クリスタの香りを嗅がせる為
ライナー『……クリスタ…!』
アニ『どうしたの?』
ライナー『俺はどうかしてた…何でお前をわかんなくなっちまってたんだろ…』
アニ『思い出してくれて良かった』ニコッ
彼女の天使の様な笑顔は誰にだって真似出来ないだろう
でも壊れたこいつにはそんな事どうでも良いらしい
ライナー『なあクリスタ…俺 お前が好きだ』
アニ『そう…じゃあ両思いだね』
ライナー『両思い? じゃあお前も俺に告白しに?』
アニ『…うん』
ライナー『…クリスタ!俺…お前を…』
アニ『好きにしていいよ』
女神はこんな不純な事は言わない
でもこいつの頭の中のクリスタは言うかもしれないと思った
こいつを悦ばせられさえすれば何でも良いんだ
ライナー『クリスタ…クリスタ…クリスタ…!』
痛いだけの酷く醜い行為だ
ライナーは貪欲にクリスタを求めた
私は純潔で無くなったが構わなかった
こいつを慰められさえすればいいのだから
プラトニックな愛を求める権利など無いのだから
ライナー『クリスタ…あの…』
アニ『ん…何?』
ライナー『好きだ』
アニ『そう 嬉しい』
ライナー『順番が間違ってるが…俺と付き合ってくれるか?』
アニ『うん 良いよ』
“でもね約束して欲しい事があるの”
“皆に知られると恥ずかしいから内緒にしてね 絶対だよ”
クリスタ ユミル …ベルトルト誰か一人にでも知られたら大変な事になる…
…
衣服を整え髪を結ぶ
香水は汗をかいたら取れてしまった
そして無理矢理絞り出した涙を滲ませてライナーを見つめる
アニ『…ライナー』
ライナー『……アニ?あれ…俺は…』
アニ『…大丈夫?』
ライナー『…今まで俺は何をしてた?最近更におかしくなってきたんだ』
ライナー『おかしくなってる頃の記憶がまるで無い…』
アニ『…別に心配しなくていい いつも通りだよ 』
ライナー『…なら良いんだ …ベルトルトは?』
アニ『先に帰ったよ 疲れてるみたい』
ライナー『…なあアニ…俺すっごく幸せな夢を見てた……』
アニ『…そう良かったね』
ライナー『また続きが見たい…それでそのまま目なんか覚めなくたって…』
アニ『…それは困る』
ライナー『冗談だ』
アニ『でも今のあんたにこうして会えるなら その時が来るまで…それで良いんじゃない?』
戦士のライナーに会えたのに安心した
アニ『…お休みライナー…また いい夢見てね』
お休みの挨拶をして 涙を拭い再度クリスタを演じる
アニ『ライナー お休みなさい 』ニコッ
ライナー『じゃあなクリスタ また明日の夜もしよう 待ってるからな』テレ
アニ『うん わかった』
次の日にライナーがクリスタにセクハラします
伏線回収編はこれで終わりです
アニ視点の話は普通にアニ→ライナーにしようかとも迷った
とにかくベルさんに衝撃を与えたかった
どちらが良かっただろうか
次回の更新(多分今夜)で終わります
最後はタイトル回収編です
ベルさん視点に戻ります
…
…
あの高い矯声が彼女のものだとすぐに気付けなかったときに気付いた
僕は彼女の事を良く見てるつもりでも全てを知っている訳じゃ無いのだと
一体 何を考えているんだ…何だって彼女は…
嫌な事は見ない振りばかりの僕だけれど 次の日に彼女を問い詰めずにはいられなかった
ベルトルト「アニ…!何でこんな事?」
アニ「……」
ベルトルト「どうして教えてくれなかったんだ…!?」
ベルトルト「君もライナーみたいに一人で壊れていくのか!?そんなに僕は頼り無い?」
アニ「…あんたに余計な負担を掛けなくても良いと判断しただけ」
ベルトルト「そんな事考えなくて良かったんだ!それよりも…君は女性だ 自分の体が大事じゃ無いのか!?」
アニ「…は…私達は戦士だよ」
アニ「取り返しのつかない事をしたんだ もう何をしようが償えない罪を犯してるんだ」
アニ「それなのに自分を可愛いがろうなんて可笑しいだろ? ふざけてる」
ベルトルト「だって僕らは 好きで戦士をしているんじゃ無いだろ!」
ベルトルト「普通だったらしなくて良い事をやらされて 嫌な思いを沢山してきた!」
ベルトルト「僕自身も嫌だけど 君の辛そうな顔を見るのも嫌だ…!ましてやこんな…!」
アニ「これは…最近読んだ本の受け売りだけど…」
アニ「巻き込まれた私達に私達の人格は無いけど 巻き込んだ私達には私達の人格がはっきりとある」
アニ「背負わなくちゃいけないんだよ 私達にどんな事情があろうが 私達が殺した人々にはそんな事はどうだっていいんだから 彼らに重要なのは私達に殺されたって事実だけ」
アニ「…あんたの考え方は良くない」
ベルトルト「……っ」
アニ「私があいつにああしていれば まだ何とかなる 戦士にも戻せる」
アニ「本当にぶっ壊れて命を断たれる様だったら困るだろ 私達二人じゃ内門を破壊出来ない」
アニ「私は何としても故郷に帰るって決めてるんだ その為なら何だって出来る」
アニ「体なんて惜しく無いよ…どうせ化け物なんだし」
彼女に反論は出来なかったが認めたくも無かった
…
壊れても尚 頼りにしていた彼に 人の姿のまま特定の誰かにこんなにも憎悪を抱いたのは初めてだった
彼女を汚した彼を思い切り殴ってしまった
彼の巨体は宙を舞った後 地面に叩きつけられた
アニ『私はあいつを責められない』
アニ『あいつにばかり肝心な選択を強いていたから あんなになっちまったんだと思うから』
アニ『だからあんたは何事も無かったようにあいつの前で振る舞って』
彼女の言葉は頭に血がのぼって一瞬飛んでしまっていた
起き上がろうとする彼に手は差し伸べたが謝りはしなかった
ライナー「痛ててて 格闘訓練に精を出すのは良いが流石にこれは…」
ベルトルト「…ライナー…ふ…はは」
ライナー「大丈夫か? 今日のお前変だぞ」
ベルトルト「…うん そうみたい 気を付けるね …は…ははは」
ベルトルト「……頭…冷やしてくる」
起き上がろうとする彼に手は差し伸べたが謝りはしなかった
ライナー「痛ててて 格闘訓練に精を出すのは良いが流石にこれは…」
ベルトルト「…ライナー…ふ…はは」
ライナー「大丈夫か? 今日のお前変だぞ」
ベルトルト「…うん そうみたい 気を付けるね …は…ははは」
ベルトルト「……頭…冷やしてくる」
…
…
それからずっと彼を避け続けた
今の彼は兵士で僕の事を同期の一人としか思って居ない
時々様子を伺う様に声を掛けてきたが無視した
自分がした事も覚えていない 僕の気持ちも知らない
どう接すればいいかもわからない …許せない
一緒にいるのが苦痛だった
食事も別々に食べた
彼の周りには常に誰かがいて 楽しそうに会話を弾ませていた
一方の僕は一人ぼっちだった
誰からも彼のおまけ位にしか思われて無かったのだろう
誰も僕なんて別にどうだって良いのだろう
僕だって誰がどうなろうとどうでも良かったのに
アニさえいればそれで良かったのに
僕と同じ罪を犯したくせに そんな事も忘れて 当然の様に何でも手に入れているライナーにアニまで取られた
ふとアニの方を見る
離れているので会話は聞き取れないが周りの女子達は食事よりも喋る事に夢中だ
彼女も僕と同じで一人ぼっちだ
…
サシャ「アニ… パンを頂けませんか? って…どうしたんですか 食事に全く手を付けて無いじゃないですか 勿体ない」
アニ「…」
ユミル「やめとけ芋女 腹壊すぞ」
サシャ「…ユミル でも私お腹が空いて…」
ユミル「この間言った事忘れたのか?」
サシャ「…だから ユミルにばれないようにこっそり来たのに…」ブツクサ
サシャ「…アニ やっぱりいいです他を当たります…」
ユミル「そうしとけ…しっかし何だあいつは大層らしくダイエットか 馬鹿じゃねえの」
ユミル「…そのまま飢えて死んじまえ」
アニ「……」
サシャ「ちょっとユミル…聞こえますよ…!」
サシャ「クリスタも何とか言って下さいよ あなたの言う事しかきかないんですから…!」
クリスタ「……」
…
アニ『ライナーを最低だと思うなら私も同類 あんたもさっき本音を吐き出していたけど私だって辛いんだ 全然平気じゃない』
アニ『 している間は頭が真っ白になって何も考えなくて済むんだ 読書なんかより全然良い もうあの快感が頭から離れない』
アニ『それにあいつは私を私と思っていない 私も私で居たくない 丁度良いだろ』
アニ『だから私は あいつが自分を見失うのは分からなくもない …きっと私ももうしばらくしたらあんな風になるんだ…』
アニ『こんな私にも……失望してくれたって軽蔑してくれたって良いよ』
ああきっと また今夜も…
あの時の光景…乱れに乱れた彼女の姿 しなやかな体 高い矯声
鮮明に焼き付けられて 消えてくれない
…
…
…
何故彼女は?
何で彼に?
どうして僕じゃないの?
誰より君を見ていたのに
誰より君の事を考えていたのに
僕は君に触れた事すら無いのに彼は君を抱いた
しかも君を代用品として
それは僕が僕だからいけないの?
僕の方が彼より年上ならば
僕の方が彼より正義感に優っていれば
僕の方が彼より頼りになっていれば
僕が彼の代わりにクリスタに恋に落ちていれば
僕が彼より先に壊れていれば
僕が彼より先に壊れていれば
僕が彼より先に壊れていれば僕が彼より先に壊れていれば僕が先に壊れていれば僕が先に壊れていれば僕が先に壊れていれば僕が壊れていれば僕が壊れていれば僕が壊れていれば壊れていれば壊れていれば壊れていれば壊れていれば壊れていれば……良かったんだ
そうしたら君と……
ベルトルト「ねえ 君に話があるんだ 今夜会ってくれないかな」
アニ「…わかった いいよ」
…
アニ「…で何? 手短にお願いしたいんだけど あいつのところに行かないと」
ベルトルト「君の事が好きなんだ 付き合って欲しい」
アニ「…は」
ベルトルト「ずっとずっと前から好きだったんだ 君の事ばかり見てた」
ベルトルト「 君に触りたい 君と手を繋ぎたい 君とキスをしたい そしてその先も君と…」
ベルトルト「僕の全部をあげるから 君が欲しいんだ」
ベルトルト「ねえ……愛してるよ」
ベルトルト「……クリスタ」ニコッ
メンヘルト エンド
最後まで読んでくれてありがとう
彼らのクリスタ(女神)はアニだったという落ち
ライベル「俺等(僕ら)のアニ」だったらほのぼのしてそう
アニごめん 私は貴方が一番好き
今回はベルさんを絶望させる為に都合良く壊れて頂いた
こんな彼らだったら 多分トロスト区の壁は壊されない
話を一言で表すとライナーが壊れてアニが壊れてベルトルトが壊れてユミクリが迷惑する話
ユミクリもごめん
ユミクリだけは他のカップリングは邪道で神聖な感じがする
本当はプラトニックなベルアニが書きたい ていうか読みたい
素晴らしいベルアニ増えろ
私が自給自足しようとするとこうなるから頼む…
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