千早「帰りましょう、私達の場所へ」(124)

月曜日
12月4日
2012年

千早「今日はトークで6回も噛んでしまったわ…」

あずさ「千早ちゃん、そんなに落ち込まないで」

伊織「そうよ、これから場数を踏めばいいじゃない」

千早「トラウマになりそう…」ハア

あずさ「あら…」プルルル

あずさ「もしもし、あ、プロデューサーさん?どうしたんですか?」

伊織「どうしたのあずさ」

あずさ「プロデューサーさんが至急集まってほしい、ですって」

千早「仕事が終わったばかりなのに?」

伊織「集まるのは私たちだけなの?」

あずさ「他のアイドルは帰宅させてるからすぐ来れる私たちがいいみたい」

伊織「何よそれ、結局誰でもいいってことじゃない」

千早「でも……、緊急の用って何なのかしら」

東京ビッグサイト駐車場

あずさ「ここに来てくれとプロデューサーさんは言ってたけど…」

千早「あ、あれ…我那覇さんのいぬ美じゃないかしら?」

伊織「あらホント……なんでいるのかしら」

千早「いぬ美、プロデューサーはどうしたの……」

ガコン…

3人「!」

伊織「さっきから気になってたトラックの扉が……」

あずさ「開いたわ…」

千早「何か…出てくるわ…」

いぬ美「?」クーン

ブウウウウウン……キイッ

千早「車……?」

あずさ「見たことない車ね…」

伊織「しかも後ろにゴチャゴチャした機械が付いてるわね…」

プシュウウウ……ガチャ

P「ふう………点検終了」スタ

千早「プロデューサー!」

伊織「こんな寒い中呼び出して一体何の用なのよ」

あずさ「プロデューサーさんが一週間前急に休みを取ってから、

    律子さん大変だったんですよ?」

P「悪い悪い、ちょっと研究で忙しくてな…」

伊織「研究って……、最近趣味で始めた発明でしょ?」ハア

千早「プロデューサー自作の全自動歯ブラシ機を作った時は、

   萩原さんが実験台になって歯が血だらけになってましたよね…」

あずさ「今度はどんな発明をしたんですか?」

P「まあ、それは今から始める実験で…」ハッ

伊織「何よ、どうしたのよ?」

ブウウウウン

千早「何かしら……あの車…」

P「そんなバカな…、どうしてここが分かった…」

あずさ「ぷ、プロデューサーさん……なんですかあの人たちは…」

支援

P「あいつら……騙された仕返しに来たんだ…」

あずさ「じゅ、銃を持ってますよ!!」

伊織「なんですって!?」

P「お前たち、早く逃げろ!!」

千早「に、逃げろっていったって……」オロオロ

ババババババババ

伊織「きゃああああああ!!」

チュインチュインッ

P「逃げろ!!千早、伊織、あずさ!!」

千早「プロデューサーを置いていくことなんて出来ません!」

キイイッ

P「あ…」

テロリスト「…」チャキ

P「……こ……、降参…します……」バンザイ

バババババババ

P「うぐわあああああ!!」

あずさ「ぷ、プロデューサーさん……!」

伊織「いやああああああああ!!」

千早「よくも…よくもプロデューサーさんを…!!」キッ

タタッ

伊織「千早!?出て行っちゃダメ!!」ダッ

あずさ「ふ、二人とも…!!」ダッ

テロリスト「!」チャキ

千早「う………撃ちたければ……撃ちなさいよ!!」

伊織「バカ…!!」

あずさ「あ、タケちゃんマンだ!!」ユビサシ

テロリスト「!?」クルッ

あずさ「今よ!あの車で逃げましょう!!」

伊織「え!?」

千早「とにかくこの場を離れるしかないわ!」

あずさ「みんな、早く乗って!」

千早「え…えい!」バフッ

P「」

伊織「プロデューサー……ごめんなさい!」

あずさ「行くわよ!!」バタン

グッ

ブウウウウウン

千早「あずささん、運転できたんですか!?」

あずさ「ついこの間免許をとったの!」

伊織「あ、あの男たち、今こっちに気付いたわ!」

千早「意外と間抜けなのかしら…」

バババババババ

千早「や、やっぱり撃ってきた!!」ガクガク

あずさ「えい!」

ギャキキキキキイ

伊織「きゃあ!」ドシン

千早「あずささん、運転が荒いですよ!」

あずさ「今そんなこと言ってる場合じゃないわよ!」

ブウウウン

テロリスト「…」チャキ…

伊織「あ、あれは…?」

千早「まさか………ロケットランチャー!?」

伊織「どうするのよあずさ!?」

あずさ「追いつけるものなら追いついてみなさい!」ガチャッガチャッ

キイイイイイイイイイン

テロリスト「!?」

伊織「ちょ、ちょっと!スピード出し過ぎ!!」

千早「もうすぐ140kmを超えますよ!」

あずさ「一気に突き放すわよ!!」グッ

バリバリ…バリバリ…

千早「な、なに!?車が光りだした…!」

あずさ「構うもんですか!」

伊織「きゃああ!!」

バリバリ!バリバリ!カ…

ドオオオオオオオン!!

あずさ「え!?」

伊織「い、一瞬で昼に……!?」

千早「あ、前!?」

キイイイイイイイ………ドン!

あずさ「だ、誰かの車にぶつけちゃった!」アワワ

千早「どうしましょう…」

「こらぁ!俺の大切な車にぶつけやがって!」ツカツカ

伊織「も、持ち主が来たわよ!」

千早「ここはひとまず…」

あずさ「逃げましょう!」グッ

ブウウウウウン

「あ、こら!待て!!」ダダダ

あずさ「ごめんなさい、ごめんなさい!」

千早「出来るだけ遠くに行きましょう!」

黒井「人の車にぶつけといて謝りもしないとは……、このくそったれぇ!!」

ブウウウウン

伊織「アイドルが事故を起こしたって知られたら……大問題ね…」

あずさ「ごめんなさい…、私が逃げようなんて言ったから……」

千早「止むを得ません…突然のことですから…」

伊織「でも不思議なのは………、いきなり夜から昼になったことよね…」

あずさ「あの銃を持った人たちも見当たらなかったわよね…」

千早「とにかく…事務所に戻って落ち着きましょう……」

3人「…」ポカーン

伊織「事務所の場所って……確かここよね…?」

千早「間違えるはずないわ………何度も足を運んでるし…」

あずさ「じゃあ……何で……」

看板「雑居ビル建設予定地」

伊織「何も建ってないのよ…!」

あずさ「たった一晩で無くなったりするものなの…?」

千早「…それは考えられません…」

伊織「もう………、何がなんだかわからないわ…」フラ…

あずさ「一旦……どこかで休みましょうか…」

千早「そうですね……そうしましょう…」

事務所近くの公園

3人「…」

千早「…あの…」

あずさ「何かしら…」

千早「わたし、今までのおかしな出来事の原因を考えてたんですけど…」

伊織「それで?」

千早「あくまで可能性の話なんですけど…」

伊織「まさか……瞬間移動した、とか?」

千早「いいえ、それ以上にもっと深刻なことかも…」

あずさ「…千早ちゃん、教えてくれる?」

千早「口で言うよりは見た方が良いかもしれません…、行きましょう」スタスタ

2人「…」

千早「未来から来たあなたの妻です」

P「」

駅前の売店

伊織「ここがどうかしたの?」

千早「…」スッ

あずさ「それは……、今日の新聞…?」

千早「おそらく…あずささんが考えてる『今日』ではないはずです…」

伊織「どういうことよ」

千早「この新聞の日付……、見てください………」

あずさ「ええっと………!?」

伊織「ちょっとあずさ……どうしたn…!?」ギョッ

千早「……分かりますか………」

「2002年12月4日」

伊織「…う……うそよ……、こんなの何かの間違いよ…!」

あずさ「き、きっと…印刷ミスなのよ……」

千早「他の新聞も見てみましょうか…」ガサ

伊織「こ、これも……これも……!」フルフル

あずさ「みんな……同じ日付…」

千早「記事の中身も見てください…」

あずさ「先日延長開業されたばかりの埼京線恵比寿駅‐大崎駅間の運行について…!」

伊織「この路線の延長開業って……確か……」

千早「…10年前よ…」

あずさ「じゃあ……私たちは……」

千早「……時空を超えて…10年前にやってきたのね………」

2人「…」

千早「その証拠に……周りを見てみると少し風景が違うでしょ?」

あずさ「あのファッションは…、確か10年くらい前に流行ったボヘミアンルック…」

伊織「…嘘でしょ…」

千早「……行きましょう。あまり長居すると不審な目で見られるわ…」

伊織「…そうね…」

あずさ「…」

どこかの路上

あずさ「じゃあ……、この車はタイムマシン…といえばいいのかしら…」

千早「おそらく…」

伊織「あのバカにそんな世紀の大発明が出来るのかしら」

千早「でも……、この現象を他に説明できる理由はないわ…」

3人「…」

あずさ「…でも…」ボソ

2人「?」

あずさ「この車がタイムマシンなら……、もう一回同じように走ればいいんじゃないかしら…」

伊織「そ、そうよ!なんでそんな簡単なことに気付かなかったのかしら!!」

ポト…

千早「…これは……?」ヒョイ

「タイムマシン説明書」

あずさ「タイムマシン……説明書……?」

伊織「その冊子に詳しい使い方が載ってるのかしら!」

千早「ええと……」ペラペラ

千早「……この項目は…」ピタ

あずさ「なんて書いてあるの?」

千早「…」

伊織「ど…どうしたのよ……黙り込んで…」

千早「…『なお…このタイムマシンの燃料にはプルトニウムのみを使用すること』…」

あずさ「…ぷ…プルト、ニウム……?」

伊織「そ……そんなもの…、簡単に手に入るわけないじゃない…!!」

千早「でも……、この説明書に書かれてる以上、どうすることも出来ないわ…」

伊織「そ………そんな……」ヘナ

千早「………ん?」ペラ…

あずさ「今度はどうしたの?」

千早「これは……、もしかしてプロデューサーの10年前の住所…?」

伊織「自分で書いた説明書に住所載せるなんて変な奴ね…」

あずさ「……ここに…、行ってみましょうか?」

千早「え…?」

あずさ「今のところ……頼れそうなのはプロデューサーさんだけだもの…」

伊織「…それもそうね…、10年前じゃ律子だってまだ9歳かそこらでしょうし…」

千早「少しでも望みがあるなら…、行ってみる価値はありそうね…」

あずさ「…ここね…」

伊織「あいつってこんな立派な家に住んでたのね」

千早「お願いします、プロデューサー……、あなただけが頼りなんです…」

ピンポーン…

あずさ「…どこか出かけてるのかしら…」

伊織「タイミング悪いわね…」

千早「裏口があるかもしれません…、裏に回ってみましょうか」ザッ

家の裏

あずさ「どうかしら…?」

千早「もう少しよく見てみないと…」

P「…」

伊織「?」クル

バタン

伊織「今……誰か居た…?」

千早「え、どこ?」

あずさ「あ…あそこにドアが…」

3人「…」スタスタ

P「!」ガチャ

伊織「わ!!」

あずさ「ぷ、プロデューサーさん…!?」

P「…」グイ

千早「へ!?ななな」ヨロ

伊織「ちょっと!なに突然引っ張りこんでるのよ!」

あずさ「プロデューサーさん、待って下さい!」バタバタ

P「さあ、そこに座って」

千早「え?」

P「いいから!」

千早「は、はい!」ビク

ギシ…

P「今から君の思考を読む…」

千早「あ、あのですねプロデュー…」

P「静かに!何も喋らないで!」

千早(ええ……)

P「う~ん………むむむ…」

千早「…」ハラハラ

P「分かった!貧乳で悩んでるんだな!」

千早「」

P「あまりにも悲惨だから俺に救いを求めに来たのか、だが俺は医者じゃない」

千早「」

P「土下座してお願いしても無駄だぞ、俺は胸を大きくする術を持っていないからn」

バチーン

2人「!!」ビク

P「……な…」

千早「プロデューサー、聞いてください」

P「ぷ…ぷろ…?」

千早「私たちは……未来から来たんです…。2012年の…」

P「………君」

千早「…」

P「それが何を意味するか分かるか…?」

千早「…?」

P「…この俺の独学の読心術が失敗だということだよ!!」

伊織「ど…読心術…?」

あずさ「プロデューサーさんって……学生のころそんなことに凝ってたのね…」

P「ちくしょう……この半年の苦労が水の泡だ…」ハア

千早「それよりも!プロデューサー、どうにかしてください!」

あずさ「私たち…このままだと未来に帰れないんです!」

伊織「肝心のアンタがこんな体たらくでどうするのよまったく!」

P「そんなに責めないでくれよ…、今俺は落ち込んでるんだよ…」

あずさ「未来から来たって信じられないなら、ほら、この免許証!」

千早「ここ、2012年取得ってあるでしょ!」

P「なになに…」ジッ

3人「…」

P「…こんな手の込んだ免許証作ってどうするつもりだ…」

あずさ「お願いです!信じてください!」

P「それじゃあ聞くが未来少女たち、2012年の主力OSはなんだ!」

あずさ「…ウインドウズXP」

P「ウインドウズXP!?去年発売したばかりの!?はっ!」スタスタ

P「10年も現役のOSなんて聞いた事ねえよ!」ガチャ

千早「待って下さい!プロデューサー!」タタタ

P「悪いがお前達の話に付き合ってる暇はないんだ」ギイイ

P「じゃあな、未来少女たち」バタン

伊織「ちょっと!開けなさい!」ドンドン

あずさ「…どうしましょう…」

千早「待って、私が」

千早「プロデューサー、そう言えば私、あなたに聞きました」

P「だから俺はプロデューサーじゃ…」

千早「中学二年の時、好きな女の子に告白したけど振られてショックで高熱を出して…」

P「…!」

千早「告白した翌日、錯乱して近くの川で全裸で水浴びしてたらその好きな子に見られて」

P「!!」

千早「その後、あだ名が『ガンジー』になってしまった話を…」

ガチャ

3人「!」

P「……何故それを…」

P自宅近くの路地裏

あずさ「ここにタイムマシンを隠したんです」

バサ…

P「お、俺が……この俺が…」ヨロ…

伊織「な…なに…?」

P「なんの取り柄もないこの俺が……タイムマシンを…」

千早「…プロデューサー」

P「……すごいぞ!すごいぞ!俺はこんなすごいことを成し遂げたんだぁ!!」

あずさ「プロデューサーさんが驚くのも無理はないわね…」

伊織「なんだか不思議ね…、学生のプロデューサーと会話するのも」

P「うお!なんだこれ、指で触って操作するのか!なんという近未来!!」

千早「子供みたいに無邪気にスマホを触ってるわ」

伊織「まあ……今目の前にいるのは10代のプロデューサーだけどね」

P「確かに…今の時代にこんな電話はないよな…」

千早「ちなみにこれ、ゲームも出来るんです、ほら」

P「!?PS2レベルのグラフィックがこれで!」

伊織「いちいちリアクションが面白いわね」

P「うん……わかった、君たちが未来から来たと信じよう」

あずさ「よかった、信じてもらえて」

P「とにかく……俺の助けが欲しいわけか」

千早「そうなんです、この時代のプロデューサーが頭がいいのか分からないけど」

伊織「これ…未来のアンタが書いたタイムマシンの説明書よ」スッ

P「…これが…」ペラッペラッ

あずさ「どうですか?」

P「!!」ビク

伊織「な、なに、どうしたのよ」

P「こ……『このタイムマシンは1.21ジゴワットで時空を行き来する…』」プルプル

あずさ「あの……、それが何か…」

P「馬鹿な!!そんなことあり得ない!」ガタ

千早「わ!」ビク

P「1.21ジゴワットなんて数字は見たことがない!絶対に!」ガッ

「心理学者フローの写真」

千早「あの……、それで1.21ジゴワットがタイムマシンに必要なんですよね?」

P「…ああ」

伊織「じゃあ……なんとかして用意すれば…」

P「そんなに簡単に用意できたら苦労しねえよ…」

あずさ「そ、そんなに難しいんですか?」

P「その説明書に『プルトニウム』とある…、おそらくそういう代物でないと無理だ」

千早「…そんな…」ペラッペラッ

P「残念だが……お前たちはこの時代で足止めだ」

支援

伊織「ちょっと!そんなこと言われてすぐ納得できるはずないでしょ!」

P「他にそんなエネルギーを出せるとしたら……、せいぜい稲妻ぐらいだ…」

千早「…今、稲妻と言いました?」ピタ

P「ああ言ったさ……、どうせ無理だ……」

千早「これ、見てください!」スッ

あずさ「な、何?」

P「…『2012年12月11日、すごい雷が銀座和光の時計に落ちた。

  その雷の衝撃に、おれはいつか凄い事をやるぞと奮い立った』…」

伊織「…これ、これよ!この雷で…!!」

P「……そうだ…、この雷だ!どうにかしてその雷を捕まえてタイムマシンに…」

あずさ「…」ゴク

2002じゃない?

>>82
ごめんなさい、素で間違えました

P「そのエネルギーで時空の扉を開き…、君たちを未来に!」ビッ

あずさ「よかったわ……それじゃあその間はこの時代を満喫して…」

P「軽率な行動はいけない!」ガシッ

あずさ「きゃ!?」

P「下手に事象に干渉すると時空がおかしくなるかもしれない…」

伊織「例えば?」

P「そうだな……、過去の自分とばったり遭遇するとか…」

あずさ「確かに……危険かもしれませんね……」

千早「…」

伊織「どうしたの千早?」

千早「少し……出かけてもいいかしら……」

伊織「この時代に用事なんてあるの?」

千早「ちょっと…行きたい所がね…」

P「未来じゃつぶれてしまった中華料理屋でもあるのか?ああそうだ」ゴソゴソ

P「多分お金も持ってないんだろ?俺の小遣いをやるよ」

千早「え…、でも」

P「いいから遠慮するな、俺は未来のプロデューサーなんだろ?」

千早「…ありがとうございます」

あずさ「気を付けてね」

千早「…行ってきます」ガチャ

千早(気を付けて……か…)スタスタ

ガタン…ゴトン…

数十分後

千早「……この公園……」

千早「多分この時間帯だと…」キョロキョロ

「フミちゃーん、きょうはぴあののきょうしつー?」

千早「!」

「うん、はやくいかないとせんせいにおこられるから」

「わかったー」

千早「……逢いたかった……」ゴク

千早「優………!」

優「~♪」サクッサクッ

千早「…ねえ……、ぼく?」

優「なに、おねえちゃん?」

千早「っ……、ぼく、今一人?」

優「うん、あとでぼくのおねえちゃんがむかえにくるんだ」

千早「……そう……」

優「おねえちゃん、なんだかかなしそう」

千早「えっ……、そう…見えるかしら…」

優「さびしかったら、ぼくとあそぶ?」

千早「いいの…?」

優「ぼくのおねえちゃんも、みんなでなかよくしたほうがたのしいっていつもいうんだ」

千早「そう…、じゃあ、砂でお城を作ろうか?」ニコ

優「うん!」

ザッザッ

優「おっきなおしろをつくりたいな」ペタペタ

千早「そうね、みんながびっくりするようなお城がいいいわね」ペタペタ

10分後

優「やったぁ!かんせいだ!」

千早「よく頑張ったわね」ナデナデ

優「おねえちゃんもてつだってくれたしね」ニコ

千早「……、ねえ…ぼく、毎日が…すごく楽しい?」

優「うん!おねえちゃんといっしょだとすごくたのしいよ!」

千早「じゃあ…、お姉ちゃんの言葉、よく聞いてね」ギュッ

優「?」

千早「この先……、どんなことがあっても、精一杯生きてほしいの…」グ…

優「…」

千早「どんな…悲しい…、ことがっ……あっても…!」ポロポロ

優「お姉ちゃん……泣いてるの…?」

千早「っ……ごめん…なさい…」ゴシ

優「なくことよりも、わらってたほうがいいっておねえちゃんいつもいうよ?」

千早「…そっか…、そうね、笑顔が一番よね…」ニコ

しばらく離れます

>優「おっきなおしろをつくりたいな」ペタペタ
↑砂を撫でて固めている

>千早「そうね、みんながびっくりするようなお城がいいいわね」ペタペタ
↑ただ単純に突っ立ってる

屋上で待ってるぜ

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