とある少女の聖誕捧呈 (クリスマス・プレゼント) (136)
禁書SSです
黒子の一人称は通常『わたくし』ですが、ひらがな表記だと読み難いので
漢字表記で『私(わたくし)』としています。ご了承ください
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と、そこに
『白井さーん』
少女の耳におっとりとした声が届く
「なんですの?」
若干ズレかけていたインカムを調整しつつ少女は答えた
『お疲れのところを悪いんですがー、二丁目の青葉交差点付近で人だかりが起きたみたいなんです』
『念の為行ってもらえますか?』
「はぁ……」
どうせどこぞバカ共が、喧嘩でもおっ始めたに決まってますの
クリスマスに喧嘩の仲裁…… 不幸…… ですの……
と、共に頑張る同僚に愚痴れるハズもなく
『あの~…… 白井さん……?』
「あー!! もう! 了解ですの! 今すぐ急行致しますわ!!!」
そんな気合いと少しの怒気を込めた雄叫びと共に、少女の姿は音も無く掻き消えた
「ジャッジメントですの!!」
突如虚空から顕れた少女は、身分の証明と威嚇の為、開口一番そう声を張り上げた
本来なら突如顕れた風紀委員にスキルアウト共は動揺の声を洩らすものだが
何故か今回は何のレスポンスも無いどころか、人垣すらそこには無かった
「あら……?」
その事に少女も気付き、また、突如現れた風紀委員に訝しむ通行人は何人はいるが、人だかり等は無い
いや、通行人以外がいないワケでは無かった
20メートル程先の道端には人間が倒れており、その側に一組の男女が居た
少女はその三人が当事者だろうと当たりを付け、一旦側までテレポート、そして男性に声を掛けようとした瞬間
「げぇっ! 類人猿!」
そんな少女の風貌に似つかわしくない言葉を吐く
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