絵里「希をギャフンと言わせたい」 (106)

たったらかく

穂乃果「急にどうしたの?絵里ちゃん」

絵里「アニメ放送以降希がμ’sの保護者やら聖母やら色々言われているでしょ?」

穂乃果「まあ名付け親でもあるしね」

絵里「でも希は本来そんな落ち着いた人間じゃないのよ
    希はなんていうかこう……もっと普段はワチャワチャしてるの!

穂乃果「意味がわからないよ絵里ちゃん」

絵里「保護者なんてガラじゃないわ!
    あんな『なんでもお見通しやで~』みたいな感じじゃないの
    それなのに保護者なんて言われてるのが気に入らないわ!」

穂乃果「ちっちゃいよ、ちっちゃいよ絵里ちゃん」

絵里「私だってあなた達のことをずっと見守ってきたわ
    だから私も保護者って言われたい!」

穂乃果「おもいっきり敵対してたんだけどね」

絵里「だって穂乃果達のファーストライブの映像を編集してネットにあげたのは私よ!?」

穂乃果「うんまあ、理由はどうあれ感謝はしてるけど恩着せがましいよ絵里ちゃん」

絵里「それに……」

穂乃果「それに?」

絵里「8話で泣き顔見られた……」

穂乃果(うーわ会長、器ちっちぇー……)

穂乃果「でも絵里ちゃんもμ’sのまとめ役っていうポジションがあるよ?」

絵里「正直『まとめ役<保護者』じゃないかしら」

穂乃果「保護者のことなんだと思ってるの?」

絵里「考えてみればいつだって私は希の手のひらの上!
   私がμ’sに入ったのも希の策略のせいよ!」

穂乃果「絵里ちゃん……ごめんね……」

絵里「あーいや違うの!結果的にはμ’sに入ってよかったわ本当に本当よ!?
   と、とにかく私は!希をギャフンと言わせたい!
   私やる!やるったらやる!」

穂乃果「あ、それほのかの!」

穂乃果「でも希ちゃんがワチャワチャしてる?っていうのはCDのドラマパートを聞いてる人はもうとっくに知ってると思うよー?」

にこ「にっこにっこにー! 話は聞かせてもらったわ!」

絵里「その声はにこ!いつの間に……」

にこ「甘いわ穂乃果!アニメから入ったライト層はCDなんて買わないわ!」

穂乃果「そんな悲しいこと言わないでよ……」

にこ「希のやつ、事あるごとにセクハラしてきやがって~!
希をギャフンと言わせたい……いいじゃない!その話のったわ!」

絵里「さすがにこね!話がはやいわ
それじゃあ私達と一緒に打倒希よ!」

穂乃果「私達?それほのかも入ってるの?」

絵里「と、いうわけで第1回希対策会議よ」

穂乃果「パチパチパチパチ!!イエーイ!!!」

絵里「あら穂乃果、乗り気になったわね」

穂乃果「なんかもうやけくそだよ」

にこ「それで具体的に何するのよ?」

絵里「まず敵を倒すためには敵を知る必要があるわ
   ということで希のプロフィールから弱点を探りましょう」

穂乃果「希ちゃんの公式プロフィール……あ、あったよ!
    『東條希、6月9日生まれの17歳双子座、血液型はO型。
    身長は159cm、体重は秘密。
    スリーサイズはB90-W60-H82。
    趣味は昼寝、占い、特技はハンドパワー。
    好きな食べ物は焼き肉、嫌いな食べ物はキャラメル』だね」

絵里(なんでお尻は私の方が大きいのかしら)

穂乃果「へ~希ちゃんキャラメル苦手なんだ~甘いもの駄目なのかな?」

絵里「いえ、チョコや普通のお菓子は平気みたいだからきっと歯にくっつくのが駄目なんだと思うわ」

にこ「それじゃあチ◯コボール(ピーナッツ)の中身をキャラメル味と入れ替えて希に渡すっていうのはどうにこ?
   きっと『キャー!ピーナッツだと思ったらこれキャラメルやがなー』ってなって大慌てにこ!」

穂乃果(やることがしょぼいよにこちゃん……)

絵里「にこ、やることがしょぼいわ」

穂乃果(あ、言っちゃった)

絵里「希は基本的になんでも美味しそうに食べるのよ 苦手なはずなのに無理して美味しそうに食べる姿はむしろしかけた側が良心の呵責を感じるわ」

穂乃果「なんだか経験あるみたいな言い方だね」

絵里「……あのころの私は若かったわ」

穂乃果「それじゃあ希ちゃんの趣味の占いがことごとく外れたらきっと希ちゃんも凹むんじゃないかな?」

にこ「希の占いは元々そんなに当たらないからそんなこときっと慣れっこよ」

絵里「『カードがウチにそう告げるんや』ってキメ顔って言う時以外は全然ダメね」

穂乃果「当たらないんだあれ」

絵里「所詮は趣味でやってる範囲だからって自分でも言ってたわ
   いやでも全く当たらないわけじゃないのよ!?
   希の占いは当たるときはすっごく当たるの!本当よ!?」

穂乃果「仲いいんだね」

にこ「結局プロフィールからは弱点らしきものは見つからなかったわね」

絵里「それじゃあ他に希が苦手そうなものや怖がりそうなものは無いかしら」

穂乃果「無難にオバケとか?」

絵里「あーそういうのはむしろテンション上がっちゃうわ
   この前二人で遊園地に行った時も散々私のこと連れ回して……
   もう無理だって言ってるのにお化け屋敷5周も一緒にして私はやつれてるのに希はイキイキしてたわ
   うふふ、でも楽しかったわね」

穂乃果「仲いいんだね」

にこ「何のろけてんのよ……」

にこ「このまま考えていても埒が明かない気がするわ」

絵里「そもそも今どきの女子高生が苦手とするものって何かしら?」

穂乃果「じゃあ絵里ちゃんが駄目なものってな~に?」

絵里「私?そうね……私が駄目なものかぁ……」

穂乃果「……」

絵里「う~ん……」

にこ「……」

絵里「う~~ん……」

穂乃果「…………」

絵里「そうね、特に無いわ」

穂乃果「うん、だと思ったよ」

にこ「いやいやいや『トクニナイワァ』じゃないわよ!何かあるはずでしょ!?」

絵里「まあ強いて言うなら……」

にこ「強いて言うなら……?」



絵里「ロシアの殺し屋……」

にこ「恐ろしや…………ってやかましい!」

穂乃果「そういうにこちゃんは何か怖いものとかあるー?」

にこ「ええっとーにこにーはねー?写真週刊誌がこわいにこー!
   男の人と一緒にいるところをフライデーされたらも~うどうしよ~!」

絵里「穂乃果はなにかあるかしら?」

にこ「なんでスルーすんのよ!」

穂乃果「……そうだなぁ……ほのかはお店で騒ぐ若い人たちが怖いかなぁ……」

絵里「……」

にこ「……」

絵里「と、いうわけで!」

穂乃果「どういうわけで?」

絵里「…………」

穂乃果「…………」

絵里「ナウいヤングなJKの弱点を知るためにμ’sのみんな(希除く)に部室に集まってもらったわ!」

穂乃果「ちなみに希ちゃんは生徒会室に呼び出したよ」

絵里「さらに生徒会室には焼き肉セットを用意しておいたからしばらく時間を稼げるわ」

にこ「そんなんで本当に時間稼げるのかしら」

海未「どうしたのですか絵里?突然部室に集合だなんて」

ことり「今日は活動お休みだよね?」

絵里「ちょっとしたアンケートへの協力のお願いよ
   皆の苦手なもの、怖いものって何かしら?」

海未「苦手なもの、ですか……?」

ことり「怖いもの……?」

海未「そうですね……」

海未(……ことほの、でしょうか)チラッ

ことり「そうだなぁ~」

ことり(……ほのうみ、かなー?)チラッ

海未「どうかしましたかことり?こっちの方を見て」

ことり「どうもしてないよアハハハ」

海未ちゃんこそことりの方をじっと見てどうしたの?」

海未「私も何でもありませんよウフフフ……」

ことり「アハハハハハハハ」

海未「ウフフフフフフフ」

絵里(二人とも目が笑ってないわ)

穂乃果「ほのかはクレイジーサイコレズも怖いかなぁ」

ことり「こ、ことりはそんなんじゃないよ!穂乃果ちゃん!」

海未「ことり!なに自分は違うみたいなことを言っているのですか!
   あなたは私と同じ穴のムジナです!」

にこ(海未は自覚があるのね……)

絵里「真姫は何かあるかしら?苦手なもの」

真姫「私?そうね、私に苦手なものなんて無いわ」

穂乃果「あーそれもう1度やっちゃったから」

真姫「え?」

絵里「ごめんなさいね」

にこ「真姫ちゃんつまんなーい!」

真姫「な、何よ!自分たちから聞いといて!イミワカンナイ!」

絵里「それじゃあ凛は何か怖いものはある?」

凛「うーん凛はアレが怖いにゃー」

絵里(アレ?アレって何?)

穂乃果「ああ……」

海未「アレですか……」

ことり「確かに……」

にこ「アレは……」

真姫「怖いわね……」

絵里(皆知ってるの!?強い疎外感を感じるわ!)

絵里「あ、ああアレね……アレは怖いわよね!そ、それじゃあ花陽は何かある?」

花陽「は、花陽が怖いものは……ごはんの炊き忘れ、かなぁ?」

絵里(お、おお……花陽らしいわね、ソレとか言われたらどうしようかと思ったわ……)

凛「さすがかよちん!凛達に言えないことを平然と言ってのけるッ!」

希「そこにシビれる!憧れるゥ!」ドアバーン!

絵里「の、希!」

希「も~ひどいやんエリチ、生徒会の仕事があるって言うからずっと生徒会室で待ってたんやで?」

絵里「あ、あの仕事は私一人でどうにか片付いたのよ……」

希「ならいいんやけどホウレンソウはしっかりせんとあかんよ?」

絵里「ごめんなさい言い忘れていたわ」

希「そういえば生徒会室に焼肉用のお肉がおいてあったんやけど何か知ってる?エリチ待つ間に食べてしまおうかとも思ったんやけど焼くものがないから調理室の冷蔵庫の預けてきたで」

にこ(焼くものが無かった?)

絵里(しまったあああああああ肉だけ用意しただけじゃそりゃ食べられないわよおおおお)

穂乃果(この人アホだな)

希「それでウチ抜きでなんの話してたん?」

にこ「みんなの怖いものを聞いてたにこー!」

絵里(ちょっとにこ!何ばらしてるのよ!)

にこ(いいじゃないもうこの際よ 希から直接聞きだすわ)

絵里(な、なるほど!たしかに今が絶好のチャンスかもしれない!)

希「そうやなぁウチが怖いものかぁ」

絵里(さあさあさあ!言うのよ希!あなたが怖いものは何!?)

希「またエリチが一人で悩んで、一人で抱え込んで折れそうになってしまうこと、かな?」

絵里「の、希……」

穂乃果「希ちゃん……」

希「エリチは確かに何でも一人でできるからついつい一人でやろうとしがちやけど
  辛くなったら人に頼ってもええんやで?
  もう一人で何でもかんでも背負い込まなくてもええ
  今、エリチの周りにはウチもいるし、μ’sの皆もいる
  μ’sは9人でμ’sなんやから
  辛い時も楽しい時もこれからは皆一緒なんやで」

にこ「希……あんたってやつは……」

凛「いい話だにゃー」

穂乃果「さすがμ’sの保護者だね」

絵里「……希」

希「どしたんエリチ?」

絵里「……今そういうのは求めてないわ」

希「……あれ?」

穂乃果「ちょっと絵里ちゃん!今いい感じの空気になってたのに!」

真姫「ぶち壊しね」

凛「あのまま終ってもよさそうだったにゃー」

絵里「違うのよ!そうじゃないのよ希!」

希(予想してた反応と違う)

絵里「あなたが本当に怖いものは何!?」

希(結構恥ずかしかったんやけど……)

希「そ、そうやなぁ、怖いものかぁ……せやかて言われても特に……」

絵里「人間何か一つくらいあるはずよ!さあ答えなさい希!」

希(あーこりゃなんか企んどるな……それじゃあここは一つ……)

希「……あ!」

穂乃果「ん?」

希「いや~穂乃果ちゃんいる前で話しづらいんやけど、実は……」

絵里「実は?」

希「ウチおまんじゅうが怖いんや……」

絵里「お、おまんじゅう!?」

希「ひっ!そ、そないな大きな声で言わんといて……聞くだけで怖いんや……」

絵里「ご、ごめんなさいまさかおまんじゅうが怖いだなんて知らなかったわ……」

希「おまんじゅうってのは……生地のなかにあんこが包まれてるやん……?ああなんて恐ろしいんや!」

絵里「そ、そうかしら……?」

希「ああもう思い出しただけで気持ち悪くなってきてしもた……ウチちょっと保健室で休んでくるわ……」

絵里「大丈夫?ついていった方がいい……?」

希「いやちょっと横になってれば下校時間にはもう元気になってると思うから一人で大丈夫や……」

絵里「そ、そう?あんまり無理しないでね?」



花陽「うーん、なんだかこれどこかで聞いたことがあるような……?」

絵里「さて、希は保健室にいってしまったけど本当に大丈夫かしら……?」

穂乃果(この人今すっごくオロオロしてます)

にこ「今こそ希を一泡ふかす絶好のチャンスよ!」

絵里「で、でもあんなに具合悪そうな希はじめて見たわ……」

にこ「あんたそれ、本気で言ってる……?」

絵里「にこ……」

にこ「にこはね!あんたが本気だと思ったから
   本気で希をギャフンと言わせたいと思ったから、協力したのよ!
   ここにかけようとおもったのよ!それを、こんなことくらいであきらめるの!?
   こんなことくらいでやる気をなくすの!?」

穂乃果「それここで言っちゃ駄目だよー」

絵里「!……そうよね、ここで諦めちゃ駄目よね!」

穂乃果「のせられるこの人もこの人だね」

絵里「おまんじゅうというワードを聞くだけで希があんな風になるなんて……
   きっと本物を見せたらエライコッチャよ!
   早速穂むらに行ってほむまんを買ってきましょう!」

穂乃果「絵里ちゃんお金はー?」

絵里「生徒会のお金を使うわ」

ことり「理事長の娘としてさすがに目の前の横領を見過ごすわけには……」

絵里「じょ、冗談よ!私のお小遣いを使うわ!さあ穂乃果、にこ行くわよ!」

絵里「と、いうわけでありったけのほむまんを買ってきたわ!」

にこ「数十個はあるわね」

穂乃果「ちなみにほのか達以外はだいたい先が読めたからって言って帰っちゃったよ」

穂乃果(でもこの2人は気づいてないよ……)

絵里「おあつらえ向きに今日は保健室の先生は出張で不在よ!」

にこ「希はちょうど寝ているみたいだし」

絵里「今のうちに希のまわりにおまんじゅうを配置するわ」

穂乃果「何かの儀式みたいだね」

にこ「おまんじゅうのセッティングが終わったわ」

絵里「それじゃあ私達は保健室の外から監視するわよ」

穂乃果「大量のおまんじゅうに囲まれて眠る希ちゃん……シュールだね」

絵里「おまんじゅう姫ね、ふふふ」

穂乃果「何が面白いのかよくわからないよ」

にこ「あ、希が起きたわ!」

絵里「おまんじゅう姫のお目覚めね
   さあそのおまんじゅう達に驚いて腰を抜かせばいいわ!」

穂乃果「おまんじゅう姫気に入ってるんだね」

希「う~んよく寝たぁ うわ!おまんじゅうや!」

穂乃果「うん、まあ目が覚めておまんじゅうだらけだったらほのかでもびっくりするよ」

絵里「でもさっきほど怖がってないわね」

希「キャー!おまんじゅうや!こわーい!!」

絵里「ギャフンと言いなさい希!」

希「ギャフン!」

穂乃果「ホントに言った……」

にこ「こっちの声聞こえてない?」

絵里(勝った……!あの希に勝った……!ここまで長かったわ……
   あまり前には出たくないのに希の口車にのせられ生徒会長選挙に立候補させられた時もあった!
   学年で地域のボランティアに参加したとき、服装を希に聞いた通り制服で行ったら私だけで恥をかいた時もあった!
   でもついに!私は!希に!勝ったのよ!!)

絵里「これで私がμ’sの保護者!ハラショー!!」

穂乃果「ほのか、その理屈はおかしいと思うな」

希「おまんじゅう怖いわーあー怖い、これ美味しいわー」パクパク

絵里「……ん?」

にこ「普通に食べてるわね……」

希「さすが穂むらのほむまんは美味しいわーあー怖い」パクパク

穂乃果「えへへ」

絵里「ちょっと希!」

にこ「どういうことよこれ!」

穂乃果「絵里ちゃん!にこちゃん!あー中に入っちゃったよ……」

希「あ、にこっちにエリチ
  実は起きたらほむまんが置いてあったんよスピリチュアルやな」

絵里「あなたおまんじゅうが怖いんじゃなかったの!?」

希「へ?あーうんおまんじゅう怖いで」

にこ「うそよ!平気で食べてるじゃない!」

希「怖いけど美味しいわー」

絵里「おまんじゅうが怖いだなんて嘘じゃない!
   希!あなたが本当に怖いものって何なの!?」

希「せやなぁ~、ここらで一杯お茶が怖い、かな?」

穂乃果「……お後がよろしいようで」

穂乃果「あのね絵里ちゃん、『まんじゅうこわい』っていう落語があってね」カクカクシカジカ

絵里(やばい、よく意味がわからないわ……)

絵里「そ、それじゃあ私は希にハメられたの?」

穂乃果「まあそうなるね」

絵里「……」

絵里「ちくしょおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」

穂乃果「絵里ちゃん……」

絵里(………………あ、なるほどそういうことか……)

絵里「ちくしょおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」

穂乃果「にこちゃんも気づいてなかったの?」

にこ「聞いたら思い出したわ……」

絵里「ちくしょおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」

穂乃果「絵里ちゃんうるさいよ……でも絵里ちゃん落語とかは知らないんだね」

絵里「だってあのアニメ、ろくに落語なんてしなかったから……!」

穂乃果「何の話?」

絵里「……いえ、なんでもないわ……」

希「どうやら穂乃果ちゃんは巻き込まれたみたいやけど言い出しっぺは誰なんや?」

穂乃果「絵里ちゃんです」

絵里「……にこよ」

にこ「あ!ちょっと何言ってるのよあんたでしょ!」

絵里「あなた達私を売ったわね!」

穂乃果「往生際が悪いよ絵里ちゃん……」

希「も~エリチはなんでこんなことしようと思ったん?」

絵里「……希はアニメ以降保護者や聖母、女神なんて言われることが多くなったけど、年頃の女の子らしい一面もあるのよ……だからちょっと驚かして希の素の部分が見えればギャップでアニメしか見てない層にもファンが増えると思って……」

穂乃果(そんな理由だったかなー? ……まあそういうことにしとこう)

希「エリチ……」

希(ポンコツエリチのギャップに全部喰われる気がするんやけどなぁ……)

希「まあ今日はウチがほむまん奢ってもらっただけ、それ以外は何も起きなかったってことにしとこか」

穂乃果「さすが聖母」

希「あ、二人にはあとでワシワシな♪」

にこ「……」

絵里「……」

希「それじゃあこの大量のほむまん食べたらおうち帰ろか?」

絵里「……あ、それ私の台詞……」

穂乃果「……ウェップ……オエー……絵里ちゃんが無駄に多めに買ったほむまんを4人で処理して今日は皆帰ったよ……」

穂乃果「帰る前に絵里ちゃんとにこちゃんはワシワシされてげっそりしてたけどね……」

穂乃果「実は真姫ちゃんが校門のところでにこちゃんが出てくるのを待ってたんだけどそれはまた別のお話だよ」

穂乃果「今頃絵里ちゃんと希ちゃんの方は一緒の帰り道じゃないかなー?」

穂乃果「…………」

穂乃果「雪穂、お茶ー!」

希「エリチと一緒に帰るのもなんか久しぶりな気がするなぁ」

絵里「そうね……希、さっきは『そういうのは求めてない』なんて言ってごめんなさいね」

希「んー?ああ、あれやな 結構照れくさかったんやで~?」

絵里「その……私も面と向かってあんなこと言われると照れるわ……でもありがとう」

希「え~何やって?」

絵里「……もうからかわないでよ」

希「ごめんごめんて そういえば今回は一人で悩まず穂乃果ちゃんとにこっちに相談したんやな」

絵里「私一人では希には敵わないもの……にこは勝手に入ってきただけなんだけどね」

希「ウチには相談してくれないんやな~」

絵里「だって内容が内容だもの希には言えないわ」

希「それもそうやったな でもエリチがウチ以外に物事を相談するなんてウチから離れてしまったみたいでちょっと寂しい、かな?」

絵里「もう……私は別にどこにもいかないわよ」

希「ハラショー、やな♪」

絵里「あのね……私、希が保健室で起きた時大量のおまんじゅうに驚いてショック死してしまうんじゃないかと少し怖かったわ……」

希「う~ん……死因がおまんじゅうでショック死はウチもちょっと嫌やなぁ……
  でも心配するくらいならそんなことしちゃ駄目やで」

絵里「そうね、反省してるわ…………希も、私から離れないでね……?」

希「もちろんや、ウチはエリチの隣にいるからいつでも頼ってきてええんやで?」

絵里「……ふふっスピリチュアルね ありがとう希」

希「どういたしまして、や それじゃあウチはこっちやから、ほなまた明日な」

絵里「ええ、また明日ね」


絵里(今回、私は希に負けた。そして私のお小遣いとへそくりもほむまんとなって消えた。でもいつの日か私は希の可愛さを世に伝え、ついでにμ’sの保護者になってみせるわ!)

絵里「……」

絵里「それじゃあ今日は亜里沙に面白い話をしてあげようかしら」

絵里「ねえ亜里沙、まんじゅうこわいっていうお話、知ってる?」

亜里沙「つまんねーこと聞くなよ!」

絵里「えっ」

読んでくれた人ありがとう
けっこう書いたつもりでも意外と短いからビックリだよ
のぞえりに可能性感じたからssも2期での絡みも増えればいいよね

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年03月14日 (金) 13:23:10   ID: cSmQcdDQ

オチが素晴らしい

2 :  SS好きの774さん   2015年04月14日 (火) 11:59:14   ID: om-D5q4p

じょしらく懐かしいな

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