和「宮永咲の消失」(79)

書き溜めないがやってみよう

チュンチュン
和「…むにゃむにゃ、咲さんそこはおもちじゃないですよ…」

和「…(もう、そろそろ起きないと今日は花田先輩の試合でしたね…)」

ムクリ
和「…(あれ?)」ボー

和「(どうして私は自分の部屋にいてるんでしょうか…?」

和「!?」ガバッ

和「え・・・・?え・・・・?東京の宿泊所じゃない」

和父「和ー、そろそろ起きなさい。学校に遅刻するぞ」ドアノック

和「・・・・????うわわ、」フラッ

ドッシーン(ベッドから落ちた)

和父「(ドアガチャ)なんだ今の音は…!?和大丈夫か」





和「・・・・イタタ」

和父「和、しっかりしなさい!今すぐ救急車を」

和「・・・・大丈夫です、お父さん」ムクリ

和父「・・・そうか、しかし大事をとって今日は学校を休んだ方が」

和「・・・・大丈夫ですよ、それよりお父さん」

和父「どうした?」

和「今日は何月何日ですか…?」

和父「…やはり病院にもう一度行った方がいいかもしれんな」タメイキ






和父「今日は5月15日だ」



和「」

和「」

和父「…お前も最近ようやく落ち着きを取り戻してきたんだ。
   何か辛いことがあるなら私に相談「…そんな

和父「ん?」

和「そんなオカルトありえません!!」

和父「うわっ」

和「…ありえない、ありえません」プルプル

和父「…しばらく落ち着くまで休んでなさい。私は仕事に行くが何かあったらすぐに電話を入れるように」ドアバタン

和「・・・・・・・・そんな、今までの事が全部夢…?」

和「・・・・」

和「…学校に行きましょう」

通学路

和「・・・・・」テクテク

(あの後、新聞、テレビのニュースもすべてチェックしました)

(どれも同じく5月)

(ひょっとしたらお父さんが一枚かんでるドッキリじゃないかとその時は思いましたけど)

(この気候、この風…)
(…真夏のものなんかじゃない。たしかに春のものです)

(いったい何が…)テクテク

「おっ、のどちゃんじゃないかー」

和「!?(…この後ろからの声は優希!)」

優希「随分な重役出勤だじぇ~。私も人のことは言えないけど」

和「そんなことより優希!聞いてくださ(後ろ振り向き)…は…??」

優希「?どうしたじぇ?」

和「…おかしいですね。確かに優希の声がしたのですが」

優希「? ここにいるじぇ?」

和「私の知っている優希は髪がロングでもなければ、そんなに発育した体もしていません…
  すみません、人違いのようですね、では」

優希「む~、のどちゃん失礼極まりないじぇ~!!」プンスカ

和「…本当に優希なんですか?」

優希「だから、そうだって言ってるじぇ!」

和「テストをさせてもらいます」

優希「なんでもこい!」

和「第1問、私と優希はいつ出会いましたか?」

優希「忘れるわけないじぇ!中2の春にのどちゃんのおっぱいにぶつかっ」

和「もう結構です…どうやら本当に優希のようですね」タメイキ

優希「今日ののどちゃん、ちょっと変だじぇ~何か悪いものでも食べたか」ケタケタ

和「食べてません!…逆に何を食べればそんな短期間に胸がそこまで」ジッー

優希「おっ、私のダイナマイトボディにのどちゃんもメロメロか?」

和「誰がメロメロですか」フゥッ

優希「ふっふ、着々と我が肉体改造計画は実を結びつつある! この調子でいけば夏には
  超セクシーな水着でビーチの視線を釘づけに…!!」

和「…夏」ズキッ

優希「ん…? どうしたのどちゃん?」

和「(優希に相談しましょうか、いえ…)」

優希「」ジッー

和「(説明のしようがありません、笑われるのがオチですね)
  いいえ、なんでもありません」

優希「のどちゃん…」

和「?」

優希「何か困ってることがあるなら相談してほしいじぇ。私はのどちゃんの
  親友だから…」

和「優希…」

優希「のどちゃん…」

和「…優希、頭は大丈夫ですか?熱はないようですね」ピトッ

優希「っつ~!!人が心配してるのになんだその言い草は、のどちゃん!!」プンスカ

和「はいはい(見た目が変わってもやはり優希ですね…)」

和(そういえば、咲さんにまだあってませんね。この道は咲さんの通学路なのに…)
 (まあ、遅刻してるから当然ですが)

優希「さあどうやら大丈夫なようだし、のどちゃんいくぞ!健全な精神は健康な肉体に宿るのだ」ダッシュ

和「!! ちょっと待ってください、どうしてそんな穏乃みたいなことを~」フラフラ

・・
・・・・・・
・・・・・・・・・・

学校にて、昼休み

和「ふうっ」
 (一回習ったと思える授業をもう一度受けるのも退屈ですね)
 (それにしても遅刻してきた割には先生は私にだけ妙に優しかった…優希はこってりしぼられてましたが)
 (そういえば咲さんの姿を今日は見ていない…風邪でしょうか?だったら後でお見舞いに行かないと)

優希「のどちゃ~ん、一緒にお昼食べようじぇ~」

和「はいはい、あれ…優希、タコスじゃないんですか?」

優希「ん~?タコスはもう食べないじぇ。偏食は健康に良くないし、それに…」

和「?…え…?」

優希「…なんでもないじぇ! さあ食べよう食べよう」ヤキソバパンパクリ

和(? いったいどういうことなんでしょう…?)

和(タコス=優希、優希=タコスのはず…)
 (これだと麻雀の時にはどうするんでしょうか?…まあ今日の放課後の部活になればわかることです)
 (そうだ、それよりも)

和「優希、咲さん知りませんか? 今日学校には来てなくて…」

優希「? 知らないじぇ」

和「そうですか。なら後で先生に」

優希「のどちゃん、そうじゃなくて」





優希「『咲』って誰のことだじぇ?」


和「えっ・・・・・・・・・・・・・」

優希「そんな子いたっけ? 私の知らないのどちゃんの友達かー? 
   なんなら私が他の子に「ふざけないでください!!!!!!!」

ザワザワ…

優希「…な、何だじぇのどちゃん、急に大きな声出したりして…」

和「私をからかっているんですか、優希!! いい冗談と悪い冗談がありますよ!!」カタヲワシズカミッ

優希「い、いたいじぇ、のどちゃん…いったい誰の事?」

和「咲さん…宮永咲です!! いったいどうしたらあの子の事を忘れることなんてできるんですか!!」

ザワザワ
ナニーケンカ?
センセイヨンダホウガヨクナイ?
オンナドオシコエー

優希「…のどちゃん、そんな名前この学年では聞いたことないじぇ」

和「ッツ!!」ダッ

和「咲さん! 宮永咲を知りませんか?」

クラス女「え…、聞いたことないよ」

クラス男「そんな子うちのクラスにはいなかったぞ?」

「聞いたことある?」「いいや」
「宮永なんて苗字の子、いたっけ?」「そんな子いないと思うけどー」

ザワザワザワザワ

和「・・・・・・(どうして)」
 (どうしてそんな反応をするんです?? それにどうして何か可哀そうな
 ものを見る目で私を・・・・)

優希「…のどちゃん、保健室に行った方がいいじぇ。何か今日ののどちゃん変だ」

和「私はどこもおかしくなんかありません、おかしいのは皆のほうです!!」ダッシュ

優希「あ、のどちゃん!!」

和(ありえない、ありえない)タッタタッタ

 (そうだ職員室に行けばきっと)


~職員室
先生「宮永咲? う~んそんな生徒はうちにはいなかったと思うが」

和「学年名簿を見せてください!!」スゴイケンマク

先生「あ、ああわかった」タジタジ

(ペラ、ペラ…)
和「ない、どうして…」

先生「なあ、原村。具合が悪いなら早退するか? 先生から家の方に…」

和「結構です!!」ダッシュ

先生「お、おい原村!」

和(いったいどうすれば…)タッタタッタ

 (そうだ、部長!!)
 (部長なら人の悪い冗談ね、なんて言ってニヤニヤ笑いながら種明かししてくれるはずです!!)
 (この時間帯、部長がいてるのは…学生議会室!!)
 (そうと分かればすぐに!!)タッタタッタ

~学生議会室
ドアバーン
和「部長!!」

内木「ん?」

和「部長は、久部長はどこですか、副学生議会長?」

内木「…部屋を間違っているんじゃないかい? それに僕は学生議会長だ」

和「へ・・・・???」



  

和「とぼけないでください!!」スゴイケンマク

内木「そんな顔をされても… それに部長って誰の事だい?」

和「学生議会長にして麻雀部部長の竹井久です!!!」

内木「いやだから、学生議会長は僕だって… 竹井って人は知らないが麻雀部は
  うちにはもうないよ。何かと間違っているんじゃ?}

和「」

内木「僕が入学する前の事だから詳しくは知らないが、部員が0になってね、確か…3年前だったか?」

和「」

内木「まあうちの麻雀部は弱小だったらしいから仕方ないかもしれないが」

和「」

キーンコーン


内木「予鈴がなったしそろそろ教室に戻るか… そうそうそれに麻雀部が入っていた旧校「ふ ざ け な い で く だ さ い」クビオサエ
   ちょっ息がゴホゴホオ!!!」

キャー、カイチョウガキョニュウオンナニオサエラレテルー
コウドナプレイジャナイカ?
イヤ、ジゴクダロ、ダッテアノヒトガスキナノハ…

内木「…ゴホゴホオ!! この巨乳乱入女を誰か取り押さえてくれえええ!!」

和「・・・・ッツ」テヲハナシテドアバーン

トリオサエロー

和(そんなの、そんなの嘘に決まってます)タッタタタッタ

和(そんなこと、そんなオカルトがあるはずが・・・・)タッタタタッタ

和(きっと部長はあの屋根上でくつろいでいるはずです…)
 (その隣にはまこ先輩、そして咲さんもいるはず)

~校舎外に出た
和(ほらここからでもその様子が見え……)

ガシャーンガシャーン(重機の音)
和(え・・・?)

=安全第一=
新校舎建設のため、旧校舎解体工事を行うので
以下の期間は生徒の立ち入りを禁止します~

和「」

作業員「ちょっと、こちらは解体工事中だから。
    こんなとこにぼさっと突っ立ってもらっちゃ困るんだよ」

和「(壊さないで…皆と一緒にいた私の思い出の場所を壊さないでください…)」

作業員「ほら、どいたどいた」

和「はい…すみません…」

和「」

和(あれから午後の授業がありましたが何一つ頭に入りませんでした)
 (優希はチラチラ私の方をみて気遣っているようでしたが)

~放課後
優希「のどちゃん、一緒に帰ろう?」

和「」コクン

~通学路
優希「のどちゃん、昼休みに半狂乱だったって聞いたじぇ。麻雀部がないとかいるはずの人
  がいないとか」

和「…すみません。お見苦しいところを見せてしまいました…」

優希「…やっぱりまだあの事気にしているのか?」ボソッ

和「え?」

優希「…なんでもないじぇ、今のはデリカシーの無い質問だった忘れろ!」

和「はい…」

優希「…」


和(結局その後別れるまで優希は何もしゃべってくれませんでした)

~のどっちの部屋
和「もう、寝てしまいましょうか…」
 (今見てるのが悪い夢で起きたら何もかも元通りになっていればどんなにいいか)

 (そういえば部屋の隅に置いていた雀卓がない…)
 (まあささいな問題です)

和「パソコンは相変わらずあるんですね…」
 「寝る前にちょっとだけネット対戦でもやりましょうか…」

和「…」カタカタカタ(キーボード)

和「あれ…ログインができない。どうして・・・・え・・・」

※User name 「のどっち」はすでにアカウント削除されたためログインできません

和「」

 「」
  
 「…もう寝ましょう」パチッ(電気消す)


続く


ちょっと長くなりそうなのでまた後日続き書きます
しかしこれからどうするかな…

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