P「貴音かわいいよ貴音」(142)

P「貴音かわいいよ貴音」

春香「え?」

伊織「は?」

あずさ「あ?」

千早「ん?」

やよい「う?」

真「へ?」

雪歩「ひ?」

律子「お?」

亜美「な?」

真美「ぬ?」

美希「の?」

響「ほ?」

小鳥「?」

P「貴音かわいいよ貴音」

P「貴音かわいいよ貴音」

春香「えと、急に何言ってるんですか?」

P「貴音かわいいよ貴音」

伊織「それどういう意味よ。ちゃんと説明しなさい」

P「貴音かわいいよ貴音」

千早「ちょっと聞いてるんですか?」

P「貴音かわいいよ貴音」

あずさ「あのー、プロデューサーさん?」

P「貴音かわいいよ貴音」

P「貴音かわいいよ貴音」

やよい「うぅ……それ以外の事もお話してほしいです」

P「貴音かわいいよ貴音」

真「やよいの言葉も通じないなんて……」

P「貴音かわいいよ貴音」

雪歩「こ、こんなプロデューサー嫌ですぅ!元に戻ってください!」

P「貴音かわいいよ貴音」

律子「……どうしてこうなったのかしら」

P「貴音かわいいよ貴音」

P「貴音かわいいよ貴音」

亜美「何か兄ちゃん怖いよ……」

P「貴音かわいいよ貴音」

真美「うわーん!もう演技はやめてってばー!!」

P「貴音かわいいよ貴音」

美希「これ、絶対貴音が何かしたんだよ……そうに決まってるの」

P「貴音かわいいよ貴音」

響「そういえば貴音はまだ来てないな……」

P「貴音かわいいよ貴音」

小鳥「貴音ちゃんにはどう反応するのか私、気になるわ」

P「貴音かわいいよ貴音」

ガチャッ

貴音「おはようご……」

ジー

貴音「……この面妖な空気は一体」

P「……」

ゴクリ

貴音「……」

P「貴音かわいいよ貴音」

貴音「なっ……き、急に何をおっしゃるのですか?」

P「貴音かわいいよ貴音」

P「貴音かわいいよ貴音」

貴音「あ、あの……そのような事を面と向かって言われると私……」

P「貴音かわいいよ貴音」

貴音「あ……うぅ……」



P「貴音かわいいよ貴音」

貴音「なるほど……何故か突然このような状態になっていたと」

美希「貴音何か知らないの?ミキ疑ってるんだけど」

貴音「残念ながら私も分かりません。プロデューサーとは事務所や仕事以外では会っていませんし」

P「貴音かわいいよ貴音」

貴音「……」

P「貴音かわいいよ貴音」

小鳥「とりあえず原因が分からないんじゃどうしようも無いわね……」

あずさ「とにかくお医者さんに診てもらった方が……」

律子「そうですね……誰か付き添いに……」

P「貴音かわいいよ貴音」

雪歩「じゃ、じゃあ私が……」

P「貴音かわいいよ貴音」ブンブン

真「……首を横にふってるね。ならボクは……」

P「貴音かわいいよ貴音」ブンブン

貴音「……では私が」

P「貴音かわいいよ貴音」

P「貴音かわいいよ貴音」

貴音「診てもらっても何も分からずとは」

P「貴音かわいいよ貴音」

貴音「……」

P「貴音かわいいよ貴音」

貴音「あなた様は何かに取り憑かれてしまったのでしょうか……?」

P「貴音かわいいよ貴音」

貴音「その言葉……今の私には酷く虚しく感じます」

P「貴音かわいいよ貴音」

P「貴音かわいいよ貴音」

高木「なんということだ……」



P「貴音かわいいよ貴音」

貴音「あなた様、何故事務所に……?しばらくお休みなさるのでは」

P「貴音かわいいよ貴音」

貴音「これは……弁当に見えますが」

P「貴音かわいいよ貴音」

貴音「これを私に?」

P「貴音かわいいよ貴音」

貴音「……ありがとうございます」

貴音「本日はなかなか、はーどでした……」ハァハァ

P「貴音かわいいよ貴音」

貴音「あ、あなた様……何故レッスンスタジオに?」

P「貴音かわいいよ貴音」

貴音「これは『ゆみの水』ではありませんか!」

P「貴音かわいいよ貴音」

貴音「このような入手困難な代物を私のために……」

P「貴音かわいいよ貴音」

貴音「優しさは……以前のままなのですね」

P「貴音かわいいよ貴音」

貴音「カップらぁめん……これだけの量を……」

P「貴音かわいいよ貴音」

貴音「何故ここまでしてくださるのですか?」

P「貴音かわいいよ貴音」

貴音「……」

P「貴音かわいいよ貴音」

貴音「ありがとうございます。しかし……あなた様が分からない」

P「貴音かわいいよ貴音」

貴音(あなた様は私を想って様々な事をして下さっている)

P「貴音かわいいよ貴音」

貴音(それもあまりに過剰なまでに)

P「貴音かわいいよ貴音」

貴音(あなた様……)

P「貴音かわいいよ貴音」

貴音(私は喜びと共に僅かながら恐怖を感じてます)

P「貴音かわいいよ貴音」

P「貴音かわいいよ貴音」

貴音「この衣装は……」

P「貴音かわいいよ貴音」

貴音「……あなた様の手作りですか」

P「貴音かわいいよ貴音」

貴音(サイズも見る限り完璧……まるで私のためだけのような衣装。とても素人が作ったとは……)

P「貴音かわいいよ貴音」

貴音(これも……愛情が成せる事なのですか?)

P「貴音かわいいよ貴音」

貴音「着てほしいと……?」

P「貴音かわいいよ貴音」

貴音「分かりました。あなた様が望むのなら」



P「貴音かわいいよ貴音」

貴音「!は、入らないで下さい!着替えなら1人で出来ます!」

P「貴音かわいいよ貴音」

バタン

貴音(重い……あなた様の気持ちが……)

貴音(この衣装……間違いなくサイズは合っているはず)

貴音(なのに何故私をこんなにも締め付けられるのか)



貴音「如何でしょう、似合いますか?」

P「貴音かわいいよ貴音」

貴音「ありがとうございます」

P「貴音かわいいよ貴音」

貴音(何をしようとも結局はこの言葉のみ)

P「貴音かわいいよ貴音」

貴音(あなた様が何を考え、何を感じてるのか知りたい。私はあなた様にとって何なのでしょう?)

P「貴音かわいいよ貴音」

貴音「……」



伊織「あいつ、まだ戻らないの?」

貴音「はい、一向に回復の兆しがみられません」

伊織「一生あのままなのかしら……もう前みたいには……」

貴音「……伊織に1つ頼みがあります」

伊織「え?」

伊織「はい、この鍵で入れるはずよ」

貴音「ありがとうございます。あの方は必ず私が」

伊織「あんたにしかあいつを戻せそうにないもの。悔しいけど任せたわ」



貴音(あなた様、申し訳ありません)

貴音(もはや手段を選んでいられません。無断であなた様の家に侵入する事お許しください)

貴音(ここには何か手掛かりがある、そう確信しているのです)

貴音(いくらでも罰は受けます。私にはもう耐えられない……)

カチャカチャ ガチャッ

貴音「お邪魔します」

貴音「っ」ビクッ

貴音「……私の写真やポスターが壁一面……天井にまで……」

貴音「CD、DVD、グラビア雑誌……全て私の……」

貴音「鏡にまで私の写真を貼り付け……」

貴音「ヒッ……こ、このマネキン……私を再現して……」

貴音「……これはジュピターと共演した時の写真……天ヶ瀬冬馬達の顔が黒く……」

貴音「……」

貴音「……これは、日記帳……?」

貴音かわいいよ貴音貴音かわいいよ貴音貴音かわいいよ貴音貴音かわいいよ貴音貴音かわいいよ貴音
貴音かわいいよ貴音貴音かわいいよ貴音貴音かわいいよ貴音貴音かわいいよ貴音貴音かわいいよ貴音
貴音かわいいよ貴音貴音かわいいよ貴音貴音かわいいよ貴音貴音かわいいよ貴音貴音かわいいよ貴音
貴音かわいいよ貴音貴音かわいいよ貴音貴音かわいいよ貴音貴音かわいいよ貴音貴音かわいいよ貴音
貴音かわいいよ貴音貴音かわいいよ貴音貴音かわいいよ貴音貴音かわいいよ貴音貴音かわいいよ貴音
貴音かわいいよ貴音貴音かわいいよ貴音貴音かわいいよ貴音貴音かわいいよ貴音貴音かわいいよ貴音
貴音かわいいよ貴音貴音かわいいよ貴音貴音かわいいよ貴音貴音かわいいよ貴音貴音かわいいよ貴音
貴音かわいいよ貴音貴音かわいいよ貴音貴音かわいいよ貴音貴音かわいいよ貴音貴音かわいいよ貴音
貴音かわいいよ貴音貴音かわいいよ貴音貴音かわいいよ貴音貴音かわいいよ貴音貴音かわいいよ貴音
貴音かわいいよ貴音貴音かわいいよ貴音貴音かわいいよ貴音貴音かわいいよ貴音貴音かわいいよ貴音

貴音「……」

トゥルルルルル

貴音「」ビクッ

貴音「……プロデューサーから」ピッ

貴音「……あの、もし」

P『貴音かわいいよ貴音』

貴音「!!」ブン ガシャッ

貴音「……」

貴音「……や、早く逃げ」

P「貴音かわいいよ貴音」

貴音「あ、なた様……何故ここに……?」

P「貴音かわいいよ貴音」スタスタ

貴音「あ、あ……」

P「貴音かわいいよ貴音」スタスタ

P「貴音かわいいよ貴音」スタスタ

貴音「っ」ドンッ

P「貴音かわいいよ貴音」ドサッ

ガチャッ

貴音(どこか……誰か……)ダダッ



P「貴音かわいいよ貴音」

貴音「携帯で誰かに連絡を……」

貴音「!……部屋に置いて……」

貴音「ならば公衆電話を……」



貴音「……見つからない」ハァハァ

P「貴音かわいいよ貴音」スタスタ

貴音「!!」ダダッ

貴音(事務所なら……誰か……小鳥嬢達がきっと……)

ガチャッ

貴音「……何故……誰もいないのですか……?」

コツコツ

貴音「!!」

P『貴音かわいいよ貴音』コツッ コツッ

貴音(鍵をかけて時間を……!)カチャッ

P『貴音かわいいよ貴音』

貴音(電話……!電話を……)

P『貴音かわいいよ貴音』

貴音(線が切られて……)

P『貴音かわいいよ貴音』ガチャガチャ

貴音「……」ビクッ

P『貴音かわいいよ貴音』ガチャガチャガチャガチャガチャ

貴音(窓をあけて……助けを……)

P『貴音かわいいよ貴音』ガチャガチャ

貴音(な、……う、動かない……)ガタガタ

P『貴音かわいいよ貴音』ガチャガチャ

貴音「……」

P『貴音かわいいよ貴音』ガチャガチャガチャ

P『貴音かわいいよ貴音』ガチャガチャ

P『貴音かわいいよ貴音』ガチャガチャガチャ

貴音「怖い……」グスッ

貴音(何故私がこんな目に……)

P『貴音かわいいよ貴音』ガチャガチャ

貴音(あなた様……どうして……)

P『貴音かわいいよ貴音』ガチャガチャ

貴音「こんな……嫌……もう……」

P『貴音かわいいよ貴音』ガチャガチャ

貴音「元に……戻って……」

ワタシマーメイ♪

貴音「!?」

P『貴音かわいいよ貴音』

貴音「い、今の音は……春香の携帯電話……」

P『貴音かわいいよ貴音』

貴音「……こんな所に……これで助けを……」

P『貴音かわいいよ貴音』ガチャガチャ

貴音「……」

貴音「私の話を……聞いてください」

P『貴音かわいいよ貴音』

貴音「あなた様が私の事を想ってくれているのは痛いほど分かっています」

P『貴音かわいいよ貴音』

貴音「しかし……あまりに重すぎる。私には耐えられない……」

P『貴音かわいいよ貴音』

貴音「お願いします。どうかこんな事は止めて……」

P『貴音かわいいよ貴音』

貴音「笑って、怒って、褒めて下さい……以前のように……」

貴音「……」

シン

貴音「……あなた様?」

P『貴音かわいいよ貴音』ドンドンドンドン

貴音「っ」

P『貴音かわいいよ貴音』ガチャガチャガチャドンドンドン

貴音「……」

P『貴音かわいいよ貴音』ドンドンドンドン

貴音「もう……戻れないのですね」

P『貴音かわいいよ貴音』ガチャガチャ ドンドン

伊織『そう……分かったわ。すぐに向かわせるから安心して』

貴音「……はい」グスッ 

ピッ

P『貴音かわいいよ貴音』ドンドンドン

貴音「直に使いの者が来るようです」

P『貴音かわいいよ貴音』ドンドンドン

貴音「あなた様は隔離される事になるでしょう。もう私と会う事も無いかもしれません」

P『貴音かわいいよ貴音』

貴音「……」

P『貴音かわいいよ貴音貴音かわいいよ貴音貴音かわいいよ貴音貴音かわいいよ貴音』ガチャガチャ

P『貴音かわいいよ貴音』バキャッ

貴音「!?」

P『貴音かわいいよ貴音』ガンガンガンガン

貴音「ば、バット……?」

P『貴音かわいいよ貴音』バキャッ

貴音「や、やめてください!もう何をしても変わりません!」

P『貴音かわいいよ貴音』ガンガンガン

貴音「あなた様!!」

P『貴音かわいいよ貴音』ガンガンガン

貴音(こ、このままでは……扉が破壊されて……)

P『貴音かわいいよ貴音』ガンガン

貴音「……」

P『貴音かわいいよ貴音』ガンガンガン

貴音(早く……早く来てください……)

P『貴音かわいいよ貴音』ガンガン ドンッ ガシャッ

貴音「あ……」

P「貴音かわいいよ貴音」

P「貴音かわいいよ貴音」

貴音「ぁ……ぅ……」

P「貴音かわいいよ貴音」 スタスタ

貴音「来ないで……お願いです……」

P「貴音かわいいよ貴音」 スタスタ

貴音「……」ヘタッ

P「貴音かわいいよ貴音」 スタスタ

P「貴音かわいいよ貴音」

貴音「……」

P「貴音かわいいよ貴音」 スッ

貴音「ヒウッ……」

P「貴音かわいいよ貴音」

貴音「……?私の携帯電話……?」

P「貴音かわいいよ貴音」

貴音「これを届けに……?」

「いたぞ!!お前何やってるんだ!!」

P「貴音かわいいよ貴音」

「大丈夫ですか?怪我は無いですか?」

貴音「あなた……様……」

P「貴音かわいいよ貴音」

小鳥「ええ、窓は前から全然動かなくなってたの。古くって」

小鳥「電話線は亜美ちゃんと真美ちゃんが走り回って引っ掛けちゃったみたいね」

貴音「……そうだったのですか」



貴音(全て偶然……だったのでしょうか)

貴音(私には最後まであなた様が理解できなかった……)

貴音(あなた様がもし、もしもあの頃のように笑ってくれたら……)

貴音(その時が来たら……教えてほしいものです)

貴音「……」

カチャカチャ ガチャッ

貴音「お邪魔します。あの時以来ですね」

貴音「部屋も随分綺麗になりましたね。殺風景とも言いましょうか」

貴音「何も無くなったこの部屋で待っていれば、あの頃のあなた様が帰ってくるのではと」

貴音「何故かそう考えてしまいます。理由は分かりませんが」

貴音「ふふっ、これでも私の予感は意外と当たるのですよ。あなた様」



ガチャッ

P「貴音かわいいよ貴音」


終わ り

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom