れんげ「ほたるんと二人きりの学校なのん」 (109)

蛍「れんちゃん、れんちゃんも結構背が伸びて来たね」

なでなで

れんげ「うちももう四年生なん、おっきくもなるんよ」

蛍「そっかぁ、そうだよね……そうだよねぇ……」

ぎゅうう

れんげ「……ほたるん?」

蛍「なんでもない、なんでもないよれんちゃん」

蛍「でも、もうちょっとこうさせて……」

ぎゅうう

れんげ「ん、わかったん」

蛍「そうだ、れんちゃん」

れんげ「んお?」

蛍「れんちゃんにね、手袋編んできたの、はい」

れんげ「ほたるんほたるん、手袋ならこれで三つ目になるんよ?」

蛍「だめ、かな?」

れんげ「……ありがたく使わせていただきますん」

蛍「うん、ありがとうれんちゃん」

ぎゅうう

れんげ「……うん」

れんげ(こまちゃんが卒業してから、ほたるんは少し変になったのん)

れんげ(最初は泣いて、泣いて、凄く泣いて、涙が涸れ果てるまで泣いてたのん)

れんげ(そして泣かなくなってから、なっつんに色々するようになったん)

れんげ(きっとなっつんが泣いてたほたるんを抱きしめて慰めたからかも知れないんな)

れんげ(でも、そのなっつんも卒業、ほたるんはまた拠り所を失ったん)

れんげ(毎日つまらなそうな顔をしてたほたるん)

れんげ(うちはちょっとその膝にお邪魔して、漫画を読んだ、ただそれだけだったん)

れんげ(それだけでも、ほたるんはうちに依存し始めたん)

ガラッ

れんげ「にゃんぱすー」

蛍「あっ、れんちゃんにゃんぱすー」

れんげ「ほたるん、最近はいっつも一番乗りなんなー」

蛍「えへへ、れんちゃんに早く会いたいからつい早く来ちゃうんだよね」

れんげ「……」

蛍「そうだれんちゃん、新しい漫画買ったんだよ、一緒に読もう?」

ポンポン

れんげ(膝を叩いて、呼んでるん)

れんげ「わかったん、それじゃあお邪魔するん」

蛍「うんっ! いらっしゃいれんちゃん!」

ぎゅっ!

れんげ「……ほたるん、両腕を塞がれたら読めないんよ?」

蛍「あっ、ごめんねれんちゃん!」
ぱっ、ぎゅうう

れんげ「……」

れんげ(今のほたるんは中学二年生)

ぺらっ

れんげ(つまり、この日々があと二年間)

ぺらっ

れんげ(嫌って程ではないのん)

ぺらっ

れんげ(でも、二年間)

ぺらっ

れんげ(うちはこの二年を耐えられるのでしょうか)

ぺらっ

れんげ「……」チラッ

蛍「どうしたのれんちゃん、喉でも渇いた?」

れんげ「何でもないのん」

蛍「そっかぁ、ふふっ」

れんげ(ほたるんは漫画なんて一切見てないのんな……)

れんげ「今日の学校も終わったーん」

蛍「れーんちゃん」

ぎゅっ、ひょいっ

れんげ「ほ、ほたるん?」

蛍「ねえれんちゃん、私の家で遊ぼう?」

れんげ「ほたるん、ほたるんの家には昨日も一昨日も、その前だって行ったんよ?」

蛍「あれ、そうだったっけ?」

れんげ「そうだったのん」

蛍「でも今日もおいで、今日はケーキも作ったんだよ?」

れんげ「……」

蛍「さあれんちゃん、行こうね」

ぎゅうう

れんげ「……わかったん」

全裸なんだから早くしろよ

蛍「ちょっと待っててね」

れんげ「わかったん」

ガチャッ、バタン

れんげ(ほたるんの部屋)

れんげ(今は棚にぬいぐるみがあるのんな)

れんげ(1番下に、こまぐるみ)

れんげ(その上の段に、なつぐるみ)

れんげ(そして最後にれんぐるみなん)

れんげ(だけど、この棚よりも、あの机の)

れんげ(ほたぐるみの膝にこまぐるみ)

れんげ(そのほたぐるみを後ろから抱くなつぐるみ)

れんげ(更にほたぐるみに寄り掛かって寝てるれんぐるみ)

れんげ(……今のほたるんには、あれが理想の状態なんな)
ガチャッ

蛍「お待たせれんちゃん」

れんげ「別に待ってなかったん」

キタ━(゚∀゚)━!

蛍「ごめんね、ちょっと散らかってて」

れんげ「大丈夫なん、ねーねーはもっと散らかすのん」

蛍「ふふっ、一穂先生らしいね」

蛍「れんちゃん、はい、紅茶とケーキだよ」

れんげ「ほたるんありがとなん、いただきますのん」

蛍「うん、召し上がれ」

れんげ「んっ、美味しいんなー?」

蛍「そっかぁ、ふふっ、よかった」

れんげ「……」

蛍「……」ジーッ

れんげ「……ほたるん、ほたるんは食べないのん?」

蛍「えっ、あっ、あはは、そうだね、いただきます」

れんげ(いつもいつも、ほたるんはうちのことを見るのんな)

保守するのん

れんげ(今年も夏がやってきたのん)

蛍「れんちゃんれんちゃーん」

ぎゅううすりすり

れんげ(ほたるんは、春よりもべったりしてきて暑苦しいん)

蛍「えへへぇ、れんちゃんって髪綺麗だよねぇ……」

すりすりなでなで

れんげ(スイッチが入りやすくなって、切りにくくなって)

れんげ(どんどん悪化していくのん)

蛍「ねぇれんちゃん、一穂先生来なさそうだし今日はこのままお昼寝しちゃおっか、ね?」

れんげ「ほたるん、勉強はしなきゃいけないのん」

蛍「れんちゃんとたくさん遊ぶために今年のは大体終わらせたから大丈夫だよ」

れんげ「……う、うちの勉強があるのん」

蛍「そっかぁ、それじゃあ私がじっくり教えてあげる」

ぎゅうう

れんげ「……あ、ありがとう、なのん」

蛍「れんちゃんれんちゃん」

れんげ「……なんなのん?」

蛍「はい、あーん」

れんげ「……はむっ」

蛍「ふふっ、美味しい?」

れんげ「美味しいけど、学校に食べ物持ち込み禁止なん」

蛍「先生も来ないしちょっとだけだから、あーん」

れんげ「……」

蛍「れんちゃん、あーん」

れんげ「……はむっ」

見てるのん

はやくするのん

蛍「……」ジーッ

れんげ「……?」

蛍「……」ジーッ

れんげ(たまたま見つめ合う状態になったら、ほたるんにほっぺた押さえられたん)

れんげ(もう30分か、30秒か、とりあえずしばらく動けないまま見つめ合うままなのん)

れんげ(ほっぺたとほたるんの手の間はどんどん暑くなって汗ばむのん)

れんげ(ほたるんの真剣な顔)

れんげ(長い睫毛、綺麗な目、綺麗な形の鼻、瑞瑞しそうな唇)

れんげ(久しぶりに真っ直ぐ見つめるほたるんは、やっぱり綺麗で、大人っぽいのんな)

れんげ(そんなほたるんは、どうしてうちをずっと見つめるのん?)

れんげ(なんで、手が震えてるのん?)

ほたる「れんちょんを食べたいなあ///」

蛍「……ね、ねぇ、れんちゃん」

れんげ(ほたるんが口を開いたのん、吐息が掛かる、この距離で)

蛍「目、瞑ってくれないかな?」

れんげ(甘い、優しい甘さが耳を、ほたるんの甘さが鼻をくすぐるのん)

蛍「れんちゃん、ねっ?」

れんげ(耳から鼻から、甘さに全てが溶けてくのん)

れんげ(そのままうちは、目を……)





れんげ(瞑れないのんな)

れんげ「……ほたるん」

蛍「なぁにれんちゃん? 目を瞑るのは怖かったかな?」

れんげ「ほたるん」

蛍「大丈夫だよれんちゃん、怖くないから、ね?」

れんげ「ほたるん、こまちゃんのことは、忘れるのん」

蛍「? どうして今、こま先輩?」

れんげ「ほたるんはうちに今しようとしてること、本当にうちにしたいのん?」

蛍「……ふふっ、れんちゃんも四年生だもんね、何しようとしてたかわかっちゃうかぁ」

れんげ「そういう意味じゃないのん」

蛍「?」

れんげ「ほたるんは、本当はうちにこんなことするつもりはないのんな」

蛍「れんちゃん、なにを言ってるのかな?」

れんげ「ほたるん、ほたるんはうちなんかにはドキドキしないのん」

蛍「……ごめんねれんちゃん、私、れんちゃんのこと見てるとドキドキするんだよ?」

蛍「ドキドキしてどうしようもなくて、我慢出来ないの、だから」

れんげ「それは違うのんっ!」

蛍「え?」

れんげ「ほたるん、それはうちに対してのドキドキじゃあ、ないんよ?」

蛍「そ、そんなことっ!」

れんげ「よく考えるのん、ドキドキするとき、ほたるんは誰のことを考えてるのん?」

蛍「そ、それは……それは……」





蛍「夏海先輩、のことだよれんちゃん」

蛍「そう、そうだよ、夏海先輩が卒業したあの日から、私の世界から色が消えたの」

蛍「悲しくて、切なくて、何も考えられなくて」

蛍「何度か連絡も取った、遊びに誘った……でもっ!!」

夏海『あー、ごめんほたるん、うち、今日はクラスの子と遊びに行く予定があって……また今度ね!』

蛍「夏海先輩は、三年間の仲の私よりも、一ヶ月に満たないクラスメイトを取るんだよ?」

蛍「何も、考えたく無くなった、あんなに毎日のように二人でデートして、抱きしめ合った仲がそんな簡単になんて……」

蛍「……でも、もう諦めるしかなかったの」

蛍「そんなとき、れんちゃんが私を救ってくれた」

蛍「すごく、すごく幸せになれた」

蛍「でも時々、夏海先輩の顔がちらつくの」

蛍「あのちょっと雑そうな、だけど優しく綺麗な声が聞こえるの」

蛍「ごめんねれんちゃん……私、れんちゃんじゃなかったんだね」

蛍「私はやっぱり、あの時から夏海先輩のことを……」

れんげ「それも違うのんっ!」

れんげ「ほたるんは、ただ逃げ出しちゃっただけなのんな」

蛍「逃げ出した?」

れんげ「楽な方向に、自分のために……原因を引きずったまま逃げ出したのん」

蛍「……確かに夏海先輩のことを引きずったままれんちゃんの方に逃げ出しちゃったね、ごめんねれんちゃん、迷惑だったね」

れんげ「違うのん、思い出すのん、転校してきてからの二年間を」

蛍「転校してきてからの?」

れんげ「本当は、一回も忘れたことがない気持ちを思い出す、ううん、忘れた振りをやめるん」

蛍「わ、忘れた振りなんてそんなこと」

れんげ「……なんでなったんのこと、夏海先輩って呼んでたのん?」

蛍「……え?」

れんげ「話の途中なら先輩だけに変えても良かったのに、どうしてそうしなかったのん?」

蛍「それは……」

れんげ「ほたるんの『先輩』は、一人だけを指すんよ?」

蛍「私にとっての先輩は……」

なったんじゃなかった、なっつんだった

蛍(遂に、終わってしまった)

蛍(先輩の卒業式)

蛍(式中は、あんまり覚えてない、ずっとずっと泣いていたから)

蛍(だけど、今だけは人差し指を折り曲げて、瞑った目に一回、二回、涙を拭う)

蛍(だって今から、最高の笑顔を『先輩』に見せないといけないから)

蛍(涙はこれで、お仕事おしまい、後は『先輩』に心を言葉で伝えなきゃ)

蛍(こんな日にこんなことを言うのはきっといけないことだと思う、結果も分かってる)

蛍(でもっ!)

蛍(だって!)

蛍(最後のチャンスだから!)

蛍(今日言って終わるんだ!)

蛍「先輩のことっ! 愛してますって!!」

ボトッ

小鞠「ほた、る……?」

蛍「……え?」

蛍「えっ、えっと先輩っ、い、今のはっ、あの、ええっと!」

蛍(ど、どうしようっ! まだなんの準備も出来てな――)

小鞠「えっと、えっと……そ、それじゃあね蛍っ!」

蛍「せっ、先輩っ、ま、待って、待ってくださっ」小鞠「ばいばいなのんなーっ!」
たったったっ

蛍「……んな」

蛍「しょんなぁぁぁぁ……」

蛍「こんなの、あんまりですよぉぉぉ……」

蛍「うっ、うぅっ……」

蛍「うええぇぇぇぇぇぇぇぇん!!! しぇんぱいに嫌われちゃったよぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

保守するのん

れんげ「……」

蛍「……だから、もう先輩には二度と会えないの、嫌われちゃったんだもん、しかたないよね」

蛍「そう、確かに小鞠先輩が好きだった、そして失恋した」

蛍「だから、それを埋めるために夏海先輩を押し込んだの」

蛍「だけど、夏海先輩はすぐに抜けていって、そのためにれんちゃんを、利用したの」

蛍「ごめんねれんちゃん、私、最低だね」

蛍「やめとけばよかった、こんなこと、でも、もう遅いよね……ふふっ」

蛍「どうしよ、パパに頼んでお引越しかなぁ……」

れんげ「ほたるん、話はまだまだここからなんよ」

蛍「…………えっ?」

れんげ「ほたるん、ほたるんは後悔してたんな?」

蛍「う、うん」

れんげ「反省は今したのんな?」

蛍「うん、反省もした」

れんげ「二度と女の子には手を出さない、告白もキスもしないって誓うのんな!?」

蛍「えっと、れんちゃん?」

れんげ「誓うのんなっ!?」

蛍「はっ、はいっ! 誓いますっ!」

れんげ「……」

蛍「……れ、れんちゃん?」

れんげ「それじゃあ今日は久々に四人で遊ぶんなー」

蛍「えっ?」

れんげ「さあほたるんっ! 越谷家まで走るのんっ!」

バッ! シュタタタタッ

蛍「えっ、えっ、まっ、待ってよれんちゃーん!」
たったったっ

ピンポーnガラッ

れんげ「にゃんぱすー」

蛍「勝手に開けちゃったっ!?」

夏海「れんちょん待ってたよー、あっ、ほたるんもいるじゃん、いやぁ久しぶりー」

蛍「夏海先輩……」

夏海「んー? どうしたのほたるん? あっ、この夏海ちゃんが恋しくて甘えたいのかなぁ? ほたるんってば意外と甘えん坊だよねー」

蛍「えっと、その、夏海先輩っ!」

夏海「はいはいこんなところで話さないでまずは上がった上がった」

れんげ「お邪魔するーん」

たったったっ

夏海「れんちょんってば靴散らかしちゃって、仕方ないなぁ」ゴソゴソ

蛍「……」

夏海「……ねぇほたるん、ちょっと独り言するから、うちが不審者にならないように立ってて」

蛍「! は、はい……」

ほう

夏海「二年前くらいだったかな、うちね、OBの人と学校で話してたんだよね」

夏海「話してた内容はパーティーのことでさ、装飾はどうするとか、サプライズは必要かとか」

夏海「色々話が盛り上がってさー、寸劇やろうとかってなったんだよね」

夏海「正義のヒロイン夏海ちゃんが悪を倒すことで、みんなの願いが叶うようになるって話でさー」

夏海「あっ、今度の学祭に提案しよっかな?」

夏海「えっと、学祭はおいといて、そんな話で盛り上がって軽くシナリオ考えてた訳」

夏海「身振り手振りをしながら、プチ寸劇」

夏海「そしたら段々とプチ寸劇に力が篭ってってさー」

夏海「つい、全力でドロップキックしちゃったんだよね……窓際にいたOBに」

蛍「……っ!」

夏海「うちにはそのOBが、窓からゆっくりゆっくり落ちてったように見えた、脳が必死に計算してたんだろうね」

夏海「でもうち馬鹿だからさ、計算なんか出来なくてOBは、そのまま落ちて行ったんだよね」

蛍「ひぃっ……」

夏海「でも、話はここじゃ終わらないんだよね」

蛍「……」

夏海「うちはそのOBの様子を窓から見たんだよ」

夏海「するとそのOBは……」

蛍「……ごくっ」

夏海「プルプルしながらも大丈夫ってアピールしてたんだよねー、ふぅーっ、あっぶねー!」

蛍「……へっ?」

夏海「そのOBって言うのはまあご存知の通りうちの兄ちゃんな訳だけどさ、いやぁー、あん時はマジで焦ったわー!」

蛍「……」

蛍「お邪魔しまーす」

夏海「待ってほたるん待ってぇっ! こっから! こっから続きがあるから待ってぇっ!」

蛍「……」ゴソゴソ

夏海「うんうん、靴並べて偉い偉い、それじゃあ続き話すねー」

はよ

夏海「とりあえずなんか落っこちた兄ちゃん拾うために窓から飛ぼうと……あっ、二階だから死なない死なない、大丈夫」

夏海「でさー、いざ飛ぼうって時に誰かが来てさ、一旦飛ぶの止めたわけ」

夏海「そしたらその人、兄ちゃんの目の前に立って涙流しながらモジモジしてんの」

夏海「でもその人はいつまでも兄ちゃん拾わないからさ、うちそのまま下に飛んだのね」

夏海「で、とりあえず兄ちゃんを抱えて移動し始めたらなんとビックリ! そいつ兄ちゃん目の前にして愛してますだかなんだか言い出すの!」

蛍「……あれ?」

夏海「そしたらよくわかんないけどそいつの向こう側からなんかの音と声がしてさ」

蛍「あ、あの……」

夏海「兄ちゃん取られるのはなんか嫌だったからその隙に兄ちゃんを全力で引きずって連れてったんだよねー」

蛍「その人ってもしかして……」

夏海「いやぁー、ほたるんって兄ちゃん好きだったんだねー、あん時はビックリしたよー」

蛍「……ええええええええ!!!?」

夏海「とりあえず家に帰ってから姉ちゃんに話したら、姉ちゃんもほたるんが兄ちゃんに愛してますって言ったのを見たって言うの」

蛍「あの、それは誤解で……」

夏海「でも確かに、よく考えたら男は兄ちゃんしかいないし、年上の男性って考えたら確かに惚れちゃうよねー」

蛍「話を、話を聞いて下さい……」

夏海「だけどその話したら兄ちゃんさ、そっちの趣味があるとは思いたくなかった、って手紙書いてさー、ほら、卒業式な何日間後のあれね」

蛍「」

夏海「でも兄ちゃんの断り方もおかしいよね、そっちの趣味ってなんだったんだろ?」

蛍「」

夏海「あれ、ほたるん? ほたるん? おーい」

れんげ「全ての謎は、ほたるんの話で解けたのん」

れんげ「一人の視野では何が本当かはわからないん」

れんげ「だけどその時には、時に全てを知る者が偽りの真実を掲げて進むことこそ正解になることもあるのんな」

れんげ「今回はほたるんがにーにーに告白して玉砕、なっつんに甘え、なっつん卒業後にうちに依存した」

れんげ「それでいいのん」

れんげ「いいのんなっ!?」

れんげ「偶然が重なって不思議なことが起こった時に、人はそれぞれの解釈をするん」

れんげ「そういうことがもしもあったら、ゆっくり知恵の輪みたいに、解いてみると何か発見するかも知れないのん」

れんげ「……」

蛍『目、瞑ってくれないかな?』
蛍『れんちゃん、ねっ?』

れんげ「……」ドキドキ

れんげ「うちも今回は偽りの真実を掲げるんなー」ドキドキ


おしまい

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