娘「パパがウンコしたあとのトイレは死んでも入りたくない」 (118)

父「はははは、またまたそんなこと言っちゃってー」

娘「あはは、じょうだんじゃないよぉーパパー」

父「そんなこと言っちゃってー」

娘「けっこうほんきでいってるよ?」

父「……マジか?」

娘「うん。だってパパのウンコってほんとうにくさいだよ?」

長女「なに今さらショック受けてんだよ。自覚なかったのかよ」

娘「パパったらウンコくさいのにお茶目だなあ」

男「たしかに父さんのウンコしたあとのトイレはヤバイよ」

次女「うん……その、まあ、わりと……」

父「ほ、本当なのかい、ママ?」

母「そうね。なんて言うか鼻が一瞬で曲がりくねりそうなニオイかしら?」

娘「パパにはウンコしないでほしいなあ」

次女「うちのトイレって、今じゃ珍しいボットン便所だからね」

男「脱臭機能とかないからなあ。しかもトイレはひとつしかない上に、それも家の外にしかないからな」

長女「つうかマジどうにかしろよ。知ってる?
   ニオイしだいで料理の味ってかなり変わるんだぞ」

娘「つまり、パパがウンコしたあとのトイレは、ウンコをくちにつっこまれるようなものってことお?」

長女「そうそう、そういうこと」

父「……」

長女「ほんと、そのへんで野糞してきてくれって感じ。あ、でもそしたら道ゆく人の迷惑かww」

父「お、お前ら家の大黒柱になんてことを言うんだ!」

長女「その大黒柱がこんなんだから、あたしらがボットン便所しかない家に住むハメになったんだろ」

父「あ、あれは仕方ないだろ! 事故だったんだ!」

母「まあまあ、みんなケンカしないでみんな。あなたも娘ちゃんも悪気があるわけじゃないんだから。
  娘ちゃんはパパのこと大好きだもんねー?」

娘「ウンコくさいパパだけどパパだいすきー」

父「くっ……お前はなんてイイ子に育ったんだ。それに比べてお前はなんだ?」

母「え、わたし?」

SSかよっ!?

物体の粒子が鼻の奥に入って臭いを感じるわけだからな
ウンコの臭いを嗅ぐということは微量のウンコを鼻に入れる事と同じ
更に鼻と口は繋がってるから微量のウンコを食うのと同

父「普通だったら大黒柱であり、夫であるぼくをもう少し庇ってくれてもいいだろ!」

母「なっ、なによ? あなたのウンコがクサイのがいけないんでしょ!?」

長女「お母さんの言うとおり。ウンコくせえんだから、ウンコすんなよ」

父「今日みたいな雨の日は冷えるんだからしょうがないだろ!」

長女「たくっ、仕事をクビになるわ、次の仕事は見つけられないわ、ウンコはくさいわ、ウンコ製造機だな」

男「父さん……」

母「あなたがそんなんだから、わたし、今月は美容院に行くお金すらなくて……」

次女「だからそんなおかっぱみたいな頭してたんだ」

母「自慢のロングヘアーもシャンプーとコンディショナー代がもったいないから、しょうがなく切ったのよ!」

父「う、うるさいっ! ぼ、ぼくは悪くない! ぼくは悪くないっ!」

男「父さん……」

長女「はあ……ほんとクズだな、死ねよ」

父「くそっ! もうお前らなんか知らないんだからな!」

>>16
それを言い出したら、直腸は人体の中でも吸収力が最も強い臓器の一つ。
だから我々はみんな、常時口の中に自分の大便を含んでチューチュー吸っているのと同じ。

便秘の奴の口臭がウンコ臭いのは、あれは本当に大便の匂いなのだ。

……………………


次女(わたしの家は、父、母、男、長女、わたし、娘ちゃんの六人家族です)

次女(つい一年前、お父さんはあることをして仕事をクビになってしまったんです)

次女(そしてお家はすっかり貧乏になり、今は亡きひいお婆ちゃんの古い家にすんでいます)

次女(また家族が仲良くなれたらいいと思いますが、どうなることやら)

次女(まあでも、そのうちきっとまたもとの仲良しな家族に戻れると思います)



次女「……とか、考えていたら次の日、事件が起きました」

……………………

次女(次の日。朝食を終えてわたしが庭に出たときでした)


次女「お父さん、今日は元気なかったなあ」

次女「やっぱり昨日のことがショックだったのかな……」

次女(んっ……あ、あれは!?)

次女(庭にある唯一のトイレで、うつ伏せになって倒れてるのは……)

娘「」

次女「む、娘ちゃん!?」

にゃふん!ブリブリ

次女「む、娘ちゃんしっかり! な、なにがあったの!?」

娘「く……くさ…………くて、し、しに……」

次女「た、たいへん……だ、誰か!」

母「どうしたの、急に叫び出して」

次女「た、たいへんなの! む、娘ちゃんが……!」

娘「」

母「……う、うそ……ど、どうして……娘ちゃんが……」

次女「と、とにかく救急車を!」

母「え、ええ……」

次女(実はこのときわたしはパニックになりながらも、気づいていました)

次女(娘ちゃんがあまりにもウンコくさかったことに)

次女(お母さんはずっと、どうして、とつぶやくばかりです)

次女(そうして救急車と警察がやってきました)

次女(娘ちゃんは救急車で連れていかれ、わたしたちは警察の取り調べをうけることになったのでした)

刑事「第一発見者は……」

次女「わたしです」

部下「ガイシャは、恐ろしいほどの刺激臭によるショックであのような状態になったと思われます」

刑事「ふむ、刺激臭? 刺激臭とはいったいなんなんだ?」

部下「それが……被害者の娘さんが倒れていたのはトイレでして……もしかしたら排泄物のニオイで神経をやられたのではないかと」

刑事「な、なに?」

母「あ、ああぁ……む、娘ちゃん、どうして娘ちゃんが……」

水谷豊「これは臭いますねぇ~」

長女「刑事さん。今の排泄物による刺激臭って……」

部下「ええ、それが、トイレにはとんでもない異臭が堆積していたらしく、それが原因で娘さんはやられたようです」

刑事「しかしいくらなんでも排泄物のニオイでというのは……」

長女「いや、ありえるんじゃね?」

男「ちょ、長女!?」

長女「兄ちゃんは黙ってろよ。……いやあ、実は娘ちゃんがやられた異臭に覚えがあるんですわ」

父「なっ……な、なにを言い出すんだ長女!?」

刑事「ふむ。それはなんですかね?」

長女「このおっさんのウンコ」

刑事「ほう……」

パパ「パパは娘ちゃんのマンコに入れたら死んでもいいよぉ~~!!」
娘「あたしもパパのチンコに絶対入って欲しい!!」

(あんっあんあんあんあんっ)

部下「しかしにわかには信じがたいですね」

男「そ、そうだよ、いくらなんでもそんなことあるわけないよ!」

父「……」

刑事「失礼ですが、あなたは今日大便をされましたか?」

父「そ、それは……」

長女「しただろ、あたしは見てんだよ。アンタが朝食を終えたあと、トイレにいったのをな」

男「父さん……」

父「だ、だからってそれで娘ちゃんがあんなことになったのは関係ないだろ!」

>>32
なぜ知っているにゃん!?

刑事「実際にあなたは今日排便をされた、それは間違いないですか?」

父「は、はい……」

刑事「ふむ、なるほど。たしかににわかには信じがたいが……」

父「ですが! 常識的に考えてそんなウンコのニオイであんなふうにはならないでしょう!」

男「父さん……」

長女「そこまで言うなら、実際に刑事さんにもトイレのニオイをかいでもらおうよ」

母「そうね、それは素晴らしい提案だわ」

刑事「わかりました……よし、かげ」

部下「わ、わたしがですか」

刑事「ああ」

部下「では失礼して……と、ごめんね、ちょっと入り口からどいてもらってもいい?」

次女「あ、はい」

部下「うっ……ていうか扉を開く前からとんでもなくクサイですね」

長女「なっ? やべーでしょ?」

キイイイィ……

部下「!!??」

部下「おええぇぇ……くっさ! なんだこの百年ぐらい掃除してない豚小屋みたいなニオイは!?」

刑事「これはひどい……失礼ですが、これはあなたのニオイで間違いないですか?」

父「くっ……くさい! おかしいです! このクサさはぼくだけのニオじゃないです!」

男「と、父さん……」

長女「はあ? とぼけてんじゃねえよ! こんなくさいウンコするのはアンタしかいないだろうが!」

父「そ、それは……だ、だが! そもそもおかしいじゃないか!」

男「父さん?」

父「もし本当に娘ちゃんがウンコのニオイであんなことになったら、今この瞬間刑事さんたちもぶっ倒れていただろ!?」

刑事「たしかに……」

部下「いちおう筋は通ってますね」

母「あの……だったら実際にこの場でこの人にウンコをしてもらうというのはどうですか?」

父「ま、ママッ!?」

にゃあも糞したからな(ドヤッ

母「だって、あなたがウンコをしてからだいぶ時間は経過してるはずなのよ!?」

長女「たしかにな。ニオイもマシにはなってるかもな」

父「だ、だからってそんな……この場でウンコをしろだと!?」

男「父さん……」

母「でも……あなたが無実だって証明する手段もこれしかないわ」

長女「まあ逆にこれが決定的な証拠になる可能性もあるけどな」

刑事「……すみませんが、この場でウンコをしてもらってもよろしいですか?」

父「くっ……わ、わかりましたよ! すればいいんでしょう! しますよ!」

……………………


父「じゃ、じゃあ……頼むぞ息子よ」

男「と、父さん……」

長女「たくっ……実の父親が四つん這いになって浣腸される姿を見るハメになるとはね」

母「仕方がないわ。娘ちゃんをあんな目に合わせた犯人を探すためだもの」

次女「さすがにウンコ製造機といえども、出したいときにすぐウンコを出せるわけじゃないからね」

父「では……頼むぞ息子」

男「父さん……!」

ズプッ……ズボボボォ ギュルッ……ギュルルルルッ

父「んんんんんっ! んほぉおぉっ!」

父「あっ……ああああぁっ、んぎいいいいいいぃっ!」

長女「きもっ死ねばいいのに」

父「あああああぁっ……こ、これでなっ、ななな何分っ……が、我慢すればあっ、い、いいのぉ!?」

刑事「とりあえず浣腸をされてから10分は我慢してもらわないと、固形のウンコは出ませんので……」

ズプッ……ズボボボォ ギュルッ…

キュルルルルルルルルル

男「と、父さん……!」

父「あうぅんっ……ら、らめぉ……こ、こんなのおおおぉっでちゃうううぅっ!」

長女「……仕方ない。とりあえずこの木の枝でアナルを防ごう」

ブスッ

父「……あひいいいいぃっ! あにゃるらめええぇっ!」

にゃふん!ビチビチ

10分後



父「あっ……うぅっ…………らっめぇ……ぬ、ぬいてぇ……」ギュルルルルツ

部下「すごいなあ……見事に木の枝をアナルが咥え込んでますよ」グイグイ

父「ああぁっん……いやぁ……も、もうゆるしてぇ……!」

部下「とか言って本当は感じてるんでしょ?」

父「ちっ……あぁんっ……ちがうのおぉっ……!」

部下「ほら、あなたの穴はこんなにも木の枝に愛し抜かれて……」ヌチッヌチッ

父「ひぎいいいいっ!」


刑事「そこらへんにしておけ。そろそろ枝を抜け」

部下「ふっ……まったくお楽しみはこれからだと言うのに……」

この部下はできる!

部下「いいでしょう。それでは抜きますよ……っ!」

父「あぐうぅっ……」

部下「ふっ……これはすごい……あなたのアナル……見事に木の枝を咥え込んでいますよ……いやらっし!」

父「ちがっ……あぁっ……グリグリしないれぇ……」グリグリ

刑事「いいから早く抜け」

部下「あ、はい」バシイイィンッ

父「あああああああっ! あにゃるからえだがあああああああっ」

ビュルビュル  ブリリリッブボボボッ!

刑事「なっ……お父さんのお尻から勢いよく飛び出したウンコが……」

次女「ま、まるでさまよえる茶色の弾丸のように部下さんの口の中へ」

部下「!?!?!?」ズボッ

刑事「しっ、しっかりしろ! だ、だいじょうぶか!?」

部下「」ビクンビクン

長女「うわあ……完全に白目向いて気絶してる……」

母「し、しかもウンコを口に詰め込んだまま」

刑事「口の中にウンコが入ったぐらいでは普通は気絶しない……ということは」

男「と、父さん……」

長女「やっぱりな。犯人はおっさん、アンタだわ」

父「ちょっ……ちっあん! ちがうんだ、ぼくは犯人じゃない!」

次女「……」

長女「たくっ、見苦しいぞ」

刑事「ふむ、とりあえず署まで来てもらいましょうか?」

父「ま、まってくれよおおぉっ! も、もしかしたらぼくが犯人じゃない可能性もあるだろ!」

母「どういうことよ?」

父「もしかしたらぼくがウンコをする時間より先に娘ちゃんがトイレに行ってたかもしれないだろ!」

娘「それは絶対にない」

長女「だったら娘ちゃんの第一発見者はアンタになるだろうが!」

父「ぐっ……!」

長女「それにあたしは見たんだからな!」

父「な、なにをだ!?」

長女「アンタがトイレから出てくるのをな」

父「な、なんだと!」

長女「トイレから顔だけ出してずっとキョロキョロしてただろ!」

父「なぜそれを!?」

長女「あたしは花壇の花に水をやろうとしたときに見たんだよ。トイレの紙がなくて困ってたんだろ!」

父「せ、正解だ……!」

次女「花壇の花……」

刑事「花壇の花がみんなシナシナになってるが……」

長女「この花たちはトイレのそばにあるだろ? だからこのおっさんのくっさいウンコのにおいにやられたんだ」

母「花まであなたが犯人だって言ってるのね……」

父「そ、そんな……」



男「も、もうやめろよ!」


次女「……お兄ちゃん?」

男「じ、実はオレもウンコしたんだよ……朝ごはん食べたあとで!」

母「な、なんですって……!」

男「きゅ、急にお腹が痛くなっちゃって……!」

長女「だからって兄ちゃんのウンコのニオイで娘はやられたわけじゃないだろ」

男「わ、わからないじゃないか! も、もしかしたらぼくのせいでアイツは……!」

父「む、むすこ……」

長女「たくっ……しゃあねえな。兄ちゃんが悪くないことはわたしが証明してやるよ」

刑事「どういうことかね?」

長女「実はあたし、朝ごはん食べたあとに花壇に水をやったんだよ」

刑事「ほう」

長女「だからさっきもこのおっさんがトイレからキョロキョロしてんのを見つけれたんだ」

刑事「ふむふむ、それで?」

長女「昨日雨が降っててさ。これを見てくれよ」

男「これは、足あと……!」

次女「ひとつはわたしので、もうひとつは娘ちゃんの。そしてもうひとつ、このでかいのは……」

長女「そう、家族の中で一番でっかい足あと、それはおっさん……アンタだ」

父「な、なっ……なんだと!? だ、だがなんで息子の足あとがないんだ!」

長女「答えは簡単。あたしが水やりのときに地面をぬらしちゃったから。それで足あとを消しちゃったからだ」

父「なっ……!」

刑事「な、なるほど。つまり、男くんのあとにしか、お父さんはウンコをしてないと!」

長女「そういうこと。どーだ、まだ言い訳するか?」

父「そ、そんな……」

男「で、でもちょっとまってくれよ!」

長女「なんだよ、まだなんか言いたいことあるのかよ兄ちゃん」

男「いくら父さんのウンコが死ぬほどクサくて、実際に娘ちゃんがあんなふうになったとしても!
  すぐトイレから出れば娘ちゃんは助かったはずだ!」

刑事「た、たしかに……」

長女「……言われてみれば」

男「うちのトイレなんてボロすぎて、スライド式のカギすら壊れてるのに!」

母「わ、わかったわ!」

刑事「ほう、奥さんなにがわかったんですか?」

母「やっぱり犯人はパパだってことよ!」

母「きっとパパは娘ちゃんがトイレに入ったのを確認して、扉を無理やり押さえつけたのよ!」

娘「お、お母さん……」

父「そんなことしたらさすがに目立つだろ!」

母「でも現に見つかってないじゃない! それにウンコ製造機のあなたがトイレの前にいたって「ああ、また、ウンコ製造機がウンコしてんのね」
  って、ぐらいにしか思わないわよ」

長女「なるほどな。これで犯人は決定だな」

刑事「では今度こそ……」

父「ま、まってくれよ! 動機がないじゃないか!」

刑事「たしかに。あんなかわいい娘さんを殺そうとする理由がありませんな」

長女「それかあ、それに関しちゃ昨日娘に言われたことが原因だろ?」

長女「昨日、娘から死んでもパパがウンコしたあとのトイレには入りたくないって言われたもんな」

父「くっ……! だ、だがそれでもぼくは……!」

部下「た、大変です! む、娘さんの容態が悪化したようです!」

母「そ、そんな……!」

長女「こ、こんなクソオヤジのせいで……!」

男「あ、あぁ……」

母「この人をつかまえて! 殺して! いやああああああ!」

刑事「署まで連行しろ!」

父「ちがう! ちがう! ぼくはやってないんだあああああああっ!」

次女「お父さん……」

じじょおぉおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!(おしっこの音)

…………………………


長女「娘はどうなるのかな。なんとか助かるといいんだけど……」

母「あの人のせいで……娘ちゃんが……うううぅっ……!」

次女「お、お母さん……大丈夫だから、娘ちゃんは大丈夫だから」

母「で、でも……!」

刑事「……我々はいちおう現場の操作をします。娘さん、助かるように祈ってます」

次女「……」


……………………………………

刑事「キミはずっとトイレに張り付いているが、なぜだね?」

次女「いえ、実はずっと気になってることがあって……それに」

刑事「それに?」

次女「わたしにはお父さんが犯人だとは思えないんです」

刑事「だが長女さんとお母さんの証言で裏はとれてる」

次女「……それなんですけど」

母「あ、あの……」

刑事「どうしましたお母さん?」

母「あ、いえ、そろそろ夜ご飯の時間だから次女ちゃんを呼びにきたんです」

次女「お母さんありがと。でも今はいいの」

母「そ、そう?」

刑事「やはり、お母さん娘さんのことが心配ですか?」

母「あ、当たり前です! 今も落ち着かなくて」キョロキョロ

次女「とりあえず寒いし、お母さんは部屋に戻りなよ」

母「……そうね」


……………………………………

次女「……」キョロキョロ

刑事「ひとつ聞いていいかい?」

次女「なんでしょうか?」

刑事「キミの家族は妙に仲が悪いが、なにあったのかい? 
   どうもお父さんがニートでウンコ製造機であることが関係あるようだけど」

次女「家族があんなふうになったのは……わたしのせいなんです」

刑事「話してくれないかい?」

次女「はい……」

次女「実は以前にも家族の仲が悪くなりかけたことがあって……」

刑事「ほう、それで?」

次女「そのときはお父さんが無理やり解決したんです。
   そのあとにわたしがお父さんにある質問をメールで送ったんです」

刑事「なんてメールを?」

次女「え、えっと……///」

次女「その、男の人は洋式便所でウンコとおしっこをするときにどんな体勢でするのか聞いて……」

次女「それで、実際にお父さんがウンコとおしっこをしてるとこを動画で撮ってわたしにメールで送ってくれたんです」

刑事「娘のためなら恥をも捨てるか、イイ父親だな」

次女「はい、ですが……父はうっかり誤って一斉送信してしまって会社の人からありとあらゆる人にそのメールを送ってしまったんです」

刑事「なんと……」

がんがってるね

刑事「それでキミのお父さんは会社をクビになってしまったというわけか」

次女「はい。あのときわたしがあんな馬鹿なメールを送っていなければ……そう考えると悲しくて」

刑事「キミは自分を責めるべきでない。キミのお父さんが悪いんだ」

次女「ええそうですね。ところで刑事さんはお父さんが犯人だと思います?」

刑事「まあ今のところはね。……なにを見てるんだい?」

次女「いえ、カギを見てたんですけど、こんなふうに鍵穴が歪んでるとものを入れてつっかえるようにするのは無理だなと思って……」

刑事「なんの話をしてるんだい?」

次女「……やっぱりお姉ちゃんの言ってたことはおかしい」

刑事「なにがだい?」

次女「足あとの話です」

刑事「なんでだい? 雨が降って足あとがついた、これのなにがおかしいんだい?」

次女「雨が降っていたからこそ、です」

鑑識「警部どの! 実はこんなものが見つかりました……お、おえええぇっ!」ゲロゲロ

刑事「……なんだこれは?」

次女「これは……そうか、そうだったんだ!」

刑事「なにかわかったのかね?」

次女「ええ。わかりましたよ――この事件の犯人がね」

>>1
前にフェラ関係で家族関係悪化したSS書いてた奴?

刑事「犯人? ま、まさか真犯人がいるとでも!?」

次女「ええ。犯人、というのはいささか微妙なんですが、まあそういうことにしましょう」



次女「さて、みなさんにはいくつかヒントをさしあげます」

次女「キーワードその1。雨」

次女「キーワードその2。お姉ちゃんの証言」

次女「キーワードその3。お母さんとお父さんの冒頭のやり取りです」


次女「まあ、すごく楽勝だとは思いますし聡明な皆様ならノーヒントで犯人が誰かはわかるでしょう」

次女「以上、次女でした」

……………………


?「……くっ、こんな暗いんじゃ……」

?「やはり朝まで待つべき……?」

?「も、もしかしたら……もう手遅れ……?」


バツ!


?「ま、まぶしっ……だ、だれ!?」

次女「……娘ちゃんを発見してから今の今までずっとこのトイレの前で待ってたよ」

?「!?」

刑事「観念しろ! もう逃げ場はない!」

?「な、なぜ!?」

男「たしかに……なんでこういう推理になったの?」

次女「いちおう推理らしい推理っていうか、根拠はあるんだよお兄ちゃん」

?「くっ……」

父「まったく、よくも一家の大黒柱をハメてくれたな」

?「……」

男「どうして娘ちゃんにあんなことを……!」

?「ち、ちがう! あれは……!」

長女「おいおい、どういうこった?」

次女「そういうことだよ。お姉ちゃんの推理は間違ってたってこと。というより、わたしは騙されなかった」

長女「……」

?「なにか誤解してるのよ、あなたたちは!」

次女「誤解なんかしてないよ。むしろ誤解させるようにし向けたのはそっちでしょ」




次女「――お母さん、いいえ、犯人さん」

母「くっ……!」

母「な、なにをいったい誤解してるのかしら?」

次女「こんなウンコくさいところにわざわざ夜中に来た時点でけっこう怪しいよね」

母「た、たまたまよ。そう、トイレに行きたかっただけなんだから!」

次女「……まあいいや。それにお母さんだけが悪いわけじゃないしね」

男「どういうこと?」

次女「事件の直接の犯人ってわけじゃないけど、嘘をついた人がいるからね」

父「うそをついてる? ママ以外にもか?」

次女「ねっ? お姉ちゃん?」

長女「……っ!」

刑事「いったい長女さんはどんなウソをついたんだね?」

次女「えっと、ウソをついた、というよりは誤魔化したって言った方がいいかもしれません」

刑事「ほう……というと?」

次女「ひとつ皆さんに思い出してほしいんですけど、お姉ちゃんは花に水やりをしたって言ったじゃないですか?」

父「言ったな。だがそれのなにがおかしいんだ?」

次女「じゃあ次。お兄ちゃんではなく、お父さんを犯人と断定するに至った根拠はなんだっけ?」

男「足あとだろ? 前日に雨が降って足あとが残った。オレもトイレに行ったけど、オレの足あとは長女が水やりで庭を濡らしたから消えた」

刑事「なにもおかしいとこはないと思うが」

次女「いえ、明らかにおかしいでしょ。なんで雨が前日に降ったのにも関わらず、水をあげたりなんかしたんですか?」

男「た、たしかに……!」

次女「それに、お姉ちゃんはこんなことを言いました。
   花壇の花がお父さんのウンコのニオイで萎れたって」

父「実はあれ言われたとき泣きそうになったよ」

次女「大丈夫だよ、お父さん。本当に萎れた理由はたぶん、単なる水のやりすぎだから」

父「あ、なるほど。なんだ、そんなことだったのかあ」

長女「根拠はそれだけかよ!? あたしはまだ認めてねえぞ!」

次女「もう一個あるよ」

長女「なに!?」

次女「お姉ちゃんは、お父さんがトイレから顔を出してキョロキョロしてたって言ったでしょ」

長女「それがどうした!?」

次女「その際に、紙がなくなって云々言ってたけどさ、どうしてそんなことが言えたの?」

長女「そ、それはお前、トイレから顔だけ出してキョロキョロしてたらそういう発想になるだろ!?」

次女「ちがうね。昨日アレだけウンコ製造機だってバカにされてたら、トイレに行きづらくなるしできれば見られたくないって思う」

刑事「なるほど。だからキョロキョロしてたのは、トイレに行ったことを見つからないがために、ってことか」

父「うんそのとおり。それにトイレットペーパーがなくなるだろうなっていうのは、何と無く予想ついてたから、普通に持って行ってたしな」

次女「そういうことらしいよ、お姉ちゃん?」

長女「だ、だが、だからってなんだって言うんだよ!? そんなウソに意味なんてねーじゃん!」

次女「あるよ。この一連のウソからわかること、それはお姉ちゃんがウンコをしに、朝ごはんをたべたあとトイレに行ったってこと!」

長女「ぐっ……!」

次女「そしてお姉ちゃんはお兄ちゃんよりはあとに、そしてお父さんよりは先にトイレへ行っていた」

刑事「で、花壇に水をやるふりして自分の庭についた足あとを水で消したんだな、ホースの水で」

長女「くっ……そうだよ! そこのクソオヤジをあんだけボロクソに言った手前、ウンコしに行きづらかったんだよ!///」

父「ふっ……お前も意外とかわいいとこあるじゃないか」キラリンレボリューション

長女「お、お父さん……///」

男「でもこの流れからどうお母さんが真の犯人だって流れになるんだ?」

長女「お兄ちゃんは奇妙な偶然が続きすぎだとは思わない?」

男「?」

長女「たしかに……あたし、娘、お父さん///……みんな、おそらくウンコしに行ってるんだよな」

父「た、たしかに……!」

次女「そう、お母さんは恐ろしい殺人計画を企てたの。
   わたしたち家族のウンコをほとんど同時にさせて、においを堆積させてトイレに閉じ込めてそのにおいで殺人するという計画をね……!」

刑事「そ、そういうことなのか!?」

次女「この犯行はご飯を作るお母さんにしかできません。食事に下剤をいれて、家族全員にウンコをさせる」

長女「そして家族全員分のウンコのにおいである一人を殺す、そういうことだったんだな!」

次女「そう。お父さんのウンコのクサさは言わずもがなだけど、
   同じ食事をしてるわたしたちだっておそらく勝てはしなくても、そこそこいい勝負はできると思うんだ」

男「くっ……やっぱりオレのウンコもくさかったのか!」

母「ちょ、ちょっと待って」

次女「なに?」

母「わ、わたしも食事のあとウンコに実は行ってるのよ!」

刑事「なんですって?」

母「まさかママは自分の料理にまで下剤を入れたとでも?」

次女「そのまさかだよ」

母「!?」

次女「万が一自分の犯行がばれたときのために、自分も下剤でウンコを出しておく」

次女「そうすれば、トイレに溜まるニオイも強くなるしね」

次女「あとは、トイレの行く順番を調整できるように下剤の量は適当に調整しておく」

長女「なるほど。そういうことだったのか」

刑事「だが、なぜお母さんは最愛の娘さんを殺そうとしたんだ?」

次女「いえ、お母さんが殺そうとしたのはお父さんだと思いますよ」

父「え? ぼくなの?」

次女「ただ、食事のスピードまで計算にいれてなかったから、
   母は勘違いしてしまい最後にトイレに入った娘ちゃんをトイレに閉じ込めて殺しかけてしまった」

母「おかしなこと言わないで。あのトイレは出ようと思えば出れたのよ?
  なんで娘ちゃんはすぐ異臭に気づいて逃げなかったのよ!?」

母「カギはかけられないし、トイレの外から扉を押さえつけてたら、誰かが気づくはずよ!」

次女「……その謎もとけてるよ、お母さん」

母「……!」

次女「刑事さん、お母さんの髪型を見てなにか思いませんか?」

刑事「まあ、その……切った人は非常に下手なんだろうね」

次女「ええ。当然です、だってお母さん自身で髪の毛を切ったんですから」

父「そういえば昨日言ってたな……」

次女「そして、鑑識さんがトイレの扉付近でこんなものを見つけました……髪の毛です」

長女「まさか、髪の毛を束にしてカギの部分に突っ込んだ!?」

次女「そう、そのとおり。このスライド式の鍵穴に束の髪の毛を通して巻きつければ簡易式の鍵のできあがり」

刑事「髪の毛は意外と丈夫だ。まして娘ちゃんの非力さでは扉はしばらくは開けられなかった……」

次女「あとはDNA鑑定すればすべてがはっきりするよ」

母「うぅっ……次女ちゃん! あなたの言うとおりよ!」

父「な、なぜこんなことをしたんだママッ!?」

母「あなたのせいじゃない! あなたがあんなバカげたメールを一斉送信したから……!」

父「あ、あれは……」

母「殺してやると思ったのに……まさか、娘ちゃんの下剤の効き目が……あの子が食べるスピードを遅いと知っていながら……うぅぅ」

長女「お母さん……」

母「もうこの家は終わりよ! わたしの殺人計画は失敗し、娘ちゃんも死ぬんだわ!」

次女「あきらめちゃダメだよ!」

男「次女……」

次女「娘ちゃん、実はここに連れて来たんだよ」

母「えっ……」

娘「」

次女「わたし、考えたんです。死にかけの娘ちゃんを助ける方法」

母「そ、そんな方法があるっていうの?」

次女「うん。娘ちゃんはウンコの刺激臭で死にかけた。だったら、それ以上の刺激臭のショックで復活させれば……」

長女「心臓マッサージみたいなもんか」

男「だ、だけどうまくいくかな……」

次女「このトイレにはわたしたちの絆があると思うんだ」

父「絆……?」

次女「ここにはみんなのウンコがたまってる。みんなのお尻から出たものが、絆のようなものが、ここには――ある」

母「次女ちゃん……」

次女「もう一度ここでウンコをして、家族の絆を取り戻そう。この場所、このボットン便所で」

男「だけど、そうなると順番はどうする?」

次女「たしかに……後半になれば後半になる人ほどニオイによってキツくなる」

父「ならばぼくが最後を務めよう」

長女「大丈夫かよ? アンタなんかすぐやられちまうんじゃないか?」

父「バカにするな。オレはウンコ製造機、そして一家の大黒柱だ。ウンコで柱を作ってやるよ」ニコッ

男「父さん……!」

母「あなた……!」


刑事「いい家族だね、わたしはこんな素晴らしい絆に溢れた家族にあったことがない」

次女「はい、わたしの自慢の家族です……!」

男「まずはオレだあああああああああ!」ブリブリブリブリ

次女「次はわたし(以下略)


そして…………


父「ぐっ……これがオレたち家族の……ニオイが詰まったトイレ……!」


男「父さん負けるな!」


父「なんという悪臭……なんという激臭……っ……だがっ……!」


次女「お父さん!」

長女「しっかりしろクソオヤジ!」


父「このオレが愛した家族の……においっ!」


母「あなた……!」


父「オレは……!」

娘『パパ――』

娘『パパがウンコしたあとのトイレは――』

娘『――死んでも入りたくない』


父「娘えええええええええええっ!」


ブリブリブリブリ ズッドホンドボン ボボンボボンボボンッ!!
ブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリ


父「はあはあ……」

長女「だ、大丈夫か!?」

父「お、オレのことは……はぁはぁ……いい、それより……娘を……」

次女「わかった」

次女(娘ちゃん……あなたのために、家族みんなで頑張ったよ……!)

……………………………………


男「お、おい……もう五分はたったぞ……!」

長女「落ち着けよ……あいつはきっと大丈夫だから」

母「む、娘ちゃん……」

父「大丈夫だよ、あの子はきっとオレたちの呼びかけに答えてくれる……!」ダキッ サワサワ


ドン!ドンドンドンドン!


次女「…………娘ちゃん?」

オエエエエェ ナニコノニオアイッ! ヤバイハナガイカレルシヌ! ヤバイヤバイマジデヤバイ! カラダノナカガウンコデオカサレテルミタイ シヌシヌシヌマジテシヌ ワオッ! シニソウ!ハァイ!



長女「扉を開けるぞ!」

キイイィ……

娘「」ビクンビクン

男「娘がビクビクしてる……!」

母「やったわ!あなた!奇跡が起きたのよ!」

父「よかった……ほんとによかった!」

次女「うん……本当によかったね!」

刑事「急いで救急車で病院まで娘ちゃんを搬送させよう!」

ウーピーポーピーポー

エピローグ





次女(こうしてわたしたち家族はウンコによってキズナを取り戻した)

次女(ウンコによって壊れかけたキズナをウンコで修繕する)

次女(なんだかおとぎ話みたいだけど、わたしたちは本当にこれで家族のキズナを取り戻せた)


次女「刑事さん、本当にありがとうございました」

刑事「なに、わたしはなにもしちゃあいないよ。すべてキミが解決したようなものだ、今回の事件は」

次女「えへへ、ありがとうございます」

刑事「まあ部下は死んだが本望だろう。それより、ひとつ解決してないことがあると思うんだ」

次女「なんですか?」

刑事「キミの推理が正しいことはキミのお母さんも認めている」

次女「そうですね。それがどうしました?」

刑事「だとすると奇妙なことがあるだろ?」

次女「はて? なんのことでしょうか?」

刑事「キミのお母さんはキミの推理によれば、朝ごはんに下剤を入れた。ということは、だ」

刑事「当然、キミの朝ごはんにも下剤は入っていたことになる」

次女「ああなんだ、そんなことですか」

次女「わたしは娘ちゃんを見つけた。そして朝ごはんが終わってから、家族の中で最後にトイレへ行ったのもわたし」

刑事「……なるほど、キミがこの事件に必死になった理由がわかったよ」

次女「はい、木を隠すなら森の中。ウンコのニオイを誤魔化すならトイレの前ってことです」

刑事「ふっ、キミが事件が起きてから一度もトイレを離れなかった理由がようやくわかったよ」

次女「ええ。あのときわたしもウンコをしたくてしかたなかった。けど、娘ちゃんのあの状態を見てびっくりして……」

刑事「漏らしたんだな」

次女「ええ、そうです」

刑事「だが、そのおかげでキミはトイレから離れることができなくなり、事件は解決した、か」

次女「ウンコが起こした奇跡ってところですかね?」ニコッ

刑事「ふっ……言うことまでクサイぜ」ニカツ






おわろう

>>72はい。ママがパパのおチ○ポを食べてたみたいのを以前書いた

少しでもこのss読んで家族ってものについて考えてもらえたら嬉しいです

男は長男です

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