あかり「美容院には菓子折り持ってかないといけないんだよね」(269)

あかり「あかりも中学生だし、いつまでもおねえちゃんに切って貰うわけにはいかないよね」

あかり「ちなつちゃんにいろいろ美容院の作法を教えて貰ったし、これであかりも大人の仲間入りだよぉ」


みたいなのはよ

美容院行きそうにないのは京子

美容院前

あかり「うぅ……緊張するよぉ」

あかり「でも美容院でオシャレにしてもらえばあかりもっと目立つようになるかも!」

あかり「うん! 頑張らなくっちゃ!」

あかり「菓子折、雑誌の切り抜き、オッケー!」

あかり「よーし……」

あかり「あかりもついに美容院デビューだよぉ!」

あかり「確か最初が肝心なんだよね!」

あかり「元気にあいさつしなくちゃ!」

あかり「すぅ~はぁ~」

あかり「おはようございます!!」ガラッ

店内「!?」

あかり「……」

あかり「(あ、あれ? なんか変な空気が……)」

あかり「(ダメダメ! ここで弱気になったらやられるって京子ちゃんも言ってた!)」

あかり「おはようございます!!」

受付「お、おはようございます」

あかり「はじめまして! 赤座あかりです!」

あかり「これ、つまらないものですが……」スッ

受付「え……? あ……え?」オドオド

あかり「お願いします!!」

受付「えと……ど、どうもご丁寧に……」

あかり「(掴みはオッケー!?)」

受付「え、えー……赤座様?でよろしいですか?」

あかり「はい! あかりです!」

受付「本日ご予約を頂いておりませんので……」

あかり「!?」

あかり「(予約!? みんなそんなの一言も……)」

あかり「(ど、どうしよう……)」

受付「……よろしいですか?」

あかり「え!?」ビクッ

受付「あの……」

あかり「よろしいです!!」

受付「で、ではそちらのお席でお待ち下さい」

あかり「あ……す、すみません、何がですか?」

受付「はい?」

あかり「え、えと、あの……聞いてなくて……」

受付「それは失礼しました」

受付「ご予約されているお客様が優先となりますので少々お待ち頂くことになるという事なのですが……」

あかり「あ、ああ! 待ちます待ちます!」

受付「ではお飲み物お持ちいたしますね」

あかり「は、はい!」

あかり「……」

あかり「ふぅ~……なんとか第一段階クリアだよぉ」

あかり「ここが美容院かぁ~」

あかり「いつもは外から見てるだけだったんだよね」

あかり「お店も美容師さんもオシャレな感じだし」

あかり「あかりまでオシャレになった気分だよぉ!」

受付「お待たせしました」コトッ

あかり「ひゃいっ!?」ビクッ

受付「!?」

受付「ど、どうかされましたか?」

あかり「な、なんでもないです! すみません!」

受付「い、いえ……」

受付「こちらのカタログなどをご覧になってお待ち下さい」スッ

あかり「あ、ありがとうございます」

あかり「(一応雑誌の切り抜きは持ってきてるんだけど……)」

あかり「……」ペラペラ

あかり「わぁ! この髪型すっごくオシャレ!」

あかり「でもあかりじゃ髪が足りないよね……」

あかり「今度はうんと伸ばしてからこよーっと!」

あかり「そしたらあかりも少しはお姉さんっぽくなるかな?」

あかり「えへへ」

受付「(あの子独りでめっちゃ喋ってる……)」

10数分後

美容師「お待たせしました」

あかり「!?」

美容師「こちらへどうぞ」

あかり「は、はい!」

あかり「(うぅ~! ついに美容師さんに切って貰えるよぉ!)」ドキドキ

美容師「こちらのお席です」

あかり「ど、どうも!」バフッ

美容師「よろしくお願いしますね」

あかり「はい!」

美容師「どうぞ」ファサッ

あかり「……」

美容師「……?」

美容師「あの……手は……」

あかり「手?」

美容師「手は通さなくても大丈夫ですか?」

あかり「?」

あかり「(ど、どういうことかな……?)」

あかり「と、とりあえず通してください」

美容師「……?」

あかり「手は通す感じでお願いします!」

美容師「あ、あの……」

美容院「こちらに手を通す穴がありますので……」

あかり「!?」

あかり「す、すみません!」バッ

美容師「あはは……」

あかり「(うぅ~……失敗しちゃった……)」カァアア

美容師「それで本日はどのような感じになさいますか?」

あかり「(きた!)」

あかり「あ、あの! 雑誌の切り抜きを持ってきてるので!」

美容師「では見せていただけますか?」

あかり「はい!」ゴソゴソ

あかり「これです!」

美容師「……えーっと」

あかり「こんな感じお願いします!」

美容師「そ、そうですね……」

美容師「(写真が暗いし全身写してるから細部までよくわからない……)」

美容師「もっとイメージ絞り込むためにコレを参考にカタログ見てみましょうか」

あかり「はい!」

美容師「今の髪の長さですと……」ペラペラ

美容師「このあたりですかね」スッ

あかり「な、なるほど」

美容師「さっきの写真に近いイメージはこれとか……この辺りだと思いますが」

あかり「な、なるほど」

美容師「ただ襟足の長さが足りないので少し全体的に毛先を軽くしてバランスを取る感じになるかと」

あかり「じ、じゃあそれで!」

美容師「お団子は解いちゃいますね」

あかり「あっ!」

美容師「え?」

あかり「(も、もしお団子出来なくなってみんなにあかりってわかってもらえなかったら……!)」

あかり「あの、さっきの髪型にしたらお団子出来なくなりますか?」

美容師「そうですね」

あかり「ど、どうしよう……」

美容師「どうかしましたか?」

あかり「お団子……」

あかり「お団子残すのは……」

美容師「えーっと……お団子作れる髪を残すなら切れる部分が限られるので……」

美容師「あまり今と変わらない感じになりますけど」

あかり「そうですか……」

美容師「今日は整えるだけにしますか?」

あかり「……」

あかり「美容師さん……」

美容師「はい?」

あかり「髪を切ればあかりは変われますか?」

美容師「……え?」

あかり「もっと素敵で目立つ女の子になれますか?」

美容師「無理です」

美容師「お団子は解いちゃいますね」

あかり「あっ!」



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美容師「お団子は解いちゃいますね」

あかり「あっ!」



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美容師「なれますよ」

美容師「その為に私達美容師がいるんですから」ニコッ

あかり「美容師さん……」

あかり「じゃあもうあかりにお団子なんかいりません」

あかり「切ってください!」

美容師「いいんですか? こだわりがあったみたいですけど……」

あかり「いいんです……これで……」

あかり「これであかりは生まれ変わるんです」

あかり「存在感ありまくりのあかりになるんです!!」

美容師「は、はい……」

美容師「じゃあ切っていきますね」スッ

あかり「あっ!」

美容師「な、なにか?」

あかり「あれを忘れてたよぉ!」ゴソゴソ

美容師「……?」

あかり「(美容院で髪を切ってもらう時はアイマスクをつけるんだよね!)」

あかり「せっかく京子ちゃんが教えてくれたのに忘れるとこだったよぉ」スチャ

あかり「準備オッケーです!」

美容師「は、はぁ……」

美容師「……では切りますね」

あかり「(これをとった時には新しいあかりがいるんだよね!)」

あかり「(わくわくするよぉ!)」

あかり「えへへ」

美容師「(なんか随分変わった子だな……)」チョキチョキ

美容師「え、えとあかりちゃんは美容院とか初めて?」

あかり「!?」ドキッ

あかり「な、なななんでそんなこと!?」

美容師「い、いや今日うちの店初めてだよね? だから……」

あかり「ち、ちがいます! ちょっと気分変えてみようと思って違う店に……」

美容師「そっかー、今中学生?」

あかり「中1です!」

美容師「最近の子はみんなオシャレだよね~」

美容師「小さい頃から美容院って子も多いし」

あかり「あ、あかりも結構前から美容院通ってて……!」

美容師「あかりちゃんもオシャレさんだ」

あかり「そ、そんなことないですよぉ!」

あかり「いまどきの子は美容院が普通です!」

美容師「あはは、ありがたいね」

美容師「あ、もみあげはどうする?」

あかり「(もみ……あげ?)」

あかり「と、とりあえず揉んどいてください!」

美容師「!?」

あかり「けっこう揉み上げても大丈夫です!」

美容師「えーっと……」

美容師「(ギャグ……だよね?)」

美容師「(乗ってあげた方がいいのかな?)」

美容師「じ、じゃあ揉み上げるね」モミモミ

あかり「あ、気持ちいい」

美容師「こんな感じでいいかな?」モミモミ

あかり「はい! ありがとうございます!」

美容師「あはは、それで……揉み上げどうする?」

あかり「えっ?」

美容師「……えっ?」

あかり「も、揉んどいて下さい……」

美容師「揉み上げってここの横の髪の毛のことなんだけど……」

あかり「!?」

あかり「し、知ってますよ! 冗談に決まってるじゃないですか!」

美容師「だ、だよね! ごめんごめん!」

あかり「そ、その辺は適当に見繕って下さい!」

美容師「じ、じゃあちょっと長めに残しておこうか」

あかり「はい」

あかり「(あ、あぶなかったぁ! )」

あかり「(でもなんとかここまで普通に来れてるよね!)」

あかり「(ごらく部のみんなに聞いて置いて良かったよぉ!)」

美容師「こんな感じかな……うん」

美容師「よし、じゃあ一回洗おうか」

あかり「!!」

美容師「こっちに……」

あかり「(シャンプー持って来るの忘れちゃったよぉ!)」

あかり「(ど、どうしよう……)」

あかり「(せっかくお姉ちゃんの借りたのに!)」

美容師「どうかした?」

あかり「あ、あの!」

あかり「シャンプー……忘れちゃって……」

美容師「シャンプー?」

あかり「はい……」

美容師「シャンプーがどうかした?」

あかり「あ、あかりこのお店初めてで!」

あかり「だからマイシャンプー持って来ないといけなかったんだけど……」

あかり「用意したのに忘れちゃって……」

あかり「机の上に置いて……」ウルウル

美容師「えっ?ちょっ……あかりちゃん!?」

あかり「ごめんなさい……!」グズッ

美容師「(ど、どういうこと?)」

美容師「(マイシャンプーって……いつも使ってるやつじゃないと嫌なのかな?)」

あかり「今日は洗って貰わなくて大丈夫です……」

あかり「あかり帰りますね……」

美容師「えっ?」

美容師「ちょ、ちょっと待って!」

美容師「今日はうちのシャンプーで我慢してくれない?」

美容師「出来るだけあかりちゃんの髪に合ったやつにするからさ!」

あかり「え?」

美容師「今日だけ!」

あかり「いいんですか?」

美容師「??」

美容師「いいん……ですか?」

あかり「ありがとうございます!」

あかり「次は絶対持ってきます!!」

美容師「う、うん」

美容師「じゃあ洗っていきますね~」ジャブジャブ

あかり「はーい!」

あかり「(どうなることかと思ったけど美容師さんがいい人でよかったよぉ!)」

美容師「痒いところはありますか?」ワシワシ

あかり「大丈夫です」

あかり「(気持ちいいなぁ)」

あかり「シャンプー上手ですね」

美容師「そうかな?」

あかり「こんな気持ちいいシャンプー初めてですよ」

美容師「あはは、ありがとね」

美容師「はい、おしまい」キュッ

あかり「ありがとうございます!」

美容師「じゃあさっきの席に戻ろうか」

あかり「はい!」

美容師「どうぞ~」

あかり「よいしょっ」バフッ

あかり「!!」

美容師「じゃあ乾かして……」

あかり「ごめんなさい!!」スチャッ

美容師「!?」

あかり「(危うく美容師さんと鏡ごしに目があっちゃうところだったよ……)」

あかり「(その為のアイマスクだもんね!)」

美容師「……」チョキチョキ

美容師「よし! 完成!」

あかり「!!」

美容師「アイマスクとっていいよ?」

あかり「ほ、ほんとですか?」ドキドキ

美容師「う、うん? 終わったし……」

あかり「(ど、どうなってるかな……)」ドキドキ

あかり「えいっ!」スッ

あかり「わぁ!!」

美容師「どう?」

あかり「今までのあかりじゃないみたい!!」

美容師「気に入って貰えたかな?」

あかり「はい!」

あかり「これで存在感がないとかもう言われないよぉ!」

美容師「あはは……」

美容師「スタイリング剤は付ける?」

あかり「えっ?」

美容師「せっかく今までと違う髪型にしたんだからセットの仕方も変えた方がいいでしょ?」

あかり「で、でもあかりそういうの持ってきてなくて……」

美容師「(また!?)」

美容師「う、うちのじゃダメかな?」

あかり「いいんですか!?」

美容師「い、いいんですよ?」

あかり「じゃあお願いします!」

美容師「まあこんな感じかな!」

あかり「さっきよりもオシャレだぁ!」

あかり「本当にありがとうございます!」

美容師「いやいや、喜んで貰えて嬉しいよ」

美容師「じゃ、お疲れ様」ファサッ

あかり「はい!」スタッ

あかり「あっ……そうだ!」

あかり「美容師さん……これ」スッ

美容師「え? お会計はフロントで……」

あかり「やだなぁ! チップですよ! チップ!」

美容師「チ、チップ?」

美容師「(帰国子女……なの?)」

美容師「あ、あのここはそういうの無くても大丈夫だよ?」

あかり「え!? そうなんですか!?」

美容師「うん」

あかり「あ、あかりが行ってたところはチップ払わないとダメだったからつい……」

美容師「いいよいいよ、文化の違いだし」

あかり「じゃあありがとうございました!」

美容師「うん、また来てね」

あかり「はい!」

受付「お疲れ様でした」

受付「本日はカットのみ、赤座様は中学生ですのでお会計2500円でございます」

あかり「あ! これ……」スッ

受付「……はい?」

受付「えー……これは?」

あかり「保険証です!」

受付「……?」

受付「保険証は必要ありませんが……」

あかり「!!?」

あかり「(き、京子ちゃんは保険証出せば3割負担って……)」

あかり「あっ!!」

受付「?」

あかり「(保険証がいるのはパーマのときだったよぉ……)」

あかり「ご、ごめんなさい! 勘違いしてて……」

受付「い、いえ……」

あかり「じゃあ2500円で!」

受付「はい、2500円丁度お預かりします」

                           | }
                           | }
                  , - -‐、 ̄|/ ‐- 、
             ,_ /   -― 、` ´  ̄`ヽ丶
            ./ i_∠ -‐        へ、  丶丶
            { /,     /        ヽ  ヽ ヽ
               ィ〈/  / ,/       /     l   l ,ィ ⌒\
           /._ /  / ,/ /|     ./ ,     l   l ヾ.,  |
            /  l /lX !|     / /| |    |   | |l ヽィ'
             /   |/  `K|_  、 /!/ | ィ!   |   i イ ''"i ヾ.
           ! ,  ハ{「`i‐-ニ_l |/ナニ´ l ハ   |   i' |_iノ、i
          {ハ !|  弋zソ ヽ{  `T ‐- _l  |   | l
            | ヽリ 〃   ,    弋z_ソ|  /  | ,1     
            |   {          〃  {イ/     !_/ i
             lハ   l\   t--‐┐   u /ノ!     !  l
            /ヘ N 丶  `ー '    / /    / r、!
            ヽ{_!ヘr-`i ー-‐  T-/7/  / ∧}

          , -‐(   i′r┤    ,/  イ/  ハ}`′
         /: : : : :\ l  !    / __/ _ '-‐´: ̄:ヽ
          /: : :l : : : : \_ { _ - ' 二 -‐ ´: : / : : : : : :i

受付「本日はありがとうございました」

受付「またお越しください」

あかり「はぁい! ありがとうございます!」ガチャ

あかり「ふぅ~! 緊張したよぉ~」

あかり「でもなんとか乗り切れたし、あかりもオシャレに変身できたし!」

あかり「大満足だよぉ!」

あかり「あとはお家に帰ってお手紙書くだけだね!」

あかり「明日みんなどんな反応するかなぁ?」

あかり「あかりの存在感に圧倒されちゃうかも!」

あかり「えへへ、こうなれたのもみんなのお陰なんだからお礼言わないとね」

あかり「明日が楽しみだよぉ!」
                                        おわり

           ___ }\ __

           >   `  ` ∠_       _
          ∠ ┌-、 <丶   \     l」}
.        _  ∠   ̄     ´  ゝ ヽ__   ノj ! Sorry. 悪いが 最後の1行が見えないよ。
    〔[[.し レ、/  ( ・)} ( ・)  NこLL山彡' ノ   耳に バナナが入っててな。
.      { こ/´{/   (__,_う_    ヽ-{了-┬''´
.     }   |_{/ / /  ヽ、 \  }┤  |
.      |  `  Ⅳ し'^マ ヲ し  丶    ノ
        、 __| | }   `   .し  } 丁´
            レし1       | し'   |
              |  |   {{   |    N
             {  {       |    }

                      '´                  ヽ
                   /                    \
                  /     ,'   ,'  :| /!   |ヽ        ',
                   /     {   /|  レ V!   ! }Y  .| |   , あかりちゃん
                 ,イ ,    斗 ─ ト _」   .|__´ ̄`ヽ ! !ニコ !
                 | |  |∧ノ                 |_/'V|    その髪型あんまり似合ってないね
                 L|  |!  z== ミ       ≦ =-   |ニコ |
                 | |廴| ≠ん_)刈         んぅ刈 》  ,'    ,
                     リ   ',  弋_ ク       弋 ュク   ,   |
                /|   ∧ ::::::       '       ::::::::: ,'   :|  ',
                / !    ',        __       ,   ::|  ヽ
                  /    |     ∧      、  ソ      ∧  ::::|   \
              {   ノ   ,': ::\       ̄      /  _ノ ::| {    ヽ
             乂/   ノ: : : : :>             _ <  ::::| ',   ,イ}
    (ヽ         /   Y: : : : / : : : : : |> -   イ:::/        ノ  ヽ  /
    ヽ\.   /^!   .{   \|: : : : { : : : : : :リ     ::::| ,'   、 ,>' : :  > 、
     ヽ ヽ、 { |   ',     \: : : : : __ノ          {   ヽ(: : : : : : :  ヽ ヽ
     Lノ⌒l} '、    \,    ',´ ̄{ {            .乂 _   \:_: : :    }  }
     {  ̄`!  |    ../⌒ヽ  }  ヽヽ  ̄`   -─  ィ/)     ) `ヽ   .ノ 〃
      ヽ  ̄`} ノ    ,'  /} /!    ≧. _    z≦<  ./   }   (

ちなつちゃんが初めて牛丼屋行く話だれか書いて

まだ落ちてないのかっていうか続きなんて書きようがないだろ

           _  -―    ―-ァ⌒< ̄ 丶、   \
        -r‐‐ァ'´          ヽ ノ ヽ   \   \
     /  _レ'´             ./   ぃ   ヽ    , あかりちゃん
    イ    ´      |  ハ  :| .|   {     ぃ         l
   ノ /イ// ∧ | ハイ厂マ ハ|  ||      ぃ      l | その髪型あんまり似合ってないね
  /   l/ / レァ l :|ハノx=弌 l∨ 八:     l|       l.|
.  l  | /斗__l」xミー┘ 彳_)ヽ Y' レ  l     l |     イ|
.  ∨ |    :::V/い     辷ノ  // /|    //    // l.|
   ∨ |    ィ´l弋ノ     ::::::: // / :l    /  |  〃  リ
.   ヽl  //./:| ::::: '        〈 人 :|入_   :|  l   /
      l|、  |/ 人   - ‐'     `` `{二、 ∨ |ノ ヽ{
     | ヽ. \/| 丶           ////>|/   \

        |  l. |/  > -‐_'ユ    /////////>、
       ノ/ \ヽ    ィ///ハ   /////////   \
       ´    `   ∧////l‐  l///////       |

          /: : : : : /: : : : : : / : /: :/{: :l: : : : : : : : :|、: \
.        /: : : : : /: : : : : : /: 斗-/-|:、{: : : : : : :|: :|: \: ::.
        ′: : : : ′: : : : : :{:/}:ノ:::::|/::゚,: : :..} : ム、: : : : :い 
      |: : /: :′: : : : : :.{::/:::::::::/:::::::}: :./}:./:::リ:. : :',: : トヘ  
      |/x‐=| : : : : : : : l:::::z==≠ミ::::l/ノイ::::::∨: : |: :.| :}

.    ---}_:_:_:_:_:|:.|: : : : : : :|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::z=ミ::}:/ |v:.|   
  イ{: :/:}_:_:_:_:/|:.|: : : : : : :|::::::::::::::::::::::::::::::::::':::::::::::{リレ:| } |  
  {: ぃ: : : }: |: : :{ |:.| : : : : : 小  し          {: : : } リ
  { : ゞ\:j: :}: :.:ゝl |:.:. : : : :{ ぃ     ( ̄`ヽ     |: : :,   おだんごが…ない?
  ゞ:.:.:.:.:.′: : : : リ,:.:.: : : :.| ヾ     ー ′   ′: ′   あかり?あかりはどこ!?

   /`¨¨′: : : : : }:.゚。:.:.: :..:|            イ: : {/    
   |: : : ′: : : :.: /:.:.:.\:.:八  :....       ィ:.:.:.:. :..{
   }: :./: : : : : : /: :.:.:.:.:ノ\:.ヘ   「:.`:.¨¨ア |}:.:.:..八}
.  /: :/ ´ ̄ ̄ ̄二ヽ.   \}  |:.:.:.:.:.:/  ノ|:.:./
  ′/ニニニニニニヽニニ∧        |\/   {:/
/: : /ニニニニニニニニムニニ∧          ーハゝ

あかり「あ! 京子ちゃん、ちなつちゃん! おはよー!」

京子「ん?」クルッ

ちなつ「あかりちゃんおは……」クルッ

京子・ちなつ「誰!?」

あかり「ひどいよぉ!! 美容院行くって言ったでしょ!」

あかり「あかりだよぉ!!」

京子「あ……え? お、お団子は?」

あかり「いつまでも同じ髪型じゃつまらないもん!」

あかり「せっかく美容院行ったんだから思い切って切ってみたよ!」

ちなつ「そ、そうなんだ……」

あかり「どうかな?」

ちなつ「すっごく可愛いよ」

京子「こう言う髪型も似合うんだな」

あかり「ほんと!?」

ちなつ「でも……」

あかり「え?」

京子「あかりではないな」

ちなつ「はい」

あかり「えぇ!?」

あかり「あかりはあかりだよぉ!?」

あかり「髪型変えただけなのに!!」

京子「だけっていうけどな……あかり=お団子なんだぞ?」

あかり「そんなぁ……」

あかり「で、でもあかりオシャレさんにはなれたよね?」

ちなつ「うん! 髪型も今風だし似合ってて可愛いよ!」

あかり「わぁ! ちなつちゃんありがとう!」

ちなつ「えへへ!」

京子「そ、それでさ……あかり」

あかり「どうしたの?」

京子「その……美容院はどうだった?」

ちなつ「……あ」

ちなつ「(京子先輩がデタラメ言い出したから私も乗ったんだった……)」

あかり「どうって?」

京子「だから……雰囲気とか作法とか」

あかり「ああ! バッチリだったよ!」

京子・ちなつ「え……」

あかり「二人が教えてくれたお陰だよぉ! ありがとね!」

京子「と、当然! 美容院の事なら任せてよ!」

ちなつ「(な、なにが……?)」

あかり「初めてで緊張しちゃったけど美容師さんも優しくていいお店だったよ!」

ちなつ「び、美容師さんが優しくてよかったね」

あかり「?」

京子「(ネットで得た知識は間違ってなかったか!)」

京子「(怖くて行けなかったけどあかりが実証してくれたし……)」

京子「(早速明日私も美容院デビューするぞ!)」

あかり「向日葵ちゃん! 櫻子ちゃん! おはよー!!」

櫻子「誰?」

向日葵「誰ですの?」

あかり「2人も!?」

あかり「うう……ひどいよぉ……あかりだよぉ……」シクシク

櫻子「え!? あかりちゃん!? お団子落としたの!?」

向日葵「そんなわけ無いでしょ……」

向日葵「赤座さん、髪を切ったんですのね」

あかり「うん、初めて美容院いったんだぁ!」

櫻子「え!? あかりちゃん病気なの!? それでお団子が!?」

向日葵「もうあなた黙ってなさいよ」

あかり「病院じゃないよ!美容院! び、よ、う、い、ん!」

櫻子「ああ! 髪切ったんだ!」

あかり「うん! どうかな?」

向日葵「とても似合ってますわよ、少し大人っぽくなった気もしますわ」

あかり「ほんt……」

櫻子「あんまり似合ってないね」

あかり「ええっ!?」

櫻子「やっぱりあかりちゃんはお団子が無いと」

あかり「そんなにお団子重要なの!?」

櫻子「あ、そうだ! 向日葵、カチューシャ貸して! あと紙とテープ!」

向日葵「なにに使いますの?」

櫻子「いいからいいから!」スポッ

向日葵「あっ! ちょっと!」

櫻子「丸描いて~♪丸描いて~♪」

櫻子「これをこうして……」ペタペタ

櫻子「できた! あかりちゃんカチューシャ!!」テッテレー

向日葵「何変なもの作ってますの……」

櫻子「はい、あかりちゃん!」スッ

あかり「え?」

櫻子「これつけて! じゃないとあかりちゃんじゃないから!」

あかり「い、嫌だよぉ! せっかくイメチェンしたのに!」

櫻子「いいからいいから!」スポッ

櫻子「うん……我ながら素晴らしい出来だ!」

あかり「うぅ……」シクシク

ちなつ「あかりちゃん……不憫な子……」

                         __

                (   ,   ´ ̄     `   、
                   ´     ⌒   、      \
               /⌒     ヽ      `      、
             ,_ノ /⌒                  ‘,
              /                人       ',
            ∨     |     │L _      ヽ       ,
             , /      /|     ハ| ヽ`  .|   |      ,
              /イ   /`/ |∧   :{ ヽ  \ .|          l
            |' /   ハ/ ヽ \ | 〃ラミぁ、|   |      .|
            |/ |  :| |/>、  ヽ   トイヽ }〉   .|      .}   終わりだよ!
           /' |  :ト、{ トハ     弋 ー'ノ |   }     ヽ
          ノ   ぃ |::ヽ乂リ       ,,,  |   /   }}  ト、',
     r 、       ヽヽ:::::. ,,, 、           ノイ /   ./  / \
    (` ´ )       |   ヽ    <⌒ヽ   / | /   ./ | イ/
     7_ノ、)         | ∧ ハ`  、   - '   ,  |イ  ,ィ/ ノ ′
                 |/ ヽ{ ∨\  ー 彡─ 、 ノヽ/ |
      @       ノ   `   >/    ヽヽ{_
                   ,-'ヽ、, '´_/_      ヾー }
                  ,-′  (イl´          |i、` }
              {     ( ヽ          || ', 〉
. r 、_             /   / \ \          || ー}}
,-   ノ_        / ,  '´     \ \     /  ||   }}
ゝ┐)ー'       / /       /` 、フ ´─ / ヽ }}i

.             /        _  '´\    ./    ノノ!
            (      _  ´     ` ー ´    // {
.              -  li´ !                    //.r‐'

あかねさんはよ

      /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ
      .: : : : : : : : : : :{: : : : : : : : : : :ト、: : : : : : : : : : :.
    /: : : : : : : : : : :∧: : : : : :}、: : :} : :}: : :}: : : : : : : あかり
   . : : : : : : : :_」: :厶-: : : : : : V:厶-∨、:.|: : : : : : :|

   |/|: : : : : : :/|l/  {\ : : :| }/   j }:| : : : : : | その髪型あんまり似合ってないな
   |  : : : : : ; x==ミ  丶:ノ ' ァ==ミ、:ト、: : : : :l:|
   | |: : : : VY iト.ノ::::}         ト.ノ::::} Y }: : : : :l:|
      |: : : : :{  弋ー少        弋ー少 /: / : : ;r{
      |: l: : : ト、        ,       イ/:}: : /
      |N: : 从^               }_}:/} /{
      || ヽ: : 仄              人 : :/}/
    八   } ト、个 .      ^      イ: : :}/
         人{ ヽ : :> .     . <: : : /{
              }: : : :_| `   ´ |_: : : イ
            八 rくノ       }八: : :{
        ー=彡ヘ:|∧    ∧ 〉:八_,
      ,.. -‐  ⌒ソ/ ヽ /´∧_,/}/ ` <
     /´              V /        `ヽ

京子「おはようございます!!」ガチャ

店内「……」シーン

京子「お、おはようございます!!」

ヒソヒソ ヒソヒソ

京子「ぐっ……」

京子「(に、逃げちゃダメだ! あかりはこれを乗り越えたんだ!!)」

京子「おはy」

受付「いらっしゃいませ、ご予約のお名前お伺いしてもよろしいですか?」

京子「え!? あっ……よ、予約!?」

京子「え、えと……あの……」

京子「(ち、違う! まずはこれだった!!)」ガサゴソ

京子「つまらないものですが!!」スッ

ささ、つづけてどうぞ

受付「あのこれは……?」

京子「つまらないものです!!」

受付「あの……冷やかしですか?」

京子「!?」

京子「(そ、想像以上の圧力……)」

京子「私の大好きなお菓子が入ってます!! ぜひ皆さんで食べて下さい!!」

受付「はあ……」

京子「(やったか!?)」

受付「か、変わった方ですね」

京子「え?」

受付「懇意にさせていただいてるお客様はともかく初めてのお客様にこんなもの貰うのは初めてのですよ」

京子「ぁ…………え?」

京子「ほ、他の人は持って来ないんですか?」

受付「ええ」

京子「は、始めての美容院には菓子折りが常識なんじゃ……」

受付「プッ……そ、そんなの聞いたことありませんけど」

プークスクス カシオリダッテー ヤバイチョーウケルー

京子「なっ!?」

京子「(じ、冗談だろ?)」

京子「(い、いやいや偶々この店がそうだっただけだ!)」

受付「それで……くっ……菓子折りのお客様?」プルプル

京子「!?」

受付「ご予約のお名前は……」

京子「(ど、どうしよう……予約なんかしてないし……)」

京子「えと……さ、佐藤です!」

受付「佐藤様ですか? えーっ……本日佐藤というお名前のお客様からご予約は
いただいておりませんが」

京子「(ダメか!)」

京子「か、加藤です!佐藤じゃなくて加藤!」

受付「加藤様……も見当たりませんね」

京子「ぐっ……んぅぁ藤です!」

受付「はい?」

京子「んぅぁ藤ですってば!!」

受付「…………トウと付く苗字の方はいらっしゃいませんが」

京子「(ちくしょおおおおおおおおおおお!!!!)」

受付「こちらのミスの可能性がありますので大変申し訳ありませんがお電話頂いた日時を教えていただけますか?」

京子「え、えと……昨日の6時ごろです!」

受付「6時ごろですね……それで、お名前は?」

京子「……んぅぁ藤です」

受付「……」

京子「……」

受付「ここに書いて頂けますか?」スッ

京子「……」カリカリ

受付「藤と同じ大きさで前の文字を書いて頂けますか?」

京子「……すみません予約してないです」

受付「ですよね?」

京子「はい……」

京子「すみません、出直して来ます……」クルッ

受付「お客様! ご予約は必須ではありませんので!」

京子「え?」

受付「ご予約のお客様が優先されますので少々お待ちいただくことになりますが」

京子「な、なんだ! それを先に言ってくれないと!」

受付「は、はあ……」

受付「失礼ですがお客様、美容院は初めてでございますか?」

京子「!!」

京子「そ、そんなわけないじゃないですか! 」

受付「……申し訳ありませんでした」

京子「(あの目、まだ疑ってるな……まあ事実初めてだけど……)」

京子「(ここは一発わかってるってとこを……)」

ドンッ

京子「これ、お願いします」

受付「はい?」

京子「わざわざ新しいの買ってきたんですよ」

受付「メリット……ですか?」

受付「あの……なんの為に?」

京子「なんの為にって……そりゃあ決まってるじゃないですか」

京子「マイシャンプーですよ、マ、イ、シャ、ン、プー!」

受付「……?」

京子「?」

受付「えー……マイシャンプーと言うのは……?」

京子「……え?」

京子「美容院って自分でシャンプー用意するんですよね?」

受付「ぷはっ! お、お客様そんなことはあるわけ……くっwww」プルプル

京子「な!? そ、そんなはず……」

マイシャンプートカ プークスクス

受付「そ、それともシャンプーにこだわりがありどうしてもというならそ、それをお使いしますが?」プルプル

受付「メリットに拘ってるんですか?(笑)」

京子「こ、こここここだわってますよ!!」

京子「これでお願いします!!」

受付「かしこまりましたwww」

受付「では少々お待ち下さいwww」

京子「……」

京子「(心が折れそうだ……)」

数分後

美容師「お待たせしました、えーっ……」

美容師「なあ、菓子折りシャンプーのお客様の名前は?」ヒソヒソ

受付「なんか……んぅぁ藤とかなんとか……」ヒソヒソ

美容師「なんだよそれ」ヒソヒソ

受付「自分で言ってたんですもん!」ヒソヒソ

美容師「え、えーっと……んぅぁ藤様?」

京子「あ、私歳納です……」

美容師「と、としのう?様ですか? ん、んぅぁ歳様とお伺いしてますが……」

京子「忘れて下さい……色々と……」

ダメだ京子が可哀想だ

         ,,ィ : : : : :_;,;,;,;,;,;,;,;、,,_: : : : : : : : :、:ヽ
       ,ィ: : : :.,、nilllllllF''''"~~ ̄ : : : : : : : : ヽ: :ヽ
      _ィ: : : : ,il|F'"~: : : : ; : : : : : : : : : : : : : : : ヽ ::ヽ
     jl: : : : ,il!' : : : : : : : : : :i: : : : l: : : : : : : : : : : : i: :ヽ (歳納センパイの髪型似合ってないけど
    ./:,,: : : : : : i: : : : : : : : : : l : : : :iヽ、,;,; : :: : : : : : :i : ヘ
    ,t'~: : : : : : :,li: : : :i : : : : : :|ヽ、: _i/ゝ: : : : : : : : : l: : ハ なぜか死にそうな顔なので言い出せませんわ…)
   j : : : : : : : :/゙弋 : :l、 : : i : :| ,X:ノ==ii、ゝ、i : : : : : : l : : :l

   j: : : : : : : : :i  ゙弋i 弋 i`ヽ' /,r-vin、 ヽi:l : : : : : : :i : : :i
   !: : : : : : :i;,;|_   ` i i`i i i ` f、,,,d,illll| i |: : : : : : : i: : : :i、
   !: : : : : : i: :|   ̄`‐  i i i i i i 乂!!':':.ノ  ,'l: : : i: : : i: : : : i
   ! : : : : : :i i、l ,f"r'~`h、i i i i i i    ̄   ノ |: : : i : : i : : : : |
.   !f|; : : : : i:i `|l .l|luul|ヘ i i i i    u   |:i|: : i: : :i : : : : :i
   |i`i: : :i、:i:ヽ弋,弋:.:.:ン  、         i; | : i:i : i : : : : : i
   ヽ.l:ゝ:iヽ:i :ヽ`   ̄            ノ i :i: i :i: : : : : : :i
     |: l:`: :ヽ: : lヽ        , --,     ノ; :iノ: : : : : : :ノ
     l:λ: :i: : : i:`ヘ       `"´     ノ' |:l^、: : : : 彡'´
     `| 弋 :ヽ: i : : ゝ           ,/  i:弋l ; ; ; 〉
      ヘ ゙゙ヽ`、i: :,、; : `; : . 、 __ , ィ"    ゝ 'i :i: ノ    ,,-、_
       ヽ  `l`: :| ヽ;;: : : 、: : : , : : : /       〉| :)-ー'~ノ
          弋: :ゝ ゝ、: :ゝノ : :ノ' |       f: : ノ /
           ゝ: :`: -': , ; ; :}`~ 丿      ,i:ヘ:ノ/

              ̄ ~〉,;,;)..--'゙゙     ,..-''´ ’ノ`
              __ィi: : :ノ、........_   ‐"   /
             , '  |,: :λ        , x '_.. , ‐、
            , '    !i`( ゝ、_,, '_x '" / ` .._ \
            i    `          ,r'"~゙''‐. `ー ヽ
     ,_      /'         ,;    f /''¬ー    1
  ,rー'、ヽ   ,イ          ,;"     V ,-、     |
  ! ,..- 、`) /    ,r      ,:'      | ! l      |

美容師「どうぞお使い下さい」

京子「あ、どうも!よっ」スルッ

京子「あれ?」スルスル

美容師「?」

京子「穴が……」

美容師「こちら膝掛けですのでwww」

京子「で、ですよね! あったけー!」

美容師「手を通すのはこちらですwww」ファサッ

京子「そ、そう、これこれ!」スルッ

美容師「それで今日はどうなさいますか?」

京子「あ、一応参考になるもの持ってきてるんで!」ピラッ

美容師「……?」

京子「こんな感じでお願いします」


美容師「えーっと……これはご自分で?」

京子「はい! 私が描きました!」

美容師「う、うまいですね!」

京子「いやぁ~」

美容師「こんな感じに……?」

京子「はい! お願いします!」

美容師「(参考にならない……)」

京子「期待してますよ! 美容師さん!」

美容師「が、頑張ります」

京子「おっと、これを忘れてた」スチャ

美容師「(え!? 寝るの!?)」

美容師「(ど、どうしよう……)」

数十分後

美容師「と、歳納さん?」

京子「はい?」

美容師「一度髪を洗いますので……」

京子「ああ! はいはい」

美容師「ではこちらに」

京子「どうもどうも!」

美容師「では洗っていきますね」ジャバジャバ

京子「はーい」

美容師「あ!」

京子「?」

美容師「○○君! メリット持ってきて! マイシャンプーの!」

京子「……」

アシ「これっすねwwwどうぞwww」スッ

美容師「ありがと」

美容師「あ、これ新品なんですね。わざわざすみません」クルクル

京子「いえ……こだわってますから……」

美容師「じゃあ改めて洗っていきますね」

京子「はい……」

美容師「……」ワシワシ

京子「……」

美容師「痒いところはありますか?」

京子「えーっと……」

京子「(なんだっけ?あかりがわかんなかったやつ……たしかも、も……)」

京子「盛り上げ」

美容師「え?」

京子「盛り上げが痒いです」

美容師「(も、盛り上げ!?)」

美容師「(揉み上げのことか……?)」

美容師「え、えーっと……この辺りですかね?」ワシワシ

京子「ああ~そこそこ、気持ちいです」

京子「私よく盛り上げ痒くなるんですよ」

美容師「へ、へぇ~……!」

美容師「……」ワシワシ

京子「……」

美容師「じゃあ流しますね」

京子「はーい」

美容師「では元の席で乾かしますので」

京子「ほいほーい」

京子「よいしょ」バフッ

美容師「……」カチッ

美容師「……」ブオー

京子「……」

美容師「熱くないですか?」

京子「入ってきた時は暑かったけど今は大丈夫ですよ~」

美容師「ぇ……あ、はい」

京子「最近だいぶ涼しくなりましたしね」

美容師「あはは……」

美容師「じゃあ細かいとこだけ少し切っていきますね」

京子「いよいよ仕上げですね!?」

美容師「そうですね」

京子「アイマスク取るのが楽しみだ!」

美容師「……」

美容師「あの……なぜアイマスクを?」

京子「え?」

美容師「アイマスク……」

京子「だって美容院ですから!」

美容師「で、ですよね!!」

美容師「(どういうことだ……)」

美容師「……っと、終わりです」

美容師「確認してみて下さい」

京子「おうよ!」サッ

京子「!!」

美容師「あの参考画像に僕なりにアレンジ加えてみたんですけど……」

美容師「(というかそれしか方法が……)」

京子「いいね! いいね! 」

京子「イメージとは違ったけど!」

美容師「(ですよねー……)」

京子「でもいいよ! さすが美容師!」

美容師「あ、ありがとうございます」

京子「じゃあはい! これ!」スッ

美容師「え?」

京子「とっといて!」

美容師「あの……」

京子「こんないい感じにしてくれたからはずんどいたよ!」

美容師「はあ」

京子「じゃ、センキュー!」バッ

美容師「なんだったんだ……」

受付「お疲れ様でした」

京子「どうもどうも!」

受付「お会計2500円でございます」

京子「ほい」

受付「3000円お預かりします」カチッ

京子「お姉さん、ここってパーマいくら?」

受付「えー種類にもよりますがだいたい5000円ほどが目安かと」

京子「ってことは……1500円か!」

受付「?」

京子「今度はパーマかけちゃおっかな!」

受付「あ、ありがとう…….ございます?」

京子「じゃ! またくるから!」クルッ

受付「お客様!!」

京子「え?」

受付「メリットは……」

京子「……」

受付「マイシャンプー……」

京子「持って帰ります」

受付「恐れ入ります」

京子「じ、じゃあ、ありがとうございました」スタスタ

プルルル ガチャ
美容師「はい、○○○(店名)です。」
俺「あ・・あ・・・あ・・・・。」
美容院「カットのご予約ですね、お時間のご指定なんかはありますでしょうか?」
俺「ああ・・あ・・・あ・・。」
美容師「かしこまりました。午後4時半頃ですね。カット以外のご要望なんかありますか?」
俺「あ・・・ああ・・・あ・・。」
美容師「カットのみで、かしこまりました。担当のご指名等は・・・?」
俺「あ・・・・あ・・・。」
美容師「かしこまりました。中村ですね。それでは今日の午後四時半頃お待ちしておりますー。」
俺「ああ。」

次の日

あかり「わぁ! 京子ちゃんも髪切ったの?」

京子「まっねー! 行きつけの美容院で」

ちなつ「結構雰囲気変わりましたね」

京子「私もそろそろ大人だしね」

ちなつ「いいなぁ、私もイメチェンしてみようかなぁ」

京子「ダメだよ、ちなつちゃん!」

ちなつ「え?」

京子「ちなつちゃんはそのままでいいんだよ!」

ちなつ「そ、そうですか?」

京子「うんうん!」

あかり「ちなつちゃんは今のままでもとっても可愛いもんね!」

ちなつ「えへへ、お世辞なんかいいのに」

結衣「京子」

京子「うわっ!? ムショ帰り!?」

結衣「なんでだよ」

京子「いや冗談冗談」

結衣「それでさ……」

ちなつ「あ! 結衣先輩髪切りました!?」

あかり「本当だちょっと変わってる!」

結衣「あ~、ああ」

結衣「昨日美容院行ったんだ」

京子「へー」

結衣「それで切ってもらってたは京子が入ってきてさ」

京子「………………………え?」
                            おわり

                  xグ
                    //
               _,!{_,.. -- 、

           ,..- ´ ̄-‐ ` ´ -‐-..、 `ヽ、
      __   /   /         `ヽ  ` <二゙ヽ、 京子ちゃんと結衣ちゃん
    r ´i:::/:/                   ヽ=<j: i
    !ヽ,y::/                      V::ノ その髪型似合ってるね
     ヽ::/ /    _,.. -       ―‐-i、    ヾ.ヘ、
   ,ィ´ .j /    / ト、::..     ::. |i::  :::`ヽ ヽ  !::. ヾヽ
    /:. .:::! | i / i ハ :i ヽ.:::::..  |!:./ i:: /ヽ: ii.  i  i::::,-゙
    ヽ!::|  !i i: i !i i _|_t-ミ\::::::::;j|/ x,レ== ミリ:: :. |  i´
     `! !ハ| ト| ,レ゙,ィ ァx゙ `ヽj"   f_, ,ikx ヽi :: リ  i
        !  : !:i i| fi:タiイ::i      i|ィオ::j ノ| j:  :: j
        ! : :.ト、`弋:::゙:ノ       `‐-‐゙ ,リ::: !: j
        ト、:. :iヾ ////     '    //// ij:: j:レi
       !:ヽト、.:!ヽ      r --―ァ     /:: /::::i´
      i::i:ヽ:ヽヽ:::ヽ、   j`i  - ´   ,/::::j/::ルリ
      `゙ ヽ!∨V`i:::::`::/ /._  ,ィクィ:::´リ|/|ノ∨
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        ノ::!i:::::::::::::::/ !,// _/:::::::: ̄`ーt-、
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