兄「ぐへへへ」
妹「……」
兄「……い、妹さん?ホントにやっちゃつよ?いいの?」
妹「…………///」
兄「…………(許可ないのにやったらダメだよな常識的に考えて)」
兄「よし、お休みー」
妹「……………………意気地なし」ボソ
こんな感じのオナシャス!
>>6
一生起きないのにしゃべれるとかおかしいだろ
兄「ほら、妹のパンツ見ちゃうぞー?」
妹「……」
兄「今日はどんな色かな?」
妹「……」
兄「ホントに見ちゃうぞ?いいのかな?止めなくて?」
妹「……」
兄「おいおいどうしたマイシスター?そこは『このバカ兄!』って言いながら膝蹴りするところだろ?ノリが悪いなあ」
妹「……」
兄「も、もしかしてこの前妹のプリン食べたのまだ怒ってんの?」
父「兄、もういいんだ」
兄「あ?なんの話だよ?……代わりにエクレアあげただろ?もう許してくれよ」
父「兄!」
兄「……
父「妹はもう、目覚めないんだ…………」
>>6
こうですか?
兄「今日もいい天気だな」
妹「……」
兄「こんな日は元気良く外でキャッチボールでもしたいな!」
妹「……」
兄「覚えてるか?小学生の時、一緒にキャッチボールしてたら妹が暴投して走行中の車にぶち当てたの」
妹「……」
兄「あれ凄かったよな!だってボールが真っ二つになったんだぜ!俺はまだ昨日のことのように覚えてるよ」
妹「……」
兄「そうそう、あの後の妹な号泣だったっけ?『お兄ちゃんのボール壊しちゃってごめんなさい』って」
妹「……」
兄「全然気にしてないのに泣き止まないから俺母さんにめちゃくちゃ怒られたんだぞ」
妹「……」
兄「そしたら妹さらに泣き出しちゃってさ!もう俺も母さんもビックリだよ!」
妹「……」
兄「『お兄ちゃんは悪くないの!悪いのは私なの!』だよな!俺、胸キュンしちまったよあの時!」
妹「……」
兄「まったく可愛い時期もあったもんだ!今となってはこんなに憎たらしくなりやがって……」
妹「……」
兄「……お兄ちゃんを無視するなんて、ずいぶん憎たらしい子になりやがて馬鹿野郎…………」
妹「……」
母「……兄、お昼ご飯持って来たわよ」
兄「ああ、ありがとう」
母「……兄」
兄「食べ終わったら皿は持っていくから」
母「……わかったわ」
兄「どうだ?今日のお兄ちゃんのお昼ご飯は焼きそばだ!美味しそうだろ!」
妹「……」
兄「妹好きだったもんなあ、焼きそば……欲しいか?」
妹「……」
兄「だがダメだ!この焼きそばは俺のだ!お兄ちゃんを無視するような子にはあげませーん!」
妹「……」
兄「欲しかったらちゃんとお願いするんだな!そしたらお兄ちゃんも鬼じゃないからな、ちゃんとあげよう」
妹「……」
兄「ほらほら、早くしないと食べちゃうぞ?」
妹「……」
兄「あーっと、ここで兄選手紅ショウガを取り出した!」
妹「……」
兄「妹選手は紅ショウガが苦手ですからね、これは反則級です!」
妹「……」
兄「妹選手はこのままでは大好きな焼きそばが食べれなくなってしまいます!さあ、どうする妹選手!」
妹「……」
兄「……」
妹「……」
兄「…………」
妹「…………」
兄「……………………なんでだよ」
妹「……」
兄「なんであの時逃げなかったんだよ!俺のことなんて見なかったことにしてくれればよかったのに!」
妹「……」
兄「俺は、お前のこと騙してたんだぞ!お前に恨まれるようなことしてたんだぞ!なんで見捨ててくれなかったんだ!」
妹「……」
兄「答えろよ!おい!答えてくれよ!!!」
妹「……」
兄「なんで……なんでお前がこんな目に合わなきゃならないんだよ………」
妹「……」
兄「悪いのは、全部俺じゃねぇか!」
妹「……」
兄「……」
妹「……」
兄「ご、ごめんないきなり怒鳴ったりして」
妹「……」
兄「お兄ちゃんちょっとまだ混乱しててさ」
妹「……」
兄「酷いんだぜ?お医者さんと父さん母さん。揃ってお前がもう目覚めないとか言ってるんだ」
妹「……」
兄「とんでもないやつらだよな!妹はこんなに元気な顔してるんだから目覚めないわけないのにな!」
妹「……」
兄「大丈夫、もう妹のお兄ちゃんはここにいるからな。……もう、どこにもいかないからな」
妹「……」
兄「ごちそうさま」
母「あっ……ねぇ、兄」
兄「ん?」
母「……無理だけは、しないでね」
兄「…………なにいってんだよ大袈裟な」
母「……」
兄「兄、ただいま帰還したでござる!」
妹「……」
兄「やあ、しかし妹殿も相変わらずお綺麗ですのうデュフフフ」
妹「……」
兄「ちょっと下着の方を拝見してもよろしいですかな?」
妹「……」
兄「なんて、冗談冗談。妹はこういうの嫌いだったもんな!いかにもキモオタ!って感じの」
妹「……」
兄「この前ふざけてずっとやってたら、関節技かけられたもんな!まだ痛いんだぞあの時の!」
妹「……」
兄「キン肉マン読んだんだか知らないけど、まずはいきなり『ベルンの赤い雨!』とかいいながら顔面チョップ!」
妹「……」
兄「俺が冷静にベルンじゃなくてベルリンだろって突っ込んだら顔真っ赤にして今度は筋肉バスターだもんな!いやあやれば出来るもんだ、筋肉バスター!」
妹「……」
兄「えっ?なに?そこまではしてない?何だとう!俺が嘘ついてるとでもいうのか?」
妹「……」
兄「……」
妹「……」
兄「……やっぱり、お前のツッコミがないと寂しいなあ」
妹「……」
兄「なあ、いつも俺らのやり取りって夫婦漫才ってからかわれていたじゃん?」
妹「……」
兄「あれさ、妹は凄い嫌がっていたけど、俺は結構嬉しかったんだぜ?」
妹「……」
兄「あ、べ、別に変な意味はないぞ?ただ、仲良しだって言われて悪い気はしないっつーかなんつーか」
妹「……」
兄「とにかく、早く目を覚ませ!そうじゃないと、お兄ちゃんの"おっきいの"を妹に突っ込んじゃうぞー!」
妹「……」
兄「……どんなに夜更かししてても、これ言えばいつもすぐ飛び起きたのに…………」
妹「……」
兄「……妹」
妹「……」
友「こんにちは……」
兄「あ、こんにちは。君は確か」
友「妹ちゃんの友人です」
兄「……そうか、あの時一緒にいた」
友「…………」
兄「…………」
友「なんであなたはこんに元気なのに、妹はこんな痛々しい目にあわなくちゃいけないんですか?」
兄「……」
友「妹ちゃん、帰ったら好きな人に告白するだって、ずっと楽しみにしてたのに!あなたのせいで!」
兄「……」
友「何とかいったらどうなんですか!?あなたは妹を身代わりにしたんだから喋れるでしょ?」
兄「……俺は席を外すよ。妹に用でしょ?」
友「……逃げるの?」
兄「……」
友「そうやって、今度はご両親でも身代わりにするおつもりですか?」
兄「……」ガチャン
友「……」
友「妹、ごめんね、私があの時止められればこんなことには……」
妹「……」
友「……妹を跳ねた車、捕まったってさ」
妹「……」
友「でも妹のお兄さんは捕まらないんだってさ。緊急避難だから、とか言ってたけど、ホントありえない!」
妹「……」
友「実の妹踏み台にしてのうのうと生きてる人間を罰しないって、ホントにわけわかんない!」
妹「……」
友「妹もそう思うでしょ?」
妹「……」
母「……」
友「こんにちは」
母「ええ、こんにちは……」
友「……私、絶対に許しませんからね、あの男」
母「……兄はそんなことする人じゃないわ」
友「目の前で見たんですよ私は!妹が兄に殺されるのを!」
母「……」
友「それなのにあの男の肩を持つなんて、妹が可哀想じゃないんですか?」
母「……」
友「……グスッ……帰ります。お邪魔しました」バタン
兄「…………人殺し、か」
兄「なあ、マイシスターよ、友ちゃんと何を話したんだい?」
妹「……」
兄「照れないで教えてくれよー気になってしかたないんだよー」
妹「……」
兄「もしかしてあれか、これドッキリなのか?みんなで俺をおどろかすつもりなんだな!」
妹「……」
兄「ぃよーし、だがドッキリとわかってしまえばこっちのものだ!まずは妹!貴様はすでに起きているな!」
妹「……」
兄「ふふふふふ、そのままで結構。すぐに起こしてやるさ」
妹「……」
兄「この兄にドッキリなど通用しないことを教えてくれる!」
妹「……」
兄「まずは妹の服を寝ぬがします……可愛い下着が見えてきました!」
妹「……」
兄「真っ白いパンツです!これは凄い!兄に先制パンチだ!いきなりの大ダメージに兄は耐えられるのかぁ!」
妹「……」
兄「まだゴングが鳴って数秒なのに兄は今にも倒れそうです!頑張れ!頑張るんだ、兄!」
妹「……」
兄「耐えたっ!兄は耐えた!そしてそのまま上を脱がしにかかる!」
妹「……」
兄「パンツとお揃いのブラがもうすぐ……見え…………」
妹「……」
兄「……」
妹「……」
兄「…………うぅっ……なんなんだよこれ……」
妹「……」
兄「なんで、なんでこんな、ボロボロなんだよ!確かに妹の体は華奢だったけど、包帯ぐるぐる巻きで、あちこちに痣があって……」
妹「……」
兄「こんな、こんなのは妹の体じゃない!こんな、こんなのって……」
『誰のせいだと思っているの?』
兄「……誰だ?」
『あなたのその前にいる女の子、誰のせいでそんなボロ雑巾みたいになっちゃったのかしらね』
兄「誰だよ?どこにいるんだよ!」
『容姿端麗、運動神経抜群、勉強もそこそこ、誰とでも仲良くするとっても良い子でした!まさに自慢の妹!』
兄「…………」
『それに対してお前はどうだ?良い大学に入ったものの馴染めず、成績もギリギリ、友達もいない。なんのためにお前は生きているんだ?』
兄「……うるさい」
『手伝いもしてくれて、とっても家族思いな妹は今や半死状態。なんでかしらねえ』
兄「うるさい!」
『全部、ぜーんぶ悪いのは君なんだよ?』
妹『ねえ、お 兄 ち ゃ ん』
兄「うわああああああああああああああ!!!!!」
友『あんなに可愛がっていた妹を、ああにも簡単に殺せるんだもん、びっくりですよね』
兄「違う!俺は妹を殺してなんかいない!」
父『妹はお前と違って将来有望だったのになあ、本当に残念でならないよ』
兄「やめろ、やめてくれ……」
母『あんたはいったい去年何をしたのかしら?受験だからと浪人だからと部屋にこもって勉強勉強。家の手伝いなんかなにひとつしないどころか妹に八つ当たりまでして!』
兄「違う!いやだ、やめてくれ!もうやめてくれ!!!!」
『挙句、実の妹に手を出すなんて、本当最低だよな』
兄『本当最低だろ?なあ、俺?』
兄「ああああああああああああぁぁぁぁぁぁ!!!!」ガバッ
母「良かった!目が覚めた!?兄!」
父「おお、本当に良かった……お前まで失ってしまうのかと…………」
兄「……」
母「やだお父さん縁起でもない!」
兄「俺はいったい……」
父「倒れたんだ、妹の部屋で。もう3日は付きっ切りだっただろう?疲れていたんだよ」
兄「あれは……夢?」
母「さ、今日は私が妹を見ているから、あなたは早く寝なさい」
兄「でも……」
父「また倒れた時に妹が意識を取り戻したらどうする?さ、早く寝るんだ」
兄「……わかった、お休み」
兄「……いやな夢だったな」
兄「あんな夢見たあとじゃ寝れん……まだ10時だし」
兄「眠くなるまで妹の部屋にいよう」ムクリ
兄「あれ?妹の部屋の電気がついていない?母さんはどうしたんだ?トイレか?」
兄「いや……下から二人の声がする。何の話してんだ?」
父「もう良いだろう、兄もあそこまで頑張ったんだ」
母「そうね、潮時でしょう」
兄(なんだ?なんの話だ?)
父「明日お医者様にお話に行こう」
母「……ええ」
兄(まてまてまて話が見えない。いや見えたくない!なんだよ潮時って!なんだよもういいって!)
父「それじゃあ、いいな。兄には絶対に言うなよ」
兄(嘘だろ、嘘だよな、俺の勘違いだよな!)
母「……はい」
父「明日、妹の生命維持装置を、外す……」
兄(……………………は、はははは)
母「!?まさか!!?」
兄「あはははは、はーっはっはっはっ!!!!」
父「兄、お前寝たんじゃなかったのか!?」
兄「おい、どういうことだよ人殺し」
母「ち、違うの、聞いて兄!」
兄「俺のせいで半死状態とか言っておきながら、殺すのかよ!人殺しはお前らじゃねぇか!」
父「……」
母「なんの話をしているの?やめなさい!兄!話を聞いて!」
兄「やっと本性を表しやがったな、この悪魔め、夢の中では好き放題言いやがって!絶対に妹は殺させないぞ!」
父「悪魔にでも人殺しにでも、喜んでなろう」
兄「!?」
母「お、お父さん、なにいってるの?」
父「このまま生命維持装置をつけていれば妹は死なないだろう。形だけは」
兄「なに?」
父「だが、心臓が動いているだけだ。もう、妹は死んでいる」
兄「ふざけんな!それが親の言うことかよ!!!」
父「お前には知らせておくべきだったが、妹はもう……」
母「脳死状態だったの……病院から家に来た時から…………」
兄「はっ?」
父「お前は優しい。そんなことはよくわかっている。私がよく知っている。だがな、このままだと、もう死んでいる妹のためにお前まで傷ついていく。私はそれが耐えられない」
兄「……」
父「子殺しの汚名も被ろう、悪魔との罵りも受けよう。だから、お前は元気に生きてけれ……もう、子供を失うのは沢山なんだ!」
母「……お父さん!」
兄「……父さん」
父「わかってくれとは言わない。縁を切られても構わない。だから……」
兄「父さん!ごめんなさい!!」ガバッ
父「兄……」
兄「俺が悪かったんだ……全部俺が…………なのに、俺、俺……」
母「兄は何も悪くないよ」ギュッ
兄「母さん……」
母「あんたは私達が20年かけて育てた立派な息子だ。あなたは何も悪くない」
父「そうだ。私達は常にお前の味方だ」
兄「は、はい……」
兄「おはよう、妹」
妹「……」
兄「昨日はごめんな、馬鹿なことした挙句夜はほっぽらかして」
妹「……」
兄「それと、もう一度だけ謝らせてくれ」
兄「本当に済まなかった」
兄「俺は去年、お前の気持ちを無視してお前を無理やり抱いた。俺はクズだから、まだ謝ってなかったよな。本当にごめん」
妹「……」
兄「それとな、もう一つお知らせがあるんだ」
妹「……」
兄「今日で、お別れだ」
妹「……」
兄「寂しくなるか?それともせいせいするか?……お前ならきっと後者を選ぶだろうな」
妹「……」
兄「でも、俺はやり残したことがあるから……」
妹「……」
兄「まだ、下げた頭にお前から膝蹴りを貰ってないから、俺はMじゃないけど、お前の膝蹴りもらわないと謝った気がしなくてさ……」
妹「……」
兄「迷惑かもしれんが、三途の川まで御一緒するよ、妹」
妹「……」
兄「だけど一緒なのは三途の川までだから!そこから先はお前天国俺地獄!安心していいからな。この顔見て蹴りいれれば終了だ」
妹「……」
兄「嫌なら顔見なくてもいいから、謝ることだけさせてくれ……」
妹「……」
兄「あ、このこと父さん母さんには内緒だぞ?約束だからな!いいな!」
妹「……」
父「……先生、こちらです」
「……本当に後悔しませんね?」
母「……はい」
兄「……俺は部屋にいるから。妹の死んでいくところ、見たくない」
父「……わかった」
兄「苦しかったろうなあ、痛かったろうなあ、許してくれなくていいから、もう一度だけ、もう一度だけ会って話をしてくれ、妹……」
兄「父さん母さん、親不孝な息子で本当にごめんなさい。でも、俺頭悪いからこれしか思いつかなかったんだ……」
兄「じゃあ、先に行くね、妹」ダンッ ギュッ
『……ちゃ………にい………』
兄「なんだろうこの感じ……この風景。どこかで見たような……」
『お兄ちゃ……やめ……』
兄「ああ、そうだ、これは俺が妹を…………」
兄『うるさい!いつもいつも俺をからかいやがって!今日という今日はとっちめてや……る……』
妹『////うぅー、ごめんなさい』
兄「俺の腕のしたで真っ赤になる妹が可愛くて、あの日俺は……」
兄「うっ、今度はなんだっ!この景色は……」
兄『……げ、妹』
妹『あ、兄さん』
友『えっ?あれ妹のお兄さんですか?』
兄「俺が妹を殺した日だ……」
妹『おーい、兄さーん!』
友『い、妹!危ないよ!まだ信号赤だから!この道路、車スピード出しているから危ないって!』
兄『……』
兄「この時の俺はあの一件以来妙に懐いてくる妹を怖がっていて、この寒い冬の日もさっさと逃げようと思っていたんだ……」
妹『あ、青になったよ!兄さーん!』
男『ちょ、く、来るなよ!』
友『妹、あんた兄妹なんでしょ?』
妹『そんなの関係ないもーん!えへへー、兄さんあったかーい』
男『おいベタベタするなって、離せ!』
友『あ、2人とも、危ない!』
男『えっ?』バッ
妹『きゃっ!もう、なにす
兄「俺は後ろから来ていた信号無視の車に気づかず、妹を横断歩道の真ん中で振りほどいてしまったんだ。車が来る方へ……」
兄「そうして妹は……」
兄『い、妹!大じょ……きゅ、救急車を!』
友『妹!いもうとおおおおぉぉぉ!!』
兄『おいお前ら!見せ物じゃないんだぞ!早く警察呼ぶなりなんなりしろ!』
友『……し』
兄『ん?何か言ったかい?』
友『……この人殺し!!!』
兄「友ちゃんから見たら、ちょうど俺が鬱陶しそうに妹を車に向け投げつけたようにしか見えなかった」
兄「俺は……俺は…………」
『ねえ、ちゃんと私を見てよ?』
兄「今の、なんだ?なんの声だ?また俺を責めるのか?」
兄「……………………違うのか?まあいい」
兄『ち、違う!誤解だ!』
友『うるさい!人殺し、この人殺しがあ!!!』
兄「友ちゃんの誤解、ちゃんと解いておくべきだったなあ」
兄「そういや妹ずいぶんおめかししてたな。二人でなにしてたんだ?」
『ねえ、なんであなたは死んじゃったの?』
兄「…………謝るためだ」
『誰に?』
兄「妹に」
『何を?』
兄「去年のことと、守ってやれなかったことを……」
『ふーん、守ってやれなかったって、恋人でもないのにずいぶんと自分を責めるのね』
兄「……」
『家族だから?それとも……』
兄「好きだったんだよ、妹のこと」
『……やっぱり』
兄「……なあ、あんたもしかして、いもう」
『あなたが妹さんを好きなら、死ぬ前にやることがあるんじゃないの?』
兄「えっ?」
『妹さんは何を思っているのか、何を思って死にかけているのか、それを知ってからでも死ぬのは遅くないんじゃない?』
兄「ま、待ってくれ、あんたやっぱりいも」
『……私、待っているからね』
兄「いもうとおおおおおぉぉぉぉ!!!!!!」
兄「……はっ」
父「この、バカ息子がっ!!」バチーン
兄「いてっ」
「お、お父さん!気持ちはわかりすがダメです!一命を取り留めたのすら奇跡的なんですから!」
母「なんで、わかってくれたんじゃなかったの!兄!」
兄「父さん、母さん、ごめん。でも俺、このまま生きていくわけにはいかなかったんだ」
兄「だから、死ぬつもりだったけど、確かめなきゃいけないことがあるんだ」
父「……それを確かめて、意にそぐわないものだったらどうする?」
兄「受け入れて生けていくさ」
母「じゃあ、思うとおりのものだったら……」
兄「死ぬ理由がなくなるだけさ」
兄「妹の生命維持装置は?」
父「まだついている。お前が部屋を出てすぐあやしいと感じてな、お前がバカなことをしてないか確かめてから外すつもりだった」
兄「……本当に心配かけてごめん。でも、ある意味結果オーライ」
母「?」
兄「母さん、妹の部屋って事故の時から動かしてないよね?」
母「え、ええ」
兄「……よし、じゃあみんな少し部屋から出てもらっていい?」
「君ねえ、今さっき自殺しようとして子を、1人にしておけるわけが」
父「……わかった」
母「……もう裏切らないでちょうだいね」
兄「わかった」
「あ、あれ?ホントにいいんですか!?」
父「さあな、ただ俺は、息子を信じるだけさ」
兄「父さん、ありがとう……」
兄「ホントはこういうの良くないんだけどしかたないよな、許せ!マイスター!」ガサゴソ
兄「これは学校のノート、これは小学生の時の絵日記、これは……あった、妹の日記…………」ペラッ
○月×日
今日は兄さんを挑発しすぎた。
その結果、見事ヤってしまいました!本当はもっとロマンチックなのが良かったんだけどなあ……。でも妹は謙虚なので文句言いません!幸せだー!
△月○×日
最近兄さんがよそよそしくて寂しい。
きっとあの日のこと気にしてるのだろう。
でも、兄さんが後悔することなんてないんだから、妹は遠慮なくアタックします!
兄「……妹…………」ポロポロ
兄「くっ、泣いてる場合じゃない、あの日の前日、事故の前の日の日記……」
2月12日
今日も兄さんは話しかけてくれなかった。
小さい頃はよく馬鹿みたいに遊んだのになあ。
でも大丈夫!明後日はバレンタインデー!チョコと一緒に私の思いもプレゼントするんだ!そうすれば鈍感な兄さんも気づいてくれるはず!
明日チョコ買って作ってあげるからねー!待ってて兄さん!
PS.手作りチョコは私みたいな料理ベタがいきなりやると失敗するらしい。友も料理苦手なので完成品を手渡すことにする。来年は期待しててね、兄さん!
兄「妹、お前はそこまで俺のことを……。ごめんな、ホントにごめんな……」
兄「……確かに妹のカバンにはチョコが入っていた。警察に証拠として持っていかれたが、返って来た時に確かにあった」
兄「カバンが返って来たのがバレンタインデーから数週間してたからすっかりそういう意図だと気づけなかったが、妹、お前の気持ち、良くわかった」
妹「……」
兄「妹、俺はお前が好きだ。嘘偽りなく、な」ポロポロ
妹「……」
兄「今更と思うかもしれんが勘弁してくれな、恋色沙汰にはさっぱりなんだ」ポロポロ
妹「……」
兄「大好きだ。世界中の誰よりもお前を愛している、妹」チュッ
妹「……」
兄「……」
妹「……」ウルッ
兄「い、妹!!!!!?」
妹「……あ…………おにぃちゃ……………………」
兄「妹!!?これ夢じゃないのか?ホントに妹なのか!!?い、いやまて喋るな!今医者を!」
妹「……にぃさ、ん…………おねが……聞いて…………」
兄「わ、わかった!なんだ、なんでも言ってくれ!」
妹「…………ぇっと、ね……」
妹「……………………わたしも、だいすきだよ!………にぃさん」ニッコリ
Fin
以上です
乗っ取りな上にお恥ずかしいグダグダAND駄文をお見せして申し訳なかった
あと見てくれていた人、ありがとう!みんなにも可愛い妹が出来る呪いをかけといたからな!
>>110
乙
かわいい妹ならもういるんだ
まだ゙起きないから起こしてやるかな
>>112
悔しいのう……悔しいのう…………
続きって需要あんの?
~その後~
兄「今日は退院だな」
妹「うん!やっと消毒液の匂いから開放されるよ!」
兄「それにしても、凄かったなマスコミ」
妹「そりゃねえ、『脳死からキスで目覚める!?奇跡の兄妹愛!』だったからねぇ」
兄「言うな恥ずかしい!……あ、あれは」
友「…………」
友「あ、あの、こんにちは……」
兄「…………」
妹「…………」
友「……そ、その…………えっと…………」
妹「友ちゃん、こっち来て」
友「……はい」
妹「……兄さん、わかってるよね?」ニヤリ
兄「ああ、もちろん」ニヤリ
友「…………」ビクビク
兄「さて、始めようか……」
友「は、はい……」ビクビク
兄「……」ギュッ
友「……………………えっ?」
妹「仲直りの握手だよ!友ちゃん」ニッコリ
友「つ、次は何をすればいんですか?」
兄「えっ?握手したじゃん。仲直り成立しょ?」
友「そうじゃなくて!……だって私、兄さんにひどいことを…………」グスン
妹「はあ、友ちゃんは繊細だねえ」
友「?」グスリ
兄「俺が一々そんなこと気にすると思うのかい?これから近親相姦男として社会をいきていくんだぜ?」
妹「そうそう、兄さんは昔の悪口なんてこれっぽっちも気にしていませーん!だから、友ちゃんもそんな顔しないで!元気出して!」
友「……はい!」ポロポロ
友「それじゃあ私はこれで」
妹「もう帰っちゃうの?」
友「私がいたら、2人のお邪魔でしゃ?」ニヤニヤ
妹「////////」
兄「はっはっはっ」
妹「兄さんも少しは照れてよ!こっちが恥ずかしいでしょ!/////」ゲシッ
兄「いでっ!……この蹴り、またうでをあげたな!」
妹「ふっ、怪我人だと思って油断するからだ」
友「ふふ、もうすっかり二人だけの世界」
兄「油断ではない、余裕だ」
妹「ならその余裕、もう一度見せてもらおうか!」
友「また学校で会おうね、妹!」
兄「ほらっこれでどうだっ!」
妹「きゃあっ!……ちょ、これ、お姫様抱っこ/////」
兄「そうそう、今日はこれからタクシーで帰宅だと言ったな!あれは嘘だっ!」
妹「えっ?な、なんだってー!」
兄「今日はこのまま、お姫様抱っこのまま家まで帰る!」
妹「ちょっ!」
兄「何か問題でもあるかい?フロイライン?」
妹「ない!ないから!一切ないから!あとゆっくりだよ!ゆっくり!もしも落としたら承知しないからね!/////」
兄「当たり前だ!お前こそ暴れて落ちるなよ?」
妹「なにをー!」
兄「隙あり!」チュッ
妹「!!!!」
兄「ふふふ…………もう二度と離さないからな、妹」コツン
妹「私だって、もう二度と振りほどかれたりしないからね」コツン
だーいすきだよ、兄さん!
こんどこそおわり
しかし誤字多いなーこれだからiPodは……
もしも次があったらパソコンからやろう
乙
これで寝れる・・・のか・・・?
>>138
寝ろ寝ろーもう朝だぞー!
というわけでお付き合いいただきありがとうございました!
またどこかのスレでお会いしましょう!
このSSまとめへのコメント
乙、妹の日記の所が涙腺を刺激しやがったぜ