友「僕は女じゃないって言ってるだろ!」 (36)
男「落ち着けよ」
友「落ち着くのはそっちの方だよ!」
男「今のお前は箱の中の猫なんだよ」
友「どこがだよ! 僕は女じゃない、男なの!」
男「冷静に検討しよう」
友「望む所だよ」
男「友=女説の証拠は無数にある」
友「言いなよ」
男「友、お前は修学旅行に行ったな」
友「行ったよ。男も一緒だったじゃないか」
男「俺は憶えてるぞ。お前は二泊三日の旅行の間、一度も風呂に入らなかった!」
友「それは」
男「お前には風呂に入れない理由があった。それはお前が女だからだ!」
友「……男は忘れちゃったんだね」
男「俺が何を忘れたんだ?」
友「修学旅行の前日、僕は高熱を出して休んでた」
男「あ」
友「それに修学旅行中も、自由行動はホテルで待機してたよ」
男「つ、つまり」
友「僕がお風呂に入れなかったのは具合が悪かったから」
男「うぐっ!」
友「もちろんシャワーは部屋のを使って浴びてたけどね」
男「待った!」
友「なに?」
男「体調不良そのものが嘘の可能性だってある! お前は自分の性別を隠すために……!」
友「……酷いよ」
男「え?」
友「僕、本当は男達と一緒に京都見物したかったのに……それを嘘だなんて……」 ウルッ
男「ご、ごめん」
友「わかってくれたらいいんだ、ありがと」
友「僕の方からも言わせて欲しいんだけど」
男「なんだ?」
友「どうして男はいつもいつも、僕を女にしたがるの?」
男「それは、ほら、お前って女の子みたいだろ?」
友「よく言われるけど、僕いつも否定してるよね?」
男「お前は箱の中の」
友「それはさっき聞いたよ! ねえ、男は僕のことが嫌いなの? だからいじめるの?」 ジッ
男「うっ」
友「ねえ!」
男「す、好きなんだよ!」
友「え、えええっ!?」
男「俺は、俺は……男装っ子が大好きなんだ!」
友「え?」
男「男装した女の子、あの中性的かつ女性的な可愛さ!」
男「普段は男のフリをして必死に本当の自分を隠しているのに! ああ!」
男「秘密がバレた時のギャップ! 俺だけに見せてくれる女の子の顔!」
男「そんな理想の男装娘が身近にいると気付いた時の俺の狂喜! わかるだろ!?」
友「あの」
男「お前こそ俺の理想の女の子なんだ! 付き合ってくれ!」
友「……」
男「……」
友「い、いいよ」
男「本当か!?」
友「僕も、その……男の事、嫌いじゃないし……」
男「……じゃ、じゃあ、その……キスしていいか?」
友「……」 コクリッ
男「す、するぞ?」
友「……うん」
男「……」 ドキドキドキドキッ
チュッ
男(うおおおお、友の唇超柔らけええええええええええっ!)
友「ん……も、もういいでしょ……」
男「やっほおおおおおおおおおおおおっ!」 タッタッタッ
友「ちょ、男! ……行っちゃった」
男「はぁ、はぁ……悪い、つい興奮してな」
友「う、うん」
男「ふぅ。……友!」 ガシッ
友「え、な、何?」
男「……いいか?」
友「な、何が?」
男「わかるだろ?」
友「え、えええ!? その、僕……」
男「嫌ならいいんだ。でも、その……俺、まだ興奮が収まらなくて」
友「そう、だよね。いつかはしなくちゃならないんだよね。……わかったよ」
男「それじゃあ」
友「待って!」
男「なんだよ?」
友「その……恥ずかしいから、目隠ししてくれないかな」
男「目隠し?」
友「裸を見られたくないんだ」
男「? まあ、どうしてもって言うなら」
男「……」
友「き、気持ち良かったね」
男「まさか初体験で目隠しペニパンプレイだとは思わなかったよ……」
友「えへへ、またしようね.]
ふぅ。飽きたよ
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