櫻子「ひままごと!」(113)
トテトテ
櫻子「ふわぁ~……」ムニャムニャ
櫻子「今日は土曜日だし、向日葵と何して遊ぼっかなー」
櫻子「下僕を適度に楽しませてあげるのも主人のつとめ! 私えらい!」ムフー
【リビング】<ワイワイ
櫻子「お、花子と楓の声」
櫻子「!」ピコーン
櫻子「せっかくだし、向日葵んち行く前にちょっと可愛がってやるか!」
ガチャッ
櫻子「よーおふたりさ」
楓「花子ちゃんは浮気者なの!!」
花子「ご、誤解だし楓!!」
櫻子「!?」
櫻子「な……」
楓「言い訳なんて聞きたくないの! 愛してるって言ってくれたのに!」
花子「それは嘘じゃないし! 花子は楓のことだけを……!」
撫子「」ポチポチ
櫻子「なんか花子と楓が修羅場ってる横でねーちゃんが携帯いじってる!!」ガビーン
撫子「ん? あ、起きたの」シレッ
楓「櫻子お姉ちゃんおはよう~」ケロッ
花子「お休みだからってだらけすぎだし」ケロッ
櫻子「!!?」
撫子「なにビックリしてんの?」
櫻子「え、いや、だって今、花子と楓がケンカしてなかった!?」
花子「はぁ? 花子が楓とケンカなんてするわけないし!」
楓「そうだよ櫻子お姉ちゃん、楓と花子お姉ちゃんは仲良しなの」ギュッ
花子「か、楓///」テレッ
櫻子「えぇー……」
撫子「ちなみにネタばらしすると、今のはおままごとだよ」
櫻子「おままごとぉ?」
楓「うんっ。花子お姉ちゃんと遊んでたの」
櫻子「へ~、花子ってば8歳にもなってそんなことしてるんだ~」ニヤニヤ
花子「うるさいし! 楓がやりたいって言ったらやるんだし!」フシャー
撫子「ちなみに脚本は私だよ」
櫻子「18にもなってなにやってんだねーちゃん!」
楓「それじゃ続けるね? ……『だったら、あのみさきちって女は誰なの!?』」ギロッ
花子「そんなセリフ台本にあったっけ!?」ドキーン
撫子「いやぁ、あの二人は見てて癒されるね」ポチポチ
櫻子「見てないじゃん。ねーちゃんメールしてるじゃん」
撫子「聞いてて癒されるね」
櫻子「適当か!」
撫子「あんたにだけは言われたくない」
櫻子「なにをぅ!? 今ので腹が減ったぞ!」
撫子「腹を立てるとこでしょ……」
櫻子「早く向日葵んちでご飯たべさせてもらおーっと」トテテッ
楓「あ、向日葵お姉ちゃんは今いないの」
櫻子「えー!?」ピタッ
撫子「なんだ、ひま子から聞いてなかったの?」
櫻子「聞いてない!」
花子「だから楓が遊びに来てるんだし」
櫻子「聞いてない!! 向日葵の奴、私を置いてどこ行ってんだ! 楓知ってる!?」
楓「えっ? えっと~……」アセッ
『向日葵「いい、楓? お姉ちゃんは今日、隣町のデパートまで下着を買いに行ってきますから……くれぐれも櫻子には知られないようにしてね?」』ホワンホワーン
楓「し、知らないの」アセアセッ
櫻子「ぐぬぬ……楓も知らないとは……!」
楓「おねえちゃんすぐ帰ってくるよ?」
櫻子「ダーメ! 向日葵の時間は一分一秒までぜーんぶ私のものだもん!」
撫子「(……プロポーズ?)」
花子「(プロポーズだし)」
楓「(プロポーズなの)」
櫻子「もー電話して呼び戻してやる! あれっ私の電話ない!?」
花子「また携帯を携帯してないし……」
撫子「ていうかやめなよ櫻子、ひま子に迷惑でしょ」
櫻子「なに言ってんだねーちゃん、向日葵がいないと私の朝ごはんはどうなるんだよ!!」
撫子「うちで食べろ」
櫻子「」
\ヽヽl|l|l|l///
三 三
二 確 二
三 か 三
二 に 二
三 三
///l|l|l|lヽヽ\
ガ 、
| ___ ノ乂_
ン ` く (
. ´ へ ヽ /
/ ヽ V
. , ' | .
/ / , ハ ト、 八 :.
. / / /|/! /| ! |.ハ | ', ハヽニニコ :.
,′ .' \| | / リ .リ | | '.|ヽ レ Vニコ !
. | /i:i:i:i\__|′′i:i:i|__,′ }:i:},<_|i:i:ハ |
. ,イ .i__/ ___`<__i:i:i:i:三i:i:i:i_∠___i:i:Y |
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~で~
櫻子「ごっそさーん」キュップイ
撫子「こらっ行儀悪い。楓も見てるんだよ、シャンとしな」
櫻子「え~? いいじゃん別にさぁ……ねー楓?」
楓「うんっ。楓、櫻子お姉ちゃんを反面教師にして立派な大人になるの!」
櫻子「おーよく言った楓! たっぷり見習うがいいーっ♪」ワシャワシャ
楓「きゃーっ♪」
撫子「……」
花子「……」
櫻子「あー、でもそっかー、今日は向日葵いないのかー」ゴロン
花子「ちょっと櫻子ジャマだし!」
櫻子「だって急に予定がなくなっちゃったんだもーん、やる気もなくなっちゃったんだもーん」ゴロンゴロン
花子「ウザいし!!」
撫子「ていうか勝手に遊ぶつもりで予定も何もないでしょ……、……あのね櫻子」
櫻子「んぁ?」ゴロンッ
撫子「あんた、そんなにひま子にベッタリじゃ将来苦労するよ」
櫻子「将……来……?」ハテー
撫子「あんたどんだけ刹那的に生きてんの」
撫子「私が言いたいのは、もっとちゃんと自立しなってこと」
櫻子「じりつ」ホホウ
撫子「今日みたいに、ひま子がいない時だって当然あるんだしさ。ひとりで色々出来るようになりな」
櫻子「はぁ!? なに言ってんのねーちゃん、私ひとりだってなんでも出来るもん!」
撫子「いや出来ないでしょ。そこは認めなよ」
花子「そうだし、櫻子なんてひま姉がいなきゃ三秒で不し審死しだしし」
楓「(シが多いの)」
櫻子「あっムカッ! ムカムカッ! ほんとだもん、別に向日葵なんていなくたっていーもん!」
撫子「嘘だね」
花子「嘘だし」
櫻子「嘘じゃねー!! そんなに言うなら証明してやる!」
花子「証明?」
楓「なにするの?」
櫻子「……私が向日葵の分まで働く! そしてら向日葵なんて用済みでしょ!」
~古谷家~
花子「……なんで花子たちまで付いてこなきゃいけないんだし」ムスー
撫子「ま、私はヒマだったからいいけどね」ポチポチ
楓「楓も楽しいのっ」
ガラッ
櫻子「おまたせですわぁーん♪」
「「!?」」
楓「あ、おねえちゃんのお洋服なの」
櫻子「まあっ! 流石楓ちゃん、ワタクシの可愛い妹ですわぁん♪」ナデリナデリ
楓「知らない人なのー!!」ゾワゾワゾワッ
撫子「……あんた、なにそれ」
櫻子「え? 向日葵のマネ」
花子「ひま姉に謝れし。土下座しろし。今すぐ」
櫻子「えー? 似てないですわ?」
撫子「本当に似せる気があってそれなら逆に凄いよ……」
花子「服もダボダボだし」
櫻子「それは向日葵がデカいのがいけない!」プンスコ
撫子「確かに」ジッ
花子「確かし」ジッ
楓「(お姉ちゃん達がお洋服の胸のところばかり見てるの……)」
撫子「ていうかあんた、髪型もひま子のマネ?」
櫻子「そだけど」
撫子「にしちゃ三つ編みヘタすぎ。こっち来な、直してあげる」
櫻子「んー」トテテ
花子「いきなりダメダメだし……」
櫻子「完成、さくひま子!」\サックヒマーン/
楓「櫻子お姉ちゃん、三つ編みかわいいー」パチパチ
櫻子「や、どーもどーも。……あ、ですわ」
花子「もうグッダグダだし!」
撫子「それで、これから何するの?」
櫻子「あ、その前に」ゴソゴソ
楓「?」
櫻子「はいこれ!」ジャーン
花子「なんだしこれ」
櫻子「くじ引き?」
花子「は?」
櫻子「私以外の配役を決めるぞ!」
撫子「……」
撫子「は?」
~抽選結果~
櫻子 → 向日葵
楓 → 櫻子
花子 → 楓
撫子 → 花子
撫子「は?」
~で~
櫻子「よーし、みんな準備できたな!」
撫子「」←ゆるふわウィッグ
花子「」←スモック
楓「♪」←七森中の制服
櫻子「それじゃー用意スタ」
花子「なんでだし!!!!!!!!!!!!!!!!!!」クワッ
櫻子「ビックリしたー!」ビックリシター!
花子「なんでだし! なんで卒園した幼稚園の制服なんて着なきゃいけないんだし!」
櫻子「だって花子は楓役だから」
花子「別に衣装まで着替える必要ないし! おへそ寒いし!」
櫻子「子供は成長するの速いな!」
花子「子供扱いすんなし!」ムキー
楓「花子お姉ちゃん、花子お姉ちゃん」チョイチョイ
花子「ん!?」クワッ
楓「怒っちゃだめなの、笑ってほしいの」バキューン
花子「かわいい死!///」ズキューン
バタッ
櫻子「おー楓、うちの制服似合うな!」
楓「ほんとっ?」パァァ
櫻子「もち! 櫻子様が保証する!」
楓「わぁ……えへへ、楓もお姉ちゃん達と同じお洋服が着られてうれしいー」
花子「(ダボダボすぎて服に着られてる楓かわいすぎるしぃ……///)」プルプル
櫻子「そんでねーちゃんは……ねーちゃん?」
撫子「ありえない……ありえない……」ブツブツ
櫻子「うわぁ……ねーちゃんが壁に向かってなんかつぶやいてるなう……」
楓「撫子お姉ちゃん、どうしたの?」
撫子「か、楓……見ないでっ、私を見ないで……」ササッ
櫻子「どうしたねーちゃん!」
花子「おなか痛いし?」
撫子「……かみ……」
「「「かみ?」」」
撫子「………………髪の長い自分が、なんか、女っぽすぎて恥ずかしい……」カァー
櫻子「……」
櫻子「」ニヤァァァァァァァァァァ
櫻子「視線こっちくださーい!」パシャシャシャシャー
撫子「ちょっ、櫻子! やめっ……!」
櫻子「オラオラー! もっとセクシーなでしーポーズ取らんかい!」グイグイ
撫子「こら、脱がそうとするな! 花子も楓も止め……なにそのレフ板!?」
花子「許せ撫子お姉ちゃん……これが最後だし……」カカゲー
楓「これが最後なの……」セノビー
撫子「わけがわからな……こら櫻子どこ撮った今!?」
櫻子「ふっふーん、それはプリントしてのお・た・の・し・ヘボン!?」グハッ
撫子「ッ……調子に、乗るな……」ハーハー
楓「撫子お姉ちゃん、とっても綺麗なの!」
花子「そうだし、恥ずかしがることなんてないし」
撫子「……ん。ありがと」
櫻子「」チーン
~で~
櫻子「えーそれでは、これから第一回ひままごとを始めようと思います。わ!」
花子「ネーミングセンス最悪なのだし」
楓「きらいじゃないのーん!」
撫子「(あんたら……)」
櫻子「まずはなにしよっかなですわー?」ウーン
撫子「掃除とかは?」
櫻子「ソレデスワー!」
花子「まっ、せいぜい頑張れなのだし」ヒラヒラ
櫻子「おっと、待ちなさい楓」
楓「なぁに?」
櫻子「あ、違う違う。今の楓は私でしょ」
楓「そうだったのーん!」
撫子「ということは……?」チラッ
花子「………………」
櫻子「か・え・で♪」ニマニマ
花子「……なんなのだし」
櫻子「あっるぇええぇえ~~~? おっかしいですわねぇ、いつもの可愛い楓なら、「なぁに、向日葵お姉ちゃんっ」って言ってくれる筈なんですけどですわ~~~???」
花子「」イラァ...
撫子「……花子、悔しいだろうけど我慢しな。嫌がると調子乗るよ」ボソッ
花子「……!」グヌヌ
櫻子「」ワクワク
花子「………………な、なぁに、おねえ、ちゃん」ヒクヒク
櫻子「」ニッマァァァァァァァァァァン
花子「くぅぅぅ……この茶番が終わったら覚えているのだ!!」ビシィッ
楓「花子おね、ぁ、か、楓っ、キャラちげーのん!」
撫子「(櫻子に絡まれないように離れて立ってよう……)」
~で~
櫻子「掃除をしますわー!」
撫子「(ちょっと慣れてきてるな)」
楓「ひ、向日葵ぃー」
櫻子「ん?」
楓「かえ、私はなにしてたらいいのん?」
櫻子「ふーむ……そーですわねぇ。いつも通りの私でお利口にしてなさいな!」
楓「いつも通り……わかった!」
櫻子「さてさて、それじゃまず掃除機を……」ゴソッ
楓「ひーまーわーりー」ヒシッ
櫻子「のわっ!? ちょ、なんで足にしがみつきやがりますかね!?」
楓「ひまー遊べーひまわりー」ムギュー
櫻子「いや今から掃除するんですわって! 離れれー!」ジタバタ
花子「楓すごいし……」
撫子「流石、あの二人をいつも間近で見てるだけあるね」
櫻子「お、終わったましたわ……」ゼーハー
楓「ごくろー!」ニコニコ
櫻子「お、おう……」グヌヌ
楓「次はなにして遊ぼっか?」
櫻子「だから掃除すーるーの! でーすーわ!」ムキー
撫子「こりゃラチが明かないな……花子、楓としてあの場を丸く収めてきて」
花子「えー……しょうがないし」
トテテ
花子「お、おねえちゃーん」
楓「おや楓」
櫻子「ちょうどいいところに来てくれましたわ! こっちの櫻子様の遊び相手をお願い!」ヒョイッ
楓「わっ。もー、しょーがないなのー……じゃあ楓、私と遊ぶの?」
花子「うんっ、櫻子お姉ちゃんと遊ぶの大好き♪ ……はっ!?///」
櫻子「」ニマニマニマニマニマニマ
花子「く、くぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……///」カァァ
櫻子「そっかそっかー、楓は櫻子お姉ちゃんと遊ぶのが大好きなんですわね~?」
花子「むぐぐぐぐぐぐ……/// へんこー!!」クワッ
櫻子「へ?」
花子「へんこー! 配役の決め直しを要求するし!!」
櫻子「え~? 折角楽しくなってきましたのに」
花子「ぜんっぜん楽しくないし! とにかく別の役がいいし!」
櫻子「ワガママですわねー……楓もねーちゃんもそれでいい?」
楓「楓も他の役やってみたいのっ」
撫子「(……このポジションから動くのはリスクが……とは妹の手前、言いづらい……)」
櫻子「……ん、じゃあもう一回くじ引きターイム!」
撫子「(頼む……また花子でいられますように……!)」
~抽選結果~
櫻子 → 向日葵
花子 → 櫻子
楓 → 花子
撫子 → 楓
撫子「」
櫻子「ねーちゃん待てー!」ダダダー
撫子「誰が待つか!」ダダダッ
花子「おとなしく楓のスモックを着るし!」タタター
撫子「着れるか!」ダダダッ
楓「大丈夫なの、撫子お姉ちゃんならきっと似合うの!」テテテー
撫子「似あってたまるか!」ダダダッ
ダダダダダダ...
……
…………
………………
テクテク
向日葵「ふぅ……」
向日葵「やっぱり一人の方がこういう買い物は気楽ですわね」
向日葵「櫻子がいたら、ひがむわぐずるわで落ち着いていられませんもの……」
向日葵「……」
向日葵「とはいえ、今日は少し静かすぎたかしら」
向日葵「……私も、櫻子のことばかり言えませんわね」クスッ
【古谷家】<ワイワイ
向日葵「あら、うちが随分にぎやかですわね」
向日葵「楓はお隣に預かってもらったはずですけど、こっちで遊んでるのかしら?」
ガラッ
向日葵「ただいま帰」
櫻子「こんぶだし! いりこだし! かつおだし!」キリッ
花子「なんでだし! 花子はそんなこと言わないし!!」
櫻子「もしもし? 一度しか言わないからね……好き」チュッ
撫子「ちょッ」
櫻子「実はこれ、たくあんなの~」ペトッ
楓「櫻子お姉ちゃん、食べ物で遊んじゃいけないんだよ?」
向日葵「何事ですの!!?」
……
…………
………………
~その夜~
櫻子「ごっそさーん!」キュップイ
向日葵「お行儀悪いですわよ。はいお茶」
櫻子「さんきゅー」ズズズ...
向日葵「……今日はお疲れ様でしたわね」
櫻子「ん?」
向日葵「撫子さんから聞きましたけど、最初は私のマネをしてたんですって?」
櫻子「んー」
向日葵「で、それがどうしてあんなロークオリティのモノマネ大会になってたのよ」
櫻子「いやぁ、ねーちゃんに無理矢理スモック着せた辺りからもうどーでもよくなっちゃって」
向日葵「そんなことしてましたの!?」ギョッ
櫻子「写メあるよ。見る?」
向日葵「………………いえ、結構ですわ」
櫻子「ぶー。なんだよつまんないの」ヘチョン
向日葵「……それで、どうでした?」
櫻子「あん?」
向日葵「私のマネ。少しでもやってみて、どう思いました?」
櫻子「あー……もー最悪。やるんじゃなかった」
向日葵「そう」クスッ
櫻子「やっぱさ、向き不向きってあるよね。私ほどの人間が向日葵の代わりなんて窮屈すぎ!」
向日葵「はいはい」
櫻子「だからさ」
向日葵「はい?」
櫻子「……だから、勝手にいなくなったりすんなよな。困る」
向日葵「……ええ。あなたもね」
撫子「櫻子、ひま子ー」ヒョコッ
櫻子「あ、ねーちゃん」
撫子「楓がまたおままごとで遊びたいって言うからさ、付き合ってくれない?」
向日葵「ええ、構いませんけど」
撫子「良かった。じゃあ先に行ってるから」スタスタ
櫻子「よーし! オスカーがんばったで賞を獲った櫻子様の名演技を向日葵にも見せてやろう!」ダッ
向日葵「あ、こら! 家の中を走るんじゃありません、櫻子ー!」タッ
~リビング~
櫻子「へいお待ち!」
撫子「来たね。じゃあ座って」
向日葵「へ? あの、私達も混ざるのでは……?」
撫子「それは後で。まずは観てて」
櫻子「えーつまんなーい」
撫子「そんなこと言わないでさ。……絶対に面白いから」ニヤリ
向日葵「(……なんか嫌な予感がしますわ……)」
楓「さーちゃん!」
「「!?」」
花子「ひ、ひまちゃん!///」
「「!!?」」
楓「あのね、今日はさーちゃんにお菓子作ってきたのっ」ニコッ
花子「ほ、ほんとー? ひまちゃん大好きだしー///」ギュー
楓「えへへ~、さーちゃん大好きなの♪」ギュー
櫻子「ちょっ、ちょおおおおおおおおおおおおおい!!!」ガタッッッ
向日葵「なんっ……これ、これはなになになんですの!?」ガタッッッ
撫子「なにって、大室・古谷家の共有財産、ひまさくホームシアターの一部を原作としたおままごとだよ」
「「!!!??」」
楓「さーちゃん、お菓子おいしい?」
花子「うんっ、すっごくおいしいし!」
楓「よかったぁ……」
花子「……あ、あのねひまちゃん」
楓「なぁに?」
花子「あの……その……」
楓「花子お姉ちゃん、頑張ってっ」ボソッ
花子「ぅぅぅ……ひ、ひまちゃん! い、いつもおいしいお菓子ありがとうだし!」
楓「どういたしましてなの♪」
花子「あ、あのね、だからね……お礼に……ちゅ、ちゅーしてあげるしっ!///」
楓「ほんとっ? うれしー、さーちゃんありがとーっ♪」ダキッ
花子「わわっ/// ……か、楓、じゃあ、目、閉じて……///」
楓「はいなの」パチッ
花子「……///」
スッ...
櫻子「わ゛ーっ! わ゛ーーーっ!!///」
向日葵「楓ー! ストップ、ストップーーー!!///」
櫻子「ねねねねーちゃん! ねーちゃんも止めてよ!」
撫子「なんで?」シレッ
向日葵「なんでって、恥ずかしいじゃありませんの!」
撫子「恥ずかしい? 高3にもなって無理矢理スモック着せられるのとどっちが?」
櫻子「めちゃくちゃ根に持ってた!? ねーちゃんごめん!」
撫子「謝ってももう遅いよ……色々とね」
チュー
「「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!?」」
向日葵「ああ゛ぁ……楓の唇が……まだ嫁入り前ですのに……」ガクゥッ
櫻子「も、ももも……もう……もう……!」プルプル
櫻子「おままごと禁止ーーーーーーーーーーッ!!!」
守ろう交通ルール!
やめよう見切り発車!
おやすみなさい
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