咲世子「ルルーシュ様、ナナリー様からお手紙をお預かりしました」(301)

ルルーシュ「ああ。そうですね。もうそんな時期だったか」

咲世子「ふふ、サンタも楽ではありませんね」

ルルーシュ「去年は『お兄様と添い寝』だったか。ナナリーももう少し我侭だったら、サンタも楽なんだがな」

咲世子「そうですね。数少ないどんな我侭も実現できる日なのですから」

ルルーシュ(とはいえ、ナナリーは既に己の立場をきちんと理解し、自身の欲望を表に出すことはない。お前の欲なら俺がなんでも叶えてやるというのに)

ルルーシュ「さてと、今年のナナリーはサンタに何を願ったのか―――」ペラッ


       | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|

       |    サンタ様へ      |
       |                    |
       /    ̄ ̄ ̄ ̄      /_____
       /              /ヽ__//
     /       胸       /  /   /
     /              /  /   /
    /   ____     /  /   /

   /  ナナリーより    /  /   /
 /             /    /   /
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/   /   /


ルルーシュ「……」

咲世子「胸、ですか。胸ということは豊胸してほしいということでしょうか?」

ルルーシュ「……」

咲世子「少し待ってください。確か……」ガサゴソ

ルルーシュ「……」

咲世子「ルルーシュ様、通販カタログに豊胸器具がございます。これでどうでしょうか?」

ルルーシュ「……」

咲世子「では、早速電話を―――」

ルルーシュ「待ってください、咲世子さん」

咲世子「はい?」

ルルーシュ「ナナリーは胸とだけしか書いていない。自分の胸なのかそれとも俺の胸なのかわからないでしょう?」

咲世子「なるほど。去年は添い寝だったわけですから、今年は胸……抱きしめて欲しいと」

ルルーシュ「その可能性も十分にあります。咲世子さん、それとなくナナリーから聞いてみてくれませんか?無論、手紙の中を見たということは伏せてください」

咲世子「畏まりました」

ナナリー「……咲世子さん?」

咲世子「はい。お休みのところ申し訳ありません、ナナリー様」

ナナリー「いえ、なんだかで寝付けなかったので。何か御用ですか?」

咲世子「先日、サンタに宛てた手紙のことですが」

ナナリー「手紙、出してくれたのですか?」

咲世子「ええ。恐らくもうサンタ様の手元に届いているころかと」

ナナリー「そうですか。ありがとうございます」

咲世子「ところで、ナナリー様?今年は何を願われたのですか?」

ナナリー「それは、ひみつです。ふふ」

咲世子「秘密、ですか」

ナナリー「はい。お兄様も咲世子さんもきっとびっくりすると思いますよ」

咲世子「驚くようなものをお願いになられたのですか?」

ナナリー「はい。ずっと欲しいと思っていたのですが、そこまでの欲を出す勇気が中々でなくて。でも、今年は思い切ってお願いしました。これであと10年は我侭を言えませんね」

咲世子「ナナリー様……」

ナナリー「はぁ……早く、クリスマスにならないかしら……。そうしたら私がお兄様を優しく包み込むこともできるのに……」

咲世子「ご自身の胸のようです」

ルルーシュ「……そうですか」

咲世子「では、豊胸器具の注文を」

ルルーシュ「ダメです。それでは間に合わない」

咲世子「どういうことですか?」

ルルーシュ「ナナリーは朝目覚めたら胸が豊満になっていることを願っている」

咲世子「それは、はい。ルルーシュ様を抱きしめることが目的のようです」

ルルーシュ「ということは、ナナリーの胸はクリスマスの夜が明けるまでに大きくなっていないとダメということになる」

咲世子「しかし、そのような方法は手術をし、中に詰め込む他ないですよ?」

ルルーシュ「ナナリーの体に傷はつけさせない」

咲世子「では、どのようにして?」

ルルーシュ「幸い、ナナリーは具体的なサイズを記述していない。これはナナリーの欲の無さ、自意識を押し込んだ故ではあるが好都合です」

ルルーシュ「今よりも大きければ、ナナリーの望みは叶う。と判断してもいいはずです」

咲世子「なるほど。しかし、1ヵ月でどこまでの成果がでるのか……」

ルルーシュ「その辺の心配はありません。心当たりがいくつかありますから」

翌日 生徒会室

ルルーシュ「会長、ちょっといいですか?」

ミレイ「なにー?」

ルルーシュ「……」

ルルーシュ(ダメだ。俺は今、とんでもなく馬鹿なことを会長に訊ねようとしている……!!)

ミレイ「なに?どうしたの?」

ルルーシュ(いや。これも全てはナナリーのためだ。迷ってなどいられるか!!そもそも胸など脂肪の塊にすぎない!!意識するほうがおこがましい!!)

ミレイ「表情が強張ってるけど、なんかあった?」

ルルーシュ「いえ。なんでも。会長、訊きたいことがあるんですよ」

ミレイ「なんでも聞いちゃうわよー。この生徒会長にまっかせなさい」

ルルーシュ「……胸ってどうやって大きくするんですか?」

ミレイ「……」

ルルーシュ「……」

ミレイ「……むね?」

ルルーシュ「はい。胸です。会長は立派なものを持っているので、聞いてみようかと」

ミレイ「胸って、これのこと?」

ルルーシュ「寄せないでください」

ミレイ「どうしてまた。……あーはいはい、分かった、分かった。ナナリーがなにか言ったのね?」

ルルーシュ「まあ、そうです」

ミレイ「んー……。揉んであげれば?」

ルルーシュ「な……?!」

ミレイ「胸は揉むと大きくなる。バーイ、三国志」

ルルーシュ「馬鹿な。そんな時代からそれは定説だったのか……」

ミレイ「実際はちょっと腫れて大きくなるだけだから、すぐに萎んじゃうけど。ま、その場しのぎには使えるんじゃない?」

ルルーシュ「もっと他に方法はないんですか?」

ミレイ「えー?ナナリーの胸を揉むのは嫌?」

ルルーシュ「俺はナナリーが望むなら喜んで実行しますが、ナナリーが嫌がるでしょう」

ミレイ「そんなことないと思うけどなー」

ルルーシュ「そんなことあるんですよ。全く」

ミレイ「でも、急に大きくしろっていうほうが無茶だし」

ルルーシュ「それは俺だって分かっています」

ミレイ「ナナリーもそのうち大きくなると思うけど。将来有望そうだもの」

ルルーシュ「だが、ナナリーは今、胸を欲しているんですよ」

ミレイ「どうして、あのナナリーが?そんなこと気にしているようなところは無かったと思うけど……」

ルルーシュ「ナナリーも年頃だということです」

ミレイ「ふぅん……。といっても大きくなる秘訣なんてものはないし」

ルルーシュ「会長のそれは突然変異かなにかですか?」

ミレイ「そうそう。そんな感じ。気がついたらバインボインになってて。いやー、肩こる」

ルルーシュ「……」

ミレイ「あ、ここは乙女チックに顔を赤らめてルルの変態っ!って言って、カーテンに包まったほうがようかった?」

ルルーシュ「そこまで過剰に反応するやつはいないでしょう?」

ミレイ「シャーリーならしそうだけど」

ルルーシュ「はいはい」

ルルーシュ(会長はダメだったか……。なら……)

ルルーシュ「カレン、いいか?」

カレン「なに?」

ルルーシュ「……胸はどうしたら大きくなる?」

カレン「胸?性転換でもするの?」

ルルーシュ「違う。純粋に聞いている」

カレン「セクハラなんですけど」

ルルーシュ「大事なことなんだよっ」

カレン「これだから男ってやだやだ」

ルルーシュ「おい!」

カレン「なによ」

ルルーシュ「ナナリーのためなんだ。協力してくれ」

カレン「ナナリー?ナナリーが胸を大きくしたいって言ってるの?」

ルルーシュ「ああ。サンタにまで頼んでな」

カレン「え?サンタってそういうことまで叶えてくれるの?」

ルルーシュ「当然だ。サンタは魔法使いだぞ」

カレン「へぇ……すごい……」

ルルーシュ「感心していないで胸を大きくする有益な情報をだな……」

カレン「サンタにお願いしたんでしょ?それでいいじゃない」

ルルーシュ「な……?!」

カレン「サンタは裏切らないし」

ルルーシュ「カレン!!何故、そうも非協力的なんだ!?」

カレン「サンタが全てを解決するから、あたしの出る幕は無いと思うけど」

ルルーシュ「おのれ……」

カレン「よしっ」

ルルーシュ「どこにいく?」

カレン「あんたには関係ないでしょ?」

ルルーシュ「……」

カレン「願い事、変えよう」

ルルーシュ(カレンもダメ……となると……あとは……)

シャーリー「ふんふふーん♪」

ルルーシュ(シャーリー……のみか……。しかし……)

リヴァル「ルル、何シャーリーのことをマジマジとみてるんだよぉ?」

ルルーシュ「リヴァルか。放っておいてくれ」

スザク「もうすぐクリスマスだからね。シャーリーのことを自然と目で追うんだろ?」

ルルーシュ「スザク!!黙れ!!」

リヴァル「ああ、そういうことか。ルルもついに重い腰をあげたわけかぁ」

スザク「おめでとう、ルルーシュ」

ルルーシュ「スザク!!茶化すな!!」

スザク「大丈夫。心配はいらないよ。ナナリーのクリスマスは僕が守るから」

ルルーシュ「それだけは親友のお前でも絶対に許さん!!!」

スザク「でも、シャーリーとのクリスマスデートが……」

ルルーシュ「俺はナナリーとクリスマスを過ごす!!イヴもな!!」

リヴァル「マジかよ」

スザク「そうか。ホントルルーシュとナナリーは仲が良いな。羨ましいよ」

リヴァル「ま、ルルーシュは毎年そうだもんな。つーか、イベント事のときは必ずナナリーを口実にして付き合い悪くするし」

ルルーシュ「今更だな、リヴァル」

スザク「でも、シャーリーのことも考えてあげないと」

ルルーシュ「何を勘違いしているのかしらないが、俺とシャーリーは別にそういう関係じゃないからな」

スザク「そうだったのか。もう結婚前提で交際しているものだと」

ルルーシュ「馬鹿!!そんなわけあるか!!」

リヴァル「ルルーシュにんな甲斐性があるわけないだろ?」

スザク「それもそうだね」

ルルーシュ「……」

リヴァル「なら、ルルはどうしてシャーリーをみてたのかなぁ?」

ルルーシュ「……胸をな」

スザク「胸?シャーリーの胸になにかあるのかい?」

ルルーシュ「違う。どうすれば胸が大きくなるのかを聞こうと思ってな」

スザク「ルルーシュ……。てっきり、控えめなほうが好みと思っていけど、違うのか」

ルルーシュ「どこでそんなイメージを持った?いってみろ。ナナリーか?ナナリーなんだろ?スザク」

スザク「それは……」

シャーリー「こーらー!!!男子ども!!何、胸胸言ってるの?!」

リヴァル「やばっ」

ルルーシュ「シャーリー、いや……これは……」

シャーリー「ここは神聖な学び舎なの。わかってるぅ?」

ルルーシュ「それは勿論だ」

シャーリー「なら、会長みたいなこと言わない。はい、これ。データ入力、お願い」

ルルーシュ「あ、ああ」

スザク「シャーリー」

シャーリー「なに?」

スザク「ルルーシュはシャーリーの胸に興味があるだけで、胸に興味はないんだ。そこは誤解しないでほしい」

シャーリー「……!!」バッ

ルルーシュ「スザァァァク!!!!」

スザク「え?」

シャーリー「ルルのエッチ!!!もうしらない!!」

ルルーシュ「……」

スザク「怒られてしまったね」

ルルーシュ「お前の所為でな」

スザク「謝るよ」

ルルーシュ「もういい」

スザク「僕のほうでも聞いてみようか?胸を大きくする方法」

ルルーシュ「誰に聞くんだ?」

スザク「僕の上司にも一人いるし……それに、ユフィもいるし」

ルルーシュ「……ついでにコーネリアにも聞いておいてくれ」

スザク「それは無理だ!!殺されてしまう!!」

ルルーシュ「ユフィ経由で訊ねれば問題はない」

スザク「そっか」

ルルーシュ「ま、有益なものは出てこないだろうがな」

スザク「一種の才能らしいからね」

ルルーシュ「そうなのか」

        ヽ             /
         ヽ、           /
           ヽ、,-、‐、‐- 、 /
          / ヾ.、ヽヽヽ〃-、
         /ヽ、,.::'⌒ヽi l l i':.  ヽ
        lヽ、 i'::::.  .:l l l l::::.... ::}

        |  `l::::::::::::::::l l l ト、:::::;ィ            ( ヽ( ヽ、
          !ミ ヽ、;;;;;/l_|」_!_ニ´ j             ヽ ヽ、 〉ー、
          ヾ  _,.-‐<ニ二二7_〉/おのれゴルゴム!  ヽ (__//⌒!
          ヽ 「|\i´ニニニニコ/              _  〉  `ー<
           ` ト、_`ーニ二ニ7 _     _,.-‐‐- 、 / ヽj   {  ヽ
             | `ー---‐ '| |l |  ̄ ̄{レ'     ヽ \ ゝ  ヽ ノj
         _,.-‐j      /l ll |    |ミ!     _,,.ヽ___`フ三二彡j
      __r'´  | |i'i ー===' ll | || |    lミ{   /    / `ー---‐'/
  /´ ̄i三l   { |l l     j l///    ヾヽ /     l      /
  {    {彡|   ヾ三三、,===='   o   ヾミミヽ     ヽ    /
 {    |ミミl        }{   ,.---、n    ハ三ニヽ___ヽ、___ノ
  ヽ   l〃ソ!       ||   {_i⌒i_,ノ    /__j   

黒の騎士団アジト

ゼロ(ナナリーの願い……どうすれば……)

カレン「たまきぃー。整備班の人がよんでるよー?また、なんか壊した?」

ゼロ「……」

千葉「藤堂さーん」タタタッ

ゼロ「ふむ……」

ラクシャータ「ナイトメアの部品まだとどかないのかい?」

ゼロ「おぉ……」

神楽耶「……」スタスタ

ゼロ「……」

C.C.「何をさっきから女性ばかりをみているのかな?」

ゼロ「……ん?C.C.か。お前は……まぁ、まずまずか」

C.C.「どこを見ている?殴られたいのか?」

ゼロ「あ、ああ!?すまない。少し考え事をな……」

C.C.「胸を観察しながら考え事か。それはさぞかし高尚な考え事なんだろうな?」

ゼロ「当然だろ」

C.C.「ふんっ」グリッ

ゼロ「が?!お、おい!!足を踏むな!!」

C.C.「悪い。ゴキブリかと思った」

ゼロ「きさまぁ……!!」

カレン「ちょっと、C.C.。ゼロになにしてんの?」

C.C.「セクハラ上司に罰を与えていたに過ぎない」

カレン「セクハラ上司?ゼロがそんなことするわけないでしょ?そこらの男とは違うんだから」

ゼロ「……」

C.C.「よかったなぁ。こういう女が味方にいればたとえ暴行しても弁護してくれるぞ?」

ゼロ「黙れ、魔女」

カレン「ほら、C.C.もナイトメアの操縦訓練まだでしょ?」

C.C.「あれ、嫌いだ。説明書の本が分厚くて眠くなる」

カレン「紅蓮のよりは薄いでしょ」

ゼロ「……カレン、待て」

カレン「はい、なんですか?」

ゼロ「今から質問をする。これは黒の騎士団の行動や今後の作戦のためでもなんでもない。答えたくないと思えば答えなくていい」

カレン「はい」

ゼロ「……胸はどうすれば大きくなる?」

カレン「え?」

C.C.「……」

ゼロ「……いや。いいんだ。変な質問をしたな」

カレン「あの……ゼロ?」

ゼロ「なんだ?」

カレン「えっと……それは……ゼロは……」

C.C.「ゼロは胸を気にする乙女だったのか。ビックリだ」

ゼロ「何をいうか!!」

カレン「失礼でなければ……あ、あたしが揉みましょうか?」

ゼロ「違うな!!間違っているぞ!!!」

C.C.「感謝しろ。私がAからCにまであげてやる」

ゼロ「待て待て!!落ち着け!!私の話も聞け!!」

カレン「違うんですか?」

ゼロ「ああ。私の知人に胸を大きくしたいと悩んでいる奴がいてな。それでカレンに訊いてみようと思った。ただそれだけだ」

カレン「そうですか……よかった……」

C.C.「まだわからないがな。自分のことかもしれないぞ、カレン?」

カレン「え!?」

ゼロ「C.C.。カレンを惑わせるな」

C.C.「はいはい」

カレン「……あの、もしかして、その胸を気にしてるのって……C.C.のことですか?」

C.C.「なっ?!」

ゼロ「ほう……?そうだな。そうかもしれない」

カレン「やっぱり」

C.C.「貴様……。誰が胸を気にしているだと?私はこれで満足してる。勝手な妄想はやめろ、童貞坊や」

ゼロ「ふんっ。黒の騎士団内では下から数えたほうが早い貧相なサイズでよくそんな大口が叩けるものだな」

C.C.「胸なんて大きくても邪魔なだけだ。羨ましいなんてこれっぽっちも思ったことはないっ。いい加減にしろ」

カレン「ふん」ドヤッ

C.C.「無駄な脂肪だな。見ているだけで吐き気がする」

ゼロ「それでカレン。即効性の高い方法はなにかあるか?」

カレン「そうですね……。サンタに願ってみては?」

ゼロ「サンタ?」

カレン「今日、あたしの友人が言ってたんですけど、サンタはそういう願いも叶えてくれるらしいです」

C.C.「……」メモメモ

ゼロ「サンタに願う……。カレン、本気で言っているのか?」

カレン「え、ええ……。ダメ、ですか?」

ゼロ「サンタなど、この世にはいないぞ」

カレン「……え?」

C.C.「……」

ゼロ「……なんだ?」

カレン「そ、そうだったんですか……」

C.C.「そんなことも知らなかったのか?全く、夢見る生娘め。膨らませるのは胸だけでいい。妄想は膨らませるな」

ゼロ「カレン……まさか……信じて……?」

カレン「……」

ゼロ(まずいな……。この歳で信じているものがいようとは……。しかし、どうしてそんなサンタ信仰が……)

ゼロ「カレン、毎年枕元にプレゼントが置いてあるのか?」

カレン「はい」

ゼロ「おかしいとは思わなかったのか?」

カレン「いえ……。今考えれば、母さんとかだったんですね……はぁ……」

ゼロ「……すまない」

C.C.「体ばかりが大きくなった奴の末路は悲惨だな」

カレン「うるさい。別にいいでしょ」

ゼロ「だが、カレン。サンタは信じる者のところにしか現れないと聞いたことがある。私はもう見なくなって久しいが、確かに昔はいた」

カレン「やっぱり」

C.C.「それ、お前のパパだろ?」

ゼロ「さぁ。それはどうかな。今となっては真相は闇の中だ」

カレン「きっと、サンタですよ。ゼロ」

ゼロ「そうだな。あるいはそうかもしれない」

カレン「なら、サンタに胸が大きくしてくださいって願えばなんとかなると思います」

ゼロ「そ、そうか」

カレン「はいっ」

ゼロ(結局、カレンからは何も聞けそうにないか……)

ゼロ「そうだ、カレン。万が一、サンタがその願いを叶えられなかった場合も想定しておいたほうがいいかもしれない」

カレン「サンタに不可能はないと思いますが」

ゼロ「願ったものが届くとは限らないからな」

カレン「……そうですか」

ゼロ「人の手でできることはあるか?」

カレン「やはり、揉むのが一番じゃないですか?」

C.C.「……」メモメモ

ゼロ「だが、それは腫れで一時的に大きくなったに過ぎないのだろう?」

カレン「いえ。好きな相手に触られることで女性ホルモンが分泌されて大きくなるってテレビで言ってました」

ゼロ「それはどの程度の信憑性があるんだ……」

C.C.「……」メモメモ

カレン「さぁ……そこまでは……」

ゼロ「カレンがそこまで成長できたのは、そういうことをしたからか?」

カレン「あ、あたしは、そんなこと誰にもさせたことはないです!!」

ゼロ「だろうな。知り合いにも立派な女性は何人かいるが、皆そういうことには疎そうだ」

カレン「まぁ……身長とかと同じで……大きくならない人は成長しても大きくなりませんし……」

ゼロ「遺伝もあるのか?」

カレン「そうじゃないですか?」

ゼロ「遺伝か……」


ユフィ『うふふ、おねえさまぁ~』

コーネリア『まてまて~』


ゼロ(ナナリーには暫く待ってもらうほかないか……。果報は寝て待てというし……)

C.C.「なんだ、遺伝か。つまらないな」

ゼロ(折角だ。他の面子にも話をきいてみるか……)

総督府

セシル「胸?」

スザク「はい」

セシル「き、急にどうしたの?」

スザク「いえ……その……」

ロイド「んふふふ。スザクくんもお年頃、だもんねぇ~」

スザク「い、いえ!!自分は決してやましい想いで訊ねたわけでは!!」

セシル「では、どういうことなの?」

スザク「知人に胸を気にしている人がいて……それで……」

セシル「どうすれば大きくなるか……悩んでいるの?」

スザク「はい」

セシル「その内、大きくなるって言ってあげなさい。少し無責任だけど」

スザク「ダメです。時間とともに大きくなることはないんです」

セシル「え?どうして?スザクくんと同級生でしょ?まだまだ成長の余地はあるはずよ」

スザク「いいえ。それはないです。何故なら、その知人は……男ですから」

セシル「……」

ロイド「男の子なんだ」

スザク「はい」

ロイド「なに?そういう病気?」

スザク「それは……わかりませんが……」

セシル「それは学校を卒業してからゆっくりと手術をして、女の子になるしかないと思うけど……」

ロイド「ま、そういう人もいるだろうねぇ。殿下にきいてみるのが一番かもしれないけど」

セシル「ロイドさん!」

ロイド「でも、そういう場合、やっぱり外見が大事なんだよね。施術するならそれなりに顔つきも変わるけど、元がよくないと悲惨なことになっちゃうし」

セシル「ロイドさん!!いい加減にしてください!!これは茶化していいお話じゃないんですよ?!」

ロイド「いやいや、セシルくん。顔って重要だよぉ?もし女性として似つかわしくない容姿なら諦めろって言ってあげるのが優しさなんじゃない?」

セシル「それは……」

ロイド「ねえ、スザクくぅん?その知人の顔、見せてくれる?」

スザク「はい。いいですよ。携帯電話で撮った写真が……ありました。僕の隣にいる生徒です」

セシル「わ……かっこいい……」

ロイド「これは……女の子になってもいいね」

セシル「そうですね。背は隠しきれないですけど、モデルさんにはならこの身長の人ってかなりいますし」

スザク「セシルさん。何かアドバイスを」

セシル「いや、でも……そういった類の手術をしろとしか……」

ロイド「でも、わざわざ胸を大きくする方法を訊いてきたってことはさぁ、そういう手術を受けたくないのかもしれないね」

セシル「確かに。この年齢なら多少の情報はネットを使えば得られるはずですし」

スザク「そうか……。手術が怖いのかな……ルルーシュ……」

セシル「性転換そのものに抵抗があるのかもしれないわね。何か言ってた?」

スザク「いえ、そういうことは何も」

ロイド「難しい問題だしね。親にも相談しづらいだろうし」

セシル「スザクくん。第三者の私たちが口出ししていい範疇ではないわ。これは本人自身が解決しないと」

スザク「ですが、自分は相談された身ですから。何か……少しでも……」

ロイド「ふむ……」

セシル「スザクくん……」

スザク「力になってあげたいんです。親友だから……」

ロイド「よし。そこまでいうなら軍の整形外科医に話を通しておいてあげようか?」

セシル「ロイドさん!?」

スザク「いいんですか?!」

ロイド「ま、親の承諾はいるだろうけど。スザクくんの親友がそこまで真剣に悩んでいるっていうならね」

スザク「あ、ありがとうございます!!」

ロイド「んふふふ。少し早めのクリスマスプレゼントぉ~ってことで」

セシル「いいんですか?」

ロイド「話を通しておけばスムーズにことが進むでしょ?」

セシル「ですが、まだこの学生のことも分かってないのに」

ロイド「スザクくんの親友がゼロで、顔を変えるために性転換するって疑ってるの?」

セシル「そこまではさすがに考えてないですけど……」

ロイド「さぁてと、ちょっといってきまぁす」

セシル「あ、私も行きます!!スザクくんはお留守番しててね」

スザク「はい!!ありがとうございます!!」

スザク(ロイドさんもセシルさんも本当にいい人だ……。ここに来ることができて良かった……)

総督室

ギルフォード「姫様。先ほど特派よりこういった要望があがってきました」

コーネリア「なんだ?」ペラッ

ギルフォード「軍の医療スタッフを貸してほしいと。その理由は……」

コーネリア「枢木スザク准尉の知人の性転換手術……?」

ギルフォード「はい」

コーネリア「却下と伝えろ」

ギルフォード「それが……既にシュナイゼル殿下にも根回しをしているようでして……」

コーネリア「なに?」

ギルフォード「恐らく数時間後には殿下から正式な書面で医療スタッフの派遣については要請があるかと」

コーネリア「いくら兄上からの要請でも許可できない。そもそも枢木の知人とは誰だ?」

ギルフォード「アッシュフォードの学生らしいです」

コーネリア「アッシュフォードか。枢木も厄介な友人を持ったものだな」

ギルフォード「これがその学生の写真です」

コーネリア「どれど―――!?」

ルルーシュの部屋

咲世子「ナナリー様、そろそろお休みになられてはどうですか?」

ナナリー「今日もお兄様は帰られないのですね……」

咲世子「はい」

ナナリー「ああ……お兄様……。きっと何か辛い目にあっている……。でも、もう少しで私でもお兄様を癒してさしあげることができる……」

ナナリー「サンタさん……はやくきてください……。ナナリーは待ちきれません……」

咲世子「……」

ピリリリ……ピリリリ……

咲世子「はい。ランペルージです」

『ルルーシュ・ランペルージ宅でいいのだろうか?』

咲世子「失礼ですが。あなたは?」

『ルルーシュはいないのか?』

咲世子「ですから、あなたのお名前を―――」

『ルルーシュに伝えろ。近く家族会議をするとな』

咲世子「家族?あの、もしもし?!―――切れてしまいました……一体、どなただったでしょうか……」

婆臭い時もかわいいと何故わからん

翌朝

ルルーシュ(ラクシャータも千葉もこれといった案を出してはくれなかった……)

ルルーシュ(神楽耶様に至っては何故か泣き始めたし……)

ルルーシュ(もう豊胸器具を買い与えたほうがいいのか。いや、それだとナナリーが悲しむ可能性も……)

ルルーシュ「……疲れた」

咲世子「おはようございます、ルルーシュ様」

ルルーシュ「おはようございます。ナナリーはまだ寝ているようですね」

咲世子「ルルーシュ様もお休みになってください」

ルルーシュ「ええ。そうします」

咲世子「あ、ルルーシュ様。昨晩、ルルーシュ様に奇妙な電話がありました」

ルルーシュ「奇妙な電話?」

咲世子「はい。近く家族会議をするとだけ。相手は名前を告げなかったので、誰なのかは……さっぱり……」

ルルーシュ「……悪戯でしょう」

咲世子「そうですね。では、朝食を用意しておきますので」

ルルーシュ「助かります。1時間後に俺が起きてこなかったら、様子を見に来てください」

ルルーシュ「さてと……寝るか……」ドサッ

ルルーシュ「……」

ルルーシュ(ナナリーの胸か……用意できなければナナリーはカレンのように悲しむかもしれない)

ルルーシュ(いや……カレンであれだけ暗い顔になったんだ。ナナリーが受けるショックは計り知れない……)

ルルーシュ(俺はずっとナナリーの笑顔を守るために戦ってきた……)

ルルーシュ(この世界はナナリーにとって害でしかない……)

ルルーシュ(それもこれも俺たちを食い物にする皇族どもが―――)

ルルーシュ「……」

ルルーシュ「皇族……家族……会議……?」

ルルーシュ「……!!」ガバッ

ルルーシュ「いや、待て……そんなわけがない……。コーネリアやシュナイゼルがゼロの正体に気づくわけがない」

ルルーシュ「ユフィか?いや、それもない。ユフィから情報が漏れたとするならもっと早い段階でここへ軍人が押し寄せているはずだ」

ルルーシュ「では、スザクか?!―――いや、スザクもない。スザクにだけは俺の正体を気づかせないように細心の注意を払っている」

ルルーシュ「待て。ゼロの正体に気がついたからか?俺が生きていることを知った姉上が電話をかけてきたということも……」

ルルーシュ「―――嫌な予感がする。情報を集めなくては。ブリタニア軍が動いていればありがたいが……」

ナナリー「……」モグモグ

ルルーシュ「ナナリー、おはよう」

ナナリー「おはようございます、お兄様。お兄様の朝食はキッチンにあるそうですよ?」

ルルーシュ「咲世子さんは?」

ナナリー「お昼の買出しに出かけましたよ?すぐに戻ると言っていました」

ルルーシュ「そうか……」

ナナリー「お兄様?どうかされたのですか?息遣いが荒いようですけど……」

ルルーシュ「そうか?普通だよ。テレビでも見ようかな」ピッ

ナナリー「お兄様……」

ルルーシュ(何かやっていないか……何か……)

ナナリー「……」モグモグ

ルルーシュ(報道で伝えるようなことではないしな……。秘密裏に接触してくるか……)

ルルーシュ(ナナリーだけは守らなければ……)

ピリリリ……ピリリリ……

ナナリー「お電話ですね」

ルルーシュ「俺が出るよ。―――はい、ランペルージです」

『ルルーシュかい?』

ルルーシュ「え、ええ……貴方は?」

『生きていたんだね。ルルーシュ』

ルルーシュ「……!!」

『嬉しいよ。昨晩、コーネリアから電話があって君のことを聞いたんだ。本当におどろ―――』

ルルーシュ「……」ガチャン

ナナリー「お兄様?どうしたのですか?」

ルルーシュ「シュナイゼル……今のはシュナイゼルだった……」

ナナリー「シュナイゼル兄様からなのですか?!」

ルルーシュ「……」

ナナリー「どうして……そんな……」

ルルーシュ「分からない……。俺たちは死んだことになっているはずなのに……」

ナナリー「まさか、お父様が?」

ルルーシュ「理由がない。もっと別のところから俺たちの生存が知れたのだろう」

地震

ナナリー「でも、どこから……?」

ルルーシュ「それは分からない。だが、考えられるとしたら……」

ルルーシュ(ユフィ……君なのか……)

ナナリー「お兄様、私たちどうなってしまうのでしょうか」

ルルーシュ「心配するな、ナナリー。俺が守る」

ナナリー「……はい」

ルルーシュ(ちっ……。もうすぐクリスマスだというのに、俺の邪魔ばかり……)

ルルーシュ(どこの誰かは知らないが……許さんぞ……!!)

ナナリー「これからどうしますか?」

ルルーシュ「向こうから何らかのアクションがあるはずだ。それで今後の行動を決めよう」

ナナリー「分かりました」

ルルーシュ(こんなことで俺の野望が潰えることがあってはならない!!)

ルルーシュ(ナナリーのために俺は……!!!)

ナナリー(サンタさんに過ぎた願いをしてしまった罰なのでしょうか……)

ルルーシュ(逃走経路はいくつかあるにしても、流石にコーネリアやシュナイゼルに生存が知れた段階で逃げ場は殆どない)

ルルーシュ(それどころか今後、ゼロとして行動するのにも様々な支障が生じる)

ルルーシュ「どうしたら……!!」

ナナリー「お兄様……」

咲世子「ただいま、戻りました」

ルルーシュ「咲世子さん。お疲れ様です」

咲世子「……何かあったのですか?」

ルルーシュ「咲世子さんが心配することではありませんから」

咲世子「いえ。話して頂かないと困ります」

ルルーシュ「咲世子さん……」

咲世子「私はルルーシュ様に仕える身ですから」

ルルーシュ「……奇妙な電話は皇族からだったんですよ」

咲世子「え……」

ルルーシュ「コーネリアは俺に接触を試みたのでしょう」

咲世子「では、ここに総督が来るのですか?ここで皇族の家族会議が行われると?いけません。お出しするお料理の材料が全く足りません」

ルルーシュ「会食にはならないでしょうから、心配ありませんよ」

咲世子「ですが、アッシュフォード総出でお出迎えになる可能性も……」

ルルーシュ「それは会長の心配事でしょう。それよりも俺たちに会いにくるということは」

咲世子「身柄の拘束が目的でしょうか」

ルルーシュ「ま、それしかないでしょうね」

ナナリー「そうなったら、お兄様と一緒に居られなくなります。私、それだけはいやです!!」

咲世子「ナナリー様……」

ルルーシュ「俺も同じ気持ちだ、ナナリー?」

ナナリー「お兄様……」

ルルーシュ(とはいえ、俺個人の力では限界もある。会長には事情を話して多少の時間稼ぎはしてもらうか)

ナナリー「……」

咲世子「万が一のことがあってはいけません。ナナリー様、ご準備を」

ナナリー「はい……」

咲世子「ルルーシュ様、ナナリー様は私にお任せください」

ルルーシュ「はい。よろしくお願いします」

生徒会室

ミレイ「……ルルーシュ、大丈夫なのそれ?」

ルルーシュ「会長の力でなんとかなりませんか?」

ミレイ「今のアッシュフォードに総督の訪問を水際で止めるなんて芸当はできないって」

ルルーシュ「そうですか……」

ミレイ「総督が行くって言えば、門は開けなきゃならないでしょうね」

ルルーシュ「……」

ミレイ「逃げるの?」

ルルーシュ「それしかない」

ミレイ「そうなったら、二度と会えないわね」

ルルーシュ「……」

ミレイ「ねえ、もしかしたらただ会いたいだけかもしれないじゃない?逃げるのはそのあとでも……」

ルルーシュ「そのまま本国に連行される可能性もあるんです。リスクが大きすぎる」

ミレイ「そっかぁ……。でも、どうして急に来ることになったの?バレるならもっと早くバレててもおかしくないのに」

ルルーシュ「そこなんです。一体、誰が伝えたのか……」

ミレイ「ともかくルルーシュはここを離れることを決意しているってことでいいのね?」

ルルーシュ「はい」

ミレイ「いいの?アッシュフォードの隠れ蓑が無くなれば……貴方は……」

ルルーシュ「ナナリーが居るだけで十分ですよ。それに当てがないわけではないので」

ミレイ「ルルーシュ……」

ルルーシュ「困らせてしまったようですね。謝ります」

ミレイ「そ、そんなこと……」

ルルーシュ「では、これで」

ミレイ「ルルーシュ!!」

ルルーシュ「なんですか?」

ミレイ「落ち着いたら……連絡ぐらいはしてね……」

ルルーシュ「……はい」

ミレイ「絶対よ?」

ルルーシュ「はい。約束します」

ルルーシュ(会長の手助けは期待できない……。もう移動するほうがいいか)

リヴァル「ルルーシュ!!」

ルルーシュ「どうした?」

リヴァル「すげーよ。正門になんかブリタニア軍人が大勢やってきてるんだ!!見に行ってみようぜ!!」

ルルーシュ「なんだと?!」

リヴァル「スザクもあの中にいるような気もしないではないんだけどなぁ……」

ルルーシュ「もう来たのか……!!くそっ!!」ダダダッ

リヴァル「あ、おい!!ルルーシュ!!どこいくんだよ!!」

ルルーシュ「リヴァル!!」

リヴァル「な、なんだ?」

ルルーシュ「今まで楽しかった。ありがとう」

リヴァル「え?」

ルルーシュ「……」ダダダッ

リヴァル「ルルーシュ……?」

正門

コーネリア「ここにいるのだな」

ギルフォード「はい」

スザク「あ、あの……総督、これは何か間違いです」

コーネリア「行くぞ」

ギルフォード「イエス、ユア・ハイネス」

スザク「あぁ……どうして……こんなことに……?」

ユフィ「スザク!!」

スザク「ユーフェミア様もこちらに?!」

ユフィ「お姉様に呼ばれたの。ルルーシュのことで家族会議するからって」

スザク「家族会議!?」

ユフィ「シュナイゼル兄様もそれからお父様も出席することになっているみたいで……」

スザク「な……?!」

ユフィ「スザク、何故こんなにことになったのか知りませんか?」

スザク「分かりません……。誰が総督にルルーシュのことを……。アッシュフォードにスパイでもいたのだろうか……」

コーネリア「ギルフォードよ。ルルーシュはどこにいる?」

ギルフォード「この時間帯はクラブハウスか生徒会室にいることが多いようです」

コーネリア「そうか」

カレン(コーネリア!?なんでここに?!)

シャーリー「うわ、何かな、あれ?」

カレン「知らない……。視察って感じにも見えないし……」

ギルフォード「少しいいだろうか?」

シャーリー「え?は、はい?!」

ギルフォード「生徒会室に案内してもらえるか?」

シャーリー「あ、ああ。はい!!こちらです!!」

カレン「待ってください」

シャーリー「カレン?」

ギルフォード「なんだろうか?」

カレン「何のようですか?総督が来るなんてただ事じゃないみたいですけど」

ギルフォード「一学生が知ることではない。いいから案内を頼む」

支援

この後阿鼻叫喚の家族会議かw

ルルーシュ(あれはコーネリア……もう、こんなところまで……!!)

咲世子「ルルーシュ様。準備が整いました」

ナナリー「お兄様……」

ルルーシュ「よし。正門はまずい。他のところから―――」

ミレイ「ルルーシュ!!ダメ!!」

ルルーシュ「会長?!」

ミレイ「この学園、完全に包囲されちゃってる」

ルルーシュ「なに……」

ミレイ「ルルーシュとナナリーを逃がす気はないみたい」

ナナリー「どうして……どうして……」

ルルーシュ「くっ……。包囲網も俺たちが捕まるまで解けそうもないでしょうね」

ミレイ「恐らくね。ねえ、ルルーシュ。しばらく地下にいる?食事もこっちで用意するし……」

ルルーシュ「会長……」

ミレイ「このままじゃ……貴方がどうなっちゃうか……」

ルルーシュ「……」

スザク「ルルーシュ!!」ダダダッ

ルルーシュ「スザク!?」

ナナリー「スザクさん!」

スザク「よかった。ここにいたんだね」

ルルーシュ「……」

ミレイ「……」

スザク「今、ユフィと僕で裏門の人員を減らしているところだからもう少し待ってくれ」

ルルーシュ「……そうか。助かる」

スザク「水臭いよ、ルルーシュ。僕たちは親友じゃないか」

ルルーシュ「……後ろを見ろ」

スザク「え?」クルッ

コーネリア「案内ご苦労だったな、枢木」

スザク「な……?!はめられたのか?!」

ルルーシュ「スザク……もういい……」

スザク「違うんだ!!ルルーシュ!!僕が案内したんじゃない!!信じてくれ!!」

                  r''^⌒ヽ
                /ク_,rvn〉_      ___
               /ア^'ヽ_,rト/_.>⌒ ̄_⌒'''''ーt-、ヘ
              /`7' _ノ ̄ヽ ,.へ / ̄     ̄ ̄``'''''´
              (_ ̄,,-<へ| / 7
                   `V/| |

            ______ノ/ yィ
    __,,,... <            V'
 (⌒ー-、__彡 ''⌒ ̄ ̄'''ーミ;,__,ノノ

   ⌒´              \  {
                     ヽ  ミ;,
                     \  \      __

                       \  ) ̄ ̄ ̄⌒>、
                        ヽー'''' ̄ ̄ ̄ \)

>>142
AAって何でもあるんだなあw

コーネリア「ユーフェミアと枢木が不審な行動をしているとダールトンが言っていたのでな。もしやと思いつけてみたら、当たりを引いたようだ」

ルルーシュ「やはり来たか……コーネリア……」

スザク「総督!!あの……ルルーシュは総督の知っているルルーシュではなくてですね……」

コーネリア「どけ」

スザク「こればかりは……!!」

ミレイ「くっ!!」ダダッ

コーネリア「ん?!」

ミレイ「ルルーシュ、今のうちに逃げて!!」ギュッ

コーネリア「何をする?!離せ!!」

ミレイ「私だってアッシュフォードの生まれなんだから、凋落貴族にもプライドぐらいあるんだから……!!」

ルルーシュ「会長!!」

コーネリア「ええい!!離せ!!」バッ

ミレイ「きゃ!?!」

ナナリー「ミレイさん!?大丈夫ですか?!」

コーネリア「さあ、ルルーシュ。お前はもう袋のネズミだ。大人しくしろ」

ルルーシュ(ギアスを使うか……!!だが、スザクも会長も居る前で……!!)

コーネリア「お前には聞きたいことが山ほどある」

ナナリー「お兄様……」

ルルーシュ(いや。ナナリーが最優先だ!!―――コーネリアにギアスを使う!!)

コーネリア「ルルーシュよ」

ルルーシュ「コーネリア!!!」

コーネリア「いつから自覚があったのだ?」

ルルーシュ「……自覚?」

コーネリア「皇族という身分ゆえに、言い出せなかったのは分かる。でも、それでも……私にぐらいは打ち明けても良かったのではないか?」

ルルーシュ「何の話ですか?」

コーネリア「……」

ユフィ「ルルーシュ!!スザク!!ダメです、兵士のみなさん、私の命令はきいてくれ……お姉様……」

コーネリア「来たか、ユフィ。さてと、会議が出来る部屋を用意してもらおうか……」

ルルーシュ「会議?何も話す事はない」

コーネリア「私にはある」

ナナリー「あの……突然、家族会議といわれても、困ります」

コーネリア「ナナリーは当然、知っていたのだな?」

ナナリー「え?」

コーネリア「いや、そもそも兆候はあったな……。ルルーシュは昔から私には靡いてくれなかったし……」

ルルーシュ「何の話だ?!」

コーネリア「いいから、こい!!で、会議室はどこにある?!」

ルルーシュ「俺とナナリーを巻き込むな!!」

コーネリア「私はお前の行く末を案じているだけだ!!」

ルルーシュ「余計なお世話なんだよ!!」

コーネリア「なに……!!姉である私に向かって……!!」

ユフィ「お、お姉様!!落ち着いてください!!」

ルルーシュ「俺かナナリーを政治の道具にするつもりなのでしょう、姉上?会議も本国へ帰るかどうかの意思確認といったところでしょう。無論、形だけで実質強制連行でしょうけど」

コーネリア「わけのわからないことを……。枢木。会議の場を設けろ」

スザク「イ、イエス、ユア・ハイネス」

ルルーシュ(ギアスを使うタイミングを逃したな……。いや、寧ろ好機か。会議の場でならまだギアスは使いやすい……)

クラブハウス

ギルフォード「姫様、シュナイゼル殿下はあと30分ほどでお着きになられます」

コーネリア「陛下は?」

ギルフォード「2時間以内とのことです」

コーネリア「そうか。分かった。下がってくれ」

ギルフォード「はっ」

ルルーシュ(コーネリアの護衛は騎士だけか……。無防備だな)

ナナリー「……」ドキドキ

ユフィ「……ナナリー、久しぶり」

ナナリー「は、はい」

スザク「……」

ルルーシュ(シュナイゼルまで来たら厄介だ。早めに事を終わらせるしかない)

ルルーシュ(スザクとユーフェミアにもギアスをかけることになっても……俺は……!!!)

コーネリア「さて、ルルーシュ。本題に入ろう。―――私は悲しい」

ルルーシュ「……」

コーネリア様のおっぱいに埋もれたい

コーネリア「マリアンヌ様から貰った体を作り変えようとするなんて、馬鹿げているぞ?」

ルルーシュ「……は?」

ナナリー「どういうことですか?」

咲世子「作りかえる……?改造するということですか?」

コーネリア「端的に言えばそうなる」

スザク「……あれのことか」

ユフィ「あれってなんですか?」

スザク「胸です」

ユフィ「胸?」

コーネリア「昨日、私のところにこんなものが届いた」スッ

ルルーシュ「これは……。医療スタッフの派遣……?性転換手術の概要……?なんですかこれは?」

コーネリア「……私が聞きたい」

スザク「……」

ユフィ「性転換……?誰がそんなことを?」

ナナリー「……?」

ルルーシュ「対象者は……枢木スザクの知人……」

コーネリア「名前の記載はない。だが、顔写真は届いた。これだ」スッ

ルルーシュ「……俺?!」

スザク「……」

ユフィ「え?!ルルーシュ、女の子になるのですか?!」

ナナリー「お兄様がお姉様に!?」

咲世子「ほう……」

コーネリア「ルルーシュ。どういうことだ?」

ルルーシュ「身に覚えなどない」

コーネリア「この期に及んで隠すのか?」

ルルーシュ「隠してなどいない!!」

コーネリア「では、どうしてこのような案件が私のところに上がってくる!!!」バンッ!!!

ルルーシュ「知るか!!!俺は関係ない!!!」バンッ!!!

ユフィ「ひっ」ビクッ

スザク「……」

                     ィ≠=ミ 、

                     .: ´/    ヽ}
                   /:/
                    {/r、  __
              _ ..(`ニ7ノ j_ノ ノ _

           ト、/r―< ´ ´ イノ´/:`ヽノ}

         _.. -‐.:<ミ、       -一 ′: : :〈
           >、    Ⅵ‐一 ´: : ノ : ィ: : : : :ハ
         .: ´:.:.:.ヽ     〉: ー=彡イ 、/_{: : :|: : : :.
     厂:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:〉_. ィ≠=ミ、 //: :ム=ミ: |: : l: :ト、     }    ひっ!
.     /:.:.:.:.:.:.:.:.:.<{:/ 小 rッ V/:/ rッ  〉ト、: ヽト、 :ー― :ノ
    〈:.:.:.:.:.: ´/:{/:イ ハ ー=彡 ´   ー=彡ヘ、:ー`  ̄ ̄
      `ヽ:./:.:/l:.:.ー==='.≠   ' __    /ーへ:ヽ __
       \:.:.:.:.:.l:.:.:.:l: : : 人 r ´ __`ユイ: :/: : | ー― ´
        \:.:.:.、.:.ト、 : i! }>-く      `ヽrハ`ー 、__
         ー=\:.:.:. !:.lヽjレ: `Tヽノつ /   Ⅵ    i:.:.:.:.:.ヽ
            |ヽ:.:l___....に二}‐‐ァ   ノム'    i!:.:.:.:.:.:.:}
            |i:i:iY:.:.:.:.:.:.:.:.:.ゝ一'/ イ: 人    ノ:.:.:.:.:.:/
            |i:i:i:|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:} }:.:.ー.:´:.:}´ ̄ \/ ` ー′
             ̄'.:.:.:.:.:.:.:.:.:.//:.:.:.:.:.:.:./
              〉:.:.:.:.:.:.:.:、、:.:.:.:.:.:.:/

コーネリア「そうか。だが、ブリタニアの情報網を甘く見ないでもらおうか。ギルフォード」

ギルフォード「はい」

ルルーシュ「なんですか?」

コーネリア「この写真を見たときは驚いた」

ルルーシュ「……!?」

コーネリア「よく似合っているな、ルルーシュ。女装が」

ルルーシュ「これはここの会長に無理やり……」

コーネリア「化粧までして……。確かに美人だよ。マリアンヌ様にも匹敵するほどの可憐さだ」

ユフィ「うわ……すごい……」

ナナリー「私も見たいです」

咲世子「ほう……」

スザク「……」

コーネリア「ルルーシュ……。どうしてもするというのなら止めはしないが……。兄上やお父様の意見も聞いてからにしてほしい」

ルルーシュ「だから……俺は……性転換など……!!」

コーネリア「まだ、恋人もいないらしいな。私のことを想ってくれていたわけでもないようだし、やはり、女には興味がないのか?」

>ナナリー「お兄様がお姉様に!?」

ふいたww
ナナリーならこうなってもあっさり受け入れそうだw

ルルーシュ「姉上!!待ってください!!そもそも私は真っ当な男性です!!男性であることに疑問を抱いたことなどありません!!!」

コーネリア「もう隠すな。私はお前が抱えていた闇を受け止めるつもりでいる」

ルルーシュ(ここでゼロの正体を明かしてやろうか……!!面白いことになりそうだな!!!)

コーネリア「ルルーシュ、正直に話してくれ。私はお前の悩みをきくためにここに来たのだから」

ルルーシュ「だから……!!」

コーネリア「兄上やお父様が来ると余計に話し難くなってしまうぞ、いいのか?」

ルルーシュ「……」

ユフィ「ルルーシュはその……女の子になっても綺麗ですから……きっと、大丈夫です」

ナナリー「お姉様になろうとも、私の愛は変わりませんから、お兄様!」

ルルーシュ(どうしてこんなにことになっている……?!)

ルルーシュ(俺が何をした?どこで性転換をするしないという話になり……コーネリアとシュナイゼルに俺の生存が……)

スザク「……」

ルルーシュ「……姉上。この顔写真の出所は分かりますか?」

スザク「ルルーシュ。もういいんだ。さあ、総督に全てを話そう」

コーネリア「枢木の携帯電話にあった写真だそうだが?」

ルルーシュ「……スザク」

スザク「僕は知らない!!この顔写真は僕の上司に提出しただけで!!」

ルルーシュ「スザァァァァァク!!!!!」

スザク「何かの間違いだ!!ルルーシュ!!!僕は何も知らない!!!」

ルルーシュ「やはり貴様が!!!貴様がぁぁぁぁ!!!!」

コーネリア「落ち着け、ルルーシュ。何を興奮している?」

ルルーシュ「スザク!!!何故だ!?何故、こんなことになっている?!」

スザク「君が……ルルーシュが!!!胸が欲しいっていうから!!!!」

ルルーシュ「なに?!」

スザク「大きな胸が欲しいっていうから、僕はルルーシュのために!!!色々手を尽くしたんだ!!!」

スザク「こんな結果になったのは残念だけど!!僕は正しいことをしたと思っている!!!」

ルルーシュ「おのれ!!!スザク!!!その狂った正義感は争いしか生まない!!!すぐに捨てろ!!!」

スザク「なら、どうして胸を欲した!?君が胸さえ欲しなければこんなことにはならなかった!!!そうだろ?!」

ルルーシュ「貴様!!ここに来て責任転嫁か?!いい度胸だな!!!」

ユフィ「あの……喧嘩はやめてください……」オロオロ

        ヽ             /
         ヽ、           /
           ヽ、,-、‐、‐- 、 /
          / ヾ.、ヽヽヽ〃-、
         /ヽ、,.::'⌒ヽi l l i':.  ヽ
        lヽ、 i'::::.  .:l l l l::::.... ::}

        |  `l::::::::::::::::l l l ト、:::::;ィ            ( ヽ( ヽ、
          !ミ ヽ、;;;;;/l_|」_!_ニ´ j             ヽ ヽ、 〉ー、
          ヾ  _,.-‐<ニ二二7_〉/おのれゴルゴム!  ヽ (__//⌒!
          ヽ 「|\i´ニニニニコ/              _  〉  `ー<
           ` ト、_`ーニ二ニ7 _     _,.-‐‐- 、 / ヽj   {  ヽ
             | `ー---‐ '| |l |  ̄ ̄{レ'     ヽ \ ゝ  ヽ ノj
         _,.-‐j      /l ll |    |ミ!     _,,.ヽ___`フ三二彡j
      __r'´  | |i'i ー===' ll | || |    lミ{   /    / `ー---‐'/
  /´ ̄i三l   { |l l     j l///    ヾヽ /     l      /
  {    {彡|   ヾ三三、,===='   o   ヾミミヽ     ヽ    /
 {    |ミミl        }{   ,.---、n    ハ三ニヽ___ヽ、___ノ
  ヽ   l〃ソ!       ||   {_i⌒i_,ノ    /__j   

コーネリア「黙れ!!!私の御前だぞ!!」

ルルーシュ「自分でいうな!!!」

コーネリア「何故、お前はそう姉に対してそう口が悪い?昔はもっと良い子だったのに……」

ルルーシュ「とにかく、これは勘違いだ。どこかの馬鹿者のな!!」

ナナリー「胸って……」

咲世子「まさか……。ルルーシュ様」

ルルーシュ「ああ。多分、咲世子さんの想像通りだと思います」

咲世子「では、ナナリー様はこの場から遠ざけたほうが……」

ルルーシュ「それはもう遅いでしょう。ここでナナリーを退室させても、疑いが生まれるだけです」

スザク「君が……大きな胸が欲しいっていうから……」

ルルーシュ「……っ」

ユフィ「ルルーシュ、違うのですか?」

ルルーシュ「……」

コーネリア「ルルーシュ、胸が欲しいわけではないのか?」

ルルーシュ「……俺じゃないんですよ……ナナリーです……」

        ヽ             /
         ヽ、           /
           ヽ、,-、‐、‐- 、 /
          / ヾ.、ヽヽヽ〃-、
         /ヽ、,.::'⌒ヽi l l i':.  ヽ
        lヽ、 i'::::.  .:l l l l::::.... ::}

        |  `l::::::::::::::::l l l ト、:::::;ィ            ( ヽ( ヽ、
          !ミ ヽ、;;;;;/l_|」_!_ニ´ j             ヽ ヽ、 〉ー、
          ヾ  _,.-‐<ニ二二7_〉/おのれシュナイゼル!  ヽ (__//⌒!
          ヽ 「|\i´ニニニニコ/              _  〉  `ー<
           ` ト、_`ーニ二ニ7 _     _,.-‐‐- 、 / ヽj   {  ヽ
             | `ー---‐ '| |l |  ̄ ̄{レ'     ヽ \ ゝ  ヽ ノj
         _,.-‐j      /l ll |    |ミ!     _,,.ヽ___`フ三二彡j
      __r'´  | |i'i ー===' ll | || |    lミ{   /    / `ー---‐'/
  /´ ̄i三l   { |l l     j l///    ヾヽ /     l      /
  {    {彡|   ヾ三三、,===='   o   ヾミミヽ     ヽ    /
 {    |ミミl        }{   ,.---、n    ハ三ニヽ___ヽ、___ノ
  ヽ   l〃ソ!       ||   {_i⌒i_,ノ    /__j   

コーネリア「ナナリー?」

ナナリー「……」

ルルーシュ「……はい」

スザク「ナナリーが胸を?必要ないよ、そんなの」

ルルーシュ「それでもナナリーは胸を欲したのだから、仕方がない」

ユフィ「そうなの、ナナリー?」

ナナリー「それはサンタさんにお願いしたこと……。どうしてお兄様が……?」

コーネリア「サンタに胸をお願いしたのか、ナナリー?」

ナナリー「は、はい……。おっきな胸を」

ユフィ「どうして?ナナリーはこれから大きくなるはずなのに」

ナナリー「い、いつもお兄様は疲れているようなので……私が癒してあげられたらって……」

コーネリア「癒し?」

ナナリー「男性は大きな胸に包まれると癒されると、しーつ―――友人から聞いたので……」

コーネリア「そうか。―――ルルーシュ、ほら」

ルルーシュ「……ナナリー、すまない……」

コーネリア「ルルーシュ、こっちにこい。ほら」

ナナリー「お兄様がサンタさんだったのですか?」

ルルーシュ「ああ……そうだ……」

ナナリー「そうですか……」

ルルーシュ「ナナリー!!俺はただ!!お前の純粋な想いを―――」

ナナリー「……知っていました」

ルルーシュ「な……に……?」

咲世子「ナナリー様……」

ナナリー「お兄様が私のサンタであることは……。だから、去年までお兄様に甘えるような願い事ばかりを書いていたんですよ?

ルルーシュ「ナナリーなら、どうして……」

ナナリー「お兄様を困らせるつもりは無かったんです。ただ、ああ書けば……お兄様も豊胸器具だけを用意して……ご自身のことに専念できると思って……」

ルルーシュ「ナナリー……そんなことを……」

ユフィ「ナナリー……」

スザク「良い話だ」

コーネリア「ルルーシュ、飛び込んで来い。癒してやろう」

ナナリー「ごめんなさい、お姉―――いえ、お兄様。私の考えが甘かったばかりに……」

ルルーシュ「ナナリー!!」ギュッ

ナナリー「お兄様……」

コーネリア「何故だ」

ルルーシュ「どうしてだ?サンタにぐらい甘えろ!!ナナリー!!」

ナナリー「でも、お兄様もご迷惑なのでは……」

ルルーシュ「そんなわけあるか!!」

ナナリー「お兄様」

ルルーシュ「お前のことなら何でも叶えてやる……。俺はお前のサンタであり……兄なんだからな……」

ナナリー「嬉しいです……お兄様……」ギュッ

ユフィ「よかった。ルルーシュが女の子にならずに済んで……」

コーネリア「そうだな」

スザク「全く。ルルーシュは人騒がせなんだから」

ルルーシュ「ナナリー……愛している……」

ナナリー「私もです……お兄様……」スリスリ

>スザク「全く。ルルーシュは人騒がせなんだから」

誰のせいでwww

シュナイゼル「―――良いものを見せてもらったよ」

ルルーシュ「シュナイゼル……!?」

シュナイゼル「久しいね、ルルーシュ。また会えて嬉しいよ」

ナナリー「シュナイゼル兄様。お久しぶりです」

シュナゼル「ナナリーも元気そうでなりよりだよ」

コーネリア「兄上、来られたのですか」

シュナイゼル「可愛い弟が可愛い妹になると聞いて驚いたけど、杞憂だったようだ」

ルルーシュ「勘違いだったんですよ」

スザク「はい」

シュナイゼル「そうか……。でも、ここで一応、ルルーシュ用に服も用意したんだけど……。いけないね、これは欲だ」

ユフィ「それはなんですか?」

シュナイゼル「新しい妹に着て貰おうと思って買ってきたんだ。無駄になってしまったようだけど……。そうだ、これはナナリーにプレゼントしよう」

ナナリー「いいのですか?」

シュナイゼル「サイズが大きすぎるから、着たら肩からズレ落ちてはだけてしまうだろうけど、それはそれで魅力的だから着てみると良い」

ナナリー「分かりました。ありがとうございます」

シュナイゼル「私からのクリスマスプレゼントだ、ナナリー」

ルルーシュ「兄上。話を聞いていたのならお分かりでしょう。もう事態は解決しました」

シュナイゼル「そのようだね。でも、このまま踵を返すにはあまりにも惜しい。ようやく再会できたのだから」

ルルーシュ「なんだと?」

シュナイゼル「それに皇帝陛下もこちらに向かっている。もう少しこのまま家族会議と行こうじゃないか」

ルルーシュ「もう議題などないはずだ」

シュナイゼル「そうかな?」

ルルーシュ「……!」

シュナイゼル「私もここへ来るまでにルルーシュの身辺情報を色々と仕入れてきた」

ルルーシュ(まさか……ゼロのことを……?!)

シュナイゼル「カレン・シュタットフェルト……」

ルルーシュ「?!」

ナナリー「カレンさんがなにか?」

コーネリア「誰だ、その女は?悪い虫か?」

ルルーシュ(おのれ、シュナイゼル……やはり……何かを掴んできたのか……?!)

シュナイゼル「シャーリー・フェネット……」

ルルーシュ「……ん?」

シュナイゼル「ミレイ・アッシュフォード……。ルルーシュと関わりの深いのはこの三名だ。間違いないかな?」

ルルーシュ「ま、まぁ……」

シュナイゼル「この三名に胸のことをしきりに訊ねていたそうだけど、ルルーシュは胸で女性の価値を測るのかな?」

ルルーシュ「どこでそれを?!」

コーネリア「ルルーシュ!!それは本当か?!―――よし、こい」

シュナイゼル「答えるんだ」

ルルーシュ「……それはナナリーのために訊いただけです。他意はない」

ナナリー「まさか……お兄様、みなさんに大きな胸になるための秘訣を……?!」

ルルーシュ「あ、ああ……」

シュナイゼル「この中に恋人はいないのかな?」

ルルーシュ「そのような関係の者はいませんよ」

シュナイゼル「これだけ魅力的な女性が傍にいるのに、おかしいね、ルルーシュ。やはり、女の子に転向するつもりなのかな?」

ルルーシュ「兄上。私にはナナリーがいればそれでいいんですよ。今は恋人なんて考えられない。ということです」

ナナリー「お兄様……」

スザク「そうか。ルルーシュ、君はだからこそナナリーの胸を大きくしようとしていたのか?!」

ルルーシュ「何を言っている?」

スザク「ナナリーの胸では満足できないんだろ?シャーリーのように大きい人が好みだけど、好きなのはナナリーだから……」

ルルーシュ「黙れ!!!スザク!!!」

シュナイゼル「そうか。ルルーシュはナナリー以外は眼中にないのか。困ったね。お見合い相手も見繕ってきたのに」

ルルーシュ「なに?!」

コーネリア「兄上、私の名前もそこに入れておいれください」

ユフィ「では、ルルーシュはクリスマスはナナリーと過ごすの?」

ルルーシュ「当然だ。ずっとそうしてきたんだからな」

ナナリー「イブはいつもお兄様と一緒に寝ているんですよ?」

コーネリア「1日だけでいい。変わってくれ」

ナナリー「嫌です」

シュナイゼル「まぁ、仕方ないね。ナナリーなら納得せざるを得ないよ」

ルルーシュ「流石は兄上。理解が早くて助かります」

ギルフォード「姫様。皇帝陛下がご到着されたと」

コーネリア「そうか」

ルルーシュ「シャルルが来るのか……!?」

シュナイゼル「ルルーシュは8年ぶりになるのかな」

ルルーシュ「ええ……そうなりますね……」

スザク「……」

咲世子「私がいてもいいのですか?」

ルルーシュ「居てください。心の支えは咲世子さんとナナリーだけです」

咲世子「そんな……ルルーシュ様……」モジモジ

ナナリー「お父様が……」

ギルフォード「皇帝陛下が入られます」

シャルル「……」

ルルーシュ「シャルル……」ギリッ

シャルル「ルッルーシュよ……久しいなぁ……」

ルルーシュ(ここでギアスを使い殺すか……)

スザク「オール・ハイル・ブリタニア!!」

シャルル「ナナリィ……」

ナナリー「は、はい……」

シャルル「……」

ルルーシュ「何をするつもりだ……きさま……!!」

シャルル「メリィィィィクリっスマァァスゥゥゥ!!!!!」サッ

ナナリー「え……?」

ルルーシュ「なに?!」

シャルル「ワシがぁぁぁぁ!!!サンタぁぁぁであぁぁぁるぅ!!!」

ルルーシュ「サンタだと?!」

シャルル「そうだ」

ルルーシュ「何を馬鹿な……」

シャルル「ならば、ナナリィに手渡したメルヘンボックスをあけてみるがよぉぉい」

ナナリー「……咲世子さん、開けてもらえますか?」

咲世子「畏まりました」

咲世子「……」パカッ

シュナイゼル「これは……」

ユフィ「これ……豊胸器具ですか?」

シャルル「ブリタニアの技術が生んだ、究極のバストアップマッシィンだ」

コーネリア「ナナリーの欲していたものを……」

ルルーシュ「馬鹿な?!どうしてそれを貴様が用意できる?!」

シャルル「甘いな。ルルーシュ。ワシがサンタだからだ」

ルルーシュ「サンタなどいない!!」

シャルル「何たる愚かしさよ、ルッルーシュ。お前ががまだ豆粒ぐらいのときはクリスマスの翌朝、枕元にあるメルヘンボックスに歓喜しておったではないかぁ!!!」

ルルーシュ「それはお前が置いたものだろうが!!」

シャルル「違うな!!間違っておるぞ!!ルッルーシュ!!!それは!!!それはぁぁ!!!サンタがおいたものだぁぁ!!!」

ルルーシュ「そんなわけあるか!!」

シャルル「ならば、ワシがナナリーの欲していたものを用意できた理由を述べてぇみよ」

ルルーシュ「それは……」

シャルル「時間切れぇ。お前の負けだぁ」

ナナリー「おぉぉ……胸が吸われているような……感じがします……」ビクッビクッ

咲世子「この器具を使った人の感想が説明書に載っています。1ヶ月続けるだけでAカップがDカップになったとありますね」

ナナリー「そんなにですか?!」

スザク「なら2ヶ月続けたら……えーと……Hカップにまでなるんじゃないか?」

ナナリー「Hカップ……」ゴクリッ

ユフィ「私より大きくなるわね、ナナリー」

コーネリア「くっ……勝ち目がなくなる……。私も買うしかない……か」

ギルフォード「姫様、それ以上となるとそのヒトのモノではなくなると思いますが……私は歓迎ですが……」

シュナイゼル「爆乳のナナリーもいいね。今度、私がデザインしたブラジャーを送るよ」

ルルーシュ「くっ……。認めてやる。ナナリーはあれで満足しているようだからな」

シャルル「だが、いいのか。ルルーシュよ」

ルルーシュ「なんのことだ?」

シャルル「ワシはぁ……まだナナリーの胸を大きくする時期ではないと思うがな」

ルルーシュ「……」

ナナリー「おっ……おっ……おっ……」ビクッビクッ

ルルーシュ「……ナナリーがそれを望むならそれでいい」

シャルル「なるほど……。貴様らしい愚かな、決断よぉ。後悔するがいい!!!ルッルーシュよぉ!!!」

ルルーシュ(全員、今はナナリーに注目している。殺るなら今しかない!!)

シャルル「では、帰るか」

ルルーシュ「な、なに?!まて!!」

シャルル「案ずるな、ルルーシュ……ワシの力で今日と言う日はなかったこととなぁる」

ルルーシュ「なに?力……だと……?!」

シャルル「あの豊胸器具も貴様が渡したことにしてやるぅ。感謝しろ」

ルルーシュ「ま、待て!!ギアスか?!」

シャルル「いかぁぁにも!!!」

ルルーシュ「そうはいくか!!この千載一遇のチャンスを逃して―――」

シャルル「ぜぇぇいん!!ちゅぅぅぅもぉぉく!!!!せよ!!!」

ユフィ「なんですか?」

ルルーシュ「させるかぁぁぁ!!!!シャルルゥゥゥ!!!!俺はこの日をどんなに待ち望んで―――」

シャルル「シャルル・ジ・ブリタニアが刻むぅぅ!!!!」キュィィィン

ナナリー「おっ……おっ……おっ……」ビクッビクッ

ルルーシュ「ナナリー、どうだ?」

ナナリー「え?お兄様?お父様は?」

ルルーシュ「何を言っているんだ?」

ナナリー「でも、先ほどまでここに……」

咲世子「ナナリー様?ここには私とルルーシュ様しかいませんが」

ナナリー「え?スザクさんやユフィ姉様は?」

ルルーシュ「どうしたんだ、ナナリー?まさか、夢でも見ていたのか?」

ナナリー「……」ビクッビクッ

ルルーシュ「それより、その豊胸器具はどうだ?ずっと欲しかったんだろ?」

ナナリー「お兄様……」ビクッ

ルルーシュ「ナナリー?」

ナナリー「そうですか……私は夢を見ていたのですね。そうですね。お父様が私のために豊胸器具を持ってくるなんて……そんなことはありえません……」

ナナリー「この器具は……いりません」

ルルーシュ「どうしてだ、ナナリー?使い心地が悪かったのか?」

ナナリー「いえ。使い心地も大変よかったです。でも、これは受け取るわけには行きません」

ルルーシュ「訳を言ってくれないか?」

ナナリー「私はサンタではなく、お兄様から受け取りたいですから」

ルルーシュ「これは俺からのプレゼントで……」

ナナリー「いつものお兄様ならクリスマスの夜に枕元に置いておくはずです」

ルルーシュ「え……あ、ああ……確かにそうだな。俺は何を……」

ナナリー「ですから、これはサンタが少し早めにもってきたものなのです」

ルルーシュ「ナナリー……。分かった。なら、本物のサンタには何を願うんだ?」

ナナリー「添い寝を……」モジモジ

ルルーシュ「去年と一緒だな」

ナナリー「ダメですか?」

ルルーシュ「その願い、確かに受け取った。楽しみにしていろ」

ナナリー「はいっ!お兄様!!」

ルルーシュ「さ、帰ろうか。それにしてもどうしてこんな場所にいたのか想い出せないな」

咲世子「確か、家族会議をしようとルルーシュ様が言い出して―――」

翌日 生徒会室

シャーリー「ね、ねえ、ルル?今年のクリスマスなんだけど……暇?」モジモジ

ルルーシュ「悪い。ナナリーと過ごす予定なんだ」

シャーリー「はぁ……」

リヴァル「撃沈」

スザク「ルルーシュも酷いことをするなぁ」

ミレイ「学園のルルーシュファンも流石に理解してるのか一切誘おうとはしないのよねぇ」

カレン「最低ね……。信じられないわ」

ニーナ「でも、微笑ましくて良いと思う」

スザク「そうだね。兄妹愛って感じがする」

ルルーシュ「何をコソコソ話している?」

スザク「なんでもないよ」

ルルーシュ「ふん」

スザク「それより、ナナリーに渡したのかい?あの豊胸器具」

ルルーシュ「いや。ナナリーは別のモノが欲しかったらしい。あんな即物的なものはいらなかったようだ」

数週間後 ルルーシュの部屋

ルルーシュ「メリークリスマス」パァン

ナナリー「メリークリスマス」パァン

咲世子「どんどん食べてください」

ルルーシュ「こんなに食べきれないな」

ナナリー「ふふ……。でも、お兄様はいつもピザを食べているようですから、意外と食べきれると思いますよ」

ルルーシュ「こら。俺をなんだと思っているんだ」

ナナリー「ごめんなさい」

咲世子「無理はしなくて結構ですよ。残ったものは全部、私が頂きますから」

ルルーシュ「そうですか」

ナナリー「お兄様、私からクリスマスプレゼントがあるのですが」

ルルーシュ「なんだい?」

ナナリー「んっ……」チュッ

ルルーシュ「ナナリー……。最高のプレゼントだよ。ありがとう」

ナナリー「大好きです、お兄様」

ナナリーの寝室

ルルーシュ「でも、本当に添い寝だけでよかったのか、ナナリー?」

ナナリー「はい。私が頼んだのは『胸』だけですから。それはお兄様の胸でも構いません」ギュッ

ルルーシュ「応用が効く願いだな」

ナナリー「それに……胸がなくとも……お兄様を包めることもできるはずですから……」

ルルーシュ「ああ。俺はナナリーに抱きしめられるだけ疲れが吹っ飛ぶようにできてるからな」

ナナリー「お兄様……」

ルルーシュ「そういえばあの豊胸器具はどうしたんだ?」

ナナリー「お兄様が廃棄なされたのでは?」

ルルーシュ「そんなわけないだろ」

ナナリー「私は知りませんよ?」

ルルーシュ「咲世子さんが捨てたのか……?」

ナナリー「でも、もうあれはいりませんから……。私にはお兄様がいてくれたら……それで……」

ルルーシュ「ナナリー……」

ナナリー「愛しています……お兄様ぁ……」

コーネリアの自室

コーネリア「……」ガバッ

コーネリア「……あ」

コーネリア「今年もあったか」

コーネリア「……」パカッ

コーネリア「これは……!!」

コーネリア「私が欲しかったユフィの抱き枕カバー!!!」

コーネリア「サンタも粋なことをしてくれるな。私のために作ってくれたのか……」

コーネリア「……」

コーネリア「二度寝と行くか」ギュゥゥ

コーネリア「ユフィ……ユフィ……」スリスリ

ユフィの抱き枕はシャルルお手製なのか!!

ダールトン「ギル、姫様へのプレゼントはどうした?」

ギルフォード「姫様が懇願していた、ユーフェミア様の抱き枕を用意しました」

ダールトン「ほう……自作したのか」

ギルフォード「ええ。ユーフェミア様には内密にお願いします」

ダールトン「分かっている。副総督がどう出るか想像できないからな」

ギルフォード「私もあれを作っていることを他の者に知られないかだけが心配でした」

ダールトン「知られればギルの株が大暴落してしまうからな」

ギルフォード「私は姫様一筋ですから」キリッ


スザク「ユフィ、昨日はよく眠れたかい?」

ユフィ「スザクのおかげでぐっすりでした」

スザク「でも、本当にあんなもので……」

ユフィ「私はずっと心に決めていましたから……夜はスザクと……」

スザク「ユフィ……総督には内緒だよ?殺されるから」

ユフィ「分かってます。二人だけの秘密にします」

黒の騎士団 アジト

C.C.「ついに手にいれたぞ!!!豊胸器具!!!」

神楽耶「お、おぉー!!」

C.C.「早速使ってみるか」

神楽耶「C.C.さん!!私が先ですわ!!」

C.C.「なに……?」

神楽耶「おねがいしますぅ……このままではゼロ様にぃ……」ウルウル

C.C.「わかったわかった。お前に譲るよ。効果のほどは教えてくれ」

神楽耶「はいっ!!」

C.C.「まぁいいか。神楽耶よりはあるしな……」

神楽耶「よし。準備ができました。スイッチオン」

神楽耶「おっ……おっ……おっ……」ビクッビクッ


カレン「今年……サンタが来ませんでした……」

千葉「私も……」

カレン「え?」

ナナリーの寝室

ナナリー「ん……?」

ルルーシュ「すぅ……すぅ……」

ナナリー「お兄様、朝ですよ?」

ルルーシュ「ん?そうか……」

ナナリー「ありがとうございます。1日、私の我侭に……」

ルルーシュ「クリスマスは皆がサンタに我侭を言う日だ」

ナナリー「お兄様……」

ルルーシュ「でも、もう少しクリスマスを延長するか」

ナナリー「お兄様?ダメです」

ルルーシュ「手厳しいな」

ナナリー「私はお兄様と一緒にいられるだけで……とても幸せですから……」

ルルーシュ「そういうな。俺は我侭を言っていないからな」

ナナリー「お兄様……」

ルルーシュ「ナナリー、愛している」ギュッ

黄昏の間

シャルル「……ルルーシュめ……やりおるわぁ!!!」

V.V.「シャルルー!!!サンタがきたよー!!」テテテッ

シャルル「兄さん……」

V.V.「枕元にプレゼントがあったよ。中身はラジコンカーだったんだ」

シャルル「よかったですね、兄さん」

V.V.「でも、毎年僕にだけ渡すのは不公平だよ。そろそろサンタさんを捕まえたほうがいいんじゃないかな、シャルル」

シャルル「兄さんが喜んでくれるからサンタも兄さんのところに来てくれるのですよ。ワシはもうサンタに見限られたのです……」

V.V.「そうなんだ……」

シャルル「だから、気にせずそのラジコンカーで遊ばれるのがよいかと」

V.V.「うん。そうするよ、シャルル」

シャルル(ルッルーシュよ……。またいずれ貴様とはまみえるだろう……。次に会うときが楽しみだ……ルッルーシュ……)

シャルル「ぬぁっはっはっはっはっは!!!!」

V.V.「ブーン、いけーサンタ号ー」


おしまい。

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