壊惨総戦挙後(12話)
蟇郡「まず考えなければならないのは何処で生活すべきかだな」ムゥ
犬牟田「良い物件、通学用ケーブルカーから徒歩数分の圏内……が妥当だね」カタカタ
猿投山「バリアフリー、目が見えなくても生活できるところだといいな」
蛇崩「……!!?」
蛇崩「えっ、ちょっと待って待って、ガマ君、犬君、猿。なんで私たち一緒に生活することになってるの!?」
蟇郡「今の我々は何の権限も持たない無星、四天王で協力して生活し、この苦難を乗り越えるのが得策であろう」ビシッ
蛇崩「……ええー……」
猿投山「皐月様のためだ、我慢するしかあるめぇよ。」
猿投山「それともお前みたいなお嬢さんがスラムで一人暮らしできると?」ニヤ
蛇崩「なめんじゃないわよ!!!」イラ
蛇崩「……まぁ、めんどくさいから付いていくケド」ボソ
猿投山「wwwww」
蛇崩「……防音設備が整っているところがいい」
蟇郡「うむ、まぁプライべートも大切であろう、条件追加だ」
犬牟田「ええっと?駅に近くて?バリアフリーで?防音設備?」カタカタ
蛇崩「あっ!一人一部屋!!!」
犬牟田「4LDKか」カタカタ タッ---ン
検索中
4人「……」ジ-ッ
ヒット数:0件
蟇郡「むっ」
蛇崩「ナニコレ?あんたのパソコン壊れてるんじゃない?一軒も検索に引っかからないじゃない」カチカチ
犬牟田「あ、てめぇ!!!!僕のパソコンに触るな!!!殺すぞ!!!?」ギロ
蛇崩「うるさい!WiFi環境のないところに連れて行くわよ!!?」
ギャ-ギャ-
猿投山「え、見えないんだけど、検索結果0件なのか?」アセアセ
蟇郡「静まれ貴様らァ!!!!」ドンッ
蛇犬「」ビクッ
蟇郡「貴様らには生徒会四天王としての自覚がないのか!!!?」
蟇郡「こんな時こそ一致団結して……」
犬牟田「『元』四天王だけどね」キリッ
蟇郡「むぅっ……た、確かにそうだが」
蛇崩「ドヤ顔で言うことじゃないでしょ」
犬牟田「とりあえず条件を減らして検索してみよう、……とりあえず防音から」カタカタ
蛇崩「なんで私の条件から消すのよ!!!」ムッキ-
犬牟田「無駄だからだ」カタカタ タッ--ン
蛇崩「ムカツクゥ!!!!その長い襟の方が無駄だから!!ウザいから!!!」
ヒット数:0件
蟇郡「壊れてるんじゃないか?」
犬牟田「……バリアフリーも却下」カタカタ タッ-ン
ヒット数:0件
蛇崩「壊れてんのよ、あんたの頭と同じでね!!」
犬牟田「うるさい」
猿投山「え、今どうなってんの?口で説明して繰んないと俺分かんない」
蛇崩「噛ませ猿は黙って見てなさい!!!」
猿投山「見えません」
蛇崩「上手いこと言ってんじゃないわよ!!!」
そろそろ寝ます。タイトルに『キルラキル』って入れればよかった
おやすみ
犬牟田「……4LDK却下」カタカタ タッ-ン
ヒット数:0件
蛇崩「えっ、同じ部屋で寝ることになってもまだ0件!!!?」
蟇郡「やはり壊れているのではないか?犬牟田?」
犬牟田「そ、そんな訳ないだろう?壊れたとしたらさっき触った蛇崩のせいだね」ギロ
蛇崩「そ、そんな簡単に壊れないでしょ!!?」
犬牟田「試しに何も条件入れずに検索してみよう」カタカタ タッ-ン
ヒット数:2558件
蟇郡「……コレの中の一軒を選ぶしかあるまい……早速引っ越しだな」
蛇崩「えぇー……」
犬牟田「どうやらトイレがついてる物件がこの中では最良らしいね」
蛇崩「無星の生活環境って本当劣悪!!!」
犬牟田「まぁこれからその中で生活するんだけど」
蛇崩「マジ本当最悪」ブツブツ
猿投山「え?何?決まったの?ねぇ決まったの?」
―――――――――――――――――――――――――
貧民区
犬牟田「と、言う訳でここが僕らの新居だ」
ボロ-ン
蛇崩「……コレ、廃墟の間違いじゃなくって?」
犬牟田「1LDK、トイレもあるし、ドラム缶風呂もある」
蛇崩「1LDK!!?ドラム缶!!!?」
蟇郡「まぁ、犬牟田が調べた中で最良物件がこれというなら受け入れるしかなかろう」
蛇崩「……マジ最悪」
猿投山「とりあえず上がろうぜ」ガチャ
蟇郡「中は意外と……広くはないな」
蛇崩「ガマ君、コレ寝るときどうするの?」
蟇郡「……どうするのだろうな」
犬牟田「布団を敷きつめて川の字になるのが一番いいね、多分」
猿投山「なんか修学旅行みてぇだな!!!」
ピンポ-ン
四人「ん?」
蛇崩「来客ね……猿君出てよ」
猿投山「えっ、なんで俺なんだよ!!?」
蛇崩「私出来るだけ劣等生と関わりたくないの」ツン
蛇崩「それに猿君最後に四天王になったんだし、パシリポジションじゃない-?」
犬牟田「僕ら今全員無星だけどね」ボソ
蛇崩「いちいちうるさいわよッ!!!」
蟇郡「いちいち喧嘩するなッ!!!!」
蟇郡「俺が出る!静かにしてろッ!」
蟇郡「ゴッホン、……誰だ?」
マコ「あれ?その声蟇郡センパイですか?」
蟇郡「!!!? 満艦飾ッ!!!?」
マコ「そんなに驚かなくてもいつもの満艦飾ですよー!!!!ドア開けてくださいよー!」
蟇郡「う、うむ」ガチャ
マコ「おわー、びっくりしたぁ、本物の蟇郡センパイだ!!」ビクッ
蟇郡(ほ、本物?)
マコ「隣に引っ越してきたのって蟇郡センパイだったんですね!」
蟇郡「事情があってだな」
マコ「あれ?そこにいるのは……」
蛇崩「なんで劣等生がここにいるのよ」
マコ「あっ、蛇崩センパイに……犬牟田センパイも!!!!この家動物園みたいですね!!!」キラキラ
蟇郡「あ、あぁ」
マコ「じゃ、おじゃましまーす」
蟇郡「オイちょっと待て満艦飾」ガシッ
マコ「ハイ?」
蟇郡「貴様ここに何の用だ?」
マコ「え?あぁ!そうですそうです!ここに用事があったんです!」ガサガサ
マコ「ママがお隣が引っ越してきたみたいだから引っ越し祝いにって……どうぞ!!!」バッ
蟇郡「……コロッケ?」
マコ「ハイ!!!!コロッケです!!!」
コロッケ ウネウネ
蛇崩「えっ、コレ虫が入って」
蟇郡「蛇崩ッ!!!」
マコ「食べられる物しか入っていません!!!!」
マコ「毒は入っていないから安全安心のコロッケです!」
蟇郡「虫は確かに栄養豊富と聞くが……」ムッ
マコ「そうです!虫だって生きてるんです!私たちはその命を責任もっていただく必要があります!!!!」ハレルヤ
蟇郡「!……そうだな!!流石は満艦飾!」ドンッ
マコ「ハイ!!!!」キラキラ
蛇崩「えっ?何が?」
犬牟田「彼らには関わらない方がいいよ、でもあの会話は面白いから記録しておこう」カタカタ
蛇崩「……」
マコ「では失礼します!また何かあったら気軽にお隣さん同士よろしくどうぞ!」
蟇郡「あぁ、頼む」
マコ「あと怪我や病気、その他腎臓や血液を売りたくなったら是非闇医者満艦飾へ!!」
蟇郡「あ、あぁ?」
マコ「じゃ!さようなら蟇郡センパイ!!!」 バタン
蟇郡「今日の晩飯は決まったな」
蛇崩「えぇええええええ!!!?」ガタタッ
蟇郡「仕方あるまい、お金も贅沢できるほどないのだ、もらったものは有効に使わねば」
コロッケ ウネウネ
蛇崩「嫌よ嫌よ嫌よ!!!だってそれ、なんか動いてるじゃない!!!」
犬牟田「生きているコロッケなんて……興味深い、データに追加だ!!!!」
猿投山「へぇー、コロッケか、どれ一口」パクッ
「あっ」
猿投山「……」モッサモッサ
蛇崩「……どうなのよ猿君?」
猿投山「ん?悪くないぞ?」
蟇郡「まぁ、あの満艦飾が言うのなら毒は入っていないから死ぬことはないだろう」パクッ
蛇崩「んなっ!!!?」
犬牟田「……コレ食べなきゃ死ぬんだコレ食べなきゃ死ぬんだコレ食べなきゃ死ぬんだ……」ブツブツ パクッ
蛇崩「犬君まで!!?」
蟇郡「……確かにうまいな」
猿投山「だろ?」モッサモッサ
犬牟田「見た目と味でプラスマイナスゼロかな」
蛇崩「……っ」
猿投山「どうした?蛇崩?お前は食わないのか?モッサモッサ
蟇郡「早くしないとなくなるぞ?今日は晩飯を作る予定もない」
蛇崩(私も伊織に目を縫ってもらおうかな) パクッ
蛇崩「……うまい」
猿投山「もうひとついただこうか、ちょうど腹が減った」パク
蛇崩「……お腹減ったケド、これしか食べる物ないし節約のため、あくまでも節約のため劣等生の物でも食べるか」パク
犬牟田「味をデータに加えたいからもうひとつ」パク
パクパクパク ウメェ
蟇郡「貴様ら……晩飯の分も残しておくのだぞ?」
3人「えっ」
カラッポ
蛇崩「あーあ、猿くんが最後の一戸食べちゃたからー」チラ
猿投山「えっ!?俺のせいかよッ!!?」ビクッ
犬牟田「でもデータによると蛇崩が最も大きなコロッケを優先的に食べたようだ」キリッ
蛇崩「あんたは黙ってなさいよ!!!!」
キー!!ワードタバタ
蟇郡(俺まだ一つしか食べてないんだが……)ショック
蟇郡「晩飯仕方あるまい、今日は腹が減る前に早めに寝るぞ」
蟇郡「……明日は生活を整えるためやることが多い、早く起きるのも悪くなかろう」
蛇崩「……!はーいはーい、質問」
蟇郡「どうした蛇崩?」ムッ
蛇崩「お風呂は?」
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