結衣「安価で友達と遊ぶ」(327)
結衣「…………」
結衣「……なんか」
結衣「誰かが遊びに来る気がするな」
\ピンポーン/
結衣「やっぱり誰か来た」ガタッ
結衣「はーい」ガチャッ
>>5「こんにちはー」
京子
京子「やぁ」
結衣「やっぱり京子か、来ると思ったよ」
京子「えっ?結衣ってエスパー!?」
結衣「いつものように来られてたら大体予想できるよ」
結衣「入りなよ」ガチャ
京子「たっだいまー♪」
結衣「私の部屋はいつからお前の家になったんだよ」
京子「今日はおみやげを持ってきたぞ!」ガサゴソ
結衣「へぇ」
京子「はいこれ、>>15」
京子「はいこれ、双頭ディルド」ズルッ
結衣「捨ててこい」
京子「そんな!?」
結衣「そんな!?じゃねぇよ!!中学生が何持ってきてんだ!」
京子「いやぁ、お母さんの部屋にあったからつい…」
結衣(しかも人の!?)
京子「せっかく持ってきたんだからこれで何かして遊ぶか」
結衣「な、なに言ってんだ…そんなのさっさとしまえよ…」
結衣「遊ぶならゲームとかでいいだろ?丁度新しいゲームが…」
京子「結衣」
結衣「な、なに?」
京子「>>25」
これがお母さんの部屋にあったということは……
京子「これがお母さんの部屋にあったということは……」
結衣「………?」
京子「うちのお母さんがこれを……」
結衣「!?」
京子「相手の人は……」
結衣「な、生々しい話すんなっ!!」ドゴォ
京子「ごふゥッ」ドシャア
結衣「何がしたいんだよお前は……冗談にしても性質がわるいぞ」
結衣「も、もういいから他のことしよう、そんなのしまって!な?」
結衣「京子はなにしたい?」
京子「>>34」
あかりとちなつちゃんも呼ぼう
京子「んー…そうだな」
京子「そうだ!あかりとちなつちゃんも呼ぼう」
結衣「そうだな、最近休みの日にみんなで集まるのって無かった気がするし」
結衣「何するかはみんなで決めようか」
京子「そうしよう」
結衣「じゃあ私あかりに電話するから、京子はちなつちゃんよろしく」
京子「ほいほーい」
結衣「……えっと、あかりの番号は…」ピッピッピッ
結衣「…………」プルルル ガチャ
>>46「はい」
結衣「もしもし、あかりか?」
ひろし
ひろし「はい」
結衣「もしもし、あかりか?」
ひろし「ひろしです」
結衣「えっ」
ひろし「最近テレビに出れんとです」
ひろし「ひろしです…仕事欲しかです」
ひろし「ひろしです…ひろしです…ひろしです」プチッ
結衣「…………」ツーツーツー
結衣「…………」ピッピッピッ プルルル ガチャッ
あかり「はぁい、あかりだよぉ、結衣ちゃんどうしたの?」
結衣「なんか、ちょっと悪い夢を見た」
あかり「?」
結衣「いや、いいんだ…忘れてくれ」
結衣「それよりあかり、今日暇?」
あかり「>>59」
ひろしです、ひろしです、ひろしです
あかり「ひろしです、ひろしです、ひろしです…」
結衣「!?」ギョッ
あかり「ひろしです、出番欲しかです」
結衣「…………!!」プツッ
あかり「あかりです…百合ゆりしたかです」
あかり「あかりです…あかりです…あかりです…」
あかり「…なんちゃって!えへへ、今ものまねの練習してたんだぁ」
あかり「でも暇だよ!何かあったの?結衣ちゃん」
あかり「あれ?結衣ちゃん?結衣ちゃーん、もしもしー」ツーツーツー
…
京子「あれー?あかりは?」
結衣「あぁ、あかりは留守みたいだ」
京子「そっかー」
結衣「ちなつちゃんは?」
京子「ちなつちゃんは>>72だって」
あかりを追って異世界に旅立った
京子「ちなつちゃんは、あかりを追って異世界に旅立ったって」
結衣「そっか、あかり留守だと思ったら異世界に行ってたのか」
京子「異世界って携帯の電波入りにくいらしくて、ちょっと繋がりにくかったよ」
結衣「うん、私もさっきちょっと混線してたっぽい」
結衣「そっかぁ異世界か、じゃあしょうがないよな」
京子「ツッコまないのかい」
結衣「もう何も信じない」
…
結衣「で、結局あかりとちなつちゃんは来れないって事か」
京子「そうだねぇ」
結衣「どうしようか、誰か別の人呼ぶ?」
京子「>>82」
それより双頭ディルド使おう
京子「それより双頭ディルド使おう」
結衣「ま、まだ言うか」
京子「せっかく持ってきたんだから、もったいないじゃん!」
結衣「もったいないって…あのなぁ」
結衣「あ、あんまり言いたくないけどさ…京子は」
結衣「その…それが、どういうものか知ってるのかよ」
京子「え?」
結衣「あんまり人前に持ってきたりするものじゃないと…思うんだけどさ」
京子「>>91」
冗談冗談。これはただの紙工作。
そんなことより結衣、私の作ったRPG プレイしてみて!
京子「…冗談冗談!」
結衣「え?」
京子「そんなマジになんないでよ、これだってただの紙工作だしさ」クシャ
結衣「………お前な!冗談にもほどが」
京子「そんなことより結衣、私の作ったRPGプレイしてみて!」サッ
結衣「ん?……うん」
結衣「へぇ、お前ゲームまで作れたのか」
京子「まぁねー」
京子(うまくゲームで話題を逸らして事なきを得た)
結衣「さっそくやってみよう」カチャカチャ
京子「ふっふっふ、自信作ですぞ」
結衣「へぇ、これなんてタイトル?」
京子「>>99」
アカリンクエスト
京子「これぞ私の自信作!アカリンクエスト!」
京子「もちろん主役はあかりです」
結衣「あかりが主役か…」ポチポチ
あかね『あかり…起きなさい、あかり…』
あかね『今日はあなたの13歳の誕生日…』
あかね『さぁ起きて学校に行くのよ』
結衣「ボイス入ってる」ポチポチ
京子「CV:堀江由衣だよ」
結衣「これ、何をするゲームなの?」
京子「>>106」
最後までプレイした人があかりになる
京子「最後までプレイした人があかりになる」
結衣「は?それってどういう…」
京子「あれ?結衣って攻略本見ながらゲームしちゃうタイプだっけ?」
京子「その結末は君の目で確かめてくれ!」ビシッ
結衣(……自分の力でクリアして確かめろって事か)
結衣(にしても…あかりになるって、どういうことだ?)
結衣(ちょっと気になるけど、京子のことだからしょうもないオチで終わる気もするな)
結衣(どうしようかな…ゲームをするか、しないか)
結衣(よし、ここは>>116だ)
このソフトをヤフオクに出品
結衣「よし、このゲームをヤフオクに売ろう」
京子「ええええええええええ!?」
京子「ちょっと何してるんですか結衣さん!?せっかく作ったのにー!」
結衣「いや、私あかりにはなりたくないからさ…」カタカタ
京子「手ストップ!パソコンいじるの止めて!」
結衣「もう落札されちゃったよ、赤毛でおだんごが似合うお姉さんが即決で落としてくれた」
京子「ひどいよー!結衣に遊んでほしくて頑張って作ったのに…!」
結衣「生まれ変わったらあの子になるって決めてるから、あかりはパス」
京子「あの子って誰だよー!!」
京子「なんだよ…結衣のバカ…!!」グスッ
結衣(……ちょっとやりすぎたかな、すねちゃった)
京子「プレイもしないで売っちゃうなんて…!」ブツブツ
結衣「京子……」
京子「何!?」
結衣「>>126」
冗談だよ、ちゃんと最後までプレイするから
結衣「冗談だよ、ちゃんと最後までプレイするから」
京子「………本当?」
結衣「私は自他ともに認めるゲーマーだぞ?」
結衣「任せろ」
京子「結衣…!」
結衣(こうして…私の、アカリンクエスト攻略が始まったんだ…!)
数日後
結衣のアパート
結衣「…………」ポチポチ
あかり『あかり、ずっと気づかなかった…!』
あかり『あかりが本当に好きだったのは、お姉ちゃんだったんだ…!』
あかね『あかりっ…!!』
結衣「………いい話だった」
結衣「………そういえば」
結衣「このゲームクリアするとあかりになっちゃうんだっけ」
結衣(……ゲーム画面には特に変化はないな)
結衣(じゃあ私の顔があかりに…とか?)
結衣「はは……まさかね」
結衣「………鏡、鏡」スタスタ
結衣「私の顔…いつも通りだよな?」
結衣「…………これは!」
結衣「>>135」
鏡に映らない
結衣「こ………」
結衣「これは……!!」
\ユッイリーン/
結衣「なんてこった…!本当にあかりになったとでも言うのか…!?」ガクッ
結衣「何回見ても鏡に私がうつってない…そんな…」
結衣「……そうだ、京子」ハッ
結衣「あのゲームを作った京子なら何か知ってるはずだ!」
結衣「京子……!」ピッピッピッ プルルルル
京子「もしもーし、京子だよん」ピッ
結衣「きょ、京子!!あのゲームクリアしたら…!」
京子「あ、クリアしたんだ!流石結衣」
結衣「私の姿が鏡に映らなくなっちゃったんだ!」
京子「え?」
結衣「これ…どうなってるんだよ!?」
京子「>>148」
わ、分かんないよ……
京子「わ、分かんないよ……」
結衣「はぁ!?京子が、クリアしたらあかりになるって言ったのに…!」
京子「そんな事言われても…私がそんな事できるわけないじゃん!!」
京子「鏡が壊れてるんじゃないの…?」
結衣「鏡が壊れるってなんだよ…」
結衣「どうすればいいんだよ…こんなんじゃ外出れないよ…!!」
京子「……………」
結衣(何か言ってよ……京子……)
京子「……………」
結衣「>>158」
花子ちゃんを襲おう
結衣「……あれ、京子って誰だっけ?」
京子「え…?な、なに言ってるの結衣…」
結衣「京子……?誰だろう、思い出せない…」
京子「結衣、結衣?大丈夫?」
結衣「京子…京子……?」プツッ
京子「結……!あ……」ツーツーツー
京子(ゆ、結衣がおかしくなっちゃった……!?)
京子「ど、どうしよう…!?私のせいかなぁ…!?」オロオロ
京子「私が変なゲーム作ったから…?」
京子「どうしよう……」
京子「……よ、よし!ここは>>170だ!」
恋人のちなつちゃんといちゃいちゃして気を落ち着かせる
京子「ちなちゅ~!!」ガバッ
ちなつ「ふんッ!!」ガッ
京子「あふんッ」ベシャ
ちなつ「いきなり家まで来てなんですか京子先輩」
京子「いちゃいちゃしようぜ!」
ちなつ「はぁ?」
京子「ちょっと心臓に悪い出来事があってね…落ち着きに来た」ドキドキ
ちなつ「まぁ……いいですけど」
京子「よーし!膝枕しれ!」ゴロゴロ
ちなつ「ちょっ…!」
京子「~♪」
ちなつ「………よしよし」ナデナデ
京子「えへへ…」
ちなつ「で、何があったんですか?」
京子「>>179」
結衣がおかしくなった
京子「結衣が、おかしくなった…」
ちなつ「え?」
京子「あのね、私が作ったゲームを結衣にあげたんだよ、そしたらさ…!」
ちなつ「お、落ち着いて…!詳しく聞かせてください…!」
…
ちなつ「なるほど…」
京子「もう私わけがわからないよ」
ちなつ「でも鏡に映らなくなったって…それゲーム関係あるんですか?」
京子「それが…クリアしたらあかりになっちゃうゲームで…」
ちなつ「…………あかりちゃん、鏡にくらい映りますよ」
ちなつ「何かもっと、他に原因があるんじゃないですか?」
京子「他に……?たとえば?」
ちなつ「そうですね…たとえば、>>189とか…」
生理
ちなつ「……月のものとかじゃないですか」
京子「えっ、アレってそんななるの」
ちなつ「個人差があるけど、体調が悪くなる人もいるって習いましたよ」
京子「……結衣は体調が悪くなると鏡に映らなくなるの?」
ちなつ「……………さぁ」
京子「…………」
ちなつ「…………」
京子「真面目に話しよう」
ちなつ「そうですね」
ちなつ「仮に原因がゲームだとして、京子先輩はなにか心当たりないんですか?」
京子「なにかって?」
ちなつ「ゲームに変なプログラム仕込んだとか、結衣先輩がゲームしてる隙に鏡に細工したとか」
ちなつ「正直、京子先輩のいたずらなんじゃないかって思ってるんですよね…私」
京子「ひ、ひどいよちなつちゃん…」
京子「心当たり、か……強いて言うなら>>203とかかな…?」
異世界で作った
京子「いや…あれ作る時に異世界で作ったんだよね」
ちなつ「えっ」
京子「家であんまりパソコンいじってるとお母さんに怒られるからさ…つい」
ちなつ「どう考えても原因それじゃないですか!」
ちなつ「異世界の魔法とかがなんかアレで結衣先輩の影が薄くなっちゃったんですよ!」
京子「なんだって!?異世界の魔法とかがなんかアレで結衣が!?」
ちなつ「まったく…京子先輩は…!」
京子「そんな…私のせいで結衣が…!」
京子「な、なんとかしなくちゃ!?どうしようちなつちゃん!?」
京子「どうしたら結衣の影が元に戻るのかなぁ!?」オロオロ
ちなつ「………私に考えがあります」
京子「えっ…?」
ちなつ「>>211」
西垣先生に頼む
ちなつ「西垣先生に頼むんです!」
京子「そ、そうか…!西垣ちゃんなら…!」
ちなつ「えぇ!あの先生正直胡散臭いけどなんとかしてくれるはずだと思います!」
京子「よ、よし!行こうちなつちゃん!」
ちなつ「はい!善は急げです!」
七森中学校
科学準備室
京子「西垣ちゃんならここにいると思うけど…」
ちなつ「中から人の声がしますよ、開けてみましょう」
京子「西垣ちゃーん!!」ガラッ
>>218「ん?」
ひろし
ひろし「ん?」
京子「えっ」
ちなつ「え」
ひろし「ひろしです…出番欲しかです」
ひろし「ひろしです…最近流行の百合に乗っかってみるとです」
ひろし「ひろしです…手始めにゆるゆりに」
京子「貴様は百合ではない!!」
ちなつ「万死に値する!!」
京子「この私が駆逐する!!」ズギャギャギャ
ちなつ「目標を消滅させる!!」ズガガガガ
ひろし「ぎにゃあああああああああああああ!!!」
京子「西垣ちゃーん」
西垣「ん?歳納君に吉川君か、どうした?」
京子「実は……」
…
西垣「そうか…船見君が…」
ちなつ「先生の発明品でどうにかなりませんか!?」
西垣「そうだな……私の発明品の中に何か使えそうなものは…」
西垣「>>229」
毒薬
西垣「そうだな…よし、この毒薬を持って行くといい」
京子「毒!?」
ちなつ「何考えてるんですか!結衣先輩にそんなもの…!」
西垣「まぁ聞いてくれ、聞くところによると…恐らく船見君の姿が消えた原因は…」
京子「原因は?」
西垣「…異世界の毒だ!」キリッ
西垣「姿が映らなくなるとは信じがたい出来事だが…異世界の毒ならば説明がつく」
西垣「そこでこの毒薬だ」
西垣「昔から言うだろう、毒を持って毒を制すと」
西垣「これを使って…船見君の体内にある異世界の毒を中和するんだ!」
京子「いや、別に結衣は異世界のもの食べたとかじゃないんですけど」
ちなつ「ちゃんと話聞いてくださいよ先生」
西垣「じゃあ私は松本とでかける約束があるから」スタスタ
京子(……どうする?ちなつちゃん)
ちなつ(どうするって言ったって………>>241)
ためしに向日葵に飲ませる
ちなつ「じゃあ試しに誰かに飲ませてみましょうよ」
京子「え?大丈夫なの、それ」
櫻子「大変だー!向日葵がお茶と間違えてテトロドトキシンをー!!」
綾乃「きゃあああー!!古谷さーん!!」
池田「は、はやくなんとかせな…!!」
向日葵「う……うぐっ…!!」プルプル
ちなつ「あっ!ちょうど向日葵ちゃんがフグ毒を!」
京子「よし!毒を持って毒を制しよう!!」
ちなつ「向日葵ちゃん!これを飲んで!」グイッ
向日葵「!?」ゴックン
京子「よし!これでひまっちゃんは…」
櫻子「向日葵!?向日葵!!大丈夫か!?」
向日葵「>>251」
ひろしです・・・
向日葵「ひろしです…復活したとです」
櫻子「え゛」
ちなつ「息を吹き返した!!」
千歳「奇跡や!」
向日葵「ひろしです…出番欲しかです」
櫻子「向日葵!?おい向日葵!!」ベシベシ
京子「ふぅ…ひまっちゃんが助かってよかったぁー」
綾乃「あ、ありがとう…!助かったわ歳納京子!!」
向日葵「ひろしです…もう毒は飲みません!!」
櫻子「向日葵!元に戻ってよ!向日葵!!」バシバシ
ちなつ「ちゃんと効果があるんですね…!京子先輩!さっそく結衣先輩にも飲ませてあげましょう!」
京子「うん!行こう!!」
向日葵「ひろしです…ひろしです…ひろしですわ…」
櫻子「ひまちゃーん!!うわああああああああん!!」
結衣の部屋
京子「結衣!おまたせ!!」ガチャッ
ちなつ「西垣先生から薬貰ってきましたよ!」
京子「あれ?結衣いないのー?結衣ー?」
ちなつ「私、ちょっと部屋の奥見てきます」スタスタ
…
ちなつ「………」
京子「あ、ちなつちゃん…結衣は?」
ちなつ「>>264」
部屋ごと消えてる
ちなつ「ありません…」
京子「え、結衣いないの?どこ行ったのかな…鍵もかけずに」
ちなつ「違うんです、ないんです」
京子「……無い?」
ちなつ「結衣先輩の部屋が、無いんです」
ちなつ「この廊下の奥から先が綺麗さっぱり、無くなってるんです…!」
京子「…………え?」
京子(ど、どういうことなんだ…?部屋が無くなって…?)
京子(無くなる…無い、見えなく…?ハッ!)
京子「まさか…!『見えなくなる現象』が拡大してるんじゃ…!?」
ちなつ「つまり…どういうことだってばよ…」
京子「結衣の、映った姿だけじゃなく、体も、服も…!部屋さえも!」
京子「ちょっとずつ結衣の周りのものまで見えなくなってるんだよ!」
ちなつ「!!!」
京子「きっとこのまま放っておいたら、このアパートも…いや、七森町も見えなくなっちゃうのかもしれない!」
ちなつ「そんな…!じゃあ早く結衣先輩を見つけて薬を飲ませないと!」
京子「でも今の結衣は姿が見えない…!どうしよう…!」
ちなつ「探しましょう!姿は見えなくても声は聞こえてるはずです!」
ちなつ「結衣先輩!そこにいるんですか!?」
京子「返事しろー!!」
ちなつ「…………」
京子「…………」
ちなつ「……返事、聞こえました?」
京子「>>277」
結衣って誰だっけ?
京子「……結衣って誰だっけ?」
ちなつ「え?」
京子「あれ…私、ここに何しに来たんだっけ、ちなつちゃん」
ちなつ「ちょっと先輩?なにふざけて…」
京子「なんか暇だよねー、デートしようよちなつちゃん!」
ちなつ「……!?」
ちなつ(ふざけてるようには見えない……まさか!)
ちなつ(消えてるのは、結衣先輩の姿だけじゃなくて…)
ちなつ(存在も!?)
ちなつ(もし結衣先輩の存在が消えちゃったら、結衣先輩がいなかったことになる)
ちなつ(そしたら、一緒に消えちゃうんだ…結衣先輩との思い出も…!)
ちなつ(もう京子先輩の心の中の、結衣先輩は消えちゃってるんだ…!)
ちなつ「……私が絶対に結衣先輩を見つけてみせます!結衣先輩を忘れちゃう前に!」
京子「結衣って誰?」
ちなつ「アパートの部屋の中からは返事はなかった」
ちなつ「つまり部屋の中に結衣先輩はいなかったって事よね…」
ちなつ「結衣先輩、どこに行ったんだろう…」
ちなつ「結衣先輩が行きそうなところを探してみよう!」
ちなつ「まずは……>>285かな?」
あかりの家
ちなつ「結衣先輩の家から近くて、結衣先輩が困った時に行きそうなところ…」
ちなつ「……あかりちゃんの家ね!」
ちなつ「よし、そうと決まったら…!」ピッピッピッ プルルルル
あかり「はーい、あかりだよぉ~」ガチャ
ちなつ「あかりちゃん今どこ!?」
あかり「え?おうちだけど…」
ちなつ「今から行くから!」
七森町
赤座家
あかり「いらっしゃ~い、ちなつちゃん」
ちなつ「ぜぇ、ぜぇ…!あかりちゃん、結衣先輩来てない?」
あかり「え?結衣ちゃん?」
あかり「>>293」
部室にいるよ。ちなつちゃんに話があるって
あかり「ゆ、結衣ちゃんなら部室にいるって電話が来たけど…」
ちなつ「ぶ、部室?」
あかり「うん、京子ちゃんとちなつちゃんに電話したんだけどでないからってあかりに電話が来たんだよぉ」
あかり「なんだか困ってるみたいだったけど、あかり今から出かけなきゃいけなくて…」
あかり「結衣ちゃん、ちなつちゃんに話があるって言ってたよぉ」
あかり「ちなつちゃん、部室に行ってあげて?」
ちなつ「……分かった!」
ちなつ「任せて、結衣先輩は必ず私が助けるから!」
あかり「?」
七森中学校
ごらく部部室
ちなつ「………結衣先輩?」ガラガラ
結衣「……ち、ちなつちゃん?」
ちなつ「そこにいるんですか?」
結衣「う、うん…見えないだろうけど、いるよ」
結衣「ごめんね…こんなところに呼び出して」
ちなつ「は、話ってなんですか?」
結衣「……えっと、あの」
結衣「>>301」
もう時間がないから言うね。好きだ
結衣「もう、時間が無いから…言うね」
ちなつ「……え、時間がない?」
結衣「…もう自分の事も忘れちゃいそうなんだ」
結衣「私の中から色んな事が消えていくんだよ」
結衣「友達の事も…家族の事も、全部」
結衣「さっき誰に電話をかけたのかすら覚えてない…」
ちなつ「ゆ、結衣先輩…!」
結衣「だから!」
結衣「私が私でなくなる前に、ちなつちゃんに言いたかったんだ…」
結衣「…………」
結衣「好き」
ちなつ「…………!」
結衣「ちなつちゃんの事が好きだ…!」
ちなつ「>>309」
ごめんなさい、私にはもう京子先輩がいるので…
ちなつ「……ごめんなさい、私には京子先輩がいるので……」
結衣「……そっか」
結衣「そうだよね」
結衣「言うのが……遅すぎたよね」
結衣「もっと、こんな消えちゃう間際なんかじゃなくて」
結衣「もっと早く…!京子がちなつちゃんに告白する前に、言えばよかった…!!」
ちなつ「………消えません!!」
結衣「え……」
ちなつ「結衣先輩は消えません、私が消させません!」
ちなつ「これ…西垣先生に貰ってきたんです!飲んでください!!」グイッ
結衣「むぐっ!?」ゴクッ
結衣「げほっ…!?な、なにを…!」
ちなつ(見えなかったけど口に入ったようだ)
ちなつ「どうですか、先輩…?忘れちゃったこと、思い出せましたか…?」
結衣「>>318」
だめだったよ
結衣「だめだったよ」
ちなつ「えええええええ!?」
ちなつ「なんでですか!そこは結衣先輩が『ひろしです』とか言い出してなんやかんや元に戻るとこでしょう!?」
結衣「そんな事言われても駄目な物は駄目…あ、意識まで消える……」ガクッ
ちなつ「結衣先輩!?結衣せんぱああああああああい!!」
結衣「……………」チーン
ちなつ「そんな……」
ちなつ「…………」
ちなつ「諦めない…!私は絶対に諦めない!!」グッ
それからちなつは異世界に渡り、結衣を元に戻す為に魔法を習得。
裏魔法世界に「黒魔導士チーナ」の名を轟かす事になるのだが、それは百合とは関係ない話である。
おしまい
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