※キャラ崩壊、cp、捏造アリ
ライナー「ついにここまで来たな……」
ベルトルト「じゃあ…いくよ」ガリッ
カッ!!
モブ兵士A「な、なんだあの光は!?」
眩い閃光と共に現れたのは…
モブ兵士B「あ、あれは…30m級の巨人だぁ!!」
まあまあ大型巨人(僕のキックで壁を壊す!!)グワッ
まあまあ大型巨人は足を振りかぶり、全力で壁の開閉扉に向かって振りおろした
ペキッ!
まあまあ大型巨人「ウアアアアアアア!!」ピョン ピョン
彼は足を押さえながらピョンピョン跳んでいる
まるで、足の小指をぶつけた子供のように
モブ兵士C「だ、大丈夫か!?」
壁の上で様子を見ていた一人の兵士が、あまりにもかわいそうで声をかけた
モブ兵士A「なんで巨人なんかに話しかけてんだよ!!」
モブ兵士C「だってかわいそうだろ!!見てみろよ!」
まぁまぁ大型巨人「ウ……ゥゥ……」ウルウル
モブ兵士A「今、オジサンがお医者さんをすぐに連れてくるから待ってるんだぞ!」
モブ兵士B「おい」
ライナー(くそ、ベルトルトが失敗したか…なら俺がやるしかない!)ガリッ
カッ!!
モブ兵士C「!?ま、また別の巨人が現れたぞ!!」
肩だけ鎧の巨人「……」シュウゥゥゥゥ
まあまあ大型巨人「ライニャー!!」パアァ
モブ兵士A「あの大型巨人、かわいい…」
モブ兵士B「そんなこと言ってる場合じゃねぇだろ!!」
肩だけ鎧の巨人(俺のタックルで扉を破壊してやる!!)ダダダダダダッ
パキンッ!
しかし、彼の唯一の武器である肩の鎧が壊れてしまった
肩だけ鎧の巨人「ウオオオオオ!!」ポロポロ
まあまあ大型巨人「ライニャー…」ヨシヨシ
兵士A・C「和むわー」ホッコリ
兵士B「いや、確かに和むけど…」
「キィヤアアアアアアアア!!」
兵士B「な、なんだ今の声は!?」
トテトテトテトテトテッ!
兵士B「な…なん……だと…!?」
そこには綺麗な金髪、見ているだけで吸い込まれてしまいそうなつぶらな瞳、まだ未発達な小さな胸、柔らかそうで食べたくなるようなお尻……つまり、とてつもなく可愛らしい3m級の女型の巨人が、可愛らしく走って向かってきていた
可愛らしい女型の巨人「キャアアアアアア!!」トテトテトテトテッ!
モブ兵士B「可愛い…」
モブ兵士A「ロリコンかよ」
モブ兵士C「巨人だからロリコンに入らないんじゃないか?それに俺はロリコンじゃないが…あの子は守りたくなるな」
モブ兵士A「そこは否定しないさ。もちろん下の子達もな」
ドドドドドドドドッ
モブ兵士A「!?おい!あの可愛らしい女型の巨人に他の巨人が寄ってくるぞ!!」
モブ兵士C「しかもめっちゃ息が荒いぞ!?」
巨人「マテー」ハァ ハァ
可愛らしい女型の巨人「キャアアアアアア!!」
モブ兵士B「あいつら…殺す!!砲撃用意!」
モブ兵士A・C「アイアイサー!!」バッ
ドオン! ドオン! ドオン! ドオン!
彼らの放った榴弾は次々と巨人達を殺していった
モブ兵士B「俺の女型ちゃんに指一本触れさせねぇ!!」
モブ兵士A「普通、榴弾は当たりづらいが関係ないね!」
モブ兵士C「お前ら何者だよ」
肩だけ鎧の巨人「ガンアレー!!」
まあまあ大型巨人「アリガトー!!」
可愛らしい女型の巨人(こ、怖かった…)ウルウル
モブ兵士B「おうふっ!?」グハッ
モブ兵士A「大丈夫か!?」
ドドドドドドドドッ
モブ兵士C「やばいぞ!?まだまだ来やがる!」
ズザァァァ
グチャッ
モブ兵士C「な、なんだ!?めちゃくちゃ速いハゲの巨人が巨人達を殺していくぞ!?」
ハゲの巨人(ったく、あいつら勝手に先に行きやがって……)グチャ グチャ
ハゲの巨人(とりあえずあいつらを壁内に非難させるか)ダッ
モブ兵士C「ん?あのハゲ、あの子達に近づいてるぞ!?」
モブ兵士B「そうはさせん!!」ガバッ
モブ兵士A「復ッ活ッ!!モブ兵士B復活ッッ!!モブ兵士B復活ッッ!!モブ兵士B復活ッッ!!」
モブ兵士B「殺してぇ~~~~~…」ニヤリ
モブ兵士C「モブが他作品をパロるな」
ドオン! ドオン! ドオン! ドオン!
ハゲの巨人(うおっ!?マジかよ!?)ヒョイ
モブ兵士B「イヤァフゥーーーーー!!」
モブ兵士C「荒ぶってんな…」
ドオン!
ハゲの巨人(やばい!当たる!!)
ザッ
可愛らしい女型の巨人「ダエーー!!」バッ
ハゲ「アカヤロウ!?」
モブ兵士B「女型ちゃーーん!?」
誰もが彼女に砲弾が当たると思ったその時、彼女は体を捻りながら後ろ回し蹴りをした
可愛らしい女型の巨人「シュッ!!」ブンッ
バキッ!
ヒュウゥゥゥ……
モブ兵士B「へ?」
ドオン!
モブ兵士A「モブ兵士Bィィ!?」
モブ兵士B「め…女型ちゃんに殺されるなら…本望」ガクッ
モブ兵士A「Bィィィィィ!!」
モブ兵士C「ギリギリ当たってなかったから死んでないぞ」
そして、彼らの出番は終わったのである
モブ兵士B「扱い雑だな」
モブ兵士A「まぁ所詮モブだし」
ハゲの巨人「アリガトナ アニ」ヨシヨシ
可愛らしい女型の巨人「///」テレ
ハゲの巨人「…オアエラ イタンヒトニナレ」
ブシュウゥゥゥ
ブチブチブチ
ライナー「ど…どうしよう…俺達作戦失敗しちゃった…」アセアセ
ベルトルト「僕がいけないんだ……ひっく…」グスン
アニ「ユミ姉ちゃん、これからどうするの?」
ハゲの巨人「…ツカアレ」
彼女は彼らを連れて壁を登った
――壁上――
ブシュウゥゥゥゥ
ブチブチ
ユミル「ふぅ…さて、お前らに聞いておきたいことがある」
ライナー「何だい、ユミ姉」
ユミル「だから私はお前らの姉じゃねえ!同い年だって言ってるだろ!!」
ベルトルト「でも…ユミ姉ちゃんはユミ姉ちゃんだもん」
アニ「うん!」コクコク
ユミル「はぁ…わかった。それはもう、どうでもいい」メンドクサ…
アニ「それで聞きたいことってなあに?」
ユミル「…お前らは本当に壁を壊したいのか?」
ライナー「そ、それは……」
ベルトルト「………」
アニ「…私はイヤだ」
ライナー「アニ!?じゃ、じゃあ故郷には帰りたくないってことなのかよ!?」
アニ「そんなことは言ってないでしょ……今直ぐにでもパパに会いたい。でも、だからといって多くの人達を殺していいはずないもん…」
ベルトルト「僕も本当は…例え悪魔の末裔であっても人を…殺したくない」
ライナー「お前ら……」
ユミル「お前はどうする?ライナー…」
ライナー「俺は……やっぱり故郷に帰りたい。でも…お前らと一緒じゃないと意味がない。
だから、ここで強くなって誰も殺さずに、自力で故郷に帰れるようにしようぜ!」
アニ・ベルトルト「うん!」
ユミル「お前らは偉いな…」ナデナデ
ライナー「///」テレ
ベルトルト「…ユミ姉ちゃん!ぼ、僕も!!」
ユミル「わかったから頭を下げろ。お前はデカ過ぎて届かないんだよ」
ベルトルト「これでいい?」ス…
ユミル「はいはい、いい子いい子」ナデナデ
ベルトルト「~~♪」
アニ「……」ウズウズ
ユミル(めっちゃやってほしそうな顔してんな…少しからかってやるか)
アニ「……ユミ姉ちゃん」クイクイ
ユミル(ぐっ、袖を掴みながら上目遣い…やりおる。だが…)
ユミル「…」プイッ
アニ「」ガーン
アニ「……」ウルウル
ユミル(やっべ…めっちゃ可愛い)
ユミル「嘘だよ。ほら、こいよ」バッ
アニ「!!」パアァ
ダキッ
ギュウゥゥゥ
ユミル「アニは本当に甘えんぼさんだな」ワシャワシャ
アニ「///」ホクホク
ライナー「…ユミ姉!俺も!」
ベルトルト「ぼ、僕も抱きつきたい!」
ユミル「何で私より体が大きいお前らを抱きしめてやらなくちゃいけねぇんだよ!!」
ライナー「…ぅぅ……」ポロ
ベルトルト「ひっぐ……ユミ姉ちゃんに嫌われちゃった…」ポロポロ
ユミル「ああ~~もう!思いっきり抱きしめてやるから泣くな!!」
ライナー「ユ、ユミ姉ぇぇ!!」ダキッ
ベルトルト「ユミ姉ちゃん!!」ダキッ
ユミル「せめて一人ずつにしろ!!」クルシイ!!
ハンネス「……お取り込み中のところ悪いが、巨人君達…俺について来てもらうぞ」
ユミル「!!」
ユミル「……それは出来ない。どうせ私達を殺すんだろ?」
ハンネス「このまま他の奴らに見つかったらな。俺は言うなればお前らの味方だ…信じられねぇかもしれないが、俺を信じろ」
ライナー「ユ、ユミ姉…」
ユミル(こいつは私達を見ても驚いてない……信用できるかわからないが、少なくとも巨人化できる人間がいるってことを知っている…ここはついていったほうがよさそうだな)
ユミル「………行くぞ、お前達」
彼らはハンネスの立体機動で一人ずつ降りていった
しかし、一つだけ問題が…
アニ(こ、怖い…)ビクビク
ハンネス「次はその子なんだが……」
ユミル「すまねぇな。アニは巨人の姿になると(可愛すぎて)他の巨人共を引き寄せちまうんだ。巨人ってアソコが無い裸の男だろ?だから男性恐怖症になっちまったらしくて、あいつら以外の男には近寄れなくなっちまったんだよ」
ハンネス「それはかわいそうだな……無理矢理も出来ねぇし、どうすっかな…」
ユミル「……アニ、私が抱いてればあのオッサンが近づいても大丈夫か?」
アニ「わからない…でも、頑張ってみる!」
ユミル「アニは偉いな」ヨシヨシ
アニ「えへへ~///」
ハンネス(なにあの天使…持って帰りたい)ホッコリ
そして、ハンネスは無事に(?)二人同時に壁から降ろした
ハンネス(降ろしてる最中に俺の顔を殴ってきたんだが……しかもグーで)ボロボロ
ユミル「それでこれからどうすんだよ」
ハンネス「ある家に向かう…お前達が壁内人類に危害を加えないと証明できれば、あの人が力を貸してくれるはずだ。ついて来い」
スタスタ
ハンネス「この家だ…入るぞ」コンコン
――イェーガー宅――
ガチャ
ハンネス「イェーガー先生、連れてきたぞ」
グリシャ「無理を言ってすまない、ハンネス」
ハンネス「いいって…先生は俺の家内の命の恩人だからな」
グリシャ「…君達が壁外から来た戦士かい?」
ユミル(こいつ…戦士を知っているのか!?)
グリシャ「…まぁ、そんなに緊張しなくてもいい。そうだ、まずは何か飲み物でも飲むかな?」
ユミル「…いや、いきなり本題にはいt―「じゃ、じゃあミルクで」
ユミル「おい」
アニ「だって喉が渇いたし…身長伸ばしたいし……」シュン
グリシャ「……食べちゃいたいぐらい可愛らしい子だね」ボソッ
ユミル「ん?」
グリシャ「ああ何でもないよ。カルラ、ミルクを用意してやってくれ」
カルラ「わかったわ。あなた達は何が飲みたいのかしら?」
ライナー「えっと…」チラ
ベルトルト「……」チラ
ユミル「…好きなもん頼めばいいだろ」ハァ
ライナー「じゃあ俺は水でいいです」
ベルトルト「ぼ、僕はできれば…ジュースがいいなぁ」オドオド
カルラ「ふふふ、もちろんジュースもあるわよ。あなたは?」
ユミル「…コーヒー、ブラックで」
カルラ「あら、あなたは随分大人なのね」クス
ハンネス「…エレン達は?」
グリシャ「アルレルトさんの家に遊びに行かせた…エレンに話すにはまだ早いからな」
ユミル「…じゃあさっそく本題に入ろうぜ」
グリシャ「わかった…まず、君達は壁外出身でいいんだね?」
ユミル「あぁ…私だけ出身地が違うが、こいつら三人は同郷だ」
グリシャ「そして…壁を壊しに来た」
ユミル「そうだ…こいつらはな」
グリシャ「君は違うのか?」
ユミル「私は元々、この辺をうろついていた普通の巨人だ。そして、幸か不幸か壁外でこいつらの仲間を食っちまって人間に戻れたんだ」
ハンネス「…なのに一緒にいるのか?」
ユミル「罪滅ぼしでな。最初はこいつらも私を憎んでいたが、道中で面倒を見るうちに逆に懐かれちまってな」
ベルトルト「だってユミ姉ちゃんは僕達を巨人から助けてくれたんだもん!」
ライナー「ユミ姉がいなかったら俺達はここまで来ることが出来なかったよ…」
グリシャ「そうか…ユミ姉、君は―「ユミルだ!」
グリシャ「これは失礼。ユミル、君は戦士ではないってことだね?」
ユミル「あぁ…」
グリシャ「ユミル………ユミルの民」
ユミル「何故それを!?」
グリシャ「やはりあのユミルの民の生き残りか……まぁ、今はどうでもいいことだ。だが、これで私が普通でないことがわかったろ?」
ユミル「お前…壁外出身か?」
グリシャ「モチのロンだ」
ユミル「………」
グリシャ「…これがジェネレーションギャップってヤツか」シュン
ユミル「マジメに話を続けろ」
グリシャ「はい」
グリシャ「私は元々君達と同じように戦士として壁内に侵入した。言わば先輩だよ」
ライナー「そうだったんですか…」
ユミル「じゃあ何で壁外人類を滅ぼさないんだ?」
グリシャ「それは、私がこの壁外で……女神と出会ってしまったからだ!」
ユミル「…はあ?」
グリシャ「そうだろ?マイヴィーナス」キリッ
カルラ「はいはい、そうですね。みんな、飲み物持ってきたわよ。コーヒーは熱いから火傷しないように気をつけてね」
ユミル「盛大にスルーだな」アリガトサン
グリシャ「ふっふっふ、照れ隠しさ…それより君達はこれからどうするつもりなんだい?」
ユミル「…まだ何も決めてないが、私達は戦士としてでは無く、一人の人間として生きていくつもりだ」
グリシャ「そうか…よかった。じゃあ……ここで私達と一緒に暮らさないかい?」ニコ
ユミル「はあ?」
グリシャ「衣食住付きだ。悪い条件じゃないだろ?」
ユミル「悪いも何もこっちは願ってもないことだが…そっちのメリットが無いだろ?」
グリシャ「メリットならある。それは………天使が増えることだ!」キリッ
ユミル「……なに言ってんだ、このオッサン」
カルラ「うちの人は子供が大好きなの。でも私達は子宝に恵まれなくて、子供は一人しか産まれなかったのよ」
グリシャ「エレンに兄弟を作ってやりたかったんだが…何度ヤッても妊娠しなくてね」
ユミル「子供の前でそういうことを言うんじゃねぇ!」
アニ「?………子供ってどうやってできるの?」
グリシャ「それはね…コウノトリさんが運んでくれるんだよ」ニコ
アニ「へ~そうなんだ」
ユミル「そこは誤魔化すんだな」
グリシャ「こんな天使に教える訳ないだろ」キリッ
ユミル「…ここで暮らすのやめようかな」
カルラ「少し変なとこもあるけど、とてもいい人なのよ。遠慮なくここで私達と一緒に暮らしましょうよ」ニコ
ライナー「ユ、ユミ姉…どうする?」アセアセ
ベルトルト(このジュース、とっても美味しい♪)ゴクゴク
アニ(コウノトリさんはどっから赤ちゃんを運んでくるんだろう?)ゴクゴク
ユミル「お前ら二人も少しは真剣に考えろ」
ベルトルト「ぼ、僕はライナーやユミ姉ちゃんがここに住むならここに住む。違うとこに行くなら僕もついていく!」
アニ「私も!」
ライナー「ユ、ユミ姉……」グイグイ
ユミル「…はぁ、わかったよ。じゃあグリシャさんにカルラさん、これからお世話になります」ペコ
グリシャ「よろしくな、みんな」ニコ
カルラ「じゃあ、あなた達も今日から家族なんだから、私達に敬語は使わないでね」
ユミル「うぃ~す」
カルラ「…だからといって不適切だと怒るわよ」ギロッ
ユミル「わ、わかりました!」ビクッ
カルラ「敬語…」ジー
ユミル「わ、わかったよ、カルラおばさん」アセアセ
カルラ「よろしい」ニコ
ユミル(笑顔と怒ったときの顔の落差がハンパねぇな…この人には逆らわないようにしよう)
カルラ「それから、ちゃんと私達に甘えなさい」
アニ「それなら任せて!私は甘えるのが得意だから!」エッヘン
グリ・カル・ユミ「天使」ホッコリ
グリシャ「早く私に甘えてくれ」ハァ ハァ
ユミル「残念だがアニは男性恐怖症だから、半径1m以内に男は近寄れないぞ?」クックック
グリシャ「」ガーン
カルラ「それは困ったわね…そのまま大人になったら大変だから、少しずつ慣れていこうね」ナデナデ
アニ「ほんとは怖いけど……私、頑張る!」オーッ!
グリシャ「ぜひ頑張ってくれ!」ガシッ
アニ「き、きぃゃああああ!!」シュッ
バキッ!
グリシャ「え?」グルン
ドサッ
グリシャ「」チーン
ユミル「ちなみにアニの実力は私達の中でもズバ抜けてトップだ」ゲラゲラ
カルラ「あらあら、アニちゃんは凄いんだね」
アニ「……でいい」ボソッ
カルラ「ん?何かしら?」
アニ「ア、アニでいい…私達は家族なんだから//」モジモジ
カルラ「」キュン
カルラ(こ、これは油断したら堕ちるわね…)タラー
ユミル「鼻血出てるぞ」コイツモカ…
ベルトルト「た、大変!これを使って!」つハンカチ
カルラ「ありがとね、ベルトルト君」フキフキ
ベルトルト「ぼ、僕もベルトルトでいいですよ。カルラ…お母さん//」ニコ
カルラ「ぐっ…!鼻血が…止まらないだと!?」ダラー
ユミル「似た者夫婦じゃねぇか」
ガチャ
エレン「ただいまー!」
ミカサ「ただいま」
カルラ「二人ともおかえりなさい」フキフキ
ハンネス「エレン達が帰ってきたし、俺はそろそろ帰るわ」
カルラ「ありがとね、ハンネスさん。うちの人が今、のびてるから代わりに礼を言うわ」
ハンネス「いいって。また今度お茶でも飲みに来るよ。お前ら、エレンとケンカすんなよ」フリフリ
ライナー「ありがと、オジサン!」フリフリ
ベルトルト「また会おうね、ハンネスおじさん」ニコ
ハンネス(うちに欲しい)ホッコリ
バタン
エレン「……で、誰だお前達?」
カルラ「今日から私達の家族になる子達よ」
エレン「家族!?」
ミカサ「家族…」
カルラ「ほら、あなた達もちゃんと自己紹介しなさい」
ライナー「俺はライナーだ、よろしくな」ニカッ
ベルトルト「ぼ、僕はベルトルトです。よ、よろしくね」ドキドキ
アニ「私はアニ………よ、よろしく//」モジモジ
ユミル「今日からここで世話になるユミルだ。まぁ、仲良くやろうぜ」
エレン「唐突すぎてパニックにすらならないんだけど……」
ミカサ「…私はミカサ・アッカーマン、エレンの妻です。よろしく」
ライナー「つ、妻!?」
ミカサ「ええ、その通り。幼い頃、人攫いにあった私をさっそうと助けてくれた王子様がエレン。そして、二人はそのまま愛の誓いを―「してねぇだろ!!」
ミカサ「チッ」
エレン「今のは全部こいつの妄想だから信じるなよ」シタウチスンナ
ミカサ「エレン、照れなくてもいい」
エレン「照れてねぇよ!!」
ユミル「…で、どういう関係なんだ?」
カルラ「親交が深かったアッカーマンさんが家族でうちに遊びに来たときに、ミカサがエレンに一目惚れしちゃってね。わざわざ家族皆で近所に引っ越してきちゃったのよ。今は花嫁修業という名のお泊りをしている最中よ。どう、可愛いでしょ?」フフフ
ユミル「あぁ、だいたい理解した。あいつも頭のネジが少し緩んでるってことか」
ミカサ「それより……貴方達はお義兄さん?それとも義弟?」
エレン「おい」
ライナー「俺とベルトルトは12歳だ」
ミカサ「わかった、私達は10歳だからお義兄さん達ね」
エレン「おい!」
アニ「私はえ~と………何歳だっけ?」
ユミル「11歳だろ?まったくお前は…」
ミカサ「この子が……お義姉さん!?」
アニ「お、お義姉さん…//」テレ
エレン「この子にもお前にもビックリだわ!」
ユミル「私もライナー達と一緒だ」
エレン「兄貴と姉が二人ずつ……よし、これからよろしくな!」
ライナー「おう!」
エレン「…ってなるかぁ!!ちゃんと経緯を説明しろよ!!」
ユミル「おおっ、至極真っ当な意見だ。お前は普通なんだな。この両親から生まれてきたとは思えねぇ」
カルラ「それほどでも//」
ユミル「褒めてねぇよ」
エレン「母さん、説明しろって!」
カルラ「説明なんてしなくていいのよ。だって、私達はもう家族なんだから!」ドヤッ
ユミル「いや、説明しろよ」
エレン「…………ま、いっか。俺はエレンだ!これからよろしくな、みんな!」
ユミル「軽いな。さっきまでの勢いはどうした?」
ミカサ「切り替えの早さもエレンの売りの一つ。まさにファンタジスタ」ドヤッ
ユミル「…お前はこの家族にピッタリだと思うぞ」
ミカサ「そ、そうかな///」テレ
ユミル(意外とこいつも可愛いな…)
ミカサ「……わ、私も貴方のことをユミ姉と呼んでいい?」
ユミル「…ああ、いいぞ。これからよろしくな、ミカサ」ナデナデ
ミカサ「うん!」パアァ
カルラ「あらあら、もう仲良しになったのね。じゃあ今から夕飯の準備をするから手伝える人は手伝ってね。エレンとミカサはまず、手を洗ってきなさい」
一同「ハーイ!」
こうして彼らは家族となった
今日はここまで
今更ですがcpはエレミカ、アルアニ、ユミクリぐらいかな?
でも、最終的にほのぼのハーレムになる予定です……ユミルの
書き溜め派なので更新は遅めです
ではまた
現在公開可能な情報
ライナー・ブラウン
正義感が強く、ガタイがいい少年。基本的に皆のリーダー的存在(兄貴分)だが、ユミルには甘えることが多く、決定権を委ねることがしばしば。ユミ姉大好きっ子。
ベルトルト・フーバー
緊張しやすく人見知りがちだが、とても優しい心を持っている少年。高身長から繰り出される笑顔は、見る人の母性(父性)をくすぐると言われている。ユミルとライナーの腰巾着。ユミ姉ちゃん大好きっ子。
アニ・レオンハート
金髪碧眼で背が低く、少し恥ずかしがり屋な少女(天使)。見る者全てを魅了すると言われている。しかし、男性恐怖症で半径1m以内に男性(ライナーとベルトルトを除く)が入ると容赦なく蹴り飛ばす。ユミ姉ちゃん大好きっ子。
ユミル
口が悪いがなんだかんだ優しいソバカス少女。本人の意思などお構いなく、皆から頼りにされる。つまり姉御。基本的に可愛いものが好きなので、アニには特に優しい。デカブツ二人からのハグだけはやめてほしいと思っている。
エレン・イェーガー
目つきは悪いが正義感がある少年。また強い信念を持ち、幼馴染のアルミンと共に外の世界を旅するのが夢である。ミカサのことをよく否定するが、内心は彼女を大事に想っている。
ミカサ・アッカーマン
東洋の血を引く黒髪長髪の少女。趣味エレン。エレンとの関係を色々と妄想して、それを現実に置き換えることがしばしば。エレンに会えなくなる夢を見た時に、今後絶対に見ないように頑張ったら、体を完璧に支配できるようになった。エレン大好きっ子。
>>52で、ミカサの前で「ユミ姉」と言ってないのに、ユミルを「ユミ姉」と呼ぶことになってしまいました
原因はライナーの台詞を省いたせいです、すいません そこまで重要じゃないのでこのままいきます、ご了承ください
では投下していきます
___________________
一同「ごちそうさまでした!」
ユミル「久々にちゃんとした食事を食べたな」
アニ「うん!こんなにおいしい料理、初めて食べたよ!」
ベルトルト「とってもおいしかったよ、カルラお母さん」ニコ
カルラ「私もお腹いっぱいよ」ホッコリ
グリシャ「あぁ、食べられないぐらい堪能したよ」マンゾク
ユミル「まったくブレないな、変態夫婦」
カルラ「さて、片付けるわよ」カチャカチャ
ユミル「食器洗うの手伝おうか?」
カルラ「大丈夫よ。あなた達は今のうちにお風呂に入っちゃいなさい」ニコ
ユミル「ん?」
ミカサ「行きましょう、エレン」
エレン「おう」
ユミル「いや、待て待て。お前らまさか…二人で入ってんのか?」
ミカサ「ええ、もちろん」
ユミル「……何をさせてんだよ」
グリシャ「二人が仲良くお風呂に入っているところを覗くのが至福の時間なんだ」キリッ
カルラ「この為に生きてるといっても過言ではないわ」キリッ
ユミル「駄目だこいつら…早くなんとかしないと………いや、手遅れか」
――お風呂場――
カポーン
ユミル「ふぅ…生き返るなぁ」ゴクラク
アニ(タオル風船したいな…)プクプク
ユミル「アニ、湯船に口をつけて遊ぶな。この後男共も入るんだぞ」
ユミル(それにしても、あの変態夫婦が覗いてくると思ってたんだが…いないな)
|高窓|リシャ(誰がドアから覗くと言った?)
|天井|ルラ(ちゃんと覗けるようにお風呂場にはいくつか覗きスポットを作っておいたのよ)
|高窓|リシャ(それにしても…三人で湯船に入る為に、ユミルの股の間にアニが座り、体面にミカサが座って三人が限りなく密着している………最高じゃないか!)ハァ ハァ
ユミル「ん?」クルッ
|高窓|彡サッ
|天井|彡サッ
ユミル「………気のせいか」
|高窓|リシャ(その通り!気のせいだからリラックスした光景を!)ハァ ハァ
|天井|ルラ(三人のキャッキャ、ウフフを私達に見せてちょうだい!)タラー
ミカサ「エレンと一緒が良かったのに…」ズーン
ユミル(こいつも重症だな……しょうがねぇな)
ユミル「ミカサ、よく考えてみろ。毎日お互いの裸を見てたら、いざって時に何も言われなくなっちまうぞ」
ミカサ「いざっというのはどんな時?」
ユミル「あぁ、まだ知らねぇか。そうだな……大人になって二人が一緒に風呂に入ったとしよう」
ミカサ「大人になってもエレンと一緒…つまり私達は夫婦ということ!?」
ユミル「あ、あぁ…それでいい」
ミカサ「エレンと夫婦……///子供は10人ぐらい欲しいなぁ。家はここと私の家の間ぐらいに建てて…」ブツブツ
ユミル「おーい、そろそろ続きを話していいか?」
ミカサ「あっ、エレンに相談してこなくては!」ザバッ
ユミル「待て!妄想はそのぐらいにしろ!」ガシッ
アニ(まずこうやってタオルを湯船に広げて…)プカプカ
ユミル「まったく、とりあえず話を続けるぞ。それでエレンがお前の裸を見た時に、あいつは何か言うと思うか?」
ミカサ「もちろん!『綺麗だな』とか『可愛いぞ、ミカサ』とか『愛してる』とか!」ドヤッ
ユミル「いちいちモノマネして言うな。あとドヤ顔もやめろ」
アニ(あっ……作れなかった)シュン
ミカサ「でもきっと本当に言ってくれるはず。これは決定事項」
ユミル「だが、毎日見ている裸を綺麗だと思うか?」
ミカサ「っ!!」
ユミル「思わないだろ?だからこそ、今は我慢して魅力的な体になってからあいつに見せれば、あいつもお前にメロメロになるぞ」
ミカサ「エレンが私にメロメロ………///」カアァ
ミカサ「ユミ姉…私は間違っていた。正直とても辛い。けど、これからは大人になるまでエレンとお風呂に入らないようにする」
ユミル「別にずっと入るなって言ってる訳じゃない。そうだな…月一ぐらいでいいんじゃねぇのか?徐々にお前の成長を見せつけていくんだ。お前らみたいに距離が近いと、そういう駆け引きも必要になってくるぞ」
ミカサ「なるほど……とても勉強になる」
ミカサ(私ももっとユミ姉みたいに大人の魅力を身につけないと、エレンに飽きられてしまうかもしれない。そしたら………生きていけない)ズーン
ユミル「何で今の流れから落ち込むんだよ」
アニ「ユミ姉ちゃん、タオル風船作って」オネガーイ
ユミル「あぁ、いいぞ」
ミカサ「…いえ、私がやる!」
ユミル「い、いきなりどうした?」
ミカサ「もし子供が出来た時に、タオル風船を作ることが出来なかったら、エレンに捨てられてしまうかもしれない。ので、今から訓練をする」
ユミル「ぶっ飛んでるな…」
アニ「はい、ミカサ。頑張って!」つタオル
ミカサ「いざ…勝負!」
___________________
エレン「ふぅ、いい湯だったな……ん?何でミカサは落ち込んでんだ?」
ユミル「今は落ち込ませてやれ」
ミカサ(負けてしまった…)ズーン
アニ「ミカサ、大丈夫?」ナデナデ
カルラ「頑張ってタオル風船を作ろうとするが、どうしても出来ないミカサ…可愛かった」タラー
グリシャ「その後、落ち込みながらもユミルが作ったタオル風船を、アニと一緒にプニプニするのが、また格別!」タラー
ユミル「お前ら覗いてたのかよ…てか鼻血出しすぎで死ぬぞ」
グリシャ「ベルトルトの髪を洗ってあげるエレンも最高だ!」
カルラ「いえ!体が大きいからって何も言わずに湯船を出て、エレンとベルトルトを見守っていたライナーの方が胸をキュンキュンさせるわ!」
ユミル「いつもこんな調子なのか?」
エレン「この家は基本的に『気にしたら負け』で過ごさないと疲れるぞ」
ユミル「既に悟ってやがる…」
カルラ「じゃあ、ユミル達は私達の部屋で寝なさい。明日、空き部屋を掃除してあなた達の部屋を作ってあげるからね」
アニ「カルラおばさん達はどこで寝るの?」
グリシャ「私達はリビングで寝るから心配いらないさ」ニコ
カルラ「何を言ってるの、あなた。今日も寝かさないわよ」
グリシャ「おっと、そうだったな」ハハハ
ユミル「子供達の前で何てことを言ってんだ!」
アニ「??」
――グリシャ達の寝室――
アニ「zzZ」スヤスヤ
ベルトルト「zzZ」ムニャムニャ
ライナー「zzZ」ガー ガー
ユミル(さすがに一人部屋までは要求できないが、四人で寝ても余裕なほどの大きさのダブルベッドで寝られるなんて…十分過ぎるな。
………一つだけ文句を言うなら、喘ぎ声がうるさくて中々寝れねぇ…)
アン、アン!
ユミル(ま、些細なことか。これから色々とお世話になるんだ。これぐらい我慢しないとな。
…今までが酷すぎて、どう喜んでいいかわからなくなっちまったが………私もこうやって幸せになっていいんだよな?)
ユミル「………zzZ」
彼女にとってこれは、幸せの始まりでしかなかった
今日はここまで
基本的に出てくるキャラはかなりキャラ崩壊させてますが、グリシャとカルラ以上はありません
ではまた
チュン チュン
あぁ…なんて気持ちの良い朝なんだ……
ふかふか…とまではいかないがベッドで寝たのは60年ぶりぐらいだぜ
おかげでぐっすりと寝られ………
ユミル「…るかボケぇ!!お前ら!何で私の両腕に抱きついて寝てんだよ!!」
右腕:ライナー「ふあぁぁ……おはよう、ユミ姉」ゴシゴシ
左腕:ベルトルト「…ユミ姉ちゃん……あったかい…むにゅむにゃ」ギュッ
ユミル「イテテテ!お前は力が強いんだよ!!ライナー、ベルトルトを剥がしてくれ!!」ウデガモゲル!
ライナー「……」ギュッ
ユミル「また抱きつくな!!あとで撫でてやるからシャキッとして早く剥がせ!!」
ライナー「ラジャー!」シャキーン!
ライナー「ベルトルトー起きろー」ユサユサ
ベルトルト「う~ん…もう少しだけ……」ギュウゥゥゥ
ライナー「まったく……抱きつくのをやめないと、ユミ姉が嫌いになるぞ?」
ベルトルト「え!?ユミ姉ちゃんが僕のことを……嫌い!?」ジワ…
ライナー「だから抱きつかなければ嫌いにならないって」
ベルトルト「じゃあ抱きつかない!」パッ
ユミル「はぁ…マジで疲れる」ゲッソリ
ユミル「……さて、あとはこいつだけか」
正面:アニ「zzZ」スヤスヤ
ユミル「可愛い……じゃなくて、起きろ!!お前のせいで夜中ずっと重かったんだよ!!」
アニ「ん~…もう朝なの?」ゴシゴシ
アニ「あっ、ユミ姉ちゃん!おはよう」ニコ
ユミル「あぁ、おはよう」ニコ
ユミル「はっ、しまった!あまりの可愛さにつられてしまう!?」
ユミル「アニ、とりあえずどいてくれないか?」
アニ「うん。ごめんね、ユミ姉ちゃん…夜に巨人に襲われる夢を見たら怖くなっちゃって……」
ユミル「抱きしめてやる」ギュゥゥゥ
アニ「ユミ姉ちゃん…」ギュゥゥゥ
|ドア|リシャ「わ、私にもいつか抱きついてくれるだろうか…」ハァ ハァ
|ドア|ルラ「おそらく無理よ。でも、私にはしてくれるはずだわ」タラー
ユミル「……変態夫婦、見ててもいいから覗くな」
グリシャ「では遠慮なく私の脳内に保存しておこう」ジー
カルラ「でもあなた、そろそろエレン達のところに行かないと…」ジー
グリシャ「おっと、それはいけない…そうだ!お前達も来なさい。天使達が可愛く寝ているから」
ユミル「もうこれが普通に感じる自分が怖い」
――エレンの部屋――
ガチャ
ユミル「勝手に入っていいのか?起きちまうんじゃねぇのか?」
グリシャ「大丈夫さ、起きたとしてもミカサだけだ。エレンは絶対に起きない。それよりも見ろ!この天使達を!」
ミカサ「…えりぇん……だいしゅき……むにゃむにゃ」ギュゥゥゥ
ベルトルト「二人とも抱き合って寝てて…大の仲良しさんなんだね!」
アニ「お、男の子と寝るなんて…こ、怖くないのかな……?」ビクビク
ライナー「俺達も男だぞ?」
ユミル「確かに可愛いが……エレンは完璧に落ちてるじゃねぇか」
エレン「」チーン
___________________
アルミン(エレンとミカサ、遅いな…)
オーイ!
アルミン「あっ、来た!……え?何か大人数なんだけど…」
ミカサ「おはよう、アルミン」
エレン「よっ!ごめんな、少し遅れちまって」
アルミン「ううん、それは別にいいんだけど……その子達は誰?」
エレン「えっと…あれだ、みんな家族だ」
アルミン「ん?………んん!?」
ユミル「まぁ、色々あって昨日からイェーガー家で世話になることになったんだ。よろしくな」
アルミン「そ、そうなんだ……展開が急だな」
エレン「じゃあ俺がこいつらを説明していく。まずこのデカイ二人がライナーとベルトルトだ」
ライナー「よろしくな、アルミン」ニカ
ベルトルト「よ、よろしくね」オドオド
アルミン「うん、これから仲良くしようね」ニコ
ライナー(可愛い…)ホッコリ
エレン「で、これユミル」
ユミル「私だけ雑だな」
エレン「そしてこいつが…」
アニ「!?き、きゃああああ!!」シュッ
エレン「うおっ!?」
ガキンッ!
ミカサ「アニ……エレンには暴力を振るわないでって言ったでしょ?」ググググ
ライナー「あのアニの足技をいとも簡単に止めるとは…」スゲー
アニ「だ、だって……しょうがないじゃん!」ササッ
アルミン「え?」
ユミル「アニ、アルミンの後ろに隠れるな。これからエレンは家族になるんだから、頑張って克服しろ」
アニ「で、でも……」ギュッ
アルミン「(シャツを掴まれちゃった//)あ、あの~…何でエレンを避けてるの?」
アニ「ご、ごめんね。私、男の人が怖くて近づけないの…」ウルウル
アルミン「(か、可愛い//)……じゃなくて!僕も男だよ!!」
アニ「ええ!?」バッ
ライナー(ええ!?)
アニ「……」ジー
アルミン「……ほ、ほんとだよ?」
アニ「……」ツンツン
アルミン「汚いものを棒で触るみたいに突かないでよ…」
アニ「嘘だ!!私、あなたに触れるもん!!」
アルミン「嘘じゃないって!!」
ユミル「……そうだ!チ○コを見せれば男って証明できるぞ!」
アルミン「なるほど、君は天才か!…ってならないよ!!君はバカなのかい!?」
ライナー「でも、俺ら以外でアニが近づける男なんて初めてだ……なぁ、アルミン。俺達はアニの男性恐怖症を克服させてやりたいんだ。お前も手伝ってくれないか?」
アルミン「それはもちろんいいけど…」
アニ(本当に男の子なの…?)ツンツン
アルミン「頬っぺたをプニプニしないでよ…」プニプニ
エレン「じゃあアルミン、今日もあの本を見せてくれ」
ユミル「あの本?」
アルミン「み、みんなは外の世界に興味とかある?」ドキドキ
ライナー「興味があるも何も…なぁ?」
ベルトルト「うん…」
アニ「私達、外の世界から来たんだよ!」
アルミン「ええぇぇ!?」
ユミル「バッカヤロウ!!誤解を招くようなこと言うな!」
アニ「え?で、でも……」ジワ…
ユミル(だ、だから私達が外の世界から来たってことがバレたら、ここにいられなくなるんだぞ?)ヒソヒソ
アニ「それはイヤ!」
ユミル(じゃあこのことは内緒にできるな?)ヒソヒソ
アニ「うん!約束する!」コクコク
ユミル「…ってことで今のは冗談だ」
アルミン「いや、無理があるでしょ!?外の世界から来たって…巨人の脅威からどうやって逃れてきたんだい!?そんなの不可能だよ!…いや、君達が巨人だったら可能かもしれないけどさ……」
ユミル「」ギクッ
ユミル(こいつ、めちゃくちゃ頭が切れるじゃねぇか!?ここは何とか誤魔化すしかない…)
ユミル「あー…実はアニ達に外の世界を教えたのは私なんだ」
エレン「ユミルが!?」
アルミン「でも、アニは外の世界から来たって…」
ユミル「私が教えてるうちに外の世界に自分達が行った気になっちまったんだよ」
アルミン「じゃあユミルはどうして外の世界のことを知っているんだい?」
ユミル「そ、それは……実は私は…ぜ、前世の記憶があるんだよ!」アセアセ
ユミル(少し苦しいか?いや、我ながらナイスな嘘だと思うんだが…)
アルミン「そうなんだ……じゃ、じゃあ海を見たときある?」ワクワク
ユミル「海か…あぁ、あるぞ。あそこは綺麗でいいとこだ。それにとにかく広い。この世界の7割は海で出来てるって言われているぐらいだからな」
エレン「マジか!?なぁなぁ、海の水はやっぱしょっぱいのか!?」キラキラ
アルミン「どんな生き物がいるの!?」キラキラ
ユミル(よっしゃ、食いついた!これで公然と私が外の世界を知っている口実になる!)
ユミル「しょうがねぇな。さっき言ってた本ってのは外の世界の本なんだろ?」
アルミン「う、うん!」
ユミル「じゃあ、それを見ながらさらに詳しく教えてやるよ」
彼女は外の世界について話し始めた
ユミル「鰊って魚を生で缶詰に入れて、缶の中で発酵させた食べもんがあるんだが、それはそれは臭ぇんだぞ。もはや兵器だな、あれは」
エレン「へぇ~、一度嗅いでみてぇな!」キラキラ
ユミル「やめとけ、体に臭いがくっついて中々取れないぞ」
アルミン「他には!?壁外にはどんな生き物がいるの!?」ワクワク
ユミル「そうだな……じゃあ次は巨人と同じぐらいでかい、鯨について話してやるよ」
彼女の話に彼らは心を奪われた その結果…
エレン「もっと話を聞かせてくれ!!」
ユミル「あーもう!今日は終わりだって言ってんだろ!!何時間、話したと思ってんだ!!」ダッ
エレン「頼むよ、ユミ姉~!」タタタタタッ
アルミン「お願い、ユミ姉~!」タタタタタッ
アニ「ユミ姉ちゃ~ん!」タタタタタッ
ユミル「ユミ姉じゃねぇ!!それとアニはただ抱きつきたいだけだろ!!」
この日、彼女に新しい弟ができた
ユミル「できてねぇよ!!」
今日はここまで
これで書き溜めは全部投下したので、少し空けます
ではまた
___________________
月日が流れ、イェーガー家に暮らすようになってからおよそ一年が経った
ユミル「……なぁ、おじさん」
|ドア|リシャ「何だい?ユミル」ジー
ユミル「一人部屋が欲しい」
|ドア|リシャ「さすがに君だけ一人部屋ってのは無理だ」ジー
ユミル「じゃあせめて男女別にしてくれないか?」
|ドア|リシャ「一応そうしているんだが……」
ユミル「じゃあ何でこいつがここにいるんだよ!?」
ベルトルト「う~ん…」スヤスヤ
|ドア|リシャ「ほら、そんな大声をあげると子供達が起きちゃうだろ?」
ユミル「す、すまん……じゃねぇ!!」
ベルトルト「ふぁ!?ユミ姉ちゃん、どうしたの!?」
ユミル「どうしたのじゃねぇ!!いい加減、私にしがみ付いて寝るのはやめろって言ってるだろ!!」ゴツ
ベルトルト「痛ッ!何も頭突きすることないじゃん…」ヒリヒリ
ユミル「お前…身長何cmだ?」
ベルトルト「正確には測ってないけど……180cm以上は確実だよ」
ユミル「そんなデカブツがしがみ付くな!!」
ベルトルト「しがみ付いてないよ。ユミ姉ちゃんに抱きついているんだよ!それに抱きつくのに身長は関係ないでしょ?」
ユミル「いいから離せ!!」
ベルトルト「わかったよ……」シュン
ユミル「…で、何で今日は足に重りが二つ付いてんだ?」
ミカサ「zzZ」ギュゥゥゥ
アニ「zzZ」ギュゥゥゥ
ユミル「イテテテッ!足がもげるわ!!お前らも起きて私を解放してくれ!!」
アニ「ヤだね……むにゃむにゃ」
ミカサ「不毛……むにゃむにゃ」
ユミル「テメェら、絶対に起きてるだろ!!」ゴンッ ゴンッ
___________________
エレン「お前ら何でタンコブ出来てんだ?」
アニ「ユミ姉ちゃんが殴った」ヒリヒリ
ミカサ「右に同じく」ヒリヒリ
ユミル「お前らがいけないんだろ!それに何でミカサはエレンと一緒に寝てないんだよ!」
ミカサ「今日はライナーとベルトルトがエレンと一緒に寝る日だったから」
エレン「今日だけじゃなく、いつもだけどな」
ユミル(ベルトルトはこっちで寝てたけどな…)
ミカサ「それに、たまにはデザートも頂こうと思って」
ユミル「デザートって…」
ミカサ「もちろん、メインディッシュはエレン」キリッ
ライナー「…いいのか?」
エレン「気にしたら負けだ」モグモグ
ユミル「…前菜は?」
ミカサ「エレン」
ユミル「スープは?」
ミカサ「エレン」
ユミル「……デザートは?」
ミカサ「ユミ姉」
ユミル「何でだよ!!フルコース全部エレンでいいじゃねぇか!!」
ミカサ「前はそうだった。でも今はデザートをユミ姉に変更した」
ユミル「だから何で変更すんだよ!!」
ミカサ「そんなの……ユミ姉が好きだからに決まってる」
ユミル「え?」キュン
ミカサ「ユミ姉は…私のこと好きじゃないの?」ジワ…
ユミル「バ、バカ!好きに決まってるだろ!」ワシャワシャ
ミカサ「じゃあこれからも一緒に寝ていい?」
ユミル「おう!」
ミカサ(ちょろい)ニヤリ
エレン「ちょろい…って思ってる顔だな、あれは」モグモグ
ミカサ「さすがはエレン、私と以心伝心」
エレン「う、うるせぇ//」
ベルトルト「今日もとってもおいしいよ、カルラお母さん」ニコ
カルラ「ありがとね、ベルトルト。もっとたくさん食べて大きくなりなさい」
ベルトルト「うん!僕、カルラお母さんやみんなを守れるようにもっと大きくなって強くなるよ!」
カルラ(なんて純粋で可愛い子なのかしら。嬉しくて……鼻血が止まらないわ)タラー
ライナー「おばさん…」つハンカチ
カルラ「あら、ありがとライナー」フキフキ
グリシャ(ライナーは精神的にも大人になって、とても頼りになるお兄ちゃんになったな。ベルトルトはますます身長が大きくなり、性格と高身長のギャップで天使っぷりに磨きがかかっている)
アニ(おじさん、私の人参食べて)ヒソヒソ
グリシャ(もちろんいいよ)ニコ
アニ「ありがと、おじさん!」パァァ
グリシャ(ま、眩しい…!!何という破壊力……私にも慣れてくれて本当によかった)ホッコリ
カルラ「確かに可愛いけど…好き嫌いしちゃ駄目でしょ」
アニ「だって…人参おいしくないんだもん」シュン
カルラ「…じゃあアニは私のことが嫌いってことなのかしら?」
アニ「そんなことない!!私はカルラおばさんのことが大好きだよ!!」
カルラ「私もアニのことが大好きだわ!」ダキッ
ユミル「もう少し我慢しろよ。説得するんじゃねぇのか」モグモグ
カルラ「おっと、そうだったわ。でもアニ、あなたを想って作った料理を食べてもらえないのなら……私はアニのことを嫌いになっちゃうかもよ?(そんなことありえないけどね)」
アニ「イヤ!!食べるから!人参もちゃんと食べるから…私のこと、嫌いにならないで……」ウルウル
カルラ「モチのロンよ!」ダラー
ユミル「そのネタはいい加減やめろ」ハナヂモトメロ
コンコン
カルラ「あら、またアルミンが先に来ちゃったみたいね」
グリシャ「我が家の朝は忙しいからな」ハハハ
ユミル「おじさん達が寝顔見たさに起こさねぇのがいけないんだろ」
コンコンコンコン
アニ「はーい。今でるよー」トテトテ
ガチャ
アニ「おはよ、アルミン」ニコ
アルミン「うん、おはよう」ニコ
グリシャ「こんなにも地上に天使が舞い降りていて、いいのだろうか…」ホッコリ
カルラ「いいのよ、可愛いは正義だもの」ホッコリ
ユミル「お前ら、早く飯食って薪拾いに行くぞ」モウ、ムシシヨウ
――ウォール・マリア内の林――
ユミル「三家族分の薪拾いはかったるいな」
アルミン「いつもごめんね。君達とミカサの家の分だけじゃなく、僕の家の分の薪拾いまで手伝ってもらっちゃって…」
ライナー「気にするな。俺達は友達だろ?」
アルミン「でも…」
ベルトルト「それにアニの男性恐怖症が少しだけ改善されたのは、アルミンのおかげだからね」
ミカサ「その通り、アニがエレンとグリシャおじさんを怖がらないようになったのは、アルミンがいつもアニと手を繋いでいてくれたおかげ」
アルミン「本当にそうなの?」ギュッ
アニ「私に言われてもわからないよ」ギュッ
ユミル(最初は恥ずかしがってたのに、今じゃ当たり前のように手を繋いでやがる…しかも恋人繋ぎで)
ミカサ「……」ジー
エレン「…俺はやらないぞ」
ミカサ「まだ何も言ってないのに…」
エレン「じゃあ何も言うなよ」
ミカサ「……」
エレン「……」
ミカサ「今日はとても寒い。ので、手を繋いであたためよう」
エレン「却下だ」
ミカサ「チッ」
エレン「舌打ちはやめろって言ってんだろ!」
ベルトルト「……」チラ
ユミル「ライナーが空いてるぞ」
ベルトルト「……」シュン
アニ「あっ!ちょうちょさんだ!」タタタタッ
アルミン「ま、待ってよアニ!せめて手を離してから蝶々を追いかけてよ!」タタタタッ
ライナー「相変わらず振り回されてるな、アルミンは」ハハハ
ユミル「アニ、あまり遠くに行くなよ~」
___________________
ユミル「よし、これぐらいでいいだろう。さて、お前ら帰るぞ」
ベルトルト「アニ、ちょうちょさんは捕まえられたの?」←結局ライナーと手を繋いでいる
アニ「うん!でも、連れて帰ると一人ぼっちになっちゃうから逃がしてきたよ」
ライナー「アニは優しいな」
アニ「今日は良いことしたから…訓練は無しでいい?」
アルミン「駄目だよ。今日もこの後、ハンネスさんのとこで男性恐怖症を克服する為の訓練をしに行くんでしょ?」
アニ「ぅぅ…だって……」
アルミン「僕がついてるから頑張ろうね」ニコ
アニ「…うん、わかった。でも、絶対に手を離さないでね」ギュッ
アルミン「わかってるよ。離したりしないから安心して」ギュッ
ミカサ(羨ましい…)ジー
ユミル「イチャイチャしてないで、とっとと帰るぞ」
アルミン「イ、イチャイチャなんてしてないよ!///」カァァ
アニ「イチャイチャってなあに?」
ベルトルト「仲が良いってことだよ、きっと。だから僕もライナーとイチャイチャしてるんだ!」ギュッ
ライナー「誤解を招くからやめてくれ」オレハニギリカエサナイゾ
ミカサ(私もエレンとイチャイチャしたい…)
ミカサ「エレン、今日はいつもより多く薪を拾った」
エレン「だから何だよ」
ミカサ「もう…わかってるくせに」
エレン「手は握らないぞ」スタスタ
ミカサ「……」シュン
ライナー「…おい、本当にいいのか?ミカサの奴、座り込んでイジけてるぞ」
エレン「最近甘やかしすぎたからこれでいいんだよ」スタスタ
ミカサ「エレンが私を拒絶した……」イジイジ
アニ「ア、アルミン…」アセアセ
アルミン「大丈夫。放っておけばすぐに仲直りするから」
エレン「……」スタスタ
ミカサ「エレンが…エレンが…」イジイジ
エレン「……」イライラ
ミカサ「もう、私は生きてる意味など無い……」イジイジ
エレン「…」ピタッ
エレン「ミカサ!握ってやるから早く帰るぞ!」
ダンッ!
ザッ
ユミル「速っ!?」
ミカサ「……」ギュッ
エレン「まったく…ほら、行くぞ」スタスタ
ミカサ(あったかい♪)ホクホク
ユミル「お前、絶対イジけてなかったろ」
___________________
エレン「お~い、ハンネスさ~ん!」フリフリ
ハンネス「おっ、今日も来たか…」
彼らはいつも帰り道に壁の門番をしているハンネスの所に寄り道をしている
エレン「あれ?今日も酒飲んでないのか?」
ハンネス「まあな。まさに兵士の鏡だろ」ドヤッ
ユミル(本当はアニにやられた時に吐かない為だろうな…)
アルミン「じゃあハンネスさん、今日もお願いします」
ハンネス「お、おう…」
アニ「……」ソー
ハンネス(だんだんと近づけるようになったな。最初は酷かった…顔面にハイキック。あの時は顔が無くなったと思ったぜ。最近は腹パン一発で済むようになったけど…)
アニ(や、やっぱり怖い…)
アルミン「アニ、頑張って」ギュッ
ベルトルト「僕達がついてるよ!」ガンバッテ!
ユミル「そうだぞ。ハンネスさんが襲ってきたら、私達が袋叩きにしてやるから安心しろ」
ハンネス(襲われてるのはいつも俺だけどな)
アニ「……うん」
アニ(アルミンやみんながついていてくれるなら、私……何も怖くない!)ソー
アニ「……」ツンツン
ハンネス「おおっ!」プニプニ
アニ「さ、触れた!!」パアァ
アルミン「凄いよ、アニ!僕達以外の男性の頬っぺたをプニプニ出来るなんて!!」
アニ「私、偉い?」
ミカサ「ええ、アニは偉い。とっても偉い」ナデナデ
アニ「じゃ、じゃあご褒美が欲しいなぁ…」チラ
ユミル「あぁ、今回は本当に頑張ったからいいぞ」
アニ「わーい!」ダキッ
ユミル「アニは偉いな」ギュゥゥゥ
アニ「~~♪」ヌクヌク
ベルトルト(次は僕の番だ!)ウズウズ
ライナー(アニに便乗して、久々に抱きしめてもらえるかも…)ウズウズ
ミカサ(ユミ姉の抱擁は格別)ウズウズ
ユミル「無言で並ぶな!お前らは抱きしめてやらねぇよ!」
ベルトルト「そんなぁ…」シュン
ライ・ミカ「チッ」
エレン「お前らもベルトルトみたいに落ち込めよ」
アルミン「本当にありがとうございました、ハンネスさん」
ハンネス「いいって、俺も何だかんだ楽しかったし」
ベルトルト「じゃあまた明日ね、ハンネスさん」フリフリ
ハンネス「え?もう今日でお終いじゃないのか?」
ライナー「まだ完璧に克服した訳ではないですし、それに明日もハンネスさんの顔が見たいので会いに来ますよ」
ハンネス「お前ら…」ジーン
ユミル「私は来ないぞ」
アルミン「いい雰囲気を壊しちゃ駄目だよ」
マタアシタネ~!
ハンネス(本当に良い子達だ…この先もずっとあいつらの成長を見ていきたいものだな……
それはさておき、今日からまた酒が飲める!長い禁酒生活ともオサラバだぜ!)
トテトテトテ
ハンネス「ん?」
アニ「……」
ハンネス「どうしたアニ?一人で俺に近づいて怖くないのか?」
アニ「きょ、今日まで本当にありがと、ハンネスさん。明日、お礼にお花の冠をプレゼントしてあげるから待っててね」ニコ
ハンネス(て、天使…)ホッコリ
ハンネスサン、バイバ~イ!
ハンネス「………嫌われないよう、もう少し禁酒するか」
――イェーガー宅――
エレン「ただいまー」
カルラ「おかえりなさい。他のみんなは?」
ユミル「ライナーとアニはアルミンの家に薪を運んでいる。ベルトルトはミカサの家だ。それとミカサは昼飯、自分家で食うってさ」ガラガラガラ
カルラ「そう、いつもありがとね」
ユミル「これでも足らないぐらいだ。私達はおばさん達に一生かけても返せないぐらいの恩があるからな」
カルラ「そんなこと気にしなくていいのに…」
ユミル「…そういえばアニは今年、兵士を志願しないってさ。もちろん私達もだ」
エレン「」ピクッ
カルラ「本当にいいの?」
ユミル「あぁ、私達はこれからもおばさん達の傍にいるよ」
カルラ「嬉しいことを言ってくれるわね」フフフ
エレン「………」
ガチャ
アニ「ただいまー!聞いて、カルラおばさん!今日ね、ハンネスさんに触れたんだよ!」
カルラ「あら、偉いわね」
アニ「でしょ!」エッヘン
カルラ「じゃあ頑張ったご褒美に、今夜はアニの好きなチーズハンバーグにしてあげる」ナデナデ
アニ「ほんと!」パアァ
カルラ「でも、高いから二人分ぐらいしか作れないの。だからごめんなさい、あなた達は我慢してね」
ユミル「あぁ、わかってる。私達は大丈夫だから、アニとエレンに食べさせてやってくれ」
アニ「何を言ってるの、ユミ姉ちゃん!皆で分けて食べるんだよ!」
ベルトルト「でも、それだとアニの食べる量が減っちゃうよ?」
アニ「うん、わかってる。でも…皆で食べなくちゃおいしくないもん!」
カルラ「」キュン
カルラ「わかったわ………奮発して全員分作ってあげる!」
ライ・ベル・アニ「やったー!!」
エレン「………」
ユミル(エレンもチーズハンバーグが好きなはずなのに……やっぱりこいつ…)
――路地裏――
昼飯後、彼らはアルミンとミカサと一緒に川辺で遊ぶ約束をしていた。
しかし、アルミンは……
いじめっこA「どうした異端者。悔しかったら殴り返してみろよ!」
アルミン「そ…そんなことするもんか!それじゃお前らと同レベルだ!!」
いじめっこB「何だと!?」
アルミン「僕が言ったことを正しいと認めているから…言い返せなくて殴ることしかできないんだろう?そ…それは!僕に降参したってことじゃないのか!?」
いじめっこA「う……うるせぇぞ、屁理屈野郎!!」グイッ
エレン「やめろ!!何をやってんだ、お前ら!!」タタタタタッ
いじめっこB「エレンだ!!それに…」
アニ「ア、アルミンをいじめちゃダメー!!」タタタタタッ
いじめっこC「ア、アニちゃんだ!いつ見ても可愛い///」
いじめっこA「エレンを倒して、アニにカッコイイとこ見せるぞ!!もしくは蹴ってもらうぞ!!」
いじめっこB・C「おおー!!」
いじめっこC「…んっ!?」
ミカサ「………」ギロッ
ライナー「………」ギロッ
いじめっこA・B・C「あッ!?」
いじめっこA「だ…駄目だ!ミカサとライナーがいるぞ!!」ダッ
ウワアアアア!コロサレルー!!
タタタタタタタッ
エレン「おぉ…あいつら、俺を見て逃げやがった!」
ライナー「いや、ミカs―「その通り」
ミカサ「エレンの強さに恐れをなして逃げ去った」
ライナー(ミカサと俺を見て逃げたと思うんだが…)
アルミン「イテテテ…」ヨロッ
アニ「だ、大丈夫?アルミン」ス…
アルミン「!!」
アルミン(僕はエレンやミカサだけでなく、アニにまで助けてもらわないといけないのか…男として……情けない)
アルミン「ひ…一人で立てるよ」フラフラ
アニ「で、でも…」
エレン「ん?そういえばユミ姉とベルトルトは?」
ライナー「あれ?さっきまでいたんだが…」
___________________
ベルトルト「ユ、ユミ姉ちゃん!そのぐらいで許してあげなよ!」アセアセ
ユミル「チッ…こいつに免じて今日はこれぐらいにしてやるか」
いじめっこA・B・C「」チーン ←身包み剥がされてロープで縛られている
ユミル「今度アルミンをいじめたら…このまま川に放り込むからな。わかったか?」ギロッ
いじめっこA・B・C「わ、わかりました!!」ビクビク
ユミル「よし行くぞ、ベルトルト」
いじめっこA「え!?俺達はこのままなのか!?」
ユミル「当たり前だろ。お前らも早く帰って、風邪引かないようにしろよ~」ゲラゲラ
いじめっこA・B・C(悪魔だ…)ガクガク
ベルトルト(大丈夫、僕が誰かに伝えてきてあげるからもう少しだけ待っててね)ヒソヒソ
タタタタタッ
いじめっこA「………いや、今解いてくれよ!真っ裸を他の人に見られちゃうだろ!」
いじめっこC「…ん?誰か来た………って女の子じゃん!」
クスクス、ナニアレー
チッチャクナイ?
いじめっこA・B・C「」
いじめっこA「やめて!もういじめないから見ないでくれ!」
いじめっこB(…引き篭もろう)シクシク
いじめっこC(…貝になりたい)シクシク
少し空けます
また夜に投下します
___________________
アニ「あっ、ユミ姉ちゃんとベルトルト!どこにいってたの?」
ユミル「昼飯を食いすぎたから、少し運動をしに…な」
ライナー(…あいつらのところか?)ヒソヒソ
ベルトルト「うん…」
ライナー(多分…かなり酷いことをしたんだろうな…ご愁傷様)
ユミル「で、何でいじめられてたんだ?」
アルミン「…人類はいずれ外の世界に行くべきだって言ったら…殴られた。異端だって…」グスン
アニ「そんな理由で…ひどい」
エレン「くそぉ、外に出たいってだけで何で白い目で見られるんだ」
ユミル「そりゃ、100年も壁内で平和にぬくぬくと生活してたんだ。今更巨人のいる壁外に出たいなんて言うほうがおかしいんだよ」
エレン「自分の命を懸けるんだ。俺らの勝手だろ」
ユミル「………」
エレン「こういう時はユミ姉の話を聞くのが一番だな。ユミ姉、今日もいいだろ?」
ユミル「待て…少しマジメな話をする。お前らも聞いててくれ」
エレン「…わかった」
ユミル「エレン…お前、来年どうするつもりだ?」
エレン「!!」ギクッ
エレン「い、言ってる意味がわからねぇよ!」アセアセ
ユミル「来年でお前らは12歳になる。つまり兵士に志願することが出来る……お前、調査兵団に入りたいんだろ?」
エレン「……あぁ、そうだ」
ミカサ「駄目!壁外には巨人がいて、とても危険!」
ライナー「……」
エレン「危険なのはわかってる…でも、やっぱり俺は外の世界がどうなっているのか知りたい。ユミ姉の話だけじゃなく、自分の目で確かめたいんだ!外の世界も知らずに一生壁の中で過ごすなんて…俺は嫌だ!!」
アルミン(…僕は正直諦めていた。こんな弱い僕が外の世界になど行けないと思っていた。でも、エレンの言う通りだ。僕も本やユミ姉の話だけじゃ嫌だ。僕も……夢を諦めたくない!)
ユミル「…アルミン、お前はどうするつもりだ?」
アルミン「…ぼ、僕もエレンと一緒に調査兵団に入る」
アニ「アルミン!?」
ユミル「…いじめっこにも勝てないお前が、外の世界に行けると思うのか?」
アルミン「僕が弱いのは痛いほどわかってる…でも、そんなことは自分の夢を諦める理由にはならない!僕は調査兵団に入って、絶対に外の世界を探検するんだ!!」
ユミル(こいつらを危険な目に合わせたくないが……一度言ったことは曲げない頑固者だからなぁ、こいつら……)
ユミル「……わかった。私も来年、訓練兵に志願する」
エレン「なっ!?ユミ姉は関係ないだろ!!」
ユミル「うるせぇ。お前らだけじゃ何をするにも心配だから、私が面倒を見るって言ってんだよ」
エレン「だけど…さっき母さんに傍にいるって言ってたのに…」
ユミル「お前を死なせないようにすることが、おばさん達への一番の恩返しになるんだ…きっとおばさん達もわかってくれるさ」
ライナー「…じゃあ俺もだな」
エレン「ライナー!?」
ベルトルト「ライナーやユミ姉がそうするなら僕もそうするよ」ニコ
アニ「もちろん私も!」
エレン「お前らまで…」
ライナー「ミカサ、お前ももちろん訓練兵に志願するんだろ?」
ミカサ「ええ、エレンのいるところ、私在り。ので、私も兵士になる」
エレン「何だその理由は!!お前らもそんな簡単に決めるなよ!!」
ユミル「ならお前がやめろ。お前が兵士になるのをやめれば、みんなやめるぞ」
エレン「お、俺は………」
ユミル「…やめられないんだろ?」
エレン「あぁ…やめられない。やっぱり俺は夢を諦められない」
ユミル「そうだ。みんな絶対に譲れないモノがあるんだ。お前なら外の世界に行きたいという夢、ミカサならお前の傍にいたいという想い。おばさん達への恩を返す…私もこれだけは絶対に譲れない」
エレン「…わかったよ、ユミ姉。もう何も言わないよ」
ミカサ(何も言わない…つまり、エレンの傍にいたいという想いを許可…つまり結婚!!エレン……ありがとう。あなたのプロポーズ、しかと受け取った!け、結婚式はいつがいいかな……///)エヘヘ…
アルミン「ミカサ、おそらく君の考えは間違ってるよ……あと、涎も出てるよ」
ユミル「よし、じゃあ後はおばさん達の説得だな。それはお前一人でやるんだぞ。私達は一切手を貸さない」
エレン「あぁ、絶対に説得してみせるぜ!」
――イェーガー宅――
エレン「……え?今何て言った?」
カルラ「だから、兵士になるのを許すって言ったのよ」
エレン「いやいや、少しぐらい引き止めてくれても…」
カルラ「あなたが外の世界に興味を持っていることは知っていたから、いつかこうなるってわかっていたわ……確かにさびしくなるけど、またここに帰ってくるって約束できるなら兵士になってもいいわよ」
エレン「もちろん約束するよ!ありがと、母さん!」
ユミル(おばさんがエレンと離れるのをこんな簡単に許可するはずないんだが…)
カルラ「…あなた達も行くんでしょ?」
ユミル「あぁ……傍にいるって言ったのに…ごめん」
カルラ「いいのよ。それに……私達はいつもあなた達の傍にいるわ」
アニ「え?どういう意味?」
カルラ「…傍にいなくても、心が繋がっているって意味よ」ニコ…
ユミル(ん?今の笑顔…何か違和感が……)
カルラ「ユミル、ライナー…あなた達二人がついていてくれるから私は何も心配してないわ。エレン達を頼むわね」
ライナー「あぁ、任せてくれ!」
ユミル(エレンだけじゃなく、私達と別れるのもこんな簡単に了承するなんて……やっぱりおかしい…何かがおかしい)
ガチャ
グリシャ「みんな、帰ったぞー」
エレン「おかえり、父さん!」
カルラ「あなた…エレンが来年、訓練兵に志願するって」
グリシャ「!!そうか、やはりお前の探究心は止められないか……エレン、頑張りなさい」
エレン「あぁ!俺は絶対に外の世界に行くんだ!!」
ユミル「…本当にいいのか?私達もついていくし……さみしくないのか?」
グリシャ「さみしいさ。だからといって、子供が大人になろうとしてるのを止めるわけにはいかない。それに嬉しい気持ちもあるんだ。それが……親というモノだ。ユミル…みんなを頼んだぞ」
ユミル「……わかった。こいつらは私が責任を持って面倒を見る。心配しないでくれ」
グリシャ「…ありがとうユミル」
カルラ「それであなた……あっちの方はどう?」
グリシャ「あぁ…予定通りにいきそうだ、心配いらない」ニヤリ
カルラ「さすがあなただわ」ニヤリ
ユミル「…何の話だ?」
グリシャ「仕事の話だ…お前達は気にしなくていい」
ユミル(気になる……)
グリシャ「そういえば…ミカサは?」
ベルトルト「あれ?さっきまでいたのに…」
ライナー「確か、親に結婚報告してくるって言ってたような気が…」
エレン「」
――男子部屋――
ガチャ
ライナー「おっ、早かったな。どうだった?」
エレン「ミカサの両親にはちゃんと、いつもの妄想だって言ってきたよ…」ハァ
ライナー「だが…お前も満更じゃないんだろ?」
エレン「う、うるせぇ!!///」
ユミル「お前がうるせぇよ」ベシッ
エレン「イテッ!頭殴るほどのことじゃないだろ!」
ベルトルト「ユミ姉ちゃん、僕達に何か用?」
ユミル「あぁ、明日からエレンを鍛えるから、しっかりと体を休めておけ」
エレン「え?」
ユミル「お前はアルミンを除いたら、私達の中で一番弱い。もちろん私達も一緒に鍛えるつもりだが、弱いお前とアルミンを重点的に鍛える」
エレン「お、俺は弱くねぇ!!」
ユミル「じゃあ私達に勝てるのか?」
エレン「ぐっ…!」
ユミル「今のお前じゃ無理だろ?心配すんな、最終的にはミカサやアニに勝てるようにする予定だ」
エレン「そ、そんなに強くなれるのか!?」
ユミル「お前次第だ(あいつらも一緒に訓練するから無理だろうけどな)。それに…男としては好きな女を守りたいだろ?」ニヤリ
エレン「べ、別にミカサのことなんか好きじゃねぇよ!!///」
ユミル(誰もミカサって言ってないんだが…)フフ
ユミル「ま、茶化すのはこんぐらいとして、明日の午後からみっちり鍛えてやるから覚悟しておけよ」
エレン「わ、わかった!」
ユミル「あとベルトルト、私も体を休めたいから今日はこっちの部屋に来るんじゃねぇぞ」
ベルトルト「……わかったよ」シュン
バタン
ユミル(…私もあいつらを守れるように、もっと肉体的にも精神的にも強くならないとな)
今日はここまで
次回から訓練兵を書いていきます
ではまた
そしてまた、一年の月日が流れ、彼らは兵士になる道を歩み始めた
――訓練場――
キース「おい、貴様」
アルミン「ハッ!」バッ
キース「貴様は何者だ!?」
アルミン「シガンシナ区出身!アルミン・アルレルトです!!」
キース「そうか!バカみてぇな名前だな!!親がつけたのか!?」
アルミン「祖父がつけてくれました!」
メガネ教官「やってるな…お前も訓練兵の時は、初っ端からあれだったろ?」
モブ教官「懐かしいです、でも…あの恫喝には何の意味が…?」
メガネ教官「通過儀礼だ。それまでの自分を否定して真っさらな状態から、兵士に適した人材を育てる為には必要な過程だ」
ザッ ザッ
キース「……」チラ
ユミル「………」
キース(…必要ないな)
モブ教官「?…何も言われてない子がいるようですが」
メガネ教官「あぁ…中には通過儀礼を必要としない者達もいる。既に兵士になる準備が出来ている者達だ」
ザッ ザッ
キース(あの子…)
アニ「……」ギロッ
キース(私を睨み付けてるな……ここは一発、恫喝しておくか)スタスタ
アニ(近づかないで近づかないで近づかないで近づかないで)ゴゴゴゴゴゴ
キース「」ビクッ
ユミル(アニの奴…男に近づいてほしくないから、教官を睨み付けてやがるな。しかもあのハゲ、完全にびびっちまってるし)クックック
キース(…………うん、あの子も必要ないな)ダラダラ
キース(その分、次の子で教官としての威厳を見せなくては……)
キース「貴様は何者だ!」
ジャン「トロスト区出身!ジャン・キルシュタインです!」
キース「声が小さい!」ゴツ!
ジャン「痛ッ!!」ヨロッ
キース「誰が座って良いと言った!!」
ジャン(別に小さくなかっただろ…)ヒリヒリ
キース「何のためにここに来た!?」
ジャン「…憲兵団に入って内地で暮らすためd―「ふん!」ゴツ!
ジャン(ま、またかよ!?)ヨロッ
キース「この程度でへこたれる者が憲兵団になどなれるものか!!」
キース「ん?」
コニー(敬礼ってこれでいいんだよな?)
サシャ(痛そうですね~)モグモグ
キース「」
キース(え!?まず坊主の君、右に心臓あるの?そしてそこの女!貴様は何故、芋を食べているんだ!?……駄目だ。ストレスでハゲそう……)
キース「き…貴様…何者なんだ!!」
サシャ(誰か言われてますよ?)キョロキョロ
キース「貴様だ!!芋を食べている貴様に言っているんだ!!」
その後、何事も無く(?)通過儀礼は終わった
――食堂――
ライナー「そういえば、あの芋女…まだ走らされてたぞ」
ベルトルト「大丈夫かなぁ…あとでパンでも持っていってあげないと」
ユミル「やめろ。そうやってすぐに人助けするところが、お前の長所であり欠点だ。何でもやってあげたらあいつの為にもならないだろ?」
ベルトルト「でも…」
ユミル「でもじゃない。それにお前は人一倍体が大きいんだから、しっかり食え。ここでは食事の量も限られてんだぞ」
ミカサ「ベルトルト、ユミ姉の言う通り。ちゃんと自分に与えられた食事は、自分で食べるべき」
ベルトルト「わかったよ…」
ユミル「そういや…アニ達は?」キョロキョロ
ライナー「アニは一人で食べたいってさ。あそこにいる」モグモグ
ユミル「また大人になろうとしてるのか?あいつは。どうせ一人じゃさみしくて、こっちに来るだろうに…」
ミカサ「大丈夫、アルミンがさっき助けに行った」
ダズ「こ、ここの席、座ってもいいか?」
アニ「……」ギロッ
ダズ「ひいぃ!!」ビクッ
ダズ「ご、ごめんなさい!!」タタタタタッ
アニ(やっぱりまだ一人で男の子と話すなんて私には出来ない…)
アルミン「じゃあ僕が座ってもいいかな?」
アニ(アルミン!?今は大人になる為に一人で頑張ってるのに!)ギロッ
アルミン「ほら、すぐそうやって睨むから皆逃げちゃうんだよ。別に一人で食べることが大人ってわけじゃないんだよ?」ガタッ
アルミン「じゃあ、食べよ」イタダキマス
アニ「…べ、別に私はあんたがいなくても、一人で食べられるんだからね」パク
アルミン「はいはい、わかってるって。僕がアニと食べたいだけだよ」モグモグ
アルミン(一人だとさみしくて泣いちゃうクセに)クスッ
アニ「……今、笑った?」ギロッ
アルミン「わ、笑ってないよ!」ビクッ
アニ「本当に?」ジー
アルミン「ほ、本当だよ!」アセアセ
アルミン(ここは話題をそらさないと…)
アルミン「そ、そういえば、もうエレンはみんなに囲まれてるね!」
アニ「そうだね…皆、シガンシナ出身だからって騒ぎすぎ」
ワイワイ ガヤガヤ
トーマス「30m級の大型巨人が壁を壊しに現れたって本当なのか!?」
エレン「そうらしいけど…直接見てないからわかんねぇよ」
ハンナ「ジャンプして頭が見えてたって聞いたけど?」
エレン「それは真っ赤な嘘だと思うぞ」
ベルトルト(その通りだよ。僕、ジャンプ出来ないからね)
コニー「じゃ、じゃあ、肩パッドをした巨人は!?」
エレン「そんな巨人の噂もあるのか?肩パッドって…ダサすぎだろ」
マルコ「確かに肩パッドは……正直無いね」
ライナー(肩パッドじゃないし…鎧だし)ズーン
ユミル「…ドンマイ」
エレン「ていうか、お前ら巨人にビビリ過ぎだ。俺達が立体機動装置を使いこなせば、あんなの敵じゃない!俺はここで鍛えて立派な兵士になり、調査兵団に入るんだ!そして―「おいおい、正気か?」
ジャン「今、お前…調査兵団に入るって言ったのか?」
エレン「あぁ、そうだが……お前は確か、憲兵団に入って楽したいんだったっけ?」
ジャン「俺は正直者なんでね…心底怯えながらも勇敢気取ってやがる奴より、よっぽどさわやかだと思うがな」
エレン「そ、そりゃおr―「エレン」
ミカサ「そろそろ兵舎に戻る時間」
ジャン「!!」ズキューン
ジャン(ちょっ!?び、美人すぎるだろぉぉおお!!さらさらな黒髪に整った顔!完璧に一目惚れしちまったぜ!!)ドキドキ
エレン「わかってるって…一々うるせぇな」
ジャン「なっ!?お前、この子と知り合いなのか!?」ガシッ
エレン「な、何だよ、急に肩掴みやがって…」
ミカサ「…私はミカサ・イェーガー。エレンの妻。これからよろしく」
ジャン「」
カンカンカンカン!
彼の恋の終わりを告げるゴングが鳴った
×ジャン・キルシュタイン 1ラウンド13秒 KO負け
エレン「オイ!勝手なこと言ってんじゃねぇ!!お前はイェーガーじゃねぇし、まだ結婚してねぇだろ!」
ミカサ「!!…『まだ』してない。つまりいつかは結婚してくれるってこと!?」
エレン「い、今のは言葉を間違えただけだ!忘れろ!///」
ミカサ「いえ、ちゃんと私の脳内に保存した。ので、口にしたことは守るべき」
エレン「なに父さんみたいなこと言ってんだよ!!すぐに削除しろ!!」
ユミル「いつまでイチャついてんだ、お前ら。もう鐘が鳴ったんだから戻るぞ」
エレン「イチャついてねぇよ!!」
ゾロゾロ
マルコ「き、君…大丈夫?」
ジャン「」
___________________
コソコソ
ベルトルト(やっぱり放っておけないよ。このパンをあの子にあげなくちゃ…)
ユミル「おい…何やってんだ?」
ベルトルト「」ギクッ
ユミル「あれだけ言ってわからないはずないよな?さぁ…何をやろうとしてんのか、教えろ」ゴゴゴゴゴ
ベルトルト「た、確かにユミ姉が言っていることは正しい……でも!やっぱり僕はあの子を放っておけないよ!!」
ユミル「…お前は本当にお人好しだな………半分だけにしろ」
ベルトルト「うん!ありがと、ユミ姉ちゃん!」
ユミル「それと私がパンを渡しておいてやるから、お前はもう男子兵舎に戻れ。どうせあいつも疲れて倒れてんだろうから、女子兵舎まで私が運んどいてやるよ」
ベルトルト「ふふふ…」
ユミル「…何笑ってんだ?」
ベルトルト「やっぱりユミ姉ちゃんは優しいね」
ユミル「お前のせいでやるハメになってんだよ!いいからお前はとっとと帰れ!」ゲシゲシ
ベルトルト「痛ッ!わ、わかったから、お尻を蹴らないでよ!」
ユミル「まったく……めんどくせぇな」
スタスタ
ユミル(ん?)
クリスタ(あの子に水とパンを持っていってあげないと…)コソコソ
ユミル「(あいつもか…お人好しが多いな)…おい、何やってんだ?」
クリスタ「!!」クルッ
ユミル「!?」ズキューン
彼女を見た瞬間、ユミルの心は撃ち抜かれてしまった。
ユミル(え!?女神様?)
クリスタ「こ、これはあの子にあげようと思って…!」アセアセ
ユミル(あぁ…これが一目惚れってヤツなのか)
この時、私は結婚した
※もちろん、嘘である
クリスタ「あ、そのパン…あなたもあの子に?」
ユミル「へ?…あぁそうだ。お前に会いに来た」キリッ
クリスタ「え?」
ユミル「え?」チガウノカ?
ドサッ
サシャ「」チーン
クリスタ「た、大変!大丈夫!?」
サシャ(も…もっと…色んな物を食べたかっ…た)スゥ…
サシャ「!!」
ドオォッ!
クリスタ「きゃあああああ!!」
ユミル「危ねぇ!!」バッ
ユミルは彼女の口の中に、持っていたパンを捻じ込んだ。
サシャ「むぐっ!」
ユミル「大丈夫か?」
クリスタ「え…ええ、ありがとう…」
サシャ「ハッ!こ、これは…パァン!!」
ユミル「私がとっておいたわけじゃねぇが、これはお前の分だとさ。ありがたく食えよ」
疲れきって朦朧としていた彼女の目には、ユミルはこう映っていた
サシャ’s eye
ユミル『これは私の分じゃない、お前の分だ。さぁ、お食べ』キラキラ
サシャ(え!?ご主人様?)
ユミル「ん?」
サシャ「ご主人様ですか!?あなたが!?」
ユミル「わけのわからねぇこと言ってないで、とっとと食え」ベシッ
サシャ’s eye
ユミル『口は喋るためにあるんじゃない、食べるためにあるんだよ』ナデナデ
サシャ「ご主人様ぁぁああああ!!」ガツガツガツ
ユミル「うおっ!?テメェ!私の手まで食べようとすんな!!」バッ
クリスタ「ふふふ、お水もおかわりもあるからゆっくり食べてね」ニコ
サシャ「え!?神様?」
ユミル「違う、女神様だ」
クリスタ「え?」
今日はここまで
ではまた
こうしてユミルハーレムが増えていくのか
キース教官やメガネ教官はどうかな、入ってくれると嬉しい
レスありがとうございます!乙一つあるだけでとてもやる気になります!
>>187
さすがにその二人は無理ですよ
では少しですが投下していきます
___________________
チュン チュン
あぁ…昨日は最高だった。ここに来てすぐに女神に会っちまうとは…
しかもベッドが隣だからこうやって寝返りをうつだけで、可愛い寝顔が……
……って、寝返りがうてねぇ
ユミル「………」
上半身:ミカサ「zzZ」ギュゥゥゥ
下半身:アニ「zzZ」ギュゥゥゥ
ユミル(またこのパターンかよ…せっかく一人で寝られると思ったのに…若干骨が軋んでるし)ミシミシ
ユミル「…ま、ベルトルトがいなくなっただけでも喜ばないとな」
クリスタ「あれ?」ヒョコ
ユミル「ク、クリスタ!?お、おはよう!」
クリスタ「おはよう、ユミル」ニコ
ユミル(マジ天使……おかげで痛みが吹き飛んだぜ!)
クリスタ「この子達は…?」
ユミル「こいつらは血は繋がってないけど、私の家族なんだ。ほら、ミカサ!アニ!起きて私を解放しろ!」ゴンッ ゴンッ
――食堂――
ミカサ「みんな、こっちこっち」クイクイ
エレン「…お前ら、またユミ姉に抱きついたのか?」タンコブデキテルゾ
ミカサ「エレンがいないので、必然的にユミ姉を抱きつくしかない。違わない?」ヒリヒリ
エレン「抱きつかないという選択肢は無いのか?」
ミカサ「無い」
エレン「…アニは?」
アニ「べ、別に私は一人でも寝られるけど……今日は偶々ユミ姉が隣に寝てただけだから」ヒリヒリ
ユミル「下のベッドのお前が上のベッドの私に抱きつくのが偶々なのかよ…」ハァ
ライナー「おはようユミ姉…」グッタリ
ユミル「…何でお前はそんなに疲れてんだ?朝練でもしたのか?」
ライナー「ユミ姉がいないからってベルトルトが俺にくっ付いて寝てたんだ……」ハァ
ユミル「…ご愁傷様」
ベルトルト「おはよう、ユミ姉ちゃん!」
ユミル「よお、ライナーのおかげで朝から元気だな」
ベルトルト「うん!とってもスッキリしたよ!」
ライナー「卑猥に聞こえるからやめてくれ」
ユミル「それよりもサシャ、こいつが昨日言ってた奴だ」
サシャ「あなたがベルトルトですか!昨日はパンを恵んで頂きありがとうございました!」
ベルトルト「いいって。僕が勝手にしたことだから」
サシャ「では、今日の朝食のパンも私に…」ジュルリ
ユミル「図々し過ぎだ」ベシッ
サシャ「あうっ!」
クリスタ「そうだよ、サシャ。それじゃベルトルトがかわいそうでしょ」
ライナー「え!?天使?」
ユミル「だから女神だって言ってんだろ」
クリスタ「え?」
カチャカチャ モグモグ
クリスタ「じゃあみんなは家族ってこと?」
ミカサ「ええ、ここにいる人、皆家族」
エレン「確かにお前とアルミンも家族みたいなもんだけど、本当は違うだろ」
ミカサ「私達は既に家族になることが約束されている。ので、家族と言っても過言ではない」
エレン「過言だよ!」
ユミル「お前もだってよ」ニヤニヤ
アルミン「///」カアァ
アニ「?…あんた、顔真っ赤だけど大丈夫?」モグモグ
アルミン「だ、大丈夫だよ!早く食べて訓練場に行こう!」アセアセ
――訓練場――
キース「まずは貴様らの適性を見る!両側の腰にロープを繋いでぶら下がるだけだ!!全身のベルトで体のバランスを取れ!これが出来ない奴は囮にも使えん!開拓地に移ってもらう!」
ザッ ザッ
眼鏡教官「これはまだ初歩の初歩だが、この段階から立体機動の素質は見てとれる」
眼鏡教官「ん?………見ろ…あの子だ」
ミカサ(これからエレンと一緒に寝られないなんて…とてもさみしい。でも、これでエレンも私の温もりが恋しくなるはず……そして耐えられなくなったエレンが私を求めて…あっ…エ、エレン!?ま、まだ駄目//そういうことは、け、結婚してからじゃないと…///)プラーン
眼鏡教官「まったくブレが無い」
眼鏡教官「んん……今期は出来る者が多いようだ」
モブ教官「あの…彼は?」
眼鏡教官「…素質というものだろう。人並み以上に出来ることがあれば…人並み以上に出来ないこともある」
ンレエ「……」プラーン
キース「何をやってる、エレン・イェーガー!!上体を起こせ!!」
ンレエ(え…?嘘…だろ?こんなハズじゃ……)
___________________
ユミル「何やってんだ、お前。ハンネスさんからある程度訓練内容を聞いて、この訓練も事前にやってたじゃねぇか」
エレン「あぁ……」
ミカサ「あの時出来ていたのだから、落ち着いてやればきっと出来るはず」
エレン「そうだよな…今度こそ出来る気がする。上げてくれ、アルミン」
アルミン「うん…いくよ」キリキリキリ
エレン(そうだ…落ち着けば出来るんだ。こんなの楽勝―グルンッ
ゴツッ!!
ミカサ「エレーーーン!?」
ユミル「やべっ、急いで医務室に運ぶぞ!」
ライナー「おう!」
タタタタタタッ
――医務室――
ガチャ
アルミン「すいません!急患で……す!?」
グリシャ「やあ、一日ぶりだな」
カルラ「みんな、さみしかったわよ」
アルミン「」
ミカサ「」
ユミル「」
ライナー「」
ベルトルト「」
アニ「」
エレン「」チーン
グリシャ「急患ってエレンなのか!?」
カルラ「いけない!直ぐに止血して消毒しなくちゃ!」
___________________
グリシャ「よし、これで一安心だ」
ユミル「…で、何でおじさんとおばさんがここにいるんだ?」
グリシャ「それは…私がここの医師だからだ!」ドヤッ
カルラ「私は看護婦(助手)よ」ドヤッ
ユミル「…だと思ったよ」ハァ
グリシャ「キースに無理を言って雇ってもらったんだ。子供の成長を間近で見るのが親だからな」ハハハ
ユミル「正直おじさん達を甘くみてたよ…だから兵士になるのをあんなに簡単に了承したのか」
ベルトルト「カルラお母さん達は毎日ここにいるの?」
グリシャ「残念ながら毎日ではないんだ…」
カルラ「えぇ…あなた達が休みの日は、私達もお休みなのよ」
ユミル「つまり毎日じゃねぇか」
アニ「まったく…」ハァ
カルラ「…アニは私達に会えるようになって嬉しくないの?」
アニ「う、嬉しくない……はずないでしょ//」プイッ
カルラ(前の甘えん坊な性格も良かったけど、今のツンデレも最高だわ)タラー
ユミル「ここが医務室だからって鼻血を出しすぎだ」
ガチャ
クリスタ「ユミル、エレンが怪我したって聞いたけど…大丈夫なの?」
ユミル「クリスタ!今は来ちゃダメだ!」
グリシャ「おぉ!ここにも天使が…」タラー
カルラ「ええ…むぎゅっとしたくなるわ」タラー
クリスタ「え?」
ユミル「変態夫婦!クリスタには近づくなよ!」バッ
グリシャ(…なるほど、ユミルのお姫様か)
カルラ(つまり……いずれ私達の天使になるってことね。楽しみだわ)
エレン「ぅ…ぅ~ん……」
ミカサ「エレン!大丈夫!?」
エレン「あぁ…大丈夫だ。ここは医務室か?」イテテテ…
カルラ「その通りよ、エレン」
エレン「」
アルミン「また気絶しちゃ駄目だよ!戻ってきて!」ユサユサ
グリシャ「それより何でお前は頭を怪我したんだ?」
エレン「…なぁ、頭を打ったせいか、母さんと父さんが見える」ゴシゴシ
ライナー「いや、本物だ」
エレン「マジかよ…………」
___________________
グリシャ「…なるほど、適性試験で頭を打ったのか…あれだけ練習してたのに出来ないとなると…」
アルミン「…装備品の不具合かな?」
ユミル「おそらくそうだろうな。ちゃんと装備のチェックはしたのか?」
エレン「したはずだけど…」
グリシャ「見せてみなさい。どれどれ………」カチャカチャ
ライナー「おじさんは見てわかるのか?」
グリシャ「一応私も元兵士だからな。ちなみにここの教官のキースと同期だ」
カルラ「私もよ」
ベルトルト「へぇ~そうだったんだ」
グリシャ「やはりベルトの金具が破損している…整備項目に無いところだ」
エレン「本当に!?」
グリシャ「あぁ、キースに言って装備を変えてもらいなさい」
エレン「ありがと、父さん!」
ユミル「じゃあ私達はそろそろ行くよ」
グリシャ「なるべく怪我をして会いに来てくれよ~」フリフリ
カルラ「怪我をしてなくても来てね~、もちろんクリスタちゃんもね~」フリフリ
バタンッ
ユミル「まさか、おじさん達がここにまで来るとは……悩みの種が増えちまった」ハァ
クリスタ「ふふふ、とても面白い親御さんだね……私もあんなお父さんとお母さんが欲しかったなぁ」ボソッ
ユミル「ん?何か言ったか?」
クリスタ「な、何でもないよ!」アセアセ
後日、無事にエレンも適性試験を合格し、厳しい訓練生活が始まった
___________________
今日はここまで
ハーレムと言っても全員がその中に入るわけじゃありません
無理矢理入れようとすると、どうしてもcp色が強くなるので嫌なんですよ
ではまた
___________________
ライナー「おらっ!」ダッ
エレン(甘い!)ガシッ
エレン「ふんっ!」ブンッ
ドサッ
ライナー「イテテテ…ほら、次はお前がならず者をやる番だ」つナイフ
ライナー「まったく…俺の巨体を投げ飛ばすまでになるとは…」
エレン「これもお前らが鍛えてくれたおかげだよ」
ライナー「…ん?おい、あいつ…」
アニ(どうしよう…)ウロウロ
エレン「あぁ、アニか……またペアを組めなかったんだな」
ライナー「訓練兵になって二年経つが、いまだに俺ら以外の男子とはペアを組めないからな」
アニ(余ってるのが男子しかいない……)ジワ…
エレン「やべっ、泣く前にあいつも入れてやらねぇと!」
ライナー「そうだな、それが兄貴としての責任だ」
ザッ
ライナー「よお、余ってるなら俺達と一緒にやらないか?」
エレン「三人なら客観的に見ることもできるしな」
アニ「あんた達……」
アニ(気をつかってくれたんだね……じゃあお礼をしなくちゃね)フフッ
アニ「いいよ、本気でやってあげる」ニコ
ライナー「………」
エレン「………」
ライナー「そら、始めるぞエレン!」
エレン(この裏切りもんがああああ!!)
アニ「シッ!(ありがと、エレン!)」シュッ
バキッ!
グルン
ドサッ
ンレエ「」チーン
ライナー(つ、強すぎる…)
アニ「はい」ポイッ
ライナー「え!?」パシッ
アニ「次はあんたが襲う番だね(ライナーにはいつも頼ってばかりだったから、たっぷりお礼をしなくちゃ)」ニコ
ライナー「(笑顔は可愛いのに…)い、いや…お、俺は…」
ンレエ「やれよ、ライナー。兄貴としての…責任だろ?」
ライナー「…あぁ、兄貴には引けない状況がある。それが今だ!」
アニ「シッ!!(いつもありがと、ライナー!)」シュッ
バキッ!
グルン グルン
ドサッ
ーナイラ「」チーン
エレン(…人って、空中で二回転するんだな)
アニ「次はまたエレンの番だね(二人の為に、もっと頑張らなくちゃ!)」
エレン「えっ!?」
――食堂――
アニ「あれ?みんなは?」
アルミン「エレンとライナーは医務室で、ミカサとベルトルトが二人の付き添い」
アニ「ユミ姉達は?」
アルミン「早めに食事を終わらせて、水汲みしにいってるよ」
アニ「ふ~ん…」
モブ訓練兵「な、なあアニ」
アニ「…何?」ギロッ
アルミン「そうやってすぐに睨み付けちゃ駄目でしょ」
モブ訓練兵「ば、晩飯が終わったら少しだけ話せないかな?」
アニ「…わかった」
モブ訓練兵「じゃ、じゃあ井戸のとこで待ってるよ!」タタタタタッ
アルミン「いいの?あんな約束して…男性と二人きりで話せるの?」
アニ「…あんた、何を言ってんの?」
___________________
ユミル「なぁ…そろそろうぜぇんだが…」
サシャ「はい?」
ユミル「お前のその馬鹿丁寧な喋り方だ」
サシャ「」ギクッ
ユミル「何で同期にまで敬語なんだよ?」
サシャ「え~と…これはですね…」
ユミル「待て…当ててやろう。お前…故郷の言葉が恥ずかしいんだろ?」
サシャ「……」
ユミル「図星か?意外と気にするんだな、お前…バカのくせに。狩猟以外の何にも知らなくて、世間や人が怖いんだな?兵士を目指したのだって大した理由じゃないはずだ。大方、親にでも―「ちょっとユミル!やめなよ!」
ユミル「あぁ、やめるよ!クリスタ!」ダキッ
クリスタ「抱きつくのもやめて!」
サシャ「……」
ユミル「だが…もう少しだけ言わせてもらう。サシャ…お前はずっと人の目を気にして作った自分で生きてくつもりかよ。そんなのはくだらないね!いいじゃねぇか!お前はお前で!!お前の言葉で話せよ!!」ギュウゥゥゥ
クリスタ「く…くるしいって…ユミル…」
サシャ「あ……ありがとう……ございます」
ユミル「そーいうのをやめろって言ってんだよ!」
サシャ「あぁ、ごめん!……なさい。まだ、ちょっと…」
クリスタ「…え~い、お返しだ!」コチョコチョ コチョコチョ
ユミル「ダハハハハハッ!!や、やめろってクリスタ!!」ジタバタ
クリスタ「サシャにはサシャの世界があるんだから、無理に変えることないよ。今だってありのままのサシャの言葉でしょ?私はそれが好きだよ!」
ユミル「はぁ…く、くすぐりはやめてくれよ」グッタリ
ユミル(それにしても……クリスタ、それは本当にサシャに言ってるのか?お前自身にじゃないのか?お前ら…そんなに作った自分で生きてくのが楽しいのか?)
ユミル「…まぁ、今さら口調を変えられたところで、うっとおしいことは変わらないか……」
クリスタ「あのね!誰しもがユミルみたいに無神経じゃないの!」
サシャ「あはは!」
ザッ
モブ訓練兵「おい!水汲み終わったんならとっとと帰れよ」
ユミル「はあ?」ギロッ
クリスタ「ご、ごめんね!今退くから。ユミル、サシャ、行こう!」
スタスタ
ユミル「あいつ…何か怪しいな。妙にそわそわしてねぇか?」
クリスタ「確かにそうだね」
サシャ「確かあの人……アニのことが好きなんですよ」
ユミル「…何でお前がそんな情報を知ってんだよ」
サシャ「え、え~と…」
ユミル「…また当ててやろう。お前…アニの情報をあいつに売ったろ?そして見返りに芋でも貰ってたんじゃねぇのか?」
サシャ「」ギクッ
ユミル「で、どんな情報を売ってたんだ?」
サシャ「べ、別に対した情報は……エレンやアルミン達と家族とか、アニの…胸の柔らかさとか…」
ユミル「お前!!」
サシャ「ご、ごめんなさい!!」ダッ!
ユミル「あっ、逃げんな!……ったく、逃げ足だけは速いな、あいつは」
クリスタ「追いかけないの?」
ユミル「さっきの情報を照らし合わせれば、あいつがあそこでソワソワしてる理由がわかるだろ?」
クリスタ「う~ん……………」
ユミル「……って、わかんねぇのかよ!告白だよ、告白!」
クリスタ「あっ、なるほど!」
ユミル「サシャと鬼ごっこするより、こっちの方が面白そうだろ?」ニヤリ
クリスタ「た、確かに…」
ユミル「じゃあ草陰に隠れてアニが来るのを待つぞ」
クリスタ「う、うん!」
|草陰|スタ「…ねぇ、ユミル。あれは本当に告白しようとしてるの?」
|草陰|ミル「相手はな。アニはこれっぽっちもそんなこと思ってねぇよ。だからあんな状況になってんだろ」
|草陰|スタ「…放心してるね」
|草陰|ミル「そりゃそうだろ。好きな女に告白しようと思って呼び出したら、他の男と恋人繋ぎで来たんだから…」
モブ訓練兵「」
アニ「…で、話って何?」ギュッ
アルミン(本当にごめんね…まだアニは僕と手を繋ぎながらじゃないと、男性と二人っきり(?)で喋れないんだ)アハハ…
モブ訓練兵「ぅぅ………うわあああああああん!」ダッ
アニ「ちょっと!………一体何なのさ。何か私がいけないことでもしたの?」
アルミン「わ、わからないけど、後で僕があの子に謝っておくよ。じゃあ戻ろうか」
スタスタ
アニ「あっ、ユミ姉とクリスタだ」
ユミル「お疲れさん」
アルミン「…見てたの?」
ユミル「バッチリな!それにしても……お前、ライバルを蹴落とせるから内心喜んでるだろ?」ボソッ
アルミン「ま、まぁ、少しは…///」
ユミル「けっ、とっとと付き合っちまえば、今後あーいうことも無くなるのによー」ダキッ
アルミン「ちょっ!ユミ姉!?」
ユミル「少しぐらい、いいじゃねぇーか。クリスタに抱きつくと怒られるんだよ」
アルミン「だからって僕に抱きつかないでよ!//」
アニ(私に抱きつけばいいのに…)ムゥ
ユミル「テレてるのか?」ニヤニヤ
アルミン「そりゃあ女の子に抱きつかれたら誰だってテレるよ//」
アニ(アルミンもあんなに嬉しそうにして…)ムゥ
ユミル「…アニ、どっちに嫉妬してるんだ?私にか?アルミンにか?」
アニ「……両方」
ユミル「ハハハ!だとよ、よかったな」プニプニ
アルミン「う、うん///………で、どうして僕はほっぺたをプニプニされてるの?」
ユミル「アニがいつもやってたから一度やってみたかったんだよ。こりゃ病みつきになるな」プニプニ
アニ「でしょ!」ドヤッ
アルミン「アニが自慢することじゃないよ」
アルミン「ユミ姉、そろそろ離してよ」
ユミル「そうだな、次はアニにするか」ダキッ
アニ(やったあ!ユミ姉の抱擁は本当にあったまる♪)ホクホク
ユミル「おっ!アニ、ちょっと胸がでかくなったか?」モミモミ
アニ「ちょっ、ユミ姉!///」
アルミン「」ブー
クリスタ「ユ、ユミル!男の子がいる前でそういうことしちゃ駄目でしょ!」
ユミル「男って言ったって…家族みたいなもんだから大丈夫だろ」
クリスタ「もう!」
ユミル「それにクリスタじゃ味わえない感触だからな」
クリスタ「ユ~ミ~ル~!!」プンプン!
ユミル(やっべ、めっちゃ怒ってるな。少しからかい過ぎたか)
クリスタ「もう抱きつかせてあげないんだからね!」プイッ
ユミル「わ、悪かったよ、一番抱き心地がいいのは間違いなくクリスタなんだぞ」
クリスタ「そ、それぐらいで許すと思ってるの!」
ユミル「ああ!何て言ったって女神様だからな!」ダキッ
クリスタ「もう!調子の良いこと言って…」
ユミル(あぁ…幸せ)ギュウゥゥゥ
アルミン「ユミ姉は抱きつくのも好きなんだね」
ユミル「抱きつかれるのは基本的に好きじゃねぇぞ。もちろんクリスタは例外だ」
アルミン「あはは……ん?あんなとこにサシャがいる…随分と落ち込んでるように見えるけど…」
ユミル「あいつ、まだ兵舎に戻ってなかったのか……てか、あいつ………泣いてるのか?」
クリスタ「………こういう時ってそっとしておいた方がいいの?それとも励ました方がいいのかな?」
ユミル「…藍眼金髪低身長組は兵舎に戻ってろ。しょうがねぇから、年上である私が慰めてきてやるよ」
アルミン「ふふふ、ユミ姉は素直じゃないんだから」クスッ
クリスタ「ほんと、素直にサシャが心配って言えばいいのに」クスッ
ユミル「う、うるせぇ!」
アニ「でも……低身長だけは取り消して」
アル・クリ「それは同意」
ユミル「は、はい」ビクッ
___________________
サシャ「………」グスン
ユミル「おい、サシャ」
サシャ「ユ、ユミル!?」
ユミル「いいとこを見ちまったな。これでまたお前を雑用にできるぜ」
サシャ「や、やめてくださいよ」ゴシゴシ
ユミル「で、何で泣いてたんだ?…いや、待て。またまた当ててやろう。さっきの話で故郷が恋しくなったんだろ?」
サシャ「ち、違いますよ!」
ユミル「今は私だけなんだから嘘をつくなよ」
サシャ「……確かにそれもありますけど、本当に違うんです」
ユミル「じゃあ何で泣いてたんだ?」
サシャ「…ユミルやクリスタが、あんなにも私と真剣に向き合ってくれたことが…嬉しくて」
ユミル「今は向き合ってないぞ?」
サシャ「体の向きのことじゃないですよ!」
ユミル「なぁ、サシャ…一つだけ聞いていいか?お前は作った自分で生きていて楽しいのか?」
サシャ「…確かにユミルの言うとおり、私は故郷が恥ずかしくて別の自分を作っていました。最初はとても窮屈で楽しくありませんでした…でも、今は違います。クリスタも言ってましたが、そうやって作った自分も私自身なんです。私は皆さんと2年間過ごしてきたこの自分も大切なんですよ。だから、今はとても楽しいですよ」
ユミル「…そういう考え方もあるか」
サシャ「それに……本当の自分、作った自分、両方の自分をユミル達が好きになってくれたら、何かお得な気がしませんか?嬉しさ2倍的な?」
ユミル「何だよそれ!やっぱお前は単純でバカだな」アハハハ
サシャ「い、いいじゃないですか!」
ユミル「…でも、お前の言うとおりだ。私やクリスタだけじゃなく、エレンやミカサ達も本当のお前を見せても馬鹿にしたりしないで受け入れるはずだ。だから、嫌われるなんて心配だけはするなよ」
サシャ「………ユミル」ジワ…
ユミル「また泣くのかよ」
サシャ「だって…ユミルが…」ポロポロ
ユミル「…まーあれだ」ギュッ
サシャ「…ユミル?」
ユミル「今だけは泣いていい。お前も一応、私にとっては年下のガキだからな」ナデナデ
サシャ(とってもあたたかいです……ずっとこのまま…包まれていたい…ミカサ達がユミルに抱きついて寝てる理由がわかりましたよ)
ユミル「じゃ、そろそろ戻るか。もちろんお前には口止め料として、ちゃんと雑用してもらうぞ」パッ
サシャ「あっ…」
ユミル「ん?どうした?」
サシャ「…も、もう少しだけ…いいですか?」
ユミル「…はぁ、どいつもこいつも私を何だと思ってんだよ」ダキッ
ユミル「これでいいか?」
サシャ「はい!ありがとうございます!」
サシャ(やっぱり落ち着きますね……病みつきになりますよ)ホクホク
ユミル「ほら、延長終了だ。とっとと帰るぞ」パッ
サシャ「そ、そんなぁ…」
――女子兵舎――
サシャ(はぁ…またユミルに抱かれたいです……あれ?さっきから私、ユミルのことばかり考えてますね。
………はっ!わかりました!これがいわゆる…………)
サシャ(主従関係ってヤツですね!!)
サシャ(ペットが飼い主に抱かれると嬉しくなるってヤツですよ!きっと!
最初に出会った時に既にこうなる運命だったんですね………決めました!今日から私は正式にユミルのペットになります!そうすれば、ユミルの傍にずっといれますし、いっぱい抱いてもらえるはずです!では、さっそく……)コソコソ
___________________
チュン チュン
ユミル「………どうしてこうなった?」
サシャ「zzZ」ギュッ
こうして彼女に新しい家族(ペット)ができた
サシャ「えへへ……ごしゅじんしゃま…だいしゅきです……むにゃむにゃ」ギュゥゥゥ
今日はここまで
あと1、2回の投下で終わらす予定です
それとしばらく空けます
ではまた
子ども同士のギューから時を経て段々と大人同士の熱い抱擁に変わっていく様を見たいのだが…
腹筋スレを乗っ取ってないでこっちを早よ
支援!最近、エタるの多いから頑張ってください!
皆さん、レスありがとうございます!
>>244
すいません このスレでは、そこまで発展させないでほのぼのいきます
>>246
いや、ライナーが腹筋したいと言ってたので…
>>247
支援ありがとうございます 一応、進撃だけでも15作目なんですが、一個もエタらせてませんので、ご安心を
念の為、保守ついでに少しだけ投下します
――食堂――
ユミル「はぁ…」
サシャ「ご主人様!私にあーんしてください!」
ユミル「断る。あと、ご主人様はやめろ」
ベルトルト「じゃ、じゃあぼk―「断る」
ユミル「てか、何でお前らは平然と私の横に座ってんだ?いつもはクリスタだろ」
サシャ「ペットとして当然の義務です!」ドヤッ
ベルトルト「弟が姉の横に座るのは普通でしょ?」ドヤッ
ユミル「マジで誰か助けて」
マルコ「やあ、みんなおはよう」
コニー「相変わらず、ブスの周りは賑やかだな」
ユミル「お前も相変わらずバカだな。私をブス呼ばわりすんなってあれほど言ったのに…」
コニー「だってブスだろ?」
ユミル「いや、私は別にブスだと思ってるからいいんだが…」チラ
アニ(ユミ姉はブスじゃない……)ゴゴゴゴゴゴゴ
アルミン「コニー、今アニと目を合わせたら死ぬよ」
ベルトルト「コニー…今日の対人格闘訓練、僕と組んでくれないかい?」ニゴ
エレン「目が笑ってないぞ」
サシャ「いえ、いつも通り私がやりますよ…」ガルルルル
ライナー「今にも噛み付きそうだな……コニー、俺と組んどいたほうがいいぞ」
コニー「う~ん…そうだな!たまには強いライナーに技を教えてもらうか、よろしくな!」
ライナー「あぁ…たっぷりと教えてやる」ニゴ
ユミル「お前もかよ」
マルコ「そういえば、今度の山岳訓練の組み分けが張り出されてたよ」
ユミル「あぁ、雪山の訓練か。私は誰とだったかわかるか?」
マルコ「ユミルは確か…クリスタとダズだったよ」
ユミル「げぇっ、ダズのヤツも訓練に参加してんのかよ…大丈夫なのか?あいつ」
アルミン「あの訓練は危険だけど評価が高いからね。僕も迷ったけど参加することにしたよ」
ユミル(何事もなく終わればいいんだが……)
クリスタ「みんな~!」トテトテ
ユミル「クリスタ!朝っぱらからどこに行ってたんだ?」
クリスタ「朝早くに起きたからお散歩してたの。そしたらさっき、グリシャさんに会ったんだよ!」
エレン「本当か!?」
クリスタ「うん!」
ユミル「調査兵団の衛生兵として、壁外調査に行ってから一ヶ月ぐらいか…他の人達はすぐに帰ってきたのに、おじさんだけ帰って来なかったから心配してたんだが…無事で本当によかった。あとで皆で会いに行こうぜ」
クリスタ「………」
ユミル「ん?どうかしたか?」
クリスタ「う、ううん!何でもないよ!」アセアセ
ユミル「??」
――医務室――
グリシャ「やあ、みんな。久しぶりだな」
エレン「父さん!一ヶ月も何してたんだよ!!死んじゃったと思ったじゃねぇか!!」
グリシャ「すまない。とても気が合う人……正確に言うと人じゃないんだが…」ボソッ
ユミル「ん?」
グリシャ「とにかくその人と話し込んで、流れでその人の故郷に行ってたら一ヶ月かかってしまったんだ」
ユミル「流れに乗りすぎだ…ま、何も無くて安心したよ」
グリシャ「ユミル…さびしかったのなら、私の胸に飛び込んでもいいんだぞ?」
ユミル「遠慮しておく」
今日はここまで
次の投下で終わらす予定です
ではまた
コニーの相変わらず振りに癒される…あれ?コニーはハーレム入らないの?
>>257
コニーやジャン達も入れたかったんですが、長くなるのでやめました 長くなると書くのが苦痛になってしまうんですよ…すいません
では投下します
___________________
数日が経ち、雪山での過酷な山岳訓練が行われた
死を伴う危険な訓練の為、自主参加制にしていたのだが…
ビュオオオォォォォ
ユミル「…クリスタ、もう諦めろ」
クリスタ「イヤだ…」ズルズル
クリスタは瀕死の状態のダズを引きずって、ふもとの施設を目指していた
ユミル(だからダズは嫌だったんだよ…このままじゃダズだけじゃなく、私達も死んじまう…それに……)
ユミル「…クリスタ、何で私に頼まないんだ?どう考えてもガキみてぇな体のお前と私とじゃ…私が引いた方が早くて、助かる可能性があるだろ?」
クリスタ「!!」ピタッ
ユミル「お前…やっぱダズを助ける気ないだろ?」
クリスタ「………」
ユミル「………ん?あれは…」
二人の間に緊迫した空気が流れる中、山の上方に明かりが灯されているのが見えた
ユミル「…もしかしたら、正規のルートから大幅に外れたおかげで、山小屋の近くに来たのかもしれねぇ…いくぞ」
クリスタ「…うん」
ユミルの読み通り、その明かりは山小屋の明かりだった
――山小屋――
ガチャ
ユミル「ふぅ…ここで吹雪がおさまるのを待つしかねぇな」
ユミル(それにしても…何で誰もいないのに灯りが点いてたんだ…?)
クリスタ「ダズ、もう少し頑張ってね」
ダズ「」スー スー
ユミル(マズイな…応答どころか息をするのが精一杯じゃねぇか…吹雪がおさまるまで持つのか…!?)
クリスタ「う~ん…毛布は二人分しか無いみたい」ガサガサ
ユミル「じゃあ一つはダズにかけて、もう一つはお前が使え。幸い暖炉もあるし、適当に燃やせるモン入れて燃やせば毛布無くても大丈夫だろ」
クリスタ「ダメだよ、これはユミルが使って」
ユミル「お前はまたすぐそうやって………よし、わかった。二人で包まって使うぞ」
パチバチ パチバチ
ユミル「ふぅ…あったまるなぁ」
クリスタ「そうだね……ねぇ、ユミル。あなたは…私の過去について知ってるんでしょ?」
ユミル「……あぁ、知ってる。だが…何でわかった?」
クリスタ「グリシャさんから聞いたの…ユミルがグリシャさんに頼んで、私を監視してた人達のことを調べたって…」
ユミル「(おじさんが帰ってきた時か…)…その通りだ。それでお前が妾の子で、偽名を使ってここにいるって知ったんだ」
クリスタ「…実はグリシャさんから聞いたのは、それだけじゃないの。私…ユミルについても少しだけ教えてもらっちゃった」
ユミル「私について?…おじさんはお前に私の何を教えたんだ?(巨人のことじゃないだろうな…)」
クリスタ「ユミルが…私と同じような境遇だったってこと…そして、私と違って自分を偽ることなく生きていることを…」
ユミル「………」
クリスタ「その話を聞いて最初はね、ユミルは同じ境遇の私と友達になりたいんじゃないかって思ったの…でも、違うんだよね?…私を…死のうとしているこんな私を…救おうとしてくれたんだよね?」
ユミル「………あぁ、確かに私はお前に死んでほしくない、胸を張って生きててほしいと思っている」
クリスタ「…ありがと、ユミル」
ユミル「でも……境遇が同じだからそう思ってるわけじゃない」
クリスタ「そうなの?」
ユミル「私は……お前のことが好きなんだ。もちろん、友達や仲間としてじゃない…一人の女性としてだ…」
クリスタ「え!?」
ユミル「気持ち悪いよな、同姓が好きなんて……でも、初めて会った時、お前に一目惚れしちまったんだよ…」
クリスタ「ユミル…」
ユミル「…本当は言うつもりはなかった、このままの関係を壊したくなかった……でもやっぱ…自分の気持ちに素直になりたい。だから、クリスタ…私と……」
ユミル「結婚してくれ」
クリスタ「………え?普通は付き合ってって言う流れじゃないの?」
ユミル「いや、結婚しよ」キリッ
クリスタ「ちょ、ちょっと、いきなり結婚は…」
ユミル「そうか……そうだよな」シュン
クリスタ「私は正直、ユミルのことをそういう目で見たときがない…だから今は結婚なんて考えられないの…ごめんなさい」
ユミル「いや、私が悪いんだ……でも…我侭なのはわかってるけど…これからも今まで通り、お前の傍にいさせてくれないか…?」
クリスタ「…ううん、それは出来ないよ」
ユミル「クリスタ……(嫌われちまったか…)」ズーン
クリスタ「これからは…私の恋人として傍にいてね」ニコ
ユミル「…へ?」
クリスタ「いきなり告白されて驚いたけど…嫌じゃなかった。いえ、むしろ嬉しかったの。ユミルと一緒ならきっと私も生きていけると思った。だから…これから少しずつ、もっとお互いのことを知っていければいいなぁって」
ユミル「クリスタ!」パアァ
クリスタ「ユミル…私も好きだよ」ニコ
ユミル「……クリスタ」ガシッ
クリスタ「え?ちょ、ちょっとユミル…!?」
ユミル「いいだろ?私達はもう…恋人なんだから……」ス…
クリスタ「もう……」ス…
二人は目を瞑り、ゆっくりと唇を近づけていった
ダズ(キマシタワーーーーッ!!死にそうになってて目が覚めたら、いきなり同期の百合が見られるなんて…これで当分、オカズに困ることはないぜ!!さあ、早くキスしてそのまま熱い絡みを―バンッ!
激しい音と共に、勢いよく扉が開かれ、慌ただしくベルトルトとサシャが入ってきた
ベルトルト「ユミ姉ちゃん!!」バッ!
サシャ「ご主人さま!!」バッ!
ユミル「ちょっ!?お前ら、ダイブしてくんなって!!」
ガッシャーーン!
ベルトルト「ぶじでよがっだあ゙あ゙あ゙ぁ゙ぁ゙!!」ピエーン!
サシャ「ゆぎやまじゅゔざがじだんでずよお゙お゙お゙ぉ゙ぉ゙!!」ピエーン!
ユミル「心配して探してくれたのは嬉しいが、とりあえず抱きつくのと泣くのをやめろ!!」
クリスタ「ふふふ、本当にユミルはみんなから愛されてるんだね」
ユミル(せっかくのいい雰囲気が…せめてキスぐらいさせろよ)
ユミル「それと……ライナー、扉の前で号泣してるとこ悪いが、雪が入ってきて寒いから閉めろ」
ライナー「ゔぅぅ……」ポロポロ
ザッ
ミカサ「いえ、そのままで大丈夫」
ユミル「お前らもかよ……で、何でミカサは熊を背負ってんだ?」
ミカサ「アルミンがユミ姉達の登山ルートから大体居そうな場所を探り出し、ライナー達がそこに急行した。ので、余った私達はユミ姉達を元気づける為に熊狩りをしてから来た」ドサッ
熊「」チーン
エレン「二人とも大丈夫そうでなによりだ」
ユミル「まったくお前らは……バカだな」フッ
アニ「………」スタスタ
ユミル「ん?」
ダキッ
アニ「………よかった」ギュウゥゥゥ
ユミル「…ごめんな、心配かけて」ナデナデ
ベルトルト「僕らの時と対応が違う!!」グスン
サシャ「後で私達にもやってくださいね!!」グスン
ユミル「わかったから、とりあえず涙と鼻水を拭け。それより、よくここがわかったな」
アルミン「この雪山の山小屋の位置は全部把握してたし、閃光弾が上がってたからね。最近開発されたばかりのヤツなのによく持ってたね」
ユミル「閃光弾?…いや、私達はそんなもん持ってないし、使ってないぞ」
アルミン「え!?」
ユミル「そんなもん訓練兵が持てるはずねぇし、座学の教科書にも載ってない閃光弾の存在を知ってんのも、おじさんから話を聞いた私達だけで…って………ま、まさか…」
アルミン「……その可能性が高いね」アハハ…
エレン「…そういや、ダズは?あいつも一緒の班だったんだろ?」
ユミル「へ?」
クリスタ「あれ?さっきまでそこで寝てたはずなのに…」
エレン「ん?何か手紙が置いてあるぞ」
『ダズくんは貰った。返してほしければ、しっかり休んで吹雪がおさまってから、ふもとの施設まで来なさい。 by 怪盗G&C』
ユミル「………本当に何者なんだよ、あの二人は…」
___________________
カルラ「私達の天使達も助けられたし、ユミルの告白も見れたから帰りましょうか」
グリシャ「ああ、意外とダズくんは危険な状態だしな」ヨイショ
ダズ(百合が見れなかったのは残念だが、これで命は助かるな…)ハァ ハァ
カルラ「じゃあ、急いで戻りましょう」E:スノーボード
グリシャ「そうだな、崖を降りればすぐだ」E:スキー板(ジャンプ用)
ダズ(えっ!?あの崖を降りるのか!?)
グリシャ「じゃあいくぞ!」ズザー
カルラ「ええ!」ズザー
ダズ(た、助けてくれ~~~!!)
ズザーーー…
バッ!
この瞬間、彼らは鳥になった
そして…
ダズ「」
のちに彼は、雪山での訓練の記憶が一切無いと語っている
グリシャ「そろそろ巨人化して着地するぞ!」ガリ
___________________
グツグツ
ユミル「本当に熊鍋をするとは…」
アルミン「なんだかんだ皆、体力を相当使ってるからね。しっかり食べないと動けなくなっちゃうよ」
サシャ「そろそろいいですかね?」ダラダラ
ライナー「涎が出すぎだ」
ミカサ「私も後でユミ姉に褒美を貰わなくては…」
ユミル「はいはい、今回はちゃんとやってやるよ」
ミカサ「…エレンも一緒にどう?」
エレン「そうだな…たまにはやってもらうか」
ベルトルト「じゃあその次は僕の番!」
サシャ「私もご一緒します!!」
ライナー「じゃあ当然俺もだな」
アニ「私もアンコール…アルミンと一緒に」
アルミン「僕も!?」
ユミル「お前らにとって私の存在は何なんだ!?」
サシャ「では前祝に熊鍋を食べましょう!いただきます!」ガブッ
ライナー「熊の頭にカブりつくな!行儀が悪いぞ!」
アルミン「じゃあ僕達も食べよ、サシャに全部食べられちゃうからね」アハハハ
ワイワイ ガヤガヤ
クリスタ「ふふふ、本当にとっても仲がいい家族だね」
ユミル「…結婚はまだだけど、お前もこれから私の家族になるんだからな。いつまでも一緒にいようぜ…家族みんな一緒にな」ギュッ
クリスタ「…うん」ギュッ
彼らはみんな、血の繋がっていない家族
だが、絆で結ばれた本当の家族である
ただ存在するだけで世界に憎まれていたユミルにとって、自分を必要としてくれる家族の存在はまさに、幸せそのものだった
ユミル(巨人だった60年間…ずっと終わらない悪夢を見てるようだった…だけど、人間に戻ってからは夢のような時間だった……もし神様がいるのなら…)
ユミル(どうかこれからも…この幸せな夢をずっと見させ続けてくれよな)
Fin
少し駆け足でしたが、一旦これで完結です
でも明日、おまけとしてその後を書いて本当の完結にします
では明日
おまけ
その後、私達はみんな無事に卒業して、エレン、アルミン、ミカサはもちろん、ライナー、ベルトルト、アニも壁外の故郷に帰る為に調査兵団に入団した
その際にエレン達とサシャ、クリスタには私達が巨人であることを伝えた
最初は驚いたものの、みんなちゃんと受け入れてくれた…本当にいい奴らだよ
そして成績上位者である私とサシャは、マルコ、ジャン、コニーと共に憲兵団に入った
予想以上に腐った組織だったが、今現在マルコとジャンがマルロって奴と一緒に改革を行っている
その効果もあって徐々にだが、民衆からも信頼される組織になってきている
そして私は現在、シガンシナ区に建てた新築の一軒家に住んでいる
もちろん、可愛いお嫁さんと一緒にな
そう…こうやって横を向けば可愛い寝顔が………
ユミル「………」
ベルトルト「zzZ」ギュッ
ユミル(…うん、気のせいだ。壁外調査に出てるはずのベルトルトが、私の左腕を掴んで寝てるわけねぇ。逆側を向けばきっと天使が………)
ライナー「zzZ」ギュッ
ユミル(ゴリラかよ………そして当たり前のように私の上で寝てるのは…)
サシャ「zzZ」ギュッ
ユミル「…せめてアニがよかった」ハァ
ゴンッ ゴンッ ゴンッ
ガチャ
ユミル(色々と聞きたいが、あいつらにはもう少し寝ててもらおう)
トントントン グツグツグツ
ユミル(クリスタ!もう朝飯を作ってくれてるのか!後ろから抱き着いて可愛がってやるぜ!)タタタタタ
ユミル「ク~リ~スタ~!!」ダキッ
ユミル「いつも通り、最高の抱き心地……じゃないな。まるで岩みたいに堅い、この感触は……」サワサワ
ミカサ「おはよう、ユミ姉。それと調理中だから腹筋を撫で回さないでほしい」トントントン
アニ「もう少しで出来るから座って待ってて」グツグツグツ
ユミル「…お、おう」
ユミル(ここは私とクリスタの愛の巣…だよな?)
ミカサ「クリスタなら、もう席について待ってるはず」
ユミル「本当か!?」ダッ
ザッ
ユミル「クリスタ!!」
エレン「よお、ユミ姉」
アルミン「お邪魔してます」
ユミル「マジで邪魔だな!!」
クリスタ「ユミル、そんな大声あげてどうしたの?」
ユミル「クリスタ~~!!」ダキッ
ユミル「これは夢だよな?幻なんだよな!?」モミモミモミ
クリスタ「ユ、ユミル!?み、みんなが見てるって///」
ユミル「よいではないか~よいではないか~」グヘヘヘ…
アルミン「熱々の新婚さんだね」
エレン「中身はオッサンだけどな」
___________________
ユミル「で、何でお前らがここにいるんだ?壁外調査に行ってたんじゃねぇのか?」
エレン「あぁ、今朝壁外調査から帰ってきたんだ。で、みんなで話し合った結果、ユミ姉にすぐに会いたいって言うから来たんだ」
ユミル「時間を考えろ。今は朝の6時だぞ。マジ迷惑」
クリスタ「ライナー達はちゃんと故郷に帰れたの?」
ライナー「帰れたには帰れたんだが…」
ユミル「何か問題でもあったのか?」
アニ「…グリシャおじさんとカルラおばさんが、故郷で幼稚園を設立してた」
ユミル「」
ベルトルト「前に言ってた気が合う人が僕らの上官だったみたいで、故郷に戻ったら一人っ子以上という目標を掲げてたんだ。おかげで故郷が子供で溢れかえっていたよ。ちなみに僕も弟が二人できたんだ!」
ユミル「」
ライナー「おじさんから詳しく話を聞いたら、壁の中にも天使がたくさんいるって言ったら、壁を壊すのを諦めてくれたらしい。その上官は座標の力を使って、壁の近くの巨人も遠ざけてくれたし、俺らももう戦士じゃなくていいって言ってくれたんだ」
ユミル「」
アニ「元々、私達を壁に送るのも反対してたしね、あの猿。だから監視と評して私達の様子を見に、壁の近くまで来た時におじさんと会ったんだってさ」
ユミル「……おじさん達が私達の卒業と同時にいなくなったのはこのためか…」
ミカサ「なんでも近々、幼稚園の遠足として壁内に遊びにくるらしい」
ユミル「まだ壁外は巨人の脅威から完全には解放されてないんだろ?」
アルミン「それは心配いらないよ。おじさんが巨人化を解く薬を開発したんだってさ」
ユミル「フリーダム過ぎる」
サシャ「そんなことよりも朝ごはんを食べましょうよ!」
ユミル「お前は何でここにいるんだよ」
サシャ「そんなの決まってるじゃないですか。それは…私がユミルのペットだからです!」ドヤッ
ユミル「ま、それは今更どうでもいい。どうやって家に入ったんだ?鍵がかかってたろ」
サシャ「主従愛という名のピッキングですよ!」
ユミル「番犬が泥棒すんな」
クリスタ「もう、サシャ。ちゃんと開けたら鍵を閉めてね。今日は開いてたよ」
ユミル「問題はそこじゃねぇよ。それと今までも来てたのか!?」
クリスタ「うん!週7ぐらいかな?」
ユミル「毎日かよ」
ミカサ「それともう一つ。私達は今日からユミ姉達と一緒にここで暮らす。ので、荷物はどこに置けばいい?」
ユミル「はあ?いやいや、意味わからん。イェーガー家が空いてるだろ」
ミカサ「今度おじさんがあそこに小学校という学び舎を建てたいらしい。ので、エレンとの新居を建てるまでここに住まわせてほしい」
ユミル「イ・ヤ・だ」
クリスタ「私がもうOKしちゃったよ」
ユミル「クリスタ!?」
アニ「もちろん私達もだから」
アルミン「僕は遠慮したんだけどね。アニが僕も一緒がいいって…」アハハ…
ライナー「やっぱり家族は一緒じゃないとな」
ベルトルト「うん!」
サシャ「私は既に外の物置小屋に住んでますけどね」
ユミル「初耳だぞ」
エレン「まぁ、そういうことだからユミ姉、しばらくここに住ませてくれないか?」
ユミル「ヤだに決まってんだろ!何で甘ーい新婚生活してたのに、3組のカップル+ペットと一緒に暮らさないといけねぇんだよ!!」
ライナー「そのカップルに俺とベルトルトを入れないでくれ」
クリスタ「ユミルもみんなと暮らせて嬉しいでしょ?」
ユミル「嬉しくねぇよ!!新婚だぞ!?もっとイチャラブしたいじゃねぇか!!」
ミカサ「私達は気にしないで、イチャラブしていい。それに…私達もするかもしれないし//」
ユミル「カオスになるからマジでやめてくれ」
クリスタ「でも、ユミル。いつまでも家族みんな一緒にいようって言ってたよね?」
ユミル「ぐっ!た、確かに言ったけどさ…」
クリスタ「じゃあ決まり!みんな、今日からよろしくね」
エレン「あぁ、よろしくな、クリスタ、ユミ姉」
ユミル「わ、私達の…新婚生活が………」ガクッ
こうして彼女は毎日、幸せな日々を送ることになった
ユミル「幸せじゃねぇよ!!」
Fin
このSSまとめへのコメント
こうゆう系のSS大好きやわ
1に同意
1と2に同意