【安価】 化物語。鬼畜クラブ 【蹂躙、調教】(86)

時系列は化物語の初期から。

地の文、キャラ崩壊、胸糞、軽くリョナあり、原作ほとんど無視。

苦手な方はUターンでお願いします。

 僕の名前は阿良々木暦。

 どこにでもいる高校生という訳ではないが、ある一点を除けばごく普通の人間だと自分では思ってる。

 普通の、鬼畜な人間だと。

 はっきり言ってしまえば、僕は人でなしと呼ばれる類いの人間だ。実際、他人がどうなろうと知った事じゃない。この世で最も大切なのは自分以外ないのだから、それ以外はどうでもいいのだ。

 一匹の吸血鬼に会って、僕はそれをしみじみ痛感するに至った。

 人なんか助けるものじゃない。僕の為に利用し、そして使うものだ。

 半分、化物になってしまった僕は、後悔と共にそれをつくづく悟った。

「阿良々木君、ちゃんと聞いてるの?」

 そんな事をぼーっと考えていたら、子供をたしなめる様な口調で尋ねられた。

「聞いてるよ。文化祭だろ」

 片手でシャープペンを回しながら僕は適当に返事をする。下校時刻をとうに過ぎているので、教室には僕と羽川翼の二人きりだ。

 巨乳のメガネ娘で真面目っ子。羽川翼を一言で表現するならそれしかない。早い話、僕の性奴隷にしたい候補ナンバーワンだ。こういう女を調教するのが一番楽しいと思う。

 人がいない今、出来る事ならこのまま襲って、無理矢理犯して、泣き叫ぶ中、存分に中出しして絶望を与えてやりたいところだがそこは我慢する。

 なにせ、こいつは頭が良いし、状況判断も的確で、その上、運動神経も悪くない。今、僕が襲いかかっても逃げられる可能性は高い。

 第一、こいつに脅しと口止めが効くかどうか。下手したら警察に通報されて、僕が捕まりかねない。羽川翼に対して、脅すという行為は色々とリスクが大きすぎる。つまり、こいつはそんな、芯の強い頭のいい女だ。

 だからこそ奴隷にして、色々と楽しませてもらいたいんだろうけども。

「そういえばさ、羽川」

「何?」

「僕、忍野のところに用があったんだ。すっかり忘れてた」

「忍野さんのところに?」

「そう。だから悪いけどさ」

「……仕方ないなあ。じゃあまた今度、その分の埋め合わせをしてもらうからね」

「了解」


 そう。先程までに、僕はもう戦場ヶ原ひたぎの事については十分聞いた。これ以上こいつに用はない。

 僕はさっさと立ち上がって、教室を後にした。

「羽川さんと……何の話をしてたの?」

 教室を出るなり後ろから声をかけられた。この声どこかで聞いたような……。そんな事を思いながら振り向くと

「動かないで」

「!?」

 戦場ヶ原ひたぎだった。そしてこいつは僕の口の中めがけてカッターを突き入れてきた。ギリギリのところで寸止めされている。

「ああ、違うわね。動いてもいいけど大変危険よ、が正しいかしら」

 戦場ヶ原は僕の目をしっかりと見据えながら、そんなどうでもいい事を言っていた。アホだな、こいつ。この状況下でのんびり喋るなんて。

「何よ、右側が寂し……うぐっ!!」

 僕の目の前で戦場ヶ原が綺麗な顔を思いきり歪めた。体は少し宙に浮いている。やっぱりこいつ有り得ないほど軽いんだな。まさか腹蹴り一つで体が浮くとは思わなかった。ざまあみろ。

「あ……なた。何を……」

 僕は答えず、空いてる右手でこいつの腕を押さえると、それから腹めがけてもう一度思いっきり蹴飛ばしてやった。今度は腕を掴んでいるから、逃げようがない。

 戦場ヶ原は呼吸が出来なくなったのか、あるいは痛さのせいか、体がくの字に折れ曲がり、床に倒れるようにうずくまった。ただ、これだけではつまらない。

「痛っ!!」

 知るか。髪の毛を掴んで強引に顔を上げさせた。戦場ヶ原は涙目になっていた。それでも、こちらを見る視線は相変わらず鋭い。こうでなくちゃ面白くないよな。

 僕はひたぎの腕を取って強引に上体を反らさせると、もう一度渾身の力を込めて腹を蹴ってやった。僕を脅そうとした罰だ。当然の報いだ。

 ひたぎは口からよだれだか何だかを垂らして、再びその場に倒れるようにうずくまった。体は小刻みに震えている。ついでだから頭も踏んでおいた。床に密着させるように、それなりの力を込めて。楽しくてたまらない。

「さてと。これからどうしようか」

 ぐりぐりと頭を足蹴にする度に、戦場ヶ原、いや、もうひたぎでいいか。ひたぎはその度にくぐもった呻き声を出す。最高の気分だ。

「戦場ヶ原的にはどうされたい?」

「……っ……やめ……」

 まだ喋れるのか。その事に苛立って、もう一度横から腹を思いきり蹴ってやった。ひたぎの体がカエルみたいに小さく跳ねてかなり楽しい。それから再び、頭に足を置いて床に押し付ける。

「戦場ヶ原的にはどうされたい?」

「……ぃ……ぁ…………」

 ひたぎは小刻みに体を震わせたまま答えない。今度こそ喋る余裕がなくなったらしい。僕は満足して、これからこいつをどうするかを考えた。

 あまり時間をかけると羽川が教室から出てくる可能性もある。幸いこいつは軽いから場所移動ぐらいどうにでもなるはずだ。さてさて、どうしようか……。


↓1から↓5までどうするかを安価。その中のどれかをこちらが勝手に選びます。
なお、今日の更新はこれまで。

 そうだな。まずはもう少し胸を揉むか。

 と言っても、優しく揉んでやるつもりなんて僕には当然なかったけど。それをして、もしもこいつが感じ始めたりなんかしたら興醒めもいいところだからな。

 僕は片手でひたぎの胸をわし掴みにすると、握り潰すかのように揉んでやった。

「んぐっ!! んーっ!!」

 僕が力を込める度にひたぎの体が弓なりになる。ちょっとしたロデオ気分だ。悲鳴を聞けないのが残念だけど、痛がっているこいつのこの表情だけでも十分に満足出来る。

 しばらくそうやった後、握った手を離すと、ひたぎのおっぱいにはしっかりと僕の手の跡が赤くついていた。たまらないな。

 僕は、今度は乳首をつねるようにつまんで、そのままぐいっと引っ張りあげた。「っっっ!!」これもかなり痛かったらしい。ひたぎは弓なりの格好で停止したまま、目を大きく開けて涙をぼろぼろと溢していた。歯を食いしばれないのだから、痛さは相当なものなのだろう。表情がすごい良い。

 僕は笑って、そのまま、つまんでいた乳首をぐりんとひねってやった。まるで電気ショックでも受けたかの様にひたぎの体が跳ねた。面白かったので、しばらくそのままにした。ひたぎは暴れもせず、というよりそれどころじゃなかったんだろうな。弓なりの状態のまま、くぐもった悲鳴をずっと上げていた。

 このおっぱい遊びは僕にとってかなり愉しかった。「もう一回やるからな」と言うと、その度にひたぎは心底怯えた表情を見せてかなり暴れるのだが、実際にやり始めるとずいぶん大人しくなる。痛みが強すぎて抵抗する余裕がなくなるんだろう。

 そして、終わった後は放心状態になるのか、僕がどれだけおっぱいを触ろうと、撫でようと、乳首をなめまわそうと、大した抵抗がなくなる。

 だから、僕はその間、ひたぎのおっぱいを好きなだけ弄り、好きなだけ吸い、好きなだけ揉みまくった。

 そして、それに飽きたら、「もう一回やるからな」とひたぎに言う。ひたぎはまた暴れ始めるので、僕はまたレイプ感覚をずっと楽しめる。

 後はそれの繰り返しだ。これを何度も何度もひたぎに繰り返してやった。僕が飽きるまで。多分だけど、30分ぐらいはそうしていたと思う。

 気がついたらひたぎのおっぱいは僕の手の跡で真っ赤になっていたし、ひたぎの暴れ方もずいぶんと弱々しくなっていた。体力の限界がこいつに来たんだろうか。そう思うとがっかりだ。もう少し僕を愉しませる義務がこいつにはあるはずだ。

 僕は面白くなかったので、ひたぎの顔めがけて唾を吐きかけてやった。ひたぎはよけようともせず、顔にかかった唾に反応する訳でもなかった。ただされっぱなしだ。本当に面白くない。

「なあ、戦場ヶ原」

「…………」

「そろそろやめてほしいか?」

「……!」

 ずっと無反応だったひたぎが、この言葉でようやく反応した。反応するって事は、こいつはまだ、僕のオモチャになってるって事に気がついてないんだろうな。つまり、バカだ。バカは救いようがないから、僕に何をされても仕方がない。

 ひたぎは、憔悴しきった様子だったが、虚ろだった目には少しだけ光が灯っていた。溺れる者は藁をも掴むというけどその通りだ。藁なんか掴んでもどうにもならないんだけどな。ただ、それがわかっていてわざと藁を投げるのは、岸で見ている人間としては楽しい限りだ。

「お前が今日の事を誰にも言わないっていうなら、ここでやめてやるよ。どうする?」

「……!!」

 ひたぎが何か声を出した。助けを求めるような表情でこくこくと何度も首を縦に振った。僕はこの時のひたぎほど、可愛いと思った事はない。僕が完全に上の立場だと理解して、そして僕に憐れみをお願いする表情だ。最高に可愛い。

「……わかった。じゃあこれでやめてやるよ」

 僕がそう言うと、ひたぎは涙を流して何度もうなずいた。それにしても、女の涙ほど美しいものはないと僕は本当に思う。だから僕はこいつを散々なまでに泣かせてやりたいんだろうな。そんな事をふと思った。

「ただし」

「……!?」

「保険はかけさせてもらうからな。早い話、お前の裸の写メを僕は撮る。それが嫌なら犯す」

「……!!」

 ひたぎは驚きの表情を見せ、そしてそれは徐々に歪んだ泣き顔へと変わっていく。そりゃそうだろう。これで何事もなく終わると思ってたはずなんだから。そんな甘い話があるはずもないのに。

「それで、どうする? 大人しく写メを撮られるなら、僕は本当にこれ以上何もしない。神に誓ってそうする。ただ、それが嫌なら犯すしかないけど」

 そう言うと、ひたぎは僕に許しを乞うような絶望的な目を向けた。最初の頃なら、こいつはきっと殺意をもった目で僕を睨み付けていたのだろうけど、今じゃそんな反抗心すらひたぎにはありはしない。少なくとも今の主従関係ぐらいは理解している訳だ。心を完全に折るまでもう少しというところだろう。

「……ぃ…………」

 ベトベトに濡れたハンカチの奥から、少しだけ声が聞こえた。何て言ったかはわからなかったが、それをYESととった僕はひたぎの片足を持ち上げてこいつのスカートを脱がしにかかった。

「…………」

 ひたぎは反抗しなかった。僕にされるがままだった。僕は口を近づけて、ひたぎの柔らかい太ももを軽くなめてみた。ひたぎは軽く震えたが、それでもじっとしていた。僕はその時、痛いほど勃起していた。こいつを支配したという満足感で一杯だった。

 スカートを全部脱がしたところで、僕は念のため自分のベルトを外してひたぎの足首に巻きつけ、今度はそれを近くにあった配水管にくくりつけた。これで、こいつはもう完全に逃げ出す事は出来ない。念には念をだ。

 パンツはどうしようか少し悩んだが、最終的にはAVでよくあるような、片足にかかっている状態にした。この方が全裸よりエロいと僕は思ってる。

 下はこれで良かったが、上の服は両手を髪の毛で縛っているからやっぱり脱がせられない。仕方なく限界まで上にまくるだけで良しとした。途中、こいつの服の袖とかから大量の文房具が出てきてびっくりしたが。それもコンパスとかハサミとか尖った系のものばかり。なんなんだろうな、この女。

「仕込み武器ってやつか?」

「…………」

 ひたぎが首を縦にも横にも振らなかったので、僕は腹立たしさから、丸見えになっているこいつのあそこを手で弄ってやった。びくっと飛び退いて逃げ出そうとしたから、今度は体を押さえつけてかなり乱暴に弄った。多分、痛みしか感じないレベルでだ。

 案の定、ひたぎは「んーっ! んーっ!」言いながら首を振ってまた涙を流し始めた。僕に忠実でない態度を取るからだ。バカが。

 その後、腹いせに鼻をつまんでしばらく息が出来ないようにしてやってから、ひゅーひゅー涙目で呼吸しているひたぎの撮影会を僕は始めた。携帯を取りだし、まずはひたぎの全身を何枚か撮る。こいつはスタイルがいいからこういう写真は妙にエロい。

 次におっぱいとあそこをドアップで撮った。ひたぎが足を閉じようとしたので、その度に乳首をつまんで思いきりひねってやった。ひたぎの呻き顔も撮れたので、これにはそこまで腹が立たなかったかな。しばらくそれを繰り返してたらもう足を閉じようとはしなくなったし。ここら辺は動物の調教と同じだな。

「戦場ヶ原。次は片足を上げて、大きく足を広げろ」

「…………」

 何も言わず僕の言われた通りにするひたぎ。撮影しながらこいつの体もずっとまさぐっていたので、僕はその間、勃起しっばなしだった。これから僕のをこいつの中にぶちこむかと思うと余計に期待も股間も膨らむばかりだ。僕はわざと細かく指示しながら、自分を焦らすように何枚も何枚も写メを撮っていった。ついでにこいつの身体中をなめまわしながら。

 ひたぎはずっと耐えるような表情でじっとしている。快感とかじゃなく、嫌悪感に、だけど。これさえ終われば助かるんだと信じきっているに違いない。

 全く。僕がこいつとの約束なんて守る訳ないのにな。それを知った時のこいつの反応が、僕は今から楽しみで仕方なかった。

このまま、挿入で良ければ1。ひたぎでもう少し楽しみたければ2で
安価↓1から↓3まで多数決

2の場合は、その↓1から↓3で何をするか安価。その中から一つ選びます

大晦日は多分来ないので、また来年。皆様、良いお年を

 とりあえず、思い付いた事を片っ端からやってみよう。まずはお姫様抱っこだ。放心しているひたぎを抱き起こすと、足と背中に手をかけて持ち上げる。

 ひゃほっー。軽いなあ。

「……ぅ…………」

 ひたぎは反応なし。何か声をかけた方がいいかなと考え、「ひたぎ」と優しく囁くように声をかけてやった。うん。やっぱり反応がない。このまま屋上からぶん投げてやりたい気分だ。そうすれば流石にこいつも反応ぐらいはするだろう。もちろんしないけどさ。

 次に僕が思い付いたのは、抱き締めながら頭を撫でてやる事だ。大人しくしてるひたぎは可愛いから、これは問題ない。自然と愛情も込み上げてくる。

 僕はひたぎを一旦地面に下ろすと、後ろから優しく抱き締め頭を撫で始めた。前からだと精液まみれの顔が見えるから、こっちの方がいいと思っての事だ。

 改めて触ってみて思ったが、こいつの髪の毛は細くて触り心地がいい。だから、撫でる分には僕も文句はない。だけど、撫でられる側の態度がやはり気に入らない。少しぐらいは反応を見せろよ。たまにびくっと動くだけってどういう事だよ、お前。段々腹が立ってきた。

 僕は少しいらついたまま、ひたぎの悩み相談を聞いてやる事にした。具体的には体重の事だ。こいつはあまりに軽すぎるからな。病気だとかそんなレベルの軽さじゃない。多分だけど、怪異が絡んでるような気がする。それなら、僕でもきっと相談に乗れるだろう。

「なあ、ひたぎ」

「…………」

「お前、体重が異常に軽いよな。どうなってるんだ、それ。何かあったのか?」

「……ぃ……ぅぅ…………」

 ひたぎは急にさっきよりも泣き出しやがった。まるで迷子になった子供みたいにめそめそだらしなく泣いてやがる。というか、お前、僕の質問に答えろよ。こいつの飼い主として、流石にもうそろそろ僕にも我慢の限界がきそうだ。腹パンをかましたくてしょうがない。


これからどうするか、安価↓1から↓3。セリフでも可。

 僕は怒りをぐっと堪えて、辛抱強くひたぎに尋ねた。

「僕ならお前の悩みを解決してやれるかもしれない、だから話してみろよ」

「ぃ……ぅっ…………」

 こいつ、全く聞いちゃいない。もう駄目だ。我慢の限界だ。奴隷の分際で御主人様の言う事を聞かないってのは論外だろう。僕はひたぎを抱き締めていた手を離すと、こちらを振り向かせ腹に一発かましてやった。

「っっ!!」

 一応言っておくと、きちんと手加減はした。忍の力を借りた吸血鬼パンチをお見舞いしてやろうかとも思ったが、せいぜい呼吸が少し止まるぐらいにしておいた。僕も甘いとは思ったけど、優しくしてやると結論づけた手前、本気でぶん殴るのは良くないと思ったからな。

 それから再度ひたぎに尋ねる。

「僕ならお前の悩みを解決してやれるかもしれない、だから話せ」

「……がっ! ……ぐっ!」

 ひたぎは息が止まったせいか、ようやく目を開けた。殴った衝撃で、ハンカチを吸い込みでもしたのか、げほげほ咳き込んでちょっとした呼吸困難に陥っているみたいだ。足と身体全体を動かしてじたばたともがいている。罰としてはこれぐらいで許してやるか。

「ひたぎ。僕が優しくしてる内に、話せ。お前は僕の奴隷なんだから、僕の命令は絶対だ。いちいち僕を苛立たせるな」

「……っ! ぐっ……!! ごほっ!!」

 ようやく持ち直したのか、こいつは九死に一生を得たような表情で荒い息をし始めた。さて、それじゃ話してもら……ん?

「ぃっ……!! ぁっ!!」

 ひたぎの体が急に震え始めた。見ると、ものすごく怯えた目つきをしている。そして、ひたぎの視線は僕ではなく、僕の真後ろに向けられていた。

 一体、何だっていうんだ? 僕は振り返ってみたが、そこには何もない。ただの空間。もう陽が沈みかけていたので夕日が眩しい。それだけだ。

「ぁっ!! ぃっっ!!」

 なのにひたぎはその何もない空間を見つめ、心底怯えた表情を見せている。まずい。もしかして、妙な感じで壊れてしまったんだろうか。

「んんーっ!! んーっ!!」

 突然、ひたぎが逃げ出そうとした。なので、僕はひたぎの足首を掴み転ばした。ひたぎは手を使えないのだから地面に直撃を受けて結構なダメージを食らったはずだが、しかし、こいつはそんな事は微塵も感じさせない様子で、それでも這ったまま逃げ出そうとしている。

 本当に何だっていうんだろうか。僕はもう一度振り向いたが、やっぱりそこには何もない。いや、待てよ……。

 ひょっとして……怪異。なのか?

 怪異がそこにいて、それはひたぎだけに見えているんだろうか。もし、そうだとしたら僕はどうするべきなんだろう。

 少なくともこのままひたぎを逃がす訳にはいかない。とはいえ、もしこの怪異が僕にも何かしてくる類いのものだったら、僕自身が危ない。まずいな、どうするか。


安価↓1

 結論。やられる前にやれ。いい言葉だ。これからの僕の人生訓としよう。

 僕は立ち上がって、大きく息を吸い込んだ。ひたぎは一旦離す。この怪異を退治してから追いかければ済む事だ。パンチ一発全力でぶちかませば余裕だろう。何せ僕は怪異の王様である吸血鬼もどきだからな。

 僕は、その見えない「何か」に向かって助走した。大きく振りかぶって、パンチングマシンにするように全力で一撃をぶちかます。

 決まった! 確かに何かに当たった。手応えありだ!

 え、あれ……?

「うわっ!!」

 僕の体が不意に宙に舞った。そして、屋上のフェンスへとしこたま体を打ち付けられた。痛ぅっ! ……これ、洒落になってないぞ!

 ぎちぎちと僕の体を締め付ける「何か」。フェンスが歪み、折れ曲がっている。おい、マジでヤバいってこれ。このままだと、僕はここから突き落とされ……。

 あっ……。

 ばきっという嫌な音が背中でした。

 フェンスが折れたのか。

 いつのまにか僕の体は完全に宙に浮かんでいた。

 死ぬ前には、周りの光景がスローモーションになるっていうけど本当だな、あれ。ひたぎが立ち上がって、後ろ手でドアノブを回し、屋上から出ていくのが見えた。

 逃げられた。

 何でこんな事になったんだよ。

 僕はそのままゆっくり地上へと自由落下していった。ひたぎの時は僕が受け止めたけど、僕の時は多分無理だろうな。そんな酔狂なやつ僕ぐらいしかいないはずだ。誰も受け止めてくれやしないだろう。

 くそ…………。

 後日談、というか今回のオチ。

 結論からいくと、僕は生きていた。吸血鬼もどきだからな。ただ、死ぬほど痛い思いをしたとは付け加えておこう。体がひどく壊れたので、再生が遅く、校舎から逃げるひたぎを遠目に見ながら、僕は何も出来なかった。

 そして、ひたぎは縛られた状態のままだったので、通りすがりの人が当然不審に思い、ひたぎを保護すると同時に110番通報した。

 ひたぎは僕への恐怖からか、あるいは脅しが効いていたからか、とにかく何も喋らなかったらしいが、校舎から出てきたところは目撃されていたので、警察はすぐさま学校へと来て、そして倒れている僕を発見した。

 その時、僕の体の再生は全部終わっていたけど、僕は痛みから全く動けない状態で、つまり、されるがままにパトカーに乗せられた。名目は保護だが、実質的には不審者への事情聴取だ。

 僕はもちろん黙秘した。だけど、僕のポケットにはひたぎのパンツが入っていたし、そのパンツは血と愛液で濡れていたからほとんど意味がなかった。おまけに僕の携帯にはひたぎの写メが大量に保存されている。状況証拠がありすぎで、僕には抗う術がなかった。

 検察が僕を婦女暴行罪、強姦罪、傷害罪で起訴した翌日、火憐ちゃんと月火ちゃんが揃って面会に来た。

 火憐ちゃんは怒りで目を燃やして、面会室の窓ガラス越しに僕を殴りつけ、そして何も言わず涙目で去っていた。月火ちゃんはもっとひどく、汚物でも見るような目で僕を見た後、こう言った。

「刑務所から出たら、私が必ず殺すから」

 流石は僕の自慢の妹たちだ。なんだか無性に泣けてきたぞ。

 その後で忍野が面会に来て、「やあ、久しぶりだねえ、阿良々木君」といつもと全く変わらない様子で僕に話しかけてきた。こいつだけは、本当にどんな時もぶれないな。ある意味、尊敬に値するよ。

「阿良々木君。今回は派手にやらかしちゃったみたいだね。何か楽しい事でもあったのかい?」

 あったよ。色々な事がさ。その結果がこれだよ。

「怖いねえ。そう睨むなよ。これは全部君の責任なんだぜ」

 ああ、そうだな。だからって何がどう変わるって訳でもないけどさ。

「まあ、僕がここで何を言っても、多分、君には意味のない事だろうから、僕は君の知りたがってるであろう事だけ話すよ。あのお嬢ちゃんの事さ」

 そう言って、忍野はべらべらとひたぎのその後の事について話し始めた。ひたぎは学校にも行かなくなり、食事もろくにとらなくなり、入院する事になったらしい。重度の鬱病だそうだ。僕にとってはどうでもいい事だったけど。

「そう言うと思ったよ」

 忍野はそんな事を言った。

「ただねえ、阿良々木君。君はその事を知っておかなきゃいけないのさ。君がどういう風に思おうとも、物語には結末が必要だからね」

 忍野はそう言い残して出ていった。多分、もう会う事はないんだろうな、と僕はその時思った。

 独房は寒い。気温の問題じゃない。多分、心の問題だ。夜になり消灯時間を過ぎると余計にそう思う。

 結局、僕は何が駄目だったんだろうか。怪異に立ち向かった事がよくなかったんだろうか。それともひたぎを追い込み過ぎたのが問題だったんだろうか。あるいは怪異の事をよく知らないままにしておいた事が駄目だったんだろうか。

 まあ、今更どうしようもない事なんだろうけど。

 独房の中で僕がガタガタ震えながら縮こまって過ごしてると、鉄格子で出来た窓枠から不意に懐中電灯の光が射し込んだ。看守の見回りの時間のようだ。

「……ぐわっ!」

 ??

 何が起きたんだ? 今、看守が倒れるような音がしたぞ。

 僕は立ち上がって、様子を確認しようとした。すると、不意に僕の影から、一人の少女が現れた。いや、少女じゃなくてこいつは……。

 吸血鬼の残りカス……。今は名もなき化物だ……。

 吸血鬼の成れの果て。その残りカス。

 こいつのせいで僕は……!!

「ちくしょう!!」

 気がつくと僕はこいつを蹴り飛ばしていた。こいつの姿は、今は幼い少女だから思いっきり蹴れば簡単に吹き飛ぶ。壁にぶつかったところを、僕は掴んで引きずり寄せ更に殴り付けた。こいつのせいで! こいつのせいで! こいつのせいで!

 少女は手でガードもせず、ただ殴られっぱなしだった。何もせず、ひたすら痛みに耐えているようだった。まるで僕に殴られる為にこいつはここに現れたかのようだった。

「ちくしょう……!! ちくしょう……!! ちくしょう……!!」

 殴りながら僕はいつのまにか泣いていた。涙が自然と溢れてきた。何でこんなに悲しいのか全く理解できない。こいつを殴る度に、僕の心は痛みで張り裂けそうになる。なのに、僕は殴る手を自分の意思では止められない。

 もういい。やめろ! やめてくれ! もう十分だろ!!

 やめてくれっっ……!

 気がつくと僕はこいつに抱きついて泣いていた。子供みたいに泣いていた。

 涙が本当に止まらなかった。

「お前様……」

 こいつは小さな手を伸ばすと、そっと優しく僕の頭を撫でた。ずっと撫でてくれていた。散々殴ったというのにそれでもこんなに優しく撫でてくれた。

「良いのじゃ、お前様。たかが人間一匹の事で、お前様が悩む事も悲しむ事もない。人間など死のうと生きようとどうでも良いのじゃ」

 こいつは小さな体で僕の頭を強く抱き締めた。

「安心するがよい、お前様。お前様には儂がついておる。この世の終わりまで儂とお前様は離れる事はないぞ」

 僕は嗚咽で声にならなかった。

「もうよいのじゃ。このようなところから逃げ出して二人で過ごそうぞ、お前様……」

 僕は泣きながら言われるままに頷いた。嬉しくて悲しくて辛くて本当に涙がいつまででも止まらなかった。



バッドエンドルート、完

これでこのスレは終わりです。その内、バッドエンドルートではなく、調教ルートを通った「家畜マイマイ」を立てるかもしれませんので、その時また宜しくお願いします

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