気がついたら>>5の状態で俺は寝ていた。
コソボから帰ってきてドイツで隠居するはずが予定が狂った。最悪だ。
……それ以前に、ここはどこなのだろうか?
傭兵 Lv67
持ち物:コルト・ガバメント×2
45口径弾入りマガジン×4
S&W M36リボルバー×1
>>3ぷらす左右それぞれ(推定十代半ばの)女の子と男の子(両者同じく全裸)に腕枕
再開するかのお
全裸で少年と少女の腕枕の上に乗っかっていた。
しかも両方全裸だった。
……3Pでもしてたのだろうか?なんかとんでもない犯罪を犯した気がする。
傭兵「……ここどこだ?」
やっと脳が覚醒してきた。周りを見渡そうとするが、頭がズキズキと痛む。頭を触ってみると、包帯が巻かれていた。
またこれだ、目覚める前と目覚めた後で状況が変わっている。
たしか俺は酒場で飲んだくれていて、酔いつぶれて寝てしまったはずなんだ。
拉致られたのか?いやいや、そんなはずない。
自分で言うのもナンだがこの俺が捕まる訳がない。200%自信をもって言えることだ。
武器も消えてることに今更気がついた。システマ・コルトとM/1914の二丁が消えている。
同様に、隠し持っていたS&W M36も忽然と姿を消している。無くすはずはない。持ち去られたのだろうか?
だんだん落ち着かなくなってきた。
こういうときそどうすれば良いんだっけ!?
……ハッ、そうか。
抜けば良いんだ。
せっかく横に少女が寝ているんだ、バレることなくやってのければセーフだろう。
まあ少年とヤッても良いのかもしれないが……男趣味はない。
もう桃源郷はすぐそこだ。挿入しようと動いたとき、
ジャラジャラジャラジャラ
何だこの音?
足元を見ると、鎖で繋がれていることが分かった。
……動けないじゃん。
驚いて固まっていると、上から人の声が聞こえた。
「目覚めました?」
傭兵「もう目覚めてるのにまだそんなことを聞くのかね」
「でも、バレないからって少女を犯そうなんて、とんでもないゲス野郎ですね?」
傭兵「え!見てたの!?」
「お願い見逃して!!!頼む!!」
「ダメですよ!そんなわけで…………アウトォォォォォォ!」
不意に真っ暗になって、世界が反転した。(ような気がした)
俺の意識も飛んだ。目を閉じる前に思った。
こんな犯罪ギリギリのことなんてするんじゃなかった、と。
再び目が覚めると、さっきまでの景色と様子が一変していた。
鎖に繋がれているのは変わらないし、ベッドの上にいることも変わらない。
が、小屋の中のような所から地下室に周りが変わっていた。扉の向こうは火の光で照らされている。
やはり閉じ込められたのだろうか?
いやしかし、こんな古風な捕まえ方をどこかの組織や国がするはずがない。
どんな国であろうと、普通なら手錠をされているはずだ。(自分が見た限りでは、という話だが)
それがここでは、鎖というとんでもなく大がかりな拘束をしているではないか。
必死に考えて、1つの結論に至った。
ここは、今より古い世界。もしくは、中世の技術が未だ残っている異世界だ。
困った。どうやらタイムスリップをしたらしい。
どうやって帰ろう?それ以前に帰ることが出来るのだろうか?
何よりも重要なのは、ここから脱出することが出来るのかということだ。
この鎖に縛られた空間から、脱出できるのだろうか?
どんどん精神がすり減っていく。
再開
~~~~~~~~~~~~~
窓がない地下室にいるが、周りの状況をベッドに寄りかかりながら見たところ、どうやら今は夜らしい。
思いきって守衛に聞いてみる。
傭兵「ちよっと良いか?」
守衛「何だ?」
傭兵「ここ、どこ?」
守衛「え?」
予想していた質問と違うようで、口をあんぐりと開けてつったっている守衛。
回答を早急に聞き出したいが、彼はどうやら固まってしまって二の句が継げないらしい。
守衛「お、お前さん、ここを、知らねぇってのかい?」
傭兵「?あ、ああ」
守衛は「いや南方の人間でもここを知らないわけがない」とか、「いくら地理が苦手でもここを知らない人間がいるなんて」などとブツブツ呟いていたが、これに構っている暇は無い。
傭兵「だーかーらー、どこなの?ここ?」
守衛はしばらく考え込んでから口を開いた。
守衛「ここは極北諸島の最北端、月光島。北部連合国海軍第1艦隊司令部がある島だよ」
「ついでに言うと、魔王軍侵攻阻止の最重要拠点といった所かな」
おいおい、待てよ。
北部連合王国って何だよ。イギリスか?
だいたい月光島って何だよ。そんな島、俺の住む世界には存在すらしねーぞ?
魔王軍だって?どこのゲームだよ?
この世界って、何なんだ?
傭兵「……なあ、この島って、北部連合王国とかいう国の土地なんだよな?んじゃあ、その北部連合王国はどこにあるんだ?」
守衛「え、それも知らないの?」
この時、せめて「その国は四方を海に囲まれた島だ」と言って欲しかったのだが……
守衛「ここから南にずっと行った先の中央大陸って所にあるぜ?」
……その望みも叶わなかった。
つまり、この世界は完全な異世界であって、俺の知らない世界で、行く当てが全くない世界ということが分かった。
守衛「……大丈夫か?もう休め、な?」
傭兵「あ、ああ………」
こんな状況で寝れる訳がないだろ、普通。
ちなみに守衛に寒いと訴えたら、服を持ってきてくれた。
縞模様の囚人服かと思ったら、なんと自分がここに来る前の服だった。よく分からんが、恐らくVIP待遇かこの国の制度が違うとかそんなところだろう。
いつになったら、ここから出ることが出来るのだろうか?
そんなことを考えていると、全く寝れなかった。
再開
気がつくと、もう空が明るくなっていた。
たまに意識が飛んでいたりする時間があったので、少しぐらい寝ていたのだろう。
不意に鉄のドアが開いた。女が入ってくる。
???「おはようございます!」
傭兵「ああ」
この声、聞き覚えがある。どこかで聞いたような…………?
思い出した。昨日目覚めたときだ。
???「いやあ、まさか人形に手を出しそうになるなんて予想外でしたよ」
傭兵「人形!?あの裸の女と男が、人形!?」
???「ええ、あれ、もし貴方が暴れたとき、部屋ごと貴方を爆破するために火炎術式を仕込んだ人形を置いておいたんです」
……最初から何を言っているのか分からない。何か妄想癖のある可哀想なお方なのだろうか。
ぼんやり考えていると、視界に顔が映った。
???「……聞いてます?」
傭兵「あ、ああ。で、アンタ何者?ここどこ?あと早く俺を家に帰せ」
???「あ、自己紹介してませんでしたね。えーと、私の名前は魔術師って言います。よろしくお願いします!」
傭兵「魔術師?アレなの?妄想が止まらない人な」
魔術師「違います!証拠もあるんですよ!?」
魔術師はプクプクと頬を膨らませて怒っていた。正直何も怖くない。むしろ可愛い。
魔術師「ほら!」
彼女はバッと手帳を突きだして俺に読めと言っている。
手帳を開く。
傭兵「……何じゃこりゃ」
何が書いてあるか全く分からない。が、何を言っているのかは分かった。英語だ。
発音は英語なのに、全く文字が分からない。読み書きが出来ないのは色々と致命的だ。何しろ喉を潰されたらジェスチャーでしか意思疎通が出来ないからだ。
少しばかり深刻に考えていると、声をかけられた。
魔術師「……本当に聞いてます?」
彼女はめちゃくちゃ怒っていた。目が釣り上がってる。
でも可愛い。すごく可愛い。マジ可愛い。(つまり怒っていても可愛い)
ただ1つ文句があるならば、その手に持ったマウザー C96を俺に向けないで欲しい。こんな至近距離で機関拳銃に撃たれた場合の事を考えたら流石に怖い。
傭兵「え、えーとさ、何て書いてるの?」
魔術師「北部連合王国陸軍第12師団所属一等魔術師って書いてあるんです!これつまり、すごく優秀ってことなんです!!」
こんなちんちくりんの小娘が優秀ねぇ……。人は見た目で判断してはいけないようだ。
(ちなみに小娘とか言えるほど俺もオッサンではない。こいつが小娘なら俺はケツの青いガキってところだろう)
今日はここまで(AA略
そうだ、すっかり相手のペースに乗せられていて聞き出す事を忘れてしまっていた。
傭兵「で、ここってどこ?俺のいる世界じゃないのは分かる」
傭兵「けど、見たことのある拳銃が出てくるし、何より俺の使う言語が異世界人のアンタにも通じている。これはある意味異常事態だ。その訳を説明してくれ」
魔術師(ロリ巨乳)は言葉を一つ一つゆっくりと発音しながら、こう言った。
魔術師「この世界は、貴方の世界の、裏......っていうんでしょうか?とにかく、貴方の世界と隔絶された所にあります。私には良く分からないけど、要するに貴方は『ちょっとだけ違った世界』にいます」
魔術師「この世界に貴方を引き寄せたのは私です。ちょっとした召喚魔術を使ったんです。......正直、これほどまでに上手くいくとは思いませんでしたよ」
............説明されたけど、正直あまり分からない。
しかし、元の世界に帰ることはできそうだ。彼女が呼び出したのなら、それと逆のことだって出来るはずなんだ。
傭兵「それはそうと、何でここに呼び出したんだ?ただ単純に呼んだ訳じゃなくて、なんか理由があるんだろ?」
魔術師「はい。貴方を呼んだ目的はただ一つ、なんだか分かりませんよね?」
傭兵「もちろん」
魔術師「魔王討伐、です」
は?
何言ってんのこの子?
は?
今日はここまで
いやー専ブラ使うだけでここまで快適だとは思わなかったぜ
ちょっと再開
傭兵「魔王って、あの魔王?『怖いよ、魔王が追いかけてくるよ』の魔王?」
魔術師「......それが何かは分かりませんが、怖い魔王です。貴方に討伐を手伝って頂きたくて」
いや知らねーよ、そんな危ないもん倒せるのかよ。大体現実(ここが現実かどうかはこの際どうでもいい)に魔王なんていう存在があるのだろうか?
魔術師「いるらしいですよ?魔王。何でも前にいた勇者が話してくれましたし」
勇者もいるのかよすげーなこの国。
傭兵「あー......。まあ存在する証拠なんて無いもんね。仕方ないね」
傭兵「ちなみに倒せたらなんか報酬とかってあんの?」
魔術師はあっさりと言った。
魔術師「この世界から元の世界に戻してあげます!」
何この選択肢。はいかyesか喜んでしかないじゃん。
傭兵「もちろんYESでしょうね」
魔術師「やったあ!!ありがとうございます!」
傭兵「で、いつここから出れるの?」
魔術師「......それは、ちょっと、ね?」
傭兵「は?」
どうやら暫く出れないらしい。俺はこう思う。
「絶望した」と。
あ、乗っ取りじゃないんで
ぼちぼち再開していきます
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