える「・・・になります」ほう「ん?」(376)
千反田「私、折木になります!結婚してください!」
いいじゃねぇか早く書けよ
千反田「わたし、もう16才です!結婚出来ます!」
折木「いや俺はまだ18才じゃないんだが……」
千反田「あ……そうでした……すみません」
折木「わかってくれたならいい」
こんな感じでいいから早う書け
千反田「あっ!じゃあせめて婚約だけでもどうでしょうか?」
折木「……なぁ千反田、なんでそんなに俺とそんなに結婚したいんだ?」
千反田「もちろん折木さんが大好きだからです!」
折木「はぁ」
千反田「もう……わかってるくせに折木さんイジワルです」
折木「(俺も前までは千反田に惹かれていたが……)」
折木「(いつからかこんなふうに千反田は毎日毎日しつこくなってしまってからは……)」
千反田「あの……あまりわたしを見つめないでください…照れちゃいますよ」
折木「(省エネ主義の俺には今の千反田は苦痛だな)」
ガチャ
摩耶花「あれ?ふくちゃんいないの?……あっ!」
折木「まだ来てないが……どうした?」
摩耶花「ふふーん?邪魔しちゃいけないからわたし今日は部活せずに帰るわね、それじゃ」
バタンッ
千反田「摩耶花さん帰ってしまわれましたね、どうしてでしょう」
折木「(千反田が俺に抱き着いてるから勘違いされたんだよ……)」
折木「じゃあ俺も帰るかな」
千反田「もう帰るんですか?でもまだ福部さんが来てませんし……」
折木「大丈夫だ、どうせ伊原が変な気を回して里志に携帯で連絡して部室に近寄らないようにするだろう」
折木「それか今ごろ里志を見つけて一緒に帰ってるかもしれん」
千反田「ああなるほど流石折木さん!」
折木「(……今の考えだと摩耶花が部室に里志を探しに来た理由が解決していないんだが…千反田は気にしてないみたいだな)」
折木「(あの真面目な伊原のことだ、恐らく校則通り携帯は持ってきていないだろう、あるなら携帯で里志の居場所を知ることができるはずだからな)」
折木「(だからわざわざ伊原は歩いて里志を探しにここへ来た)」
折木「(ただ早く千反田から離れたいがための嘘の推論だったが)」
千反田「折木さん…?」
折木「(うまくいってしまったか……)」
千反田「?」
折木「(前の千反田ならこれぐらいの矛盾に気づいただろうな……)」
千反田「さ、折木さん一緒に帰りましょう」
折木「……いや、今日は駅前の本屋に寄るんだ」
千反田「……今日もですか?」
折木「昨日とは違う、今日は本屋に学校で使う教科書を注文しに行くんだ」
千反田「そうですか……」
折木「あぁ悪いなそれじゃ、また明日」
バタンッ
千反田「…………」
本屋
福部「やっ、ホータロー買い物かい?」
折木「いや、確認に寄ってみただけだ」
福部「確認?」
折木「そういえば、伊原のやつがお前のことを探してたぞ」
福部「そっか、そういえば一緒に帰る約束してたかなぁ」
折木「恋人のことぐらい覚えてろよ」
福部「あはは、そうだね……僕は用がすんだから帰るよそれじゃあ」
折木「あぁ」
スタスタ
折木「さて、早速確認するかな」
千反田家
千反田「どうでしたか?」
『うん、千反田さんの予想通りだったよ』
千反田「そうでしたか」
『うん、それじゃあ』
プチッ
千反田「次は……」
ジーッジーッ……
千反田「もしもし?そちらの書店では……」
多分千反田がヤンデレになるがまだ書いてもいいか?
翌日
折木「(部室に行きたくはないが休んだら自宅の電話が鳴りっぱなしになるからな……はぁ)」
ガチャ
千反田「折木さん……どうしてわたしに嘘をついたんですか?」
折木「うわっ、なんだいきなり(今度は気づいたのか……)」
折木「(対処は考えてあるから別にいいがな)」
折木「なんのことだ?」
千反田「とぼけないでくださいっ!……昨日折木さんは駅前の書店に教科書の注文へ行ったんですよね?」
折木「あぁ」
千反田「しかしです、わたしが確認したところ駅前の書店には神山高校の教科書は販売していないんですよ」
折木「(あぁやっぱりそのことか……俺も昨日初めて知ったよ)」
千反田「どうして……どうして……嘘をついてまてわたしと帰りたくなかったのですか?わたし……気になりますっ!!」
折木「それはな、俺も昨日書店に行って初めて気づいたんだ」
折木「そのあとは町の書店に注文しに行ったさ、まったく無駄にエネルギーを消費してしまった」
千反田「……折木さんのお宅は町の近くですよね?どうしてわざわざ駅前の書店に向かったんですか?」
折木「……てっかり駅前の書店だけに神山高校の教科書を販売していると勘違いしてしまっただけだ」
千反田「……折木さん」
千反田「いまわたしに正直に話してくれれば全て許しますよ?」
折木「俺ははじめから正直に話しているぞ」
千反田「最後に聞きたいのですが、本当にその書店だけに教科書が販売していると思っていたんですよね?」
折木「お前もしつこいな、そこの書店だけで教科書が販売していると確信していたからそこへ行ったんだ」
千反田「そうですか……そういえば里志さんに昨日聞いたのですが」
折木「な…に?里志に…?」
千反田「昨日、福部さんに確認のために書店に寄った、と言ったらしいですね?これはおかしくありませんか?だって折木さんはここに教科書が販売していると確信して向かったのでしょう?おかしいですおかしいです」
折木「落ち着け千反田……それは書店に向かう途中に自分の記憶が正しいか疑問に思ったから確認しに寄った、という意味で言ったんだ」
千反田「……悲しいです折木さん、そんな苦しい嘘をついてまでわたしを騙すだなんて……」
折木「これは事実だ」
折木「(こう言えばさすがにもう何も言えないだろう、なんせ俺の思考を知ることなんか出来ないんだから)」
折木「里志のことは焦ったな後で蹴飛ばしておこう」
折木「話はこれで終わりだな、さて座って一昨日買った小説でも……」
スタス…
千反田「……一二三で飲むコーヒーは美味しかったですか?」
折木「!?!?」
折木「なんで……」
千反田「入須さんのお気に入りらしいですね、一二三は……わたしも今度折木さんと一緒に……」
折木「なんで俺が一二三に行ったとわかったんだっ!」
千反田「認めるんですね……簡単ですよ、福部さんに頼んで折木さんの後をつけてもらったんです」
折木「……」
ニートらしくタダ飯を食ってくるから15分間ぐらい頼んだぞ
千反田「昨日部室に行く途中、偶然会った福部さんにお願いしたんです」
千反田「折木さんを尾行してくださいと」
千反田「福部さんの尾行調査によると町の書店には行かず一二三へ行き、後に家に帰ったらしいじゃないですかおかしいです」
折木「……」
折木「お前……そんなことをして恥を感じないのか」
千反田「わたしにひどい嘘をついた折木さんが言えることじゃないですよ」
折木「……」
千反田「大丈夫です、安心してください折木さん」
千反田「今日わたしと一緒に帰ってくれれば特別に許してあげます」ニコッ
折木「千反田……お前は……変わったよ」
千反田「今日わたし一二三に行ってみたいです、ふふっ……今から部活が終わるのが楽しみですね折木さん」
折木「(聞こえていないのか…)」
一二三店内
千反田「折木さんどうしたんですか?」
折木「……いや、別に」
千反田「……そうだ!折木さん折木さん」
折木「なんだ」
千反田「はい、あーんしてください」
折木「はぁ?」
千反田「わたしのあんみつ一口だけならあげちゃいます、だから甘いもの食べて元気出してください」
折木「(誰のせいで元気がないと思っているんだ……)」
千反田「ほらほら、早くしないとスプーンから餡が落ちちゃいますよ」
折木「……」
千反田「折木さ…あっ!」
ベチャッ
千反田「落ちちゃいました……」
折木「……すまん、俺は甘いものが苦手なんだ」
千反田「そう、ですか……」
折木「そろそろ帰るか、千反田の家は門限があるだろう」
千反田「もうそんな時間ですか……楽しい時間は過ぎるのがはやいですね」
千反田「……ねぇ折木さん」
折木「なんだ?」
千反田「明日も放課後……一緒にいられますよね」
折木「……さぁな」
自宅
プルルップルルッピッ!
福部『やぁやぁなんだいホータロー』
折木「どうして俺を尾行した」
福部『あぁ……そのことか』
福部『まったく、君が千反田さんを悲しい思いにさせるからじゃないか、恋人にそんな思いをさせちゃいけないよ?』
折木「千反田が…恋人?」
福部『まったく、とぼけちゃって千反田さんから聞いたよ、仲良くお付き合いしてるんだって?』
折木「な……に?」
福部『あ、そうそう摩耶花から聞いたけど部室で千反田さんと抱き合っていたそうじゃないか』
福部『まったく君は色事はキチンとする男だと思っていたんだけどねぇ……ホータロー?ねぇホータ』
折木「違う」
福部『え?』
折木「……すまん、もう切るぞ」
福部『ちょっとホータ』
ブチッ!ツーツーツー
翌日部室にて
折木「千反田」
千反田「あぁ折木さん、よかった……わたし誰も部室に来なくて少し寂しかったです」
折木「……どうしてだ」
千反田「何がでしょう?」
折木「どうして里志に俺達が付き合っているなんて嘘をついたんだ」
千反田「…?」
折木「とぼけるのか、千反田」
千反田「いえ、とぼけてなんかいません、ただ……」
折木「なんだ」
千反田「確かにわたしは里志さんにそう言いましたが嘘はついてませんよ?」
千反田「だってわたしと折木さんは恋人同士じゃありませんか」
折木「……え?」
千反田「折木さんが告白してきてくれたとき……わたし今でも鮮明に覚えています」
第一部完
千反田がいう告白とは?折木はこのあとどうするのか?
病みつつある千反田と折木の一方的な恋の行方は如何に!
頼むしばらく休憩させてくれ……落ちてたら新しくスレ立てるからさ……
折木「な、なにを言っているんだ千反田、俺はお前に告白なんてした覚えは……」
千反田「もう……照れなくてもいいじゃありませんか」
千反田「今はわたしたちしかいないんですから、ね?」
折木「……」
千反田「……最近、折木さんがわたしに冷たいのが何故なのかわたし気になるんです」
千反田「だけど考えても考えても原因がわからないんです、だからわたし浮気を疑ったんです最近わたしと一緒に帰ってくれませんでしたしだから里志さんに尾行を頼んで……」
千反田「わたし実は昨日安心したんですよ?だって折木さんは浮気していませんでしたから、嘘をつかれたのは残念でしたけど」
千反田「あっ、もしかして最近折木さんが冷たいのはわたしが折木さんを疑ってしまったからでしょうか?だとしたらごめんなさい折木さんもう疑ったりしません」
折木「千反田……」
千反田「なんでしょう…?」
折木「勘違いしているようだから言うが俺はお前に告白なんかしていない、そして恋人同士でもない」
千反田「え…?」
折木「…とてもじゃないが今のお前とは付き合えきれない」
千反田「折木さん、何を言って……」
折木「じゃあな、千反田……もう部室には来ない」
千反田「ま、待ってください!おかしいです!」ガシッ!
お前らとても信じられないだろうが弟の授業参観に行ってくるからまたしばらく頼む
せめて数レス書いたことに免じて許してくれ
折木(しつこい奴だ……ここは強気に出るか……)
折木「放せよ……この妄想女……!」ブンッ
千反田「きゃっ……!お、折木さん?」
折木「成績優秀、容姿端麗のお嬢様かとおもったら、とんだ基地外女で反吐が出るぜ」
千反田「そ、そんな……酷いこと言わないで下さい………」ゾクゾク
折木「ああ?頭ぶっ飛んでるくせにオレに指図するな。それとも、オレに口の聞き方を調教してもらいたいのか?」
千反田「あ……あふぅ……。も、もっと……」ゾクゾク
折木(やっべ……こいつ、変態か?今のは逆効果だったかもしれん)
千反田「折木さん、わたしにもっと……お話し………シテ///」
折木「うわ~、引くわ……」
ここまで思いついた
保守
授業参観じゃしょうがないよな……
保守
ろ
え
た
もしかしたら
親「今日仕事で磯がしいから、あんた妹(弟)の授業参観いってきて」
ID:9zBXQA6qO「はぁ?!なんで俺がいかなきゃいけねーんだよ!授業参観なんだから親がいけよ親が!」
親「うるせぇ!タダ飯ぐらいが!行ってこいっつってんのがわかんねーのかよ!あぁ?!」
ID:9zBXQA6qO「い、行くからそんなおこんなよ…おこんなよ…」
まで妄想した
千反田「どうして!どうしてですか!?どうしてわたしに告白してくれたことを忘れているんですか!?」ギリギリギリギリ
折木「は、離せ!」
千反田「おかしいです!!おかしいです!!おかしいです!!」ギリギリギリ
折木「ひっ、は、離れろっ!」
パンッ!
千反田「あ……」
折木「あ……くっ……」
スタスタスタガチャバタンッ!
折木「(驚いたとはいえ、千反田をはたいてしまった……)」
折木「(……いや気にするのはよそう、もうすべて終わったんだ……)」
千反田「…………」
ガチャッ
千反田「…!折木さん……!」ガシッ!
福部「うわっ!な、なんだいいきなり僕はホータローじゃないよ」
千反田「あっ!す、すみません!」
福部「いや、別にいいよ……ちょっと千反田さんに聞きたいことがあるんだけどさ」
千反田「…?なんでしょう?」
福部「いやね?昨日、電話でホータローと千反田さんとの関係のことで話したんだけどさ」
千反田「…………」
福部「そしたらなんだかホータローが微妙な態度をとったと思ったらいきなり電話を切っちゃったんだよね」
福部「失礼を承知で聞くけど……本当に千反田さんとホータローはお付き合いしてるのかい?」
千反田「…………」
千反田「……わたしと折木さんはお付き合いしていますよ、間違いありません」
千反田「実は最近わたしたち上手くいっていないんです、昔は嫌々ながらもわたしと毎日下校してくれたのに前まではわたしが話しかけても優しく応えてくれたのに前までは……」
福部「あ、ありがとう、いや少し気になっただけなんだ、気に触ったならごめんよ」
千反田「いえ、大丈夫ですよ」
福部「(……大丈夫そうには見えないけどね)」
福部「あれ?そういえばホータローはどうしたんだい?」
千反田「今日はなにかご用事があるとかで先にお帰りになりました」
福部「へぇ……じゃあ今日は僕も帰ろうかな」
千反田「そうですか……残念ですね、それじゃまた明日」
福部「うん、また明日」
バタンッ
千反田「……そうですよわたしと折木さんはお付き合いしていますよ」
千反田「ただ最近は二人の誤解が多くてギクシャクしているだけですだから折木がわたしに冷たくて……」
千反田「…………」
プルルップルルッ
折木「まったく誰だ、今から寝ようと思っていたのに……」
折木「(まさか千反田じゃ……いや、この表記されてる電話番号は)」
ガチャッ
折木「もしもし」
福部『あぁよかった出てくれたね、少し話があるんだけど』
折木「なんだ」
福部『いきなりだけどねホータロー、千反田さんとは少し距離を置いたほうがいいんじゃないかな?』
福部『最近千反田は情緒不安定というか……とにかく異常だ、このままじゃホータローまでおかしくなっちゃうよ』
折木「ああ、心配ありがとう、だがもう大丈夫だ」
福部『どういうことだい?』
折木「もう俺は部室には行かない、千反田にもそう言った」
福部『それはもっとダメだよホータロー……』
折木「なぜだ、お前がいまさっき距離を置けと言ったんだろうが」
福部『そこまで突き放せとは言ってないよ……明日は部室にきたほうがいい、これからもね』
折木「ふざけるな…これ以上、俺に無駄なエネルギーを消費させないでくれ」
福部『ホータローにご執心な今の千反田がいきなりホータローに拒絶されたらどうなるかな?』
折木「……」
福部『どちらがエネルギー消費の激しい選択か考えたほうがいいよ』
福部『安心しなよホータロー、明日は僕も早めに部室に行くようにする、千反田さんとホータローを二人きりにはさせないからさ』
折木「……」
福部『それじゃあ……また明日』
ブチッツ-ツ-ツ-
折木「どちらの選択が省エネかと言われたら……」
折木「……くそっ、俺は明日も多大なエネルギー消費をしなければならないのか」
翌日部室にて
ガチャ
折木「……」
千反田「あ、折木さんこんにちは」
折木「あぁ」
福部「やっ、ホータロー」
折木「…なぁ千反田、昨日はその……悪かった」
千反田「昨日…?なにかあれましたっけ?」
折木「え?……いや、忘れたのならいい」
千反田「ふふっ……変な折木さん」
折木「……」
福部「…………」
折木「(今日はいつもみたいに千反田がうるさくなかったな……)」
千反田「さて、それではそろそろ帰りましょうか」
福部「あれもうそんな時間かぁ、さぁ!ホータロー!一緒に帰ろうか」
千反田「あ、あのっ!折木さん!」
折木「いやすまんな千反田、今日は里志と帰る約束を……」
千反田「いえ……それは残念ですがそうじゃなくて……」
千反田「あの……」チラチラ
福部「あぁ、じゃあ僕は部室の外で待ってるね」
バタンッ
千反田「ふう……では改めて折木さん」
折木「…なんだ?」
千反田「ごめんなさいっ!」
折木「え?」
千反田「わたしいくら考えても折木さんを不機嫌にしてしまった理由がわからないんです……ごめんなさい!許してください折木さん!」
折木「大丈夫だ、気にしていない」
千反田「でも……」
折木「本当になにも心配するな千反田、また明日な」
千反田「は、はい……また明日」
ガチャッバタンッ
福部「さぁホータロー!一緒に帰ろうか!」
折木「お前、本当に一緒に帰るつもりだったのか……」
スタスタスタ
福部「ねぇ、ホータロー?いったいどういういきさつで千反田さんと付き合うことになったんだい?」
折木「…俺と千反田は付き合っていない、わかってるだろ」
福部「いや、そういうことじゃなくてね」
折木「……あいつは俺が告白してきた、とは言っている」
福部「なるほどね……しかしホータローから告白とは似合わないね」
福部「ないとは思うんだけどさ、まさかホータロー、告白したことを忘れているわけじゃないよね?」
折木「そんなこと忘れるわけがないだろう」
福部「じゃあそれに準ずるものもなかった?」
折木「いや……そこまではわからん」
福部「そっか」
折木「(告白に準ずる何か……そんなものにもまったく覚えがない)」
自宅にて
折木「なぁ姉貴」
供恵「なあに?」
折木「姉貴はどんなことをされたら告白されたと間違える?」
供恵「はぁ?」
折木「いや、すまん姉貴には流石に似合わない話だったな、忘れてくれ」
供恵「ちょっと待ちなさい、わたしだって弟の恋路の道案内ぐらいできるに決まってるじゃない」
折木「無理はしなくていいぞ」
供恵「ぐぬぬ……待ちなさい今考えるから!」
供恵「んー…なにか将来を誓い合うようなことや、愛していることを別の言い方に直して言ったりしたら勘違いされるんじゃない?」
折木「なるほど……」
供恵「どう?役に立ったでしょ?」
折木「あぁ、ありがとう姉貴」
スタスタスタ
供恵「あっ、ちょっと……もうっ!」
折木「(告白と取れるような俺の行動……姉貴の助言を聞いても思い出すことが出来ない)」
折木「(千反田に聞くしかないか)」
折木「(……千反田とあまりこの話題で話したくはなかったが……しょうがないか)」
折木「いや、その前にアイツに電話してみるか」
スタスタピッポッパッ…プルルップルルッガチャ
折木「もしもし神山高校一年の折木奉太郎と申しますが伊原摩耶花さんはいらっしゃいますでしょうか」
摩耶花『なによ、嫌がらせ?あんたが私に電話してくるなんて』
折木「いや違う、千反田のことで話があるんだ」
摩耶花『ちーちゃんの?一体なによ?』
折木「お前は俺が千反田に告白、それか告白に準ずる何かをしたところを見ていないか?」
摩耶花『……はぁ?』
折木「大事なことなんだ頼む、真剣に考えてくれ」
摩耶花『あんたが告白らしい告白をしたのを見た覚えはないわ』
折木「そうだな、悪かった、それじゃ……」
摩耶花『でも、それに準ずる何かは見ていたわよ』
折木「本当か!?俺はそのときなにをしたんだ」
摩耶花「確か先々月あたりだったかな?私とアンタとちーちゃんしか部室にいなかったときのことだけど……」
折木「あぁ」
摩耶花『アンタがちーちゃんの持ってきた謎をいつも通り解いたとき』
摩耶花『私が「アンタ毎日ちーちゃんの持ってくる謎を解いてるわね、もしかして一生ちーちゃんが持ってくる謎を解くはめになるんじゃないの?」って言ったの』
摩耶花『そしたらアンタが「そうかもな」って言ったの』
折木「……」
摩耶花『……』
折木「……それだけか?」
摩耶花『アンタにはそんなことか、と思うかもしれないけどね』
摩耶花『ちーちゃんはとてもその台詞を聞いてとても嬉しそうだったわよ』
摩耶花『アンタのことだからどうせそのときのちーちゃんの顔なんて見てないでだろうけど』
折木「あぁ……確かに見てなかったな……」
摩耶花『まぁそういうことよ、……それじゃ用が済んだなら切るわよ』
折木「あぁ、ありがとう伊原」
ガチャッ!ツーツーツー…
翌日部室にて
千反田「こんにちは折木さん」
折木「あぁ」
福部「やっほ、ホータロー」
折木「千反田、話がある」
千反田「話……ですか?」
折木「あぁ」
福部「……僕はちょっとお手洗いに行ってくるよ」
ガチャッ…バタンッ
今から飯食ってくる
安心してくれすぐに帰ってくる
ちたんだえる「続きが気になりますか?」
朝、スレ立ててその後規制にかかってそれきりだったんだが、まだ残ってるなんて感激だわ。
保守手伝ってROMらせてもらいます
折木「それでだな千反田、話というのは……」
千反田「嫌です……」
折木「え?」
千反田「わたし折木さんと別れたくなんかありません!」
千反田「別れ話なんか聞きたくありません!嫌です!嫌です!」
折木「おい勘違いするな、千反田」
千反田「え?」
折木「今からするのは別れ話じゃない」
1は俺w
なんもしてないw
千反田「そ、そうだったんですか…はやとちりしてしまって恥ずかしいです」
折木「……話というのはな、俺達が付き合いはじめた原因のことだ」
千反田「原因?折木さんがわたしに告白してくれたことですか?」
折木「……あぁそうだな、千反田、そのときのことを詳しく教えてくれるか?」
千反田「それを話すのは少し照れてしまいますね……でも、折木さんの頼みなら聞かないわけにはいかませんね」
千反田「先々月の14日のことでした、わたしが折木さんに謎を解いてもらった後のことです」
千反田「摩耶花さんが折木さんにちーちゃんの謎を一生解くつもりか、と聞いたら」
千反田「折木さんがそうかもな、と言ってくれたんです」
千反田「わたし、とっても嬉しかったです、初めての告白でしたから」
千反田「いえ、それだけが理由じゃありません、きっと大好きな折木さんからの告白だから嬉しかったんです」
千反田「折木さんらしい不器用な告白でしたけど、それでも……えへへ、やっぱり思い出したら照れちゃいました」
折木「……なぁ、千反田」
千反田「なんでしょう?」
折木「千反田に言ったその言葉はな……」
折木「決して告白なんかじゃないんだ」
千反田「え…?」
折木「すまん、千反田……」
折木「俺は最初、全ては千反田の妄想だと思っていたが……違ったんだな」
折木「原因は俺がお前に勘違いさせるようなことを言ってしまったから……本当にすまない、千反田」
千反田「……謝らなくていいですよ、折木さん」
折木「……千反田?」
千反田「……わたし達の関係は妄想でも勘違いでもありませんから」
折木「千反田……」
千反田「だから、折木さんはなにも謝ることはないんですよ」
折木「違う、違うんだよ千反田」
折木「俺のあの台詞は告白の意味をこめて言ったわけじゃないんだ……」
千反田「違います、折木さんはわたしに告白してきてくれました、そうなんですそうじゃないとおかしいんです」
折木「……」
千反田「折木さん……やっぱりわたしと別れたいんですよね?だからそんな苦しい嘘をつくんですよね?」
千反田「やっぱり別れ話しだったんですね……嫌ですわたしは折木さんと別れたくないですこんなに大好きなのに……」
折木「……最初から俺達は付き合っていないんだ、だから別れるなんて言葉は合ってない」
千反田「違うんです!違うんですっ!!わたしは折木さんと…グスッ……」
折木「千反田……お前だって気づいているだろう?」
千反田「違うんです!違うんです……」
折木「……認められないなら、それでいい」
折木「だがな、もし付き合っていたとしてもだ、この状況じゃお前に何と言われようと」
折木「……別れようとしか言いようがない」
千反田「ふぇ………グスッ……」
折木「……今日はもう帰るよ、それじゃ」
千反田「……はい、では……また明日」
折木「(里志の荷物は持っていって渡すかな)」
折木「(泣き顔なんか人に見られたくないだろうしな……)」
折木「(……本当にすまない千反田)」
ガチャバタンッ
千反田「うぇ…グスッ……うぇぇ…ふぇっ……うぇぇん……」
福部「や、ホータロー」
折木「なんだ、ずっと部室の扉の前にいたのか」
福部「なにかあったら直ぐに突入できるようにと思ったからね」
折木「会話……聞こえたか?」
福部「……ううん、さっ!帰ろっか」
折木「その前にこの巾着袋を持て、お前のだろう」
福部「はいはい、まったくそのまま持ってくれるのかと思ったのに」
折木「バカいえ」
福部「それで、この先はどうするんだい?」
折木「なにが」
福部「千反田さんのことだよ、決まってるじゃないか」
折木「明日どうなるかによるな、だが大丈夫だろう」
福部「そっか」
折木「あぁ」
福部「うんうん、明日何事もなければ丸く収まったというわけ……」
折木「…………」
福部「じゃないよねぇ……」
折木「(千反田……)」
翌日部室にて
ガチャッ
福部「や、ホータロー」
折木「…千反田は?」
福部「今日は休みだってさ、なんでも風邪だとか」
折木「そうか……伊原は?」
福部「千反田さんのお見舞いに行ってくるってさ」
折木「そうか……じゃあ俺は帰るかな」
福部「……そっか、僕はもう少しここにいるよ」
バタンッ
折木「……」
自宅
折木「ふぅ…」
プルルップルルップルルッ
折木「(誰だ?見たこともない携帯番号だが……)」
プルプルッガチャッ
折木「もしもし?」
伊原『アンタ明日絶対に部室に来なさいよ』
折木「なんだ伊原か……」
ブチッツーツーツー
折木「はぁ……明日が憂鬱だな……」
翌日部室にて
ガチャ
伊原「来たわね、折木」
折木「里志は?」
伊原「ふくちゃんには席を外してもらったわ」
折木「そうか……用は千反田のことだろう?」
伊原「えぇ、そうよ」
伊原「昨日、ちーちゃんの家にお見舞いに言ってきたのは、ふくちゃんから聞いてるわよね?」
折木「あぁ」
伊原「単刀直入に聞くわ、なんでちーちゃんと別れたの」
折木「まずお前は勘違いしている、最初から俺と千反田は付き合っていない」
摩耶花「え?」
折木「すべて勘違いだったんだ……千反田から聞いてなかったか?」
摩耶花「…聞いてない」
折木「…だから、別れたのか、という質問は意味がないな」
摩耶花「……じゃあ質問を変えるわ、なんでちーちゃんを傷つけたの?」
折木「……」
伊原「昨日、会ったときのちーちゃんの顔……今まで見たことがないほど苦痛と絶望に塗れてたわ」
折木「……」
伊原「おかしいじゃない……あんな性格のいい子が苦しんでるのに、なんでアンタは平気なのよ!」
折木「……」
摩耶花「わたしの親友をあそこまで傷つけたアンタを許さないわ、絶対に」
折木「あぁ、わかった」
摩耶花「それじゃあね折木、さよなら」
スタスタガチャバタンッ
折木「平気ではないんだがな……」
折木「さて…鍵を返して帰るか」
自宅
折木「ただいま」
供恵「あ、奉太郎」
折木「なんだ姉貴」
供恵「そのさ……今度私と一緒に旅行にでも行かない?」
折木「なんで姉貴と」
供恵「ほら、失恋には旅行が一番って言うじゃない?」
折木「バカバカしい……」
供恵「姉の厚意をバカバカしいいとは、言ってくれるじゃない……」
折木「……でも、まぁ考えてはおくよ」
スタスタスタ
供恵「あ、ちょっと待ちなさいって……もう……バカ」
数週間後
里志「や、ホータロー」
折木「あぁ、……今日も千反田来てないのか?」
福部「…聞いてないのかい?いや、知らなくて当たり前か」
折木「なんだ?」
福部「千反田さんなら昨日転校したよ、確か県外の高校って言っていたかな?」
折木「……そうか」
福部「その……なんだ、あまり背負いすぎないようにね?」
折木「あぁ」
福部「今日は部活に行くかい?」
折木「どうせ誰もいないんだ行っても意味がない、だからまっすぐ帰る」
福部「省エネだね」
折木「あぁ……やっと多大なエネルギー消費をしないですむ生活になった」
福部「うん……そうだね」
折木「そういうお前はどうするんだ?」
福部「今日は手芸部に顔を出すよ」
折木「それじゃ俺は一人で帰るかな」
福部「また明日、ホータロー」
折木「あぁ」
スタスタスタ
折木「…………」
入須「ちょっと君」
折木「入須先輩……お久しぶりです」
入須「あぁ、そうね」
折木「……何か用ですか?」
入須「まぁ立ち話もなんだ、一二三に行こうか」
折木「……」
入須「なに、そんなに時間はとらせないよ」
一二三店内
入須「注文は何にする?」
折木「用はなんですか」
入須「まぁそう急ぐな、私は抹茶を頼むが君はコーヒーでいいかな?」
折木「……はい」
店員「ご注文はお決まりですか?」
入須「抹茶とコーヒーを」
店員「かしこまりました」
スタスタスタ
入須「さて…私が君に何の用があるかわかる?」
折木「…千反田のことでしょう?」
入須「あぁそうだ、千反田が転校したことは知っているね?」
折木「……」
入須「その転校先の学校を紹介したのはね、実は私なんだ」
折木「そうなんですか……」
入須「あぁ、あまりにも千反田が辛そうだったのでね、それなら辛いものが近くにない遠くの学校へ転校したら、と助言したんだ」
折木「……」
店員「抹茶とコーヒー、お待たせしました」
コトッ コトッ
入須「あぁ、ありがとう」
折木「俺を責めるのが先輩の用なんですか」
入須「ああ、勘違いしないでくれ、本題は別のことさ」
入須「実はね、千反田から君宛ての手紙を預かっているんだ、それを君に渡すのが私の用だよ、…はい、これよ」
スッ
折木「……いりません」
入須「なに?」
折木「この手紙は千反田に返してください……」
入須「それは困る、私は千反田にこの手紙を君に渡すと約束をしているんだ」
入須「私はね、約束を破るのが嫌いなんだ」
折木「でも」
入須「別に読みたくないのなら読まなくていい、君に読ませろとは頼まれていないからね」
入須「それじゃ私は先に失礼するよ、あぁ会計は私がもつよ誘ったのは私だからね」
入須「手紙、確かに君に渡したからね」
スタスタスタ
折木「……」
自宅
折木「千反田からの手紙か……」
折木「(俺への恨み言かそれともまだ妄想の最中か)」
折木「この手紙は捨てよう……」
折木「(手紙を読んでも読まなくても俺はなにも行動しないだろう、つまり読んでも無駄だ)」
折木「(そして俺は無駄なことはしない主義だ)」
折木「……」
折木「(しかし封せんを開け中から手紙を取り出して読む)」
折木「(これぐらいの行動にエネルギーを消費するだろうか?)」
折木「(読もう、千反田からの手紙を)」
ビリビリビリ……ピラッ
折木「(一体手紙には何が書いて……)」
『拝啓、残暑の候、いかがお過ごしでしょうか』
『あのようなことがありこの手紙を読んでくださっているか不安ですが折木さんに謝罪をしたくて筆を握らせていただいています』
『私は折木さんに対したくさんの罪を犯してしまいました、多大なご迷惑をおかけしたことを心から謝ります』
『本当にごめんなさい』
『そして最後に、犯罪者であるわたしが手紙に署名を残さないことを、お許しください、かしこ』
完
敬具だろカス
はやく続きお願いします下さい
リドルストーリーということでご勘弁を
風呂から上がったらまたなんかスレ立てて書くよ
>>357女性の千反田が書いた手紙の結びだから「かしこ」にした
確かに普通は敬具だな
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