僧侶「ひのきのぼう……?」(1000)

前スレ
僧侶「ひのきのぼう……?」 - SSまとめ速報
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おつ

――――――――――――――――――――

【魔王城・テラス】

スタッ  ガシャッ  スタッ      ドシャッッ

商人「ぐええ」

勇者「商人さん、大丈夫?」

戦士「まさか本当に虹の橋が消えようとは。あの村長も詰めが甘いことだ」

賢者「いえ……恐らくこの城から滲み出ている、独特の魔力による影響でしょう」

賢者「しばし失礼」


賢者は フローミを となえた!

しかし 不思議なちからで かきけされた…… ▼


賢者「ふむ。やはりここの地形を知ることができませんね」

勇者「今のって、自分がいるダンジョンの階層を認識する呪文だよね」

賢者「はい。これが駄目だということは、ルーラやリレミトでの脱出もおそらく……」

商人「に、逃げ場はないということですかな……」

戦士「恐れることはない。魔王を討ち取りさえすれば、妨害も解けよう」

勇者「戦士さん」

戦士「我々は何のためにここまで足を踏み入れたのだ」

戦士「今から退くことを考えてどうする。さぁいざ、いざ先へ進まん!」

勇者「うん、戦士さんの言う通りだよ! 前に進もう!」

賢者「ええ。確かにこの手の術は、術者の魔力を絶ってしまえば解消するもの」

賢者「仮に術者が魔王ではなかったとしても、魔王を討てば状況に変化があるはずです」

商人「ワ、ワシは別に……大丈夫ですぞ!」

戦士「態勢が整ったなら、さっそく城内に入るぞ。俺は血が滾っている」

賢者「中で何が待ち構えているか分かりません。慎重に参りましょう」

商人「よ、よっしゃ! 頑張りますぞ!!」

勇者(……とうとうここまで来たんだ)

勇者(この先にいる魔王を倒して、誰一人欠けずにみんなで帰るんだ)

勇者(この『伝説の剣』と、心強い仲間たちがいれば――できる!)

勇者「みんな、行こう!」

>>1
サンクス、安心した

【魔王城・城内】

勇者「……」

戦士「……」

商人「……」

賢者「……」

勇者「妙に静かだね」

戦士「ああ。てっきり強力な魔物でも待ち構えているかと思ったが」

商人「な、何かのワナかもしれませんぞ!」

賢者「先ほどから私も罠を警戒しているのですが……まるでそんな様子がない」

勇者「あっ、階段」

戦士「何も出ないなら先に進むだけだ。登るぞ」

商人「は、はは。拍子抜けですな! 持ち込んだアイテムが腐ってしまいますぞ!」

賢者「……本当に何もない。魔物も、罠も……」

勇者「普通の城なら、上の階に『魔王の間』があるはず」

勇者「とりあえず、まずはそこまで乗り込もう――!」

気になる
しかし眠い

――

勇者「……階段だ。結局、この階も何もなかったね」

商人「響くのは我々の足音ばかり。うーむ気味が悪い」

戦士「構うことはない。さっさと次だ」

賢者「……」

勇者「ん? どうしたの、賢者さん」

賢者「いえ。あの太い柱が少し気になりまして」

勇者「はしら? ああ、あれ柱だったんだ。大き過ぎて気がつかなかった」

賢者「ええ。下の階にもあったものが、そのまま上階まで貫いています」

賢者「おそらくあれは、この城の巨大な主柱でしょう」

戦士「それがどうしたというのだ」

賢者「いえ……あの柱から、微かに魔力を感じるのですが……」

賢者「その魔力の流れが、なんだか上へ向かって脈打っているような……」

勇者「……そうなの? それが?」

賢者「いえ、他に気になる事がなかったものでしたから。先へ参りましょう」

――

【魔王城・最上階】

勇者「! この大きな扉は……」

賢者「……おそらくこの先が……【魔王の間】……でしょうね」

商人「ば、馬鹿な……ついにただの一度も、魔物と出くわしませんでしたぞ!」

戦士「ふん。何もうろたえることはない。これが心理作戦なら空振りもいいところだ」

戦士「我々は、無駄な消耗戦をせずに済んだ。その恩恵だけを受ければいい」

戦士「恐れることは何もない。そうだろう勇者」

勇者「うん」

勇者「そうだよ。もう、後には引き返せない」

勇者「剣を抜こう。防具を固めよう。この扉の越えた先の――」

勇者「さらに先に、ボクたちの目指す世界がある。長かった旅の目的がある」

勇者「みんな、絶対に生きて帰ろう!」


 勇者は 扉を あけはなった――!

眠くない眠くない
>>1

勇者「モンスターハウスだ!」

おい

【魔王の間】

勇者「……」

戦士「……暗いな……」

賢者「! 扉が!」


 ズズズズズズ……    ズーンン……


商人「こ、この! 開けろ! 開かないか!」

戦士「ようやくまともな反応があったと思えば、ただの退路塞ぎか。つまらんな」

勇者「みんな」

勇者「あの玉座に、誰か座ってる」

賢者「……!」

戦士「……魔王か……?」

商人「お、思っていたより小柄ですな……」ヒソヒソ

 

**『……』

**『……勇者よ。よくぞここまで来た』

勇者「!」

 ボッ   ボッ   ボッ

商人「あ、明かりが……」

戦士「……あれが魔王……?」

勇者(顔がフードに覆われてよく見えない……!)

勇者「お。お前が魔王かっ!?」

**『……』

**『そうだ』 スッ…

賢者「! 皆さん気をつけて! 何かする気です!」

勇者「……!」


魔王の片手から 赤い水晶の玉が うかびあがった! ▼


**『さて……戦いの前に』

**『貴様たちの真実を覗かせてもらおう……』

けつのあなが2つある

あれこれってDQ6のOPと同じパターンじゃ・・・

扉空かない→僧侶入れない

勇者「真実……?」

戦士「下らん御託に付き合っているヒマはない。来ないならこちらから行くぞ」

**『お前が我を滅ぼす真の目的――』

**『それは名誉に飢えているためか』

戦士「!」

**『己こそが魔族を打ち破るに足る存在だと、信じて疑わなかったようだな』

**『功のために己を磨き上げ、名を広めるために剣を振るってきたお前にとって』

**『突如として現れた勇者なる存在は、さぞ歯がゆいものだったろう――』

勇者「!」

戦士「な、何を……!」

**『ほう。特に「伝説の剣」に対する固執は凄まじいものだったようだな』

**『これまでの誇りと、この先の戦功を思えば、簡単には手放せなかった』

戦士「貴様、勝手なことを……!」

**『分かるぞ。自らの矜持を押さえ込み――』

**『他に本分を委ねなければならない口惜しさというものはな――』

魔王の正体は未来からきた僧侶と予想

>>47
外からは開くんじゃね?

商人「戦士殿! こんな奴のほざく事など、真に受けることはありませんぞ!」

**『貴様は金欲か』

商人「なっ!」

**『ククク。もはや滑稽なまでに至純な守銭奴よ』

**『頭の中は、常に金に関わることばかり。へつらい、たくらみ、ほくそ笑む』

**『この戦いでさえも、金儲けの一部としか考えておらぬようだ』

商人「そ、そんなことは……!」

**『恥じることは無い、それでこそ人間というもの』

**『多くの人間は、欲の権化たる金銭に価値を見出す。持たざる者は無論、持つ者でさえも』

**『されど、時にその貪欲さが思わぬ力を引き出すこともある。結構なことではないか』

商人「ぐぬぬ……」

勇者「みんな、こいつの言うことに耳を貸しちゃ駄目だ!」


勇者は 伝説の剣を 抜きはなった! ▼


**『……。……勇者よ』

賢者ピンチ

>>52
その発想はなかった

**『貴様はなぜ、我を滅ぼさんと剣を抜く』

勇者「それは、この世を平和にするためだ!」

**『真にそうなのか』

勇者「えっ?」

**『貴様は周囲に流されるがままに、持ち上げられ、謳われるがままに』

**『目に映りもしない使命感を、傀儡のごとくただ果たそうとしているに過ぎぬのではないか』

勇者「そんなことはない! ボクは自分の意志でここまで来たんだ!」

勇者「魔王……お前を倒して、世界を平和にするために、それだけのために旅を続けてきた!」

**『その主張が空疎だと言っている』

**『勇者の号のない、貴様自身は何のために戦う』

**『貴様の真の目的はいずこにある。答えてみよ』

勇者「そ、そんなもの……」

**『答えられぬのは、以前あったはずの「欲」が見えなくなっているためだ』

**『目を閉ざされた貴様は、ただ無心に使命とやらにすがっているに過ぎぬ……』

勇者「わ、訳の分からないことを……!」

商人「ぐぬぬ」

全然関係ないけど、RAVEの敵の大魔道士は最後木の棒で貫かれて死んだよね

賢者「……勇者様、戦士殿」

賢者「あの魔物は、どうやら魔法使いタイプのようです」

賢者「【東の村】で練った作戦通り、集中攻撃の陣形を敷きましょう」

**『最後はお前か』

**『……ほう。これは興味深い』

**『一行の参謀でありながら、魔物に勝るとも劣らぬ、あさましい行為を犯している』

**『ただ己の愛欲のために、罪なき人間を消すとはな』

勇者「えっ?」

戦士「……」

賢者「曲解を招く言い方だ。私はこれまで、人を殺めたことなど一度もない」

**『さて。時によっては、ただ殺めるよりも下卑た手段やもしれぬぞ』

**『哀れなるは勇者よ。真の本懐を、斯様な形で閉ざされるとは――』

賢者は メラミを となえた!

**には きかなかった! ▼

賢者「黙れ」

賢者「皆さん、聞いてください」

賢者「どうやらあの赤い水晶は、狙った対象の一定の情報を得ることができるようです」

賢者「奴はそれをもって、戦いの前に我々の心意を揺さぶろうという胆です」

賢者「所詮は魔物の妄言。術中にはまってはいけません!」

勇者「そ。そうだよ! 惑わされちゃ駄目だ!」

商人「そ、そうだそうだ、イカンイカン!」

戦士「ふん。俺としたことが情けない」

勇者「よし! さぁ魔王! 決戦の時だ!」

**『……綺麗事を守るために、己の欲から目を背け』

**『自らの行為を、疑問を持たずに正当化する』

**『いつの世も、人間とは下らぬ生き物よ』


**は 玉座から 立ち上がった! ▼


**『愚か者どもめ』

**『思い知るがよい!』

魔王△

勇者「来るよ!」

**は ベギラマを となえた! 
戦士は パーティーをかばった! ▼

商人「戦士殿!」

戦士「軽い!」

勇者「やあっ!」

勇者の こうげき!
**に ダメージを あたえた! ▼

**『ぐっ……!』

賢者は スクルトを となえた!
パーティーの 守備力が あがった! ▼

賢者「行けます! 攻撃が効いている!」

戦士「うおおおっ!」

戦士の こうげき!
**に ダメージを あたえた! ▼

**『おのれ……!』

商人「なあんだ、大したことないですなあ!」

>>71
へつらい、たくらみ、ほくそ笑む相手がいない

商人「ではワシも! でええい!!」

商人の こうげき! 
**は ひらりと みをかわした! ▼

商人「何!? かわされた!?」

勇者「この伝説の剣なら!」

勇者の こうげき!
**に ダメージを あたえた! ▼

**『くっ』

勇者(浅い! 隙を突いたのに反応された!?)

賢者「勇者様、援護します!」

賢者は バイキルトを となえた!
勇者の 攻撃力が 2倍になった! ▼

戦士「うおおおっ!」

戦士の こうげき!
**は ひらりと みをかわした! ▼

戦士「何だと!? 急に動きがよくなったぞ!」

**『……』

**様ぁ!

商人「ひ、ひとまず後方で何か使えるアイテムをば!」

**『……!』

**は ラリホーを となえた!

勇者「! みんな、寝ちゃダメだ!」

勇者には きかなかった!
戦士には きかなかった!
賢者には きかなかった!

商人「んを!?」

商人は ねむってしまった! ▼

戦士「あのうつけめ、何をぼんやりしてる!」

賢者(……今のは、商人殿がアイテムを探っている所にタイミングを合わせられた)

賢者(最初から狙いは商人殿だった? 何かおかしい……!)

勇者「この!」

勇者の こうげき!
**に ダメージを あたえた! ▼

勇者(ダメだ、決定的な一撃が与えられない! 反応されてる!)

魔王いけえええええ!!

>>77
俺がいてやるよ

ツインアヌル→ムキムキアヌル→トルプルアヌル

DQ6か

賢者(……ここは商人殿を起こすより、補助に徹しておこう)

**『!』

賢者は ピオリムを となえた!
パーティーの 素早さが 上がった!

**の こうげき!

賢者(!? 私を狙い撃ち!?)

つうこんの いちげき!
賢者は 大ダメージを うけた! ▼

賢者「ぐあああっ!」

勇者「賢者さん!」

戦士「この! だが隙を晒したな!」

戦士の こうげき!
**は ひらりと みをかわした! ▼

戦士「何……」

戦士(攻撃直後の、完全に死角を突いた一撃を……)

勇者「やっぱり何かヘンだよ!」

最終決戦キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!!

でもこんな世界滅ぼしちゃえよ

尻穴様頑張ってー(黄色い声援

勇者「と、とにかく賢者さんを……」

勇者は ベホマを となえた!
賢者の キズが 回復した!

*『……』 スッ

戦士「! くっ、来るか!?」

戦士は みを まもっている!

**は ベホイミを となえた!
**の キズが 回復した! ▼

戦士「何っ……」

勇者「か、完全に先読みされてる……!」

賢者「……」

勇者「こ、このっ!」

勇者のこうげき! ▼

  賢者は マヒャドを となえた! ▼

戦士「!? ど、どこに放っている!」

賢者「見ての通り……我々が入ってきた扉の真上です!」

**『!? ぐっ!』

勇者(体勢が崩れた!?)

かいしんの いちげき!
**に 大ダメージを あたえた! ▼

**『ぐああああああっ!!』

勇者「あ、当たった!」

賢者「今がチャンスです!」

戦士「よ、よし! たたみ込むぞ!」

賢者は バイキルトを となえた!
戦士の 攻撃力が 2倍になった! ▼

戦士の こうげき!
**に ダメージを あたえた! ▼

**『が……がはっ……!』

戦士「どういうことだ? 面白いように攻撃が当たり始めたぞ」

勇者「やああっ!」

勇者の こうげき!
**に ダメージを あたえた!

ベホイミ・・・?

**『ハァ……ハァ……』  スッ


**のもとに 赤い水晶が まいもどった!


勇者「! 水晶が二つ!?」

戦士「いつ増えたのだ!?」

賢者「とにかく今は攻撃を集中させましょう!」


勇者の こうげき!
戦士の こうげき!

賢者は ザメハを となえた!
商人は 目を覚ました!  ▼

商人「ほぇ?」

賢者「まだ戦闘中です、商人殿も攻撃を!」

勇者の こうげき!
**に ダメージを あたえた!

勇者「いける!」

**『お……おのれ……』

一瞬だけアヌスの数が減ったぞ

**『かくなる上はっ!』 スッ


一対の赤い水晶が 宙に うかんだ! ▼


戦士「うおおおっ!」

**『ド――……。……くっ……!』

戦士の こうげき! 
かいしんの いちげき!
**に 大ダメージを あたえた! ▼

**『ぐあああああああっ!!』

戦士「手ごたえあり!」

勇者「決まった!?」

**『っが……がはっ……お……おのれ……』

**『このままで……済みはせんぞ……』

**『勇者……共……』

 

**を たおした! ▼

大丈夫魔王様は後変身が2段階ぐらい残っているはず

この時間になってもまだ起きてる不登校中学生がいるな

勇者「……魔王の身体が消えた……」

戦士「……」

商人「や……やりましたな!」

商人「やった! ついに魔王を倒し……あ、アレ?」

商人「皆さん、浮かない顔でどうしました?」

勇者「……」

賢者「……まだこの城を覆っている術式は、解けていません」

商人「何ですと!?」

戦士「魔王があそこまで弱い筈がない。本命は別にいる」

勇者「うん。仕掛けが割れてしまえば、後は楽だったし」

賢者「ああ、勇者様は看破されたようですね」

賢者「あの魔王の周囲に浮かんでいた水晶が、『眼』そのものだったことに」

戦士「どういうことだ?」

賢者「そうですね。真の決戦への休憩がてら、簡単に種明かししましょう――」

商人「えっ!? 真の決戦!? えっ!? えっ?!」

賢者「商人殿へのラリホー、私への攻撃、自身へのベホイミ」

賢者「どれもタイミングが良すぎました。これは、こちらの動きが悟られている証拠です」

戦士「うむ。俺の攻撃も、まるで背中に目がついていたかのようにかわされ続けた……」

賢者「背中ではありません。入り口の真上です」

戦士「?」

賢者「突如現れたかに見えた、もう一つの赤い水晶のことです」

賢者「あえて喚起しませんでしたが、この【魔王の間】に最初から浮かんでいました」

賢者「入ってすぐの真上である、我々の完全な死角に」

戦士「あの赤い水晶が、魔王の眼だったということか?」

賢者「はい」

賢者「始め私は、魔王の周囲を浮かんでいた玉に、予知能力でもあると思っていましたが」

賢者「動きを見る限り、逐一水晶を覗き込んでいる様子はなかった」

賢者「しかし背後から攻撃を加えようとしても、容易くかわされる」

賢者「では『何』を見て、もしくは察知して我々の動きを探っていたのか」

賢者「仮説は多々ありましたが――答えは『別視点の我々』でした」

>>119
「ベホマ」じゃイカンし、「瞑想」しろと?「ベホイミ」がわかりやすくて良いんじゃね

>>135 普通に会社員です 寝れない (´・ω・`)
魔王様しっかりして下さい!

>>144
なるほど、ベホイミと言えばあいつが

戦士「別視点の? 確かにそれなら合点がいくが……」

賢者「私は始めから確信を持っていたわけではありませんでしたが」

賢者「可能性がありそうなものから順に、一つずつ潰そうと思いました」

勇者「うん……いま思えば、最初に商人さんがアイテムを出そうとした時って」

商人「えっ、はいっ?」

賢者「そう、商人殿は一番後方にいました。あの玉の位置からであれば、丸見えです」

賢者「つまりあのラリホーは、商人殿を狙い撃ちしていたのです。それもヒントになりました」

商人「なんと。それでは眠らされても仕方がないですな」

戦士「それで……そのもう一つの水晶の方に向かって、マヒャドを唱えてみたという訳か」

賢者「ええ。呪文が効かないことを承知でマヒャドを選んだのは、仮説が正しかった場合――」

賢者「仕留めきれずとも、周囲を凍らせれば視界は曇るだろうと思いまして」

勇者「さすが賢者さん。おかげで一気にカタをつけることができたよ」

賢者「ありがとうございます……しかし……」

勇者「うん。分かってる」

勇者「本物の魔王が、あんな低級呪文や、小細工だけで終わるはずないもんね」

ですよねー魔王がこんなサクッとやられるはずないですよねー

マヒャドが低級

戦士「となると、さっきの魔王……いや魔物は、ただの側近か何かだったようだな」

商人「うう……では、本物の魔王は別にいると?」

勇者「うん、間違いないよ。まだ嫌な気配を感じる」

賢者「……皆さん、あれを」

勇者「! 玉座の奥に……階段が!」

戦士「ここは最上階ということは、登った先は……」

商人「屋上……ですかな」

賢者「はい。そして玉座の後ろにある物も、よくご覧下さい」

勇者「あれは……この城を貫いてる主柱? こんなところにまで伸びてるなんて……」

戦士「何が言いたいのだ?」

賢者「はい。前に申しましたように、あの柱は上へ向かっての魔力の脈動を感じます」

賢者「もしあれが屋上まで貫いているとすれば、その先には……」

勇者「……」

勇者「みんな、行こう」

勇者「決戦の舞台は、屋上だ――!」  ――

僧侶「リア充呪われろ」

――――――――――――――――――――

【毒沼の道】

僧侶「ハァ……ハァ……」

僧侶(毒沼を歩くのはきついなぁ。体力が容赦なく減っていっちゃう)


僧侶は ベホマを となえた!
僧侶の 体力が 回復した! ▼


僧侶(ここの魔物はすごく強いし、なかなか逃げ切れないし)

僧侶(歩くたびに体力が回復するアイテムでもあったら良かったんだけど)

僧侶(でも、無いものねだりしてもしょうがないよね)

僧侶「ハァ……ハァ……」

僧侶「……!」


魔物のむれが あらわれた!

僧侶(5……6体も……完全に行く手を塞がれちゃってる。逃げ道も……)

僧侶(でも、僕は前に進むんだ!)

「屋上で待ってます」

魔物Aは ヒャダルコを となえた! ▼

僧侶「ぐっ!」

魔物Bの こうげき! ▼
魔物Cの こうげき! ▼

魔物Dは もえさかる火炎を はいた! ▼

僧侶「わあああっ!」

僧侶(お、落ち着くんだ。ダメージはまだ耐えられる)

僧侶(素早く振り回せば、『ひのきのぼう』も簡単には焼かれない)

僧侶(まずは一体ずつ、確実に減らしていくんだ)

僧侶の こうげき!
魔物Aに ダメージを あたえた! 

僧侶は スカラを となえた! 
僧侶の 守備力が あがった! ▼

魔物Eは ちからを ためている!
魔物Fは イオラを となえた! ▼

僧侶「ぐっ……」

僧侶「ま、まだまだ……!」

うおっマジで毒沼かよ

僧侶・・・ゆっくり休め・・・

――

僧侶の こうげき!
魔物Aに ダメージを あたえた!
魔物Aを たおした!

僧侶は ベホマを となえた!
僧侶の キズが 回復した! ▼

僧侶(やっと一体……)

魔物Cの こうげき!
魔物Fは メラゾーマを となえた!
魔物Eの こうげき!

僧侶「うぐぐっ……」

魔物Dは こごえる吹雪を はいた!
魔物Bの こうげき! ▼

僧侶「ま」

僧侶「まだまだっ!」

僧侶の こうげき!
魔物Bに ダメージを あたえた!

僧侶は スカラを となえた!
僧侶の 守備力が あがった! ▼ ――

僧侶も強くなったな

――

僧侶「ハァ……ハァ……」

僧侶の こうげき!
魔物Cに ダメージを あたえた!
魔物Cを たおした! ▼

僧侶は ベホマを となえた!
僧侶の キズが 回復した! ▼

僧侶(これで残り半分……)

魔物Eの こうげき!
僧侶は ひらりと みをかわした!

魔物Fは ラリホーを となえた!
僧侶には きかなかった! 

魔物Dは もえさかる火炎を はいた!
僧侶は ダメージを受けた! ▼

僧侶(いける。もう攻撃パターンも分かってきたぞ)

僧侶(いける。行けるよ)

僧侶(勇者、僕もいま、魔王の城へ……)

僧侶のこうげき! ――

ザメハ

――

僧侶の こうげき!
魔物Fに ダメージを あたえた!
魔物Fを たおした! ▼

僧侶は 魔物のむれを たおした!

僧侶は 経験値を 獲得した! ▼

 

僧侶「ハァ……ハァ……げほっ、げほっ……ハァ……」

僧侶(何とか……乗り切ったぞ)

僧侶は ベホマを となえた!
僧侶の キズが 回復した! ▼

僧侶「……」

僧侶(休んじゃいられない)

僧侶(急ごう、勇者のもとに……)

僧侶「!」

僧侶「あ。あれは――」

二フラム

僧侶「虹だ!」

僧侶(それも、魔王城にかかってる!)

僧侶(そうか、あれが)

僧侶(あれがきっと、村長さんの言ってた『魔の城へ続く道』なんだ!)

僧侶「すごい……!」

僧侶(あれなら魔王城の中まであっという間だ)

僧侶(これが北の城の国宝、オーブの力なんだ……きれいだなぁ……)

僧侶(! い、いけない、見とれてる場合じゃない!)

僧侶「急がなくちゃ!」


僧侶は かけだした!


僧侶「……」

僧侶(魔物が見当たらないな……)

僧侶(なんだか、城に近付くにつれて魔物の数が減っていってるみたいだし……)

僧侶(……ちょっと気になるけど、今は先を急ごう――)

僧侶一人縛りでゲームしたくなって来た

しっかしなぜこんな時間にやろうと思ったのか

――

【魔大陸>山麓】

僧侶(あれから魔物が出てこなかったおかげで、思ったよりスイスイ進めて)

僧侶(……ついに山のふもとまで着いたけど……)


 ヒュオオオオォォ……


僧侶(思ったより険しい。ずっと急斜面だ。こんなの登れるのかな)

僧侶(……いや。登れるかどうかじゃない)

僧侶(登るんだ。この山を越えた先の魔王の城に、勇者たちはいるんだから)

僧侶(魔物もいないみたいだし、『ひのきのぼう』で一歩ずつ斜面を突いていけば……)

僧侶「……ん?」

僧侶「あれは?」

僧侶「……洞窟? 洞窟だ!」

僧侶(もしかしたら、山を登らずに向こう側に越えられるかも)

僧侶(でも、行き止まりだったら……ううん、そのときはそのときだ。行こう!)

【魔大陸>洞窟】

――……

僧侶(……静かな場所だ)

僧侶(本当に魔王の本拠地に入ってるのかな)

僧侶(魔物の気配がまるでない)

僧侶(どうなっているんだろ)

――――……

僧侶(歩いても歩いても、何もない普通の洞窟だ)

僧侶(……でも、なんだか先に進めば進むほど、胸騒ぎを感じる)

僧侶(やっぱりこの先には、何かあるんだ)

――――――……

僧侶(……どのくらい経ったかな)

僧侶(どこまで続くんだろう。結構長いなぁ)

僧侶(山地をひとつ越えるぐらいだから、相応にかかるんだろうけど)

僧侶(……何にもないや。いったい何のために作られた洞窟なんだろ……――)

盗賊とはなんだったのか

研ぎ澄まされた一本の鋭槍

――

僧侶「――ん? あれは……」

僧侶(明かりだ! 奥から光が零れてる)

僧侶(やっと出口かな? 急がなきゃ……)

――

 ズズズズズズズ…

僧侶「こ、これは……」

僧侶(この青白い光を放つ、地面に張り付いた不思議な渦巻きは……確か……)

僧侶「『旅のとびら』だ!」

僧侶(別の場所にある『旅のとびら』に繋がっている、ワープゾーンだ!)

僧侶(良かった、これでやっと洞窟から出られそうだ)

僧侶(……でも、どこに繋がっているんだろう。飛び込んでみないと分からないけど……)

僧侶(迷ってるヒマがもったいない。正解にしろハズレにしろ、もうここまできたら!)

僧侶「いくぞ!」

僧侶は 旅のとびらに とびこんだ!! ▼   ――――

――――――――――――――――――――

【魔王城・屋上】

商人「ふぅ……少々長い階段でしたな……」

商人「おわっ外が暗い! 今は昼間のはずじゃあ……」

賢者「! 商人さん、階段から離れてください!」

商人「へっ? のわっち!!」


 ズズズ  ズー……ンン……


商人「か、階段が塞がれた……出口が……」

戦士「商人よ。覚悟を確かめ、武器を構えろ。そして」

戦士「この屋上の中央を、目を凝らしてよく見ろ」

商人「ん……あ、あれは……あの影は!!」


  『…………』


勇者「魔王……!」

面接官「特技はなんですか」

僧侶「人を信じることです」

面接官「例えばどのようなことですか」

僧侶「はい、今までともに歩んだ仲間を信じて信じて旅を続けていけばry

 

魔王『……』

魔王『お前が勇者か』

魔王『……』

 

商人「で、でかい……我々の背丈の4、5倍はありますぞ……!」

戦士「ふっ。先の側近とは比べ物にならん威圧感だ」

賢者「……頭部に被り物、全身が長い外套で覆われています。正体不明の外見……」

賢者「攻撃手段、耐性が分からない。皆さん、気をつけてください!」

勇者「うん……!」


勇者は 伝説の剣を 向けた!


勇者「魔王! お前を倒しにきたぞ!」

勇者「さぁ、最後の戦いだ!」

魔王『……』

>>209
面接官「ちょっと帽子とってもらえますか?」

魔王『余は』

魔王『魔族の王である』

魔王『ゆえに魔族に仇名すものは』

魔王『全て滅ぼす』


 ビリビリ  ビリ


勇者「くっ」

商人「うおっ」

戦士「な、何という圧力……!」

賢者「これが魔王……!」

 

魔王『勇者よ。余は待っておった。お前が来ることを』

魔王『今こそ我が宿命を果たすとき』

魔王『来るがいい』

魔王『余は――魔王である』

知ってる

賢者「殺気! ここからです!」

勇者「みんな、いこう!」

戦士「うおおおおっ!」

商人「アイテムはお任せくだされ!」


魔王のころもから はげしいほのおが ふきだした! 
魔王のころもから こごえるふぶきが ふきだした! ▼


戦士「ぐああぁっ!!」

勇者「ブレス攻撃だ! みんな距離を取って!」

賢者「魔王の正体はドラゴン……!?」

賢者は フバーハを となえた! 
勇者たちを やさしい ひかりのころもが つつみこんだ! ▼

魔王は イオナズンを となえた!
魔王は マヒャドを となえた!
パーティーは ダメージを うけた! ▼

商人「ぬわーっ!」

勇者「じゅ、呪文までっ!?」

商人「さ、さすがにアイテムは出し惜しみできませんな!」

商人は けんじゃのいしを つかった!
パーティーの キズが 回復した! ▼

賢者は ベホマラーを となえた!
パーティーの キズが 回復した! ▼

賢者「この遠距離では不利です!」

戦士「言われずとも突撃だ!」

勇者「固まっちゃだめだ! 散開して三方向から攻めよう!」

商人「ワ、ワシもですかな!?」

 
魔王『……』


魔王のころもから はげしいほのおが ふきだした! 
パーティーは ダメージを うけた! ▼


戦士「効かん!!」

勇者「よし、左右から同時攻撃だ!」

賢者「まだ正体が分かりません、お二人とも気をつけて!」

魔王『余は――魔王である』

これ魔王の声絶対若本だろwwwwwww

勇者(よし、魔王はこっちの動きについていけてない! いける!)

戦士「うおおおっ!」

勇者「やああっ!」

勇者の こうげき!
戦士の こうげき!

魔王『……』


魔王のころもから 岩石の腕が とびだした!

魔王のころもから こんぼうが とびだした! ▼

勇者「えっ!?」 ガガッ

戦士「何っ!?」 ガギッ

魔王『……』

魔王のころもから つるぎの たばが とびだした! ▼

戦士「うおおおっ!?」

勇者「うわああっ!」

商人「うわっとっと危ない!」

やはり魔王は強くなくてはな

商人が灰になった

戦士「ぐっ……あのマントの中身はどうなっているのだ……」

勇者「固まっちゃ危ない!」


魔王は ベギラゴンを となえた! ▼


商人「い、いったん退きますぞ!」

賢者「皆さんご無事ですか!」

賢者は ベホマラーを となえた!
パーティーの キズが 回復した! ▼

戦士「ぬう……あれでは不用意に近づけん!」

勇者「賢者さん、さっきの魔王の攻撃は……」

賢者「ええ。私の見間違えでなければ」

賢者「勇者様の剣を受け止めたのは、岩石型の魔物の腕」

賢者「戦士殿の剣を受け止めたのは、トロル系の『こんぼう』」

賢者「そして最後の剣山は、多腕のガイコツ系の攻撃によく似ていました」

賢者「恐らく……まだ仮説ですが、魔王の正体は――」

勇者「合成モンスター!?」

賢者「まだ断言はできませんがとにかく、様々な魔物の特技・特徴が垣間見えます」

賢者「恐らく攻撃手段だけでなく、あらゆる耐性をも備えているでしょう」

戦士「で、では何も手がつけられないというのか?」

商人「あっ、ちょっと魔王が!」


魔王『……』

魔王は スカラを となえた!
魔王の 守備力が あがった! ▼

戦士「くっ……こちらが守りに入ったところを見計らって……」

賢者「いえ……これは攻略のヒントになりそうです!」

賢者「守備力を上げたということは、先の攻撃を警戒したということ!」

戦士「先の攻撃を? まんまと捌かれてしまったぞ」

賢者「しかし勇者様の一振りには、反撃に向かない岩石の腕だけで対処しようとしていました」

賢者「つまり、勇者様の『伝説の剣』は通用するのです!」

勇者「そうか……!」

戦士「そうと決まれば話は早い」

戦士「体力のある俺が盾となって立ち回る。勇者は隙を見つけたら躊躇わず斬り込め」

商人「し、しかしそれは危険では……」

戦士「百も承知だ。だが無傷であれを倒せるとは思えん。いいな、勇者!」

勇者「うん、分かった!」

勇者「先陣は、全部戦士さんに任せるよ!」

賢者「私も隙あらば呪文で援護します!」

商人「ワ、ワシだって道具使用の合間に、この『せいぎのそろばん』で殴って――」

勇者「よしみんな、行こう!」

 

魔王『……』

魔王『勇者よ』

魔王『余は魔王である』


魔王は イオナズンを となえた!
魔王は マヒャドを となえた! ▼

やくそう投げて大ダメージ

戦士「うおおおっ!」

戦士は ダメージを うけた! ▼

賢者(さすが戦士殿、足が止まらないのは流石)

賢者は ベホマを となえた!
戦士のキズが 回復した! ▼

戦士「このデカブツめ……」

戦士「俺を舐めるなァッ!!」

戦士の こうげき! ▼

魔王『……』


魔王のころもから 無数の鋭いホネが とびだした! ▼


戦士「うおおっ!?」 ガガガガッ

戦士(な……何という数! だが一手打たせた! 直後の時間差攻撃なら――!)

勇者「やああっ!!」

勇者の こうげき! ▼

 

魔王『!』

魔王に ダメージを あたえた!
魔王は わずかに よろめいた! ▼

勇者「あ、当たった!」

戦士「効いたようだぞ! ――うおっ!」

魔王のころもから がんせきの こぶしが とびだした! ▼

勇者「いったん離れて!」

戦士「くっ……だが、これでダメージを与える目処は立った!」

商人「うおおおっ!」

勇者「!」

商人の こうげき!
魔王の ころもから きょだいなツメが とびだした! ▼

商人「わったった! 後ろからでもダメか!」

戦士「いつの間に魔王の背後に回りこんでいたのだ。やはり商人めしたたかな奴」

賢者「しかしどこから攻撃を仕掛けても、全方向に対応できるようですね……」

 

魔王『……』


魔王は ベホマを となえた!
魔王の キズが 回復した! ▼


勇者「えっ!?」

商人「ちょっ、魔王のキズが治っていきますぞ!?」

戦士「……馬鹿な……これではこちらの総力でも追いつかんぞ!」

賢者「……」

賢者は バイキルトを となえた!
勇者の 攻撃力が 2倍になった! ▼

賢者「皆さん、聞いてください」

勇者「賢者さんっ」

賢者「まず魔王は、登場した場所……いや、元々いた場所から、一歩も動いていません」

賢者「これは動かないのではなく、動けないのだと思われます!」

戦士「どういうことだ?」

魔王がベホマ・・・アンデッドじゃない

師範「私だ」

ベホマにスカラ…ねぇ…

賢者が優秀だな 
僧侶なんていらんかったんか

賢者「最上階、屋上まで登っていく時に目にした、太い支柱」

賢者「その柱の到達点が、ちょうど魔王の位置なのです」

賢者「魔王が本当に動けないのだとすると、柱は、例えば『根』に当たる部分――」

賢者「恐らく魔王の正体は、植物に近い存在です!」

賢者「根にあたる柱から、膨大な魔力が供給されているとみて間違いないでしょう!」

戦士「あの巨大な柱が『根』だと……? 規模のケタが違うではないか!!」

勇者「どうすればいいの!?」

賢者「『根』と本体を切り離すしかありません!」

賢者「あの目の前にいる魔王の、できるだけ下部を、真横に切断してください!」

商人「真横にって……あの要塞みたいな魔王相手にそんなことが……!」

勇者「やるよ! やるしかない!」

戦士「おおう!」

賢者「! 皆さん、魔王が!」


魔王は イオナズンを となえた!
魔王は マヒャドを となえた! ▼

>>259
前半見てこい

ラスボスが全回復するとか普通のRPGでやられたら完全にアウト

パーティーは ダメージを 受けた! ▼

商人「うびゃあ!」

勇者「固まってると危ない!」

賢者「二手に分かれましょう! 相手が動けないのならば、陣形は自由に組めます!」

商人「じゃあ今の位置的にワシと賢者殿ですかな!」

戦士「俺は勇者につく!」

勇者「お願い!」

賢者「また来ます!」


魔王のころもから はげしいほのおが ふきだした! 
魔王のころもから こごえるふぶきが ふきだした! ▼


商人「逃げろォ!」

賢者「くっ。だが魔王も、こちらが2グループに分かれたことで的が絞りきれていない」


勇者「いいぞ、少しずつ攻略の糸口がつかめてきた……!」

戦士「ブレスが止んだ! 行くぞ!」

>>264
破壊神さんがそっち見てる

>>264
空の奇跡FCで似たようなことやられた

戦士の こうげき!

魔王のころもから ケモノの腕がつきだした! ▼


戦士「ぐっ! この豪腕はクマの魔物の……!」


勇者の こうげき!

魔王のころもは てつのかたまりに なった!
魔王は ダメージを うけない! ▼

勇者「か、硬い!? 部分的なメタル化まで!?」


賢者「お二人とも離れて!」

賢者は メラゾーマを となえた! 

魔王『……!!』 ドムッ

魔王は ダメージを うけた! ▼

賢者(よし、命中した!)

賢者(この魔王が炎を扱う攻撃を取るとき、常にマントが開いていた)

賢者(つまりあの衣は、炎で燃やせる可能性がある! さぁ、正体を見せてみろ……!)

戦士「マントが燃えていく!」

勇者「魔王の正体が……!」

 
魔王『お……オオ……』

 グジュグジュ   グジュグジュ



勇者「!」

戦士「なっ……!」


魔王のころもが もえつきた!
魔王のすがおが さらされた!

魔王の正体が あらわれた! ▼


賢者「あ、あれは……人型を為していない……!」

商人「スライム状の太い触手が、幾重にも縦に連なって脈打ってて気持ち悪いですぞ!!」

商人「……そして素顔が……顔がない!? 目も、鼻も、口もない!」

賢者「こ、これは……花? 魔王の頭部が、どす黒い花になっている!」

想像したら吐いた

魔王『オオオ  人間 共め  オオオオ』


戦士「これが魔王の正体!?」

勇者「な、なんて禍々しい花なんだ……」


魔王『オ オオ オオ 』

ピシ    ベキベキベキ


商人「!? ゆ、床が!」

賢者「根から魔力を送られています、阻止を!」


戦士「おう!」

勇者「そうだ、胴体を切り離さないと!」


戦士のこうげき!
勇者のこうげき!

魔王のからだから 魔物がうかびあがった! ▼

勇者「えっ!?」

予想以上にキモい展開キターーーーーーー

魔物は はげしいほのおを はきだした!

戦士「うおあっ!」

勇者「ドラゴンだ! あのうねっている身体から、ドラゴンの頭が!」


魔王のからだから 魔物がうかびあがった!
魔王のからだから 魔物がうかびあがった!
魔王のからだから 魔物がうかびあがった!
魔王のからだから ――  ▼

戦士「な……どんどん増えていくぞ! 膨れ上がっていく!」

商人「……物質系……悪魔系……ゾンビ系! キリがありませんぞ!」

賢者「こ、これらはおそらく」

賢者「魔王が今まで喰らってきた魔物たち!」

賢者「魔王城内のすべての魔王軍を、この魔王は吸収し続けてきたのです!」

賢者「そして喰らったものを自在に浮き上がらせ、その特技・特徴を使いこなす……」

賢者「魔物のるつぼから成る巨大な怪奇植物。それが魔王の正体!」

戦士「馬鹿な……それでは魔王軍すべてを、一度に相手にしなければならないというのか!?」

勇者「こんなものを、世にのさばらせる訳にはいかない!」

魔王『余ハ『『余は』ハ魔王』 オオオ』 魔王』デアる』ルで』デアルオオオオ』

魔王のからだから 魔物がうかびあがった!
魔王のからだから 魔物がうかびあがった!
魔王のからだから 魔物がうかびあがった! ――


商人「い、勢いが止まりませんぞ!」

賢者「やらせてはいけない!」

賢者は イオナズンを となえた!

魔物のむれに ダメージを あたえた! ▼


勇者「穴が空いた! 今のうちに――」


魔王の キズが 回復した! ▼
魔王の キズが 回復した! ▼
魔王の キズが 回復した! ▼


戦士「何だと!?」

商人「あ、あっという間に再生しましたぞ!」

勇者「こ……こんなのどうやって倒せば……」

せーかいーにーひーとーつだーけーのはーなー♩

 
魔王『オオオオオオ  オオオオオオ  オ オ オ オ』
 

商人「もう屋上の半分は埋まってしまいましたぞ!」

勇者「斬り込もうにも、どこから突破口を開けばいいのか……!」

戦士「も、もはや万事休すか……!?」

賢者「……皆さん」

賢者「策の整理がつきました。集まってください」

勇者「えっ?」

賢者「まず私が――」


魔王『オオオ オオオ オオオオオ オオオ オ』 

魔王のからだから 魔物がうかびあがった!
魔王のからだから 魔物がうかびあがった!
魔王のからだから 魔物がうかびあがった! ▼


戦士「――そ、そんなことができるのか?」

商人「し、しかもここであのアイテムを使うのですか!?」

いおぐらんで!

賢者「はい。確かに博打性は高いですが、試行錯誤しないと何も始まりません」

商人「し、しかしアレを使うなんて不安定極まりないですぞ!?」

勇者「いや、他に策は思いつけない、賢者さんを信じよう!」

戦士「時間もない、急ぐぞ!」

賢者「では配置に!」

商人「だ、大丈夫ですかな!? ええい、もうヤケクソだ!」


魔王『オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ』

魔王のからだから 魔物がうかびあがった!
魔王のからだから 魔物がうかびあがった!
魔王のからだから 魔物がうかびあがった! ▼


勇者(……あの魔王を倒せるかどうか、この作戦にかかっている)

勇者(この世の人々の……平和と幸せのために……)

勇者(今こそ勇気を!)


勇者は 伝説の剣を 高くかかげた! ▼ ――

――――――――――――――――――――

【北の城】

衛兵「国王様、見張り台よりご報告します! 虹のかかった魔王城の天辺から、怪しげな影が!」

衛兵「何やら地鳴りよう音もかすかに響いており、勇者様はただいま交戦中と思われます!」

衛兵「また城下の民も一斉に高台に押しかけ、事の趨勢を見守っている模様……」

国王「うむ……。余はつい今しがた、勇者の声が聞こえたような気がした」

国王「おそらく魔王との戦いで、正念場を迎えているのであろう」

大臣「ううむ……もし勇者たちが敗れるようなことがあれば……」

国王「心配には及ばぬ。なぜなら余は、この目で確かめた勇者を信じているからだ」

国王「我らにできることは、勇者の勝利を祈り、更になお信じること……」

衛兵「勇者様……」

兵士A「勇者様!」

兵士B「勇者様……!」

国王(勇者よ、無事に帰ってくるのだ――)

――――――――――――――――――――

僧侶が(ゴニョゴニョ)をもって来るのか

僧侶が空気

――――――――――――――――――――

【東の村>ほこら】

村長「……! 勇者様!」

村長(今まさに、魔王と戦っておられるのですな……!)

村長(『虹の橋』の先端には、もはや魔力の手ごたえを感じませぬ)

村長(恐らく魔王城から発せられている別の魔力により、橋の先端がかき消されているのでしょう)

村長(魔力の源が断ち切られれば……魔王を倒せば、恐らく妨害魔力は消え)

村長(リレミトやルーラでの脱出も可能になるでしょう)

村長(しかしこの老いぼれ、万が一にそなえ、命続く限りオーブに魔力を送り込み)

村長(『虹の橋』による帰路は残しておきますぞ!)

村長(勇者様、必ず無事に帰ってきてくだされ――!)

――――――――――――――――――――

なるほど、勇者が崇められる反面不幸なものもまたいるのか

――――――――――――――――――――

【南の港町>露店通り】

*「! いま、誰かの声が聞こえたような……」

*「お前もか? 俺もなんか……」

*「いま何か地鳴りが……あっ! おい見ろ、魔王の城から影が伸びてるぞ!」

*「いま勇者様が戦ってるんだ! そうに違いねえ!」

*「こりゃ商売どころじゃねえや! 俺らの声を天に届けてもらおうぜ!」

*「うおおおおお勇者様、頑張れえぇッ!」

*「勇者様、私はあなたを宿屋まで案内したものです! 必ず無事に帰ってきてください!」

*「俺は勇者に貴重なアイテムを格安で譲ったんだ! 負けたら承知しねーぞ!!」

*「俺の仲間は魔王軍にやられた! もし勇者が負けちまっても、俺らが続いてやる!」

*「もしここに戻ってこれたら、この在庫の『せいすい』全部くれてやらあ!」

*「負けんじゃねえぞ! 絶対魔王の奴をぶっ倒せ!!」

*「勇者様頑張れ! 頑張れ――!」

――――――――――――――――――――

――――――――――――――――――――

【西の町】

幼児「パパーッ!」

幼児「いま、ママのこえがきこえた!」

師範「ああ……!」

師範(我が妻が、今まさに決戦の地で戦っているのだ)

師範(勇者の手のうちにありながら、世界を守らんとするために戦っているのだ!)

幼児「ねえパパ、もしかしてママはもどってくるの?」

師範「……帰ってくる。必ず、帰ってくる」

師範「帰ってきて、また三人で幸せに暮らす日々が、始まるのだ」

幼児「ほんと!?」

師範「だからお前も……ママの無事を、勇者の勝利を信じるのだ」

幼児「ゆうしゃさま? うん、分かった! しんじる!」

師範(勇者よ! 我が最愛の妻よ! 必ず無事に帰ってくるのだぞ……!!)

――――――――――――――――――――

つけのなあ再臨

――  ――  ――  ――  ――  

【魔王城・1F】

僧侶「あれ?」

僧侶「ここってお城の中?」

僧侶「ってことは魔王城の中だ!」

僧侶「やっぱりあの旅のとびらは、飛び込んで正解だったんだ!」

僧侶「おかげで、山麓から一気に魔王城にワープでき――」

僧侶「!」

僧侶「勇者!?」

僧侶(勇者の声が聞こえた気がした!)

僧侶(そうか、いま魔王と戦っているんだね)

僧侶(さっきから上の方から振動が伝わる。この上の階層で決戦が始まってるんだ!)

僧侶(今から向かって間に合うかな? いや、間に合わなくてもいい、行かなきゃ!)

僧侶(勇者! 戦士さん、商人さん、賢者さん! みんな頑張って――!)

――  ――  ――  ――  ――  

映画「ひのき」
公開決定
原作 ID:UW5dTRYB0

――――――――――――――――――――

【魔王城・屋上】

戦士「! ……おお……」

商人「人々の声が聞こえてくる気がしますぞ!」

賢者「四方各位から声援……激励……無事の祈願が……!」

勇者「みんなの……みんなの声が、この剣に伝わってくる」

勇者「みんな、ありがとう!」

勇者「よしっ、もう何も怖くないぞっ! やろう!」

賢者「はい! では参ります!」


魔王『オオオオオオオオオオオオオオオオオオ』


賢者(……術士というものは魔力あってこそ。魔力が枯れれば存在価値は皆無に等しい)

賢者(ゆえに自身の意義を保つため、私の人生で数えるほどしか使わなかった呪文……)

賢者(だが今は、共に戦う仲間がいる! 為さなければならない目的がある!)

賢者のからだに すべての魔力が あつまっていく! ▼

賢者「邪悪なる狂気の温床よ! 我が渾身の魔力を……くらえっ!!」

賢者は マダンテを となえた!

ぼうそうした まりょくが ばくはつを おこす! ▼

魔王『!?』!?』?『?!』』  カッ

ドッ     ドドドドドドドド    ドドドドドドドッ
 ドドドド   ドドドドドドドドドドッ
ドドドドドドドドドドド   ドドドドドドドドドッ

魔王に 大ダメージを あたえた! ▼


勇者「うわあっ! す、すごい……!」

戦士「いいぞ! 魔物の大半が消し飛んだ!」

賢者「ハァッ……ハァ……今です、商人殿!」

商人「ええい、ままよ!」


商人は 魔王に むかって 突撃した!

商人は はんにゃのめんを とりだした! ▼

商人「ワシは今だけ商人をやめるぞーっ!!」

マ ダ ン t

勇者「ボクたちも行こう!」

戦士「おおう!」


魔王の キズが 回復した! ▼
魔王の キズが 回復した! ▼
魔王の キズが 回復した! ▼


賢者「や……やはり再生が早い……マダンテで決着は無理か」

賢者「だがすでに手は打ってある! 頼みましたよ、商人殿!」


商人「がってん!」

商人(この『はんにゃのめん』は、ワシの商人生命を懸けて知る限り――)

商人(間違いなく無敵の防御力を誇る! 貧弱なワシでも前線に立てるほどに!)

商人(だがその見返りに――いや、ワシはもう腹ァくくったんじゃッ!)

商人は はんにゃのめんを そうびした! ▼


商人「フ、フオオオオオオ!!」

商人は こんらんした! ▼

>勇者「もう何も怖くないぞっ!」
それ死亡フラ(ry

商人「フオオオオオオオ!!」

商人の こうげき!
商人の こうげき!
商人の こうげき! ▼


魔王『ガ ガガ ガガ』

魔物の こうげき!
ミス! 商人は ダメージを 受けない! ▼

魔物の こうげき!
ミス! 商人は ダメージを 受けない! ▼


戦士「おお。再生して浮き上がった魔物が……全て反対方向に集中している!」

勇者「裏側の陽動はうまくいってるみたい!」

戦士「魔物の数が手薄な今こそ好機! うおおおっ!」

賢者は まほうのせいすいを つかった!
賢者の 魔力が 回復した! ▼

賢者は まほうのせいすいを つかった!
賢者の 魔力が 回復した! ▼ ――

賢者「お二人とも、お気をつけて!」

ゲームでは使いどころないよな

商人が般若の面で暴走しても大した事にならないな

>>323
商人「それは私のおいなりさんだ」

勇者「見て戦士さん、根元の守りがガラガラだ!」 

戦士「あの幹の細さなら……今なら! 真横に一閃すれば切断できる!」


魔王『!?』

魔王のからだから 魔物がうかびあがった! ▼

戦士「遅いっ!」

戦士の こうげき!
魔物を たおした! ▼

戦士「今だっ、勇者!!」


勇者「うあああぁーっ!!」


勇者の こうげき! 


かいしんの いちげき! ▼


魔王の からだが きりはなされた! ▼

魔王『オオオオオオオオオオオオオオオオオオ――――』

僧侶が不憫で不憫で

魔王の 上半身が たおれた! ▼


魔王のからだから 魔物がうかびあがった! 
魔物が 勇者に おそいかかった! ▼


勇者「うわあぁっ!」

戦士「勇者!」

勇者「早く魔王のアタマを!」

戦士「! そ、そうかっ!」

戦士「おおおおおおおおおおおっ!!」


魔王『……!!』

魔王の こうげき!
戦士は ダメージを 受けた!

魔王の こうげき!
戦士は ダメージを 受けた! ▼

戦士「効かあぁぁんんッ!!」

戦士の こうげき! ▼

ただFCDQ3は呪い解いてもらうと砕け散るから困る

おい3時切ったぞ

戦士(――この瞬間のために……俺は……!)

戦士は 花のおくふかくに 剣をつきさした! ▼


魔王『――――――――!!』

魔王『――――――――――――――――――!!』

 ビリビリ   ビリ  ビリビリ


戦士(な、なんという断末魔だ! 鼓膜が持たぬ!)

勇者(戦士さん!)

戦士(勇者! 無事だったか!)

賢者(戦士殿、後ろのを取り押さえてください!)

戦士(!? 後ろに何か……?)

商人「フオオオオオオオオ!!」

戦士(こいつか! よし取り押さえたぞ!)

賢者は シャナクを となえた!

はんにゃのめんは こわれて はずれた! ▼

3.11分

魔王『……』

魔王『  』

魔王『』


魔王を  たおした! ▼


勇者「……音が止んだ」

戦士「切り離した部分が……萎れて動かなくなっていくぞ!」

勇者「やったの……? ついに――」

賢者「まだです!」


賢者は 魔王の 断面に 向かった! ▼


勇者「賢者さん!? いま魔力が切れているんじゃ……」

賢者「先ほどまで魔法の聖水を大量摂取していました! 魔力は全快しています!」

賢者(魔王城を突き抜ける、巨大な柱)

賢者(外からの破壊は困難でも、内側からなら……!)

戦士「! 見ろ! 魔王の断面から、また再生が始まっている!」

賢者「離れてください!」

勇者「何をするつもり!?」

賢者「根を絶やすのです!」

賢者「これが終止符だ! 新たな未来のために……くらえええーっ!!」


賢者は マダンテを となえた! ▼

ぼうそうした まりょくが
魔王の 根に ながれこみ ばくはつを おこす! ▼

ドドドドドドドドドドドドドドド
   ドドドドドドドドドドドドドドド
      ドドドドドドドドドドドドドドド
         ドドドドドドドドドドドドドドド


賢者「かはっ……ハァ……ハァ……」

勇者「賢者さん! あんな呪文を連発するなんて……」

戦士「城全体が揺れてるぞ! ゆ、床が崩れる!」

商人「はれ? ワシはいったい……ああ魔王が城が!?」

ここでエルフの登場

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…

商人「どんどん足場が無くなっていきますぞーっ!」

賢者「ハァ……ハァ……勇者様……空をっ……」

勇者「えっ? あっ!」

戦士「暗雲が晴れている! 光が見えるぞ!」

賢者「今なら……城を覆う結界もないはず……!」

勇者「そ、そっか! もうルーラが使えるんだ!」

戦士「急ぎ脱出を!」

商人「もうもちませんぞーっ!」

勇者「みんな、こっちに集まって! じゃあいくよ……」

勇者「……」

勇者「……あれ? みんな集まってるよね!?」

戦士「何を言ってる、全員いるぞ! 早くっ!!」

勇者「う、うん!」

勇者は ルーラを となえた!    ▼  

おい・・・エルフの飲み薬ってまさか賢者に・・・

――  ――  ――  ――  ――

【魔王城・城内】

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…

僧侶「!? なんだろ……城が揺れてる!」

僧侶「あっ柱が! 主柱が崩れていくぞっ」

僧侶(城が崩れてる……それに邪悪な気配も消えていってる!)

僧侶「きっと勇者が魔王に勝ったんだ!」

僧侶「やった! 世界の平和は守られたんだ!」

僧侶「やった! ばんざい! 勇者ばんざい!!」

ズズズズズズ…
  ガキン バラバラバラ   ガキン  ガンッ
                    ズズズズズ…

僧侶「うあっと!」

僧侶(こ、ここも崩れ始めた!)

僧侶(僕も急いで脱出しなきゃ! 下まで引き返そう――!)

――  ――  ――  ――  ――

僧侶(´;ω;`)

【北の城・見張り台】

衛兵A「おい見ろ! 魔王の城が崩れていくぞ!」

衛兵B「きっと勇者様たちが魔王を倒したんだ!」

衛兵A「やった! やったぞ――!」

衛兵B「お、おいちょっと、何か魔王城から飛んで来てないか?」

衛兵A「!? あれは……」

 

ドサ  ドサ  ドサ     ドシャッ

商人「いででっ!」

勇者「つ、着いた!」

戦士「ここは……【北の城】!」

賢者「脱出に成功したなら……この旅は終わりです!」

 

*「あ、あれは勇者様だ!」

*「勇者様が帰ってきたぞーっ!!」

え・・・

*「勇者様方、おかえりなさい!」
 ワイワイ
*「よくぞ……よくぞ誰一人欠けず、皆さんご無事で!」
    ワイワイ
*「城が崩れていくのを見ました! 魔王は倒されたんですよね!」
       ワイワイ
*「勇者様、ずっとお祈りしていました!」
          ワイワイ
*「勇者ありがとう! ありがとう!」

勇者「わっ、ちょっ、ちょっと!」

商人「わっぷ! 人だかりがっ」

賢者「うっ……ただでさえ疲労の最中にあるというのに……」

戦士「ええいっ、静まれッッ!!」

*「「「!!」」」 ピタッ

戦士「道を空けよ! これから我々は、王に報告しなければならんのだ!」

*「な、何をご報告されるのですか?」

戦士「知れたこと」

戦士「魔王討伐、完了の報よ!!」

 \ ワ――――――――――ッ ! /

えっ


僧侶の出番は?


えっ?

新しいラスボスが僧侶の予感

まだんての連発により賢者は障害賢者モードという後遺症を患ったのであった

――

【北の城・王の間】

兵士「国王様! ただいま勇者一行が帰還したとの報が!」

*「おおっ……!」 ザワザワ 

国王「それは一時撤退か? それとも……」

兵士「はいっ! 戦士殿の言によりますと」

兵士「無事に魔王を討伐したとのことです!」

*「「オオオオッ!!」」 ワアアッ

国王「おお。成し遂げてくれたか……!」

大臣「ま、まことなのか……今日から、魔物軍の脅威に怯えずともよいのか……」

国王「これで我が妃も、自由に外を出歩くことができよう……!」

兵士「見張り台からの報告では、魔王城の陥落まで確認されました!」

兵士「そしてただいま勇者一行は、この王の間に向かっているとのことです!」

国王「戦の後で疲れも溜まっておることだろう。くれぐれも丁重にもてなすがよい」

兵士「ははっ!」

エルフの薬で魔王復活パターン

【北の城】

兵士A「勇者様、ありがとうございます!」

兵士B「戦士様、良くぞご無事で!」

戦士「国王様に御注進である! 控えよ、控えよ!」

勇者「すごい……あっという間に広まってる」

賢者「城下町の民は、高台から魔王城の様子を窺っていたようですね」

商人「早く国王への報告を済ませましょうぞ! 商魂がうずいて仕方ありませんわ!」

戦士「不謹慎な奴め、そこまで商売が大事か」

商人「商人から商いを取ってしまえばただの人ですぞっ!」

勇者「はは、何ソレ」

勇者(……本当に、終わったんだなぁ)

勇者(本当に、魔王との決戦に勝って……これからボクたちの平和が始まるんだな……)

賢者「勇者様、いかがされました?」

勇者「えっ? わっ、ちょっと顔近いよっ、もう!」

賢者「ふふっ、これは失礼しました」

賢者がいい人になって勇者を直してくれ

【北の城・王の間】

――

勇者「王様、ただいま戻りました!」

国王「うむ。勇者よ、よくぞ帰ってきた」

国王「伝令にてすでに顛末は知り得ておるが、改めてそちの口から報を聞かせてもらおう」

勇者「はいっ! ええっと……正しい口上を知りませんが、とにかく」

勇者「この伝説の剣にて、魔王は討ち果たされました!」

 \ ワ――――――――――ッ ! /

国王「静粛に! ……勇者よ、よくやってくれた」

国王「そちの働きは、我が国の歴史に、永劫刻まれることであろう」

勇者「ありがとうございます。でも――」

勇者「魔王にとどめの一撃を与えたのは、戦士さんです」

戦士「!」

勇者「魔王城を落としたのも、賢者さんの大呪文によるものなんです」

賢者「勇者様……」

勇者「商人さんだって、持ち前のアイテムでボク達を助けてくれました」

商人「おおっ、忘れられてると思いましたぞっ」

勇者「この旅で無事に魔王を倒せたのも、全ては仲間がいてくれたからです。だから……」

勇者「どうかボクだけでなく、ボクの仲間も、等分に労ってください」

国王「おう。何という謙虚さよ」

国王「良かろう。連れの三名にも、存分に慰労を、そして褒章を賜ろうぞ!」

勇者「ありがとうございます」

国王「して、他に望みはあるか? 余にできることならば、何事でも聞き届けよう!」

勇者「えっ……と、それじゃあ」

勇者「パーティーを休ませてあげてくれませんか?」

勇者「魔王との戦いを終えたばかりで、ボク達クタクタで……」

国王「おう、それは済まなかった。ただちに休息を与えよう」

国王「……しかし申し訳ないが、その前に一つだけやって欲しいことがある」

国王「お主たちを待ち侘びていた者は、余だけではないのでな――」

勇者「えっ? ……ああ!」

ラッパ隊をイカズチで粉砕

【北の城・バルコニー】

勇者「わぁ……すごい群集!」

商人「うひょー大迫力ですな!」

戦士「おお……全ての視線が、こちらに向けられている……」

賢者「歓びの声で溢れ返っている……凄まじいカリスマですね、勇者様」

勇者「ええっ、ちょっと緊張するなぁ。戦士さんに代わって欲しいよ」

戦士「馬鹿を言うな。主役はあくまで勇者、お前一人だ」

賢者「何も緊張することはありませんよ。言葉を発したとて、聞こえはしません」

商人「前に出て、構えを取るだけで良いのですぞ!」

勇者「……分かったよ。それじゃあ」

 

勇者は 群集の前に すすみでた!

勇者は 伝説の剣を ぬきはなち――

                     そらたかく かかげた!    

                                         ▼

ぬぎすてたに見えた

まだ寝ないよ

――――――――――――――――――――

【魔王城・B1F】

僧侶「いてて……」

僧侶(やっと揺れが収まった……)

僧侶(それにしてもよく助かったなぁ、僕。持ち物も全部無事だったし)

僧侶(途中で放り出されて、あちこち振り回されて、転がって……)

僧侶(あ、でも、まだ助かったわけじゃないか)

僧侶(あっちこっち瓦礫の山で道が塞がってる。もうこの城からは出られないかも……)

僧侶(勇者たちは、ちゃんと脱出できたかな)

僧侶(そうだ、勇者は魔王を倒したんだった!)

僧侶(良かったなぁ、ホントに良かった。勇者は、見事平和な世の中を取り戻したんだよ)

僧侶(それに比べて僕はダメだなあ)

僧侶(ここまで駆けつけときながら、結局何の役にも立てずに右往左往だよ)

僧侶「よっと」 パッ パッ

僧侶「とにかく、出口を探さなきゃ」 ――

――

僧侶「ふう。ダメだ。出れない」

僧侶(どこも通路が崩れちゃって先に進めないや)

僧侶(残ったのは……)


   ヒュオオオオオ…


僧侶(この……地下へ続く、長い階段だけかぁ)

僧侶(偶然見つけたけど、これ、きっと隠し階段だよね。狭いし、暗いし)

僧侶(城壁が崩れた影響で、階段口が表に晒されちゃったんだ)

僧侶(気は進まないけど……僕がこの城から出るには、降りるしかないか)

僧侶(この先に、外に繋がる『旅のとびら』があることを期待して……)

僧侶(外に……出て……)

僧侶(……)

僧侶(まあ後のことはいいや。今はとにかくここを降りてみよう)

カツーン   カツーン   カツーン   カツーン   カツーン  ……

寝る

【魔王城・B10F】

――カツーン   カツーン   カツーン   カツーン   カツーン

僧侶(結構長いなぁ……先も暗くてよく見えないし……)

・ カツーン
・    カツーン
・       カツーン

【魔王城・B20F】

僧侶(大きならせん状になってる……いったいどこまで続くんだろう)

・        カツーン
・     カツーン
・  カツーン

【魔王城・B50F】

僧侶「――ちょ、ちょっと休憩」

僧侶(まさかこんなに長いなんて……もう、何階分ぐらい降りたんだろ……)

僧侶(行き止まりが待ってたら、心が折れそうだな)

僧侶(ううん、僕は簡単に折れないぞ。何たって僕はこの、『ひのきのぼう』なんだから)

僧侶「……よし、休憩終わり! 行こう!」

――

【魔王城・B75F】

――カツーン   カツーン   カツーン   カツーン   カツーン

僧侶(……階段を降り始めて、何時間くらい経ったかな)

僧侶(今ごろ勇者は、王様に会って、町の人たちから祝福されてるのかな)

僧侶(僕もその中に混じって、勇者たちみんなを労いたかったな)

僧侶(『おめでとう』『おつかれさま』『ありがとう』。かけたい言葉は盛りだくさんだ)

僧侶(でも僕は追放されちゃったから、もう城下町には入れないんだ)

僧侶(……だから勇者に会うチャンスは、もうここ、魔王城しかなかったけど……)

僧侶(間に合わなかったなぁ。急いだんだけど、仕方ないよね)

僧侶(ううん、僕が出しゃばったら、かえって皆を危険な目に合わせたのかもしれない)

僧侶(魔王は倒されたんだ。ってことはつまり、僕が間に合わなくて良かったんだ)

僧侶(僕って肝心なところでドジ踏んじゃったり、運が悪かったりするけど)

僧侶(今回だけは運が良かった。最後に間違えなくて、よかったよかった)

  カツーン   カツーン   カツーン   カツーン   カツーン ――

【魔王城・B99F】

――

僧侶(うーん……行けども行けども、同じ風景ばかり)

僧侶(そろそろ疲れてきたかも……ん?)

僧侶「あっ!」

僧侶(明かりだ! しかもこの青白い明かりは……!)

 ズズズズズズズズズ……

僧侶「やっぱり!」

僧侶「『旅のとびら』だ!」

僧侶(やっぱり抜け道はあったんだ。ここまで降りてきた甲斐があったよ)

僧侶(……でも)

僧侶(こんな地下深くにあるなんて……一体どこに繋がってるんだろ)

僧侶(ううん、ここまで来たら、どのみち僕に選択肢はないんだ)

僧侶「……行こう!」

僧侶は 旅のとびらに 飛び込んだ! ―― ▼

99だと…

――

――――

――――――

僧侶「うわああっ!」

 ドシャッ

僧侶「いてて……」

 

【??の間】

 

僧侶(腰を打っちゃったよ……とびらの先が底抜けになってたなんて……)

僧侶「……あれ? ここは?」

僧侶(外じゃないな。まだ室内みたいだけど)

僧侶(……やけに広い……?)

**『何者だ』

僧侶「!?」

99とかヤバイ気しかしない

裏ボス(´・ω・`)

ツインアヌスキター(°∀°)ーーー!!

僧侶(広間の奥に、大きな扉――)

僧侶(その前に、何かが座っている!)

僧侶(あれは……魔導師系の魔物?)

僧侶(ローブに覆われてて、顔がみえないけど……)

僧侶(いま思念波で話しかけてきたのは、あの魔物?)


**『何者だと問うておる』


僧侶「! 僕は」

僧侶「僕は僧侶。ここには、迷った果てに行き着いたよ」


**『僧侶? 人間か!?』

**『なぜ人間がこのような場所に』

**の そばに 二つの 赤い水晶が 浮かび上がった! ▼


僧侶「!」

僧侶(何をする気だ……?)

魔王に転生フラグ

なんと奇遇な!

**『……』

**『……なるほど』

**『ここへは、確かに偶然迷い込んできたようだな』

僧侶「!」

僧侶「お前はいったい――」

**『!? 南の陸地から渡ってきたのか!?』

**『あそこには、魔王軍の精鋭を配置していたはずだが……』

**『出し抜かれたというのか……こんな小僧一人に……』

僧侶「!」

僧侶(僕の過去が見通されてる? しかも魔王軍ってことは、やっぱり敵?)

僧侶(とにかく、このままやらせたらまずい気がする)

僧侶「お前は!」

僧侶「お前は一体、何者なんだ。僕はちゃんと名乗ったよ」

**『……良かろう、他に聞く者もなし……人の子よ、傾聴するが良い。我こそは』

**『我こそは、真なる魔王である』

賢者が退化して遊び人レベルの人格
僧侶は進化して仙人レベルの人格

イヤアアアァァ
裏ボスらめええええ

ぬるぽ

>>473
ガッ

僧侶「な……なんだって」

僧侶「だって魔王は、勇者が倒したはずだよ!」

**『それは誤りではない。確かに魔王は最上階での決戦にて、勇者に敗れた』

僧侶「……魔王は、二人いたってこと?」

**『是とも否ともいえる。ただ真なる魔王は、我にして唯一』

**『我の他に魔王と称されるものがあったとて、それは虚偽なる写し身に過ぎぬ』

僧侶「じゃあ、勇者が倒した魔王は、偽物だっていうの?」

**『いかにも。あの魔王は、長きに渡る時を経て、我が育んだ究極の生物』

**『幾多の同胞を糧とし、驚天動地の成長を遂げた我が軍の切り札――その名は「魔界樹」である』

僧侶「『まかいじゅ』……? でも魔界樹って、『じんめんじゅ』の上位亜種じゃ……」

**『左様な下等の魔物とは別種のものだ。そも、規模の桁が数段異なる』

**『あの魔界樹は数十年前、我みずからの手で種子より育て上げたものだ』

僧侶「魔王が偽物の魔王を育てる? いったいどういう……」

**『……ククク……退屈しのぎには丁度よい。一幕の下りに人の子と語らうも、また一興』

**『良かろう。貴様には、全てを話してやろう――』

**『我は魔界にて生を与えられし時、伝説の宝具「ラーの鏡」と同質の力を備えられた』

**『すなわち数多の過去、そして真実を見通す、赤き眼睛である』

僧侶「真実を見通す……眼?」

僧侶(僕がここに来るまでの経緯がバレたからには、本当にそんなものがあるんだ……)

**『さて――これまでの魔族が世の征服に失敗している以上、我も同じ轍を踏む訳にはいかぬ』

**『我は世を支配するに当たりまず、先代、先々代の過去を覗き込んだ』

**『すると滑稽なまでに、ほぼ同じ経過を辿っていることが分かった』

**『天の導きによって人の中から「勇者」が定められ、その者に魔王が討ち果たされる、とな』

僧侶「……」

**『魔族は……いかなる強大な力を持とうとも、どれだけ魔王軍を拡大しようとも』

**『終極には必ず、伝説の武具をまとった勇者に討たれる』

**『魔族の歴史は物語っていた。天の定めし勇者に、魔王は決して勝てぬと』

**『矜持を重んじる我にしてみれば到底受け入れ難い、非情な史実であった』

**『宿願を成すためには、勇者と真正面から衝突しては敵わぬ。……叶わぬ――』

**『我は歳月をかけて考えあぐねた挙げ句……一つの方策にたどり着いた』

**『天界の目を欺けば、魔族が敗れる宿命に抗えるのではないか』

**『我自身の代わりを立てれば、因習を断ち切るきっかけになるのではないか』

**『偽の魔王を勇者に討たせれば、定めを歪ませるができるのではないか――』

僧侶「……そのニセの魔王っていうのが」

**『そう。件の「魔界樹」である』

**『天を欺くほどの力を持つ、新たな魔王を創造する。我はこの壮大なる計画を実現するために』

**『従来の魔王のように自身を高めることも、魔王軍を増強することも捨て』

**『「魔界樹」の種を育て上げることに、多くの資と時を費やした』

**『この、天界の目の届かぬ、地の果てでな』

僧侶「……」

**『――時は流れ、我はついに「魔界樹の花」を咲かせることに成功した』

**『もはや言語を発し、呪文も行使できる。魔界樹は成熟相当の力を得ていた』

**『我はこれを以て契機とし、この「魔界樹の花」を魔王に見立て、地上に芽吹かせた』

僧侶「……でも、その魔界樹は勇者に倒された」

**『ククク……あわよくばといった、多少の自信はあったのだがな』

桂今何キロっ!

**『だがそれも想定内であった。むしろその流れこそが本命』

**『かくして、魔王が勇者に討伐せしめられる慣習は、成立したのだからな』

**『そして、我はここに在る。すなわち天界の目は誤魔化せたということだ』

僧侶「! で、でも」

僧侶「苦労して育てた魔界樹は、もう勇者に倒されたんだから……」

**『魔界樹はまだ滅んではおらぬ』

僧侶「!!」

**『……この魔王城の主柱は、魔界樹の一部であった』

**『その主柱は勇者らによって崩され、魔王城陥落を招いたが――』

**『柱の内側に伸びていた物は、魔界樹の「幹」である』

**『本体である「根」は、今もなお脈打っている。根ある限り、魔界樹は幾度となく再生する』

僧侶「……そんな……」

**『なお魔界樹には、優れた学習能力がある』

**『一度勇者と戦った記憶は、先刻、魔界樹の「根」に深く刻みこまれた』

**『我の知る限り「魔界樹」は、同じ相手に二度遅れを取ったことはない――』

そろそろ
前編はここまで、後編は今夜!
ぐらいにしないとヤバイ

**『また、魔界樹は急速な成長を遂げている』

**『我による手も施せば、次にその花が咲くまで……五年とかからぬ』

僧侶「!」

**『五年の後。魔界樹は最強の魔物となりて、再び地上に顕現する』

**『その際には、温存していた我が魔王軍も、魔界より一斉蜂起する』

**『その時こそ人間共は終焉を迎え、我が魔族の完全支配が実現するのだ』

僧侶「五年……たったの五年……」

**『ククク。丁度よい頃合であろう』

**『一時の平和に耽り、幸福の絶頂を迎え、魔族の脅威を忘れかけた人間共を』

**『唐突に闇に包み、ふたたび絶望の淵に落とし込むには、ほどよい年限だ』

**『特に勇者は、小娘であったことが大きい』

**『五年も経てば、何者かと結ばれれておるやもしれぬ』

**『子宝でも儲けていようものなら、確実に全盛より劣っていよう……』

**『ククク……その折は絶望の味もひとしおというもの……』

僧侶「そんなことはさせない」

僧侶は ひのきのぼうを かまえた ▼

 

僧侶「話は分かったよ」

僧侶「僕は、僕にできることをする」

**『ほう? ここに至り、何を目指すというのだ』

僧侶「みんなに伝えるんだ」

僧侶「ここから地上に出て、勇者に、まだ戦いが終わってないことを伝えるんだ」

**『ククク……添えておくが』

**『貴様が最後に通った「旅のとびら」は、片道限り。ここから逃れることはできんぞ』

僧侶「まだ道は残されてる。お前の、後ろにある扉だ」

**『ほう。仮にこの先が行き止まりであれば、どうする』

僧侶「それでも、ここから外へ出る方法を手当たり次第に調べて」

僧侶「それでも無理なら、上に穴を掘ってでも抜け出すんだ」

**『……ククク……ハッハッハッ』

**『面白いことをのたまう小僧だ。実に興味深い』

マジで憑りつく三秒前

**『小僧よ』

**『我が配下に加わらぬか?』

僧侶「えっ」

**『貴様が相応の力を持っていることは分かっておる』

**『その貧相極まりない武装で、その足で毒沼を伝い、ただ一人ここまで辿りついたのだ』

**『さらにあの地点には、地上への先遣隊の本隊を配置していた』

**『勇者共の誘い水も兼ねた、猛者揃いだ。それを単騎で破る人間など、そうそうおるまい』

僧侶「……やっぱりあの陸路は……」

**『ククク……察しも良いようだな。なお気に入ったぞ』

**『いかにも。あの港町に続く路は、我が故意に敷いたものだ』

**『当然、魔王軍が本格的に大陸へ侵攻するための足がかりでもあるが――』

**『知っての通り、あの毒沼の道の果てには、我が居城へと続く「旅のとびら」がある』

**『これは万一、勇者たちがこの城に辿り付けなかった際の、保険の意味で設けたものだ』

**『勇者たちには、この時機に「魔王を討伐する」役回りを為してもらいたかったゆえにな』

**『クク……まさか一人で乗り込むような強靭、かつ酔狂な人間がいるとは思わなかったが』

**『話を戻そう』

**『小僧よ、いま一度問う。我が配下に加わらぬか?』

**『その歳であれば、将来、我が側近の候補に選ばれるのも夢ではない』

**『その際は――』

**『地上世界の半分をくれてやろう』

僧侶「……!」

**『軽口ではないぞ。五年後には必ず、地上は魔族の物となる』

**『与えられた地の支配者となれば、目に映るもの全ては思いのままだ』

**『名誉も栄光も。金銀財宝も。愛しき者も何もかも、全ては貴様の自由』

**『貴様はここで生まれ変わり、新たな生涯を得るのだ。どうだ? 悪い話ではなかろう』

僧侶「悪い話だよ」

**『ほう?』

僧侶「それだと、みんなが幸せになれない」

僧侶「僕だって、絶対に幸せになれない――」

**『ククク……その口はいささか軽率ではないか? 自身のこれまでの旅路を鑑みてみよ』

**『貴様の過去は、多少覗かせてもらったぞ』

僧侶「!」

**『いたる所で煙たがられ、冤罪をこうむり、重ね重ね憂き目に遭う』

**『貴様自身が気付かなかった欺瞞や悪意も、数えきれぬほど見受けられた』

**『畢竟、貴様は自らの居場所を失い……最後の理解者までも失うこととなった』

僧侶「……」

**『貴様が味方しようとしている人間共は、貴様に何を施した?』

**『貴様が守ろうとしている世界は、貴様に何を報いた?』

**『貴様が仮に、これから為そうとしていることを為したとて――』

**『どれだけの見返りが得られるというのだ?』

**『貴様自身の「未来」はそこにあるのか?』

僧侶「……」

**『さて、それらを踏まえた上で問おう。これが最後の機会だ』

**『我の配下に加わらぬか?』

僧侶「…………」

どっかのアフィがまとめてるだろうから寝る

僧侶「……」

**『……何を迷う必要がある?』

**『先行きを見定めれば、おのずと賢明な判断は――』

僧侶「うん。僕の答えは変わらないんだ」

僧侶「その申し出を『断る』っていう答えは」

**『!』

僧侶「でも、その理由がはっきりしなくって」

僧侶「僕はなんのために、人間の側につくのかなって」

僧侶「それをずっと考えていたんだけど……」

僧侶「昔のことを思い出して、何となく分かったよ」

僧侶「僕がまだ小さかった頃、神父さんに連れられて散歩に行ったことがあるんだけど」

僧侶「お日様がぽかぽかしてて、風が気持ちよくて、とっても楽しかったんだ」

**『……?』

僧侶「他にも、美味しいものを食べたり、綺麗な風景を見たり」

僧侶「勉強も呪文の鍛錬も自由にできて、勇者と楽しくおしゃべりしたりして――」

>>515
ないぞ チョコボの方ならあるけどな
武器にレベル無いことぐらい知っとるわ

僧侶「とにかく、僕は満ち足りてたんだ。そして、今だって満ち足りている」

僧侶「そりゃあこの旅で、すれ違いや残念なことも、悲しいこともたくさんあったよ」

僧侶「でも、そういうのも引っくるめて、僕はこの世界が好きなんだ」

僧侶「色んな事を教えてくれて、時に目一杯の幸せを感じさせてくれる、この世界が好き」

僧侶「だから僕は、この世界のために、僕にできることをしたい」

僧侶「だから僕は、戦うよ」

**『……』

**『ならば交渉決裂だな』

**『少しは利口だと思っていたが、常軌を逸するまでに奇人であったようだ』

**『さて……』

**『いま貴様は、「戦う」という語を漏らしたようだが』

**『それが何を意味するのか、理解した上での放言なのだろうな』

僧侶「できれば僕も、無用な争いはしたくないよ。稽古は好きだけど、実際に傷つけ合うのは嫌い」

僧侶「この旅だって、無意味な殺生はしなかったつもりだし、これからもしないつもりだけど」

僧侶「……お前が、僕をすんなり外に出してくれるとは思えないから」

>>524
DQにはないんだよ・・・

僧侶って聖人だよね
賢者なら俺らでも10分あればなれるけどさ

**『その通りだ』

**『敵対が明確になったことは元より』

**『貴様がこの先の扉に押し入るというなら、我は阻止しなければならぬ』

僧侶「……」 グッ

**『さて……ところで我は、先刻勇者と相まみえた傷が癒えておらぬ』

**『またあの場から離脱することに、並ならぬ魔力を費やしてしまった』

僧侶「えっ? 勇者と戦ったって?」

**『そうだ』

**『計画が水泡に帰す危険を冒してまで、勇者の前に姿を晒したのは』

**『あの一行の素性を、この目で確かめてみたかったためだ』

**『伝説の武具の威力は、いかなるものであるのか』

**『我を打ち滅ぼそうとする輩とは、どのような顔つきをしているのか』

**『諸々の事情を兼ね、我は勇者共の前に現れた』

**『そして我は……やはり人間は下らぬ存在だと悟った上で、彼奴らに挑み……』

**『ろくに勇者共の戦力を削ぐことも叶わず、敗れ去った!』

>>530
1分で充分だろ

3の僧侶参考画像
http://livedoor.blogimg.jp/ppp_666/imgs/9/2/92d3b940.jpg
http://livedoor.blogimg.jp/ppp_666/imgs/9/1/919e40dc.jpg
http://livedoor.blogimg.jp/ppp_666/imgs/6/3/63680bad.jpg

メガンテ来るか?

**『ただしそれは、我が真の姿を伏せていたためだ』

**『我が、寸での場面で矜持を押し殺し、情に駆られなかったためだ』


**の ずじょうに

一対の赤い水晶が ならんだ! ▼


僧侶(! 眼が……浮かんでる……!?)

**『先に述べたように、今の我は困憊しており、魔力も枯渇寸前にある』

**『この姿で戦うとなれば、貴様如きにさえ、遅れを取りかねぬ』

**『ゆえに貴様を葬るには、不本意極まりなくも全霊を尽くすが必然となる』

**『絶望せよ。我の寛大なる招聘を拒んだこと』

**『その目、その耳、その身をもって悔いるがいい――』

僧侶(来る……!)


赤い水晶が あやしいひかりを はなった!


**は ドラゴラムを となえた!!  ▼

20秒でok

どんっ!

 

 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…

 

僧侶(! ローブが千切れて……影が伸びていく……!)

僧侶(大きい……どんどん膨れ上がっていく!)

僧侶(どんどん……膨れて……)

僧侶(……あ……ああ……)

僧侶(大き――)

 

*「『グオオオオオオオオオオォォォォォォォォッッ!!』」

 

ビリビリビリ      ビリビリビリビリ  ピシッ
       ビリビリ       ビリ
    ピシッ    ビリビリ      ビリビリビリ
           


    竜王が  あらわれた!!   ▼

>>538
グロ

竜王『我こそは王の中の王、「竜王」である』 ズズズ…

竜王『おろかものめ』

竜王『おもいしるがよい』

僧侶「!」


僧侶は フバーハを となえた!
僧侶を やさしい ひかりのころもが つつみこんだ! ▼

竜王は もえさかるかえんを はきだした!
僧侶は 大ダメージを うけた! ▼


僧侶「うわああッ!」

僧侶(フバーハで軽減したのに、なんて火力!)

僧侶(――今まで戦ってきたドラゴンの魔物とは、大きさも強さも、まるきり次元が違う!)

僧侶(自身の強化を捨ておいてこれだけの力を! これが真の魔王――!)


竜王『グルルルル……』シュウウ…


僧侶「でも僕は……戦うんだ!」

なんだデスタムーアじゃなくて竜王か

竜王『ククク……久々にこの姿に帰ったが、身体を慣らす必要はなさそうだな』

竜王『むしろ力が漲ってくるわ……もはや何物も恐れはしない』

僧侶「やあああっ!」

竜王『む?』


僧侶の こうげき!
ミス! 竜王は ダメージをうけない! ▼


竜王『なんだそれは?』


竜王は 僧侶を けりとばした! 
僧侶は ダメージを うけた! ▼

僧侶「うわあっ!」 ドシャッ  ゴロゴロゴロ


竜王『何かを秘めているとでも思っていたが……まさかその得物は、本当にただの棒なのか?』

竜王『見たままに突いてくるとは、我への侮辱を通り越して呆れて果てるわ。ククク……』

僧侶「ハァ……ハァ……」

僧侶「まだ……戦いは始まったばかりだ!」

そんな、ひどい… 姫はいないのか

僧侶は ピオリムを となえた!
僧侶の すばやさが あがった!

僧侶は スカラを となえた!
僧侶の 守備力が あがった! ▼


竜王『この歴然たる差を前にしてなお、我に楯突くというのか』

竜王『ククク……狂気も度が過ぎれば興があるものよ』

竜王『来るがよい』


僧侶「やああっ!」

僧侶の こうげき!
竜王に 1のダメージを あたえた! ▼

竜王『かゆい』

竜王の こうげき!
僧侶は ひらりと みを かわした! ▼

竜王『ほう、ピオリムか。なかなか見物だ。ククク……そら!』

竜王の こうげき!

竜王の こうげき! ▼

>>528
レベル無いことくらい知ってるって言ってるだろ

僧侶(落ち着いて。攻撃なら、何とかかわせる。落ち着くんだ)

僧侶(この竜王は、他のドラゴンと違って二足歩行)

僧侶(大きいのに小回りが利くし、攻撃を急所にも当てづらい)

僧侶(だからまず……四つんばいに這わせなきゃ!)

僧侶(となると最初に狙うべき部位は……重心のかかっている、足!)


僧侶の こうげき!
竜王に 1のダメージを あたえた! ▼


竜王『効かぬ!』


竜王は もえさかるかえんを はきだした!
僧侶は ダメージを 受けた! ▼


僧侶の こうげき! 
竜王に 1のダメージを あたえた! ▼

僧侶は ベホマを となえた!
僧侶の キズが 回復した! ▼

竜王『ほう……?』

>>569
疲れてるんだよ恥ずかしい

竜王『今……攻撃と呪文を同時にこなしたな』

竜王『なるほど。その軽装ならではの特技か』

竜王『確かに回復の合間に攻撃も可能なれば、防戦一方にもならぬ』

竜王『これまで貴様が、数々の不利な戦いに勝利してきた要因は、そこにあるか』

僧侶(そ、そこまで見破られた?)

竜王『だが、分かっておろうな』

竜王『その攻撃も、相手に通じなければ何の意味も持たない』

竜王『無闇に回復し続ければ、徒に魔力を消費するばかり。その魔力もいつかは果てる』

僧侶「……」

竜王『僧侶である貴様が、我に傷を負わせる手段があるとすれば、ただ一つ』

竜王『その生命を賭した自爆呪文――メガンテのみ』

竜王『だが我は早々に、貴様の持ち札をすべて見透かしておる』

僧侶「……!」

竜王『回復呪文、補助呪文、蘇生呪文、バギ系呪文――これだけだ』

竜王『貴様は、我が唯一警戒に値する呪文、「メガンテ」を習得してはおらん!!』

1ダメばっかということは5年かけて倒すつもりか

竜王『……天の定めし勇者でもなければ、伝説の武具すら持たない』

竜王『あまつさえ武装といえるものは、凡愚なる蛮人のそれと何ら遜色もない』

竜王『貴様には勝機どころか、一矢報いることすら奇跡と呼べよう』

僧侶「……」

竜王『そして、大魔王からは逃げられぬ。もとより逃げ場もない』

竜王『この【竜王の間】が、貴様の終焉の地である』

竜王『絶望せよ』

 

僧侶「……」

僧侶「しないよ」

僧侶「僕は最後の最後まで、自分ができることをやるんだ」

 

竜王『――ここまで説き伏せて、まだ抗うか?』

竜王『よかろう。そろそろ興も醒めてきた』

竜王『朽ち果てるが良い』

メガンテフラグ消滅

(ロトは3でも、称号なのは黙っておこう)

メガンテなんて唱えたら死ぬだろJK

――

僧侶の こうげき!
僧侶は スカラを となえた!

  竜王の こうげき!
  竜王は もえさかるかえんを はきだした!
 
僧侶の こうげき!
僧侶の こうげき!

  竜王は 尾を たたきつけた!
  竜王は はげしいほのおを はきだした!
 
僧侶の こうげき!
僧侶は ベホマを となえた!

  竜王の こうげき!
 
僧侶の フバーハの 効果が きれた!
僧侶の こうげき!
僧侶は フバーハを となえた! 

  竜王は はげしいほのおを はきだした!
 
僧侶は こうげき!
僧侶は ピオリムを となえた!

――

竜王(こやつ)

竜王(見かけよりも丈夫なことよ。予想に反して粘りおる)

竜王(致命的な一撃を加えても、二撃目の直前、回復呪文で生傷を癒されてしまう)

竜王(しかも呪文の度に費やしているはずの魔力も、まるで底が見えぬ)

竜王(一体その身に、どれだけの歳月の瞑想、精神修養をかけたというのだ……)

僧侶の こうげき!
竜王に 1のダメージを あたえた! ▼

竜王(ククク。だが)

竜王(いかに持久戦に持ち込もうとも、攻撃手段がただ棒を突くだけではな)

僧侶の こうげき!
竜王に 3のダメージを あたえた! ▼

竜王(!?)

竜王(左脚に違和感が――)

僧侶の こうげき!

竜王(こ、こやつ!)

竜王(一点を集中して攻撃している……!?)

ピオリムとスカラが大事なのがわかるSS

無くなった時のエルフですよ

僧侶「ハァ……ハァ……」

僧侶の こうげき!
竜王に 5のダメージを あたえた! ▼


竜王『グオオオオッ!!』

僧侶「うわっ! ぐうっ……!」

僧侶は ベホマを となえた!
僧侶の キズが 回復した! ▼

僧侶「ハァ……ハァ……よし……」

僧侶(つま先にヒビが入ってきた。もう一息だっ)

僧侶の こうげき! ▼


竜王(……我を足元から切り崩そうというのか)

竜王(馬鹿な。この小僧は、本気で我を討つつもりでいるのか?)

竜王の こうげき!
僧侶は ダメージを うけた! 

僧侶は ベホマを となえた!
僧侶のキズが 回復した! ▼ ――

>>602
忘れてた

女僧侶の優勝画像はこちら
http://i.imgur.com/EvUcf.jpg

――

僧侶の こうげき!
竜王に 8のダメージを あたえた! ▼

竜王『グオオオッ!?』

    ……ズシン…


僧侶(! 片ひざをついた!?)

竜王『クッ……思い上がるな! 躓いたに過ぎん!』

竜王は たちあがった!
竜王の こうげき!
僧侶は ダメージを うけた!

僧侶「うわあっ!」 ベシャッ  ドサッ

僧侶「……ハァ……ハァ……も、もう少しだ……」

僧侶は ベホマをとなえた!

しかし MPがたりない! ▼

僧侶「!?」

竜王『むっ! ククク……ついにその時が来たようだな』

積み呪文は大切

>>609
グロ

僧侶「まだだよ」

僧侶「僕にはこの、『まほうのせいすい』がある」

僧侶(本当は勇者に渡したかったけど、もう勇者はここにはいない)

僧侶(ここで無駄になるぐらいなら、僕が使う!)

僧侶(少しだけでも魔力を回復して……僕にできることをまっすぐ貫くんだ!)

僧侶(この『ひのきのぼう』のように!)


竜王「させん!」

竜王は よこなぐりに 尾を たたきつけた!
僧侶は 吹き飛び かべにたたきつけられた! ▼

僧侶「かっは! げぼっ」

竜王(直撃した! 手ごたえあり!)

竜王(……!? まだ息があるのか!?)


僧侶「うぐ……まだ……」


 僧侶は     エルフののみぐすりを のみほした! ▼

困った時の

エ ル フ の の み ぐ す り !

僧侶の 魔力は 全回復した! ▼

僧侶「あれ?」

僧侶は ベホマを となえた!
僧侶の キズが 回復した! ▼

僧侶(身体に魔力が満ちてくる……!)

僧侶は スカラを となえた!
僧侶は ピオリムを となえた!
僧侶は フバーハを となえた! ▼


竜王(……エルフの飲み薬!? そのような希少なアイテムを持っていようとは)

竜王(迂闊だった。奴の所持品にまでは、眼を通していなかったか)

竜王(だが……どうやら他の道具は何も持っていないようだな)

竜王(残った物は、粗末な衣服に、革製の帽子に……ヒノキの棒)

竜王(ふん、手間をかけたことすら下らぬ。何ら恐るるに足らんではないか)


僧侶「まだ……まだまだ行ける! 行くぞっ、竜王!」 ヒュッ ヒュッ  ピッ


竜王(恐るるに……足らん!!) ――

「エルフの」入りましたー!!

――――――――

僧侶の こうげき! ▼
ホマをとなえた!
ーハの こうかが きれた! 

――――――

王の こうげき!  ▼
のおをはきだした! 
をたたきつけた!

――――

の こうげき!
うげき!

――

 
竜王(もう)

竜王(どれほどの時が経った)

竜王(なぜ)

竜王(こやつは倒れん)

僧侶「ハァ……ハァ……やああっ!」

切れとるで

僧侶の時代

>>628
わざとだろ

いったい僧侶はなんのために戦うのか

>>631
そうか
アスペですまんな

ちなみにドラクエ1の竜王のHPは300

竜王(いくら魔力が回復しても、いくら回復呪文を重ねがけても)

竜王(心身に溜まる疲労は限界のはずだ)

僧侶の こうげき!
竜王に 5のダメージを あたえた! ▼

竜王(それがなぜ幾度も立ち上がり、向かってくる。勝ち目がないにも関わらず――)


僧侶「やああっ!」

竜王に 3のダメージを あたえた! ▼


竜王(一体何が)

竜王(この小僧をここまで駆り立てるのだ)

竜王(この小僧を突き動かしている『欲』は何なのだ)

竜王(知りたい。知らねばならぬ)


僧侶(……動きが鈍くなった?)

僧侶(! 赤い眼が光ってる!)

僧侶(僕の……情報を探ろうとしている……?)

竜王(! ――この小僧はっ!)

竜王(名誉も金も、愛すら求めてはいない)

竜王(……信じられぬ……この小僧は俗世に塗れながら)

竜王(『欲』が……ないに等しい)

僧侶は スカラを となえた!
僧侶の 守備力が あがった! ▼

竜王(先刻この小僧は、自身は『満ち足りている』と口走ったが)

竜王(決して虚言ではなかった。この小僧は、その恵まれぬ境遇の中で……)

竜王(あらゆることに満足し、とりとめのない些事に幸福を覚えてきたのだ)

僧侶は ピオリムを となえた!
僧侶の すばやさが あがった! ▼

竜王(そして……愚直に、己の信ずる道を歩んできた)

竜王(後先も考えず、ただ愚直を貫き……)

竜王(こうして今、我の前に立っている)


僧侶は フバーハを となえた!
僧侶を やさしい ひかりのころもが つつみこんだ! ▼

俺が僧侶ならまず家を奪った盗賊をぶちのめす

竜王(――この小僧は、我にあらがうに差し当たって)

竜王(世の平和秩序のためなどといった、特別な大義を負っているわけではない)

竜王(盲目的な義務感、傀儡的な使命感を抱いているわけでもない)

竜王(この絶望的な状況から、自暴自棄になっているわけでもない)


僧侶「……よし」


竜王(こやつは)

竜王(自身の意志で、ただこの場にて『良かれ』と感ずる行為を推し進めているに過ぎん)

竜王(先々の帰結を主体としておらぬのだ。重きを置くは、むしろ眼前の指針)

竜王(奴の胸中は当面、『勇者に真実を伝える』のみに在り、他意はまるで何もない)

竜王(『良かれ』と思い、目標を逐一見定め、それに向け愚直に走っているに過ぎん。愚直に……)

 

竜王『ならば、その気骨をへし折るまでよ』

僧侶「!」

竜王『聞くがいい、小僧よ。貴様の為そうとしていることは決して叶わぬのだ。なぜなら――』

そのころお城では…

勇者と賢者が子作り中田氏セクロスの真っ最中^ ^

>>650
みんな盗賊のこと忘れてるな
あいつが僧侶をさらにどん底にお年始めたやつなのに

竜王『この【竜王の間】にも、この扉の先にも、出口などないからだ』

僧侶「……えっ?」

竜王『この扉の先は【魔界樹の間】』

竜王『いくら探り歩いても、魔界樹の「根」の他には何もない』

竜王『そしてこの空間は、【竜王の間】と【魔界樹の間】のみで構成されておる』

竜王『階段も抜け道も皆無にして、当然呪文での脱出も不可能』

竜王『「旅のとびら」を閉ざしてしまえば、生身の人間が抜け出す手段はない』

竜王『また、我がこの姿で戦うことを基準としたつくりのために、外壁は超硬度を誇る』

竜王『此処からの脱出も、外部からも侵入も不可能。貴様は完全に孤立しているのだ』

僧侶「……」

竜王『さぁ、己の行動の無意味さを悟ったであろう』

竜王『貴様は人間にしては度を過ぎるほどに、よく戦った』

竜王『幾多の障害にも屈せず、自らの理念を貫いたのだ。ここまで、よくも戦った』

竜王『もう十分であろう。安心して眠りにつくがよい――』

僧侶「…………」

僧侶「竜王」

僧侶「ありがとう」

竜王『!?』

僧侶「お前は僕のことを分かってくれた、最後の理解者だよ」

僧侶「こんな僕を分かってくれて、ありがとう。これだけを、死ぬ前に言っておきたかった」

竜王『ふっ……心の整理がついたようだな。良かろう』

竜王『その潔さに免じ、最期は一思いに楽にしてやろう……』

僧侶「違うよ。死ぬ前にっていうのは、『僕が』だけじゃない。お前もだよ」

竜王『……何?』

僧侶「ここから出られないんなら、目的を変える」

僧侶「お前と、魔界樹を倒す」

竜王『!?』

僧侶「倒すのは無理だったとしても、手負いにする」

僧侶「少しでも、後に戦う勇者たちが楽になるように」

竜王『な、何だと……!?』

竜王『……例え手負いにしたとて、その傷は五年も経てば完治するのだぞ』

竜王『やはりお前のやろうとしていることは、無意味徒労――』

僧侶「お前はそうかもしれないけど」

僧侶「魔界樹は勝手が違うかもしれない」

竜王『!』

僧侶「最初からもしかしたら、って思ってたんだ」

僧侶「僕を頑なに、扉の先――【魔界樹の間】に通させないのは、何か理由があるかもって」

僧侶「例えば、今なら小さなダメージでも、後々の再生に影響してしまうから、とか」

竜王『……』

僧侶「ね。そんな可能性も考えたら、戦うことに意味はある」

僧侶「僕は確かにもうボロボロで、いま立っているのもきついけど」

僧侶「眠りにつくのは、本当に指一本動かせなくなったときだ」

僧侶「僕は最期の最後まで、自分ができることを貫くよ」

竜王『……そうか。ならばもうよい』

竜王『この地の底でどこまでも幻想を追い求め、愚かな終末を迎えるが良い!』

メガンテフラグ復活

僧侶の目に光がない・・・

BGMには敢然と立ち向かうが一番あってる

――

  竜王は はげしいほのおを はきだした! 
  僧侶は ダメージを 受けた! ▼

僧侶の こうげき!
竜王に 3のダメージを あたえた!

僧侶は ベホマを となえた!
僧侶の キズが かいふくした!▼

  竜王は はげしく尻尾を ふりまわした! 
  僧侶は ひらりと みをかわした! ▼

僧侶の こうげき!
竜王に 3のダメージを あたえた!

僧侶の こうげき!
竜王に 5のダメージを あたえた! 
僧侶の スカラの 効果がきれた! ▼

  竜王は 僧侶を 大きな足で ふみつぶした!
  僧侶は ダメージを 受けた! ▼
 
僧侶の こうげき!
竜王に 4のダメージを あたえた! 

僧侶は スカラを となえた!
僧侶の 守備力が あがった! ▼  ――

やめろ僧侶おおおおおおおおおおおおおおおお

今勇者たちはなにしてるのかねぇ

――

竜王(なぜだ)

竜王(なぜ折れぬ)


僧侶の こうげき! ▼


竜王(この何の能力もない、ヒノキの棒が)

竜王(幾度も我の外皮を突いてるにも関わらず、へし折れぬ)

竜王(幾度も火炎を浴びせているにも関わらず、燃え尽きぬ)

竜王(折れぬ。ただの棒きれが、折れぬ)

竜王(たかがヒノキの棒の分際で)

竜王(――我に向かってくる!)

竜王(折れぬ。折れぬ!!)


僧侶の こうげき! ▼

僧侶の こうげき! ▼  ――

――

僧侶「やああっ!」

僧侶の こうげき!


竜王(――この泥沼の戦いの中で――)


竜王は 3のダメージを うけた! ▼


竜王(――小虫が大樹の葉を食むがごとく――)


僧侶の こうげき! ▼


竜王(じわじわと――)

竜王(しかし確実に――)


竜王は ダメージを うけた! ▼


竜王(我の生命が削られつつある――!!)

僧侶のひのきのぼう

――

竜王『グオオオオッ!』 ズシ…ンン…


竜王は 地に前足を つけた! ▼


僧侶「ハァ……ハァ……」

僧侶(やっと……膝をつかせたぞ……これで頭に届く……!)

竜王『貴……様!』

竜王は はげしいほのおを はいた! ▼

僧侶「うああああっ!」

僧侶に 直撃!
僧侶は 大ダメージを うけた! ▼

僧侶「げほっ、かはっかはっ」

僧侶は ベホマを となえた!
僧侶の キズが かいふくした! ▼

僧侶(フバーハもピオリムも効果がきれてた……きつい一撃だったな……)

僧侶(あ……今ので『かわのぼうし』が、完全に燃え尽きちゃった……)

くそっ
まだ終わってないのに涙が止まらねえ

初任給で買った帽子が・・・

ーーーーーーー------------ーーーーーーーーーーーーーー

勇者「ん…はァん…」ビクンッ

賢者「ほぉら、気持ち良くなってきただろ?」

勇者「ちょっと…待って…」

賢者「ふふ、もうここまで来たら待てないな!」ブニュッ

勇者「え?…きゃぁぅうい!!」ビクンッビクンッ

竜王『グルルルル……』

竜王(……あの額の印は……王家の印……)

竜王(『追放者の証』……)

竜王(同族にそこまでの仕打ちを受けながら、なぜ人のために戦える)

竜王(この世の誰一人、お前の奮闘を知りはしないのだぞ)

竜王(天界の目はもちろん、勇者が『伝説の剣』で為していたように)

竜王(他人へ声を届けることも、支援を集めることもできないのだぞ)

竜王(ともに戦う仲間もおらず、まともな武器やアイテムさえ持たず)

竜王(命を捨てるも同然の、無謀な戦いを続けられるのは何故だ。何故だ――)

 

僧侶「うわあああっ!」

竜王『!! く、来るな』

竜王『物狂いの分際が、我に纏うなアアァァ!!』


竜王は はげしいほのおを はきだした!
僧侶は フバーハを となえた!   ▼  ――

>>692

――――

僧侶(も。もう)

僧侶(魔力がなくなってきた)

僧侶(今度こそ、終わりが近付いてきた)

僧侶(結局、魔界樹までたどりつけなかったけど)

僧侶(悔いはない。僕にしては、よくやった方)

僧侶(そうだよね、勇者――)

 

僧侶「勇者」

僧侶(そっか。僕は……勇者に幸せになって欲しいから――)

 
僧侶は バギマを となえた! ▼

竜王『ぬ!?』

竜王(攻撃呪文? この戦いで初めて見る。だが――!)


竜王には きかなかった! ▼

>>692

竜王(馬鹿め。この姿の我には、一切の呪文は通じぬ――)

竜王『!?』

竜王(い、いない!? 奴はどこに消えたのだ! !?)

 

僧侶「うわあああぁぁっ!!」

 

竜王『上か!?』

竜王(こやつ、バギマの気流に乗って飛んだというのか!?)

竜王(自殺行為な。自らの呪文で傷だらけではないか!)

竜王(しかも飛びすぎたな。上から降下したところで、まだ距離がある!)

竜王(何もない空中では、軌道を変えられん!)


竜王は 口をおおきく ひらいた! ▼


竜王(至近距離で消し炭にしてやる!)

竜王(これで終いだ!!)

僧侶「――!!」 ヒュッ


僧侶は 空きビンを なげつけた! ▼


竜王(なっ)

竜王(これは)

竜王(エルフの飲み薬の)


空きビンは 竜王の キバに あたった!
空きビンは こなごなに 割れた!
破片が 竜王の のどに ばらまかれた! ▼


竜王『ガハッ!? ガフッガッカッ!!』


僧侶は 竜王の あたまに しがみついた!!
僧侶は 片腕を 竜王の 目につっこみ――

僧侶「うわああああああああぁぁぁ!!」

赤い眼球を ひきぬいたっ!! ▼

竜王『グオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!』

マジか
やったね僧侶くん!

チャオズゥゥゥゥゥゥ

竜王『貴様アアアアアアアァァァァァァッ!!』

竜王は くるったように 頭を ふりまわした!
しかし 僧侶は しがみついて はなれない! ▼

竜王の 爪が 僧侶を おそう!
僧侶は 背中に ダメージを うけた!
しかし 僧侶は しがみついて はなれない!! ▼

 

僧侶(……心臓は分厚い皮で守られてて、突いた所でダメージにならない)

僧侶(首を切り落とすのも、『ひのきのぼう』じゃ無理だ)

僧侶(僕が狙える致命的な急所……それはもうここしかない)

僧侶(ドラゴンの頭の内部と直結している、ここしか!)


僧侶「――あああああああああぁぁぁッ!!」


僧侶は 竜王の 眼窩の 奥深くに 

ひのきのぼうを 突き刺した!! ▼


竜王に 大ダメージを あたえた!! ▼

DQの女キャラでは3の僧侶が一番

http://i.imgur.com/Bc0cC.jpg

竜王『グガァアアアアアアアアァァァァァッ

  アアアアア アアア  ァァァァ ァ  

    アアア……  ア…… アアアア……   』


   ズズズズズズ
              ドオォンン……

 

竜王を たおした! 

僧侶は 経験値を 獲得した! ▼

 

僧侶「ハァ……ハァ……ハァ……」

 

僧侶は ベホマを となえた!
しかし MPが たりない! ▼


僧侶「ハァ……ハァ……危なかった……」

僧侶「勝負に出て……げほっ……正解だった……げほっげほっ!」

イタタタタ
なんか目が痛い

>>731
グロ

すげええええええええ
倒した!!!

最後に「突き」の伏線回収か

やるじゃん

僧侶「……!」


竜王の からだが 縮んでいく――

竜王は 魔導士の すがたに なった!


竜王『ウググ……お……おのれ……ググ……』

竜王『我の……「眼」を……返せっ……!』

竜王『グググガ……』


僧侶「返さないよ……」

僧侶「これを返したら……ごぼっ……魔力を回復されちゃう……」

僧侶「僕は……げほっ……このまま、先の扉に進むよ……」

   ザッ…   ザッ…    ザッ…


竜王『ま……待て……!』


僧侶は  力を ふりしぼって 
【魔界樹の間】への とびらを 押し開けた――! ▼

経験値ヤベぇ

マホアゲルという呪文があってだなぁ

【魔界樹の間】

僧侶「!」


魔界樹の根が うごめいている
魔界樹の根が うごめいている
魔界樹の根が うごめいている
魔界樹の根が うごめいている
魔界樹の根が ――       ▼


僧侶「これ」

僧侶「この……ダンジョンみたいなもの全部が……『根』?」

 

竜王『ハァ……ハァ……ク……ククク……』

竜王『ハハハハハッ……! どうだ……己の浅はかさが分かったろう』

竜王『魔界樹の「幹」は我が居城を支えるに過ぎんが』

竜王『「根」は、この魔大陸そのものを支えているのだ!』

竜王『歳月を詰めた我が結晶! 例えメガンテを放ったとて、びくともせんわッ!』

僧侶「……」

僧侶は魔王も勇者も超えた孤高の存在となったのか
どっかのザラキ野郎に見せてやりたいな

>>753
なにその幼稚な名前
まさかMPわける的な?

>>756
あの人は僧侶じゃなくて神官だろ!

竜王『その満身創痍では、もはや根一本、断つこともできまい』

竜王『苦難の果ての絶望を、その身に思い知ったか! クククク……』

僧侶「……」

僧侶「メガンテなら……さっき覚えたよ……」

僧侶「お前との戦いに勝ったときに……ちょうど習得した」

竜王『!?』

僧侶『そして……僕の魔力も、まだ完全に尽きたわけじゃない。メガンテは唱えられる」

竜王『……ハッ。それがどうしたというのだ』

竜王『貴様がその身を懸けて玉砕しようと、魔界樹の規模に勝りはせん!』

竜王『例え十発、百発のメガンテに包まれようとも、この魔界樹は滅びぬ!』

竜王『それがたった一人の僧侶の、たった一度のメガンテなら、不発も同然よッ!』

僧侶「……」

僧侶「僕はね」

僧侶「『ひのきのぼう』なんだ」

竜王『何……!?』

あかん

僧侶「この『ひのきのぼう』は」

僧侶「僕が一人旅を始めた頃、お店で買ったただの棒だけど」

僧侶「この過酷な旅で、いつも手元にありながら」

僧侶「結局最後まで」

僧侶「折れることはなかった」

僧侶「魔物を攻撃するときも、そうじゃないときも、真っ直ぐを貫いたからだよ」

僧侶「周りから見たらただの棒だけど、僕を数え切れないくらい、助けてくれた」

僧侶「『ひのきのぼう』はこんなにも強いんだ」

僧侶「……そんな『ひのきのぼう』である僕が」

僧侶「すべての生命力をかけた呪文を、唱えるんだ」

僧侶「十も、百もいらない」


僧侶「一撃だぜ」


竜王『     やめろ』

竜王『やめろおおオオォォォォッ!!』

>>757
DQ8やれ

語尾がワイルドになった

竜王『貴様の死に、何の価値がある!?』

竜王『貴様の挺身を知る人間は、誰一人いないのだぞ!?』

竜王『礼を言う者も、称える者も、この世界中を巡っても誰一人いない!』

竜王『それどころか、貴様がもたらそうとする平和で得をする者は、』

竜王『貴様を嘲笑し、唾棄し、忌避してきた、愚かな民草なのだぞ!?』

竜王『真実を知った者が命を賭し、何も知らない者がのうのうと平和を享受する――』

竜王『貴様はそんな理不尽が許せるのかッ!?』

竜王『そんなことのために死に絶えて、本当に満足なのか!?』

僧侶「満足だよ……」

竜王『!?』

僧侶「この世界に居場所を失った僕に……価値はないと半ば諦めかけていた僕に……」

僧侶「最後に、こんな大役が与えられたんだ」

僧侶「ちゃんと僕の命に、使い道があって良かった……」

僧侶「今まで……ここまで生きてきて、本当に良かったよ……」

竜王『こ、この……この狂人めがアアアアァァァァ!!』

 

僧侶は ひのきのぼうを むねに あてた ▼


僧侶(これで僕の旅は終わり)


僧侶は ▼


僧侶(幸せな一生だった。嘘じゃない)


メガンテを  ▼


僧侶(ただ心残りは)


となえた   ▼


僧侶(勇者に     


 

 まばゆい ひかりが  あたりをつつみこむ――!

竜王(な、なんだあの……異常な魔力の収束は!)

竜王(馬鹿な。馬鹿なっ。まさか本当に、魔界樹が破壊されてしまうというのか!?)

竜王(こ、こんな……こんなはずではなかった。何故だ? どこで誤った?)

竜王(天界の奴らには、読み勝っていたはずだった。計画もすべて周到、かつ順調だった)

竜王(それをこの小僧が)

竜王(天の加護もなければ大した血筋でもない、我も天も慮外の存在であった、この小僧が)

竜王(毒沼を渡り、この【間】まで辿り付け、エルフの飲み薬、メガンテ、ヒノキの棒――)

竜王(すべての遇が折り重なったために――)

竜王(我のすべてが――)


竜王『グオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ』


竜王は  くだけちった! 

魔界樹は  くだけちった! 

 
ひのきのぼうは
                くだけちった――!  ▼  ――――

うわああ

これは…

――――――――――――――――――――

<夜>

【北の城・宴席】

*「では、魔王討伐を祝して」

*「カンパーイ!!」

*「「「カンパーーーイ!」」」

勇者「はは……」

勇者(もう何回目だろ……いい加減疲れちゃった……)

商人「――そこでワシは、その般若の面をつけたのです!」

商人「迫り来る魔物の影を、破竹のごとくバッタバッタと薙ぎ倒し――」

勇者(商人さんは元気だなぁ。魔王を倒す前より活気付いてる)

賢者「勇者様、大丈夫ですか? お顔が優れないようですが……」

勇者「えっ? あぁ、うん、平気だよ」

賢者「無理に付き合うことはないのですよ。何かあったらすぐに仰ってくださいね」

勇者「うん、ありがとう」

命の石って言う伏線はなかったっけ

 

 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……

 

勇者「!」

*「な、何の音だ?」

*「ゆ、揺れてる……地震だーっ!」

商人「あひぃ!!」

賢者「この振動……ただの地震にしては……」

勇者「みんな、落ち着いて!」

 

 ……ダッダッダッ  ダンッ

戦士「勇者、来い!」

勇者「戦士さん!? 何があったの?」

戦士「すぐに高台へ! 魔大陸に変化が!」

勇者「えっ……!?」

――

【高台】

戦士「あれだ! 暗くて見えづらいが……何かが起きている!」

商人「何かってなんですかな!?」

勇者「あれは……」

勇者「大陸が……沈んでいっている?」

賢者「……そのようですね。険しい山々が、次々に陥没していきます」

賢者「恐らく」

賢者「魔王城が陥落した影響で、大陸を支えていた魔力が途切れたのでしょう」

戦士「そうなのか?」

商人「……ということは、完璧に魔王の圧力がなくなるということですかな!」

*「魔物が減るってことか!?」

*「こ、これで、船も内海に出せるんじゃないか!?」

*「やった、ばんざーい!」

*「ばんざーい!!」

戦士「新たな脅威の誕生とでも思ったが……どうやら真逆だったようだな」

商人「賢者殿が、魔王城を崩壊してくださったおかげですぞ!」

賢者「いえ、そういうことを言いたかった訳では」

*「賢者様ばんざーい!」

*「勇者様、ばんざーい!!」

*「よーし、ここに酒を持ってこい! あれをサカナに今夜は飲み明かすぜーっ!!」

勇者「……」

戦士「? どうした勇者。ぼんやり眺めて」

勇者「えっ? う、ううん、別に……ただ……」

勇者(どうしてだろう。あれを見ていると……)

勇者(何だか、哀しい気持ちになってくる……)


*「「「ばんざーい! ばんざーい!!」」」


勇者「!」

勇者(そ、そうだ。今のうちにここから抜け出そう……)

けつのあなの再来

――

勇者「……」コソコソ

戦士「勇者」

勇者「! な、なんだ戦士さんか」

戦士「宴会を抜け出して、どこに行くつもりだ?」

勇者「うん。ちょっと疲れちゃったから、こっそり家に帰ろうと思って」

戦士「そうか……」

戦士「……」

勇者「? 何?」

戦士「……興味がなければ帰っていいが、少し話しておきたい事がある」

勇者「ううん、聞くよ。何の話?」

戦士「……お前の……。……いや」

戦士「お前に、会わせたい者がいる」

勇者「えっ? 誰?」

戦士「……今は言う時ではないだろう。それに、どこに居るのかも分からんしな」

勇者「お願い、賢者。もっときて」

賢者「ああ、勇者。いくよ!!」パンパン

勇者「ぁ、あぁんっ」ビクッビクッ

賢者「少し休むか?」

勇者「うぅん、ボクもっと賢者、あなたのが欲しいの。お願い、ちょうだい?」

賢者「ふふっ、かわいいね。僕だけの勇者ちゃん…」パンパン

勇者「あぁん、気持ちぃいのぉ///」

戦士「話は少し変わるが……俺はな、勇者」

戦士「あの魔物が見透かしたように、これまで、ひたすらに名誉を求めてきた」

勇者「……」

戦士「それは自分が、人々の記憶から忘れ去られることを恐れていたためだ」

戦士「死の覚悟は常にあった。しかし、その後のことを考えてしまうと堪らなかった」

戦士「生前に名声を刻まねば、語り継がれる存在にならなければ、不安で仕方なかった」

戦士「今にして思えば、俺も臆病者の一種に過ぎなかったのだ」

戦士「勇者の器など、最初から在り得なかったのだ」

勇者「……」

戦士「……しかし一方で……」

戦士「家族も友も、仲間もおらず……唯一の知己からも忘れ去られた者が、間近にいた」

戦士「その者は静かに笑っていた。だが、この世で真の孤独を知る者と言える者だった」

戦士「俺はその者を探し出すために、数日後に旅に出ることした」

戦士「そしていつかこの町に戻ってくる。その時は、是非その者に会ってやって欲しい」

勇者「……うん、分かった。もちろんだよ!」

*「勇者様は、確かこのあたりに……」

♂「戦士様はどこにいった? 血眼で探し出す」

 

勇者「!」

戦士「人が来たようだな」

戦士「ここは俺に任せて、お前はゆっくり休むがいい」

勇者「で、でも」

戦士「皆まで言わんと分からんか」

戦士「不器用な年長が、気遣いぐらいさせろと言ってるのだ」

勇者「えっ」

戦士「ふっ……行け」

勇者「あ、ありがとう、戦士さん」

勇者「おやすみっ!」

戦士「ああ」

戦士「おやすみ……――」

――

商人「ふう~、酒が入るとトイレが近くなって適いませんなぁ……」

勇者「あっ」

商人「ん? ああっ、ゆ――」

勇者「しーっ」

勇者「いま、オシノビ中だから。ね」

商人「は、はあ……もう帰られるのですか? 宴はこれからですのに」

勇者「うん、ちょっと疲れちゃった。商人さんはずっと話しっぱなしですごいね」

商人「いいえ、こう見えてワシも結構ガタが来ておりますぞ」

勇者「えっ、そうなの?」

商人「ですが商人は信用第一ですからな!」

商人「もし今夜同席した人がお得意さんになれば、後の商売もやりやすくなるってもんです!」

商人「勇者様の冒険は終わりでも、ワシにとってはここからが船出ですからなぁ!」

勇者「ふうん……やっぱり商人さんはすごいんだなぁ……」

商人「あ、ついでに早めに断っておきたいのですが……」

勇者「うん、何?」

商人「ワシはこれから旅で余った資本を元に、まずは社を立ち上げ――」

商人「それを土台に、ゆくゆくは世界を視野に入れて商売をしようと思うのですが」

商人「その折で、勇者様の名を借りる場合もあるやもしれません。よろしいですかな?」

勇者「いいよ。その代わり」

勇者「嘘は言わないこと。誇張もしないこと。そして」

勇者「その他ボクの意にそぐわないことをしたら、すぐにやめること」

勇者「ボクの名前を出すなら、これが条件。いい?」

商人「えっ!? そ、それは……」

勇者「約束だからね」

商人「う、ううむ……勇者様の信を失っては、商人生命に関わりましょう」

商人「その約束、遵守しましょうぞ!」

商人「そしてその上で、世界一の大商人になってみせますぞーっ!」

勇者「ちょっと、声が大きいってっ。……それじゃ、ほどほどにね。おやすみ」

商人「はっ、お休みなさいませーっ!」――

――

勇者「ふう」

勇者(やっと家まで辿りついた……)

勇者「!」

 

賢者「勇者様」

賢者「お待ちしておりました」

勇者「賢者さん……」

賢者「失礼ながら、高台より先回りさせて頂きました」

賢者「……このような形になってしまい恐縮ですが」

賢者「魔王を打倒した当日中に、勇者様だけにお伝えしたいことがあり」

賢者「このような機会を窺っておりました。少々のお時間を頂けますか?」

勇者「伝えたいこと……?」

賢者「はい……」

賢者「私の人生をかけた……最初で最後の言葉です」

4時切った

賢者「勇者様。わたくし、賢者は」

賢者「勇者様のことを、心より恋い慕っております」

勇者「……えっ?」

賢者「魔王亡きいま、もはや勇者様の責務は解かれた」

賢者「これから人の世は繁栄され、幸福の賛歌に包まれることでしょう」

賢者「無論、我々にも幸せを享受する権利はあります。いや、なければならない」

賢者「……勇者様」スッ

勇者「えっあのっ、賢者さん?」

賢者「あなたの幸せは、この私が確約します」

賢者「どうかこの私と……結婚して頂けませんか?」

勇者「あ……」

  ドクン ドクン

勇者(賢者さんの顔が……こんなに近く……) ドクン ドクン

勇者(……今まで、いつもボクを気遣ってくれて……)

勇者(とても頼りになった賢者さん……――) ドクン

勇者「――――」

 

  ドン

賢者「!?」

勇者「……」

勇者「ご、ごめん、賢者さん」

勇者「ちょ、ちょっとボク、今日は」

勇者「ちょっと今日は、色んなことがあって、疲れてるから」

勇者「返事は……また後日で」

勇者「ごめんなさい」

賢者「……いえ」

賢者「こちらこそ、配慮が至らず申し訳ありませんでした」

賢者「時間はあります。ゆっくり考えられてください。返事は、いつまでも待ちます」

勇者「……うん……それじゃあ……」

勇者「おやすみ……」  ガチャ…           バタン

賢者ルート回避!

賢者「……」

賢者(あの流れから、突き放されるとは)

賢者(相当心労が蓄積していたか、もしくは……)

賢者(……)

賢者(構わない)

賢者(確かに、想いは伝えたのだ)

賢者(後は……)

賢者(私が、勇者様を幸せにするだけだ。私ならできるはず)

賢者(彼女の笑顔を守るためなら、愚者の名を冠しても構わない)

賢者(勇者様が望むならば、私のすべて、この命さえ、喜んで捧げられる)

賢者(私はずっと勇者様のおそばに付き、近くで見続けてきたのだ)

賢者(私ほど彼女を愛した人間は、この世にあろうか。在り得ない)

賢者(彼女を幸せにする。そこまでが私の生涯に課せられた旅路だ)

賢者(永久の幸せを――必ず勇者様に――……)

――

己の私欲のために人一人を消し去る。ソレハ賢者といえるのか?

俺が言える事じゃないが

みんな止まれ

――

【勇者の家】

勇者「はぁ」  ドサッ

勇者(本当……今日は色んなことがあって疲れちゃったな)

勇者(でも明日はまた王様に会いに行って、何かの式に出なくちゃいけないし)

勇者(魔王を倒した後の勇者って、いろいろと大変なんだなぁ……)

勇者「……」

 勇者(戦士さんが会わせたいって言う人って、誰のことかな)

 勇者(旅に出るって言ってるけど、できたらボクも自由になって付いていきたいな)

   勇者(商人さんは、旅が始まる前から終わった後まで働いてて、すごいなぁ)

   勇者(あそこまでの生き甲斐があるってことは、すでに幸せなことなのかもしれない)

     勇者(……賢者さん……あともう少しで……キ、キスするところだった)

     勇者(なんで突き飛ばしたんだろ……賢者さんは悪い人じゃないのに……)

     勇者(単に恥ずかしかったから? それとも……それとも、なんだろ……。……)

勇者「……Zzz……」

――――――――――――――――――

――  ――  ――  ――  ――

 

勇者(……あれ?)

勇者(靴はいてる。さっきまで寝てたのに)

勇者(夢? やけに意識がはっきりするけど……)

勇者(ここ、どこだろ。水の中に浮かんでるみたい)
 
勇者「!」

勇者(あそこに誰か横たわってる!)

 

僧侶「――」

 

勇者(……ひどい。この人、傷だらけだ……)

勇者(……あれ?)

勇者(この男の子……どこかで見覚えが……)

勇者(ああ、思い出した)

勇者(雪山で会った、一人旅をしてた人だ)

勇者(どうしてこんなところにいるんだろう)

勇者(……こんなにボロボロな姿で)


僧侶「――」


勇者(頭には……帽子の切れ端みたいなのが焦げ付いてるし……)

勇者(『ぬののふく』は……血だらけだし……)

勇者(右手には……『ひのきのぼう』)

勇者(左手に握っているのは……赤い水晶だま?)

勇者(あれ、この水晶も見たことある気がする)

勇者(どこだったかな。何だかとんでもない場所で見た気が……)


勇者は 赤い水晶に 顔をちかづけ


中を のぞきこんだ ―― ▼

 

赤い水晶に 僧侶の 真実が 映し出された ▼


勇者「……!?」

勇者「なに……これ……」


勇者の 記憶に 
僧侶の 過去が ながれこんでいく ―― ▼


勇者「……あ」

勇者「ああああ」

勇者「あああああああっ!」

 

勇者「僧侶!!」

 

勇者「お……思い出した……」

勇者「い、今、全部思い出した、思い出したよ!!」

勇者「僧侶、起きて! 起きてよ!」


勇者は ベホマを となえた!
しかし 何も おこらなかった―― ▼


勇者「あ、あれ? 夢の中だから?」

勇者「どうしよう、どうしよう。こんな怪我……」


僧侶「……う……」


勇者「!」

僧侶「……ここは……?」

勇者「僧侶!」

僧侶「あ……」

僧侶「やあ」

僧侶「勇者じゃないか」

勇者「……僧侶……!」

やっときた………

僧侶「よいしょっと。あ、いてて」

勇者「だ、大丈夫……!?」

僧侶「うん、平気」

勇者「本当に? こんな……大怪我して……」

僧侶「? ああ、本当だ」

僧侶「きっと、僕が死んじゃう直前の姿に戻ったんだね」

勇者「……ほ、本当に死んじゃったの? 嘘だよね? ねえ?」

僧侶「あれ。そういえば何で、勇者は僕のこと分かるの?」

勇者「……それ……」

僧侶「えっ? ああ。竜王の眼か」

僧侶「そのまま持ってきちゃったんだ。ははは」

勇者「僧侶……」

勇者「ほんとに……一人で戦ったの……?」

僧侶「うん。戦った」

僧侶「これで僕も、少しは勇者みたいになれたかな」

勇者「ああ、僧侶! ボクはバカだ、バカだ!」

勇者「何にも知らなかった!」

勇者「知らないところでこんなことが起きてたなんて、全然知らなかった!!」

勇者「それなのに、偽物の魔王を倒して、いい気になって、浮かれてて!」

勇者「僧侶がこんなにも頑張ってくれてたのなんて、全然知らないで……!」

僧侶「ううん、勇者だって頑張ったじゃない」

僧侶「みんなで、魔界樹の花を倒したんでしょ。僕じゃ勝てなかったかもしれない」

勇者「ううん、全部、全部僧侶のおかげだったんだ!」

勇者「病気だった【東の村】の村長さんが助かって、虹の橋を渡れたのも」

勇者「魔王の城への手がかりが無いとき、【北の城】でオーブの段取りをしてくれたのも」

勇者「ボクが王様の目の前で、伝説の剣を抜き放つことができたことまで」

勇者「全部、全部僧侶が裏で頑張ってくれたからだったんだ!」

勇者「全部……僧侶のおかげで……」

勇者「それなのにボクは、何にも知らないで……」

僧侶「そんなことないよ。勇者だってちゃんと頑張ったから、魔王を倒せたんだよ」

勇者「ボクは」

勇者「ボクは僧侶ほど、頑張ってなんかいない!」

勇者「僧侶は、何にも悪いことしてないのに、たくさんたくさん辛い目に遭って、」

勇者「怒鳴られて……馬鹿にされて……追い出されて!」

勇者「それでも不貞腐れずに、神父さんの教えを守りながら、自分の意志を貫いて、」

勇者「ボクを助けるために、たった一人で毒沼を渡って」

勇者「魔王の城の、光の届かない、暗いところまで潜っていって」

勇者「たった一人で、とてもかないっこない相手に立ち向かったんだ!!」

勇者「誰の助けも借りず……たった一人で……」

勇者「……武器だって……ひのきのぼう一本しかなかったのに……」

僧侶「それは違うよ、勇者」

僧侶「『ひのきのぼう』だから、僕はあれだけのことが出来たんだ」

勇者「えっ……?」

僧侶「こんぼうでも、槍でもダメだった」

僧侶「『ひのきのぼう』じゃないと、僕はもたなかったと思う。見て!」

   ∩___∩         |
   | ノ\     ヽ        |
  /  ●゛  ● |        |
  | ∪  ( _●_) ミ       j
 彡、   |∪|   |        J
/     ∩ノ ⊃  ヽ
(  \ / _ノ |  |
.\ “  /__|  |
  \ /___ /

ハッピーエンドでなくていいからクズパーティーは全員地獄に落とせよ?

僧侶「長い旅だったけど、竜王との戦いが終わっても、折れてないでしょ」

僧侶「それどころかまだまだ使える。見かけより凄くタフなんだ」

勇者「……そうなんだ……」

僧侶「それに軽いから、身軽な行動も取れるし……あっ」

僧侶「攻撃と呪文を、同時にできる技も身に付けられたんだ! 今度教えてあげ――」

僧侶「……あー。それは無理かな」

勇者「……どうして? どうしてなの?」

勇者「帰ろうよ! 一緒に町へ帰ろう!」

勇者「ボクが、皆の誤解を解いてあげる! 追放されるようなことは、してないよって!」

勇者「そしてみんなに、本当の勇者は誰だったのかを、ボクの口から説明するんだ!」

勇者「誰にも文句は言わせない、言わせるもんか、僧侶は本当に世界を救ったんだから!」

勇者「あっ、そうだ、僧侶に酷いことをいった、商人さんや賢者さんにも謝ってもらおう!」

勇者「そうそう、戦士さんが僧侶を探す旅に出るんだ! 無駄足になっちゃうといけないし!」

勇者「だから……」

勇者「帰ろう……僧侶……」

>>899
戦士と商人は良いだろ

もう次スレ立ててよ

/P/EBFpX0
お前何様何?自分でスレ立てて首つって氏ね

僧侶「勇者」

僧侶「ありがとう」

勇者「えっ……」

僧侶「これだけが言いたかったんだ」

僧侶「僕の心残りは、勇者にお礼を言いそびれていたことだったんだ」

僧侶「僕を旅に連れて行ってくれてありがとう」

僧侶「世界のために、魔王を倒してくれてありがとう」

僧侶「そして」

僧侶「いま、何もない僕に、『帰ろう』と言ってくれて、ありがとう」

勇者「そんな……」

勇者「どうしてそんなこと言うの……?」

勇者「これから、一緒に帰るんじゃないの……?」

僧侶「うん……それはできないんだ」

僧侶「僕はもう、死んじゃったから」

僧侶「これが本当に最後のチャンスなんだ」

>>913
0udmmsLt0
お前は首吊って死んだ後に電車に飛び込んで死んで
最後にビルから飛び降りて死ね

もうすぐ終わるからお前ら頼む

    |  |

 \      /         ____     , -‐……‐--. . . 、          \ | | /
\           /     /. : : : : : : : :ヽ-‐.: :_;. --- .._: : : : : : : :\       \      /
_  争  も  _   /, -‐==ミ: : : : _,ィニ-‐……ー-: 、`ヽ、: : : : ヽ、      _   争   _
_  え  っ  _     . .:´: : : : : : : ≠:7: : : : : : : : : : : : :ヽ、 ヽ| : i : : :,     _    え   _
_   : . と   _   /.: : : : -‐: :7´: : /:,ハ : : : :ヽ : : : ゝ-- :\ | : :! : : : ,   _    :   _
_  :      _ /, -‐/.: : : : :i : : /ィ:爪: : :\ :\ : : :\: : :`ト : !: : : :′   _   :    _
             〃  /. : : : : : : |.:イ :ハ:| \: .、\: : xィ¬ト、: :| : : ! : : : : :,        
/          \   /.: :/.: : : : /l : |/Гト、       / |_,ノ0:::ヽ : : :i : : : : :′ /        \
 /  |  |  \    | .:/.:/. : : :i: i : | |ノ0:::ト :::::::::::::   |: :∩::::::ト: : : !: : : : : : :,  / | | \
             ∨i: |: : : : |: :ヽ| |::∩::| ::::::::::::::::  !.::∪::::::| |: : :i : : : : : : ′            ,ィ /〉
               |: |: : i : :', : |  |::∪::| ::::::::::::::::  !: : : : : :||: : i : : : : : : : :,          / レ厶イ
                ヽハ: : :、: :ヽ|  l : : : |:::::  ,  ::::└――┘ ! : : i : : : : : : : ′        /   ⊂ニ、
                い、: :\/   ̄ ̄                 ', : : i : : : : : : : : ,     _, -‐'    ⊂ニ,´
    r 、  _          ヽ: :〈        <  ̄ フ         |: : : ! : : : : : : : :′,.-‐T   _,. -‐'´ ̄
    くヾ; U|           | : \                   /| : : :i : : : : :_, -‐'    |  /
   r―'   ヽ、             | : : : \               イ: : :| : : :i_,. -‐       |/
    `つ _   ̄ ̄Τ`ー―-- L: : : : : `: : . . .  __    .:〔: : :|: : :r┬'              |
n ⊂TT⊃◎`ヽ.    |         ̄ ̄ `ーr-、__ノ      ̄フ /              | n
| | ⊂井⊃   n ∩ _   n ∩ _         L_            / /             | | L_ r 、
し  (⊂ト、)  LUイ⌒)) LUイ⌒))  ⊂ニニニニニニニニ イ ∠~'ニニニニニニニニ⊃ .| n } )|
    ̄      ∪〃    ∪ 〃                                 ∪L二ノ

お前ら至るところで死にすぎ

txt配布でいいんでね?

僧侶「僕がメガンテを唱えてから、初めて意識を取り戻したとき」

僧侶「どこからか声が聞こえたんだ」

僧侶「ここまで頑張ったお礼に、一つだけ願い事を叶えてあげるって」

勇者「願い事……?」

僧侶「うん。でも、生き返らせることはできないって」

僧侶「今回の魔王は、完全に自分の手に終えない存在だったから、」

僧侶「一度倒された事実を捻じ曲げることはできない、って」

勇者「……そんな……」

僧侶「だから僕は、『勇者に会いたい』って願ったんだ」

僧侶「勇者には、お礼を言いたかったから」

僧侶「そしたら、死後の世界と、勇者の精神を、少しだけ重ねてあげるって」

僧侶「だから多分僕はいま、勇者の夢の中に出てきているのかもしれないね」

勇者「……夢……」

僧侶「うん。だから勇者が目が覚めたら、また僕のことは忘れているかもしれない」

勇者「そんなのっ、そんなの絶対ダメだよ!」

パッピーエンドフラグ消滅

勇者「ボクは……ボクはね、僧侶」

勇者「ボクは僧侶のことを」

勇者「小さい頃から、とても尊敬していたんだ」

僧侶「尊敬?」

勇者「優しいし、物覚えもいいし、神父さんから教わった呪文もすぐに覚えるし」

勇者「だからボクは、少しでも追いつこうと、一晩中呪文の練習をしたり」

勇者「少しでも僧侶に近付こうと、僧侶の口ぶりを真似したりして」

勇者「意地も張ったりしたけど……僧侶は、ボクにとって憧れだったんだ……」

僧侶「そうだったんだ……。……でも」

僧侶「僕にとっても、勇者は憧れだったよ」

勇者「えっ?」

僧侶「とても心が済んでるし、頑張り屋さんだし、武器の扱いは上手だし……可愛いし」

僧侶「天啓で選ばれるのは、当然だと思ってたよ」

勇者「そんな……」

勇者「そんなことない……」

      \∧_ヘ     / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 ,,、,、,,, / \〇ノゝ∩ < 1000取り合戦、いくぞゴ……!!       ,,、,、,,,

    /三√ ゚Д゚) /   \____________  ,,、,、,,,
     /三/| ゚U゚|\      ,,、,、,,,                       ,,、,、,,,
 ,,、,、,,, U (:::::::::::)  ,,、,、,,,

      //三/|三|\       ,,,,    ,,、,、,,,
      ∪  ∪
  ,,          ,    ,,,,    ,,、,、,,,       ,,、,、,,,

,,,,,    ∧_∧ うまいモナー,,,,,   、 ,,,,,,   ,,,,,,,,    ,,,,,
 ,,,   ( ´∀`)___,,,,___ ,, ∧_∧ ゲンキニ シテルカナ・・・___,,

  / ̄ ( つ日ヽ   ∧_∧    (    )               /
/    (__))   (´∀` )   (    )    ∧_∧∧_∧ / マターリモナー
 ∧_∧∧_∧ドーゾ (日ノ )  | | |    ( ´∀`) ´∀`)

 ( ´∀`) ´∀`)    ((__)  ,(_(_) (○)⊂   ) つ日⊂ ) モーナー
―(つ⊂  ) つ⊂ )―――――――――――ヽ|〃(⌒)(⌒) (⌒)(⌒)
   (⌒)(⌒) (⌒)(⌒)グーグー

勇者「……あ……」


 勇者の身体の りんかくが ぼやけていく…… ▼


僧侶「そろそろ、お別れの時間だね」

勇者「やだ……いやだ!」

勇者「いやだ!!」

僧侶「勇者」

勇者「こんなのあんまりだよ! 僧侶が、僧侶が可哀想だ!!」

勇者「こんなに頑張ったのに、誰にも褒められないなんて」

勇者「一緒に町に帰れば、一気に英雄になれるのに!」

勇者「それだけのことは、してきたのに!」

僧侶「でも」

僧侶「僕はもう、一度みんなに嫌われてしまってるから」

僧侶「いきなり帰ったら、逆にみんなの重荷になってしまうよ」

僧侶「いいんだ。誰の苦にもならないのが、僕にとって一番だよ」

勇者「そんなの関係ない! 関係ないよっ!」

僧侶「勇者」

勇者「一緒に帰ろう! 願い事なんて、知ったことじゃない!」

勇者「ボクが僧侶と一緒に居たいんだ! 一緒じゃなきゃ意味がないよ!」

勇者「帰ろう、ほら、一緒に出口を探そう!」

勇者「引きずってでも、背負ってでも、一緒に城下町に帰るんだ!!」

勇者「それでボクの家に、ううん、神父さんの小屋に帰ろう!!」

勇者「そしてそこで」

勇者「……また……一緒に……」

僧侶「勇者」

勇者「泣かないで、勇者」

勇者「いやだ……やだよう……」

勇者「こんなのやだ……」

僧侶「勇者」

僧侶「ありがとう」

勇者の身体が うすくなっていく…… ▼


僧侶「じゃあ、勇者」

僧侶「めいっぱい、幸せになってね」

勇者「やだ……行かないで……」

僧侶「勇者」

勇者「……せ……せめて……」

勇者「……これが最後なら……せめて……」


勇者は 僧侶のもとに ちかづいた

勇者は 

 
やさしく くちびるを かさねた  ▼




僧侶「――」

勇者「――」

次スレ建てたバカが居るオカン

勇者「僧侶……」

僧侶「うん」

勇者「世界を救ってくれて、ありがとう……」

僧侶「うん」

勇者「最後にボクに会ってくれて、ありがとう……」

僧侶「うん」

勇者「……ありがとう……」

僧侶「うん」

僧侶「勇者も、ありがとう」

僧侶「……それじゃ」

僧侶「さようなら」

勇者「……さ…………うぅ……さ……」

勇者「さよなら……――――

 

   勇者の姿は    かき消えた  ……  ▼

僧侶「……」

僧侶「へへ」

僧侶「キスされちゃった」

僧侶「報われたなぁ」

僧侶「最後に、全部報われちゃった。へへ」

 

僧侶「よし」

僧侶「それじゃあ」

僧侶「僕も行こうかな!」

 

僧侶は ひのきのぼうを 手に取り

                 天高く  かかげた!    

                                 ▼

 

END

>>947
0udmmsLt0
おいゴミクズまだ生きてたのかよ
さっさと首吊って自殺しろ

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2016年07月21日 (木) 00:06:46   ID: eEJn61rn

こいつは良作
この作者の作品をもっと読んでみたくなった

2 :  SS好きの774さん   2017年12月10日 (日) 02:52:00   ID: k7Vq0FAR

ssで泣くことなんてめったに無いのにこれは泣いた。ボロボロ泣いた。

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